JP2019514905A - 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1h−ベンゾイミダゾール−5−イル]−n−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態およびその使用 - Google Patents

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Abstract

3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの結晶多形体形態が記載される。疾患および疾病の処置のための、医薬組成物、およびそのような化合物、化合物形態、および組成物の使用も示される。【選択図】図1

Description

<相互参照>
本出願は、2016年5月2日に出願された米国特許出願第62/330,673号の利益を主張し、その内容は、全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
癌は、世界中の死亡の主要原因である。
本明細書には、以下の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態が提供される:
一態様において、本明細書には、6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのピークを有している粉末X線回折パターンを特徴とする、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形が記載される。さらなる実施形態では、そのような結晶多形体はさらに、22.27°2θ±0.1°2θでのピークを特徴とする。またさらなる実施形態では、そのような結晶多形体はさらに、9.78、16.57、または19.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。幾つかの実施形態では、結晶多形体は、図1に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、結晶多形体は、図1に示されるX線粉末回折パターンに実質的に類似したX線粉末回折パターンを示す。関連する態様において、本明細書には、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態3が記載される。
幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体形態は、エタノールと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む方法によって調製される。他の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体形態は、アセトニトリルと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を結晶化させる工程を含む方法によって調製される。
本明細書ではまた、幾つかの実施形態において、少なくとも図1に示される主要なピークがあるX線粉末回折パターンを有している、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドのジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態が記載される。
本明細書に提供される他の実施形態は、有効な量の前述の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む固形医薬組成物について記載している。幾つかの実施形態では、固形医薬組成物は、有効成分としての有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物形態3および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む。幾つかの実施形態では、1つ以上の担体、1つ以上の希釈剤、1つ以上の結合剤、1つ以上の分散剤、1つ以上の滑剤、1つ以上の滑沢剤などの、1つ以上の賦形剤を含有している。幾つかの実施形態では、固形医薬組成物は、本明細書に記載されるように、疾患の処置のためのものである。幾つかの実施形態では、固形医薬組成物は、癌の処置のためのものである。
本明細書にはまた、幾つかの実施形態において、ヒストン脱アセチル化酵素を阻害する方法が提供され、該方法は、有効な量の前述の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態を投与する工程を含む。幾つかの実施形態では、方法は癌の処置のためのものである。幾つかの実施形態では、癌は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態以外の薬剤による化学療法に対して、化学療法抵抗性、難治性または非反応性である。幾つかの実施形態では、癌は、アザシチジン、デシタビン、レナリドミド、TXA−127、またはそれらの組み合わせに対して耐性がある。幾つかの実施形態では、癌は、乳癌、結腸癌、前立腺癌、膵臓癌、白血病、リンパ腫、卵巣癌、神経芽細胞腫、黒色腫、または血液悪性腫瘍である。特定の実施形態では、癌は骨髄異形成症候群(MDS)である。他の実施形態では、癌は急性骨髄白血病(AML)である。
本明細書に提供される幾つかの実施形態は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形の調製のためのプロセスについて記載しており、該プロセスは、アセトニトリルと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を結晶化させる工程を含む。幾つかの実施形態では、プロセスによって得られた結晶多形体は、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする。
本明細書に提供される他の実施形態は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形の調製のためのプロセスについて記載しており、該プロセスは、エタノールと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を結晶化させる工程を含む。幾つかの実施形態では、プロセスによって得られた結晶多形体は、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのピークを有しているX線粉末回折を特徴とする。
本明細書にはまた、幾つかの実施形態において、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形の調製のためのプロセスが記載され、該プロセスは、アセトニトリル中に3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを懸濁する工程;懸濁液を還流するまで加熱する工程;混合物が均質になるまで水を加える工程;および(例えば、溶液を冷却する及び/又はその量を減少させることによって)溶液から結晶多形体を沈澱させる工程を含む。一実施形態では、プロセスによって得られた結晶多形体は、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのピークを有しているX線粉末回折を特徴とする。一実施形態では、プロセスによって得られた結晶多形体は、少なくとも図1の主要なX線粉末回折のピークを特徴とする。
<引用による組み込み>
本明細書で言及されるすべての公報および特許出願は、個々の公報または特許出願が引用によって組み込まれるように具体的且つ個別に示される程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な特徴は、特に添付の請求項に明記されている。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される実施形態を明記する以下の詳細な説明と、以下の添付図面とを引用することによって得られる。
3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物のHR−XRPDパターンを示している。 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の(10℃/分の加熱速度での)TGA/SDTA解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の(10℃/分の加熱速度での)TGMS解析を示している。 Aは、25−125−25−300℃の温度サイクルを有する3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の(10℃/分の加熱速度での)DSCサイクルを示している。Bは、25−140−25−300℃の温度サイクルを有する3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の(10℃/分の加熱速度での)DSCサイクルを示している。 (下から上の)XRPDパターンの重なりを示している:3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物、2.5水和物+DSCサイクル25−125−25℃の後に得られた形態5およびDSCサイクル25−140−25℃の後に得られた形態5。 (下から上の順の)25−130℃の間の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の可変的な温度XRPD測定から得られたXRPDパターンの重なりを示している。 可変的な温度XRPD測定において特定された、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの新しい固体形態に対応しているXRPDパターンの重なりを示している。 Aは、2.5水和物3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド(多形体形態3)のHPLCデータを示している。Bは、2.5水和物3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド(多形体形態3)のMSデータを示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の走査型電子顕微鏡画像を示している(800x倍率)。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の走査型電子顕微鏡画像を示している(1000x倍率)。Cは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の走査型電子顕微鏡画像を示している(1500x倍率)。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するDVS質量プロット解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するDVS等温プロット解析を示している。 18時間0%のRHでの乾燥プロトコルを有する3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物に対する質量プロットDVS解析を示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するDVS質量プロット解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するDVS等温プロット解析を示している。 (下から上の)XRPDパターンの重なりを示している:3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)、DVS解析45−95−0−45%のRH後に得られた2.5水和物(形態3)、形態3(2.5水和物)+DVS解析0−95−0−95−0−95−0−95−0%のRH後に得られた形態6および形態3(2.5水和物)+0%のRHで1100分後の形態3(2.5水和物)を乾燥させた後に得られた形態6。 (下から上の順の)30℃での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)の可変的な湿度XRPD測定から得られたXRPDパターンの重なりを示している。括弧内の数字は、条件がX線データ収集前の45分の待ち時間で維持されたことを示している。 (下から上の順の)30℃での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)の可変的な湿度XRPD測定から得られた(領域4−16°2θでズームされた)XRPDパターンの重なりを示している。括弧内の数字は、条件がX線回折を記録する前の(1ステップ当たり)15分間で保持されたことを示している。 スケールアップ実験で得られた3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)(下)および基準試料としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(上)のHR−XRPDパターンを示している。 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の(10℃/分の加熱速度での)TGA/SDTA解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の(10℃/分の加熱速度での)TGMS解析を示している。 (下から上の順の)25−155℃の間での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の可変的な温度XRPD測定から得られたXRPDパターンの重なりを示している。 (下から上の順の)25−155℃の間での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の可変的な温度XRPDから得られた(領域4−10°2θでズームされた)XRPDパターン測定の重なりを示している。 Aは、一水和物3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド(多形体形態1)のHPLCデータを示している。Bは、一水和物3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド(多形体形態1)のMSデータを示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の走査型電子顕微鏡画像(800x倍率)を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の走査型電子顕微鏡画像(1000x倍率)を示している。Cは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の走査型電子顕微鏡画像(1500x倍率)を示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するDVS質量プロット解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するDVS等温プロット解析を示している。 Aは、45−95%のRHからの1つの収着サイクルでの3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するDVS解析を示している。