JP2020045060A - ステアリング支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車幅方向のステアリング支持剛性を向上可能な、ステアリング支持構造を提供する。【解決手段】D席ビームフロント70は、車幅方向外側末端がフロントピラーロア100Aに固定される。D席ビームリア60は、D席ビームフロント70よりも車両前後方向後方に設けられ、車幅方向外側末端がフロントピラーロア100Aに固定される。ステアリングブラケット80は、D席ビームリア60に固定されるとともにその固定点から車両前後方向前方に延設された部分にステアリングコラム91を支持する第一コラム支持点84が設けられる。D席ビームフロント70の車幅方向内側末端は第一コラム支持点84に固定され、D席ビームフロント70のフロントピラーロア100Aとの固定点86は、第一コラム支持点84よりも車両前後方向後方に設けられる。D席ビームフロント70は、そのフロントピラーロア100Aとの固定点86から第一コラム支持点84に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に延設される。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載されるステアリング支持構造に関する。
車両のステアリング支持構造として、インストルメントパネルリーンフォースメント(以下適宜、インパネリーンフォースと記載する)が車両に設けられる。例えば図21に例示されまた特許文献1に開示されるインパネリーンフォース200は、車幅方向に延設されるパイプ部材であり、その車幅方向両端はフロントピラー202,202等の骨格部材に固定される。
インパネリーンフォース200には、保持部材であるステアリングブラケット204及びステアリングブレース206を介して、ステアリングコラム208が取り付けられる。ステアリングコラム208の車両前後方向後端にはステアリングホイール210が設けられる。
例えば、ステアリングコラム208にチルト機構を設けるために、ステアリングコラム208は車両前後方向に複数点に亘って支持される。例えばステアリングブラケット204はその後端がインパネリーンフォース200に接合され、そこから車両前後方向前方に延設される。またステアリングブレース206はその前端がインパネリーンフォース200に接合され、そこから車両前後方向後方に延設される。
ステアリングコラム208の車両前後方向前方部分は、チルト軸ボルト214を介して、ステアリングブラケット204に回動可能に支持される。
また、ステアリングコラム208の車両前後方向後方部分は、可動ブラケット218及びその外周に設けられた固定ブラケット216に支持される。可動ブラケット218及びこれに支持されるステアリングコラム208は、固定ブラケット216に対して車両上下方向で移動可能となっている。固定ブラケット216は、リアボルト212及び図示しないナットを介してステアリングブレース206に支持される。
以上のような支持構造により、ステアリングコラム208はチルト軸ボルト214を回転中心としてステアリングホイール210を上下に動かす(チルト移動させる)ことができる。
特開2012−46002号公報
ところで、車両の操舵中にステアリングホイール210から車幅方向の荷重が入力される場合がある。例えば車両のカーブ走行時に、ドライバーがステアリングホイール210を握って横方向の加速度(横G)に耐える場合などがこれに当たる。
このとき、ステアリングコラム208からインパネリーンフォース200に荷重が入力される。具体的には図22に例示されるように、ステアリングブレース206には、固定ブラケット216との締結点、すなわちリアボルト212に荷重F1が入力される。さらにステアリングブラケット204にはステアリングブラケット204との締結点、すなわちチルト軸ボルト214から、荷重F1とは反対成分の荷重F2が入力される。
このとき、ステアリングブラケット204及びステアリングブレース206がいわゆるモーメントの腕となって作用し、インパネリーンフォース200にはいわゆる曲げモーメントが入力される。その結果、図22の破線で示されるようにインパネリーンフォース200が曲げ変形される。また、ステアリングホイール210が車幅方向内側に変位するようにステアリングブラケット204及びステアリングブレース206が傾く、いわゆる内倒れが生じる。インパネリーンフォース200の曲げ変形及びステアリングホイール210の内倒れにより、いわゆるステアリング支持剛性が低下する。
本発明は、車幅方向のステアリング支持剛性を従来よりも向上可能な、ステアリング支持構造を提供することを目的とする。
本発明はステアリング支持構造に関する。当該構造は、車幅方向両端が車両の骨格部材に固定されるインパネリーンフォースと、インパネリーンフォースに固定され車両前後方向に延設されるステアリングブラケットと、を備える。インパネリーンフォースは、D席ビームフロント、D席ビームリア、及びP席ビームを備える。D席ビームフロントは、車幅方向外側末端が運転席側の骨格部材に固定される。D席ビームリアは、D席ビームフロントよりも車両前後方向後方に設けられ、車幅方向外側末端が運転席側の骨格部材に固定される。P席ビームは、車幅方向内側末端がD席ビームリアの車幅方向内側末端と接続されるとともに車幅方向外側末端が助手席側の骨格部材に固定される。ステアリングブラケットは、D席ビームリアに固定されるとともにその固定点から車両前後方向前方に延設された部分にステアリングコラムを支持する第一コラム支持点が設けられる。D席ビームフロントの車幅方向内側末端は第一コラム支持点に固定され、D席ビームフロントの骨格部材との固定点は、第一コラム支持点よりも車両前後方向後方に設けられる。D席ビームフロントは、その骨格部材との固定点から第一コラム支持点に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に延設される。
