JP2019519182A - 結合部の温度と電流の検知 - Google Patents

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Abstract

本電力回路(IGBTモジュール)は、パワースイッチング素子3であって、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子9aからその素子の第二の素子導通端子9b,Eに電流を導通させるパワースイッチング素子、及び/又は(図示されていない)フリーホイールダイオードであって、非ブロッキング状態において、そのフリーホイールダイオードのアノード導通端子からそのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させるフリーホイールダイオードと、このパワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、このパワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線Gとを備え、本電力回路は、前記の導通端子Eの中の少なくとも一つに接続された少なくとも一つの温度検知電流源を備えた検知回路5aを有し、この検知回路は、この温度検知電流源からドライブ入力線に少なくとも一つの検知信号Isensorを供給し、この検知信号が少なくとも一つの温度を表し、前記の温度検知電流源がパワースイッチング素子と熱的に接続され、前記の検知信号により表される温度が、パワースイッチング素子の温度であることと、前記の温度検知電流源がフリーホイールダイオードと熱的に接続され、前記の少なくとも一つの導通端子が、フリーホイールダイオードの前記のアノード導通端子又はカソード導通端子から成ることとの中の一つ以上である。

Description

本発明は、一般的に、電力回路、そのような少なくとも一つの電力回路を備えたマルチチップモジュール及び電力回路のパワースイッチング素子を駆動する駆動回路に関する。一般的に、電力回路は、IGBTなどのパワースイッチング素子及び/又はフリーホイールダイオードを有する。
パワー半導体素子は、広範囲な電力用途のために広く用いられている。低電力用途には、例えば、電子回路、コンピュータ用の電源や小型モータードライブが含まれる。(数kWを上回る)中電力用途には、大型モータードライブ、例えば、電気自動車、鉄道動力車、大型工業用ドライブ、風力タービン、船舶用ドライブや、ソーラーコンバータが含まれる。大電力用途には、例えば、沖合風力設備から電力を搬送する形式の高圧直流送電線が含まれる。
本出願と関連するパワー半導体スイッチング素子は、典型的には、1Aを上回る電流搬送能力を有し、100Vを上回る電圧で動作可能である。それらの素子の実現形態は、典型的ではあるが、排他的ではないものとして、素子チップ当たり10〜100Aの電流を搬送することができるか、500Vを上回る、素子を介した電圧差に耐えることができるか、或いはその両方である。
そのような素子の例には、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)や、垂直又は横型の金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などのFETが含まれる。ここで述べる技術は、特定の形式の素子アーキテクチャに限定されず、そのため、そのパワースイッチング素子は、例えば、垂直又は横型の素子であり、それらは、シリコン及び炭化珪素を含むが、それに限定されない技術範囲内において製造される。
大抵の回路では、半導体素子及び回路を損傷させる高電圧を防止するために、負荷電流を連続して導通させるIGBT(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)やMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)などのパワー半導体スイッチング素子と関連して、(しばしば、フライホイールダイオードとも呼ばれる)フリーホイールダイオードを使用する必要が有る。ハイパワーIGBTは、しばしば、モジュール内でフリーホイールダイオードとして動作するダイオードを備えたモジュールとして提供される。IGBTは、典型的には、それぞれ一つのフリーホイールダイオードに対して並列(特に、逆並列)の形で見られる。
予防措置又は早期回復措置を可能にするために、事前の故障警報を得ることが望まれている。それに関して、素子の故障は、高い素子接合部温度や大きな素子電流などの要因により引き起こされる。素子をスイッチングする電圧/電流が大きいので、素子の故障リスクが大きくなる。多くの用途では、所望の電流で動作させるために、典型的には、数十の素子が並列に接続されている。その場合、そのようなシステム内の一つの素子が故障すると、その結果として、そのシステムの別のスイッチング素子が容易に故障する可能性が有るが、それは、電力変換器のトポロジーに依存する。
特許文献1は、第一及び第二の出力とゲートを備えたチップとして設計された半導体素子を記載しており、そのチップの温度を測定するために、温度に依存するオーム抵抗を有し、その温度に依存する抵抗は、ゲートと第一又は第二の出力の間の電気接続部と、そのチップとの熱接触部とを有する。
特許文献2では、動作特性を設定するための制御領域(G)と第一の入力/出力領域(S)との間の電気接触部に制御抵抗部品(NTC)を配備した半導体コンポーネントが提案されている。その制御抵抗部品(NTC)の動作温度範囲内では、非リアクタンス性抵抗が、動作温度の上昇に応じて単調に低下する。その中心思想は、半導体コンポーネントの制御領域と第一の入力/出力領域の間に制御抵抗又は制御抵抗部品を設けることである。それは、分圧器の形態で制御領域と第一の入力/出力領域の間の電位差を調節するとの効果を奏し、その調節の効果は、制御抵抗部品の温度依存性のために得られる。
特許文献3は、シャント電流を一定に維持するために、電流ミラー部端子と主端子の間に接続された定電流素子と、端子間電位差と所定の閾値電圧の間の差に応じて、過電流検出信号を出力する決定パンとから成る並列の電流ミラー部を有する、パワー半導体素子の主電流Iの過電流状況を検出するための過電流検出回路を開示している。その定電流素子は、MOSFETを使用するとともに、パワー半導体素子と共に一つのチップに集積されている。
特許文献4は、電流ミラー部の第二の主端子と主半導体部品の第二の主端子の間に接続され、主半導体部品の第一の主端子と第二の主端子を通って流れる出力電流に比例する電流が流れる電流検出部品の二つの端子間の電圧を基準電圧とする比較により生成される演算増幅器の出力に基づき、第一の主端子と制御端子を主半導体部品のために共通に使用する電流制限回路を開示しており、そこでは、基準電圧が演算増幅器の第一の入力端子に印加され、第一の利得調整部品が、電流ミラー部の第二の入力端子と第二の主端子の間に接続され、第一の利得調整部品のインピーダンスに対する所定の倍率のインピーダンスを有する第二の調整部品が、主半導体部品の制御端子の間に接続されている。
特許文献5は、パワートランジスタと補助トランジスタのベース・エミッタ接合が並列である実施形態を記載している。パワートランジスタのより大きいコレクタ電流を間接的にサンプリングするために、補助トランジスタのより小さいコレクタ電流をサンプリングすることができる。その間接的なサンプリングが、パワートランジスタのコレクタ電流がその公称最大値を上回る傾向に有ることを示した場合、そのベース電極とエミッタ電極をクランプしている。
特許文献6は、半導体本体に集積された回路構成を規定している。抵抗コンポーネントが、パワー半導体コンポーネントと熱的に接続されるとともに、同様に、半導体本体に集積されて、パワー半導体コンポーネントの制御接続部と負荷接続部の間に配置されている。その抵抗コンポーネントは、温度に依存する抵抗特性曲線を有する。駆動・評価ユニットが、抵抗コンポーネントを流れる電流又は抵抗コンポーネントを介して降下する電圧を評価するように設計されており、それに応じた温度信号を提供している。
IGBT素子に関するオンチップ接合部温度測定は、これまで、素子のチップ自体に集積された温度感知ダイオードを用いて実現されている。そのような検知ダイオードは、別個の接続部を用いてゲート駆動部に接続されている。それらは、多くの素子製造業者によって開発されており、スイッチ当たり一つの素子チップを備えた低電流インテリジェント電源モジュール(IPM)(典型的には、100A以内の定格)内で提供されている。一部において、スイッチ当たりの並列ダイの数が多くなるので、また、ゲート駆動部とモジュールの間に必要な接続部が多くなり過ぎるので、それらを従来のパワー素子モジュールパッケージに適用することは難しい。
電流検知に関しては、直接的な電流検知が、(素子電流の僅かな一部を搬送する)補助エミッタセルを用いたIGBTチップに対して可能であり、温度検知抵抗が、そのセルに対して直列に配置されている。しかし、それも、例えば、IGBTゲートの電圧を制御するゲート駆動部に戻すように、検知信号を出力するための別個の接続部を必要とする。そのことは、そのような検知をマルチチップパワーモジュールに対して実現不可能にしている。
欧州特許公開第2565608号明細書 米国特許公開第2005019635号明細書 英国特許公開第2253709号明細書 英国特許公開第2267003号明細書 米国特許第3845405号明細書 米国特許第8155916号明細書
従って、パワー素子の電流と温度の検知は、素子チップ、例えば、温度検知ダイオードと電流検知セルに集積された追加検知部品を用いて実現されている。それらの検知部品は、シングルチップ素子、例えば、IPM内で使用されるが、ハイパワーマルチチップ素子モジュールでは、ゲート駆動部に必要な検知接続部の数が多くなるので、利用することができない。複雑なアルゴリズムと測定が難しい電気動作パラメータを用いて、接合部温度とゲート駆動部からの素子電流を推定することが可能である一方、それにも関わらず、そのような検知部品を用いた回路は、実用的な実現形態において、校正を含む課題を有する。
上記の背景に対して、本発明は、独立請求項の対象を提案する。好ましい実施形態は、従属請求項に規定されている。
本発明の第一の観点において、電力回路が規定され、この電力回路は、パワースイッチング素子であって、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子からその素子の第二の素子導通端子に電流を導通させるパワースイッチング素子と、このパワースイッチング素子と逆並列に接続されたフリーホイールダイオードであって、非ブロッキング状態において、そのフリーホイールダイオードのアノード導通端子からそのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させるフリーホイールダイオードと、このパワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、このパワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線と備え、この電力回路は、少なくとも一つの前記の導通端子に接続された少なくとも一つの温度検知電流源を有する検知回路を備え、この検知回路は、前記の温度検知電流源からドライブ入力線に少なくとも一つの検知信号を供給し、その検知信号は、少なくとも一つの温度を表し、前記の温度検知電流源がパワースイッチング素子と熱的に接続され、前記の検知信号により表される温度が、そのパワースイッチング素子の温度であり、前記の少なくとも一つの導通端子が、そのパワースイッチング素子の前記の一つの素子端子から成ることと、前記の温度検知電流源がフリーホイールダイオードと熱的に接続され、前記の検知信号により表される温度が、そのフリーホイールダイオードの温度であり、前記の少なくとも一つの導通端子が、そのフリーホイールダイオードの前記のアノード導通端子又はカソード導通端子から成ることとの中の少なくとも一つである。