Bは、45−95%のRHからの1つの収着とその後の95−0%のRHからの脱着での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するDVS解析を示している。 (下から上の)XRPDパターンの重なりを示している:3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミド 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)、2.5水和物(形態3)+DVS解析45−95−0−45%のRH(2サイクル)の後に得られた半水和物(形態10)、DVS解析45−95%のRH後に得られた2.5水和物(形態3)および2.5水和物(形態3)+DVS解析45−95−0%のRH後に得られた半水和物(形態10)。 (下から上の順の)30℃での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の可変的な湿度XRPD測定から得られたXRPDパターンの重なりを示している。括弧内の数字は、条件がX線データ収集前の(1ステップ当たり)15分間保持されたことを示している。 (下から上の順の)30℃での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の可変的な湿度XRPD測定から得られた(領域4−16°2θでズームされた)XRPDパターンの重なりを示している。10%未満の相対湿度で観察された回折ピークの主なシフトは、楕円形で強調されている。 幾つかのエタノール/水の混合物における3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)および一水和物(形態1)に対するサーモサイクリング(thermocycling)実験で得られた固体形態の結果を示している。形態3(2.5水和物)は、広範囲のエタノール/水の混合物において最も安定した形態であるように見える。混合物中に水が存在しないとき、一水和物形態1は、無水形態9へと変形し、2.5水和物(形態3)は一水和物(形態1)へと変形する(楕円形で強調されている)。 幾つかのメタノール/水の混合物における3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)および一水和物(形態1)に対するサーモサイクリング実験で得られた固体形態の結果を示している。形態3(2.5水和物)は、広範囲のメタノール/水の混合物において最も安定した形態であるように見える。混合物中に水が存在しないとき、形態3(2.5水和物)は一水和物形態1に変換する(楕円形で強調されている)。 Aは、エタノール/水の混合物における周囲条件下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するスラリー変換実験の結果を示している。Bは、メタノール/水の混合物における周囲条件下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するスラリー変換実験の結果を示している。Cは、エタノール/水の混合物における真空下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するスラリー変換実験の結果を示している。Dは、メタノール/水の混合物における真空下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に対するスラリー変換実験の結果を示している。 Aは、エタノール/水の混合物における周囲条件下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するスラリー変換実験の結果を示している。Bは、メタノール/水の混合物における周囲条件下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するスラリー変換実験の結果を示している。Cは、エタノール/水の混合物における真空下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するスラリー変換実験の結果を示している。Dは、メタノール/水の混合物における真空下での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)に対するスラリー変換実験の結果を示している。 Karl Fischer解析によって判定された温度当たり及び含水量当たりの、1週間のスラリー後のエタノール/水の混合物における3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)および2.5水和物(形態3)に対して実行された競合的なスラリー変換実験のための固体形態の割り当て(assignation)(周囲条件下で乾燥された固体)を示している。 Karl Fischer解析によって判定された温度当たり及び含水量当たりの、1週間のスラリー後のメタノール/水の混合物における3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)および2.5水和物(形態3)に対して実行された競合的なスラリー変換実験のための固体形態の割り当てを示している。周囲条件で実行された実験は、すべての場合において透明な溶液(clear solution)につながった。 (下から上の)HT−XRPDパターンの重なりを示している:50℃でのエタノール/水(86.4/1.6、v/v)におけるスラリー変換実験によって産生された3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)および形態1の基準試料(バッチDBDE8002)。 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の基準試料の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している(バッチDBDE8002)。第1の広い吸熱が93.9℃で観察され、その後に2回の広い発熱事象が128.2℃および192.3℃で観察される。227.6℃で観察された急激な発熱事象は、塩酸塩の熱分解に起因する。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の基準試料のTGA/SDTA解析を示している(バッチDBDE8002)。TGAシグナルは、MSシグナルに基づいて水に対応している4.5%の質量損失を示している(4.5%の水は、APIの1分子当たり1.1分子の水に対応している)。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)の基準試料のTGMS解析を示している(バッチDBDE8002)。 (下から上に)3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物形態3および3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの無水形態9のHT−XRPDパターンの重なりを示している。無水の(absolute)または余分に乾燥したエタノールにおける形態1および形態3に対して実行された幾つかの実験において、形態9が特定された。 余分に乾燥したエタノールにおけるスラリー変換実験で得られた無水形態9の高解像度XRPDパターンを示している。 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの無水形態9の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している。1つの単回の吸熱が191.8℃で観察され、その後、発熱事象が204.9℃で観察され、これは塩酸塩の熱分解に起因している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの無水形態9のTGA/SDTA解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの無水形態9のTGMS解析を示している。 (下から上の)HT−XRPDパターンの重なりを示している:50℃でのメタノール/水(75/25)における形態1に対するスラリー変換実験後に得られた形態3および形態2。 形態2の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの三水和物形態2のTGA/SDTA解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの三水和物形態2のTGMS解析を示している。 (下から上の)HT−XRPDパターンの重なりを示している:2時間の周囲条件でのエタノールにおけるスラリー形態3で得られた形態3および形態4。 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの1.5水和物形態4の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの1.5水和物形態4のTGA/SDTA解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの1.5水和物形態4のTGMS解析を示している。 (下から上に)形態3、周囲条件で無水エタノールにおける2.5水和物形態3の20時間のスラリー後に湿潤固形物において得られた形態8、および10mbarで2時間湿潤固形物を乾燥した後の0.5EtOH溶媒和物(形態7)のHT−XRPDパターンの重なりを示している。 Aは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの0.5EtOH溶媒和物(形態7)のTGA/SDTA解析を示している。Bは、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの0.5EtOH溶媒和物(形態7)のTGMS解析を示している。 (下から上に)形態3および形態10のHT−XRPDパターンの重なりを示している。この形態は、水溶液を凍結乾燥することによって得られた。 形態10の(10℃/分の加熱速度での)DSC解析を示している。第1の吸熱が146.0℃で観察され、その後、発熱事象が199.9℃で観察され、これは塩酸塩の熱分解に起因している。 Aは、形態10のTGA/SDTA解析を示している。Bは、形態10のTGMS解析を示している。 サーモサイクリング実験の温度プロファイルを示している。
<定義>
本明細書および添付の請求項に使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に他に指定していない限り、複数の指示対象を含む。故に、例えば、「薬剤」への言及は、複数のそのような薬剤を含み、「細胞」への言及は、1以上の細胞(または複数の細胞)、および当業者に既知のその同等物などへの言及を含む。範囲が、分子量などの物理的特性、または化学式などの化学的特性のために本明細書で使用されるとき、範囲およびその中の具体的な実施形態のすべての組み合わせ及びサブの組み合わせが包含されるように意図される。数または数値範囲に言及するときの用語「約」は、言及される数または数値範囲が、実験的変動内の(または統計的実験誤差内の)近似値であることを意味し、故に、用語「約」は、明示された数または値の±10%を指す。用語「含むこと(comprising」(および、「含む(comprise)または(comprises)」、あるいは「有すること(having)」または「含むこと(including)」などの関連する用語)は、他の特定の実施形態において、例えば、本明細書に記載される物質の組成物、組成物、方法、またはプロセスなどの実施形態が、記載された特徴「からなる(consist of)」または「から本質的になる(consist essentially of)」ことを除外することを意図するものではない。
用語「患者」は、疾患または障害を患う個体などに関して本明細書で使用されるように、哺乳動物および非哺乳動物を包含している。幾つかの実施形態では、哺乳動物はヒトである。
用語「被験体」は、本明細書に記載されるような化合物または組成物を投与される個体に関して本明細書で使用されるように、哺乳動物および非哺乳動物を包含している。幾つかの実施形態では、哺乳動物はヒトである。
用語「有効な量」、「治療上有効な量」、または、「薬学的に有効な量」は、本明細書で使用されるように、特定の疾患または疾病を処置または予防するのに十分である、投与されている少なくとも1つの薬剤または化合物の量を指す。その結果、疾患の徴候、症状、または原因が減少及び/又は軽減されるか、あるいは生物系の他の望ましい変更がもたらされる。例えば、治療上の使用のための「有効な量」は、疾患を臨床的に有意に減少させるために必要とされる、本明細書に開示されるような化合物を含む組成物の量である。個々の場合での適切な「有効な」量は、用量漸増試験などの技術を使用して決定される。
薬剤または治療薬の「準治療量(sub−therapeutic amount)」は、その薬剤または治療薬に対する有効量未満の量であるが、有効な量または準治療量の別の薬剤または治療薬と組み合わせたときに、例えば、結果として生じる有効な効果の相乗効果または副作用の低減が要因で、医師に望まれる結果をもたらすことができる量である。
薬剤または治療薬の「相乗的に有効な」治療量は、有効な量または準治療量の別の薬剤または治療薬と組み合わせたときに、2つの薬剤のいずれかが単独で使用されるときよりも大きな効果をもたらす量である。幾つかの実施形態では、薬剤または治療薬の相乗的に有効な治療上の量は、相加効果より組み合わせにおける使用されたときに、単独で使用されたときの2つの薬剤または治療薬の各々の付加的な効果よりも大きな効果をもたらす。
用語「より大きな効果」は、処置される障害の症状の低減だけでなく、副作用プロフィールの改善、耐性の改善、患者コンプライアンスの改善、効能の改善、または他の臨床転帰の改善も包含する。
組み合わせて(同時または連続であろうと)使用される2つ以上の薬学的に有効な成分の効果に適用されるような用語「相乗的な」および「相乗的に」は、2つの薬剤のいずれかが単独で使用されたときの効果より大きな効果を指す。
本明細書に記載された化合物は、それらの天然存在度を示し得るか、あるいは原子の1つ以上は、同じ原子番号であるが、自然界に主に見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有している特定の同位体において人為的に富化され得る。本発明の化合物の同位体変異体(isotopic variations)はすべて、放射性であってもなくても、本発明の範囲内に包含される。例えば、水素は、H(プロチウム)、H(重水素)、およびH(トリチウム)と示される、3つの自然発生の同位体を有している。プロチウムは、自然界において最も豊富な水素の同位体である。重水素の富化は、インビボでの半減期及び/又は暴露の増加などの、特定の治療上の利点をもたらし得るか、あるいは薬物排泄および代謝のインビボでの経路を調査するのに有用な化合物を提供し得る。同位体富化された化合物は、当業者に周知の従来の技術によって、または適切な同位体富化された試薬及び/又は中間体を使用する本明細書のスキームおよび実施例に記載されるプロセスに類似したプロセスによって調製され得る。幾つかの実施形態では、本明細書に記載された化合物は、1つ以上の同位体変異体(例えば、重水素、トリチウム、13C、及び/又は14C)を含有している。
「互変異性体」は、分子の1つの原子から同じ分子の別の原子へのプロトン移動が可能な分子を指す。本明細書で提示される化合物は、特定の実施形態では互変異性体として存在する。互変異性化が可能な状況では、互変異性体の化学平衡が存在する。互変異性体の正確な割合は、物理的状態、温度、溶媒、およびpHを含む幾つかの因子に左右される。
