JP2019522730A5 - 付加製造に使用するための焼結可能な金属ペースト - Google Patents

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本開示は、金属の付加製造に使用する材料に関する。より詳細には、特定の粒度分布および組成を有する金属粒子の混合物を含む、いくつかの金属ペースト配合物が開示される。これらの金属ペーストを使用して、金属の付加製造の加工に実質的に改善をもたらす方法も開示される。
付加製造は、材料がカスタマイズして組み立てられ、他では不可能であるか、または作製が不便な、要求に応じた部品が生産されるという、急速に成長している分野である。付加製造用の最も一般的な設計(motif)は、一層毎にプラスチックまたは金属を堆積することである。各層は、選択的な物質およびエネルギー投入により、個別に成形される。金属付加製造の下位分野は、特に、試作、航空宇宙構成部品および工業用工具などの用途のための高価値金属片の作製において、かなり有望である。
金属の付加製造における技術の現状は、通常、「粉末床溶融」(PBF)と呼ばれる技法で、粗金属粉末をレーザー融解または焼結するものである。この技法では、乾燥金属粉末が構築物表面(または、床)全体に広げられ、薄が均一な層にされる。続いて、高出力レーザーを粉末床全体に移動して、層の所望の形状に融解させる選択領域を励起するだけである。次に、所望の形状が層状に形成され、この形状が非融解金属粉末中に埋まるまで、この粉末を広げてレーザー融解するステップを繰り返す。
粉末を融解または焼結するために使用されるエネルギーは粒子サイズに依存し、粒子が小さいほど、粒子の表面積が大きくなり、屈曲が大きくなり、かつ移動可能な表面原子が多くなるので、少ないエネルギーしか必要としない。粗い粉末を融解するために、レーザーは、通常、1kW超の出力を有しており、このような高出力レーザービームを収容できるよう、総合的な安全管理を必要とする。この技法に関する変形および改良が知られている(例えば、特許文献1(Deckardに交付)および特許文献2(Philippiに交付)に示されている)。ほとんどすべての金属付加製造技法間の共通性は、前駆体として使用される乾燥金属粉末である。
10マイクロメートル未満の直径を有する金属粉末は、表面積および相関する粒子間引力の増加に起因する、固有の粘性および凝集性のために、制御可能に特定の位置に移動させることは難題である。溶媒中の金属粉末の分散液である金属ペーストは、10マイクロメートル未満の直径を有する金属粉末の層を堆積させる手段として当分野で公知である。溶媒の添加は、粒子を粒子間引力から遮断する効果を有する。ポリマーなどの様々な添加物がペーストに含まれて、粒子は互いに滑らかに流れることが可能となる。金属ペーストは、示されている通り、付加製造(例えば、特許文献3(Hinczewskiに交付)を参照)において使用されており、この場合、金属ペーストは層状に堆積されて、多段階プロセスによってさらに焼結される。しかし、金属ペーストの配合および使用に様々な課題があるため、金属ペーストがPBF技法などの金属付加製造に使用されることはほとんどない。
レーザー融解および焼結の両方が使用されて、十分に密度の高い、高強度金属片が金属粉末から形成するが、機器が高価で複雑であること、加工時間が長いこと、および生産された金属部品の機械特性が不均質であるなどの、PBFに対して共通した欠点が存在する。それにもかかわらず、融解および焼結を使用するこのような付加製造技法は、金属粉末源から高密度金属部品を生産する手段として考えることができる。金属部品の密度を高める目標を実現する代替的な手段として、他の技法が開発されてきた。
これらの3つの条件を満足することは、足場/溶浸材の対として使用することができる材料と、多くの労力を要する加工条件をやはりもたらす材料の両方に対して多数の制約を課すことになる。鉄を含む足場金属を含む、最も一般的な例では、融点の差異条件のため、材料選択は、主に700〜1100℃の間の融点を有する銅合金に制限される。さらに、溶浸材は、細孔を1mm〜10cmの距離で流れることが望ましいことがあり、これは、24〜48時間の実現可能な期間で、溶浸過程を完了するよう十分な拡散速度を実現するために、液状金属溶浸材をこの融点よりも十分に高い温度まで加熱することが必要となり得る。
金属溶浸技法は、通常、層状成長を利用しないが、代わりに、鋳型への金属ペーストキャスト法を使用する。付加製造において使用することが意図されている実施の1つは、用語「Keltool」と既に商標化されており、多孔質鉄足場が、金属ペーストの鋳型への注入から作製される多段階過程を含むものであった。続いて、銅合金材料を融解して、24〜48時間の過程にわたり、多孔質足場に流し込まれる。このような金属溶浸技法はまた、金属の焼結と連携して使用されて、得られた金属片の機械的特性が劇的に改善され得る。材料および加工の選択に応じて、焼結および溶浸事象を、逐次または同時に行うことができる。
本開示は、以下の実施形態を対象とする:
1.01 金属構造体の層状成長に使用するための金属ペーストであって、
少なくとも溶媒およびポリマーバインダーを含むビヒクルと、
構造用金属の粒子を含み、D50を有する金属足場粒子と、
金属足場粒子のD50の1/5未満のD50を有し、金属足場粒子間の隙間空間に主に位置するような、金属溶浸材粒子と、
を含む、金属ペースト。
1.02 反応性無機構成成分をさらに含む、1.01の金属ペースト。
1.03 無機強化構成成分をさらに含む、1.01の金属ペースト。
1.04 ビヒクルが、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、テルピネオール、テキサノールブチルエステル、ミネラルスピリット、プロピレンカーボネート、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、エタノールアミンおよびN−メチルピロリドン、ジクロロメタン、ケトン、ジメチルアセトアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチルおよび酢酸n−ブチルからなる群から選択される溶媒を含む、1.01の金属ペースト。
1.05 ビヒクルが、ポリ(エチエレンオキシド)(poly(ethyelene oxide));エチルセルロース;メチルセルロース;寒天;ヒドロキシエチルセルロース;ニトロセルロース;ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリロニトリルコポリマー、マレイン酸およびマレイン酸エステル;ポリ酢酸ビニル;ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリビニルブチラール;ポリ(カーボネート)、ポリ(アクリル酸);ロジン;変性ロジン;テルペン樹脂;フェノール樹脂;パラフィンワックス、エチレンビニルアルコール、ポリカプロラクタムおよびこれらの組合せからなる群から選択される、少なくとも1つのバインダーを含む、1.01の金属ペースト。
