JP6772733B2 - 中間転写媒体、及び印画物の形成方法 - Google Patents
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Description
一実施形態の中間転写媒体は、基材上に、当該基材から剥離可能に転写層が設けられた中間転写媒体であって、前記転写層は、当該転写層を構成する層のうち、前記基材から最も近くに剥離層が位置し、前記基材から最も遠くに受容層が位置する積層構成を呈しており、前記剥離層がセルロース系樹脂を含有していることを特徴としている。
上記印画物の製造方法において、前記熱転写シートが、前記基材上に前記第1色材層、ヒートシール層、前記第2色材層が面順次に設けられた熱転写シートであり、前記第1画像形成工程後に、前記第1画像が形成された前記転写層上に、前記熱転写シートの前記ヒートシール層を転写するヒートシール層転写工程を更に含み、前記転写層転写工程では、前記被転写体と前記ヒートシール層とが直接的に接するようにして、前記被転写体上に、前記第1画像が形成された前記転写層の転写を行ってもよい。
上記一実施形態の印画物の製造方法において、前記熱転写シートが、前記第2基材上に前記第1色材層、ヒートシール層、前記第2色材層が面順次に設けられた熱転写シートであり、前記第1画像形成工程後に、前記第1画像が形成された前記転写層上に、前記熱転写シートの前記ヒートシール層を転写するヒートシール層転写工程を更に含み、前記転写層転写工程において、前記被転写体と前記ヒートシール層とが直接的に接するようにして、前記被転写体上に、前記第1画像が形成された前記転写層の転写を行ってもよい。
以下、本発明の一実施形態の中間転写媒体(以下、一実施形態の中間転写媒体と言う)について一例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
基材1は、一実施形態の中間転写媒体10における必須の構成であり、転写層5を保持する。基材1について特に限定はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルム等を用いることができる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムを用いることもできる。基材1の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は4μm以上30μm以下の範囲内であり、好ましくは6μm以上20μm以下の範囲内である。
図1、図2に示すように基材1上には、転写層5が設けられている。転写層5は、基材1から剥離可能に設けられており、熱転写によって、基材1から剥離され、後述する被転写体200上に転写される層である。
被転写体上に転写層5を転写するときの転写層5の転写性は、転写層5を構成する層のうち基材1から最も近くに位置する層、換言すれば転写界面に位置する層の転写性に影響を受けるものと考えられる。したがって、転写層5を構成する層のうち基材1から最も近くに位置する層を剥離層3とした一実施形態の中間転写媒体10においては、剥離層3の転写性を十分に高めておく必要がある。
図1、図2に示すように、剥離層3上には、直接的に、或いは他の層を介して間接的に受容層4が設けられている。受容層4は、転写層5を構成する層であり、被転写体上に転写層5を転写したときに、上記剥離層3とともに、被転写体側に転写される層である。また、受容層4は、転写層5を構成する層のうち基材1から最も遠くに位置し、換言すれば、中間転写媒体10の最表面に位置する層であり、熱転写シートの色材層(例えば、後述する熱転写シートの第1色材層(51))が含有している色材を、受容層4上に移行させることで、当該受容層4上に熱転写画像を形成することができる。
また、図2に示すように、剥離層3と受容層4との間に、転写層5の箔切れ性の更なる向上を目的とすべく、具体的には、転写層5を転写するときに尾引きや、文字潰れなどが生ずることを抑制するための、或いは剥離層3と受容層4との接着性を向上させるための中間層7を設けることもできる。本願明細書で言う文字潰れとは、文字として表される転写領域に囲まれた、若しくは挟まれた被転写領域が、尾引きと同様の現象で転写してしまい、本来の文字を再現できていない現象を意味する。
また、基材1と転写層5との間に離型層(図示しない)を設けることもできる。離型層は、一実施形態の中間転写媒体10における任意の構成であり、転写層5を構成しない層である。つまりは、被転写体上に転写層5を転写するときに、基材1側に残存する層である。基材1と転写層5との間に離型層を設けることで、セルロース系樹脂を含有する剥離層3の良好な転写性と相まって、転写層5の転写性の更なる向上を図ることができる。
次に、上記本発明の一実施形態の中間転写媒体と組合せて使用することができる熱転写シートの一例について図面を参照して説明する。
熱転写シート用基材50は、当該熱転写シート用基材50の一方の面上に設けられる第1色材層(51)や、第2色材層(53)、及び基材1の他方の面上に設けられる背面層等を保持するために設けられる。熱転写シート用基材50の材料については特に限定されないが、中間転写媒体10の受容層4や、剥離層3上に熱転写画像を形成する際に、熱転写シートに印加される熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような熱転写シート用基材50として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。また、熱転写シート用基材50の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、通常2.5μm以上50μm以下の範囲内である。一実施形態の中間転写媒体10の基材1と、熱転写シート100の熱転写シート用基材50は、同じであってもよく、異なるものであってもよい。
