JP2020042926A - 面状発熱体転写シート、面状発熱体転写シート製造方法、面状ヒータ、及び、面状ヒータの製造方法 - Google Patents

面状発熱体転写シート、面状発熱体転写シート製造方法、面状ヒータ、及び、面状ヒータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】PTC特性を有する発熱層にピンホールが形成されることを効果的に抑制しつつ、簡便に面状ヒータを製造することを可能とする面状発熱体転写シート及び面状発熱体転写シート製造方法を提供する。また、ピンホール発生を効果的に抑制しつつ、簡便に製造することが可能な面状ヒータ、及び、当該面状ヒータの製造方法を提供する。【解決手段】面状発熱体を基材に転写するための面状発熱体転写シートであって、離型剤層を一方面に有する離型フィルムと、離型フィルムの離型剤層上に配置される面状発熱体とを備えており、面状発熱体は、離型フィルムの離型剤層上に積層されるポリウレタン系樹脂を含む下地層と、下地層上に所定間隔をあけて形成される導電性材料からなる一対の電極部と、一対の電極部に電気的に接続した状態で下地層上に積層される自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層とを備えることを特徴とする面状発熱体転写シート。【選択図】図2

Description

本発明は、面状発熱体転写シート、面状発熱体転写シート製造方法、面状ヒータ、及び、面状ヒータの製造方法に関する。
従来から種々の面状ヒータが知られており、特に、近年、PTC特性を有する面状ヒータが注目されている。このようなPTC特性を有する面状ヒータとしては、特許文献1に、織物や不織布からなる基材上に、銀ペーストからなる導電性材料を印刷・乾燥して一対の櫛形状の電極部を構成し、さらに、一対の電極部の全面あるいは一部を覆うようにしながら各電極部の間にPTC特性を発揮する抵抗体材料を印刷・乾燥して形成される面状の発熱部を備える構成が開示されている。また、この特許文献1には、基材上に銅撚り線からなる電極体をミシン糸縫いにより固定し、この電極体を覆うようにして基材に抵抗体材料をラミネートして発熱部を形成して構成される面状ヒータも開示されている。なお、抵抗体材料をラミネートする際は、抵抗体材料を溶融して製膜押し出し機にて膜状に押し出し、基材の表面に載置した後、加圧ローラにて加圧する旨が開示されている。
ここで、抵抗体材料としては、ベースポリマーと、カーボンブラック、金属粉末、グラファイトなどの導電性物質を溶媒に分散してなり、特にベースポリマーとして結晶性樹脂を用いたものが知られている。また、PTC特性とは、温度上昇によって抵抗値が上昇し、ある温度に達すると抵抗値が急激に増加する抵抗温度特性を意味しており、PTC特性を有する発熱部は、自己温度調節機能を発揮することとなる。
特許第5516614号公報
上述の面状ヒータは、自己温度調節機能を発揮するものであることから、別途温度制御用回路を必要とせず、安全性が高いものである。しかしながら、その製造過程においては種々の問題があった。例えば、PTC特性を有する発熱部においてピンホールが形成されやすいといった問題や、製造工程が煩雑であるといった問題、製造コストが高いといった問題があった。より具体的には、特許文献1に開示されているように、織物や不織布からなる基材上に、銀ペーストから一対の櫛形形状の電極部を構成し、さらに、当該一対の電極部の全面あるいは一部を覆うようにしながら基材上にPTC特性を発揮する抵抗体材料を印刷・乾燥して発熱部を形成する場合には、発熱層にピンホールが形成されやすいという問題があった。電極部やピンホールが発熱層に形成されると、該発熱層の抵抗値が、所望の抵抗値と異なってしまうといった不具合を引き起こすことになる。
また、一対の電極体を覆うようにして基材に抵抗体材料をラミネートして発熱部を形成する場合、上記のように、抵抗体材料を溶融して製膜押し出し機にて膜状に押し出してシート状の発熱層を予め製造する必要があり、このような発熱層にはピンホールが形成されにくいというメリットがあるが、製造工程が煩雑であり、製造コストが高くなるといった問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、PTC特性を有する発熱層にピンホールが形成されることを効果的に抑制しつつ、簡便に面状ヒータを製造することを可能とする面状発熱体転写シート及び面状発熱体転写シート製造方法を提供することを目的とする。また、ピンホール発生を効果的に抑制しつつ、簡便に製造することが可能な面状ヒータ、及び、当該面状ヒータの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、面状発熱体を基材に転写するための面状発熱体転写シートであって、離型剤層を一方面に有する離型フィルムと、前記離型フィルムの離型剤層上に配置される面状発熱体とを備えており、前記面状発熱体は、前記離型フィルムの離型剤層上に積層されるポリウレタン系樹脂を含む下地層と、前記下地層上に所定間隔をあけて形成される導電性材料からなる一対の電極部と、前記一対の電極部に電気的に接続した状態で前記下地層上に積層される自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層とを備えることを特徴とする面状発熱体転写シートにより達成される。
この面状発熱体転写シートにおいて、前記下地層は、ウレタンオレフィン複合樹脂から形成されていることが好ましい。
また、前記離型剤層は、疎水性であることが好ましい。
また、本発明の上記目的は、面状発熱体を基材に転写するための転写シートを製造する面状発熱体転写シート製造方法であって、離型剤層を一方面に有する離型フィルムの前記離型剤層上にポリウレタン系樹脂を含む下地層を形成する下地層形成ステップと、導電性材料からなる一対の電極部を所定間隔をあけて前記下地層上に形成する電極部形成ステップと、自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層を、前記一対の電極部に電気的に接続させつつ前記下地層上に形成する発熱層積層ステップと、前記発熱層の表面を低温プラズマ処理して親水化する表面処理ステップとを備えることを特徴とする面状発熱体転写シート製造方法により達成される。
また、この面状発熱体転写シート製造方法において、発熱層積層ステップは、形成された前記発熱層の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下で該発熱層を乾燥させる発熱層乾燥工程を更に備えることが好ましい。
また、本発明の上記目的は、繊維から形成される基材と、前記基材の一方面側に積層される面状発熱体とを備えており、前記面状発熱体は、ポリウレタン系樹脂を含む下地層と、前記下地層上に所定間隔をあけて形成される導電性材料からなる一対の電極部と、前記一対の電極部に電気的に接続した状態で前記下地層上に積層される自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層とを備え、前記発熱層が、前記基材の一方面側に対向するように、前記面状発熱体が接着剤層を介して前記基材に積層されていることを特徴とする面状ヒータにより達成される。
