装置固有のもしくはアレイ固有のリファレンス電圧は、装置のメモリセルを用いることにより、生成され得るし、保持され得る。例えば、アレイのメモリセルは、メモリセルの複数のデジット線の間での電荷共有(charge-sharing)を容易にするために交互の状態(alternating states)に設定され得、交互の状態間の中間のリファレンス電圧を提供する。
メモリアレイ中の強誘電体メモリセルを含むメモリセルは、ワード線およびデジット線によってアクセスされ得る。アクセスは、セルへの書き込み(例えば、ロジック状態の格納)もしくはセルの読み出し(例えば、格納されたロジック状態の読み出し)を含む。個々のセルは、例えばセルのロジック値を格納するために使用される強誘電体コンデンサのような記憶コンポーネントを保持し得る。例えば、個々のセルはロジック0(logic 0)もしくはロジック1(logic 1)のいずれかを格納しうる。格納された個々のロジック値は、セルの個々の状態に対応し得るし、セルのデジット線上の信号を生成し得る。例えば、格納されたロジック1は第1のデジット線電圧に対応し得るし、格納されたロジック0は第2のデジット線電圧に対応し得る。デジット線は複数のメモリセルに接続される可能性があり、読み出し動作の間に活性化されるとメモリセルの格納されたロジック状態を判定するために使用されるセンス増幅器(sense amplifier)に接続され得る。例えば、活性化されたセンス増幅器は、セルから抽出された信号(例えば、電圧)をリファレンス信号と比較できる。
リファレンス信号は、ロジック0のデジット線電圧とロジック1のデジット線電圧の各々の間の中間値(もしくはほぼ中間値)を有する電圧であり得る。しかし、個々のセル状態(例えば、ロジック1もしくはロジック0)のデジット線電圧は、デバイスごとに異なり得る。このため、予め設定された(例えば、工場で設定された)リファレンス電圧と、アレイのためのより正確なリファレンス電圧の間には相違があり得る。さらに、アレイのリファレンス電圧は、セルの使用およびセル特性の変動によって、経時変化し得る。従って、装置および/または動作状態に固有のリファレンス電圧を動的に生成し保持するために、アレイはセルのセットをメモリアレイ中で使用し得る。
本明細書に記載されているように、強誘電体メモリアレイ中のセルは、交互の状態に初期化され得る。例えば、交互のセルはロジック1およびロジック0を格納するために使用され得る。セルは、セルのデジット線が個々の格納された状態に対応した電圧に帯電されるようにアクセスされ得る。その後、デジット線は、デジット線間での電荷共有が可能になるように互いにショートされ得る。電荷共有は、個々の格納された状態に対応したデジット線電圧間の中間の値の電圧を生じ得る。この電圧は装置(例えば、メモリコントローラ中)によって処理され得るし、リファレンス電圧としてアレイの他の動作(例えば検知動作)に使用され得る。
前に紹介した本開示の実施形態は、メモリアレイとの関連で以下にさらに記載される。そして、特定の例がセルベースのリファレンス電圧の生成について記載される。本開示のこれらおよび他の実施形態は、セルベースのリファレンス電圧の生成に関連する装置図、システム図、およびフローチャートによりさらに説明され、これらを参照して記載される。
図1は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートするメモリアレイ100の例を説明する。メモリアレイ100は、電子メモリ装置とも記載され得る。メモリアレイ100は、異なる状態を格納するようにプログラム可能なメモリセル105を含む。個々のメモリセル105は、ロジック0およびロジック1として示される2つの状態を格納するようにプログラムされ得る。いくつかのケースでは、メモリセル105は、2つ以上のロジック状態を格納するように構成される。個々の状態は、メモリセル105がアクセスされたときに対応する電圧をメモリセル105にわたって生成し得る。メモリセル105は、プログラム可能な状態を表現する電荷を格納するためのコンデンサを含み得る。例えば、充電されたコンデンサおよび充電されていないコンデンサは2つのロジック状態を表わしうる。DRAM構造は、一般にこのような設計を使用し得るし、使用されるコンデンサは線形の電気分極特性を有する誘電体材料を含み得る。対照的に、強誘電体メモリセルは誘電体材料として強誘電体を有するコンデンサを含み得る。強誘電体コンデンサの異なる充電レベルは異なるロジック状態を表わし得る。強誘電体材料は非線形の電気分極特性を有する。強誘電体メモリセル105のいくつかの詳細および利点については後述する。
読み出しおよび書き込みのような動作は、メモリセル105上で適切なワード線110およびデジット線115を活性化もしくは選択することによって行われ得る。ワード線110およびデジット線115を活性化もしくは選択することは、個々の線に電位差を印加することを含み得る。いくつかのケースでは、デジット線115はビット線とも記載され得る。ワード線110およびデジット線115は、導電性材料で作られる。いくつかの実施例では、ワード線110およびデジット線115は元素金属(例えば、銅、アルミニウム、金、タングステン)、2つ以上の元素金属の合金、導電性金属化合物、導電的にドープされた半導体材料、もしくはこれらの混合物から生成される。材料の例は、TiN、TiCN、TiA1N、TiA1CN、Ru−TiN、およびRuCNを含み得る。図1によると、メモリセル105の個々の行は1本のワード線110に接続され、メモリセル105の個々の列は1本のデジット線115に接続される。1本のワード線110と1本のデジット線115を活性化させることにより、それらの交点にある1つのメモリセル105がアクセスされ得る。ワード線110およびデジット線115の交点は、メモリセルのアドレスと称され得る。
いくつかの構造では、例えばコンデンサなどのセルのロジック格納装置は、選択装置によってデジット線から電気的に分離され得る。ワード線110が選択装置に接続され得るし、選択装置を制御し得る。例えば、選択装置はトランジスタであっても良く、ワード線110はトランジスタのゲートに接続されても良い。ワード線110の活性化は、メモリセル105のコンデンサとメモリセル105の対応するデジット線115の間の電気的接続をもたらす。その後、デジット線はメモリセル105の読み出しもしくは書き込みのためにアクセスされ得る。他の構造では、セルのロジック格納装置は、デジット線にゲートが接続されたトランジスタなどの選択装置によって、ワード線から電気的に分離され得る。
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ120および列デコーダ130を通して制御され得る。例えば、行デコーダ120はメモリコントローラ140から行アドレスを受信でき、さらに、受信した行アドレスに基づいて適切なワード線110を活性化できる。同様に、列デコーダ130はメモリコントローラ140から列アドレスを受信でき、さらに、適切なデジット線115を活性化できる。このため、ワード線110およびデジット線115の活性化により、メモリセル105がアクセスされ得る。
アクセスに際して、メモリセル105はセンスコンポーネント125によって読み出しもしくは検知され得る。セル105が読み出されるとき、格納された状態はセルのコンデンサにわたってと、さらにデジット線115に、対応する信号を生成できる。センスコンポーネント125は、メモリセル105に格納された状態を決定するために、個々のデジット線115の信号(例えば、電圧)をリファレンス信号(図示せず)と比較できる。リファレンス信号は、2つの異なるロジック状態によって生成される電圧の平均値を有し得る。デジット線115がリファレンス電圧よりも高い電圧を有する場合、センスコンポーネント125はメモリセル105に格納された状態はロジック1であると判定し得る、またその逆もあり得る。センスコンポーネント125は、信号の違いを検出し増幅する(ラッチングとも称される)ための様々なトランジスタもしくは増幅器を含み得る。その後、メモリセル105の検出されたロジック状態は列デコーダ130を介して出力135として出力され得る。
メモリアレイ100は、ロジック1のデジット線電圧およびロジック0のデジット線電圧の間の値であるリファレンス電圧を生成するために、少なくとも2つのメモリセル105を使用し得る。複数のメモリセル105は逆の状態を格納し得るし、それらの個々のデジット線115の間で電荷共有が起こってリファレンス電圧が生成されるような方法でアクセスされ得る。リファレンス電圧の生成に使用される複数のメモリセル105は、ロジック状態がユーザ入力に関係なく格納されるように構成され得る。すなわち、メモリセルに書き込まれた格納されたロジック1およびロジック0は、ユーザデータに関連しなくても良い。
メモリセル105はユーザデータと関連しない状態を格納している(例えば、状態は意味のある情報に関連付けられていない)が、メモリセル105はユーザの入力を介して選択され得る。すなわち、ユーザはリファレンス電圧を生成するために使用されるメモリセル105を選択できる。他のケースでは、メモリアレイ100を有する装置に電源が投入されるときに選択されるように、メモリセル105は予め決められている。いくつかのケースでは、メモリセル105は、デジット線が(例えば、センスコンポーネント125に接続されるのではなく)浮遊(floating)するか従来のメモリアレイ100構造中の電圧源(例えば、VCC/2)に配線で接続された(hard-wired)エッジメモリセル(例えば、エッジメモリセル145)である。他のケースでは、メモリセル105はエッジセルを除いたセルのセットであり得る(例えば、内部のメモリセル150のように、メモリセル105はエッジセルよりも内側のメモリセル105であり得る)。本明細書に記載の技術を使用して、2つのメモリセル105を用いてリファレンス電圧が生成され得る。しかし、任意の隅数のメモリセル105がリファレンス電圧の生成に使用され得る。リファレンス電圧の生成に使用されるメモリセル105は、互いに隣り合っていても良く、または、互いに離れていても良い。いくつかのケースでは、リファレンス電圧の生成に使用するメモリセル105の数を大きくすることは、リファレンス電圧の精度と安定性を大きくし得る。
本明細書に記載の技術を使用して、2つのメモリセル105を用いてリファレンス電圧が生成され得る。しかし、任意の数のメモリセル105がリファレンス電圧の生成に使用され得る。メモリセル105の数は偶数もしくは奇数であり得る。メモリセル105の数が偶数である場合、得られるリファレンス電圧はデジット線115上に存在する電圧の平均となり得る(例えば、2つの電圧値が使用される場合)。メモリセル105の数が奇数である場合、得られるリファレンス電圧は、他方の電圧よりも一方の電圧に近い値になり得る(例えば、2つの電圧値が使用される場合)。例えば、n>mの場合、リファレンス電圧は、m個のメモリセル105から供給される第2の電圧値よりも、n個のメモリセル105から供給される第1の電圧値に近い値になり得る。従って、リファレンス電圧は電圧の相対的重みに基づいて、用いる電圧の平均値とは異なる電圧値に適合し得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧は、2つ以上の電圧値を用いて生成され得る。
生成されたリファレンス電圧は、メモリアレイ100を有する装置の他のコンポーネントによって使用される前に、処理(例えば、アナログ信号からデジタル信号への変換)および格納され得る。いくつかのケースでは、格納されたリファレンス電圧はメモリアレイ100の使用もしくは状態の変化により、2つの個々のデジット線電圧の中間の値ではなくなり得る。例えば、格納されたリファレンス電圧が一定値のままであり得る間に、デジット線電圧の中間の電圧がもはや格納されたリファレンス電圧と同じ値ではなくなるように、デジット線電圧が変化し得る。このような場合、本明細書に記載された技術の実施によりリファレンス電圧がリフレッシュされるか、もしくは再生成される。
リファレンス電圧の再生成は、メモリコントローラ140(もしくは、メモリアレイ100の他のコンポーネント)によって検出されたある条件によって、引き起こされ得る。例えば、リファレンス電圧はメモリアレイ100が閾値の数の動作(例えば、読み出し動作もしくは書き込み動作)を行った後でリフレッシュされ得る。代替えとして、メモリアレイ100が物理的条件を経験したとき(例えば、メモリアレイ100が閾値の温度に達する)に、リフレッシュが引き起こされ得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧は周期的に(例えばタイマの満了で)リフレッシュされ得る。他のケースでは、リファレンス電圧はユーザからの入力に応じてリフレッシュされ得る。他の実施形態では、エラー修正臨界(error correction criticality)もしくはイベントが検出されたときに、リファレンス電圧がリフレッシュされ得る。例えば、検出(例えば、エラー修正コード(ECC)を介して)されたエラーの数が閾値よりも大きい場合、メモリコントローラ140はリファレンス電圧を更新することを決定し得る。メモリコントローラ140は、修正可能なエラーの数が最大値に達したときにもリファレンス電圧を修正し得る。
メモリセル105は、関連したワード線110およびデジット線115を活性化することにより、状態に設定もしくは書き込みまたは初期化され得る。前述のように、ワード線110の活性化は、対応する行のメモリセル105をそれらの個々のデジット線115に電気的に接続する。ワード線110が活性化されている間に関連するデジット線115を制御することにより、メモリセル105は書き込みされる。すなわち、ロジック値がメモリセル105に格納され得る。列デコーダ130は、例えば入力135などのメモリセル105に書き込まれるデータを受け付け得る。強誘電体コンデンサの場合、メモリセル105は強誘電体コンデンサにわたって電圧を印加することによって書き込まれる。この処理は以下に詳しく議論する。
いくつかのメモリ構造では、メモリセル105へのアクセスは格納されたロジック状態を劣化もしくは破壊し得るので、メモリセル105の元のロジック状態に戻すために、再書き込み動作もしくはリフレッシュ動作が行われ得る。例えば、DRAMでは、検知動作の間にコンデンサは部分的もしくは完全に放電され、格納されたロジック状態が壊れる。このため、検知動作の後で、ロジック状態は再書き込みされ得る。さらに、1つのワード線110を活性化することは、その行の全てのメモリセルを放電することになるので、その行のいくつかもしくは全てのメモリセル105が再書き込みされる必要があり得る。
DRAMを含むいくつかのメモリ構造では、外部電源によって定期的にリフレッシュされないと、時間とともに格納された状態を失い得る。例えば、充電されたコンデンサは時間とともにリーク電流により放電され、その結果、格納された情報を失う。これらのいわゆる揮発性メモリ装置のリフレッシュレートは比較的高く成り得る。例えば、DRAMでは1秒間に10回のリフレッシュ動作が使用され得る。このため、著しい電力消費をもたらす。より大きなメモリアレイでは、特に、バッテリーなどの有限の電力源に頼る移動装置の場合、より大きな電力消費はメモリアレイの配備もしくは動作を抑制し得る(例えば、供給電力、熱生成、材料の制限など)。しかし、強誘電体メモリセルは他のメモリ構造に比べて改善された性能をもたらし得る利点を有することができる。例えば、強誘電体メモリセルは蓄積電荷の劣化の影響を受けにくい傾向があるので、強誘電体メモリセル105を用いたメモリアレイ100は、より少ない数のリフレッシュを必要としうるか、もしくはリフレッシュを必要とせず、このため、動作のためにより小さい電力が必要となり得る。
メモリコントローラ140は、例えば行デコーダ120、列デコーダ130、およびセンスコンポーネント125などの様々なコンポーネントを通して、メモリセル105の動作(例えば、読み出し、書き込み、再書き込み、リフレッシュなど)を制御し得る。メモリコントローラ140は、所望のワード線110およびデジット線115を活性化するために、行アドレス信号および列アドレス信号を生成し得る。メモリコントローラ140は、メモリアレイ100の動作の間に使用される様々な電位をさらに生成し得るし、制御し得る。一般に、本明細書で議論される印加電圧の大きさ、形状、もしくは継続時間は、調整され得るか、または、変更され得るし、メモリアレイ100に対する様々な動作で異なり得る。さらに、メモリアレイ100中の1つ、複数、もしくは全てのメモリセル105は、同時にアクセスされ得る。例えば、全てのメモリセル105もしくは一群のメモリセル105が1つのロジック状態に設定されるリセット動作の間に同時にアクセスされ得る。
本明細書に記載しているように、ロジック0およびロジック1のデジット線電圧の中間であるリファレンス電圧を生成するために、強誘電体メモリセル105が使用され得る。強誘電体メモリセル105は、1つ置きのメモリセル105がロジック1もしくはロジック0を格納するように、交互の状態に置かれ得る。状態を格納した後、強誘電体メモリセル105は、個々のデジット線115が電荷共有する方法で読みだされ得る。電荷共有を通して電子を交換することにより、デジット線115は最初の複数のデジット線115電圧の間の平均値である平衡電圧に達し得る。この平衡電圧は、メモリアレイ100を有する装置中の他のコンポーネントによってリファレンス電圧として使用され得る。メモリセル105によって格納される状態の配置もしくはパターンを変更することによって、異なるリファレンス電圧値が生成され得る。
図2は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための回路200の例を説明する。回路200は、図1を参照しながら説明したメモリセル105、ワード線110、デジット線115、およびセンスコンポーネント125の例である強誘電体メモリセル105−a、ワード線110−a、デジット線115−a、およびセンスコンポーネント125−aを含む。回路200は、コンデンサ205などのロジック格納コンポーネントを含み得る。コンデンサ205は、プレート210およびセル底部215を含む導電性の端子を含み得る。これらの端子は絶縁強誘電体材料によって分離されている。前述のとおり、コンデンサ205を充電することもしくは放電すること(すなわち、コンデンサ205の強誘電体材料の分極化)により、様々な状態が格納され得る。コンデンサ205を分極化させるために必要な電荷の総量は、残留分極(PR)値と称されることがあり、コンデンサ205の全体の半分だけ充電される電圧を抗電圧(coercive voltage、VC)と記載することがある。
格納されたコンデンサ205の状態は、回路200に表わされている様々な素子の動作により、読み出しもしくは検知され得る。コンデンサ205は、デジット線115−aと電子的に通信し得る。従って、選択コンポーネント220が非活性化されているときに、コンデンサ205はデジット線115−aから分離され得るし、選択コンポーネント220が強誘電体メモリセル105−aを選択するために活性化されているときに、コンデンサ205は選択コンポーネント220を介してデジット線115−aに接続され得る。換言すると、メモリセル105−aは、コンデンサ205と電子的に通信する選択コンポーネント220を用いて選択され得る。ここで、強誘電体メモリセル105−aは選択コンポーネント220および強誘電体コンデンサ205を含む。いくつかのケースでは、選択コンポーネント220はトランジスタであり得、その動作は、トランジスタの閾値の大きさよりも大きい電圧をトランジスタゲートに印加することによって制御され得る。ワード線110−aは選択コンポーネント220を活性化し得る。例えば、ワード線110−aに印加された電圧がトランジスタゲートに印加されることで、コンデンサ205をデジット線115−aに接続し得る。
図2に描写された例では、コンデンサ205は強誘電体コンデンサである。コンデンサ205のプレート間の強誘電体材料のため、さらに詳しく以下で論じるように、コンデンサ205はデジット線115−aとの接続時に放電しないことができる。その代り、プレート210は外部電圧でバイアスされ得、その結果コンデンサ205の格納された電荷が変化する。格納された電荷の変化はコンデンサ205の最初の状態(すなわち、最初の状態がロジック1を格納したか、それともロジック0を格納したか)に依存する。その後、格納された電荷の変化は、メモリセル105−aに格納されたロジック状態を特定するために、センスコンポーネント125−aによってリファレンス225(例えば、リファレンス電圧)と比較され得る。
具体的な検知スキームもしくは処理は、多くの形式をとり得る。ある例では、デジット線115−aは固有キャパシタンスを有することができ、プレート210に電圧が印加されることに応じてコンデンサ205が充電もしくは放電しているときに、0ではない電圧を発現させる。固有キャパシタンスは、デジット線115−aの物理的性質(大きさを含む)によって決まり得る。デジット線115−aは多くのメモリセル105に接続し得るので、デジット線115−aは無視できないキャパシタンス(例えば、pFのオーダー)となる長さを有し得る。デジット線115−aの後続の電圧は、コンデンサ205の最初のロジック状態によって決まる可能性があり、センスコンポーネント125−aはこの電圧を他のメモリセル105によって生成されたリファレンス電圧と比較し得る。例えば、電圧はプレート210に印加される可能性があり、コンデンサ底部215の電圧は格納された電荷に関連して変わる可能性がある。コンデンサ底部215の電圧はセンスコンポーネント125−aでリファレンス電圧と比較される可能性があり、リファレンス電圧との比較は印加電圧によるコンデンサ205の電荷の変化を示し得るし、従って、メモリセル105−aに格納されているロジック状態を示し得る。電荷およびコンデンサ205中の電圧の関係は、図3を参照しながらさらに詳しく記載する。
メモリセル105−aに書き込むために、コンデンサ205にわたって電圧が印加され得る。様々な方法が使用され得る。1つの例では、選択コンポーネント220は、コンデンサ205をデジット線115−aに電気的に接続するためにワード線110−aを通して活性化され得る。デジット線115−aを通してプレート210およびセル底部215の電圧を制御することにより、電圧はコンデンサ205にわたって印加され得る。ロジック0を書き込むためには、プレート210はハイをとり得る(すなわち、正の電圧が印加され得る)し、セル底部215はローをとり得る(すなわち、グラウンド、事実上のグラウンドに接続される、もしくは、負の電圧が印加され得る)。ロジック1を書き込むためには逆の処理が行われる。すなわち、プレート210がローをとりセル底部215がハイになる。
コンデンサ205の読み出しおよび書き込み動作は、強誘電体装置に関連する非線形特性から構成され得る。図3は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートする強誘電体メモリセルについて、このような非線形特性の例をヒステリシス曲線300−aおよび300−bとともに説明する。ヒステリシス曲線300−aおよび300−bは、それぞれ、強誘電体メモリセル105への書き込み処理と読み出し処理の例を説明する。ヒステリシス曲線300は、強誘電体コンデンサ(例えば、図2のコンデンサ205)に格納された電荷Qを電圧Vの関数として描写している。
強誘電体材料は、自然発生する電気分極(すなわち、電界がなくても0ではない電気分極を維持する)によって特徴付けられる。強誘電体材料の例は、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、およびタンタル酸ストロンチウム・ビスマス(SBT)を含む。本明細書に記載する強誘電体コンデンサは、これらの強誘電体材料もしくは他の強誘電体材料を含み得る。強誘電体コンデンサ中の電気分極は、強誘電体材料の表面の正味荷電をもたらし、コンデンサの端子を通して反対の電荷を引き付ける。このため、電荷が強誘電体材料とコンデンサの端子の間の界面に格納される。比較的長時間にわたって(たとえ無期限にでも)外部から印加される電界がなくても電気分極が維持され得るため、例えばDRAMアレイで使用されているコンデンサと比べて、電荷のリークは著しく削減される。このことは、いくつかのDRAM構造について前述したようなリフレッシュ動作を行う必要を小さくする。