従って、本発明の実施形態は、例えば、差し迫った故障を警報するために、パワー素子回路の改善された監視、例えば、パワー半導体スイッチング素子及び/又はパワーダイード(例えば、フリーホイールダイオード)の監視を提供する。これらの実施形態の特別な利点は、例えば、以下の監視の中の一つ以上である。
ア 信頼でき、精確であり、低コストであり、簡便であり、コンポーネントの数が少ない監視、
イ 電力回路を備えたチップ上に追加の外部端子(例えば、一つ以上のピン)を必要としない監視、
ウ 電力回路のスイッチング動作に影響を与えない監視、
エ 素子温度及び/又は定格電流の近傍又はそれ以上における素子の動作を可能にする監視、
オ 電力回路の信頼性及び/又は寿命を改善する、及び/又は素子(例えば、スイッチング素子及び/又はダイオード)が故障する前の回復措置を可能にする監視。
従って、一般的に言うと、実施形態は、IGBTなどのパワースイッチング素子の温度を監視する温度検知電流源及び/又はそのようなパワースイッチング素子に接続されたフリーホイールダイオードの温度を監視する温度検知電流源を使用する。そのような電流源は、例えば、JFET電流源から構成される。この検知回路は、一般的に、パワースイッチング素子の素子制御端子と並列に接続され、例えば、そのような素子のゲート端子に直に接続される。この温度検知電流源又はそのような各温度検知電流源は、例えば、第一の導通端子(好ましい実施形態では、エミッタ端子)と電気的に接続され、一般的に、監視される各素子と、即ち、パワースイッチング素子又はダイオードと熱的に接続される。そのため、検知回路は、測定される検知電流のソース又はシンクになることによって、この検知信号又は各検知信号をドライブ制御線上に供給する。好ましくは(即ち、任意選択として)、この温度は、監視される素子のPN接合部の温度であるか、或いはその温度を反映したものである。
用語に関して、ここで述べる「端子」とは、一般的に、半導体素子(一般的に、パワースイッチング素子又はフリーホイールダイオード)の入力接続部及び/又は出力接続部であり、チップの外部接続部(例えば、チップの接着パッド及び/又はピン)及び/又は内部接続部(例えば、半導体チップのソース、ドレイン、コレクタ、エミッタ、アノード又はカソードの素子領域)から成る。ダイオードとスイッチング素子の逆並列接続とは、一般的に、ダイオードのアノード端子とカソード端子がスイッチング素子のそれぞれ異なる導通端子に接続されること、例えば、アノード端子がnpnスイッチング素子のエミッタに接続され、カソード端子がそのようなスイッチング素子のコレクタに接続されることを意味する。ここで述べる回路の「線」とは、例えば、ワイヤー、トラック及び/又は端子から成る。
更に、パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御するためのドライブ信号を前記のドライブ入力線上に供給するように接続された駆動回路を備えた電力回路が規定され、この駆動回路は、ドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき、電力回路の少なくとも一つの動作状況を決定するように構成され、この少なくとも一つの動作状況は、パワースイッチング素子が定常状態にある時のパワースイッチング素子の前記の表される温度と、パワースイッチングダイオードとフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のフリーホイールダイオードの前記の表される温度との中の少なくとも一つから成る。そのような一つ以上の動作状況は、好ましくは、パワースイッチング素子又はフリーホイールダイオードの温度の値である。しかし、この駆動回路は、それに代わって、そのような温度の閾値の上回り又は下回りを単に決定すること、及び/又はパワースイッチング素子を流れる電流及び/又はフリーホイールダイオードを流れる電流の値などのそれ以外の動作状況を決定する。ここで述べる閾値温度は、IGBTやフリーホイールダイオードなどの素子に関する素子定格、例えば、125°C又は175°Cであるか、或いはそのような定格に基づき、例えば、その定格の±5、10又は15°Cに決定される。
この駆動回路は、オンからオフに、或いはその逆にスイッチングするように素子を能動的に制御する時点が分かるので、この駆動回路は、パワースイッチング素子が定常状態にある時点が分かる。それに追加して、或いはそれに代わって、この駆動回路は、素子導通状態が過渡的状態である時点を決定するために、ドライブ入力線を監視する、及び/又はパワースイッチング素子がオン(オフ)に保持されている定常的な期間中に、好ましくは、更に、ダイオード電流が安定している、例えば、転流が進行中でない時点に監視が行なわれることを保証するために所定の遅延を実現する。そのような所定の遅延時間は、例えば、スイッチング事象(遷移)の前及び/又は後の10〜15μ秒(より好ましくは、12〜13μ秒)であり、定常状態の時間期間が通常その遅延よりも大幅に長いので、そのような遅延は、電力回路の性能に悪い影響を及ぼさない。一般的に、動作状況を決定するための検知信号は、ドライブ入力線が安定している、例えば、安定した電圧及び/又はほぼゼロの電流を有する時に、ドライブ入力線上に受信される。
とにかく、駆動回路、例えば、ゲート駆動部は、電力回路と別個に、或いは電力回路に集積して配備される。
更に、検知回路は、パワースイッチング素子と熱的に接続された温度検知電流源と、フリーホイールダイオードと熱的に接続された温度検知電流源とを備えるとともに、更に、ブロッキングダイオードを備え、前記の各検知信号が、この一つの温度検知電流源を通って流れる電流から成り、これらのブロッキングダイオードの中の一方が、ドライブ入力線に流れ出る電流を阻止するように接続され、これらのブロッキングダイオードの中の他方が、ドライブ入力線から流れ込む電流を阻止するように接続された電力回路が規定される。そのようにブロッキングダイオードの使用は、異なる検知信号を識別することを可能にする。それは、検知回路がパワースイッチング素子の検知部品と並列に接続されたダイオード温度検知部品(例えば、温度検知電流源)を備え、それら二つの部品が同じドライブ入力線に接続されている場合に有利である。
更に、検知回路が、少なくとも、パワースイッチング素子と熱的に接続された温度検知電流源を備え、前記の少なくとも一つの導通端子が、パワースイッチング素子の補助エミッタ端子から成る電力回路が規定される。
更に、検知回路が、温度と過電流(一般的に、電流の閾値/大きさを上回る電流)を検知する回路であり、この検知回路が、素子制御端子と並列に接続された温度検知電流源と、パワースイッチング素子の補助エミッタ端子と直列なインピーダンス(一般的に、少なくとも一つの抵抗)と、温度検知電流源からこのインピーダンスに流れる電流を阻止するように接続されたブロッキングダイオードとを備え、補助エミッタ端子から温度検知電流源に電流が流れることを許容するように構成され、ドライブ入力線により受信される検知信号が、温度検知電流源を流れる電流を表し(好ましくは、検知信号がそのような電流から成り)、このブロッキングダイオードは、このインピーダンスに加わる電圧がブロッキングダイオードの閾値電圧に応じた閾値を上回る、或いは越えた場合に、補助エミッタ端子から流れ込む電流が電流源の出力電流を上昇させることを許容するように構成された電力回路が規定される。従って、温度検知電流源がJFET電流源から成る場合、その電流の流れが、JFETゲートに加わる電圧の上昇及び/又はJFETドレイン電流の増加を引き起こす。
ここで述べる過電流監視形態に関して、好ましくは、損傷を防止する、或いは限定する手段を可能にする、早期に短絡を検知するとの利点が得られる。
更に、検知回路が温度と過電流を検知する回路であり、この検知回路が、素子制御端子と並列に接続された温度検知電流源(例えば、前に提案した通りのJFET電流源)と、パワースイッチング素子の補助エミッタ端子と直列のインピーダンス(一般的に、少なくとも一つの抵抗)と、このインピーダンスに接続されたスイッチング制御端子を有するスイッチとを備え、このスイッチは、補助エミッタ端子からの電流が、インピーダンスに加わる電圧を閾値電圧以上に上昇させた場合に、ターンオンするように構成され、ドライブ入力線は、温度検知電流源を流れる電流に応じた、例えば、そのような電流から成る前記の検知信号と、このスイッチを流れる電流に応じた(例えば、そのような電流から成る)過電流検知信号とを受信するように構成された電力回路が規定される。この場合、スイッチは、BJT(バイポーラ接合トランジスタ)から成る。
更に、前記のスイッチが、オンの場合に、パワースイッチング素子の素子制御端子を放電させて、パワースイッチング素子の第一の素子導通端子から第二の素子導通端子に流れる電流を低減させるように構成された電力回路が規定される。従って、このスイッチ、例えば、BJTは、一つの実施形態において、少なくとも、パワースイッチング素子の制御端子キャパシタンス、例えば、IGBTのゲート・エミッタキャパシタンスの放電を開始させて、電流制限効果を生み出す。そのような電流低減は、短絡能力が保証されないSiC製MOSFETなどのパワースイッチング素子に有用である。
本発明の第二の観点において、フリーホイールダイオードであって、非ブロッキング状態において、そのフリーホイールダイオードのアノード導通端子からそのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させるフリーホイールダイオードと、このフリーホイールダイオードの前記の一つの導通端子に接続された検知回路とを備え、この検知回路が、フリーホイールダイオードのこの接続された導通端子に加わる電圧に応じた検知信号を供給する電力回路が規定される。
有利には、そのような電力回路は、ダイオードのアノード、ダイオードのカソード及び検知回路の出力にそれぞれ接続された、少なくとも三つの外部端子を有するチップの形で提供される。そのようなチップは、単にフリーホイールダイオードを備えた従来のチップコンポーネントの代りに使用される。それに追加して、そのようなチップは、更に、以下において更に詳しく説明する逆並列のパワースイッチング素子及び/又は駆動回路を備える。
従って、動作状況、好ましくは(即ち、任意選択として)、ダイオードを流れる電流及び/又はダイオードの温度は、パワースイッチング素子の制御端子を駆動するドライブ線、例えば、IGBTゲートのドライブ線上に受信される検知信号を用いて決定される。一般的に、検知回路は、ダイオードと熱的に接続され、表される温度は、好ましくは、ダイオードのPN接合部の温度であるか、或いはその温度を反映したものである。好ましい実施形態では、検知回路は、ダイオードのアノード導通端子に接続される。検知信号は、好ましくは、アノードに加わる電圧に応じた電流から成る。動作状況がダイオードの温度に関する場合、検知回路は、一般的に、ダイオードに接続され、温度は、好ましくは、ダイオードのPN接合部の温度であるか、或いはその温度を反映したものである。