1.06 ビヒクルが、約200〜350℃の分解温度を有するバインダーを含み、残留炭素含有量が、総金属ペーストの約0.1重量%〜0.5重量%の間である、1.01の金属ペースト。
1.07 ビヒクルが、200〜250℃の分解温度を有するバインダーを含み、残留炭素含有量が、総金属ペーストの0.5重量%未満であるか、またはビヒクルが、250〜300℃の分解温度を有するバインダーを含み、残留炭素含有量が、総金属ペーストの0.5重量%未満である、1.01の金属ペースト。
1.08 金属ペーストが、50,000〜500,000cpsまたは100,000〜300,000cpsなどの約10,000〜1,000,000cpsの間の粘度を有する、1.01の金属ペースト。
1.09 固体搭載量が、総金属ペーストの75〜95重量%または90〜95重量%などの約50〜95重量%の間である、1.01の金属ペースト。
1.10 金属足場粒子が、1μm〜3μmの間のD50および3μm〜6μmの間のD90、1μm〜5μmの間のD50および5μm〜10μmの間のD90、または1μm〜8μmの間のD50および8μm〜16μmの間のD90などの、1μm〜8μmの間のD50および2μm〜16μmの間のD90を有する、1.01の金属ペースト。
1.11 金属足場粒子が、オレイン酸、オクタン酸、オクチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、アジピン酸、セバシン酸、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチエレンオキシド)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびニトロセルロースからなる群から選択される表面配位子を含む、1.01の金属ペースト。
1.12 金属足場粒子が、ホウ素、炭素、クロム、コバルト、銅、鉄、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、ケイ素、チタン、スズ、タングステン、バナジウムおよび亜鉛、ならびにこれらの混合物、合金または複合材からなる群から選択される材料を含む、1.01の金属ペースト。
1.13 金属足場粒子が、銅、ニッケル、アルミニウムおよびチタンからなる群から選択される材料を含む、1.01の金属ペースト。
1.14
a. 金属足場粒子がコアシェル粒子の形態であり、コアが、鉄、銅またはチタンから選択される金属を含み、シェルが、コバルトまたはニッケルを含み、シェル材料が、約100nm未満の厚さであるか、または
b. 金属足場粒子がコアシェル粒子の形態であり、コアが鉄を含み、シェルがコバルトまたはニッケルを含み、シェル材料が、約25nm未満の厚さである、金属ペースト。
1.15 金属足場粒子が、コアシェル粒子の形態であり、シェルがクロム、コバルトまたはニッケルを含む、1.01の金属ペースト。
1.16 金属溶浸材粒子が、50nm〜300nmの間、または50nm〜100nmの間などの50nm〜1μmの間のD50を有する、1.01の金属ペースト。
1.17 金属溶浸材粒子が、アルミニウム、ホウ素、炭素、クロム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、ケイ素、スズ、チタン、タングステン、バナジウムおよび亜鉛を含む群から選択される材料を含む、1.01の金属ペースト。
1.18 反応性無機構成成分が、100nm〜200nm、25〜100nm、または10〜50nmの間などの10〜200nmの間のD50粒子サイズを有する、1.02の金属ペースト。
1.19 反応性無機構成成分粒子が、ポリ(ビニルピロリジノン)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチエレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンテレフタレート)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース、グアーガムおよびキサンタンガムを含む群から選択される、反応性を限定する表面配位子を有する、1.02の金属ペースト。
1.20 反応性無機構成成分が、アルミニウム、ホウ素、炭素、鉄、酸素、カリウムまたはナトリウムを含む、1.02の金属ペースト。
1.21 反応性無機構成成分が、還元種および酸化種の両方を含む、1.20の金属ペースト。
1.22 反応性無機構成成分が、ホウ素、鉄および酸素を含む複数の粒子であり、複数の粒子が配位子種によりコーティングされており、こうして、酸化反応、ガス発生反応または除去反応が0.1〜1W/mm3または1〜10W/mm3などの、約0.1〜10W/mm3のレーザー出力により引き起こされる、1.02の金属ペースト。
1.23 金属ペーストが、0.5〜5重量%の間の無機強化構成成分を含み、無機強化構成成分が、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、窒化ホウ素、炭化ホウ素、アルミナ、窒化アルミニウム、シリカ、炭化ケイ素および炭化タングステンから選択される、1.03の金属ペースト。
1.24 金属ペーストが、0.5〜5重量%の間の無機強化構成成分を含み、無機強化構成成分が、10〜50nmの間の直径および500nm〜20μmの長さを有する、カーボンナノチューブを含む、1.03の金属ペースト。
2.01
a. バインダーおよび溶媒を含むビヒクルであって、金属ペーストの3〜10重量%の濃度である、ビヒクルと、
b. 99.5重量%超の鉄および0.5重量%未満の炭素を含む、金属足場粒子であって、1μm〜8μmの間のD5を有しており、かつ金属ペーストの50〜70重量%の間の濃度である、金属足場粒子と、
c. ニッケルを含み、かつ金属足場粒子のD50の1/5未満のD50を有し、その結果、金属足場粒子間に形成される隙間空間に主に位置し、金属ペーストの10〜30重量%の濃度である、金属溶浸材粒子と
を含む、金属構造体の層状成長に利用する金属ペースト。
2.02 ホウ素、銅および鉄からなる反応性無機構成成分をさらに含み、200nm未満のD50粒子サイズを有する、2.01の金属ペースト。
2.03 炭素ナノ材料からなる無機強化構成成分をさらに含み、100nm未満の直径を有する、2.01の金属ペースト。
2.04 金属足場粒子が、99.5重量%超の鉄および0.5重量%未満の炭素からなり、金属溶浸材粒子がニッケルから本質的になる、2.01の金属ペースト。
3.01 金属ペーストを堆積させて金属部品を生成する付加製造方法であって、
(a)金属ペーストを金属製またはセラミック製基材上に堆積して、湿潤フィルムを形成させるステップであって、金属ペーストが、(i)1μm〜5μmの間のD50を有する、金属足場粒子であり、金属ペーストの50〜70重量%の間の濃度を有する、金属足場粒子、(ii)金属足場粒子のD50の1/5未満のD50を有し、その結果、金属足場粒子間に形成される隙間空間に主に位置し、金属ペーストの10〜30重量%の濃度である、金属溶浸材粒子を含む、ステップ、
