JP2020000731A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】縫い始めに上糸が絡まりダマになるのを抑制できるミシンを提供する。【解決手段】ミシンは、縫製機構、糸調子機構を備える。縫製機構は、縫針を備える。縫針は、上糸を挿通して保持する目孔を有する。縫製機構は、縫針を上下動することで、布に縫製を実行する。糸調子機構は、糸調子皿と糸調子モータを備える。糸調子モータは、上糸を巻いた糸調子皿を回転する。ミシンのCPUは、縫製機構による布の縫い始めに、糸調子モータを制御して糸調子皿を回転する(S39)。該時、CPUは、上糸の目孔への挿通量に基づく所定量、上糸を回収方向に移動する。回収方向は、上糸が目孔に供給される方向とは反対方向である。【選択図】図9

Description

本発明はミシンに関する。
縫針に挿通した上糸の長さを調整するミシンが公知である。例えば、特許文献1に開示のミシンは、上糸の供給経路の上流側から順に、第一糸調子、第一把持装置、糸たぐり手段、第二把持装置、第二糸調子、糸調子を備える。第一把持装置、第二把持装置は夫々、オン状態になると上糸を把持し、オフ状態になると上糸を解放する。糸たぐり手段は、第一糸調子側から上糸をたぐり寄せる。糸調子は、糸取ばね、ストッパ体を備える。糸取ばねは揺動可能に設ける。ストッパ体はミシンのストッパアクチュエータと係合する。ミシンが第一把持装置、第二把持装置をオン状態、オフ状態に切替えながら、糸たぐり手段が上糸をたぐり寄せた後、ミシンは縫い始める。該時、第二把持装置とストッパアクチュエータはオン状態になる。第二把持装置が上糸を把持し、ストッパ体は、糸取ばねの揺動を禁止する位置まで移動し、糸取ばねの揺動による糸調子からの上糸の繰出しを禁止する。ミシンは、縫い始めに、針先にある上糸を消費する。
特開平6−190172号公報
上記ミシンでは、縫い始めに針先にある上糸を消費して縫製するので、縫製前に針先にある程度以上の上糸がある必要がある。針先にある上糸の長さが長いと、布の下方に引き込まれる上糸が長くなる。故に、針先にある上糸が縫い始めに消費される前に布の下方で絡まりダマになる、いわゆる鳥の巣が生じる可能性がある。
本発明の目的は、縫い始めに上糸が絡まりダマになるのを抑制できるミシンを提供することである。
本発明のミシンは、縫針を装着する上下動可能な針棒を有し、上下動する前記縫針で布に縫製をする縫製部と、上糸を巻いた糸調子皿と、前記糸調子皿を回転する駆動部とを有し、前記縫針への前記上糸の供給量を前記糸調子皿の回転で調整する糸調子機構と、前記縫製部を制御して、前記布を縫製する縫製制御部と、前記縫製制御部による前記布の縫製時、前記駆動部を制御して、前記縫針への前記上糸の供給量を制御する糸調整制御部とを備えるミシンにおいて、前記糸調整制御部は、前記縫製制御部による前記布の縫い始めに、前記駆動部を制御して、前記上糸を、前記縫針に供給される供給方向とは反対の回収方向に、前記上糸の前記縫針への挿通量に基づく所定量移動する糸回収制御部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、糸回収制御部による駆動部の制御により、縫い始めにおける布に残る上糸の量は短くなる。故にミシンは、縫い始めに上糸が絡まりダマになるのを抑制できる。
前記ミシンでは、前記糸回収制御部は、前記縫製制御部による前記布の縫い始めにおいて複数回前記駆動部を制御し、前記複数回の合計で前記所定量、前記上糸を移動してもよい。糸回収部が複数回に亘り上糸を移動することで、ミシンは、縫い始めにおける上糸の消費量が過大になるのを抑制できる。故にミシンは、上糸が縫針から抜ける糸抜けを抑制できる。
前記ミシンでは、前記糸回収制御部は、前記縫製制御部が縫製を開始してから記縫針が前記布に刺さる一回目の貫通開始後、且つ、二回目の貫通開始前に、前記上糸を前記回収方向に少なくとも一回移動してもよい。糸抜けは、上下動する縫針が保持する上糸と、布との間で生じる摩擦により、生じ易い。上糸の移動時機が、縫針の布に対する一回目の貫通開始後、且つ二回目の貫通開始前である。故にミシンは縫針の一回目の貫通時における糸抜けを抑制できる。
前記ミシンでは、前記縫製部は、前記針棒の上下動に同期して上下動することで前記上糸を引上げる天秤を備え、前記糸調整制御部は、前記天秤が前記上糸を引上げ中であるか否かを判断する判断部を備え、前記糸回収制御部は、前記天秤が前記上糸を引上げ中であると前記判断部が判断した時、前記上糸を移動してもよい。天秤が上糸を引き上げる時、上糸は伸張し易い。上糸回収制御部が、天秤による上糸の引上げ中に糸調子皿を回転するので、上糸は回収方向に移動し易い。故にミシンは、縫い始めに上糸が絡まりダマになるのを更に抑制できる。
前記ミシンは、前記縫製制御部による縫い始めを規定する針数が入力される針数入力部を備え、前記糸回収制御部は、前記針数入力部に入力された前記針数以内に、前記上糸を前記所定量移動してもよい。入力部に入力された針数に応じて、ミシンは縫い始めの期間を規定できる。故にミシンは、糸回収制御部による上糸の移動の仕方を多様化できる。
