JP2020041661A - ブーツバンド - Google Patents

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Junichi Izumino
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Abstract

【課題】 バンド本体の全周に亘って均一な締め付け力を発揮させてシール性の向上を図る。【解決手段】 C字状に成形した帯板状のバンド本体32と、バンド本体32の両端部に付設された円弧状のレバー33とを備え、レバー33を折り返してバンド本体32に重ね合わせることでバンド本体32を縮径させ、バンド本体32の内側に配置されたブーツを締め付けるブーツバンド31であって、バンド本体32の縮径状態での内径をD、バンド本体32の板厚をt、レバー33の内側面の曲率半径をRとした時におけるR<D/2+tの条件により、バンド本体32の外側面からレバー33の内側面が浮くバンド本体部位に、バンド本体32に対してレバー33が浮いた部分を押え付ける止め部34を設ける。【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車や各種産業機械に組み込まれる等速自在継手に使用され、継手外部からの異物侵入や継手内部からの潤滑剤漏洩を防止するためのブーツを締め付けるブーツバンドに関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手には、固定式等速自在継手と摺動式等速自在継手の二種がある。
これら両者の等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。
自動車のエンジンから車輪に動力を伝達するドライブシャフトは、エンジンと車輪との相対的位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要がある。
そのため、ドライブシャフトは、一般的に、エンジン側(インボード側)に摺動式等速自在継手を、車輪側(アウトボード側)に固定式等速自在継手をそれぞれ装備し、両者の等速自在継手をシャフトで連結した構造を具備する。
これら摺動式等速自在継手あるいは固定式等速自在継手では、継手内部に封入された潤滑剤の漏洩を防ぐと共に継手外部からの異物侵入を防止するため、外側継手部材とシャフトとの間にゴム製または樹脂製のブーツを装着している。
この種のブーツは、図15および図16に示すように、金属製のブーツバンド131(例えば、特許文献1参照)で締め付けて外側継手部材およびシャフトに固定することによりシール性が確保されている。
特許文献1に開示されたブーツバンド131は、ワンタッチ式と称されるもので、C字状に成形したバンド本体132の両端部の内側面同士を接合し、そのバンド本体132の一端部の外側面に円弧状のレバー133を接合した構造を備えている。
このブーツバンド131の組み付けは、以下のとおりである。まず、ブーツバンド131の組み付けに先立って、外側継手部材あるいはシャフトにブーツの端部を装着する。この時、ブーツの端部の外側にブーツバンド131を配置する。
図15に示す状態から、ブーツバンド131のレバー133の基端部を支点として折り返し、レバー133をバンド本体132に重ね合わせることによりバンド本体132を縮径させる(図16参照)。このバンド本体132の縮径により、ブーツの端部を外側継手部材あるいはシャフトに締め付け固定する。
特開2017−58011号公報
ところで、従来のブーツバンド131では、レバー133の基端部を支点として折り返し、そのレバー133をバンド本体132に重ね合わせた上でレバー133の先端部をバンド本体132の止め部134で固定するようにしている(図16参照)。
ここで、バンド本体132の縮径状態での内径をD、バンド本体132の板厚をt、レバー133の内側面の曲率半径をRとした時(図15および図16参照)、レバー133の先端部を固定する構造では、R<D/2+tの条件により、バンド本体132の外側面とレバー133の内側面との間に隙間mが生じる(図17参照)。
このように、バンド本体132の外側面からレバー133の内側面が浮くと、バンド本体132の周方向でレバー133が浮いた部分での締め付け力が他の部分と比較して弱くなり、シール性が他の部分より低下することになる。
