JP2020003642A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ベルトおよび従動リングの損傷を防止することを目的とする。【解決手段】定着装置は、無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内周側に配置されたヒータと、第1の中心軸を中心とする円弧状の接触面を有し、当該接触面で定着ベルトの内周面に接触するベルト支持部と、定着ベルトの幅方向において定着ベルトの少なくとも一方の側に配置された従動リングと、第2の中心軸を中心とする円弧状の接触面を有し、当該接触面で従動リングの内周面に接触するリング支持部とを備える。第1の中心軸と第2の中心軸とは、互いにずれている。【選択図】図9

Description

本発明は、画像を媒体に定着する定着装置、および定着装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置には、無端状の定着ベルトを用いたものがある。特許文献1には、定着ベルトの内周側に設けたフランジ状の保持部材によって、定着ベルトを回転可能に保持した定着装置が開示されている。また、定着ベルトの幅方向の変位を規制するため、定着ベルトの幅方向両側に、従動リングが配置されている。従動リングは、定着ベルトの幅方向端部に接触し、定着ベルトに追従して回転する。
特開2017−203873(図3)
しかしながら、定着ベルトと従動リングとの間には回転速度差が生じやすいため、摩擦によって従動リングの表面に溝が形成される場合がある。従動リングの溝が深くなると、定着ベルトの損傷につながる可能性がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、定着ベルトおよび従動リングの損傷を防止することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内周側に配置されたヒータと、第1の中心軸を中心とする円弧状の接触面を有し、当該接触面で定着ベルトの内周面に接触するベルト支持部と、定着ベルトの幅方向において定着ベルトの少なくとも一方の側に配置された従動リングと、第2の中心軸を中心とする円弧状の接触面を有し、当該接触面で従動リングの内周面に接触するリング支持部とを備える。第1の中心軸と第2の中心軸とは、互いにずれている。
本発明に係る画像形成装置は、媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成部により形成された画像を媒体に定着させる上記の定着装置とを備える。
本発明によれば、第1の中心軸と第2の中心軸とが変位しているため、定着ベルトが従動リングの同じ径方向位置に接触し続けることが防止され、その結果、従動リングに溝が形成されにくくなる。また、従動リングに溝が形成されにくくなることにより、定着ベルトの損傷も防止される。
本発明の実施の形態の画像形成装置の基本構成を示す図である。 実施の形態の定着装置の構成を示す断面図である。 実施の形態の定着装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態の定着装置の構成を、定着ベルトを取り外して示す斜視図である。 実施の形態の定着装置の構成を、定着ベルトと上部カバーを取り外して示す斜視図である。 実施の形態のフランジ部材(支持体)を示す斜視図(A)、正面図(B)および側面図(C)である。 実施の形態のフランジ部材の溝部の深さを説明するための模式図である。 実施の形態の従動リングを示す斜視図(A)および正面図(B)である。 実施の形態のフランジ部材と従動リングを示す模式図(A)および定着ベルトを支持している状態を示す模式図(B)である。 実施の形態の画像形成装置の制御系を示すブロック図である。 実施の形態の揺動レバーの動作を説明するための定着装置の斜視図であり、定着ベルトと上部カバーを取り外して示す図である。 実施の形態の揺動レバーの動作を説明するための定着装置の斜視図である。 比較例の定着ベルトと従動リングと突き当て面との位置関係を示す図(A)、従動リングの表面状態を示す模式図(B)および表面粗さの分布の一例を示す模式図(C)である。 実施の形態の定着ベルトと従動リングと突き当て面との位置関係を示す図(A)、従動リングの表面状態を示す模式図(B)および表面粗さの分布の一例を示す模式図(C)である。
<画像形成装置の構成>
まず、本発明の実施の形態における定着装置10を備えた画像形成装置1について説明する。図1は、本実施の形態における画像形成装置1の構成を示す図である。画像形成装置1は、電子写真法を用いてカラー画像を形成するプリンタであり、印刷用紙等の媒体Pを供給する媒体供給部7と、供給された媒体Pにトナー像(現像剤像)を形成する画像形成部8と、媒体Pにトナー像を定着する定着装置10と、トナー像が定着した媒体Pを画像形成装置1の外部に排出する媒体排出部9とを備えている。
媒体供給部7は、媒体Pを積載状態で収容する媒体収容部としての給紙トレイ71と、給紙トレイ71に積載された媒体Pを一枚ずつ引き出すピックアップローラ72と、引き出された媒体Pを搬送路に送り出すフィードローラ73およびリタードローラ74と、搬送路に送り出された媒体を画像形成部8まで搬送する搬送ローラ対75および搬送ローラ対76を有する。
