JP2020028980A - 積層装置 - Google Patents

積層装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020028980A
JP2020028980A JP2018153917A JP2018153917A JP2020028980A JP 2020028980 A JP2020028980 A JP 2020028980A JP 2018153917 A JP2018153917 A JP 2018153917A JP 2018153917 A JP2018153917 A JP 2018153917A JP 2020028980 A JP2020028980 A JP 2020028980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plates
pressing means
pair
plate
laminating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018153917A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6878365B2 (ja
Inventor
岩田 和敏
Kazutoshi Iwata
和敏 岩田
善明 本間
Yoshiaki Homma
善明 本間
山口 健
Ken Yamaguchi
健 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eternal Materials Co Ltd
Original Assignee
Eternal Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eternal Materials Co Ltd filed Critical Eternal Materials Co Ltd
Priority to JP2018153917A priority Critical patent/JP6878365B2/ja
Publication of JP2020028980A publication Critical patent/JP2020028980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6878365B2 publication Critical patent/JP6878365B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

【課題】より高いレベルで表面が平滑化された積層体を製造することができる積層装置を提供する。【解決手段】凹凸を有する基材104の凹凸面にフィルム106を積層する装置であって、減圧下で基材104にフィルム106を密着追従させて仮積層体(A)101を形成する真空積層手段1と、上記仮積層体(A)101を押圧して凹凸面が平坦化された仮積層体(B)102を形成する第1の平面プレス手段2と、上記仮積層体(B)102を第1の平面プレス手段2と異なる条件で押圧してさらに凹凸面が平坦化された積層体103を形成する第2の平面プレス手段3とを備えた積層装置。【選択図】図1