(b)エネルギー投入により、溶媒が湿潤層から本質的に除去されて、湿潤フィルムの一部の残留構成成分が、場合により分解するまで湿潤フィルムを乾燥し、これにより、乾燥フィルムを形成させる、ステップ、
(c)1〜10Wの間のレーザー出力による光励起によって、乾燥フィルムから材料が選択的に除去されて、層形状を画定する、レーザースクライブを行うステップ、
(d)乾燥フィルムを焼結するステップであって、層が、500〜800℃の間の温度まで加熱されて、金属粒子が一緒に、および下位層と溶融するよう、フィルムにエネルギーを施用する、ステップ、
(e)(a)〜(d)を繰り返して、金属部品を生成するステップ
を含む、方法。
3.02 乾燥フィルムがある厚さを有し、該乾燥フィルムの厚さが、焼結ステップの間に、層に対して正常な方向に、20〜40%の間の線収縮率を受ける、3.01の方法。
3.03 金属ペーストを堆積するステップが、堆積圧、押出成形の開口径およびノズルの移動を変えることにより、10〜200mm/sの線速度、50〜500μmの線幅で、5μm〜250μmの間に制御した厚さのペーストを堆積するステップを含む、3.01の方法。
3.04 組み立てステップおよびポストアニール(post−annealing)ステップをさらに含む、3.01の方法であって、金属片が、(e)を行った後に、600〜900℃の間の温度で熱処理される、方法。
3.05 得られた金属部品が、最終ポストアニールステップの後に、全体積の1〜15%の間の多孔度を有する、3.04の方法。
3.06 金属部品が、最終ポストアニールステップ中に、1〜15%の間の体積収縮を受ける、3.04の方法。
3.07 、金属部品が鉄を含み、ポストアニールステップの後に、500〜1,000MPaの間の極限引張強度、100〜200BHの間のブリネル硬度、および100〜150GPaの間の弾性率を有する、3.01の方法。
3.08 金属部品が、最終ポストアニールステップの後に、0.2μm〜2μmの間の平均表面粗さを有する、3.01の方法。
4.01 金属ペースト組成物であって、
第1の粒度分布を含む、第1の複数の金属粒子と、
第1の粒度分布より粒子径が小さい粒子径の第2の粒度分布を含む、第2の複数の金属粒子と、
第2の粒度分布より粒子径が小さい粒子径の第3の粒度分布を含む、第3の複数の金属粒子と、
を含む、金属ペースト。
4.02 第1の粒度分布が10〜40μmの範囲にあり、第2の粒度分布が1〜10μmの範囲にあり、第3の粒度分布が0.1〜1.0μmの範囲にある、4.01の組成物。
4.03 第1の複数の金属粒子の集団が、第2の複数の金属粒子の集団よりも大きく、かつ第1の複数の金属粒子の集団が、第3の複数の金属粒子の集団よりも大きい、4.01の組成物。
4.04 バインダー、溶媒および分散剤をさらに含む、4.01の組成物。
4.05 第1および第2の複数の金属粒子の形状が球状である、4.01の組成物。
5.01 表1A、1Bまたは1Cに示されている配合物を含む、付加製造において使用することが可能な金属ペースト。
6.01 金属部品を形成するための付加製造において使用可能な金属ペーストを形成する方法であって、
第1の複数の金属粒子を用意するステップであって、第1の複数の金属粒子が、第1の粒度分布を含み、第1の複数の金属粒子の組成が、金属部品の組成と似ているか、または同一である、ステップと、
第2の複数の金属粒子を用意するステップであって、第2の複数の金属粒子が、第1の粒度分布より小さい第2の粒度分布を含む、ステップと、
第3の複数の金属粒子を用意するステップであって、第3の複数の金属粒子が、第2の粒度分布よりも小さな第3の粒度分布を含み、第3の複数の金属粒子の組成物が反応性を最小化する、ステップと、
第1、第2および第3の複数の金属粒子を、バインダー、分散剤および溶媒と混合して、金属ペーストを形成するステップと、
を含み、
第2の複数の金属粒子の組成が、第1および第3の複数の金属粒子の組成に関する金属部品の金属組成と金属部品の冶金組成とを平衡させる(balance)よう選択され、
第1、第2および第3の複数の金属粒子の組成の平均が、金属部品の冶金組成と等しい、
方法。
6.02 第1の複数の金属粒子を用意するステップが、元素欠損を有するように第1の複数の金属粒子を選択するステップを含む、6.01の方法。
6.03 第1の複数の金属粒子を用意するステップが、金属部品と同一の組成を有するように、第1の複数の金属粒子を選択するステップを含む、6.01の方法。
6.04 第3の複数の金属粒子を用意するステップが、酸化に耐性を示すよう、第3の複数の金属粒子を選択するステップを含む、6.01の方法。
6.05 第2および第3の複数の金属粒子を用意するステップが、高い真球度を有するように第2および第3の複数の金属粒子を選択するステップを含む、6.01の方法。
7.01 金属構造体の層状成長に使用するための金属ペーストであって、
少なくとも1種の溶媒および少なくとも1種のポリマーバインダーを含むビヒクルと、
構造用金属を含む金属足場粒子であって、D50粒子サイズを有する、金属足場粒子と、
金属足場粒子間の隙間空間に主に位置するよう、D50粒子サイズを有する金属溶浸材粒子と、
を含む、金属ペースト。
7.02 金属足場粒子が、アルミニウム、ホウ素、炭素、クロム、コバルト、銅、鉄、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、ケイ素、チタン、スズ、タングステン、バナジウムおよび亜鉛、ならびにこれらの混合物、合金または複合材からなる群から選択される材料を含む、7.01の金属ペースト。
7.03 金属足場粒子が、鉄合金、ニッケル合金、銅合金およびアルミニウム合金からなる群から選択される材料を含む、7.01から7.02のいずれかの金属ペースト。
7.04 金属溶浸材粒子が、アルミニウム、ホウ素、炭素、クロム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、ケイ素、スズ、チタン、タングステン、バナジウムおよび亜鉛、ならびにこれらの混合物、合金または複合材を含む群から選択される材料を含む、7.01から7.03のいずれかの金属ペースト。
7.05 金属溶浸材粒子が、以下の元素の対:Fe−V、Fe−Mn、Fe−Mo、Fe−Cr、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−Cu、Fe−B、Fe−Si、Fe−W、Fe−P、Fe−Ti、Fe−Zr、Ni−Al、Ni−B、Ni−Cr、Ni−Co、Ni−Mn、Ni−Mo、Ni−Si、Ni−Ti、Ni−W、Ni−Zr、Cu−Be、Cu−Cr、Cu−Mn、Cu−P、Cu−B、Cu−Si、Cu−Te、Al−Sn、Al−Si、Al−P、Al−BおよびAl−Tiの間で形成される、1つまたは複数の規則正しい合金相を含む、7.01から7.04のいずれかの金属ペースト。
7.06 金属足場粒子が、2μm〜30μmの範囲のD50、または1μm〜20μmの範囲のD50などの、1μm〜40μmの範囲のD50を有する、7.01〜7.05のいずれかの金属ペースト。