上記構成によれば、従来のステアリングブラケットが担っていたような、コラム支持点からインパネリーンフォースまでの間を繋ぐ荷重伝達経路を省略し、ステアリングホイールから第一コラム支持点に入力された車幅方向の荷重を、インパネリーンフォースの一部材であるD席ビームフロントが直接受ける(突っ張る)構成としている。これにより、ステアリングホイールに車幅方向の荷重が入力されたときに、モーメントの腕となる構成が省略される。また、D席ビームフロントが、ステアリングブラケットの内倒れに対して突っ張るように、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に延設される。この結果、インパネリーンフォースの曲げ変形を従来よりも抑制可能となる。
また上記発明において、インパネリーンフォースは、延設方向に垂直な断面がΠ字形状の溝形部材を含んで構成されてよい。
上記構成によれば、断面Π字形状の溝型部材は平面を含むので、ブレースのフランジ等の接合平面とインパネリーンフォースとを直接当接(面合わせ)及び接合させることができる。したがって例えば断面円筒形状のパイプ部材からインパネリーンフォースを形成する場合と比較して、当該パイプ部材の外周面と当接される内周面とフランジ等と当接される接合平面とを備える中間部材であるブラケットが不要となる。
また上記発明において、D席ビームリアに、ステアリングコラムを支持する第二コラム支持点が設けられてもよい。この場合、D席ビームリアの、骨格部材との固定点は、第二コラム支持点よりも車両前後方向前方に設けられる。さらにD席ビームリアは、その骨格部材との固定点から第二コラム支持点に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向後方に延設される第一D席ビームを備える。
上記構成によれば、ステアリングコラムを車両前後方向で二箇所にて支持する場合に、後方の第二コラム支持点をD席ビームリアに設けることで、ステアリングコラムから当該第二コラム支持点に入力された車幅方向の荷重を、直接D席ビームリアが受ける(突っ張る)ことが可能となる。また、第一D席ビームリアが、ステアリングブラケットの、内倒れとは逆方向に倒れる外倒れに対して突っ張るように、車幅方向内側かつ車両前後方向後方に直線状に延設される。
また上記構成において、D席ビームフロントの骨格部材との固定点と、第一D席ビームリアの骨格部材との固定点とは近接して配置されてよい。この場合、第一D席ビームリアは、車両前後方向前方に開口された断面Π字形状の溝型に形成される。また、D席ビームフロントは、車両前後方向後方に開口された断面Π字形状の溝型に形成される。さらに、第一D席ビームリア及びD席ビームフロントは、骨格部材の固定点周辺において重ね合わせられて閉断面が形成される。
上記構成によれば、骨格部材との固定点においてD席ビームを閉断面構造とすることで、D席ビームの骨格部材へのいわゆる取付剛性(例えば捩れ剛性)を向上できる。
本発明によれば、車幅方向のステアリング支持剛性を向上可能な、ステアリング支持構造を提供可能となる。
本実施形態に係るステアリング支持構造を例示する斜視図である。 本実施形態に係るステアリング支持構造を例示する平面図である。 本実施形態に係るステアリング支持構造のうち、インパネリーンフォースのP席ビーム及びカウルトゥブレースを例示する分解斜視図である。 図2、図3のG−G断面図である。 図2、図3のH−H断面図である。 本実施形態に係るステアリング支持構造のうち、フロアブレース及びガセットを例示する分解斜視図である。 本実施形態に係るステアリング支持構造のうち、第二D席ビームリアのビームアッパ、フロアブレース、及びガセットの接合部を例示する拡大斜視図である。 図2、図7のF−F断面図である。 図7のI−I断面図である。 図7のJ−J断面図である。 本実施形態にインパネリーンフォースのうち、D席ビームを構成する各部材及びステアリングブラケットを例示する分解斜視図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 図2のC−C断面図である。 図2のD−D断面図である。 図2のE−E断面図である。 本実施形態に係るインパネリーンフォースに対してステアリングホイールから右方向の荷重が入力されたときの、荷重の伝達経路を例示する平面図である。 本実施形態に係るインパネリーンフォースに対してステアリングホイールから左方向の荷重が入力されたときの、荷重の伝達経路を例示する平面図である。 本実施形態に係るステアリング支持構造の別例を示す斜視図である。 図19に示した別例の平面図である。 従来のステアリング支持構造を例示する平面図である。 ステアリングホイールから従来のステアリング支持構造に荷重が入力されたときの様子を例示する平面図である。