前記ミシンは、前記糸回収制御部が前記上糸を移動する時機が入力される時機入力部を備え、前記糸回収制御部は、前記時機入力部に入力された前記時機で、前記上糸を前記回収方向に移動してもよい。時機入力部に入力された時機に応じて、糸回収制御部による上糸の移動時機は変わる。故にミシンは糸回収制御部による上糸の移動の仕方を多様化できる。
前記ミシンは、前記所定量を入力する移動量入力部を備え、前記糸回収制御部は、前記移動量入力部に入力された前記所定量、前記上糸を移動してもよい。移動量入力部に入力された所定量に応じて、糸回収制御部による上糸の移動量は変わる。故にミシンは糸回収制御部による上糸の移動の仕方を多様化できる。
前記ミシンでは、前記糸調整制御部は、前記糸回収制御部による前記上糸の移動前、且つ、前記縫針の一回目の貫通開始前に、前記上糸を前記供給方向に移動する糸供給制御部を備え、前記糸回収制御部は、前記縫針の一回目の貫通開始後、前記所定量、前記上糸を移動してもよい。糸回収制御部による上糸の移動前、上糸は供給方向に移動する。故に、ミシンは縫針の一回目の貫通時に必要な上糸が不足するのを防止でき、糸抜けを確実に抑制できる。
ミシン1の斜視図。 糸調子機構60の断面図。 糸調子モータ16の出力軸18とコイル33の概念図。 ミシン1の電気ブロック図。 第一関係式と第二関係式を示すグラフ。 針棒11の針棒運動曲線、天秤51の天秤糸量曲線、回転釜39の釜糸量曲線と上糸6の供給量を示す説明図。 回転釜39が上糸6を捕捉する流れを示す説明図。 縫製処理の流れ図。 図8に続く、通常処理の流れ図。 縫製開始前の縫針10と布99の正面図。 通常処理の流れ図。 布99に対して一回目の貫通を実行する縫針10の正面図。 一回目の貫通を実行して布99よりも上方に移動した縫針10の正面図。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。図1に示すミシン1は、布99に閂止縫目を形成する閂止ミシンである。
図1〜図6を参照し、ミシン1の概略構造を説明する。ミシン1はベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2はミシン1の土台であり、水平に延びる作業台に設置する。ベッド部2は、ベッド本体部7とシリンダベッド部8を備える。ベッド本体部7は略箱状である。シリンダベッド部8はベッド本体部7から前方に延びる。ベッド本体部7内部とシリンダベッド部8の内部は互いに連通する。シリンダベッド部8は前端部の上面に針板26を備える。作業者は針板26に布99を載置する。針板26は針穴を備える。脚柱部3はベッド本体部7の後部から上方に延びる。アーム部4は脚柱部3の上部から前方に延び、ベッド部2と対向する。アーム部4の前端部は先端部5である。先端部5は右壁部5Aと貫通孔5B(図2参照)を備える。右壁部5Aは先端部5の右側の壁部である。貫通孔5Bは右壁部5Aを左右方向に貫通する。
図4に示す如く、ミシン1は制御装置30、操作部46、ペダル38を備える。制御装置30は作業台下面に固定する。制御装置30はミシン1の動作を制御する。操作部46は作業台の上面に固定する。操作部46は表示部48と入力部47を備える。表示部48は各種情報を表示する。入力部47は作業者が入力する各種情報を検出する。入力部47は電源ボタンを含む。
図1に示す如く、ミシン1は縫製機構12を備える。図1、図7に示す如く、縫製機構12は縫針10を装着し上下動可能な針棒11を有し、上下動する縫針10で布99に縫目98を形成する。縫製機構12は主モータ27(図4参照)、上軸15、連竿、天秤機構、針棒上下動機構、釜機構40、布送り装置20を備える。主モータ27はアーム部4後部にて支持する。上軸15はアーム部4内部で前後方向に延びる。上軸15の後端部は継手を介して主モータ27の出力軸に連結する。上軸15は主モータ27の駆動で回転する。上軸15の前端部と後端部は互いに同軸である。上軸15は後端部近傍にクランク部を備える。クランク部は上軸15の前端部と後端部の軸線からずれた位置で湾曲する湾曲部である。連竿は脚柱部3内部で上下方向に延びる。連桿の上端部はクランク部に対して回動可能に連結する。
天秤機構と針棒上下動機構は先端部5にて支持する。天秤機構は天秤クランクと天秤51を備える。天秤クランクは上軸15の前端部に連結する。天秤51は天秤クランクに設ける。天秤クランクが上軸15と共に回転することで、天秤51は針棒11の上下動と連動して上下動する。天秤51は上糸挿通孔を有する。天秤51は上糸挿通孔に挿通した上糸6を保持する。上糸6(図7参照)は糸供給源から繰り出して、後述の糸調子機構60を経由して、天秤51の上糸挿通孔に到る。
針棒上下動機構は針棒クランクロッド、針棒11等を備える。針棒クランクロッドは天秤クランクに回動可能に連結し、上下方向に延びる。針棒11は上下方向に延び、針棒クランクロッドに連結する。針棒11の下端は縫針10を装着する。縫針10は下端に目孔10A(図10参照)を有する。縫針10は天秤51の上糸挿通孔を経由した上糸6を目孔10Aに挿通して保持する。針棒クランクロッドが天秤クランクの回転により往復運動することで、針棒11は縫針10と共に上下動する。