7.07 金属溶浸材粒子が、0.1μm〜1μmの範囲のD50、または0.2μm〜0.8μmの範囲のD50などの、0.05μm〜10μmの範囲のD50を有する、7.01〜7.06のいずれかの金属ペースト。
7.08 ビヒクルが、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、テルピネオール、テキサノールブチルエステル、ミネラルスピリット、プロピレンカーボネート、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン、テトラヒドロフラン、エタノールアミンおよびN−メチルピロリドン、ジクロロメタン、ケトン、ジメチルアセトアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチルおよび酢酸n−ブチルからなる群から選択される溶媒を含む、7.01から7.07のいずれかの金属ペースト。
7.09 ビヒクルが、ポリ(エチエレンオキシド);エチルセルロース;メチルセルロース;寒天;ヒドロキシエチルセルロース;ニトロセルロース;ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリロニトリルコポリマー、マレイン酸およびマレイン酸エステル;ポリ酢酸ビニル;ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリビニルブチラール;ポリ(カーボネート)、ポリ(アクリル酸);ロジン;変性ロジン;テルペン樹脂;フェノール樹脂;パラフィンワックス、エチレンビニルアルコール、ポリカプロラクタムおよびこれらの組合せからなる群から選択される、バインダーを含む、7.01から7.08のいずれかの金属ペースト。
7.10 ビヒクルが、約200〜350℃の分解温度を有するバインダーを含み、残留炭素含有量が、総金属ペーストの約0.1重量%〜0.5重量%の間である、7.01から7.09のいずれかの金属ペースト。
7.11 ビヒクルが、約200〜250℃の分解温度を有するバインダーを含み、残留炭素含有量が、総金属ペーストの0.5重量%未満であるか、またはビヒクルが、約250〜300℃の分解温度を有するバインダーを含み、残留炭素含有量が、総金属ペーストの0.5重量%未満である、7.1から7.10のいずれかの金属ペースト。
7.12 金属ペーストが、50,000〜500,000cpsまたは100,000〜300,000cpsなどの約10,000〜1,000,000cpsの間の粘度を有する、7.01から7.11のいずれかの金属ペースト。
7.13 固体搭載量が、総金属ペーストの75〜95重量%または90〜95重量%などの約50〜95重量%の間である、7.01〜7.12のいずれかの金属ペースト。
7.14 金属足場粒子が、オレイン酸、オクタン酸、オクチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、アジピン酸、セバシン酸、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチエレンオキシド)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびニトロセルロースからなる群から選択される表面配位子を含む、7.01から7.13のいずれかの金属ペースト。
7.15 金属足場粒子が、コアシェル粒子の形態である、7.01から7.14のいずれかの金属ペースト。
7.16 反応性無機構成成分をさらに含む、7.01から7.15のいずれかの金属ペースト。
7.17 反応性無機構成成分粒子が、反応性を制限するための表面配位子を含み、表面配位子が、ポリ(ビニルピロリジノン)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチエレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンテレフタレート)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース、グア−ガムおよびキサンタンガムからなる群から選択される、7.16の金属ペースト。
7.18 反応性無機構成成分が、アルミニウム、ホウ素、炭素、鉄、酸素、カリウムおよびナトリウムから選択される少なくとも1つの化合物を含む、7.16から7.17のいずれかの金属ペースト。
7.19 無機強化構成成分をさらに含む、7.01から7.18のいずれかの金属ペースト。
7.20 金属ペーストが、0.5〜5重量%の間の無機強化構成成分を含み、第2の無機強化構成成分が、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、窒化ホウ素、炭化ホウ素、アルミナ、窒化アルミニウム、シリカ、炭化ケイ素および炭化タングステンから選択される、7.19の金属ペースト。
7.21 金属足場粒子が、第1のD50となる、約70重量%〜100重量%の濃度で鉄を含む粒子の大集団、および第1のD50よりも小さな第2のD50となる、約70重量%〜100重量%の濃度で鉄を含む粒子の小集団を含む、7.01から7.20のいずれかの金属ペースト。
7.22 鉄を含む粒子の大集団が、鉄を含む粒子の小集団よりも低い鉄の濃度を有する、7.21の金属ペースト。
7.23 鉄を含む粒子の大集団と鉄を含む粒子の小集団のどちらも、炭素をさらに含む、7.21から7.22のいずれかの金属ペースト。
7.24 金属足場粒子が、95重量%以上の濃度でニッケルを含む粒子の集団であって、第1のD50のニッケルの粒子サイズを有する、粒子の集団をさらに含む、7.01から7.23のいずれかの金属ペースト。
7.25 金属溶浸材粒子が、95重量%以上の濃度でニッケルを含む第2の粒子集団を含み、第2の粒子集団が、第1のD50のニッケルの粒子サイズよりも小さな、第2のD50のニッケルの粒子サイズを有するニッケルを含む、7.01から7.24のいずれかの金属ペースト。
7.26 金属溶浸材粒子が、銅を含む粒子集団を含み、この粒子集団が、90重量%以上の銅を含む、7.1から7.25のいずれかの金属ペースト。
7.27 金属溶浸材粒子が酸素をさらに含む、7.01から7.26のいずれかの金属ペースト。
7.28 金属溶浸材粒子が、金属足場粒子のD50粒子サイズの約1/5以下となるD50粒子サイズなどの、金属足場粒子のD50粒子サイズの約1/4以下となるD50粒子サイズを有する、7.01から7.27のいずれかの金属ペースト。
8.01 金属ペーストを堆積するための付加製造方法であって、
(a)金属ペーストを金属製またはセラミック製基材上に堆積して、湿潤フィルムを形成させるステップであって、金属ペーストが、(i)鉄を含む、金属足場粒子であり、D50粒子サイズを有する、金属足場粒子、(ii)金属足場粒子のD50粒子サイズの1/5未満のD50粒子サイズを有し、その結果、金属足場粒子間に形成される隙間空間に主に位置し、金属ペーストの10〜30重量%の濃度である、金属溶浸材粒子を含む、ステップと、