その結果、従来のブーツバンド131では、バンド本体132に対してレバー133が浮くことにより、バンド本体132の全周に亘って均一な締め付け力を発揮させることが困難となる。
そこで、本発明は前述の課題に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、バンド本体の全周に亘って均一な締め付け力を発揮させてシール性の向上を図り得るブーツバンドを提供することにある。
本発明に係るブーツバンドは、C字状に成形した帯板状のバンド本体と、バンド本体の両端部に付設された円弧状のレバーとを備え、レバーを折り返してバンド本体に重ね合わせることによりバンド本体を縮径させ、バンド本体の内側に配置された等速自在継手用ブーツの端部を締め付ける構造を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、バンド本体の縮径状態での内径をD、バンド本体の板厚をt、レバーの内側面の曲率半径をRとした時におけるR<D/2+tの条件により、バンド本体の外側面からレバーの内側面が浮くバンド本体部位に、バンド本体に対してレバーが浮いた部分を押え付ける止め部を配設したことを特徴とする。
本発明では、R<D/2+tの条件により、バンド本体の外側面からレバーの内側面が浮く場合であっても、バンド本体に対してレバーが浮いた部分を止め部により押え付けることができる。その結果、バンド本体の外側面とレバーの内側面との間の隙間がなくなってバンド本体の外側面とレバーの内側面とが密着する。
本発明における止め部は、バンド本体の幅方向両側に径方向外側へ起立するように設けられた一対の舌片からなり、舌片を内側へ加締めることにより、バンド本体に対してレバーを押え付けて固定する構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、バンド本体に対してレバーが浮いた部分を押え付ける構造を容易に実現することができる。
本発明において、バンド本体の両端部を切り欠いて第一バンド接合部および第二バンド接合部を形成すると共に、レバーの基端部を切り欠いて第一レバー接合部および第二レバー接合部を形成し、第一レバー接合部の外側面を第一バンド接合部の外側面に重ね合わせて固定すると共に、第二レバー接合部の内側面を第二バンド接合部の外側面に重ね合わせて固定した構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、レバーを折り返してバンド本体に重ね合わせることによりバンド本体を縮径させると、バンド本体の第一バンド接合部がバンド本体の他端部の切り欠き部分に配置され、バンド本体の第二バンド接合部がバンド本体の一端部の切り欠き部分に配置される。
これにより、レバーの基端部の周方向近傍部位、つまり、レバーとバンド本体との接合部近傍部位で、バンド本体がブーツの外周面から浮いてバンド本体とブーツとの間に隙間が生じることも回避できる。
なお、本発明は、バンド本体の両端部の内側面同士を接合し、バンド本体の一端部の外側面にレバーの基端部の外側面を接合した構造にも適用可能である。
本発明によれば、R<D/2+tの条件により、バンド本体の外側面に対してレバーの内側面が浮く場合であっても、バンド本体に対してレバーが浮いた部分を止め部により押え付けることができる。そのため、バンド本体の外側面とレバーの内側面との間の隙間がなくなってバンド本体の外側面とレバーの内側面とが密着する。
その結果、バンド本体がブーツの全周に亘って密着するので、バンド本体の全周に亘って均一な締め付け力を発揮させることができ、シール性の向上が図れる。