また、本発明の上記目的は、離型剤層を一方面に有する離型フィルムの前記離型剤層上に面状発熱体を形成する面状発熱体形成ステップと、前記面状発熱体上に接着剤層を形成する接着剤層形成ステップと、前記接着剤層を介して繊維から形成される基材を前記面状発熱体上に貼合する面状発熱体貼合ステップと、前記接着剤層によって一体化された前記面状発熱体及び前記基材を前記離型フィルムから剥離させる剥離ステップとを備えており、前記面状発熱体形成ステップは、前記離型フィルムの前記離型剤層上にポリウレタン系樹脂を含む下地層を形成する下地層形成ステップと、導電性材料からなる一対の電極部を所定間隔をあけて前記下地層上に形成する電極部形成ステップと、自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層を、前記一対の電極部に電気的に接続させつつ前記下地層上に積層する発熱層積層ステップと、前記発熱層の表面を低温プラズマ処理して親水化する表面処理ステップとを備えており、前記面状発熱体貼合ステップは、前記発熱層の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下での接着剤層乾燥工程を備えることを特徴とする面状ヒータの製造方法により達成される。
本発明によれば、PTC特性を有する発熱層にピンホールが形成されることを効果的に抑制しつつ、簡便に面状ヒータを製造することを可能とする面状発熱体転写シート及び面状発熱体転写シート製造方法を提供することができる。また、ピンホール発生を効果的に抑制しつつ、簡便に製造することが可能な面状ヒータ、及び、当該面状ヒータの製造方法を提供することができる。
本発明に係る面状発熱体転写シートを示す概略構成平面図である。 図1のA−A断面を示す概略構成断面図である。 本発明に係る面状発熱体転写シートの製造方法を説明するためのブロック図である。 本発明に係る面状発熱体転写シートの製造方法を説明するための説明図である。 本発明に係る面状ヒータを示す概略構成断面図である。 本発明に係る面状ヒータの製造方法を説明するためのブロック図である。 本発明に係る面状ヒータの製造方法を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態にかかる面状発熱体転写シート、面状発熱体転写シート製造方法、面状ヒータ、及び、面状ヒータの製造方法について、以下、添付図面を参照して説明する。なお、図面においては、構成の理解を容易ならしめるために部分的に拡大・縮小している。
まず、本発明に係る面状発熱体転写シート1について説明する。この面状発熱体転写シート1は、例えば、PTC特性を有する面状発熱体3を基材に転写するための転写シートであって、図1の概略構成平面図、及び、図1におけるA−A断面図である図2の概略構成断面図に示すように、離型フィルム2と、面状発熱体3とを備えて構成されている。
離型フィルム2は、面状発熱体3との間で密着性を有すると共に、簡単に面状発熱体3を剥離し得る性質を備えるシート状部材であって、フィルム本体21と、当該フィルム本体21の一方面に形成される離型剤層22を備えている。
フィルム本体21としては、例えば、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、アセテート樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂フィルムなどを好ましく使用することができる。特に、耐熱特性などの特性面や外観の品位などの観点から、ポリエステル樹脂フィルムが好適である。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレートとポリエチレンテレフタレートの共重合体、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。
離型剤層22としては、シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂、オレフィン系樹脂など疎水性の樹脂から形成されることが好ましい。シリコーン系樹脂としては、付加反応型、縮合反応型、カチオン重合型、ラジカル重合型などの公知のシリコーン系樹脂を使用することができる。また、フッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)等、及び、これらのポリマーを含むコポリマー等のフッ素系樹脂を挙げることができる。また、オレフィン系樹脂としては、共重合ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテンなどが挙げられるが、耐熱性の観点から、環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテンなどを用いることが好ましい。
離型剤層22を形成する樹脂をフィルム本体21上に塗布する方法としては、例えば、グラビアコーティング、メイヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング、ドクターナイフコーティング等に挙げられるコーティング方式を利用することが出来る
なお、離型剤層22には、さらに既知の添加剤が含まれていてもよい。既知の添加剤としては、例えば、充填剤、滑剤(ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなど)、帯電防止剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤など)、難燃剤、粘度調整剤、増粘剤、消泡剤、フィラー、紫外線吸収剤などが含まれていてもよい。
面状発熱体3は、PTC特性を有する発熱体である。PTC特性とは、温度上昇によって抵抗値が上昇し、所定の温度に達すると抵抗値が急激に増加する抵抗温度特性(抵抗が正の温度係数を有する意味の英語”Positive Temperature Coefficient”の頭文字を取っている)を意味しており、このPTC特性を有する面状発熱体3は、自己温度調節機能を発揮することとなる。
この面状発熱体3は、離型フィルム2の離型剤層22上に配設されており、該面状発熱体3を基材に転写される際に、離型フィルム2から容易に剥離されるように構成されている。面状発熱体3は、図1の概略構成平面図及び図2の概略構成断面図に示すように、下地層31、一対の電極部32、発熱層33を備えている。
下地層31は、離型フィルム2の離型剤層22上に積層されて配置されている。この下地層31は、転写時の面状発熱体3の剥離性を安定させ、また、発熱層33にピンホールが形成されることを抑制し、更に、発熱層33の導電性を安定させることを目的として形成される。
下地層31を形成する材料としては、ポリウレタン系樹脂を含む材料を好適に使用することができる。特にウレタンオレフィン複合樹脂から下地層31を形成することが好ましい。この下地層31を形成する材料については、後述の面状発熱体転写シート製造方法の説明において詳述する。