(b)エネルギー投入により、溶媒が湿潤層から本質的に除去されて、湿潤フィルムの一部の残留構成成分が、場合により分解するまで湿潤フィルムを乾燥し、これにより、乾燥フィルムを形成させる、ステップと、
(c)場合により、1〜10Wの間のレーザー出力による光励起によって、乾燥フィルムから材料が選択的に除去されて、層形状を画定する、レーザースクライブを行うステップと、
を含む、方法。
8.02 (a)〜(c)を複数回、繰り返して、所望の形状を有する部品を形成するステップをさらに含み、この部品のポストアニールを行うステップをさらに含む、8.01の方法。
本開示は、同時金属溶浸と組み合わせて、金属ペーストの焼結を使用する、付加製造の改良版を対象としている。この方法は、長い加工時間、高温(1000℃超)および機械特性の不均質性を回避する、層状堆積技法において使用することができる金属源を使用する。本開示の材料およびプロセスは、より少ない電力エネルギー源の使用を実現し、さらにやはり、強度の高い金属部品を生成することができる。この改善は、融解の代わりに焼結することにより、強力な金属部品を生成することができる金属源を用いて実現することができる。この源は、慣用的な「粗い」粉末よりも小さな直径を有する粉末の形態をとることができる。
したがって、本開示は、乾燥金属ペーストの容易に焼結される層を生成することにより、機能性金属種を形成するために使用することができる材料を対象としている。金属ペースト構成物は、層状焼結プロセスの間の、金属マトリックスの形成における構成物の役割によって記載される。足場材料と溶浸材料との一対の組成物および粒度分布を、広範囲の添加物および配合物の特性と共に選択すると、開示されているハイブリッド付加製造法によって、開示されているペーストを使用することが可能となる。機械的および加工上の有益性を実現するためのこのような材料の場合、足場粒子のマトリックスの隙間に溶浸材粒子がパッキングするように、および加熱時に多孔質足場粒子体をやはり溶浸するように、溶浸材粒子が選択される。
本明細書において開示され、提示されている実施形態は、付加製造技法において、その使用を可能にする元素からなる金属ペーストに関するものである。手短に言えば、金属ペーストは、所望の形状の基材上に堆積されて、乾燥され、場合によりレーザースクライブにより成形され、エネルギー投入により焼結される。最終的な所望の形状が個々の層から形成されるまで、このプロセスが繰り返される。しかし、当業者は、本明細書において開示されている材料および方法は、低エネルギーおよび周囲圧での焼結プロセスにより、金属を任意の形状に作製に有利となるいくつかの他の文脈における用途を有することを容易に理解するであろう。
本明細書に記載されている固体材料はすべて、粒度分布から、適宜、「粒子、マイクロ粒子、ナノ粒子」とも呼ばれる、粉末である。用語「D50」および「D90」は、粒子集団の特性を記載する。具体的には、それぞれ、粒子の体積の50%の粒子径よりも大きな粒子径、および粒子の体積の90%の直径よりも大きな直径である。粒度分布に関連する、D50、D90および他の特徴は、Beckman Coulter LS230などの、静的光散乱粒子サイズ分析器を使用して測定される。用語「直径」は、粒子集団を指す場合、「D50」を意味することが理解される。D50はまた、走査型電子顕微鏡(SEM)または動的光散乱法などの技法を使用して測定することもできる。「粉末」および「粒子」はまた、互換的に使用されて、通常、約1nm〜100μmのサイズを有する、離散金属片を記載する。
金属足場および溶浸材金属の材料選択
付加製造用の最も望ましい金属は、構造用金属であり、これらは、最も典型的には、鋼などの合金の形態の多数の元素の混合物である。したがって、上記の金属は、得られた合金に特定の特性を付与するために選択される、1種の主要な元素と複数の微量元素を含む。金属足場および金属溶浸材料用の材料として好適な鉄および鉄含有合金は、以下に限定されないが、以下の技法:液体相化学沈殿、ガス相沈殿、火炎噴霧熱分解、不活性ガス噴霧化、水噴霧化、プラズマ噴霧化および機械的摩滅などの任意の数の技法により工業的に生産することができる。
無機反応性材料
材料を逐次、堆積させて、選択的に除去する、ハイブリッド付加製造技法により、金属ペーストを使用することを可能にするため、無機反応性材料(本明細書において、反応性無機構成成分とも称される)が、場合により、金属ペースト配合物中に場合に含まれる。典型的な構造用金属は、レーザー光の吸収率および金属粒子の反応性のどちらも低いので、高いエネルギーのレーザー照射に曝露されるまで蒸発しない。金属ペーストがレーザーに曝露されると、ナノ材料の劇的な反応性の向上およびナノ材料のレーザー吸収により、低いエネルギーアブレーションがもたらされる。光からの投入エネルギーは、アブレーションタイプの反応により、材料自体を除去することができるか、または、空気による金属の迅速な反応に由来する生成物(主にガス)の生成は、一部の実施形態では、材料除去の手段として作用することができる。反応性ナノ材料は、0.1〜1mW/mm3の間のレーザー照射、または1〜10mW/mm3の間のレーザー照射、またこれらに含まれる任意の範囲のレーザー照射に応答する。この出力が蓄積され得る時間は、励起レーザーのスキャン速度に応じて、励起体積に関して約1ms〜1sの間、またはこれを含む任意の範囲とすることができる。この反応性は、反応性材料粒子の大きな表面積と連携している。一部の実施形態では、無機反応性材料は、100〜200nmの間のD50、25〜100nmの間のD50、または10〜50nmの間のD50を有する粒子を含む。
付加製造における使用方法
付加製造における前述のペーストを使用する方法の1つは、以下のステップ:1)ペーストの堆積、(2)溶媒除去、(3)レーザースクライブ、(4)焼結、(5)ポストアニールを含む。最終的な所望の形状が個々の層から形成されるまで、このプロセスが繰り返される。図4は、このプロセスを説明するフローチャートを示している。501では、層は、例えば、押出成形ノズルからペーストを広げることにより堆積される。一部の実施形態では、ペーストは、所望の最終金属片を作製するために、各層のパターンで正確に堆積される。溶媒は、502において湿潤ペースト層から除去される。一部の実施形態では、溶媒は、加熱された構築物表面または加熱された対流式空気流により、または光をベースとする加熱により、または誘導加熱により除去される。503における質問に回答すると、ペーストは、正確に必要とされる場所に堆積され、この場合、余剰材料が存在せず、かつこのプロセスは505に進むと決定することができる。あるいは、他の実施形態では、ペーストは、構築物表面上に、半連続層または連続層で堆積され、次に、このペースト層は、ステップ504において、レーザースクライブステップの間に、光エネルギーによって乾燥ペーストを除去することによりさらに成形される。さらに、これらの最初のステップでは、さらなる不活性な支持ペーストが堆積されて、乾燥され、レーザースクライブされて、機械的支持体が得られるか、または金属ペースト、例えば炭素ペーストもしくはホウ素ペーストの形状をさらに画定するかのどちらかとなり得る。ペーストの堆積システムは、50〜500μmの線幅の10〜200mm/sの線速度で、5μm〜250μmの間の厚さを有する金属ペースト層を堆積することができる。ペーストの堆積および乾燥後、任意選択的なレーザースクライブプロセスは、25〜100μmのビーム径に集束されたビームを使用して、ビーム移動速度および出力を制御することにより、乾燥金属ペーストの所与の厚さを制御可能に除去する。典型的なビーム移動速度は、50〜500mm/sの間であり、レーザー出力は、一部の実施形態では、1〜10Wの間である。レーザースクライブステップは、乾燥金属ペーストを除去することにより、25μmの方位分解能で層形状を画定することができ、これにより、ペーストの堆積の場合に可能となり得るよりも微細なフィーチャを可能にする。
