JP2020002304A - 油性インクジェットインクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】揮発性有機溶剤を用いる必要がなく、安全性に優れた、着色樹脂粒子を含む油性インクジェットインクの製造方法を提供する。【解決手段】非水系溶剤及び分散剤を含む連続相と、水、色材、及び水分散性樹脂を含む分散相とを含む油中水型エマルションを作製する工程と、前記油中水型エマルションから前記水を除去する工程とを含む、油性インクジェットインクの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、油性インクジェットインクの製造方法に関する。
インクジェット記録方式は、流動性の高いインクジェットインクを微細なノズルから液滴として噴射し、ノズルに対向して置かれた記録媒体に画像を記録するものであり、低騒音で高速印字が可能であることから、近年急速に普及している。このようなインクジェット記録方式に用いられるインクとして、水を主溶媒として含有する水性インク、重合性モノマーを主成分として高い含有量で含有する紫外線硬化型インク(UVインク)、ワックスを主成分として高い含有量で含有するホットメルトインク(固体インク)とともに、非水系溶剤を主溶媒として含有する、いわゆる非水系インクが知られている。非水系インクは、主溶媒が揮発性有機溶剤であるソルベントインク(溶剤系インク)と、主溶媒が低揮発性あるいは不揮発性の有機溶剤である油性インク(オイル系インク)に分類できる。ソルベントインクは主に有機溶剤の蒸発によって記録媒体上で乾燥するのに対して、油性インクは記録媒体への浸透が主となって乾燥する。
色材を樹脂で包含して着色樹脂粒子の形態とすることで、インクの性能を向上させることが検討されている。
特許文献1には、油性インクジェットインクにおいて、α値5〜60の化合物が側鎖として付加され、かつ、溶剤に混和性の櫛形ポリウレタン化合物によって表面処理されたカプセル型顔料を用いることが開示されている。特許文献1は、この油性インクジェットインクの製造方法として、メチルエチルケトンのような低沸点の非プロトン性溶剤に溶解した櫛形ポリウレタン化合物を、顔料等と混合し、分散させた後、低沸点溶剤を揮発させる方法を開示している。
特開2011−57812号公報
特許文献1で用いられるインクは、インク製造工程において、揮発性有機溶剤を使用する。このような場合、通常、防爆に対応した設備が必要であり、製造時の安全性に課題がある。
本発明の実施形態は、揮発性有機溶剤を用いる必要がなく、安全性に優れた、着色樹脂粒子を含む油性インクジェットインクの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、非水系溶剤及び分散剤を含む連続相と、水、色材、及び水分散性樹脂を含む分散相とを含む油中水型エマルションを作製する工程と、前記油中水型エマルションから前記水を除去する工程とを含む、油性インクジェットインクの製造方法に関する。
本発明の実施形態によれば、揮発性有機溶剤を使用する必要がなく、安全性に優れた、着色樹脂粒子を含む油性インクジェットインクの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態が本発明を限定することはない。
以下、油性インクジェットインクを、「インク」又は「油性インク」という場合がある。
本発明の実施形態の油性インクジェットインクの製造方法は、非水系溶剤及び分散剤を含む連続相と、水、色材、及び水分散性樹脂を含む分散相とを含む油中水型エマルションを作製する工程(以下、「工程1」という場合もある。)と、油中水型エマルションから水を除去する工程(以下、「工程2」という場合もある。)とを含む。
着色樹脂粒子を含む油性インクジェッットインクの製造方法は、一般に、化学的手法を用いた方法、及び、物理化学的手法を用いた方法に大別される。例えば、化学的手法としては、界面重縮合法、界面反応法(in situ重合法)、液中硬化皮膜法(オリフィス法)などが挙げられる。物理化学的手法としては、液中乾燥法(水中乾燥法、油中乾燥法)、コアセルベーション法、融解分散冷却法などが挙げられる。
例えば、コアセルベーション法による油性インクジェッットインクの製造方法は、製造工程において、揮発性の有機溶剤を使用するため、防爆に対応した設備が必要であり、製造時の安全性の配慮が必要となる。また、コアセルベーション法においては、非水系溶剤と揮発性有機溶剤の混合溶媒に樹脂を溶解させ、揮発性有機溶剤を減圧および/または加熱により除去することで、顔料の周りに樹脂を析出させるが、顔料に未吸着の樹脂が発生することや、析出した樹脂の大きさにバラつきが生じるため、樹脂の配合量に限界が生じるなどの課題がある。
本実施形態のインクの製造方法は、油中水型エマルションの油中乾燥法を用いたものである。この方法は、揮発性の有機溶剤を使用する必要がなく、安全性に優れている。
非水系溶剤及び分散剤を含む連続相と、水、色材、及び水分散性樹脂を含む分散相とを含む油中水型エマルションを作製する工程(「工程1」)について説明する。
分散相は、色材として、顔料、染料、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料、染付レーキ顔料等の有機顔料、及び、カーボンブラック、金属酸化物等の無機顔料を用いることができる。
アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
顔料の平均粒子径としては、吐出安定性と貯蔵安定性の観点から、300nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下である。
顔料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、画像濃度とインク粘度の観点から、1〜15質量%であることが好ましい。
顔料は、水に分散させた水分散体の形態で好ましく用いることができる。
顔料としては、顔料表面に、カルボキシ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、スルホ基等の水に対する可溶化基等を結合させ、顔料自体が水中に分散するようにした自己分散顔料を使用しても良い。例えば、自己分散顔料の水分散体を好ましく用いることができる。
または、顔料を、例えば、後述する水溶性非イオン性分散剤等の顔料分散剤を用いて水中に分散させることも好ましい。
染料としては、当該技術分野で一般に用いられているものを任意に使用することができる。染料としては、水に溶解または分散する染料を用いることが好ましい。裏抜けの低減の観点から、インクに含まれる非水系溶剤には溶解しにくいか又は溶解しないものが好ましい。
染料としては、塩基性染料、酸性染料、直接染料、可溶性バット染料、酸性媒染染料、媒染染料、反応染料、バット染料、硫化染料等のうち水溶性の染料および還元等により水溶性になった水溶性染料を好ましく用いることができる。また、アゾ系、アントラキノン系、アゾメチン系、ニトロ系等の分散染料も好ましく用いることができる。これらは単独で、または複数種を組み合わせて使用してもよい。
染料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、画像濃度とインク粘度の観点から、1〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることが一層好ましい。
色材の量は、分散相全量に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。色材の量は、油中水型エマルション全量に対して、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。
分散相は、水分散性樹脂を含むことができる。水分散性樹脂は、水に溶解することなく粒子状に分散することができる性質を有する。水分散性樹脂は、例えば水などの液体に予め分散された樹脂粒子分散体(樹脂エマルション)の形態で加えることが望ましい。
水分散性樹脂としては、酸性基を有する水分散性樹脂、塩基性基を有する水分散性樹脂、酸性基も塩基性基も有さない水分散性樹脂(非イオン性水分散性樹脂)のいずれも用いることができるが、酸性基を有する水分散性樹脂を含むことが好ましい。酸性基としては、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。
酸性基を有する水分散性樹脂は、例えばインク作製時にシェアをかけた際の凝集を抑制しやすくする働きをもつと考えられる。酸性基を有する水分散性樹脂を用いた場合、定着性、インク粘度、及び貯蔵安定性に優れる傾向がある。
水分散性樹脂としては、例えば、水分散性ウレタン樹脂、水分散性ポリエステル樹脂、水分散性(メタ)アクリル樹脂、水分散性(メタ)アクリルシリコーン樹脂、水分散性塩化ビニル樹脂、水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、定着性及び貯蔵安定性の観点から、水分散性ウレタン樹脂、及び水分散性(メタ)アクリル樹脂が好ましく、酸性基を有する水分散性ウレタン樹脂、及び酸性基を有する水分散性(メタ)アクリル樹脂がより好ましい。(メタ)アクリル樹脂は、メタクリル単位を含む樹脂、アクリル単位を含む樹脂、またはこれらの単位をともに含む樹脂を意味する。以下、(メタ)アクリル樹脂について、同じである。