第1色材層(51)は、中間転写媒体10の受容層4上に熱転写画像(図6(a)の第1画像(20)参照)を形成するために用いられる層である。以下、第1色材層(51)を用いて、中間転写媒体10の受容層4上に形成される熱転写画像のことを、第1画像と言う場合がある。
昇華型熱転写方式に用いられる第1色材層(51)は、バインダー樹脂と、色材成分とを含有している。色材成分としては、昇華性染料や、蛍光染料等を挙げることができる。
熱溶融型熱転写方式に用いられる第1色材層(51)(以下、第2形態の第1色材層と言う)は、バインダーと、着色剤を含有している。熱溶融型熱転写方式に用いられる第1色材層(51)は、所謂熱溶融性インキ層としての役割を果たす。
図4、図5に示すように、上記一実施形態の中間転写媒体10と組合せて用いられる熱転写シート100として、熱転写シート用基材(50)の一方の面上に、第1色材層(51)と、第2色材層(53)が面順次に設けられた熱転写シート100を用いることもできる。第2色材層(53)は、一実施形態の中間転写媒体10の転写層5を、被転写体上に転写することで、その最表面に位置することとなる剥離層3上に熱転写画像(図6(b)の第2画像(30)参照)を形成するための層である。以下、第2色材層(51)を用いて、中間転写媒体10の剥離層3上に形成される熱転写画像のことを、第2画像と言う場合がある。
熱転写シート用基材50と色材層51、53との間に、熱転写シート用基材50と色材層51、53との接着性の向上を目的とする色材プライマー層(図示しない)を設けてもよい。
また、一実施形態の中間転写媒体10と組合せて用いられる熱転写シート100として、熱転写シート用基材の一方の面上に、第1色材層(51)、第2色材層(53)、保護層55が面順次に設けられた熱転写シート100(図示しない)を用いることもできる。この形態の熱転写シート100によれば、中間転写媒体10の剥離層3上に、熱転写シート100の第2色材層(53)を用いて第2画像を形成した後に、この第2画像上に、熱転写シート100の保護層55を転写することで、耐久性に優れた印画物を得ることができる。
また、熱転写シート用基材50の他方の面上に背面層(図示しない)を設けることもできる。
次に、本発明の印画物の形成方法について説明する。本発明の一実施形態の印画物の形成方法(以下、一実施形態の印画物の形成方法と言う)は、中間転写媒体10を用いた印画物300の形成方法であって、第1基材(1)上に、当該第1基材(1)から剥離可能に転写層5が設けられた中間転写媒体10を準備する中間転写媒体準備工程と、第2基材(50)上に第1色材層(51)、第2色材層(53)が面順次に設けられた熱転写シート100を準備する熱転写シート準備工程と、被転写体200を準備する被転写体準備工程とを含み、中間転写媒体準備工程で準備される中間転写媒体10の転写層5は、当該転写層を構成する層のうち、第1基材(1)から最も近くに剥離層3が位置し、第1基材(1)から最も遠くに受容層4が位置する積層構成を呈しており、且つ剥離層3は、セルロース系樹脂を含有しており、熱転写シート100の第1色材層(51)を用いて、中間転写媒体の受容層4上に第1画像(20)を形成する第1画像形成工程と、第1画像形成工程後、被転写体200上に、中間転写媒体10の転写層5を転写する転写層転写工程と、熱転写シート100の第2色材層(53)を用いて、中間転写媒体10の剥離層3上に第2画像(30)を形成する第2画像形成工程を更に含むことを特徴としている。
中間転写媒体準備工程は、図1、図2に示すように、第1基材(1)上に転写層5が設けられた中間転写媒体10を準備する工程である。そして、一実施形態の印画物の形成方法は、本工程で準備される中間転写媒体10の転写層5が、第1基材(1)から最も近くに位置する剥離層3と、第1基材(1)から最も遠くに位置する受容層4を含み、且つ剥離層3が、セルロース系樹脂を含有している。この特徴の剥離層を有する中間転写媒体10が用いられる一実施形態の印画物の形成方法によれば、後述する転写層転写工程において、被転写体200上に、良好な転写性をもって転写層5を転写することができる。
熱転写シート準備工程は、図4、図5に示すように、第2基材(50)の一方の面上に、第1色材層(51)、第2色材層(53)が面順次に設けられた熱転写シート100を準備する工程である。本工程で準備される熱転写シート100としては、上記一実施形態の中間転写媒体10と組合せて用いることができる熱転写シート100として説明した種々の熱転写シートを適宜選択して用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。
本工程で準備される被転写体について如何なる限定もされることはなく、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネートを主体として構成されるプラスチックカード等を挙げることができる。被転写体として所定の画像を有するものを用いることもできる。また、被転写体200として透明性を有する被転写体を用いることで、最終的に形成される印画物300の表面側、及び裏面側から熱転写画像形成工程において形成された熱転写画像を視認することが可能となる。