本発明の実施形態で、レバーを折り返す前のブーツバンドを示す正面図である。 本発明の実施形態で、レバーを折り返した後のブーツバンドを示す正面図である。 本発明の実施形態で、レバーの浮きを押え付けた状態のブーツバンドを示す正面図である。 本発明の実施形態で、(A)はレバーを折り返す前のブーツバンドを示す斜視図、(B)はレバーを折り返した後のブーツバンドを示す斜視図である。 (A)は図4のバンド本体を示す展開図、(B)は図4のレバーを示す展開図である。 本発明の他の実施形態で、(A)はレバーを折り返す前のブーツバンドを示す斜視図、(B)はレバーを折り返した後のブーツバンドを示す斜視図である。 (A)は図6のバンド本体を示す展開図、(B)は図6のレバーを示す展開図である。 本発明の他の実施形態で、(A)はレバーを折り返す前のブーツバンドを示す斜視図、(B)はレバーを折り返した後のブーツバンドを示す斜視図である。 (A)は図8のバンド本体を示す展開図、(B)は図8のレバーを示す展開図である。 本発明を従来タイプのブーツバンドに適用した場合で、レバーを折り返す前のブーツバンドを示す正面図である。 本発明を従来タイプのブーツバンドに適用した場合で、レバーを折り返した後のブーツバンドを示す正面図である。 本発明を従来のブーツバンドに適用した場合で、レバーの浮きを押え付けた状態のブーツバンドを示す正面図である。 外側継手部材とシャフトにブーツの端部をブーツバンドで締め付け固定した等速自在継手を示す正面図である。 図13の断面図である。 従来のブーツバンドで、レバーを折り返す前のブーツバンドを示す正面図である。 従来のブーツバンドで、レバーを折り返した後のブーツバンドを示す正面図である。 従来のブーツバンドで、バンド本体とレバーとの間に隙間が生じた状態のブーツバンドを示す正面図である。
本発明に係るブーツバンドの実施形態を図面に基づいて以下に詳述する。
以下の実施形態におけるブーツバンドを適用する等速自在継手として、自動車のドライブシャフトに組み込まれ、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達する構造を備えた固定式等速自在継手の一つであるアンダーカットフリー型等速自在継手を例示する。
なお、本発明は、ツェッパ型等速自在継手などの他の固定式等速自在継手にも適用可能であり、また、ダブルオフセット型等速自在継手、クロスグルーブ型等速自在継手やトリポード型等速自在継手などの摺動式等速自在継手にも適用可能である。
図13は、ドライブシャフトの一部を構成するアンダーカットフリー型等速自在継手(以下、単に等速自在継手と称す)、シャフト、および等速自在継手とシャフトとの間に装着されたブーツを示す。図14は、図13の断面図である。
等速自在継手は、図13および図14に示すように、外側継手部材11、内側継手部材12、ボール13およびケージ14で主要部が構成されている。
外側継手部材11は、軸方向に延びる円弧状トラック溝15が球面状内周面16の複数箇所に円周方向等間隔で形成されている。内側継手部材12は、外側継手部材11のトラック溝15と対をなす円弧状トラック溝17が球面状外周面18の複数箇所に円周方向等間隔で形成されている。
ボール13は、外側継手部材11のトラック溝15と内側継手部材12のトラック溝17との間に介在して回転トルクを伝達する。ケージ14は、外側継手部材11の内周面16と内側継手部材12の外周面18との間に配されてボール13を保持する。
外側継手部材11のトラック溝15の開口側部分と内側継手部材12のトラック溝17の奥側部分は、継手軸方向に平行なストレート形状とすることにより、作動角の高角化を図っている。
内側継手部材12にはシャフト19の一端がスプライン嵌合により連結されている。このシャフト19の他端には、摺動式等速自在継手(図示せず)の内側継手部材がスプライン嵌合により連結されている。
以上の構成からなる等速自在継手では、外側継手部材11と内側継手部材12との間に作動角が付与されると、ケージ14に保持されたボール13は、常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持される。
その結果、外側継手部材11と内側継手部材12との間での等速性が確保される。外側継手部材11と内側継手部材12との間では、等速性が確保された状態で回転トルクがボール13を介して伝達される。
この等速自在継手は、継手内部に封入された潤滑剤の漏洩を防ぐと共に継手外部からの異物侵入を防止するため、外側継手部材11とシャフト19との間にゴム製または樹脂製の蛇腹状ブーツ20を装着した構造を具備する。
外側継手部材11の内部空間に潤滑剤を封入することにより、外側継手部材11に対してシャフト19が作動角をとりながら回転する動作時において、継手内部の摺動部位での潤滑性を確保するようにしている。