更に、パワースイッチング素子であって、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子からその素子の第二の素子導通端子に電流を導通させ、フリーホイールダイオードが、そのパワースイッチング素子と逆並列に接続されているパワースイッチング素子と、パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、このパワースイッチング素子の素子制御端子(例えば、ゲート領域)に接続されたドライブ入力線とを備え、このドライブ入力線が、更に、検知信号を受信するように構成された電力回路が規定される。そのようなスイッチング制御は、一般的に、パワースイッチング素子の制御領域、例えば、ゲート領域に加わる電圧により行なわれる。また、この逆並列接続とは、一般的に、ダイオードのアノード端子とカソード端子が、パワースイッチング素子のそれぞれ異なる導通端子に、例えば、それぞれIGBTのエミッタとコレクタに接続されることを意味する。
更に、パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御するドライブ信号を前記のドライブ入力線上に供給するように接続された駆動回路を備え、この駆動回路は、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時に検知回路からドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき、フリーホイールダイオードの少なくとも一つの動作状況(好ましくは、電流と温度の中の一つ以上の値)を決定するように構成された電力回路が規定される。そのような駆動回路、例えば、ゲート駆動部は、電力回路と別個に、或いは電力回路に集積して提供される。
上記の通り、この駆動回路は、オンからオフに、或いはその逆にスイッチングするために、パワースイッチング素子を能動的に制御する時点が分かるので、この駆動回路は、パワースイッチング素子が定常状態である時点が分かる。それに追加して、或いはそれに代わって、駆動回路は、パワースイッチング素子の導通状態が遷移中である時点を決定するためにドライブ入力線を監視する、及び/又はパワースイッチング素子がオン(オフ)に保持されている定常的な期間中に、好ましくは、更に、ダイオード電流が安定している、例えば、転流が継続中でない時に監視が行なわれることを保証するために所定の遅延を実現する。一般的に、動作状況を決定するための検知信号は、ドライブ入力線が安定している、例えば、安定した電圧及び/又はほぼゼロの電流を有する時に、ドライブ入力線上に受信される。
更に、この少なくとも一つの動作状況が、検知回路がフリーホイールダイオードと熱的に接続されている場合における、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のフリーホイールダイオードの温度と、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時にフリーホイールダイオードのアノード導通端子からフリーホイールダイオードのカソード導通端子に流れる電流値との中の少なくとも一つから成る電力回路が規定される。また、定常状態は、電流駆動回路の動作状況の知見とドライブ入力線の監視に基づき、及び/又は既知の遅延を用いて決定される。
更に、フリーホイールダイオードを備えたチップを有する電力回路が規定され、このチップは、そのチップの外部端子である補助導通端子を有し、検知回路に接続されたフリーホイールダイオード導通端子が、この補助導通端子であり、このチップは、好ましくは、更に、検知回路を有する。この場合、検知回路は、例えば、単一の補助アノードと検知端子の間に接続された電流ミラー部を有する。ここで述べる電流ミラー部に関して、そのミラー部とは、電流をミラーリングする、即ち、コピーする回路である。コピー電流は、一般的に、コピーすべき電流が流れるパスに対して並列のパスに生成される。そのコピー電流は、例えば、コピーすべき電流の分数又は倍数に比例する。一般的に、電流ミラー部は、ゲートが接続された二つのFETトランジスタ、或いはベース領域が接続された二つのBJTトランジスタから成る(BJT式電流ミラー部は、コピーすべき電流を導通させるBJTのベース・エミッタ接合電圧(一般的に約0.7V)を克服する必要があるために、過電流監視形態での使用に関して、より重要である)。
同様に、少なくとも一つのダイオードチップを収容するダイオードパッケージは、少なくとも三つの端子を有する。そのようなパッケージ、好ましくは、表面実装パッケージは、SOICやTOのパッケージなどのプラスチック製又は金属製のパッケージである。
更に、検知回路が温度検知抵抗を備え、検知信号が、その温度検知抵抗を流れる電流から成る電力回路が規定される。この温度検知抵抗は、ここで述べる、そのような別の抵抗に関しても、一般的に、少なくとも、温度が安定している時のオーム抵抗である。上記の駆動回路は、フリーホイールダイオードが定常状態にある時に、一般的に、更に、関連するパワースイッチング素子が定常状態にある時に温度検知抵抗を流れる電流に基づき、ダイオードの動作状況を決定するように構成される。
更に、検知回路がフリーホイールダイオードを流れる電流をミラーリングする電流ミラー部を備え、検知信号が、その電流ミラー部を流れる電流に依存する電力回路が規定される。同様に、上記の通り、電流ミラー部は、例えば、単一の補助アノードと検知端子の間に接続される。
更に、検知回路が、フリーホイールダイオードの導通端子に接続された温度検知電流源、例えば、JFET電流源を備え、検知信号が、その温度検知電流源を流れる電流に依存する電力回路が規定される。
更に、パワースイッチング素子の前記の一つの素子導通端子(例えば、エミッタ又は補助エミッタ)に接続された別の検知回路を備えた電力回路が規定され、この別の検知回路は、パワースイッチング素子の動作状況(例えば、電流と温度の中の少なくとも一つの値)を表す検知信号をドライブ入力線上に供給し、この別の検知回路とフリーホイールダイオードに接続された検知回路とは、それぞれブロッキングダイオードを備え、各検知信号が電流の流れから成り、これらのブロッキングダイオードの中の一方がドライブ入力線に流れ出る電流を阻止するように接続され、これらのブロッキングダイオードの中の他方がドライブ入力線から流れ込む電流を阻止するように接続される。これに関して、異なるセンサーからの信号の間の識別は、それらのセンサーが並列ではあるが、逆向きに配置されている、例えば、ダイオードが負電圧にあり、IGBTが正電圧にある場合に実現されることに留意されたい。特に、ブロッキングダイオードの使用は、一つの実施形態において、異なる検知信号を識別することを可能にする。それは、検知回路が、パワースイッチング素子検知部品と並列に接続されたダイオード検知部品(例えば、温度検知電流源)を備え、両方の部品が同じドライブ入力線に接続されている場合に有利である。ブロッキングダイオードは、例えば、電流源と直列に、及び/又は検知回路及び/又は別の検知回路の抵抗(例えば、温度検知抵抗)と直列に接続される。この別の検知回路は、パワースイッチング素子の素子制御端子と並列に、及び/又はドライブ入力線と直に接続される。別の検知回路による検知信号の供給は、その別の検知回路が検知電流のシンク又はソースになることと関連する。
本発明の第三の観点において、パワースイッチング素子であって、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子からその素子の第二の素子導通端子に電流を導通させるパワースイッチング素子を備えた電力回路が規定され、この電力回路は、パワースイッチング素子の前記の一つの素子導通端子に接続された検知回路であって、前記の第一の素子導通端子から前記の第二の素子導通端子に流れる電流を表す検知信号を供給する検知回路と、パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線であって、更に、検知信号を受信するように構成されたドライブ入力線とを有する。
従って、パワースイッチング素子の主電流、例えば、IGBTの主電流は、例えば、素子のゲート端子を駆動するために、ドライブ入力線を駆動するように接続された駆動回路(例えば、ゲート駆動部)を用いて検知及び監視される。そのような駆動は、一般的に、そのラインの電圧を制御するものである。検知される主電流は、有利には、パワースイッチング素子のドレインとソースの間又はコレクタとエミッタの間の電流である。この電流指標は、主電流の値及び/又は大きさを表す。この検知信号は、パワースイッチング素子の素子制御端子と並列に接続された検知回路をソース又はシンクとする検知電流である。検知回路のいずれかの終端は、例えば、ドライブ入力線及び/又はパワースイッチング素子の第一の素子導通端子(例えば、エミッタ)と直に接続される。一つの実施形態は、パワースイッチング素子、例えば、IGBTの補助導通端子の電流(の少なくともほぼ固定的な一部)をミラーリングする電流ミラー部を使用する。従って、好ましくは、パワースイッチング素子が安定したオン状態にある時(例えば、ドレインとソースの間又はコレクタとエミッタの間に電流を流している時)に、一般的に、少なくとも、素子の制御端子に加わる制御電圧が安定している時に、素子を流れる電流が監視される。好ましくは(即ち、任意選択として)、この監視は、パワースイッチング素子を流れる電流の閾値の上回りを検出する過電流検出と組み合わされる。
更に、パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御するドライブ信号を前記のドライブ入力線に供給するように接続された駆動回路を備えた電力回路が規定され、この駆動回路は、パワースイッチング素子が定常状態にある時にドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき、電力回路の少なくとも動作状況を決定するように構成される。そのような駆動回路、例えば、ゲート駆動部は、電力回路と別個に、或いは電力回路に集積して提供される。動作状況は、パワースイッチング素子、また、任意選択として、別の検知回路が配備されている場合には関連するフリーホイールダイオードの電流及び/又は温度の中の少なくとも一つ以上の値から成る。また、定常状態は、上記の別の観点に関連して述べた通り、電流駆動回路の動作状況の知見とドライブ入力線の監視に基づき、及び/又は既知の遅延を用いて決定される。
更に、前記の動作状況が、パワースイッチング素子が定常状態にある時にパワースイッチング素子の第一の素子導通端子からパワースイッチング素子の第二の素子導通端子に流れる前記の電流の値、例えば、大きさを含む電力回路が規定される。
更に、第一の素子導通端子又は第二の素子導通端子がエミッタ端子であり、パワースイッチング素子が補助エミッタ端子を有し、検知回路に接続される素子導通端子(例えば、第一の素子導通端子)が補助エミッタ端子であり、検知回路が、この補助エミッタ端子から流れ込む電流をミラーリングするように接続された電流ミラー部を備え、検知回路が、その電流ミラー部を流れる電流に応じて、前記の検知信号を発生する電力回路が規定される。従って、補助エミッタ端子がIGBTの主電流を検知するために使用され、そして、そのIGBTの主電流は、駆動回路により決定される。
更に、パワースイッチング素子と逆並列に接続されたフリーホイールダイオードであって、(一般的に、ダイオードがアノードからカソードに電流を導通させる電圧がダイオードを介して印加される)非ブロッキング状態において、そのフリーホイールダイオードのアノード導通端子からそのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させるフリーホイールダイオードと、フリーホイールダイオードの前記の一つの導通端子(例えば、アノード)に接続された別の検知回路であって、フリーホイールダイオードの接続された導通端子に加わる電圧に応じた検知信号(例えば、ソース又はシンクとなる検知電流)を供給する別の検知回路と、この別の検知回路から検知信号を受信するように構成されたドライブ入力線とを更に備えた電力回路が規定される。例えば、そのような実施形態では、IGBTと関連するフリーホイールダイオードの両方が監視される。