図1には、本実施形態に係るステアリング支持構造が例示されている。なお、図1〜図20において、車両前後方向を記号FRで表される軸で示し、車幅方向を記号RWで表される軸で示し、鉛直方向を記号UPで表される軸で示す。記号FRはFrontの略であり、車両前後軸FRは車両前方方向を正方向とする。記号RWはRight Widthの略であり、車幅軸RWは右幅方向を正方向とする。また車両上下軸UPは上方向を正方向とする。図1に示されているように、これら車両前後軸(FR軸)、車幅軸(RW軸)、車両上下軸(UP軸)は互いに直交する。
図1には、左ハンドル車のステアリング支持構造の斜視図が例示され、図2には同平面図が例示される。またステアリングホイール90とステアリング支持構造とを隔てるインストルメントパネル(インパネ)は図示を省略している。
本実施形態に係るステアリング支持構造は、インパネリーンフォース10(インストルメントパネルリーンフォースメント)、ステアリングブラケット80、カウルトゥブレース30及びフロアブレース40を含んで構成される。
本実施形態に係るインパネリーンフォース10は、ステアリングコラム91を支持するとともに、車幅方向両端が車両の骨格部材に固定される。例えばインパネリーンフォース10の車幅方向両端は、フロントピラーブラケット102A,102Bを介して骨格部材であるフロントピラーロア100A,100Bに締結される。インパネリーンフォース10の車幅方向両端が骨格部材に固定されることで、インパネリーンフォース10はステアリングコラム91を主に車幅方向に支持する。
また、インパネリーンフォース10はフロアブレース40及びカウルトゥブレース30に固定される。後述するように、インパネリーンフォース10はフロアブレース40により車両上下方向に支持される。またインパネリーンフォース10はカウルトゥブレース30により車両前後方向に支持される。
本実施形態に係るインパネリーンフォース10は、従来の円筒パイプのような単一部材とは異なり、複数の部材(部品)から構成される。具体的には、インパネリーンフォース10は、P席ビーム20、D席ビームリア60、D席ビームフロント70、及びガセット50を含んで構成される。
図1、図2を参照して、本実施形態に係るインパネリーンフォース10では、D席ビームフロント70が、運転席側の骨格部材であるフロントピラーロア100Aからステアリングブラケット80の第一コラム支持点84に向かって延設される。後述するように、第一コラム支持点84はステアリングブラケット80がステアリングコラム91を支持する支持点であり、ステアリングホイール90からの荷重は、ステアリングコラム91を経由して第一コラム支持点84に入力される。
本実施形態に係るステアリング支持構造では、第一コラム支持点84に向かってD席ビームフロント70が延設されており、第一コラム支持点84から入力される車幅方向荷重をD席ビームフロント70が直接受ける構造となっている。これにより、ステアリングホイール90に車幅方向の荷重が入力された際に、従来のステアリングブラケットが担っていたような、モーメントの腕となる構成が無くなることから、インパネリーンフォース10の曲げ変形量を抑制可能となる。
<P席周辺の構造>
インパネリーンフォース10の、助手席(P席)周辺の構成について、図3〜図5を用いて説明する。インパネリーンフォース10は、P席周辺の部材として、P席ビーム20を備える。またP席ビーム20にはカウルトゥブレース30が固定される。
図1、図2、図3、図4を参照して、カウルトゥブレース30は、車両前後方向に延設される補強部材(ブレース)であって、主に荷重を受け取る(突っ張る)稜線が略車両前後方向に延設される。カウルトゥブレース30は、その前端が車両のパネル部材であるカウルパネル104(図1参照)に固定され、後端がP席ビーム20に固定される。
なお、P席ビーム20に固定されるブレース部材は、カウルトゥブレース30に代えて、ダッシュトゥブレースであってもよい。ダッシュトゥブレースは、カウルパネル104の下方に設けられる、図示しないダッシュパネルに前端が固定され、そこから車両前後方向後方に延設され、後端がP席ビーム20に固定される。
図4には図2のG−G断面が例示される。カウルトゥブレース30は車両上下方向下方が開口された断面Π形の部材であって、その前端には車両前後方向に面する前方フランジ31(図3参照)が形成される。また後端には車両上下方向に面する後方フランジ32,32が形成される。前方フランジ31とカウルパネル104(図1参照)とがボルト・ナット等の締結手段によって締結される。また後方フランジ32,32とP席ビーム20の上壁部27に溶接等により接合される。なお、各断面図において、溶接等による接合部が、縦線のハッチング(||||)で示される。
図3を参照して、P席ビーム20は略車幅方向に延設され、主に荷重を受け取る(突っ張る)稜線が略車幅方向に延設される。図5には図2及び図3のH−H断面が例示される。P席ビーム20は車両前後方向前方が開口された断面略Π形の部材であって、車両上下方向上方に、車両前後方向に延設される上壁部27を備え、車両上下方向下方に、同様にして車両前後方向に延設される下壁部28を備える。さらに上壁部27および下壁部28を連結し車両上下方向に延設される側壁部29を備える。図3を参照して、側壁部29には、車幅方向のほぼ全幅に亘ってビード25が形成される。
図3を参照して、P席ビーム20の側壁部29の車幅方向内側端部には、車幅方向に面する内側フランジ21が形成される。内側フランジ21は、フロアブレース40の底壁部41(図6参照)に溶接等により接合される。さらに図7を参照して、フロアブレース40の傾斜フランジ40Aと、第二D席ビームリア62のビームアッパ63のフランジ63Dとが接合される。つまり、P席ビーム20の車幅方向内側端部は、フロアブレース40を介して、第二D席ビームリア62の車幅方向内側末端と接続される。