ヒステリシス曲線300はコンデンサの1つの端子の視点から理解され得る。例として、強誘電体が負の分極を有する場合、正の電荷が端子に蓄積される。同様に、強誘電体が正の分極を有する場合、負の電荷が端子に蓄積される。さらに、ヒステリシス曲線300中の電圧はコンデンサにわたっての電圧の差と方向を表わしていることも理解されるべきである。例えば、問題になっている端子に正の電圧を印加し、第2の端子をグラウンドに維持することによって、正の電圧が印加され得る。問題になっている端子をグラウンドに維持し、第2の端子に正の電圧を印加すること(すなわち、問題になっている端子を負に分極させるように正の電圧が印加され得る)によって、負の電圧が印加され得る。同様に、2つの正の電圧、2つの負の電圧、もしくは正の電圧と負の電圧の任意の組み合わせが、ヒステリシス曲線300中に示す電圧の差を生成するために、適切なコンデンサ端子に印加され得る。
ヒステリシス曲線300−aに描写したように、強誘電体材料は電圧の差が0の状態で正の分極もしくは負の分極を維持できるので、2つの可能な荷電状態(荷電状態305および荷電状態310)をもたらす。図3の例によると、荷電状態305はロジック0を表わし、荷電状態310はロジック1を表わす。いくつかの実施例では、メモリセルの動作のための他のスキームを適用するために、個々の荷電状態のロジック値は反対であっても良い。
ロジック0もしくはロジック1は、電圧を印加することにより、強誘電体材料の電気分極(その結果として、コンデンサの端子の電荷)を制御することによって、メモリセルに書き込まれ得る。例えば、コンデンサにわたって正味の正電圧315を印加すると、荷電状態305−aに達するまで電荷の蓄積が起こる。電圧315を除去すると、荷電状態305−aは0電位での荷電状態305に達するまでパス320をたどる。同様に、荷電状態310−aをもたらす正味の負電圧325を印加することにより、荷電状態310は書き込まれる。負電圧325を除去した後で、荷電状態310−aは0電位での荷電状態310に達するまでパス330をたどる。
強誘電体コンデンサの格納された状態を読み出しもしくは検知するために、コンデンサにわたって電圧が印加される。それに応じて、格納された電荷が変化し、変化の度合いは初期の荷電状態によって決まる。すなわち、コンデンサの格納された電荷の変化の度合いは、荷電状態305−bが最初に格納されていたか、荷電状態310−bが最初に格納されていたかによって変化する。例えば、ヒステリシス曲線300−bは、2つの可能な荷電状態(荷電状態305−bおよび荷電状態310−b)を図示する。正味の電圧335がコンデンサにわたって印加され得る。正の電荷として描写されているが、電圧335は負であっても良い。電圧335に応答して、荷電状態305−bはパス340をたどる。同様に、最初に荷電状態310−bが格納されていた場合、パス345をたどる。荷電状態305−cおよび荷電状態310−cの最終電位は、特定の検知動作および回路を含む多数の要因によって決まる。
いくつかのケースでは、最終電荷はメモリセルのデジット線の固有キャパシタンスによって決まり得る。例えば、コンデンサが電気的にデジット線に接続されて電圧335が印加される場合、デジット線の電圧はその固有キャパシタンスに起因して上がり得る。このため、センスコンポーネントで測定される電圧は電圧335と等しくない可能性があり、むしろ、デジット線の電圧によって決まり得る。ヒステリシス曲線300―b上の最終荷電状態305−cおよび310−cの電位は、従って、デジット線のキャパシタンスによって決まる可能性があり、ロードライン分析によって決定され得る。すなわち、荷電状態305−cおよび310−cはデジット線のキャパシタンスに関して定義され得る。その結果、コンデンサの電圧(電圧350および電圧355)は、異なり得るし、コンデンサの初期状態によって左右され得る。
リファレンス電圧と比較してコンデンサの電圧(例えば、電圧350および電圧355)を用いることにより、コンデンサの初期状態が判定され得る。例えば、リファレンス電圧は、印加された電圧335および電圧350の合計と、印加された電圧335および電圧355の合計の平均値である。比較に応じて、検知される電圧(例えば、印加された電圧335および電圧350の合計、または、印加された電圧335および電圧355の合計)は、リファレンス電圧よりも高いかもしくは低いかを判定され得る。その後、比較に応じて、強誘電体セルの値(すなわちロジック0もしくはロジック1)が判定され得る。
リファレンス電圧の値は読み出し動作の精度に影響し得る。例えば、値が高すぎる場合、ロジック状態1はロジック状態0と誤って読み出され得る。値が低すぎる場合、ロジック状態0はロジック状態1と誤って読み出され得る。従って、2つの異なるロジック状態の中間であるリファレンス電圧が使用され得る。このようなリファレンス電圧は本明細書に記載の技術を用いて生成され得る。このような技術はメモリセル105を用いるので、いくつかのケースでは、メモリアレイ100の特徴中の任意の変動がリファレンス電圧の生成に影響し得る。従って、デジット線と相対的なこの電圧の値は、メモリアレイ100の変化に関係なく維持され得る。
上述のように、メモリセル105の読み出しは格納されたロジック状態またはロジック値を劣化もしくは破壊し得る。しかし、強誘電体メモリセル105は読み出し動作の後でも最初のロジック状態を保持し得る。例えば、荷電状態305−bが格納されていて読み出し動作が行われた場合、電圧335が除去された後に例えばパス340を逆方向にたどることによって、荷電状態は最初の荷電状態305−bに戻り得る。
図4は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧を生成するための回路400の例を説明する。回路400は、2本のデジット線115の電荷共有から生成されたリファレンス電圧VREF435を出力し得る。回路400中に示された個々のコンデンサ205および選択コンポーネント220のペアは、図2を参照しながら記載されたセル105の例である。2つのセル105だけが図示されているが、本明細書に記載された技術は任意の数のセル105を用いて実装され得る。より多くのセル105を用いると、ノイズの影響を受けにくくできる。このため、生成されたリファレンス電圧の精度を増大させることができる。回路400は電子メモリアレイ(例えば強誘電体メモリアレイ100)のエッジに、またはアレイのエッジの内部(例えば、回路400の例のセルはエッジセルを除く)にセル105を含み得る。
回路400はコンデンサ205−aおよびコンデンサ205−bを含み得る。これらは図2を参照しながら記載した強誘電体コンデンサ205の例であり得る。コンデンサ205−aは、選択コンポーネント220−aの活性化がセル底部215−aをデジット線(DL)115−bに接続し、選択コンポーネント220−aの不活性化がセル底部215−aをデジット線115−bから分離するように、選択コンポーネント220−aと電子的に通信し得る。同様に、コンデンサ205−bは、選択コンポーネント220−bの活性化がセル底部215−bをデジット線115−cに接続し、選択コンポーネント220−aの不活性化がセル底部215−bをデジット線115−cから分離するように、選択コンポーネント220−bと電子的に通信し得る。選択コンポーネント220は、活性化電圧をワード線110−aに印加することによって活性化され得る。個々のコンデンサ205は、書き込み回路405および読み出し回路410と電子的に通信し得る。
書き込み回路405は、スイッチングコンポーネント415−aおよびスイッチングコンポーネント415―bなどの、多数のスイッチングコンポーネント415を含み得る。活性化されると、スイッチングコンポーネント415は2つのコンポーネントの間での電子の流れを可能にできる。不活性化されると、スイッチングコンポーネント415は2つのコンポーネントの間での電子の流れを止めることができる。図4に描写された例では、スイッチングコンポーネント415はトランジスタ(例えば、スイッチングコンポーネント415−aはPMOSトランジスタであり、スイッチングコンポーネント415−bはNMOSトランジスタである)であるが他の装置も使用され得る。従って、スイッチングコンポーネント415-aは電圧(例えば、グラウンドリファレンス電圧)をスイッチングコンポーネント415-aのゲートに(例えば、書き込み線WR1 420−aを介して)印加することによって活性化され得る。また、スイッチングコンポーネント415-bは電圧(例えば、正の電圧)をスイッチングコンポーネント415-bのゲートに(例えば、書き込み線WR0 420−bを介して)印加することによって活性化され得る。書き込み線WR1 420−aおよび書き込み線WR0 420−bに印加される電圧は個々のスイッチングコンポーネント415を作動(オン)させるために要求される閾値電圧を満たし得るし、書き込み電圧もしくは活性化電圧とも称される。いくつかのケースでは、コントローラは書き込み線420への電圧の印加を調整し得る。
書き込み回路405は、電圧源425−aおよび電圧源425−bなどの多くの電圧源425も含み得る。図4に描写された例では、電圧源425−aは正のレール電圧VCCであり得るし、電圧源425−bは事実上のグラウンドリファレンスGNDであり得る。スイッチングコンポーネント415−aは電圧源425−aに接続され得るし、スイッチングコンポーネント415−bは電圧源425−bに接続され得る。スイッチングコンポーネント415と電圧源425の間の接続は、間接的であっても良く、直接(例えば、配線で接続される)であっても良い。従って、スイッチングコンポーネント415−aが活性化されたとき(例えば、書き込み線WR1 420−aに活性化電圧を印加することによって)、デジット線115−bの電圧が電圧源425−aの電圧に変化する。すなわち、デジット線115−bの電圧がVCCになり得る。スイッチングコンポーネント415−bが活性化されたとき(例えば、書き込み線WR0 420−bに活性化電圧を印加することによって)、デジット線115−cの電圧が電圧源425−aの電圧に変化する。すなわち、デジット線115−cの電圧が0Vになり得る。図4に描写された例では、電圧源425−aはVCCであり、電圧源425−bはグラウンド(GND)である。しかし、異なる値の電圧源425が使用されても良い。いくつかの例では、電圧源425は書き込み回路405の外である。
書き込み回路405を活性化することにより、コンデンサ205−aは第1の状態に初期化され得るし、コンデンサ205−bは第2の状態に初期化され得る。各々の状態は個々のコンデンサ205にわたる電圧に関連付けられ得る。いくつかのケースでは、第1の状態はロジック1を格納することと等しく、第2の状態はロジック0を格納することと等しい。従って、セル105が読み出されるとき、デジット線115−bは第1の電圧(格納されたロジック1に対応する)を有し得るし、デジット線115−cは第2の電圧(格納されたロジック0に対応する)を有し得る。これらの電圧は、2本のデジット線電圧の中間であるリファレンス電圧を生成するために使用され得る。例えば、読み出し回路410は、電荷共有を起こすために、デジット線115−bとデジット線115−cをショートさせる。デジット線115−bとデジット線115−cは、平衡電圧に達するまで電子を交換し得る。デジット線115の電荷共有から得られた電圧は、読み出し回路410から出力されることができ、回路400を含む装置の他のコンポーネントのためのリファレンス電圧として使用されることができる。いくつかのケースでは、コントローラが回路400の動作を調整する。
図5は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートする強誘電体メモリセルアレイの動作のタイミング図500の例を説明する。タイミング図500は、軸505で表わされる電圧、および軸510で表わされる時間を含み、タイミング図500は例示的な回路400の書き込み動作を描写する。書き込み動作はコンデンサ205を交互の状態に初期化し得る。回路400の様々なコンポーネントの電圧も、タイミング図500に時間の関数として表わされている。例えば、タイミング図500は、ワード線電圧515、プレート電圧520、書き込み線電圧525−a、書き込み線電圧525−b、デジット線電圧530−a、およびデジット線電圧530−bを含む。
ワード線電圧515は、選択コンポーネント220が活性化され、コンデンサ205が選択されるように、選択コンポーネント220−aおよび選択コンポーネント220−bに印加され得る(例えば、ワード線電圧515は活性化電圧535まで増加され得る)。従って、デジット線115はそれらの個々のセル底部215に接続され得る。ワード線電圧515の印加の前は、スイッチングコンポーネント415は不活性である。ワード線電圧515の印加の後は、個々のコンデンサ205のプレートにプレート電圧520が印加され得る。また、スイッチングコンポーネント415が活性化するように、書き込み線電圧525が印加され得る。スイッチングコンポーネント415−bの活性化は、デジット線電圧530−aがグラウンドに引き下げられるように、電圧源425−bがデジット線115−cに印加されることを許容する。例として、選択コンポーネント220−bが活性化されると、セル底部215−bでみられる電圧はデジット線電圧530−aの電圧になる。従って、書き込み線電圧525−aが印加されると、デジット線電圧530−aは0Vになる。コンデンサ205−aにわたる電圧は、プレート電圧520とデジット線電圧530−aの間の効果的な差分である。プレート電圧520がハイでありデジット線電圧530−aがローであるので、正の電圧がコンデンサ205−aにわたって印加され、コンデンサ205−bのヒステリシスに従って、ロジック0に対応する電荷状態が生成される。
コンデンサ205−aでロジック1を格納するために、プレート電圧520は閾値(例えば、グラウンド)まで減少させられ得る。書き込み線電圧525−bが印加されたときに起こるスイッチングコンポーネント415−aの活性化は、デジット線電圧530―bがハイ(例えば、VCC)に引き上げられるように、電圧源425−aの電圧がデジット線115―bに印加されることを許容する。選択コンポーネント220−aが活性化されるため、セル底部215−aで見られる電圧はデジット線115―bで見られる電圧(例えば、デジット線電圧530−b)である。従って、コンデンサ205−aにわたる電圧は、効果的に、プレート電圧520とデジット線電圧530−bの間の違いである。プレート電圧520がロー(例えば、グラウンド)でデジット線電圧530−bがハイであるので、負の電圧がコンデンサ205−aに印加され、このため、コンデンサ205−aのヒステリシスに従ってロジック1に対応する電荷の生成が起こる。
プレート電圧520がグラウンドまで減少するとき、コンデンサ205―bにわたる電圧は0になり、ロジック0が格納される。同様に、デジット線電圧530−bがグラウンドまで減少するとき(例えば、書き込み線電圧525−aを減少し、スイッチングコンポーネント415−aを不活性化することにより)、コンデンサ205―aにわたる電圧は0になり、ロジック1が格納される。従って、コンデンサ205は交互の状態に初期化され得る。これらのロジック状態はリファレンス電圧を生成するために(例えば、読み出し回路410を活性化することにより)、読み出し動作の間に使用され得る。
図6は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための回路600の例を説明する。回路600は回路400の例でもあり得る。回路600のコンデンサ205は、図5を参照しながら記載したように交互の状態に初期化され得る。例えば、コンデンサ205−aはロジック1を格納し得るし、コンデンサ205−bはロジック0を格納し得る。書き込み回路405は、図4を参照しながら記載した書き込み回路405の例であり得る。代替として、書き込み回路405は、書き込み回路405と同じ動作を行うことができる異なる構成のコンポーネントを使用して実現されても良い。
読み出し回路410はスイッチングコンポーネント605−aおよびスイッチングコンポーネント605−bを含み得る。個々のスイッチングコンポーネント605は、選択コンポーネント220、コンデンサ205、および書き込み回路405と電子的に通信し得る。図6の例では、スイッチングコンポーネント605はトランジスタ(例えば、スイッチングコンポーネント605−aはPMOSトランジスタであり、スイッチングコンポーネント605−bはNMOSトランジスタである)であるが、他の装置も使用され得る。従って、スイッチングコンポーネント605−aは電圧をスイッチングコンポーネント605−aのゲート610−aに(例えば、読み出し線RD0 615−aを介して)印加することによって活性化され得る。また、スイッチングコンポーネント605−bは電圧をスイッチングコンポーネント605−bのゲート610−bに(例えば、読み出し線RD1 615−bを介して)印加することによって活性化され得る。読み出し線RD0 615−aおよび読み出し線RD1 615−bに印加される電圧は、読み出し電圧もしくは活性化電圧とも称される。いくつかのケースでは、コントローラは読み出し線615への電圧の印加を調整し得る。
スイッチングコンポーネント605の活性化は効果的にデジット線115−bとデジット線115−cをショートさせ得る。すなわち、スイッチングコンポーネント605の活性化は、2本のデジット線115の間での電子の交換を許容する。デジット線115が異なる電圧を有する場合、共通ノード620での電圧が個々のデジット線115電圧の間の平均値である平衡状態に達するまで、電子は2本のデジット線115の間を流れることができる。共通ノード620は、1つの電圧が計測され得る2つのコンポーネントの間の物理的接点に言及し得る。従って、読み出し回路410の活性化は、セル特性の機能である(また、そのため、様々である)リファレンス電圧VREF435を生成し得る。いくつかの例では、コントローラが回路600の動作を調整し得る。
従って、回路600は、第1の電圧源425−aと電子的に通信する第1の強誘電体セル205−a、および、第2の電圧源425−bと電子的に通信する第2の強誘電体セル205−bを含む電子メモリアレイの例である。図4の例では、第1の電圧源425−aは正の電圧源であり、第2の電圧源425−bはグラウンドリファレンスである。回路400は、さらに、第1の強誘電体セル205−aの第1のデジット線115−b、および、第2の強誘電体セル205−cの第2のデジット線115−cと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネント(例えば、スイッチングコンポーネント605もしくは読み出し回路410)も含む。回路600は、第1の強誘電体コンデンサ205−aと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネント415−a、および、第2の強誘電体コンデンサ205−bと電子的に通信する第3のスイッチングコンポーネント415−bも含み得る。第2のスイッチングコンポーネント415−aは第1の電圧源425−aに配線で接続され得るし、第3のスイッチングコンポーネント415−aは第2の電圧源425−bに配線で接続され得る
図7は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートする強誘電体メモリセルアレイの動作のためのタイミング図700の例を説明する。タイミング図700は、軸705上の電圧と軸710上の時間を含み、回路600の読み出し動作を表わし得る。読み出し動作は、異なる状態に初期化されたセルのデジット線電圧を用いて、リファレンス電圧VREF435を生成し得る。回路600の様々なコンポーネントの電圧は、タイミング図700中に時間の関数として表わされている。例えば、タイミング図700は、ワード線電圧515、プレート電圧520、デジット線電圧530−a、およびデジット線電圧530−bを含む。タイミング図700はタイミング図500に描写されたイベントの後に起こるイベントを表わし得る。従って、タイミング図700は、コンデンサ205−aがロジック1を格納し、コンデンサ205−bがロジック0を格納した後で、実行され得る。
リファレンス電圧VREF435を生成するために、選択コンポーネント220が活性化されるように、ワード線電圧515は閾値(例えば、活性化電圧535)まで増大され得る。選択コンポーネント220の活性化はセル底部215をそれらの個々のデジット線115に接続する。プレート電圧520は、図3を参照しながら説明したように、コンデンサ205の個々の電荷状態がそれらの最終電位まで移動するように、個々のコンデンサ205のプレートに印加される。プレート電圧520は、周期的なタイミングスケジュールもしくは回路600に含まれているアレイの温度変化に少なくとも部分的に基づいて、印加され得る。従って、第1の電圧(例えばデジット線電圧530−b)は、格納されたロジック1に対応するコンデンサ205−aのデジット線115−bで発現し得るし、第2の電圧(例えばデジット線電圧530−a)は、格納されたロジック0に対応するコンデンサ205−bのデジット線115−cで発現し得る。デジット線電圧530は、プレート電圧520の印加に少なくとも部分的に基づいて発現し得る。個々のコンデンサ205のセル底部215は、個々のコンデンサ205にわたる電圧を引いたプレート電圧520に追従(track)し得る。デジット線115は選択コンポーネント220を介してセル底部215に接続されているので、デジット線電圧530−aは閾値電圧715−bに達し得るし、デジット線電圧530−bは閾値電圧715−aに達し得る。
デジット線電圧530が安定化した後、読み出し回路410が活性化され得る(例えば、読み出し回路の活性化720が起こり得る)。図7の例では、読み出し回路410の活性化は読み出し線RD0 615−aおよび読み出し線RD1 615−bに活性化電圧を印加することを含み得る。従って、デジット線115−bは、デジット線115−cに接続(例えば、ショート)され得る。この接続は、平衡電荷状態に達するまでデジット線115間での電荷共有を可能にできる。すなわち、複数のデジット線115で共有している共通ノード620において1つの電圧(例えば、リファレンス電圧VREF435)に達するまで、複数のデジット線115は電子を交換できる。従って、リファレンス電圧435は、デジット線115−bで発現された電圧(例えばデジット線電圧530−b)およびデジット線115−cで発現された電圧(例えばデジット線電圧530−a)から生成され得る。リファレンス電圧VREF435は、閾値電圧715−aおよび閾値電圧715−bの中間の(もしくは、ほとんど中間の)値であり得る。すなわち、リファレンス電圧VREF435は複数のデジット線電圧530の間であり得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧は複数のデジット線電圧530の平均であり得る。従って、セルベースのリファレンス電圧が生成され得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧VREF435は、格納(例えば保存)される前、もしくは他のコンポーネント(例えばセンスコンポーネント125)に使用される前に、アナログ/デジタルコンバータを通過し得る。リファレンス電圧は、数字形式もしくはアナログ形式で(例えば、ある期間)保存され得る。