画像形成部8は、媒体Pの搬送路に沿って、後述するX方向(図1において右から左)に直列に配列された4つのプロセスユニット(現像剤像形成部)80K,80Y,80M,80Cを有する。プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cは、それぞれブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナー(現像剤)によりトナー像を形成する。プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cは、使用するトナーを除いて共通の構成を有するため、「プロセスユニット80」として説明する。
プロセスユニット80は、トナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム81を有する。感光体ドラム81は、導電性の基体の表面に感光層(電荷発生層および電荷輸送層)を設けたドラム状の部材であり、図中時計回りに回転する。
プロセスユニット80は、感光体ドラム81の表面を一様に帯電させる帯電部材としての帯電ローラ82と、一様に帯電した感光体ドラム81の表面に光を照射して静電潜像を形成する例えばLED(発光ダイオード)アレイを有する露光装置としての露光ヘッド83と、静電潜像をトナーにより現像する現像剤担持体としての現像ローラ84と、現像ローラ84にトナーを供給する供給部材としての供給ローラ85と、感光体ドラム81の表面に残存したトナーを掻き取るクリーニング部材86とを有する。
また、各プロセスユニット80には、現像ローラ84および供給ローラ85にトナーを供給する現像剤供給部としてのトナーカートリッジ87が着脱可能に備えられている。
プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cの各感光体ドラム81に対向するように、4つの転写ローラ88が配置されている。転写ローラ88には、感光体ドラム81に形成されたトナー像を媒体Pに転写するための転写電圧が印可される。
プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cの下方(後述する−Z方向)には、媒体Pを静電気力により吸着保持して搬送する無端状の転写ベルト89と、転写ベルト89を駆動するためのベルト駆動ローラ90と、転写ベルト89に張力を付与するテンションローラ91とが配置されている。
媒体Pの搬送路に沿って、画像形成部8の下流側には、定着装置10が設けられている。定着装置10は、媒体P上のトナー像に熱と圧力を加えて、トナー像を融解し、媒体Pに定着させるものである。定着装置10の構成については、後述する。
媒体Pの搬送路に沿って定着装置10の下流側には、媒体排出部9が配置されている。媒体排出部9は、トナー像が定着した媒体Pを排出する排出ローラ対92,93,94を有する。画像形成装置1の本体上部には、排出された媒体Pを載置するためのスタッカ部95が設けられている。
図1において、媒体Pが定着装置10を通過するときの搬送方向(媒体Pの移動方向)を、X方向とする。また、X方向に搬送される媒体Pの幅方向を、Y方向とする。Y方向は、感光体ドラム81の回転軸と平行である。また、X方向とY方向に直交する方向を、Z方向とする。
X方向については、媒体Pが定着装置10を通過するときの搬送方向を+X方向とし、その反対方向を−X方向とする。Y方向については、+X方向を向いて左手方向を+Y方向とし、右手方向を−Y方向とする。Z方向については、図1の上方向を+Z方向とし、下方向を−Z方向とする。
<定着装置の構成>
次に、本実施の形態における定着装置10の構成について説明する。図2は、定着装置10を示す断面図である。定着装置10は、無端状ベルトである定着ベルト11と、定着ベルト11の内周側に配置されたヒータ15と、定着ベルト11の外周側に配置された加圧部材としての加圧ローラ2とを有する。
定着ベルト11は、金属(例えばステンレス鋼)の基層と、基層の表面に形成されたシリコーンゴム等の弾性層と、弾性層の表面に形成されたPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等の被覆層とを有する。基層の厚さは例えば30μmであり、弾性層の厚さは例えば300μmであり、被覆層の厚さは例えば20μmである。定着ベルト11の内径は、例えば30mmである。定着ベルト11の幅方向は、Y方向である。
加圧ローラ2は、ここでは定着ベルト11の下方(−Z方向)に配置されている。加圧ローラ2は、金属のシャフト21と、シャフト21の表面に形成されたシリコーンゴム等の弾性層22と、弾性層22の表面に形成されたPFA等の被覆層23とを有する。加圧ローラ2の軸方向は、Y方向である。加圧ローラ2は、定着ベルト11との間でニップ部を形成し、後述する定着モータ214(図10)からの回転伝達により回転する。
定着ベルト11の内周側には、ステイ12と、ヒータ支持部材13と、熱伝導部材14と、ヒータ15と、熱拡散部材16と、温度センサ17とが配置されている。
ステイ12は、Y方向に長い部材であり、Y方向に直交する面において略コの字状の断面を有する。より具体的には、ステイ12は、X方向に相対する2つの側板部12bと、側板部12bの上端同士をつなぐ天板部12aとを有して構成される。ステイ12は、ヒータ支持部材13、熱伝導部材14、ヒータ15、熱拡散部材16および温度センサ17を支持する構造部品である。ステイ12は、例えば電気亜鉛めっき鋼板等の金属で形成される。
ヒータ支持部材13は、ステイ12の下側(−Z方向)に固定されている。ヒータ支持部材13は、ステイ12に対してヒータ15を支持するものである。ヒータ支持部材13は、ステイ12の2つの側板部12bの内側に固定される2つの側板部13bと、側板部13bの下端同士をつなぐ底板部13aとを有して構成される。