「薬学的に許容可能な塩」は、酸付加塩および塩基付加塩の両方を含む。本明細書に記載される置換されたステロイド誘導体化合物のいずれか1つの薬学的に許容可能な塩は、あらゆるすべての薬学的に適切な塩形態を包含するように意図されている。本明細書に記載される化合物の好ましい薬学的に許容可能な塩は、薬学的に許容可能な酸付加塩および薬学的に許容可能な塩基付加塩である。
「薬学的に許容可能な酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的効果および特性を保持する塩を指し、これは、生物学的に又は他に望ましくないものではなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸などの無機酸で形成される。また、脂肪族のモノカルボン酸およびジカルボン酸、フェニル置換されたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸(alkanedioic acids)、芳香族酸、脂肪族酸および芳香族スルホン酸などの有機酸で形成される塩も含まれ、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などを含む。それ故、典型的な塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩(monohydrogenphosphates)、二水素リン酸塩(dihydrogenphosphates)、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、琥珀酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩(dinitrobenzoates)、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。また、アルギン酸塩、グルコン酸塩、およびガラクトウロン酸塩などの、アミノ酸の塩も熟考される(例えば、Berge S.M. et al.,“Pharmaceutical Salts,”Journal of Pharmaceutical Science, 66:1−19 (1997)を参照)。塩基性化合物の酸付加塩は、幾つかの実施形態において、当業者が精通している方法と技術に従って塩を産生するために、遊離塩基形態を十分な量の望ましい酸と接触させることによって調製される。
「薬学的に許容可能な塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的効果および特性を保持するこれらの塩を指し、これらは、生物学的に又は他に望ましくないものではない。これらの塩は、無機塩基または有機塩基を遊離酸に加えることによって調製される。薬学的に許容可能な塩基付加塩は、幾つかの実施形態において、アルカリ、アルカリ土類金属、または有機アミンなどの、金属またはアミンで形成される。無機塩基に由来する塩は、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などを含む。有機塩基由来の塩は、限定されないが、第一級、第二級、および第三級のアミン、自然に生じる置換されたアミンを含む置換されたアミン、環状アミンおよび塩基イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、エチレンジアニリン、N−メチルグルカミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩を含む。上述のBerge et al.を参照。
本明細書で使用されるように、「処置(treatment)」または「処置する(treating)」、または「緩和する(palliating)」または「寛解する(ameliorating)」は、本明細書で交換可能に使用される。これらの用語は、限定されないが、治療効果及び/又は予防効果を含む、有益な又は望ましい結果を得るためのアプローチを指す。「治療効果」は、処置されている基礎疾患の根絶または寛解を意図されている。また、治療効果は、患者がまだ基礎疾患を罹っているにもかかわらず、改善が観察されるように、基礎疾患に関連する生理的な症状の1つ以上の根絶または寛解により達成される。予防効果については、幾つかの実施形態において、たとえこの疾患の診断がなされていなくても、組成物が、疾患を進行させるリスクのある患者、または疾患の生理的な症状の1つ以上を報告する患者に投与される。
本明細書の文脈において、用語「治療(therapy)」は、反対に具体的な指示がない限り、「予防(prophylaxis)」を含む。用語「治療上の(therapeutic)」および「治療上(therapeutically)」は、それにしたがって解釈されるべきである。
「プロドラッグ」は、幾つかの実施形態において、生理学的条件下で、またはソルボリシスによって、本明細書に記載される生物学的に活性な化合物に変換される化合物を示すように意図されている。したがって、用語「プロドラッグ」は、薬学的に許容可能である生物学的に活性な化合物の前駆体を指す。プロドラッグは、典型的に、被験体に投与されるときに不活性であるが、例えば、加水分解によって活性化合物にインビボで変換される。プロドラッグ化合物は、しばしば、哺乳動物の生物における溶解性、組織適合性または遅延放出の利点を提供する(例えば、Bundgard,H.,Design of Prodrugs (1985),pp.7−9,21−24(Elsevier,Amsterdam)を参照)。
本明細書で使用されるような用語「〜と実質的に同じ」は、当業者によって考慮されたときに、本明細書に示されたものと同一であるか又は同一でないが、実験誤差の限界値内にある、粉末X線回折パターン、DSCサーモグラム、TGA/SDTAパターンまたはTGMSパターンに対して言及される。
本明細書で使用されるような用語「〜に実質的に類似した」は、当業者によって考慮されたときに、本明細書に示されたものと同一でないが、実験誤差の限界値内にある、主要なピークの大多数を共有する、粉末X線回折パターン、DSCサーモグラム、TGA/SDTAパターンまたはTGMSパターンに対して言及される。
<多形体>
本発明は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)活性を調節すると知られている、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態に関する。
用語、「多形体形態1」または「形態1」は、図16、及び/又は図34に示されるパターンと実質的に同じX線粉末回折パターン、及び/又は図17に示されるサーモグラムと実質的に同じDSCサーモグラム、及び/又は図18のAに示されるトレースと実質的に同じTGA/SDTAトレース、及び/又は図18のBに示されるトレースと実質的に同じTGMSトレースを示す3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の結晶形態を指す。
用語「多形体形態3」または「形態3」は、図1に示されるパターンと実質的に同じX線粉末回折パターン、及び/又は図2に示されるサーモグラムと実質的に同じDSCサーモグラム、及び/又は図3のAに示されるトレースと実質的に同じTGA/SDTAトレース、及び/又は図3のBに示されるトレースと実質的に同じTGMSトレースを示す3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶形態を指す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体は、図1の主要なピークを特徴とする。幾つかの実施形態では、主要なピークは、図1のXRPDパターンにおける最大強度の少なくとも20%、少なくとも15%または少なくとも10%のピークである。
本発明はまた、結晶多形体形態3としての有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を、有効成分として含む、固形医薬組成物に関する。
本発明はまた、疾患を処置または予防する方法に関し、該方法は、結晶多形体形態3としての有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を投与する工程を含む。またさらなる態様では、本発明は、癌の処置のための薬剤として使用するための、前に定義されたような、結晶多形体形態3としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の使用を提供する。さらなる態様では、本発明は、治療における使用のための薬剤の製造において前に定義されたような、結晶多形体形態3としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の使用を提供する。またさらなる態様では、本発明は、ヒストン脱アセチル化酵素の調節が有益であるヒトの疾患または疾病の処置のための薬剤の製造において前に定義されたような、結晶多形体形態3としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の使用を提供する。またさらなる態様では、本発明は、癌の処置のための薬剤の製造において前に定義されたような、結晶多形体形態3としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の使用を提供する。
本明細書にはまた、結晶多形体形態1および3の調製のためのプロセスが記載される。
<3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミド>
本明細書には、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)活性を調節すると知られている、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態が記載される。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドおよび関連化合物は、特許出願公開US 2009/0048300、WO2008108741、およびUS2015/0258068に記載されている。
本明細書に開示された3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドおよび実施形態は、ヒストン脱アセチル化酵素を阻害する。特定の実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤は、同じクラスのヒストン脱アセチル化酵素または異なるクラスのヒストン脱アセチル化酵素のいずれかからのものであり得る、細胞中の1を超える既知のヒストン脱アセチル化酵素と相互作用する及び/又はその活性を低減する。幾つかの他の実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤は、クラスIのHDAC酵素に属する、優性に1つのヒストン脱アセチル化酵素、例えばHDAC−1、HDAC−2、HDAC−3またはHDAC−8と相互作用し、その活性を低減する。幾つかの実施形態では、本明細書に開示された化合物は、有意な増殖抑制効果があり、分化を促進し、G1またはG2期における細胞周期停止を促進し、およびアポトーシスを誘発する。
<多形体形態1(一水和物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の多形体形態1は、表1Aおよび1Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の多形体形態1は、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の多形体形態1は、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、または表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピークを含む。
一実施形態では、多形体形態1は、7.94、18.71、および25.02°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態1は、7.94、18.71、20.06、および25.02°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態1はさらに、13.76、19.63、20.5、または24.46°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態1はさらに、13.76、19.63、20.5、または24.46°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態1はさらに、13.76、19.63、20.5、または24.46°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態1は、図16に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
一実施形態では、多形体形態1は、50℃でのエタノール/水(98.4/1.6)中の2.5水和物のスラリー変換によって産生される。一実施形態では、多形体形態1は、吸湿性且つ不安定である。
一実施形態では、一水和物形態1は、エタノール/水(98.4/1.6)中の2.5水和物(形態3)のスラリー変換で産生される。12時間50℃での撹拌の間に、沈殿が生じ、固形物のHT−XRPD解析によって、一水和物の形成を確認した。
<多形体形態2(三水和物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態2は、表2Aおよび2Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態2は、表2Aまたは2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態2は、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)少なくとも25のピーク、または表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む。
一実施形態では、多形体形態2は、11.12、24.83、および24.91°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態2は、11.12、20.86、24.83、24.91、および25.66°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態2はさらに、4.46、4.54、11.87、25.22、25.35、または25.42°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態2はさらに、4.46、4.54、11.87、25.22、25.35、または25.42°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態2はさらに、4.46、4.54、11.87、25.22、25.35、または25.42°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態2は、図41に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
<多形体形態3(2.5水和物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態3は、表3Aまたは3Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態3は、表3Aまたは3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。
