JP2020029515A - 構造物補修用の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット、及び構造物の補修方法 - Google Patents

構造物補修用の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット、及び構造物の補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐注入圧性が良好であり、しかも、平滑な面のみならず、粗面への追従性も良好であり、さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合に継ぎ貼り(重ね貼り)しても、注入した補修材が漏れ出すことがない、低圧注入工法等による構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープのキットを提供する。【解決手段】構造物10の補修箇所11を被覆するための第1粘着テープ20と、前記第1粘着テープ20を被覆するための、第2粘着テープ30とを備え、前記第1粘着テープ20、及び前記第2粘着テープ30は、それぞれ、支持体22、32と、粘着剤層21、31とを含み、前記第1粘着テープの支持体22が、前記第2粘着テープの支持体32よりも低い引張弾性率を有する、構造物10の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープのキット。【選択図】図2

Description

本発明は、構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキット、より詳細には、構造物のひび割れ、凹み等の補修が必要な箇所に補修材を注入する際に、補修対象箇所を被覆するために使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットに関する。また、本発明は、この被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットを使用して、構造物を補修する方法にも関する。
コンクリートやモルタル等の構造物のひび割れ、凹み等に対する補修方法の一つに、低圧注入工法がある。これは、ひび割れ、凹み等の補修必要箇所に補修材を低圧で注入することで充填し、補修を行う工法である。補修材としては、エポキシ樹脂系補修材、アクリル樹脂系補修材、セメント系補修材、発泡するエポキシ樹脂系補修材等が使用される。そして、これらの補修材をひび割れ、凹み等に注入する際には、注入する補修材が必要以上に溢れたり、盛り上がったりすることを防ぐため、あるいは、注入圧力が不足して、補修必要箇所の一部に補修材が充填されないことを防ぐために、通常、補修必要箇所の表面をシーリング材等で被覆する。従来、再剥離可能なペースト状のシーリング材を補修必要箇所の表面を被覆するように塗布し、硬化させていたが、被覆シーリング材の硬化に時間を要するという問題があった。
これに対し、該被覆シーリング材の代わりに、硬化時間の短い接着樹脂を用いる場合もあるが、再剥離性がないため、除去に手間がかかる、残留部分を削り落とすために同部分と他部分との表面状態が異なり、見栄えが悪くなるという問題があった。
これに対し、構造物の補修対象箇所の表面を覆うように粘着テープを貼着し、この粘着テープの所定箇所に形成されている孔から樹脂注入部材を介して樹脂を注入し、その後、粘着テープを剥がす構造物補修方法が特許文献1に開示されている。この方法によれば、構造物の補修に要する時間を短縮することができる。ここで用いられている補修用粘着テープは、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ガラス繊維クロス、又はポリエチレンテレフタレートフィルム/ガラス繊維クロスの積層体等の基材(支持体)に粘着剤層が形成されているものである。
また、特許文献2には、少なくとも支持体層と粘着剤層を含み、該支持体層の平均厚さ及びヤング率が特定の範囲であり、かつ、特定の範囲の粘着力を有する、構造物のひび割れ、凹み等の補修時に使用する被覆シーリング用の粘着テープ又はシートが開示されている。
特開2004−156244号公報 特開2017−66237号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、被覆シーリング用の粘着テープの基材(支持体)としてポリエチレンテレフタレートフィルムやガラス繊維クロスが使用されており、構造物のひび割れ、凹み等の補修必要箇所に補修材を注入する際の耐注入圧性は良好であるが、構造物に存在する段差部分での追従性を確保するため、粘着剤層が極度に厚く、補修材の硬化後に、粘着テープを構造物から剥離しにくく、作業性に劣るという問題があった。
特許文献2に記載の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートは、耐注入圧性が良好であり、しかも、粘着剤層を比較的薄くでき、幅広い温度環境においても被覆シーリング作業性が良好で、貼付から短時間で補修材を注入でき、更に注入した補修材の硬化後、被着体である構造物表面を傷めずに容易に剥離でき、構造物(コンクリート等)や補修材への糊残りも起こらない。しかしながら、特許文献2に記載の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートの場合も、適用する構造物(貼付対象)の表面が平滑であれば十分な追従性を有するが、粗面への追従性が不十分になることがある。
また、例えば、コンクリート面のひび割れは直線でないものが多い。しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の粘着テープ又はシートでは、曲げて貼付することができないため、ひび割れが曲がっていた場合、一枚でひび割れに沿って貼ることができず、図6(a)に示すように、補修対象箇所である、構造物10のひび割れ11に合わせて、粘着テープ又はシート60をカットし、継ぎ貼り(重ね貼り)する必要が生じる場合がある。そして、粘着テープ又はシートを重ね貼りした場合、図6(b)に示すように、粘着テープ又はシート60同士の間に隙間100ができ、この隙間を通って、図6(a)において矢印で示す方向に、注入した補修材が漏れ出すことがある。
そこで、本発明は、耐注入圧性が良好であり、しかも、平滑な面のみならず、粗面への追従性も良好であり、さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合にも、注入した補修材が漏れ出すことがない、低圧注入工法等による構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキット、さらには、注入した補修材の硬化後、被着体である構造物表面を傷めずに容易に剥離でき、構造物や補修材への糊残りも起こらない被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットを提供することを目的とする。
また、本発明は、構造物のひび割れ、凹み等の補修必要箇所に補修材を注入することで補修を行う低圧注入工法等において、耐注入圧性が良好で、しかも、平滑な面のみならず、粗面にも適用でき、さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合にも、注入した補修材が漏れ出すことがなく、また、構造物表面を傷めず、構造物や補修材への糊残りもない構造物の補修方法を提供することも目的とする。
本発明は、以下の各項に関する。