一対の電極部32は、下地層31上に所定間隔をあけて形成されている。この一対の電極部32は、図1の概略構成平面図に示すように、第1電極体32a及び第2電極体32bを備えており、当該第1電極体32a及び第2電極体32bは、それぞれ、櫛形状に形成されている。より具体的には、一対の電極部32(第1電極体32a及び第2電極体32b)は、所定間隔をあけて対向するように形成される主電極321、322を有し、それぞれの主電極321、322から交互に櫛歯形状の複数の枝電極323、323を設けるように構成されている。枝電極323と枝電極324とが、交互に噛み合う配置、つまり、第1電極体32aが有する枝電極323同士の間に、第2電極体32bが有する枝電極324が配設される態様で、一対の電極部32は形成されている。
この一対の電極部32は、例えば、銀、塩化銀、チタン、ニッケル、白金、アルミニウム、ステンレス等から選ばれた少なくとも一種の微細粒子を含む導電性材料を、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテル、ポリウレタン、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体等から選ばれた少なくとも一種よりなるバインダ(樹脂)中に混合して形成されている導電ペーストを下地層31上に塗布・乾燥することにより形成することができる。なお、導電性材料として、例えば、カーボン微粒子や、カーボンナノワイヤ、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリルなどの極細導電炭素繊維や、PEDOT:poly(3,4-ethylenedioxythiophene)などの導電性ポリマー(導電性高分子)を使用してもよい。
発熱層33は、図1や図2に示すように、一対の電極部32における枝電極323、323に重なるようにして、下地層31上に積層されて形成されている。この発熱層33は、自己温度調整機能を有する抵抗体材料から形成されている。ここで、一対の電極部32に給電することにより、枝電極323、323を介して発熱層33(抵抗体材料)に電流が流れて該発熱層33が発熱するようになる。発熱層33(抵抗体材料)はPTC特性を有することから、温度が上昇すると発熱層33の抵抗値が上昇し、所定の温度になるように自己温度調節機能を発揮し、温度コントロールが不要で安全性の高い発熱体としての機能を有するようになる。
抵抗体材料としては、発熱して温度が上昇し、ある温度に達すると電気抵抗値が急激に増加して発熱量を抑制する特性(自己温度調整機能)を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン― 酢酸ビニル共重合体等の結晶性樹脂をベースポリマーとし、黒鉛、カーボンブラック、カーボンウィスカー、カーボンファイバー等の炭素微粒子、金属粉、金属箔等の金属微粒子、又はチタン酸カリウムやマイカ微小片の表面にCVD、PVDあるいは化学メッキにより炭素又は金属薄膜を形成することで導電性を付与した表面処理微粒子等の導電性粒子および各種添加剤を配合してなるPTC材料を用いることができる。
次に、上記面状発熱体転写シート1の製造方法について説明する。この面状発熱体転写シート製造方法は、図3のブロック図に示すように、下地層形成ステップS1と、電極部形成ステップS2と、発熱層積層ステップS3と、表面処理ステップS4とを備えている。
下地層形成ステップS1は、図4(a)の説明図に示すように、離型剤層22を一方面に有する離型フィルム2の離型剤層22上にポリウレタン系樹脂を含む下地層31を形成する工程である。ここで、下地層31を形成する材料としては、水系ウレタンオレフィン複合樹脂を主成分とする材料を好ましく用いることができる。この水系ウレタンオレフィン複合樹脂は、ウレタン樹脂の親水性の特性と、オレフィン樹脂の疎水性の特性とを併せ持つ材料であることから、離型フィルム2、電極部32、発熱層33との密着性が優れると共に、離型フィルム2から下地層31を剥離しやすくなり好ましい。下地層31を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、タンポ印刷、フレキソ印刷等の各種印刷法や、バーコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、ナイフコーティング、スピンコーティング等の各種コーティング法を採用することができる。
また、水系ウレタンオレフィン複合樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂を、親水基を有するポリウレタン樹脂により乳化させた水系乳化分散液として構成される組成物を例示することができる。この水系乳化分散液中においては、ポリウレタン樹脂は、油滴としてのポリオレフィン系樹脂と連続相である水との界面に存在して、当該油滴を保護する乳化剤として機能している。このような水系乳化分散液は、ポリオレフィン系樹脂を親水基を有するウレタンプレポリマーにより水に乳化させ、次いで、アミン化合物又はその水溶液を添加してウレタンプレポリマーを鎖伸長させて得ることができる。或いは、親水基を有するウレタンプレポリマーを水に乳化し、更にアミン化合物又はその水溶液を添加してウレタンプレポリマーを鎖伸長させてポリウレタン樹脂の水分散体を調製し、次いで、ポリオレフィン系樹脂をポリウレタン樹脂の水分散体で乳化させることにより得ることができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、重量平均分子量が20,000 〜 100 ,000のものが用いられる。20 ,000未満であると、塗膜の凝集力が弱くなり、密着性や耐溶剤性( 耐ガソホール性)のような塗膜物性が劣る場合がある。100 ,000を越えると、有機溶剤に対する溶解性が悪くて、水分散体の粒子径の微小化ができない場合がある。
ポリオレフィン系樹脂は、不飽和カルボン酸及び/ 又は酸無水物で変性されたポリオレフィン等の変性ポリオレフィンでもよい。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体の他、エチレン及び/又はプロピレンと、他のコモノマー、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンなどの炭素数2以上、好ましくは2〜6のα−オレフィンコモノマーとのランダム共重合体またはブロック共重合体( 例えば、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体など)が挙げられる。また、これらの他のコモノマーを2種類以上共重合したものでもよい。また、これらのポリマーを2種以上混合して用いることもできる。
変性ポリオレフィンとしては、不飽和カルボン酸及び/ 又は酸無水物及び/ 又は1分子当り1個以上の二重結合を有する化合物で変性されたポリオレフィンが好ましく用いられる。不飽和カルボン酸および酸無水物としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸などの、α,β−不飽和カルボン酸およびその無水物が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用してもよく、また2 種以上併用してもよく、2種以上併用した場合、塗膜物性が良好になることが多い。