特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態3は、表3Aまたは表3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、または表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピークを含む。
一実施形態では、多形体形態3は、6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態3は、6.46、20.26、22.27、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態3はさらに、9.78、16.57、または19.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態3はさらに、9.78、16.57、または19.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態3はさらに、9.78、16.57、または19.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態3は、図1に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
一実施形態では、多形体形態3は2.5水和物である。一実施形態では、多形体形態3は非吸湿性である。一実施形態では、多形体形態3は、多湿条件(例えば、10−95のRHの範囲)下で物理的に安定している。一実施形態では、形態3は、薬物製造に対する医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則(GMP)に準拠する、結晶形態、融点、および吸湿性を含む、望ましい物性を有している。
特定の事例では、結晶多形体形態3は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの他の固体状形態と比較して安定性の増加を示すことが分かった。幾つかの事例では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの安定性の改善は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの他の固体状形態で調製された医薬剤形と比較したときの、与えられた剤形に存在する投薬の変動性の減少、最終的な薬剤製品中の不純物の存在の減少、および製剤された剤形の貯蔵期間の改善を示す医薬剤形の調製をもたらす。幾つかの実施形態では、形態3は、少なくとも(例えば、0.01重量%未満、0.1重量%未満、0.5重量%未満)、加速条件下で少なくとも2日間(例えば40℃/70%のRH)、加速条件下で少なくとも1週間(例えば40℃/70%のRH)、加速条件下で少なくとも1か月間(例えば40℃/70%のRH)、加速条件下で少なくとも6か月間(例えば40℃/70%のRH)、及び/又は長期的な条件下で少なくとも12か月間(例えば25℃/60のRH)、長期的な条件下で少なくとも18か月間(例えば25℃/60のRH)、長期的な条件下で少なくとも24か月間(例えば25℃/60のRH)分解がないことを実証している。
特定の事例では、形態3は、他の固体状形態と比較して、吸湿性の低下を示す。この吸湿性の低下の特性は、固体医薬剤形の調製を大いに助ける。
一実施形態では、多形体形態3は、周囲条件で3%を超える水を含有しているエタノールと水の混合物中の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの再結晶化から産生される。一実施形態では、形態3は、アセトニトリルと水における形態1の再結晶から産生される。
特定の実施形態では、形態3は、随意に、一定量の形態1(例えば、25重量%未満の多形体の組み合わせ、15重量%未満の多形体の組み合わせ、10重量%未満の多形体の組み合わせ、5重量%未満の多形体の組み合わせ、3重量%未満の多形体の組み合わせ、1重量%未満の多形体の組み合わせ、または0.5重量%未満の多形体の組み合わせ)を含む。他の実施形態では、形態3は、随意に、一定量の非晶質の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド(例えば、25重量%未満の多形体の組み合わせ、15重量%未満の多形体の組み合わせ、10重量%未満の多形体の組み合わせ、5重量%未満の多形体の組み合わせ、3重量%未満の多形体の組み合わせ、1重量%未満の多形体の組み合わせ、または0.5重量%未満の多形体の組み合わせ)を含む。
<多形体形態4(1.5水和物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態4は、表4Aおよび4Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態4は、表4Aまたは4Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態4は、表4Aまたは表4Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、または表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピークを含む。
一実施形態では、多形体形態4は、6.97、10.66、および24.76°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態4は、6.97、10.66、24.7、6および25.84°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態4はさらに、5.34、12.14、22.3、22.38、22.46、26.62、27.46、または27.57°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態4はさらに、5.34、12.14、22.3、22.38、22.46、26.62、27.46、または27.57°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態4はさらに、5.34、12.14、22.3、22.38、22.46、26.62、27.46、または27.57°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態4は、図44に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
<多形体形態5(140℃での形態3の脱水に由来する無水物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態5は、表5Aおよび5Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態5は、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態5は、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピーク、または表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む。
一実施形態では、多形体形態5は、6.87、6.94、11.34、および25.59°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態5は、66.87、6.94、11.34、19.94、および25.59°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態5はさらに、7.26、20.3、20.58、20.66、20.9、または27.05°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態5はさらに、7.26、20.3、20.58、20.66、20.9、または27.05°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態5はさらに、7.26、20.3、20.58、20.66、20.9、または27.05°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態5は、図5に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
<多形体形態7(半エタノール溶媒和物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、表6Aおよび表6Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、表6Aおよび6Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、表6Aまたは表6Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、または表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも11のピークを含む。
一実施形態では、多形体形態7は、4.90、25.53、および26.58°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態7は、4.90、25.53、26.51、および26.58°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態7はさらに、8.34、9.90、14.10、または27.14°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態7はさらに、8.34、9.90、14.10、または27.14°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態7はさらに、8.34、9.90、14.10、または27.14°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、図47によって特徴づけられたX線粉末回折パターンを示す。
<多形体形態9(無水物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態9は、表7Aおよび表7Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態9は、表7Aおよび7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態9は、表7Aまたは表7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表7Aまたは表7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表7Aまたは表7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表7Aまたは表7の(±0.1°2θ)Bの少なくとも7つのピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、または表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピークを含む。
一実施形態では、多形体形態9は、14.18、25.71、および26.58°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態9は、14.18、25.65、25.71、および26.58°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態9はさらに、3.55、8.88、21.32、または23.23°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態9はさらに、3.55、8.88、21.32、または23.23°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態9はさらに、3.55、8.88、21.32、または23.23°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態9は、図37または38に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
<多形体形態10(半水和物)>
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態10は、表8Aおよび表8Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態10は、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態10は、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピーク、または表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む。
一実施形態では、多形体形態10は、10.86、24.78、または24.85°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態10は、10.79、10.86、10.93、24.78、または24.85°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態10はさらに、12.02、12.14、25.35、25.49、または25.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも1つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態10はさらに、12.02、12.14、25.35、25.49、または25.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態10はさらに、12.02、12.14、25.35、25.49、または25.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークを特徴とする。一実施形態では、多形体形態10は、図49に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを示す。
<解析および結晶パターンの概要>
下記の表9は、特定された解析および結晶パターンを要約している。固形物は、48時間加速劣化(accelerated aging)条件(40℃/70%のRH)下でそれらの物理的安定性のために分析された。暴露後、物理的形態は、HT−XRPD解析によって再び判定された。形態の物理化学の特徴づけは、TGMS解析によって行われて、形態の溶媒和状態および熱事象を判定し、またDSC解析によって行われて、TGAのSDTAシグナルにおいて観察された熱事象を確認した。(詳細は実施例を参照。)
<方法>
本明細書には、ヒストン脱アセチル化酵素の調節異常に関係する疾患または障害を処置する方法が提供され、該方法は、有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの本明細書に記載されるような多形体形態を必要としている被験体に投与する工程を含む。