図3を参照して、P席ビーム20の上壁部27及び下壁部28の、車幅方向外側端部には、車両前後方向に面する外側フランジ23が形成される。図1を参照して、P席ビーム20の車幅方向外側末端は、外側フランジ23及びフロントピラーブラケット102Bを介して、助手席側の骨格部材である、フロントピラーロア100Bに固定される。
また、図2を参照して、P席ビーム20は平面視でブーメラン状の曲線構造を備える。すなわち、P席ビーム20の車幅方向外側には側端部22が形成され、車幅方向内側には傾斜部24が形成される。さらに側端部22と傾斜部24との境界点としてP席ビーム20には屈曲部26が形成される。
<フロアブレース周辺の構造>
図7には、フロアブレース40の車両上下方向上端部の周辺構造が例示される。第二D席ビームリア62の、ビームアッパ63の車幅方向内側末端は、ビームロア64の車幅方向内側末端よりも手前で終端する。つまりビームアッパ63の方がビームロア64よりも車幅方向内側に張り出す。
その張り出した部分には、車両上下方向下側に面するフランジ63Dが形成される。フランジ63Dは略車幅方向に延設され、フロアブレース40から離間される(つまりガセット50寄りの)車幅方向外側部分が、ガセット50の上部フランジ50Aと接合される。またフランジ63Dの、フロアブレース40寄りの車幅方向内側部分は車幅方向かつ車両上下方向に傾斜され、当該傾斜部分がフロアブレース40の傾斜フランジ40Aと接合される。
図8には図2及び図7のF−F断面図が例示される。この図に示されるように、上方に開口される断面ハット形のガセット50と、下方が開口される断面ハット形のビームアッパ63が、上部フランジ50A及びフランジ63Dにて接合されることで、閉断面構造が構成される。
また同様にして、図9には図7のI−I断面図が例示される。この図に示されるように、上方に開口される断面ハット形のフロアブレース40と、下方が開口される断面ハット形のビームアッパ63が傾斜フランジ40A及びフランジ63Dにて接合されることで、閉断面構造が構成される。
図6にはフロアブレース40及びガセット50の斜視図が例示される。図1を参照して、フロアブレース40は車両上下方向に延設される補強部材であって、主に荷重を受け取る(突っ張る)稜線が車両上下方向に延設される。フロアブレース40は、その上端が第二D席ビームリア62のビームアッパ63及びP席ビーム20に固定される。またフロアブレース40の下端はフロアトンネル106の側壁106Aに固定される。
図6、図7を参照して、フロアブレース40の車両上下方向上端部は、車幅方向に張り出すように形成され、その稜線に沿って傾斜フランジ40A,40Aが形成される。また上記張り出し部より車両上下方向下方には車幅方向に面し車両上下方向に延設される鉛直フランジ40B,40Bが形成される。
ガセット50はビームアッパ63とフロアブレース40との支持構造を補強する部材であって、車幅方向に延設される水平部51、車両上下方向に延設される鉛直部52、及び両者の間に設けられ、車幅方向かつ車両上下方向に傾斜して延設される傾斜部53を備える。水平部51、鉛直部52、及び傾斜部53のいずれも、断面ハット形に形成される。
上述したように、水平部51の上部フランジ50A,50Aは、第二D席ビームリア62のビームアッパ63のフランジ63D,63Dと接合される。図10には、図7のJ−J断面図が例示される。これを参照すると、車幅方向左側に開口された断面ハット形状のガセット50の鉛直部52と、車幅方向右側に開口された断面ハット形状のフロアブレース40とが、下部フランジ50B,50B及び鉛直フランジ40B,40Bとで重ね合わせられて接合される。これにより、閉断面構造が構成される。
<D席周辺の構成>
インパネリーンフォース10の、運転者席(D席)周辺の構成について、図1、図2、図11〜図18を用いて説明する。インパネリーンフォース10は、D席周辺の部材として、D席ビームリア60及びD席ビームフロント70を備える。D席ビームリア60はD席ビームフロント70よりも車両前後方向後方に設けられる。
図1、図2、図11を参照して、D席ビームリア60は、第一D席ビームリア61及び第二D席ビームリア62を備える。第一D席ビームリア61は第二D席ビームリア62よりも車幅方向外側に設けられる。
第一D席ビームリア61の車幅方向外側末端は、フロントピラーブラケット102Aを介して、運転席側の骨格部材であるフロントピラーロア100Aに固定される。フロントピラーブラケット102Aをフロントピラーロア100Aの一部として捉えて、第一D席ビームリア61の車幅方向外側末端とフロントピラーロア100Aとの固定点87が、フロントピラーブラケット102Aに設けられる。図2を参照して、固定点87は、第二コラム支持点85よりも車両前後方向前方に設けられる。
第一D席ビームリア61の車幅方向内側末端は第二D席ビームリア62の車幅方向外側末端に接続される。例えば第一D席ビームリア61の車幅方向内側端部は、第二D席ビームリア62の車幅方向外側端部に重ね合わせられて溶接等により接合される。
第一D席ビームリア61は平面視で傾斜配置される。すなわち第一D席ビームリア61は、フロントピラーロア100Aに接合された車幅方向外側末端から内側末端に至るまで、言い換えると固定点87から第二コラム支持点85に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向後方に延設される。このように、第一D席ビームリア61は、固定点87から第二コラム支持点85に向かって、直線状に延設される。
