JP2020034381A - 温度測定器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電対素線に悪影響を及ぼす物質が保護管内に生じ得る状況下であっても、熱電対素線の劣化を防止することが可能な温度測定器を提供する。【解決手段】温度測定器2は、熱電対素線20A及び20Bと、当該熱電対素線20A及び20Bを被覆する電気絶縁材20Cと、熱電対素線20A及び20B並びに電気絶縁材20Cを包囲する第1保護管21と、当該第1保護管21を包囲する第2保護管22と、を備える。そして、第1保護管21の先端部21aに、貫通孔211が設けられている。又、第1保護管21の基端部21bに、貫通孔211を通って流れる対流を発生させる第1通気口251が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、熱電対素線を備えた温度測定器に関する。
温度測定器には、互いに異なる2種類の金属線を熱電対素線として有し、これらの一端を互いに接続することにより測温接点が形成されているものが存在する。そして、その様な温度測定器では、測温接点と基準接点(他端側の接点)との間の温度差に起因して2種類の金属線間に起電力が生じる。このため、当該起電力に基づいて測温接点と基準接点との間の温度差を検出すると共に、当該温度差と基準接点の温度とに基づき、測温接点の温度(即ち、測定対象の温度)を求めることができる。
又、上記温度測定器では、測定可能な温度範囲が、熱電対素線として使用される2本の金属線の種類(即ち、金属線を構成する材料)に応じて規定される。通常、測定可能な温度範囲は、−200℃から1700℃までの範囲内において、金属線の種類に応じて規定される。そして、近年、2000℃を超える温度の測定を可能にする2本の金属線の材料として、タングステン(W)とレニウム(Re)の組合せや、イリジウム(Ir)とイリジウムロジウム(IrRh)の組合せが注目されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2015/020172号 特開2002−174554号公報
一方、金属に悪影響を及ぼす物質(炭素や酸素など)が存在する雰囲気に熱電対素線が晒された場合、熱電対素線は、その雰囲気中の物質の影響を受けて劣化(炭化や酸化)する虞がある。特に温度が2000℃を超える環境下では、熱電対素線は、雰囲気中の上記物質と反応し易く、当該物質の影響を受け易くなる。
そこで、熱電対素線を保護管で包囲して保護する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。具体的には、温度測定器において、熱電対素線を第1保護管で包囲し、且つ、当該第1保護管を第2保護管で包囲する技術が提案されている。しかし、熱電対素線を保護管で保護した場合であっても、保護管自身から発生した物質や、保護管に生じた亀裂を通って保護管内に侵入した物質が、熱電対素線に悪影響(酸化や炭化等の化学反応を含む)を及ぼす虞がある。
そこで本発明の目的は、熱電対素線に悪影響を及ぼす物質が保護管内に生じ得る状況下であっても、熱電対素線の劣化を防止することが可能な温度測定器を提供することである。
本発明に係る温度測定器は、熱電対素線と、当該熱電対素線を被覆する電気絶縁材と、熱電対素線及び電気絶縁材を包囲する第1保護管と、当該第1保護管を包囲する第2保護管と、を備える。そして、第1保護管の先端部に、貫通孔が設けられている。又、第1保護管の基端部に、貫通孔を通って流れる対流を発生させる第1通気口が設けられている。
上記温度測定器によれば、貫通孔を通って流れる対流が発生することにより、第1保護管内、並びに第1保護管と第2保護管との間に対流が発生し易くなる。従って、熱電対素線や電気絶縁材に悪影響を及ぼす物質が第2保護管内(第1保護管の周囲)に発生した場合でも、物質の悪影響が熱電対素線や電気絶縁材に及ぶ前に、その物質を対流で押し流すことが可能になる。よって、当該物質の悪影響が熱電対素線や電気絶縁材に及び難くなる。
