JP2014101014A - 車両の下部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サブフレームの大型化やロアアームの剛性低下を伴うことを回避しつつ、ロアアームの揺動範囲を適切に確保する。
【解決手段】フロントサイドフレーム1と、リアクロスメンバ12を含むフロントサブフレーム10と、リアクロスメンバ12に支持されるロアアーム3とを備える。ロアアーム3は、アーム本体20と、その後端部に設けられる後側連結部22bと、アーム本体20の前端部に設けられるナックル支持部22cと、これらの間に設けられる前側連結部22aとを有し、リアクロスメンバ12の上下パネル部材12a、12bの間に後側連結部22bが挿入された状態で当該後側連結部22bがリアクロスメンバ12に支持されている。リアクロスメンバ12は、ロアアーム3が最も下向きに傾いた状態で車幅方向外側のフランジ20aと下側パネル部材12bとが非干渉となるように、下側パネル部材12bの車幅方向外側の端部の位置が設定されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車の前輪を支持するロアアームがサブフレームに支持され、このサブフレームが車両本体フレーム(フロントサイドフレーム等)に固定される車両の下部構造に関するものである。
上記のような車両の下部構造として、従来、特許文献1に開示されるように、車幅方向に延びるサブフレームの両端に、各々ロアアームを上下方向に揺動可能に支持するものが知られている。この特許文献1において、サブフレームは、上下一対のパネル(上側パネルおよび下側パネル)により中空状にかつ車幅方向外側に開口するように形成されており、ロアアームの前後の被支持部のうち、後側被支持部が、前記開口からサブフレームの内部に挿入された状態で、支持ブッシュ(ゴムブッシュジョイント)を介して当該サブフレームに揺動可能に支持されている。なお、ロアアームは、下向きに延びるフランジを幅方向両端に備えた断面コ字型に形成されており、これにより剛性が確保されている。
特許第4032522号公報
ロアアームは、通常、水平状態から上向きへの変位量より、下向きの変位量の方が大きくなるようにその揺動範囲が設定される。そのため、下向きに開く断面コ字型の形状を有する上記従来のロアアームでは、特に、ロアアームが下向きに揺動する際に車幅方向外側に位置するフランジがサブフレームの下側パネルと干渉し、これにより揺動範囲が制限される。従って、上向きへの変位量を大きく確保しようとすると、サブフレームの上下のパネル間隔を比較的大きく設ける必要があり、いきおいサブフレームの大型化(上下方向の大型化)を招く。一方、これを避けるためにロアアームのフランジ高さを小さくすると、ロアアームについて必要な剛性を確保することが難しくなる、という二律背反する問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、サブフレームの大型化やロアアームの剛性低下を伴うことを回避しつつ、ロアアームの揺動範囲を適切に確保できるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するための本発明は、車両の下部構造であって、車両本体フレームと、車幅方向に延びて車幅方向両端が開口した中空状のクロスメンバを含みかつ前記車両本体フレームの下面に固定されるサブフレームと、前記クロスメンバの車幅方向両端に、上下方向に揺動可能となるように支持される一対のロアアームと、を備え、前記ロアアームは、後端部よりも前端部が車幅方向外側に位置するように車両の前後方向に延びるアーム本体と、このアーム本体の前記後端部に設けられる後側被支持部と、前記前端部に設けられるナックル支持部と、前記アーム本体のうち前記後側被支持部とナックル支持部との間の位置に設けられる前側被支持部とを有し、前記クロスメンバの上壁部と下壁部との間に前記後側被支持部が挿入された状態で当該後側被支持部が当該クロスメンバに支持されており、前記クロスメンバは、前記ロアアームが最も下向きに傾いた状態で前記アーム本体の車幅方向外側の端部と前記下壁部とが非干渉となるように、当該下壁部の車幅方向外側の端部の位置が設定されているものである。