図8は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートするメモリアレイ100−aのブロック図800を示す。いくつかのケースでは、メモリアレイ100−aは電子メモリ装置と称されることがある。メモリアレイ100−aは、メモリコントローラ140−aとメモリセル105−a(図1および図2を参照しながら記載したメモリコントローラ140とメモリセル105の例であり得る)を含み得る。メモリアレイ100−aは、書き込み回路405−aと読み出し回路410−a(図4および図6を参照しながら記載した書き込み回路405と読み出し回路410の例であり得る)を含み得る。VREFコントローラ805は書き込み回路405−aおよび読み出し回路410−aと電子的に通信し得る(さらに、これらの動作を制御し得る)。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805はメモリアレイ100−aの特定の動作を制御し得る。メモリコントローラ140−aと別に図示しているが、VREFコントローラ805はメモリコントローラ140−aに統合され得るし、同じ場所に配置され得る。
メモリセル105−bは、多数のメモリセル105(いくつかもしくは全てがセルベースのリファレンス電圧の生成に使用される)を含む。例えば、図2および図4を参照しながら記載したように、メモリセル105−bは第1の強誘電体メモリセルおよび第2の強誘電体メモリセルを含み得る。第1の強誘電体メモリセルは第1の電圧源(例えば、VCC等の正の電圧源)と電子的に通信し得るし、第1の強誘電体コンデンサと第1の選択コンポーネントを含み得る。第2の強誘電体メモリセルは第2の電圧源(例えば、グラウンドリファレンス)と電子的に通信し得るし、第2の強誘電体コンデンサと第2の選択コンポーネントを含み得る。
メモリセル105−bは、メモリアレイ100−aのエッジもしくはメモリアレイ100−aの内部に位置し得る。いくつかの例では、セル105−bの個々のデジット線(図示せず)は、書き込み回路405−aおよび読み出し回路410−aと電子的に通信する。いくつかの例では、書き込み回路405−aの第1のスイッチングコンポーネントは第1の電圧源に接続され得るし、書き込み回路405−aの第2のスイッチングコンポーネントは第2の電圧源に接続され得る。スイッチングコンポーネントと電圧源の間の接続は、間接的もしくは直接(例えば、配線で接続)であり得る。第1のスイッチングコンポーネントは第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得るし、第2のスイッチングコンポーネントは第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得る。
VREFコントローラ805は、選択コンポーネントと電子的に通信し得るし、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントを活性化することができる。VREFコントローラ805は、第1の強誘電体コンデンサの第1の電圧(例えば、ロジック1電圧)、および第2の強誘電体コンデンサの第2の電圧(例えば、ロジック0電圧)を判定することもできる。判定は、少なくとも部分的に第1および第2の選択コンポーネントの活性化に基づき得る。VREFコントローラ805は、発現した第1の電圧および発現した第2の電圧からリファレンス電圧を生成し得る。リファレンス電圧は、発現した第1の電圧および発現した第2の電圧の間の値を有し得る。
いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントの活性化を引き起こす(トリガする)ための条件を検出することができる。従って、選択コンポーネントの活性化は、少なくとも部分的に検出されたトリガ条件に基づき得る。いくつかのケースでは、トリガ条件は温度変化である(例えば、メモリアレイ100−a、もしくはメモリアレイ100−aの特定のコンポーネントの温度変化)。他の例では、トリガ条件はタイマの満了である。いくつかのケースでは、トリガ条件は動作閾値を超えたときであり得る。例えば、選択コンポーネントは、メモリアレイ100−aの他のセル105への読み出し動作が閾値の数だけ発生した後で選択され得る。いくつかのケースでは、選択コンポーネントは、検出されたエラーをECCが修正できないことを検出したとき、または検出されたエラー数が閾値を越えたことを検出した場合に選択され得る。選択コンポーネントの活性化は、図5および図7を参照しながら記載した読み出し動作もしくは書き込み動作を開始し得る。読み出し動作もしくは書き込み動作は、リファレンス電圧VREFの値をリフレッシュし得る。
いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、読み出し回路410−aの第1のスイッチングコンポーネントおよび第2のスイッチングコンポーネントと電子的に通信し得る。VREFコントローラ805は、スイッチングコンポーネントと電子的に通信する選択コンポーネントの2本のデジット線115の間で電荷共有が起こるように、スイッチングコンポーネントを活性化できる。電荷共有は、リファレンス電圧をもたらし得る、もしくは生成し得る。従って、リファレンス電圧は少なくとも部分的に第1および第2のスイッチングコンポーネントの活性化に基づいて格納され得る。いくつかのケースでは、格納(例えば記憶)されるか、またはメモリアレイ100−aの他のコンポーネントに使用される前に、リファレンス電圧はアナログ/デジタル(A/D)コンバータ830へ通過させられ得る。A/Dコンバータ830の出力は、センスコンポーネント125−aのためのリファレンスとして使用されるために、リファレンスコンポーネント820へ通過させられ得る。
メモリコントローラ140−aは、バイアスコンポーネント810およびタイミングモジュール815を含み得るし、図1〜図7に記載したようにメモリアレイ100−aを操作できる。メモリコントローラ140−aは、ワード線110−b、デジット線115−d、センスコンポーネント125−a、およびプレート210−a(図1もしくは図2を参照しながら記載したワード線110、デジット線115、センスコンポーネント125、およびプレート210の例であり得る)と電子的に通信し得る。メモリアレイ100−aは、リファレンスコンポーネント820およびラッチ825も含み得る。メモリアレイ100−aのコンポーネントは、互いに電子的に通信しうるし、図1〜図7に記載した機能を実行し得る。いくつかのケースでは、リファレンスコンポーネント820、センスコンポーネント125−a、およびラッチ825は、メモリコントローラ140−aのコンポーネントであり得る。
メモリコントローラ140−aは、ワード線110−b、プレート210−a、もしくはデジット線115−dを、これらの様々なノードに電圧(例えば活性化電圧)を印加することにより活性化するように構成され得る。例えば、バイアスコンポーネント810は、前述のようにメモリセル105−bの読み出しもしくは書き込みを行うようにメモリセル105−bを操作するための電圧を印加するように構成され得る。いくつかのケースでは、メモリコントローラ140−bは、図1を参照しながら記載した行デコーダ、列デコーダ、もしくは両方を含み得る。このことは、メモリコントローラ140−aが1つ以上のメモリセル105にアクセスできるようにする。バイアスコンポーネント810はセンスコンポーネント125−aの動作のための電圧を提供できる。
いくつかのケースではメモリコントローラ140−aは、タイミングモジュール815を用いて動作し得る。例えば、タイミングモジュール815は、本明細書に記載した読み出しおよび書き込みなどのメモリ機能を実行するためのスイッチングならびに電圧の印加のタイミングを含む、様々なワード線選択もしくはプレートバイアスのタイミングを制御し得る。いくつかのケースでは、タイミングモジュール815はバイアスコンポーネント810の動作を制御し得る。
いくつかのケースでは、バイアスコンポーネント810およびタイミングモジュール815の役割のいくつかもしくは全てが、VREFコントローラ805によって実行され得る。例えば、VREFコントローラ805は、書き込み回路405−a、読み出し回路410−a、およびメモリセル105−bで使用されるバイアス電圧のタイミングと印加に対して責任があり得る。VREFコントローラ805は、メモリアレイ100−aの第1の強誘電体コンデンサへの第1の電圧の印加、およびメモリアレイ100−aの第2の強誘電体コンデンサへの第2の電圧の印加を容易にし得る。いくつかのケースでは、リファレンスコンポーネント820は、第1の強誘電体コンデンサのデジット線に発現した第1の電圧、および第2の強誘電体コンデンサのデジット線に発現した第2の電圧から生成されたリファレンス電圧を格納し得る。リファレンス電圧の値は、2つの強誘電体コンデンサのデジット線上で発現した電圧の間であり得る。例えば、リファレンス電圧の値は、第1の電圧と第2の電圧の平均であり得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧はアナログ信号からデジタル信号に変換される。
いくつかの例では、VREFコントローラ805は、第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントを活性化し得る。VREFコントローラ805は、第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントも活性化し得る。このようなケースでは、第1のスイッチングコンポーネントおよび第2のスイッチングコンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、第1の電圧が第1の強誘電体コンデンサに印加され得るし、第2の電圧が第2の強誘電体コンデンサに印加され得る。VREFコントローラ805は、第1のデジット線および第2のデジット線と電子的に通信する1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントも活性化できる。このようなケースでは、1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、リファレンス電圧が検出される。
いくつかの例では、VREFコントローラ805は、第1の強誘電体コンデンサを選択するために第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化できる。VREFコントローラ805は、第2の強誘電体コンデンサを選択するために第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントも活性化できる。いくつかのケースでは、メモリアレイ100の電源投入動作に少なくとも部分的に基づいて、第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサが選択される。すなわち、リファレンス電圧を生成するために使用されるセル105は予め決められていても良い。他のケースでは、第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサはユーザからの入力によって選択される。すなわち、ユーザは、リファレンス電圧を生成するために使用するセル105を選択できる。
時間が経過した後、もしくは多くの動作(例えば、メモリアレイ100−aの他のセル105の読み出し動作)の後で、リファレンス電圧は劣化し得る。従って、図5および図7を参照しながら記載した読み出し動作および書き込み動作を繰り返すことによって、リファレンス電圧はリフレッシュされ得る。従って、VREFコントローラは、第1の電圧を第1の強誘電体コンデンサに再度印加でき、第2の電圧を第2の強誘電体コンデンサに再度印加できる。再度の印加は、第1の強誘電体コンデンサの第1の状態(例えば、ロジック1)、および第2の強誘電体コンデンサの第2の状態(例えば、ロジック0)を修復できる。いくつかの例では、再度の印加は、周期的なタイミングスケジュールに少なくとも部分的に基づき得る。他のケースでは、再度の印加は、第1の強誘電体コンデンサの第1の状態および第2の強誘電体コンデンサの第2の状態を修復するために、アレイの温度変化に少なくとも部分的に基づき得る。
いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第1の供給電圧をメモリアレイ100−aの第1の強誘電体コンデンサに印加できる。VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントに第1の書き込み電圧を印加することもできる。従って、第1の供給電圧は少なくとも部分的に第1の書き込み電圧の印加に基づいて印加され得る。VREFコントローラ805は第2の共有電圧をメモリアレイ100−aの第2の強誘電体コンデンサに印加できる。第2の供給電圧は第1の供給電圧と異なる。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第2の選択コンポーネントと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントに第2の書き込み電圧を印加する。このようなケースでは、第2の供給電圧は少なくとも部分的に第2の書き込み電圧の印加に基づいて印加され得る。
VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントと第2の選択コンポーネントの共通ノードでのリファレンス電圧を決定しうる。第1の選択コンポーネントは第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得るし、第2の選択コンポーネントは第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得る。VREFコントローラ805は、共通ノードでのリファレンス電圧をメモリアレイ100−aの動作のためのリファレンス電圧として使用できる。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントの第1のデジット線115および第2の選択コンポーネントの第2のデジット線115と電子的に通信する1つ以上のスイッチングコンポーネントに、活性化電圧を印加できる。この印加は2本のデジット線115の間の電荷共有を可能にし得る。従って、共通ノードでのリファレンス電圧の決定は、少なくとも部分的に活性化電圧の印加に基づき得る。
上記のように、VREFコントローラ805は、メモリアレイ100−aの特定の動作を制御できる。例えば、VREFコントローラ805は、書き込み回路405−a、読み出し回路410−a、およびメモリセル105−bへの活性化電圧の印加を調整できる。活性化電圧の印加は、図5および図7を参照しながら記載した読み出し動作および書き込み動作を可能にする。VREFコントローラ805は、活性化電圧を印加する他のコンポーネントと通信することによって、これらの動作のいくつかあるいは全てのステップを促進する。代替として、VREFコントローラ805は、自身で活性化電圧の印加を行うことができる。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805はメモリコントローラ140−aと共に、本明細書に記載の動作を実行する。従って、ある例では、本明細書に記載の動作は、バイアスコンポーネント810、タイミングモジュール815、およびVREFコントローラ805の1つ以上によって実行されるか、または促進される。
リファレンスコンポーネント820はセンスコンポーネント125−aのためのリファレンス信号を生成する様々なコンポーネントを含み得る。いくつかのケースでは、リファレンスコンポーネント820はメモリセル105−bによって生成されたリファレンス電圧のバージョンを受信する。リファレンス電圧はアナログ形式もしくはデジタル形式であり得る。リファレンスコンポーネント820は、メモリセル105−bからのリファレンス電圧を用いてリファレンス信号を生成するように特に構成された回路を含み得る。いくつかの例では、リファレンスコンポーネント820は、図3を参照しながら記載したように、2つの検知電圧(sense voltage)の間の電圧を出力するように構成され得る。
センスコンポーネント125−aはある動作を行うためにリファレンス信号を使用し得る。例えば、センスコンポーネント125−aは、メモリセル105−bからの(デジット線115−bを介した)信号を、リファレンスコンポーネント820からのリファレンス信号と比較できる。その後、ロジック状態の判定に際して、センスコンポーネント125−aは、出力をラッチ825に格納できる(メモリアレイ100−aが部品であるメモリ装置を用いた電子装置の動作に従って使用され得る)。
図9は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートするシステム900の例を説明する。システム900は、様々なコンポーネントに接続するためもしくは物理的にサポートするために、プリント基板であり得るかまたはプリント基板を含み得る装置905を含む。装置905は図1および図8を参照しながら記載したメモリアレイ100の例であり得るメモリアレイ100−bを含む。メモリアレイ100−bは、図1および図8を参照しながら記載したメモリコントローラ140の例、ならびに図1、図2、図4、図6および図8を参照しながら記載したメモリセル105の例であり得る、メモリコントローラ140−bおよびメモリセル105−cを含み得る。装置905は、プロセッサ910、BIOSコンポーネント915、周辺コンポーネント920、および入出力制御コンポーネント925も含み得る。装置905のコンポーネントはバス930を介して互いに電子的に通信し得る。
プロセッサ910は、メモリコントローラ140−bを介してメモリアレイ100−aを操作するように構成され得る。メモリコントローラ140−bは、メモリコントローラ140、メモリコントローラ140−a、VREFコントローラ805、もしくはこれらの組み合わせの例である。いくつかのケースでは、プロセッサ910は、図1および図8を参照しながら記載したメモリコントローラ140、あるいは、図8を参照しながら記載したVREFコントローラ805の機能を実行し得る。他のケースでは、メモリコントローラ140−bはプロセッサ910中に統合され得る。プロセッサ910は汎用のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラム可能なロジック装置、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネントであっても良く、または、プロセッサ910はこれらの種類のコンポーネントの組み合わせであっても良く、プロセッサ910は、セルベースのリファレンス電圧の生成を含む、本明細書に記載した様々な種類の機能を実行できる。プロセッサ910は、例えば、装置905に様々な機能やタスクを実行させるために、メモリアレイ100−bに格納されたコンピュータ読み出し可能な命令を実行するように構成され得る。
BIOSコンポーネント915は、ファームウェアとして動作するベーシック・インプット/アウトプット・システム(BIOS)(システム900の様々なハードウェアコンポーネントを初期化および動作させることができる)を含むソフトウェアコンポーネントであり得る。BIOSコンポーネント915は、プロセッサ910と様々なコンポーネント(例えば、周辺コンポーネント920、入出力制御コンポーネント925など)の間のデータの流れも管理できる。BIOSコンポーネント915は、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、もしくは、任意の他の不揮発性メモリに格納されたプログラムまたはソフトウェアを含み得る。
周辺コンポーネント920は、任意の入力装置もしくは出力装置、または、装置905に統合されるこれらの装置のインタフェースであり得る。例は、ディスクコントローラ、サウンドコントローラ、グラフィックコントローラ、イーサネットコントローラ、モデム、USBコントローラ、シリアルポートもしくはパラレルポート、あるいは、周辺コンポーネントインターコネクト(PCI)またはアクセラレーテッド・グラフィックス・ポート(AGP)スロットなどの周辺カードスロットを含み得る。
入出力制御コンポーネント925は、プロセッサ910と周辺コンポーネント920、入力装置935、もしくは出力装置940の間のデータ通信を管理することができる。入出力制御コンポーネント925は、装置905に統合されていない周辺装置を管理することもできる。いくつかのケースでは、入出力制御コンポーネント925は、外部周辺装置への物理的な結合もしくはポートを表す。
入力935は、装置905もしくは装置905のコンポーネントに入力を提供する装置または装置905への外部信号を表し得る。それはユーザインタフェースもしくは他の装置間のインタフェースを含み得る。いくつかのケースでは、入力935は周辺コンポーネント920を介して装置905と連動する周辺装置であり得、または、入出力制御コンポーネント925によって管理され得る。
出力装置940は、装置905もしくは装置905のコンポーネントから出力を受信するように構成された装置または装置905への外部信号を表し得る。出力940の例は、ディスプレイ、オーディオスピーカー、プリント装置、他のプロセッサ、もしくはプリント基板などを含み得る。いくつかのケースでは、出力940は周辺コンポーネント920を介して装置905と連動する周辺装置であり得、または、入出力制御コンポーネント925によって管理され得る。
メモリコントローラ140−b、装置905、および、メモリアレイ100−bのコンポーネントは、それらの機能を実行するために設計された回路により作り上げられても良い。これは、本明細書に記載された機能を実行するように構成された様々な回路素子(例えば、導電線、トランジスタ、コンデンサ、コイル、抵抗、増幅器、または、他の能動素子もしくは受動素子)を含み得る。
図10は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための方法1000を説明するフローチャートを示す。方法1000の動作は、図1、図8および図9を参照しながら説明したように、メモリアレイ100によって実行され得る。例えば、方法1000の動作は、図1、図8および図9を参照しながら説明したように、メモリコントローラ140によって実行され得る。いくつかの例では、メモリコントローラ140は、以下に記載する機能を実行するためにメモリアレイ100の機能素子を制御するためのコードのセットを実行できる。追加的もしくは代替的に、メモリコントローラ140は、特殊用途向けハードウェアを用いて以下に記載する態様の機能を実行することができる。
ブロック1005において、方法はアレイの第1の強誘電体コンデンサのデジット線上に第1の電圧を発現させることを含み得る。いくつかのケースでは、方法は、第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第1の電圧は少なくとも部分的に印加に基づいて発現される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1005の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1010において、方法はアレイの第2の強誘電体コンデンサのデジット線上に第2の電圧を発現させることを含み得る。発現された第2の電圧は発現された第1の電圧とは異なり得る。いくつかのケースでは、方法は、第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第2の電圧は少なくとも部分的に印加に基づいて発現される。