本明細書で提供される幾つかの実施形態は、細胞増殖及び/又は血管新生の破壊によって引き起こされたか、それに関連するか、またはそれに伴う障害の処置の方法について記載し、該方法は、治療上有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの本明細書に記載されるような多形体形態の投与を含む。
本明細書にはまた、幾つかの実施形態において、細胞増殖及び/又は血管新生の破壊によって引き起こされたか、それに関連するか、またはそれに伴う障害の処置のための薬剤が提供される。幾つかの実施形態では、薬剤は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの本明細書に記載されるような多形体形態である。
本明細書に記載された幾つかの実施形態は、細胞増殖及び/又は血管新生の破壊によって引き起こされたか、それに関連するか、またはそれに伴う障害の処置のための薬剤の調製における3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの本明細書に記載されるような多形体形態の使用に関する。一実施形態では、障害は増殖性障害である。具体的な実施形態では、障害は癌である。
本明細書に記載された他の実施形態は、ヒストン脱アセチル化酵素の阻害によって処置することができる障害、疾患または疾病の処置の方法を提供し、該方法は、治療上有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの本明細書に記載されるような多形体形態の投与を含む。
本明細書にはまた、ヒストン脱アセチル化酵素の阻害によって処置することができる障害、疾患または疾病の処置のための薬剤が記載される。一実施形態では、薬剤は抗癌剤である。幾つかの実施形態では、薬剤は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの本明細書に記載されるような多形体形態である。
本明細書に記載された幾つかの実施形態は、細胞増殖を阻害する方法を提供し、該方法は、有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの本明細書に記載されるような多形体形態の投与を含む。
本明細書には、特定の実施形態において、化学療法抵抗性癌を処置する方法を提供し、該方法は、有効な量のDNA低メチル化剤(DNA hypomethylating agent)および式(I)の化合物を必要としている被験体に投与する工程を含む。幾つかの実施形態では、癌は、化学療法に対して難治性、非反応性、または耐性がある。幾つかの実施形態では、癌は、ハプロタイプ一致の幹細胞移植に対して難治性、非反応性、または耐性がある。幾つかの実施形態では、癌は、アザシチジン、デシタビン、SGI−110、レナリドミド、TXA−127、またはそれらの組み合わせに耐性がある。幾つかの実施形態では、癌は、アザシチジン、デシタビン、レナリドミド、TXA−127、またはそれらの組み合わせに耐性がある。
一実施形態では、障害は、限定されないが、癌(例えば、乳癌、結腸癌、前立腺癌、膵臓癌、白血病、リンパ腫、卵巣癌、神経芽細胞腫、黒色腫)から成る群から選択される。別の実施形態では、障害は増殖性障害である。一実施形態では、増殖性障害は癌である。癌は、固形腫瘍または血液悪性腫瘍を含み得る。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載された方法は、限定されないが、ユーイング肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫などを含む、骨癌、聴神経腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、および他の脳腫瘍を含む、脳およびCNSの腫瘍、脊髄腫瘍、管状腺癌、転移性管状腺癌を含む乳癌、大腸癌、進行性大腸腺癌、結腸癌、副腎皮質癌を含む内分泌癌、膵臓癌、下垂体癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、胸腺癌、多発性内分泌腫瘍、胃癌を含む胃腸癌、食道癌、小腸癌、肝臓癌、肝外胆管癌、消化管カルチノイド、胆嚢癌、睾丸癌、陰茎癌を含む尿生殖器癌、前立腺癌、子宮頸癌、卵巣癌、膣癌、子宮/子宮内膜癌、外陰癌、妊娠性絨毛癌、ファロピウス管癌、子宮肉腫を含む、婦人科癌、口腔癌、口唇癌、唾液腺癌、喉頭癌、下咽頭癌、上咽頭癌、鼻腔癌、副鼻腔癌、鼻咽頭癌を含む、頭頸部癌、小児白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄白血病、慢性リンパ球白血病、慢性骨髄白血病、ヘアリーセル白血病、急性前骨髄球性白血病、形質細胞性白血病、赤白血病を含む、白血病、髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群、再生不良性貧血、ファンコニ貧血、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症を含む、血液疾患、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、中皮腫を含む、肺癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、悪性皮膚T細胞リンパ腫、末梢T細胞性リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫を含む、リンパ腫、網膜芽細胞腫、眼内黒色腫を含む、眼癌、黒色腫、非黒色腫皮膚癌、扁平上皮癌、メルケル細胞癌を含む、皮膚癌、小児軟部組織肉腫、成人軟部組織肉腫、カポジ肉腫などの、軟部組織肉腫、腎臓癌、ウィルムス腫瘍、膀胱癌、尿道癌、および移行上皮癌を含む、泌尿器系の癌、を含む様々な癌の処置に有用である。
幾つかの実施形態では、ヒストン脱アセチル化酵素の調節異常に関連する疾患または障害は、癌である。幾つかの実施形態では、癌は血液悪性腫瘍である。幾つかの実施形態では、血液悪性腫瘍は、急性骨髄白血病(AML)、慢性骨髄白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病、血栓溶解性白血病(thrombolytic leukemia)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患、不応性貧血、前白血病症候群、リンパ性白血病、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、または未分化白血病である。幾つかの具体的な実施形態では、癌は、骨髄異形成症候群(MDS)または急性骨髄白血病(AML)である。非ホジキンリンパ腫の限定しない例としては、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、および慢性リンパ球白血病(CLL)が挙げられる。
本明細書に記載された方法によって処置され得る他の典型的な癌は、限定されないが、赤白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄白血病、急性リンパ性白血病、急性T細胞白血病などの、白血病、およびB細胞リンパ腫(例えばバーキットリンパ腫)、悪性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、および末梢T細胞性リンパ腫などの、リンパ腫を含む。
本明細書に記載された方法によって処置され得る特定の典型的な癌は、固形腫瘍および血液悪性腫瘍を含む。別の実施形態では、本発明の化合物で処置され得る好ましい癌は、結腸癌、前立腺癌、肝細胞腫および卵巣癌である。
<医薬組成物>
本明細書に記載された化合物、化合物形態および組成物は、標準的な薬務に従って、単独で、または医薬組成物中の薬学的に許容可能なアジュバント、担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。特定の実施形態では、本明細書に記載されるような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、純粋な化学物質として投与される。他の実施形態では、本明細書に記載されるような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro,21st Ed.Mack Pub.Co.,Easton,PA (2005))に記載されるような選ばれる投与経路および標準的な薬務に基づいて選択された、薬学的に適切な又は許容可能な担体(本明細書で薬学的に適切な(または許容可能な)賦形剤、生理学的に適切な(または許容可能な)賦形剤、または生理学的に適切な(または許容可能な)担体とも呼ばれる)と組み合わせられる。
幾つかの実施形態は、本明細書に提供される3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を提供する。幾つかの実施形態は、本明細書に記載されるように、形態3のための3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を含む医薬組成物を提供する。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、実質的に純粋である。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、未反応中間体、または例えば、合成方法の工程の1つ以上で作成されるか又はそれによって残される合成副産物などの、他の有機小分子の約5%未満、約1%未満、または約0.1%未満を含有している。
さらなる又は追加の実施形態では、本明細書に記載されたような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、多形的に純粋であり、ここで多形体形態は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの他の多形体形態を実質的に含まない。幾つかの実施形態では、「多形的に純粋な」は、他の多形体形態の約10%未満、約5%未満、約2%未満、約0.5%未満、約0.2%未満、約0.1%未満、または約0.05%未満を含有している多形体形態について言及している。幾つかの実施形態では、「多形的に純粋な」は、他の多形体形態の0.2重量%から10重量%の間、0.2重量%から5重量%の間、0.2重量%から2重量%の間、0.2重量%から1重量%の間、0.1重量%から10重量%の間、0.1重量%から5重量%の間、0.1重量%から2重量%の間、または0.1重量%から1重量%の間を含有している多形体形態について言及している。
幾つかの実施形態では、医薬組成物は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態3を含み、ここで形態3は、多形的に純粋である。幾つかの実施形態では、多形的に純粋な形態3は、粉末X線回折によって判定された形態1の2重量%未満を含有している。幾つかの実施形態では、多形的に純粋な形態3は、粉末X線回折によって判定された、形態1の10%重量未満、5%重量未満、2%重量未満、1%重量未満、0.5%重量未満、0.2%重量未満または0.1重量%未満を含有している。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載された医薬組成物は、経口剤形として製剤される。適切な経口剤形は、例えば、ハードゼラチンまたはソフトゼラチン、メチルセルロース、または消化管中で容易に溶解される別の適切な材料で作られた、錠剤、丸剤、サシェ剤、またはカプセル剤を含む。幾つかの実施形態では、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどを含む適切な無毒の固体担体が使用される(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro,21st Ed.Mack Pub.Co.,Easton,PA (2005)を参照)。
本明細書に記載されるように、本明細書に記載された医薬組成物は、1つ以上の疾患の処置のために、患者(例えばヒト)に投与され得る。本明細書に記載されるような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの少なくとも1つの多形体形態を含む組成物の投与量は、患者の(例えばヒトの)状態、即ち、疾患のステージ、健康状態、年齢、および他の因子によって異なる。
医薬組成物は、処置される(または予防される)べき疾患に適切な方法で投与される。適切な投与量および投与の適切な持続時間と頻度は、患者の状態、患者の疾患のタイプおよび重症度、有効成分の特定の形態、および投与の方法などの因子によって決定される。一般に、適切な投与量および処置レジメンは、より頻繁な完全寛解または部分寛解、またはより長い無病生存及び/又は全生存率、または症状の重症度の低下などの、治療上の及び/又は予防的な恩恵(例えば、臨床結果の改善)をもたらすのに十分な量で組成物を提供する。最適用量は、一般に、実験モデル及び/又は臨床試験を使用して決定される。最適用量は、患者の体型、体重、または血液量に依存する。
本明細書に記載された疾患の処置のための経口量は、1日当たり、1乃至4回、またはそれ以上で、約1.0mgから約1000mgまでの範囲となり得る。幾つかの実施形態では、経口量は、患者の表面積に基づき、0.1〜1000mg/mの範囲である。幾つかの実施形態では、経口量は、1日当たり1〜250、1〜150、または1〜100mg/mの範囲である。幾つかの実施形態では、経口量は、単回投与または2〜4回の分割量で投与される、1日当たり0.1〜1000mgの範囲である。幾つかの実施形態では、経口量は、1日当たり1〜200mg、1日当たり1〜100mg、1日当たり10〜100mg、1日当たり10〜90mg、1日当たり10〜80mg、1日当たり20〜100mg、1日当たり20〜90mgまたは1日当たり20〜80mgである。幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるように、経口量は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)を含み、随意に、1つ以上の担体、1つ以上の希釈剤、1つ以上の滑沢剤、1つ以上の分散剤または1つ以上の滑剤などの、1つ以上の賦形剤を含む。
<併用療法>
あらゆる適切な低メチル化剤が、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの本明細書に記載されるような多形体形態と組み合わせて使用され得る。本明細書に提供される方法に使用されるDNA低メチル化剤は、限定されないが、5−アザシチジン(アザシチジン)、5−アザデオキシシチジン(デシタビン)、SGI−110、ゼブラリンおよびプロカインを含む。特定の具体的な実施形態では、DNA低メチル化剤は、5−アザシチジン(アザシチジン)である。
<投与の様式>
本明細書に記載された化合物、化合物形態および組成物は、標準的な薬務に従って、単独で、または医薬組成物中の薬学的に許容可能なアジュバント、担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。
本明細書に記載された医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、粉末、持続放出製剤、溶液、懸濁液としての経口投与、無菌液、懸濁液またはエマルジョンとしての非経口注入、軟膏またはクリームとしての局所投与、または坐剤としての直腸投与に適した形態である。医薬組成物は、幾つかの実施形態において、正確な投薬量の単回投与に適した単位剤形である。医薬組成物は、有効成分としての本明細書に記載されるような化合物または化合物形態、および従来の薬学的な担体または賦形剤を含む。幾つかの実施形態では、これらの組成物は、他の又は追加の医薬または医薬品、担体、アジュバントなどを含む。
