JP2019514905A - 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1h−ベンゾイミダゾール−5−イル]−n−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態およびその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2016年5月2日に出願された米国特許出願第62/330,673号の利益を主張し、その内容は、全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
本明細書で言及されるすべての公報および特許出願は、個々の公報または特許出願が引用によって組み込まれるように具体的且つ個別に示される程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。
本明細書および添付の請求項に使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に他に指定していない限り、複数の指示対象を含む。故に、例えば、「薬剤」への言及は、複数のそのような薬剤を含み、「細胞」への言及は、1以上の細胞(または複数の細胞)、および当業者に既知のその同等物などへの言及を含む。範囲が、分子量などの物理的特性、または化学式などの化学的特性のために本明細書で使用されるとき、範囲およびその中の具体的な実施形態のすべての組み合わせ及びサブの組み合わせが包含されるように意図される。数または数値範囲に言及するときの用語「約」は、言及される数または数値範囲が、実験的変動内の(または統計的実験誤差内の)近似値であることを意味し、故に、用語「約」は、明示された数または値の±10%を指す。用語「含むこと(comprising」(および、「含む(comprise)または(comprises)」、あるいは「有すること(having)」または「含むこと(including)」などの関連する用語)は、他の特定の実施形態において、例えば、本明細書に記載される物質の組成物、組成物、方法、またはプロセスなどの実施形態が、記載された特徴「からなる(consist of)」または「から本質的になる(consist essentially of)」ことを除外することを意図するものではない。
用語「より大きな効果」は、処置される障害の症状の低減だけでなく、副作用プロフィールの改善、耐性の改善、患者コンプライアンスの改善、効能の改善、または他の臨床転帰の改善も包含する。
本発明は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)活性を調節すると知られている、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態に関する。
本明細書には、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)活性を調節すると知られている、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態が記載される。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドおよび関連化合物は、特許出願公開US 2009/0048300、WO2008108741、およびUS2015/0258068に記載されている。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の多形体形態1は、表1Aおよび1Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の多形体形態1は、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の多形体形態1は、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、または表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態2は、表2Aおよび2Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態2は、表2Aまたは2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態2は、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)少なくとも25のピーク、または表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態3は、表3Aまたは3Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の多形体形態3は、表3Aまたは3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態4は、表4Aおよび4Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態4は、表4Aまたは4Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態4は、表4Aまたは表4Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、または表4Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態5は、表5Aおよび5Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態5は、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態5は、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表5Aまたは表5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピーク、または表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、表6Aおよび表6Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、表6Aおよび6Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態7は、表6Aまたは表6Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、または表6Aの(±0.1°2θ)の少なくとも11のピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態9は、表7Aおよび表7Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態9は、表7Aおよび7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態9は、表7Aまたは表7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表7Aまたは表7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表7Aまたは表7Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表7Aまたは表7の(±0.1°2θ)Bの少なくとも7つのピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、または表7Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピークを含む。
一実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態10は、表8Aおよび表8Bに要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態10は、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの多形体形態10は、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピーク、表8Aまたは表8Bの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピーク、または表8Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む。
下記の表9は、特定された解析および結晶パターンを要約している。固形物は、48時間加速劣化(accelerated aging)条件(40℃/70%のRH)下でそれらの物理的安定性のために分析された。暴露後、物理的形態は、HT−XRPD解析によって再び判定された。形態の物理化学の特徴づけは、TGMS解析によって行われて、形態の溶媒和状態および熱事象を判定し、またDSC解析によって行われて、TGAのSDTAシグナルにおいて観察された熱事象を確認した。(詳細は実施例を参照。)
本明細書には、ヒストン脱アセチル化酵素の調節異常に関係する疾患または障害を処置する方法が提供され、該方法は、有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの本明細書に記載されるような多形体形態を必要としている被験体に投与する工程を含む。
本明細書に記載された化合物、化合物形態および組成物は、標準的な薬務に従って、単独で、または医薬組成物中の薬学的に許容可能なアジュバント、担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。特定の実施形態では、本明細書に記載されるような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、純粋な化学物質として投与される。他の実施形態では、本明細書に記載されるような3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの多形体形態は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro,21st Ed.Mack Pub.Co.,Easton,PA (2005))に記載されるような選ばれる投与経路および標準的な薬務に基づいて選択された、薬学的に適切な又は許容可能な担体(本明細書で薬学的に適切な(または許容可能な)賦形剤、生理学的に適切な(または許容可能な)賦形剤、または生理学的に適切な(または許容可能な)担体とも呼ばれる)と組み合わせられる。
あらゆる適切な低メチル化剤が、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの本明細書に記載されるような多形体形態と組み合わせて使用され得る。本明細書に提供される方法に使用されるDNA低メチル化剤は、限定されないが、5−アザシチジン(アザシチジン)、5−アザデオキシシチジン(デシタビン)、SGI−110、ゼブラリンおよびプロカインを含む。特定の具体的な実施形態では、DNA低メチル化剤は、5−アザシチジン(アザシチジン)である。
本明細書に記載された化合物、化合物形態および組成物は、標準的な薬務に従って、単独で、または医薬組成物中の薬学的に許容可能なアジュバント、担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与される。
幾つかの治験は、多形体のスクリーニング(polymorph screen)に使用される3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物を産生する試みを行った。その試みは表10に示される。およそ1gの出発物質の2.5水和物形態3を、室温で15mlの無水エタノール中に懸濁した。10分後、懸濁液は「固形物」を形成した。続いて、5mlの無水エタノールを加えて、再び懸濁液を作った。実験物(experiment)を、12時間周囲条件で撹拌した。固形物を、遠心分離によって母液から分離し、深い真空下で乾燥させた。形態9(無水物)と指定された新しい固体形態を得た。
