JP2020011445A - 熱転写シート、該熱転写シートと中間転写媒体との組み合わせ、ピールオフ方法、及び印画物の製造方法 - Google Patents

熱転写シート、該熱転写シートと中間転写媒体との組み合わせ、ピールオフ方法、及び印画物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高いピールオフ性を有する熱転写シート及び該熱転写シートを用いた転写層のピールオフ方法を提供する。【解決手段】熱転写シート10は、基材11と、基材11上に面順次に設けられた、少なくとも1種の樹脂材料を含むヒートシール性転写層12及び少なくとも1種の樹脂材料を含むピールオフ層13とを備え、ヒートシール性転写層12が、樹脂材料を含み、ピールオフ層13が、上記樹脂材料と、同一種類の樹脂材料を含み、ヒートシール性転写層12における樹脂材料の含有量と、ピールオフ層13における同一種類の樹脂材料の含有量との差が10質量%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は熱転写シート、該熱転写シートと中間転写媒体との組み合わせ、ピールオフ方法、及び印画物の製造方法に関する。
従来、種々の熱転写記録方法が知られている。
例えば、顔料を含有する顔料層を備える熱転写シートと、被転写体とを重ね合わせ、次いで、熱転写プリンタが備えるサーマルヘッドにより、熱転写シートを加熱することで、被転写体上に、顔料層を転写し、熱溶融転写型画像の形成を行い、印画物を作製する、熱溶融転写方式が知られている。
また、昇華性染料を含有する染料層を備える熱転写シートと、被転写体とを重ね合わせ、次いで、熱転写プリンタが備えるサーマルヘッドにより、熱転写シートを加熱することで、染料層中の昇華性染料を被転写体上に移行させ、昇華型画像の形成を行い、印画物を作製する、昇華型熱転写方式が知られている。
昇華型熱転写方式による画像形成は、被転写体の表面形状等によっては、困難となる場合があり、このような場合には、転写層を備える中間転写媒体を用いた画像形成が行われている。
中間転写媒体を用いた印画物の作製は、染料層を備える熱転写シートを加熱し、染料層中の昇華性染料を、中間転写媒体が備える転写層を構成する受容層に移行させ、画像形成を行った後、中間転写媒体を加熱し、転写層を被転写体上に転写させることにより行われる。
ところで、用途によっては、被転写体へICチップや送受信用アンテナ等が導入されるため、導入領域以外の領域への転写層の選択的転写が望まれる場合がある。
転写層の選択的転写を可能にすべく、特許文献1においては、被転写体の転写層を設ける必要のない領域に対応する領域(以下、除去領域という。)に設けられた転写層を中間転写媒体から取り除くこと(ピールオフ)ができる、ピールオフ層を備える熱転写シートが提案されている。
また、特許文献2においては、ピールオフ層及び溶融層を備える熱転写シートが提案されている。
該文献には、中間転写媒体の除去領域における転写層(受容層)上に、熱転写シートから溶融層を転写し、次いで、該溶融層とピールオフ層とを加熱圧着し、熱転写シートを剥離することにより、除去領域に設けられた転写層を正確にピールオフできる旨記載される。
特開2003−326865号公報 特開2017−071217号公報
今般、本発明者らは、基材と、基材上に面順次設けられたヒートシール性転写層及びピールオフ層とを備える熱転写シートにおいて、ヒートシール性転写層及びピールオフ層の構成を調整することにより、除去領域に設けられた転写層のピールオフをより正確に行うことができる(以下、場合により、高いピールオフ性という。)との知見を得た。
したがって、本発明の解決しようとする課題は、高いピールオフ性を有する熱転写シート及び該熱転写シートを用いた転写層のピールオフ方法を提供することである。
また、本発明の解決しようとする課題は、高いピールオフ性を有する、熱転写シートと、中間転写媒体との組み合わせを提供することである。
さらに、本発明の解決しようとする課題は、上記ピールオフ方法により得られた中間転写媒体を用いた印画物の製造方法を提供することである。
本発明の熱転写シートは、基材と、前記基材上に面順次に設けられた、少なくとも1種の樹脂材料を含むヒートシール性転写層及び少なくとも1種の樹脂材料を含むピールオフ層とを備え、
ヒートシール性転写層が、樹脂材料を含み、
ピールオフ層が、上記樹脂材料と、同一種類の樹脂材料を含み、
ヒートシール性転写層における上記樹脂材料の含有量と、ピールオフ層における上記同一種類の樹脂材料の含有量との差が10質量%以下であることを特徴とする。
一実施形態において、ヒートシール性転写層及びピールオフ層は、ガラス転移温度が、35℃以上125℃以下の樹脂材料を含む。
一実施形態において、ヒートシール性転写層及びピールオフ層は、ポリエステル、ビニル樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含む。
一実施形態において、ヒートシール性転写層及びピールオフ層は、ポリエステル単独又はポリエステル及びビニル樹脂からヒートシール性転写層が構成される。
一実施形態において、ヒートシール性転写層及びピールオフ層における、ポリエステルの含有量と、ビニル樹脂の含有量との比(ポリエステルの含有量/ビニル樹脂の含有量)は、質量基準で、20/80以上85/15以下である。
一実施形態において、ヒートシール性転写層の厚さは、1μm以上10μm以下である。
一実施形態において、ピールオフ層の厚さは、0.5μm以上3μm以下である。
本発明の組み合わせは、上記熱転写シートと、中間転写媒体との組み合わせであって、
中間転写媒体が、基材と、少なくとも受容層を備える転写層とを備え、
受容層が、ヒートシール性転写層及びピールオフ層に含まれる樹脂材料と同一の種類の樹脂材料を少なくとも1種含むことを特徴とする。
一実施形態において、受容層は、シリコーンオイルを含む。
本発明のピールオフ方法は、
上記熱転写シート、及び基材と、少なくとも受容層を備える転写層とを備える中間転写媒体を準備する工程と、
受容層上に、ヒートシール性転写層を転写する工程と、
中間転写媒体の除去領域の少なくとも一部において、受容層上に転写したヒートシール性転写層と、ピールオフ層とを加熱圧着した後、除去領域に設けられた転写層を、中間転写媒体からピールオフする工程と、
を含むことを特徴とする。
一実施形態において、ピールオフ層とヒートシール性転写層との加熱圧着における印加エネルギーが、ヒートシール性転写層の転写における印加エネルギーよりも、0.07mJ/dot以上高い。
本発明の印画物の製造方法は、上記ピールオフ方法により、除去領域に設けられた転写層がピールオフされ、受容層上に画像が形成された中間転写媒体及び被転写体を準備する工程と、
中間転写媒体が備える転写層を、被転写体上に転写する工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、高いピールオフ性を有する熱転写シート及び該熱転写シートを用いた転写層のピールオフ方法を提供できる。
また、本発明によれば、高いピールオフ性を有する、熱転写シートと、中間転写媒体との組み合わせを提供できる。