いくつかの実施例では、方法は、第1の強誘電体コンデンサを選択するために第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化すること、および、第2の強誘電体コンデンサを選択するために第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントを活性化することを含む。第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサは、強誘電体メモリセルのアレイの電源投入動作に少なくとも部分的に基づいて選択されても良い。代替的に、第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサはユーザからの入力によって選択される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1010の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1015において、方法は、発現された第1の電圧および発現された第2の電圧からリファレンス電圧を生成することを含み得る。リファレンス電圧は、発現された第1の電圧と発現された第2の電圧の間の値を有し得る。リファレンス電圧の値は、第1の電圧と第2の電圧の間の平均であっても良い。いくつかのケースでは、リファレンス電圧を格納することは、第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化すること、第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントを活性化すること、ならびに、第1の選択コンポーネントの第1のデジット線および第2の選択コンポーネントの第2のデジット線が接続するノードでのリファレンス電圧を検出することを含む。
方法は、第1のデジット線および第2のデジット線と電子的に通信する1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントを活性化することをさらに含み得る。リファレンス電圧は、1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントの活性化に部分的に基づいて検出され得る。いくつかの実施例では、リファレンス電圧はアナログ信号からデジタル信号に変換される。いくつかのケースでは、方法は、第1の強誘電体コンデンサの第1の状態および第2の強誘電体コンデンサの第2の状態を復元するために、第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加すること、および、第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加することを含む。電圧の印加は、周期的なタイミングスケジュールに少なくとも部分的に基づき得る。電圧の印加は、アレイの温度変化に少なくとも部分的に基づき得る。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1015の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
図11は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための方法を説明するフローチャートを示す。方法1100の動作は、図1、図8および図9を参照しながら記載したように、メモリアレイ100によって実行され得る。例えば、方法1100の動作は、図1、図8および図9を参照しながら記載したように、メモリコントローラ140によって実行され得る。いくつかの例では、メモリコントローラ140は、以下に記載する機能を実行するためにメモリアレイ100の機能素子を制御するためのコードのセットを実行できる。追加的もしくは代替的に、メモリコントローラ140は、特殊用途向けハードウェアを用いて以下に記載する態様の機能を実行することができる。
ブロック1105において、方法はメモリアレイの第1の強誘電体コンデンサに第1の供給電圧を印加することを含み得る。いくつかのケースでは、方法は、第1の選択コンポーネントと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントに第1の書き込み電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第1の書き込み電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて第1の供給電圧が印加される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1105の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1110において、方法はアレイの第2の強誘電体コンデンサに第2の供給電圧を印加することを含み得る。第2の供給電圧は第1の供給電圧と異なり得る。いくつかのケースでは、方法は、第2の選択コンポーネントと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントに第2の書き込み電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第2の書き込み電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて第2の供給電圧が印加される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1110の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1115において、方法は、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントの共通ノードでのリファレンス電圧の決定を含み得る。第1の選択コンポーネントは第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信可能であり得るし、第2の選択コンポーネントは第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信可能であり得る。いくつかのケースでは、方法は、第1の選択コンポーネントの第1のデジット線および第2の選択コンポーネントの第2のデジット線と電子的に通信する、1つ以上のスイッチングコンポーネントに活性化電圧を印加することを含む。このようなケースでは、共通ノードでのリファレンス電圧の決定は、活性化電圧の印加に少なくとも部分的に基づく。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1115の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1120において、方法は、共通ノードでのリファレンス電圧をメモリアレイの動作のためのリファレンスとして使用することを含み得る。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1120の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
従って、方法1000および方法1100は、セルベースのリファレンス電圧の生成のために提供され得る。方法1000および方法1100は可能な実装を記述しており、他の実装が可能になるように、動作およびステップは並べ替えされ得るか、または修正され得ることは留意されるべきである。いくつかの実施例では、2つ以上の方法1000および方法1100が組み合わせられても良い。
本明細書で述べたことは一例を提供するものであって、特許請求の範囲に記載された範囲、応用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなしに、上述した構成要素の機能や配置を変更してもよい。様々な例は、適宜、様々な手順又はコンポーネントを省略、置換、または追加するものであってもよい。また、ある例に関して述べた特徴を、他の例で組み合わせるようにしてもよい。
本明細書で添付図面と関連付けて説明したことは、例示的な構成を述べたものであって、実施可能なまたは特許請求の範囲の主旨内にある全ての実施例を示したわけではない。ここで使用した「実施例」及び「例示的な」という用語は、「実施例、実例、もしくは例としての役割をなす」という意味であって、「好ましい」や「他の実施例よりも有利な」という意味ではない。詳細な説明は、本明細書で記載する技術についての理解を提供するために、詳細な具体例を含んでいる。しかし、本開示の技術は、それらの詳細な具体例なしでも実施され得る。ある例では、記述した例の概念を不明瞭にするのを避けるために、周知の構造及び装置をブロック図の形で示してある。
添付図面において、同様なコンポーネントもしくは構造は、同じ参照符号を有し得る。さらに、同じタイプの様々なコンポーネントは、参照符号の後に、ダッシュと、同様なコンポーネント間を区別する第2の符号とを付すことによって、区別され得る。第1の参照符号が本明細書中で使用される場合、この記載は、第2の参照符号にかかわらず、同じ第1の参照符号を有する同様なコンポーネントのいずれにも適用され得る。
本明細書に記載した情報および信号は、様々な異なる技術や技法のうちのいずれかを用いて表され得る。例えば、これまでの記載の全体にわたって参照された、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光場もしくは光粒子、あるいはそれらの任意の組み合わせによって表され得る。ある図は、複数の信号を1つの信号として示してもよいが、当業者であれば、その信号は信号のバス(ここで、バスは様々なビット幅を有している)を表し得る、と理解するであろう。
本明細書に記載したように、「事実上のグラウンド(virtual ground)」という語は、おおよそ0ボルト(0V)の電圧を保持しているがグラウンドに直接接続されていない電子回路のノードを指す。従って、事実上のグラウンドの電圧は、一時的に変動し得るし、安定した状態でほぼ0Vに戻り得る。事実上のグラウンドは、操作可能な増幅器および抵抗からなる分圧器などの様々な電子回路素子を用いて実装され得る。
「電子的に通信(electronic communication)」という用語は、コンポーネント間の電子の流れをサポートする、コンポーネント間の関係を表している。これは、コンポーネント間の直接的な接続を含み得るし、あるいは、それらの中間のコンポーネントを含んでもよい。電子的に通信しているコンポーネントは、(例えば、電圧が印加された回路内で)電子または信号を動的に交換し得るし、あるいは、(例えば、電圧が印加されていない回路内で)電子または信号を動的に交換しないものであってよいが、回路に電圧が印加されることに応じて電子または信号を交換するように構成されるか、もしくはそのように動作可能であり得る。一例として、スイッチ(例えばトランジスタ)を介して物理的に接続された2つのコンポーネントは、そのスイッチの状態(すなわち、開状態もしくは閉状態)にかかわらず、電子的に通信している。「分離された(isolated)」という語は、現在は電子が流れないコンポーネント間でのコンポーネント間の関係を表わす。例えば、スイッチによって物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチが開いているとき、互いに分離され得る。「配線で接続された(hard-wired)」という語は、中間のコンポーネントを間に含まずに直接接続されているコンポーネント間での、コンポーネント間の関係を表わす。
メモリアレイ100を含む本明細書で論じられたデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム合金、砒化ガリウム、窒化ガリウム等のような半導体基板上に形成されてもよい。いくつかのケースでは、基板は半導体ウェハである。他のケースでは、基板は、シリコン・オン・グラス(SOG)もしくはシリコン・オン・サファイア(SOP)等のシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板であってもよく、または、他の基板上の半導体材料のエピキシャル層であってもよい。基板もしくはその部分領域の導電性は、リン、ホウ素、または砒素を含むがこれらには限定されない様々な化学種を用いたドーピングによって、制御され得る。ドーピングは、基板の初期の形成又は成長中に、イオン注入もしくはその他の任意のドーピング手段によって行われ得る。
本明細書で議論されたトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)をあらわしうるし、ソース、ドレインおよびゲートを含む3つの端子装置を含む。端子は、導電性物質(例えば、金属)を通して他の電子素子に接続され得る。ソースおよびドレインは、導電性であっても良く、高濃度にドープされた(例えば、変性した)半導体領域を含み得る。ソースおよびドレインは低濃度にドープされた半導体領域もしくはチャネルから分離され得る。チャネルがn型(すなわち、主なキャリアは電子)である場合、FETはn型FETと称され得る。チャネルがp型(すなわち、主なキャリアは正孔)である場合、FETはp型FETと称され得る。チャネルは、絶縁するゲート酸化物によって覆われ得る。チャネルの導電性はゲートに電圧を印加することによって制御され得る。例えば、正の電圧もしくは負の電圧を、n型FETまたはp型FETの各々に印加することは、チャネルを導電性にし得る。トランジスタは、トランジスタの閾値電圧以上の電圧がトランジスタゲートに印加されたとき、「動作開始(on)」もしくは「活性化」される。トランジスタは、トランジスタの閾値電圧未満の電圧がトランジスタゲートに印加されたとき、「動作終了(off)」もしくは「不活性化」される。
本明細書での開示に関連して記載された様々な例示的なブロック、コンポーネント、およびモジュールは、本明細書に記載された機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくはその他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせを用いて、実施もしくは実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、いずれかの従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサは、また、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと共同動作する1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他の同様な構成)として実装されてもよい。
本明細書に記載された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合には、その機能は、コンピュータ読み取り可能媒体上の1つ以上の命令もしくはコードとして、記憶されるかまたは送信され得る。その他の実施例および実装も、本開示ならびに特許請求の範囲の範囲内である。例えば、ソフトウェアの性質上、上述した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、もしくはそれらのいずれかの組み合わせを用いて実施可能である。機能を実装する構造も様々な位置に物理的に配置されてよく、それは、機能の一部がそれぞれ異なる物理的位置で実施されるように分布されることを含む。また、特許請求の範囲を含む本明細書中で使用されているように、項目のリスト(例えば、「・・・のうちの少なくとも1つ」もしくは「・・・のうちの1つ以上」のようなフレーズによって始まる項目のリスト)中で使用される「or」は、包括的なリストを示す。例えば、A、B、もしくはCのうちの少なくとも1つというリストは、A、もしくはB、またはC、またはAB、またはAC、またはBC、あるいはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味する。
コンピュータ読み取り可能媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムをある場所から他の場所へ転送することを容易なものにする何らかの媒体を含む通信媒体との両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用のもしくは特定用途向けのコンピュータによってアクセス可能な、何らかの利用可能な媒体であってよい。一例として、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能なプログラマブル・リードオンリメモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMもしくはその他の光ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイスまたはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望のプログラムコード手段を命令又はデータ構造の形式で担持しもしくは記憶するように使用可能であって、かつ、汎用もしくは特定用途向けのコンピュータ、あるいは、汎用又は特定用途向けのプロセッサによってアクセス可能である他の非一時的媒体を含み得るが、これらに限定されない。
また、任意の接続が、適切にコンピュータ読み取り可能媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は、赤外、高周波、マイクロ波等の無線技術を用いて、ウェブサイト、サーバ、又はその他のリモートソースから送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または、赤外、高周波、マイクロ波等の無線技術が、上記媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピディスク、およびブルーレイディスクを含み、これらのディスクは、通常、データを磁気的に再生したり(disk)、データをレーザで光学的に再生したりする(disc)。それらの組み合わせも、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含まれ得る。
本明細書に述べたことは、当業者が本開示を実施または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な変更は、当業者にとって容易になし得るものであり、本明細書に定義された一般的な原理も、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形例に適用され得る。従って、本開示は、ここに述べた例や設計に限定されるべきものではなく、本明細書に述べた原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲が本開示に認められるべきである。
装置固有のもしくはアレイ固有のリファレンス電圧は、装置のメモリセルを用いることにより、生成され得るし、保持され得る。例えば、アレイのメモリセルは、メモリセルの複数のデジット線の間での電荷共有(charge-sharing)を容易にするために交互の状態(alternating states)に設定され得、交互の状態間の中間のリファレンス電圧を提供する。
メモリアレイ中の強誘電体メモリセルを含むメモリセルは、ワード線およびデジット線によってアクセスされ得る。アクセスは、セルへの書き込み(例えば、ロジック状態の格納)もしくはセルの読み出し(例えば、格納されたロジック状態の読み出し)を含む。個々のセルは、例えばセルのロジック値を格納するために使用される強誘電体コンデンサのような記憶コンポーネントを保持し得る。例えば、個々のセルはロジック0(logic 0)もしくはロジック1(logic 1)のいずれかを格納しうる。格納された個々のロジック値は、セルの個々の状態に対応し得るし、セルのデジット線上の信号を生成し得る。例えば、格納されたロジック1は第1のデジット線電圧に対応し得るし、格納されたロジック0は第2のデジット線電圧に対応し得る。デジット線は複数のメモリセルに接続される可能性があり、読み出し動作の間に活性化されるとメモリセルの格納されたロジック状態を判定するために使用されるセンス増幅器(sense amplifier)に接続され得る。例えば、活性化されたセンス増幅器は、セルから抽出された信号(例えば、電圧)をリファレンス信号と比較できる。
リファレンス信号は、ロジック0のデジット線電圧とロジック1のデジット線電圧の各々の間の中間値(もしくはほぼ中間値)を有する電圧であり得る。しかし、個々のセル状態(例えば、ロジック1もしくはロジック0)のデジット線電圧は、デバイスごとに異なり得る。このため、予め設定された(例えば、工場で設定された)リファレンス電圧と、アレイのためのより正確なリファレンス電圧の間には相違があり得る。さらに、アレイのリファレンス電圧は、セルの使用およびセル特性の変動によって、経時変化し得る。従って、装置および/または動作状態に固有のリファレンス電圧を動的に生成し保持するために、アレイはセルのセットをメモリアレイ中で使用し得る。
本明細書に記載されているように、強誘電体メモリアレイ中のセルは、交互の状態に初期化され得る。例えば、交互のセルはロジック1およびロジック0を格納するために使用され得る。セルは、セルのデジット線が個々の格納された状態に対応した電圧に帯電されるようにアクセスされ得る。その後、デジット線は、デジット線間での電荷共有が可能になるように互いにショートされ得る。電荷共有は、個々の格納された状態に対応したデジット線電圧間の中間の値の電圧を生じ得る。この電圧は装置(例えば、メモリコントローラ中)によって処理され得るし、リファレンス電圧としてアレイの他の動作(例えば検知動作)に使用され得る。
前に紹介した本開示の実施形態は、メモリアレイとの関連で以下にさらに記載される。そして、特定の例がセルベースのリファレンス電圧の生成について記載される。本開示のこれらおよび他の実施形態は、セルベースのリファレンス電圧の生成に関連する装置図、システム図、およびフローチャートによりさらに説明され、これらを参照して記載される。
図1は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートするメモリアレイ100の例を説明する。メモリアレイ100は、電子メモリ装置とも記載され得る。メモリアレイ100は、異なる状態を格納するようにプログラム可能なメモリセル105を含む。個々のメモリセル105は、ロジック0およびロジック1として示される2つの状態を格納するようにプログラムされ得る。いくつかのケースでは、メモリセル105は、2つ以上のロジック状態を格納するように構成される。個々の状態は、メモリセル105がアクセスされたときに対応する電圧をメモリセル105にわたって生成し得る。メモリセル105は、プログラム可能な状態を表現する電荷を格納するためのコンデンサを含み得る。例えば、充電されたコンデンサおよび充電されていないコンデンサは2つのロジック状態を表わしうる。DRAM構造は、一般にこのような設計を使用し得るし、使用されるコンデンサは線形の電気分極特性を有する誘電体材料を含み得る。対照的に、強誘電体メモリセルは誘電体材料として強誘電体を有するコンデンサを含み得る。強誘電体コンデンサの異なる充電レベルは異なるロジック状態を表わし得る。強誘電体材料は非線形の電気分極特性を有する。強誘電体メモリセル105のいくつかの詳細および利点については後述する。
読み出しおよび書き込みのような動作は、メモリセル105上で適切なワード線110およびデジット線115を活性化もしくは選択することによって行われ得る。ワード線110およびデジット線115を活性化もしくは選択することは、個々の線に電位差を印加することを含み得る。いくつかのケースでは、デジット線115はビット線とも記載され得る。ワード線110およびデジット線115は、導電性材料で作られる。いくつかの実施例では、ワード線110およびデジット線115は元素金属(例えば、銅、アルミニウム、金、タングステン)、2つ以上の元素金属の合金、導電性金属化合物、導電的にドープされた半導体材料、もしくはこれらの混合物から生成される。材料の例は、TiN、TiCN、TiA1N、TiA1CN、Ru−TiN、およびRuCNを含み得る。図1によると、メモリセル105の個々の行は1本のワード線110に接続され、メモリセル105の個々の列は1本のデジット線115に接続される。1本のワード線110と1本のデジット線115を活性化させることにより、それらの交点にある1つのメモリセル105がアクセスされ得る。ワード線110およびデジット線115の交点は、メモリセルのアドレスと称され得る。