釜機構40はベッド部2内部に設ける。釜機構40は回動軸、腕部、下軸、回転釜39を備える。回動軸はベッド本体部7にて回動可能に支持し、ベッド本体部7の内部で前後方向に延びる。腕部は回動軸に固定し、回動軸から右方に突出する。腕部の先端部は連竿の下端部と回動可能に連結する。連竿が上軸15の回動に伴って往復運動することで、腕部は回動軸を往復回動する。下軸はベッド本体部7とシリンダベッド部8の内部で前後方向に延び、回動できる。下軸は上軸15の下方且つ回動軸の左方にある。下軸は連結部を介して回動軸と連結する。下軸は回動軸と連動して往復回動する。
図7に示す如く、回転釜39は下軸の前端部に設け、針穴の下方にある。回転釜39は下軸を中心に回動できる。回転釜39は剣先36を備える。剣先36は回転釜39の外周部分の一部であり、下軸を中心とした正面視時計回り側に向けて突出する。回転釜39はボビンケース32を装着できる。ボビンケース32は下糸9を巻回したボビンを収容する。ボビンケース32は引出部34を備える。引出部34はボビンから繰り出した下糸9を外側に引き出す。
ミシン1はシリンダヘッド部8内部に糸切機構を備える。糸切機構は固定刃、可動刃、糸切ソレノイド161(図4参照)を備える。可動刃は糸切ソレノイド161に連結する。糸切ソレノイド161が駆動することで、可動刃は固定刃に対して移動し、糸切機構は上糸6と下糸9を切断する。
図1、図4に示す如く、布送り装置20は可動体31、揺動軸、送り台37、揺動モータ41、送り板、ラック軸22、移動モータ42、押え腕23、布押えモータ43を備える。可動体31はベッド本体部7の内部で前後動可能に設ける。揺動軸は可動体31に固定した上下方向に延びる軸であり、ベッド本体部7から上方に突出する。送り台37はベッド本体部7の内部で可動体31と連結し、且つ揺動軸に揺動可能に設ける。故に、送り台37は可動体31と共に前後動でき、且つ揺動軸を中心に左右方向に揺動できる。揺動モータ41は送り台37に連結する。揺動モータ41が駆動することで、送り台37は揺動軸を中心に揺動する。送り板はベッド部2上面に配置する。送り板は布99を支持する。送り板は送り台37と一体的に、前後動し且つ揺動する。送り板は前端部に孔を有する。上下動する縫針10は送り板の孔を通過して針板26の針穴に達する。
ラック軸22はベッド本体部7上方で前後方向に延び、且つ前後動できる。ラック軸22の前端部は揺動軸の上端部に連結する。ラック軸22の後端部は脚柱部3の内部に配置する。移動モータ42は脚柱部3内部に設ける。移動モータ42はラック軸22を前後動する。該時、送り台37、送り板、揺動軸、可動体31はラック軸22と一体的に前後動する。
押え腕23は送り台37から上方に延び、且つベッド部2の上方で前方へ延びる。押え腕23は送り台37と一体的に、前後動可能且つ揺動できる。押え腕23は押え足24、軸部29、レバー部25を備える。押え足24は押え腕23の前端部に上下動可能に設ける。押え足24は針板26の上方に配置する。軸部29は左右方向を軸方向とし、押え腕23の前後方向略中央部に設ける。レバー部25は押え腕23の左面と右面の夫々に設け、軸部29を中心に回動できる。レバー部25の前端部は押え足24に連結する。布押えモータ43は脚柱部3の内部に設ける。布押えモータ43はアーム部4の内部に設けたリンク機構を介して、レバー部25の後端部に連結する。レバー部25が、布押えモータ43の駆動に伴い軸部29を中心に回動することで、押え足24は上下動する。押え足24は送り板との間で布99を押圧できる。
図1、図2に示す如く、ミシン1は先端部5の右壁部5Aに糸調子機構60を備える。糸調子機構60は糸調子ケース62、糸調子台63、糸取ばね65、糸調子モータ16、糸調子皿69、エンコーダ21(図4参照)を備える。糸調子機構60は糸調子モータ16の動力で糸調子皿69と縫目98の間に糸を供給する。糸調子ケース62は右壁部5Aの貫通孔5Bの内側に締結部材で固定する環状部材である。糸調子台63は糸調子ケース62の内側に螺子14で固定する環状部材である。糸取ばね65は糸調子台63の外側面に固定し、糸調子台63と糸調子ケース62の間に巻く。糸取ばね65の一端部は右壁部5Aから右方に露出する。糸調子モータ16はアーム部4の内側に固定する。糸調子モータ16が有する後述の出力軸18は糸調子台63の中心孔を介して、右壁部5Aの右方に突出する。糸調子皿69は出力軸18の右端部に螺子28で固定する。上糸6は糸調子皿69に1〜2回程巻きつける。
糸調子モータ16は糸調子皿69を回動可能に支持する出力軸18を有し、出力軸18を介して糸調子皿69を回動することで上糸6に張力を付与する。糸調子モータ16は二相のバイポーラ型パルスモータである。糸調子モータ16は出力軸18、複数のコイル33(図3参照)を備える。出力軸18は左右方向を軸方向として回動できる。出力軸18右端部はアーム部4右方で糸調子皿69を支持する。本実施形態では出力軸18は糸調子皿69に直接的に連結する。複数のコイル33は出力軸18の回動方向に沿って、複数配置する。本実施形態のコイル33の個数は四個である。ミシン1は各コイル33に、双方向に電流を供給できる。ミシン1は通電した複数のコイル33で生じる電磁力によって、後述の出力軸18の位相差を制御する。エンコーダ21は出力軸18の回転角(回転位置)を検出する。出力軸18左端部はアーム部4内部でエンコーダ21のディスクを固定する。