より具体的には、前記アーム本体は、下向きに延びるフランジを車幅方向両端に備えた断面コ字型に形成されており、前記クロスメンバは、前記ロアアームが最も下向きに傾いた状態で、前記フランジのうち、車幅方向外側に位置するフランジと前記下壁部とが非干渉となるように、当該下壁部の車両幅方向外側の端部の位置が設定されている。
このような車両の下部構造によれば、ロアアームが最も下向きに傾いた状態でアーム本体の車幅方向外側の端部(車幅方向外側に位置するフランジ)とクロスメンバの下壁部とが非干渉となるように、当該下壁部における車両幅方向外側の端部の位置が設定されているので、ロアアームの剛性を確保する一方で、クロスメンバの上壁部と下壁部との間隔が大きくなること、つまりクロスメンバ(サブフレーム)の大型化を抑えつつ、ロアアームの揺動範囲(特に下向きの揺動範囲)を大きく設けることが可能となる。
上記の構成において、前記ロアアームは、前記アーム本体が略水平となる基準位置から上方への変位量に比して、前記基準位置から下方への変位量が大きくなるようにその揺動範囲が設定されており、かつ、車幅方向内側に位置するフランジの高さ寸法が車幅方向外側に位置するフランジの高さ寸法よりも大きくなるように前記フランジが形成されている。
この構成によれば、略水平となる基準位置から上方への変位量に比して前記基準位置から下方への変位量が大きくなるという一般的なロアアームの要求を満足しながら、ロアアームの剛性を良好に確保することが可能となる。
なお、前記クロスメンバは、車幅方向両端に、他の部分よりも車幅方向外側に突出して車両前方に向かって開口する断面コ字型の突出部を備えており、前記ロアアームは、前記後側被支持部が前記突出部に挿入された状態で当該突出部に支持されるとともに、当該突出部から前方に向かって延びるように配置されているのが好適である。
この構成によれば、クロスメンバのうち、ロアアームの後側被支持部を支持する部分の車幅方向の剛性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記ロアアームの後側被支持部、クロスメンバの上壁部および下壁部がボルト部材により一体的に前記車両本体フレームに締結された状態で、前記後側被支持部が前記クロスメンバに支持されているのが好適である。
この構成によれば、ロアアームの後側被支持部の支持剛性を効果的に高めることが可能となる。
この場合、前記車両本体フレームは、前記ボルト部材が螺合挿入されるナット部材を有し、このナット部材は、車両前方から前記サブフレームに対して所定値以上の衝突荷重が入力されることにより前記車両本体フレームから脱落するように前記車両本体フレームに固定されているのが好適である。
この支持構造によれば、サブフレームに入力される車両前方からの衝突荷重がクロスメンバとロアアームとに分散されつつボルト部材を介して前記ナット部材に伝達される。そのため、クロスメンバをその車幅方向両側が開口した中空形状としながらも、所定値以上の前突荷重が入力された場合には、前記ナット部材とともにサブフレームを車両本体フレームから速やかに離脱させることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、サブフレームの大型化やロアアームの剛性低下を伴うことを回避しつつ、ロアアームの揺動範囲を適切に確保できるようになる。
本発明に係る車両の下部構造に用いられるフロントサブフレームを示す平面図である。 本発明に係る車両の下部構造(フロントサブフレーム(リアクロスメンバ)の支持構造)を示す側面図(図1のII矢視図/一部断面図)である。 フロントサブフレーム(リアクロスメンバ)を側方から見た状態を示す斜視図である。 フロントサブフレームを示す底面図である。 上下方向メンバを示す図4の要部拡大図である。 フロントサブフレームの支持構造を示す断面図(図2のVI−VI線に沿った断面図)である。 フロントサイドフレームにおけるフロントサブフレームの連結箇所を示す断面図(図6のVII−VII線に沿った断面図)である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
図1は、本発明に係る車両の下部構造に用いられるフフロントサブフレームを平面図で示しており、図2は、本発明に係る車両の下部構造(フフロントサブフレームとその支持構造)を側面図(一部断面図)で示している。なお、図中の矢印Fは車体前方を示し、矢印Rは車体後方を示す。