Description

本発明は、基材と樹脂フィルムとを精密に積層することのできる積層装置に関するものであり、詳細には、基材(例えば、プリント回路基板やウエハ)の上に積層される樹脂フィルム表面を、より厳密なレベルで平坦にすることができる積層装置に関するものである。
従来、電子機器の小型化、高性能化に伴い、これらに搭載される電子回路基板には、多層化した高密度タイプのプリント回路基板(いわゆる「ビルドアップ基板」)が多用されるようになっている。このビルドアップ基板は、表面に配線等による凹凸を有する基材と、絶縁層としての樹脂フィルムとを交互に多段に積層(ラミネート)した積層体として製造されるものであり、その製造には積層装置が用いられる。
上記のビルドアップ基板の製造には、凹凸を有する基材に樹脂フィルムを平坦に積層することが重要となる。平坦でない部分があると、多段に積層されるなかで不要なスペースが増幅されてビルドアップ基板が嵩高くなり、電子機器の小型の要求に反するためである。凹凸を有する基材に樹脂フィルムを平坦に積層する積層装置としては、例えば、特許文献1のものがあげられる。このものは、真空プレス装置と平面プレス装置とを備えているため、形成された積層体(ビルドアップ基板等)の表面をより平滑にすることができる。
近年、さらに電子機器の小型化、高性能化が進み、これらに搭載される電子回路基板は、より一層の小型化が求められるようになってきている。それに伴い、積層体(ビルドアップ基板等)表面の平滑性がより求められており、積層装置による積層技術のさらなる向上が望まれている。
特許第4926840号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、より高いレベルで表面が平滑化された積層体を製造することができる積層装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、以下の[1]〜[5]を要旨とする。
[1]凹凸を有する基材の凹凸面にフィルムを積層する装置であって、減圧下で上記基材にフィルムを密着追従させて仮積層体Aを形成する真空積層手段と、上記仮積層体Aを押圧して凹凸面が平坦化された仮積層体Bを形成する第1の平面プレス手段と、上記仮積層体Bを第1の平面プレス手段と異なる条件で押圧してさらに凹凸面が平坦化された積層体を形成する第2の平面プレス手段とを備えた積層装置。
[2]上記第1の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能に設定され、上記一対のプレートの少なくとも一方が熱盤と、板状体と、これらの間に配置される緩衝材とを有しており、
上記第2の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能に設定され、上記一対のプレートの少なくとも一方が熱盤と板状体とを有し、これらの間に、緩衝材を有していないか、上記第1の平面プレス手段の緩衝材より緩衝効果の小さい緩衝材を有する、[1]に記載の積層装置。
[3]上記第1の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方に油圧シリンダまたはエアーシリンダが連結され、上記油圧シリンダまたはエアーシリンダの作動により上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能になっている、[1]または[2]に記載の積層装置。
[4]上記第2の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方にサーボモータが連結され、上記サーボモータの作動により上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能になっている、[1]〜[3]のいずれかに記載の積層装置。
[5]上記第2の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方に油圧シリンダまたはエアーシリンダが連結され、上記油圧シリンダまたはエアーシリンダの作動により上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能になっている、[1]〜[3]のいずれかに記載の積層装置。
すなわち、本発明の発明者らは、前記課題を解決するために工夫を重ねた。その結果、減圧下で基材にフィルムを密着追従させた仮積層体に対し、条件を変えて少なくとも二回の平面プレスを行う積層装置によれば、従来では達成できなかったレベルにまで表面を平坦化することが可能であることを見い出し、本発明に到達した。
本発明の積層装置によれば、凹凸を有する基材の凹凸面にフィルムを積層するに際し、より高いレベルで表面が平滑化された積層体を製造することができる。
本発明の一実施の形態に係る積層装置の概略を説明する構成図である。 上記積層装置の真空積層手段の説明図である。 上記積層装置の第1の平面プレス手段の説明図である。 上記積層装置の第2の平面プレス手段の説明図である。 上記積層装置の各手段により得られる仮積層体A,仮積層体B,積層体の説明図である。 本発明の他の実施の形態に係る積層装置の各手段により得られる仮積層体A,仮積層体B,積層体の説明図である。 (a)は本発明の一実施の形態に係る積層装置により得られた積層体(実施例)の説明図であり、(b)および(c)はいずれも従来装置により得られた積層体(比較例)の説明図である。
つぎに、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係る積層装置を示している。この積層装置は、配線等による凹凸が設けられたビルドアップ基板用の基材104に、ラミネート用のフィルム106を積層するための装置であり、搬送用フィルム5,5’を一方側から繰り出し、他方側でこれを巻き取ることによりワーク100を順次搬送する搬送手段4,4’を備えている。そして、この搬送用フィルム5,5’の矢印の流れ方向の上流(真空積層手段1)から下流(第2の平面プレス手段3)に向かって、真空積層手段1と、第1の平面プレス手段2と、第2の平面プレス手段3とが、この順に配設されている。
上記真空積層手段1は、基材104の表面が、銅パターン105の配置により凹凸面に形成され、その凹凸面にフィルム106が載置されたワーク100を、減圧下で基材104の凹凸に沿ってフィルム106を密着追従させた仮積層体(A)101を形成する。また、上記第1の平面プレス手段2は、上記真空積層手段1で形成された仮積層体(A)101を押圧して凹凸面が平坦化された仮積層体(B)102を形成する。さらに、第2の平面プレス手段3は、上記仮積層体(B)102を上記第1の平面プレス手段2と異なる条件で押圧して、さらに凹凸面が平坦化された積層体103を形成する。
なお、上記搬送手段4および4’により、ワーク100、仮積層体(A)101、仮積層体(B)102、積層体103は、搬送用フィルム5および5’の間に挟まれて、搬送されるようになっている。そして、搬送用手段4は、ワーク100を工程に搬入するための搬入用コンベア7を有している。また、搬送手段4’は、第2の平面プレス手段3により平坦化された積層体103を冷却するためのファン6,6’を有している。そして、搬送手段4’において、巻き取られる搬送用フィルム5,5’の間から、完成した積層体103が搬送ラインから取り出されるようになっている。
以下、各手段1〜3について詳細に説明する。
[真空積層手段1]
上記真空積層手段1は、搬入用コンベア7により搬入され、搬送用フィルム5,5’により搬送されてきた基材104の凹凸面にフィルム106が載置されたワーク100を、上部プレート11と下部プレート12との間に位置決めし、減圧状態の空間部26内で加熱加圧して、基材104の凹凸に沿ってフィルム106を密着追従させることにより、仮積層体(A)101を形成するものである。この真空積層手段1は、図2に示すように、プレス台8に立設された複数本(図2では、2本しか図示せず)の支柱9と、これら各支柱9にボルト,ナット等の固定器具10で固定された上部プレート11と、上記各支柱9に上下移動可能に取り付けられた下部プレート12等を備えている。この下部プレート12は、ジョイント13を介して油圧シリンダ14に連結されており、この油圧シリンダ14の作動により(ピストンロッド14aの上昇および下降に伴って)上下移動するようになっている。なお、この実施の形態では、下部プレート12に油圧シリンダ14が連結されているが、油圧シリンダ14に代えてエアーシリンダ等の別の昇降機構を用いてもよい。しかし、油圧シリンダ14を用いると、コンパクトでありながら高圧が得られる点で好ましい。
上記上部プレート11には、平板状の上側断熱材15,上側熱盤16,上側緩衝材、上側弾性プレス板17が上からこの順に固定されており、下部プレート12には、平板状の下側断熱材19,下側熱盤20,下側緩衝材、下側弾性プレス板21が下からこの順に固定されている。なお、上側緩衝材および下側緩衝材は図示を省略している。
これら上下の両熱盤16,20には、その内部に、弾性プレス板17,21を加熱するための温度コントロール可能な加熱器具が適宜の配置で設けられている。この実施の形態では、上記加熱器具として、上下の両熱盤16,20の内部に、複数本のシース状ヒーターがそれぞれ配置されている。なお、この実施の形態では、熱盤16,20の内部にシース状ヒーターを配置しているが、シース状ヒーターに代えて他の熱源を用いてもよい。
また、上記真空積層手段1は、可動真空枠23を備えている。この可動真空枠23は、上部プレート11の下面に気密状に固定された略四角形枠状の上側固定枠部24と、下部プレート12の上面に気密状に固定された可動枠25とを備えている。上側固定枠部24には、真空引き用ノズル(図示せず)が連結されており、上下の両プレート11,12の密封契合時に、この真空引き用ノズルにより、上側固定枠部24と可動枠25間に形成される密封された空間部26(図1参照)内を真空引きし、この空間部26の圧力を調整する(すなわち、所定圧力の減圧状態とする)ことができる。なお、真空引き用ノズルは、上側固定枠部24ではなく、上部プレート11に連結してもよく、さらに複数箇所に設けると効率よく空間部26の圧力を調整することができる。
[第1の平面プレス手段]
上記第1の平面プレス手段2(図1に戻る)は、上記真空積層手段1から搬送用フィルム5,5’により搬送されてきた仮積層体(A)101を上下両プレスブロック27,28(図3参照)間に位置決めし、これら上下両プレスブロック27,28で加熱加圧して仮積層体(A)101の表面を平滑化するものである。この実施の形態では、図3に示すように、プレス台29に立設された複数本(図3では、2本しか図示せず)の支柱30と、これら各支柱30にボルト,ナット等の固定器具31で固定される上プレスブロック27と、上記各支柱30に上下移動可能に取り付けられる下プレスブロック28等を備えている。この下プレスブロック28は、ジョイント32を介して油圧シリンダ33に連結されており、この油圧シリンダ33の作動により(ピストンロッド33aの上昇および下降に伴って)上下移動されるようになっている。なお、この実施の形態では、下プレスブロック28に油圧シリンダ33が連結されているが、油圧シリンダ33に代えてエアーシリンダ等の別の昇降機構を用いてもよい。しかし、油圧シリンダ33を用いると、コンパクトでありながら高圧が得られる点で好ましい。
上記上下両プレスブロック27,28のうち、上プレスブロック27は、上部ベース層34に、平板状の上側断熱材35,上側熱盤36,平板状の上側緩衝材37および上側フレキシブル金属板(板状体)38が上からこの順に固定された構成になっており、下プレスブロック28は、下部ベース層39に、平板状の下側断熱材40,下側熱盤41,平板状の下側緩衝材42および下側フレキシブル金属板(板状体)43が下からこの順に固定された構成になっている。
上記上側断熱材35は、上部ベース層34の下面にボルト,ナット等の固定手段(図示せず)により固定されている。上側熱盤36は、上部ベース層34により固定され、上側フレキシブル金属板(板状体)38は上側緩衝材37を介して上側熱盤36にボルト,カラー等の固定手段(図示せず)で固定されている。また、下側断熱材40は、下部ベース層39の上面にボルト,ナット等の固定手段(図示せず)により固定されている。下側熱盤41は、下部ベース層39に共締めにより固定され、下側フレキシブル金属板(板状体)43は下側緩衝材42を介して下側熱盤41にボルト,カラー等の固定手段(図示せず)により固定されている。図において、36a,41aは上下両熱盤36,41の内部に並列配置されたシース状ヒーターである。なお、この実施の形態では、熱盤36,41の内部にシース状ヒーター36a,41aを配置しているが、シース状ヒーター36a,41aに代えて他の熱源を用いてもよい。
上記緩衝材37,42としては、表面のショアA硬度(デュロメータ硬さ)が60度以上であるものが好ましく、65〜75度であることがより好ましい。表面ショアA硬度が上記範囲内であると、押圧後のフィルム106の膜厚がより均一になるためである。なお、本発明において、ショアA硬度は、JIS K6253に準拠し、タイプAデュロメータを用いて測定されたものである。ショアA硬度は、緩衝材を構成するゴムや合成樹脂等からなる試験片を作製し、各試験片に対して測定されたものでもよい。
また、上記緩衝材37,42の厚みは、通常0.2〜20mmであり、好ましくは0.2〜10mm、より好ましくは0.5〜3mmである。緩衝材37,42の厚みが上記範囲内であると、緩衝効果を充分に発揮することができ、仮積層体(A)101表面の凹凸により追従させた状態で押圧することができる。このため、仮積層体(A)101表面の凹凸の段差を全体的になだらかにすることができる。なお、上記緩衝材37,42は、互いに厚みが異なっていてもよいし、同じであってもよい。
上記緩衝材37,42の材質は、通常、紙、ゴム、合成樹脂、繊維等を用いることができる。なかでもゴムが好ましく、特にフッ素系ゴムが好ましい。フッ素系ゴムとしては、例えば、フッ化ビニリデン系ゴム、含フッ素シリコーンゴム、テトラフルオロエチレン系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、含フッ素フォスフォニトリル系ゴム、含フッ素アクリレート系ゴム、含フッ素ニトロソメタン系ゴム、含フッ素ポリエステルゴム、含フッ素トリアジンゴム等があげられる。なお、上記緩衝材37,42は、耐熱性樹脂、ガラス繊維シートや金属箔シート等を内部に含むものであってもよいし、例えば、ゴムと繊維のように異なる材質のものが組み合わせられたものであってもよい。また、上記緩衝材37,42は、互いに材質が異なっていてもよいし、同じであってもよい。
上記フレキシブル金属板(板状体)38,43の厚みは、通常、0.1〜10mmであり、好ましくは1〜2mmである。フレキシブル金属板(板状体)38,43の厚みが上記範囲内であると、機械強度を担保しながらフレキシブル性を発揮することができ、上記緩衝材37,42が仮積層体(A)101に追従する際の、上記緩衝材37,42の変形に充分に追従することができる。
上記フレキシブル金属板(板状体)38,43の材質としては、通常、ステンレス、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金等が用いられ、なかでも耐錆性に優れる点からステンレスが好ましく用いられる。また、上記フレキシブル金属板(板状体)38,43の表面がバフ研磨等により鏡面研磨されていると、得られる仮積層体(B)102の表面をより鏡面にできるため好ましい。
[第2の平面プレス手段]
上記第2の平面プレス手段3(図1に戻る)は、第1の平面プレス手段2から搬送用フィルム5,5’により搬送されてきた仮積層体(B)102を上下両プレスブロック46,47(図4参照)間に位置決めし、これら上下両プレスブロック46,47で加熱加圧して仮積層体(B)102の表面をさらに平滑化するものである。この実施の形態では、図4に示すように、基本的な構成は、第1の平面プレス手段2(図3参照)と同様であり、プレス台44に立設された複数本の支柱45(図4では四隅4本のうち2本しか図示せず)と、これら各支柱45にボルト,ナット等の固定器具で固定された上側のプレスブロック46と、上記各支柱45に昇降自在に取り付けられた下側のプレスブロック47とを備える。
上下のプレスブロック46,47の内側(プレス側)には、断熱材を介してヒーターを内蔵する熱盤48,49が取り付けられており、さらにその内側(プレス側)に、金属板(板状体)50,51が配設されている。そして、第1の平面プレス手段2を経由して形成された仮積層体(B)102を、これら金属板(板状体)50,51の間で押圧することにより、仮積層体(B)102の厚みが均一化され、かつ、表面が鏡面性の平坦面に形成された積層体103とすることができる。
上記プレスブロック46,47の熱盤48,49の内側(プレス側)には、緩衝材が配置されていない。したがって、熱盤48,49の内側(プレス側)の平坦性をより確実に、積層体(B)102に伝えることができ、表面がより鏡面性のある平坦面に形成された積層体103を得ることができる。ただし、基材104およびフィルム106等の種類によっては、熱盤48,49と金属板(板状体)50,51との間に緩衝材を設けてもよく、その場合、緩衝効果の小さい緩衝材であることが好ましい。緩衝効果の大小は、通常、緩衝材の材質および厚みによって決定されるが、本発明においては、それ以外に、追従性を緩衝効果の指標のひとつとして用いる。すなわち、追従性の高い緩衝材を、緩衝効果が大きいとすることができる。
なお、上記第2の平面プレス手段3に緩衝材を設ける場合、その緩衝材は、表面のショアA硬度が60度以上であることが好ましく、65〜75度であることがより好ましい。緩衝材の表面ショアA硬度が上記範囲内であると、押圧後のフィルム(ラミネート)の膜厚がより均一になるためである。
また、上記緩衝材を設ける場合、その厚みは、通常0.2〜20mmであり、好ましくは0.2〜3mm、より好ましくは0.2〜1mmである。そして、上記緩衝材が、上記第1の平面プレス手段2の緩衝材37,42より緩衝効果の小さいものであると、熱盤48,49の内側(プレス側)の平坦性をより確実に伝えることができ、表面がより平坦面に形成された積層体103を得ることができる。そして、緩衝材の材質は、第1の平面プレス手段2と同様のものを用いることができるが、合成樹脂、および合成樹脂と組み合わせられたものが好ましい。