糸調子モータ16は、出力軸18(即ち糸調子皿69)の回転方向を切り替えることで、上糸6を供給方向と回収方向に移動可能である。供給方向は、上糸6が縫針10の目孔10Aに供給される方向である。回収方向は、供給方向とは反対方向である。
図4を参照し、ミシン1の電気的構成を説明する。ミシン1の制御装置30はCPU91を備える。CPU91は縫製機構12と糸調子モータ16を含むミシン1の動作を制御する。CPU91はROM92、RAM93、記憶装置94、I/Oインターフェース(以下、I/Oと称す)45と接続する。ROM92は後述の縫製処理(図8参照)等、各種処理を実行する為のプログラム等を記憶する。RAM93は各種値を一時的に記憶する。記憶装置94は不揮発性である。記憶装置94は布99に縫目98を形成する為の縫製データを記憶する。記憶装置94は、第一関係式、第二関係式を記憶する。第一関係式、第二関係式は糸調子モータ16を駆動制御時に使用する。第一関係式は糸調子モータ16の一方の相であるA相に流れるA相電流と電気角を関係付ける式である。第二関係式は他方の相であるB相に流れるB相電流と電気角を関係付ける式である。図5に示す如く、A相電流とB相電流を表すグラフは位相が互いに90度ずれた二つのサインカーブを示す。本実施形態の電気角360度は機械角7.2度に相当する。CPU91は出力軸18の位相差が0よりも大きな所定の目標値(以下、目標値と称す)となるように糸調子モータ16を駆動制御する。出力軸18の位相差は、出力軸18の基準となる基準位相と、出力軸18の回転角位相の差の絶対値である。ミシン1は、出力軸18の位相差を所定の目標値に保つことで、上糸6の張力を所定張力に維持する。以下、出力軸18の回転角位相を糸調子回転角と称す。
縫製期間はミシン1の一針分の縫製を行う期間、即ち上軸15の一回転分の期間である。図6に示す針棒11の針棒運動曲線、回転釜39の釜糸量曲線、天秤51の天秤糸量曲線の如く、本実施形態のミシン1では天秤51が可動範囲上端である上死点から可動範囲下端である下死点を経由して上死点に戻る迄の間が、ミシン1の一針分の縫製期間である。即ち、本実施形態の縫製期間は上軸15の回転角の60度〜420度が一針の縫製期間に略一致する。以下、上軸15の回転角を上軸角と称す。上軸角は主モータ27のエンコーダ27Aの検出結果に基づく値である。図6において、天秤51が上糸6を引き上げる期間である天秤引上期間は、上軸角が310度〜420度の間である。針棒11の針棒運動曲線、回転釜39の釜糸量曲線、天秤51の天秤糸量曲線は、夫々、ミシン1の一針分の縫製期間を一周期とする。上軸角は0度〜359度の値でもよい。該時、針数を計数するカウンタを設け、上軸角が0度になるたびにカウンタを1加算してもよい。
I/O45は駆動回路81〜87に接続する。駆動回路81は主モータ27に接続する。主モータ27はDCブラシレスモータである。駆動回路82は揺動モータ41に接続する。駆動回路83は移動モータ42に接続する。駆動回路84は布押えモータ43に接続する。揺動モータ41、移動モータ42、布押えモータ43はパルスモータである。主モータ27、揺動モータ41、移動モータ42、布押えモータ43の出力軸は夫々、エンコーダ27A、41A、42A、43Aを設ける。エンコーダ27A、41A、42A、43Aは夫々、主モータ27、揺動モータ41、移動モータ42、布押えモータ43の出力軸の回転位置を検出し、I/O45を介しCPU91に出力する。CPU91はエンコーダ27A、41A、42A、43Aの検出結果を取得し、駆動回路81〜84に制御信号を送信する。故にCPU91は主モータ27、揺動モータ41、移動モータ42、布押えモータ43を駆動制御する。以下、主モータ27、揺動モータ41、移動モータ42を総称する時、駆動モータと称す。
駆動回路85は糸調子モータ16に接続する。エンコーダ21は糸調子モータ16の糸調子回転角を検出結果としてCPU91に出力する。CPU91は駆動回路86に制御信号を送信することで、糸調子モータ16を制御する。糸調子モータ16に対してCPU91が実行する制御方式は後述する。
駆動回路86は操作部46の表示部48に接続する。CPU91は駆動回路86に制御信号を送信することで、表示部48に各種情報を表示する。操作部46の入力部47は検出した各種情報をI/O45を介しCPU91に出力する。ペダル38は検出結果をI/O45を介しCPU91に出力する。CPU91はペダル38の検出結果が示す、ペダル38の操作方向と操作量を取得する。駆動回路87は糸切ソレノイド161に接続する。CPU91は、駆動回路87に制御信号を送信することで、糸切ソレノイド161を駆動制御する。