医薬組成物は、単位剤形で好都合に提供される。幾つかの実施形態では、それらは、当業者に周知であるか又は明白である方法のいずれかによって特定量の活性化合物とともに調製される。
以下の実施例は、本発明をさらに例示するが、いかなる方法でもその範囲を制限するように解釈されるべきではない。特に、処理条件は、典型的なものにすぎず、当業者によって容易に変更され得る。
本明細書で他に示されない限り、または他に文脈によって明確に否定されない限り、本明細書に記載された方法はすべて、適切な順序で実行され得る。本明細書に提供される、あらゆるすべての例、または典型的な用語(例えば「など(such as)」)の使用は、本発明をより良く例示するように意図されているにすぎず、他に要求されない限り、本発明の範囲を限定するものではない。他に定義のない限り、本明細書で使用される技術的および科学的用語は、本発明が属する当該技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
実施例1:3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物形態1の調製
幾つかの治験は、多形体のスクリーニング(polymorph screen)に使用される3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物を産生する試みを行った。その試みは表10に示される。およそ1gの出発物質の2.5水和物形態3を、室温で15mlの無水エタノール中に懸濁した。10分後、懸濁液は「固形物」を形成した。続いて、5mlの無水エタノールを加えて、再び懸濁液を作った。実験物(experiment)を、12時間周囲条件で撹拌した。固形物を、遠心分離によって母液から分離し、深い真空下で乾燥させた。形態9(無水物)と指定された新しい固体形態を得た。
一水和物を産生する他の試みは、無水エタノール中のスラリー時間の変更から成った。2つの実験を、2時間12時間のスラリー後に実行した。第1の実験は、1.5の水和物(形態4)の特定につながった。12時間の後のスラリーは、形態7をエタノール半溶媒和物と指定した新しい固体形態の特定につながった。
最後の1つの試みは、エタノール/水の混合物中で非晶質粉末を凍結乾燥させ、その後、スラリー状にすることによって 非晶質物を調製することから成った。しかしながら、凍結乾燥実験は、半水和物(形態10)と思われるものの形成につながった。
一水和物形態1の製造につながったプロトコルは、エタノール/水(98.4/1.6)中の2.5水和物(形態3)のスラリー変換後のものであった。2グラムの2.5水和物形態3を、50℃で40mlのエタノール/水(98.4/1.6)中に懸濁した。10分後、懸濁液を完全に溶解した。実験物を、12時間50℃で撹拌した。この間に、沈殿が生じ、固形物のHT−XRPD解析によって、一水和物の形成を確認した。およそ1.2gを、初期の2グラムから回収した(60%の収率)。
実施例2:3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物形態3の調製
5gの3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの一水和物形態1(lot DBDERP8001)を、アセトニトリル(80ml)中に懸濁し、軽い還流まで加熱した。混合物が均質になるまで、水(〜20mL)を加えた。溶液を、周囲温度へとゆっくり冷却し、およそ18時間この温度で維持した。形成された結晶を濾過し、乾燥なしで収集した。結晶は、HPLCによる同じ保持時間を有することがわかり、XRPDは、形態3のXRPDパターンと一致した。
実施例3:2.5水和物多形体形態3の解析
<形態3のX線粉末回折>
HR−XRPD解析は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物が、1つの単一の結晶相から成ったことを示した。HR−XRPDディフラクトグラムが、図1に示される。
HR−XRPDパターンのインデックス作成(Indexing)は、結果として、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の細胞パラメーターをもたらした。この形態は、C2/c空間群で単斜晶系において結晶化する。計算された細胞パラメーターは、表11に示される。APIの1分子当たりの水の2.5分子の含水量は、結晶の計算された密度に従ったものであった。
<形態Bの熱分析>
DSCサーモグラムは、幾らかの吸熱を示し、これは含水量に起因している可能性が最も高い。4つの吸熱を、121.5℃、131.8℃、137.7℃および157.8℃で観察した(図2を参照)。DSCトレースにおいて観察された最初の3つの吸熱は、水の損失に対応していた。
TGMS解析は、連続する2ステップでの9.3%の質量損失を示した(図3のBを参照)。水の9.3%の質量損失は、水の2.5分子に対応している。MSシグナルの評価に基づくと、2つの質量損失は、水およびエタノールに起因している。第3の質量損失は、恐らく塩酸塩の不均一化に起因している。
熱事象の性質を確認するために、4回の循環DSC実験を実行した。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の2つのサンプルを、最大125℃および140℃まで加熱し、その後、25℃に冷却した。得た固形物を、HT−XRPDによって分析した。他の2つのサンプルを、冷却後に300℃まで再び加熱したことを除いて、同じように処理した(図4のAおよびBを参照)。
最初の加熱サイクル後、固形物のXRPD解析は、新しい固体形態への変換が生じたことを示した。この新しい固体形態を、形態5と指定した。第2のDSCサイクルの熱挙動に基づくと、この形態は、156℃の融解温度を有する無水形態である。2.5水和物の脱水で、無水形態5への変換が生じた。多形体形態3および形態5のXRPDパターンの重なりが提供される(図5を参照)。
Karl Fischer解析は、8.7%の含水量を有する出発物質の水和された性質を確認し、これは、APIの1分子当たりの水の2.3分子に対応している。TGMS解析とKF解析と間の含水量のわずかな差(それぞれ、9.3%対8.7%)は、出発物質に存在する幾つかの残存するエタノールに起因している。
<形態3の可変的な温度XRPD解析>
温度暴露後の相間相互変換を調査するために、(3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物に対する可変的な温度XRPD解析を実行した。実験を、25℃から130℃の間で実行し、最終的に冷却して25℃に戻した。60℃で、新しい固体形態に対応している追加のピークが現われ始めた。70℃で、この新規の形態への変換が完了した。100℃で、第2の変換が観察され、これは110℃で完了した。後者の固体形態は、無水形態5であるように見える。130℃の温度に達した後、物質を冷却して25℃に戻した。冷却後、記録された固体形態の変換はなく、これは、脱水/水和のプロセスが可逆的ではなかったことを示している。データを図6に示す。最初に60℃で新しい固体形態への変換が観察され、70℃で完全な変換が観察された。100℃で、新しい移行が特定され、これは、循環DSC解析において前に特定された形態5に対応している。可変的な温度XRPD測定において特定された3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの新しい固体形態に対応しているXRPDパターンの重なりを、図7に示す。
<HPLC解析>
多形体形態3のHPLCトレースを、図8のAに示す。主要なピークが、99.5%(面積%)の化学的純度での5.7分の保持時間で観察された。トレースに対するピークのリストを、下記の表に示す。
<質量分析の解析>
多形体形態3に対するMSピークを、図8のBに示す。MSシグナルは、遊離塩基としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの分子量に対応している358g/molの分子量を確認した。
<走査型電子顕微鏡法での解析>
走査型電子顕微鏡法による画像化のために、出発物質のサンプルを提出した。1000倍の倍率によって、優れた物質の画像が提供された。物質自体は、柱状粒子として提供された(図9を参照)。
<吸湿性試験>
幾つかの相対湿度プロファイルへの暴露での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の物理的な安定性を調査するために、吸湿性試験を実行した。DVS解析後に得られた固形物質に対してHT−XRPD解析を実行した。解析方法を本明細書に記載している。
第1の吸湿性実験は、0−95−0%のRHの間の4回の収着−脱着サイクルから成った。この解析は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物が、25−95%の間の相対湿度値で変化しないことを示した。しかしながら、15%未満のRHでは、水は徐々に失われる。0%のRHでは、約2%の質量損失が観察された(図10のAおよびBを参照)。相対湿度の増加で、水分損失は逆転され、初期の形態が回復された。0−95−0%のRHの収着−脱着サイクル後に、1ステップ当たり60分の段階時間での95%のRHから0%のRHへの脱着が続いた。このサイクルを4回繰り返した。0%のRHでは、約2%の水分損失が観察された。5%のRHでは、水は再び吸収される。質量プロファイルにおける類似した変化が、4回の収着−脱着サイクルの間に観察された。
0%のRHで観察された脱着プロファイルを調査するために、持続的な相対湿度レベルでのDVS解析を実行した(図11を参照)。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を、18時間0%のRHにさらした。最初の5時間で、徐々の水の損失が観察された(8%)。その後、質量の変化は記録されなかった。回収された固形物のHT−XRPD解析は、2.5水和物が、形態6と指定された新しい固体形態に変換されたことを示した。形態6は安定性が制限されており、相対湿度が5%を超えるとすぐに、2.5水和物への変換が起こった。
この結果は、2.5水和物(多形体形態3)に対して実行されたDVS実験で確認された。この解析は、45−95−0−95−0−45%のRHからの2回の収着−脱着サイクルから成った(図12のAおよびBを参照)。45−95%のRHからの収着サイクル後に、95%のRHから0%への脱着、95%のRHへの収着、0%のRHへの脱着および45%のRHへの収着が続いた。約2%の水分損失が、5−0%のRHの間に観察された。水は、相対湿度の増加で再び吸収される。
この相対湿度プロファイル後に、2.5水和物を回収した(図13を参照)。これらの結果は、2.5水和物が吸湿性ではないことを示している。
<多形体形態3の可変的な温度および湿度のXRPD解析>
可変的な相対湿度レベルへの暴露後の形態変換の原動力をより詳細に調査するために、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(多形体形態3)を、可変的な湿度XRPDによって分析した。解析方法を本明細書に記載する。
可変的な湿度XRPD解析は、85−10%の間のRHの3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(多形体形態3)が、物理的に安定していることを示した。10%未満の相対湿度値での脱着で、追加の回折ピークは目に見えるようになった。これらの回折ピークは、新しい結晶相に対応していた。この新しい結晶相の主要な回折ピークを6.8°2θで見つけ、これは形態6に対応していた。この形態は、10%未満の相対湿度値で物理的に安定していた。10%のRHを超える値で、形態6は、2.5水和物(多形体形態3)に変換した。収集したXRPDパターンを、図14および図15に示す。図14:85−10%のRH間の相対湿度値で、2.5水和物(形態3)は物理的に安定しているように見える。サンプルを45℃で乾燥することによって、10%未満の相対湿度を得る試みがなされた。これらの条件に対する暴露で、相汚染は目に見えた(6.8°2θの回折ピーク)。図15:相汚染に対応している主要なピークは、6.8°2θで目に見えた。10%のRHで45分後、相汚染が最初に観察された。45℃でのサンプルの乾燥で、相汚染は増加した。しかしながら、この新しい相への完全な変換は、45℃および<10%のRHで3時間後に完了しなかった。相対湿度を10%のRHに増大すると、純粋な2.5水和物(形態3)が観察される。
可変的な湿度XRPDおよびDVSの解析の間に得られた結果は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)が、10%を超える相対湿度レベルに物理的に安定していることを示している。10%のRH未満で、2.5水和物の部分は、形態6に変換する。
実施例4:一水和物多形体形態1の解析
<形態1のX線粉末回折>
得られた3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物のHR−XRPDおよびHT−XRPDの両方を記録した(図16を参照)。HR−XRPDは、1つの単相を確認した。HR−XRPDパターンにインデックスを付けることによって、細胞パラメーターを判定した。結晶細胞の計算された密度に基づいて、含水量を、APIの1分子当たりの水の1つの分子であると推測し、この形態の一水化の性質を確認した。決定された細胞パラメーターを、表12に示す。
<形態1の熱分析>
DSCトレースは、1つの広範な吸熱が25−120℃の間で観察されたことを示し、その後、塩酸塩の熱分解に恐らく最も対応する228.8℃での発熱事象が続いた(図17を参照)。TGMS解析は、物質の水和された性質を確認した(図18のAおよびBを参照)。3.1%の質量損失が、温度範囲25−200℃にわたって観察された。この質量損失は、APIの1分子当たりの水の0.8分子に対応していた。Karl Fischer解析は、この物質が、3.3%の水を含有することを示し、これは水の0.8分子に等しかった。
バッチDBDE8002における基準試料に対して実行されたTGMS解析は、水の1.1分子に対応している4.3%の質量損失を示した。Karl Fischer解析はまた、4.4%の含水量(水の1.1分子に対応している)を確認した。それ故、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミド3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミド3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物形態は、可変的な含水量(3.3−4.3%の水)を有し得るように見える。形態1の基準試料の解析(X線粉末回折、DSC解析、TGA/SDTA解析、およびTGMS解析)に関して図34−37を参照。
<形態1の可変的な温度XRPD解析>
3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の可変的な温度XRPD実験を、加熱で生じた固体形態の変換を調査するために行った。実験を25℃−143℃の間で実行し、続けて、25℃に冷却し、155℃に再加熱し、その後、再冷却して25℃に戻した(図19を参照)。
固体形態の変換は観察されなかった。一水和物の回折ピークの小さな変化が加熱後に認められ、これらは155℃でより強かった(図20を参照)。縦線は、155℃で観察された変化した回折ピークを強調している。高温で結晶細胞が恐らく部分的な水分損失が原因で縮んだように見える。温度が低下するとすぐに、細胞はその初期のサイズを取り戻した。
