JP2020033413A - インクジェット用油中水型エマルションインク - Google Patents

インクジェット用油中水型エマルションインク Download PDF

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祥史 渡辺
直史 江▲崎▼
Naofumi Ezaki
直史 江▲崎▼
麻奈美 ▲清▼水
麻奈美 ▲清▼水
Manami Shimizu
智洋 松沢
Tomohiro Matsuzawa
智洋 松沢
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Abstract

【課題】画像濃度が高いインクジェット用油中水型エマルションインクを提供する。【解決手段】色材と水と酸性水分散性樹脂とを含む水相、及び、非水溶性有機溶剤と塩基性乳化剤とを含む油相を有する、インクジェット用油中水型エマルションインク。【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、インクジェット用油中水型エマルションインクに関する。
油中水(W/O)型エマルションは、例えば、医薬品、化粧品、インク等に用いられている。このうち、水分の含有量が少なく低粘度な油中水型エマルションは、インクジェットヘッドからの吐出が可能であるため、インクジェット用インクに好適である。
インクジェット用油中水型エマルションインクは、普通紙に印刷した場合、水性インクに比べ、印刷用紙にカ−ルを生じさせることが少なく、油性インクに比べ、画像濃度が高くなるとともに裏抜けが低減されるため、普通紙を対象とした高速印刷を可能にすることができる。しかし、水分の含有量が少なく低粘度な油中水型エマルションは、時間の経過とともに水相が分離しやすいという問題がある。
特許文献1では、水と酸性基を有する液体有機化合物とを含む水相、及び非水溶性有機溶剤と塩基性乳化剤とを含む油相を有し、水相及び油相のうち少なくとも一方が色材を含むインクジェット用油中水型エマルションインクは、貯蔵安定性及び吐出安定性が優れるとともに高い画像濃度が得ることができることが開示されている。
特許文献2では、油相及び水相からなる油中水滴(W/O)型のエマルションインクであって、水相は、水及び着色剤を含有し、着色剤がポリマーを含む変性顔料であるインクジェット用エマルションインクによって、十分な画像の光学濃度を得ることができ、高速定着性及び耐擦過性に優れると共に、用紙変形を低減できることが開示されている。
特開2017−19998号公報 特開2015−189859号公報
本発明の実施形態は、画像濃度が高いインクジェット用油中水型エマルションインクを提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、色材と水と酸性水分散性樹脂とを含む水相、及び、非水溶性有機溶剤と塩基性乳化剤とを含む油相を有する、インクジェット用油中水型エマルションインクに関する。
本発明の実施形態により、画像濃度が高いインクジェット用油中水型エマルションインクを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を詳しく説明するが、本発明がこれらの実施形態に限定されることはなく、様々な修正や変更を加えてもよいことは言うまでもない。
本発明の実施形態によるインクジェット用油中水型エマルションインクは、色材と水と酸性水分散性樹脂とを含む水相、及び、非水溶性有機溶剤と塩基性乳化剤とを含む油相を有する。
以下、インクジェット用油中水型エマルションインクを、「インク」又は「インクジェットインク」という場合がある。
油中水型エマルションインクは、油性インクに比べ、印刷物の画像濃度が高くなるとともに裏抜けが低減される傾向がある。その理由としては、水相が、記録媒体の、例えば、紙繊維等に吸着及び/又は吸収されて記録媒体の表面に留まりやすく、このため、色材を記録媒体表面に留めやすいことが考えられる。また、溶剤の配合量を減らすことで、溶剤による透き通しの影響を低減できることが考えられる。
本発明の実施形態のインクジェット用油中水型エマルションインクは、さらに、酸性水分散性樹脂を水相に含み、塩基性乳化剤を油相に含む。これにより、画像濃度の向上に寄与することができる。その理由として、親水性が高い酸性水分散性樹脂を用いることにより、溶剤の分離が促進され、色材が記録媒体にさらに留められやすくなることが考えられる。また、塩基性乳化剤は、色材を含む水相を微細かつ安定化するため、画像濃度を高めることができる。
水相は、酸性水分散性樹脂を含むことができる。
酸性水分散性樹脂は、色材を記録媒体に留めやすくすることで画像濃度の向上に寄与するとともに、耐擦過性の向上にも寄与しうる。また、水相に酸性水分散性樹脂を含むとともに、油相に塩基性乳化剤とを用いることで、エマルション界面を安定化させて、インクの貯蔵安定性を向上させる傾向もある。
酸性水分散性樹脂は、粒子表面がマイナスに帯電し、負電荷を帯びた樹脂粒子であり、水に溶解することなく粒子状に分散して水中油(O/W)型エマルションを形成できるものである。酸性水分散性樹脂は、自己分散型樹脂のように、樹脂が酸性の官能基を有するものでもよいし、樹脂粒子表面に酸性の分散剤を付着させる等の表面処理がされたものでもよい。酸性の官能基は、代表的にはカルボキシ基、スルホ基等であり、酸性の分散剤は、陰イオン界面活性剤等である。
酸性水分散性樹脂としては、より耐擦過性が優れたインクを得やすいことから、樹脂が有する親水性基によって自己分散可能な、自己分散型の酸性水分散性樹脂が好ましい。自己分散型の酸性水分散性樹脂としては、例えば、親水性基として、酸性の官能基を有するもの、酸性の官能基と水酸基とを有するもの等が挙げられる。
酸性の官能基は、その種類によって酸の強さが異なり得る。例えば、スルホ基とカルボキシ基とは、酸の強さが異なる。酸性水分散性樹脂の酸性度が強すぎると、エマルション粒子の凝集力が強まり、インク粘度の上昇を招くことがある。酸性の官能基としては、酸性度及びインクの低粘度化の観点から、カルボキシ基が好ましい。
酸性水分散性樹脂は、親水性の向上、及び、水相中での樹脂粒子の分散安定性の向上の観点から、水酸基を有していてもよい。
酸性水分散性樹脂の酸価は、樹脂粒子の安定性の観点から、5〜100mgKOH/gであることが好ましく、耐水性の観点から、5〜50mgKOH/gであることが好ましい。ここで、酸価は、不揮発分1g中の全酸性成分を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数である。
酸性水分散性樹脂は、耐擦過性の観点から、最低造膜温度(MFT)を有することが好ましく、最低造膜温度は40℃以下であることがより好ましく、20℃以下であることがさらに好ましく、10℃以下であることがさらに好ましい。最低造膜温度は、エマルションがフィルム化(成膜)するために必要な温度であり、JIS K6828−2に従って測定することができる。
酸性水分散性樹脂は、耐擦過性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が−50℃以上であることが好ましい。一方、酸性水分散性樹脂のガラス転移温度は、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。酸性水分散性樹脂のガラス転移温度は、例えば、−50℃〜70℃、又は−50℃〜60℃であってよい。
例えば、耐擦過性の観点から、酸性水分散性樹脂は、ガラス転移温度が−50℃以上であり、かつ、最低造膜温度が40℃以下であることが好ましく、ガラス転移温度が−50℃以上であり、かつ、最低造膜温度が20℃以下であることがよりに好ましく、ガラス転移温度が−50℃以上であり、かつ、最低造膜温度が10℃以下であることがさらに好ましい。
酸性水分散性樹脂は、例えば水などの液体に予め分散された樹脂粒子分散体の形態で加えることが可能である。
酸性水分散性樹脂としては、例えば、酸性水分散性ウレタン樹脂、酸性水分散性ポリエステル樹脂、酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂、酸性水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂、酸性水分散性(メタ)アクリルシリコーン樹脂、酸性水分散性塩化ビニル樹脂、酸性水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、酸性の官能基を有することが好ましく、カルボキシ基を有することがより好ましい。
画像濃度、インク粘度及びインクの貯蔵安定性の観点から、酸性水分散性樹脂としては、酸性水分散性ウレタン樹脂、酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂が好ましく、酸性水分散性ウレタン樹脂がより好ましい。
酸性水分散性ウレタン樹脂は、ウレタン基を有する。酸性水分散性ウレタン樹脂の例には、ウレタン基に加えてウレア基をさらに有する酸性水分散性ウレタンウレア樹脂も含まれる。また、酸性水分散性ウレタン樹脂の例には、酸性水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂も含まれるが、これは、酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂の例にも含まれる。