図1、図7を参照し、ミシン1の動作概要を説明する。布99は送り板と針板26に載置する。布押えモータ43が駆動することで、押え足24は下降して送り板との間で布99を押える。主モータ27、移動モータ42、揺動モータ41は互いに同期して駆動する。押え腕23と送り板は移動モータ42の駆動に伴い前後動し、且つ、揺動モータ41の駆動に伴い左右方向に往復揺動する。故に、布送り装置20は布99を前後動し、且つ左右方向に往復揺動する。主モータ27が、移動モータ42、揺動モータ41と同期駆動することで、上軸15は回転する。針棒上下動機構、天秤機構、回転釜39は互いに連動して駆動する。針棒11と共に下降する縫針10は布99を貫通して針穴を通過する。針穴の下方迄下降した目孔10A近傍の上糸6はループ状になる(図7(a)参照)。回転釜39が正面視で時計回りに回動することで、剣先36はループ状の上糸6を捕捉する(図7(b)参照)。縫針10が布99上方に向けて上昇し、回転釜39が正面視時計回りに更に回動する。剣先36はループ状の上糸6を回動方向に引き込み、ループ状の上糸6は拡径する。ループ状になった上糸6が回転釜39をくぐり抜けると(図7(c)参照)、上糸6は下糸9に絡まる。回転釜39の回動方向は正面視反時計回りに切り替わり、天秤51は下糸9に絡んだ上糸6を引き上げる(図7(d)参照)。ループ状の上糸6は縮径し、ミシン1は一針目の縫製を完了する。本実施形態では上軸15が360度回転する度に、ミシン1は一針分の縫製を実行する。ミシン1は上記動作を繰り返すことによって、布99に縫目98を形成する。
図8〜図13を参照し、縫製処理を説明する。縫製処理はミシン1が布99を縫製する処理である。縫製処理開始前、針棒11は可動範囲上端近傍にあり、上糸6は目孔10Aに挿通する。例えば、作業者が入力部47を操作してミシン1の電源をオンすると、CPU91はROM92からRAM93にプログラムを読み出して、縫製処理を実行する。
図8に示す如く、CPU91は初期化処理を実行する(S1)。例えば、CPU91はRAM93に記憶の各種値をリセットした後、記憶装置94からRAM93に各種設定値を読み込む。CPU91は、上糸6を回収方向に移動する量である上糸回収量を取得する(S3)。作業者が入力部47に所望の上糸回収量を入力することで、CPU91は上糸回収量を取得する。入力部47に入力される上糸回収量は、上糸6の目孔10Aへの挿通量に基づく所定量であり、目孔10Aに挿通した上糸6の長さよりも短い。
CPU91は、ミシン1の縫い始めからの所定針数を規定する縫い始め針数を取得する(S5)。作業者が所望の針数を縫い始め針数として入力部47に入力することで、CPU91は縫い始め針数を取得する(S5)。縫い始め針数は例えば二針である。CPU91は、縫製時に上糸6を回収方向に回収するモード(以下、糸回収モードと称す)を、入力部47の検出結果に基づき取得する(S7)。糸回収モードは、自動回収モードと設定回収モードを含む。自動回収モードでは、縫い始め針数の期間内における天秤引上期間開始時に、ミシン1が上糸6を回収する。設定回収モードでは、作業者が指定した回数と時機で、ミシン1は上糸6を回収する。作業者は、自動回収モードと設定回収モードの何れか一方を入力部47に入力する。
CPU91は、S7で取得した糸回収モードが自動回収モードであるか否かを判断する(S9)。作業者がS7で自動回収モードを入力した時(S9:YES)、CPU91は処理をS15に移行する。作業者がS7で設定回収モードを入力した時(S9:YES)、CPU91は、縫い始めに上糸6を回収方向に移動する回数である上糸回収回数を取得する(S11)。作業者が入力部47に所望の上糸回収回数を入力することで、CPU91は上糸回収回数を取得する。上糸回収回数は例えば二回である。CPU91は、上糸6の回収時機である上糸回収時機を取得する(S13)。例えば、CPU91は、S5で取得の縫い始め針数に相当する上軸角の範囲を表示部48に表示し、作業者は、表示部を見ながら、所望の上糸回収時機に相当する上軸角を入力部47に入力する。故に上糸回収時機は、S5で取得した縫い始め針数以内の時機となる。上糸回収時機は、例えば330度、690度であり、何れも、天秤引上期間終了間近に相当する上軸角の範囲内にある。上軸角が330度となる時機は、縫針10が布99に刺さる一回目の貫通開始後、且つ、縫針10の布99に対する二回目の貫通開始前である。上軸角が690度となる時機は、縫針10が布99に対する二回目の貫通を終えた後である。
CPU91は、エンコーダ21、27Aの検出結果に基づき、糸調子回転角、上軸角を取得する(S15)。S15で取得の糸調子回転角は、後述の通常処理(S35)での最初の出力軸18の基準位相(以下、基準位相と称す)である。
CPU91は、上糸6の設定張力を取得する(S17)。作業者は、所望の上糸6の張力を入力部47に入力する。CPU91は、S17で取得した設定張力に対応する目標値を取得する(S19)。糸調子モータ16での発生トルクと上糸6の設定張力は、互いに相関関係にある。CPU91は、S17で取得した設定張力に相当する位相差を記憶装置94に記憶した該相関関係に基づき取得することで、目標値を取得する。
CPU91は、ペダル38の検出結果に基づき、縫製を開始する指示である縫製開始指示を検出した否かを判断する(S21)。作業者がペダル38を踏込むまで(S21:NO)、CPU91は待機する。作業者が、布99を送り板に載置してからペダル38を踏込むと(S21:YES)、CPU91は、布押えモータ43を駆動制御して、押え足24を下降する(S23)。押え足24は送り板との間で布99を挟む。
CPU91は、複数のコイル33の夫々に対する通電を開始する(S25)。CPU91は、S15で取得した糸調子回転角、S19で取得した目標値、第一関係式、第二関係式に基づき、A相電流、B相電流を含む通電パターンを特定する。CPU91は、特定した通電パターンで、複数のコイル33の夫々に対する通電を開始する。