<HPLC解析>
多形体形態1のHPLCトレースを、図21のAに示す。主要なピークが、99.5%(面積%)の化学的純度での5.6分の保持時間で観察された。トレースに対するピークのリストを、下記の表に示す。
<質量分析の解析>
多形体形態1に対するMSピークを、図21Bに示す。MSシグナルは、遊離塩基としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの分子量に対応している358g/molの分子量を確認した。
<走査型電子顕微鏡法>
一水和物形態1のサンプルを、走査型電子顕微鏡法によって分析した。800倍の倍率は、物質が異なるサイズおよび寸法の立方体として結晶化したことを示した(図22を参照)。
<吸湿性試験>
多形体形態1の吸湿挙動を、幾つかのDVS実験によって試験した。相対湿度を、2つのサイクルに対して45−95−0−45%の間で循環させた(図23のAおよびBを参照)。45−95%のRHからの収着サイクル後に、95%のRHから0%への脱着、95%のRHへの収着、0%のRHへの脱着および45%のRHへの収着が続いた。17%の水の吸収が、85−95%のRHの間で観察された。脱着中に、7%の減量が、95−75%のRHと15−0%のRHの間で10%の間で記録された。類似した吸湿挙動が、第2のサイクルにおいて観察された。第1のサイクルにおいて、湿度が再び低下したときに十分に可逆的であった75%のRHで、18%の水の吸収が記録された。しかしながら、減量が2ステップで記録された − 95−75%のRHからの7%および15−0%のRHの間の約10%。75−15%のRH間で、重量の有意な変化は記録されなかった。第2のサイクルにおいて、類似した吸水および脱着のプロファイルが観察された。DVS解析後、固形物をHT−XRPDによって分析し、主に2.5水和物(形態3)への変換を確認した。しかしながら、少数の追加の回折ピークが観察された。この相汚染は、一水和物(形態1)を産生する試みの中で発見された、半水和物形態(形態10)に起因し得る。
75%を超える相対湿度レベルでの一水和物形態1の固体形態の変換を調査するために、第2のDVS解析を実行して、相対湿度を45%から95%に増大させ、10時間95%のRHでサンプルを保持した(図24のAおよびBを参照)。18%の水の吸収が、85−95%のRH間で記録された。しかしながら、2時間95%のRHで劣化させた後、約12%の減量が観察された。この事象は、2.5水和物(形態3)への一水和物(形態1)の再結晶化に起因した。2.5水和物(形態3)を、このDVS解析後に回収し、一水和物(形態1)が、85%を超える相対湿度レベルで2.5水和物(形態3)に変換したことを確認した(図25を参照)。
脱着で生じていた固体形態の変換を調査するために、DVS解析を実行した。相対湿度は、0%のRHで5時間劣化させながら45−95−0%のRHから変化した。吸湿性プロファイルは、前に得られたプロファイルに類似していた。HT−XRPDによって分析された回収した固形物は、半水和物(形態10)の小さな汚染を有する2.5水和物(形態3)であった。半水和物(形態10)は、0%のRHに達したときに形成されるように見えた。しかしながら、この形態は、物理的に不安定であり、周囲条件下で2.5水和物(形態3)に変換した。
<多形体形態1の可変的な温度および湿度のXRPD解析>
可変的な相対湿度レベルへの暴露後の形態変換の原動力をより詳細に調査するために、プラシノスタット(Pracinostat)ジヒドロクロリドの一水和物(形態1)を、可変的な湿度XRPDによって分析した。解析方法を本明細書に記載する。
可変的な湿度XRPDは、30℃で10−85%のRH間の固体形態の変換を示さなかった(図26を参照)。XRPDの湿度制御装置は、85%のRHを超える相対湿度レベルに達することができない。それ故、DVSにおいて85%を超えるRHで生じる2.5水和物(形態3)への一水和物(形態1)の変換は、この実験において目に見えなかった。温度を45℃に上昇させることで、最大の乾燥条件(RH<10%)に達した。この条件を1時間維持した。回折ピークの小さな変化を除いて、この低相対湿度レベルで有意な変化は見られなかった(図27を参照)。この変化は、結晶細胞が、恐らく部分的な水分損失により縮んだことを示していた。相対湿度が10%に上昇するとすぐに、細胞はその初期の寸法を取り戻した。
可変的な湿度XRPD実験は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)が、30℃での10−85%のRH間の相対湿度条件で物理的に安定していることを示した。
実施例5:多形体の評価
<サーモサイクリング試験>
3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)および2.5水和物(形態3)の懸濁液を、12のプロセス関連の溶媒系において調製した。懸濁液を、5℃と50℃の間で循環させ、その後、72時間25℃で劣化させた。混合物は、図52に示されるように温度プロファイルを受けた。インキュベーション時間の完了で、固形物を収集し、周囲条件下で乾燥させ、真空下で乾燥させた後に、HT−XRPDによって分析した。測定された固形物をすべて、加速劣化条件(40℃/70%のRHで2日間)にさらし、その後、HT−XRPDによる再解析を行った。
2.5水和物形態3は、サーモサイクリング実験のほとんどで発見された。試験したメタノール/水の混合物のほとんどにおいて、2.5水和物形態3は、最も安定した形態であるように見える。それにもかかわらず、きれいなメタノールにおいて、一水和物(形態1)が得られた。
無水または余分に乾燥したエタノールにおいて、一水和物形態1は無水形態9に変換し、2.5水和物形態3は一水和物形態1に変換した。ほぼすべてのエタノール/水の混合物において、2.5水和物形態3は、最も安定した形態である。
2日間適用された加速劣化条件後、すべての一水和物形態1および無水形態9のサンプルは、2.5水和物形態3に変換した。異なる水の混合物においてこれらのサーモサイクリング実験で得られた結果を、図28および図29に図示している。
<長期的なスラリー試験>
12の異なる溶媒および溶剤混合物にいて3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)および一水和物(形態1)の懸濁液を調製することによって、長期的なスラリー変換実験を実行した。懸濁液が形成されるまで、およそ30mgの特定形態を、標準HPLCバイアルおよび100μLの溶媒のアリコートで投薬された。懸濁液を、室温で2週および50℃で1週間撹拌した。固形物を母液から分離し、周囲条件(周囲)下での軽度の乾燥後および真空(真空)下での完全乾燥後にHT−XRPDによって分析した。固形物をすべて、加速劣化条件(40℃/70%のRHで2日間)にさらし、HT−XRPDによって再分析した。
エタノール/水の混合物において実行された実験のほとんどにおいて、2.5水和物形態3が得られた。しかしながら、両方の温度での水がない状態で、無水形態9が発見された。50℃で、三水和物形態(2を形成する)が、50%の水を含有している水の混合物において発見された。
一水和物形態1は、周囲条件ですべてのエタノール/水およびメタノール/水の混合物における2.5水和物(形態3)に変換した。水が溶媒系に存在しなかったときに、無水形態9への変換が観察された。一水和物形態1を、50℃で5%未満の水を含有しているエタノール/水の混合物において、および周囲条件でのきれいなメタノールにおいて分離した。三水和物形態2を、50%の水を含有しているメタノール/水およびエタノール/水の混合物において再び発見した。
一水和物形態1は、50℃でほぼすべてのメタノール/水の混合物に中で溶解し、これは、蒸発で異なる固体形態、即ち、三水和物形態2、1.5水和物形態4または2.5水和物形態3につながった。
真空下での固形物の乾燥後に、有意な変化は認められなかった。三水和物形態2は、物理的に不安定に見え、乾燥で2.5水和物形態3に変換した。2日間のストレス条件にさらした後、すべての固体形態を2.5水和物(形態3)に変換した。
異なる溶媒系で得られた固体形態を、図30および図31において図示する。
<脱溶媒和試験>
高沸点溶媒における水和物の溶媒平衡化の使用は、溶媒和した形態を得る方法として報告された。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)および一水和物(形態1)の懸濁液を、2日間4つの高沸点溶媒において125℃で平衡化した。実験を、およそ50mgの材料および100μLの溶媒で開始した。平衡化後、固形物を遠心分離によって溶液から分離した。固形物を、HT−XRPD解析を実行する前に周囲条件下で乾燥させた。周囲条件または真空下で水和を回避するために、湿潤固形物を、HT−XRPDによってすぐに分析した。
表13は、形態3を用いて開始された脱溶媒和実験からHT−XRPDによって評価された固体形態を示している。
表14は、形態1を用いて開始された脱溶媒和実験からのHT−XRPDによって評価された固体形態を示している。
3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)に関する脱溶媒和実験は、すべての場合において、一水和物形態1へとつながった。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物形態1は、平衡化時間にわたって変化することはなかった。加速劣化条件にさらした後、得た一水和物形態1は、2.5水和物形態3に変換した。
<競合的なスラリー試験>
競合的なスラリー実験を、等モル量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物形態3および一水和物形態1で開始した。およそ50mgの各々の固体形態、標準HPLCバイアルにおいて固体剤形で投与し(solid dosed)、その後、溶媒付加を行った。
競合的なスラリー実験を、0−0.2の水分活性範囲内でエタノール/水の混合物およびメタノール/水の混合物において実行した。およそ50mgの各々のプラシノスタットジヒドロクロリド固体形態2.5水和物および一水和物を、1.8mLのHPLCバイアルにおいて固体剤形で投与した。固体の量のおよそ半分が溶液中に存在するまで、100μLの異なる水の混合物のアリコートを加えた。続いて、バイアルを、5℃、21℃および50℃で1週間撹拌した。平衡化時間の完了で、固形物を、遠心分離によって液体から分離した。固形物を、周囲条件(周囲)下で乾燥させ、HT−XRPD解析の前に真空(真空)下で乾燥させた。固形物サンプルをすべて、2日間(AAC)加速劣化条件(40℃および70%のRH)にさらした。液相中の含水量を、Karl Fischer解析で判定した。
図32および図33において、異なるスラリー温度対判定された含水量での固体形態の指定は、各溶媒系に対して表わされる。
エタノール/水中の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド固体形態の熱力学的安定性試験は、一水和物形態1が、以下の水分活性の範囲が非常に制限された中で熱力学的に最も安定した形態であることを示した。溶媒系における含水量が2%未満であるときの5℃;周囲条件では、無水(形態9)および一水和物(形態1)は、同じ含水量範囲(2.5%の水)で共存しているように見える;含水量が2−4%の間であるときの高温。
無水形態9は、2.5%未満の水を含有しているエタノール/水の混合物中の周囲条件で最も安定した形態であった。50℃で、この形態は、混合物中に1.5%未満の水を含有している混合物において安定しているように見える。
2.5水和物形態3を、周囲条件で3%を超える水を含有しているエタノール/水の混合物における得た。周囲温度未満の温度で、混合溶媒中の含水量は、2%を超える必要がある。
メタノール/水の混合物は、ほとんどの場合において、透明な溶液につながり、これによって、蒸発後に、2.5水和物形態3が産生された。5℃で、一水化の形態1は、6%未満の水を含有しているすべてのメタノール/水の混合物において最も安定した形態であるように見える。
実施例6:無水多形体形態9の解析
<形態9のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの無水形態9(余分に乾燥したエタノール中のスラリー変換実験において得られた)のHR−XRPDを記録した(図37および38を参照)。判定された細胞パラメーターを、表15に示す。
<形態9の熱分析>
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載される方法に従って多形体形態9を用いて実行した。1つの単回の吸熱が191.8℃で観察され、その後、発熱事象が204.9℃で観察され、これは塩酸塩の熱分解に起因している。(図39を参照)無水形態9のTGA/SDTAおよびTGMS解析は、熱分解前に著しい質量損失がないことを示した。(図40のAおよびBを参照)この熱挙動は、この形態の無水性質を確認した。
実施例7:三水和物多形体形態2の解析
<形態2のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの三水和物形態2(50℃でのメタノール/水(75/25)中の一水和物形態1に関するスラリー変換実験において得られた)のHT−XRPDを記録した。図41は、形態2および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
<形態2の熱分析>
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載された方法に従って多形体形態2を用いて実行した。80.3℃で第1の広範な吸熱が観察され、その後、116.9℃および146.0℃で2つの小さな吸熱が観察された。200.7℃で発熱事象が続き、これは塩酸塩の熱分解に起因していた。(図42を参照)無水形態2のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。TGAシグナルは、MSシグナルに基づく10.5%の質量損失が、水(10.5%の水は、APIの1分子当たりの水の2.8分子に対応している)に起因し得ることを示した。(図43のAおよびBを参照)ここの熱挙動は、この形態の三水和物性質を確認した。
実施例8:1.5水和物多形体形態4の解析
<形態4のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの1.5水和物形態4(2時間周囲条件でのエタノール中の2.5水和物形態3に関するスラリー変換実験において得られた)のHT−XRPDを記録した。図44は、形態4および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
<形態4の熱分析>
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載された方法に従って多形体形態4を用いて実行した。156.8℃で第1の吸熱を観察し、その後、136.3℃で第2の吸熱を観察した。200.0℃で発熱事象が続き、これは塩酸塩の熱分解に起因していた。(図45を参照)無水形態4のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。TGAシグナルは、MSシグナルに基づく6.1%の質量損失が、水およびエタノール(APIの1分子当たりの水の1.6分子またはエタノールの0.6分子)に起因し得ることを示した。(図46のAおよびBを参照)
実施例9:半エタノール溶媒和物(0.5のエタノール)多形体形態7の解析
