JP2019500406A - 抗癌薬の新規ナノ製剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、活性物質とポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体を含むことを特徴とする組成物の新規高分子ナノ製剤に関する。本発明は、更に該組成物の製造方法及び医薬品の製造への用途に関する。

Description

本発明は、医薬製剤分野に関し、特に活性物質とポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体を含む医薬組成物の新規高分子製剤に関する。
高分子担体は、薬学研究、生体材料科学と臨床医学の進展に伴って開発された新規薬物送達技術である。低分子医薬品は、効能が高く使いやすいなどの利点がある一方で、顕著な副作用をもたらしがちである。通常、低分子医薬品は経口又は注射によって投与され、体内において特異性が乏しく短半減期で素早く代謝される。高分子担体とは、それ自体には薬理作用がなくて医薬品と反応しない高分子材料のことである。低分子医薬品の担体として用いた場合、この種の高分子材料は、医薬品との間に形成された弱い水素結合によってそれを固定し、又は縮重合反応によってそれをそれ自体のポリマー主鎖に結合させる。その中で、高分子材料は低分子医薬品の送達システムとして機能する。
高分子材料を低分子医薬品の担体として用いることは、該医薬品の作用時間を延ばし、特異性を高め、そして毒性を減らすことができる。最近、急速な発展を見せている高分子担体はナノミセル、ナノ小胞、ナノ粒子などのマイクロ・ナノスケールのものである。これら高分子担体は、医薬品の分子をそれ自体の中に効果的に分散させながら、様々な応答モードでその送達と制御放出を達成させる。
ナノ粒子を基にした医薬品送達システム(Nanopartcles‐based Drug Delivery Systems)はナノ技術とナノマテリアルの医薬品分野への応用に伴って開発された医薬品送達システムであり、ナノ粒子(Nanoparticle:NP)を医薬品の担体として使用している。ナノ粒子(Nanoparticle:NP)は、高分子物質からなる粒径が10〜1000nm程度の固体コロイド粒子であり、水に分散されると、コロイド溶液と似たようなものになる。ナノ粒子は、医薬品の担体として用いる点において独特で優れた性質を持つため、中国内外とも医薬研究の一つの重要な方向となっている。
ナノ粒子製剤の調製に使われているアジュバントの大半は分解可能な高分子ポリマーである。今まで最も研究され、最も広く使われている生分解可能な高分子材料はポリエステル類であり、その中でよく使用されるのはポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、乳酸‐グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリカプロラクトン(PCL)などが挙げられる。
従来技術には、ナノ粒子の製造に供することができる高分子材料がいくつかあるが、これらの従来材料には様々な欠点が存在する。従って、当分野においては、ナノ粒子の調製に使用できる新しい高分子材料が依然として求められている。
一態様において、本願は、活性物質とポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体を含むことを特徴とする組成物に関する。
特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体は、式I、II又はIIIで示される構造を有する。
式中、n、n1及びn2はそれぞれ独立して1〜3000、mは1〜1500であり、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH及びC〜Cアルキル基から選択される。
特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体は、0.1K〜300Kの分子量を有する。
特定の実施形態において、前記組成物はナノ粒子である。特定の実施形態において、前記ナノ粒子は10〜500nmの粒径を有する。特定の実施形態において、前記ナノ粒子の粒径は10〜100nmである。
特定の実施形態において、前記活性物質は疎水性物質である。特定の実施形態において、前記活性物質は抗腫瘍薬、抗菌薬、心血管薬、抗糖尿病薬及び非ステロイド性抗炎症薬から選択される。特定の実施形態において、前記活性物質はパクリタキセル及びその誘導体である。特定の実施形態において、前記活性物質は、パクリタキセル、ドセタキセル又はカバジタキセルである。