図13には図2のB−B断面図が例示される。第一D席ビームリア61は、車両前後方向前方に開口される、断面Π形の溝形部材から構成される。断面Π字形状の溝型部材は平面を含むので、フロントピラーブラケットのフランジ等の接合平面を、第一D席ビームリア61に、直接当接(面合わせ)及び接合させることができる。したがって例えば断面円筒形状のパイプ部材からインパネリーンフォースを形成する場合と比較して、当該パイプ部材の外周面と接合される内周面とフランジ等と当接される接合平面とを備える中間部材であるブラケットが不要となる。
図1、図2、図11を参照して、第二D席ビームリア62は、第一D席ビームリア61の車幅方向内側末端に接続され車幅方向に延設される。具体的には、第二D席ビームリア62には、第一D席ビームリア61の車幅方向内側末端と接合される車幅方向外側端部から内側に、屈曲部65(図2参照)が設けられる。当該屈曲部65から第二D席ビームリア62は、車幅方向に延設される。図1、図2、図11を参照して、この、車幅方向に延設される部分にスタッドボルト64D,64Dが設けられる。
図1を参照して、スタッドボルト64D,64Dにはステアリングコラム91に取り付けられた固定ブラケット93が締結される。固定ブラケット93には図示しない開口が形成され、当該開口にスタッドボルト64D,64Dが挿入される。スタッドボルト64D,64Dの軸端に図示しないナットが螺入されることで、固定ブラケット93がスタッドボルト64D,64Dを介して第二D席ビームリア62に支持固定される。このことから、スタッドボルト64D,64Dが設けられた箇所は、ステアリングコラム91を支持する第二コラム支持点85(図2参照)となる。
図11を参照して、第二D席ビームリア62は、上部部材であるビームアッパ63と下部部材であるビームロア64とを備える。図15には図2のD−D断面図が例示される。ビームアッパ63は車両上下方向下側が開口された略Π形に構成される。さらにビームアッパ63の車両前後方向前方には接合用のフランジ63Aが形成される。ビームロア64は、車両上下方向上側が開口された略Π形に構成される。さらにビームロア64の車両前後方向前方には接合用のフランジ64Aが形成される。
ビームアッパ63のフランジ63Aとビームロア64のフランジ64Aとが重ね合わされて溶接等により接合される。加えて、ビームアッパ63の後方壁63Bとビームロア64の後方壁64Bとが重ね合わされて溶接等により接合される。これにより、第二D席ビームリア62は閉断面構造となる。
第二D席ビームリア62の車幅方向延設部の断面(図2のE−E断面)が図16に例示される。ビームアッパ63の前方壁63Cにステアリングブラケットアッパ82の後端部が溶接等により接合される。さらに、ビームロア64の下方壁64Cにスタッドボルト64Dが設けられる。
このように、スタッドボルト64D,64Dが設けられステアリングコラム91に対する第二コラム支持点85,85(図2参照)が設けられる第二D席ビームリア62が閉断面形状となる。これにより、当該第二D席ビームリア62が開断面形状である場合と比較して、ステアリングホイール90及びステアリングコラム91の支持剛性が向上する。
加えて、後述するように、D席ビームリア60上に第二コラム支持点85,85を設けることで、ステアリングホイール90から車幅方向の荷重が入力されたときに、インパネリーンフォース10の曲げ変形を抑制可能となる。
すなわち、ステアリングホイール90から入力された車幅方向の荷重は、ステアリングコラム91を経由して第二コラム支持点85,85から第二D席ビームリア62に伝達される。このとき、車幅方向に延設される第二D席ビームリア62が第二コラム支持点85,85から入力される車幅方向の荷重を直接受け止める(突っ張る)ことで、曲げモーメントの発生が抑制される。その結果、第二D席ビームリア62を含むインパネリーンフォース10の曲げ変形が抑制される。
D席ビームフロント70は、車幅方向外側末端が、フロントピラーブラケット102Aを介して、運転席側の骨格部材であるフロントピラーロア100Aに固定される。例えば図2に例示されるように、フロントピラーブラケット102のフランジ102A1がD席ビームフロント70の上壁70A及び底壁70B(図11参照)に接合される。フロントピラーブラケット102Aをフロントピラーロア100Aの一部として捉えて、D席ビームフロント70の車幅方向外側末端とフロントピラーロア100Aとの固定点86が、フロントピラーブラケット102Aのフランジ102A1に設けられる。固定点86は、第一コラム支持点84よりも車両前後方向後方に設けられる。
またD席ビームフロント70の車幅方向内側末端は、ステアリングブラケットアッパ82の側壁82A(図11参照)に固定される。例えば側壁82Aの破線で示されるように、D席ビームフロント70の車幅方向内側末端はステアリングブラケットアッパ82の側壁82Aに当接し、隅肉溶接等によって接合される。