(メタ)アクリルは、メタクリル、アクリル、またはこれらの組み合わせを含むことを意味し、(メタ)アクリル樹脂は、メタクリル単位を含む樹脂、アクリル単位を含む樹脂、またはこれらの単位をともに含む樹脂を意味する。
酸性水分散性樹脂の重量平均分子量は、樹脂の種類によっても異なるが、例えば、5,000〜200,000が好ましく、10,000〜150,000がより好ましい。例えば、酸性水分散性ウレタン樹脂の重量平均分子量は、5,000〜50,000が好ましく、10,000〜30,000がより好ましい。酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、10,000〜200,000が好ましく、30,000〜150,000がより好ましい。
酸性水分散性樹脂の重量平均分子量は、GPC法で標準ポリスチレン換算で求めた値である。以下で述べる樹脂等における重量平均分子量についても同様である。
酸性水分散性樹脂の水分散体の市販品の例としては、以下が挙げられる。例えば、酸性水分散性ウレタン樹脂の水分散体の市販品としては、第一工業製薬株式会社製「スーパーフレックス470」、三洋化成工業株式会社製「ユーコートUWS−145」、「ユープレンUXA−307」等、酸性水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品としては、ダイセル・オルネクス株式会社製「DAOTAN VTW−1262」等、酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品の例としては、ジャパンコーティングレジン株式会社製「モビニール6750」等、酸性水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品としては、ジャパンコーティングレジン株式会社製「モビニール966A」等、酸性水分散性ポリエステル樹脂の水分散体の市販品としては、ユニチカ株式会社製「エリーテルKA1449S」等が挙げられる。
水相は、酸性水分散性樹脂を1種のみ又は2種以上含んでよい。
水相中の酸性水分散性樹脂の含有量(固形分量)は、水相全量に対し0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜15質量%がさらに好ましい。酸性水分散性樹脂の含有量は、水相全量に対し0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましい。一方、酸性水分散性樹脂の含有量は、インクの低粘度化の観点から、水相全量に対し20質量%以下が好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。酸性水分散性樹脂の含有量は、インク全量に対し、0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.1〜5質量%がさらに好ましい。酸性水分散性樹脂の含有量は、インク全量に対し、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。一方、酸性水分散性樹脂の含有量は、インクの低粘度化の観点から、インク全量に対し、10質量%以下が好ましく、5質量%がより好ましい。
水相は、色材を含むことができる。
色材としては、染料、顔料又はこれらの組合せを使用可能である。耐候性、画像濃度、裏抜け低減の観点から、顔料が好ましい。
水相が顔料を含む場合、顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料及び染付レーキ顔料等の有機顔料、並びに無機顔料を用いることができる。アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。無機顔料としては、代表的にはカーボンブラック及び酸化チタン等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
顔料としては、自己分散顔料を好ましく用いることができる。
自己分散顔料は、水に自己分散可能な顔料であり、顔料表面にカルボキシ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、スルホ基等の水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在しなくても安定に分散する顔料である。自己分散顔料は、通常の顔料に対して、酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面処理等を施すことにより得ることができる。
自己分散顔料としては、特に限定されず、例えば、特開平8−3498号公報、特表2000−513396号公報等に記載の方法によって表面処理された自己分散顔料を用いることができる。
顔料の表面に水溶性官能基を直接導入する方法としては、例えばカーボンブラックを次亜塩素酸ソ−ダで酸化処理する方法等が挙げられる。この方法によれば、カーボンブラック表面に、−COO(M)基やラクトン基を導入させることができる。
自己分散型顔料に用いることができる顔料としては、特に限定されず、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。また、上記表面処理を行うのに適した顔料としては、MA8及びMA100(以上、三菱ケミカル株式会社製)、カラーブラックFW200(デグサ社製)等のカーボンブラック等を挙げることができる。
黒色の自己分散顔料の市販品としては、例えば、CAB−O−JET200、300、400(キャボット社製);BONJET BLACK CW−1、CW−1S、CW−2、CW−3、CW−4、CW−5、CW−6(オリヱント化学工業株式会社製);LIOJET WD BLACK 002C(東洋インキ株式会社製);Aqua−BLACK001、162(東海カ−ボン株式会社製);SDP BLACK 100、1000、2000(センシエント社製)等を挙げることができる。
カラーの自己分散顔料を用いてもよい。カラーの自己分散顔料としては、センシエントカラーズ株式会社製SMART CYAN、MAGENTA、YELLOW、ULTRA CYAN、MAGENTA、YELLOW;キャボット社製CAB−O−JET250C、270C、450C、260M、265M、465M、270Y、470Y、740Y等を挙げることができる。
自己分散顔料は、必要に応じて2種類以上を組み合わせて同一インク中に用いることができる。
顔料の平均粒子径は、吐出安定性と貯蔵安定性の観点から、300nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下である。ここで、平均粒子径は、動的光散乱法による体積基準の平均粒子径であり、例えば、株式会社堀場製作所製の動的光散乱式粒径分布測定装置「LB−500」等を用いて測定することができる。
水相が染料を含む場合、染料としては、たとえば、塩基性染料、酸性染料、直接染料、可溶性バット染料、酸性媒染染料、媒染染料、反応染料、バット染料、硫化染料等のうち水溶性の染料、および、還元等により水溶性になった水溶性染料を好ましく用いることができる。また、アゾ系、アントラキノン系、アゾメチン系、ニトロ系等の分散染料も好ましく用いることができる。これらの染料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
水相中の色材の含有量は、所望される画像濃度や色彩に応じて変更されるが、インク全量に対し、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは3〜10質量%である。例えば、色材の含有量は、画像濃度の観点から、インク全量に対し、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましい。例えば、色材の含有量は、低粘度のインクを得る観点から、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
色材は、水相全量に対し、5〜60質量%で含まれることが好ましく、10〜40質量%で含まれることがより好ましい。
色材として顔料を使用する場合、水相における顔料の分散を良好にするために、水相に顔料分散剤をさらに添加することができる。水相が顔料分散剤を含むとき、耐擦過性及びインクの貯蔵安定性の向上とインクの低粘度化が得られやすい傾向がある。
顔料分散剤としては、例えば、水溶性塩基性(カチオン性)分散剤、水溶性酸性(アニオン性)分散剤、水溶性非イオン性分散剤等が挙げられる。
酸性水分散性樹脂による顔料凝集を防ぐ観点から、水溶性非イオン性分散剤を用いることが好ましい。
水溶性非イオン性分散剤は、親水基がイオン解離性をもたない分散剤である。水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、分子内の主要な結合の仕方により、エステル型水溶性非イオン性分散剤、エーテル型水溶性非イオン性分散剤、エステル・エーテル型水溶性非イオン性分散剤が挙げられる。
エステル型水溶性非イオン性分散剤は、例えば、グリセリン、ソルビトール、しょ糖などの多価アルコールと脂肪酸がエステル結合した構造をもち、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびしょ糖脂肪酸エステルなどがある。