フロントサブフレーム10は、フロントサスペンション装置用のロアアーム(サスペンションアーム)3や自動車エンジン等の図外のパワーユニットの後部などを支持するものであり、車室の前面部に設置されるダッシュパネル2の下端部から車両前方に向かって延びる左右一対のフロントサイドフレーム1(本発明の車両本体フレームに相当する)の下方に配置され、このフロントサイドフレーム1に固定されている。この固定構造については後に説明する。
フロントサブフレーム10は、車幅方向に延びるリアクロスメンバ12と、このリアクロスメンバ12の左右両端から上記フロントサイドフレーム1に沿って車両前方に延びる左右一対のサイドメンバ13と、これら左右のサイドメンバ13の前端部を車幅方向に連結するフロントクロスメンバ14と、各サイドメンバ13の前端から各々車両前方に向かって突出する筒状のサブクラッシュカン15と、リアクロスメンバ12の左右両端であって前記サイドメンバ13との境界部分に立設される左右一対の縦メンバ16とを有する。つまり、フロントサブフレーム10は、リアクロスメンバ12、サイドメンバ13およびフロントクロスメンバ14によってそれらの内側にパワーユニットの配設用空間が形成された、いわゆるペリメータフレームである。
前記リアクロスメンバ12は、図2に示すように、上側パネル部材12aと下側パネル部材12bとにより構成された中空構造を有している。同様に、左右のサイドメンバ13も、上側パネル部材13aと下側パネル部材13bとにより構成された中空構造を有している。そして、同図に示すように、左右のサイドメンバ13の上下パネル部材13a、13bと、リアクロスメンバ12の上下パネル部材12a、12bとの間に前記縦メンバ16が各々挟み込まれ、この状態で、リアクロスメンバ12の下側パネル部材12b、サイドメンバ13の下側パネル部材13bおよび縦メンバ16の下端部とが相互に接合(溶接)一体化されるとともに、リアクロスメンバ12の上側パネル部材12a、サイドメンバ13の上側パネル部材13aおよび縦メンバ16の側面とが相互に接合(溶接)一体化されている。これにより、リアクロスメンバ12と左右のサイドメンバ13とが一体化されるとともに、リアクロスメンバ12の左右両端であってサイドメンバ13との境界部分に、各々上側パネル部材12a、13aおよび下側パネル13a、13bに接合された状態で左右一対の縦メンバ16が立設されている。
前記縦メンバ16は、フロントサブフレーム10をフロントサイドフレーム1に連結するためのものであり、図2〜図4に示すように、前側パネル部材17と後側パネル部材18とが接合(溶接)されることにより中空柱状に形成されている。この縦メンバ16は、上端部が車幅方向外側に向かって折れ曲がった略逆L字型に形成されており、その上端部は、フロントサイドフレーム1に対する連結部とされ、ここに上下方向に貫通する連結用ボルト孔16aが形成されている。
縦メンバ16の下端部、具体的にはリアクロスメンバ12およびサイドメンバ13との接合部分(上側パネル部材12a、13aから下側パネル部材12b、13bに至る部分)は、図4に示すように、ロアアーム3を避けるように、その断面形状が略平行四辺形に形成されている。詳しくは、図5に示すように、縦メンバ16の下端部は、前壁部17aと、その車幅方向内側端部から車両後方かつ車幅方向内側に向かって斜め方向に延びる内側壁部17bと、この内側壁部17bの後端部から前壁部17aと略平行に車幅方向に延びる後壁部18aと、その車幅方向外側端部から車両前方かつ車幅方向外側に向かって斜め方向に延びる外側壁部18bとを備えた断面略平行四辺形に形成されている。これら壁部のうち、前壁部17aおよび内側壁部17bは前側パネル部材17により構成され、後壁部18aおよび外側壁部18bは前記後側パネル部材18により構成されている。そして、内側壁部17bの後端が後壁部18aの車幅方向内側端部の前面に突き当てられた状態で接合(溶接)されるとともに、外側壁部18bの前端部が前壁部17aの後面に突き当てられた状態で接合(溶接)されている。
なお、外側壁部18bの前端部には、円弧状の切欠部19が形成されており、図2及び図5に示すように、外側壁部18bは、内側壁部17bに固定される後記溶接ナット32やボルト34等を前記切欠部19によって逃がした状態で、当該前壁部17aに対してしてその車幅方向外側端部から大きく内側に入り込んだ位置に接合されている。