特定の実施形態において、前記活性物質とPEG‐PBG共重合体の重量比は0.01〜1である。特定の実施形態において、前記活性物質とPEG‐PBG共重合体の重量比は0.1〜0.3である。
特定の実施形態において、前記組成物は他のポリマーを更に含む。
もう一つの態様において、本願は、PEG‐PBG共重合体と活性物質を有機溶剤に溶解させる工程(a)と、有機相を水相溶液に添加することによって油水混合液を形成する工程(b)と、有機溶剤を前記油水混合液から減圧除去する工程(c)とを含むことを特徴とする上記本願組成物の製造方法に関する。
特定の実施形態において、工程(b)は、低いせん断力で前記油水混合液を処理する工程を更に含む。
特定の実施形態において、前記低いせん断力は撹拌によって生ずる。
特定の実施形態において、前記方法は、工程(c)から得られた生成物を乾燥する工程(d)を更に含む。特定の実施形態において、工程(d)における乾燥は凍結乾燥である。
特定の実施形態において、前記有機溶剤は、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルホキシド、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド又はそれらの混合物を含む。
特定の実施形態において、前記有機相と水相の比は1:10〜20:1である。特定の実施形態において、前記有機相と水相の比は0.5:1〜2:1である。
更に一つの態様において、本願は、疾患の緩和、治療又は予防に用いる医薬品の製造における本願組成物の用途に関する。
一つの態様において、本願は、疾患の緩和、治療又は予防における本願組成物の用途に関する。
もう一つの態様において、本願は、疾患の軽減、治療、又は予防を必要としている対象に、本願組成物の有効量を投与することを含む疾患の軽減、治療、又は予防方法に関する。
特定の実施形態において、前記疾患は癌である。
更なる態様において、本願は、疾患治療薬の製造におけるPEG‐PBG共重合体の用途に関する。更に別の態様において、本願は、活性物質とPEG‐PBG共重合体とを混合することを特徴とする医薬品の製造方法に関する。
本願PEG‐PBG共重合体は、マトリックスとして活性物質を封入した球状及び他の形状の粒子を形成している。活性物質の非ナノ粒子製剤や他の高分子材料からなるナノ粒子製剤と比べて、PEG‐PBG共重合体をマトリックスとして使うことは、次の利点の1つ又は複数を有する。1.活性物質の析出を防止できる。2.より小さい粒径を持つ粒子を形成することができる。3.単分散性を改善することができる。4.製造方法がより簡単である。5.封入率がより高い。6.より優秀な標的性能を持つ。7.循環時間が長くなる。8.薬効がより高い。9.活性物質をより大量に封入することができる。
ナノ粒子の粒径分布と透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す図である。 タキソール(Taxol)及びパクリタキセル(PTX)封入EBナノ粒子の生体外放出比較図である。 タキソール及びパクリタキセル(PTX)封入EBナノ粒子の薬物動態プロファイル比較図である。 FITC封入EBナノ粒子の細胞取り込みを示す図である。 DiR封入EBナノ粒子が投与された担癌ヌードマウスの生体画像及びその組織の画像を示す図である。 生体内効力試験においてPBS(ネガティブコントロール)、タキソール(ポジティブコントロール)及び実施例1で作製されたパクリタキセル封入EBナノ粒子をそれぞれ注射された担癌ヌードマウスの腫瘍体積と体重の注射後経時変化を示す図である。
本発明の一様態において、活性物質とポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体を含む組成物を提供する。
PEG‐PBG共重合体
当業者は実際の必要に応じて所望の性質を有する種類のPEG‐PBG共重合体を適宜選択することができる。