上記温度測定器において、第2保護管の基端部に、第1保護管と第2保護管との間に通じる第2通気口が設けられていてもよい。この構成によれば、第1通気口及び第2通気口の何れか一方から他方へ貫通孔を通じて気体(例えば、不活性ガス)を流すことにより、第1保護管と第2保護管との間に対流を発生させると共に、第1保護管内にも対流を発生させることができる。よって、第1保護管内において、物質が熱電対素線や電気絶縁材に悪影響を及ぼす前に、その物質を、第1保護管内に生じた対流で押し流すことができる。
又、上記温度測定器において、貫通孔は、第1保護管の周面に設けられると共に、第1保護管の長手方向において熱電対素線の先端よりも第1保護管の先端に近い位置に配されていてもよい。この様な位置に貫通孔が配されることにより、第1保護管内において、長手方向における広い範囲に亘って対流を発生させることができる。よって、長手方向における広い範囲で、熱電対素線や電気絶縁材を、これらに悪影響を及ぼす物質から保護することができる。
上記温度測定器は、第1通気口及び第2通気口の何れか一方から気体を導入する気体導入部を更に備えていてもよい。又、上記温度測定器において、貫通孔は、第1保護管の周面に複数設けられていてもよい。
本発明に係る他の温度測定器は、熱電対素線と、当該熱電対素線を被覆する電気絶縁材と、熱電対素線及び電気絶縁材を包囲する第1保護管と、当該第1保護管を包囲する第2保護管と、を備える。そして、第1保護管の周面において、先端側に第1貫通孔が設けられ、且つ、基端側に第2貫通孔が設けられている。
上記の他の温度測定器によれば、熱電対素線や電気絶縁材に悪影響を及ぼす物質が第2保護管内(第1保護管の周囲)に発生した場合でも、当該物質の悪影響が熱電対素線や電気絶縁材に及び難くなる。一例として、測温時に温度測定器内に生じる温度差(基端側の温度と先端側の温度との差。即ち、測温接点と基準接点との間の温度差)を利用して、第1貫通孔と第2貫通孔とを通って第1保護管の内周面及び外周面に沿って循環する自然対流を発生させることができる。これにより、第1保護管と第2保護管との間に対流を発生させると共に、第1保護管内にも対流を発生させることができる。よって、熱電対素線や電気絶縁材に悪影響を及ぼす物質が第2保護管内(第1保護管の周囲)に発生した場合でも、当該物質が熱電対素線や電気絶縁材に悪影響を及ぼす前に、その物質を、温度測定器内に発生させた自然対流で押し流すことができる。
上記他の温度測定器において、第1保護管の基端部又は第2保護管の基端部に通気口が設けられ、当該通気口は、第2保護管内に通じていてもよい。この構成によれば、熱電対素線や電気絶縁材に悪影響を及ぼす物質が第2保護管内に発生した場合でも、温度上昇に伴って第2保護管の内圧が上昇することにより、上記物質が通気口から排出される。よって、第2保護管内において上記物質の濃度が上昇することを抑制することができる。
本発明によれば、熱電対素線に悪影響を及ぼす物質が保護管内に生じ得る状況下であっても、熱電対素線の劣化を防止することができる。
本発明の温度測定器が適用される縦型の熱処理炉を示した概念図である。 第1実施形態に係る温度測定器を示した概念図である。 第3保護管を構成する短管の嵌合構造の一例を示した概念図である。 第1実施形態に係る温度測定器の変形例を示した概念図である。 第2実施形態に係る温度測定器を示した概念図である。
図1は、本発明の温度測定器が適用される縦型の熱処理炉1を示した概念図である。図1に示される様に、縦型の熱処理炉1は、プロセスチューブ11と、ボート12、開閉蓋13と、ヒータ14と、昇降機構15と、を備える。
プロセスチューブ11は、開口端11Aを有する有底筒状であり、当該開口端11Aを下方へ向けた状態で設置されている。ボート12は、熱処理対象となる半導体ウェハ等のワークWを支持する支持台であり、プロセスチューブ11に対するワークWの搬出入が可能となる様に、開口端11Aを通じて昇降させることが可能である。尚、ボート12の昇降には、ボールネジやシリンダ等を含む昇降機構15を用いることができる。
開閉蓋13は、プロセスチューブ11の開口端11Aを開閉するための蓋である。具体的には、開閉蓋13は、ボート12の底部に設けられており、ボート12と共に昇降する。そして、ボート12を上昇させることで、プロセスチューブ11内の熱処理位置にワークWが配置されたとき、開口端11Aが開閉蓋13によって閉じられる。尚、開閉蓋13と開口端11Aとの間には、開口端11Aを閉じたときのプロセスチューブ11の密閉性を高めるべくシール材(不図示)が設けられていてもよい。