(1) 構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットであって、
構造物の補修対象箇所の少なくとも一部又は全部を被覆するための第1粘着テープ又はシートと、前記第1粘着テープ又はシートの少なくとも一部又は全部を被覆するための第2粘着テープ又はシートとを備え、
前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートは、それぞれ、支持体と、粘着剤層とを含み、
前記第1粘着テープ又はシートの支持体が、前記第2粘着テープ又はシートの支持体よりも低い引張弾性率を有することを特徴とするキット。
(2) 前記第1粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が、50〜1000MPaであることを特徴とする上記(1)記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
(3) 前記第1粘着テープ又はシートの支持体の厚さが、10μm〜150μmであることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
(4) 前記第1粘着テープ又はシートの支持体の、粘着剤層と反対側の面の少なくとも一部が、プライマー処理されていることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
(5) 前記第2粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が、1000MPaを超えることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
(6) 前記第2粘着テープ又はシートの支持体の厚さが、60μm〜200μmであることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
(7) 前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートが、透明性又は半透明性の着色テープ又はシートであることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
(8) 上記(1)から(7)のいずれかに記載の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットを使用して、構造物を補修する方法であって、
構造物の補修対象箇所の少なくとも一部又は全部を、前記第1粘着テープ又はシートの粘着剤層が前記構造物に接するように、前記第1粘着テープ又はシートで被覆する工程と、
前記第1粘着テープ又はシートの少なくとも一部又は全部を、前記第2粘着テープ又はシートの粘着剤層が前記第1粘着テープ又はシートに接するように、前記第2粘着テープ又はシートで被覆する工程と、
前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートで被覆された前記構造物の補修対象箇所に、補修材を注入する工程と、
前記補修材の注入後に、前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートを剥離する工程と
を有することを特徴とする構造物の補修方法。
(9) 前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートを、同時に、前記構造物から剥離することを特徴とする上記(8)記載の構造物の補修方法。
本発明によれば、低圧注入工法等による構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートであって、耐注入圧性が良好であり、しかも、平滑な面のみならず、粗面への追従性も良好であり、さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合にも、注入した補修材が漏れ出すことがない、被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットを提供することができる。
本発明の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットは、構造物の補修対象箇所の少なくとも一部又は全部を被覆するための第1粘着テープ又はシートと、この第1粘着テープ又はシートの少なくとも一部又は全部を被覆するための第2粘着テープ又はシートとを備え、第1粘着テープ又はシートは、支持体に柔軟性を有する軟質フィルムを用い、第2粘着テープ又はシートは、支持体に硬い、コシのあるフィルムを用いている。本発明においては、この支持体の柔軟性の指標として引張弾性率を用いており、具体的には、第1粘着テープ又はシートの支持体は、第2粘着テープ又はシートの支持体よりも低い引張弾性率を有している。このような支持体に柔軟性を有する軟質フィルムを用いた、構造物の補修対象箇所を被覆するための第1粘着テープ又はシートと、支持体に硬い、コシのあるフィルムを用いた、第1粘着テープ又はシートを被覆するための第2粘着テープ又はシートの両方を使用することにより、良好な耐注入圧性と、良好な粗面への追従性・接着性の両方を達成できる。さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合にも、補修対象箇所を被覆する第1粘着テープ又はシートは継ぎ貼り(重ね貼り)しなくてもよいので、隙間ができず、注入した補修材が漏れ出すことも防止できる。
本発明の第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとを併用しなければ、上記のような本発明の作用効果は得られない。本発明の第1粘着テープ又はシートのような、支持体に柔軟性を有する軟質フィルムを用いた粘着テープ又はシートのみを使用すると、十分な耐注入圧性が得られにくくなり、粘着テープ又はシートが膨れ、補修材が必要以上に盛り上がったりすることがある。一方、本発明の第2粘着テープ又はシートのような、支持体に硬い、コシのあるフィルムを用いた粘着テープ又はシートのみを使用すると、十分な耐注入圧性が得られるが、十分な粗面への追従性が得られにくくなり、また、曲げて貼付できなくなり、補修必要箇所が曲がっていた場合には継ぎ貼りが必要になることがある。
また、本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体の、粘着剤層と反対側の表面上に、プライマー層を形成すると、その上に貼付けられる第2粘着テープ又はシートに対する接着性を向上させることができ、第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとを、それらが強固に接着した状態で、同時に構造物から剥離することが可能になる。
また、本発明の第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとは、貼付から短時間で補修材が注入でき、さらに、構造物のひび割れ、凹み等の補修が必要な箇所に注入した補修材が硬化した後、被着体である構造物表面を傷めずに、構造物や補修材に糊残りすることなく、容易に剥離することもできる。