上記1分子当り1個以上の二重結合を有する化合物としては、例えば、(メタ) アクリル酸系モノマーとして、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸、ジ(メタ)アクリル酸(ジ)エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸−1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸−1,6−ヘキサンジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロ−ルプロパン、ジ(メタ)アクリル酸グリセリン、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、アクリルアミド等が挙げられる。また、スチレン系モノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロメチルスチレン等が挙げられる。更に、この他に併用し得るモノマーとしては、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、バーサチック酸のビニルエステル等のビニル系モノマー が挙げられる。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸を示す。
ポリオレフィンの変性は、ポリオレフィンを一旦トルエン又はキシレンのような有機溶剤に溶解せしめ、ラジカル発生剤の存在下にα,β−不飽和カルボン酸及び/又はその酸無水物及び/又は1分子当り1個以上の二重結合を有する化合物で行うか、あるいは、ポリオレフィンの軟化温度あるいは融点以上まで昇温できる溶融状態で反応させうるオートクレーブ、又は1軸又は2軸以上の多軸エクストルーダー中で、ラジカル発生剤の存在下又は不存在下にα ,β −不飽和カルボン酸及び/ 又はその酸無水物及び/ 又は1分子当り1個以上の二重結合を有する化合物を用いて行う。
該変性反応に用いられるラジカル発生剤としては、例えば、ジ−tert−ブチルパーフタレート、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、tert− ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート、tert− ブチルパーオキシピバレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドのようなパーオキサイド類や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等のアゾニトリル類が挙げられる。これらの過酸化物を使用してグラフト共重合せしめる場合、その過酸化物量はポリオレフィンに対して0.1重量部以上50重量部以下が望ましく、特に好ましくは0.5重量部以上30重量部以下である。
以上の乳化原料としてのポリオレフィン系樹脂は、公知の方法で製造されたものでよく、それぞれの製造方法や変性度合については特に限定されない。
ポリウレタン樹脂は、親水基を有するポリウレタン樹脂である。親水基としては、カルボキシル基(−COOH)及びその塩、スルホン酸基(−SOH) 及びその塩などが挙げられる。上記塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アミン塩などが挙げられる。これらの中でも、親水基としては、カルボキシル基又はその塩が好ましい。ポリウレタン樹脂としては、親水基を有するウレタンプレポリマーを、水及び/ 又はアミン化合物で鎖伸長することでポリマー化(高分子量化)されたものを好適に用いることができる。該ウレタンプレポリマーは、(A)2個以上の活性水素原子を有する化合物と、(B)有機ポリイソシアネート化合物と、(C)親水基含有化合物とを反応させることにより製造することができる。
上記(A)成分として使用される2 個以上の活性水素原子を有する化合物としては、低分子量ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等のポリオール化合物を例示することができる。低分子量ポリオールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ビスフェノールA 等の2 官能ポリオール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3 官能ポリオール、ペンタエリスリトール等の4官能ポリオールなどの分子量300以下のポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールの例としては、上記低分子量ポリオールのほか、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン等の3 官能アルカノールアミンを出発物質とし、塩基性触媒の存在下にアルキレンオキサイドを重付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
また、ポリエステルポリオールを構成する二塩基酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸のような芳香族二塩基酸が挙げられる。ポリエステルポリオールを構成する二価アルコール成分としては、エチレングルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタジオール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジオール等の脂環式グリコール、ビスフェノールA のアルキレンオキサイド付加物のような芳香族グリコール等が挙げられる。これらの二価アルコール成分と上記二塩基酸成分とを縮合反応することにより、ポリエステルポリオールが得られる。
また、ポリカーボネートポリオールとしては、公知のものを使用することができる。例えば、ポリカーボネートポリオールを生成するモノマーとしては、各種ジオールが使用でき、エチレングリコール、プロピレングリコール、1 , 3 − プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール−Aなどが挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2 種以上を併用してもよい。これらのジオールと、ジフェニルカーボネートやホスゲンとの反応によって、ポリカーボネートポリオールを調製することができ、これらのポリカーボネートポリオールは、2 種以上を混合して使用することもできる。
上記(B)成分の有機ポリイソシアネート化合物としては、ウレタン工業の分野において公知のものを使用することができ、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)などの脂肪族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI、H12MDI)などの脂環族イソシアネートなどを挙げることができ、これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、脂肪族イソシアネート及び/又は脂環族イソシアネートを用いることが好ましい。また、無黄変性を要求される場合には、脂肪族イソシアネートではHMDI、脂環族イソシアネートではIPDI、H12MDI 、芳香族イソシアネートではXDI、TMXDIを使用することが好ましい。