ヒータ14は、プロセスチューブ11の周面に設けられており、プロセスチューブ11内に搬入されたワークWを加熱する。
この様な縦型の熱処理炉1においては、本発明の実施形態に係る温度測定器2は、開閉蓋13に、これを貫通した状態で設置される(図1参照)。従って、温度測定器2は、長尺状であり、長手方向Dtを縦方向にした状態で測温接点がワークWの熱処理位置又はその近傍に配置される様に開閉蓋13に設置される。そして、プロセスチューブ11の開口端11Aを開閉蓋13で閉じるときに、開閉蓋13の上昇に伴って、温度測定器2がプロセスチューブ11内に挿入される。
以下、本発明の実施形態に係る温度測定器2について、具体的に説明する。尚、以下に説明する温度測定器2は、上述した熱処理装置の炉内温度の測定に適用する場合に限らず、様々な環境下での温度測定に適用することができる。
[1]第1実施形態
図2は、第1実施形態に係る温度測定器2を示した概念図である。図2に示される様に、温度測定器2は、熱電対素線20A及び20Bと、電気絶縁材20Cと、第1保護管21と、第2保護管22と、第3保護管23と、気体導入部24と、を備える。
熱電対素線20A及び20Bはそれぞれ、互いに異なる2種類の金属線である。そして、これらの一端を互いに接続することにより測温接点Ptが形成されている。そして、測温接点Ptと基準接点(他端側の接点。不図示)との間の温度差に起因して熱電対素線20A及び20B間(即ち、2種類の金属線間)に起電力が生じる。このため、当該起電力に基づいて測温接点Ptと基準接点との間の温度差を検出すると共に、当該温度差と基準接点の温度とに基づき、測温接点Ptの温度(即ち、測定対象の温度)を求めることができる。
熱電対素線20A及び20Bに用いられる金属線の材料には、2000℃を超える温度の測定を可能にするものとして、タングステン(W)とレニウム(Re)の組合せや、イリジウム(Ir)とイリジウムロジウム(IrRh)の組合せを適用することができる。尚、金属線の材料には、これらの組合せに限定されない種々の組合せが適用されてもよい。
電気絶縁材20Cは、熱電対素線20A及び20Bを被覆することにより、測温接点Ptと基準接点(不図示)との間での熱電対素線20A及び20Bどうしの電気的な短絡を防止している。又、第1保護管21は、熱電対素線20A及び20B並びに電気絶縁材20Cを包囲して保持することにより、熱電対素線20A及び20Bの湾曲や折れを防止している。
具体的には、第1保護管21はシース(鞘状のケース)であり、又、電気絶縁材20Cは、第1保護管21内において、熱電対素線20A及び20Bのうちの長手方向Dtにおける測温接点Ptを除いた部分を被覆している。尚、特に限定されるものではないが、電気絶縁材20Cにはベリリア(BeO)やハフニア(HfO)を用い、第1保護管21の構成材料にはモリブデン(Mo)やイリジウム(Ir)を用いることができる。
本実施形態では、熱電対素線20A及び20Bは、1対のみが第1保護管21内に保持されているが、複数対が第1保護管21内に保持されていてもよい。そして、それぞれの対が、測温接点Ptの位置をずらせた状態で配置されることにより、1つの温度測定器2で複数の位置の温度を測定することが可能になる。
第2保護管22は、第1保護管21を包囲することにより、第2保護管22内に配された各部(第1保護管21など)から生じた金属等のコンタミが外部へ流出することを防止する。本実施形態では、第2保護管22は、第1保護管21よりも断面の開口面積が大きい鞘状のケースであり、第2保護管22内に第1保護管21が挿入されている。これにより、例えば熱処理炉1内に温度測定器2を設置したときに、金属等のコンタミが温度測定器2から流出して熱処理炉1内を汚染してしまうことを防止することができる。尚、特に限定されるものではないが、第2保護管22の構成材料には、カーボン(C)や炭化珪素(SiC)を用いることができる。