図2および図3に示すように、フロントサブフレーム10のうち、縦メンバ16の前後両側、すなわちサイドメンバ13の後端部分およびリアクロスメンバ12は、何れも車幅方向外側に開口しており(この開口部分を開口部10a、開口部10bという)、ロアアーム3が、これら開口部10a、10bからフロントサブフレーム10の内部に挿入された状態で当該フロントサブフレーム10に支持されている。
ロアアーム3は、図1及び図3に示すように、車両前後方向に延びて、かつ前端側が車幅方向外側に向かうように湾曲したアーム本体20と、このアーム本体20の途中部分から車幅方向内側に向かって突設される前側連結部22a(本発明の前側被支持部に相当する)と、アーム本体20の後端部に設けられる後側連結部22b(本発明の後側被支持部に相当する)と、アーム本体20の先端部に設けられるナックル支持部22cとを備えた、いわゆるA型アームである。前側連結部22aは横形のゴムブッシュジョイント23を備えており、後側連結部22bは縦形のゴムブッシュジョイント24を備えている。また、ナックル支持部22cには、ナックル5(図6に示す)を支持するためのボールジョイント25が備えられている。
ロアアーム3は、サイドメンバ13の前記開口部10aからその内部に前側連結部22aが挿入されるとともに、リアクロスメンバ12の前記開口部10bからその内部に後側連結部22bが挿入された状態で、フロントサブフレーム10に支持されている。
詳しくは、図2および図3に示すように、サイドメンバ13の内部であって前記縦メンバ16の前方には、当該縦メンバ16の前壁部17aと平行な壁部31を有するブラケット30が設けられ、これら壁部17a、31の間に前側連結部22aが挿入されている。そして、ゴムブッシュジョイント23に対して前記壁部31の前側から当該壁部31に形成されるボルト孔を通じてボルト34が挿入され、さらに当該ボルト34が縦メンバ16の前壁部17aに固定された溶接ナット32に螺合挿入されることで、前側連結部22aがボルト34を介して縦メンバ16(前壁部17a)およびブラケット30(壁部31)により支持されている。つまり、前側連結部22aは、ボルト34を支点として回動可能に支持されるとともに、ゴムブッシュジョイント23のゴムブッシュの弾性力により水平方向に弾性的に変位可能に支持されている。なお、ボルト34は、サイドメンバ13の車両内側の側面に形成された開口部10c(図1参照)を通じてサイドメンバ13の内部に挿入される。
また、図1〜図3および図6に示すように、リアクロスメンバ12の後端部には、車幅方向外側に向かって突出し、前方および車幅方向外側に開口する断面コ字型の突出部36が形成されており、ロアアーム3の後側連結部22bがこの突出部36の内部に挿入されている。そして、ゴムブッシュジョイント24に対して下側パネル部材12bに形成されるボルト孔を通じて下側からボルト37が挿入され、さらに当該ボルト37が上側パネル部材12aに形成されるボルト孔36a(図3に示す)を通じてフロントサイドフレーム1の後記取付ブラケット40に固定された溶接ナット42(本発明のナット部材に相当する)に螺合挿入されることで、前側連結部22aがボルト37を介してフロントサブフレーム10の前記突出部36に支持されるとともに、フロントサブフレーム10(突出部36)と共に上記フロントサイドフレーム1に共締めされている。つまり、後側連結部22bは、ボルト37を支点として回動可能に支持されるとともに、ゴムブッシュジョイント24のゴムブッシュの弾性力により上下方向に弾性的に変位可能に支持されている。
このような構成により、ロアアーム3がフロントサブフレーム10に対して所定の範囲内で上下方向に揺動可能に支持されている。具体的には、図6の実線に示す基準位置、すなわちロアアーム3が略水平となる位置を基準として、この基準位置から上方に変位した図中一点鎖線に示す位置と、前記基準位置から下方に変位した図中二点鎖線に示す位置とに亘って揺動可能に支持されている。なお、同図に示すように、ロアアーム3は、基準位置から上方への変位量よりも、当該基準位置から下方への変位量が大きくなるように、前記ゴムブッシュジョイント23、24等によりその揺動範囲が設定されている。