水分散性ウレタン樹脂は、ウレタン基(「―NH―CO−O―」)を有する。一般にウレタン樹脂のウレタン基(「―NH―CO−O―」)は、ポリオールとポリイソシアネートとの反応により得ることができる。
水分散性ウレタン樹脂としては、例えば、水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂を用いることもできる。水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、ポリオールとして、水酸基を複数有する(メタ)アクリル樹脂を用いた樹脂を用いることも好ましい。
また、水分散性ウレタン樹脂としては、ウレタン基(「―NH―CO−O―」)のほかに、ウレア基(「―NH―CO−NH―」)をさらに有する水分散性ウレタンウレア樹脂も好ましい。
ウレタンウレア樹脂は、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを含む材料により得られたウレタンプレポリマーを、水及び/又はポリアミン化合物と反応させることにより、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と水及び/又はポリアミン化合物が反応することでウレア基を生成させて鎖延長することで得ることができる。
水分散性ウレタン樹脂は、貯蔵安定性、耐候性の点から、ポリイソシアネートとして、脂肪族ポリイソシアネートを用いたものが好ましい。
水分散性樹脂は、インクの非水系溶剤への溶解性が、23℃においてインクの非水系溶剤100gに対して溶解できるウレタンウレア樹脂の量として、1g以下であることが好ましい。水分散性樹脂の非水系溶剤への溶解性が低くなると、記録媒体内部に非水系溶剤が浸透する際に、着色樹脂粒子が非水系溶剤から離脱して記録媒体表面に存在しやすくなると考えられる。このため、インクの非水系溶剤への溶解性が、23℃においてインクの非水系溶剤100gに対して溶解できる水分散性樹脂の量として1g以下であるとき、裏抜け低減、及び画像濃度が得られやすい傾向がある。さらに、非水系溶剤中に水分散性樹脂が溶けにくいことで、インクの低粘度化にも寄与すると考えられる。
水分散性樹脂の重量平均分子量は、樹脂の種類によっても異なるが、例えば、5,000〜200,000が好ましく、10,000〜150,000がより好ましい。例えば、水分散性ウレタン樹脂の重量平均分子量は、5,000〜50,000が好ましく、10,000〜30,000がより好ましい。水分散性(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、10,000〜200,000が好ましく、30,000〜150,000がより好ましい。
水分散性樹脂の重量平均分子量は、GPC法で標準ポリスチレン換算で求めた値である。以下で述べる樹脂等における重量平均分子量についても同様である。
水分散性樹脂の水分散体の市販品の例としては、例えば、水分散性ウレタン樹脂の水分散体の市販品としては、三井化学株式会社製WS5984、WS4022、第一工業製薬株式会社製スーパーフレックス740、スーパーフレックス150H、スーパーフレックス500M、スーパーフレックス620、ダイセル・オルネクス株式会社製TW1262などが挙げられる。これらは水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体である。また、これらのうち、ダイセル・オルネクス株式会社製TW1262は、ポリオールとして水酸基を複数有する(メタ)アクリル樹脂を用いた水分散性ウレタン(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品である。また、水分散性(メタ)アクリル樹脂の水分散体の市販品の例としては、例えば、日本合成化学工業株式会社製モビニール6969D等が挙げられる。
また、酸性基を有する水分散性樹脂の水分散体の市販品の例として、例えば、三井化学株式会社製WS5984、WS4022、及び第一工業製薬株式会社製スーパーフレックス740、スーパーフレックス150H、ダイセル・オルネクス株式会社製TW1262、及び、日本合成化学工業株式会社製モビニール6969D等が挙げられる。
水分散性樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
水分散性樹脂の量は、適宜調整できる。水分散性樹脂の量は、例えば、裏抜け低減、定着性及び貯蔵安定性の観点から、インク全量に対して、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。一方、水分散性樹脂の量は、インク粘度の観点から、インク全量に対して、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%%以下がさらに好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。水分散性樹脂の量は、例えば、インク全量に対して、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜15質量%がより好ましく、3〜10質量%がさらに好ましい。
水分散性樹脂の量は、分散相全量に対して、0.1〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。水分散性樹脂の量は、油中水型エマルション全量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。
水としては、水道水、イオン交換水、脱イオン水等を使用することができる。
油中水型エマルションにおいて、水の量は、分散相全量に対して、40〜90質量%が好ましく、50〜80質量%がより好ましい。水の量は、油中水型エマルション全量に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%がさらに好ましい。
分散相は、顔料分散剤をさらに含んでよい。好ましくは、色材が顔料を含み、分散相は顔料分散剤をさらに含んでよい。顔料分散剤としては、例えば、水溶性塩基性(カチオン性)分散剤、水溶性酸性(アニオン性)分散剤、水溶性非イオン性分散剤等が挙げられるが、水溶性非イオン性分散剤が好ましい。
水溶性非イオン性分散剤は、親水基がイオン解離性をもたない分散剤である。水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、分子内の主要な結合の仕方により、エステル型水溶性非イオン性分散剤、エーテル型水溶性非イオン性分散剤、エステル・エーテル型水溶性非イオン性分散剤が挙げられる。
エステル型水溶性非イオン性分散剤は、例えば、グリセリン、ソルビトール、しょ糖などの多価アルコールと脂肪酸がエステル結合した構造をもち、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびしょ糖脂肪酸エステルなどがある。
エーテル型水溶性非イオン性分散剤は、例えば、高級アルコール、アルキルフェノール、アリールフェノール、アリールアルキルフェノールなど水酸基をもつ原料に、主として酸化エチレンを付加させてつくることができ、例えば、ポリグリコールエーテル(例えば、アリールポリグリコールエーテル、アルキルポリグリコールエーテル)が挙げられる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリールアルキルフェニルエーテルなどがある。
エステル・エーテル型水溶性非イオン性分散剤は、例えば、グリセリン、ソルビトールなどの多価アルコールと脂肪酸とからなるエステルに酸化エチレンを付加したものである。分子中にエステル結合とエーテル結合の両方を有している。例えば、脂肪酸ポリエチレングリコールエーテルエステルが挙げられる。
また、水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸重合体、ポリシロキサン共重合体等を用いることもできる。
これらの水溶性非イオン性分散剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性非イオン性分散剤としては、脂肪酸ポリエチレングリコールエーテルエステル、ポリグリコールエーテル(例えば、アリールポリグリコールエーテル)等がより好ましい。
水溶性非イオン性分散剤を用いることで、インクの作製工程において、顔料をより微細にすることができ、効率良く高分子化合物が顔料を覆うことにより、着色樹脂粒子の粒子径をコントロールすることが可能になると考えられる。また、これにより、画像濃度も向上させ得ると考えられる。
また、水溶性非イオン性分散剤を用いるとき、水分散性樹脂が酸性基を有する場合、顔料凝集を防ぎやすく、貯蔵安定性がさらに良好なインクを作製することができる傾向がある。