5gの3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの一水和物形態1(lot DBDERP8001)を、アセトニトリル(80ml)中に懸濁し、軽い還流まで加熱した。混合物が均質になるまで、水(〜20mL)を加えた。溶液を、周囲温度へとゆっくり冷却し、およそ18時間この温度で維持した。形成された結晶を濾過し、乾燥なしで収集した。結晶は、HPLCによる同じ保持時間を有することがわかり、XRPDは、形態3のXRPDパターンと一致した。
<形態3のX線粉末回折>
HR−XRPD解析は、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物が、1つの単一の結晶相から成ったことを示した。HR−XRPDディフラクトグラムが、図1に示される。
DSCサーモグラムは、幾らかの吸熱を示し、これは含水量に起因している可能性が最も高い。4つの吸熱を、121.5℃、131.8℃、137.7℃および157.8℃で観察した(図2を参照)。DSCトレースにおいて観察された最初の3つの吸熱は、水の損失に対応していた。
温度暴露後の相間相互変換を調査するために、(3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物に対する可変的な温度XRPD解析を実行した。実験を、25℃から130℃の間で実行し、最終的に冷却して25℃に戻した。60℃で、新しい固体形態に対応している追加のピークが現われ始めた。70℃で、この新規の形態への変換が完了した。100℃で、第2の変換が観察され、これは110℃で完了した。後者の固体形態は、無水形態5であるように見える。130℃の温度に達した後、物質を冷却して25℃に戻した。冷却後、記録された固体形態の変換はなく、これは、脱水/水和のプロセスが可逆的ではなかったことを示している。データを図6に示す。最初に60℃で新しい固体形態への変換が観察され、70℃で完全な変換が観察された。100℃で、新しい移行が特定され、これは、循環DSC解析において前に特定された形態5に対応している。可変的な温度XRPD測定において特定された3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの新しい固体形態に対応しているXRPDパターンの重なりを、図7に示す。
多形体形態3のHPLCトレースを、図8のAに示す。主要なピークが、99.5%(面積%)の化学的純度での5.7分の保持時間で観察された。トレースに対するピークのリストを、下記の表に示す。
多形体形態3に対するMSピークを、図8のBに示す。MSシグナルは、遊離塩基としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの分子量に対応している358g/molの分子量を確認した。
走査型電子顕微鏡法による画像化のために、出発物質のサンプルを提出した。1000倍の倍率によって、優れた物質の画像が提供された。物質自体は、柱状粒子として提供された(図9を参照)。
幾つかの相対湿度プロファイルへの暴露での3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の物理的な安定性を調査するために、吸湿性試験を実行した。DVS解析後に得られた固形物質に対してHT−XRPD解析を実行した。解析方法を本明細書に記載している。
可変的な相対湿度レベルへの暴露後の形態変換の原動力をより詳細に調査するために、3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(多形体形態3)を、可変的な湿度XRPDによって分析した。解析方法を本明細書に記載する。
<形態1のX線粉末回折>
得られた3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物のHR−XRPDおよびHT−XRPDの両方を記録した(図16を参照)。HR−XRPDは、1つの単相を確認した。HR−XRPDパターンにインデックスを付けることによって、細胞パラメーターを判定した。結晶細胞の計算された密度に基づいて、含水量を、APIの1分子当たりの水の1つの分子であると推測し、この形態の一水化の性質を確認した。決定された細胞パラメーターを、表12に示す。
DSCトレースは、1つの広範な吸熱が25−120℃の間で観察されたことを示し、その後、塩酸塩の熱分解に恐らく最も対応する228.8℃での発熱事象が続いた(図17を参照)。TGMS解析は、物質の水和された性質を確認した(図18のAおよびBを参照)。3.1%の質量損失が、温度範囲25−200℃にわたって観察された。この質量損失は、APIの1分子当たりの水の0.8分子に対応していた。Karl Fischer解析は、この物質が、3.3%の水を含有することを示し、これは水の0.8分子に等しかった。
3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物の可変的な温度XRPD実験を、加熱で生じた固体形態の変換を調査するために行った。実験を25℃−143℃の間で実行し、続けて、25℃に冷却し、155℃に再加熱し、その後、再冷却して25℃に戻した(図19を参照)。
多形体形態1のHPLCトレースを、図21のAに示す。主要なピークが、99.5%(面積%)の化学的純度での5.6分の保持時間で観察された。トレースに対するピークのリストを、下記の表に示す。
多形体形態1に対するMSピークを、図21Bに示す。MSシグナルは、遊離塩基としての3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドの分子量に対応している358g/molの分子量を確認した。
一水和物形態1のサンプルを、走査型電子顕微鏡法によって分析した。800倍の倍率は、物質が異なるサイズおよび寸法の立方体として結晶化したことを示した(図22を参照)。