特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体は、ポリエチレングリコール‐ポリ(1,2‐ブチレングリコール)、ポリエチレングリコール‐ポリ(1,3‐ブチレングリコール)、ポリエチレングリコール‐ポリ(1,4‐ブチレングリコール)又はその混合物である。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体又はグラフト共重合体である。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体はブロック共重合体である。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体は、ジブロック共重合体又はトリブロック共重合体である。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体におけるポリエチレングリコールは末端修飾ポリエチレングリコールである。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体におけるポリエチレングリコールはポリエチレングリコールモノメチルエーテル(mPEG)である。
特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体は式I、II又はIIIで示される構造を有する。
式中、n、n1及びn2はそれぞれ独立して1〜3000から、mは1〜1500から、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH及びC〜Cアルキル基から選択される。特定の実施形態において、n、n1及びn2はそれぞれ独立して1〜2500、1〜2000、1〜1500、1〜1200、1〜1000、1〜800、1〜600、1〜500、1〜400、1〜300、1〜200、1〜180、1〜170、1〜160、1〜150、1〜140、1〜130、1〜120、1〜118、1〜110、1〜100、1〜90、1〜80、1〜70、1〜60、1〜50、3〜2500、5〜2000、8〜1500、10〜1200、11〜800、12〜500、13〜300、15〜200、16〜180、16〜150、16〜140、16〜120、20〜100、25〜80、30〜70、35〜70又は35〜60から選択される。特定の実施形態において、mは1〜1200、1〜1000、1〜800、1〜600、1〜500、1〜400、1〜300、1〜200、1〜180、1〜170、1〜160、1〜150、1〜140、1〜130、1〜120、1〜118、1〜110、1〜100、1〜90、1〜80、1〜70、1〜60、1〜50、3〜1500、5〜1200、8〜1000、10〜800、11〜600、12〜500、13〜300、15〜200、15〜180、15〜150、15〜140、15〜120、15〜110、15〜100、18〜100、18〜90、20〜80、25〜75又は25〜70から選択される。特定の実施形態において、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH及びCHから選択される。
特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体の分子量は0.1K〜300Kである。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体の分子量は0.1K〜280K、0.1K〜250K、0.1K〜200K、0.1K〜180K、0.1K〜150K、0.1K〜120K、0.1K〜100K、0.1K〜80K、0.1K〜60K、0.1K〜50K、0.1K〜40K、0.1K〜30K、0.1K〜25K、0.1K〜22K、0.1K〜20K、0.1K〜18K、0.1K〜16K、0.1K〜15K、0.1K〜14K、0.1K〜13K、0.1K〜12K、0.1K〜10K、0.1K〜8K、0.1K〜7K、0.1K〜6K、0.1K〜5K、0.1K〜4K、0.3K〜300K、0.5K〜300K、0.8K〜300K、1K〜300K、1.2K〜300K、1.2K〜250K、1.2K〜200K、1.2K〜150K、1.2K〜100K、1.2K〜80K、1.2K〜60K、1.2K〜50K、1.2K〜30K、1.2K〜20K、1.2K〜18K、1.2K〜16K、1.2K〜15K、1.2K〜14K、1.2K〜12K、1.2K〜11K、1.2K〜10K、1.2K〜8K、1.2K〜6K、1.2K〜5K、1.2K〜4K、0.5K〜150K、0.6K〜100K、0.8K〜80K、1K〜50K、1.5K〜40K、1.6K〜30K、1.7K〜20K、2K〜16K、2.5K〜14K、3K〜13K、3.5K〜12K、4K〜10K又は5K〜9Kである。
本願において、前記分子量は重量平均分子量であってもよいし、数平均分子量であってもよい。分子量の測定は、光散乱法、超遠心沈降速度法又はゲルクロマトグラフィー法など、当分野で常用されている測定法で行われてもよい。
