JP2020015189A - インクジェット記録シート - Google Patents

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Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
貴之 森川
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貴之 森川
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【課題】発色性と耐水性が良好で、且つ再帰反射性能の高いインクジェット記録シートを提供することにある。【解決手段】再帰反射性を有する支持体上に、平均二次粒子径500nm以下の無機顔料微粒子を主成分とするインクジェット受容層を少なくとも有するインクジェット記録シート。【選択図】図1

Description

本発明は、発色性と耐水性が良好で、且つ再帰反射性能の高いインクジェット記録シートに関する。
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、通常の紙支持体上に非晶質シリカ等の顔料とポリビニルアルコール等の親水性バインダーからなる多孔質のインク受容層を設けてなる記録材料が知られている。
また特開平3−56552号、特開平2−188287号、同平10−81064号、同平10−119423号、同平10−175365号、同平10−203006号、同平10−217601号、同平11−20300号、同平11−20306号、同平11−34481号公報等には、気相法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称す)を用いた記録材料が開示されている。また、特開平11−321079号、特開2001−80204号公報(特許文献1)には、気相法シリカをカチオン性化合物の存在下で分散したスラリーを用いることが開示されている。
一方、光を光源方向へ向けて反射させる性質(以下、再帰反射性能という)から得られる優れた視認性を利用して、例えば、道路標識・案内標識などの標識類、自動車・オートバイなどの車輌のステッカーやプレート類、衣服・靴・鞄・救命用具などへの安全標示類、看板・宣伝旗・幟などの宣伝標示類など、シート状の多くの再帰反射商品が広い分野において、従来から使用されている。
これらの再帰反射商品は、一般的に大量生産されており、しかも、そのほとんどが単色ないしは2〜3色で構成されていることより、フルカラーのオリジナル画像を再帰反射シートとすることができる簡便な方法が望まれている。このような状況の中で、特開昭61−135784号公報(特許文献2)には、被記録面が、再帰反射性を有することを特徴とするインク受容性被記録材が開示されており、特に好ましい態様として、1)基材が拡散反射性を有し、且つインク受容層が再帰反射性を有し、被記録材全体として再帰反射性を有する態様、2)基材が再帰反射性を有し、且つインク受容層が透明であり、被記録材全体として再帰反射性を有する態様、が挙げられている。
しかしながら、特許文献2のインク受容層は、インクの液体成分である水や多価アルコールと親和性があり、透明性の高い材料として、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールやヒドロキシメチルセルロースが主体として使用された、いわゆる樹脂膨潤タイプであるため、印字後の耐水性が低く使用できる環境が限定される問題があった。
特開2001−80204号公報 特開昭61−135784号公報
本発明の課題は、発色性と耐水性が良好で、且つ再帰反射性能の高いインクジェット記録シートを提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の発明によって達成される。
再帰反射性を有する支持体上に、平均二次粒子径500nm以下の無機顔料微粒子を主成分とするインクジェット受容層を少なくとも有するインクジェット記録シート。
本発明により、発色性と耐水性が良好で、且つ再帰反射性能の高いインクジェット記録シートを提供することができる。
本発明におけるインクジェット記録シートの概略図
以下、本発明を詳細に説明する。本発明におけるインクジェット記録シートは、図1のように、再帰反射性を有する支持体1上に、平均二次粒子径500nm以下の無機顔料微粒子を主成分とするインクジェット受容層2を少なくとも有する。
本発明における支持体の“再帰反射性を有する”とは、JIS Z9117(8.3)に準拠して測定した再帰反射係数R’の値が、同JIS Z9117(5.2)の反射性能を満たすものである。