多形体形態1の吸湿挙動を、幾つかのDVS実験によって試験した。相対湿度を、2つのサイクルに対して45−95−0−45%の間で循環させた(図23のAおよびBを参照)。45−95%のRHからの収着サイクル後に、95%のRHから0%への脱着、95%のRHへの収着、0%のRHへの脱着および45%のRHへの収着が続いた。17%の水の吸収が、85−95%のRHの間で観察された。脱着中に、7%の減量が、95−75%のRHと15−0%のRHの間で10%の間で記録された。類似した吸湿挙動が、第2のサイクルにおいて観察された。第1のサイクルにおいて、湿度が再び低下したときに十分に可逆的であった75%のRHで、18%の水の吸収が記録された。しかしながら、減量が2ステップで記録された − 95−75%のRHからの7%および15−0%のRHの間の約10%。75−15%のRH間で、重量の有意な変化は記録されなかった。第2のサイクルにおいて、類似した吸水および脱着のプロファイルが観察された。DVS解析後、固形物をHT−XRPDによって分析し、主に2.5水和物(形態3)への変換を確認した。しかしながら、少数の追加の回折ピークが観察された。この相汚染は、一水和物(形態1)を産生する試みの中で発見された、半水和物形態(形態10)に起因し得る。
可変的な相対湿度レベルへの暴露後の形態変換の原動力をより詳細に調査するために、プラシノスタット(Pracinostat)ジヒドロクロリドの一水和物(形態1)を、可変的な湿度XRPDによって分析した。解析方法を本明細書に記載する。
<サーモサイクリング試験>
3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの一水和物(形態1)および2.5水和物(形態3)の懸濁液を、12のプロセス関連の溶媒系において調製した。懸濁液を、5℃と50℃の間で循環させ、その後、72時間25℃で劣化させた。混合物は、図52に示されるように温度プロファイルを受けた。インキュベーション時間の完了で、固形物を収集し、周囲条件下で乾燥させ、真空下で乾燥させた後に、HT−XRPDによって分析した。測定された固形物をすべて、加速劣化条件(40℃/70%のRHで2日間)にさらし、その後、HT−XRPDによる再解析を行った。
12の異なる溶媒および溶剤混合物にいて3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)および一水和物(形態1)の懸濁液を調製することによって、長期的なスラリー変換実験を実行した。懸濁液が形成されるまで、およそ30mgの特定形態を、標準HPLCバイアルおよび100μLの溶媒のアリコートで投薬された。懸濁液を、室温で2週および50℃で1週間撹拌した。固形物を母液から分離し、周囲条件(周囲)下での軽度の乾燥後および真空(真空)下での完全乾燥後にHT−XRPDによって分析した。固形物をすべて、加速劣化条件(40℃/70%のRHで2日間)にさらし、HT−XRPDによって再分析した。
高沸点溶媒における水和物の溶媒平衡化の使用は、溶媒和した形態を得る方法として報告された。3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物(形態3)および一水和物(形態1)の懸濁液を、2日間4つの高沸点溶媒において125℃で平衡化した。実験を、およそ50mgの材料および100μLの溶媒で開始した。平衡化後、固形物を遠心分離によって溶液から分離した。固形物を、HT−XRPD解析を実行する前に周囲条件下で乾燥させた。周囲条件または真空下で水和を回避するために、湿潤固形物を、HT−XRPDによってすぐに分析した。
競合的なスラリー実験を、等モル量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物形態3および一水和物形態1で開始した。およそ50mgの各々の固体形態、標準HPLCバイアルにおいて固体剤形で投与し(solid dosed)、その後、溶媒付加を行った。
<形態9のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの無水形態9(余分に乾燥したエタノール中のスラリー変換実験において得られた)のHR−XRPDを記録した(図37および38を参照)。判定された細胞パラメーターを、表15に示す。
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載される方法に従って多形体形態9を用いて実行した。1つの単回の吸熱が191.8℃で観察され、その後、発熱事象が204.9℃で観察され、これは塩酸塩の熱分解に起因している。(図39を参照)無水形態9のTGA/SDTAおよびTGMS解析は、熱分解前に著しい質量損失がないことを示した。(図40のAおよびBを参照)この熱挙動は、この形態の無水性質を確認した。
<形態2のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの三水和物形態2(50℃でのメタノール/水(75/25)中の一水和物形態1に関するスラリー変換実験において得られた)のHT−XRPDを記録した。図41は、形態2および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載された方法に従って多形体形態2を用いて実行した。80.3℃で第1の広範な吸熱が観察され、その後、116.9℃および146.0℃で2つの小さな吸熱が観察された。200.7℃で発熱事象が続き、これは塩酸塩の熱分解に起因していた。(図42を参照)無水形態2のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。TGAシグナルは、MSシグナルに基づく10.5%の質量損失が、水(10.5%の水は、APIの1分子当たりの水の2.8分子に対応している)に起因し得ることを示した。(図43のAおよびBを参照)ここの熱挙動は、この形態の三水和物性質を確認した。