CPU91は、糸調子モータ16を駆動して、上糸6を供給方向に移動する(S27)。上糸6が供給方向(図10の矢印A1)に移動することで、目孔10Aに挿通した上糸6の長さは長くなる。CPU91は、駆動モータの駆動を開始する(S29)。針棒11、回転釜39、送り台37は互いに同期して動作する。
CPU91は、上糸6の回収を完了したか否かを、RAM93を参照することで判断する(S30)。後述のS39の如く、CPU91は上糸6を回収方向に移動した累計移動量をRAM93に記憶する。ミシン1による縫製動作の開始直後、糸調子モータ16は上糸6を回収しておらず、RAM93に記憶の上糸6の回収方向への移動量は0である(S30:NO)。CPU91は処理をS31に移行する。CPU91は、S7で取得した糸回収モードが自動回収モードか否かを判断する(S31)。S7で取得した糸回収モードが設定回収モードの時(S31:NO)、CPU91は処理をS33に移行する。CPU91は、エンコーダ21の検出結果が示す上軸角と、S13で取得の上糸回収時機が示す上軸角とが一致するか否かを判断することで、上糸回収時機が到来したか否かを判断する(S33)。例えば、上軸角が、330度未満である時(S33:NO)、CPU91は通常処理を実行する(S35)。
図11に示す如く、CPU91は糸調子回転角を取得する(S61)。CPU91は、基準位相、S19で取得の目標値、S61で取得の糸調子回転角に基づき、位相差が目標値よりも大きいかを否かを判断する(S63)。ミシン1による縫製動作の開始時、基準位相はS15で取得の上軸角であり、位相差は理論上0である(S63:NO)。CPU91は通常処理を終了し、処理を図9の縫製処理に戻す。
CPU91は、縫製を停止する指示である縫製停止指示を検出したか否かをペダル38の検出結果に基づき判断する(S43)。作業者がペダル38を踏み返さない時(S43:NO)、CPU91は処理をS30に移行する。CPU91がS30、S31、S33、S35、S43を繰返す間に、縫針10は布99を貫通する(図12参照)。
天秤51が上糸6を引き上げ始めた後、上軸角は天秤引上期間終了間近に330度になる(S33:YES)。該時、縫針10は、布99よりも上方にある(図13参照)。CPU91は糸調子モータ16を駆動制御して、上糸6を回収する(S39)。上糸6は回収方向に移動する(図13の矢印A2)。設定回収モードにおけるS39では、糸調子モータ16の回収量は、S3で取得した上糸回収量をS11で取得した上糸回収回数で除した量ある。本例では、CPU91は、S3で取得の上糸回収量の略半分、上糸6を回収方向に移動する。CPU91は、上糸6の回収方向への累計移動量をRAM93に上書きする(S39)。作業者がペダル38を踏み返さなければ(S43:NO)、CPU91は処理をS30に移行する。
上軸角が330度を超えた後(S33:NO)、CPU91は通常処理を実行する(S35)。天秤51が上糸6を引き上げるに従い、上糸6は伸張し、上糸6の張力は上昇する。上糸6の張力が、S13で取得の設定張力を超えた時、位相差は目標値を超える(S63:YES)。CPU91は複数のコイル33に対する通電パターンを特定する(S65)。例えば、CPU91はS63で取得の位相差の、目標値に対する差分を解消する通電パターンを、S61で取得の糸調子回転角、第一関係式、第二関係式に基づき特定する(S65)。CPU91は、複数のコイル33に対して実行中の通電パターンを、S65で特定した通電パターンに切替る(S67)。出力軸18の回転後、位相差は目標値と一致し、上糸6の張力はS13で取得の設定張力に戻る。CPU91は、回転後の出力軸18の糸調子回転角をエンコーダ21に基づき取得し、取得した糸調子回転角を基準位相としてRAM93に上書きする(S67)。CPU91は、通常処理を終了する。
図9に示す如く、CPU91が、S30〜S43を繰返すと、ミシン1は、一つ目の縫目98を形成し、一針目の縫製を終える。上軸角は690度に到達する(S33:YES)。CPU91は二回目の上糸6の回収を実行する(S39)。二回に亘る上糸6の回収量の合計は、S3で取得の上糸回収量と一致する。作業者がペダル38を踏み返さない時(S43:NO)、CPU91は処理をS30に移行する。S5で取得した縫い始め針数以内に、RAM93に記憶の上糸6の累計移動量はS3で取得の上糸回収量に達する(S30:YES)。該時CPU91は、上記と同様に通常処理を実行する(S35)。CPU91が、S30、S35、S43を繰返すことで、縫製機構12は布99に順次縫目98を形成する。作業者がペダル38を踏み返すと(S43:YES)、CPU91は駆動モータを駆動停止し(S45)、糸切ソレノイド161を駆動して上糸6と下糸9を切断する糸切りを実行し(S47)、布押えモータ43を駆動制御して押え足24を上昇させ(S49)、縫製処理を終了する。縫製後の布99はミシン1から取出し可能となる。