<形態7のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの半エタノール溶媒和物形態7および湿潤固形物形態8(10mbarでの2時間の湿潤固形物の乾燥後の周囲条件で無水エタノール中の形態3の20時間のスラリー後に湿潤固形物において得られた)のHT−XRPDを記録した。図47は、形態7、形態8、および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
<形態7の熱分析>
半エタノール溶媒和物形態7のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。25−180℃の温度範囲で、5.1%の質量損失を観察した。この質量損失は、APIの1分子当たりのエタノールの0.5分子に対応している。(図48のAおよびBを参照)
実施例10:半水和物(0.5の水)多形体形態10の解析
<形態10のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの半水和物形態10(水溶液中で凍結乾燥によって得られた)のHT−XRPDを記録した。図49は、形態10および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
<形態10の熱分析>
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載された方法に従って多形体形態10を用いて実行した。146.0℃で第1の吸熱を観察し、その後、199.9℃で発熱事象を観察し、これは塩酸塩の熱分解に起因していた。(図50を参照)半水和物形態10のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。25−160℃の温度範囲で、2.6%の質量損失が観察された。この質量損失は、APIの1分子当たりの水の0.5分子に対応している。(図51のAおよびBを参照)
実施例11:分析技術
<高スループットX線粉末回折>
強度および幾何学的変動のために補正されたVANTEC−500ガス領域検出器を備えたBruker General Area Detector Diffraction System(GADDS)に、プレートを載せた。測定確度(ピーク位置)の較正を、NIST SRM1976標準(Corundum)を使用して実行した。
XRPDパターンの最も特色のある部分である、1.5°と41.5°の間の2A領域において単色のCuKα放射線を使用して、データ収集を室温で行った。各ウェルの回折パターンを、各フレームに対して90sの暴露時間で2つの2θ範囲(第1のフレームに対して1.5°≦2θ≦21.5°、および第2のフレームに対して19.5°≦2θ≦41.5°)内において収集した。XRPDパターンにバックグラウンド除去法やカーブスムージング(curve smoothing)は適用しなかった。
XRPD解析の間に使用した担体材料は、X線を通すものであり、わずかにバックグラウンドにのみ起因していた。
<高分解能X線粉末回折>
粉末データを、室温でゲルマニウムモノクロメーターとともにCu Kα1放射線(1.54016 A)を使用して、D8 Advanceの回折計で収集した。データを、0.016°のステップ幅を用いて、固形状のLynxEye検出器を使用して1ステップ当たり3426.5秒を測定する、4から45°(2θ)までの2θ単独の(検出器スキャン)モードで収集した。サンプルを、0.5mmの外径を有する8mm長のガラス毛細管において測定した。Topas 4−2 suiteを使用して、リートベルト(Rietvelt)計算を実行した。
簡潔には、固形物を、乳棒を備えた乳鉢において細かく粉砕した。続いて、ホウ素ガラス毛細管(0.3mmの直径)に、化合物を充填し、それを回折計に慎重に置いた。各ステップを、0.05秒間測定した。
LSI−Index(Coelho,2003;Coehlo & Kern,2005)インデキシングプログラムを使用して、結晶系とともに細胞パラメーターを得た。空間群を、分子の対称性とともに反射条件に基づいて選択した。この場合、化合物がキラルや結晶ではないため、中心対称の空間群が選択されたすべての場合において非線形光学特性はない。結晶密度の計算は、文献で報告された及びHPLC測定からの分子量に基づいた。細胞パラメーター、純度に加えて、機器パラメーターも、Whole Powder Pattern Decompositionの方法(Pawley)を使用して改良した。以下の適合の基準を使用した:
* Yo,mおよびYc,mは、それぞれ、データポイントmでの観察された及び計算されたデータであり、
* Mはデータポイントの数であり、
* Pはパラメーターの数であり、
* wmは、計数統計のためにwm=1/σ(Yo,m)2によって与えられるデータポイントmに与えられた重み(weighting)であり、式中、σ(Yo,m)は、Yo,m、
におけるエラーである。
<可変的な温度および湿度のXRPD>
可変的な湿度および温度の実験のために、Brag−Brentanoの幾可学的形状で設計された及びLynxEye固体検出器を装備したD8 Advanceシステム回折計(Bruker)内に据え付けられた、ANSYCO HTチャンバーを使用した。データの収集に使用される放射線は、ゲルマニウム結晶によって単色化されたCuKα1(λ=1.54056 A)であった。材料を、チャンバー内に取り付けられた固定サンプルホルダー上に置いた。
VH−XRPD:湿度は、局所に適用され、10%から85%(露点)で変化させた。パターンを、(VH−XRPDに対して)0.01571°2θのステップおよび(2.5水和物形態3測定に対して)0.5秒または(一水和物形態1測定に対して)0.85秒の1ステップ当たりの測定時間で、範囲4−41°2θで収集した。データ収集を、各ステップで湿度の15分の安定化後に開始した。すべてのパターンを30℃で得た。
VT−XRPD:温度変動率は10℃/分であり、平衡化時間は、各温度でデータ収集を開始する前に、8分であった。パターンを、0.01573°2θのステップおよび1秒の1ステップ当たりの測定時間で、範囲4−41°2θで収集した。データ収集時間は、1温度当たり、40分であった。
<熱分析>
DSC解析:融解特性を、DSCサーモグラムから得て、熱流DSC822e機器(Mettler−Toledo GmbH,Switzerland)で記録した。DSC822eを、温度および小片のインジウムでエンタルピーのために較正した(156.6℃の融点;ΔHf=28.45 J.g−1)。サンプルを、標準の40μlのアルミニウム鍋において密封し、ピンホールを作り、10℃ min−1の加熱速度で25℃から300℃までのDSCで加熱した。乾燥したN2ガスを、50ml min−1の流速で使用して、測定の間にDSC装置をパージした。
TGMS解析:溶媒による質量損失または結晶からの水分損失を、TGA/SDTAによって測定した。TGA/SDTA851e機器(Mettler−Toledo GmbH,Switzerland)における加熱の間に、サンプル重量をモニタリングし、これは重量対温度曲線を結果的にもたらした。TGA/SDTA851eを、インジウムおよびアルミニウムのサンプルで較正した。サンプルを、100μlのアルミニウムるつぼへと計量し、密封した。密封したものにピンホールを作り、るつぼを、10℃ min−1の加熱速度で25から300℃までのTGAで加熱した。パージのために乾燥したN2ガスを使用した。TGAサンプルから生じるガスを、質量分析計Omnistar GSD 301 T2(Pfeiffer Vacuum GmbH, Germany)によって分析した。後者は四重極質量分析計であり、これは、0−200amuの範囲で質量を分析する。
<Karl Fischer解析>
含水量は、ダイヤフラムを有するTZ 1753発生電極を装備したSI解析TitroLine 7500 KFトレースを用いる直接的な電量測定のKarl Fischer滴定によって測定される。参考として、1.0mg/g(0.1%)の含水量を有するHYDRANAL−Water Standard 1.0 Liquid基準を使用して、システムのパフォーマンスを検証した。
<走査型電子発光顕微鏡検査>
走査型電子顕微鏡写真は、電界放出源を備えたZeiss Sigma−300顕微鏡で撮られる。どの検出器が使用されたかは、写真に明示されている(シグナル(Signal)Aの後)。作動距離(WD)および使用さいる加速電圧(EHT)も、写真自体に明示されている。
<DVS解析>
固形物質の様々な形態の吸湿性(湿気吸収)の差は、増大する相対湿度でのそれらの相対的安定性の尺度を提供した。Surface Measurement Systems(London,UK)からDVS−1システムを使用して、小さなサンプルの水分収着等温線を得た;この機器は、0.1μgの精度を有して、数ミリグラムもの小さなサンプルとの使用に適している。幾らかの湿度プロファイルを、各々の個々の実験において記載される通りに適用した。ステップは10%のRHから成った。1ステップ当たりの重量平衡を、1時間の最小保持時間で設定した(10%の相対湿度のステップ)。DVS実験の終わりに、回収した固形物質をHT−XRPDによって測定した。
<HPLC分析法>
HPLCシステム:Agilent 1200;検出器1:248nmで設定されたDAD;検出器2:正の走査モードのHP1100 LC/MSD
HPLC条件:オートサンプラー温度:15℃;カラム:Waters Sunfire C18(100×4.6mm;3.5μm);カラム温度:35℃;フローセル(Flowcel):10mmのパス;勾配:移動相A:10mMの酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリルLC/MSグレード;フロー(Flow):1.0ml/分
サンプル:濃度:約0.5mg/ml;溶媒:10mMのアンモニウム酢酸塩:アセトニトリル(50:50 v/v);注入量:10μL
化合物の完全性は、以下の通り、「注入ピーク」を除く、クロマトグラム中の各ピークの領域、および合計ピーク面積から計算された、ピーク面積パーセンテージとして表わされる:
対象の化合物のピーク面積パーセンテージは、サンプル中の成分の純度の指標として利用される。

Claims (24)

  1. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体であって、6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのピークを有している粉末X線回折パターンを特徴とする、結晶多形体。
  2. 22.27°2θ±0.1°2θでのピークをさらに特徴とする、請求項1に記載の結晶多形体。
  3. 9.78、16.57、または19.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークをさらに特徴とする、請求項1または2に記載の結晶多形体。
  4. 図1に示されるX線粉末回折パターンに実質的に類似した又はそれと同じX線粉末回折パターンを示す、請求項1−3のいずれか1項に記載の結晶多形体。
  5. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態3。
  6. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体形態であって、エタノールと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む方法によって調製される、結晶多形体形態。
  7. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体形態であって、アセトニトリルと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を結晶化させる工程を含む方法によって調製される、結晶多形体形態。
  8. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態であって、図1に示される少なくとも主要なピークがあるX線粉末回折パターンを有している、結晶多形体形態。
  9. 請求項1−8のいずれか1項の有効な量の結晶多形体および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤または担体を含む、固形医薬組成物。
  10. 有効成分として請求項5の結晶多形体を含む有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤または担体を含む、固形医薬組成物。
  11. ヒストン脱アセチル化酵素を阻害する方法であって、請求項1−8のいずれか1項に記載の有効な量の結晶多形体を投与する工程を含む、方法。
  12. 癌を処置する方法であって、請求項1−8のいずれか1項に記載の有効な量の結晶多形体を投与する工程を含む、方法。
  13. 癌が、化学療法に対して化学療法抵抗性、難治性、または非反応性である、請求項12に記載の方法。
  14. 癌が、アザシチジン、デシタビン、レナリドミド、TXA−127、またはそれらの組み合わせに耐性がある、請求項13に記載の方法。
  15. 癌が、乳癌、結腸癌、前立腺癌、膵臓癌、白血病、リンパ腫、卵巣癌、神経芽細胞腫、黒色腫、または血液悪性腫瘍である、請求項12ー14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 癌が骨髄異形成症候群(MDS)である、請求項15に記載の方法。
  17. 癌が急性骨髄白血病(AML)である、請求項15に記載の方法。
  18. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体の調製のためのプロセスであって、アセトニトリルと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む、プロセス。
  19. 結晶多形体が、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項18に記載のプロセス。
  20. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体の調製のためのプロセスであって、エタノールと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む、プロセス。
  21. 結晶多形体が、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項20に記載のプロセス。
  22. 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体の調製のためのプロセスであって、該プロセスは、
    アセトニトリル中に3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを懸濁する工程;
    懸濁液を還流するまで加熱する工程;
    混合物が均質になるまで水を加える工程;および
    (例えば、溶液を冷却する及び/又はその量を減少させることによって)溶液から結晶多形体を沈澱させる工程を含む、プロセス。
  23. 結晶多形体が、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項22に記載のプロセス。
  24. 結晶多形体が、図1の少なくとも主要なX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項22に記載のプロセス。
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