<形態4のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの1.5水和物形態4(2時間周囲条件でのエタノール中の2.5水和物形態3に関するスラリー変換実験において得られた)のHT−XRPDを記録した。図44は、形態4および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載された方法に従って多形体形態4を用いて実行した。156.8℃で第1の吸熱を観察し、その後、136.3℃で第2の吸熱を観察した。200.0℃で発熱事象が続き、これは塩酸塩の熱分解に起因していた。(図45を参照)無水形態4のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。TGAシグナルは、MSシグナルに基づく6.1%の質量損失が、水およびエタノール(APIの1分子当たりの水の1.6分子またはエタノールの0.6分子)に起因し得ることを示した。(図46のAおよびBを参照)
<形態7のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの半エタノール溶媒和物形態7および湿潤固形物形態8(10mbarでの2時間の湿潤固形物の乾燥後の周囲条件で無水エタノール中の形態3の20時間のスラリー後に湿潤固形物において得られた)のHT−XRPDを記録した。図47は、形態7、形態8、および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
半エタノール溶媒和物形態7のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。25−180℃の温度範囲で、5.1%の質量損失を観察した。この質量損失は、APIの1分子当たりのエタノールの0.5分子に対応している。(図48のAおよびBを参照)
<形態10のX線粉末回折>
得た3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの半水和物形態10(水溶液中で凍結乾燥によって得られた)のHT−XRPDを記録した。図49は、形態10および形態3のHT−XRPDパターンの重なりを示している。
10℃/分の加熱速度でのDSC解析を、本明細書に記載された方法に従って多形体形態10を用いて実行した。146.0℃で第1の吸熱を観察し、その後、199.9℃で発熱事象を観察し、これは塩酸塩の熱分解に起因していた。(図50を参照)半水和物形態10のTGA/SDTAおよびTGMS解析を実行した。25−160℃の温度範囲で、2.6%の質量損失が観察された。この質量損失は、APIの1分子当たりの水の0.5分子に対応している。(図51のAおよびBを参照)
<高スループットX線粉末回折>
強度および幾何学的変動のために補正されたVANTEC−500ガス領域検出器を備えたBruker General Area Detector Diffraction System(GADDS)に、プレートを載せた。測定確度(ピーク位置)の較正を、NIST SRM1976標準(Corundum)を使用して実行した。
粉末データを、室温でゲルマニウムモノクロメーターとともにCu Kα1放射線(1.54016 A)を使用して、D8 Advanceの回折計で収集した。データを、0.016°のステップ幅を用いて、固形状のLynxEye検出器を使用して1ステップ当たり3426.5秒を測定する、4から45°(2θ)までの2θ単独の(検出器スキャン)モードで収集した。サンプルを、0.5mmの外径を有する8mm長のガラス毛細管において測定した。Topas 4−2 suiteを使用して、リートベルト(Rietvelt)計算を実行した。
* Yo,mおよびYc,mは、それぞれ、データポイントmでの観察された及び計算されたデータであり、
* Mはデータポイントの数であり、
* Pはパラメーターの数であり、
* wmは、計数統計のためにwm=1/σ(Yo,m)2によって与えられるデータポイントmに与えられた重み(weighting)であり、式中、σ(Yo,m)は、Yo,m、
可変的な湿度および温度の実験のために、Brag−Brentanoの幾可学的形状で設計された及びLynxEye固体検出器を装備したD8 Advanceシステム回折計(Bruker)内に据え付けられた、ANSYCO HTチャンバーを使用した。データの収集に使用される放射線は、ゲルマニウム結晶によって単色化されたCuKα1(λ=1.54056 A)であった。材料を、チャンバー内に取り付けられた固定サンプルホルダー上に置いた。
DSC解析:融解特性を、DSCサーモグラムから得て、熱流DSC822e機器(Mettler−Toledo GmbH,Switzerland)で記録した。DSC822eを、温度および小片のインジウムでエンタルピーのために較正した(156.6℃の融点;ΔHf=28.45 J.g−1)。サンプルを、標準の40μlのアルミニウム鍋において密封し、ピンホールを作り、10℃ min−1の加熱速度で25℃から300℃までのDSCで加熱した。乾燥したN2ガスを、50ml min−1の流速で使用して、測定の間にDSC装置をパージした。
含水量は、ダイヤフラムを有するTZ 1753発生電極を装備したSI解析TitroLine 7500 KFトレースを用いる直接的な電量測定のKarl Fischer滴定によって測定される。参考として、1.0mg/g(0.1%)の含水量を有するHYDRANAL−Water Standard 1.0 Liquid基準を使用して、システムのパフォーマンスを検証した。
走査型電子顕微鏡写真は、電界放出源を備えたZeiss Sigma−300顕微鏡で撮られる。どの検出器が使用されたかは、写真に明示されている(シグナル(Signal)Aの後)。作動距離(WD)および使用さいる加速電圧(EHT)も、写真自体に明示されている。