作業者が自動回収モードを入力した時の縫製処理を説明する。上述した縫製処理と重複説明は以下省略する。作業者は、縫い始め針数として一針を入力し(S5)、自動回収モードを入力する(S7、S9:NO)。CPU91は、上軸角、糸調子回転角を取得し(S15)、上糸6の設定張力を取得し(S17)、設定張力に対応する目標値を取得する(S19)。作業者がペダル38を踏込むと(S21:YES)、CPU91は、布押えモータ43を駆動制御して押え足24を下降し(S23)、複数のコイル33の夫々に対する通電を開始し(S25)、糸調子モータ16を駆動して上糸6を供給方向に移動する(S27)。CPU91は駆動モータの駆動を開始する(S29)。CPU91は、上糸6の回収方向への移動量が0なので(S30:NO)、処理をS31に移行し、S7で取得した糸回収モードが自動回収モードであると判断する(S31:YES)。CPU91は、天秤引上期間が到来したか否かをエンコーダ27Aに基づき判断する(S37)。縫製開始直後、天秤引上期間は到来しておらず(S37:NO)、CPU91は処理をS35に移行する。CPU91は、S35、S43、S30、S31、S37を繰返す。一針目の天秤引上期間の開始時(S37:YES)、CPU91は上糸6を回収する(S39)。自動回収モードにおけるS39では、糸調子モータ16の回収量は、S3で取得した上糸回収量をS5で取得した縫い始め針数で除した量である。故に、CPU91は、S5で取得した縫い始め針数以内に上糸6の回収を完了できる。本例では、一回のS39の処理の実行により、CPU91は、S3で取得した上糸回収量、上糸6を回収方向に移動する(S39)。作業者は、ペダル38を踏み続ける(S43:NO)。CPU91は、上糸6の回収を完了したと判断すると(S30:YES)、通常処理を実行し(S35)、作業者がペダル38を踏み返すまで縫製を続ける。
以上説明の如く、CPU91は、糸調子モータ16を駆動制御することで、上糸6の目孔10Aへの挿通量に基づく所定量、上糸6を回収方向に移動する(S39)。縫い始めにおける布99に残る上糸6の量は短くなる。故にミシン1は、縫い始めに上糸6が絡まりダマになるのを抑制できる。
CPU91は、縫い始めにおいて、糸調子モータ16を複数回駆動制御し、複数回の合計で、S3で取得した上糸回収量、上糸6を移動する(S39)。CPU91が複数回に亘り上糸6を移動することで、縫い始めにおける上糸6の消費量は過大になり難い。故にミシン1は、上糸6が縫針10の目孔10Aから抜ける糸抜けを抑制できる。
上軸角が例えば330度である時(S33:YES)、CPU91は上糸6を回収方向に移動する(S39)。上軸角が330度となる時機は、縫針10が布99に刺さる一回目の貫通開始後、且つ、縫針10の布99に対する二回目の貫通開始前である。糸抜けは、上下動する縫針10が目孔10Aにて保持する上糸6と、布99との間で生じる摩擦により、生じ易い。上糸6の回収方向への移動時機が、縫針10が布99に刺さる一回目の貫通開始後であるので、ミシン1は、縫針10の布99に対する一回目の貫通時における糸抜けを抑制できる。
作業者が自動回収モードを入力した時(S7)、天秤51による上糸6の引上げ中に(S37:YES)、CPU91は糸調子皿69を回転する(S39)。上糸6は天秤引上期間に伸張し易いので、上糸6は回収方向に移動し易い。ミシン1は、縫い始めに上糸6が絡まりダマになるのを更に抑制できる。
CPU91は、S5で取得した縫い始め針数以内に、上糸6を所定量移動する(S39)。入力部47に入力された針数に応じて、ミシン1は縫い始めの期間を規定できる。故にミシン1は、糸調子モータ16の駆動制御による上糸6の移動の仕方を多様化できる。
CPU91は、S13で取得した上糸回収時機で、上糸6を回収方向に移動する(S39)。入力部47に入力された時機に応じて、糸調子モータ16への駆動制御による上糸6の移動時機は変わる。故にミシン1は、糸調子モータ16のる駆動制御による上糸6の移動の仕方を多様化できる。
CPU91は、入力部47に入力された上糸回収量、上糸6を回収方向に移動する(S39)。入力部47に入力された上糸回収量に応じて、糸調子モータ16への駆動制御による上糸6の移動量は変わる。故にミシン1は、糸調子モータ16への駆動制御による上糸6の移動の仕方を多様化できる。
CPU91が上糸6を供給方向に移動する時機(S27)は、駆動モータの駆動開始(S29)前である。即ち、糸調子モータ16による上糸6の回収方向への移動前、且つ、縫針10の布99に対する一回目の貫通開始前に、CPU91は上糸6を供給方向に移動する。糸調子モータ16による上糸6の回収方向への移動前、上糸6は供給方向に移動する。故に、ミシン1は縫針10の布99への一回目の貫通時に必要な上糸6が不足するのを防止でき、糸抜けを確実に抑制できる。
以上説明で、縫製機構12は本発明の縫製部の一例である。糸調子モータ16は本発明の駆動部の一例である。入力部47は、本発明の針数入力部、時機入力部、移動量入力部の一例である。S39を実行するCPU91は本発明の糸回収部の一例である。S37を実行するCPU91は本発明の判断部の一例である。S27を実行するCPU91は本発明の糸供給部の一例である。
本発明は上記実施例に限らない。ミシン1は、本縫いミシン、穴かがりミシン等でもよく、家庭用ミシン、刺繍ミシンでもよい。ミシン1は、釜機構を省略した環縫いミシン等でもよい。CPU91は、糸切りの実行後(S47)、駆動モータを駆動して布99に縫目98を更に形成する縫製を続行してもよい。該時、糸切り実行後の始めの縫製は、縫い始めに該当する。