本発明における再帰反射性を有する支持体は、上記の反射性能を満たすものであればどのようなものでも使用できる。例えば、ポリエステルなどの透明な基材シートに透明な樹脂をコーティングし、その表面にガラスビーズを均一に散布し、その後プレス加工によりガラスビーズの半分をコーティング樹脂層に埋め込み、その表面には透明な樹脂をコーティングして保護層を形成し、続いて、上記ガラスビーズを埋め込んだ積層シートの反対側に、真空蒸着などにより金属薄膜を形成した支持体や、ポリエステルや塩ビ等の透明な基材シートの射出成形により、互いに直行する三つの反射性平面を凹状に並べて繰り返し敷き詰めた構造(コーナーキューブ構造)を形成した支持体などを適宜使用できる。また、上記支持体のインク受容層を設ける面の反対面に粘着層とセパレート紙を順次設けたものを支持体として使用することも可能である。なお、このような再帰反射性を有する支持体としては、日本カーバイド工業(株)よりNikkalite(登録商標)として、日栄化工(株)よりルミナスホワイト−PMXTRとして、スリーエムジャパンプロダクツ(株)より、3Mスコッチカール(登録商標)反射シートシリーズ、3Mダイヤモンドグレード(登録商標)コンスピキュイティ反射シートシリーズとして入手することができる。
本発明におけるインクジェット受容層は、平均二次粒子径500nm以下の無機顔料微粒子を主成分とする。平均二次粒子径を500nm以下の無機顔料微粒子を主成分とすることにより、インク受容層が透明になるためインクジェット記録シートの再帰反射性能が良好となる。
本発明において、無機顔料微粒子を主成分とするとは、インクジェット受容層の50質量%以上が無機顔料微粒子であることであり、好ましくは70質量%以上である。
本発明における無機顔料微粒子としては、非晶質合成シリカ、アルミナもしくはアルミナ水和物が好ましい。非晶質合成シリカは製造法によって湿式法シリカ、気相法シリカ及びその他に大別することができる。
湿式法シリカは、更に製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカに分類される。沈降法シリカは珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の工程を経て製品化される。沈降法シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)からニップシール(登録商標)として、(株)トクヤマからトクシール(登録商標)、ファインシール(登録商標)として、水澤化学工業(株)からミズカシル(登録商標)として市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲル(登録商標)として、グレースジャパン(株)からシロイド(登録商標)、シロジェット(登録商標)として、水澤化学工業(株)からミズカシルとして市販されている。本発明において沈降法シリカあるいはゲル法シリカを用いることが好ましく、沈降法シリカがより好ましい。
本発明に用いられる湿式法シリカとしては、平均一次粒子径が50nm以下、好ましくは3〜40nmであり、かつ粉体状態での平均凝集粒子径は1〜50μmであることが好ましい。
本発明において湿式法シリカは、平均二次粒子径500nm以下に分散して使用する。分散された湿式法シリカの平均二次粒子径は、より好ましくは10〜300nmであり、更に好ましくは20〜200nmである。分散方法としては、水性媒体中に分散したシリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用され、これにはビーズミルなどのメディアミルを用いることが好ましい。ビーズミルは密閉されたベッセル内に充填されたビーズとの衝突により顔料粉砕を行うものであり、ウィリー・エ・バッコーフェン社よりダイノーミルとして、浅田鉄工(株)よりグレンミル(登録商標)として、アシザワ・ファインテック(株)よりスターミル(登録商標)として市販されている。メディアミル等を用いて分散した後、更に高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を用いて分散することが好ましい。
ここで、本発明でいう平均一次粒子径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として平均粒子径を求めたものである。また平均二次粒子径とは、透過型電子顕微鏡による写真撮影で求めることができるが、簡易的にはレーザー散乱式の粒度分布計(例えば、(株)堀場製作所製、LA910)を用いて、個数メジアン径として測定することができる。また、平均凝集粒子径とは、粉体として供給される湿式法シリカの平均粒子径を示し、例えばコールターカウンター法で求めることができる。
気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル(登録商標)、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。
本発明において気相法シリカを用いた場合においても、湿式法シリカと同様に、平均二次粒子径500nm以下に分散して使用する。分散された気相法シリカの平均二次粒子径は、より好ましくは10〜300nmであり、更に好ましくは20〜200nmである。分散方法としては、通常のプロペラ撹拌、タービン型撹拌、ホモミキサー型撹拌等で気相法シリカと水を主体とする分散媒を予備混合し、次にボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して分散を行うことが好ましい。