上記(C)成分である親水基含有化合物としては、分子内に1 個以上の活性水素原子と上記親水基とを有する化合物が挙げられる。例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸、グリシンなどのカルボン酸含有化合物、及び、そのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩などの誘導体;タウリン(即ち、アミノエチルスルホン酸)、エトキシポリエチレングリコールスルホン酸などのスルホン酸含有化合物、及び、そのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩などの誘導体などを挙げることができる。
上記ウレタンプレポリマーは、(A)成分の活性水素原子を有する化合物と、(B)成分の有機ポリイソシアネート化合物と、(C)成分の親水基含有化合物とを混合し、公知の方法により、30〜130℃ で30分〜50時間反応させることにより得られる。
得られたウレタンプレポリマーは、鎖伸長剤により伸長してポリマー化することで、親水基を有するポリウレタン樹脂が得られる。鎖伸長剤としては、水及び/ 又はアミン化合物が好ましく用いられる。鎖伸張剤として水やアミン化合物を用いることにより、遊離イソシアネートと短時間で反応して、イソシアネート末端プレポリマーを効率よく伸長させることができる。
鎖伸長剤としてのアミン化合物としては、ポリアミン、例えば、エチレンジアミン、トリエチレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン、メタキシレンジアミン、トルイレンジアミンなどの芳香族ポリアミン、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラジドのようなポリヒドラジノ化合物などが用いられる。アミン化合物には、上記ポリアミンとともに、ポリマー化を大きく阻害しない程度で、ジブチルアミンなどの1価のアミンやメチルエチルケトオキシム等を反応停止剤として含んでいてもよい。
なお、ウレタンプレポリマーの合成においては、イソシアネートと不活性で、かつ、ウレタンプレポリマーを溶解しうる溶剤を用いてもよい。これらの溶剤として、ジオキサン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。反応段階で使用されるこれらの親水性有機溶剤は、最終的に除去されるのが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーの合成においては、反応を促進させるために、アミン触媒(例えば、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチルジアミン等)、錫系触媒( 例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等)、チタン系触媒(例えば、テトラブチルチタネート等)などの触媒を添加してもよい。
また、乳化に際しては、上述のポリウレタン樹脂とともに、乳化剤を用いることもできる。乳化剤を添加することにより、ポリオレフィン系樹脂を上記ポリウレタン樹脂により乳化させた水系乳化分散液の貯蔵安定性を更に向上することができる。乳化剤としては、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤のいずれか一方、又は両方を用いることが好ましい。アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル等が挙げられる。これらの中でもスルホコハク酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩が良好である。また、塩の種類としては、特に限定されるものではないが、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、トリエタノールアミン塩などが好ましい。また、ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類等が好ましい。
また、下地層31を形成する材料の主成分である水系ウレタンオレフィン複合樹脂に対して、種々の添加剤を混合してもよい。添加剤としては、増粘剤、表面張力安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤等を例示することができる。増粘剤は、下地層31を形成する樹脂材料の粘度を拡大する添加剤であり、例えば、発熱層33のPTC特性に影響を与えないセルロースナノファイバー等のセルロース系増粘剤を好適に用いることができる。また、増粘剤としては、ポリアクリル系、変性ポリアクリル系、ポリエーテル系、ウレタン変性ポリエーテル系のような化学合成系増粘剤、ゼラチンのような動物性増粘剤、多糖類やセルロースのような植物性増粘剤等を挙げることができる。
表面張力安定剤は、下地層31を形成する樹脂材料の表面張力を低下させる添加剤であり、例えば、炭化水素系、シリコーン系、フッ素系等の様々なレベリング剤と称される界面活性剤を使用することができる。その中でもフッ素原子を含有するフッ素系界面活性剤は、その表面張力低下能が高いこと、塗工後の汚染が少ないことから好ましく用いることができる。このようなフッ素系界面活性剤としては、例えば、アルキル基が有する水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換されたフッ素化アルキル基や、アルキルエーテル基が有する水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換されたフッ素化アルキルエーテル基をフッ素源として側鎖に有する界面活性剤等が知られている。
紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤などが挙げられる。
消泡剤としては、特に限定されないが、長鎖アルコール(オクチルアルコール等)、ソルビタン誘導体(ソルビタンモノオレート等)、シリコーンオイル(ポリメチルシロキサン及びポリエーテル変性シリコーン等)等が挙げられる。
また、下地層31を形成する材料の主成分として、水系ウレタンオレフィン複合樹脂を採用する場合、この水系ウレタンオレフィン複合樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂を上記ポリウレタン樹脂により乳化させた水系乳化分散液組成物に限定されるものではなく、ポリオレフィン系樹脂とポリウレタン樹脂は水中で別々の粒子として存在する水性樹脂組成物を例示することもできる。この水性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂とポリウレタン樹脂を、別々に水に分散させてから、両水分散液を混合して得ることができる。