ブーツ20は、外側継手部材11の外周面にブーツバンド31により締め付け固定された大径端部21と、シャフト19の外周面にブーツバンド31により締め付け固定された小径端部22と、大径端部21から小径端部22へ向けて縮径しながら延びる伸縮自在な蛇腹部23とで構成されている。
ブーツバンド31により、ブーツ20の大径端部21を外側継手部材11に締め付け固定すると共に、ブーツ20の小径端部22をシャフト19に締め付け固定することで、ブーツ20のシール性を確保するようにしている。
ブーツ20は、等速自在継手が作動角をとりながら回転する機能を備えていることから、その挙動に追従できる柔軟性を確保するために伸縮自在な蛇腹形状をなすゴム製または樹脂製のものが使用される。
ゴム素材としては、表面硬さがHs45〜75であるクロロプレンゴムあるいはシリコーンゴム等が好適である。また、樹脂素材としては、表面硬さがHD38〜55である熱可塑性ポリエステル系エラストマ−または熱可塑性ポリエステル系エラストマ−を含む組成物等が好適である。
このブーツ20を外側継手部材11およびシャフト19に締め付け固定するブーツバンド31は、ワンタッチ式と称されるもので、例えば、図4および図5に示すように、金属製のバンド本体32およびレバー33で主要部が構成されている。
図4(A)は、ブーツ20を締め付け固定する前の状態、図4(B)は、ブーツ20を締め付け固定した後の状態を示す。図5(A)はバンド本体32を展開して外側面を見た状態、図5(B)はレバー33を展開して外側面を見た状態を示す。
ブーツバンド31は、C字状に成形された帯板状のバンド本体32の両端部に円弧状のレバー33を付設することによりリング状をなす。レバー33は、折り返し動作を必要とすることから、その強度を確保するため、バンド本体32よりも厚板となっている。
バンド本体32には、折り返し後のレバー33を押え付けて固定するための止め部34が設けられている。止め部34は、バンド本体32の幅方向両側に径方向外側へ起立するように設けられた一対の舌片35からなる。
バンド本体32の一端部の幅方向片側を切り欠いて第一バンド接合部36を形成する。つまり、バンド本体32の一端部の幅方向片側に切り欠き部38を形成することにより、幅方向反対側に幅狭部40を形成する。この幅狭部40の先端部の外側面が第一バンド接合部36〔図5(A)の斜線領域〕となる。
バンド本体32の他端部の幅方向片側を切り欠いて第二バンド接合部37を形成する。つまり、バンド本体32の他端部の幅方向片側に切り欠き部39を形成することにより、幅方向反対側に幅狭部41を形成する。この幅狭部41の先端部の外側面が第二バンド接合部37〔図5(A)の斜線領域〕となる。
レバー33の基端部の幅方向片側を切り欠いて第一レバー接合部42および第二レバー接合部43を形成する。つまり、レバー33の基端部の幅方向片側に切り欠き部44を形成することにより、幅方向反対側に幅狭部45を形成する。
この幅狭部45から先端部へ延びる外側面が第一レバー接合部42〔図5(B)の斜線領域〕となる。また、前述の切り欠き部44から先端部へ延びる内側面が第二レバー接合部43〔図5(B)の斜線領域〕となる。
以上の構成からなるバンド本体32とレバー33とを一体化することによりブーツバンド31が製作される。
つまり、図4(A)(B)に示すように、第一レバー接合部42の外側面を第一バンド接合部36の外側面に重ね合わせて固定すると共に、第二レバー接合部43の内側面を第二バンド接合部37の外側面に重ね合わせて固定する。バンド本体32とレバー33との固定は、例えば、溶接あるいは接着などにより実現可能である。
第一バンド接合部36に第一レバー接合部42を取り付けるに際しては、レバー33の幅狭部45の内側面を上にした状態でバンド本体32の幅狭部40の外側面に固定する〔図4(A)参照〕。
また、第二バンド接合部37に第二レバー接合部43を取り付けるに際しては、バンド本体32の幅狭部41を径方向外側へ折り返し、その幅狭部41の外側面にレバー33の幅狭部45の内側面を固定する〔図4(A)参照〕。
この実施形態のブーツバンド31を等速自在継手のブーツ20に組み付ける要領は、次のとおりである。
ブーツバンド31の組み付けに先立って、外側継手部材11の外周面にブーツ20の大径端部21を外嵌すると共に、シャフト19の外周面にブーツ20の小径端部22を外嵌する(図13および図14参照)。この時、ブーツ20の大径端部21および小径端部22の外側にブーツバンド31を配置する。