エーテル型水溶性非イオン性分散剤は、例えば、高級アルコール、アルキルフェノール、アリールフェノール、アリールアルキルフェノールなど水酸基をもつ原料に、主として酸化エチレンを付加させてつくることができ、例えば、ポリグリコールエーテル(例えば、アリールポリグリコールエーテル、アルキルポリグリコールエーテル)が挙げられる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリールアルキルフェニルエーテルなどがある。
エステル・エーテル型水溶性非イオン性分散剤は、例えば、グリセリン、ソルビトールなどの多価アルコールと脂肪酸とからなるエステルに酸化エチレンを付加したものである。分子中にエステル結合とエーテル結合の両方を有している。例えば、脂肪酸ポリエチレングリコールエーテルエステルが挙げられる。
また、水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸重合体、ポリシロキサン共重合体等を用いることもできる。
これらの水溶性非イオン性分散剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性非イオン性分散剤としては、脂肪酸ポリエチレングリコールエーテルエステル、ポリグリコールエーテル(例えば、アリールポリグリコールエーテル)等がより好ましい。
水溶性非イオン性分散剤の市販品の具体例としては、Borchers製「borchiGenDFN(アリルアルキルビフェニルポリグリコールエーテル)」(商品名);BASF社製「EFKA4520(変性ポリウレタン)、4510、4530、4540、4550、4570、4590(変性ポリアクリレート)」(いずれも商品名);第一工業製薬社製「ディスコールN−509(ポリアルキレンポリアミンアルキレンオキシド付加物)」(商品名);ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK−193」(商品名)等が挙げられる。
顔料分散剤の含有量は、適宜設定すればよい。例えば、質量比で、顔料1に対し顔料分散剤を0.1〜5で配合することができ、好ましくは0.1〜1である。また、顔料分散剤は、インク全量に対し、例えば、0.01〜10質量%で配合することができ、好ましくは0.1〜5質量%である。
水相は、溶媒として水を含むことができる。水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等を用いることができる。
インク中の水の量は、印刷物の画像濃度の向上、裏抜け低減及びインクの低粘度化の観点から、インク全量に対して1〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることがさらに好ましい。
水の量は、水相全量に対して、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。
水相は、表面張力低下剤をさらに含むことができる。
水相に表面張力低下剤が添加されることで、水相の各成分と水との界面張力の差を小さくし、より微細なエマルション液滴を得ることができる。さらに、水相に表面張力添加材を添加するとき、貯蔵安定性をより高めることができる傾向がある。
表面張力低下剤としては、例えば、アセチレンジオール系化合物、ポリエーテル変性シロキサン、シリコーン系化合物、フッ素系化合物等を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なかでも、表面張力低下剤として、アセチレンジオール系化合物、ポリエーテル変性シロキサンを好ましく用いることができる。
アセチレンジオール系化合物としては、例えば、エチレンオキサイド(EO)が50〜90質量%付加されたアセチレンジオールを用いることができる。この場合、1分子中にEOが5〜50モル付加していることが好ましい。
アセチレンジオール系化合物としては、例えば、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.製); オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、EXP.4123、EXP.4300、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製); アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等を挙げることができる。
ポリエーテル変性シロキサンとしては、例えば、BYK345、346、347、348、349、3455、302、307、322、323、331、333、342、377、378(以上全て商品名、ビックケミー・ジャパン社製)等を挙げることができる。
水相が表面張力低下剤を含む場合、その量はとくに限定されないが、水相全量に対して、1〜20質量%が好ましい。表面張力低下剤の量は、インク全量に対して、0.1〜10質量%が好ましい。
水相には、上記した成分以外に、例えば、金属塩、電解質、保湿剤、水溶性高分子、水中油(O/W)型樹脂エマルション、防黴剤、防腐剤、pH調整剤、凍結防止剤等のその他の任意成分を添加してもよい。
油相は、非水溶性有機溶剤を含むことができる。
非水溶性有機溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤の何れも使用できる。これらは、単独で使用してもよく、組み合わせて使用することもできる。なお、本発明において、非水溶性有機溶剤としては、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない有機溶剤である。非水溶性有機溶剤としては、水に実質的に相溶しない有機溶剤であることが好ましい。
非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の石油系炭化水素溶剤を好ましく挙げることができる。
脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水溶性有機溶剤を挙げることができ、市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、カクタスノルマルパラフィンN−10、カクタスノルマルパラフィンN−11、カクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンN−15H、カクタスノルマルパラフィンYHNP、カクタスノルマルパラフィンSHNP、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJXTGエネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれもエクソンモービル社製);モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−60、モレスコホワイトP−70、モレスコホワイトP−80、モレスコホワイトP−100、モレスコホワイトP−120、モレスコホワイトP−150、モレスコホワイトP−200、モレスコホワイトP−260、モレスコホワイトP−350P(いずれも株式会社MORESCO製)等を好ましく挙げることができる。
芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJXTGエネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれもエクソンモービル社製)等を好ましく挙げることができる。
石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
極性有機溶剤としては、脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等を好ましく挙げることができる。
例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル等の1分子中の炭素数が13以上、好ましくは16〜30の脂肪酸エステル系溶剤;
イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12〜20の高級アルコール系溶剤;
ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14〜20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等の極性有機溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水溶性有機溶剤には、沸点を示さない非水溶性有機溶剤も含まれる。
これらの非水溶性有機溶剤は、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、使用する非水溶性有機溶剤と単一相を形成できる範囲で他の有機溶剤を含ませてもよい。
これらの中でも、油相の非水溶性有機溶剤として、非極性有機溶剤が好ましく、より好ましくはナフテン系、パラフィン系、イソパラフィン系等の炭化水素溶剤である。