金属粒子の少なくとも3つの集団を有する実施形態
金属ペーストが、金属粒子の少なくとも3つの集団を含み、バインダー、溶剤および分散剤を場合により含む、いくつかの実施形態をこれから提示する。複数の粒子集団(マルチモーダル)を有する配合物によって得られる利点は、記載されている金属付加製造技法において使用すると、得られる金属部品がより高い強度となり、収縮がより少ないことである。
グリーン密度は、付加製造用途における、金属ペースト中の金属粒子の任意の混合物を使用することにより生成する金属部品の密度の重要な決定因子である。具体的には、構成材料の最も高い融点未満の温度において、離散粒子をより大きな塊に焼結または溶融することを使用する付加製造用途(本明細書に記載されている方法など)では、後印刷アニールにより、構成金属の最も高い融点未満の温度で構造用金属部品に金属粒子を変換することが重要である。粒子のグリーン体に対して焼結操作を行った後、測定密度は、「最終密度」または「最終部品密度」として定義され、金属部品の真の密度の百分率として与えられる。
付加製造用途に使用される金属ペーストを含む金属粒子の選択により、グリーン密度を向上させる(例えば、最大化する)ために、粒度分布によって測定される、金属粒子の直径(または、D50)間の設定比を有する複数の集団を使用することが有利である。
このパッキングスキームの略図を、図5中で見ることができる。図5は、液体状態で最適に分散している粒子を含む、代表的な金属ペースト中の粒子分布を例示している。図5は、バインダー604および溶媒605により取り囲まれている、良好に分散した大型集団粒子601、中型集団粒子602、小型集団粒子603を含む、湿潤金属ペーストを含む物品600を示している。金属ペーストにおいて使用するために、本明細書に記載されている溶媒およびバインダーのいずれも使用することができる。金属ペーストは、付加製造器具において使用することができ、この器具は、金属ペーストを堆積して、このペーストを層状に加工する。金属ペーストから部品を形成するために、上の図4に関して例示されて記載されている方法などの、本明細書に記載されている付加製造方法のいずれかを使用することができる。
本開示の一部の実施形態では、離散粒子のサイズ分布およびD50を有する3つの粒子集団が存在する。選択した配合物の例となる特徴は、すべての金属に関する、隣接集団のサイズと集団の相対的な部分組成との間の設定比を含む。一般に、「サイズ」という形態の、本明細書に記載されているサイズおよび分率(「すべての金属の画分」、「組成」)は、D50およびペーストの全金属含有量(溶媒およびバインダーなどの非金属構成成分を除外する)の体積百分率により定義される。金属粒子の選択集団を、溶媒および他の有機添加物と混合して、金属ペーストを形成し、このペーストは、次に、本明細書に記載されている付加製造技法に使用することができる。様々な集団は、3つの異なるサイズの集団を含む金属ペーストの場合に、大型、中型および小型と呼ぶことができるよう、集団の相対的なサイズによって、様々な集団が記載される。これは、これらの集団を任意の特定のサイズ範囲に限定することを意図するものではなく、むしろ、1に等しくない各集団のD50間に設定比が存在することを示すものである。
各集団に対する金属の組成は、最終生成物に著しく影響を及ぼすことができる特性である。例えば、多数の実施形態における金属粒子が選択されて、反応によりまたは熱的に一緒に焼結されて、厳密に定義した範囲の組成を有する、ステンレス鋼グレード316(UNSでは、S31600)などの、特定の所望の合金の中実金属部品を形成する。記載されている付加製造プロセスでは、熱的焼結加工は、一部の実施形態では、部品の金属組成に好適な雰囲気中、1〜12時間、2〜9時間または3〜6時間の間、500℃〜1500℃、または700℃〜1300℃、または900℃〜1100℃の温度への逸脱(excursion)を含むことができる。この熱加工中、焼結は、組成および構成粒子集団の位置により確立される化学的勾配により強化され得るか、または焼結は、自由表面から細孔を追い出すことにより、および付随して起こる全表面領域および曲面の減少により主に推進され得る。
金属ペーストは、本明細書に記載されている、粒子サイズおよび材料の様々な異なる組合せを含むことができる。本開示の例では、金属ペーストは、金属粒子の3つの集団:50%が大型粒子(例えば、30μmのD50、合金鋼316の組成)、25%の中型粒子(例えば、5μmのD50、鉄の組成)および25%の小型粒子(例えば、500nmのD50、ニッケルの組成)を含む。他のいくつかの例となる実施形態は、以下に議論されている、表1A〜1Cに列挙されている。金属粒子集団サイズ、組成および比率の選択は、加工性能および最終的な部品特性に影響を及ぼす、変数の例である。しかし、有効な配合物は、決まった手順の最適化により見出すことができないように、考えられるパラメータ空間が多数存在する。代わりに、以下の原理が、グリーン体の焼結を含む、付加製造用途における、それらの組合せ性能を最適化する各集団および配合物の各特性の選択を導く。
本開示の付加製造用途に最も有用な公知の冶金組成物は、以下に限定されないが、以下(百分率はすべて、質量基準で示されている)を含む:
・ 記載した範囲内の組成を有する以下の合金元素の少なくとも1つを含む、鉄をベースとする合金:0.01〜0.4%または0.4〜0.6%または0.7〜1.5%の範囲の炭素、0.5〜1.5%の範囲のアルミニウム、0.0005〜0.003%の範囲のホウ素、0.25〜20%の範囲のクロム、0.01〜8%の範囲のコバルト、0.1〜2%の範囲の銅、0.25〜1%の範囲のマンガン、0.2〜5%の範囲のモリブデン、0.5〜20%の範囲のニッケル、0.01〜0.4%の範囲のリン、0.01〜2%の範囲のケイ素、0.01〜0.4%の範囲のチタン、0.01〜0.4%の範囲のタングステン、0.1〜2%の範囲のバナジウム、および0.01〜0.4%の範囲のジルコニウム。
・ 記載した範囲内の組成を有する以下の合金元素の少なくとも1つを含む、ニッケルをベースとする合金:0.01〜0.4の範囲の炭素、0.1〜8%の範囲のアルミニウム、0.001〜0.2%の範囲のホウ素、1〜30%の範囲のクロム、0.5〜20%の範囲のコバルト、0.1〜5%の範囲の銅、0.1〜1%の範囲のマンガン、0.1〜10%の範囲のモリブデン、0.01〜1%の範囲のケイ素、0.1〜4%の範囲のチタン、0.1〜10%の範囲のタングステン、0.1〜6%の範囲のニオブ、0.1〜20%の範囲の鉄、0.1〜7%の範囲のレニウム、0.01〜0.1%の範囲のハフニウム、および0.01〜0.1%の範囲のジルコニウム。