顔料分散剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料分散剤の量は、適宜設定できる。例えば、質量比で、顔料1に対し顔料分散剤を0.1〜5で配合することができ、好ましくは0.1〜1である。また、顔料分散剤は、インク全量に対し、例えば、0.01〜10質量%で配合することができ、好ましくは0.01〜5質量%である。
顔料分散剤の量は、分散相全量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。顔料分散剤の量は、油中水型エマルション全量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
水溶性非イオン性分散剤が含まれるとき、水溶性非イオン性分散剤は、顔料分散剤全量に対して、50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましい。
連続相の成分について説明する。
連続相は、分散剤(以下、「分散剤A」という場合がある。)を含むことができる。分散剤Aとしては、特に限定されず、例えば、分散剤Aは、イオン性分散剤、非イオン性分散剤、またはその両者を含んでよい。イオン性分散剤は、塩基性基または酸性基を有する分散剤である。イオン性分散剤としては、塩基性(カチオン性)基を有する分散剤である塩基性分散剤、塩基性基を有さず酸性(アニオン性)基を有する分散剤である酸性分散剤が挙げられるが、分散剤Aは、イオン性分散剤を含むことが好ましく、塩基性分散剤を含むことがより好ましい。
分散剤Aは、乳化剤として作用しうると考えられる。また、分散剤Aがイオン性分散剤を含むとき、画像濃度及びインクの貯蔵安定性が向上しやすく、インク粘度も低減しやすい傾向がある。イオン性分散剤は、着色樹脂粒子の分散安定性に寄与してインクの貯蔵安定性にも寄与し得ると考えられる。また、塩基性分散剤は、着色樹脂粒子の平均粒子径を小さくし、かつ、粒子径分布を狭くし得ることでインク粘度の低減に寄与し得ると考えられる。
分散剤Aは、インクに含まれる非水系溶剤に溶解することが好ましく、具体的には、1気圧20℃において分散剤Aとインクに含まれる非水系溶剤とを同容量で混合した場合に、二相に分かれることなく均一に溶解することが好ましい。
塩基性分散剤は、塩基性基を有する分散剤である。塩基性基としては、アミノ基、アミド基、イミノ基、ピロリドン基、モルホリノ基、ニトリル基等が挙げられる。例えば、アミノ基の例としては、非置換アミノ基、及び、モノ又はジアルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等)等の置換アミノ基が挙げられ、例えば、アルキル基等の置換基が、さらに水酸基、アリール基等の置換基等で置換されていてもよい。アミド基の例としても同様に非置換アミド基、及びモノ又はジアルキルアミド基(例えば、ジメチルアミド基等)等の置換アミド基が挙げられ、例えば、アルキル基等の置換基が、さらに水酸基、アリール基等の置換基等で置換されていてもよい。塩基性分散剤は、塩基性基を1種のみ、または2種以上含んでよい。
酸性分散剤は、酸性基を有し塩基性基を有さない分散剤である。酸性基としては、カルボキシ基(−COOH)、スルホ基等が挙げられる。酸性分散剤は、酸性基を1種のみ、または2種以上含んでよい。
塩基性分散剤は、酸性基をさらに有してもよく、有していなくてもよい。
塩基性分散剤の例としては、例えば、主鎖の末端に塩基性基を有する直鎖状または分岐状の分散剤、塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤(以下、「櫛形構造を有する塩基性分散剤」又は「塩基性櫛形分散剤」という場合もある)、及び塩基性(メタ)アクリル樹脂である塩基性分散剤(以下、「塩基性(メタ)アクリル系分散剤」という場合がある。)等が挙げられる。
分散安定化による貯蔵安定性の向上の観点から、塩基性分散剤は、塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤(塩基性櫛形分散剤)を含むことが好ましい。
塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有する塩基性分散剤(塩基性櫛形分散剤)の側鎖のポリエステル部としては、例えば、ヒドロキシカルボン酸、または、ヒドロキシカルボン酸とヒドロキシ基を含まないカルボン酸との混合物から誘導される構造、カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を単位とする重合体等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸とヒドロキシ基を含まないカルボン酸との混合物から誘導される構造の例として、12−ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物から誘導されるカルボニル−C17−アルキレンオキシ基等が挙げられる。カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基として、例えば、カルボニル−C5−アルキレンオキシ基等が挙げられ、例えば、カルボニル−C5−アルキレンオキシ基を単位とする重合体は、ε−カプロラクトンの開環重合によって得ることができる。
ポリエステル部の重合度はとくに限定されず、例えば、2〜80程度であってよい。
塩基性櫛形分散剤は、塩基性基を、例えば、主鎖骨格中に、ポリアミン骨格等の形態で含んでもよく、及び/又は、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を含んでもよい。
塩基性櫛形分散剤が、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を含むとき、塩基性櫛形分散剤は、塩基性基を1個以上有すればよいが、2個以上有することが好ましい。また、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基の種類は、とくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
塩基性櫛形分散剤の例として、例えば、ポリアミン骨格を含む主鎖を有し、かつ、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤(以下、「塩基性櫛形分散剤a」という場合がある。)、及び、主鎖に直接又は連結基を介して連結した塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤(以下、「塩基性櫛形分散剤b」という場合がある。)等が挙げられる。
ポリアミン骨格を含む主鎖を有し、かつ、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマー(塩基性櫛形分散剤a)について説明する。
塩基性櫛形分散剤aにおいて、主鎖のポリアミン骨格としては、例えば、ポリアルキレンイミン骨格が挙げられる。ポリアルキレンイミン骨格のポリアルキレンイミンの例としては、例えばエチレンイミン、プロピレンイミン、ブチレンイミン、ジメチルエチレンイミン、ペンチレンイミン、ヘキシレンイミン、ヘプチレンイミン、オクチレンイミン等の炭素数2〜8のアルキレンイミン、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレンイミンの1種または2種以上を常法により重合して得られるポリマー、ならびにそれらを種々の化合物と反応させて化学的に変性させたポリマー等が挙げられる。
塩基性櫛形分散剤aの例として、主鎖が、ポリアルキレンイミン等のポリアミン骨格を含み、グラフト鎖がポリエステル鎖を含むグラフトポリマーが挙げられる。主鎖である、ポリアミン骨格を含むポリマーの重量平均分子量はとくに限定されないが、60万以下であることが好ましい。
塩基性櫛形分散剤aにおいて、ポリエステル部を含む側鎖は、主鎖のポリアミン骨格の窒素原子にアミド結合を介して結合していることが好ましい。
塩基性櫛形分散剤aの製造方法は特に限定されない。ポリアルキレンイミン骨格等のポリアミン骨格を含む主鎖とポリエステル部を含む側鎖とを含む塩基性櫛形分散剤は、例えば、ポリアルキレンイミン等のポリアミンと遊離のカルボキシ基を有するポリエステルとの反応を含む方法により得ることができる。
塩基性櫛形分散剤aは、ポリアミン骨格を有するが、これ以外の塩基性基をさらに有してもよく、例えば、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性を有してもよい。
主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を有し、ポリエステル部を含む側鎖を複数有するポリマーである塩基性分散剤(「塩基性櫛形分散剤b」)について説明する。