さらに、本発明によれば、上記のような本発明の第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとを使用することにより、すなわち、本発明の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットを使用することにより、構造物のひび割れ、凹み等の補修必要箇所に補修材を注入することで補修を行う低圧注入工法等において、耐注入圧性が良好で、しかも、平滑な面のみならず、粗面にも適用でき、さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合にも、注入した補修材が漏れ出すことがなく、また、構造物表面を傷めず、構造物や補修材への糊残りもない構造物の補修方法を提供することができる。
図1は、本発明の構造物の補修方法の一例の第1工程を示す図であり、(a)は、補修対象箇所である、構造物のひび割れの概念平面図であり、(b)は、第1粘着テープ又はシートを構造物のひび割れに貼付した概念平面図であり、(c)は、その概念断面図である。 図2は、本発明の構造物の補修方法の一例の第2工程を示す図であり、(a)は、第2粘着テープ又はシートを第1粘着テープ又はシートの上に貼付した概念平面図であり、(b)は、その概念断面図である。 図3は、本発明の構造物の補修方法の一例の第3工程を示す図であり、(a)は、第2粘着テープ又はシートの上に注入口部品を配置、固定した概念平面図であり、(b)は、その概念断面図である。 図4は、本発明の構造物の補修方法の一例の第4工程を示す図であり、補修材加圧注入用専用器具をセットし、補修対象箇所に補修材を注入、充填した概念断面図である。 図5は、本発明の構造物の補修方法の一例の第5工程を示す図であり、(a)は、補修材が硬化した後、加圧注入専用器具を取り外した概念断面図であり、(b)は、第2粘着テープ又はシートと第1粘着テープ又はシートとを剥離して、一連の補修工程が完了した補修箇所の概念平面図であり、(c)は、その概念断面図である。 図6は、従来の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートの使用時の様子を示す模式図であり、(a)が概念平面図であり、(b)が概念断面図である。 図7は、実施例1で作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、コンクリートのひび割れに補修材を注入した後24時間後のひび割れ周辺の写真である。 図8は、実施例1で作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、コンクリートのひび割れを補修した後のコンクリート壁面の写真である。 図9は、実施例7で作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、コンクリートのひび割れに補修材を注入した後24時間後のひび割れ周辺の写真である。 図10は、実施例7で作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、コンクリートのひび割れを補修した後のコンクリート壁面の写真である。 図11は、実施例1で作製した第2粘着テープのみを用いて、コンクリートのひび割れに補修材を注入した後24時間後のひび割れ周辺の写真である。
以下、本発明の構造物補修用の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット、及び構造物の補修方法について詳細に説明する。
<被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット>
本発明のキットは、構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットであって、構造物の補修対象箇所の少なくとも一部又は全部を被覆するための第1粘着テープ又はシートと、この第1粘着テープ又はシートの少なくとも一部又は全部を被覆するための第2粘着テープ又はシートとを備える。第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートは、それぞれ、支持体と、粘着剤層とを含み、第1粘着テープ又はシートの支持体は、第2粘着テープ又はシートの支持体よりも低い引張弾性率を有する。
第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートは、それぞれ、例えば、ロール状に巻かれた形態で形成されるが、この形態に限定されるものではない。第1粘着テープ又はシートは、構造物の補修対象箇所の全部を被覆することが好ましく、第2粘着テープ又はシートは、第1粘着テープ又はシートの全部を被覆することが好ましい。したがって、通常、第2粘着テープ又はシートは、第1粘着テープ又はシートよりも幅が広いことが好ましい。
第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートは、透明性又は半透明性の着色テープ又はシートであることが好ましい。第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートが透明又は半透明であると、使用時に、補修必要箇所に注入する補修材の充填状況を目視で確認することができる。一方で、無色透明のテープ又はシートであると、構造物の補修が完了した後に、これらを構造物から剥離し忘れる恐れがあるため、第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートは、着色されていることが好ましい。また、第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとが見分けやすく、かつ、これらが積層されていることも確認しやすいため、第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートは、それぞれ、互いに異なる色で着色されていることが好ましい。なお、第1粘着テープ又はシート、及び第2粘着テープ又はシートは、使用態様、すなわち、第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとが積層された状態で、補修必要箇所に注入する補修材の充填状況を目視で確認することができる程度に透明性が高いことが好ましい。
<<第1粘着テープ又はシート>>
本発明の第1粘着テープ又はシートは、比較的柔らかい軟質フィルムである支持体と、粘着剤層とを含む。本発明の第1粘着テープ又はシートは、他の層を含むものであってもよい。
例えば、粘着剤層は、支持体の表面上に直接設けられていてもよく、または、プライマー層などの他の層を介して設けられていてもよい。また、支持体の、粘着剤層と反対側の面がプライマー処理されていること、言い換えると、支持体の、粘着剤層と反対側の表面上に、プライマー層を有することが好ましいことがある。粘着剤層の上には、例えば、剥離シート等を有していてもよく、使用時には、この剥離シートを粘着剤層から剥離して、第1粘着テープ又はシートの粘着剤層を構造物に貼付ける。なお、剥離シートは、一般的に使用されているものいずれも使用することができる。
本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体は、比較的柔らかい軟質フィルムであり、具体的には、引張弾性率が1000MPa以下であることが好ましく、50〜1000MPaであることがより好ましく、50〜720MPaであることが特に好ましい。第1粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が1000MPa以下であると、粘着テープ又はシートの粗面への追従性が良好であり、また、曲がったひび割れ等の補修必要箇所への追従性も良好で、継ぎ貼り(重ね貼り)しなくても補修必要箇所を被覆でき、それにより、補修材の漏れも防止できる。第1粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が50MPa以上であると、支持体に適度なコシがあるため、粘着テープ又はシートの構造物への貼付時の作業性が良好である。