作業者は上糸6の移動量を入力部47に入力しなくてもよい。該時、CPU91は、記憶装置94に予め記憶した上糸6の移動量を読み出して取得してもよい(S3)。入力部47に入力される上糸回収時機は、縫針10の布99に対する二回目の貫通開始後であってもよい。該時、CPU91は、二個目の縫目98の形成時に複数回に亘り上糸6を回収方向に移動してもよい(S39)。
入力部47に入力される上糸回収時機は、天秤引上期間を避けた時機であってもよい。該時でも、天秤51の引き上げに伴う糸抜けをミシン1は抑制できる。入力部47に入力される縫い始め針数は一針であってもよいし、三針以上であってもよい。作業者が自動回収モードを入力した時(S9:YES)、CPU91は、S37において、天秤引上期間が到来していないか否かを判断してもよい。該時、CPU91は、天秤引上期間を避けた時機で、上糸6を回収する(S39)。
設定回収モードにおけるS39で上糸6を回収する時、CPU91はS3で取得した上糸回収量をS11で取得した上糸回収回数で除した量回収しなくてもよい。例えばS11で取得した上糸回収回数が二回以上の場合、ミシン1は上糸回収量を夫々独立して設定できてもよい。自動回収モードにおけるS39で上糸6を回収する時、CPU91はS3で取得した上糸回収量をS5で取得した縫い始め針数で除した量回収しなくてもよい。例えばS5で取得した縫い始め針数が二針以上の場合、ミシン1は上糸回収量を夫々独立して設定できてもよい。
1 ミシン
6 上糸
10 縫針
11 針棒
12 縫製機構
16 糸調子モータ
47 入力部
51 天秤
60 糸調子機構
69 糸調子皿
91 CPU
99 布

Claims (8)

  1. 縫針を装着する上下動可能な針棒を有し、上下動する前記縫針で布に縫製をする縫製部と、
    上糸を巻いた糸調子皿と、前記糸調子皿を回転する駆動部とを有し、前記縫針への前記上糸の供給量を前記糸調子皿の回転で調整する糸調子機構と、
    前記縫製部を制御して、前記布を縫製する縫製制御部と、
    前記縫製制御部による前記布の縫製時、前記駆動部を制御して、前記縫針への前記上糸の供給量を制御する糸調整制御部と
    を備えるミシンにおいて、
    前記糸調整制御部は、前記縫製制御部による前記布の縫い始めに、前記駆動部を制御して、前記上糸を、前記縫針に供給される供給方向とは反対の回収方向に、前記上糸の前記縫針への挿通量に基づく所定量移動する糸回収制御部を備えることを特徴とするミシン。
  2. 前記糸回収制御部は、前記縫製制御部による前記布の縫い始めにおいて複数回前記駆動部を制御し、前記複数回の合計で前記所定量、前記上糸を移動することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記糸回収制御部は、前記縫製制御部が縫製を開始してから記縫針が前記布に刺さる一回目の貫通開始後、且つ、二回目の貫通開始前に、前記上糸を前記回収方向に少なくとも一回移動することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記縫製部は、前記針棒の上下動に同期して上下動することで前記上糸を引上げる天秤を備え、
    前記糸調整制御部は、前記天秤が前記上糸を引上げ中であるか否かを判断する判断部を備え、
    前記糸回収制御部は、前記天秤が前記上糸を引上げ中であると前記判断部が判断した時、前記上糸を移動することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のミシン。
  5. 前記縫製制御部による縫い始めを規定する針数が入力される針数入力部を備え、
    前記糸回収制御部は、前記針数入力部に入力された前記針数以内に、前記上糸を前記所定量移動することを特徴とする請求項4に記載のミシン。
  6. 前記糸回収制御部が前記上糸を移動する時機が入力される時機入力部を備え、
    前記糸回収制御部は、前記時機入力部に入力された前記時機で、前記上糸を前記回収方向に移動することを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のミシン。
  7. 前記所定量を入力する移動量入力部を備え、
    前記糸回収制御部は、前記移動量入力部に入力された前記所定量、前記上糸を移動することを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載のミシン。
  8. 前記糸調整制御部は、前記糸回収制御部による前記上糸の移動前、且つ、前記縫針の一回目の貫通開始前に、前記上糸を前記供給方向に移動する糸供給制御部を備え、
    前記糸回収制御部は、前記縫針の一回目の貫通開始後、前記所定量、前記上糸を移動することを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載のミシン。
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CN113089199A (zh) * 2021-04-08 2021-07-09 上海富山精密机械科技有限公司 一种用于缝纫机的智能线张力平衡装置及缝纫机
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