平均二次粒子径500nm以下の湿式法シリカあるいは気相法シリカのスラリーを製造する際に、スラリーの高濃度化や分散安定性を向上させるため、公知の種々の方法を用いても良い。例えば、特開2002−144701号公報、特開2005−1117号公報に記載されているが如くアルカリ性化合物の存在下で分散する方法、カチオン性化合物の存在下で分散する方法、シランカップリング剤存在下で分散する方法等を挙げることができ、カチオン性化合物の存在下で分散する方法がより好ましい。
上記湿式法シリカあるいは気相法シリカの分散に使用するカチオン性化合物としては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ジアリルアミン誘導体由来の構造単位を有する重合物、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、1〜3級アミノ基や4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特にジアリルアミン誘導体由来の構造単位を有する重合物が好ましく用いられる。分散性および分散液粘度の面で、これらのカチオンポリマーの分子量は、2,000〜10万程度が好ましく、特に2,000〜3万程度が好ましい。
本発明に使用するアルミナとしては、酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常は数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で平均二次粒子径を500nm以下に分散して使用する。より好ましくは20〜300nm程度まで粉砕したものが使用できる。
本発明に使用するアルミナ水和物はAl・nHO(n=1〜3)の構成式で表される。アルミナ水和物は、一般にアルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。本発明に使用されるアルミナ水和物は平均二次粒子径を500nm以下に分散して使用する。より好ましくは20〜300nmである。
本発明に用いられる上記のアルミナ及びアルミナ水和物は、酢酸、乳酸、ぎ酸、硝酸等の公知の分散剤によって分散された分散液の形態から使用される。
本発明において、インクジェット受容層を構成する微粒子と共に用いられる樹脂バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白など、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂系などの水性接着剤、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤等を挙げることができ、これらを単独あるいは混合して用いることができる。この他、公知の天然樹脂あるいは合成樹脂バインダーを単独であるいは混合して用いることは特に限定されない。
これらの内、ポリビニルアルコールあるいはシラノール変性ポリビニルアルコールが好ましく、特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分ケン化または完全ケン化したポリビニルアルコールあるいはシラノール変性ポリビニルアルコールである。平均重合度は200〜5000のものが好ましい。
微粒子に対する樹脂バインダーの含有量は特に限定されないが、微粒子を用いインクジェット受容層を形成するためには、樹脂バインダーの含有量は、微粒子に対して、好ましくは80質量%以下、更には3〜80質量%の範囲が好ましく、より好ましくは5〜60質量%の範囲であり、特に好ましくは10〜40質量%の範囲である。
本発明では、インクジェット受容層を構成する上記樹脂バインダーと共に必要に応じ硬膜剤を用いることもできる。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル)尿素、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、米国特許第3,635,718号記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポキシ化合物、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類の如き無機架橋剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。硬膜剤の使用量は特に限定されないが、樹脂バインダーに対して、50質量%以下が好ましく、より好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは30質量%以下である。