更に、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時に別の検知回路からドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき、電力回路の少なくとも一つ動作状況(電流と温度の中の一つ以上)を決定するように駆動回路が構成された電力回路が規定される。例えば、同じ動作状況又は各動作状況を決定するために、検知回路を流れる検知電流及び/又は別の検知回路を流れる検知電流が使用される。
更に、パワースイッチング素子の素子導通端子に接続された検知回路と別の検知回路とが、それぞれブロッキングダイオードを備え、各検知信号が電流の流れから成り、それらのブロッキングダイオードの一方が、ドライブ入力線に流れ出る前記の電流を阻止するように接続され、それらのブロッキングダイオードの他方が、ドライブ入力線から流れ込む前記電流を阻止するように接続され、それにより、検知信号及び検知電流が、同じドライブ入力線上に受信される場合でも識別される電力回路が規定される。各ブロッキングダイオードは、関連する検知回路の電流源(例えば、温度検知電流源)又は抵抗(例えば、温度検知抵抗)と直列に接続される。
更に、検知信号による電流指標がパワースイッチング素子の過電流状況を表し、検知回路が、パワースイッチング素子の補助エミッタ端子と直列に接続された(一般的に、少なくとも一つ抵抗から成る)インピーダンスと、そのインピーダンスに接続されたスイッチ制御端子を有するスイッチとを備え、そのスイッチは、補助エミッタ端子からの電流が、そのインピーダンスに閾値電圧を上回る電圧を加えた場合に、ターンオンするように構成され、ドライブ入力線が、そのスイッチを流れる電流に応じた(例えば、そのような電流から成る)前記の検知信号を受信するように接続された電力回路が規定される。
更に、検知回路、例えば、温度検知抵抗が、その検知回路に接続された導通端子に対して、例えば、0.5〜10kΩのインピーダンスを示し、任意選択として、そのようなインピーダンスを有する検知回路が前記の別の検知回路である、上記の観点における電力回路が規定される。
更に、素子制御端子が、任意選択として、酸化物層を有する電気絶縁ゲート端子である、いずれか一つの請求項に記載の電力回路が規定される。
更に、パワースイッチング素子が導通端子としてコレクタとエミッタを有するIGBTである電力回路、或いはドレインとソースの導通端子を有するMOSFET(例えば、SiC製MOSFET)、パワーJFET又はHEMTが規定される。従って、そのパワースイッチング素子は、制御端子(例えば、ゲート)が、好ましくは、絶縁層、例えば、酸化物層を有する、そのため、一般的に容量性である電圧制御素子である。そのような素子制御端子に接続されたドライブ入力線は、その制御端子に加わる電圧を制御することによりパワースイッチング素子のスイッチングを制御するために使用される。そのパワースイッチング素子は、n又はp型極性を有する、例えば、nチャネル又はpチャネル素子であるか、或いはnpn又はpnp型半導体接合構成を有する。
更に、パワースイッチング素子、検知回路及びドライブ入力線がそれぞれ半導体チップに集積された半導体チップの形の電力回路が規定され、その半導体チップは、任意選択として、更に、前記の別の検知回路を有する。それに代わって、更に、パワースイッチング素子を有する半導体チップから成る電力回路が規定され、その検知回路は、その半導体チップの表面に結合され、その電力回路は、任意選択として、好ましくは、前記の表面に結合された前記の別の検知回路を有する。
フリーホイールダイオードは、一般的に、関連するIGBTチップと別個のチップ上に配備される、即ち、IGBTと同じチップに集積されない。そのため、マルチチップパワーモジュールは、単一のスイッチ部品に対して、一つ以上のダイオードチップと逆並列に接続された一つ以上のIGBTチップを有する。
しかし、このパワースイッチング素子が、幾つかの実施形態において、所謂「逆導電式」IGBT(BiGTとしても知られるRC−IGBT)であることに留意されたい。そのような素子の逆導電能力は、IGBTチップ内のフリーホイールダイオード機能を効率的に包含する。しかし、幾つかの実施形態において、そのようなパワースイッチング素子は、好ましくは、ここで述べる通り、それ以外のIGBTと同じ素子として扱われ、補足として、そのような場合に、フリーホイールダイオードと関連する特徴を必要としないことに留意されたい。
更に、上記の一つ以上の観点と上記の一つ以上の任意選択の特徴とを有する電力回路が規定される。その電力回路は、一つ以上のチップから、例えば、チップ間に電流を分配するために上部に導電層を備えた絶縁基板に結合された単機能のパワースイッチング素子(例えば、IGBT)のチップ及び/又はダイオードのチップから構成される。余り好ましくない実施形態では、この電力回路は、SOICやTOパッケージなどのプラスチック製又は金属製のパッケージに収容され、この電力回路は、表面実装部品として配備される。一般的に言うと、チップとして、或いはそのようなチップを収容するパッケージ(一般的にプラスチック製パッケージ及び/又は表面実装パッケージ)、例えば、IGBTパッケージとして提供される従来のパワースイッチング素子及び/又はパワーダイオードと比べて、そのような電力回路は、追加の外部端子を必要としない。そのため、一つの電力回路の実施形態は、従来のパワースイッチング素子及び/又はダイオードのパッケージを簡便に置き換えることを可能とする形で規定される。チップ/パッケージの単一の外部端子、例えば、ゲート端子は、一つ以上の動作パラメータ、例えば、パワースイッチング素子及び/又はダイオードのT及び/又はIを監視するために使用することができる。
一つのモジュールは、一つ以上のパワースイッチング素子を備え、例えば、単一のパワースイッチング素子を備え、例えば、マルチチップパワーモジュールである。複数の素子を備えたモジュールは、そのような素子を2(又は4)個備えたハーフ(又はフル)ブリッジ回路、或いは6個のパワースイッチング素子を備えた三相ブリッジ回路を有し、このモジュールは、任意選択として、その素子/各素子と関連するフリーホイールダイオードを有する。各パワースイッチング素子は、そのような関連するフリーホイールダイオードと同じチップ又は異なるチップに配備される。例えば、DC−DC変換用の幾つかのチョッパーモジュールは、IGBT及びダイオードの別個のチップを有する。
好ましい実施形態は、上記の観点の中の一つによる少なくとも一つの電力回路を備えたマルチチップモジュールであり、そのマルチチップモジュールは、複数の半導体チップを有し、各半導体チップが、前記の各電力回路の一つのパワースイッチング素子を備え、このマルチチップモジュールは、パワースイッチング素子の素子制御端子(一般的に、そこに加わる電圧)を制御することによりパワースイッチング素子のスイッチングを制御するように構成されたモジュール駆動回路(例えば、ゲート駆動部)を有し、このモジュール駆動回路は、前記の各電力回路の駆動回路を備え、このモジュール駆動回路は、前記の少なくとも一つの電力回路の各々のドライブ入力線から前記の少なくとも一つの検知信号を受信して、その受信された各検知信号に基づき、マルチチップモジュールの少なくとも一つの動作状況を決定するように構成される。そのような各半導体チップは、更に、パワースイッチング素子と並列に接続されたフリーホイールダイオードを有する。動作状況は、一つ以上の電流値及び/又は温度値とそのような電流値及び/又は温度値の平均及び/又は合計の中の一つ以上から成る。
そのようなマルチチップモジュールにおいて、電流及び/又は過電流の検出が実現された場合、駆動回路の全電流は、チップの主電流の合計に単純比例する、例えば、モジュールの全(過)電流の関数である。温度に関しては、駆動回路の全電流(IGBTに関して正の電流、各フリーホイールダイオードに関して負の電流)は、チップ温度の集成式及び/又は平均に比例する。
更に、いずれか一つの請求項に記載のマルチチップモジュールが規定され、そのモジュール駆動回路は、前記の別の検知回路から検知信号を受信するように構成され、そのモジュール駆動回路は、前記のフリーホイールダイオードを備えた前記の各電力回路からドライブ入力線上に受信される各検知信号に基づき、前記の少なくとも一つの動作状況を決定するように構成される。動作状況は、フリーホイールダイオードに関する一つ以上の電流値及び/又は温度値とそのような電流値及び/又は温度値の平均及び/又は合計の中の一つ以上から成る。
本発明の別の観点では、電力回路のパワースイッチング素子を駆動する駆動回路が規定され、その駆動回路は、パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、その素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線を有し、このドライブ入力線は、更に、少なくとも一つの検知信号を受信し、この駆動回路は、その少なくとも一つの検知信号に基づき、前記の電力回路の少なくとも一つの動作状況を決定し、この動作状況は、
ア パワースイッチング素子が定常状態にある時にそのパワースイッチング素子の第一の導通端子からそのパワースイッチング素子の第二の導通端子に流れる電流と、
イ パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のそのパワースイッチング素子と逆並列に接続されたフリーホイールダイオードの温度と、
ウ フリーホイールダイオードがパワースイッチング素子と逆並列に接続され、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時にそのフリーホイールダイオードのアノードからそのフリーホイールダイオードのカソードに流れる電流と、
の中の少なくとも一つから成り、この少なくとも一つの動作状況は、好ましくは、更に、パワースイッチング素子が定常状態にある時のパワースイッチング素子の温度を含む。
更に、駆動回路を備え、更に、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードの中の少なくとも一つを備えた電力回路が規定され、その電力回路は、好ましくは、上記の観点の中の一つ以上により定義される。
上記の一つ以上の観点及び/又は上記の好ましい実施形態の一つ以上の任意選択の特徴、即ち、好ましい特徴とは、如何なる配列においても組み合わされる。更に、上記の如何なる設備も、それに対応する方法として規定される。
本発明をより良く理解するとともに、本発明が如何にして実現されるのかを示すために、実施例に関する添付図面を参照する。