さらに、本発明によれば、上記ピールオフ方法により得られた中間転写媒体を用いた印画物の製造方法を提供できる。
本発明の熱転写シートの一実施形態を表す概略断面図である。 本発明の熱転写シートの一実施形態を表す概略断面図である。 本発明の熱転写シートの一実施形態を表す概略断面図である。 本発明の組み合わせを構成する中間転写媒体の一実施形態を表す概略断面図である。 本発明の組み合わせを構成する中間転写媒体の一実施形態を表す概略断面図である。 本発明の組み合わせを構成する中間転写媒体の一実施形態を表す概略断面図である。 本発明の方法に含まれるヒートシール性転写層の転写工程を表す概略図である。 本発明の方法に含まれる転写層のピールオフ工程を表す概略図である。 本発明の方法に含まれる転写層のピールオフ工程におけるヒートシール性転写層と、ピールオフ層との圧着方法の一実施形態を表す概略図である。
(熱転写シート)
本発明の熱転写シート10は、図1に示すように、基材11と、該基材11上に、少なくとも1種の樹脂材料を含むヒートシール性転写層12及び少なくとも1種の樹脂材料を含むピールオフ層13を面順次備える。
また、熱転写シート10は、図2に示すように、ヒートシール性転写層12と面順次となるように、染料層14や顔料層15を備えていてもよい。
また、熱転写シート10は、図3に示すように、基材11と、顔料層15との間に剥離層16を備えていてもよい。
また、熱転写シート10は、図1〜3に示すように、基材11のヒートシール性転写層12及びピールオフ層13が設けられた面とは反対の面に、背面層17を備えていてもよい。
また、熱転写シートは、基材と、ヒートシール性転写層との間に、離型層を備えていてもよい(図示せず。)。
さらに、熱転写シートは、基材11と、ピールオフ層との間にプライマー層を備えていてもよい(図示せず。)。
また、本発明の熱転写シートおいて、ヒートシール性転写層は、樹脂材料含み、ピールオフ層はヒートシール性転写層に含まれる樹脂材料と同一種類の樹脂材料を含む。
また、ピールオフ性の観点からは、ピールオフ層はヒートシール性転写層に含まれる樹脂材料と完全に同一種類の樹脂材料を含むことが好ましい。
本発明において、「同一種類の樹脂材料」とは、樹脂材料を構成するモノマーの50質量%以上が一致することを意味し、「完全に同一種類の樹脂材料」とは、樹脂材料を構成するモノマーの95質量%以上が一致することを意味する。
なお、例えば、ヒートシール性転写層が2種類の樹脂材料A及び樹脂材料Bを含む場合、ピールオフ層は、樹脂材料Aと同一種類の樹脂材料A’、及び樹脂材料Bと同一種類の樹脂材料B’を含む。
また、本発明の熱転写シートは、ヒートシール性転写層における樹脂材料の含有量と、ピールオフ層におけるヒートシール性転写層における樹脂材料と同一種類の樹脂材料(以下、単に同一種類の樹脂材料という。)の含有量との差が10質量%以下であることを特徴とする。
より好ましくは、含有量の差は、5質量%以下であり、さらに好ましくは、3質量%以下であり、特に好ましくは、含有量が同一である。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。
なお、例えば、ヒートシール性転写層が2種類の樹脂材料A及び樹脂材料Bを含み、ピールオフ層が樹脂材料A’及び樹脂材料B’を含む場合、ヒートシール性転写層における樹脂材料Aの含有量と、ピールオフ層における樹脂材料A’の含有量との差、及びヒートシール性転写層における樹脂材料Bの含有量と、ピールオフ層における樹脂材料B’の含有量との差がそれぞれ10質量%以下となる。
特に好ましくは、本発明の熱転写シートが備えるヒートシール性転写層及びピールオフ層を構成する材料が同一である。これにより、ヒートシール性転写層及びピールオフ層を同時に形成することが可能となり、塗布ムラの発生を効果的に防止できる。
以下、本発明の熱転写シートが備える各層について説明する。
(基材)
基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギー(例えば、サーマルヘッドによる熱)に耐え得る耐熱性を有し、基材上に設けられる着色層等を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用できる。
基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のイミド樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース樹脂、ポリスチレン(PS)等のスチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)を使用できる。
上記した樹脂の中でも、耐熱性及び機械的強度という観点から、PET及びPEN等のポリエステルが好ましく、PETが特に好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタアクリル」の両方を包含することを意味する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクレート」と「メタアクレート」の両方を包含することを意味する。
また、上記した樹脂フィルムの積層体を基材として使用できる。樹脂フィルムの積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用して作製できる。
基材が樹脂フィルムである場合、該樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムが好ましい。
基材の厚さは、2μm以上25μm以下であることが好ましく、3μm以上10μm以下であることがより好ましい。これにより、基材の機械的強度及び熱転写時の熱エネルギーの伝達を良好なものとできる。
(ヒートシール性転写層)
ヒートシール性転写層は、中間転写媒体が備える受容層上に転写される層である。下記するように、除去領域におけるヒートシール性転写層は、中間転写媒体が備える転写層と共に、ピールオフ層により除去される。
ヒートシール性転写層は、少なくとも1種の樹脂材料を含み、樹脂材料としては、例えば、ポリエステル、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、フッ素樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、ポリエステル、ビニル樹脂(特には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)及び(メタ)アクリル樹脂から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリエステル単独又はポリエステル及びビニル樹脂からヒートシール性転写層が構成されることがより好ましい。
これら樹脂材料を含有させることにより、除去領域以外のヒートシール性転写層を、中間転写媒体から転写層を被転写体上へ転写する際、接着層として機能させることができ、転写層と被転写体との密着性を向上できる。さらに、転写層を、抜けやカスレなく、被転写体上へ転写できる加熱温度(以下、場合により、転写可能温度という。)を低下させることができ、転写層へのダメージを低減でき、より高品質の印画物を作製できる。