樹脂バインダーとしてケン化度が80%以上の部分ケン化または完全ケン化したポリビニルアルコールあるいはシラノール変性ポリビニルアルコールを用いる場合には、硬膜剤としては、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩類が好ましく、ホウ酸が特に好ましく、使用量はポリビニルアルコールに対し、40質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以下であり、特に好ましくは20質量%以下である。
その他、インクジェット受容層には必要に応じ、防腐剤、界面活性剤、着色染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、微粒子の分散剤、消泡剤、レベリング剤、粘度安定剤、pH調節剤などを添加することができる。
インクジェット受容層は2層以上から構成されていてもよく、この場合、それらのインクジェット受容層の構成はお互いに同じであっても異なっていても良い。例えば湿式法シリカによるインクジェット受容層の上に、アルミナ水和物によるインクジェット受容層が形成されていても良い。
インクジェット受容層の層厚(乾燥時)は、一般に1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。
インクジェット受容層は、微粒子と樹脂バインダー等を適当な溶媒に溶解または分散させて塗布液を調製し、該塗布液をスライドカーテン方式、スライドビード方式、スロットダイ方式、ダイレクトグラビアロール方式、リバースグラビアロール方式、スプレー方式、エアナイフ方式、ブレードコーティング方式、ロッドバーコーティング方式、スピンコート方式等による塗布、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ディスペンサー印刷、オフセット印刷、反転オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等による印刷等、公知の各種塗布あるいは印刷方法を利用して、支持体表面の全面、あるいは必要とされる部位への選択的な塗布を行い、形成することができる。また、塗布を行った後、鏡面ロールに圧接するキャスト処理を行い、表面を平滑にすることや、カレンダー処理を行い、表面を平滑にすることもできる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
(実施例1)
<気相法シリカ分散液>
水に、カウンターイオンに塩素イオンを持つジアリルジメチルアンモニウムクロライド−重合物としてシャロール(登録商標)DC902P(第一工業製薬(株)製)8質量部と、無機顔料微粒子として気相法シリカ(平均一次粒子径7nm、比表面積300m/g)100質量部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した。次に得られた予備分散液を高圧ホモジナイザーで処理して、固形分濃度20質量%の気相法シリカ分散液を製造した。気相法シリカの平均二次粒子径は130nmであった。
上記気相法シリカ分散液を用い下記組成のインクジェット受容層形成用塗布液を作製した。再帰反射性を有する支持体としてルミナスホワイト−PMXTR(日栄化工(株)製:封入レンズ型、再帰反射係数R’(観測角/入射角=0.2°/5°)=49.1、再帰反射係数R’(観測角/入射角=0.2°/30°)=37.6、再帰反射係数R’(観測角/入射角=0.2°/40°)=29.2であり、JIS Z9117(5.2)の反射性能を満たしている。)を使用し、再帰反射面に下記のインクジェット受容層形成用塗布液1をスライドビードコーターで気相法シリカ換算25g/mとなるように塗布、乾燥し実施例1のインクジェット記録シートを得た。なおインクジェット受容層の膜厚は38μmであった。
<インクジェット受容層形成用塗布液1>
無機顔料微粒子分散液 (シリカ固形分として)100g
ポリビニルアルコール 25g
(PVA235:(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 4g
ノニオン性界面活性剤 0.3g
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度は13質量%になるように水で調整した。
(実施例2)
<アルミナ水和物分散液>
水に解膠剤として酢酸を、Al換算100gに対して60mmolになるように予め添加しておき、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)により攪拌しながら、この溶液に擬ベーマイト粉末(DISPERAL HP14、Sasol社製)を添加し、添加後さらに60分攪拌を続け、固形分濃度25%のアルミナ水和物分散液を得た。アルミナ水和物の平均二次粒子径は100nmであった。
上記アルミナ水和物分散液を用い下記組成のインクジェット受容層形成用塗布液2を作製した。その後、再帰反射性を有する支持体として、実施例1と同様にルミナスホワイト−PMXTRを使用し、再帰反射面に下記のインクジェット受容層形成用塗布液2をスライドビードコーターでアルミナ水和物換算30g/mとなるように塗布、乾燥し実施例2のインクジェット記録シートを得た。なおインクジェット受容層の膜厚は39μmであった。