本工程は、上記で準備した中間転写媒体10と、熱転写シート100とを、中間転写媒体10の転写層5と、熱転写シート100の第1色材層(51)とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱デバイスを用いて、図6(a)に示すように、中間転写媒体10の転写層5上に、換言すれば受容層4上に、第1画像(20)を形成する工程である。第1画像(20)は、昇華型熱転写方式を用いて形成された画像であってもよく、熱溶融型熱転写方式によって形成された画像であってもよい。
上記で準備した被転写体200と、第1画像(20)が形成された中間転写媒体10の転写層5とが対向するように重ね合わせ、図6(b)に示すように、被転写体200上に、第1画像(20)が形成された転写層5を転写する工程である。一実施形態の印画物の形成方法は、転写層5を構成し、且つ転写界面に位置する剥離層3が、セルロース系樹脂を含有していることから、被転写体200上に転写層5を転写するときの転写性を良好なものとすることができる。
本工程は、被転写体200と熱転写シート100とを、被転写体200上に転写され、最表面に剥離層3が位置する転写層5と、熱転写シート100の第2色材層(53)とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱デバイスを用いて、図6(c)に示すように、転写層5上に、換言すれば剥離層3上に、第2画像(30)を形成する工程である。本工程を経ることで、被転写体200上に第1画像(20)、第2画像(30)を有し、且つ第1画像(20)、第2画像(30)が厚み方向に所定の間隔をあけて配置された印画物300を得る。
図7(a)〜(e)は、一実施形態の印画物の形成方法の変形態様であり、第1基材(1)上に、当該第1基材(1)から剥離可能に転写層5が設けられた中間転写媒体10を準備する中間転写媒体準備工程と、第2基材(50)上に第1色材層(51)、ヒートシール層52、第2色材層(53)が面順次に設けられた熱転写シート100を準備する熱転写シート準備工程と、被転写体200を準備する被転写体準備工程とを含み、中間転写媒体準備工程で準備される中間転写媒体10の転写層5は、当該転写層を構成する層のうち、第1基材(1)から最も近くに剥離層3が位置し、第1基材(1)から最も遠くに受容層4が位置する積層構成を呈しており、且つ剥離層3は、セルロース系樹脂を含有しており、図7(a)に示すように、熱転写シート100の第1色材層(51)を用いて、中間転写媒体の受容層4上に第1画像(20)を形成する第1画像形成工程と、図7(b)に示すように、第1画像形成工程後に、第1画像(20)が形成された転写層上に、熱転写シート100のヒートシール層52を転写するヒートシール層転写工程と、図7(c)に示すように、被転写体200とヒートシール層52とが直接的に接するようにして、被転写体200上に、第1画像(20)が形成された転写層5を転写する工程と、図7(d)に示すように、熱転写シート100の第2色材層(53)を用いて、中間転写媒体10の剥離層3上に第2画像(30)を形成する第2画像形成工程を含むことを特徴としている。一実施形態の印画物の形成方法の変形態様によれば、ヒートシール層52を介して、被転写体200上に転写層5を転写することで、被転写体200と転写層5との接着性を良好なものとすることができる。
本工程は、第1画像形成工程後に、中間転写媒体10の転写層5(受容層4上に第1画像(20)が形成された転写層5)と、熱転写シート100のヒートシール層52とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱デバイスを用いて、図7(b)に示すように、熱転写画像20が形成された転写層5上に、ヒートシール層52を転写する工程である。ヒートシール層52を転写する方法について特に限定はなく、サーマルヘッド等による加熱デバイスを用いる方法の他、例えば、ホットスタンプ方式や、ヒートロール方式等を用いることができる。また、これ以外の方式によりヒートシール層52を転写することもできる。
本工程は、上記で準備した被転写体200と、中間転写媒体10の転写層5上に転写されたヒートシール層52とが対向するように重ね合わせ、図7(c)に示すように、被転写体200とヒートシール層52とが直接的に接するようにして、被転写体200上に、第1画像(20)が形成された転写層5の転写を行う工程である。
図6(d)、図7(e)に示すように、一実施形態の印画物の形成方法は、第2画像形成工程において、転写層5上に、換言すれば剥離層3上に第2画像(30)を形成した後に、第2画像(30)上に保護層55を転写する工程を更に含んでいてもよい。保護層55の転写は、図5に示すように、第1色材層、第2色材層とともに、保護層を有する熱転写シート100を用いて行ってもよく、別途の熱転写シート、例えば、保護層55のみを有する保護層転写シートを用いて行ってもよい。