本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体の素材としては、特に限定されないが、例えば、直鎖低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン−1共重合体、エチレンオクテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体等のポリオレフィン系樹脂フィルム、無延伸ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム等が挙げられる。本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体としては、曲がったひび割れ等への追従性とプライマー層形成の加工時に必要な耐熱性の点から、直鎖低密度ポリエチレンのフィルムであることが特に好ましい。また、本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体としては、通常、無延伸の樹脂フィルムであることが好ましい。無延伸の樹脂フィルムは、一般に、延伸したものよりも、引張弾性率が低い傾向がある。
本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体は、補修必要箇所に注入する補修材の充填状況を確認できる点から、透明性が高い樹脂フィルムであることが好ましい。
本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体の厚さ(平均厚さ)は、150μm以下であることが好ましく、10μm〜150μmであることがより好ましく、10μm以上100μm未満であることが特に好ましく、10μm〜70μmであることがさらに好ましい。第1粘着テープ又はシートの支持体の厚さが150μmを超えて厚くなると、曲がったひび割れ等の補修必要箇所への追従性が低下してくることがある。また、第1粘着テープ又はシートの支持体の厚さが10μm以上であると、支持体に適度なコシがあるため、粘着テープ又はシートの構造物への貼付時の作業性が良好である。
本発明の第1粘着テープ又はシートの支持体は、粘着剤層あるいはプライマー層との密着性・接着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を行ってもよい。
本発明の第1粘着テープ又はシートに用いる粘着剤としては、特に限定されず、例えば、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ポリオレフィン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系等の各種粘着剤を使用することができる。中でも、補修材に対する再剥離性の点からは、ゴム系粘着剤を含むことが好ましく、生産性の点から、ホットメルト方式による塗布に適したスチレン系エラストマーを含むことがより好ましい。本発明の粘着剤に使用するスチレン系エラストマーとしては、特に限定されず、例えば、スチレンイソプレン系共重合体、スチレンブタジエン系共重合体、またはそれらの水素添加物等の各種スチレン系エラストマーを使用することができる。粘着剤は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
本発明の第1粘着テープ又はシートの粘着剤層としては、例えば、スチレン系エラストマー100重量部に対して粘着付与樹脂を40〜120重量部含有することが好ましい。粘着付与樹脂としては、特に限定されず、例えば、ロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、石油系樹脂、またはそれらの水素添加物等の各種粘着付与樹脂を使用することができる。粘着付与樹脂は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。粘着剤層に含有される粘着付与樹脂がスチレン系エラストマー100重量部に対して40重量部以上であると、構造物表面のひび割れ、補修必要箇所周辺に対する十分な密着性が得られる。一方、粘着剤層に含有される粘着付与樹脂がスチレン系エラストマー100重量部に対して120重量部以下であると、補修材の漏れをより良好に防止することができ、構造物や補修材への糊残りの発生もより良好に防止することができる。
本発明の第1粘着テープ又はシートの粘着剤層としては、例えば、スチレン系エラストマー100重量部に対して軟化剤を20〜60重量部含有することが好ましい。軟化剤としては、特に限定されず、例えば、ナフテン系、パラフィン系等のプロセスオイル、液状ポリブタジエン、液状ブチルゴム、低分子量ポリイソブチレン、中分子量ポリイソブチレン、ポリブテン等の各種軟化剤を使用することができる。軟化剤は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。粘着剤層に含有される軟化剤がスチレン系エラストマー100重量部に対して20重量部以上であると、十分な粘着テープ又はシートの初期密着性が得られる。一方、粘着剤層に含有される軟化剤がスチレン系エラストマー100重量部に対して60重量部以下であると、粘着テープ又はシートの固定性が十分に得られ、また、補修材硬化後に粘着テープ又はシートを剥離する際に、構造物表面のひび割れ、補修必要箇所、補修材に粘着剤が残留するのを十分に防止することができる。
本発明の第1粘着テープ又はシートの粘着剤層は、必要に応じて、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、充填剤等の各種添加成分を含んでいてもよい。それらの添加量は、配合する添加成分にもよるが、通常、粘着剤100重量部に対して0.001〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量が、適宜配合される。
本発明の第1粘着テープ又はシートの粘着剤層の厚さ(平均厚さ)は、80〜280μmであることが好ましい。粘着剤層の厚さが80μm以上であると、構造物表面のひび割れ、補修必要箇所周辺に対する十分な密着性が得られる。一方、粘着剤層の厚さが280μm以下であると、補修材硬化後に粘着テープ又はシートを容易に剥離することができる。
粘着剤層は、例えば、粘着剤と必要により溶媒等とを含む粘着剤組成物を、支持体の上に、又は、支持体の上に形成したプライマー層などの他の層の上に塗布して形成することができる。特に限定されないが、例えば、有機溶媒に溶解した溶剤系粘着液、水に分散させたエマルジョン系粘着液等を低粘度状態で支持体上に塗布、乾燥させることで粘度上昇させる方法、溶媒を含まない粘着剤を加熱により粘度を下げた状態で支持体上に塗布、冷却により粘度を上昇させる方法、2液混合直後の粘度が低い状態で支持体上に塗布、反応により粘度上昇させる方法等により粘着剤層を形成することができる。
上記のように、本発明の第1粘着テープ又はシートにおいて、支持体の表面上にプライマー層を形成し、その上に粘着剤層を形成することが好ましい。また、支持体の、粘着剤層と反対側の面がプライマー処理されていること、言い換えると、支持体の、粘着剤層と反対側の表面上にプライマー層を形成することが好ましい。支持体の、粘着剤層と反対側の表面上に、プライマー層を形成することにより、その上に貼付けられる第2粘着テープ又はシートに対する接着性を向上させることができ、第1粘着テープ又はシートと第2粘着テープ又はシートとを、それらが強固に接着した状態で、同時に構造物から剥離することが可能になる。