上記プレスブロック46,47の内側(プレス側)に取り付けられる金属板(板状体)50,51の厚みは、通常、0.1〜10mmであり、好ましくは0.5〜7mm、より好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは2〜5mmである。金属板50,51の厚みが上記範囲内であると、機械強度に優れるため、仮積層体(B)102の厚みをより均一化することができ、表面がより平坦面に形成された積層体103とすることができる。また、金属板(板状体)50,51の表面をバフ研磨等により鏡面研磨すると、積層体103の表面を均一な鏡面にできるのでより好ましい。
上記金属板(板状体)50,51の材質としては、通常、ステンレス、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金等が用いられ、耐錆性に優れる点からステンレスが好ましい。また、上記金属板(板状体)50,51は、フレキシブル性を有していてもよいし、有していなくてもよい。ただし、緩衝材を用いる場合には、その緩衝効果が発揮され過ぎないようにフレキシブル性が少ないものが好ましい。
上記プレスブロック47の下側の空間には、ねじ軸52aとナット(ボールナット)52bとからなるボールねじ52と、ねじ軸52aに繋がるサーボモータ53とからなる昇降機構が形成されている。なお、上記サーボモータ53の回転数は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)からの指令信号およびフィードバックされたプレスブロック46,47間の距離情報に基づき、サーボアンプ(図示省略)によってコントロールされている。すなわち、下側のプレスブロック47は、ジョイント(図示省略)等を介してボールねじ52のナット52bに接続されている。このため、上記構成により、ねじ軸52aに繋がるサーボモータ53の回転動作を制御することにより、このプレスブロック47を、昇降自在に制御することができる。
さらに、プレスブロック47の下側の空間には、プレスブロック47とプレス台44との間の距離を計測するリニアスケール54が配設されている。このリニアスケール54は、プレス台44に固定されたスケール54aと、プレスブロック47に取り付けられプレスブロック47に同期して上下にスライド移動するエンコーダヘッド54bを有しており、上記サーボモータ53の回転動作に伴って昇降する下側のプレスブロック47と上側のプレスブロック46との距離(間隙)を、間接的に測定している。本発明において、サーボモータとは、サーボ機構を備えたモータを意味し、その用途には制限がない。
上記リニアスケール54としては、例えば、磁気ヘッドを有する磁気式や、発光・受光素子を有する光学式等のいずれのタイプのリニアスケール(リニアエンコーダ)等を用いてもよい。さらに、リニアスケール54に代えて、プレスブロック46,47の間隙を、直接的または間接的に、接触または非接触で計測できる他の様式の距離計を用いてもよい。
なお、上記リニアスケール54は、下側のプレスブロック47と上側のプレスブロック46との間隙を直接計測できるように配設することも可能である。しかし、リニアスケール54をプレスブロック46,47の間に配設すると、熱盤48,49から熱の影響を受けるおそれがあり、熱に対する考慮なしでは、正確な間隙を測定することが困難になるおそれがある。このため、リニアスケール54は、熱盤48,49から離れた位置、例えば、この例のように、プレスブロック47の下側に配設し、プレスブロック47とプレス台44の間の距離を計測するようにし、下側のプレスブロック47と上側のプレスブロック46との間隙を間接的に計測することが好ましい。
そして、上記第2の平面プレス手段3は、PLCからの指令信号およびプレスブロック46,47間の距離情報のフィードバックに基づき、サーボモータ53の回転動作を制御するサーボアンプ(図示省略)を備えている。また、プレスブロック46,47の間隙は、PLCに組み込まれた指令信号(押圧間隙制御プログラム)のみに基づくのではなく、リニアスケール54から得られる距離信号を考慮して設定する押圧間隙制御手段により制御されている。すなわち、PLCからの指令信号により動作するサーボモータ53の回転動作は、リニアスケール54から送られるプレスブロック46,47間の距離情報がフィードバックされることにより制御されている。この例では、PLCからの指令信号によりサーボモータ53を回転させてプレスブロック47を上昇させており、プレスブロック46,47の間隙(リニアスケールから送られるプレスブロック46,47間の距離情報)が予め設定した値になると、設定した値になったとの情報がPLCに組み込まれた指令信号にフィードバックされ、サーボモータ53の回転が遅くなるまたは停止するようになっている。これにより、プレスブロック47の停止位置をより正確に設定することができ、プレスブロック46,47の間隙をより正確に設定することができる。
[搬送手段]
搬送手段4、4’(図1に戻る)は、工程の始点に位置する上下の搬送用フィルム繰出し機55,55’、および、工程にワーク100を搬入するための搬入用コンベア7と、工程の終点に配置された搬送用フィルム巻取り機56,56’、ワーク100等を搬送する搬送用フィルム5,5’を工程各所で支承する複数のガイドローラー等と、を備えている。
そして、搬入用コンベア7から所定間隔で工程に供給された枚葉状のワーク100は、各搬送用フィルム繰出し機55,55'から繰り出された上下の搬送用フィルム5,5'の間に、所定の間隔で断続的に(間欠的に)挟み込まれ、これら搬送用フィルム5,5'の流れ(走行)と同期した状態で、上記各ガイドローラーに案内されながら、真空積層手段1の上下のプレート11,12の間、第1の平面プレス手段2の上プレスブロック27,下プレスブロック28の間および第2の平面プレス手段3の上側のプレスブロック46,下側のプレスブロック47の間と、得られた積層体103を冷却するためのファン6,6’との間を経由する。積層体103が冷却された後、上下の搬送用フィルム5,5’が離型し、積層体103が搬送ラインから取り出されるようになっている。
積層体103が取り出された上下の搬送用フィルム5,5'は、それぞれ、搬送用フィルム巻取り機56,56'に巻き取られる。巻き取られた搬送用フィルム5,5’は、通常廃棄されるが、必要に応じて再利用してもよい。
この構成によると、真空積層手段1と、油圧シリンダ33,厚い緩衝材(緩衝効果が大きい)37,42、薄い板状体38,43を有する第1の平面プレス手段2と、サーボモータ53,厚い板状体50,51を有し,緩衝材を有していない第2の平面プレス手段3とを備えているため、図5に示すとおり、まず、準備したワーク100に対し、真空積層手段1を経由させることにより、基材104の凹凸(銅パターン105)にフィルム106を密着追従させた仮積層体(A)101を得ることができる。上記仮積層体(A)101は、基材104の凹凸(銅パターン105)がそのまま表面に現れている。つぎに、上記仮積層体(A)101を第1の平面プレス手段2を経由させるため、表面の凹凸に沿った状態で仮積層体(A)101が押圧され、表面の凹凸がなだらかに平坦化された仮積層体(B)102を得ることができる。さらに、上記仮積層体(B)102を第2の平面プレス手段3を経由させるため、表面の凹凸がなだらかな仮積層体(B)102に対し、金属板50の平坦面を、平坦性を保ったまま押圧することができ、表面の凹凸が消失し、これまでにないレベルで表面が平坦化して鏡面化され、しかもフィルム106のはみ出し量が少ない積層体103を得ることができる。なお、図5は、工程および手段を模式的に示したものであり、説明に必要でない部分の記載を省略してる。
つぎに、本発明の他の実施の形態について説明する。このものは、図1に示す積層装置において、第2の平面プレス手段3に代えて、第2の平面プレス手段57を備えたものであり、その他の構成は図1に示す積層装置と同様である。
上記第2の平面プレス手段57は、図3に示す第1の平面プレス手段2と基本的な構成は同一(油圧シリンダによるプレスブロックの昇降)であるが、緩衝材とフレキシブル金属板(板状体)の厚みが、図3に示す第1の平面プレス手段2の緩衝材37,42とフレキシブル金属板38,43と異なっている。
すなわち、図6に示すとおり、第2の平面プレス手段57は、上側緩衝材37’,下側緩衝材42’が、上記第1の平面プレス手段2のものより緩衝効果が小さいものとなっており、好ましい材質が異なっている。また、上側フレキシブル金属板(板状体)38’,下側フレキシブル金属板(板状体)43’が、上記第1の平面プレス手段2のものより機械強度に優れるものとなっている。それ以外の構成は図3に示す第1の平面プレス手段2と同一であるため、説明を省略する。なお、図6は、工程および手段を模式的に示したものであり、説明に必要でない部分の記載を省略してる。
上記緩衝材37’,下側緩衝材42’の材質は、上記第1の平面プレス手段2のものと同様のものを用いることができるが、なかでも、合成樹脂および合成樹脂と組み合わせられたものが好ましく用いられる。
上記緩衝材37’,下側緩衝材42’の厚みは、通常0.2〜20mmであり、好ましくは0.2〜3mm、より好ましくは0.2〜1mmである。緩衝材37’,42’の厚みが上記範囲内であると、緩衝効果を発揮しすぎずに済むため、仮積層体(B)102表面に対し、金属板(板状体)50’,金属板(板状体)51’の平坦性をより確実に伝えることができ、表面がより鏡面性のある平坦面に形成された積層体103を得ることができる。なお、上記緩衝材37’,42’は、互いに材質および厚みが異なっていてもよいし、同じであってもよい。