・ 記載した範囲内の組成を有する以下の合金元素の少なくとも1つを含む、銅をベースとする合金:0.1〜10%の範囲のアルミニウム、0.01〜2%の範囲の鉄、0.01〜2%の範囲のベリリウム、0.1〜5%の範囲のクロム、1〜40%の範囲の亜鉛、0.1〜20%の範囲のスズ、0.01〜1%の範囲のマンガン、0.1〜5%の範囲の鉛、0.1〜30%の範囲のニッケル、0.01〜0.2%の範囲のリン、0.1〜5%の範囲のケイ素、0.01〜0.5%の範囲のテルル、および0.01〜0.4%の範囲のジルコニウム。
・ 記載した範囲内の組成を有する以下の合金元素の少なくとも1つを含む、アルミニウム合金:0.01〜5%の範囲の鉄、0.1〜10%の範囲のスズ、0.01〜0.5%の範囲のビスマス、0.01〜0.5%の範囲の鉛、0.01〜2%の範囲のクロム、0.1〜10%の範囲の銅、0.1〜5%の範囲のマンガン、0.1〜10%の範囲のマグネシウム、0.5〜10%の範囲のニッケル、0.5〜14%の範囲のケイ素、0.01〜0.4%の範囲のチタン、0.1〜1%の範囲のバナジウム、および0.1〜10%の範囲の亜鉛。
小型および中型集団粒子の組成
酸化に耐性がある小型粒子集団は、「金属間化合物」と呼ばれる材料の群から一般に選択される。金属間化合物は、Cu3Sn、NiAlまたはMgCu2などの、長い範囲にわたる規則性および結晶性をもたらす、単一の特定組成のみが存在する、金属合金のサブクラスである。金属間化合物を含ませることは、金属間化合物が不活性(化学的反応性の欠如)であるために焼結中の酸化物の形成が軽減されるので、付加製造用途において、グリーン体全体にわたり、高い濃度の所望の元素を均一に挿入する有効な手段である。
記載されている付加製造技法向けの金属ペースト配合物において加工されて使用され得る金属間化合物は、以下の元素の対:Fe−V、Fe−Mn、Fe−Mo、Fe−Cr、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−Cu、Fe−B、Fe−Si、Fe−W、Fe−P、Fe−Ti、Fe−Zr、Ni−Al、Ni−B、Ni−Cr、Ni−Co、Ni−Mn、Ni−Mo、Ni−Si、Ni−Ti、Ni−W、Ni−Zr、Cu−Be、Cu−Cr、Cu−Mn、Cu−P、Cu−B、Cu−Si、Cu−Te、Al−Sn、Al−Si、Al−P、Al−BおよびAl−Tiの間で形成される、規則正しい合金相を含む。金属間化合物の組成物を利用する利点は、具体的には、元素の純粋な形態では一般に反応性が高すぎると思われる合金元素を含ませることが可能な点にあり、やはり、別の、通常は反応性が高いかまたは不活性な合金元素と組み合わせると、これらの元素は、機械的ミル粉砕、細砕または磨砕などの加工により、小型粒子集団に形成することが可能な安定した化合物を形成することができる。
粒子の混合集団の配合物の組成
上記の設計規則に従う金属粒子集団混合物のいくつかの例が、表1A〜1C(配合物A〜C)に提示されている。これらの混合物の平均組成は、ほぼ公知の金属組成となるよう設計されているが、付加製造用途における最大焼結を行うために特定の混合物が最適化される。所与の目標組成に関すると、上述の設計規則に従う粒子サイズおよび組成物の可能ないくつかの可能な混合物が存在するが、付加製造プロセスにより、このような配合物を用いて生成される部品の機械特性を最適化するために最も有利となるよう、別個の実施形態が1つの規則を別の規則より特に優先することがある。
Figure 2019522730
Figure 2019522730
Figure 2019522730
付加製造用ペーストの非金属構成成分
いくつかの実施形態では、金属ペーストの非金属構成物は、全ペースト重量の分率として示される百分率で組み合わされた構成成分の3つのグループを含む。一実施形態では、配合物は、87%超の金属粒子、2重量%未満のバインダー、1重量%未満の分散剤および10重量%未満の溶媒を含むペーストである。別の実施形態では、金属混合物は、86%超の金属粒子、10重量%未満のバインダー、3重量%未満の分散剤、1重量%未満の溶媒を含む、フィラメント状形態に配合される。さらなる実施形態では、金属混合物は、88%超の金属粉末、5重量%未満のバインダー、5重量%未満の溶媒および2重量%未満の分散剤を含む組成物を有する印刷可能な材料に配合される。これらの元素の各々は、純粋な化合物、またはより一般には、付加製造技法の印刷プロセスおよびアニールプロセス中の優れた性能のために選択される化合物の混合物とすることができる。

Claims (19)

  1. 金属構造体の層状成長に使用するための金属ペーストであって、
    少なくとも溶媒およびポリマーバインダーを含むビヒクルと、
    90重量%超の鉄を含有し1μm〜40μmの範囲のD50を有する金属足場粒子と、
    前記金属足場粒子のD50の1/5未満のD50を有し、前記金属足場粒子間の隙間空間に主に位置するような金属溶浸材粒子と、
    を含む、金属ペースト。
  2. 反応性無機構成成分および無機強化構成成分うちの少なくとも1つをさらに含
    前記無機強化構成成分が、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、窒化ホウ素、炭化ホウ素、アルミナ、窒化アルミニウム、シリカ、炭化ケイ素および炭化タングステンから選択される、請求項1に記載の金属ペースト。
  3. 前記金属足場粒子が、
    a. μm〜8μmの間のD50および2μm〜16μmの間のD90を有する、または
    b. オレイン酸、オクタン酸、オクチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、アジピン酸、セバシン酸、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチエレンオキシド)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびニトロセルロースからなる群から選択される表面配位子を含む
    求項1に記載の金属ペースト。
  4. 前記金属足場粒子が、1μm〜3μmの間のD50および3μm〜6μmの間のD90、1μm〜5μmの間のD50および5μm〜10μmの間のD90、または1μm〜8μmの間のD50および8μm〜16μmの間のD90を有する、請求項1に記載の金属ペースト。
  5. 前記金属溶浸材粒子が、
    a. 0nm〜1μmの間のD50を有するか、または
    b. アルミニウム、ホウ素、炭素、クロム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、ケイ素、スズ、チタン、タングステン、バナジウムおよび亜鉛を含む群から選択される材料を含む、
    請求項1に記載の金属ペースト。