プライマー層を形成する材料は、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ビニル共重合体、変性ポリオレフィン樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。なお、粘着剤層を形成する面に形成するプライマー層と、反対側の面に形成するプライマー層とは、同一の材料で形成しても、異なる材料で形成してもよい。
プライマー層は、支持体や粘着剤層との接着力を向上させる等の目的のため、必要に応じて、エラストマーや粘着付与樹脂等の各種添加成分を含んでいてもよい。また、必要に応じて、アミン系硬化剤、イソシアナート系硬化剤等の硬化剤を添加してもよい。
プライマー層の厚さは、特に限定されないが、通常、100nm〜1000nm程度である。
プライマー層は、例えば、上記のような樹脂成分と必要により溶媒等とを含有するプライマー組成物を支持体の表面に塗布し、乾燥させ、必要に応じて、硬化させて形成することができる。その形成方法は、それぞれの材料に合わせて選択することができる。
本発明の第1粘着テープ又はシートにおいて、支持体、粘着剤層、及びプライマー層の各層に対し、目的を損なわない範囲で必要に応じて、各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、特に限定はされないが、例えば、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、トリアジン系、ラクトン系、リン系等の紫外線吸収剤や紫外線安定剤、ヒンダード系、セミヒンダード系、ホスファイト系、ホスホナイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤、金属石鹸系、有機スズ系、鉛系等の加工安定剤、界面活性剤系、カチオン系、非イオン系等の帯電防止剤、合成シリカ系、シリカ系等のアンチブロッキング剤、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カルシウム、マグネシウム炭酸塩、珪酸、珪酸塩、アルミニウム水和物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の充填剤、ベンジシンエロー、ハンザエロー、リソールレッド、アリザリンレーキ、ピグメントスカーレット3B、ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッドF−5R、パーマネントレッド4R、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、レーキレッドC、パラレッド、ピーコックブルーレーキ、フタロシアニンブルー、アニリンブラック、パーマネントエローHR、PVバイオレットBL、キナクリドン、ペリノン、アンスラキノン、クロモフタールエロー6G、クロモフタールエロー3G、クロモフタールエローGR等の有機顔料、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、鉛白、カドミエロー、黄鉛、チタンエロー、ジンククロメート、黄土、クロムバーミリオン、赤口顔料、アンバー、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、カドミウムレッド、鉛丹、紺青、群青、コバルトブルー、酸化クロームグリーン、ミネラルバイオレット、カーボンブラック、鉄黒等の無機顔料を添加することができる。また、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の剥離性付与剤を適宜添加することもできる。上記のように、本発明の第1粘着テープ又はシートは着色されていることが好ましく、したがって、支持体及び/又は粘着剤層は、顔料等の着色剤が添加されていることが好ましい場合がある。
<<第2粘着テープ又はシート>>
本発明の第2粘着テープ又はシートは、比較的硬い、コシのあるフィルムである支持体と、粘着剤層とを含む。本発明の第2粘着テープ又はシートも、第1粘着テープ又はシートと同様に、支持体と粘着剤層以外の他の層を含むものであってもよい。
本発明の第2粘着テープ又はシートにおいても、例えば、粘着剤層は、支持体の表面上に直接設けられていてもよく、または、プライマー層などの他の層を介して設けられていてもよい。一方で、支持体の、粘着剤層と反対側の面は、プライマー処理されていなくてもよい。粘着剤層の上には、例えば、剥離シート等を有していてもよく、使用時には、この剥離シートを粘着剤層から剥離して、第2粘着テープ又はシートの粘着剤層を第1粘着テープ又はシートに貼付ける。なお、剥離シートは、一般的に使用されているものいずれも使用することができる。
本発明の第2粘着テープ又はシートの支持体は、比較的硬い、コシのあるフィルムであり、具体的には、引張弾性率が1000MPa(1GPa)を超えることが好ましい。第2粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が1000MPa(1GPa)を超えると、構造物のひび割れ、凹み等の補修必要箇所に補修材を注入する際、十分な耐注入圧性が得られる。第2粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率の上限値は、特に限定されないが、通常、例えば5000MPa以下である。
本発明の第2粘着テープ又はシートの支持体の素材としては、特に限定されないが、例えば、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル材料、2軸延伸ポリプロピレン、延伸ナイロン等の樹脂フィルム等が挙げられる。本発明の第2粘着テープ又はシートの支持体としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートのフィルムであることが特に好ましい。
本発明の第2粘着テープ又はシートの支持体も、補修必要箇所に注入する補修材の充填状況を確認できる点から、透明性が高い樹脂フィルムであることが好ましい。
本発明の第2粘着テープ又はシートの支持体の厚さ(平均厚さ)は、60μm〜200μmであることが好ましい。第2粘着テープ又はシートの支持体の厚さが60μm以上であると、十分な耐注入圧性が得られ、また、補修材硬化後に粘着テープ又はシートを容易に剥離することができる。一方、第2粘着テープ又はシートの支持体の厚さが200μm以下であると、より良好な粘着テープ又はシートの追従性、密着性が得られる。
本発明の第2粘着テープ又はシートの支持体も、粘着剤層あるいはプライマー層との密着性・接着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を行ってもよい。
本発明の第2粘着テープ又はシートに用いる粘着剤としては、特に限定されず、例えば、第1粘着テープ又はシートに用いる粘着剤と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。第2粘着テープ又はシートにおいても、粘着剤は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
また、本発明の第2粘着テープ又はシートの粘着剤層としては、例えば、スチレン系エラストマー100重量部に対して粘着付与樹脂を40〜120重量部含有することが好ましい。粘着付与樹脂としては、特に限定されず、例えば、第1粘着テープ又はシートの粘着剤層に用いる粘着付与樹脂と同様のものが挙げられる。粘着付与樹脂は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