上記上側フレキシブル金属板(板状体)38’,下側フレキシブル金属板(板状体)43’の厚みは、通常、0.1〜10mmであり、好ましくは1〜5mm、より好ましくは2〜3mmである。フレキシブル金属板38’,43’の厚みが上記範囲内であると、機械強度に優れるため、仮積層体(B)102の厚みをより均一化することができ、表面がより平坦面に形成された積層体103とすることができる。また、フレキシブル金属板(板状体)38’,43’の表面をバフ研磨等により鏡面研磨すると、積層体103の表面を均一な鏡面にできるのでより好ましい。
この構成によると、真空積層手段1と、油圧シリンダ33,緩衝効果の大きい緩衝材37,42,薄い板状体38,43を有する第1の平面プレス手段2と、油圧シリンダ33,緩衝効果の小さい緩衝材37’,42’,厚い板状体38’,43’を有する第2の平面プレス手段57とを備えているため、図6に示すとおり、まず、準備したワーク100に対し、真空積層手段1を経由させることにより、基材104の凹凸(銅パターン105)にフィルム106を密着追従させた仮積層体(A)101を得ることができる。上記仮積層体(A)101は、基材104の凹凸(銅パターン105)がそのまま表面に現れている。つぎに、上記仮積層体(A)101を、第1の平面プレス手段2を経由させるため、表面の凹凸に沿った状態で仮積層体(A)101が押圧され、表面の凹凸がなだらかに平坦化された仮積層体(B)102を得ることができる。さらに、上記仮積層体(B)102を第2の平面プレス手段57を経由させるため、表面の凹凸がなだらかな仮積層体(B)102に対し、上側フレキシブル金属板(板状体)38’,下側フレキシブル金属板(板状体)43’の平坦面を、平坦性を保ったまま押圧することができ、表面の凹凸が無くなり、これまでにないレベルで表面が平坦化、鏡面化された積層体103を得ることができる。ただし、図1の積層装置(第2の平面プレス手段3を有するもの)の方が、金属板(板状体)50と金属板(板状体)51の距離を所定の距離に制御することが容易であることから、第2の平面プレス手段における押圧時の、フィルム106のはみ出し量を少なくすることができる。
上記で説明した本発明の実施の形態においては、第1の平面プレス手段2および第2の平面プレス手段3(または57)における押圧時の温度、圧力を、基材104およびフィルム106の材質に応じて適宜選択することができる。なかでも、積層体103の仕上がり(平坦性、鏡面性)に優れる点で、第1の平面プレス手段2の押圧条件を、第2の平面プレス手段3(または57)の押圧条件に対し、高温かつ低圧力とすることが好ましい。また、第2の平面プレス手段3(または57)の押圧時間を、第1の平面プレス手段2の押圧時間に対し長くすることが好ましい。
以下、本発明について、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示す積層装置を用いた。エポキシ樹脂系のフィルム106を、表面に凹凸(銅パターン105)を有する基材104(凸部の厚み18μm、α部の銅パターン残銅率80%、β部の銅パターン残銅率30%、γ部の銅パターン残銅率0%)に載置したワーク100を作製した。
真空積層手段1の上側熱盤16、下側熱盤20により空間部26を予め110℃に調整し、吸引開始30秒後の空間部26の圧力を100Pa以下とし、厚み2mmの上側弾性プレス板17,下側弾性プレス板21でワーク100を1MPaの圧力で20秒間加圧し、仮積層体(A)101を作製した。
第1の平面プレス手段2において、上側フレキシブル金属板(板状体)38,下側フレキシブル金属板(板状体)43として、ステンレス板状体(SUS630H,2mm)を用い、上側緩衝材37,下側緩衝材42として、厚み2.5mmのフッ素ビニリデン系ゴムを用いた。そして、上側熱盤36,下側熱盤41を120℃に調整し、油圧シリンダ33によって下プレスブロック28を上昇させ、上側フレキシブル金属板(板状体)38,下側フレキシブル金属板(板状体)43で仮積層体(A)101を0.8MPaの圧力で30秒間加熱プレスし、仮積層体(B)102を作製した。
第2の平面プレス手段3において、熱盤48,49を100℃に調整し、サーボモータ53によって下側のプレスブロック47を上昇させ、厚み2mmの金属板(板状体)50と厚み2mmの金属板(板状体)51間の距離が、仮積層体(B)102の厚みより20μm少なくなるように設定し、仮積層体(B)102を60秒間プレスして、積層体103を作製した。
[実施例2]
図1に示す積層装置において、第2の平面プレス手段3に代えて、第2の平面プレス手段57(図6を参照)を用いた積層装置を使用し、第2の平面プレス手段57以外は、実施例1と同様に積層体103を作製した。
第2の平面プレス手段57は、上側フレキシブル金属板(板状体)38’,下側フレキシブル金属板(板状体)43’として、プレス面の平面度が3μm以内のステンレス板状体(SUS630H,3mm)を用い、上側緩衝材37’,下側緩衝材42’として、厚み0.5mmのフッ素ビニリデン系ゴムを用いた。そして、上側熱盤36,下側熱盤41を100℃に調整し、油圧シリンダ33によって下プレスブロック28を上昇させ、上側フレキシブル金属板(板状体)38’,下側フレキシブル金属板(板状体)43’で仮積層体(B)102を0.8MPaの圧力で60秒間加熱プレスし、積層体103を作製した。
[比較例1]
図1に示す積層装置において、第2の平面プレス手段3を備えない積層装置を使用し、実施例1と同様にして積層体103を作製した。すなわち、比較例1は、真空積層手段と1つの平面プレス手段(油圧シリンダによるプレスブロックの昇降)を備えた積層装置から作製された従来例に相当する。
[比較例2]
図1に示す積層装置において、第1の平面プレス手段2を備えない積層装置を使用し、第1の平面プレス手段2以外は、実施例1と同様にして積層体103を作製した。すなわち、比較例2は、真空積層手段と1つの平面プレス手段(サーボモータによるプレスブロックの昇降)を備えた積層装置から作製された従来例に相当する。
実施例1,2、比較例1,2で得られた積層体103について、下記に示すとおり、その厚みの「ばらつき」と、表面の「鏡面性」の評価を行った。
[ばらつき]
積層体103の3箇所(図7(a)〜(c)に示す、α、β、γで区分される3つの領域において、それぞれ1箇所)の厚みを測定し、最大厚みと最小厚みの差を算出し、その値を下記の指標に当てはめ評価した。その評価を後記の表1に併せて示す。
◎(とても良い):2μm以下
〇(良い):2μmを超え6μm以下
×(悪い):6μmを超える
[鏡面性]
積層体103の表面を目視にて観察し、下記の指標に当てはめ評価し、その評価を下記の表1に併せて示す。
〇(良い):凹みが無い。
×(悪い):凹みが有る。
Figure 2020028980
表1に示すとおり、実施例1のものは、金属板(板状体)50と金属板(板状体)は追従性がなく、仮積層体(B)102の平坦化に優れるため、作製された積層体103の厚みにばらつきが見られず、その表面の鏡面性に優れている(図7(a)参照)。
すなわち、実施例1のものは、第1の平面プレス手段2に追従性があるため、積層体103の鏡面性が確保されており、追従性の少ない第2の平面プレス手段3によって、積層体103の厚みのばらつきが抑制されている。
また、この実施例1のものは、第2の平面プレス手段3(サーボモータによるプレスブロックの昇降)を備えており、押圧時に金属板(板状体)50と金属板(板状体)51との距離を正確に設定することができるため、押圧時に過剰な加圧を抑制することができ、上側のプレスブロック46と下側のプレスブロック47との間から、柔軟化されたフィルム106の染み出しを防止することができた。
実施例2のものも、実施例1のものと同様に作製された積層体103の厚みのばらつきが抑制され、その表面の鏡面性に優れている(図7(a)参照)。ただし、実施例2のものは、第2の平面プレス手段57(油圧シリンダによるプレスブロックの昇降)を備えており、その緩衝材37’,42’の厚みが薄いため、押圧時の過剰な加圧に対して充分な緩衝効果を発揮できず、上下プレスブロックの間から、柔軟化されたフィルム106がやや染み出していた。
比較例1のものは、第1の平面プレス手段2の緩衝材37,42の厚みが充分にあるため、仮積層体(A)101の凹凸に追従して撓むことができ、仮積層体(A)101の凹凸をなだらかにすることができ、積層体103の鏡面性に優れていた。しかし、図7(b)の破線で示すとおり、銅パターン105の残銅率の差異に基づく凹凸段差を取り切ることができず、積層体103の厚みにばらつきが認められた。
比較例2のものは、真空積層手段1を経由した後、ただちに第2の平面プレス手段3による押圧を行ったものである。このものは、厚みのばらつきは抑制されているが、仮積層体(A)101の凹凸に追従した状態で押圧できないため、図7(c)の破線で囲った部分で示すように、凹凸段差が大きい箇所では未加圧部分が生じ、積層体103の鏡面性が劣っていた。
1 真空積層手段
2 第1の平面プレス手段
3 第2の平面プレス手段
101 仮積層体(A)
102 仮積層体(B)
103 積層体
104 基材
106 フィルム