ヒータ支持部材13の底板部13aの下面(−Z方向の面)は、以下に説明する熱伝導部材14に接する。底板部13aのX方向両端には、Y方向に長い溝部13dがそれぞれ形成されている。ヒータ支持部材13は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂で形成される。
熱伝導部材14は、ヒータ支持部材13と、次に説明するヒータ15との間に配置される、例えば板状の部材である。熱伝導部材14は、耐熱性が高く、熱伝導率の高い材料、例えばステンレス(SUS)で形成されている。熱伝導部材14の上面(+Z方向の面)は、ヒータ支持部材13の底板部13aの下面に接触している。
ヒータ15は、定着ベルト11を加熱する板状の熱源(板状ヒータ)である。ヒータ15は、発熱体としての抵抗線を有しており、抵抗線への電流供給によって発熱する。ヒータ15の上面は、熱伝導部材14の下面に接触している。
熱拡散部材16は、ヒータ15と定着ベルト11との間に配置され、ヒータ15の熱を定着ベルト11に伝えるものである。熱拡散部材16は、耐熱性が高く、熱伝導率の高い材料、例えばガラスコーティングされたステンレスで形成されている。熱拡散部材16の上面は、ヒータ15の下面に接触し、熱拡散部材16の下面は、定着ベルト11の内周面に接触している。
熱拡散部材16は、Y方向に長い板状部材のX方向の両端を上方(ヒータ15側)に折り曲げて、一対の折り曲げ片16aを形成したものである。各折り曲げ片16aは、ヒータ支持部材13の底板部13aの溝部13dに挿入され、固定されている。熱伝導部材14およびヒータ15は、ヒータ支持部材13の底板部13aと熱拡散部材16とにZ方向に挟まれた状態で保持される。
また、熱拡散部材16の下面(すなわち定着ベルト11との接触面)には、定着ベルト11の内周面と摺動抵抗(摩擦力)を低減するための摺動グリスが付与されている。
また、熱伝導部材14の上面に接するように、温度センサ17が配置されている。温度センサ17は、熱伝導部材14を介してヒータ15の温度を検知するものであり、ヒータ支持部材13によって支持されている。温度センサ17の出力信号は、後述するヒータ制御部211(図10)に送られ、これに基づいてヒータ15の温度制御が行われる。
図3は、定着装置10を示す斜視図である。図4は、定着装置10から定着ベルト11を取り外して示す斜視図である。定着装置10は、Y方向に相対する一対のサイドフレーム51と、サイドフレーム51を下方(−Z方向)から支持する基台部50と、サイドフレーム51の上方(+Z方向)に位置する上部カバー52とを有する。
上述した定着ベルト11、ステイ12、ヒータ支持部材13、熱伝導部材14、ヒータ15、熱拡散部材16および温度センサ17並びに加圧ローラ2は、Y方向において一対のサイドフレーム51の間に配置されている。また、加圧ローラ2は、これら一対のサイドフレーム51によって回転可能に支持されている。
図4に示すように、一対のサイドフレーム51のY方向の内側には、一対の揺動レバー55が設けられている。各揺動レバー55は、Y方向の支軸56により、サイドフレーム51に揺動可能に取り付けられている。支軸56は、揺動レバー55の下端部(−Z方向の端部)で且つ−X方向の端部に配置されている。
各揺動レバー55には、略円筒状のフランジ部材3が取り付けられている。フランジ部材3は、定着ベルト11(図3)の幅方向両側において、定着ベルト11を内周側から支持する。また、定着ベルト11(図3)の幅方向の各端部に対向するように、従動リング4が設けられている。なお、図3,4では、一方の従動リング4はサイドフレーム51に隠れている。
各揺動レバー55には、ステイ12のY方向端部が、後述するようにフランジ部材3の内部を貫通して固定されている。すなわち、一対の揺動レバー55は、一対のフランジ部材3を介して定着ベルト11を支持し、且つ、ステイ12とそれに支持される各構成要素(ヒータ支持部材13、熱伝導部材14、ヒータ15、熱拡散部材16および温度センサ17)を支持する。
図5は、定着装置10から定着ベルト11と上部カバー52を取り外した状態を示す斜視図である。揺動レバー55の上端部(+Z方向の端部)で且つ+X方向の端部には、当接板57が設けられている。当接板57は、例えば、X方向に直交する板面を有する。
各サイドフレーム51には、揺動レバー55の当接板57に対して−X側に、付勢部材としてのコイルばね62が取り付けられている。コイルばね62の巻軸方向は、X方向である。コイルばね62の−X方向の端部は、当接板57に当接している。コイルばね62の+X方向の端部は、サイドフレーム51の壁部51aに当接している。これにより、コイルばね62は、図5に矢印Rで示す方向に揺動レバー55の当接板57を付勢する。
各サイドフレーム51には、揺動レバー55の当接板57に対して+X側に、駆動機構としてのカム60が取り付けられている。図5では、一方のカム60がサイドフレーム51に隠れている。一対のカム60は、Y方向に延在する回転軸61に取り付けられている。回転軸61の両端は、サイドフレーム51に形成された支持穴51bに回転可能に支持されている。カム60の外周面は、当接板57の+X側の面に当接している。すなわち、当接板57は、コイルばね62の付勢力によって、カム60の外周面に押し当てられている。
カム60は、後述するカムモータ216(図10)からの回転伝達によって回転する。カム60の回転によって、当接板57の位置が変化し、揺動レバー55が支軸56を中心として揺動する。この揺動レバー55の揺動により、定着ベルト11(図3)が加圧ローラ2に対して接近および離間する方向に移動する。