塩基性基櫛形分散剤bは、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を1個以上有すればよいが、2個以上有することが好ましい。また、塩基性基の種類は、とくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。塩基性櫛形分散剤bは、塩基性基を1種のみ又は2種以上が含んでよい。
塩基性櫛形分散剤bの例としては、例えば、主鎖に直接又は連結基を介して結合した塩基性基を有する単位(以下、「単位Xa」という場合がある。)とポリエステル部を含む側鎖を有する単位(以下、「単位Xb」という場合がある。)とを含む共重合体が挙げられる。
単位Xaにおいて、塩基性基はとくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができ、なかでもアミノ基、アミド基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。
単位Xaは、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Xaの例としては、例えば、主鎖の炭素鎖にカルボニル基が結合し、このカルボニル基に、直接又は連結基を介して塩基性基が結合している単位が挙げられる。このような単位として、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーに由来する単位等が挙げられる。塩基性基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に直接または連結基を介して結合していることが好ましい。
アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーとしては、例えば、塩基性基を有する(メタ)アクリレート、塩基性基を有する(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーの具体例として、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。(メタ)アクリレートは、アクリレート、メタクリレート又はそれらの組合せを意味する。(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミド、メタクリルアミド又はそれらの組合せを意味する。以下、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドについて同じである。
単位Xaは、例えば、エポキシ基を有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーに由来する単位であってもよい。エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーが好ましい。上述のアクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーも挙げられる。
アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーにおいて、エポキシ基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に直接または連結基を介して結合していることが好ましい。アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーの例として、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ基を有するモノマーに付加するアミン化合物としては、ヒドロキシ基を有するアミン化合物(例えばアルカノールアミン等)が好ましい。ヒドロキシ基を有するアミン化合物としては、例えば、ベンジルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられ、ジエタノールアミンが特に好ましい。
アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートのジエタノールアミン付加物、グリシジル(メタ)アクリレートのベンジルエタノールアミン付加物等が挙げられる。
エポキシ基を有するモノマーにアミン化合物を付加したモノマーに由来する単位は、例えば、エポキシ基を有するモノマーに由来する単位にアミン化合物を付加することで得ることもでき、そのようにして得られた単位であってもよい。
ポリエステル部を含む側鎖を有する単位(単位Xb)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Xbの例として、例えば、主鎖の炭素鎖にカルボニル基が結合し、このカルボニル基に、直接又は連結基を介してポリエステル部が結合している単位が挙げられる。このような単位として、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とポリエステル部とを含むモノマーに由来する単位が挙げられる。ポリエステル部は、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に直接または連結基を介して結合していることが好ましい。
アクリロイル基又はメタクリロイル基とポリエステル部とを含むモノマーは、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーと、ヒドロキシカルボン酸縮合物等とを反応させることで得ることができる。アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーとしては、例えば、上述のアクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマーの例として挙げたものを用いることができる。ヒドロキシカルボン酸縮合物としては、例えば、12ヒドロキシステアリン酸6縮合物等を用いることができる。反応には、例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド等の触媒、及び/又は、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤等を用いてもよい。
塩基性櫛形分散剤bは、例えば、その他の単位を含んでもよい。その他の単位としては、例えば、炭素数1〜8のアルキル基を有する単位(以下、「単位Xc」という場合がある。)が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基等を用いることができる。
炭素数1〜8のアルキル基を有する単位(単位Xc)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Xcの例としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂の主鎖の炭素原子に、−COORで表される基が結合した単位であって、Rが炭素数1〜8(より好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である単位が挙げられる。
単位Xcとしては、例えば、後述するモノマーXcに由来する単位を用いることができる。
塩基性櫛形分散剤bは、単位Xaを1種のみ、又は2種以上含んでよい。同様に、塩基性櫛形分散剤bは、単位Xbを、それぞれ、1種のみ、又は2種以上含んでよい。また、例えば、塩基性分散剤に単位Xcが含まれるとき、単位Xcは、1種のみ、又は2種以上含まれてよい。
単位Xaは、重合体全体に対して、例えば、1〜50質量%が好ましく、2〜40質量%がより好ましく、2〜30質量%がさらに好ましい。
単位Xbは、重合体全体に対し、例えば10〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましく、40〜85質量%がさらに好ましい。
単位Xcは、重合体全体に対し、例えば1〜90質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
ここで、重合体全体は、塩基性櫛形分散剤bを構成する全単位を基準とする。
塩基性櫛形分散剤bは、例えば、塩基性基を有するモノマー(以下、「モノマーXa」という場合がある)とポリエステル部を含む側鎖を有するモノマー(以下、「モノマーXb」という場合がある)とを含むモノマー混合物を重合して得ることができる。
塩基性基を有するモノマー(モノマーXa)の例として、例えば、上述の、アクリロイル基又はメタクリロイル基と塩基性基とを含むモノマーが挙げられる。ポリエステル部を含む側鎖を有するモノマー(モノマーXb)の例として、例えば、上述の、アクリロイル基又はメタクリロイル基とポリエステル部とを含むモノマーが挙げられる。
モノマー混合物は、例えば、塩基性基を有するモノマー(モノマーXa)に加えて、または、それに代えて、上述のエポキシ基を有するモノマー(例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマー)を含んでもよく、モノマー混合物の重合後に、エポキシ基を有するモノマーに由来する構造に、アミン化合物を反応させて塩基性基を有する単位(単位Xa)を得てもよい。