Claims (5)

  1. 凹凸を有する基材の凹凸面にフィルムを積層する装置であって、減圧下で上記基材にフィルムを密着追従させて仮積層体Aを形成する真空積層手段と、上記仮積層体Aを押圧して凹凸面が平坦化された仮積層体Bを形成する第1の平面プレス手段と、上記仮積層体Bを第1の平面プレス手段と異なる条件で押圧してさらに凹凸面が平坦化された積層体を形成する第2の平面プレス手段とを備えたことを特徴とする積層装置。
  2. 上記第1の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能に設定され、上記一対のプレートの少なくとも一方が熱盤と、板状体と、これらの間に配置される緩衝材とを有しており、
    上記第2の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能に設定され、上記一対のプレートの少なくとも一方が熱盤と板状体とを有し、これらの間に、緩衝材を有していないか、上記第1の平面プレス手段の緩衝材より緩衝効果の小さい緩衝材を有する請求項1記載の積層装置。
  3. 上記第1の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方に油圧シリンダまたはエアーシリンダが連結され、上記油圧シリンダまたはエアーシリンダの作動により上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能になっている請求項1または2記載の積層装置。
  4. 上記第2の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方にサーボモータが連結され、上記サーボモータの作動により上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能になっている請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層装置。
  5. 上記第2の平面プレス手段が、対向する一対のプレートを有し、上記一対のプレートの少なくとも一方に油圧シリンダまたはエアーシリンダが連結され、上記油圧シリンダまたはエアーシリンダの作動により上記一対のプレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能になっている請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層装置。
JP2018153917A 2018-08-20 2018-08-20 積層装置および積層方法 Active JP6878365B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018153917A JP6878365B2 (ja) 2018-08-20 2018-08-20 積層装置および積層方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018153917A JP6878365B2 (ja) 2018-08-20 2018-08-20 積層装置および積層方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020028980A true JP2020028980A (ja) 2020-02-27
JP6878365B2 JP6878365B2 (ja) 2021-05-26