素子の動作を測定するために電流を使用する一つの実施形態による基本動作の模式図 (a)IGBT温度検知電流源を有する電力回路の例の模式図 (b)IGBT温度検知抵抗を有する電力回路の例の模式図 (a)ダイオード温度検知電流源を有する電力回路の例の模式図 (b)ダイオード温度検知抵抗を有する電力回路の例の模式図 補助IGBTセルを使用する従来技術によるオンチップ電流センサーの模式図 IGBTオン状態電流の電流ミラー式測定による電力回路の例の模式図 JFET電流源の模式図 CLD20B電流制限ダイオードのI−V曲線グラフ ブロッキングダイオードを有する単方向電流源を備えた検知回路を有する電力回路の例の模式図 検知回路が過電流検出を含むように修正された電流源を有する場合の電力回路の例の模式図 ゲート電流を大幅に増加させる別個の過電流検出回路を使用する電力回路の例の模式図 チップレベルにおける電力回路の例の詳細な模式図 抵抗温度センサー及び/又は電流センサーの電流出力を規定する方法の組合せ例の模式図 例えば、図12の実施形態から四つの測定を導き出すために使用される電流・電圧依存性の例のグラフ 定常状態のゲート電流に関する測定タイミングの例の要約図 典型的なIGBTゲート駆動部の形の駆動回路の模式図(図15は、更に、「ゲート」と表示されたドライブ入力線を介してゲート駆動部の出力段により駆動されるIGBTを図示している) フルブリッジ回路、この例では、コンバータを備えた典型的な電力変換器の模式図(本発明の実施形態は、パワースイッチング素子U1〜U4及び/又はフリーホイールダイオードD1〜D4の中の一つ以上を監視するために実現され、その監視は、好ましくは、一つ以上のゲート駆動部の形の駆動回路により実施される) 電力回路1a〜1nのパワースイッチング素子を駆動するように構成されたモジュール駆動回路53を備えたマルチチップモジュールの例の模式図(このモジュール駆動回路のドライブ出力/入力線は、各電力回路の各線又は全ての電力回路用のそのような単一の線から成り、一般的に、並列チップは制御/検知線を共有し、その結果、数「n」は、(コレクタ検知を除いて)2又は(コレクタ検知を含めて)3であり、並列に接続されたパワースイッチング素子が単一のスイッチ部品を形成するために、それらの全ての素子は、単一のセットのドライブ端子を共有し、即ち、それらの間で、一つのコレクタ検知端子、一つのゲート検知端子及び一つのエミッタ検知端子を共有し、この場合、モジュール駆動回路のドライブ出力/入力線は、複数の電力回路に共通の線であり、各電力回路は、パワースイッチング素子に追加して、フリーホイールダイオードを有する) 受信された検知信号に基づき少なくとも一つの動作状況を決定するために、一つ以上の部品が、一つの実施形態において、例えば、ゲート駆動部又はモジュール駆動回路内に有る計算設備の例の模式図
パワー素子の故障は、多くの場合、その素子の動作を監視することにより、例えば、その素子の予期しない動作を監視することにより予測することが可能である。それに関して、本発明の実施形態は、パワースイッチング素子(例えば、IGBT)及び/又はフリーホイールダイオードを検知するために、パワースイッチング素子の接合部の温度及び/又は電流を規定している。一つの実施形態の温度検知回路及び/又は電流検知回路は、パワー素子チップの接合部の電流及び/又は温度を直に測定する。従って、この検知は、好ましくは(即ち、任意選択として)、オンチップ測定により実現される。
実施形態の利点の例は、ゲート駆動部回路のレベルにおいて、変換器のスイッチングサイクル毎に電流及び/又は温度の知見が得られることである。
例えば、駆動回路のデータは、如何なる電流が負荷を通って流れるのかのリアルタイムな知見を可能にする。そして、例えば、さもなければ、変換器レベルにおいて、例えば、負荷に出て行くケーブル上に実現されるホールセンサー及び/又は抵抗シャントの必要性が小さい。同様に、パワースイッチング素子と直列のロゴスキーコイル又はインダクタの必要性と、例えば、精度に影響するコレクタ電流を測定するための関連する信号の統合の必要性が小さい。
駆動回路の温度及び/又は電流のデータは、周期的に、例えば、20μ秒以上毎に中央コントローラに送信される。そして、その中央コントローラは、例えば、監視されている素子を如何なる程度で、例えば、その素子の電流定格及び/又は温度定格を下回って、或いはそれを上回って駆動すべきかを決定する。それに追加して、或いはそれに代わって、そのような中央コントローラは、一つ以上の電力回路を監視して、その後の性能、故障又は寿命を予測する。
一つの実施形態による検知は、パワースイッチング素子チップとダイオードチップの両方及び/又はパワースイッチング素子とフリーホイールダイオードの両方を有するチップに適用される。そのような検知を有する実施形態は、単独で、或いはマルチチップパワーモジュールで実現される。それに関して、ここでは、そのようなパワースイッチング素子としてのIGBTを参照して、実施形態を一般的に記述及び/又は図示する。しかし、実施形態は、如何なる電圧駆動式絶縁ゲート素子にも、例えば、MOSFET、パワーJFET又はHEMTにも等しく適用される。チップがパワースイッチング素子及び/又はフリーホイールダイオードを有するのか否かに関係無く、如何なる実施形態の検知回路も、素子チップの表面、例えば、上部表面に集積されるか、或いは別個に製造された後、そのような表面に結合される。
複数の実施形態は、一つ以上の電流出力、即ち、パワースイッチング素子(スイッチング素子又はダイオード)の温度及び/又は主電流に応じた電流がそれぞれ流れる電流出力を備えた一つの素子チップ上に温度センサー及び/又は電流センサーを集積している。そのような電流は、パワースイッチング素子の素子制御端子、例えば、ゲート端子(例えば、IGBTのゲート端子)から取り出される。その電流は、駆動回路(例えば、IGBTなどのパワースイッチング素子の素子スイッチングを制御するゲート電圧を供給するためのゲート駆動部)において容易に測定される。有利には、それは、素子チップとの別個の接続を必要とすること無く実現される。そのような実施形態は、ハイパワーマルチチップ素子モジュール及びゲート駆動部において容易に実現される。
実施例は、以下の中の一つ以上から構成される。
(1)素子の温度を測定するために、パワースイッチング素子、例えば、IGBTのゲート・エミッタキャパシタンス(一般的に酸化物)と並列に配置された温度検知抵抗(図2(b))、
(2)素子の温度を測定するために、フリーホイールダイオードチップに追加された追加の温度検知端子と並列に配置された温度検知抵抗(図3(b))、
(3)パワースイッチング素子、例えば、IGBTの補助エミッタに追加された電流ミラー部(素子の電流エミッタの出力は、素子を通って流れる主電流を測定するために、素子のゲートに接続される)(図5)、
(4)ダイオードを通って流れる電流を測定するために、フリーホイールダイオードチップに追加された電流ミラー部。
利点を考慮すると、一つの実施形態における温度検知は、複雑なアルゴリズム及び/又は測定困難な温度検知による電気パラメータを用いて推定する必要無しに、パワー素子の接合部温度を直に測定することである。この実施形態(及び/又は別の実施形態)は、より大きな負荷による変換器の動作を可能にすることによって、電力変換器の定格及び/又は性能の改善を可能にするか、素子の予期しない動作の事前警報による稼働率の改善(そのため、場合によっては、動作コストの低減)を可能にするか、或いはその両方である。
本発明の一つの実施形態によるIGBTゲート駆動部は、図15に図示された構成部品を備える。この駆動回路は、パワースイッチ(例えば、IGBT)をオンとオフにスイッチングする時点を示す入力信号(PWM)を受信する、3.3V又は5Vの電源を基準とするデジタル論理回路を備えたゲート駆動論理部を有する。このゲート駆動論理部は、それぞれパワースイッチに対して電流を供給する時点又はパワースイッチから電流を除去する時点を示す信号(ソースとシンク)を発生する。レベル変換部は、典型的には、より広い電圧範囲、例えば、−10V〜+15Vに渡ってパワースイッチを駆動することを要求される。IGBTを駆動する出力段は、パワースイッチ及び/又は負荷の特性に合わせて選択される、ターンオン抵抗(Ron)及びターンオフ抵抗(Roff)を備えたトランジスタである(PMOS及びNMOSと表示された)P及びNチャネルMOSFET又はバイポーラPNP及びNPNトランジスタから構成される。これらの出力段のトランジスタは、大きな電流を取り扱うことができ、通常デジタル論理部として駆動段を必要とし、レベル変換部は、それらをオン及びオフにスイッチングするのに十分な電流を供給できない。
一つの例が図16に図示されている、本発明の一つの実施形態による電力変換器は、複数のパワースイッチ、例えば、IGBT(例えば、U1〜U4の中の一つ以上)と、負荷(L1)と、好ましくは、この変換器に加わる電圧(DClink)を維持するコンデンサバンク(C1)とを備える。図16は、負荷L1を駆動するフルブリッジ回路を規定する二つのハーフブリッジ回路(U1/D1+U2/D2及びU3/D3+U4/D4)を図示していると考えられる(一般的に、電力変換器又はそれ以外の電力用途用回路などの電力回路は、少なくとも一つのハーフブリッジ回路を備える)。従って、U1とU2(同様に、U3,U4)は、ハーフブリッジ回路の第一と第二のパワースイッチの直列接続を提供する。図16では、各パワースイッチが、任意選択のフリーホイールダイオード(D1〜D4)と逆並列に接続されている。
より特化した形でパワー素子の監視に適合させることとして、ここでは、電流出力を備えたオンチップセンサーの集積を主に考える。それに関して、図1は、素子の動作を測定するために電流を使用する電力回路の実施形態の動作原理を図示しており、そこの電力回路は、少なくとも、IGBTの形のパワースイッチング素子を備えたIGBTモジュールを有する。
図1の実施形態の動作原理は、IGBTなどのパワースイッチング素子がスイッチング途中でない定常的な時に、実質的にゲート電流が流れないことである。そのため、温度及び/又は電流の値を示す、ゲート駆動部から取り出される電流を使用する機会が存在する。IGBTゲートは、電圧により制御され、その電圧は、そのようにして効果的に、(ゲート駆動部から素子への)一方の方向に情報伝達するために使用されるとともに、ゲート駆動部から取り出される電流は、(素子からゲート駆動部への)他方の方向に情報伝達するために使用される。検知回路(図1の電流センサーを参照)を用いてオン又はオフ状態におけるゲート駆動部から取り出される定常電流を測定することによって、これらの追加測定は、ゲート駆動部と素子の間の追加接続を必要とすること無く、ゲート駆動部により実施することができ、そのようにして、既存のマルチチップパワー素子モジュールと互換性を有することとなる。そのような実施形態では、ゲート駆動部と素子の間の二線式通信が効果的に実現される(ゲート駆動部の検知抵抗Rsenseがゲート抵抗Rと組み合わされることに留意されたい)。
ここで、温度センサーを考える。それに関して、図2(a)は、IGBT温度検知電流源を図示し、図2(b)は、IGBT温度検知抵抗を図示している。従って、図2(a)の検知回路は、電流源(導通電流Isense)として図示される一方、図2(b)は、温度検知抵抗Rsenseの形の検知回路を図示している。一般的に、電流源は、(温度などの環境の影響を無視すると)ほぼ一定の電流を供給するように構成された回路である。そのような電流源は、例えば、図6のJFET電流源で図示されている通り、フィードバックを有するトランジスタから構成される。アナログ回路設計の当業者は、電流源として使用される公知の様々な回路、例えば、テキサス・インスツルメント(登録商標)のLM334電流源又はマイクロ・コマーシャル・コンポーネンツ(MCC)(登録商標)の電流制限ダイオードCLD20Bを知っている。
一般的に、温度検知部品は、IGBTのゲート・エミッタキャパシタンス(酸化物)と並列に配置される。この部品は、例えば、純粋な電流源又は温度に依存する単純なオーム抵抗として実現される。電力消費量を制限するが、識別に十分な電流を取り出すためには、例えば、0.5〜10kΩのオーダーのインピーダンスが必要である。この部品は、温度に依存するように設計され、その結果、IGBTの定常状態(オン又はオフ状態)において、この部品により取り出される電流を測定して、その温度を計算することができる。IGBTと温度検知部品の間の熱的結合により、測定及び/又は計算された温度は、IGBT温度を示すと解釈できる。