モノマー混合物は、他のモノマーを含んでよく、他のモノマーとして、たとえば、炭素数1〜8のアルキル基を有するモノマー(以下、「モノマーXc」という場合がある)が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基を有するモノマー(モノマーXc)としては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基と炭素数1〜8のアルキル基とを有するモノマーが好ましい。モノマーXcとしては、例えば、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等が好ましい例として挙げられる。モノマーXcの具体例として、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
モノマー混合物中の各モノマーの配合量は、例えば、上記の各単位の好ましい割合となるように、調整することができる。
モノマー混合物は、公知のラジカル共重合により、重合させることができる。反応系としては、溶液重合または分散重合で行うことが好ましい。
重合反応に際し、反応速度を調整するために、重合開始剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、重合促進剤、分散剤等を反応系に適宜添加することができる。
重合開始剤としては、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物等の熱重合開始剤を使用することができる。その他にも、活性エネルギー線照射によりラジカルを発生する光重合型開始剤を用いることができる。
また、反応系に連鎖移動剤を併用することで、得られる(メタ)アクリル樹脂の分子量を調整することができる。連鎖移動剤としては、たとえば、n−ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ステアリルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン等のチオール類等を好ましく用いることができる。
溶液重合に用いる重合溶媒(反応溶媒)は、特に限定されないが、重合によって得られる樹脂を分散ないし溶解可能であるものが好ましい。
塩基性櫛形分散剤bの重量平均分子量は、5,000〜50,000が好ましく、10,000〜30,000がより好ましい。
塩基性分散剤は、例えば、インクの低粘度化の観点から、塩基性(メタ)アクリル樹脂である分散剤(塩基性(メタ)アクリル系分散剤)を含むことが好ましい。塩基性(メタ)アクリル樹脂は塩基性基を有する(メタ)アクリル樹脂である。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、塩基性基を含み、β−ジカルボニル基及び/又はアルキル基をさらに有することがより好ましい。塩基性分散剤は、例えば、インクの低粘度化の観点から、塩基性基、β−ジカルボニル基、及びアルキル基を有する塩基性(メタ)アクリル系分散剤を含むことが好ましい。このような塩基性(メタ)アクリル系分散剤として、例えば、塩基性基を有する単位(以下、「単位Ya」という場合がある)、β−ジカルボニル基を有する単位(以下、「単位Yb」という場合がある)、及びアルキル基を有する単位(以下、「単位Yc」という場合がある)を含む塩基性(メタ)アクリル系分散剤が挙げられる。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤としては、例えば、塩基性基を有するモノマー(以下、「モノマーYa」という場合がある)、β−ジカルボニル基を有するモノマー(以下、「モノマーYb」という場合がある)、及びアルキル基を有するモノマー(以下、「モノマーYc」という場合がある)を含むモノマー混合物の共重合体、または、そのような共重合体を用いて得られた共重合体が挙げられる。
塩基性基、β−ジカルボニル基及びアルキル基を有する塩基性(メタ)アクリル系分散剤を使用する場合、着色樹脂粒子に対する吸着性がさらに向上し、非水系溶剤中に遊離している分散剤量を低減させて、インク粘度をさらに低下させることができると考えられる。
また、遊離分散剤量が低減することにより、遊離の分散剤が記録媒体の極性基と相互作用することにより生じる着色樹脂粒子と記録媒体の極性基との相互作用の低下が抑制され、着色樹脂粒子が記録媒体表面に残りやすくなり、これにより画像濃度向上、及び裏抜け低減の向上にも寄与する傾向があると考えられる。
塩基性基はとくに限定されず、例えば、上述の塩基性基を用いることができるが、なかでもアミノ基、アミド基、モルホリノ基が好ましく、アミノ基がより好ましい。塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、塩基性基を1種のみ又は2種以上が含んでよい。塩基性基は主鎖に直接又は連結基を介して結合していることが好ましい。
塩基性基を有する単位(単位Ya)は、例えば、上述の単位Xaとして説明したものを用いることができる。塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、単位Yaを1種のみ又は2種以上が含んでよい。
アルキル基としては、炭素数8〜22のアルキル基が好ましく、炭素数12〜22のアルキル基がより好ましい。炭素数8〜22のアルキル基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。具体的には、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基等が挙げられる。塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、これらアルキル基を1種のみ又は複数種含んでよい。
アルキル基を有する単位(単位Yc)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Ycの例としては、例えば、塩基性(メタ)アクリル系分散剤の主鎖の炭素原子に、−COORで表される基が結合した単位であって、Rが、アルキル基(好ましくは炭素数8〜22、より好ましくは炭素数12〜22のアルキル基)である単位が挙げられる。
単位Ycとしては、例えば、後述するモノマーYcに由来する単位を用いることができる。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、単位Ycを、1種のみ又は2種以上含んでよい。
β−ジカルボニル基としては、アセトアセチル基、プロピオンアセチル基等のβ−ジケトン基、アセトアセトキシ基、プロピオンアセトキシ基等のβ−ケト酸エステル基が挙げられる。塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、これらβ−ジカルボニル基を1種のみ又は複数種含んでよい。
β−ジカルボニル基を有する単位(単位Yb)は、例えば、アクリル単位又はメタクリル単位であってよい。
単位Ybの例としては、例えば、主鎖の炭素原子にカルボニル基が結合し、そのカルボニル基の炭素原子に直接または連結基を介してβ−ジカルボニル基が結合している単位が挙げられる。
単位Ybとしては、β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリレートに由来する単位、β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミドに由来する単位等が好ましい。β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリレートとしては、たとえば、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に間接的に結合したβ−ジケトン基またはβ−ケト酸エステル基を有する(メタ)アクリレートが好ましい例として挙げられる。β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基のカルボニル(CO)の炭素原子に間接的に結合したβ−ジケトン基またはβ−ケト酸エステル基を有する(メタ)アクリルアミドが好ましい例として挙げられる。単位Ybとしては、例えば、後述するモノマーYbに由来する単位を用いることができる。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、単位Ybを1種のみ又は2種以上含んでよい。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、他の単位を含んでよい。
塩基性基を有する単位(単位Ya)は、重合体全体に対し、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%以上がより好ましい。
アルキル基を有する単位(単位Yc)は、重合体全体に対し40〜90質量%であることが好ましく、50〜90質量%がより好ましく、60〜80質量%以上がさらに好ましい。