図14には、図2のC−C断面図が例示される。この図を参照して、D席ビームフロント70は、車両前後方向後方に開口される、断面Π(パイ)形の溝形部材から構成される。図12には、図2のA−A断面図が例示される。図2に示されるように、D席ビームフロント70とフロントピラーロア100Aとの固定点86と、第一D席ビームリア61とフロントピラーロア100Aとの固定点87とは近接して配置される。これらの固定点86,87周辺において、D席ビームフロント70の車幅方向外側端部は、第一D席ビームリア61の車幅方向外側端部と重なり合った状態で溶接等により接合される。上述したように、D席ビームフロント70は車両前後方向後方に開口された断面Π字形状の溝型に形成される。また第一D席ビームリア61は車両前後方向前方に開口された断面Π字形状の溝型に形成される。両者がフロントピラーロア100Aとの固定点86,87周辺で重なり合わせられ互いに接合されることで、閉断面が構成される。
このように、車両の骨格部材であるフロントピラーロア100Aと接合される、D席ビームリア60及びD席ビームフロント70の車幅方向外側末端部が閉断面構造を採ることで、インパネリーンフォース10のフロントピラーロア100Aに対する取付剛性が向上する。例えばD席ビームリア60及びD席ビームフロント70の車幅方向外側末端部の、フロントピラーロア100Aに対する捩れ変形が、閉断面構造を採ることによって軽減される。
図2を参照して、D席ビームフロント70は、平面視で傾斜配置される。すなわちD席ビームフロント70は、車幅方向外側端部から車幅方向内側端部に至るまで、言い換えると固定点86から第一コラム支持点84に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に延設される。またD席ビームフロント70の、主に荷重を受け取る(突っ張る)稜線は、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に傾斜するように直線状に、つまり固定点86から第一コラム支持点84までを最短距離で結ぶようにして延設される。
図1、図2、図11を参照して、D席ビームフロント70の車幅方向内側末端は、ステアリングブラケットアッパ82の側壁82Aに当接、接合される。この接合点は、図11の破線で示されるように、ステアリングブラケットロア81のチルト軸開口81Aに近接した位置に設けられる。
チルト軸開口81Aにはチルト軸ボルト83が挿入される。後述するように、チルト軸ボルト83を介してステアリングコラム91がステアリングブラケット80に回動可能に支持される。つまり図2を参照して、ステアリングブラケット80にチルト軸ボルト83が挿入される箇所に、第一コラム支持点84,84が形成される。
D席ビームフロント70は、この第一コラム支持点84,84に向かって延設される。このような構造を備えることで、後述するように、ステアリングホイール90から車幅方向の荷重が入力されたときに、インパネリーンフォース10の曲げ変形を抑制可能となる。
すなわち、ステアリングホイール90から入力された車幅方向の荷重は、ステアリングコラム91を経由して第一コラム支持点84,84からD席ビームフロント70に伝達される。このとき、車幅方向に延設されるD席ビームフロント70が第一コラム支持点84,84から入力される車幅方向の荷重を直接受け止める(突っ張る)ことで、曲げモーメントの発生が抑制される。その結果、D席ビームフロント70を含むインパネリーンフォース10の曲げ変形が抑制される。
このように、本実施形態に係るインパネリーンフォース10では、D席ビームフロント70が、ステアリングコラム91の支持点である第一コラム支持点84に向かって延設される。加えて、D席ビームリア60が、第二コラム支持点85に向かって延設される。このように、第一コラム支持点84及び第二コラム支持点85からブラケットやブレースを介してインパネリーンフォース10に荷重が伝達される場合と比較して、モーメントの腕となる構成が省かれるので、曲げモーメントの発生が抑制され、その結果インパネリーンフォース10の曲げ変形が抑制される。
また、D席ビームフロント70及びD席ビームリア60は、互いの車幅方向外側末端が重ねられつつ、第一コラム支持点84及び第二コラム支持点85に向かって延設される。このため、D席ビームフロント70及びD席ビームリア60は、車幅方向内側に行くにしたがって車両前後方向に離間するように配置される、いわゆるV字構造にてステアリングコラム91を支持する。
図2を参照して、このようにV字構造を採ることで、D席ビームフロント70が、ステアリングブラケット80の内倒れ(図17の曲線矢印L1を参照)に対して突っ張るように、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に直線状に延設される。加えて、第一D席ビームリア61が、ステアリングブラケット80の、内倒れとは逆方向に倒れる外倒れ(図18の曲線矢印L2を参照)に対して突っ張るように、車幅方向内側かつ車両前後方向後方に直線状に延設される。この結果、インパネリーンフォースの曲げ変形を従来よりも抑制可能となる。
D席ビームフロント70及びD席ビームリア60がV字構造を採るに当たり、その平面視における傾斜角の設定について、図17を用いて説明する。図17には、車幅方向軸(RW軸)に対する第一D席ビームリア61の傾斜角θ1と、同車幅方向軸に対するD席ビームフロント70の傾斜角θ2が示されている。
例えばステアリングホイール90に対して車幅方向右向きの荷重が入力されたときと、車幅方向左向きの荷重が入力されたときとで、インパネリーンフォース10の耐荷重性が等しくするとの観点から、傾斜角θ1=傾斜角θ2であってよい。
<ステアリングブラケット>