第3保護管23は、第1保護管21を包囲している。又、第3保護管23は、第1保護管21と共に第2保護管22内に挿入されることにより、第1保護管21と第2保護管22との間に介在している。これにより、第1保護管21と第2保護管22とが互いに接触することを防止している。具体的には、第3保護管23は、第1保護管21及び第2保護管22が互いに接触してそれらの構成材料(例えば、モリブデン(Mo)とカーボン(C))が反応することを防止している。尚、特に限定されるものではないが、第3保護管23の構成材料には、ボロンナイトライド(BN)やアルミナ(Al)を用いることができる。
第3保護管23の構成材料としてボロンナイトライドを用いた場合、長尺状の管を形成することは難しい。このため、第3保護管23は、複数の短管231が第1保護管21に外挿されて長手方向Dtに並べられることにより構成される。この様な第3保護管23の構成において、長手方向Dtにおいて隣接する2つの短管231を嵌合させるための嵌合構造が、各短管231に設けられていてもよい。この場合、第3保護管23の先端部23aは、キャップ状の短管231Aで構成され、他の部分は、筒状の短管231Bで構成される。
図3は、嵌合構造の一例を示した概念図である。図3に示される様に、各短管231において、一方の開口端部231aが、外面側にテーパ面232aを設けることで凸状に形成され、他方の開口端部231bが、内面側にテーパ面232bを設けることで凹状に形成されている。そして、凸状の開口端部231aが凹状の開口端部231bに嵌合することにより、長手方向Dtにおいて隣接する2つの短管231が互いに嵌合する。これにより、長尺状の第3保護管23が構成される。本実施形態では更に、隣接する2つの短管231の間(即ち、接触するテーパ面232a及び232bの間)には、後述する対流を発生させるための気体Gnを通す隙間が形成される。尚、第3保護管23が長尺状の1つの管で構成される場合には、対流を発生させるための気体Gnを通す孔が第3保護管23に設けられる。
本実施形態の温度測定器2は、この様に熱電対素線20A及び20Bを複数の保護管(本実施形態では、第1保護管21、第2保護管22、及び第3保護管23)で多重に包囲する構造において、更に次の様な構成を有する(図2参照)。即ち、第1保護管21に貫通孔211が設けられている。本実施形態では、貫通孔211は、第1保護管21の周面21c(長手方向Dtに拡がった筒状の側面)のうちの先端部21aの領域に設けられている。より具体的には、貫通孔211は、長手方向Dtにおいて熱電対素線20A及び20Bの先端(測温接点Pt)よりも第1保護管21の先端に近い位置に配されている。又、第1保護管21の基端部21bに、第1保護管21内に通じる第1通気口251が設けられ、第2保護管22の基端部22bに、第1保護管21と第2保護管22との間に通じる第2通気口252が設けられている。
そして、気体導入部24により、第1通気口251から温度測定器2の内部に気体Gnが導入される。気体Gnには、温度測定器2の各部構成に悪影響(酸化や炭化等の化学反応を含む。以下において同様)を及ぼす虞のない不活性ガスが用いられる。尚、気体Gnには、温度測定器2の各部構成に悪影響を及ぼす虞のないものであれば、不活性ガスに限定されない様々な気体が用いられてもよい。
本実施形態の温度測定器2によれば、第1通気口251から気体Gn(不活性ガス)が導入されることにより、第1通気口251から貫通孔211へ向かう対流が第1保護管21内に発生する。そして、貫通孔211を通って第1保護管21外へ流れた気体Gnは、その一部又は全てが、第3保護管23を構成する複数の短管231の間を通って第3保護管23と第2保護管22との間へ流れ、これにより、貫通孔211から第2通気口252へ向かう対流が第1保護管21と第2保護管22との間に発生する。尚、図2では、対流が、温度測定器2内に付された実線矢印によって示されている。
従って、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質が第2保護管22内(具体的には、第1保護管21の周囲)に発生した場合でも、当該物質が第1保護管21内に侵入する前に、その物質を、第1保護管21と第2保護管22との間に発生させた対流(貫通孔211から第2通気口252へ向かう対流)で押し流し、第2通気口252を通じて温度測定器2の外部へ排出することができる。その結果として、発生した物質が第1保護管21内に侵入し難くなる。