β−ジカルボニル基を有する単位(単位Yb)は、重合体全体に対し、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。
ここで、重合体全体は、塩基性(メタ)アクリル系分散剤を構成する全単位を基準とする。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤は、例えば、塩基性基を有するモノマー(モノマーYa)、β−ジカルボニル基を有するモノマー(モノマーYb)、及びアルキル基を有するモノマー(モノマーYc)を含むモノマー混合物を重合して得ることができる。
モノマーYaの例として、例えば、上述の、モノマーXaの例として挙げたモノマーが挙げられる。
モノマーYcは、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とアルキル基とを有するモノマーが好ましい。モノマーYcの例として、例えば、アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられ、炭素数8〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数12〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。モノマーYcの具体例として、例えば、ベヘニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)クリレート等が挙げられる。
モノマーYbは、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とβ−ジカルボニル基とを有するモノマーが好ましい。モノマーYbとしては、β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリレート、β−ジカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド等が好ましい例として挙げられる。モノマーYbの具体例として、例えば、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレート、ヘキサジオン(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
モノマー混合物は、その他のモノマーを含んでよい。
モノマー混合物は、例えば、塩基性基を有するモノマー(モノマーYa)に加えて、または、それに代えて、上述のエポキシ基を有するモノマー(例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基とエポキシ基とを有するモノマー)を含んでもよく、モノマー混合物の重合後に、エポキシ基を有するモノマーに由来する構造に、上述のエポキシ基を有するモノマーに付加することができるアミン化合物として説明したアミン化合物を反応させて塩基性基を有する単位(単位Ya)を得てもよい。
モノマー混合物中の各モノマーの配合量は、例えば、上記の各単位の好ましい割合となるように、調整することができる。モノマー混合物は、公知のラジカル共重合により、重合させることができる。重合方法としては、例えば、塩基性櫛形分散剤bの合成方法として説明した方法等を用いることができる。
塩基性(メタ)アクリル系分散剤の重量平均分子量は特に制限されないが、インクの安定性およびインク粘度の観点から5000〜30000が好ましい。
塩基性分散剤の市販品の例としては、例えば、日本ルーブリゾール株式会社製ソルスパース17000、ソルスパース16000、ソルスパース13940、CRODA製HYPERMER KD11等が挙げられる。これらのうち、例えば、塩基性櫛形分散剤aの市販品の例として、ソルスパース13940及びHYPERMER KD11が挙げられる。
酸性分散剤の市販品の例としては、例えば、日本ルーブリゾール株式会社製ソルスパース21000等が挙げられる。
分散剤Aは、1種のみ、または2種以上を組み合わせて用いてよい。
例えば、画像濃度及び貯蔵安定性の観点から、塩基性櫛形分散剤と塩基性(メタ)アクリル系分散剤を併用することも好ましい。
分散剤Aの量は、適宜調整できる。分散剤Aの量は、インク全量に対して、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましい。一方、分散剤Aの量は、インク全量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。分散剤の量は、インク全量に対して、例えば、0.1〜10質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、2〜5質量%がさらに好ましい。
分散剤Aの量は、連続相全量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましい。分散剤Aの量は、油中水型エマルション全量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
イオン性分散剤が含まれるとき、イオン性分散剤は、分散剤A全量に対して、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましい。
塩基性分散剤が含まれるとき、塩基性分散剤は分散剤A全量に対して、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましい。
非水系溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤のいずれも使用できる。これらは、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り、2種以上を組み合わせて使用することもできる。なお、本実施形態において、非水系溶剤には、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない非水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の石油系炭化水素溶剤を好ましく挙げることができる。
脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水系溶剤を挙げることができる。市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、カクタスノルマルパラフィンN−10、カクタスノルマルパラフィンN−11、カクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンN−15H、カクタスノルマルパラフィンYHNP、カクタスノルマルパラフィンSHNP、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJXTGエネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれもエクソンモービル社製);モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−60、モレスコホワイトP−70、モレスコホワイトP−80、モレスコホワイトP−100、モレスコホワイトP−120、モレスコホワイトP−150、モレスコホワイトP−200、モレスコホワイトP−260、モレスコホワイトP−350P(いずれも株式会社MORESCO製)等を好ましく挙げることができる。
芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJXTGエネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれもエクソンモービル社製)等を好ましく挙げることができる。
石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
極性有機溶剤としては、脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等を好ましく挙げることができる。
例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル等の1分子中の炭素数が13以上、好ましくは16〜30の脂肪酸エステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12〜20の高級アルコール系溶剤;ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14〜20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等の極性有機溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水系溶剤には、沸点を示さない非水系溶剤も含まれる。