Family

ID=69623555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018153917A Active JP6878365B2 (ja) 2018-08-20 2018-08-20 積層装置および積層方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6878365B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6900138B1 (ja) * 2020-09-18 2021-07-07 株式会社日本製鋼所 積層成形プレス装置、積層成形システム、および積層成形方法
JP2022015589A (ja) * 2020-07-09 2022-01-21 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法ならびに積層装置
JP2022050807A (ja) * 2020-09-18 2022-03-31 株式会社日本製鋼所 積層成形システム
US11325365B1 (en) 2021-02-16 2022-05-10 Nikko-Materials Co., Ltd. Laminating apparatus
JP7073551B1 (ja) 2021-02-12 2022-05-23 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法
CN114770917A (zh) * 2021-01-22 2022-07-22 日兴材料株式会社 层叠装置
JP7106242B1 (ja) 2022-04-19 2022-07-26 株式会社日本製鋼所 積層成形システムの制御方法および積層成形システム
JP2022138412A (ja) * 2021-03-10 2022-09-26 株式会社日本製鋼所 真空積層システムおよび真空積層方法
JP7174110B1 (ja) 2021-05-28 2022-11-17 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形システムを用いた積層成形方法
JP7274027B1 (ja) 2022-07-20 2023-05-15 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置およびこれに用いる真空積層装置、平面プレス積層装置
EP4265388A1 (en) 2022-04-19 2023-10-25 The Japan Steel Works, Ltd. Laminate molding system, method for controlling laminate molding system, and method for manufacturing laminate molded article

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004058349A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Meiki Co Ltd 積層装置および積層方法
JP2004148398A (ja) * 2002-11-01 2004-05-27 Dainippon Printing Co Ltd 二度プレス機構を有する熱プレス装置
JP2008012918A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nichigo Morton Co Ltd 積層装置およびそれを用いた積層方法
JP2008221840A (ja) * 2007-02-15 2008-09-25 Nichigo Morton Co Ltd フィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法
JP2013237230A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 Meiki Co Ltd 真空積層装置
WO2016199687A1 (ja) * 2015-06-08 2016-12-15 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004058349A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Meiki Co Ltd 積層装置および積層方法
JP2004148398A (ja) * 2002-11-01 2004-05-27 Dainippon Printing Co Ltd 二度プレス機構を有する熱プレス装置
JP2008012918A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nichigo Morton Co Ltd 積層装置およびそれを用いた積層方法
JP2008221840A (ja) * 2007-02-15 2008-09-25 Nichigo Morton Co Ltd フィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法
JP2013237230A (ja) * 2012-05-16 2013-11-28 Meiki Co Ltd 真空積層装置
WO2016199687A1 (ja) * 2015-06-08 2016-12-15 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置