又、発生した物質が第1保護管21内に侵入したとしても、当該物質が熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす前に、その物質を、第1保護管21内に発生させた対流(第1通気口251から貫通孔211へ向かう対流)で押し流し、貫通孔211を通じて第1保護管21外へ排出することができる。
よって、本実施形態の温度測定器2によれば、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質が第2保護管22内に生じ得る状況下であっても、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cの劣化を防止することができる。
更に、本実施形態では、貫通孔211が、第1保護管21の周面21cのうちの先端部21aの領域(第1保護管21の先端に近い位置。具体的には、長手方向Dtにおいて熱電対素線20A及び20Bの先端(測温接点Pt)よりも第1保護管21の先端に近い位置)に設けられている。従って、第1保護管21内において、長手方向Dtにおける広い範囲に亘って対流を発生させることができる。よって、長手方向Dtにおける広い範囲で、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cを、これらに悪影響を及ぼす物質から保護することができる。
図4は、第1実施形態に係る温度測定器2の変形例を示した概念図である。図4に示される様に、気体Gnは、気体導入部24により、第2通気口252から導入されてもよい。
この構成によれば、第2通気口252から気体Gn(不活性ガス)が導入されることにより、第2通気口252から貫通孔211へ向かう対流が第1保護管21と第2保護管22との間に発生する。そして、導入された気体Gnは、第3保護管23を構成する複数の短管231の間を通って第1保護管21と第3保護管23との間へ流れた後、貫通孔211を通って第1保護管21内へ流れる。これにより、貫通孔211から第1通気口251へ向かう対流が第1保護管21内に発生する。尚、図4では、対流が、温度測定器2内に付された実線矢印によって示されている。
従って、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質が第2保護管22内(具体的には、第1保護管21の周囲)に発生し、その物質が第1保護管21内に侵入したとしても、当該物質が熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす前に、その物質を、第1保護管21内に発生させた対流(貫通孔211から第1通気口251へ向かう対流)で押し流し、第1通気口251を通じて温度測定器2の外部へ排出することができる。
この様に第2通気口252から気体Gn(不活性ガス)を導入した場合でも、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cの劣化を防止することができる。
尚、上述した本実施形態の温度測定器2において、貫通孔211は、第1保護管21の先端面21dに設けられていてもよい。但し、上述した様に第1保護管21の周面21cに貫通孔211が設けられることにより、第1保護管21内から第1保護管21外(即ち、第1保護管21と第2保護管22との間)へ、又はその逆方向へ、気体Gnが流れ易くなり、従って、温度測定器2内に対流を発生させ易くなる。又、上述した本実施形態の温度測定器2は、気体導入部24によって気体Gnを内部に導入しないものであってもよい。
[2]第2実施形態