一方のサイドフレーム51には、定着ベルト11の内周側のヒータ15(図2)に電流を供給するための端子部58が取り付けられている。端子部58からは配線59が引き出され、ヒータ制御部211(図10)に接続されている。温度センサ17(図2)の出力も、端子部58からヒータ制御部211(図10)に出力される。
図6は、フランジ部材3を示す斜視図(A)、正面図(B)および側面図(C)である。なお、図6には一方のフランジ部材3のみ示すが、他方のフランジ部材3は、Y方向中心に対して、図6に示したフランジ部材3と対称な形状を有する。
フランジ部材3は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂で形成される。図6(A)〜(C)に示すように、フランジ部材3は、定着ベルト11を支持する略円筒状のベルト支持部31と、ベルト支持部31にY方向に隣接する接続部32とを有する。
ベルト支持部31は、Y方向に延在する中心軸A(第1の中心軸)を中心とする円弧状の接触面31aを有する。この接触面31aは、定着ベルト11の内周面が摺動する面である。ベルト支持部31の半径(すなわち中心軸Aから接触面31aまでの距離)は、例えば14.9mmである。
ベルト支持部31は、上述したステイ12(図2)に嵌合する矩形状の内周部31bを有する。図4に示したステイ12のY方向端部は、ベルト支持部31の内周部31bを貫通して、揺動レバー55に固定される。
ベルト支持部31は、完全な円筒状ではなく、下端部(−Z方向の端部)に開口部31cを有する。この開口部31cを介して、ステイ12に取り付けられたヒータ支持部材13(図2)が定着ベルト11に対向する。
ベルト支持部31は、Y方向において接続部32と反対の側に、テーパ面31dを有している。このテーパ面31dは、ベルト支持部31の接触面31aへの定着ベルト11の取り付けを容易にするために設けられている。
接続部32は、ベルト支持部31から径方向外側に張り出した略環状の部分である。接続部32のベルト支持部31側の面(−Y方向の面)は、従動リング4に当接する突き当て面32aである。突き当て面32aは、XZ面と平行な面である。接続部32の下端部(−Z方向の端部)には、XZ面に対して傾斜するテーパ面32bが形成されている。
接続部32の上端部(+Z方向の端部)には、ネジを貫通する固定穴32cが形成されている。固定穴32cを貫通するネジにより、フランジ部材3が揺動レバー55に固定される。
図6(C)に示すように、ベルト支持部31の接続部32側の端部には、従動リング4を支持するリング支持部としてのリング支持溝33が形成されている。このリング支持溝33は、従動リング4を回転可能に支持する部分である。リング支持溝33の底部(接触面)33aは、Y方向に延在する中心軸B(第2の中心軸)を中心とする円弧状に延在している。中心軸Bからリング支持溝33の底面33aまでの距離は、例えば、14.4mmである。
図6(B)および(C)に示すように、ベルト支持部31の接触面31aを規定する円弧の中心軸Aと、リング支持溝33の底面33aを規定する円弧の中心軸Bとは、互いにずれた位置にある。
図7は、リング支持溝33の溝形状を説明するための模式図である。リング支持溝33の深さ(すなわちベルト支持部31の接触面31aからリング支持溝33の底面33aまでの距離)Dは、ベルト支持部31の周方向(すなわちリング支持溝33の延在方向)に変化する。このような構成により、中心軸Aと中心軸Bとが互いにずれた位置関係を実現することができる。
定着ベルト11の内径を30mmとし、従動リング4の内径を29.2mmとした場合、中心軸Aと中心軸Bとの距離Sは、0.4mm以下であることが望ましい。後述するように、定着ベルト11が従動リング4の内周縁から突出しないようにするためである。ここでは、中心軸Aと中心軸Bとは、X方向とZ方向の両方にずれているが、これに限定されるものではなく、X方向のみ、あるいはZ方向のみにずれていてもよい。
また、図7に示すように、中心軸Aから接触面31aまでの距離L1は、例えば14.9mmであり、中心軸Bからリング支持溝33の底面33aまでの距離L2は、例えば14.4mmである。中心軸Aと中心軸Bとの距離Sは、例えば0.2mmである。
図8は、従動リング4の形状を示す斜視図(A)および正面図(B)である。従動リング4は、いずれも円形の内周43および外周44を有する。また、従動リング4は、定着ベルト11の端面に接触する第1接触面41と、フランジ部材3の突き当て面32aに当接する第2接触面42とを有する。
従動リング4は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)あるいはPPS等の樹脂で形成されている。従動リング4の内径R1は、例えば29.2mmであり、外径R2は、例えば35mmである。従動リング4の幅Hは、例えば2.9mmであり、周方向に亘って一定である。従動リング4の厚さTは、例えば0.3mmである。すなわち、従動リング4は、厚さ方向に撓むことが可能な厚さを有する。
図9(A)は、フランジ部材3のリング支持溝33に従動リング4を取り付けた状態を示す模式図である。リング支持溝33の幅は、従動リング4の厚さよりも広く、従動リング4はリング支持溝33内でY方向に移動することが可能である。従動リング4の第1接触面41は、ベルト支持部31側を向き、従動リング4の第2接触面42は、突き当て面32aに対向している。
図9(B)は、フランジ部材3と、従動リング4と、定着ベルト11と、加圧ローラ2との位置関係を示す模式図である。フランジ部材3のベルト支持部31に定着ベルト11を取り付けると、定着ベルト11の幅方向(Y方向)の端面が、従動リング4の第1接触面41に対向する。