非水溶性有機溶剤の50%留出点としては、400℃以下であることが好ましく、より好ましくは300℃以下である。一方、非水溶性有機溶剤の50%留出点の下限値は、非水溶性有機溶剤の揮発を防止してエマルションインクの安定性を保つために、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。油相に非水溶性有機溶剤が2種以上含まれる場合は、油相を構成する2種以上の非水溶性有機溶剤の混合物の50%留出点がこの範囲であることが好ましい。
50%留出点は、JIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定される、質量で50%の溶剤が揮発したときの温度を意味する。
油相は、塩基性乳化剤を含むことができる。塩基性乳化剤は、画像濃度の向上に寄与することができるとともに、耐擦過性及びインク貯蔵安定性の向上にも寄与することができる。
塩基性乳化剤は、塩基性基を有する乳化剤である。
塩基性乳化剤は、塩基性乳化剤を非水溶性有機溶剤に溶解させるときに、塩基性乳化剤の濃度が高くなるほど酸化還元電位(ORP値)が低くなるものであることが好ましい。 例えば、塩基性乳化剤を溶解可能な溶媒に塩基性乳化剤を溶解させる際に、塩基性乳化剤を0.5質量%溶解させたときのORP値に比べて、塩基性乳化剤を5.0質量%溶解させたときのORP値が低い値を示すものであることが好ましい。
また、塩基性乳化剤をドデカンに5.0質量%溶解させたときのORP値は、0mV以下であることが好ましい。
塩基性乳化剤は、塩基性基とともに、スルホ基、カルボキシ基等の酸性基を含んでもよい。塩基性乳化剤に塩基性基とともに酸性基が含まれる場合は、このORP値が低くなる傾向を示す範囲内であることが好ましい。
塩基性基としては、アミノ基、アミド基、イミノ基、ピロリドン基、モルホリノ基、ピリジル基、ニトリル基等が挙げられる。例えば、アミノ基の例としては、非置換アミノ基、及び、モノ又はジアルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等)等の置換アミノ基が挙げられ、例えば、アルキル基等の置換基が、さらに水酸基、アリール基等の置換基等で置換されていてもよい。アミド基の例としても同様に非置換アミド基、及びモノ又はジアルキルアミド基(例えば、ジメチルアミド基等)等の置換アミド基が挙げられ、例えば、アルキル基等の置換基が、さらに水酸基、アリール基等の置換基等で置換されていてもよい。中でもアミノ基、イミノ基、アミド基、モルホリノ基であることが好ましい。
また、塩基性乳化剤の塩基性基としては、例えば、ウレタン結合等を有する窒素含有の官能基を挙げることができる。また、ウレタン結合等の窒素含有の構成単位が塩基性乳化剤に導入されていてもよい。
塩基性乳化剤は、塩基性基を1種のみ、または2種以上含んでよい。
塩基性乳化剤としては、例えば、変性ポリウレタン、塩基性基含有ポリ(メタ)アクリレート、塩基性基含有ポリエステル、ポリエステルアミン、第4級アンモニウム塩、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、脂肪酸アミン塩、ポリエステルポリアミン、ポリエステルポリイミン、ポリアルキロールアミノアマイドとその塩、ポリエーテルポリアミン、ビニルピロリドン系共重合体から選択される塩基性乳化剤等を挙げることができる。
塩基性乳化剤としては、高分子乳化剤が好ましく、特に、ポリエステルポリアミン、ポリエステルポリイミン、ポリアルキロールアミノアマイドとその塩、ポリエーテルポリアミン、ビニルピロリドン系共重合体等が好ましい。
塩基性高分子乳化剤の例としては、さらに、主鎖の末端に塩基性基を有する直鎖状または分岐状の乳化剤、塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性乳化剤(以下、「櫛形構造を有する塩基性乳化剤」又は「塩基性櫛形乳化剤」という場合もある)、及び塩基性(メタ)アクリル樹脂である塩基性乳化剤(以下、「塩基性(メタ)アクリル系乳化剤」という場合がある。)等が挙げられる。
塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有する塩基性乳化剤(塩基性櫛形乳化剤)の側鎖のポリエステル部としては、例えば、ヒドロキシカルボン酸、または、ヒドロキシカルボン酸とヒドロキシ基を含まないカルボン酸との混合物から誘導される構造、カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を単位とする重合体等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸とヒドロキシ基を含まないカルボン酸との混合物から誘導される構造の例として、12−ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物から誘導されるカルボニル−C17−アルキレンオキシ基等が挙げられる。カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基として、例えば、カルボニル−C5−アルキレンオキシ基等が挙げられ、例えば、カルボニル−C5−アルキレンオキシ基を単位とする重合体は、ε−カプロラクトンの開環重合によって得ることができる。
ポリエステル部の重合度はとくに限定されず、例えば、2〜80程度であってよい。
塩基性櫛形乳化剤は、塩基性基を、例えば、主鎖骨格中に、ポリアミン骨格等の形態で含んでもよく、及び/又は、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を含んでもよい。
塩基性櫛形乳化剤が、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を含むとき、塩基性櫛形乳化剤は、塩基性基を1個以上有すればよいが、2個以上有することが好ましい。また、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基の種類は、とくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、アミド基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
塩基性櫛形乳化剤の例として、例えば、ポリアミン骨格を含む主鎖を有し、かつ、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性乳化剤(以下、「塩基性櫛形乳化剤a」という場合がある。)、及び、主鎖に直接又は連結基を介して連結した塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性乳化剤(以下、「塩基性櫛形乳化剤b」という場合がある。)等が挙げられる。
塩基性櫛形乳化剤aにおいて、主鎖のポリアミン骨格としては、例えば、ポリアルキレンイミン骨格が挙げられる。ポリアルキレンイミン骨格のポリアルキレンイミンの例としては、例えばエチレンイミン、プロピレンイミン、ブチレンイミン、ジメチルエチレンイミン、ペンチレンイミン、ヘキシレンイミン、ヘプチレンイミン、オクチレンイミン等の炭素数2〜8のアルキレンイミン、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレンイミンの1種または2種以上を常法により重合して得られるポリマー、ならびにそれらを種々の化合物と反応させて化学的に変性させたポリマー等が挙げられる。
塩基性櫛形乳化剤aの例として、主鎖が、ポリアルキレンイミン等のポリアミン骨格を含み、グラフト鎖がポリエステル鎖を含むグラフトポリマーが挙げられる。主鎖である、ポリアミン骨格を含むポリマーの重量平均分子量はとくに限定されないが、60万以下であることが好ましい。
塩基性櫛形乳化剤aにおいて、ポリエステル部を含む側鎖は、主鎖のポリアミン骨格の窒素原子にアミド結合を介して結合していることが好ましい。
塩基性櫛形乳化剤aの製造方法は特に限定されない。ポリアルキレンイミン骨格等のポリアミン骨格を含む主鎖とポリエステル部を含む側鎖とを含む塩基性櫛形乳化剤は、例えば、ポリアルキレンイミン等のポリアミンと遊離のカルボキシ基を有するポリエステルとの反応を含む方法により得ることができる。
塩基性櫛形乳化剤aは、ポリアミン骨格を有するが、これ以外の塩基性基をさらに有してもよく、例えば、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性を有してもよい。
塩基性櫛形乳化剤bは、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を1個以上有すればよいが、2個以上有することが好ましい。また、塩基性基の種類は、とくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、アミド基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。塩基性櫛形乳化剤bは、塩基性基を1種のみ又は2種以上含んでよい。