特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体において、エチレングリコールーの繰り返し単位とブチレングリコールの繰り返し単位のモル比は1:5〜6:1である。特定の実施形態において、前記PEG‐PBG共重合体において、エチレングリコールーの繰り返し単位とブチレングリコールの繰り返し単位のモル比は1:4〜6:1、1:3〜6:1、1:2〜6:1、1:1〜6:1、2:1〜6:1、3:1〜6:1、4:1〜6:1、5:1〜6:1、1:5〜5:1、1:5〜4:1、1:5〜3:1、1:5〜2:1、1:5〜1:1、1:5〜1:2、1:5〜1:3、1:4〜4:1、1:3〜3:1、1:2〜3:1又は1:1.3〜2.5:1である。
本願において、単独の用語として使用されるか他の用語の一部として使用されるかに関わらず、「アルキル基」とは、直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を表す。「Cn〜mアルキル基」とは、炭素数n〜mのアルキル基を示す。特定の実施形態において、アルキル基の炭素数は、1〜12、1〜8、1〜6、1〜4、1〜3又は1〜2である。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチルなどの化学基や2‐メチル‐1‐ブチル、n‐ペンチル、3‐ペンチル、n‐ヘキシル、1,2,2-トリメチルプロピルなどの高級同族体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ポリエーテル共重合体は、アニオン重合法に従って合成できる。本願PEG‐PBG共重合体の合成ルートの一例は、下記に示すとおりである。
組成物
特定の実施形態において、本願組成物は固体製剤である。特定の実施形態において、前記組成物はナノ粒子である。特定の実施形態において、前記組成物は乾燥されたナノ粒子である。特定の実施形態において、前記組成物は凍結乾燥されたナノ粒子である。特定の実施形態において、前記ナノ粒子の粒径は10〜500nmである。特定の実施形態において、前記ナノ粒子の粒径は10〜400nm、10〜300nm、10〜250nm、10〜200nm、10〜150nm、10〜120nm、10〜100nm、10〜90nm、20〜90nm、30〜90nm又は40〜90nmである。特定の実施形態において、前記ナノ粒子の粒径は10〜100nmである。粒径の測定は、走査型電子顕微鏡法(SEM)、光散乱法など、当分野で常用されている測定法で行われてもよい。特定の実施形態において、粒径は光散乱法によって測定される。特定の実施形態において、動的レーザ散乱計を用いて測定される。
本願ナノ粒子は、許容される分散係数を有する。特定の実施形態において、本願ナノ粒子の分散係数は、0.3、0.2、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12又は0.11以下である。特定の実施形態において、本願ナノ粒子の分散係数は0.1〜0.2である。
当業者であれば、本願組成物が更に修飾され得ることを認識するはずである。特定の実施形態において、本願組成物は、例えば持続放出又は制御放出のために、更に封入されてもよい。特定の実施形態において、本願組成物は、標的化基(例えば、抗体、リガンド、特異的基質など)又は本願組成物の標的性や他の動力学的パラメータを向上させる又はその追跡を可能にするための他の高分子で表面修飾され得る。
本願組成物は、前記活性物質とPEG‐PBG共重合体を含む以外、薬学的に許容される他の成分を更に含むことを、当業者なら認識するはずである。特定の実施形態において、前記他の成分は界面活性剤を含む。前記界面活性剤は、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤であってもよい。特定の実施形態において、前記他の成分は、乳糖、マンノース、デキストラン、スクロース及びグリシンを含むがこれらに限定されない凍結乾燥保護剤を含む。特定の実施形態において、前記他の成分は、塩化ナトリウム溶液、グルコース溶液、PBS緩衝液、エタノール溶液などを含むがこれらに限定されない溶液を含む。
本願において、「薬学的に許容される」とは、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、又は、他の問題もしくは合併症が無く、合理的な有益性/危険性の比と釣り合って、患者の組織と接触する使用に適当、且つ、意図した使用に有効な化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を指す。