基材として厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の一方の面に、下記組成の剥離層用塗工液1を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し剥離層を形成した。次いで、剥離層上に、下記組成の中間層用塗工液を、乾燥時の厚みが1.5μmとなるように塗布、乾燥し中間層を形成した。次いで、中間層上に、下記組成の受容層用塗工液1を、乾燥時の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥し受容層を形成し、基材の一方の面上に、剥離層、中間層、受容層がこの順で積層されてなる転写層が設けられた中間転写媒体1を作成した。
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 16.9部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・セルロースアセテートブチレート樹脂(Mn:30000) 1.0部
(CAB381−0.5 イーストマンケミカル(株))
・シリコーンオイル 0.8部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・シリコーンオイル 0.8部
(X−24−510 信越化学工業(株))
・シリコーンオイル 0.5部
(KF−352A 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
・ポリエステル樹脂 30部
(バイロン200 東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 35部
・トルエン 35部
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂 20部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・シリコーンオイル 1部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 79部
剥離層用塗工液1にかえて、剥離層用塗工液1におけるセルロースアセテートブチレート樹脂(CAB381−0.5 イーストマンケミカル(株))(Mn:30000)1.0部を、セルロースアセテートプロピオネート樹脂(Mn:25000)(CAP482−0.5 イーストマンケミカル(株))1.0部に変更した剥離層用塗工液2を使用して剥離層を形成した以外は全て実施例1と同様にして中間転写媒体2を作成した。
受容層用塗工液1を、下記組成の受容層用塗工液2に変更し、基材の他方の面上に、下記組成の背面層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し背面層を形成した以外は実施例1と同様にして中間転写媒体3を作成した。
・ポリエステル樹脂(Mn:6000) 19.4部
(バイロン(登録商標)GK810 東洋紡(株))
・シリコーンオイル 0.6部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
・ポリビニルブチラール樹脂 1.8部
(エスレック(登録商標)BX−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 5.5部
(バーノック(登録商標)D750 大日本インキ化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.6部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.35部
(ミクロエース(登録商標)P−3 日本タルク工業(株))
・トルエン 18.5部
・メチルエチルケトン 18.5部
受容層用塗工液1を、下記組成の受容層用塗工液3に変更して受容層を形成した以外は全て実施例1と同様にして中間転写媒体4を作成した。
・塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂 20部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・シリコーンオイル 2部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 78部
剥離層用塗工液1にかえて、下記組成の剥離層用塗工液Aに変更して剥離層を形成した以外は全て実施例1と同様にして中間転写媒体Aを作成した。
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 17.9部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・シリコーンオイル 0.8部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・シリコーンオイル 0.8部
(X−24−510 信越化学工業(株))
・シリコーンオイル 0.5部
(KF−352A 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