いくつかの構造では、例えばコンデンサなどのセルのロジック格納装置は、選択装置によってデジット線から電気的に分離され得る。ワード線110が選択装置に接続され得るし、選択装置を制御し得る。例えば、選択装置はトランジスタであっても良く、ワード線110はトランジスタのゲートに接続されても良い。ワード線110の活性化は、メモリセル105のコンデンサとメモリセル105の対応するデジット線115の間の電気的接続をもたらす。その後、デジット線はメモリセル105の読み出しもしくは書き込みのためにアクセスされ得る。他の構造では、セルのロジック格納装置は、デジット線にゲートが接続されたトランジスタなどの選択装置によって、ワード線から電気的に分離され得る。
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ120および列デコーダ130を通して制御され得る。例えば、行デコーダ120はメモリコントローラ140から行アドレスを受信でき、さらに、受信した行アドレスに基づいて適切なワード線110を活性化できる。同様に、列デコーダ130はメモリコントローラ140から列アドレスを受信でき、さらに、適切なデジット線115を活性化できる。このため、ワード線110およびデジット線115の活性化により、メモリセル105がアクセスされ得る。
アクセスに際して、メモリセル105はセンスコンポーネント125によって読み出しもしくは検知され得る。セル105が読み出されるとき、格納された状態はセルのコンデンサにわたってと、さらにデジット線115に、対応する信号を生成できる。センスコンポーネント125は、メモリセル105に格納された状態を決定するために、個々のデジット線115の信号(例えば、電圧)をリファレンス信号(図示せず)と比較できる。リファレンス信号は、2つの異なるロジック状態によって生成される電圧の平均値を有し得る。デジット線115がリファレンス電圧よりも高い電圧を有する場合、センスコンポーネント125はメモリセル105に格納された状態はロジック1であると判定し得る、またその逆もあり得る。センスコンポーネント125は、信号の違いを検出し増幅する(ラッチングとも称される)ための様々なトランジスタもしくは増幅器を含み得る。その後、メモリセル105の検出されたロジック状態は列デコーダ130を介して出力135として出力され得る。
メモリアレイ100は、ロジック1のデジット線電圧およびロジック0のデジット線電圧の間の値であるリファレンス電圧を生成するために、少なくとも2つのメモリセル105を使用し得る。複数のメモリセル105は逆の状態を格納し得るし、それらの個々のデジット線115の間で電荷共有が起こってリファレンス電圧が生成されるような方法でアクセスされ得る。リファレンス電圧の生成に使用される複数のメモリセル105は、ロジック状態がユーザ入力に関係なく格納されるように構成され得る。すなわち、メモリセルに書き込まれた格納されたロジック1およびロジック0は、ユーザデータに関連しなくても良い。
メモリセル105はユーザデータと関連しない状態を格納している(例えば、状態は意味のある情報に関連付けられていない)が、メモリセル105はユーザの入力を介して選択され得る。すなわち、ユーザはリファレンス電圧を生成するために使用されるメモリセル105を選択できる。他のケースでは、メモリアレイ100を有する装置に電源が投入されるときに選択されるように、メモリセル105は予め決められている。いくつかのケースでは、メモリセル105は、デジット線が(例えば、センスコンポーネント125に接続されるのではなく)浮遊(floating)するか従来のメモリアレイ100構造中の電圧源(例えば、VCC/2)に配線で接続された(hard-wired)エッジメモリセル(例えば、エッジメモリセル145)である。他のケースでは、メモリセル105はエッジセルを除いたセルのセットであり得る(例えば、内部のメモリセル150のように、メモリセル105はエッジセルよりも内側のメモリセル105であり得る)。本明細書に記載の技術を使用して、2つのメモリセル105を用いてリファレンス電圧が生成され得る。しかし、任意の隅数のメモリセル105がリファレンス電圧の生成に使用され得る。リファレンス電圧の生成に使用されるメモリセル105は、互いに隣り合っていても良く、または、互いに離れていても良い。いくつかのケースでは、リファレンス電圧の生成に使用するメモリセル105の数を大きくすることは、リファレンス電圧の精度と安定性を大きくし得る。
本明細書に記載の技術を使用して、2つのメモリセル105を用いてリファレンス電圧が生成され得る。しかし、任意の数のメモリセル105がリファレンス電圧の生成に使用され得る。メモリセル105の数は偶数もしくは奇数であり得る。メモリセル105の数が偶数である場合、得られるリファレンス電圧はデジット線115上に存在する電圧の平均となり得る(例えば、2つの電圧値が使用される場合)。メモリセル105の数が奇数である場合、得られるリファレンス電圧は、他方の電圧よりも一方の電圧に近い値になり得る(例えば、2つの電圧値が使用される場合)。例えば、n>mの場合、リファレンス電圧は、m個のメモリセル105から供給される第2の電圧値よりも、n個のメモリセル105から供給される第1の電圧値に近い値になり得る。従って、リファレンス電圧は電圧の相対的重みに基づいて、用いる電圧の平均値とは異なる電圧値に適合し得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧は、2つ以上の電圧値を用いて生成され得る。
生成されたリファレンス電圧は、メモリアレイ100を有する装置の他のコンポーネントによって使用される前に、処理(例えば、アナログ信号からデジタル信号への変換)および格納され得る。いくつかのケースでは、格納されたリファレンス電圧はメモリアレイ100の使用もしくは状態の変化により、2つの個々のデジット線電圧の中間の値ではなくなり得る。例えば、格納されたリファレンス電圧が一定値のままであり得る間に、デジット線電圧の中間の電圧がもはや格納されたリファレンス電圧と同じ値ではなくなるように、デジット線電圧が変化し得る。このような場合、本明細書に記載された技術の実施によりリファレンス電圧がリフレッシュされるか、もしくは再生成される。
リファレンス電圧の再生成は、メモリコントローラ140(もしくは、メモリアレイ100の他のコンポーネント)によって検出されたある条件によって、引き起こされ得る。例えば、リファレンス電圧はメモリアレイ100が閾値の数の動作(例えば、読み出し動作もしくは書き込み動作)を行った後でリフレッシュされ得る。代替えとして、メモリアレイ100が物理的条件を経験したとき(例えば、メモリアレイ100が閾値の温度に達する)に、リフレッシュが引き起こされ得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧は周期的に(例えばタイマの満了で)リフレッシュされ得る。他のケースでは、リファレンス電圧はユーザからの入力に応じてリフレッシュされ得る。他の実施形態では、エラー修正臨界(error correction criticality)もしくはイベントが検出されたときに、リファレンス電圧がリフレッシュされ得る。例えば、検出(例えば、エラー修正コード(ECC)を介して)されたエラーの数が閾値よりも大きい場合、メモリコントローラ140はリファレンス電圧を更新することを決定し得る。メモリコントローラ140は、修正可能なエラーの数が最大値に達したときにもリファレンス電圧を修正し得る。
メモリセル105は、関連したワード線110およびデジット線115を活性化することにより、状態に設定もしくは書き込みまたは初期化され得る。前述のように、ワード線110の活性化は、対応する行のメモリセル105をそれらの個々のデジット線115に電気的に接続する。ワード線110が活性化されている間に関連するデジット線115を制御することにより、メモリセル105は書き込みされる。すなわち、ロジック値がメモリセル105に格納され得る。列デコーダ130は、例えば入力135などのメモリセル105に書き込まれるデータを受け付け得る。強誘電体コンデンサの場合、メモリセル105は強誘電体コンデンサにわたって電圧を印加することによって書き込まれる。この処理は以下に詳しく議論する。
いくつかのメモリ構造では、メモリセル105へのアクセスは格納されたロジック状態を劣化もしくは破壊し得るので、メモリセル105の元のロジック状態に戻すために、再書き込み動作もしくはリフレッシュ動作が行われ得る。例えば、DRAMでは、検知動作の間にコンデンサは部分的もしくは完全に放電され、格納されたロジック状態が壊れる。このため、検知動作の後で、ロジック状態は再書き込みされ得る。さらに、1つのワード線110を活性化することは、その行の全てのメモリセルを放電することになるので、その行のいくつかもしくは全てのメモリセル105が再書き込みされる必要があり得る。
DRAMを含むいくつかのメモリ構造では、外部電源によって定期的にリフレッシュされないと、時間とともに格納された状態を失い得る。例えば、充電されたコンデンサは時間とともにリーク電流により放電され、その結果、格納された情報を失う。これらのいわゆる揮発性メモリ装置のリフレッシュレートは比較的高く成り得る。例えば、DRAMでは1秒間に10回のリフレッシュ動作が使用され得る。このため、著しい電力消費をもたらす。より大きなメモリアレイでは、特に、バッテリーなどの有限の電力源に頼る移動装置の場合、より大きな電力消費はメモリアレイの配備もしくは動作を抑制し得る(例えば、供給電力、熱生成、材料の制限など)。しかし、強誘電体メモリセルは他のメモリ構造に比べて改善された性能をもたらし得る利点を有することができる。例えば、強誘電体メモリセルは蓄積電荷の劣化の影響を受けにくい傾向があるので、強誘電体メモリセル105を用いたメモリアレイ100は、より少ない数のリフレッシュを必要としうるか、もしくはリフレッシュを必要とせず、このため、動作のためにより小さい電力が必要となり得る。
メモリコントローラ140は、例えば行デコーダ120、列デコーダ130、およびセンスコンポーネント125などの様々なコンポーネントを通して、メモリセル105の動作(例えば、読み出し、書き込み、再書き込み、リフレッシュなど)を制御し得る。メモリコントローラ140は、所望のワード線110およびデジット線115を活性化するために、行アドレス信号および列アドレス信号を生成し得る。メモリコントローラ140は、メモリアレイ100の動作の間に使用される様々な電位をさらに生成し得るし、制御し得る。一般に、本明細書で議論される印加電圧の大きさ、形状、もしくは継続時間は、調整され得るか、または、変更され得るし、メモリアレイ100に対する様々な動作で異なり得る。さらに、メモリアレイ100中の1つ、複数、もしくは全てのメモリセル105は、同時にアクセスされ得る。例えば、全てのメモリセル105もしくは一群のメモリセル105が1つのロジック状態に設定されるリセット動作の間に同時にアクセスされ得る。
本明細書に記載しているように、ロジック0およびロジック1のデジット線電圧の中間であるリファレンス電圧を生成するために、強誘電体メモリセル105が使用され得る。強誘電体メモリセル105は、1つ置きのメモリセル105がロジック1もしくはロジック0を格納するように、交互の状態に置かれ得る。状態を格納した後、強誘電体メモリセル105は、個々のデジット線115が電荷共有する方法で読みだされ得る。電荷共有を通して電子を交換することにより、デジット線115は最初の複数のデジット線115電圧の間の平均値である平衡電圧に達し得る。この平衡電圧は、メモリアレイ100を有する装置中の他のコンポーネントによってリファレンス電圧として使用され得る。メモリセル105によって格納される状態の配置もしくはパターンを変更することによって、異なるリファレンス電圧値が生成され得る。
図2は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための回路200の例を説明する。回路200は、図1を参照しながら説明したメモリセル105、ワード線110、デジット線115、およびセンスコンポーネント125の例である強誘電体メモリセル105−a、ワード線110−a、デジット線115−a、およびセンスコンポーネント125−aを含む。回路200は、コンデンサ205などのロジック格納コンポーネントを含み得る。コンデンサ205は、プレート210およびセル底部215を含む導電性の端子を含み得る。これらの端子は絶縁強誘電体材料によって分離されている。前述のとおり、コンデンサ205を充電することもしくは放電すること(すなわち、コンデンサ205の強誘電体材料の分極化)により、様々な状態が格納され得る。コンデンサ205を分極化させるために必要な電荷の総量は、残留分極(PR)値と称されることがあり、コンデンサ205の全体の半分だけ充電される電圧を抗電圧(coercive voltage、VC)と記載することがある。
格納されたコンデンサ205の状態は、回路200に表わされている様々な素子の動作により、読み出しもしくは検知され得る。コンデンサ205は、デジット線115−aと電子的に通信し得る。従って、選択コンポーネント220が非活性化されているときに、コンデンサ205はデジット線115−aから分離され得るし、選択コンポーネント220が強誘電体メモリセル105−aを選択するために活性化されているときに、コンデンサ205は選択コンポーネント220を介してデジット線115−aに接続され得る。換言すると、メモリセル105−aは、コンデンサ205と電子的に通信する選択コンポーネント220を用いて選択され得る。ここで、強誘電体メモリセル105−aは選択コンポーネント220および強誘電体コンデンサ205を含む。いくつかのケースでは、選択コンポーネント220はトランジスタであり得、その動作は、トランジスタの閾値の大きさよりも大きい電圧をトランジスタゲートに印加することによって制御され得る。ワード線110−aは選択コンポーネント220を活性化し得る。例えば、ワード線110−aに印加された電圧がトランジスタゲートに印加されることで、コンデンサ205をデジット線115−aに接続し得る。
図2に描写された例では、コンデンサ205は強誘電体コンデンサである。コンデンサ205のプレート間の強誘電体材料のため、さらに詳しく以下で論じるように、コンデンサ205はデジット線115−aとの接続時に放電しないことができる。その代り、プレート210は外部電圧でバイアスされ得、その結果コンデンサ205の格納された電荷が変化する。格納された電荷の変化はコンデンサ205の最初の状態(すなわち、最初の状態がロジック1を格納したか、それともロジック0を格納したか)に依存する。その後、格納された電荷の変化は、メモリセル105−aに格納されたロジック状態を特定するために、センスコンポーネント125−aによってリファレンス225(例えば、リファレンス電圧)と比較され得る。
具体的な検知スキームもしくは処理は、多くの形式をとり得る。ある例では、デジット線115−aは固有キャパシタンスを有することができ、プレート210に電圧が印加されることに応じてコンデンサ205が充電もしくは放電しているときに、0ではない電圧を発現させる。固有キャパシタンスは、デジット線115−aの物理的性質(大きさを含む)によって決まり得る。デジット線115−aは多くのメモリセル105に接続し得るので、デジット線115−aは無視できないキャパシタンス(例えば、pFのオーダー)となる長さを有し得る。デジット線115−aの後続の電圧は、コンデンサ205の最初のロジック状態によって決まる可能性があり、センスコンポーネント125−aはこの電圧を他のメモリセル105によって生成されたリファレンス電圧と比較し得る。例えば、電圧はプレート210に印加される可能性があり、コンデンサ底部215の電圧は格納された電荷に関連して変わる可能性がある。コンデンサ底部215の電圧はセンスコンポーネント125−aでリファレンス電圧と比較される可能性があり、リファレンス電圧との比較は印加電圧によるコンデンサ205の電荷の変化を示し得るし、従って、メモリセル105−aに格納されているロジック状態を示し得る。電荷およびコンデンサ205中の電圧の関係は、図3を参照しながらさらに詳しく記載する。
メモリセル105−aに書き込むために、コンデンサ205にわたって電圧が印加され得る。様々な方法が使用され得る。1つの例では、選択コンポーネント220は、コンデンサ205をデジット線115−aに電気的に接続するためにワード線110−aを通して活性化され得る。デジット線115−aを通してプレート210およびセル底部215の電圧を制御することにより、電圧はコンデンサ205にわたって印加され得る。ロジック0を書き込むためには、プレート210はハイをとり得る(すなわち、正の電圧が印加され得る)し、セル底部215はローをとり得る(すなわち、グラウンド、事実上のグラウンドに接続される、もしくは、負の電圧が印加され得る)。ロジック1を書き込むためには逆の処理が行われる。すなわち、プレート210がローをとりセル底部215がハイになる。
コンデンサ205の読み出しおよび書き込み動作は、強誘電体装置に関連する非線形特性から構成され得る。図3は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートする強誘電体メモリセルについて、このような非線形特性の例をヒステリシス曲線300−aおよび300−bとともに説明する。ヒステリシス曲線300−aおよび300−bは、それぞれ、強誘電体メモリセル105への書き込み処理と読み出し処理の例を説明する。ヒステリシス曲線300は、強誘電体コンデンサ(例えば、図2のコンデンサ205)に格納された電荷Qを電圧Vの関数として描写している。
強誘電体材料は、自然発生する電気分極(すなわち、電界がなくても0ではない電気分極を維持する)によって特徴付けられる。強誘電体材料の例は、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、およびタンタル酸ストロンチウム・ビスマス(SBT)を含む。本明細書に記載する強誘電体コンデンサは、これらの強誘電体材料もしくは他の強誘電体材料を含み得る。強誘電体コンデンサ中の電気分極は、強誘電体材料の表面の正味荷電をもたらし、コンデンサの端子を通して反対の電荷を引き付ける。このため、電荷が強誘電体材料とコンデンサの端子の間の界面に格納される。比較的長時間にわたって(たとえ無期限にでも)外部から印加される電界がなくても電気分極が維持され得るため、例えばDRAMアレイで使用されているコンデンサと比べて、電荷のリークは著しく削減される。このことは、いくつかのDRAM構造について前述したようなリフレッシュ動作を行う必要を小さくする。
ヒステリシス曲線300はコンデンサの1つの端子の視点から理解され得る。例として、強誘電体が負の分極を有する場合、正の電荷が端子に蓄積される。同様に、強誘電体が正の分極を有する場合、負の電荷が端子に蓄積される。さらに、ヒステリシス曲線300中の電圧はコンデンサにわたっての電圧の差と方向を表わしていることも理解されるべきである。例えば、問題になっている端子に正の電圧を印加し、第2の端子をグラウンドに維持することによって、正の電圧が印加され得る。問題になっている端子をグラウンドに維持し、第2の端子に正の電圧を印加すること(すなわち、問題になっている端子を負に分極させるように正の電圧が印加され得る)によって、負の電圧が印加され得る。同様に、2つの正の電圧、2つの負の電圧、もしくは正の電圧と負の電圧の任意の組み合わせが、ヒステリシス曲線300中に示す電圧の差を生成するために、適切なコンデンサ端子に印加され得る。
ヒステリシス曲線300−aに描写したように、強誘電体材料は電圧の差が0の状態で正の分極もしくは負の分極を維持できるので、2つの可能な荷電状態(荷電状態305および荷電状態310)をもたらす。図3の例によると、荷電状態305はロジック0を表わし、荷電状態310はロジック1を表わす。いくつかの実施例では、メモリセルの動作のための他のスキームを適用するために、個々の荷電状態のロジック値は反対であっても良い。
ロジック0もしくはロジック1は、電圧を印加することにより、強誘電体材料の電気分極(その結果として、コンデンサの端子の電荷)を制御することによって、メモリセルに書き込まれ得る。例えば、コンデンサにわたって正味の正電圧315を印加すると、荷電状態305−aに達するまで電荷の蓄積が起こる。電圧315を除去すると、荷電状態305−aは0電位での荷電状態305に達するまでパス320をたどる。同様に、荷電状態310−aをもたらす正味の負電圧325を印加することにより、荷電状態310は書き込まれる。負電圧325を除去した後で、荷電状態310−aは0電位での荷電状態310に達するまでパス330をたどる。
強誘電体コンデンサの格納された状態を読み出しもしくは検知するために、コンデンサにわたって電圧が印加される。それに応じて、格納された電荷が変化し、変化の度合いは初期の荷電状態によって決まる。すなわち、コンデンサの格納された電荷の変化の度合いは、荷電状態305−bが最初に格納されていたか、荷電状態310−bが最初に格納されていたかによって変化する。例えば、ヒステリシス曲線300−bは、2つの可能な荷電状態(荷電状態305−bおよび荷電状態310−b)を図示する。正味の電圧335がコンデンサにわたって印加され得る。正の電荷として描写されているが、電圧335は負であっても良い。電圧335に応答して、荷電状態305−bはパス340をたどる。同様に、最初に荷電状態310−bが格納されていた場合、パス345をたどる。荷電状態305−cおよび荷電状態310−cの最終電位は、特定の検知動作および回路を含む多数の要因によって決まる。
いくつかのケースでは、最終電荷はメモリセルのデジット線の固有キャパシタンスによって決まり得る。例えば、コンデンサが電気的にデジット線に接続されて電圧335が印加される場合、デジット線の電圧はその固有キャパシタンスに起因して上がり得る。このため、センスコンポーネントで測定される電圧は電圧335と等しくない可能性があり、むしろ、デジット線の電圧によって決まり得る。ヒステリシス曲線300―b上の最終荷電状態305−cおよび310−cの電位は、従って、デジット線のキャパシタンスによって決まる可能性があり、ロードライン分析によって決定され得る。すなわち、荷電状態305−cおよび310−cはデジット線のキャパシタンスに関して定義され得る。その結果、コンデンサの電圧(電圧350および電圧355)は、異なり得るし、コンデンサの初期状態によって左右され得る。
リファレンス電圧と比較してコンデンサの電圧(例えば、電圧350および電圧355)を用いることにより、コンデンサの初期状態が判定され得る。例えば、リファレンス電圧は、印加された電圧335および電圧350の合計と、印加された電圧335および電圧355の合計の平均値である。比較に応じて、検知される電圧(例えば、印加された電圧335および電圧350の合計、または、印加された電圧335および電圧355の合計)は、リファレンス電圧よりも高いかもしくは低いかを判定され得る。その後、比較に応じて、強誘電体セルの値(すなわちロジック0もしくはロジック1)が判定され得る。
リファレンス電圧の値は読み出し動作の精度に影響し得る。例えば、値が高すぎる場合、ロジック状態1はロジック状態0と誤って読み出され得る。値が低すぎる場合、ロジック状態0はロジック状態1と誤って読み出され得る。従って、2つの異なるロジック状態の中間であるリファレンス電圧が使用され得る。このようなリファレンス電圧は本明細書に記載の技術を用いて生成され得る。このような技術はメモリセル105を用いるので、いくつかのケースでは、メモリアレイ100の特徴中の任意の変動がリファレンス電圧の生成に影響し得る。従って、デジット線と相対的なこの電圧の値は、メモリアレイ100の変化に関係なく維持され得る。
上述のように、メモリセル105の読み出しは格納されたロジック状態またはロジック値を劣化もしくは破壊し得る。しかし、強誘電体メモリセル105は読み出し動作の後でも最初のロジック状態を保持し得る。例えば、荷電状態305−bが格納されていて読み出し動作が行われた場合、電圧335が除去された後に例えばパス340を逆方向にたどることによって、荷電状態は最初の荷電状態305−bに戻り得る。
