JP2020007266A - 抗菌・抗ウイルス性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
詳しくは、二者間のSP値の差が大きいほど、二者の相溶性は低くなる。即ち、メトサルフェート型4級アンモニウム塩とSP値の差が大きい物質をベース樹脂2として選定することで、上述のブリーディングによる効果が大きく発揮される。メトサルフェート型4級アンモニウム塩(SP値:8.5〜15)に対し、SP値が8.0以下である樹脂が好ましく用いられ、ポリプロピレン、ポリエチレン、ブチルゴムおよびパリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
なお、上記の抗ウイルス性については、エンベロープ型ウイルスとしてA型インフルエンザウイルスを、非エンベロープ型ウイルスとしてネコカリシウイルスを対象に、TCID50法によりウイルス感染価を測定することで、抗ウイルス性の評価が可能である。
ペレタイズ法にて、ベース樹脂としてPP樹脂:ノバテックMA3UD(SP値:8.0)(日本ポリプロ)を、抗菌・抗ウイルス剤として、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート:リポカード210−MSPG(SP値:8.5〜15)(ライオンスペシャルティーケミカルズ)を用い、樹脂組成物中の抗菌・抗ウイルス剤含有量が2wt%となるようポンプの送り量を制御し、混練機により脱気しながら抗菌・抗ウイルス剤を各樹脂に練り込み、ペレットを作製した。混練条件はスクリュー径φ25mm、L/D=41、8区分とし、混練温度は樹脂の溶融温度を考慮して設定した。
実施例1において、抗菌・抗ウイルス剤含有量を4wt%とした以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例1において、マスターバッチ法にて作製した抗菌・抗ウイルス剤含有量10wt%のペレットとベース樹脂をブレンドし、成型した樹脂組成物の抗菌・抗ウイルス剤含有量を5wt%とした以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例3において、成型した樹脂組成物の抗菌・抗ウイルス剤含有量を10wt%とした以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例1において、抗菌・抗ウイルス剤を添加しない以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例1において、ベース樹脂としてABS樹脂:トヨラック700−314(SP値:約11)(東レ)を用いた以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例2において、ベース樹脂としてABS樹脂:トヨラック700−314(SP値:約11)(東レ)を用いた以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
<比較例4>
実施例3において、ベース樹脂としてABS樹脂:トヨラック700−314(SP値:約11)(東レ)を用いた以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例4において、ベース樹脂としてABS樹脂:トヨラック700−314(SP値:約11)(東レ)を用いた以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
比較例2において、抗菌・抗ウイルス剤を添加しない以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例1において、ベース樹脂として尿素樹脂を用い、直接添加法にて樹脂組成物を作製した。
実施例5において、成型した樹脂組成物の抗菌・抗ウイルス剤含有量を10wt%とした以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
実施例5において、抗菌・抗ウイルス剤を添加しない以外は同様にして、樹脂組成物を作製した。
[試験]
樹脂の抗ウイルス性について、JIS Z 2801を参考に、エンベロープ型ウイルスとしてA型インフルエンザウイルスを、非エンベロープ型ウイルスとしてネコカリシウイルスを用いて、接触時間を24時間として抗ウイルス性の評価試験を行った。感染価対数減少値にて、2.0以上を効果ありとして判定した。なお、エンベロープ型ウイルスおよび非エンベロープ型ウイルスのいずれかに対して有効であれば抗ウイルス性を示すものとした。両ウイルスに対して有効であることが特に好ましいが、一方のみに対して有効である場合であっても、抗ウイルス性樹脂組成物としての有用性は失われないためである。
樹脂の抗菌性について、JIS Z 2801に準拠して抗菌性の評価試験を行った。抗菌活性値にて、2.0以上を効果ありとして判定した。
試験片の表面積25cm2に対し、超純水50mlとして16時間水中に浸漬した後に上述の抗菌・抗ウイルス試験を行い、水浸漬後の樹脂表面の抗菌・抗ウイルス性について評価した。
試験片に対し、接触子として台布巾を用いて、試験片10cm×10cmの面積当たりに1kgの荷重をかけて、摺動摩耗試験機により15000回の摩擦を加えた。台布巾は、7500回往復ごとに、水25mlを染み込ませた。この後に、上述の抗菌・抗ウイルス試験を行い、摩耗後の樹脂表面の抗菌・抗ウイルス性について評価した。
抗菌・抗ウイルス剤含有量2〜10%の範囲において、良好な抗菌・抗ウイルス性を示した(実施例1〜4)。いずれの実施例においてもエンベロープ型、非エンベロープ型の両ウイルスに対して抗ウイルス性を示した。
抗菌・抗ウイルス剤含有量4〜10%の範囲において、良好な抗菌・抗ウイルス性を示した。(比較例3〜5)。比較例3および4においてはエンベロープ型のウイルスのみに、比較例5においては、エンベロープ型、非エンベロープ型の両ウイルスに対して抗ウイルス性を示した。
抗菌・抗ウイルス剤含有量5〜10%の範囲において、良好な抗菌・抗ウイルス性を示した(実施例5および6)。いずれの実施例においてもエンベロープ型、非エンベロープ型の両ウイルスに対して抗ウイルス性を示した。
抗菌・抗ウイルス剤含有量2〜10%の範囲において、良好な抗菌・抗ウイルス性を示した(実施例1〜4)。実施例1および2においてはエンベロープ型のウイルスのみに、実施例3および4においてはエンベロープ型、非エンベロープ型の両ウイルスに対して抗ウイルス性を示した。
抗菌・抗ウイルス剤含有量にかかわらず、良好な抗菌・抗ウイルス性を示さなかった。
抗菌・抗ウイルス剤含有量5〜10%の範囲において、良好な抗菌・抗ウイルス性を示した(実施例5および6)。実施例5および6においてはエンベロープ型のウイルスのみに対して抗ウイルス性を示した。
2…ベース樹脂
3…抗菌・抗ウイルス剤
4…フィラー
Claims (2)
- 溶融温度若しくは硬化温度が240℃未満である樹脂と、
メトサルフェート型4級アンモニウム塩からなる抗菌・抗ウイルス剤と、を含む、抗菌・抗ウイルス性樹脂組成物。 - 前記樹脂は、SP値が8.0以下である、抗菌・抗ウイルス性樹脂組成物。
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JP2018130092A JP2020007266A (ja) | 2018-07-09 | 2018-07-09 | 抗菌・抗ウイルス性樹脂組成物 |
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JP2020007266A true JP2020007266A (ja) | 2020-01-16 |
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JP (1) | JP2020007266A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02120342A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-08 | Kao Corp | 熱可塑性樹脂組成物 |
JPH09255843A (ja) * | 1996-03-26 | 1997-09-30 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 抗菌性樹脂組成物 |
JP2001181423A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-03 | Yupo Corp | 多孔性樹脂フィルム |
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2018
- 2018-07-09 JP JP2018130092A patent/JP2020007266A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JPH02120342A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-08 | Kao Corp | 熱可塑性樹脂組成物 |
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