この電流源又は抵抗は、IGBTチップの上部に直に配置されるか、或いはIGBTチップ自体(例えば、ポリシリコン)に集積される。一つの実施形態において、電流源又は抵抗が通常のIGBTの動作を妨げる場合、インピーダンスが十分に高いことを保証することによって、それを防止又は低減することができる。
同様の手法がフリーホイールダイオードに対して用いられる。そのような従来のチップは第三の端子を有しないが、検知部品(電流源又は抵抗)の一端に繋がる温度検知「端子(接続部)」を追加することができ、その部品の他端は、例えば、IGBTエミッタ電位に有る、ダイオードのアノード端子に繋がる。従って、この部品の他端は、フリーホイールダイオードチップの上部表面に接続される。それにも関わらず、温度検知部品は、ダイオードと熱的に結合される。温度検知端子は、IGBTのゲートに接続することができ、その結果、ダイオード温度検知部品は、IGBT検知部品に対して並列になる。以下において、(それぞれIGBTとダイオードのための)二つの温度検知部品からの信号の間の識別を実施例に関して説明する。
それに関して、図3(a)は、ダイオード温度検知電流源(電流Isenseを参照)の形の検知回路を図示し、図3(b)は、ダイオード温度検知抵抗(Rsense)の形の検知回路を図示している(幾つかの実施形態では、検知回路が、パワースイッチング素子を監視するためにも配備され、その検知回路は、別の検知回路と呼ばれる)。検知端子Tは、IGBTゲート端子Gに接続され、アノードAは、IGBTのエミッタEに接続され、カソードKは、IGBTのコレクタCに接続される。
ここで、特に、電流センサーを考える。それに関して、図5は、IGBTオン状態における電流の電流ミラー測定を図示している。温度と同様に、一般的に、素子(例えば、IGBT)の電流の測定は、動作中に行なわれる。
例えば、小さい「インテリジェント・パワー・モジュール(IPM)」で使用される、シングルチップのIGBTスイッチに関する代替方法は、補助IGBTセルを使用するオンチップ測定であり(図4を参照)、それをマルチチップパワーモジュールに使用する場合の欠点は、たとえ補助エミッタ端子の並列化が難しくても、IGBTのダイ毎のゲート駆動部に戻る追加接続部が必要なことである。更に、それは、一般的に、過電流(例えば、短絡)の検出にのみ適していることに留意すべきであり、その理由は、その条件下においてのみ、全く十分な電圧VSEが検知抵抗を介して生成され、通常の電流では、精度が、正しい電流センサーとして使用するのに十分な高さにならないからである。
図5の実施形態などの実施形態は、好ましくは、パワースイッチング素子の補助エミッタ導通端子AUXに対して、小さな電流ミラー部の形の検知回路を追加している。このミラー部への入力は、補助エミッタを介して流れる電流であり、出力は、ゲートに接続されている。そのため、ゲート駆動部から取り出される(小さい)電流は、主IGBTを介して流れるオン状態電流に比例する。それが図5に図示されている。一般的に、補助エミッタは、例えば、全エミッタ電流の0.1%以下の電流を搬送し、そのため、補助エミッタの使用は、素子の動作に最小限の影響しか及ぼさない。
一つの実施形態では、電流ミラー部は、パワー素子チップに、例えば、(エミッタ電位にある、或いはその電位に近い)IGBTチップの上部表面に集積される。補助エミッタ電流が主電流の僅かな一部であると考えると、ゲートから取り出される電流は小さい。それに関して、一つの実施形態の考えは、エミッタから流れ出る追加電流が、ゲート・エミッタキャパシタンスから電流を取り出して、従って、ゲート電圧を低下させて、IGBT主電流を減少させるネガティブフィードバック効果を低減又は防止することである。しかし、一つの実施形態では、素子の主電流の僅かな一部しかミラー部を通って流れないので、その効果は大きくない。幾つかの実施形態では、電流ミラー部において温度依存性を低減又は防止することが考えられる。一般的に、電流ミラー部が補助電流に対して著しい電圧降下を示さないことが好ましく、さもなければ、それは、一つの実施形態において、ミラー部を流れる電流を制限し、そのため、センサーの精度に影響を及ぼすこととなり、それを実現するためには、FET電流ミラー部を使用するのが好ましい。
IGBTに対して逆並列の(さもなければ、フライホイールダイオード又はフリーホイーリングダイオードとして知られる)フリーホイールダイオードのために、同様の電流検知の実施形態を実現することができる。しかし、エミッタ(ダイオードのアノード)からコレクタ(ダイオードのカソード)に、即ち、IGBTを通る電流と逆向きに電流が流れるので、単一の補助アノードセルと(図2(a)及び(b)を参照して上述した通り、IGBTゲートに接続される)検知端子の間に、電流ミラー部の異なる実施形態が必要とされる。このダイオードの過電流の検知は、(a)過電流が発生した場合に、ダイオードを(IGBTに対して)ターンオフする方法が無いので、並びに(b)そのような過電流が、一般的に容易に検出される別の素子における短絡の二次的な結果として、典型的な変換器でしか発生しないので、余り重要でないことに留意すべきである。
ここで、より特別な実施例に関して、特に、電流源式温度センサーを考える。
電流源は、JFETと抵抗から作ることができる。それは、既知の回路であり、図6に図示されている。そのような電流源は、電流制限ダイオード又は電流調整ダイオードとして知られる個別部品により商業的に提供されている。
図7は、(a)(この場合、VGEである)電圧に対する相対強度と、(b)(この例では、7.5V及び25°Cで約−0.048mA/Kである)温度依存性との電流源の興味深い二つの属性を図示している。
更に、ブロッキングダイオードを備えた単方向電流源を有する図8に図示されている通り、一般的に、電流源により供給される電流に影響を及ぼさない一つのダイオードをJFET電流源と直列に接続することができる。これは、以下の利点の中の一つ以上を有する。
(a)逆電圧が印加された場合に、導通が阻止される。
(b)並列ではあるが、逆向きに配置された、例えば、負電圧に関するダイオードと正電圧に関するIGBTに対する二つのセンサーの間の識別を実現できる(図11に関する実施形態の以下の記述を参照)。
(c)0Vとダイオードターンオン電圧(例えば、0.7V)の間において、ダイオード漏れ電流しか流れない。これは、パワー素子製造業者が、この範囲内の電圧を用いて、IGBTゲートの漏れ電流を依然として測定することを可能にする。
ここで、温度と電流の検知を組み合わせた実施例を考える。それに関して、図9は、過電圧検出を含むように修正された電流源を備えた検知回路を図示している。温度センサーを妨害する通常の電流レベルを防止するために、破線で表示されたダイオードと抵抗(R3)が追加されている。
温度センサーと過電流センサーの組み合わせは、図6に図示されたJFET電流源を修正することにより作り出される。図9に図示されている通り、補助エミッタから流れ出る過電流が、JFETゲート電圧を上昇させるために使用され、そのため、JFETドレイン電流を増加させる。一つの実施形態は、通常のレベルのIGBTコレクタ電流が温度検知動作を妨げないことと、過電流が、センサー電流に著しい増加を生じさせて、ゲート駆動部の正しい識別を可能にすることとの一つ以上となるような、抵抗R1とR2の適切な選択に依存し、これは、例えば、過電流事象において、単に上方にバイアスを加えることになる、補助エミッタとJFETの間にダイオードを含めること(図9の破線のコンポーネントを参照)によって支援される。
それに代わる実施形態は、温度センサーと別個の過電流センサーを備え、その結果、ゲート電流における大きな上昇を過電流事象として容易に検出するものである。これは、図10に図示されている通り、IGBTチップに集積された単一のBJTスイッチを使用する。R2は、好ましくは、補助エミッタを流れる過電流が、BJTのベース・エミッタ閾値電圧、典型的には、0.7Vに等しい電圧降下を生じさせるように選択されるが、それは、温度に依存する。R3は、過電流が検出された場合に、ゲートから取り出される電流を制限するように選択される。R3が十分に小さい場合、一つの実施形態において、BJTは、実際にIGBTゲート・エミッタキャパシタンスの放電を開始させて、電流制限効果を引き起こす。これは、短絡性能が保証されない、SiC製MOSFETなどのパワー素子に有用であるが、典型的には、10μ秒の短絡に耐えることが可能なIGBTには余り重要でなく、この回路は、ゲート駆動部がMOSFETをターンオフすることを可能にするのに十分な程度に過電流を制限する。
それに関して、図10は、温度センサーを備え、ゲート電流における大きな上昇を生み出す別個の過電流検出回路(過電流センサー)を使用する検知回路を図示している。JFETとR3は、温度センサーを形成する。BJT、R2及びR3は、過電流センサーを形成し、R3は、過電流が検出された場合に取り出されるゲート電流を設定する。
上記に鑑みて、ここで、より分かり易い実施例を考える。それに関して、図11は、パワースイッチング素子の温度検知と過電流検知のための検知回路と、フリーホイールダイオードの温度検知のための別の検知回路とを備えた、チップレベルにおけるより完全な回路を模式的に図示している。
IGBTの温度及び過電流センサーをダイオードの温度センサーと組み合わせることは、図8を参照して前に提案した通りの直列ダイオードを用いて実現される。逆並列のIGBTとダイオードのチップの完全な実施例が図11に図示されている(その実施形態は、一般的に、図3(a)と図10の組み合わせとして考えられる)。オン状態(例えば、VGE=+14V)では、取り出される正のゲート電流は、IGBTの温度を測定するとともに、IGBTの過電流を検出することを可能にする。オフ状態(VGE=−10V)では、取り出される負のゲート電流は、ダイオードの温度を測定するための電流である。
マルチチップモジュール内の幾つか又は全ての素子チップは、上述した原理及び/又は実施形態を活用することができる。過電流の検出に関して、モジュールへの全ゲート電流は、チップの主電流の合計に、即ち、モジュールの全過電流の関数に単純比例する。温度に関して、(IGBTに関して正であり、ダイオードに関して負である)全ゲート電流は、チップ温度の集成式に、即ち、電流センサーの温度依存性に応じた或る形の平均に比例する。
ここで、遅延時間tが、相補形IGBTの間の不感時間である、定常的なゲート電流の測定タイミング例の模式的な要約図を図示した図14と関連して、ゲート駆動部の測定動作の考察に戻る。tとtは、ゲートキャパシタンスの充電/放電がスイッチング後に減衰させることを可能にする遅延時間である。遅延時間trecは、逆向きのIGBTが電流を搬送して、フリーホイールダイオードに転流している場合に、フリーホイールダイオードがスイッチングを終了させるのにかかる時間である。遅延時間tは、tと(t+trec)の両方を上回るように選択される。これらの遅延時間の中の一つ以上は、予め決定される、例えば、好ましくは、実施形態による駆動回路のメモリに保存される。更に、これらの遅延の中の一つ以上は、パワースイッチング素子及び/又はダイオードが定常状態にある時点を決定するために使用される。従って、そのような遅延は、パワースイッチング素子及び/又はダイオードの電流及び/又は温度などの動作状況を決定するために、駆動回路により検知信号を何時サンプリングすべきであるのかを決定するために使用される。
オンチップセンサーにより取り出される電流の測定は、図1に図示されている通り、ゲートと直列の抵抗式電流シャントを単に使用することによって、ゲート駆動部で行なわれる。一つの実施形態において、スイッチング事象の最後に依然として流れる容量性電流により生じる誤差を防止するために、及び/又は異なるセンサーにより取り出される電流の間を識別するために使用されるゲート電圧ステップに同期させるために、その測定のタイミングを考えることは有利である。