図4は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧を生成するための回路400の例を説明する。回路400は、2本のデジット線115の電荷共有から生成されたリファレンス電圧VREF435を出力し得る。回路400中に示された個々のコンデンサ205および選択コンポーネント220のペアは、図2を参照しながら記載されたセル105の例である。2つのセル105だけが図示されているが、本明細書に記載された技術は任意の数のセル105を用いて実装され得る。より多くのセル105を用いると、ノイズの影響を受けにくくできる。このため、生成されたリファレンス電圧の精度を増大させることができる。回路400は電子メモリアレイ(例えば強誘電体メモリアレイ100)のエッジに、またはアレイのエッジの内部(例えば、回路400の例のセルはエッジセルを除く)にセル105を含み得る。
回路400はコンデンサ205−aおよびコンデンサ205−bを含み得る。これらは図2を参照しながら記載した強誘電体コンデンサ205の例であり得る。コンデンサ205−aは、選択コンポーネント220−aの活性化がセル底部215−aをデジット線(DL)115−bに接続し、選択コンポーネント220−aの不活性化がセル底部215−aをデジット線115−bから分離するように、選択コンポーネント220−aと電子的に通信し得る。同様に、コンデンサ205−bは、選択コンポーネント220−bの活性化がセル底部215−bをデジット線115−cに接続し、選択コンポーネント220−aの不活性化がセル底部215−bをデジット線115−cから分離するように、選択コンポーネント220−bと電子的に通信し得る。選択コンポーネント220は、活性化電圧をワード線110−aに印加することによって活性化され得る。個々のコンデンサ205は、書き込み回路405および読み出し回路410と電子的に通信し得る。
書き込み回路405は、スイッチングコンポーネント415−aおよびスイッチングコンポーネント415―bなどの、多数のスイッチングコンポーネント415を含み得る。活性化されると、スイッチングコンポーネント415は2つのコンポーネントの間での電子の流れを可能にできる。不活性化されると、スイッチングコンポーネント415は2つのコンポーネントの間での電子の流れを止めることができる。図4に描写された例では、スイッチングコンポーネント415はトランジスタ(例えば、スイッチングコンポーネント415−aはPMOSトランジスタであり、スイッチングコンポーネント415−bはNMOSトランジスタである)であるが他の装置も使用され得る。従って、スイッチングコンポーネント415-aは電圧(例えば、グラウンドリファレンス電圧)をスイッチングコンポーネント415-aのゲートに(例えば、書き込み線WR1 420−aを介して)印加することによって活性化され得る。また、スイッチングコンポーネント415-bは電圧(例えば、正の電圧)をスイッチングコンポーネント415-bのゲートに(例えば、書き込み線WR0 420−bを介して)印加することによって活性化され得る。書き込み線WR1 420−aおよび書き込み線WR0 420−bに印加される電圧は個々のスイッチングコンポーネント415を作動(オン)させるために要求される閾値電圧を満たし得るし、書き込み電圧もしくは活性化電圧とも称される。いくつかのケースでは、コントローラは書き込み線420への電圧の印加を調整し得る。
書き込み回路405は、電圧源425−aおよび電圧源425−bなどの多くの電圧源425も含み得る。図4に描写された例では、電圧源425−aは正のレール電圧VCCであり得るし、電圧源425−bは事実上のグラウンドリファレンスGNDであり得る。スイッチングコンポーネント415−aは電圧源425−aに接続され得るし、スイッチングコンポーネント415−bは電圧源425−bに接続され得る。スイッチングコンポーネント415と電圧源425の間の接続は、間接的であっても良く、直接(例えば、配線で接続される)であっても良い。従って、スイッチングコンポーネント415−aが活性化されたとき(例えば、書き込み線WR1 420−aに活性化電圧を印加することによって)、デジット線115−bの電圧が電圧源425−aの電圧に変化する。すなわち、デジット線115−bの電圧がVCCになり得る。スイッチングコンポーネント415−bが活性化されたとき(例えば、書き込み線WR0 420−bに活性化電圧を印加することによって)、デジット線115−cの電圧が電圧源425−aの電圧に変化する。すなわち、デジット線115−cの電圧が0Vになり得る。図4に描写された例では、電圧源425−aはVCCであり、電圧源425−bはグラウンド(GND)である。しかし、異なる値の電圧源425が使用されても良い。いくつかの例では、電圧源425は書き込み回路405の外である。
書き込み回路405を活性化することにより、コンデンサ205−aは第1の状態に初期化され得るし、コンデンサ205−bは第2の状態に初期化され得る。各々の状態は個々のコンデンサ205にわたる電圧に関連付けられ得る。いくつかのケースでは、第1の状態はロジック1を格納することと等しく、第2の状態はロジック0を格納することと等しい。従って、セル105が読み出されるとき、デジット線115−bは第1の電圧(格納されたロジック1に対応する)を有し得るし、デジット線115−cは第2の電圧(格納されたロジック0に対応する)を有し得る。これらの電圧は、2本のデジット線電圧の中間であるリファレンス電圧を生成するために使用され得る。例えば、読み出し回路410は、電荷共有を起こすために、デジット線115−bとデジット線115−cをショートさせる。デジット線115−bとデジット線115−cは、平衡電圧に達するまで電子を交換し得る。デジット線115の電荷共有から得られた電圧は、読み出し回路410から出力されることができ、回路400を含む装置の他のコンポーネントのためのリファレンス電圧として使用されることができる。いくつかのケースでは、コントローラが回路400の動作を調整する。
図5は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートする強誘電体メモリセルアレイの動作のタイミング図500の例を説明する。タイミング図500は、軸505で表わされる電圧、および軸510で表わされる時間を含み、タイミング図500は例示的な回路400の書き込み動作を描写する。書き込み動作はコンデンサ205を交互の状態に初期化し得る。回路400の様々なコンポーネントの電圧も、タイミング図500に時間の関数として表わされている。例えば、タイミング図500は、ワード線電圧515、プレート電圧520、書き込み線電圧525−a、書き込み線電圧525−b、デジット線電圧530−a、およびデジット線電圧530−bを含む。
ワード線電圧515は、選択コンポーネント220が活性化され、コンデンサ205が選択されるように、選択コンポーネント220−aおよび選択コンポーネント220−bに印加され得る(例えば、ワード線電圧515は活性化電圧535まで増加され得る)。従って、デジット線115はそれらの個々のセル底部215に接続され得る。ワード線電圧515の印加の前は、スイッチングコンポーネント415は不活性である。ワード線電圧515の印加の後は、個々のコンデンサ205のプレートにプレート電圧520が印加され得る。また、スイッチングコンポーネント415が活性化するように、書き込み線電圧525が印加され得る。スイッチングコンポーネント415−bの活性化は、デジット線電圧530−aがグラウンドに引き下げられるように、電圧源425−bがデジット線115−cに印加されることを許容する。例として、選択コンポーネント220−bが活性化されると、セル底部215−bでみられる電圧はデジット線電圧530−aの電圧になる。従って、書き込み線電圧525−aが印加されると、デジット線電圧530−aは0Vになる。コンデンサ205−aにわたる電圧は、プレート電圧520とデジット線電圧530−aの間の効果的な差分である。プレート電圧520がハイでありデジット線電圧530−aがローであるので、正の電圧がコンデンサ205−aにわたって印加され、コンデンサ205−bのヒステリシスに従って、ロジック0に対応する電荷状態が生成される。
コンデンサ205−aでロジック1を格納するために、プレート電圧520は閾値(例えば、グラウンド)まで減少させられ得る。書き込み線電圧525−bが印加されたときに起こるスイッチングコンポーネント415−aの活性化は、デジット線電圧530―bがハイ(例えば、VCC)に引き上げられるように、電圧源425−aの電圧がデジット線115―bに印加されることを許容する。選択コンポーネント220−aが活性化されるため、セル底部215−aで見られる電圧はデジット線115―bで見られる電圧(例えば、デジット線電圧530−b)である。従って、コンデンサ205−aにわたる電圧は、効果的に、プレート電圧520とデジット線電圧530−bの間の違いである。プレート電圧520がロー(例えば、グラウンド)でデジット線電圧530−bがハイであるので、負の電圧がコンデンサ205−aに印加され、このため、コンデンサ205−aのヒステリシスに従ってロジック1に対応する電荷の生成が起こる。
プレート電圧520がグラウンドまで減少するとき、コンデンサ205―bにわたる電圧は0になり、ロジック0が格納される。同様に、デジット線電圧530−bがグラウンドまで減少するとき(例えば、書き込み線電圧525−aを減少し、スイッチングコンポーネント415−aを不活性化することにより)、コンデンサ205―aにわたる電圧は0になり、ロジック1が格納される。従って、コンデンサ205は交互の状態に初期化され得る。これらのロジック状態はリファレンス電圧を生成するために(例えば、読み出し回路410を活性化することにより)、読み出し動作の間に使用され得る。
図6は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための回路600の例を説明する。回路600は回路400の例でもあり得る。回路600のコンデンサ205は、図5を参照しながら記載したように交互の状態に初期化され得る。例えば、コンデンサ205−aはロジック1を格納し得るし、コンデンサ205−bはロジック0を格納し得る。書き込み回路405は、図4を参照しながら記載した書き込み回路405の例であり得る。代替として、書き込み回路405は、書き込み回路405と同じ動作を行うことができる異なる構成のコンポーネントを使用して実現されても良い。
読み出し回路410はスイッチングコンポーネント605−aおよびスイッチングコンポーネント605−bを含み得る。個々のスイッチングコンポーネント605は、選択コンポーネント220、コンデンサ205、および書き込み回路405と電子的に通信し得る。図6の例では、スイッチングコンポーネント605はトランジスタ(例えば、スイッチングコンポーネント605−aはPMOSトランジスタであり、スイッチングコンポーネント605−bはNMOSトランジスタである)であるが、他の装置も使用され得る。従って、スイッチングコンポーネント605−aは電圧をスイッチングコンポーネント605−aのゲート610−aに(例えば、読み出し線RD0 615−aを介して)印加することによって活性化され得る。また、スイッチングコンポーネント605−bは電圧をスイッチングコンポーネント605−bのゲート610−bに(例えば、読み出し線RD1 615−bを介して)印加することによって活性化され得る。読み出し線RD0 615−aおよび読み出し線RD1 615−bに印加される電圧は、読み出し電圧もしくは活性化電圧とも称される。いくつかのケースでは、コントローラは読み出し線615への電圧の印加を調整し得る。
スイッチングコンポーネント605の活性化は効果的にデジット線115−bとデジット線115−cをショートさせ得る。すなわち、スイッチングコンポーネント605の活性化は、2本のデジット線115の間での電子の交換を許容する。デジット線115が異なる電圧を有する場合、共通ノード620での電圧が個々のデジット線115電圧の間の平均値である平衡状態に達するまで、電子は2本のデジット線115の間を流れることができる。共通ノード620は、1つの電圧が計測され得る2つのコンポーネントの間の物理的接点に言及し得る。従って、読み出し回路410の活性化は、セル特性の機能である(また、そのため、様々である)リファレンス電圧VREF435を生成し得る。いくつかの例では、コントローラが回路600の動作を調整し得る。
従って、回路600は、第1の電圧源425−aと電子的に通信する第1の強誘電体セル205−a、および、第2の電圧源425−bと電子的に通信する第2の強誘電体セル205−bを含む電子メモリアレイの例である。図4の例では、第1の電圧源425−aは正の電圧源であり、第2の電圧源425−bはグラウンドリファレンスである。回路400は、さらに、第1の強誘電体セル205−aの第1のデジット線115−b、および、第2の強誘電体セル205−cの第2のデジット線115−cと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネント(例えば、スイッチングコンポーネント605もしくは読み出し回路410)も含む。回路600は、第1の強誘電体コンデンサ205−aと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネント415−a、および、第2の強誘電体コンデンサ205−bと電子的に通信する第3のスイッチングコンポーネント415−bも含み得る。第2のスイッチングコンポーネント415−aは第1の電圧源425−aに配線で接続され得るし、第3のスイッチングコンポーネント415−aは第2の電圧源425−bに配線で接続され得る
図7は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートする強誘電体メモリセルアレイの動作のためのタイミング図700の例を説明する。タイミング図700は、軸705上の電圧と軸710上の時間を含み、回路600の読み出し動作を表わし得る。読み出し動作は、異なる状態に初期化されたセルのデジット線電圧を用いて、リファレンス電圧VREF435を生成し得る。回路600の様々なコンポーネントの電圧は、タイミング図700中に時間の関数として表わされている。例えば、タイミング図700は、ワード線電圧515、プレート電圧520、デジット線電圧530−a、およびデジット線電圧530−bを含む。タイミング図700はタイミング図500に描写されたイベントの後に起こるイベントを表わし得る。従って、タイミング図700は、コンデンサ205−aがロジック1を格納し、コンデンサ205−bがロジック0を格納した後で、実行され得る。
リファレンス電圧VREF435を生成するために、選択コンポーネント220が活性化されるように、ワード線電圧515は閾値(例えば、活性化電圧535)まで増大され得る。選択コンポーネント220の活性化はセル底部215をそれらの個々のデジット線115に接続する。プレート電圧520は、図3を参照しながら説明したように、コンデンサ205の個々の電荷状態がそれらの最終電位まで移動するように、個々のコンデンサ205のプレートに印加される。プレート電圧520は、周期的なタイミングスケジュールもしくは回路600に含まれているアレイの温度変化に少なくとも部分的に基づいて、印加され得る。従って、第1の電圧(例えばデジット線電圧530−b)は、格納されたロジック1に対応するコンデンサ205−aのデジット線115−bで発現し得るし、第2の電圧(例えばデジット線電圧530−a)は、格納されたロジック0に対応するコンデンサ205−bのデジット線115−cで発現し得る。デジット線電圧530は、プレート電圧520の印加に少なくとも部分的に基づいて発現し得る。個々のコンデンサ205のセル底部215は、個々のコンデンサ205にわたる電圧を引いたプレート電圧520に追従(track)し得る。デジット線115は選択コンポーネント220を介してセル底部215に接続されているので、デジット線電圧530−aは閾値電圧715−bに達し得るし、デジット線電圧530−bは閾値電圧715−aに達し得る。
デジット線電圧530が安定化した後、読み出し回路410が活性化され得る(例えば、読み出し回路の活性化720が起こり得る)。図7の例では、読み出し回路410の活性化は読み出し線RD0 615−aおよび読み出し線RD1 615−bに活性化電圧を印加することを含み得る。従って、デジット線115−bは、デジット線115−cに接続(例えば、ショート)され得る。この接続は、平衡電荷状態に達するまでデジット線115間での電荷共有を可能にできる。すなわち、複数のデジット線115で共有している共通ノード620において1つの電圧(例えば、リファレンス電圧VREF435)に達するまで、複数のデジット線115は電子を交換できる。従って、リファレンス電圧435は、デジット線115−bで発現された電圧(例えばデジット線電圧530−b)およびデジット線115−cで発現された電圧(例えばデジット線電圧530−a)から生成され得る。リファレンス電圧VREF435は、閾値電圧715−aおよび閾値電圧715−bの中間の(もしくは、ほとんど中間の)値であり得る。すなわち、リファレンス電圧VREF435は複数のデジット線電圧530の間であり得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧は複数のデジット線電圧530の平均であり得る。従って、セルベースのリファレンス電圧が生成され得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧VREF435は、格納(例えば保存)される前、もしくは他のコンポーネント(例えばセンスコンポーネント125)に使用される前に、アナログ/デジタルコンバータを通過し得る。リファレンス電圧は、数字形式もしくはアナログ形式で(例えば、ある期間)保存され得る。
図8は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートするメモリアレイ100−aのブロック図800を示す。いくつかのケースでは、メモリアレイ100−aは電子メモリ装置と称されることがある。メモリアレイ100−aは、メモリコントローラ140−aとメモリセル105−a(図1および図2を参照しながら記載したメモリコントローラ140とメモリセル105の例であり得る)を含み得る。メモリアレイ100−aは、書き込み回路405−aと読み出し回路410−a(図4および図6を参照しながら記載した書き込み回路405と読み出し回路410の例であり得る)を含み得る。VREFコントローラ805は書き込み回路405−aおよび読み出し回路410−aと電子的に通信し得る(さらに、これらの動作を制御し得る)。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805はメモリアレイ100−aの特定の動作を制御し得る。メモリコントローラ140−aと別に図示しているが、VREFコントローラ805はメモリコントローラ140−aに統合され得るし、同じ場所に配置され得る。
メモリセル105−bは、多数のメモリセル105(いくつかもしくは全てがセルベースのリファレンス電圧の生成に使用される)を含む。例えば、図2および図4を参照しながら記載したように、メモリセル105−bは第1の強誘電体メモリセルおよび第2の強誘電体メモリセルを含み得る。第1の強誘電体メモリセルは第1の電圧源(例えば、VCC等の正の電圧源)と電子的に通信し得るし、第1の強誘電体コンデンサと第1の選択コンポーネントを含み得る。第2の強誘電体メモリセルは第2の電圧源(例えば、グラウンドリファレンス)と電子的に通信し得るし、第2の強誘電体コンデンサと第2の選択コンポーネントを含み得る。
メモリセル105−bは、メモリアレイ100−aのエッジもしくはメモリアレイ100−aの内部に位置し得る。いくつかの例では、セル105−bの個々のデジット線(図示せず)は、書き込み回路405−aおよび読み出し回路410−aと電子的に通信する。いくつかの例では、書き込み回路405−aの第1のスイッチングコンポーネントは第1の電圧源に接続され得るし、書き込み回路405−aの第2のスイッチングコンポーネントは第2の電圧源に接続され得る。スイッチングコンポーネントと電圧源の間の接続は、間接的もしくは直接(例えば、配線で接続)であり得る。第1のスイッチングコンポーネントは第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得るし、第2のスイッチングコンポーネントは第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得る。
VREFコントローラ805は、選択コンポーネントと電子的に通信し得るし、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントを活性化することができる。VREFコントローラ805は、第1の強誘電体コンデンサの第1の電圧(例えば、ロジック1電圧)、および第2の強誘電体コンデンサの第2の電圧(例えば、ロジック0電圧)を判定することもできる。判定は、少なくとも部分的に第1および第2の選択コンポーネントの活性化に基づき得る。VREFコントローラ805は、発現した第1の電圧および発現した第2の電圧からリファレンス電圧を生成し得る。リファレンス電圧は、発現した第1の電圧および発現した第2の電圧の間の値を有し得る。
いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントの活性化を引き起こす(トリガする)ための条件を検出することができる。従って、選択コンポーネントの活性化は、少なくとも部分的に検出されたトリガ条件に基づき得る。いくつかのケースでは、トリガ条件は温度変化である(例えば、メモリアレイ100−a、もしくはメモリアレイ100−aの特定のコンポーネントの温度変化)。他の例では、トリガ条件はタイマの満了である。いくつかのケースでは、トリガ条件は動作閾値を超えたときであり得る。例えば、選択コンポーネントは、メモリアレイ100−aの他のセル105への読み出し動作が閾値の数だけ発生した後で選択され得る。いくつかのケースでは、選択コンポーネントは、検出されたエラーをECCが修正できないことを検出したとき、または検出されたエラー数が閾値を越えたことを検出した場合に選択され得る。選択コンポーネントの活性化は、図5および図7を参照しながら記載した読み出し動作もしくは書き込み動作を開始し得る。読み出し動作もしくは書き込み動作は、リファレンス電圧VREFの値をリフレッシュし得る。
いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、読み出し回路410−aの第1のスイッチングコンポーネントおよび第2のスイッチングコンポーネントと電子的に通信し得る。VREFコントローラ805は、スイッチングコンポーネントと電子的に通信する選択コンポーネントの2本のデジット線115の間で電荷共有が起こるように、スイッチングコンポーネントを活性化できる。電荷共有は、リファレンス電圧をもたらし得る、もしくは生成し得る。従って、リファレンス電圧は少なくとも部分的に第1および第2のスイッチングコンポーネントの活性化に基づいて格納され得る。いくつかのケースでは、格納(例えば記憶)されるか、またはメモリアレイ100−aの他のコンポーネントに使用される前に、リファレンス電圧はアナログ/デジタル(A/D)コンバータ830へ通過させられ得る。A/Dコンバータ830の出力は、センスコンポーネント125−aのためのリファレンスとして使用されるために、リファレンスコンポーネント820へ通過させられ得る。
メモリコントローラ140−aは、バイアスコンポーネント810およびタイミングモジュール815を含み得るし、図1〜図7に記載したようにメモリアレイ100−aを操作できる。メモリコントローラ140−aは、ワード線110−b、デジット線115−d、センスコンポーネント125−a、およびプレート210−a(図1もしくは図2を参照しながら記載したワード線110、デジット線115、センスコンポーネント125、およびプレート210の例であり得る)と電子的に通信し得る。メモリアレイ100−aは、リファレンスコンポーネント820およびラッチ825も含み得る。メモリアレイ100−aのコンポーネントは、互いに電子的に通信しうるし、図1〜図7に記載した機能を実行し得る。いくつかのケースでは、リファレンスコンポーネント820、センスコンポーネント125−a、およびラッチ825は、メモリコントローラ140−aのコンポーネントであり得る。