定着ベルト11の回転に伴い、定着ベルト11が矢印で示すようにY方向に寄ると、定着ベルト11のY方向の端面が、従動リング4の第1接触面41に接触する。これにより、従動リング4は突き当て面32a側に移動し、第2接触面42が突き当て面32aに当接する。これにより、定着ベルト11のY方向の位置が規制される。
また、ベルト支持部31の下部(図6に示した開口部31cが形成された部分)では、定着ベルト11が接触面31aに接触していないため、この部分を通過した定着ベルト11が再び接触面31aに接触する際に、Y方向に変位する可能性がある。その場合には、従動リング4が撓み、この従動リング4の撓みをテーパ面32bで逃がすことができるようになっている。
<画像形成装置の制御系>
次に、画像形成装置1の制御系について説明する。図10は、画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。画像形成装置1は、制御部200と、I/F(インタフェース)制御部201と、受信メモリ202と、画像データ編集メモリ203と、操作部204と、センサ群205と、帯電ローラ用電源206と、現像ローラ用電源207と、供給ローラ用電源208と、転写ローラ用電源209と、ヘッド制御部210と、ヒータ制御部211と、定着駆動制御部213と、カム駆動制御部215と、搬送制御部217と、駆動制御部219と、ベルト駆動制御部221とを備える。
制御部200は、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポート、タイマ等を有して構成されている。制御部200は、上位装置からI/F制御部201を介して印刷データおよび制御コマンドを受信し、画像形成装置1の印刷動作を行う。
受信メモリ202は、上位装置からI/F制御部201を介して入力された印刷データを一時的に記憶する。画像データ編集メモリ203は、受信メモリ202に記憶した印刷データを受け取ると共に、その印刷データを編集処理することによって形成された画像データ、すなわちイメージデータを記録する。
操作部204は、画像形成装置1の状態を表示するための表示部(例えばLED)および操作者が指示を入力するための操作部(例えばスイッチ)を備える。センサ群205は、画像形成装置1の動作状態を監視するための各種センサ、例えば媒体位置センサ、温湿度センサ、および濃度センサ等を含む。
帯電ローラ用電源206は、制御部200の制御により、帯電ローラ82に、感光体ドラム81の表面を一様に帯電させるための帯電電圧を印加する。現像ローラ用電源207は、制御部200の制御により、現像ローラ84に、感光体ドラム81の表面の静電潜像を現像するための現像電圧を印加する。
供給ローラ用電源208は、制御部200の制御により、供給ローラ85に、トナーを現像ローラ84に供給するための供給電圧を印加する。転写ローラ用電源209は、制御部200の制御により、転写ローラ88に、感光体ドラム81のトナー像を媒体Pに転写するための転写電圧を印加する。
ヘッド制御部210は、画像データ編集メモリ203に記録されたイメージデータを露光ヘッド83に送り、露光ヘッド83を発光制御する。ヒータ制御部(定着制御部)211は、温度調節回路であり、定着装置10の温度センサ17(図2)の出力信号に基づき、ヒータ用電源212からヒータ15(図2)に所定の電流を供給する。
定着駆動制御部213は、定着装置10の加圧ローラ2(図2)を回転させるため、定着モータ214を回転させる。カム駆動制御部215は、カム60(図3〜5)を回転させるため、カムモータ216を回転させる。これによりカム60が揺動レバー55を揺動させ、定着ベルト11が加圧ローラ2に対して接近または離間する方向に移動する。
搬送制御部217は、媒体Pを搬送するため、搬送モータ218の回転を制御し、図1に示したピックアップローラ72、フィードローラ73、搬送ローラ対75,76を回転させる。駆動制御部219は、各プロセスユニット80の感光体ドラム81、現像ローラ84、供給ローラ85等を回転させるための駆動モータ220を回転させる。
ベルト駆動制御部221は、転写ベルト89を駆動するため、ベルトモータ222の回転を制御して、ベルト駆動ローラ90を回転させる。なお、排出ローラ対92,93,94は、定着モータ214からの回転伝達によって回転する。
<画像形成装置の動作>
次に、画像形成装置1の動作について、図1および図10を参照して説明する。画像形成装置1の制御部200は、上位装置からI/F制御部201を介して印刷コマンドと印刷データを受信すると、画像形成(印刷)動作を開始する。制御部200は、受信メモリ202に印刷データを一時的に記録し、記録した印刷データを編集処理してイメージデータを生成し、画像データ編集メモリ203に記録する。
制御部200は、また、搬送制御部217により搬送モータ218を駆動させる。これにより、ピックアップローラ72およびフィードローラ73が回転し、給紙トレイ71に収納された媒体Pを一枚ずつ搬送路に送り出す。さらに搬送ローラ対75,76が、媒体Pを、搬送路に沿って画像形成部8まで搬送する。
画像形成部8では、ベルト駆動ローラ90により回転する転写ベルト89が、媒体Pを吸着保持して搬送する。媒体Pは、プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cの順に通過する。
制御部200は、各プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cにおいて、各色のトナー像の形成を行う。すなわち、制御部200は、各プロセスユニット80の帯電ローラ82、現像ローラ84および供給ローラ85に対し、帯電ローラ用電源206、現像ローラ用電源207および供給ローラ用電源208から、帯電電圧、現像電圧および供給電圧をそれぞれ印加する。
