JP2020029640A - 潜在捲縮性を有する複合繊維 - Google Patents
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Abstract
Description
粘度の異なる2種のポリエステルは、いずれも白色顔料を含有し、
低粘度ポリエステルにおける白色顔料の含有比率(A)と高粘度ポリエステルにおける白色顔料の含有比率(B)が、(A):(B)=1:10〜150であり、
低粘度ポリエステルに含まれる白色顔料と高粘度ポリエステルに含まれる白色顔料との合計含有量が、繊維全体に対して0.1〜3質量%であり、
低粘度ポリエステルは、有色顔料を含有していることを特徴とする潜在捲縮性を有する複合繊維を要旨とするものである。
フェノールとテトラクロロエタンとの等重量混合物を溶媒とし、20℃で測定した。
(2)低粘度ポリエステルの露出率(%)
走査型電子顕微鏡にて得られた繊維の横断面を観察し、繊維横断面の外周及び低粘度ポリエステルの外周の長さ(繊維横断面において低粘度ポリエステルが露出している部分の長さ)を測定して、下記式より算出した。
低粘度ポリエステルの露出率(%)=(低粘度ポリエステルの外周/繊維横断面の外周)×100
(3)製糸性
孔数1038孔の丸断面複合紡糸ノズルを用い、16錘で7日間紡糸し、1日当たりの糸切れ回数が5回以下を合格(○)とし、糸切れ回数が5回を越えるものを不合格(×)とした。
(4)発色性
得られた複合繊維を用いて作成した目付80g/m2の不織布の外観について、10人のパネラーによる発色性の官能評価を行った。10段階で評価(10を最も優れているもの、1を最も劣るものとする)し、10人の評価の平均値を求め、以下の4段階で評価した。◎と〇を合格とした。
◎ 発色性が非常に良好:平均値が8点以上
○ 発色性が良好:平均値が6点〜8点未満
△ 発色性がやや劣る:平均値が5点〜6点未満
× 発色性が劣る:平均値が5点未満
(5)隠蔽性
得られた複合繊維を用いて作成した目付80g/m2の不織布の下に黒色の文字をプリントした紙を置き、見た目より10人のパネラーによる隠蔽性の官能評価を行った。10段階で評価(10を最も優れているもの、1を最も劣るものとする)し、10人の評価の平均値を求め、以下の4段階で評価した。◎と〇を合格とした。
◎ 隠蔽性が非常に良好:平均値が8点以上
○ 隠蔽性が良好:平均値が6点〜8点未満
△ 隠蔽性がやや劣る:平均値が5点〜6点未満
× 隠蔽性が劣る:平均値が5点未満
(6)風合い
得られた複合繊維を用いて作成した目付80g/m2の不織布について、触感により、10人のパネラーによる柔らかさの官能評価を行った。10段階で評価(10を最も優れているもの、1を最も劣るものとする)し、10人の評価の平均値を求め、以下の4段階で評価した。◎と〇を合格とした。
◎ 風合いが非常に良好:平均値が8点以上
○ 風合いが良好:平均値が6点〜8点未満
△ 風合いがやや劣る:平均値が5点〜6点未満
× 風合いが劣る:平均値が5点未満
(7)不織布の品位
得られた複合繊維を用いて作成した目付80g/m2、幅2m、長さ3000mの不織布について、1mm2以上の、脱落した有色顔料に由来する有色欠点と、繊維膠着による欠点を目視で確認した。欠点数が5ケ/100m以下を合格(○)、5ケ/100mを超えるものを不合格(×)とした。
低粘度ポリエステルとして、白色顔料である密度3.9g/cm3、平均粒径0.7μmの二酸化チタン微粒子を重合時に添加し、二酸化チタン微粒子の含有量が0.02質量%である〔η〕0.69のポリエチレンテレフタレートを用い、そして、〔η〕0.74のポリエチレンテレフタレートをベースポリマーとし、酸化鉄(レッド、イエロー)、カーボンブラックを練り込んだマスターバッチを低粘度ポリエステル中の有色顔料濃度が0.3質量%となるように混合した。
単糸繊度を表1に示す値となるように紡糸時の吐出量を変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
高粘度ポリエステルに含有させる白色顔料の量を表1に示す値となるよう変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
低粘度ポリエステルに含有させる白色顔料の量を表1に示す値となるよう変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
低粘度ポリエステルに含有させる有色顔料の量を表1に示す値となるよう変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
高粘度ポリエステルとして、白色顔料である密度3.9g/cm3、平均粒径0.7μmの二酸化チタン微粒子を2.2質量%含有する〔η〕0.78のポリエチレンテレフタレートを用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
低粘度ポリエステルと高粘度ポリエステルの複合質量比を表1に示す値となるよう変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
高粘度ポリエステルの〔η〕を表1に示す値のものを用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
表1から明らかなように、実施例1〜11では製糸性よく複合繊維を得ることができ、得られた複合繊維から作製した不織布は、発色性、隠蔽性、風合い、品位に優れるものであった。
比較例2は、高粘度ポリエステル中の白色顔料が多く、(B)/(A)が大きかったため、製糸性や発色性、不織布の品位に劣るものとなった。
比較例3は、低粘度ポリエステル中の白色顔料が少なく、(B)/(A)が大きかったため、製糸性や隠蔽性に劣るものとなった。
比較例4は、低粘度ポリエステル中の白色顔料が多く、(B)/(A)が小さかったため、製糸性や発色性、不織布の品位に劣るものとなった。
Claims (8)
- 粘度の異なる2種のポリエステルがサイドバイサイド型に接合され、粘度の異なる2種のポリエステルは、いずれも白色顔料を含有し、
低粘度ポリエステルにおける白色顔料の含有比率(A)と高粘度ポリエステルにおける白色顔料の含有比率(B)が、(A):(B)=1:10〜150であり、
低粘度ポリエステルに含まれる白色顔料と高粘度ポリエステルに含まれる白色顔料との合計含有量が、繊維全体に対して0.1〜3質量%であり、
低粘度ポリエステルは、有色顔料を含有していることを特徴とする潜在捲縮性を有する複合繊維。 - 低粘度ポリエステルにおける有色顔料の含有比率が0.05〜2.0質量%であることを特徴とする請求項1記載の潜在捲縮性を有する複合繊維。
- 低粘度ポリエステルにおける白色顔料の含有比率が、0.02〜0.05質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の潜在捲縮性を有する複合繊維。
- 低粘度ポリエステルの露出率が50%を超えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の潜在捲縮性を有する複合繊維。
- 高粘度ポリエステルにおける白色顔料の含有比率が、0.3〜5質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の潜在捲縮性を有する複合繊維。
- 低粘度ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレートまたはこれを主体とするポリエステルであり、高粘度ポリエステルが、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とし、イソフタル酸とビスフェノールAのエチレンオキシド付加物(BAEO)を共重合してなる共重合ポリエステルであることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の潜在捲縮性を有する複合繊維。
- 白色顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の潜在捲縮性を有する複合繊維。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の潜在捲縮性を有する複合繊維を含むことを特徴とする不織布。
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JPH05117916A (ja) * | 1991-10-18 | 1993-05-14 | Kuraray Co Ltd | 耐光性の良好な酸化チタン含有繊維およびその製造方法 |
JP2013216999A (ja) * | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Nippon Ester Co Ltd | 潜在捲縮性を有する原着複合繊維 |
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Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05117916A (ja) * | 1991-10-18 | 1993-05-14 | Kuraray Co Ltd | 耐光性の良好な酸化チタン含有繊維およびその製造方法 |
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