沸点又は蒸留初留点の高い溶剤を用いるとき、インクジェットヘットのノズルでのインクの乾燥を防止しやすい傾向があるが、溶剤による透き通しによる印刷物の裏抜けが生じたり、インク粘度の上昇を招くことがある。ノズルでのインクの乾燥性、印刷物の裏抜け、インク粘度のバランスを勘案し、溶剤を選定すること、又は、複数の溶剤を併用して用いることが好ましい。
非水系溶剤の量は、連続相全量に対して、70〜99質量%が好ましく、80〜99質量%がより好ましい。非水系溶剤の量は、油中水型エマルション全量に対して、30〜80質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましい。
工程1において、油中水型エマルションは、例えば、上記の分散相と連続相とを混合、乳化させることにより製造することができる。
連続相と分散相は、あらかじめ別々に調製することが好ましい。次いで、連続相に分散相を添加し、乳化処理することが好ましい。乳化処理は、例えば、連続相に分散相を添加しながら、超音波ホモジナイザー等を用いて行ってもよく、また、例えば、連続相に分散相を添加後に行ってもよい。
工程1において、油中水型エマルションは、水を除去する前の状態の質量比として、油中水型エマルション全体に対して、分散相20〜50質量%及び連続相80〜50質量%であることが好ましい。
油中水型エマルションから水を除去する工程(工程2)について説明する。
工程2において、油中水型エマルションの分散相の水が除去される。これにより、水を除去された分散相成分を含む着色樹脂粒子が得られると考えられる。
水を除去する方法としては、例えば、減圧及び/又は加熱、又は、液体に気体を吹き込みバブリングすることで、蒸発を促進する方法、及びそれらを組み合わせて用いることができる。減圧及び/または加熱の条件としては、水が除去されるが、連続相の非水系溶剤は残るような条件を採用することができる。減圧には、例えばエバポレーターを用いることができる。加熱温度としては、30℃以上が好ましく、40〜100℃がより好ましく、60℃〜90℃がさらに好ましい。
工程2では、分散相の水は除去前の量に対して80質量%以上除去されることが好ましく、90質量%以上除去されることが好ましく、95質量%以上除去されることがさらに好ましく、99質量%以上除去されることがさらに好ましい。
上記の製造方法によって製造される油性インクジェットインクについて説明する。
上記各成分に加えて、油性インクには、各種添加剤が含まれていてよい。添加剤としては、ノズルの目詰まり防止剤、酸化防止剤、導電率調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤等を適宜添加することができる。これらの種類は、特に限定されることはなく、当該分野で使用されているものを用いることができる。
インク中の水の量は、インク全量に対して1質量%以下が好ましく、1質量%未満がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましい。
インク中の着色樹脂粒子の平均粒子径は、50〜300nmが好ましく、80〜200nmがより好ましい。インク中の着色樹脂粒子の量は、インク全量に対する分散相成分の固形分の量として、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。着色樹脂粒子の平均粒子径は、動的散乱方式による体積基準の平均粒子径であり、例えば、株式会社堀場製作所製の動的光散乱式粒径分布測定装置「LB−500」等を用いて測定することができる。
油性インクジェットインクの粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが、一層好ましい。
油性インクジェットインクを用いた印刷方法としては、特に限定されず、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本実施形態によるインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにすることが好ましい。
本実施形態において、記録媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙、特殊紙等の印刷用紙、布、無機質シート、フィルム、OHPシート等、これらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。これらの中でも、インクの浸透性の観点から、普通紙、コート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
ここで、普通紙とは、通常の紙の上にインクの受容層やフィルム層等が形成されていない紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙、再生紙等を挙げることができる。普通紙は、数μm〜数十μmの太さの紙繊維が数十から数百μmの空隙を形成しているため、インクが浸透しやすい紙となっている。
また、コート紙としては、マット紙、光沢紙、半光沢紙等のインクジェット用コート紙や、いわゆる塗工印刷用紙を好ましく用いることができる。ここで、塗工印刷用紙とは、従来から凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、上質紙や中質紙の表面にクレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と、澱粉等のバインダーを含む塗料により塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙、キャストコート紙等に分類される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。
以下の実施例及び比較例を通して、特に説明のない限り、共通する成分は同一のものである。特に説明のない限り、「%」は「質量%」を示す。
<インクの材料>
実施例及び比較例のインクの材料を下記に示す。
カーボンブラック:MOGAL L(キャボットスペシャリティーケミカルズ製)(粉体)
フタロシアニンブルー:リオノールBGFJ(東洋インキ株式会社製)(粉体)
自己分散顔料:ボンジェットブラックCW−1(オリヱント化学工業株式会社製)(自己分散カーボンブラック、水分散体、固形分20%)
顔料分散剤:borchiGenDFN(Borchers製)(水溶性非イオン性分散剤、アリルアルキルビフェニルポリグリコールエーテル、有効成分100%)
酸性ウレタン1: WS5984(三井化学株式会社製)(酸性基を有する水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分40%)
酸性ウレタン2:スーパーフレックス740(第一工業製薬株式会社製)(酸性基を有する水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分40%)
酸性ウレタン3:WS4022(三井化学株式会社製)(酸性基を有する水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分30%)
酸性ウレタン4:スーパーフレックス150H(第一工業製薬株式会社製)(酸性基を有するウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分38%)
酸性ウレタン5:TW1262(ダイセル・オルネクス株式会社製)(酸性基を有するウレタンウレアとアクリルのハイブリット樹脂の水分散体、有効成分35%)
塩基性ウレタン1:スーパーフレックス620(第一工業製薬株式会社製)(塩基性基を有する水分散性ウレタンウレア樹脂の水分散体、有効成分30%)
非イオン性ウレタン1:スーパーフレックス500M(第一工業製薬株式会社製)(ウレタンウレア樹脂の水分散体、非イオンタイプ、有効成分45%)
酸性(メタ)アクリル1:モビニール6969D(日本合成化学工業株式会社製)(酸性基を有する水分散性(メタ)アクリル樹脂の水分散体、有効成分40%)
ウレタン樹脂c1:下記記載の方法で合成(ウレタン樹脂の溶液、有効成分50%、溶媒はメチルエチルケトン)
ウレタン樹脂c2:下記記載の方法で合成(ウレタン樹脂の溶液、有効成分50%、溶媒はメチルエチルケトン)
ウレタンウレア樹脂c1:下記記載の方法で合成(ウレタンウレア樹脂の溶液、有効成分50%、溶媒はメチルエチルケトン)
塩基性分散剤1:ソルスパース17000(日本ルーブリゾール株式会社製)(有効成分100%)
塩基性分散剤2:ソルスパース16000(日本ルーブリゾール株式会社製)(有効成分100%)
塩基性櫛形分散剤1: HYPERMER KD11(CRODA製)(塩基性櫛形分散剤aの溶液、有効成分40%、溶媒は高沸点パラフィン油)
塩基性櫛形分散剤2:ソルスパース13940(塩基性櫛形分散剤aの溶液、日本ルーブリゾール株式会社製)(有効成分40%、溶媒は石油系溶剤)
酸性分散剤1:ソルスパース21000(日本ルーブリゾール株式会社製)(有効成分100%)