また、下地層31を形成する材料の主成分としては、上述の水系ウレタンオレフィン複合樹脂に限定されるものではなく、例えば、上述の親水基を有する水系ポリウレタン樹脂を主成分とすることもできる。
電極部形成ステップS2は、導電性材料からなる一対の電極部32を所定間隔をあけて下地層31上に形成する工程である(図4(b))。より具体的には、銀、塩化銀、チタン、ニッケル、白金、アルミニウム、ステンレス等から選ばれた少なくとも一種の微細粒子を含む導電性材料を、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテル、ポリウレタン、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体等から選ばれた少なくとも一種よりなるバインダ(樹脂)中に混合して導電ペーストを形成し、この導電ペーストを用いて、櫛形状の第1電極体32a及び第2電極体32bを、下地層31上に塗布形成する工程である。導電ペーストを下地層31上に塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、タンポ印刷、フレキソ印刷等の各種印刷法を採用することができる。
また、この電極部形成ステップS2は、下地層31上に塗布された電極部32を乾燥させる電極部乾燥工程を備えるように構成することが好ましい。この電極部乾燥工程における乾燥温度条件は、使用する導電ペーストの種類や、離型フィルム2の種類にもよるが、例えば、離型フィルム2(フィルム本体21)としてPETフィルムを用いる場合、120℃以下の温度条件で乾燥することが好ましい。この温度は例えば離型フィルム2(フィルム本体21)としてポリイミドフィルムを用いる場合にはより高温に、具体的には例えば200℃以下とするなど、調整が可能である。このような温度条件に設定することにより、離型フィルム2が収縮することを効果的に抑制することが可能となる。
発熱層積層ステップS3は、自己温度調整機能を有する上述の抵抗体材料からなる発熱層33を、一対の電極部32に電気的に接続させつつ下地層31上に形成する工程である(図4(c))。発熱層33を下地層31上に積層形成する場合、図1の平面図に示すように、一対の電極部32が備える枝電極323,324に重なるように形成し、主電極321,322には重ならないようにすることが好ましい。発熱層33を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、タンポ印刷、フレキソ印刷等の各種印刷法や、バーコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、ナイフコーティング、スピンコーティング等の各種コーティング法を採用することができる。
また、発熱層積層ステップS3は、形成された発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下で該発熱層33を乾燥させる発熱層乾燥工程を備えるように構成することが好ましい。この発熱層乾燥工程における乾燥温度条件は、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度であれば、特に限定されないが、例えば、自己温度調整機能発現温度に対して、10℃以上低い温度環境下で乾燥することが好ましい(例えば、自己温度調整機能発現温度が80℃の場合、70℃以下の温度環境で乾燥することが好ましい。)。
表面処理ステップS4は、下地層31上に形成された発熱層33の表面(露出面)を低温プラズマ処理して親水化する工程である。ここでいう「低温」とは、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度条件下で実施されることを意味する。また、 低温プラズマとは、気体に電気エネルギーを与えることによって得られる放電状態であり、負電荷を持つ電子と正電荷を持つイオン、さらに電気的に中性なラジカルが含まれた減圧下でのグロー放電、大気圧グロー放電、コロナ放電などによる常温域での状態のことである。
低温プラズマ処理では、通常、減圧状態にある非重合性ガスに高周波エネルギーを与えることによってガス分子を励起させて、低温でのプラズマ状態を発生させる。そして、この低温プラズマ雰囲気内に、発熱層33を一定時間静置することで、発熱層33の表面にカルボキシル基などの親水基を導入し、活性化することができる。 非重合性ガスとしては、酸素、窒素、水素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガスなどがあげられる。中でも、上記抵抗体材料から形成される発熱層33の表面に親水基を効率よく導入させる観点から、窒素、酸素が好ましい。
高周波エネルギーの周波数としては、低温プラズマを発生しうるものであれば特に限定されるものでなく、例えば内部電極型であれば商用電源の周波数50Hzまたは60Hzでも発生させることができ、外部電極型であれば1〜2500MHzの範囲で使用可能である。外部電極型の場合、実使用の際は、電波法などの規制により、13.56MHz、27.12MHz、40.68MHz、915MHz、2450MHzのいずれかを使用することが一般的である。
また、高周波エネルギーの電力(高周波電力)としては、発生するプラズマの電離度を向上させる観点から、1〜1kW/cmであることが好ましく、10〜500W/cmであることがより好ましい。
低温プラズマ処理時の真空度は、安定した低温プラズマ状態を持続させるという観点から、10−2〜102000Paであることが好ましく、10−1〜101500Paであることがより好ましい。
さらに、低温プラズマ処理に供する時間としては、発熱層33の表面に親水基を効率よく導入させる観点から、0.01〜100秒間であることが好ましく、0.1〜10秒間であることがより好ましい。
この表面処理ステップS4を経ることにより、面状発熱体転写シート1が完成する。
次いで、本発明に係る面状ヒータ10について説明する。この面状ヒータ10は、図5の概略構成断面図に示すように、下地層31、一対の電極部32及び発熱層33から構成される面状発熱体3と、基材5とが接着剤層4を介して積層される構造を備えている。面状発熱体3を構成する下地層31、一対の電極部32及び発熱層33の具体的構成は、上述の面状発熱体転写シート1におけるものと同一構成であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
面状ヒータ10における基材5は、繊維から形成される部材であり、可撓性及び伸縮性を備えるように構成されることが好ましい。当該基材5の一方面側に、接着剤層4を介して面状発熱体3の発熱層33が対向するように積層されている。この基材5としては、例えば、繊維素材から形成される糸材を用いて製織或いは製編された生地として構成することが好ましい。基材5を織地として構成する場合、織地構造としては、平織、綾織、朱子織等の種々の織り方を採用することができる。また、基材5を編地構造として構成する場合、編地構造としては、例えば、フライス編、スムース編、パール編、平編又はそれらの変化組織(例えば、ミラノリブや段ボールニットなど)や、トリコット編、ラッシェル編、ミラニーズ編等の各種編地構造を採用することができる。また、基材5は、繊維素材を用いた不織布として構成することもできる。