図11には、ステアリングブラケット80の斜視図が例示される。ステアリングブラケット80は、インパネリーンフォース10に固定され車両前後方向に延設される支持部材である。図2に例示されるように、ステアリングブラケット80は、車両前後方向後方が第二D席ビームリア62に固定される。例えばステアリングブラケット80は、図2に例示されているように、車両前後方向後端が第二D席ビームリア62に固定される。またステアリングブラケット80は、第二D席ビームリア62との固定点から車両前後方向前方に延設される。さらにその延設部分に、ステアリングコラム91を支持する第一コラム支持点84,84が設けられる。
ステアリングブラケット80は、下部部材であるステアリングブラケットロア81及び上部部材であるステアリングブラケットアッパ82を備える。ステアリングブラケットアッパ82は略車両前後方向に延設される補強部材である。
ステアリングブラケットアッパ82の車両前後方向後端は、図11のビームアッパ63上に示された破線や、図16に示す図2のE−E断面図で例示されるように、第二D席ビームリア62に接合される。例えばステアリングブラケットアッパ82は、下方が開口された断面Π字形の部材であって、車幅方向に対向する側壁82A,82Aには、D席ビームフロント70の車幅方向内側末端が当接、接合される。
ステアリングブラケットロア81は、ステアリングブラケットアッパ82に溶接等により接合される。例えばステアリングブラケットアッパ82の前端に設けられたフランジ82Bと、ステアリングブラケットロア81の前端に設けられたフランジ81Bとが溶接により接合される。
ステアリングブラケットロア81は、例えば上方が開口される断面Π字形の部材であって、車幅方向に対向する側壁81C,81Cの後端は、ステアリングブラケットアッパ82の側壁82A,82Aに接合される。
加えて、ステアリングブラケットロア81の側壁81C,81Cには、チルト軸開口81Aが形成される。チルト軸開口81Aは側壁81C,81Cを厚さ方向に(車幅方向に)貫通する貫通口である。
図1を参照して、ステアリングコラム91の車両前後方向前方には、当該ステアリングコラム91の外周を囲むようにして、パワーステアリング機構94が設けられる。パワーステアリング機構94の上端部には突起が設けられ、当該突起には車幅方向に貫通する貫通口が形成される。この貫通口にチルト軸ボルト83が挿入される。
すなわち、パワーステアリング機構94の貫通口と、ステアリングブラケットロア81の側壁82A,82Aに形成されたチルト軸開口81A,81A(図11参照)とが位置合わせ(軸合わせ)される。さらに同軸となった貫通口及びチルト軸開口81A,81Aにチルト軸ボルト83が挿入される。チルト軸ボルト83の軸端はナットに螺入される。
これにより、パワーステアリング機構94及びステアリングコラム91がチルト軸ボルト83を介して、ステアリングブラケット80に、車両上下方向に回動可能に支持される。このことから、ステアリングブラケット80の、チルト軸ボルト83が挿入される箇所が、第一コラム支持点84,84(図2参照)となる。
また上述したように、第二D席ビームリア62には、スタッドボルト64D,64Dが設けられる。スタッドボルト64D,64Dに固定ブラケット93が締結される。固定ブラケット93の内側には可動ブラケット92が収容される。可動ブラケット92にはステアリングコラム91が差し込まれる。可動ブラケット92は固定ブラケット93に対して車両上下方向に変位可能となっている。
以上のような構成から、第二D席ビームリア62の、スタッドボルト64D,64Dが設けられた箇所は、ステアリングコラム91を支持する第二コラム支持点85(図2参照)となる。
<荷重入力時の挙動>
図17、図18には、ステアリングホイール90からインパネリーンフォース10への荷重伝達経路が例示される。図17には、ステアリングホイール90に車幅方向右側方向の荷重が入力されたときの例が示されている。
このとき、ステアリングホイール90に入力された荷重は、ステアリングコラム91及び第一コラム支持点84及び第二コラム支持点85を経由してインパネリーンフォース10に伝達される。このとき、特に第一コラム支持点84においては、固定点86から第一コラム支持点84に向かって延設されるD席ビームフロント70が、第一コラム支持点84から入力された荷重を受け止める(突っ張る)。この突っ張り、つまり圧縮応力によって、D席ビームフロント70は第一コラム支持点84からの荷重に抗して、その形状が維持される(変形が抑制される)。その結果、インパネリーンフォース10全体の曲げ変形が抑制される。また、曲線矢印L1で示されるステアリングブラケット80の内倒れ、つまり、ステアリングホイール90が車幅方向内側に変位するように傾くことが、傾斜配置されたD席ビームフロント70の突っ張り(圧縮応力)によって抑制される。
図18には、ステアリングホイール90に車幅方向左側方向の荷重が入力されたときの例が示されている。このとき、ステアリングホイール90に入力された荷重は、ステアリングコラム91及び第一コラム支持点84及び第二コラム支持点85を経由してインパネリーンフォース10に伝達される。このとき、特に第二コラム支持点85においては、固定点87から第二コラム支持点85に向かって延設される第一D席ビームリア61が、第二コラム支持点85から入力された荷重を受け止める(突っ張る)。この突っ張り、つまり圧縮応力によって、第一D席ビームリア61は第二コラム支持点85からの荷重に抗して、その形状が維持される(変形が抑制される)。その結果、インパネリーンフォース10全体の曲げ変形が抑制される。また、曲線矢印L2で示されるステアリングブラケット80の外倒れ、つまり、ステアリングホイール90が車幅方向外側に変位するように傾くことが、傾斜配置された第一D席ビームリア61の突っ張り(圧縮応力)によって抑制される。