制御部200は、また、駆動制御部219により駆動モータ220を回転させ、感光体ドラム81を回転させる。感光体ドラム81の回転に伴って、帯電ローラ82、現像ローラ84および供給ローラ85も回転する。帯電ローラ82は、その帯電電圧により、感光体ドラム81の表面を一様に帯電させる。
制御部200は、さらに、画像データ編集メモリ203に記録されているイメージデータに基づき、ヘッド制御部210を発光制御する。ヘッド制御部210は、露光ヘッド83により、一様に帯電された感光体ドラム81の表面を露光し、静電潜像を形成する。
感光体ドラム81の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ84に付着したトナーによって現像され、感光体ドラム81の表面にトナー像が形成される。感光体ドラム81の回転によりトナー像が転写ベルト89の表面に接近すると、制御部200は、転写ローラ用電源209から転写ローラ88に転写電圧を印加する。これにより、感光体ドラム81に形成されたトナー像が、転写ベルト89上の媒体Pに転写される。媒体Pに転写されなかったトナーは、クリーニング部材86によって掻き取られる。
このように、各プロセスユニット80K,80Y,80M,80Cで形成された各色のトナー像が媒体Pに順次転写され、互いに重ね合される。各色のトナー像が転写された媒体Pは、転写ベルト89によってさらに搬送され、定着装置10に到達する。
定着装置10では、定着ベルト11が回転し、ヒータ制御部211によってヒータ15が加熱され、所定の定着温度に達している。定着装置10に搬送された媒体Pは、定着ベルト11と加圧ローラ2との間で加熱および加圧され、トナー像が媒体Pに定着される。
トナー像が定着した媒体Pは、排出ローラ対92,93,94により、画像形成装置1の外部に排出され、スタッカ部95上に積載される。これにより、媒体Pへのカラー画像の形成が完了する。
<定着装置の動作>
ここで、定着装置10の動作について説明する。まず、定着ベルト11と加圧ローラ2の離接動作について説明する。定着装置10は、定着動作の終了時に、定着ベルト11を加圧ローラ2から離間させる離間動作を行う。具体的には、制御部200が、カムモータ216を駆動してカム60を回転させる。
図11および図12は、離間動作時の定着装置10を示す図である。図11は、定着ベルト11および上部カバー52を取り外した状態を示し、図12は、定着ベルト11および上部カバー52を取り付けた状態を示す。
図11に示すように、離間動作時には、制御部200は、カムモータ216(図10)を駆動し、カム60を所定の方向に回転させる。カム60は、揺動レバー55の当接板57を、矢印Fで示すように−X方向に押圧する。これにより、揺動レバー55は、コイルばね62の付勢力に抗して、支軸56を中心として矢印C1で示す方向に揺動する。これにより、図12に示すように、定着ベルト11が加圧ローラ2から上方に離間する。
一方、定着動作の開始時には、定着ベルト11を加圧ローラ2に接触させる接触動作が行われる。この場合、制御部200は、カムモータ216を駆動し、カム60を離間動作時とは逆方向に回転させる。これによりカム60による当接板57の押圧が弱まるため、揺動レバー55は、コイルばね62の付勢力により、支軸56を中心として矢印C1とは反対の方向に揺動する。これにより、図3に示したように、定着ベルト11が加圧ローラ2に接触し、ニップ部が形成される。
定着動作の開始には、制御部200は、定着モータ214(図10)を駆動して加圧ローラ2を回転させる。加圧ローラ2が回転すると、加圧ローラ2に接触している定着ベルト11が、加圧ローラ2に従動して回転する。
また、加圧ローラ2の回転開始と略同時に、ヒータ用電源212(図10)からヒータ15に電流が供給される。ヒータ15は電流供給によって発熱し、ヒータ15の熱は、熱拡散部材16を介して定着ベルト11に伝わる。温度センサ17は、熱伝導部材14を介してヒータ15の温度を検出し、ヒータ制御部211(図10)に出力する。ヒータ制御部211は、定着ベルト11の温度が目標温度に保たれるよう、ヒータ15に供給する電流を制御する。
画像形成部8(図1)でトナー像が転写された媒体Pは、定着ベルト11と加圧ローラ2との間のニップ部に侵入する。そして、定着ベルト11により加えられる熱と、定着ベルト11と加圧ローラ2とで挟み込まれる圧力とにより、トナーが溶融して媒体Pに定着する。
<実施の形態の作用>
上述した定着動作では、定着ベルト11の回転に伴い、定着ベルト11が+Y方向または−Y方向に寄る。その際、図9(B)を参照して説明したように、定着ベルト11の端部が従動リング4に当接し、従動リング4が突き当て面32aに当接することにより、定着ベルト11の幅方向の位置が規制される。
この従動リング4は、定着ベルト11の端面との接触により、定着ベルト11に追従して回転する。このとき、定着ベルト11の回転速度と従動リング4の回転速度とに速度差が生じやすいため、定着ベルト11の端面との摩擦によって、従動リング4の表面がすり減る。以下では、この点について説明する。
図13(A)は、比較例における定着ベルト11と従動リング4と突き当て面32aとの接触状態を示す模式図である。この比較例では、ベルト支持部31の接触面31aのなす円弧の中心軸Aと、リング支持溝33の底面33aのなす円弧の中心軸とが一致している。