ロアアーム3の前記アーム本体20は、例えば高張力鋼板により構成されている。このアーム本体20は、図4及び図6に示すように、その幅方向両側(車幅方向両側)に下向きに延びるフランジ部20a、20bを備えた断面コ字形の形状に形成されており、これにより所定の剛性が確保されている。なお、ロアアーム3の後側連結部22bでは、図6に示すように、アーム本体20は、幅方向内側に位置するフランジ20bの高さ寸法(上下方向の寸法)が車幅方向外側に位置するフランジ20bの高さ寸法よりも大きくなるように当該フランジ20a、20bが形成されている。そして、リアクロスメンバ12(ロアアーム3)は、ロアアーム3が最も下向きに傾いた状態で、車幅方向外側に位置するフランジ20aと下側パネル部材12bとが干渉することが無いように、当該下側パネル部材12bの車両幅方向外側の端部の位置が、ロアアーム3の車幅方向外側に位置するフランジ20aよりも十分に車幅方向内側に位置するように形成されている。つまり、ロアアーム3が最も下向きに傾いた状態で、当該車幅方向外側に位置するフランジ20aが同図中に二点鎖線で示すように、下側パネル部材12bの下方に逃げるように下側パネル部材12bが形成されている。
上記フロントサブフレーム10は、左右のサイドメンバ13の前端部に設けられる連結部28、左右の縦メンバ16の上端部およびリアクロスメンバ12の左右の突出部36がそれぞれフロントサイドフレーム1の下面にボルト止めされることにより、当該フロントサイドフレーム1に固定されている。具体的には、図2に示すように、フロントサイドフレーム1は、車両前後方向に延びる水平部1aと、その後端部から上記ダッシュパネル2の下部に沿って後下がりに傾斜しつつ車両の後方側に延びる傾斜部1bとを有しており、サイドメンバ13の連結部28が、水平部1aの前端部分に設けられる溶接ナット(図示省略)を用いて当該前端部分にボルトで固定されるとともに、縦メンバ16の上端部が水平部1aの後端部分に設けられる溶接ナット(図示省略)を用いて当該後端部分にボルトで固定されている。そして、リアクロスメンバ12の突出部36が、上述した通り、傾斜部1bに設けられる取付ブラケット40の溶接ナット42を用いて、前記ロアアーム3の後側連結部22bとともに当該取付ブラケット40にボルト37で固定されている。
図2、図6及び図7に示すように、リアクロスメンバ12の左右後端部上面、詳しくは上記ボルト37を通すボルト孔36aの近傍であってその後方には位置決めピン38が設けられており、フロントサブフレーム10は、当該位置決めピン38が、取付ブラケット40に形成される位置決め孔40bに挿入されることで、フロントサイドフレーム1に対して前後左右に位置決めされている。
なお、前記ボルト37は、取付ブラケット40に形成される開口部40aを通じて溶接ナット42に挿入されるが、図7に示すように、この開口部40aは楕円形であって、その長径寸法が溶接ナット42下面の径寸法よりも大きく設定されている。すなわち、溶接ナット42は、その下面の外周縁の一部が開口部40aの内側に位置する状態で取付ブラケット40に固定されており、これにより、当該外周縁の全部が開口部40aの外側に位置する状態で固定される場合に比べて、溶接ナット42の引き抜き強度が低くなるように構成されている。具体的には、フロントサブフレーム10に対して車両前方から所定値以上の衝突荷重が入力されると、溶接ナット42が前記開口部40aを通じて下側に引き抜かれ、これによりフロントサブフレーム10がフロントサイドフレーム1から脱落するように構成されている。
また、リアクロスメンバ12の上面であってその後端部近傍の位置には、図1に示すように、車幅方向に延びるようにスタビライザーバー(トーションバー)6が配置されている。スタビライザーバー6は、リアクロスメンバ12の左右の突出部36の近傍の位置であってこれらの内側の位置で、各々断面ハット形の固定金具46により当該リアクロスメンバ12に固定されている。具体的には、図2〜図4及び図6に示すように、スタビライザーバー6を車両の前後方向に跨ぐように固定金具46が配置され、当該固定金具46が当該スタビライザーバー6の両側の位置で、ボルト47および下側パネル部材12bの下面に固定された溶接ナット48によりリアクロスメンバ12に締結されている。これによりスタビライザーバー6が当該リアクロスメンバ12に固定されている。