本願組成物は、例えば経口(経口腔又は経舌下を含む)、経直腸、経鼻、経局所(経口腔、経舌下又は経皮を含む)、経膣又は非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、鞘内、病巣内、静脈又は真皮下注射又は注入を含む)など、いずれの適切な経路による投与にも適している。特定の実施形態において、本願組成物は、非経口的に投与される。特定の実施形態において、本願組成物は、静脈注入によって投与される。
活性物質
当業者は実際の必要に応じて活性物質を適宜選択することができる。特定の実施形態において、前記活性物質は疎水性物質である。
本願において、「疎水性物質」とは、25℃において水100gへの溶解可能量が1g、0.1g、0.01g、1mg又は0.5mg以下である物質を意味する。
特定の実施形態において、前記活性物質は、抗腫瘍薬、抗菌薬、心血管薬、抗糖尿病薬及び非ステロイド性抗炎症薬から選択される。本願活性物質の実例として、パクリタキセル、ドセタキセル、カバジタキセル、5‐フルオロウラシル、エトポシド、フェニルアラニンマスタード、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、メトトレキサート、メチル‐CCNU、ビノレルビン、テニポシド、ホモハリングトニン、ヒドロキシカンプトテシンなどの抗腫瘍薬、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、エチルコハク酸エリスロマイシン、ミデカマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシン、ロキタマイシン、スルファジアジン、トリメトプリム、フラントイン、リファンピシン、リファキシミン、リファンディン、ダプソン、アセダプソン、ミコナゾールなどの抗菌薬、ニフェジピン、ニカルジピン、ニトレジンピン、ニルバジピン、シンナリジン、ペルヘキシリン、モルシドミン、ジギトキシン、ジゴキシン、ラナトシドC、デスラノシド、プロパフェノン、アミオダロン、ニトログリセリン、四硝酸ペンタエリスリトール、シクランデレート、トコフェロールニコチン酸エステルなどの心血管薬、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピジドなどの抗糖尿病薬、クレマスチン、シプロヘプタジン、ピゾチフェン、ケトチフェン、トラニラストなどの非ステロイド性抗炎症薬が挙げられる。上記各医薬品の詳細については、中国国家食品薬品監督管理総局、アメリカ食品医薬品局、日本医薬品医療機器総合機構又は欧州医薬品庁など、各国又は各地域の薬品管理当局に承認された説明書を参照することができる。
特定の実施形態において、前記活性物質はパクリタキセル及びその誘導体である。特定の実施形態において、前記活性物質は、パクリタキセル、ドセタキセル又はカバジタキセル(7β,10β-ジメトキシドセタキセル)及びその誘導体である。
本願に記載の化合物は、その塩、エステル、メソ体、ラセミ体、異性体も含む。本願において、前記異性体は、シス‐トランス異性体と光学異性体の両者を含む。
本願において、「誘導体」とは、親化合物分子中の原子・原子団が他の原子・原子団に置き換えられることによって形成された化合物を表す。パクリタキセル誘導体は、そのコハク酸誘導体、グルタル酸誘導体、スルホン酸塩誘導体、アミノ酸誘導体、リン酸塩誘導体、有機酸エステル誘導体、炭酸塩誘導体、N-メチルピリジニウム塩、ポリエチレングリコール誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリグルタミン酸誘導体、ポリアスパラギン酸誘導体を含むが、これらに限定されるものではない。
組成比
当業者は実際の必要に応じて活性物質とポリマーの比を適宜選択することができる。特定の実施形態において、本願組成物において、前記活性物質とPEG‐PBG共重合体の重量比は0.01〜1である。特定の実施形態において、本願組成物において、前記活性物質とPEG‐PBG共重合体の重量比は0.02〜1、0.03〜1、0.04〜1、0.05〜1、0.06〜1、0.08〜1、0.09〜1、0.1〜1、0.2〜1、0.3〜1、0.4〜1、0.5〜1、0.6〜1、0.7〜1、0.8〜1、0.9〜1、0.01〜0.9、0.01〜0.8、0.01〜0.7、0.01〜0.6、0.01〜0.5、0.01〜0.4、0.01〜0.3、0.01〜0.2、0.01〜0.1、0.01〜0.09、0.01〜0.08、0.01〜0.07、0.01〜0.06、0.01〜0.05、0.01〜0.04、0.01〜0.03、0.01〜0.02、0.03〜0.9、0.04〜0.6、0.04〜0.5、0.04〜0.2、0.04〜0.1、0.04〜0.09、0.04〜0.08、0.04〜0.07、0.04〜0.06又は0.04〜0.05である。