接着剤層4は、基材5と面状発熱体3との間に設けられ、両者を接続固定する機能を有する。この接着剤層4を形成する材料としては、種々の接着剤を採用することができる。例えば、湿気硬化型ウレタン系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリアミド系接着剤、EVA系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、スチレン系接着剤、反応型接着剤等が挙げられる。また、接着剤層4を形成する材料としては、例えば、常温環境下で硬化する湿気硬化型ウレタン系接着剤等のように、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下で硬化する性質を備えるものを採用することが好ましい。また、基材5や面状発熱体3との接着性を高めるという観点から水系接着剤を用いることが好ましい。
次に、上記面状ヒータ10の製造方法について説明する。この面状ヒータ10の製造方法は、図6のブロック図に示すように、面状発熱体形成ステップS5と、接着剤層形成ステップS6と、面状発熱体貼合ステップS7と、剥離ステップS8とを備えている。面状発熱体形成ステップS5は、離型剤層22を一方面に有する離型フィルム2の離型剤層22上に面状発熱体3を形成する工程(面状発熱体転写シート1を形成する工程)であり、下地層形成ステップS1と、電極部形成ステップS2と、発熱層積層ステップS3と、表面処理ステップS4とを備えている。これら各ステップ(S1,S2,S3,S4)は、上述の面状発熱体転写シート製造方法における内容と同一であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
接着剤層形成ステップS6は、面状発熱体形成ステップS5により形成した面状発熱体3上に接着剤層4を形成する工程である。図7(a)の説明図に示すように、接着剤層4は、上述の接着剤を面状発熱体3における発熱層33が露出している面側に塗布等して形成される。接着剤層4を形成する方法は、特に限定されず、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、タンポ印刷、フレキソ印刷等の各種印刷法を採用することができる。また、例えば、グラビアコーティング、メイヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング、ドクターナイフコーティング等に挙げられるコーティング方式を採用して形成することもできる。
面状発熱体貼合ステップS7は、接着剤層形成ステップS6によって形成された接着剤層4を介して繊維から形成される基材5を面状発熱体3上に貼合する工程である(図7(b))。この面状発熱体貼合ステップS7においては、接着剤層4における接着剤が、繊維から形成される基材5の繊維間(糸部材間)に含浸されるように、例えば、加圧ローラ等によって基材5の貼合面とは反対側の面を加圧することが好ましい。
ここで、基材5を面状発熱体3上に積層する前段階において、当該基材5の貼合面に対して、表面処理を施してもよい。この表面処理としては、親水性処理を施すことを例示することができる。親水性処理としては、基材5の貼合面をコロナ処理やプラズマ処理などにより化学変性する方法を挙げることができる。また、アルキルリン酸エステル塩のようなアニオン系、第4級アンモニウム塩のようなカチオン系、ポリオキシアルキレンエーテルのようなアニオン系、ベタインのような両性の界面活性剤あるいは親水性ポリマーで基材5の貼合面を被覆する方法も例示することができる。
また、この面状発熱体貼合ステップS7においては、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下で行われる接着剤層乾燥工程を備えることが好ましい。この接着剤層乾燥工程における乾燥温度条件は、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度であれば、特に限定されないが、例えば、自己温度調整機能発現温度に対して、20℃以上低い温度環境下で乾燥することが好ましい(例えば、自己温度調整機能発現温度が80℃の場合、60℃以下の温度環境で乾燥することが好ましい)。更には、室温(15度〜25度程度)の温度環境下で接着剤層乾燥工程を実施することがより好ましい。また、接着剤層乾燥工程における乾燥温度条件は、上述の発熱層積層ステップS3における発熱層乾燥工程での乾燥温度条件よりも低い温度に設定することが好ましい。
剥離ステップS8は、面状発熱体貼合ステップS7において接着剤層4によって一体化された面状発熱体3及び基材5を離型フィルム2から剥離させる工程である(図7(c))。より具体的には、面状発熱体3における下地層31と離型フィルム2との界面を境界として、面状発熱体3を離型フィルム2から剥離させる工程である。なお、剥離の方法は特段限定されない。この剥離ステップS8を経ることにより、面状ヒータ10が完成する。
上述の構成を有する面状ヒータ10は、一対の電極部32に給電することにより、枝電極323、324を介して発熱層33(抵抗体材料)に電流が流れて該発熱層33が発熱するようになる。発熱層33(抵抗体材料)はPTC特性を有することから、温度が上昇すると発熱層33の抵抗値が上昇し、所定の温度になるように自己温度調節機能を発揮し、温度コントロールが不要で安全性の高い発熱体としての機能を発揮する。
本発明に係る面状ヒータ10は、上述のように、面状発熱体転写シート1を基材5に貼り合わせた後、面状発熱体転写シート1が有する離型フィルム2を剥離して(転写して)形成されるため、極めて簡便に製造することが可能となる。
また、面状発熱体転写シート1は、離型フィルム2との界面にポリウレタン系樹脂を含む下地層31を備えているため、基材5への転写時の面状発熱体3の剥離性を安定させることが可能となる。また、この下地層31を設けることにより、当該下地層31上に形成される発熱層33にピンホールが発生することを効果的に抑制し、更に、発熱層33の導電性を安定させることが可能となる。また、この下地層31は、面状発熱体3が基材5に転写されて構成される面状ヒータ10においては、発熱層33の表面を被覆して保護する保護層として機能するため、発熱層33が損傷したり、PTC特性が劣化することを効果的に抑制することができる。
また、下地層31が、ウレタンオレフィン複合樹脂を含むように構成することにより、離型フィルム2(疎水性の離型剤層22)との密着性と剥離性が極めて良好なものとなる。より具体的には、ウレタンオレフィン複合樹脂は、ウレタン樹脂の親水性の特性と、オレフィン樹脂の疎水性の特性とを併せ持つ材料であることから、疎水性の離型剤層22と疎水性のオレフィン樹脂との間で良好な密着性を発揮する一方、下地層31における親水性のウレタン樹脂の存在により、離型剤層22と面状発熱体3とが強すぎる状態で接着されることを抑制し、面状発熱体転写シート1から離型フィルム2をスムーズに剥がすことが可能となる。