基材として、厚さ5μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の易接着層側に、下記組成のイエロー色材層用塗工液、マゼンタ色材層用塗工液、シアン色材層塗工液を、それぞれ乾燥時の厚みが0.5μmとなるように塗布、乾燥しイエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層がこの順で面順次に形成した。次いで、基材の易接着層とは反対側の面に、下記組成の耐熱滑性層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し耐熱滑性層を形成することで、基材の易接着層側である一方の面側に、イエロー色材層、マゼンタ色材層、シアン色材層が面順次に設けられ、基材の他方の面側に背面層が設けられた熱転写シート1を作成した。
・ソルベントイエロー93 5部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 4部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
・ディスパースレッド60 3部
・ディスパースバイオレット26 3部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 5部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
・ソルベントブルー63 3部
・ディスパースブルー354 2.5部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 5部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
・ポリビニルブチラール樹脂 1.8部
(エスレック(登録商標)BX−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 5.5部
(バーノック(登録商標)D750 大日本インキ化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.6部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.35部
(ミクロエース(登録商標)P−3 日本タルク工業(株))
・トルエン 18.5部
・メチルエチルケトン 18.5部
上記で作成した熱転写シート1において、基材の易接着層側に、下記組成の離型層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し離型層を形成した。次いで、離型層上に下記組成のヒートシール層用塗工液1を、乾燥時の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥しヒートシール層を形成することで、基材の易接着層側である一方の面側に、イエロー色材層と、マゼンタ色材層と、シアン色材層と、ヒートシール層と、が面順次に設けられ、基材の他方の面側に背面層が設けられた熱転写シート2を作成した。
・エポキシ基含有シリコーン変性アクリル樹脂 16部
(セルトップ(登録商標)226 (株)ダイセル)
・アルミニウム触媒(固形分10%) 3部
(セルトップ(登録商標)CAT−A (株)ダイセル)
・トルエン 20部
・メチルエチルケトン 20部
・アクリル系樹脂 16部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 4部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
基材として、厚さ5μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の易接着層側に、下記組成の昇華性蛍光色材層用塗工液を、乾燥時の厚みが0.5μmとなるように塗布、乾燥し昇華性蛍光色材層を形成することで、熱転写シート3を作成した。次いで、基材の易接着層とは反対側の面に、上記組成の耐熱滑性層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し耐熱滑性層を形成することで、基材の易接着層側である一方の面側に、昇華性蛍光色材層が設けられ、基材の他方の面側に背面層が設けられた熱転写シート3を作成した。
・ユビテックス OB 2部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 4部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 50部
上記で作成した熱転写シート1において、基材の易接着層側に、下記組成の保護層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し保護層を形成した。次いで、保護層上に下記組成の接着層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し接着層を形成することで、基材の易接着層側である一方の面側に、イエロー色材層と、マゼンタ色材層と、シアン色材層と、保護層と接着層との積層体と、が面順次に設けられ、基材の他方の面側に背面層が設けられた熱転写シート4を作成した。
・ポリエステル系樹脂 20部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
下表1に示す中間転写媒体と、熱転写シートを各実施例、及び比較例の組合せとした。表1における、条件A欄の熱転写シートは、各中間転写媒体の最表面に位置する受容層に熱転写画像を形成するために用いた熱転写シートであり、条件B欄の熱転写シートは、各中間転写媒体の転写層(実施例1〜3、5、比較例1においては、基材側から剥離層、中間層、受容層がこの順で積層されてなる積層体、実施例4においては、基材側から剥離層、中間層、受容層、ヒートシール層がこの順で積層されてなる積層体)を転写し、転写後の最表面に位置する剥離層に熱転写画像を形成するために用いた熱転写シートを意味する。