また、これら樹脂材料は、ヒートシール性の発揮する印加エネルギーと、ピールオフ性の発揮する印加エネルギーの調整が容易である点からも好ましい。
なお、「ヒートシール性転写層が、ポリエステル単独又はポリエステル及びビニル樹脂からヒートシール性転写層が構成される」とは、ヒートシール性転写層が添加材等を含む場合を排除するものではなく、樹脂材料としてポリエステルのみ又はポリエステル及びビニル樹脂を含むことを意味する。
ヒートシール性転写層が、ポリエステル及びビニル樹脂を含む場合、その含有量比(ポリエステルの含有量/ビニル樹脂の含有量)は、質量基準で、20/80以上85/15以下であることが好ましく、30/70以上80/20以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。また、転写層の被転写体への密着性をより向上できると共に転写層の転写可能温度をより低下できる。
ヒートシール性転写層は、ガラス転移温度(Tg)が35℃以上125℃以下である樹脂材料を含むことが好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。また、転写層の被転写体への密着性をより向上できると共に転写層の転写可能温度をより低下できる。
ヒートシール性転写層は、Tgが38℃以上110℃以下である樹脂材料を含むことがより好ましく、Tgが40℃以上100℃以下である樹脂材料を含むことがさらに好ましい。
なお、本発明において、樹脂材料のTgは、JIS K 7121に準拠して、DSC(示査走査熱量測定)により求めた値である。
ヒートシール性転写層における樹脂材料の総含有量は、50質量%以上99質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。また、転写層の被転写体への密着性をより向上できると共に転写層の転写可能温度をより低下できる。
本発明の特性を損なわない範囲において、ヒートシール性転写層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、無機粒子、有機粒子、離型材及び分散材等の添加材を含んでいてもよい。
ヒートシール性転写層の厚さは、1μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上5μm以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。また、転写層の転写性及び被転写体への密着性をより向上できると共に、箔切れ性を向上できる。
ヒートシール性転写層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これをロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(ピールオフ層)
ピールオフ層は、中間転写媒体の除去領域に設けられた転写層をピールオフするための層である。
ピールオフ層は、上記樹脂材料であって、ヒートシール性転写層に含まれる樹脂材料と、同一の種類又は完全同一の種類の樹脂材料を含む。上記樹脂材料中でも、ピールオフ性という観点から、ポリエステル、ビニル樹脂(特には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)及び(メタ)アクリル樹脂から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリエステル単独又はポリエステル及びビニル樹脂からピールオフ層が構成されることがより好ましい。
ピールオフ層が、ポリエステル及びビニル樹脂を含む場合、その含有量比(ポリエステルの含有量/ビニル樹脂の含有量)は、質量基準で、20/80以上85/15以下であることが好ましく、30/70以上80/20以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。
ピールオフ層は、ガラス転移温度(Tg)が、35℃以上125℃以下である樹脂材料を含むことが好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。
ピールオフ層は、Tgが38℃以上110℃以下である樹脂材料を含むことがより好ましく、Tgが40℃以上100℃以下である樹脂材料を含むことがさらに好ましい。
ピールオフ層における樹脂材料の総含有量は、50質量%以上99質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。
本発明の特性を損なわない範囲において、ピールオフ層は、上記添加材を含んでいてもよい。
ピールオフ層の厚さは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上5μm以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。
ピールオフ層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
また、ピールオフ層形成用塗工液と、ヒートシール性転写層形成用塗工液が同一の組成である場合、ピールオフ層及びヒートシール性転写層を同時に形成してもよい。これにより、塗布ムラ、特に塗布開始位置付近における塗布ムラの発生を効果的に防止できる。
(染料層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、ヒートシール性転写層と面順次となるように、1または2以上の染料層を備える。
染料層は少なくとも1種の染料を含み、例えば、ピラゾロメチン、ビスピラゾロメチン及びピリドンメチン等のメチン染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、ピラゾロトリアゾールアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン及びイミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン染料、ジシアノスチレン及びトリシアノスチレン等のシアノスチレン染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ及びジスアゾ等のアゾ系染料、ジアリールメタン染料、トリアリールメタン染料、チアゾール染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、インドアニリン染料、キサンテン染料、オキサジン染料、チアジン染料、アジン染料、アクリジン染料、スピロピラン染料、インドリノスピロピラン染料、フルオラン染料、ローダミンラクタム染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料並びにキノフタロン染料等が挙げられる。
また、染料層は、樹脂材料を1種又は2種以上含むことができ、例えば、セルロース樹脂、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド及びポリエステル等が挙げられる。