また、下地層31が親水性のウレタン樹脂を含むことにより、親水性を有する接着剤層4との良好な密着性を実現することができ、基材5から面状発熱体3が剥離してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る面状発熱体転写シート1の製造方法や面状ヒータ10の製造方法においては、発熱層33の表面を親水化する表面処理ステップS4において、低温プラズマ処理(発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度下でのプラズマ処理)を採用している。更に、面状ヒータ10の製造方法においては、面状発熱体貼合ステップS7が、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下での接着剤層乾燥工程を備えるように構成されている。このように、発熱層33の表面を親水化する表面処理過程や、接着剤層4の乾燥過程において、発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度に設定することにより、発熱層33に含まれる導電性粒子同士の間隔が熱の影響により大きく変化することが抑制され、発熱層33のPTC特性が劣化、消失することを効果的に防止することが可能となる。
また、本発明に係る面状発熱体転写シート1の製造方法において、発熱層積層ステップS3が、印刷等された発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下で該発熱層33を乾燥させる発熱層乾燥工程を備えるように構成することにより、製造過程において発熱層33に対して付与される熱による悪影響をより一層防止することができ、発熱層33のPTC特性が劣化、消失することを極めて効果的に防止することが可能となる。
また、上記のように、面状発熱体転写シート1や面状ヒータ10の製造過程において、発熱層33に対して付与される熱の温度を、当該発熱層33の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度とすることにより、下地層31や離型フィルム2が熱収縮することを防止することができる。下地層31や離型フィルム2が収縮してしまうと、この収縮に伴って、発熱層33も収縮し、該発熱層33に含まれる導電性粒子同士の間隔が密になりすぎ、PTC特性を発揮しなくなるおそれがあるが、上記のような温度環境下で面状発熱体転写シート1や面状ヒータ10を製造することにより、下地層31や離型フィルム2が熱収縮してしまうことを防止することができ、発熱層33のPTC特性が劣化、消失してしまうことをより効果的に抑制することができる。
1 面状発熱体転写シート
2 離型フィルム
21 フィルム本体
22 離型剤層
3 面状発熱体
31 下地層
32 一対の電極部
32a 第1電極体
32b 第2電極体
321 第1電極体の主電極
322 第2電極体の主電極
323 第1電極体の枝電極
324 第2電極体の枝電極
33 発熱層
4 接着剤層
5 基材
10 面状ヒータ

Claims (7)

  1. 面状発熱体を基材に転写するための面状発熱体転写シートであって、
    離型剤層を一方面に有する離型フィルムと、前記離型フィルムの離型剤層上に配置される面状発熱体とを備えており、
    前記面状発熱体は、前記離型フィルムの離型剤層上に積層されるポリウレタン系樹脂を含む下地層と、
    前記下地層上に所定間隔をあけて形成される導電性材料からなる一対の電極部と、
    前記一対の電極部に電気的に接続した状態で前記下地層上に積層される自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層とを備えることを特徴とする面状発熱体転写シート。
  2. 前記下地層は、ウレタンオレフィン複合樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面状発熱体転写シート。
  3. 前記離型剤層は、疎水性であることを特徴とする請求項1又は2に記載の面状発熱体転写シート。
  4. 面状発熱体を基材に転写するための転写シートを製造する面状発熱体転写シート製造方法であって、
    離型剤層を一方面に有する離型フィルムの前記離型剤層上にポリウレタン系樹脂を含む下地層を形成する下地層形成ステップと、
    導電性材料からなる一対の電極部を所定間隔をあけて前記下地層上に形成する電極部形成ステップと、
    自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層を、前記一対の電極部に電気的に接続させつつ前記下地層上に形成する発熱層積層ステップと、
    前記発熱層の表面を低温プラズマ処理して親水化する表面処理ステップとを備えることを特徴とする面状発熱体転写シート製造方法。
  5. 発熱層積層ステップは、形成された前記発熱層の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下で該発熱層を乾燥させる発熱層乾燥工程を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の面状発熱体転写シート製造方法。
  6. 繊維から形成される基材と、前記基材の一方面側に積層される面状発熱体とを備えており、
    前記面状発熱体は、ポリウレタン系樹脂を含む下地層と、
    前記下地層上に所定間隔をあけて形成される導電性材料からなる一対の電極部と、
    前記一対の電極部に電気的に接続した状態で前記下地層上に積層される自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層とを備え、
    前記発熱層が、前記基材の一方面側に対向するように、前記面状発熱体が接着剤層を介して前記基材に積層されていることを特徴とする面状ヒータ。
  7. 離型剤層を一方面に有する離型フィルムの前記離型剤層上に面状発熱体を形成する面状発熱体形成ステップと、
    前記面状発熱体上に接着剤層を形成する接着剤層形成ステップと、
    前記接着剤層を介して繊維から形成される基材を前記面状発熱体上に貼合する面状発熱体貼合ステップと、
    前記接着剤層によって一体化された前記面状発熱体及び前記基材を前記離型フィルムから剥離させる剥離ステップとを備えており、
    前記面状発熱体形成ステップは、前記離型フィルムの前記離型剤層上にポリウレタン系樹脂を含む下地層を形成する下地層形成ステップと、導電性材料からなる一対の電極部を所定間隔をあけて前記下地層上に形成する電極部形成ステップと、自己温度調整機能を有する抵抗体材料からなる発熱層を、前記一対の電極部に電気的に接続させつつ前記下地層上に積層する発熱層積層ステップと、前記発熱層の表面を低温プラズマ処理して親水化する表面処理ステップとを備えており、
    前記面状発熱体貼合ステップは、前記発熱層の自己温度調整機能発現温度よりも低い温度環境下での接着剤層乾燥工程を備えることを特徴とする面状ヒータの製造方法。
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WO2024049068A1 (ko) * 2022-09-02 2024-03-07 엘에스전선 주식회사 필름형 복사히터

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