図5は、第2実施形態に係る温度測定器2を示した概念図である。本実施形態の温度測定器2では、気体Gnを導入して温度測定器2内に対流を発生させることに代えて、温度測定器2に生じる温度差を利用して自然対流を発生させる。以下、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図5に示される様に、本実施形態の温度測定器2では、第1保護管21の周面21cに貫通孔211が複数設けられている。具体的には、第1保護管21の周面21cにおいて、第1保護管21の先端側に第1貫通孔211aが設けられ、第1保護管21の基端側に第2貫通孔211bが設けられている。一方、本実施形態の温度測定器2には、気体Gnを導入して対流を発生させるための第1通気口251及び第2通気口252は設けられていない。その代わりに、第2保護管22内に発生した物質を排出するための通気口253が、第2保護管22の基端部22bに設けられると共に、第1保護管21と第2保護管22との間に通じている。尚、図5に示される様に、第1保護管21の周面21cにおいて、貫通孔211が、長手方向Dtにおける複数箇所に設けられている場合には、先端側に位置する一部の貫通孔211が第1貫通孔211aとなり、基端側に位置する残りの貫通孔211が第2貫通孔211bとなる。又、通気口253は、第1保護管21の基端部21bに設けられてもよい。
本実施形態の温度測定器2によれば、測温時に温度測定器2内に生じる温度差(基端側の温度と先端側の温度との差。即ち、測温接点Ptと基準接点との間の温度差)を利用して、第1貫通孔211aと第2貫通孔211bとを通って第1保護管21の内周面及び外周面に沿って循環する自然対流を発生させることができる。これにより、第1保護管21と第2保護管22との間に対流を発生させると共に、第1保護管21内にも対流を発生させることができる。尚、図5では、循環する自然対流が、温度測定器2内に付された実線矢印によって示されている。
そして、第3保護管23には、当該第3保護管23が第1貫通孔211a及び第2貫通孔211bを覆って自然対流の発生を妨げてしまうことがない様に、少なくとも第1貫通孔211a及び第2貫通孔211bを露出させる開口部232が設けられている。本実施形態では、第3保護管23は、キャップ状の短管231Aと筒状の短管231Bとを含み、短管231Aが、第1保護管21の先端部21aに被せられると共に、短管231Bが、第1保護管21の基端部21bに外挿されている。そして、この様に短管231A、231Bが互いに離間した状態で配置されることにより、これらの間の部分が開口部232として用いられている。
従って、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質が第2保護管22内(具体的には、第1保護管21の周囲)に発生した場合でも、当該物質が熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす前に、その物質を、温度測定器2内に発生させた自然対流で押し流すことができる。よって、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質が第2保護管22内に生じ得る状況下であっても、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cの劣化を防止することができる。
又、本実施形態では、通気口253が、第2保護管22の基端部22bに設けられると共に、第1保護管21と第2保護管22との間に通じている。従って、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質が第2保護管22内に発生した場合でも、温度上昇に伴って第2保護管22の内圧が上昇することにより、上記物質が通気口253から排出される。よって、第2保護管22内において上記物質の濃度が上昇することを抑制することができ、その結果として、熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cの劣化をより確実に防止することができる。尚、第1保護管21の基端部21bに通気口253を設けた場合も、同様に、第2保護管22内に発生した物質(熱電対素線20A及び20Bや電気絶縁材20Cに悪影響を及ぼす物質)を排出することができる。