メモリコントローラ140−aは、ワード線110−b、プレート210−a、もしくはデジット線115−dを、これらの様々なノードに電圧(例えば活性化電圧)を印加することにより活性化するように構成され得る。例えば、バイアスコンポーネント810は、前述のようにメモリセル105−bの読み出しもしくは書き込みを行うようにメモリセル105−bを操作するための電圧を印加するように構成され得る。いくつかのケースでは、メモリコントローラ140−bは、図1を参照しながら記載した行デコーダ、列デコーダ、もしくは両方を含み得る。このことは、メモリコントローラ140−aが1つ以上のメモリセル105にアクセスできるようにする。バイアスコンポーネント810はセンスコンポーネント125−aの動作のための電圧を提供できる。
いくつかのケースではメモリコントローラ140−aは、タイミングモジュール815を用いて動作し得る。例えば、タイミングモジュール815は、本明細書に記載した読み出しおよび書き込みなどのメモリ機能を実行するためのスイッチングならびに電圧の印加のタイミングを含む、様々なワード線選択もしくはプレートバイアスのタイミングを制御し得る。いくつかのケースでは、タイミングモジュール815はバイアスコンポーネント810の動作を制御し得る。
いくつかのケースでは、バイアスコンポーネント810およびタイミングモジュール815の役割のいくつかもしくは全てが、VREFコントローラ805によって実行され得る。例えば、VREFコントローラ805は、書き込み回路405−a、読み出し回路410−a、およびメモリセル105−bで使用されるバイアス電圧のタイミングと印加に対して責任があり得る。VREFコントローラ805は、メモリアレイ100−aの第1の強誘電体コンデンサへの第1の電圧の印加、およびメモリアレイ100−aの第2の強誘電体コンデンサへの第2の電圧の印加を容易にし得る。いくつかのケースでは、リファレンスコンポーネント820は、第1の強誘電体コンデンサのデジット線に発現した第1の電圧、および第2の強誘電体コンデンサのデジット線に発現した第2の電圧から生成されたリファレンス電圧を格納し得る。リファレンス電圧の値は、2つの強誘電体コンデンサのデジット線上で発現した電圧の間であり得る。例えば、リファレンス電圧の値は、第1の電圧と第2の電圧の平均であり得る。いくつかのケースでは、リファレンス電圧はアナログ信号からデジタル信号に変換される。
いくつかの例では、VREFコントローラ805は、第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントを活性化し得る。VREFコントローラ805は、第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントも活性化し得る。このようなケースでは、第1のスイッチングコンポーネントおよび第2のスイッチングコンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、第1の電圧が第1の強誘電体コンデンサに印加され得るし、第2の電圧が第2の強誘電体コンデンサに印加され得る。VREFコントローラ805は、第1のデジット線および第2のデジット線と電子的に通信する1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントも活性化できる。このようなケースでは、1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、リファレンス電圧が検出される。
いくつかの例では、VREFコントローラ805は、第1の強誘電体コンデンサを選択するために第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化できる。VREFコントローラ805は、第2の強誘電体コンデンサを選択するために第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントも活性化できる。いくつかのケースでは、メモリアレイ100の電源投入動作に少なくとも部分的に基づいて、第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサが選択される。すなわち、リファレンス電圧を生成するために使用されるセル105は予め決められていても良い。他のケースでは、第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサはユーザからの入力によって選択される。すなわち、ユーザは、リファレンス電圧を生成するために使用するセル105を選択できる。
時間が経過した後、もしくは多くの動作(例えば、メモリアレイ100−aの他のセル105の読み出し動作)の後で、リファレンス電圧は劣化し得る。従って、図5および図7を参照しながら記載した読み出し動作および書き込み動作を繰り返すことによって、リファレンス電圧はリフレッシュされ得る。従って、VREFコントローラは、第1の電圧を第1の強誘電体コンデンサに再度印加でき、第2の電圧を第2の強誘電体コンデンサに再度印加できる。再度の印加は、第1の強誘電体コンデンサの第1の状態(例えば、ロジック1)、および第2の強誘電体コンデンサの第2の状態(例えば、ロジック0)を修復できる。いくつかの例では、再度の印加は、周期的なタイミングスケジュールに少なくとも部分的に基づき得る。他のケースでは、再度の印加は、第1の強誘電体コンデンサの第1の状態および第2の強誘電体コンデンサの第2の状態を修復するために、アレイの温度変化に少なくとも部分的に基づき得る。
いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第1の供給電圧をメモリアレイ100−aの第1の強誘電体コンデンサに印加できる。VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントに第1の書き込み電圧を印加することもできる。従って、第1の供給電圧は少なくとも部分的に第1の書き込み電圧の印加に基づいて印加され得る。VREFコントローラ805は第2の共有電圧をメモリアレイ100−aの第2の強誘電体コンデンサに印加できる。第2の供給電圧は第1の供給電圧と異なる。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第2の選択コンポーネントと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントに第2の書き込み電圧を印加する。このようなケースでは、第2の供給電圧は少なくとも部分的に第2の書き込み電圧の印加に基づいて印加され得る。
VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントと第2の選択コンポーネントの共通ノードでのリファレンス電圧を決定しうる。第1の選択コンポーネントは第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得るし、第2の選択コンポーネントは第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信し得る。VREFコントローラ805は、共通ノードでのリファレンス電圧をメモリアレイ100−aの動作のためのリファレンス電圧として使用できる。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805は、第1の選択コンポーネントの第1のデジット線115および第2の選択コンポーネントの第2のデジット線115と電子的に通信する1つ以上のスイッチングコンポーネントに、活性化電圧を印加できる。この印加は2本のデジット線115の間の電荷共有を可能にし得る。従って、共通ノードでのリファレンス電圧の決定は、少なくとも部分的に活性化電圧の印加に基づき得る。
上記のように、VREFコントローラ805は、メモリアレイ100−aの特定の動作を制御できる。例えば、VREFコントローラ805は、書き込み回路405−a、読み出し回路410−a、およびメモリセル105−bへの活性化電圧の印加を調整できる。活性化電圧の印加は、図5および図7を参照しながら記載した読み出し動作および書き込み動作を可能にする。VREFコントローラ805は、活性化電圧を印加する他のコンポーネントと通信することによって、これらの動作のいくつかあるいは全てのステップを促進する。代替として、VREFコントローラ805は、自身で活性化電圧の印加を行うことができる。いくつかのケースでは、VREFコントローラ805はメモリコントローラ140−aと共に、本明細書に記載の動作を実行する。従って、ある例では、本明細書に記載の動作は、バイアスコンポーネント810、タイミングモジュール815、およびVREFコントローラ805の1つ以上によって実行されるか、または促進される。
リファレンスコンポーネント820はセンスコンポーネント125−aのためのリファレンス信号を生成する様々なコンポーネントを含み得る。いくつかのケースでは、リファレンスコンポーネント820はメモリセル105−bによって生成されたリファレンス電圧のバージョンを受信する。リファレンス電圧はアナログ形式もしくはデジタル形式であり得る。リファレンスコンポーネント820は、メモリセル105−bからのリファレンス電圧を用いてリファレンス信号を生成するように特に構成された回路を含み得る。いくつかの例では、リファレンスコンポーネント820は、図3を参照しながら記載したように、2つの検知電圧(sense voltage)の間の電圧を出力するように構成され得る。
センスコンポーネント125−aはある動作を行うためにリファレンス信号を使用し得る。例えば、センスコンポーネント125−aは、メモリセル105−bからの(デジット線115−bを介した)信号を、リファレンスコンポーネント820からのリファレンス信号と比較できる。その後、ロジック状態の判定に際して、センスコンポーネント125−aは、出力をラッチ825に格納できる(メモリアレイ100−aが部品であるメモリ装置を用いた電子装置の動作に従って使用され得る)。
図9は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成をサポートするシステム900の例を説明する。システム900は、様々なコンポーネントに接続するためもしくは物理的にサポートするために、プリント基板であり得るかまたはプリント基板を含み得る装置905を含む。装置905は図1および図8を参照しながら記載したメモリアレイ100の例であり得るメモリアレイ100−bを含む。メモリアレイ100−bは、図1および図8を参照しながら記載したメモリコントローラ140の例、ならびに図1、図2、図4、図6および図8を参照しながら記載したメモリセル105の例であり得る、メモリコントローラ140−bおよびメモリセル105−cを含み得る。装置905は、プロセッサ910、BIOSコンポーネント915、周辺コンポーネント920、および入出力制御コンポーネント925も含み得る。装置905のコンポーネントはバス930を介して互いに電子的に通信し得る。
プロセッサ910は、メモリコントローラ140−bを介してメモリアレイ100−aを操作するように構成され得る。メモリコントローラ140−bは、メモリコントローラ140、メモリコントローラ140−a、VREFコントローラ805、もしくはこれらの組み合わせの例である。いくつかのケースでは、プロセッサ910は、図1および図8を参照しながら記載したメモリコントローラ140、あるいは、図8を参照しながら記載したVREFコントローラ805の機能を実行し得る。他のケースでは、メモリコントローラ140−bはプロセッサ910中に統合され得る。プロセッサ910は汎用のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラム可能なロジック装置、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネントであっても良く、または、プロセッサ910はこれらの種類のコンポーネントの組み合わせであっても良く、プロセッサ910は、セルベースのリファレンス電圧の生成を含む、本明細書に記載した様々な種類の機能を実行できる。プロセッサ910は、例えば、装置905に様々な機能やタスクを実行させるために、メモリアレイ100−bに格納されたコンピュータ読み出し可能な命令を実行するように構成され得る。
BIOSコンポーネント915は、ファームウェアとして動作するベーシック・インプット/アウトプット・システム(BIOS)(システム900の様々なハードウェアコンポーネントを初期化および動作させることができる)を含むソフトウェアコンポーネントであり得る。BIOSコンポーネント915は、プロセッサ910と様々なコンポーネント(例えば、周辺コンポーネント920、入出力制御コンポーネント925など)の間のデータの流れも管理できる。BIOSコンポーネント915は、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、もしくは、任意の他の不揮発性メモリに格納されたプログラムまたはソフトウェアを含み得る。
周辺コンポーネント920は、任意の入力装置もしくは出力装置、または、装置905に統合されるこれらの装置のインタフェースであり得る。例は、ディスクコントローラ、サウンドコントローラ、グラフィックコントローラ、イーサネットコントローラ、モデム、USBコントローラ、シリアルポートもしくはパラレルポート、あるいは、周辺コンポーネントインターコネクト(PCI)またはアクセラレーテッド・グラフィックス・ポート(AGP)スロットなどの周辺カードスロットを含み得る。
入出力制御コンポーネント925は、プロセッサ910と周辺コンポーネント920、入力装置935、もしくは出力装置940の間のデータ通信を管理することができる。入出力制御コンポーネント925は、装置905に統合されていない周辺装置を管理することもできる。いくつかのケースでは、入出力制御コンポーネント925は、外部周辺装置への物理的な結合もしくはポートを表す。
入力935は、装置905もしくは装置905のコンポーネントに入力を提供する装置または装置905への外部信号を表し得る。それはユーザインタフェースもしくは他の装置間のインタフェースを含み得る。いくつかのケースでは、入力935は周辺コンポーネント920を介して装置905と連動する周辺装置であり得、または、入出力制御コンポーネント925によって管理され得る。
出力装置940は、装置905もしくは装置905のコンポーネントから出力を受信するように構成された装置または装置905への外部信号を表し得る。出力940の例は、ディスプレイ、オーディオスピーカー、プリント装置、他のプロセッサ、もしくはプリント基板などを含み得る。いくつかのケースでは、出力940は周辺コンポーネント920を介して装置905と連動する周辺装置であり得、または、入出力制御コンポーネント925によって管理され得る。
メモリコントローラ140−b、装置905、および、メモリアレイ100−bのコンポーネントは、それらの機能を実行するために設計された回路により作り上げられても良い。これは、本明細書に記載された機能を実行するように構成された様々な回路素子(例えば、導電線、トランジスタ、コンデンサ、コイル、抵抗、増幅器、または、他の能動素子もしくは受動素子)を含み得る。
図10は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための方法1000を説明するフローチャートを示す。方法1000の動作は、図1、図8および図9を参照しながら説明したように、メモリアレイ100によって実行され得る。例えば、方法1000の動作は、図1、図8および図9を参照しながら説明したように、メモリコントローラ140によって実行され得る。いくつかの例では、メモリコントローラ140は、以下に記載する機能を実行するためにメモリアレイ100の機能素子を制御するためのコードのセットを実行できる。追加的もしくは代替的に、メモリコントローラ140は、特殊用途向けハードウェアを用いて以下に記載する態様の機能を実行することができる。
ブロック1005において、方法はアレイの第1の強誘電体コンデンサのデジット線上に第1の電圧を発現させることを含み得る。いくつかのケースでは、方法は、第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第1の電圧は少なくとも部分的に印加に基づいて発現される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1005の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1010において、方法はアレイの第2の強誘電体コンデンサのデジット線上に第2の電圧を発現させることを含み得る。発現された第2の電圧は発現された第1の電圧とは異なり得る。いくつかのケースでは、方法は、第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第2の電圧は少なくとも部分的に印加に基づいて発現される。
いくつかの実施例では、方法は、第1の強誘電体コンデンサを選択するために第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化すること、および、第2の強誘電体コンデンサを選択するために第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントを活性化することを含む。第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサは、強誘電体メモリセルのアレイの電源投入動作に少なくとも部分的に基づいて選択されても良い。代替的に、第1の強誘電体コンデンサおよび第2の強誘電体コンデンサはユーザからの入力によって選択される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1010の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1015において、方法は、発現された第1の電圧および発現された第2の電圧からリファレンス電圧を生成することを含み得る。リファレンス電圧は、発現された第1の電圧と発現された第2の電圧の間の値を有し得る。リファレンス電圧の値は、第1の電圧と第2の電圧の間の平均であっても良い。いくつかのケースでは、リファレンス電圧を格納することは、第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化すること、第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントを活性化すること、ならびに、第1の選択コンポーネントの第1のデジット線および第2の選択コンポーネントの第2のデジット線が接続するノードでのリファレンス電圧を検出することを含む。
方法は、第1のデジット線および第2のデジット線と電子的に通信する1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントを活性化することをさらに含み得る。リファレンス電圧は、1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントの活性化に部分的に基づいて検出され得る。いくつかの実施例では、リファレンス電圧はアナログ信号からデジタル信号に変換される。いくつかのケースでは、方法は、第1の強誘電体コンデンサの第1の状態および第2の強誘電体コンデンサの第2の状態を復元するために、第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加すること、および、第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加することを含む。電圧の印加は、周期的なタイミングスケジュールに少なくとも部分的に基づき得る。電圧の印加は、アレイの温度変化に少なくとも部分的に基づき得る。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1015の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
図11は、本開示の様々な実施形態に従ったセルベースのリファレンス電圧の生成のための方法を説明するフローチャートを示す。方法1100の動作は、図1、図8および図9を参照しながら記載したように、メモリアレイ100によって実行され得る。例えば、方法1100の動作は、図1、図8および図9を参照しながら記載したように、メモリコントローラ140によって実行され得る。いくつかの例では、メモリコントローラ140は、以下に記載する機能を実行するためにメモリアレイ100の機能素子を制御するためのコードのセットを実行できる。追加的もしくは代替的に、メモリコントローラ140は、特殊用途向けハードウェアを用いて以下に記載する態様の機能を実行することができる。
ブロック1105において、方法はメモリアレイの第1の強誘電体コンデンサに第1の供給電圧を印加することを含み得る。いくつかのケースでは、方法は、第1の選択コンポーネントと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントに第1の書き込み電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第1の書き込み電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて第1の供給電圧が印加される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1105の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1110において、方法はアレイの第2の強誘電体コンデンサに第2の供給電圧を印加することを含み得る。第2の供給電圧は第1の供給電圧と異なり得る。いくつかのケースでは、方法は、第2の選択コンポーネントと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントに第2の書き込み電圧を印加することを含む。このようなケースでは、第2の書き込み電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて第2の供給電圧が印加される。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1110の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1115において、方法は、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントの共通ノードでのリファレンス電圧の決定を含み得る。第1の選択コンポーネントは第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信可能であり得るし、第2の選択コンポーネントは第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信可能であり得る。いくつかのケースでは、方法は、第1の選択コンポーネントの第1のデジット線および第2の選択コンポーネントの第2のデジット線と電子的に通信する、1つ以上のスイッチングコンポーネントに活性化電圧を印加することを含む。このようなケースでは、共通ノードでのリファレンス電圧の決定は、活性化電圧の印加に少なくとも部分的に基づく。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1115の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