下表1に示す中間転写媒体と、条件A欄に示される熱転写シートとを組み合わせ、下記プリンタにより、実施例1〜4、比較例1の組合せにおいては、画像パターンに応じたエネルギーを印加し、中間転写媒体の受容層に、各熱転写シートの色材層(イエロー、マゼンタ、シアン色材層)が含有している色材成分を順次移行させて熱転写画像1を形成し、実施例5の組合せにおいては、画像パターンに応じたエネルギーを印加し、中間転写媒体の受容層に、熱転写シートの色材層(昇華性蛍光色材層)が含有している色材成分を移行させて熱転写画像1を形成した。
また、実施例4の組合せにおいては、下記プリンタにより、200/255階調の印画条件にて、熱転写画像1上にヒートシール層を転写した。
熱転写画像1の形成後、カード用ラミネーター(SIP社)を用い、20℃50%環境下、および40℃80%環境下で180℃、2inch/sec条件で被転写体としてのポリ塩化ビニル製カード(PVCカード)(大日本印刷(株))上に、熱転写画像1が形成された受容層を含む転写層を転写した。
上記転写層の転写を行った後に、被転写体上に転写された転写層を、上記表1の条件A欄に示される熱転写シートから剥離するときの剥離性を目視で確認し、以下の評価基準に基づいて剥離評価を行った。評価結果を表2に示す。
○:被転写体と条件A欄の熱転写シートの融着がなく、問題なく剥離することができる。
NG:被転写体と条件A欄の熱転写シートとが熱融着している。
上記転写層の転写後に、転写層が転写された中間転写媒体と、条件B欄に示される熱転写シートとを組み合わせ、下記プリンタにより、画像パターンに応じたエネルギーを印加し、転写後の転写層の最表面に位置する剥離層に、各熱転写シートの色材層(イエロー、マゼンタ、シアン色材層)が含有している色材成分を順次移行させて熱転写画像2を形成した。
また、実施例4、5の組合せにおいては、熱転写画像2の形成後、下記プリンタにより、200/255階調の印画条件にて、熱転写画像2上に保護層を転写した。
上記熱転写画像2の形成において、転写後の最表面に位置する剥離層に、熱転写画像2を形成することができたかを目視で確認し、以下の評価基準に基づいて画像形成評価を行った。評価結果を表2に併せて示す。
○:熱転写画像を形成することができた。
NG:熱転写画像を形成することができなかった。
サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株))
発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
主走査方向印字密度:300(dpi)
副走査方向印字密度:300(dpi)
1ライン周期:3.0(msec.)
印字開始温度:35(℃)
パルスDuty比:85(%)
印画電圧:18.0(V)
1・・・基材、第1基材
3・・・剥離層
4・・・受容層
5・・・転写層
100・・・熱転写シート
50・・・熱転写シート用基材、第2基材
51・・・第1色材層
53・・・第2色材層
55・・・保護層
20A・・・第1画像
20B・・・第2画像
200・・・被転写体
300・・・印画物
Claims (4)
- 基材上に、当該基材から剥離可能に転写層が設けられた中間転写媒体であって、
前記転写層は、前記基材から最も近くに位置する剥離層、及び前記基材から最も遠くに位置する受容層を含み、
前記剥離層がセルロース系樹脂を含有しており、
前記剥離層の総質量に対する、前記セルロース系樹脂の質量が0.5質量%以上25質量%未満であることを特徴とする中間転写媒体。 - 前記セルロース系樹脂が、セルロースアセテートブチレート樹脂、及びセルロースアセテートプロピオネート樹脂の何れか一方又は双方であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写媒体。
- 印画物の形成方法であって、
請求項1又は2に記載の中間転写媒体を準備する中間転写媒体準備工程と、
基材上に第1色材層、第2色材層が面順次に設けられた熱転写シートを準備する熱転写シート準備工程と、
被転写体を準備する被転写体準備工程と、
を含み、
前記熱転写シートの前記第1色材層を用いて、前記中間転写媒体の前記受容層上に第1画像を形成する第1画像形成工程と、
前記第1画像形成工程後、前記被転写体上に、前記中間転写媒体の前記転写層を転写する転写層転写工程と、
前記熱転写シートの前記第2色材層を用いて、前記中間転写媒体の前記剥離層上に第2画像を形成する第2画像形成工程と、
を更に含むことを特徴とする印画物の形成方法。 - 前記熱転写シートが、前記基材上に前記第1色材層、ヒートシール層、前記第2色材層が面順次に設けられた熱転写シートであり、
前記第1画像形成工程後に、前記第1画像が形成された前記転写層上に、前記熱転写シートの前記ヒートシール層を転写するヒートシール層転写工程を更に含み、
前記転写層転写工程では、前記被転写体と前記ヒートシール層とが直接的に接するようにして、前記被転写体上に、前記第1画像が形成された前記転写層の転写が行われることを特徴とする請求項3に記載の印画物の形成方法。
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