塩基性櫛形乳化剤bの例としては、例えば、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を有する単位(以下、「単位Xa」という場合がある。)とポリエステル部を含む側鎖を有する単位(以下、「単位Xb」という場合がある。)とを含む共重合体が挙げられる。
単位Xaにおいて、塩基性基はとくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができ、なかでもアミノ基、アミド基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
単位Xaは、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Xaの例としては、例えば、主鎖の炭素鎖にカルボニル基が結合し、このカルボニル基に、直接又は連結基を介して塩基性基が結合している単位が挙げられる。このような単位として、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーに由来する単位等が挙げられる。塩基性基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に直接または連結基を介して結合していることが好ましい。
アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーとしては、例えば、塩基性基を有する(メタ)アクリレート、塩基性基を有する(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーの具体例として、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。(メタ)アクリレートは、アクリレート、メタクリレート又はそれらの組合せを意味する。(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミド、メタクリルアミド又はそれらの組合せを意味する。以下、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドについて同じである。
単位Xaは、例えば、エポキシ基を有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーに由来する単位であってもよい。エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーが好ましい。上述のアクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーも挙げられる。
アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーにおいて、エポキシ基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に直接または連結基を介して結合していることが好ましい。アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーの例として、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ基を有するモノマーに付加するアミン化合物としては、ヒドロキシ基を有するアミン化合物(例えばアルカノールアミン等)が好ましい。ヒドロキシ基を有するアミン化合物としては、例えば、ベンジルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられ、ジエタノールアミンが特に好ましい。
アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートのジエタノールアミン付加物、グリシジル(メタ)アクリレートのベンジルエタノールアミン付加物等が挙げられる。
エポキシ基を有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーに由来する単位は、例えば、エポキシ基を有するモノマーに由来する単位にアミン化合物を付加することで得ることもでき、そのようにして得られた単位であってもよい。
ポリエステル部を含む側鎖を有する単位(単位Xb)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Xbの例として、例えば、主鎖の炭素鎖にカルボニル基が結合し、このカルボニル基に、直接又は連結基を介してポリエステル部が結合している単位が挙げられる。このような単位として、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とポリエステル部とを含むモノマーに由来する単位が挙げられる。ポリエステル部は、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に直接または連結基を介して結合していることが好ましい。
アクリロイル基又はメタクリロイル基とポリエステル部とを含むモノマーは、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーと、ヒドロキシカルボン酸縮合物等とを反応させることで得ることができる。アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーとしては、例えば、上述のアクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーの例として挙げたものを用いることができる。ヒドロキシカルボン酸縮合物としては、例えば、12ヒドロキシステアリン酸6縮合物等を用いることができる。反応には、例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド等の触媒、及び/又は、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤等を用いてもよい。
塩基性櫛形乳化剤bは、例えば、その他の単位を含んでもよい。その他の単位としては、例えば、炭素数1〜8のアルキル基を有する単位(以下、「単位Xc」という場合がある。)が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基等を用いることができる。
炭素数1〜8のアルキル基を有する単位(単位Xc)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Xcの例としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂の主鎖の炭素原子に、−COORで表される基が結合した単位であって、Rが炭素数1〜8(より好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である単位が挙げられる。
単位Xcとしては、例えば、後述するモノマーXcに由来する単位を用いることができる。
塩基性櫛形乳化剤bは、単位Xaを1種のみ、又は2種以上含んでよい。同様に、塩基性櫛形乳化剤bは、単位Xbを、それぞれ、1種のみ、又は2種以上含んでよい。また、例えば、塩基性乳化剤に単位Xcが含まれるとき、単位Xcは、1種のみ、又は2種以上含まれてよい。
単位Xaは、重合体全体に対して、例えば、1〜50質量%が好ましく、2〜40質量%がより好ましく、2〜30質量%がさらに好ましい。
単位Xbは、重合体全体に対し、例えば10〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましく、40〜85質量%がさらに好ましい。
単位Xcは、重合体全体に対し、例えば1〜90質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
ここで、重合体全体は、塩基性櫛形乳化剤bを構成する全単位を基準とする。
塩基性櫛形乳化剤bは、例えば、塩基性基を有するモノマー(以下、「モノマーXa」という場合がある)とポリエステル部を含む側鎖を有するモノマー(以下、「モノマーXb」という場合がある)とを含むモノマー混合物を重合して得ることができる。
塩基性基を有するモノマー(モノマーXa)の例として、例えば、上述の、アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーが挙げられる。ポリエステル部を含む側鎖を有するモノマー(モノマーXb)の例として、例えば、上述の、アクリロイル基又はメタクリロイル基とポリエステル部とを含むモノマーが挙げられる。
モノマー混合物は、例えば、塩基性基を有するモノマー(モノマーXa)に加えて、または、それに代えて、上述のエポキシ基を有するモノマー(例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマー)を含んでもよく、モノマー混合物の重合後に、エポキシ基を有するモノマーに由来する構造に、アミン化合物を反応させて塩基性基を有する単位(単位Xa)を得てもよい。