<本実施形態に係るインパネリーンフォースの別例>
図19、図20には、本実施形態に係るインパネリーンフォース10の別例が示される。この別例に係るインパネリーンフォース10では、図2で例示されるインパネリーンフォース10とは、P席ビーム20の形状が異なっている。
すなわち、図2ではP席ビーム20の形状が、平面視で屈曲部26を含めた曲線形状であるのに対して、図19、図20に例示されるP席ビーム20は、平面視で直線形状となっている。すなわち、P席ビーム20は、フロアブレース40に車幅方向内側末端が接合され、そこから車幅方向外側かつ車両前後方向前方に直線的に延設され、さらに車幅方向外側末端がフロントピラーブラケット102Bに接合される。
このような直線状のP席ビーム20を備えることで、ステアリングホイール90からの、車幅方向の荷重にインパネリーンフォース10が耐える(突っ張る)ことが可能となる。例えば図17のように、ステアリングホイール90に車幅方向右向きの荷重が入力されたとき、D席ビームフロント70は、第一コラム支持点84から入力される車幅方向左向きの荷重を受け止める(突っ張る)。
加えて、第二コラム支持点85から入力される車幅方向右向きの荷重は、P席ビーム20が受け止める(突っ張る)。このように、P席ビーム20を直線状とすることで、第二コラム支持点85から入力される車幅方向右向きの荷重を、D席ビームフロント70に加えてP席ビーム20にも受け止めさせ、変形を抑制できる。
10 インパネリーンフォース、20 P席ビーム、30 カウルトゥブレース、40 フロアブレース、50 ガセット、60 D席ビームリア、61 第一D席ビームリア、62 第二D席ビームリア、63 ビームアッパ、64 ビームロア、64D スタッドボルト、70 D席ビームフロント、80 ステアリングブラケット、81 ステアリングブラケットロア、81A チルト軸開口、82 ステアリングブラケットアッパ、82A ステアリングブラケットアッパの側壁、83 チルト軸ボルト、84 第一コラム支持点、85 第二コラム支持点、86 D席ビームフロントとフロントピラーロアとの固定点、87 第一D席ビームリアとフロントピラーロアとの固定点、90 ステアリングホイール、91 ステアリングコラム、92 可動ブラケット、93 固定ブラケット、94 パワーステアリング機構、100A,100B フロントピラーロア(骨格部材)、102A,102B フロントピラーブラケット。

Claims (4)

  1. 車幅方向両端が車両の骨格部材に固定されるインパネリーンフォースと、
    前記インパネリーンフォースに固定され車両前後方向に延設されるステアリングブラケットと、
    を備えるステアリング支持構造であって、
    前記インパネリーンフォースは、
    車幅方向外側末端が運転席側の前記骨格部材に固定されるD席ビームフロントと、
    前記D席ビームフロントよりも車両前後方向後方に設けられ、車幅方向外側末端が運転席側の前記骨格部材に固定されるD席ビームリアと、
    車幅方向内側末端が前記D席ビームリアの車幅方向内側末端と接続されるとともに車幅方向外側末端が助手席側の前記骨格部材に固定されるP席ビームと、
    を備え、
    前記ステアリングブラケットは、前記D席ビームリアに固定されるとともにその固定点から車両前後方向前方に延設された部分にステアリングコラムを支持する第一コラム支持点が設けられ、
    前記D席ビームフロントの車幅方向内側末端は前記第一コラム支持点に固定され、前記D席ビームフロントの前記骨格部材との固定点は、前記第一コラム支持点よりも車両前後方向後方に設けられ、
    前記D席ビームフロントは、その前記骨格部材との固定点から前記第一コラム支持点に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向前方に延設される、
    ステアリング支持構造。
  2. 請求項1に記載のステアリング支持構造であって、
    前記インパネリーンフォースは、延設方向に垂直な断面がΠ字形状の溝形部材を含んで構成される、ステアリング支持構造。
  3. 請求項2に記載のステアリング支持構造であって、
    前記D席ビームリアに、前記ステアリングコラムを支持する第二コラム支持点が設けられ、
    前記D席ビームリアの、前記骨格部材との固定点は、前記第二コラム支持点よりも車両前後方向前方に設けられ、
    前記D席ビームリアは、その前記骨格部材との固定点から前記第二コラム支持点に向かって、車幅方向内側かつ車両前後方向後方に延設される第一D席ビームリアを備える、
    ステアリング支持構造。
  4. 請求項3に記載のステアリング支持構造であって、
    前記D席ビームフロントの前記骨格部材との固定点と、前記第一D席ビームリアの前記骨格部材との固定点とは近接して配置され、
    前記第一D席ビームリアは、車両前後方向前方に開口された断面Π字形状の溝型に形成され、
    前記D席ビームフロントは、車両前後方向後方に開口された断面Π字形状の溝型に形成され、
    前記第一D席ビームリア及び前記D席ビームフロントは、前記骨格部材との固定点周辺において重ね合わせられて閉断面が形成される、
    ステアリング支持構造。
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