なお、図2、図4及び図6に示すように、リアクロスメンバ12の内部であってスタビライザーバー6の固定位置、つまり固定金具46の締結位置には、上側パネル部材12aと下側パネル部材12bとの間に介在して車両前後方向に延び、かつ上下のパネル部材12a、12bに接合(溶接)されるブラケット50が設けられている。このブラケット50は、図4に示すように、両端に位置する一対の筒状部51aと、これら筒状部51a同士を連結する板状の連結部51bとを有しており、前記ボルト37が筒状部51aを通じて前記溶接ナット48に挿入されるように構成されている。つまり、このようなブラケット50が上下のパネル部材12a、12bの間に設けられることで、リアクロスメンバ12の剛性が高められるとともにスタビライザーバー6の支持剛性が確保されている。なお、当例では、リアクロスメンバ12の上面にスタビライザーバー6が固定されているが、その他の部材、例えばステアリング用のラック部材等についても同様に固定可能である。
また、リアクロスメンバ12の下側パネル部材12bのうち、このブラケット50よりも前側の部分には、当該ブラケット50の近傍位置から前記縦メンバ16の近傍位置に亘って前後方向に延びるビード部52が形成されている。このビード部52は、下側パネル部材12bが下向きに膨出するように形成されたものであり、このような前後方向に延びるビード部52が形成されることで、リアクロスメンバ12(下側パネル部材12b)の前後方向の剛性が高められている。なお、当例では、下側パネル部材12bにのみビード部52が形成されているが、上側パネル部材12aについても形成されていてもよい。
以上のように、上述した車両の下部構造では、ロアアーム3が最も下向きに傾いた状態(図6の二点鎖線に示す状態)で、当該ロアアーム3の車幅方向外側に位置するフランジ20aと下側パネル部材12bとが干渉することが無いように、当該下側パネル部材12bの車両幅方向外側の端部の位置が、ロアアーム3の車幅方向外側に位置するフランジ20aよりも十分に車幅方向内側に位置するように下側パネル部材12bが形成されている。よって、ロアアーム3の当該フランジ20aと下側パネル部材12bとが干渉することによってロアアーム3の下向きの揺動範囲が制限されることが回避される。従って、ロアアーム3(アーム本体20)を断面コ字型に形成してその剛性を確保する一方で、リアクロスメンバ12(突出部36)の上下パネル部材12a、12bの間隔が大きくなること、つまりリアクロスメンバ12(フロントサブフレーム10)の上下方向の大型化を抑えつつ、ロアアーム3の揺動範囲(特に下向きの揺動範囲)を大きく設けることができる。
特に、上記ロアアーム3は、基準位置から上方への変位量よりも、当該基準位置から下方への変位量が大きくなるように揺動範囲が設定されていることを利用し、前記フランジ20a、20bのうち、下側パネル部材12bと干渉し難い車幅方向内側に位置するフランジ20bの高さ寸法を車幅方向外側に位置するフランジ20aの高さ寸法よりも大きくなるようにアーム本体20が形成されている。このような構成によれば、ロアアーム3の車幅方向外側に位置するフランジ20aと下側パネル部材12bとが干渉することを回避しつつ、車幅方向内側に位置するフランジ20aの高さ寸法を可及的に大きく設けて、当該ロアアーム3の剛性を高めることができる。従って、合理的な構成で、ロアアーム3の剛性を確保しつつ、ロアアーム3の揺動範囲(特に下向きの揺動範囲)を大きく設けることができるという利点がある。
また、ロアアーム3は、その後側連結部22bが、突出部36(リアクロスメンバ12)の上下のパネル部材12a、12bの間に挿入された状態で、当該後側連結部22b(ゴムブッシュジョイント24)およびリアクロスメンバ12(上下のパネル部材12a、12b)がボルト37により一体的にフロントサイドフレーム1に締結されることでリアクロスメンバ12に支持されている。このような構成によれば、リアクロスメンバ12を、その車幅方向両端が開口した簡単かつ軽量で、しかも生産性の良い形状とする一方、当該リアクロスメンバ12(突出部36)によるロアアーム3(後側連結部22b)の支持剛性を効果的に高めることができる。
また、フロントサブフレーム10は、上記のようにリアクロスメンバ12がボルト37とフロントサイドフレーム側の溶接ナット42とにより締結されることにより、フロントサイドフレーム1に固定されているが、上記の通り、溶接ナット42は、フロントサブフレーム10に所定値以上の前突荷重が入力されることによりフロントサイドフレーム1から脱落するようにフロントサイドフレーム1(取付ブラケット40)に固定されている。従って、フロントサブフレーム10に所定値以上の前突荷重が入力された場合には、溶接ナット42とともにフロントサブフレーム10を速やかにフロントサイドフレーム1から離脱させて、車室側への影響を防止できるという利点もある。