モノマー混合物は、他のモノマーを含んでよく、他のモノマーとして、たとえば、炭素数1〜8のアルキル基を有するモノマー(以下、「モノマーXc」という場合がある)が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基を有するモノマー(モノマーXc)としては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基と炭素数1〜8のアルキル基とを有するモノマーが好ましい。モノマーXcとしては、例えば、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等が好ましい例として挙げられる。モノマーXcの具体例として、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
モノマー混合物中の各モノマーの配合量は、例えば、上記の各単位の好ましい割合となるように、調整することができる。
モノマー混合物は、公知のラジカル共重合により、重合させることができる。反応系としては、溶液重合または分散重合で行うことが好ましい。
重合反応に際し、反応速度を調整するために、重合開始剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、重合促進剤、分散剤等を反応系に適宜添加することができる。
重合開始剤としては、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物等の熱重合開始剤を使用することができる。その他にも、活性エネルギー線照射によりラジカルを発生する光重合型開始剤を用いることができる。
また、反応系に連鎖移動剤を併用することで、得られる(メタ)アクリル樹脂の分子量を調整することができる。連鎖移動剤としては、たとえば、n−ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ステアリルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン等のチオール類等を好ましく用いることができる。
溶液重合に用いる重合溶媒(反応溶媒)は、特に限定されないが、重合によって得られる樹脂を分散ないし溶解可能であるものが好ましい。
塩基性櫛形乳化剤bの重量平均分子量は、5,000〜50,000が好ましく、10,000〜30,000がより好ましい。
塩基性(メタ)アクリル樹脂である塩基性乳化剤(塩基性(メタ)アクリル系乳化剤)は、塩基性基を含み、β−ジカルボニル基及び/又はアルキル基をさらに有することがより好ましい。塩基性(メタ)アクリル系乳化剤の例として、例えば、塩基性基、β−ジカルボニル基、及びアルキル基を有する塩基性(メタ)アクリル系乳化剤が挙げられる。このような塩基性(メタ)アクリル系乳化剤として、例えば、塩基性基を有する単位(以下、「単位Ya」という場合がある)、β−ジカルボニル基を有する単位(以下、「単位Yb」という場合がある)、及びアルキル基を有する単位(以下、「単位Yc」という場合がある)を含む塩基性(メタ)アクリル系乳化剤が挙げられる。
塩基性(メタ)アクリル系乳化剤において、塩基性基はとくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、アミド基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、塩基性基を1種のみ又は2種以上が含んでよい。塩基性基は主鎖に直接又は連結基を介して結合していることが好ましい。
塩基性基を有する単位(単位Ya)は、例えば、上述の単位Xaとして説明したものを用いることができる。塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、単位Yaを1種のみ又は2種以上が含んでよい。
アルキル基としては、炭素数8〜22のアルキル基が好ましく、炭素数12〜22のアルキル基がより好ましい。炭素数8〜22のアルキル基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。具体的には、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基等が挙げられる。塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、これらアルキル基を1種のみ又は複数種含んでよい。
アルキル基を有する単位(単位Yc)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Ycの例としては、例えば、塩基性(メタ)アクリル系乳化剤の主鎖の炭素原子に、−COORで表される基が結合した単位であって、Rが、アルキル基(好ましくは炭素数8〜22、より好ましくは炭素数12〜22のアルキル基)である単位が挙げられる。
単位Ycとしては、例えば、後述するモノマーYcに由来する単位を用いることができる。
塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、単位Ycを、1種のみ又は2種以上含んでよい。
β−ジカルボニル基としては、アセトアセチル基、プロピオンアセチル基等のβ−ジケトン基、アセトアセトキシ基、プロピオンアセトキシ基等のβ−ケト酸エステル基が挙げられる。塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、これらβ−ジカルボニル基を1種のみ又は複数種含んでよい。
β−ジカルボニル基を有する単位(単位Yb)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Ybの例としては、例えば、主鎖の炭素原子にカルボニル基が結合し、そのカルボニル基の炭素原子に直接または連結基を介してβ−ジカルボニル基が結合している単位が挙げられる。
単位Ybとしては、β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリレートに由来する単位、β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミドに由来する単位等が好ましい。単位Ybとしては、例えば、後述するモノマーYbに由来する単位を用いることができる。
塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、単位Ybを1種のみ又は2種以上含んでよい。
塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、他の単位を含んでよい。
塩基性基を有する単位(単位Ya)は、重合体全体に対し、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%以上がより好ましい。
アルキル基を有する単位(単位Yc)は、重合体全体に対し40〜90質量%であることが好ましく、50〜90質量%がより好ましく、60〜80質量%以上がさらに好ましい。
β−ジカルボニル基を有する単位(単位Yb)は、重合体全体に対し、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。
ここで、重合体全体は、塩基性(メタ)アクリル系乳化剤を構成する全単位を基準とする。
塩基性(メタ)アクリル系乳化剤は、例えば、塩基性基を有するモノマー(以下、「モノマーYa」という場合がある。)、β−ジカルボニル基を有するモノマー(以下、「モノマーYb」という場合がある。)、及びアルキル基を有するモノマー(以下、「モノマーYc」という場合がある。)を含むモノマー混合物を重合して得ることができる。
モノマーYaの例として、例えば、上述の、モノマーXaの例として挙げたモノマーが挙げられる。モノマーYcの具体例として、例えば、ベヘニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。モノマーYbの具体例として、例えば、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレート、ヘキサジオン(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
モノマー混合物は、その他のモノマーを含んでよい。
モノマー混合物は、例えば、モノマーYaに加えて、または、それに代えて、上述のエポキシ基を有するモノマー(例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマー)を含んでもよく、モノマー混合物の重合後に、エポキシ基を有するモノマーに由来する構造に、上述のエポキシ基を有するモノマーに付加することができるアミン化合物として説明したアミン化合物を反応させて塩基性基を有する単位(単位Ya)を得てもよい。
モノマー混合物中の各モノマーの配合量は、例えば、上記の各単位の好ましい割合となるように、調整することができる。モノマー混合物は、公知のラジカル共重合により、重合させることができる。重合方法としては、例えば、塩基性櫛形乳化剤bの合成方法として説明した方法等を用いることができる。
塩基性(メタ)アクリル系乳化剤の重量平均分子量は特に制限されないが、インクの安定性およびインク粘度の観点から5000〜30000が好ましい。
塩基性乳化剤として、市販されているものとしては、例えば、
日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース11200、13940、17000、18000、19000、24000、32000、38500、39000、71000、22000、28000」(いずれも商品名)、
ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK109、116、2096、2163」(いずれも商品名);
花王株式会社製「アセタミン24、86」(いずれも商品名);
楠本化成株式会社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4」(いずれも商品名);
クローダジャパン株式会社製「Hypermer KD3、KD11」(いずれも商品名);
味の素ファインテクノ株式会社製「アジスパーPB−821」(商品名);
ISP社製「ANTARON V−216、V−220」(いずれも商品名)等を挙げることができる。
油相は、塩基性乳化剤を1種のみ、又は2種以上を含んでよい。
油相中の塩基性乳化剤は、エマルションの安定性の観点から、油相全体に対し0.1〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%であり、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。
塩基性乳化剤は、インク全量に対し、0.05〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%であり、さらに好ましくは、0.5〜4質量%である。
油相には、上記した成分以外に、例えば、酸化防止剤、表面張力調整剤、消泡剤等のその他の任意成分を添加してもよい。また、油相にも色材を含んでもよい。
本実施形態のインクジェット用油中水型エマルションインクの製造方法は特に限定されないが、例えば、上記した油相と水相とを混合、乳化させることを含む方法により製造することができる。水相と油相は、予め別々に調製しておくことが好ましい。次いで、油相中に水相を添加しながら乳化させることができる。あるいは、水相に、油相を構成する成分を一括または個別に添加した後に、乳化させてもよい。水相と油相の乳化には、ディスパーミキサー、ホモミキサ−等の乳化機を用いることができる。
水相は、それぞれ例えばディスパ-等の撹拌混合機又はビ-ズミル等の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散ないし混合させ、所望により、メンブレンフィルタ-等のろ過機を通すことにより調製することができる。油相も水相と同様に調整することができる。
インクジェット用油中水型エマルションインクにおいて、油相及び水相の非率は、油相40〜95質量%及び水相60〜5質量%であることが好ましい。油中水型エマルション中での水相分離の抑制のしやすさの観点から、水相の比率が60質量%以下であることがこのましく、画像濃度の向上及び裏抜けの低減の観点から、水相の比率が5質量%以上であることが好ましい。一般に、水相の比率が高くなると、エマルション粘度が上昇する傾向があるため、インク中の両相の配合比率は、油相50〜95質量%及び水相50〜5質量%がより好ましく、油相60〜95質量%及び水相40〜10質量%がさらにより好ましく、油相70〜95質量%及び水相30〜15質量%が特に好ましい。
エマルション液滴の平均粒子径は、500nm以下程度であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることが一層好ましい。
エマルション液滴の平均粒子径は、動的光散乱法にしたがって測定することができる。 エマルションの平均粒子径は、油相に配合される塩基性乳化剤の量や、水相の水分量等を調整することで制御することができる。
インク中の水の量を調整するために、油相と水相とを混合、乳化させた後、水の一部を除去する工程を有してもよい。水の一部を除去方法としては、例えば、エバポレーター等を用いて加熱、減圧して濃縮する方法が挙げられる。
インク中の水の量は、例えば、油相と水相とを混合、乳化させる際に、使用する成分量を調整することで調整してもよい。
インクジェットインクとしての粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜100mPa・sであることが好ましく、5〜50mPa・sであることがより好ましく10〜20mPa・sであることが一層好ましい。
インクの粘度は、油相の構成成分の種類及び量、水相の量を調節することによって調整することができる。
インクジェットインクを用いた印刷方法としては、特に限定されず、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本実施形態によるインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにすることが好ましい。
本実施形態において、記録媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙、特殊紙等の印刷用紙、布、無機質シート、フィルム、OHPシート等、これらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。これらの中でも、インクの浸透性の観点から、普通紙、コート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
ここで、普通紙とは、通常の紙の上にインクの受容層やフィルム層等が形成されていない紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙、再生紙等を挙げることができる。普通紙は、数μm〜数十μmの太さの紙繊維が数十から数百μmの空隙を形成しているため、インクが浸透しやすい紙となっている。
また、コート紙としては、インクジェット用コート紙や、いわゆる塗工印刷用紙を好ましく用いることができる。ここで、塗工印刷用紙とは、従来から凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、上質紙や中質紙の表面にクレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と、澱粉等のバインダーを含む塗料により塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙、キャストコート紙等に分類される。
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。特に説明のない限り、「%」は「質量%」を示す。
<インクの材料>
表3〜5の記載の実施例及び比較例のインクの材料を以下に示す。なお、水分散性樹脂について、下記に記載するMFTは、JIS K6828−2に従って測定した値である。
カーボンブラック:モーガルL(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製)
フタロシアニンブルー:リオノールブルーBGJ(東洋インキ株式会社製)
自己分散顔料:ボンジェットブラックCW−1(オリヱント化学工業株式会社製)(自己分散カーボンブラック、水分散体、不揮発分38%)
顔料分散剤:borchiGenDFN(Borchers製)(水溶性非イオン性分散剤、不揮発分100%)
酸性ウレタン1:スーパーフレックス470(第一工業製薬株式会社製)(カルボキシ基を有する酸性水分散性ウレタン樹脂の水分散体、不揮発分38%、ガラス転移点(Tg)−31℃、MFT<5℃)
非イオン性ウレタン:スーパーフレックス500M(第一工業製薬株式会社製)(非イオン性基を有する非イオン性水分散性ウレタン樹脂の水分散体、不揮発分45%、ガラス転移点(Tg)−39℃、MFT<5℃)
酸性ウレタン(メタ)アクリル:DAOTAN VTW1262(ダイセル・オルネクス株式会社製)(カルボキシ基を有する酸性水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂の水分散体、不揮発分36%、ガラス転移点(Tg)50℃、MFT<0℃)
酸性(メタ)アクリル:モビニール6750(ジャパンコーティングレジン株式会社製)(カルボキシ基を有する酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂の水分散体、不揮発分50%、ガラス転移点(Tg)0℃、MFT0℃)
酸性スチレン(メタ)アクリル:モビニール966A(ジャパンコーティングレジン株式会社製)(カルボキシ基を有する酸性水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂の水分散体、不揮発分45%、ガラス転移点(Tg)−32℃、MFT0℃)
酸性ポリエステル:エリーテルKA1449S(ユニチカ株式会社製)(カルボキシ基を有する酸性水分散性ポリエステル樹脂の水分散体、不揮発分30%、ガラス転移点(Tg)42℃、MFT<5℃)
酸性ウレタン2:ユーコートUWS−145(三洋化成工業株式会社製、カルボキシ基を有する酸性水分散性ウレタン樹脂の水分散体、不揮発分35%、ガラス転移点(Tg)−45℃、MFT<5℃)
酸性ウレタン3:ユープレンUXA−307(三洋化成工業株式会社製、スルホ基を有する酸性水分散性ウレタン樹脂の水分散体、不揮発分40%、ガラス転移点(Tg)−45℃、MFT<5℃)
BYK106:DISPERBYK−106(ビックケミー・ジャパン株式会社製、23℃で液体状の酸性水溶性化合物、不揮発分100%、酸価132mgKOH/g、アミン価74mgKOH/g)