このブーツバンド31において、図4(A)に示す状態から、レバー33の基端部を支点としてレバー33を折り返すことにより、図4(B)に示すように、レバー33の内側面をバンド本体32の外側面に重ね合わせる。
このレバー33のバンド本体32への重ね合わせによりバンド本体32が縮径する。このバンド本体32が縮径したブーツバンド31により、ブーツ20を外側継手部材11の外周面およびシャフト19の外周面に締め付け固定する。
レバー33は、バンド本体32の止め部34の舌片35を内側へ折り曲げるように加締めることにより、舌片35で押え込まれてバンド本体32に固定される。
以上の要領でもってブーツ20を締め付け固定するブーツバンド31では、バンド本体32を縮径させると、バンド本体32の一端部の幅狭部40がバンド本体32の他端部の切り欠き部39に収容配置される。また、バンド本体32の他端部の幅狭部41がバンド本体32の一端部の切り欠き部38に収容配置される。
これにより、レバー33の基端部の周方向近傍部位、つまり、レバー33とバンド本体32との接合部近傍部位で、バンド本体32がブーツ20の外周面から浮いてバンド本体32とブーツ20との間に隙間が生じることを回避できる。
その結果、バンド本体32がブーツ20の全周に亘って密着するので、バンド本体32の全周に亘ってブーツ20を均一に締め付けることが可能となり、ブーツ20のシール性を向上させることができる。
以上で説明した実施形態では、バンド本体32の幅方向一方側でレバー33の外側面をバンド本体32の外側面に接合し、バンド本体32の幅方向他方側でレバー33の内側面をバンド本体32の外側面に接合した構造〔図4(A)参照〕を例示したが、図6および図7に示す構造や、図8および図9に示す構造であってもよい。
図4(A)(B)に示す実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32とレバー33との接合部がレバー33の中心線に対して非対称となっている〔図5(A)(B)参照〕。このことから、レバー33を折り返す時、レバー33がその幅方向に傾いて、レバー33を止め部34によりバンド本体32に固定し難くなることが考えられる。
以上の点を考慮すると、レバー33の折り返し時にレバー33が幅方向に傾くことを未然に防止するためには、図6(A)(B)に示す構造や、図8(A)(B)に示す構造が有効である。
なお、図6(A)(B)および図7(A)(B)、図8(A)(B)および図9(A)(B)において、図4(A)(B)および図5(A)(B)と同一部分には同一参照符号を付す。
図6(A)(B)に示す実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32の一端部の幅方向両側を切り欠いて第一バンド接合部46を形成する。つまり、バンド本体32の一端部の幅方向両側に切り欠き部48を形成することにより、幅方向中央に幅狭部50を形成する。この幅狭部50の先端部の外側面が第一バンド接合部46〔図7(A)の斜線領域〕となる。
バンド本体32の他端部の幅方向中央を切り欠いて第二バンド接合部47を形成する。つまり、バンド本体32の他端部の幅方向中央に切り欠き部49を形成することにより、幅方向両側に幅狭部51を形成する。この幅狭部51の先端部の外側面が第二バンド接合部47〔図7(A)の斜線領域〕となる。
レバー33の基端部の幅方向両側を切り欠いて第一レバー接合部52および第二レバー接合部53を形成する。つまり、レバー33の基端部の幅方向両側に切り欠き部54を形成することにより、幅方向中央に幅狭部55を形成する。
この幅狭部55から先端部へ延びる外側面が第一レバー接合部52〔図7(B)の斜線領域〕となる。また、前述の切り欠き部54から先端部へ延びる内側面が第二レバー接合部53〔図7(B)の斜線領域〕となる。
この実施形態においても、図6(A)(B)に示すように、第一レバー接合部52の外側面を第一バンド接合部46の外側面に重ね合わせて固定すると共に、第二レバー接合部53の内側面を第二バンド接合部47の外側面に重ね合わせて固定する。