なお、上述したフロントサブフレーム10およびその支持構造は、本発明に係るフロントサブフレームおよびその支持構造の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更である。
1 フロントサイドフレーム
3 ロアアーム
10 フロントサブフレーム
12 リアクロスメンバ
12a 上側パネル部材
12b 下側パネル部材
13 サイドメンバ
14 フロントクロスメンバ
15 サブクラッシュカン
20 アーム本体
20a、20b フランジ
22a 前側連結部
22b 後側連結部
22c ナックル支持部
36 突出部

Claims (6)

  1. 車両の下部構造であって、
    車両本体フレームと、車幅方向に延びて車幅方向両端が開口した中空状のクロスメンバを含みかつ前記車両本体フレームの下面に固定されるサブフレームと、前記クロスメンバの車幅方向両端に、上下方向に揺動可能となるように支持される一対のロアアームと、を備え、
    前記ロアアームは、後端部よりも前端部が車幅方向外側に位置するように車両の前後方向に延びるアーム本体と、このアーム本体の前記後端部に設けられる後側被支持部と、前記前端部に設けられるナックル支持部と、前記アーム本体のうち前記後側被支持部とナックル支持部との間の位置に設けられる前側被支持部とを有し、前記クロスメンバの上壁部と下壁部との間に前記後側被支持部が挿入された状態で当該後側被支持部が当該クロスメンバに支持されており、
    前記クロスメンバは、前記ロアアームが最も下向きに傾いた状態で前記アーム本体の車幅方向外側の端部と前記下壁部とが非干渉となるように、当該下壁部の車幅方向外側の端部の位置が設定されていることを特徴とする車両の下部構造。
  2. 請求項1に記載の車両の下部構造において、
    前記アーム本体は、下向きに延びるフランジを車幅方向両端に備えた断面コ字型に形成されており、
    前記クロスメンバは、前記ロアアームが最も下向きに傾いた状態で、前記フランジのうち、車幅方向外側に位置するフランジと前記下壁部とが非干渉となるように、当該下壁部の車両幅方向外側の端部の位置が設定されていることを特徴とする車両の下部構造。
  3. 請求項1又は2に記載の車両の下部構造において、
    前記ロアアームは、前記アーム本体が略水平となる基準位置から上方への変位量に比して、前記基準位置から下方への変位量が大きくなるようにその揺動範囲が設定されており、かつ、車幅方向内側に位置するフランジの高さ寸法が車幅方向外側に位置するフランジの高さ寸法よりも大きくなるように前記フランジが形成されていることを特徴とする車両の下部構造。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両の下部構造において、
    前記クロスメンバは、車幅方向両端に、他の部分よりも車幅方向外側に突出して車両前方に向かって開口する断面コ字型の突出部を備えており、
    前記ロアアームは、前記後側被支持部が前記突出部に挿入された状態で当該突出部に支持されるとともに、当該突出部から前方に向かって延びるように配置されていることを特徴とする車両の下部構造。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両の下部構造において、
    前記ロアアームの後側被支持部、クロスメンバの上壁部および下壁部がボルト部材により一体的に前記車両本体フレームに締結された状態で、前記後側被支持部が前記クロスメンバに支持されていることを特徴とする車両の下部構造。
  6. 請求項5に記載の車両の下部構造において、
    前記車両本体フレームは、前記ボルト部材が螺合挿入されるナット部材を有し、
    このナット部材は、車両前方から前記サブフレームに対して所定値以上の衝突荷重が入力されることにより前記車両本体フレームから脱落するように前記車両本体フレームに固定されていることを特徴とする車両の下部構造。
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