この場合、定着ベルト11は中心軸Aを中心として回転し、従動リング4も中心軸Aを中心として回転する。そのため、従動リング4の表面(すなわち図8に示した第1接触面41)における定着ベルト11との接触領域は、中心軸Aを中心とする環状で幅の狭い領域となる。そのため、従動リング4の表面が削られて、溝が形成される可能性がある。
図13(B)は、比較例における従動リング4の溝4aの発生状態を示す模式図である。図13(C)は、図13(B)に符号Eで示した部分の表面粗さの分布の一例を示す模式図である。図13(C)において、縦軸は径方向位置(R)を示し、横軸は表面粗さを示す。上記の通り、従動リング4の表面における定着ベルト11との接触領域は、幅の狭い環状領域であるため、従動リング4の表面が削り取られて深い溝4aが形成される。従動リング4の表面の溝4aが深くなると、従動リング4に接触する定着ベルト11にも損傷が発生する可能性がある。
図14(A)は、本実施の形態における定着ベルト11と従動リング4と突き当て面32aとの接触状態を示す模式図である。本実施の形態では、上記の通り、ベルト支持部31の接触面31aのなす円弧の中心軸Aと、リング支持溝33の底面33aのなす円弧の中心軸Bとがずれている。
定着ベルト11は、中心軸Aを中心として回転する。一方、定着ベルト11の回転速度と従動リング4の回転速度とに速度差があると、従動リング4は、中心軸Bを中心として回転する。すなわち、定着ベルト11の回転中心と従動リング4の回転中心とが異なる。そのため、定着ベルト11が従動リング4の表面に同じ径方向位置で接触し続けることがなくなる。すなわち、従動リング4の表面(すなわち図8に示した第1接触面41)における定着ベルト11との接触領域は、従動リング4の内周近傍から外周近傍に亘る広い領域となる。
図14(B)は、本実施の形態における従動リング4の溝4bの発生状態を示す模式図である。図14(C)は、図14(B)に符号Eで示した部分の表面粗さの分布の一例を示す模式図である。図14(C)において、縦軸は径方向位置(R)を示し、横軸は表面粗さを示す。上記の通り、従動リング4の表面における定着ベルト11との接触領域は、従動リング4の内周近傍から外周近傍に亘る広い領域となるため、従動リング4の表面の削り取られる範囲が広くなる。従動リング4の表面に溝4bが形成されても、その深さは浅くなる。そのため、従動リング4の損傷を抑制し、この従動リング4に接触する定着ベルト11の損傷も抑制することができる。
また、上記の通り、定着ベルト11の内径を30mmとし、従動リング4の内径を29.2mmとした場合、中心軸Aと中心軸Bとの距離Sは、0.4mm以下であることが望ましい。中心軸Aと中心軸Bとの距離Sが、定着ベルト11の内径から従動リング4の内径を差し引いた値(ここでは0.8mm)の1/2以下であれば、定着ベルト11が従動リング4の内周側から外れることがないためである。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、本実施の形態では、ベルト支持部31が中心軸A(第1の中心軸)を中心とする円弧状の接触面31aで定着ベルト11に接触し、リング支持溝33が中心軸B(第2の中心軸)を中心とする円弧状の底面33aで従動リング4に接触し、これらの中心軸A,Bが互いにずれている。そのため、定着ベルト11の回転中心と従動リング4の回転中心とを異ならせることができる。その結果、従動リング4の表面における定着ベルト11との接触領域が広がり、従動リング4の表面に深い溝が形成されることを防止することができる。これにより、従動リング4の損傷を防止することができ、また、従動リング4に接触する定着ベルト11の損傷も防止することができる。
また、従動リング4の径方向の幅Hが、中心軸Aと中心軸Bとの距離Sよりも大きいため、定着ベルト11が中心軸Aを中心として回転し、従動リング4が中心軸Bを中心として回転しても、定着ベルト11と従動リング4との当接状態を確保することができる。
また、ベルト支持部31とリング支持溝33とが、共通のフランジ部材3(支持体)に形成されているため、簡単な構成で、定着ベルト11と従動リング4とを接触面31aおよび底面33aで支持することができる。
また、リング支持溝33は、定着ベルト11の幅方向(Y方向)にベルト支持部31に隣接して形成されているため、従動リング4を定着ベルト11の端面に当接できるように支持することができる。
また、リング支持溝33の深さDが周方向に変化するため、簡単な構成で、中心軸Aと中心軸Bとがずれている構成を実現することができる。
また、フランジ部材3(支持体)が、リング支持溝33に対してベルト支持部31と反対の側に、従動リング4に当接可能な突き当て面32aを有するため、定着ベルト11に当接して変位した従動リング4に当接し、定着ベルト11を幅方向に位置規制することができる。
また、ヒータ15と定着ベルト11との間に熱拡散部材16を有し、ヒータ支持部材13と熱拡散部材16とでヒータ15を挟持しているため、ヒータ15の熱を効率よく定着ベルト11に伝えることができる。
また、突き当て面32aの下方に隣接してテーパ面32bが形成されているため、定着ベルト11が、ベルト支持部31の下方(開口部31cが形成された部分)を通過して接触面31aに接触する際にY方向に変位した場合には、従動リング4を撓ませ、テーパ面32bで従動リング4の撓みを逃がすことができる。
なお、上記の実施の形態では、ベルト支持部31とリング支持溝33と接続部32とが共通のフランジ部材3(支持体)に形成されていたが、これらを別体として形成することも可能である。
また、上記の実施の形態では、定着ベルト11の外周側に、加圧部材として加圧ローラ2を設けたが、加圧ローラ2の代わりに、例えば加圧パッドを設けてもよい。