染料層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、0.1μm以上1.0μmとすることができる。
染料層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(顔料層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、ヒートシール性転写層と面順次となるように、1または2以上の顔料層を備える。
顔料層は、少なくとも1種の顔料を含み、該顔料は、特に限定されるものではなく、無機顔料であっても、有機顔料であってもよく、これらを併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、クロムチタンイエロー、カドミウムレッド、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン及び硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等)、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、キノフタロン顔料、フラバントロン顔料、アントラピリミジン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ジブロムアンザントロン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、フタロシアニン顔料及びインダントロン顔料等が挙げられる。
また、顔料層は、樹脂材料を1種又は2種以上含むことができ、例えば、セルロース樹脂、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド及びポリエステル等が挙げられる。
顔料層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、0.5μm以上5μmとすることができる。
顔料層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(剥離層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、基材と、顔料層との間に剥離層を備える。これにより、顔料層の中間転写媒体上への転写性を向上できる。なお、剥離層は、顔料層の転写時に基材から剥離し、中間転写媒体上に転写される。
一実施形態において、剥離層は樹脂材料を含むことができ、樹脂材料としては、例えば、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、(メタ)アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリウレタン、セルロース樹脂及びフェノール樹脂等が挙げられる。
また、一実施形態において、剥離層はワックスを含むことができ、ワックスとしては、例えばあ、蜜蝋、鯨蝋、木蝋、米ぬか蝋、カルナバワックス、キャンデリラワックス及びモンタンワックス等の天然ワックス、並びにパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス及びポリエチレンワックス等の合成ワックスが挙げられる。
剥離層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、0.3μm以上3.0μmとすることができる。
剥離層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
また、剥離層形成用塗工液と、ヒートシール性転写層形成用塗工液及びピールオフ層形成用塗工液とが、同一の組成である場合、剥離層、ヒートシール性転写層およびピールオフ層を同時に形成してもよい。これにより、塗布ムラの発生をより効果的に防止できる。
(背面層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、基材のヒートシール性転写層及びピールオフ層等が設けられた面とは反対の面に、背面層を備える。これにより、熱転写時の加熱によるスティッキングやシワの発生を防止できる。
一実施形態において、背面層は、少なくとも1種の樹脂材料を含み、樹脂材料としては、例えば、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、(メタ)アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリウレタン、セルロース樹脂及びフェノール樹脂等が挙げられる。
背面層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、0.3μm以上3.0μm以下とすることができる。
背面層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(離型層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、基材と、ヒートシール性転写層との間に離型層を備える。これにより、ヒートシール性転写層の転写性を向上できる。なお、離型層は、ヒートシール性転写層の転写時に基材側に留まる。
一実施形態において、離型層は、1種又は2種以上の樹脂材料を含み、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、アセタール樹脂、ポリアミド、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリオール樹脂、セルロース樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。
また、一実施形態において、離型層は、1種又は2種以上のシリコーンオイル、リン酸エステル系可塑材、フッ素系化合物、ワックス、金属石鹸、及びフィラー等の離型材を含む。
離型層の厚さは、特に限定されず、例えば、0.2μm以上2.0μm以下とすることができる。
離型層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(プライマー層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、基材と、ピールオフ層との間に、プライマー層を備える。これにより、基材とピールオフ層との密着性を向上でき、熱転写シートのピールオフ性をより向上できる。
一実施形態において、プライマー層は、1種又は2種以上の樹脂材料を含み、例えば、ポリエステル、ビニル樹脂、ポリウレタン、(メタ)アクリル樹脂、ポリアミド、ポリエーテル、スチレン樹脂及びセルロース樹脂等が挙げられる。
プライマー層の厚さは、特に限定されず、例えば、0.2μm以上2.0μm以下とすることができる。
プライマー層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(熱転写シートと、中間転写媒体との組み合わせ)