脂肪酸エステル系溶剤1:オレイン酸メチル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
脂肪酸エステル系溶剤1:ミリスチン酸イソプロピル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
石油系炭化水素溶剤1:エクソールD110(エクソンモービル社製)
石油系炭化水素溶剤2:エクソールD130(エクソンモービル社製)
<ウレタン樹脂c1、ウレタン樹脂c2、及びウレタンウレア樹脂c1>
表1に、ジオールa及びbの処方を示す。表1に示す割合でジエタノールアミンを仕込み、110℃まで昇温した。これに、表に示すモノマーをそれぞれの配合量で滴下し、マイケル付加反応を完結させ、ジオールを得た。
Figure 2020002304
表2に比較例で使用したウレタン樹脂溶液(ウレタン樹脂c1、ウレタン樹脂c2及びウレタンウレア樹脂c1)の処方を記載する。
ウレタン樹脂c1及びウレタン樹脂c2は以下のように製造した。
表2に示す配合量にしたがって、上記で得られたジオール溶液と、他のジオール成分としてプロピレングリコールと、MEK(メチルエチルケトン)とを仕込み、スズ系触媒(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、78℃まで昇温した。そして、ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート)を滴下し、固形分50.0質量%の樹脂溶液を得た。
ウレタンウレア樹脂c1は以下のように製造した。
表2に示す配合量にしたがって、上記で得られたジオール溶液と、他のジオール成分としてプロピレングリコールと、MEK(メチルエチルケトン)とを仕込み、スズ系触媒(ジブチル錫ジラウレート)を添加し、78℃まで昇温した。そして、ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート)を滴下し、さらに最後にジアミン(N,N’−ジメチルエチレンジアミン)を滴下し、固形分50.0質量%の樹脂溶液を得た。
各樹脂の重量平均分子量(GPC法、標準ポリスチレン換算)を表中に示す。
Figure 2020002304
表1及び2に記載の材料は、以下の通りである。
ジエタノールアミン:株式会社日本触媒製
ジエチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製
メトキシポリエチレングリコール(PEG9)アクリレート:日油株式会社製
ヘキサメチレンジイソシアネート:富士フイルム和光純薬株式会社製
プロピレングリコール:富士フイルム和光純薬株式会社製
ジブチル錫ラウレート:東京ファインケミカル株式会社製
N,N’−ジメチルエチレンジアミン:広栄化学工業株式会社
メチルエチルケトン:富士フイルム和光純薬株式会社製
<インクの製造>
実施例1〜15のインクを下記のように製造した。
表3及び4に示す配合量で、非水系溶剤及び分散剤を混合し連続相を調整した。次に、表3及び4に示す配合量で、色材、顔料分散剤及び水を混合し、ビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、ダイノーミル Multi LAB)にて分散し、得られた分散液組成物に、表3及び4に示す樹脂エマルションを表3及び4に示す配合量で添加した後、マグネティックスターラーで撹拌した。
連続相をマグネティックスターラーで攪拌した状態で、この連続相に、上記のように予め混合しておいた分散相を滴下しながら、氷冷下、超音波ホモジナイザー「Ultrasonic processor VC―750」(ソニックス社製)を10分間照射し、油中水(W/O)型エマルションを得た。
得られたエマルションを、エバポレーターで減圧しながら、分散相中の水と樹脂エマルションに含まれていた揮発分を除去して、着色樹脂粒子分散体を得た。揮発分の除去率は、ほぼ100質量%であった。この着色粒子分散体をそのままインクとして用いた。
実施例1〜15のインクの揮発分除去(脱溶媒)後の組成を表6及び7に示す。
比較例1〜4のインクを下記のように製造した。
表5のインク処方にしたがって、各成分を混合し、ビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、ダイノーミル Multi LAB)により、分散した。分散後、エバポレーターを用いて、分散体の低沸点溶剤(メチルエチルケトン)の脱溶剤を行った。このようにして、ウレタン樹脂によって顔料をカプセル化し、カプセル化顔料を含むインクを得た。比較例1で用いたウレタン樹脂c1の樹脂は比較例1の非水系溶剤に溶解したが、比較例2及び3で用いたウレタン樹脂c2の樹脂は、比較例2及び3の非水系溶剤に溶解しなかった。
比較例1〜4のインクの脱溶媒後の組成を表8に示す。
<評価方法>
以下の評価方法に従って評価を行った。結果を表6〜8に示す。
(1)インクの粘度
インクの粘度を下記の基準で評価した。インクの粘度は、23℃における粘度であり、レオメーターAR−G2(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、コーン角度2°、直径40mmで測定した。結果を表6〜8に示す。
(評価基準)
AA:インク粘度が12mPa・s未満
A:インク粘度が12mPa・s以上13mPa・s未満
B:インク粘度が13mPa・s以上15mPa・s未満
C:インク粘度が15mPa・s以上
(2)画像濃度及び画像裏抜け
インクジェットプリンタ「オルフィスGD9630」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙マルチ」(理想科学工業株式会社製)にベタ画像を印刷した。印刷から24時間経過後に、分光濃度・測色計(eXact、X−rite社製)を用いて、印刷物表面のOD値(表OD値)、及び印刷物裏面のOD値(裏OD値)を測定した。表OD値から画像濃度を以下の基準で評価した。裏OD値から画像裏抜けを以下の基準で評価した。
(画像濃度 評価基準)
AA:表OD値が1.20以上
A:表OD値が1.10以上1.20未満
B:表OD値が1.10未満
(画像裏抜け 評価基準)
AA:裏OD値が0.25未満
A:裏OD値が0.25以上0.35未満
B:裏OD値が0.35以上0.45未満
C:裏OD値が0.45以上
(3)貯蔵安定性(70℃、4週間)
まず、インク作製直後のインクの粘度を測定した。
次に、インクを密閉容器に入れて、70℃で4週間放置した。その後、インクをサンプリングし、インク粘度を測定した。
インク粘度は23℃における粘度であり、レオメーターAR−G2(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、コーン角度2°、直径40mmで測定した。
作製直後のインク粘度及び4週間放置前後のインク粘度から、次式により粘度変化率を求め、以下の基準で貯蔵安定性を評価した。
粘度変化率(%)=[(4週間放置後のインク粘度×100)/(作製直後の粘度)]−100(%)
(評価基準)
AA:粘度変化率が±3%未満
A:粘度変化率が±3%以上±6%未満
B:粘度変化率が±6%以上
Figure 2020002304
Figure 2020002304
Figure 2020002304
Figure 2020002304
Figure 2020002304
Figure 2020002304
各実施例では、揮発性有機溶剤を使用する必要なく油性インクジェットインクを製造することができた。

Claims (6)

  1. 非水系溶剤及び分散剤を含む連続相と、水、色材、及び水分散性樹脂を含む分散相とを含む油中水型エマルションを作製する工程と、
    前記油中水型エマルションから前記水を除去する工程とを含む、油性インクジェットインクの製造方法。
  2. 前記水分散性樹脂は、酸性基を有する水分散性樹脂を含む、請求項1に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
  3. 前記水分散性樹脂は、水分散性ウレタン樹脂、水分散性(メタ)アクリル樹脂、またはそれらの組合せを含む、請求項1又は2に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
  4. 前記油中水型エマルションにおいて、前記水の量が、前記油中水型エマルション全量に対して1〜50質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
  5. 前記油性インクジェットインクにおいて、水の量が、前記油性インクジェットインク全量に対して1質量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
  6. 前記色材は顔料を含み、前記分散相は顔料分散剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の油性インクジェットインクの製造方法。
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