ブロック1120において、方法は、共通ノードでのリファレンス電圧をメモリアレイの動作のためのリファレンスとして使用することを含み得る。ある実施例では、図8を参照しながら記載したように、ブロック1120の動作はVREFコントローラ805もしくはバイアスコンポーネント810によって実行または促進され得る。
従って、方法1000および方法1100は、セルベースのリファレンス電圧の生成のために提供され得る。方法1000および方法1100は可能な実装を記述しており、他の実装が可能になるように、動作およびステップは並べ替えされ得るか、または修正され得ることは留意されるべきである。いくつかの実施例では、2つ以上の方法1000および方法1100が組み合わせられても良い。
強誘電体メモリセルのアレイを操作する方法が記載される。方法は、前記アレイの第1の強誘電体コンデンサのデジット線に第1の電圧を発現させることと、前記アレイの第2の強誘電体コンデンサのデジット線に、前記発現した第1の電圧とは異なる第2の電圧を発現させることと、前記発現した第1の電圧および前記発現した第2の電圧からリファレンス電圧を生成することを含むことができ、前記リファレンス電圧は、前記発現した第1の電圧と前記発現した第2の電圧の間の値を有する。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加する(ここで、前記第1の電圧は当該印加に少なくとも部分的に基づいて発現される)ため、および、前記第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加する(前記第2の電圧は当該印加に少なくとも部分的に基づいて発現される)ためのプロセス、機構、手段、もしくは命令を含むことができる。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化するため、前記第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントを活性化するため、および、前記第1の選択コンポーネントの第1のデジット線、および前記第2の選択コンポーネントの第2のデジット線に接続するノードで前記リファレンス電圧を検出するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1のデジット線および前記第2のデジット線と電子的に通信する1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントを活性化するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができ、前記1つ以上の追加的なスイッチングコンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、前記リファレンス電圧が検出される。以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記リファレンス電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサを選択するために、前記第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第1の選択コンポーネントを活性化するため、および、前記第2の強誘電体コンデンサを選択するために、前記第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2の選択コンポーネントを活性化するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。
以上に記載した方法のいくつかの例では、前記第1の強誘電体コンデンサおよび前記第2の強誘電体コンデンサは、強誘電体メモリセルの前記アレイの電源投入動作に少なくとも部分的に基づいて選択される。以上に記載した方法のいくつかの例では、前記第1の強誘電体コンデンサおよび前記第2の強誘電体コンデンサは、ユーザからの入力に応じて選択される。以上に記載した方法のいくつかの例では、前記リファレンス電圧の値は、前記発現した第1の電圧および前記発現した第2の電圧の平均を含む。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサの第1の状態および前記第2の強誘電体コンデンサの第2の状態を復元するために、周期的なタイミングスケジュールに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加し、前記第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサの第1の状態および前記第2の強誘電体コンデンサの第2の状態を復元するために、前記アレイの温度変化に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加し、前記第2の強誘電体コンデンサのプレートに電圧を印加するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。
強誘電体メモリセルのアレイを操作する方法が記載される。方法は、前記アレイの第1の強誘電体コンデンサに第1の供給電圧を印加すること、前記アレイの第2の強誘電体コンデンサに、前記第1の供給電圧とは異なる第2の供給電圧を印加すること、第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントの共通ノードにおいてリファレンス電圧を決定することであって、前記第1の選択コンポーネントは前記第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信しており、前記第2の選択コンポーネントは前記第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信していること、および、前記共通ノードでの前記リファレンス電圧を前記アレイの動作のためのリファレンスとして使用することを含むことができる。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の選択コンポーネントと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネントに第1の書き込み電圧を印加する(ここで、前記第1の供給電圧は前記第1の書き込み電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて印加され)ため、および、前記第2の選択コンポーネントと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントに第2の書き込み電圧を印加する(ここで、前記第2の供給電圧は前記第2の書き込み電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて印加される)ためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。
以上に記載した方法と装置のいくつかの例は、前記第1の選択コンポーネントの第1のデジット線および前記第2の選択コンポーネントの第2のデジット線と電子的に通信する1つ以上のスイッチングコンポーネントに活性化電圧を印加することであって、前記活性化電圧の印加に少なくとも部分的に基づいて、前記共通ノードでの前記リファレンス電圧を決定するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含むことができる。
電子メモリアレイが記載される。電子メモリアレイは、第1の強誘電体コンデンサおよび第1の選択コンポーネントを含み、第1の電圧源と電子的に通信する第1の強誘電体セル、第2の強誘電体コンデンサおよび第2の選択コンポーネントを含み、第2の電圧源と電子的に通信する第2の強誘電体セル、および、前記第1の強誘電体セルの第1のデジット線および前記第2の強誘電体セルの第2のデジット線と電子的に通信する第1のスイッチング手段を含むことができる。
以上に記載された電子メモリアレイのいくつかの例では、前記第1の電圧源は正の電圧源を含み、前記第2の電圧源はグラウンドリファレンスを含む。以上に記載された電子メモリアレイのいくつかの例では、前記第1の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントは前記第1の電圧源に配線で接続されており、前記第2の強誘電体コンデンサと電子的に通信する第3のスイッチングコンポーネントは前記第2の電圧源に配線で接続されている。以上に記載された電子メモリアレイのいくつかの例では、前記第1の強誘電体セルは前記第2の強誘電体セルに隣接する。
以上に記載された電子メモリアレイのいくつかの例は、前記アレイのエッジの第1のセルのセット、および前記第1のセルのセットを含まない第2のセルのセットをさらに含むことができ、前記第1のセルのセットは、前記第1の強誘電体セルおよび前記第2の強誘電体セルを含む。以上に記載された電子メモリアレイのいくつかの例は、前記アレイのエッジの第1のセルのセット、および、前記第1のセルのセットを含まない第2のセルのセットをさらに含み、前記第2のセルのセットは、前記第1の強誘電体セルおよび前記第2の強誘電体セルを含む。
電子メモリ装置が記載される。電子メモリ装置は、第1の強誘電体コンデンサ、第2の強誘電体コンデンサ、前記第1の強誘電体コンデンサおよび第1の電圧源と電子的に通信する第1の選択コンポーネント、前記第2の強誘電体コンデンサおよび前記第1の電圧源とは異なる第2の電圧源と電子的に通信する第2の選択コンポーネント、および、前記第1の選択コンポーネントおよび前記第2の選択コンポーネントと電子的に通信するコントローラを含むことができる。前記コントローラは、前記第1の選択コンポーネントおよび前記第2の選択コンポーネントを活性化し、前記第1および第2の選択コンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の強誘電体コンデンサの第1の電圧および前記第2の強誘電体コンデンサの第2の電圧を決定し、前記第1の電圧と前記第2の電圧の間の違いに少なくとも部分的に基づくリファレンス電圧を格納する。
装置が記載される。装置は、前記第1の選択コンポーネントおよび前記第2の選択コンポーネントを活性化するための手段(ここで、第1の選択コンポーネントは、前記第1の強誘電体コンデンサおよび第1の電圧源と電子的に通信し、第2の選択コンポーネントは、前記第2の強誘電体コンデンサおよび前記1の電圧源と異なる第2の電圧源と電子的に通信し)、前記第1および第2の選択コンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の強誘電体コンデンサの第1の電圧および第2の強誘電体コンデンサの第2の電圧を決定するための手段、並びに、前記第1の電圧と前記第2の電圧の違いに少なくとも部分的に基づくリファレンス電圧を格納するための手段を含むことができる。
以上に記載された装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサ、前記第2の強誘電体コンデンサ、およびコントローラと電子的に通信する第1のスイッチングコンポーネント、並びに、前記第1の強誘電体コンデンサ、前記第2の強誘電体コンデンサ、および、前記コントローラと電子的に通信する第2のスイッチングコンポーネントをさらに含む。以上に記載された装置は、前記第1のスイッチングコンポーネントおよび前記第2のスイッチングコンポーネントを活性化するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令をさらに含み、前記リファレンス電圧は、前記第1および第2のスイッチングコンポーネントの活性化に少なくとも部分的に基づいて格納される。
以上に記載された装置のいくつかの例は、トリガ条件を検出するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令を含み、前記第1の選択コンポーネントおよび第2の選択コンポーネントの活性化は、前記トリガ条件に少なくとも部分的に基づく。
以上に記載された装置のいくつかの例では、前記トリガ条件は、温度変化、タイマの満了、動作閾値、もしくは誤り訂正符号(ECC)イベントの少なくとも1つを含む。
以上に記載された装置のいくつかの例は、前記第1の強誘電体コンデンサの第1のデジット線および前記第2の強誘電体コンデンサの第2のデジット線と電子的に通信するアナログ/デジタルコンバータをさらに含むことができる。以上に記載された装置のいくつかの例は、前記アナログ/デジタルコンバータの出力を前記リファレンス電圧として格納するためのプロセス、機構、手段、もしくは命令を含む。
本明細書で述べたことは一例を提供するものであって、特許請求の範囲に記載された範囲、応用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなしに、上述した構成要素の機能や配置を変更してもよい。様々な例は、適宜、様々な手順又はコンポーネントを省略、置換、または追加するものであってもよい。また、ある例に関して述べた特徴を、他の例で組み合わせるようにしてもよい。
本明細書で添付図面と関連付けて説明したことは、例示的な構成を述べたものであって、実施可能なまたは特許請求の範囲の主旨内にある全ての実施例を示したわけではない。ここで使用した「実施例」及び「例示的な」という用語は、「実施例、実例、もしくは例としての役割をなす」という意味であって、「好ましい」や「他の実施例よりも有利な」という意味ではない。詳細な説明は、本明細書で記載する技術についての理解を提供するために、詳細な具体例を含んでいる。しかし、本開示の技術は、それらの詳細な具体例なしでも実施され得る。ある例では、記述した例の概念を不明瞭にするのを避けるために、周知の構造及び装置をブロック図の形で示してある。
添付図面において、同様なコンポーネントもしくは構造は、同じ参照符号を有し得る。さらに、同じタイプの様々なコンポーネントは、参照符号の後に、ダッシュと、同様なコンポーネント間を区別する第2の符号とを付すことによって、区別され得る。第1の参照符号が本明細書中で使用される場合、この記載は、第2の参照符号にかかわらず、同じ第1の参照符号を有する同様なコンポーネントのいずれにも適用され得る。
本明細書に記載した情報および信号は、様々な異なる技術や技法のうちのいずれかを用いて表され得る。例えば、これまでの記載の全体にわたって参照された、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光場もしくは光粒子、あるいはそれらの任意の組み合わせによって表され得る。ある図は、複数の信号を1つの信号として示してもよいが、当業者であれば、その信号は信号のバス(ここで、バスは様々なビット幅を有している)を表し得る、と理解するであろう。
本明細書に記載したように、「事実上のグラウンド(virtual ground)」という語は、おおよそ0ボルト(0V)の電圧を保持しているがグラウンドに直接接続されていない電子回路のノードを指す。従って、事実上のグラウンドの電圧は、一時的に変動し得るし、安定した状態でほぼ0Vに戻り得る。事実上のグラウンドは、操作可能な増幅器および抵抗からなる分圧器などの様々な電子回路素子を用いて実装され得る。
「電子的に通信(electronic communication)」という用語は、コンポーネント間の電子の流れをサポートする、コンポーネント間の関係を表している。これは、コンポーネント間の直接的な接続を含み得るし、あるいは、それらの中間のコンポーネントを含んでもよい。電子的に通信しているコンポーネントは、(例えば、電圧が印加された回路内で)電子または信号を動的に交換し得るし、あるいは、(例えば、電圧が印加されていない回路内で)電子または信号を動的に交換しないものであってよいが、回路に電圧が印加されることに応じて電子または信号を交換するように構成されるか、もしくはそのように動作可能であり得る。一例として、スイッチ(例えばトランジスタ)を介して物理的に接続された2つのコンポーネントは、そのスイッチの状態(すなわち、開状態もしくは閉状態)にかかわらず、電子的に通信している。「分離された(isolated)」という語は、現在は電子が流れないコンポーネント間でのコンポーネント間の関係を表わす。例えば、スイッチによって物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチが開いているとき、互いに分離され得る。「配線で接続された(hard-wired)」という語は、中間のコンポーネントを間に含まずに直接接続されているコンポーネント間での、コンポーネント間の関係を表わす。
メモリアレイ100を含む本明細書で論じられたデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム合金、砒化ガリウム、窒化ガリウム等のような半導体基板上に形成されてもよい。いくつかのケースでは、基板は半導体ウェハである。他のケースでは、基板は、シリコン・オン・グラス(SOG)もしくはシリコン・オン・サファイア(SOP)等のシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板であってもよく、または、他の基板上の半導体材料のエピキシャル層であってもよい。基板もしくはその部分領域の導電性は、リン、ホウ素、または砒素を含むがこれらには限定されない様々な化学種を用いたドーピングによって、制御され得る。ドーピングは、基板の初期の形成又は成長中に、イオン注入もしくはその他の任意のドーピング手段によって行われ得る。
本明細書で議論されたトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)をあらわしうるし、ソース、ドレインおよびゲートを含む3つの端子装置を含む。端子は、導電性物質(例えば、金属)を通して他の電子素子に接続され得る。ソースおよびドレインは、導電性であっても良く、高濃度にドープされた(例えば、変性した)半導体領域を含み得る。ソースおよびドレインは低濃度にドープされた半導体領域もしくはチャネルから分離され得る。チャネルがn型(すなわち、主なキャリアは電子)である場合、FETはn型FETと称され得る。チャネルがp型(すなわち、主なキャリアは正孔)である場合、FETはp型FETと称され得る。チャネルは、絶縁するゲート酸化物によって覆われ得る。チャネルの導電性はゲートに電圧を印加することによって制御され得る。例えば、正の電圧もしくは負の電圧を、n型FETまたはp型FETの各々に印加することは、チャネルを導電性にし得る。トランジスタは、トランジスタの閾値電圧以上の電圧がトランジスタゲートに印加されたとき、「動作開始(on)」もしくは「活性化」される。トランジスタは、トランジスタの閾値電圧未満の電圧がトランジスタゲートに印加されたとき、「動作終了(off)」もしくは「不活性化」される。
本明細書での開示に関連して記載された様々な例示的なブロック、コンポーネント、およびモジュールは、本明細書に記載された機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくはその他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせを用いて、実施もしくは実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、いずれかの従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサは、また、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと共同動作する1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他の同様な構成)として実装されてもよい。
本明細書に記載された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合には、その機能は、コンピュータ読み取り可能媒体上の1つ以上の命令もしくはコードとして、記憶されるかまたは送信され得る。その他の実施例および実装も、本開示ならびに特許請求の範囲の範囲内である。例えば、ソフトウェアの性質上、上述した機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、もしくはそれらのいずれかの組み合わせを用いて実施可能である。機能を実装する構造も様々な位置に物理的に配置されてよく、それは、機能の一部がそれぞれ異なる物理的位置で実施されるように分布されることを含む。また、特許請求の範囲を含む本明細書中で使用されているように、項目のリスト(例えば、「・・・のうちの少なくとも1つ」もしくは「・・・のうちの1つ以上」のようなフレーズによって始まる項目のリスト)中で使用される「or」は、包括的なリストを示す。例えば、A、B、もしくはCのうちの少なくとも1つというリストは、A、もしくはB、またはC、またはAB、またはAC、またはBC、あるいはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味する。
コンピュータ読み取り可能媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムをある場所から他の場所へ転送することを容易なものにする何らかの媒体を含む通信媒体との両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用のもしくは特定用途向けのコンピュータによってアクセス可能な、何らかの利用可能な媒体であってよい。一例として、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能なプログラマブル・リードオンリメモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMもしくはその他の光ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイスまたはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望のプログラムコード手段を命令又はデータ構造の形式で担持しもしくは記憶するように使用可能であって、かつ、汎用もしくは特定用途向けのコンピュータ、あるいは、汎用又は特定用途向けのプロセッサによってアクセス可能である他の非一時的媒体を含み得るが、これらに限定されない。
また、任意の接続が、適切にコンピュータ読み取り可能媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は、赤外、高周波、マイクロ波等の無線技術を用いて、ウェブサイト、サーバ、又はその他のリモートソースから送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または、赤外、高周波、マイクロ波等の無線技術が、上記媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピディスク、およびブルーレイディスクを含み、これらのディスクは、通常、データを磁気的に再生したり(disk)、データをレーザで光学的に再生したりする(disc)。それらの組み合わせも、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含まれ得る。
本明細書に述べたことは、当業者が本開示を実施または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な変更は、当業者にとって容易になし得るものであり、本明細書に定義された一般的な原理も、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形例に適用され得る。従って、本開示は、ここに述べた例や設計に限定されるべきものではなく、本明細書に述べた原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲が本開示に認められるべきである。