上記本発明の熱転写シートは、中間転写媒体の構成を問わず、除去領域における転写層をピールオフすることができるが、中間転写媒体が備える受容層に、ヒートシール性転写層及びピールオフ層に含まれる樹脂材料と同一の種類の樹脂材料を少なくとも1種含有させることにより、ピールオフ性をより向上できるとの知見を得た。
したがって、本発明の組み合わせは、上記した熱転写シートと、ヒートシール性転写層及びピールオフ層に含まれる樹脂材料と同一の種類の樹脂材料を少なくとも1種含む受容層を備える中間転写媒体とからなることを特徴とする。なお、熱転写シートについては上記したため省略する。
(中間転写媒体)
中間転写媒体20は、図4に示すように、基材21と、少なくとも受容層22を備える転写層23とを備える。
また、中間転写媒体20は、図5に示すように、転写層23は、受容層22下に保護層24を備えていてもよい。
また、中間転写媒体20は、図6に示すように、転写層23は、受容層22下に剥離層25を備えていてもよい。
さらに、中間転写媒体20は、図4〜6に示すように、基材21の転写層23が設けられた面とは反対の面に、背面層26を備えていてもよい。
以下、中間転写媒体が備える各層について説明する。
(基材)
基材としては、上記した樹脂フィルムを使用できる。
また、基材の厚さは、特に限定されず、3μm以上30μm以下とすることができる。
(受容層)
受容層は、ヒートシール性転写層に含まれる樹脂材料と同一種類の樹脂材料を少なくとも1種含むことを特徴とする。これにより、ヒートシール性転写層との密着性を向上でき、除去領域に設けられた転写層をより正確にピールオフできる。
なお、本発明の特性を損なわない範囲において、受容層は、ヒートシール性転写層に含まれる樹脂材料以外の樹脂材料を含むことができる。
樹脂材料としては、例えば、PE、PP等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール及びPVP、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、CAP及びCAB等のセルロース樹脂、PET、PBT、PEN、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体及びテレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のエステル樹脂、ナイロン6及びナイロン6,6等のアミド樹脂、カーボネート樹脂、スチレン樹脂、並びにウレタン樹脂等が挙げられる。
受容層における樹脂材料の総含有量は、80質量%以上98質量%以下であることが好ましく、85質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。これにより、受容層上に良好な画像を形成できる。
一実施形態において、受容層は、シリコーンオイルを含む。これにより、画像形成時における熱転写シートと受容層との離型性を向上できる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル及びメチルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーンオイル、並びにアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが挙げられる。
受容層におけるシリコーンオイルの含有量は、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。これにより、画像形成時における熱転写シートと受容層との離型性をより向上できる。
本発明の特性を損なわない範囲において、受容層は、上記添加材を含むことができる。
受容層の厚さは、0.5μm以上20μm以下であることが好ましく、1μm以上10μm以下であることがより好ましい。これにより、受容層の染料受容性を向上できる。また、ピールオフ性をより向上できる。
受容層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
一実施形態において、中間転写媒体が備える転写層は、受容層下に保護層を備える。
一実施形態において、保護層は、1種又は2種以上の樹脂材料を含み、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド、ビニルアセタール樹脂、カーボネート樹脂、熱硬化性樹脂及び活性光線硬化樹脂等が挙げられる。これらの中でも、印画物の耐久性という観点から、(メタ)アクリル樹脂及びポリエステルが好ましい。
保護層は、本発明の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含むことができる。
保護層の厚さは、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.5μm以上20μm以下であることがより好ましい。これにより、保護層の耐久性を向上できると共に、転写層の転写性を良好なものとすることができる。
保護層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
一実施形態において、中間転写媒体が備える転写層は、受容層下に剥離層を備える。
一実施形態において、剥離層は、樹脂材料を含み、例えば、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂及びフッ素樹脂等が挙げられる。
一実施形態において、剥離層は、ワックスを含み、例えば、蜜蝋、鯨蝋、木蝋、米ぬか蝋、カルナバワックス、キャンデリラワックス及びモンタンワックス等の天然ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス及びポリエチレンワックス等の合成ワックス、マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロイン酸及びベヘニン酸等の高級飽和脂肪酸、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール等の高級飽和一価アルコール、ソルビタンの脂肪酸エステル等の高級エステル、ステアリン酸アミド並びにオレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
剥離層は、本発明の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含むことができる。
剥離層の厚さは、特に限定されず、例えば、0.3μm以上3.0μm以下とすることができる。
剥離層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(ピールオフ方法)
本発明ピールオフ方法は、
上記熱転写シート、及び基材と、少なくとも受容層を備える転写層とを備える中間転写媒体を準備する工程と、
中間転写媒体が備える受容層上に、熱転写シートが備えるヒートシール性転写層を転写する工程と、
中間転写媒体の除去領域の少なくとも一部において、受容層上に転写したヒートシール性転写層と、熱転写シートが備えるピールオフ層とを加熱圧着した後、除去領域に設けられた転写層を、中間転写媒体からピールオフする工程と、
を含むことを特徴とする。
(熱転写シート及び中間転写媒体の準備工程)