  6. 前記金属溶浸材粒子が、50nm〜300nmの間、または50nm〜100nmの間のD50を有する、請求項1に記載の金属ペースト。
  7. 金属ペーストを堆積させて金属部品を生成する付加製造方法であって、
    (a)金属ペーストを金属製またはセラミック製基材上に堆積して、湿潤フィルムを形成させるステップであって、該金属ペーストが、(i)90重量%超の鉄を含有し、1μm〜40μmの間のD50を有し、前記金属ペーストの50〜70重量%の間の濃度を有する金属足場粒子と、(ii)前記金属足場粒子の前記D50の1/5未満のD50を有することで、前記金属足場粒子間に形成される隙間空間に主に位置し、前記金属ペーストの10〜30重量%の濃度である金属溶浸材粒子と、を含むステップと、
    (b)エネルギー投入により、溶媒が湿潤層から除去されて、前記湿潤フィルムの一部の残留構成成分が、場合により分解するまで前記湿潤フィルムを乾燥することで乾燥フィルムを形成させるステップと、
    (c)1〜10Wの間のレーザー出力による光励起によって生じたレーザビームを用いて、レーザビーム移動速度および出力を制御することにより、前記乾燥フィルムから材料が選択的に除去されて層形状を画定する、レーザースクライブを行うステップと、
    (d)前記層が、500〜800℃の間の温度まで加熱されて、金属粒子が一緒に、および下位層と溶融するように前記フィルムにエネルギーが施用され、前記乾燥フィルムを焼結するステップと、
    を含む、方法。
  8. 1〜40μmの範囲にある第1のD50有する、第1の複数の金属粒子と、
    該第1のD50より小さい第2のD50有する、第2の複数の金属粒子と、
    前記第2のD50より小さい第3のD50有する、第3の複数の金属粒子と、
    を含み、
    第2および第3の複数の金属粒子が、第1の複数の金属粒子の真球度よりも高い真球度を有する、金属ペースト組成物。
  9. 記第2のD50が1〜10μmの範囲にあり、前記第3のD50が0.1〜1.0μmの範囲にある、請求項に記載の組成物。
  10. バインダー、溶媒および分散剤をさらに含む、請求項に記載の組成物。
  11. 金属部品を形成するための付加製造に使用可能な金属ペーストを形成する方法であって、
    1〜40μmの範囲にある第1のD50有し焼結中に、元素拡散により、異なる金属粒子の中で分布している元素が均一に分布されるように前記金属部品の組成と似ているか、または同一である組成を有する、第1の複数の金属粒子を用意するステップと、
    前記第1のD50より小さい第2のD50を有する、第2の複数の金属粒子を用意するステップと、
    前記第2のD50よりも小さな第3のD50有し、その組成物が反応性を最小化する、第3の複数の金属粒子を用意するステップと、
    前記第1、第2および第3の複数の金属粒子を、バインダー、分散剤および溶媒と混合して、前記金属ペーストを形成するステップと、
    を含み、
    前記第2の複数の金属粒子の組成が、前記第1および第の複数の金属粒子の前記組成に関する前記金属部品の金属組成と前記金属部品の冶金組成とを平衡させる(balance)よう選択され、
    前記第1、第2および第3の複数の金属粒子の組成の平均が、前記金属部品の前記冶金組成と等し
    第2および第3の複数の金属粒子を用意するステップが、第1の複数の金属粒子の真球度よりも高い真球度を有するように第2および第3の複数の金属粒子を選択するステップを含む、
    方法。
  12. 金属構造体の層状成長に使用するための金属ペーストであって、
    少なくとも1種の溶媒および少なくとも1種のポリマーバインダーを含むビヒクルと、
    90重量%超の鉄を含有し、1μm〜40μmの範囲のD50を有する金属足場粒子と、
    該金属足場粒子間の隙間空間に主に位置するよう、D50を有する金属溶浸材粒子と、
    を含む、金属ペースト。
  13. 記金属溶浸材粒子が、アルミニウム、ホウ素、炭素、クロム、コバルト、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、リン、ケイ素、スズ、チタン、タングステン、バナジウムおよび亜鉛、ならびにこれらの混合物、合金または複合材を含む群から選択される材料を含む、
    請求項12に記載の金属ペースト。
  14. 前記金属溶浸材粒子が、以下の元素の対:Fe−V、Fe−Mn、Fe−Mo、Fe−Cr、Fe−Ni、Fe−Al、Fe−Cu、Fe−B、Fe−Si、Fe−W、Fe−P、Fe−Ti、Fe−Zr、Ni−Al、Ni−B、Ni−Cr、Ni−Co、Ni−Mn、Ni−Mo、Ni−Si、Ni−Ti、Ni−W、Ni−Zr、Cu−Be、Cu−Cr、Cu−Mn、Cu−P、Cu−B、Cu−Si、Cu−Te、Al−Sn、Al−Si、Al−P、Al−BおよびAl−Tiの間で形成される、1つまたは複数の規則正しい合金相を含む、請求項12または13のいずれかに記載の金属ペースト。
  15. 記金属溶浸材粒子が、0.05μm〜10μmの範囲のD50を有する、
    請求項12から14のいずれか一項に記載の金属ペースト。
  16. a. 前記金属足場粒子が、2μm〜30μmの範囲のD50、または1μm〜20μmの範囲のD50を有し、
    b. 前記金属溶浸材粒子が、0.1μm〜1μmの範囲のD50、または0.2μm〜0.8μmの範囲のD50を有する、
    請求項15に記載の金属ペースト。
  17. 反応性無機構成成分および無機強化構成成分うちの少なくとも1つをさらに含む、請求項12から16のいずれか一項に記載の金属ペースト。
  18. 金属ペーストを堆積する付加製造方法であって、
    (a)金属ペーストを金属製またはセラミック製基材上に堆積して、湿潤フィルムを形成させるステップであって、前記金属ペーストが、(i)90重量%超の鉄を含み、1μm〜40μmの範囲のD50を有する金属足場粒子、(ii)該金属足場粒子の前記D50の1/5未満のD50を有することで、前記金属足場粒子間に形成される隙間空間に主に位置し、前記金属ペーストの10〜30重量%の濃度である金属溶浸材粒子を含む、ステップと、
    (b)エネルギー投入により、溶媒が湿潤層から除去されて、前記湿潤フィルムの一部の残留構成成分が、場合により分解するまで前記湿潤フィルムを乾燥することで乾燥フィルムを形成させる、ステップと、
    (c)場合により、1〜10Wの間のレーザー出力による光励起によって生じたレーザビームを用いて、レーザビーム移動速度および出力を制御することにより、前記乾燥フィルムから材料が選択的に除去されて、層形状を画定する、レーザースクライブを行うステップと、
    を含む、方法。
  19. (a)〜(c)を複数回繰り返して、所望の形状を有する部品を形成するステップをさらに含み、前記部品のポストアニール(post−anneal)を行うステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
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