尚、自然対流を発生させる態様として、第1実施形態においても、測温時に温度測定器2内に生じる温度差を利用することにより、気体Gnを導入せずに、第1保護管21内で、貫通孔211を通じて第1通気口251まで流れる自然対流又はその逆に流れる自然対流を生じさせてもよい。この自然対流は、例えば次の様な場合に生じる。即ち、第2保護管22の外側にヒータがあり、第2保護管22が外側から熱せされた場合に、第2保護管22内に高温領域と低温領域とが形成され、その結果として、高温領域から低温領域に向かって流れる自然対流が生じる。尚、第1実施形態の温度測定器2にて自然対流を生じさせる場合には、第1保護管21の周面21cに貫通孔211が複数設けられていることが好ましい。又、気体導入部24はなくてもよい。
[3]他の実施形態
上記第1実施形態及び第2実施形態で説明した温度測定器2の各部構成は、長尺状の温度測定器に限らず、様々な長さの温度測定器に適用することができる。例えば、第3保護管23の構成材料としてボロンナイトライド(BN)を用いる場合において、ボロンナイトライドで形成可能な管の長さより温度測定器2の長さが短い場合には、第3保護管23を1つの短管231で構成することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態において、温度測定器2は、第3保護管23を持たない構成を有していてもよい。
上記第1実施形態及び第2実施形態で説明した温度測定器2は、縦型の熱処理炉1において、先端を上方へ向けた状態でプロセスチューブ11内に挿入される場合(図1)に限らず、先端を下方へ向けた状態でプロセスチューブ11内に挿入されてもよい。又、温度測定器2は、縦型の熱処理炉1に限らず、横型の熱処理炉等の様々な装置での測温にも適用することができる。即ち、上述した温度測定器2は、長手方向Dtが縦方向になる様に設置して使用される場合に限らず、横方向になる様に設置して使用されてもよい。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 熱処理炉
2 温度測定器
W ワーク
11 プロセスチューブ
11A 開口端
12 ボート
13 開閉蓋
14 ヒータ
15 昇降機構
20A、20B 熱電対素線
20C 電気絶縁材
21 第1保護管
21a 先端部
21b 基端部
21c 周面
21d 先端面
22 第2保護管
22b 基端部
23 第3保護管
23a 先端部
24 気体導入部
Dt 長手方向
Gn 気体
Pt 測温接点
211 貫通孔
211a 第1貫通孔
211b 第2貫通孔
231、231A、231B 短管
231a、231b 開口端部
232 開口部
232a、232b テーパ面
251 第1通気口
252 第2通気口
253 通気口

Claims (6)

  1. 熱電対素線と、
    前記熱電対素線を被覆する電気絶縁材と、
    前記熱電対素線及び前記電気絶縁材を包囲する第1保護管と、
    前記第1保護管を包囲する第2保護管と、
    を備え、
    前記第1保護管の先端部に、貫通孔が設けられており、
    前記第1保護管の基端部に、前記貫通孔を通って流れる対流を発生させる第1通気口が設けられている、温度測定器。
  2. 前記貫通孔は、前記第1保護管の周面に設けられると共に、前記第1保護管の長手方向において前記熱電対素線の先端よりも前記第1保護管の先端に近い位置に配されており、
    前記第2保護管の基端部に、前記第1保護管と前記第2保護管との間に通じる第2通気口が設けられている、請求項1に記載の温度測定器。
  3. 前記第1通気口及び前記第2通気口の何れか一方から気体を導入する気体導入部を更に備える、請求項2に記載の温度測定器。
  4. 前記貫通孔は、前記第1保護管の前記周面に複数設けられている、請求項1〜3の何れかに記載の温度測定器。
  5. 熱電対素線と、
    前記熱電対素線を被覆する電気絶縁材と、
    前記熱電対素線及び前記電気絶縁材を包囲する第1保護管と、
    前記第1保護管を包囲する第2保護管と、
    を備え、
    前記第1保護管の周面において、先端側に第1貫通孔が設けられ、且つ、基端側に第2貫通孔が設けられている、温度測定器。
  6. 前記第1保護管の基端部又は前記第2保護管の基端部に通気口が設けられ、当該通気口は、前記第2保護管内に通じている、請求項5に記載の温度測定器。
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