第一バンド接合部46に第一レバー接合部52を取り付けるに際しては、レバー33の幅狭部55の内側面を上にした状態でバンド本体32の幅狭部50の外側面にレバー33の幅狭部55の外側面を固定する〔図6(A)参照〕。
また、第二バンド接合部47に第二レバー接合部53を取り付けるに際しては、バンド本体32の幅狭部51を径方向外側へ折り返し、その幅狭部51の外側面にレバー33の内側面を固定する〔図6(A)参照〕。
以上のようにして製作されたブーツバンド31を等速自在継手のブーツ20に組み付けるに際しては、図6(A)に示す状態から、レバー33の基端部を支点としてレバー33を折り返すことにより、図6(B)に示すように、レバー33の内側面をバンド本体32の外側面に重ね合わせる。
このレバー33のバンド本体32への重ね合わせによりバンド本体32が縮径する。このバンド本体32が縮径したブーツバンド31により、ブーツ20を外側継手部材11の外周面およびシャフト19の外周面に締め付け固定する。
この実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32を縮径させると、バンド本体32の一端部の幅狭部50がバンド本体32の他端部の切り欠き部49に収容配置される。また、バンド本体32の他端部の幅狭部51がバンド本体32の一端部の切り欠き部48に収容配置される。
これにより、レバー33の基端部の周方向近傍部位、つまり、レバー33とバンド本体32との接合部近傍部位で、バンド本体32がブーツ20の外周面から浮いてバンド本体32とブーツ20との間に隙間が生じることを回避できる。
その結果、バンド本体32がブーツ20の全周に亘って密着するので、バンド本体32の全周に亘ってブーツ20を均一に締め付けることが可能となり、ブーツ20のシール性を向上させることができる。
さらに、この実施形態のブーツバンド31では、第一バンド接合部46および第二バンド接合部47がバンド本体32の中心線に対して対称な位置にあり、第一レバー接合部52および第二レバー接合部53がレバー33の中心線に対して対称な位置にある。
これにより、レバー33の折り返し時、レバー33がその幅方向に傾くことなく、レバー33をバンド本体32に重ね合わせることができるので、レバー33を止め部34によりバンド本体32に固定し易くなって、組み付け作業性の向上が図れる。
図8(A)(B)に示す実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32の一端部の幅方向中央を切り欠いて第一バンド接合部56を形成する。つまり、バンド本体32の一端部の幅方向中央に切り欠き部58を形成することにより、幅方向両側に幅狭部60を形成する。この幅狭部60の先端部の外側面が第一バンド接合部56〔図9(A)の斜線領域〕となる。
バンド本体32の他端部の幅方向両側を切り欠いて第二バンド接合部57を形成する。つまり、バンド本体32の他端部の幅方向両側に切り欠き部59を形成することにより、幅方向中央に幅狭部61を形成する。この幅狭部61の先端部の外側面が第二バンド接合部57〔図9(A)の斜線領域〕となる。
レバー33の基端部の幅方向中央を切り欠いて第一レバー接合部62および第二レバー接合部63を形成する。つまり、レバー33の基端部の幅方向中央に切り欠き部64を形成することにより、幅方向両側に幅狭部65を形成する。
この幅狭部65から先端部へ延びる外側面が第一レバー接合部62〔図9(B)の斜線領域〕となる。また、前述の切り欠き部64から先端部へ延びる内側面が第二レバー接合部63〔図9(B)の斜線領域〕となる。
この実施形態においても、図8(A)(B)に示すように、第一レバー接合部62の外側面を第一バンド接合部56の外側面に重ね合わせて固定すると共に、第二レバー接合部63の内側面を第二バンド接合部57の外側面に重ね合わせて固定する。
第一バンド接合部56に第一レバー接合部62を取り付けるに際しては、レバー33の幅狭部65の内側面を上にした状態でバンド本体32の幅狭部60の外側面にレバー33の幅狭部65の外側面を固定する〔図8(A)参照〕。
また、第二バンド接合部57に第二レバー接合部63を取り付けるに際しては、バンド本体32の幅狭部61を径方向外側へ折り返し、その幅狭部61の外側面にレバー33の内側面を固定する〔図8(A)参照〕。