更に、図14に図示されたそのようなタイミング例の要約図に関して、図11に図示された実施形態を採用して、以下のタイミングの中の一方又両方が適用される。
(i)IGBT:IGBT温度を表す正のゲート電流は、ゲート駆動部へのターンオフコマンドから数μ秒(例えば、5〜50μ秒)後に測定される。この遅延時間は、IGBTゲートキャパシタンスを充電する容量性電流が、温度測定の精度を悪化させないように十分に減衰することを可能にするのに有利である。
(ii)ダイオード:ダイオード温度を表す負のゲート電流が、(a)不感時間と、(b)IGBTゲートキャパシタンス放電電流の減衰を可能にする、(i)とは別の遅延との二つの遅延時間後に測定される。(a)は、一般的に、逆並列IGBTのターンオフ後の遅延時間(不感時間)とゲート電流測定が実施されている時のダイオードスイッチングが容量結合効果に起因してゲート電流を中断させるまで、(フリーホイールダイオードが導通している場合の)フリーホイールダイオードに通じる逆向きのIGBTがターンオンしないので有利である。このことは図14に図示されている。
更に、別の実施例に関しては、例えば、集積されたオンチップセンサーに関連する上記の方法を電流出力、抵抗式温度センサー及び/又は電流センサーと組み合わせることを考える。それに関して、図12は、チップレベルにおける回路例の一般的な模式図を図示している。
四つまでの電流源、電流ミラー部及び/又は抵抗、例えば、図12に図示されている電流ミラー部及び/又は抵抗(IGBT温度検知抵抗、IGBT電流ミラー部、ダイオード温度検知抵抗及び/又はダイオード電流ミラー部)がゲートに接続される。幾つかの実施形態において、取り出される定常電流が素子の動作の有用な指標となる場合、電流源の間を識別するのが有利である。
そのための一つの手法は、電流源が電圧に依存するようにするために、直列のダイオード(ツェナーダイオードと通常のダイオード)を使用することである。そのようにして、異なる組み合わせの電流を測定するために、IGBTの動作に影響を及ぼすこと無く、IGBTの動作に影響しない、例えば、VGE>13V及びVGE<−5Vのゲート電圧を定常動作中に周期的に駆動することができる。
それに関して、図13は、四つの測定を実施するために使用される電流と電圧の依存性の例を図示している。一つの実施形態では、異なる各検知信号を得るために、ドライブ入力線を異なるバイアスに、例えば、ダイオード温度、ダイオード電流、IGBT電流、IGBT温度の検知信号のための−10V、−8V、+13V及び/又は+15V(順不同)などの少なくとも一つの負のバイアス及び/又は少なくとも一つの正のバイアスに保持することができる。従って、マルチレベルバイアス設定が、検知信号の識別を支援する。
更に、それに関して、マルチチップモジュール内の全ての素子チップは、上述した方式及び/又は実施形態を利用することができる。オン状態の電流測定に関して、モジュールへの全ゲート電流は、チップ主電流の合計に単純比例する、即ち、全モジュール電流に比例する。温度に関して、全ゲート電流は、チップ温度の集成式に、即ち、検知抵抗の温度依存性に応じた或る形の平均に比例する。
オンチップセンサーにより取り出される電流の測定は、単にゲートと直列の抵抗式電流シャントを使用して、ゲート駆動部において(上記と同様に)実施される。一つの実施形態において、スイッチング事象の最後に依然として流れる容量性電流により生じる誤差を防止するために、及び/又は異なるセンサーにより取り出される電流の間を識別するために使用されるゲート電圧ステップに同期させるために、その測定のタイミングを考えるのが有利である。
疑い無く、上記以外の多くの有効な代替形態が当業者に想到される。本発明が、ここで述べた実施形態に限定されず、本明細書に添付した請求項の範囲内に有る、当業者に明らかな修正を包含することを理解されたい。
1,1a〜1n 少なくとも一つのパワースイッチング素子及び/又はフリーホイールダイオードを備えた電力回路
3 パワースイッチング素子
5,5a,5b 検知回路又は別の検知回路
7 駆動回路
9a,9b パワースイッチング素子の導通端子
13 フリーホイールダイオード
15a,15b フリーホイールダイオードのアノード導通端子及びカソード導通端子
19 ドライブ入力線
21 素子制御端子
23 温度検知電流源
25 ブロッキングダイオード
27 パワースイッチング素子の補助エミッタ端子
29,31 インピーダンス
33 スイッチ
35 スイッチ制御端子
37 フリーホイールダイオードを有するチップ
39 補助導通端子
41 温度検知抵抗
43 電流ミラー部
49 パワースイッチング素子を有するチップ
51 マルチチップモジュール
53 モジュール駆動回路

Claims (34)

  1. パワースイッチング素子であって、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子からその素子の第二の素子導通端子に電流を導通させるパワースイッチング素子と、
    このパワースイッチング素子と逆並列に接続されたフリーホイールダイオードであって、非ブロッキング状態において、そのフリーホイールダイオードのアノード導通端子からそのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させるフリーホイールダイオードと、
    このパワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、このパワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線と、
    を備えた電力回路において、
    この電力回路が、前記の導通端子の中の少なくとも一つに接続された少なくとも一つの温度検知電流源を備えた検知回路を有し、この検知回路が、この温度検知電流源からドライブ入力線に少なくとも一つの検知信号を供給し、この検知信号が、少なくとも一つの温度を表し、
    前記の温度検知電流源がパワースイッチング素子と熱的に接続され、前記の検知信号により表される温度が、パワースイッチング素子の温度であり、前記の少なくとも一つの導通端子が、パワースイッチング素子の前記の一つの素子導通端子から成ることと、前記の温度検知電流源がフリーホイールダイオードと熱的に接続され、前記の検知信号により表される温度が、フリーホイールダイオードの温度であり、前記の少なくとも一つの導通端子が、フリーホイールダイオードの前記のアノード導通端子又はカソード導通端子から成ることとの中の一つ以上である、
    電力回路。
  2. パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御するための駆動信号を前記のドライブ入力線に供給するように接続された駆動回路を備え、
    この駆動回路が、ドライブ入力線上に受信される前記の前記の検知信号に基づき本電力回路の少なくとも一つの動作状況を決定するように構成され、
    この少なくとも一つの動作状況が、
    パワースイッチング素子が定常状態にある時のパワースイッチング素子の前記の表される温度と、
    パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のフリーホイールダイオードの前記の表される温度と、
    の中の少なくとも一つから成る、
    請求項1に記載の電力回路。
  3. 前記の検知回路が、パワースイッチング素子と熱的に接続された温度検知電流源と、フリーホイールダイオードと熱的に接続された温度検知電流源とを備えるとともに、更に、ブロッキングダイオードを備え、前記の各検知信号が、この温度検知電流源を流れる電流から成り、これらのブロッキングダイオードの中の一方が、ドライブ入力線に流れ出る電流を阻止するように接続され、これらのブロッキングダイオードの中の他方が、ドライブ入力線から流れ込む電流を阻止するように接続されている、
    請求項1又は2に記載の電力回路。
  4. 前記の検知回路が、少なくとも、パワースイッチング素子と熱的に接続された温度検知電流源を備え、前記の少なくとも一つの導通端子が、パワースイッチング素子の補助エミッタ端子から成る、
    請求項1から3までのいずれか一つに記載の電力回路。
  5. 前記の検知回路が、温度と過電流を検知する回路であり、この検知回路が、
    素子制御端子と並列に接続された温度検知電流源と、
    パワースイッチング素子の補助エミッタ端子と直列に接続されたインピーダンスと、
    温度検知電流源から前記のインピーダンスに流れる電流を阻止するように接続され、補助エミッタ端子から温度検知電流源に電流が流れることを許容するように構成されたブロッキングダイオードと、
    を有し、
    ドライブ入力線により受信される検知信号が、温度検知電流源を通って流れる電流を表す信号であり、このブロッキングダイオードは、前記のインピーダンスに加わる電圧がこのブロッキングダイオードの閾値電圧に応じた閾値を上回った場合に、補助エミッタ端子からの電流の流れが電流源の出力電流を増加させるように構成される、
    請求項4に記載の電力回路。
  6. 前記の検知回路が、温度と過電流を検知する回路であり、この検知回路が、
    素子制御端子と並列に接続された温度検知電流源と、
    パワースイッチング素子の補助エミッタ端子と直列なインピーダンスと、
    このインピーダンスに接続されたスイッチング制御端子を有するスイッチであって、補助エミッタ端子からの電流が、このインピーダンスに閾値電圧を上回る電圧を加えた場合に、ターンオンするように構成されたスイッチと、
    を備え、
    ドライブ入力線が、温度検知電流源を通って流れる電流に応じた前記の検知信号と、前記のスイッチを通って流れる電流に応じた過電流検知信号とを受信するように接続されている、
    請求項4に記載の電力回路。
  7. 前記のスイッチが、オン状態の時に、パワースイッチング素子の素子制御端子を放電させて、パワースイッチング素子の第一の素子導通端子から第二の素子導通端子に流れる電流を低減させるように構成される、
    請求項6に記載の電力回路。
  8. フリーホイールダイオードであって、非ブロッキング状態において、そのフリーホイールダイオードのアノード導通端子からそのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させるフリーホイールダイオードと、
    このフリーホイールダイオードの前記の一つの導通端子に接続された検知回路であって、前記のフリーホイールダイオードの接続された導通端子における電圧及び/又は電流に応じた検知信号を供給する検知回路と、
    を備えた電力回路。
  9. パワースイッチング素子であって、前記のフリーホイールダイオードが、このパワースイッチング素子と逆並列に接続され、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子からその素子の第二の素子導通端子に電流を導通させるパワースイッチング素子と、
    このパワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、このパワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線であって、更に、前記の検知信号を受信するように構成されたドライブ入力線と、
    を備えた請求項8に記載の電力回路。