Cited By (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022015589A (ja) * 2020-07-09 2022-01-21 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法ならびに積層装置
JP7022175B2 (ja) 2020-07-09 2022-02-17 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法ならびに積層装置
TWI830032B (zh) * 2020-09-18 2024-01-21 日商日本製鋼所股份有限公司 層疊成形衝壓裝置、層疊成形系統以及層疊成形方法
CN114193899A (zh) * 2020-09-18 2022-03-18 株式会社日本制钢所 层叠成型加压装置、层叠成型系统和层叠成型方法
JP2022050941A (ja) * 2020-09-18 2022-03-31 株式会社日本製鋼所 積層成形プレス装置、積層成形システム、および積層成形方法
JP2022050807A (ja) * 2020-09-18 2022-03-31 株式会社日本製鋼所 積層成形システム
JP6900138B1 (ja) * 2020-09-18 2021-07-07 株式会社日本製鋼所 積層成形プレス装置、積層成形システム、および積層成形方法
CN114770917A (zh) * 2021-01-22 2022-07-22 日兴材料株式会社 层叠装置
JP7179208B2 (ja) 2021-01-22 2022-11-28 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置
JP2022113131A (ja) * 2021-01-22 2022-08-03 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置
JP7073551B1 (ja) 2021-02-12 2022-05-23 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法
CN114919120A (zh) * 2021-02-12 2022-08-19 株式会社日本制钢所 层叠成形系统以及层叠成形方法
JP2022123888A (ja) * 2021-02-12 2022-08-24 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法
JP2022123564A (ja) * 2021-02-12 2022-08-24 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法
JP7369823B2 (ja) 2021-02-12 2023-10-26 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形方法
US11325365B1 (en) 2021-02-16 2022-05-10 Nikko-Materials Co., Ltd. Laminating apparatus
JP2022138412A (ja) * 2021-03-10 2022-09-26 株式会社日本製鋼所 真空積層システムおよび真空積層方法
JP7203136B2 (ja) 2021-03-10 2023-01-12 株式会社日本製鋼所 真空積層方法
JP7174110B1 (ja) 2021-05-28 2022-11-17 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形システムを用いた積層成形方法
JP2022182646A (ja) * 2021-05-28 2022-12-08 株式会社日本製鋼所 積層成形システムおよび積層成形システムを用いた積層成形方法
KR20230149265A (ko) 2022-04-19 2023-10-26 가부시끼가이샤 니혼 세이꼬쇼 적층 성형 시스템, 적층 성형 시스템의 제어 방법 및적층성형품의 제조 방법
WO2023203920A1 (ja) * 2022-04-19 2023-10-26 株式会社日本製鋼所 積層成形システムの制御方法および積層成形システム
EP4265388A1 (en) 2022-04-19 2023-10-25 The Japan Steel Works, Ltd. Laminate molding system, method for controlling laminate molding system, and method for manufacturing laminate molded article
KR20230149196A (ko) 2022-04-19 2023-10-26 가부시끼가이샤 니혼 세이꼬쇼 적층 성형 시스템, 적층 성형 시스템의 제어 방법 및 적층성형품의 제조 방법
JP2023159004A (ja) * 2022-04-19 2023-10-31 株式会社日本製鋼所 積層成形システムの制御方法および積層成形システム
JP7106242B1 (ja) 2022-04-19 2022-07-26 株式会社日本製鋼所 積層成形システムの制御方法および積層成形システム
JP7274027B1 (ja) 2022-07-20 2023-05-15 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置およびこれに用いる真空積層装置、平面プレス積層装置
WO2024018805A1 (ja) * 2022-07-20 2024-01-25 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置およびこれに用いる真空積層装置、平面プレス積層装置
JP2024013367A (ja) * 2022-07-20 2024-02-01 ニッコー・マテリアルズ株式会社 積層装置およびこれに用いる真空積層装置、平面プレス積層装置
CN117897265A (zh) * 2022-07-20 2024-04-16 日兴材料株式会社 层叠装置及使用于该层叠装置的真空层叠装置、平面加压层叠装置
AT526752A2 (de) * 2022-07-20 2024-05-15 Nikko Mat Co Ltd Laminiergerät sowie Vakuum-Laminiervorrichtung und Flachpress-Laminiervorrichtung, die dafür verwendet werden

Also Published As

Publication number Publication date
JP6878365B2 (ja) 2021-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6878365B2 (ja) 積層装置および積層方法
JP6125105B1 (ja) 積層装置
JP4565352B2 (ja) 積層成形装置および積層成形方法
JP7025499B1 (ja) 積層成形システム
JP2021100802A (ja) 積層システムおよび積層システムの制御方法
JP7369823B2 (ja) 積層成形システムおよび積層成形方法
JP7179208B2 (ja) 積層装置
JP6598521B2 (ja) 真空積層方法
WO2023203920A1 (ja) 積層成形システムの制御方法および積層成形システム
WO2024018805A1 (ja) 積層装置およびこれに用いる真空積層装置、平面プレス積層装置
US11325365B1 (en) Laminating apparatus
US11446913B2 (en) Laminating apparatus
TW202415526A (zh) 疊層裝置及使用該疊層裝置之真空疊層裝置、平面加壓疊層裝置
KR20230149265A (ko) 적층 성형 시스템, 적층 성형 시스템의 제어 방법 및적층성형품의 제조 방법
JP2024036929A (ja) 積層成形システムの積層成形方法および積層成形システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20200623

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200623

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200623

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20201009

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210304

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6878365

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250