以上のようにして製作されたブーツバンド31を等速自在継手のブーツ20に組み付けるに際しては、図8(A)に示す状態で、レバー33の基端部を支点としてレバー33を折り返すことにより、図8(B)に示すように、レバー33の内側面をバンド本体32の外側面に重ね合わせる。
このレバー33のバンド本体32への重ね合わせによりバンド本体32が縮径する。このバンド本体32が縮径したブーツバンド31により、ブーツ20を外側継手部材11の外周面およびシャフト19の外周面に締め付け固定する。
この実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32を縮径させると、バンド本体32の一端部の幅狭部60がバンド本体32の他端部の切り欠き部59に収容配置される。また、バンド本体32の他端部の幅狭部61がバンド本体32の一端部の切り欠き部58に収容配置される。
これにより、レバー33の基端部の周方向近傍部位、つまり、レバー33とバンド本体32との接合部近傍部位で、バンド本体32がブーツ20の外周面から浮いてバンド本体32とブーツ20との間に隙間が生じることを回避できる。
その結果、バンド本体32がブーツ20の全周に亘って密着するので、バンド本体32の全周に亘ってブーツ20を均一に締め付けることが可能となり、ブーツ20のシール性を向上させることができる。
さらに、この実施形態のブーツバンド31では、第一バンド接合部56および第二バンド接合部57がバンド本体32の中心線に対して対称な位置にあり、第一レバー接合部62および第二レバー接合部63がレバー33の中心線に対して対称な位置にある。
特に、図6(A)に示す実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32の第一バンド接合部46およびレバー33の第一レバー接合部52は、バンド本体32の幅方向中央に位置する。
これに対して、図8(A)に示す実施形態のブーツバンド31では、バンド本体32の第一バンド接合部56およびレバー33の第一レバー接合部62は、バンド本体32の幅方向両側に位置する。
その結果、ブーツバンド31を等速自在継手のブーツ20に組み付ける際にレバー33を折り返す支点の幅が、図6(A)に示す実施形態の場合、レバー33の基端部である幅狭部55(バンド本体32の幅狭部50)の幅寸法L1であるのに対して、図8(A)に示す実施形態の場合、レバー33の基端部である二つの幅狭部65(バンド本体32)の幅寸法L2となる。
このように、図8(A)に示す実施形態のブーツバンド31においてレバー33を折り返す支点の幅L2は、図6(A)に示す実施形態のブーツバンド31においてレバー33を折り返す支点の幅L1よりも広くなる(L2>L1)。
これにより、レバー33の折り返し時、レバー33がその幅方向に傾くことを確実に回避した状態で、レバー33をバンド本体32に重ね合わせることができるので、レバー33を止め部34によりバンド本体32により一層固定し易くなって、組み付け作業性をより一層向上させることができる。
以上で説明した各実施形態では、ブーツバンド31を等速自在継手のブーツ20に組み付けるに際して、図1に示す状態から、レバー33の基端部を支点としてレバー33を折り返す(図2参照)。なお、図2では、止め部34を省略している。
このレバー33のバンド本体32への折り返しによりバンド本体32が縮径する。このバンド本体32が縮径したブーツバンド31により、ブーツ20を外側継手部材11の外周面およびシャフト19の外周面に締め付け固定する。
ここで、バンド本体32の縮径状態での内径をD、バンド本体32の板厚をt、レバー33の曲率半径をRとした時におけるR<D/2+tの条件により、バンド本体32の外側面からレバー33の内側面が浮くバンド本体32の部位に、バンド本体32に対してレバー33を押さえ付ける止め部34を配設する。
この止め部34を配設するバンド本体32の部位は、バンド本体32の外側面からレバー33の内側面が浮いた状態で、バンド本体32の外側面とレバー33の内側面との間の隙間m(図2参照)が最大となる位置付近が好ましい。
この止め部34は、バンド本体32の幅方向両側に径方向外側へ起立するように設けられた一対の舌片35からなり、舌片35を内側へ加締めることにより、バンド本体32に対してレバー33が浮いた部分を押え付けて固定する。