本発明の第2粘着テープ又はシートの粘着剤層としては、例えば、スチレン系エラストマー100重量部に対して軟化剤を20〜60重量部含有することが好ましい。軟化剤としては、特に限定されず、例えば、第1粘着テープ又はシートの粘着剤層に用いる軟化剤と同様のものが挙げられる。軟化剤は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
本発明の第2粘着テープ又はシートの粘着剤層も、必要に応じて、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、充填剤等の各種添加成分を含んでいてもよい。それらの添加量は、配合する添加成分にもよるが、通常、粘着剤100重量部に対して0.001〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量が、適宜配合される。
本発明の第2粘着テープ又はシートの粘着剤層の厚さ(平均厚さ)は、80〜280μmであることが好ましい。粘着剤層の厚さが80μm以上であると、第1粘着テープ又はシートや、構造物表面の補修必要箇所の周辺に対する十分な密着性が得られる。一方、粘着剤層の厚さが280μm以下であると、補修材硬化後に粘着テープ又はシートを容易に剥離することができる。
なお、第2粘着テープ又はシートの粘着剤層も、第1粘着テープ又はシートの粘着剤層と同様の方法で形成することができる。
上記のように、本発明の第2粘着テープ又はシートにおいても、支持体の表面上にプライマー層を形成し、その上に粘着剤層を形成してもよい。
プライマー層を形成する材料は、特に限定されず、例えば、第1粘着テープ又はシートのプライマー層に用いるものと同様のものが挙げられる。
第2粘着テープ又はシートのプライマー層も、必要に応じて、エラストマーや粘着付与樹脂等の各種添加成分を含んでいてもよい。
プライマー層の厚さは、特に限定されないが、通常、100nm〜1000nm程度である。
なお、第2粘着テープ又はシートのプライマー層も、第1粘着テープ又はシートのプライマー層と同様の方法で形成することができる。
本発明の第2粘着テープ又はシートにおいても、支持体、粘着剤層、及びプライマー層の各層に対し、目的を損なわない範囲で必要に応じて、各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、特に限定されず、第1粘着テープ又はシートにおいて例示したものと同様のものが挙げられる。また、上記のように、本発明の第2粘着テープ又はシートも着色されていることが好ましく、したがって、支持体及び/又は粘着剤層は、顔料等の着色剤が添加されていることが好ましい場合がある。
<構造物の補修方法>
本発明の構造物の補修方法では、上記のような本発明の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキット、すなわち、本発明の第1粘着テープ又はシートと、第2粘着テープ又はシートとを使用して、構造物を補修する。本発明の構造物の補修方法の一例について、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1(a)は、補修が必要な箇所(補修対象箇所)である、構造物10のひび割れ11を示す図であり、まず、図1(b)、(c)に示すように、このひび割れ11に沿って、その全部を、一枚の第1粘着テープ又はシート20で被覆する。第1粘着テープ又はシート20は、支持体22の上に粘着剤層21が形成されていて、この粘着剤層21が構造物10に接するようにして、第1粘着テープ又はシート20を貼付する。第1粘着テープ又はシート20は、柔軟性を有しているため、曲げて貼付することができ、曲がったひび割れ11に沿って貼ることもできる。この第1粘着テープ又はシート20が継ぎ貼りすることなく、一枚でひび割れ11を被覆しているため、注入した補修材が漏れ出すような隙間は生じにくくなっている。また、ひび割れは枝分かれしている場合もあるため、第1粘着テープ又はシート20は、必要に応じてひび割れに沿って二枚以上継ぎ貼りしてもよいし、重ね貼りをしてもよい。本発明の第1粘着テープ又はシート20は、支持体22に柔軟性を有する軟質フィルムを用いていることから、段差に対する追従性も良好であり、継ぎ貼り・重ね貼りしても、従来の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートと比較して、注入した補修材の漏れを抑制できる。
次に、図2(a)、(b)に示すように、第1粘着テープ又はシート20を第2粘着テープ又はシート30で被覆する。第2粘着テープ又はシート30は、支持体32の上に粘着剤層31が形成されていて、この粘着剤層31が第1粘着テープ又はシート20に接するようにして、第2粘着テープ又はシート30を貼付する。第2粘着テープ又はシート30は、曲がったひび割れ11に沿って貼ることができないため、二枚以上を継ぎ貼りする。
このようにして第1粘着テープ又はシート20及び第2粘着テープ又はシート30を貼付した後、本発明の第1粘着テープ20又はシート及び第2粘着テープ又はシート30の任意の箇所に、補修材を注入するための貫通孔を開ける。そして、図3(a)、(b)に示すように、形成した貫通孔の上に、この貫通孔を維持した状態で、注入口部品40を配置し、接着剤で固定する。用いる接着剤は、特に限定されないが、補修に要する時間を短縮することができるので、硬化時間の短いものが好ましい。
次に、図4に示すように、貫通孔の上に配置、固定した注入口部品40の貫通口に、補修材を加圧注入できる専用器具50をセットして、第1粘着テープ又はシート20と第2粘着テープ又はシート30で被覆された構造物10の補修対象箇所であるひび割れ11に補修材を注入、充填する。このとき、ひび割れ11を被覆する第1粘着テープ又はシート20は継ぎ貼り、重ね貼りされておらず、隙間が生じていないため、注入した補修材が漏れ出すことがない。なお、補修材を注入する器具50、及び注入口部品40は特に限定されず、また、これらが一体化されていてもよい。
注入した補修材が硬化した後、図5(a)に示すように、補修材加圧注入用専用器具50を取り外し、次に、図5(b)、(c)に示すように、注入口部品40が表面に載ったままの状態の第2粘着テープ又はシート30と、第1粘着テープ又はシート20とを、両者が接着した状態で、同時に、構造物10から剥離する。注入口部品40が表面に載ったままの状態の第2粘着テープ又はシート30を剥離し、次いで、第1粘着テープ又はシート20を剥離してもよいが、作業性等の点から、第1粘着テープ又はシート20と第2粘着テープ又はシート30とを一度に剥離することが好ましい。このようにして、構造物の補修が完了する。
本発明の構造物の補修方法において、補修方法は特に限定されず、該低圧注入工法以外にも、補修対象部位に補修材を注入する方法であれば、いずれも好適に適用することができる。例えばグリースポンプ、インジェクションガン、電動注入器等別の注入器を用いてもよいし、高圧注入であってもよい。
本発明の構造物の補修方法において、補修材の種類は特に限定されず、一般に低圧注入工法等において使用されている補修材のいずれも使用することができ、例えばエポキシ樹脂系補修材等を好適に使用することができる。