固形物質の様々な形態の吸湿性(湿気吸収)の差は、増大する相対湿度でのそれらの相対的安定性の尺度を提供した。Surface Measurement Systems(London,UK)からDVS−1システムを使用して、小さなサンプルの水分収着等温線を得た;この機器は、0.1μgの精度を有して、数ミリグラムもの小さなサンプルとの使用に適している。幾らかの湿度プロファイルを、各々の個々の実験において記載される通りに適用した。ステップは10%のRHから成った。1ステップ当たりの重量平衡を、1時間の最小保持時間で設定した(10%の相対湿度のステップ)。DVS実験の終わりに、回収した固形物質をHT−XRPDによって測定した。
HPLCシステム:Agilent 1200;検出器1:248nmで設定されたDAD;検出器2:正の走査モードのHP1100 LC/MSD
Claims (24)
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体であって、6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのピークを有している粉末X線回折パターンを特徴とする、結晶多形体。
- 22.27°2θ±0.1°2θでのピークをさらに特徴とする、請求項1に記載の結晶多形体。
- 9.78、16.57、または19.58°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークをさらに特徴とする、請求項1または2に記載の結晶多形体。
- 図1に示されるX線粉末回折パターンに実質的に類似した又はそれと同じX線粉末回折パターンを示す、請求項1−3のいずれか1項に記載の結晶多形体。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態3。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体形態であって、エタノールと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む方法によって調製される、結晶多形体形態。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体形態であって、アセトニトリルと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物を結晶化させる工程を含む方法によって調製される、結晶多形体形態。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの2.5水和物の結晶多形体形態であって、図1に示される少なくとも主要なピークがあるX線粉末回折パターンを有している、結晶多形体形態。
- 請求項1−8のいずれか1項の有効な量の結晶多形体および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤または担体を含む、固形医薬組成物。
- 有効成分として請求項5の結晶多形体を含む有効な量の3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリド、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤または担体を含む、固形医薬組成物。
- ヒストン脱アセチル化酵素を阻害する方法であって、請求項1−8のいずれか1項に記載の有効な量の結晶多形体を投与する工程を含む、方法。
- 癌を処置する方法であって、請求項1−8のいずれか1項に記載の有効な量の結晶多形体を投与する工程を含む、方法。
- 癌が、化学療法に対して化学療法抵抗性、難治性、または非反応性である、請求項12に記載の方法。
- 癌が、アザシチジン、デシタビン、レナリドミド、TXA−127、またはそれらの組み合わせに耐性がある、請求項13に記載の方法。
- 癌が、乳癌、結腸癌、前立腺癌、膵臓癌、白血病、リンパ腫、卵巣癌、神経芽細胞腫、黒色腫、または血液悪性腫瘍である、請求項12ー14のいずれか1項に記載の方法。
- 癌が骨髄異形成症候群(MDS)である、請求項15に記載の方法。
- 癌が急性骨髄白血病(AML)である、請求項15に記載の方法。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体の調製のためのプロセスであって、アセトニトリルと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む、プロセス。
- 結晶多形体が、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項18に記載のプロセス。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体の調製のためのプロセスであって、エタノールと水の混合物から3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを結晶化させる工程を含む、プロセス。
- 結晶多形体が、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項20に記載のプロセス。
- 3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドの結晶多形体の調製のためのプロセスであって、該プロセスは、
アセトニトリル中に3−[2−ブチル−1−(2−ジエチルアミノ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−N−ヒドロキシ−アクリルアミドジヒドロクロリドを懸濁する工程;
懸濁液を還流するまで加熱する工程;
混合物が均質になるまで水を加える工程;および
(例えば、溶液を冷却する及び/又はその量を減少させることによって)溶液から結晶多形体を沈澱させる工程を含む、プロセス。 - 結晶多形体が、少なくとも6.46、20.26、および26.68°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項22に記載のプロセス。
- 結晶多形体が、図1の少なくとも主要なX線粉末回折ピークを特徴とする、請求項22に記載のプロセス。
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