上記の実施の形態では、定着ベルト11の内周側に、ステイ12、ヒータ支持部材13、熱伝導部材14、ヒータ15、熱拡散部材16および温度センサ17を設けたが、このような構成に限らず、定着ベルト11をヒータ15によって内周側から加熱できる構成であればよい。
上記の実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置について説明したが、本発明は単色(モノクロ)画像を形成する画像形成装置に適用することもできる。また、本発明は、例えば、電子写真方式を利用して媒体に画像を形成する画像形成装置(例えば複写機、ファクシミリ、プリンタ、複合機等)およびその定着装置に利用することができる。
1 画像形成装置、 2 加圧ローラ(加圧部材)、 3 フランジ部材(支持体)、 4 従動リング、 7 媒体供給部、 8 画像形成部、 9 媒体排出部、 10 定着装置、 11 定着ベルト、 12 ステイ、 13 ヒータ支持部材、 14 熱伝導部材、 15 ヒータ、 16 熱拡散部材、 17 温度センサ、 31 ベルト支持部、 31a 接触面、 31b 内周部、 31c 開口部、 32 接続部32a 突き当て面、 32b テーパ面、 32c 固定穴、 33 リング支持溝(リング支持部)、 33a 底部(接触面)、 41 第1接触面、 42 第2接触面、 51 サイドフレーム、 52 上部カバー、 55 揺動レバー、 56 支軸、 57 当接板、 60 カム(駆動機構)、 62 コイルばね(付勢部材)。

Claims (15)

  1. 無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内周側に配置されたヒータと、
    第1の中心軸を中心とする円弧状の接触面を有し、当該接触面で前記定着ベルトの内周面に接触するベルト支持部と、
    前記定着ベルトの幅方向において前記定着ベルトの少なくとも一方の側に配置された従動リングと、
    第2の中心軸を中心とする円弧状の接触面を有し、当該接触面で前記従動リングの内周面に接触するリング支持部と
    を備え、
    前記第1の中心軸と前記第2の中心軸とは、互いにずれている
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記従動リングは、径方向に幅を有し、
    前記従動リングの前記幅は、前記第1の中心軸と前記第2の中心軸との距離よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ベルト支持部と前記リング支持部とは、共通の支持体に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記リング支持部は、前記定着ベルトの幅方向に前記ベルト支持部に隣接して形成された溝部であることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記溝部の深さは、周方向に変化することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記ベルト支持部および前記従動リングは、前記定着ベルトの幅方向の両側に配置されていることを特徴とする請求項1から5までの何れか1項に記載の定着装置。
  7. 前記リング支持部に対して前記ベルト支持部と反対の側に、前記従動リングに当接可能な突き当て面を有することを特徴とする請求項1から6までの何れか1項に記載の定着装置。
  8. 前記ベルト支持部の内周側に配置されたステイと、
    前記ステイに取り付けられ、前記ベルト支持部に形成された開口部を介して前記定着ベルトの内周面に対向するヒータ支持部材と
    をさらに有し、
    前記ヒータ支持部材は、前記定着ベルトの内周面に対向するように前記ヒータを支持している
    請求項1から7までの何れか1項に記載の定着装置。
  9. 前記ヒータと前記定着ベルトとの間に配置された熱拡散部材をさらに有し、
    前記ヒータは、前記ヒータ支持部材と前記熱拡散部材とで挟まれて保持されている
    ことを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記リング支持部に対して前記ベルト支持部の前記開口部と反対の側に、前記従動リングに当接可能で、且つ前記第1の中心軸に対して傾斜したテーパ面を有することを特徴とする請求項8または9に記載の定着装置。
  11. 前記第1の中心軸と前記第2の中心軸との距離は、前記定着ベルトの内径から前記従動リングの内径を差し引いた値の1/2以下であることを特徴とする請求項1から10までの何れか1項に記載の定着装置。
  12. 前記従動リングは、厚さ方向に撓むことが可能であることを特徴とする請求項1から11までの何れか1項に記載の定着装置。
  13. 前記定着ベルトは、金属で形成された基層を有し、前記従動リングは、樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から12までの何れか1項に記載の定着装置。
  14. 前記定着ベルトの外周側に、前記定着ベルトとの間でニップ部を形成する加圧部材が配置されていることを特徴とする請求項1から13までの何れか1項に記載の定着装置。
  15. 媒体に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成された画像を前記媒体に定着させる、請求項1から14までの何れか1項に記載の定着装置と
    を備えた画像形成装置。
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