  10. パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御するための駆動信号を前記のドライブ入力線に供給するように接続された駆動回路を備え、この駆動回路は、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時に検知回路からドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき前記のフリーホイールダイオードの少なくとも一つの動作状況を決定するように構成される、
    請求項8又は9に記載の電力回路。
  11. 前記の少なくとも一つの動作状況が、
    前記の検知回路がフリーホイールダイオードと熱的に接続され、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のフリーホイールダイオードの温度と、
    パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のフリーホイールダイオードのアノード導通端子からフリーホイールダイオードのカソード導通端子に流れる電流の値と、
    の中の少なくとも一つから成る、
    請求項10に記載の電力回路。
  12. フリーホイールダイオードを有するチップを備え、このチップが、このチップの外部端子である補助導通端子を有し、検知回路に接続されたフリーホイールダイオードの導通端子が、この補助導通端子である、
    請求項8から11までのいずれか一つに記載の電力回路。
  13. 前記の検知回路が、温度検知抵抗を有し、前記の検知信号が、この温度検知抵抗を通って流れる電流から成る、
    請求項8から12までのいずれか一つに記載の電力回路。
  14. 前記の検知回路が、フリーホイールダイオードを通って流れる電流をミラーリングする電流ミラー部を有し、前記の検知信号が、この電流ミラー部を通って流れる電流に依存する、
    請求項8から13までのいずれか一つに記載の電力回路。
  15. 前記の検知回路が、フリーホイールダイオードの導通端子に接続された温度検知電流源を有し、前記の検知信号が、この温度検知電流源を通って流れる電流に依存する、
    請求項8から14までのいずれか一つに記載の電力回路。
  16. 前記のパワースイッチング素子の前記の素子導通端子に接続された別の検知回路を備え、この別の検知回路が、パワースイッチング素子の動作状況を表す検知信号をドライブ入力線に供給し、この別の検知回路と、フリーホイールダイオードに接続された前記の検知回路とが、それぞれブロッキングダイオードを有し、前記の各検知信号が、電流の流れから成り、これらのブロッキングダイオードの中の一方が、ドライブ入力線に流れ出る電流を阻止するように接続され、これらのブロッキングダイオードの中の他方が、ドライブ入力線から流れ込む電流を阻止するように接続されている、
    少なくとも請求項9に記載の電力回路。
  17. パワースイッチング素子であって、オン状態において、その素子の第一の素子導通端子からその素子の第二の素子導通端子に電流を導通させるパワースイッチング素子を備えた電力回路において、この電力回路が、
    このパワースイッチング素子の前記の一つの素子導通端子に接続された検知回路であって、前記の第一の素子導通端子から前記の第二の素子導通端子に流れる電流を表す検知信号を供給する検知回路と、
    パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ入力線であって、更に、前記の検知信号を受信するように構成されたドライブ入力線と、
    を備えた電力回路。
  18. パワースイッチング素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御するための駆動信号を前記のドライブ入力線に供給するように接続された駆動回路を備え、この駆動回路は、パワースイッチング素子が定常状態にある時にドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき、本電力回路の少なくとも一つの動作状況を決定するように構成される、
    請求項17に記載の電力回路。
  19. 前記の動作状況が、パワースイッチング素子が定常状態にある時にパワースイッチング素子の第一の素子導通端子からパワースイッチング素子の第二の素子導通端子に流れる電流の値を含む、
    請求項18に記載の電力回路。
  20. 前記の第一の素子導通端子又は第二の素子導通端子がエミッタ端子であり、パワースイッチング素子が補助エミッタ端子を有し、
    前記の検知回路に接続された素子導通端子が、この補助エミッタ端子であり、
    前記の検知回路が、この補助エミッタ端子からの電流をミラーリングするように接続された電流ミラー部を有し、この検知回路が、この電流ミラー部を通って流れる電流に応じて前記の検知信号を発生させる、
    請求項17から19までのいずれか一つに記載の電力回路。
  21. 更に、パワースイッチング素子に逆並列に接続されたフリーホイールダイオードを備え、このフリーホイールダイオードは、非ブロッキング状態において、このフリーホイールダイオードのアノード導通端子からこのフリーホイールダイオードのカソード導通端子に電流を導通させ、
    本電力回路が、
    このフリーホイールダイオードの前記の一つの導通端子に接続された別の検知回路であって、このフリーホイールダイオードの接続された導通端子に加わる電圧に応じた検知信号を供給する別の検知回路と、
    この別の検知回路から検知信号を受信するように構成されたドライブ入力線と、
    を備えた、
    請求項17から20までのいずれか一つに記載の電力回路。
  22. 前記の駆動回路は、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時に前記の別の検知回路からドライブ入力線上に受信される前記の検知信号に基づき、本電力回路の少なくとも一つの動作状況を決定するように構成される、
    少なくとも請求項18及び21に記載の電力回路。
  23. パワースイッチング素子の一つの素子導通端子に接続された前記の検知回路と、前記の別の検知回路とが、それぞれブロッキングダイオードを有し、前記の各検知信号が、電流の流れから成り、これらのブロッキングダイオードの中の一方が、ドライブ入力線に流れ出る電流を阻止するように接続され、これらのブロッキングダイオードの中の他方が、ドライブ入力線から流れ込む電流を阻止するように接続されている、
    少なくとも請求項21に記載の電力回路。
  24. 前記の検知信号による電流指標が、パワースイッチング素子の過電流状況を表し、
    前記の検知回路が、
    パワースイッチング素子の補助エミッタ端子と直列なインピーダンスと、
    このインピーダンスに接続されたスイッチ制御端子を有するスイッチであって、この補助エミッタ端子からの電流が、このインピーダンスに閾値電圧を上回る電圧を加えた場合に、ターンオンするように構成されたスイッチと、
    を備え、
    前記のドライブ入力線が、このスイッチを通って流れる電流に応じた前記の検知信号を受信するように接続されている、
    請求項17から23までのいずれか一つに記載の電力回路。
  25. 前記の検知回路が、この検知回路に接続された導通端子に対して、0.5〜10kΩのインピーダンスを示し、
    任意選択として、このインピーダンスを有する検知回路が、前記の別の検知回路である、
    請求項1から24までのいずれか一つに記載の電力回路。
  26. 前記の素子制御端子が、任意選択として、酸化物層を有する電気絶縁ゲート端子である、
    請求項1から25までのいずれか一つに記載の電力回路。
  27. 前記のパワースイッチング素子が、IGBT、MOSFET、パワーJFET又はHEMTである、
    請求項1から26までのいずれか一つに記載の電力回路。
  28. パワースイッチング素子を備えた半導体チップの形であり、前記の検知回路とドライブ入力線が、それぞれこの半導体チップに集積され、この半導体チップは、任意選択として、更に、前記の別の検知回路を備える、
    請求項1から27までのいずれか一つに記載の電力回路。
  29. パワースイッチング素子を備えた半導体チップから成り、前記の検知回路が、この半導体チップの表面に結合され、本電力回路が、任意選択として、好ましくは、この表面に結合された前記の別の検知回路を備える、
    請求項1から28までのいずれか一つに記載の電力回路。
  30. 請求項1から29までのいずれか一つ又は一つ以上に記載の電力回路。
  31. 請求項1から30までのいずれか一つに記載の少なくとも一つの電力回路を備えたマルチチップモジュールにおいて、
    このマルチチップモジュールが、複数の半導体チップを備え、これらの半導体チップの各々が、前記の各電力回路のパワースイッチング素子を有し、
    このマルチチップモジュールが、パワースイッチング素子の素子制御端子を制御することによりパワースイッチング素子のスイッチングを制御するように構成されたモジュール駆動回路を備え、このモジュール駆動回路が、各電力回路の駆動回路を有し、
    このモジュール駆動回路は、前記の少なくとも一つの電力回路の各々のドライブ入力線から少なくとも一つの検知信号を受信して、その受信された各検知信号に基づきマルチチップモジュールの少なくとも一つの動作状況を決定するように構成される、
    マルチチップモジュール。
  32. 前記のモジュール駆動回路は、前記の別の検知回路から検知信号を受信するように構成され、このモジュール駆動回路が、前記のフリーホイールダイオードを備えた各電力回路からドライブ入力線上に受信される前記の各検知信号に基づき、前記の少なくとも一つの動作状況を決定する、
    請求項1から31までのいずれか一つに記載のマルチチップモジュール。
  33. 電力回路のパワースイッチング素子を駆動する駆動回路において、
    この駆動回路は、この素子のスイッチングを制御するために、パワースイッチング素子の素子制御端子に接続されたドライブ出力線を有し、このドライブ出力線は、更に、少なくとも一つの検知信号を受信し、この駆動回路は、この少なくとも一つの検知信号に基づき、この電力回路の少なくとも一つの動作状況を決定し、この動作状況が、
    パワースイッチング素子が定常状態にある時にパワースイッチング素子の第一の素子導通端子からパワースイッチング素子の第二の素子導通端子に流れる電流と、
    パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時のパワースイッチング素子と逆並列に接続されたフリーホイールダイオードの温度と、
    フリーホイールダイオードがパワースイッチング素子と逆並列に接続され、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードがそれぞれ定常状態にある時にフリーホイールダイオードのアノードからフリーホイールダイオードのカソードに流れる電流と、
    の中の少なくとも一つから成り、
    この少なくとも一つの動作状況が、好ましくは、更に、パワースイッチング素子が定常状態にある時のパワースイッチング素子の温度を含む、
    駆動回路。
  34. 請求項33に記載の駆動回路を備え、更に、パワースイッチング素子とフリーホイールダイオードの中の少なくとも一つを備えた電力回路において、
    好ましくは、請求項1から30までのいずれか一つ又は一つ以上に記載された電力回路。
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