本発明のピールオフ方法は、熱転写シート及び中間転写媒体を準備する工程を含む。熱転写シート及び中間転写媒体の作製方法については上記した通りであり、また市販されるものを使用してもよい。
(ヒートシール性転写層の転写工程)
本発明のピールオフ方法は、中間転写媒体が備える受容層上に、熱転写シートが備えるヒートシール性転写層を転写する工程を含む。
ヒートシール性転写層の転写は、受容層の全域にわたり行っても、その一部に行ってもよいが、転写層の被転写体への密着性及び転写層の転写可能温度という観点からは、全域にわたり行うことが好ましい。
一実施形態において、受容層上へのヒートシール性転写層の転写は、受容層22と、ヒートシール性転写層12とを重ね合わせ(図7(a)参照)、次いで、熱転写シート10を背面層17側からサーマルヘッド30等を用いて加熱し(図7(b)参照)、熱転写シート10を剥離することにより行うことができる(図7(c)参照)。また、ヒートシール性転写層の転写は、ラミネーターを使用することによっても行うことができる。
ヒートシール性転写層の転写における印加エネルギーは、特に限定されるものではなく、ヒートシール性転写層の構成を考慮し、適宜調整することが好ましい。
(転写層のピールオフ工程)
本発明のピールオフ方法は、中間転写媒体の除去領域に設けられた転写層をピールオフする工程を含む。
一実施形態において、中間転写媒体20の除去領域に設けられた転写層23をピールオフは、除去領域の少なくとも一部において、中間転写媒体20が備える受容層22上に転写したヒートシール性転写層12と、熱転写シート10が備えるピールオフ層13とを重ねあわせ(図8(a)参照)、次いで、熱転写シート10を背面層17側からサーマルヘッド30等を用いて加熱すると共に、圧着させ(図8(b)参照)、熱転写シート10を剥離することにより行うことができる(図8(c)参照)。
なお、ヒートシール性転写層12と、ピールオフ層13との圧着は、例えば、サーマルヘッド30と、プラテンロール31とで、これらを挟み込むことにより行うことができる(図9参照)。
また、ヒートシール性転写層12と、ピールオフ層13との圧着は、ラミネーターを使用することによっても行うことができる。
本工程において、ヒートシール性転写層と、ピールオフ層との加熱圧着は、除去領域の全域にわたり行われることが好ましい。これにより、除去領域に設けられた転写層をより正確にピールオフできる。
ピールオフ層とヒートシール性転写層との加熱圧着における印加エネルギーは、特に限定されるものではなく、ピールオフ層及びヒートシール性転写層の構成等を考慮し、適宜調整することが好ましく、ピールオフ層が基材から剥離しない程度の温度でかつ、ヒートシール性転写層に対する接着性を発揮する程度の温度とすることが好ましい。
また、ピールオフ層とヒートシール性転写層との加熱圧着における印加エネルギーが、ヒートシール性転写層の転写における印加エネルギーよりも、0.07mJ/dot以上高いことが好ましく、2mJ/dot以上高いことがより好ましい。
(印画物の製造方法)
本発明の印画物の製造方法は、上記ピールオフ方法により、除去領域に設けられた転写層がピールオフされ、受容層上に画像が形成された中間転写媒体及び被転写体を準備する工程と、
中間転写媒体が備える転写層を、被転写体上に転写する工程と、
を含む。
(中間転写媒体及び被転写体の準備工程)
中間転写媒体の除去領域に設けられた転写層のピールオフ方法については上記したためここでは記載を省略する。
なお、中間転写媒体の受容層上への画像形成は、転写層のピールオフ前に行っても、ピールオフ後に行ってもよい。
また、本発明の熱転写シートが、染料層又は顔料層を備える場合には、該熱転写シートを用いて画像形成を行うことができる。
被転写体は、特に限定されるものではなく、例えば、上質紙及び普通紙等の紙材、ポリ塩化ビニル、並びにポリカーボネート及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の樹脂材料からなるフィルムやカード等が挙げられる。
(転写層の転写工程)
中間転写媒体が備える転写層の被転写体上への転写は、まず、中間転写媒体の受容層と、被転写体とを重ね合わせ、次いで、中間転写媒体をサーマルヘッド等を用いて加熱することにより行うことができる。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
(中間転写媒体Aの作製)
基材として、厚さ12μmのPETをフィルムを準備した。PETフィルムの一方の面に、下記組成の剥離層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ1μmの剥離層を形成した。
<剥離層形成用塗工液>
・(メタ)アクリル樹脂 90質量部
(三菱ケミカル(株)製、ダイヤナール(登録商標)BR−87)
・ポリエステル 10質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)200)
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
剥離層上に、下記組成の保護層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ3μmの保護層を形成した。
<保護層形成用塗工液>
・ポリエステル 100質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)GK880)
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
保護層上に、下記組成の受容層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ2μmの受容層を形成し、中間転写媒体Aを得た。
<受容層形成用塗工液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 50質量部
(日信化学工業(株)製、ソルバイン(登録商標)CNL)
・ポリエステル 45質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)GK250)
・シリコーンオイル 2質量部
(信越シリコーン(株)製、KP−1800U)
・シリコーンオイル 3質量部
(信越シリコーン(株)製、KF−410)
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
(中間転写媒体Bの作製)
受容層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、上記同様、中間転写媒体Bを作製した。
<受容層形成用塗工液>
・ポリエステル 95質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)GK250)
・シリコーンオイル 5質量部
(信越シリコーン(株)製、KF−410)
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
(中間転写媒体Cの作製)
受容層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、上記同様、中間転写媒体Cを作製した。