このブーツバンド31では、R<D/2+tの条件により、バンド本体32の外側面に対してレバー33の内側面が隙間mだけ浮いた場合(図2参照)であっても、バンド本体32に対してレバー33が浮いた部分を止め部34により押え付けることができる(図3参照)。
そのため、バンド本体32の外側面とレバー33の内側面との間の隙間mがなくなる。この隙間mは、レバー33の弾性変形によりレバー33の内側面をバンド本体32の外側面に密着させることができる範囲内である。
その結果、バンド本体32がブーツ20の全周に亘って密着するので、バンド本体32の全周に亘って均一な締め付け力を発揮させることができ、シール性の向上が図れる。
なお、以上の実施形態では、図4(A)(B)〜図9(A)(B)に示すブーツバンド31について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、図10〜図12に示すように、従来タイプのブーツバンド71にも適用可能である。なお、図11では、止め部34を省略している。
つまり、バンド本体72の両端部の内側面同士を接合し、バンド本体72の一端部の外側面に円弧状のレバー73を接合したブーツバンド71において、R<D/2+tの条件により、バンド本体72の外側面に対してレバー73の内側面が浮いたバンド本体72の部位に、バンド本体72に対してレバー73を押え付ける止め部74を配設する。
これにより、R<D/2+tの条件により、バンド本体72の外側面に対してレバー73の内側面が隙間mだけ浮いた場合(図11参照)であっても、バンド本体72に対してレバー73が浮いた部分を止め部74により押え付けることができる(図12参照)。そのため、バンド本体72の外側面とレバー73の内側面との間の隙間mがなくなる。
その結果、バンド本体72がブーツ20の全周に亘って密着するので、バンド本体72の全周に亘って均一な締め付け力を発揮させることができ、シール性の向上が図れる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
20 等速自在継手用ブーツ
31 ブーツバンド
32 バンド本体
33 レバー
34 止め部
35 舌片
36,46,56 第一バンド接合部
37,47,57 第二バンド接合部
42,52,62 第一レバー接合部
43,53,63 第二レバー接合部

Claims (4)

  1. C字状に成形した帯板状のバンド本体と、前記バンド本体の両端部に付設された円弧状のレバーとを備え、前記レバーを折り返してバンド本体に重ね合わせることによりバンド本体を縮径させ、バンド本体の内側に配置された等速自在継手用ブーツの端部を締め付けるブーツバンドであって、
    前記バンド本体の縮径状態での内径をD、前記バンド本体の板厚をt、前記レバーの内側面の曲率半径をRとした時におけるR<D/2+tの条件により、バンド本体の外側面からレバーの内側面が浮くバンド本体部位に、バンド本体に対してレバーが浮いた部分を押え付ける止め部を配設したことを特徴とするブーツバンド。
  2. 前記止め部は、前記バンド本体の幅方向両側に径方向外側へ起立するように設けられた一対の舌片からなり、前記舌片を内側へ加締めることにより、バンド本体に対してレバーを押え付けて固定する請求項1に記載のブーツバンド。
  3. 前記バンド本体の両端部を切り欠いて第一バンド接合部および第二バンド接合部を形成すると共に、前記レバーの基端部を切り欠いて第一レバー接合部および第二レバー接合部を形成し、前記第一レバー接合部の外側面を前記第一バンド接合部の外側面に重ね合わせて固定すると共に、前記第二レバー接合部の内側面を前記第二バンド接合部の外側面に重ね合わせて固定した請求項1又は2に記載のブーツバンド。
  4. 前記バンド本体の両端部の内側面同士を接合し、前記バンド本体の一端部の外側面に前記レバーの基端部の外側面を接合した請求項1又は2に記載のブーツバンド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022202327A1 (ja) 2021-03-24 2022-09-29 Ntn株式会社 等速自在継手のブーツ固定方法

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