アセチレンジオール系化合物:サーフィノール465(Air Products and Chemicals. Inc.製、有効成分100%、HLB=13、水に可溶)
石油系炭化水素溶剤:エクソールD110(エクソンモービル社製)
脂肪酸エステル系溶剤:オレイン酸メチル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
塩基性乳化剤1:ソルスパース13940(日本ルーブリゾール株式会社製)(アミノ基及びイミノ基を有する塩基性櫛形乳化剤の溶液、不揮発分40%)
塩基性乳化剤2:HYPERMER KD11(クローダジャパン株式会社製)(アミノ基を有する塩基性櫛形乳化剤の溶液、不揮発分40%)
塩基性乳化剤3:下記記載の方法で合成(アミノ基を有する塩基性櫛形乳化剤の溶液、不揮発分40%)
塩基性乳化剤4:下記記載の方法で合成(モルホリノ基を有する塩基性櫛形乳化剤の溶液、不揮発分40%)
塩基性乳化剤5:下記記載の方法で合成(アミド基を有する塩基性櫛形乳化剤の溶液、不揮発分40%)
S3000:ソルスパース3000(日本ルーブリゾール株式会社製)(カルボキシ基を有する酸性高分子乳化剤、酸価33mgKOH/g、不揮発分100%)
ER−290:ER−290(三菱ケミカルフーズ株式会社)(ショ糖エルカ酸エステル、非イオン性)
<塩基性櫛形乳化剤3〜5の合成>
表1に示す化合物を表1に示す割合で混合し、120℃で14時間撹拌することで、塩基性櫛形乳化剤3〜5の、ポリエステル部を含む側鎖を有する単位となるモノマー(化合物1)を得た。
Figure 2020033413
表1に記載の材料は下記の通りである。
PHF−33:12ヒドロキシステアリン酸6縮合物、伊藤製油株式会社製
グリシジルメタクリレート:共栄社化学株式会社製
テトラブチルアンモニウムブロミド:富士フイルム和光純薬株式会社製
Q1301:N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩(重合禁止剤)、富士フイルム和光純薬株式会社製
表2に記載の材料を表2に示す割合で混合し、窒素ガスで置換した後、90℃で24時間撹拌し、ポリマー(1)、ポリマー(2)、ポリマー(3)それぞれの溶液を得た。
得られたポリマー(2)の溶液を塩基性乳化剤4とし、ポリマー(3)の溶液を塩基性乳化剤5とした。得られたポリマー(1)の溶液に、さらに、ジエタノールアミン(富士フイルム和光純薬株式会社製)を、ポリマー(1)の合成に用いたグリシジルメタクリレートに対して1当量加えて、110℃で3時間撹拌し、得られたポリマーの溶液を塩基性乳化剤3とした。このようにして、塩基性乳化剤3〜5(いずれも塩基性櫛形乳化剤の溶液、不揮発分40%)を得た。
Figure 2020033413
表2に記載の材料(既に記載したものを除く)は下記の通りである。
RAFT723037:2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオカルボナート、富士フイルム和光純薬株式会社製
メチルメタクリレート:富士フイルム和光純薬株式会社製
アクリロイルモルホリン:KJケミカルズ株式会社製
ジメチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製
アゾビスイソブチロニトリル:富士フイルム和光純薬株式会社製
<インクの調製>
表3〜5に示す油相の材料を各配合量で混合し油相を調製した。次に、表3〜5に示す水相の材料を各配合量で混合し水相を調製した。表中の各材料の配合量は、質量%で示す。表中の各成分の配合量は、揮発分が含まれる成分については、揮発分を含めた量である。また、水相に含まれる揮発分中の水を含めたインク中の水の合計量を各表に併せて示す。
調製した油相に、高速ホモジナイザ−「ヒスコトロン」(商品名、マイクロテック・ニチオン社製)を用いて5000rpmで攪拌しながら上記水相を滴下した。その後、12000rpmで3分間攪拌して油中水(W/O)型エマルションインクを得た。
なお、比較例1、3及び7では、乳化の直後から分離が始まったため、貯蔵安定性、画像濃度、裏抜け、及び耐擦過性の評価は行わなかった。
<評価>
上記した各インクを用いて、以下の各評価を行った。結果を各表に併せて示す。
1.インク粘度
得られたインクをサンプリングし、インク粘度を測定した。インク粘度は、レオメーターARG2(ティ−・エイ・インスツルメント社製)を用いて、角度2°、直径40mmのコーンで、室温(23℃)で測定した。
AA:10mPa・s未満
A:10mPa・s以上13mPa・s未満
B:13mPa・s以上15mPa・s未満
C:15mPa・s以上
2.貯蔵安定性
貯蔵安定性は、インク調製直後のインク粘度と、50℃で1か月放置した後のインク粘度とを比較することによって評価した。
得られたインクを10mlのスクリュ−バイアル瓶に入れて、50℃1か月の条件下で放置した。その後、インクをサンプリングし、目視評価するとともにインク粘度を測定した。
インク粘度は、レオメーターARG2(ティ−・エイ・インスツルメント社製)を用いて、コーン角度2°、直径40mmで、室温(23℃)で測定した。
インク粘度の測定結果から、下記式によりインク粘度変化率を求めた。
インク粘度変化率(%)=[(50℃で1か月放置後のインク粘度×100)/(調製直後のインク粘度)]−100(%)
放置後のインクの目視評価及びインク粘度変化率から、以下の基準で貯蔵安定性を評価した。
A:インクの分離、顔料の凝集沈降物は見られず、インク粘度変化率が±5%未満である。
B:インクの分離、顔料の凝集沈降物は見られないが、インク粘度変化率が±5%以上10%未満である。
C:インクの分離、顔料の凝集沈降物が見られる、または、インク粘度変化率が±10%以上である。
D:インク調製直後にインクが分離する。
3.画像濃度
インクジェットプリンタ「オルフィスGD9630」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙マルチ」(理想科学工業株式会社製)にベタ画像を印刷した。印刷から24時間経過後に、分光濃度・測色計(X−Rite eXact、エックスライト社製)を用いて、印刷物のベタ画像部分の表面のOD値(表OD値)を測定した。表OD値から画像濃度を以下の基準で評価した。
AA:OD値が1.20以上。
A:OD値が1.10以上1.20未満。
B:OD値が1.00以上1.10未満。
C:OD値が1.00未満。
4.裏抜け
インクジェットプリンタ「オルフィスGD9630」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙マルチ」(理想科学工業株式会社製)にベタ画像を印刷した。印刷から24時間経過後に、分光濃度・測色計(X−Rite eXact、エックスライト社製)を用いて、印刷物の裏面のOD値(裏OD値)を測定した。裏OD値から画像裏抜けを以下の基準で評価した。
A:OD値が0.16未満
B:OD値が0.16以上0.23未満
C:OD値が0.23以上
5.耐擦過性
インクジェットプリンタ「オルフィスGD9630」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙マルチ」(理想科学工業株式会社製)にベタ画像を印刷した。印刷から24時間経過後に、クロックメーター(アトラスエレクトリック デバイス社製CM−1)を用い、印刷物のベタ画像部を白綿布で5秒間に5回擦った跡を、以下の基準で評価した
A:目視で、擦った跡の汚れが分からない
B:目視で、擦った跡の汚れがわずかに分かるが、実使用上問題無し
C:目視で、擦った跡の汚れが目立つ
Figure 2020033413
Figure 2020033413
Figure 2020033413
上記各表に示す通り、各実施例のインクはいずれも、印刷物の画像濃度の評価において、比較例のインクに比べて、優れた結果を示した。一方、水相に酸性水分散性樹脂を含まない比較例1、2及び4、油相に塩基性乳化剤を含まない比較例3及び5、水相に酸性水分散性樹脂を含まず、かつ、油相に塩基性乳化剤を含まない比較例6のインクはいずれも、インク調製直後にインクの分離が始まって評価ができないか、または、画像濃度の評価が行える場合であっても画像濃度は低かった。

Claims (4)

  1. 色材と水と酸性水分散性樹脂とを含む水相、及び、
    非水溶性有機溶剤と塩基性乳化剤とを含む油相を有する、
    インクジェット用油中水型エマルションインク。
  2. 前記酸性水分散性樹脂が、カルボキシ基を有する酸性水分散性樹脂を含む、請求項1に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
  3. 前記酸性水分散性樹脂が、酸性水分散性(メタ)アクリル樹脂及び酸性水分散性ウレタン樹脂からなる群から選択される1つ以上を含む、請求項1又は2に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
  4. 前記水相が水溶性非イオン性分散剤をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
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