<受容層形成用塗工液>
・ポリエステル 95質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)GK250)
・シリコーンオイル 5質量部
(信越シリコーン(株)製、KP−1800U)
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
実施例1
厚さ6μmのPETフィルムを準備し、PETフィルムの一方の面に、下記組成のイエロー染料層形成用塗工液、マゼンタ染料層形成用塗工液及びシアン染料層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ1μmのイエロー染料層、マゼンタ染料層及びシアン染料層を面順次形成させた。
<イエロー染料層形成用塗工液>
・分散染料(ホロンブリリアントイエロー−S−6GL) 5.5質量部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5)
・リン酸エステル系界面活性材 0.1質量部
(第一製薬工業(株)製、プライサーフ(登録商標)A208N)
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・トルエン 45質量部
・MEK 45質量部
<マゼンタ染料層形成用塗工液>
・分散染料(MSレッドG) 1.5質量部
・分散染料(マクロレックスレッドバイオレットR) 2.0質量部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5)
・リン酸エステル系界面活性材 0.1質量部
(第一製薬工業(株)製、プライサーフ(登録商標)A208N)
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・トルエン 45質量部
・MEK 45質量部
<シアン染料層形成用塗工液>
・分散染料(カヤセットブルー714) 4.5質量部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5)
・リン酸エステル系界面活性材 0.1質量部
(第一製薬工業(株)製、プライサーフ(登録商標)A208N)
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・トルエン 45質量部
・MEK 45質量部
上記のように形成したシアン染料層と面順次となるように、下記組成の顔料層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ2μmの顔料層を形成した。
<顔料層形成用塗工液>
・カーボンブラック 50質量部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 50質量部
(日信化学工業(株)製、ソルバイン(登録商標)CNL)
・トルエン 200質量部
・MEK 200質量部
上記のように形成した顔料層と面順次となるように、下記組成のヒートシール性転写層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ1μmのヒートシール性転写層を形成した。
<ヒートシール性転写層形成用塗工液>
・ポリエステルA 100質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)245、Tg60℃)
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
上記のように形成したヒートシール性転写層と面順次となるように、下記組成のピールオフ層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ5μmのピールオフ層を形成した。
<ピールオフ層形成用塗工液>
・ポリエステルA 100質量部
・トルエン 125質量部
・MEK 125質量部
PETフィルムの他方の面に、下記組成の背面層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ1μmの背面層を形成し、熱転写シートを得た。
<背面層形成用塗工液>
・ポリビニルアセトアセタール 36質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−1)
・イソシアネート化合物 25質量部
(DIC(株)製、バーノック(登録商標)D750)
・シリコーン樹脂粒子 1質量部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、トスパール(登録商標)240)
・ステアリルリン酸亜鉛 10質量部
(堺化学工業(株)製、LBT1830精製)
・ステアリン酸亜鉛 10質量部
(堺化学工業(株)製、SZ−PF)
・ポリエチレンワックス 3質量部
(東洋アドレ(株)製、ポリワックス3000)
・エトキシ化アルコール変性ワックス 7質量部
(東洋アドレ(株)製、ユニトックス750)
・トルエン 100質量部
・MEK 200質量部
実施例2〜12及び比較例1〜5
ヒートシール性転写層の構成及び厚さ、並びにピールオフ層の構成及び厚さの少なくとも1以上を、表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・ポリエステルB:ユニチカ(株)製、エリーテル(登録商標)UE−3216、Tg40℃
・ポリエステルC:ユニチカ(株)製、エリーテル(登録商標)UE−3690、Tg120℃
・ポリエステルD:東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)GK140、Tg20℃
・(メタ)アクリル樹脂:三菱ケミカル(株)製、ダイヤナール(登録商標)BR−87、Tg105℃
実施例13
ピールオフ層下に下記組成のプライマー層形成用塗工液と塗布、乾燥し、厚さ0.5μmのプライマー層を形成させた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<プライマー層形成用塗工液>
・ウレタン樹脂 9質量部
(第一工業製薬(株)製、スーパーフレックス650、固形分26%)
・アルミナゾル 3.2質量部
(日産化学工業(株)製、アルミナゾル200、固形分10%)
・水 62質量部
・IPA(イソプロピルアルコール) 75質量部
<<ピールオフ性評価>>
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シート、中間転写媒体A並びに熱転写プリンタを準備した。
中間転写媒体Aと熱転写シートの染料層領域および顔料層とを重ね合わせ、下記熱転写プリンタが備えるサーマルヘッドにより背面層側から熱転写シートを加熱し、中間転写媒体Aが備える受容層上に、昇華転写型画像及び熱溶融転写型画像を形成した。
(熱転写プリンタ)
サーマルヘッド:京セラ(株)製、KEE−57−12GAN2−STA
発熱体平均抵抗値:3303Ω
主走査方向印字密度:300dpi
副走査方向印字密度:300dpi
印画電圧:18.5V
1ライン周期:3msec.