また、本発明の構造物の補修方法において、補修対象の構造物も特に限定されないが、コンクリートやモルタル等の構造物の補修に特に好適に適用できる。従来の方法では困難であった粗面、例えば表面高さ粗さRz(JIS B 0601:2001)が200μm程度の粗面に対しても本発明の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートは追従可能であり、良好な粗面接着性が得られるので、本発明の構造物の補修方法は、このような粗面の補修にも好適に適用できる。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において、評価は次の方法で行った。
<支持体の引張弾性率>
第1粘着テープの支持体又は第2粘着テープの支持体として用いる樹脂フィルムから、10mm幅50mm長のサンプルを作製し、測定器としてインストロン型引張試験機RTG−1210(オリエンテックコーポレーション製)を用いて、測定速度300mm/minでサンプルを引っ張り、その他JIS K 7161−1:2014に準じて引張弾性率を測定した。
<曲がったひび割れを想定した追従性>
#180研磨のモルタルパネルに長さ12cmの線を引き、そのとき真ん中である6cmのところで、60°折り曲がったひびを書いた。その上に、20mm幅の第1粘着テープをひびに沿って、はみ出さずに貼付けて、シワなく貼付けできたかを以下の基準で評価した。
◎:貼付後、目視にてシワの確認ができない。
○:貼付後、目視にてテープエッジ部に若干のシワが確認できる。
×:大きなシワが確認される。
<粘着テープ剥離性>
#180研磨のモルタルパネルに、20mm幅の第1粘着テープを貼付け、その上に、60mm幅の第2粘着テープを貼付けた。第2粘着テープの上から、ヘラで強く圧着した直後に、第2粘着テープを剥離しようとしたときに、第1粘着テープも同時に剥離されるかを以下の基準で評価した。
◎:第1粘着テープと第2粘着テープが同時に剥離できる。
×:第2粘着テープと第1粘着テープを同時に剥離できない。
(実施例1)
(第1粘着テープの作製)
支持体(基材)として、厚さが40μm、引張弾性率が155MPaの直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)のフィルムを用いた。
まず、支持体の表面に、ポリメントNK−350(日本触媒株式会社製)(以下、「プライマーC」と言う。)をメーヤーバーを用いて塗布し、100℃で乾燥させて、500nmのプライマーC層を形成した。
次に、シリコーン剥離シート上に、スチレン系エラストマーを主成分とするゴム系粘着液をアプリケーターを用いて塗布し、120℃で乾燥させて、厚さが125μmの粘着剤層をシリコーン剥離シート上に形成した。続いて、支持体のプライマーC層と粘着剤層を圧着し一体化した。
最後に、支持体の、粘着剤層を形成した面の反対側の表面に、ユニストールH−200(三井化学株式会社製)(以下、「プライマーA」と言う。)をメーヤーバーを用いて塗布し、100℃で乾燥させて、500nmのプライマーA層を形成し、第1粘着テープを作製した。
(第2粘着テープの作製)
支持体(基材)として、厚さが100μm、引張弾性率が4000MPaの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムを用いた。
まず、支持体の表面に、プライマーCをメーヤーバーを用いて塗布し、100℃で乾燥させて、500nmのプライマーC層を形成した。
次に、シリコーン剥離シート上に、スチレン系エラストマーを主成分とするゴム系粘着液をアプリケーターを用いて塗布し、120℃で乾燥させて、厚さが125μmの粘着剤層をシリコーン剥離シート上に形成した。続いて支持体のプライマーC層と粘着剤層を圧着し一体化し、第2粘着テープを作製した。
なお、第1粘着テープ及び第2粘着テープはともに、使用時にシリコーン剥離シートを粘着剤層から剥離して使用した。
作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、第1粘着テープの曲がったひび割れを想定した追従性、及び粘着テープ剥離性を評価した。その結果を表1に示す。
(実施例2〜9、比較例1〜3、参考例1)
支持体(基材)として、表1又は表2に示す種類、厚さ、引張弾性率の樹脂フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして、第1粘着テープを作製した。
第2粘着テープは、実施例1と同様にして作製したものを用いた。
作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、第1粘着テープの曲がったひび割れを想定した追従性、及び粘着テープ剥離性を評価した結果を表1、表2に示す。
(実施例10)
支持体の、粘着剤層を形成した面の反対側の表面に塗布するプライマーを、ユニストールH−200(三井化学株式会社製)100重量部にクイントンG100B(日本ゼオン株式会社製)12重量部とクインタック3520(日本ゼオン株式会社製)18重量部を添加したプライマー(以下、「プライマーB」と言う。)に変えた以外は実施例1と同様にして、第1粘着テープを作製した。
第2粘着テープは、実施例1と同様にして作製したものを用いた。
作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、第1粘着テープの曲がったひび割れを想定した追従性、及び粘着テープ剥離性を評価した結果を表2に示す。
(実施例11)
支持体の、粘着剤層を形成した面の反対側の表面に塗布するプライマーを、プライマーCに変えた以外は実施例1と同様にして、第1粘着テープを作製した。
第2粘着テープは、実施例1と同様にして作製したものを用いた。
作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、第1粘着テープの曲がったひび割れを想定した追従性、及び粘着テープ剥離性を評価した結果を表2に示す。
(参考例2)
支持体の、粘着剤層を形成した面の反対側の表面にプライマーを塗布しなかった以外は実施例1と同様にして、第1粘着テープを作製した。
第2粘着テープは、実施例1と同様にして作製したものを用いた。
作製した第1粘着テープ及び第2粘着テープを用いて、第1粘着テープの曲がったひび割れを想定した追従性、及び粘着テープ剥離性を評価した結果を表2に示す。
なお、表中の略語は、次のとおりである。
LLDPE:直鎖低密度ポリエチレン
NY:無延伸ナイロン
LDPE:低密度ポリエチレン
CPP:無延伸ポリプロピレン
OPP:2軸延伸ポリプロピレン
PET:2軸延伸ポリエチレンテレフタレート
プライマーA:ユニストールH−200(三井化学株式会社製)
プライマーB:ユニストールH−200(三井化学株式会社製)+クイントンG100B(日本ゼオン株式会社製)+クインタック3520(日本ゼオン株式会社製)
プライマーC:ポリメントNK−350(日本触媒株式会社製)
(実施例12)
実施例1で作製した20mm幅の第1粘着テープ及び60mm幅の第2粘着テープを用いて、低圧注入工法により、コンクリートのひび割れの補修を行った。
コンクリート面の幅約0.4mmのひび割れ箇所を補修対象箇所に選定した。補修箇所の清掃を行った後、第1粘着テープ一枚をひび割れに沿って、シワや気泡が発生しないように圧着しながら貼り付けた。次に、第1粘着テープの上から、第1粘着テープとの間に隙間が生じないように、第2粘着テープを貼り付けた。この第2粘着テープは、二枚以上を継ぎ貼りした。
第2粘着テープ上から、カッター等を用いてひび割れに届くような貫通孔を開けた。貫通孔の上へ被せるように注入口部品を、速硬化型接着剤アルファテック411(アルファ工業株式会社製)を用いて固定した。速硬化型接着剤硬化後、補修加圧注入用専用器具をセットし、専用器具にエポキシ系補修材アルファテック380(アルファ工業株式会社製)を50ml充填し、加圧用ゴムを2本引っ掛けて、ひび割れに補修材を充填した。補修材として用いたアルファテック380は、23℃で24時間後に硬化完了する。