<インクジェット受容層形成用塗布液2>
アルミナ水和物分散液 (アルミナ水和物固形分として)100g
ポリビニルアルコール 10g
(PVA235:(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 0.5g
ノニオン性界面活性剤 0.3g
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度は18質量%になるように水で調整した。
(比較例1)
実施例1の再帰反射性を有する支持体であるルミナスホワイト−PMXTRを、再帰反射性のない厚さ100μmの透明PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに変更した以外は実施例1と同様にして比較例1のインクジェット記録シートを得た。
(比較例2)
実施例1の再帰反射性を有する支持体であるルミナスホワイト−PMXTRを使用し、再帰反射面に下記のインクジェット受容層形成用塗布液3をロッドバーコーターで固形分塗布量が10g/mとなるように塗布、乾燥し比較例2のインクジェット記録シートを得た。なおインクジェット受容層の膜厚は12μmであった。
<インクジェット受容層形成用塗布液3>
ポリビニルアルコール 5g
(PVA235:(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500)
ポリビニルピロリドン 5g
(Luviskol(登録商標)K90:BASF社製、平均分子量36万)
ノニオン性界面活性剤 0.01g
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
水 90g
(比較例3)
<湿式法シリカ分散液>
のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)により攪拌しながら、水に湿式法シリカ粉末(ミズカシルP−78A、平均凝集粒径3μm、水澤化学工業(株)製)を添加し、添加後さらに10分攪拌を続け、固形分濃度20%の湿式法シリカ分散液を得た。湿式法シリカの平均二次粒子径は1.5μmであった。
上記湿式法シリカ分散液を用い下記組成のインクジェット受容層形成用塗布液4を作製した。その後、再帰反射性を有する支持体として、実施例1と同様にルミナスホワイト−PMXTRを使用し、再帰反射面に下記のインクジェット受容層形成用塗布液4をロッドバーコーターで湿式法シリカ換算15g/mとなるように塗布、乾燥し比較例4のインクジェット記録シートを得た。なおインクジェット受容層の膜厚は20μmであった。
<インクジェット受容層形成用塗布液4>
湿式法シリカ分散液 (湿式法シリカ固形分として)100g
ポリビニルアルコール 40g
(PVA235:(株)クラレ製、ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 8g
ノニオン性界面活性剤 0.3g
(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
固形分濃度は15質量%になるように水で調整した。
得られた実施例1、2および比較例1〜3のインクジェット記録シートに関し、以下の評価を実施した。
<発色性>
セイコーエプソン(株)製インクジェットプリンターEP−880ABを用いて、カラー画像を印字し、印字した画像の発色性を下記基準で目視評価した。
○ :画像の発色性が非常に良好。
△ :上記○と比較して、画像の濃度がやや低く発色性が劣る。
× :上記○と比較して、画像の濃度が著しく低く発色性が明らかに劣る。
<耐水性>
セイコーエプソン(株)製インクジェットプリンターEP−880ABを用いて、カラー画像を印字し、印字した画像に水滴を滴下して乾燥させた部分を下記基準で目視評価した。
○ :画像の滲みがほとんどなく耐水性が良好。
△ :わずかな画像の滲みがあり耐水性がやや劣る。
× :明らかな画像の滲みがあり耐水性が明らかに劣る。
<再帰反射性能>
照度0ルクスの暗環境下で、インクジェット記録シートに対して30度の入射角、1m距離からスポットライトをあて、再帰反射した光を下記基準で目視評価した。
○ :明らかな再帰反射光があり、再帰反射性能が高い。
△ :○より低い再帰反射光があり、再帰反射性能はやや低い。
× :ほとんど再帰反射光はなく、再帰反射性能は明らかに低い。
表1の結果から、本発明のインクジェット記録シートにより、発色性と耐水性が良好で、且つ再帰反射性能の高いインクジェット記録シートの得られることが判る。
1 再帰反射性を有する支持体
2 インクジェット受容層
10 インクジェット記録シート

Claims (1)

  1. 再帰反射性を有する支持体上に、平均二次粒子径500nm以下の無機顔料微粒子を主成分とするインクジェット受容層を少なくとも有するインクジェット記録シート。
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