印字開始温度:35℃
パルスDuty比:85%
次いで、中間転写媒体Aと熱転写シートのヒートシール性転写層とを重ね合わせ、ラミネーター(フジプラ(株)製、ラミパッカーLPD3212)を用いて、転写速度30mm/秒にて、背面層側から熱転写シートを加熱し、熱転写シートが備えるヒートシール性転写層を、中間転写媒体Aが備える受容層の全域にわたり転写した。なお、転写の際の印加エネルギーは表1に示すように調整した。
次いで、中間転写媒体A上に転写したヒートシール性転写層と熱転写シートのピールオフ層とを重ね合わせ、サーマルヘッドにより背面層側から1cm×5cmの除去領域に対応する位置の熱転写シートを加熱すると共に、0.078MPaの圧をかけ、ヒートシール性転写層とピールオフ層とを圧着した後、熱転写シートを剥離することにより、中間転写媒体Aの除去領域に設けられたヒートシール性転写層、並びに受容層、保護層及び剥離層からなる転写層をピールオフした。なお、加熱圧着の際の印加エネルギーは表1に示すように調整した。
中間転写媒体Aの除去領域を目視により観察し、下記評価基準に基づいて、熱転写シートのピールオフ性を評価した。評価結果を表1にまとめた。
また、中間転写媒体B及びCについても同様の評価を行い、評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:中間転写媒体の除去領域における転写層が正確に除去されていることが確認できた。
B:中間転写媒体の除去領域における転写層が一部残存または除去領域を僅かに超えて転写層が除去されていたが、実用上問題のない程度であった。
NG1:中間転写媒体の除去領域における転写層が残存または除去領域を超えて転写層が除去されていた。
NG2:中間転写媒体の除去領域における転写層が多く残存または除去領域を大きく超えて転写層が除去されており、実用上問題があった。
<<転写可能温度評価>>
上記のように、各実施例及び各比較例の熱転写シートを用いて除去領域における転写層をピールオフした中間転写媒体A、被転写体として、厚さ1000μmの大日本印刷(株)製のポリ塩化ビニル製カード(以下、PVCカードという。)を準備した。
上記ラミネーターにより、中間転写媒体Aが備える転写層をPVCカード上に転写し、印画物を作製するにあたり、転写層の転写可能温度を求め、下記評価基準に従い評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:120℃の温度での転写で、転写層の抜けやカスレが確認されず、良好な印画物を得られた。
B:120℃の温度での転写では、転写層の抜けやカスレが確認されたが、140℃以上160℃以下の温度での転写では、転写層の抜けやカスレが確認されず、良好な印画物を得られた。
C:140℃以上160℃以下の温度での転写では、転写層の抜けやカスレが確認されたが、170℃以上180℃以下の温度での転写では、転写層の抜けやカスレが確認されず、良好な印画物を得られた。
D:170℃以上180℃以下の温度での転写では、転写層の抜けやカスレが確認された。
<<耐ブロッキング性評価>>
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シートを2枚ずつヒートシール性転写層等が設けられた面と、背面層とが向き合うように重ね合わせ、0.2Mpaの圧をかけて、45℃、相対湿度85%において24時間静置した。静置後、これらを剥がし、下記評価基準に基づいて、熱転写シートの耐ブロッキング性を評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:2枚の熱転写シートを容易に剥がすことができる。
B:2枚の熱転写シートの貼り付きが僅かに発生するが、実用上問題なし。
C:2枚の熱転写シートの貼り付きが強く、実用上も問題がある。
Figure 2020011445
10:熱転写シート、11:基材、12:ヒートシール性転写層、13:ピールオフ層、14:染料層、15:顔料層、16:剥離層、17:背面層、20:中間転写媒体、21:基材、22:受容層、23:転写層、24:保護層、25:剥離層、26:背面層、30:サーマルヘッド、31:プラテンロール

Claims (12)

  1. 基材と、前記基材上に面順次に設けられた、ヒートシール性転写層及びピールオフ層とを備え、
    前記ヒートシール性転写層が、樹脂材料を含み、
    前記ピールオフ層が、前記樹脂材料と、同一種類の樹脂材料を含み、
    前記ヒートシール性転写層における前記樹脂材料の含有量と、前記ピールオフ層における前記同一種類の樹脂材料の含有量との差が10質量%以下である、熱転写シート。
  2. 前記ヒートシール性転写層及び前記ピールオフ層が、ガラス転移温度が、35℃以上125℃以下の樹脂材料を含む、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記ヒートシール性転写層及び前記ピールオフ層が、ポリエステル、ビニル樹脂及び(メタ)アクリル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含む、請求項1又は2に記載の熱転写シート。
  4. 前記ヒートシール性転写層及び前記ピールオフ層が、ポリエステル単独又はポリエステル及びビニル樹脂からヒートシール性転写層が構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  5. 前記ヒートシール性転写層及び前記ピールオフ層における、ポリエステルの含有量と、ビニル樹脂の含有量との比(ポリエステルの含有量/ビニル樹脂の含有量)が、質量基準で、20/80以上85/15以下である、請求項4に記載の熱転写シート。
  6. 前記ヒートシール性転写層の厚さが、1μm以上10μm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  7. 前記ピールオフ層の厚さが、0.5μm以上3μm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱転写シートと、中間転写媒体との組み合わせであって、
    前記中間転写媒体が、基材と、少なくとも受容層を備える転写層とを備え、
    前記受容層が、前記ヒートシール性転写層に含まれる樹脂材料と同一種類の樹脂材料を少なくとも1種含む、組み合わせ。
  9. 前記受容層が、シリコーンオイルを含む、請求項8に記載の組み合わせ。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱転写シート、及び基材と、少なくとも受容層を備える転写層とを備える中間転写媒体を準備する工程と、
    前記受容層上に、前記ヒートシール性転写層を転写する工程と、
    中間転写媒体の除去領域の少なくとも一部において、前記受容層上に転写した前記ヒートシール性転写層と、前記ピールオフ層とを加熱圧着した後、前記除去領域に設けられた前記転写層を、前記中間転写媒体からピールオフする工程と、
    を含む、ピールオフ方法。
  11. 前記ピールオフ層と前記ヒートシール性転写層との加熱圧着における印加エネルギーが、前記ヒートシール性転写層の転写における印加エネルギーよりも、0.07mJ/dot以上高い、請求項10に記載のピールオフ方法。
  12. 請求項10又は11に記載のピールオフ方法により、前記除去領域に設けられた前記転写層がピールオフされ、前記受容層上に画像が形成された中間転写媒体及び被転写体を準備する工程と、
    前記中間転写媒体が備える転写層を、前記被転写体上に転写する工程と、
    を含む、印画物の製造方法。
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