補修材の注入後24時間後のコンクリート壁面の写真を図7に示す。第2粘着テープを重ね貼りした箇所においても、第2粘着テープ端部から補修材が漏れ出することはなかった。
注入した補修材が硬化した後に注入器具を撤去し、第2粘着テープと第1粘着テープとを両者が接着した状態で、同時に、コンクリート面から剥離した。第2粘着テープと第1粘着テープを剥離した後のコンクリート壁面の写真を図8に示す。
(実施例13)
実施例7で作製した20mm幅の第1粘着テープ及び60mm幅の第2粘着テープを用いて、低圧注入工法により、コンクリートのひび割れの補修を行った。
コンクリート面の幅約0.4mmのひび割れ箇所を補修対象箇所に選定した。補修箇所の清掃を行った後、第1粘着テープ一枚をひび割れに沿って、シワや気泡が発生しないように圧着しながら貼り付けた。次に、第1粘着テープの上から、第1粘着テープとの間に隙間が生じないように、第2粘着テープを貼り付けた。この第2粘着テープは、二枚以上を継ぎ貼りした。
第2粘着テープ上から、カッター等を用いてひび割れに届くような貫通孔を開けた。貫通孔の上へ被せるように注入口部品を、速硬化型接着剤ボンドクイックメンダー(コニシ株式会社製)を用いて固定した。速硬化型接着剤硬化後、補修加圧注入用専用器具をセットし、専用器具にエポキシ系補修材ボンドE206(コニシ株式会社製)を50ml充填し、加圧用ゴムを2本引っ掛けて、ひび割れに補修材を充填した。補修材として用いたボンドE206は、23℃で24時間後に硬化完了する。
補修材の注入後24時間後のコンクリート壁面の写真を図9に示す。第2粘着テープを重ね貼りした箇所においても、第2粘着テープ端部から補修材が漏れ出することはなかった。
注入した補修材が硬化した後に注入器具を撤去し、第2粘着テープと第1粘着テープとを両者が接着した状態で、同時に、コンクリート面から剥離した。第2粘着テープと第1粘着テープを剥離した後のコンクリート壁面の写真を図10に示す。
(比較例4)
20mm幅の第1粘着テープを用いずに、実施例1で作製した60mm幅の第2粘着テープのみを用いて、低圧注入工法により、コンクリートのひび割れの補修を行った。
実施例12と同様に、コンクリート面の幅約0.4mmのひび割れ箇所を補修対象箇所に選定し、清掃を行った後、ひび割れの上に、第2粘着テープを、シワや気泡が発生しないように厚く圧着しながら貼り付けた。この第2粘着テープは、二枚以上を継ぎ貼りした。
そして、実施例12と同様にして、注入器具を設置し、補修材を注入して、硬化させた。
補修材の注入後24時間後のコンクリート壁面の写真を図11に示す。第1粘着テープを用いずに第2粘着テープのみを用いて施工した場合、一部で第2粘着テープの端部から補修材が漏れている状況が確認された。
本発明によれば、構造物のひび割れ、凹み等の補修必要箇所に補修材を注入することで補修を行う低圧注入工法等において、耐注入圧性が良好であり、しかも、平滑な面のみならず、粗面への追従性も良好であり、さらには、ひび割れ等の補修必要箇所が曲がっていた場合にも、注入した補修材が漏れ出すことがなく、また、補修材が硬化した後、構造物表面を傷めず、構造物や補修材への糊残りもなく、容易に剥離することができる被覆シーリング用粘着テープ又はシートを得ることができる。
10 構造物
11 ひび割れ
20 第1粘着テープ又はシート
21 第1粘着テープ又はシートの粘着剤層
22 第1粘着テープ又はシートの支持体
30 第2粘着テープ又はシート
31 第2粘着テープ又はシートの粘着剤層
32 第2粘着テープ又はシートの支持体
40 注入口部品
50 補修材加圧注入用専用器具
60 粘着テープ又はシート
100 隙間

Claims (9)

  1. 構造物の補修に使用される被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットであって、
    構造物の補修対象箇所の少なくとも一部又は全部を被覆するための第1粘着テープ又はシートと、前記第1粘着テープ又はシートの少なくとも一部又は全部を被覆するための第2粘着テープ又はシートとを備え、
    前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートは、それぞれ、支持体と、粘着剤層とを含み、
    前記第1粘着テープ又はシートの支持体が、前記第2粘着テープ又はシートの支持体よりも低い引張弾性率を有することを特徴とするキット。
  2. 前記第1粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が、50〜1000MPaであることを特徴とする請求項1記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
  3. 前記第1粘着テープ又はシートの支持体の厚さが、10μm〜150μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
  4. 前記第1粘着テープ又はシートの支持体の、粘着剤層と反対側の面の少なくとも一部が、プライマー処理されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
  5. 前記第2粘着テープ又はシートの支持体の引張弾性率が、1000MPaを超えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
  6. 前記第2粘着テープ又はシートの支持体の厚さが、60μm〜200μmであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
  7. 前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートが、透明性又は半透明性の着色テープ又はシートであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の被覆シーリング用粘着テープ又はシートのキット。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の被覆シーリング用の粘着テープ又はシートのキットを使用して、構造物を補修する方法であって、
    構造物の補修対象箇所の少なくとも一部又は全部を、前記第1粘着テープ又はシートの粘着剤層が前記構造物に接するように、前記第1粘着テープ又はシートで被覆する工程と、
    前記第1粘着テープ又はシートの少なくとも一部又は全部を、前記第2粘着テープ又はシートの粘着剤層が前記第1粘着テープ又はシートに接するように、前記第2粘着テープ又はシートで被覆する工程と、
    前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートで被覆された前記構造物の補修対象箇所に、補修材を注入する工程と、
    前記補修材の注入後に、前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートを剥離する工程と
    を有することを特徴とする構造物の補修方法。
  9. 前記第1粘着テープ又はシート、及び前記第2粘着テープ又はシートを、同時に、前記構造物から剥離することを特徴とする請求項8記載の構造物の補修方法。
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