理論に縛られることを望むものではないが、本願PEG‐PBG共重合体は、マトリックスとして活性物質を封入した球状及び他の形状の粒子を形成している。活性物質の非ナノ粒子製剤や他の高分子材料からなるナノ粒子製剤と比べて、PEG‐PBG共重合体をマトリックスとして使うことは、次の利点の1つ又は複数を有する。1.活性物質の析出を防止できる。2.より小さい粒径を持つ粒子を形成することができる。3.単分散性を改善することができる。4.製造方法がより簡単である。5.封入率がより高い。6.より優秀な標的性能を持つ。7.循環時間が長くなる。8.薬効がより高い。9.活性物質をより大量に封入することができる。
本発明の別の態様において、本発明組成物の製造方法を提供する。
製造方法の工程
特定の実施形態において、本発明組成物の製造方法は、PEG‐PBG共重合体と活性物質を有機溶剤に溶解させる工程(a)と、有機相を水相溶液に添加することによって油水混合液を形成する工程(b)と、有機溶剤を前記油水混合液から減圧除去する工程(c)とを含む。
特定の実施形態において、前記方法は、工程(c)から得られた生成物を乾燥する工程(d)を更に含む。当業者は、実際の必要に応じて、凍結乾燥や噴霧乾燥など、適切な乾燥法を適宜選択することができる。特定の実施形態において、工程(d)における乾燥は凍結乾燥である。
(a)PEG‐PBG共重合体と活性物質との有機溶剤への溶解
当業者は、活性物質の溶解性と製造プロセスの必要に応じて適切な有機溶剤を適宜選択することができる。特定の実施形態において、前記有機溶剤は、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルホキシド、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド又はそれらの混合物を含む。特定の実施形態において、前記有機溶剤はアセトンである。
(b)有機相の水相溶液への添加による油水混合液の形成
特定の実施形態において、工程(b)は、低いせん断力で前記油水混合液を処理する工程を更に含む。
本願において、前記低いせん断力は撹拌、せん断又は均質化によって提供されてもよいが、その条件としては、該せん断力が1000rpm、800rpm、700rpm、600rpm、500rpm又は400rpmの機械的撹拌によって提供されるせん断力以下である。特定の実施形態において、前記低いせん断力は、撹拌によって生ずる。特定の実施形態において、前記低いせん断力は、機械的撹拌によって生ずる。特定の実施形態において、前記撹拌の速度は、100〜1000rpm、100〜800rpm、100〜700rpm、100〜600rpm、100〜500rpm又は100〜400rpmである。
特定の実施形態において、前記有機相と水相の比は、1:10〜20:1、1:10〜18:1、1:10〜15:1、1:10〜12:1、1:10〜10:1、1:10〜8:1、1:10〜5:1、1:10〜3:1、1:10〜2:1、1:10〜1:1、1:8〜1:1、1:6〜1:1、1:4〜1:1、1:3〜1:1、1:2.5〜1:1、1:2〜1:1、1:8〜20:1、1:6〜20:1、1:4〜20:1、1:2〜20:1、1:1〜20:1、2:1〜20:1、4:1〜20:1、5:1〜20:1、8:1〜20:1、10:1〜20:1、15:1〜20:1、1:18〜20:1、1:8〜15:1、1:6〜12:1、1:5〜10:1、1:4〜8:1、1:3〜5:1、1:3〜2:1、1:3〜1:1、1:2.5〜1:1.5、1:2.3〜1:1.8又は1:2.1〜1:1.9である。
(c)油水混合液から有機溶剤の減圧除去
本願において、前記減圧除去は、回転蒸発、減圧乾燥など、当分野における任意の適切な方法で行われてもよい。特定の実施形態において、前記有機溶剤は、減圧回転蒸発によって除去される。特定の実施形態において、前記減圧回転蒸発は、0.6気圧、0.5気圧、0.4気圧、0.3気圧、0.2気圧又は0.1気圧以下の真空度で行われる。特定の実施形態において、前記減圧回転蒸発は、0.1〜0.6気圧、0.1〜0.5気圧、0.1〜0.4気圧、0.1〜0.3気圧又は0.1〜0.2気圧の真空度で行われる。
封入率
封入率の測定は、セファデックスゲル濾過法、超遠心分離法又は透析法など、当分野で常用されている方法で行われてもよい。特定の実施形態において、封入率の測定は、透析法で行われる。
特定の実施形態において、本願方法によって製造された組成物の封入率は、80%、83%、85%、87%、89%、90%、92%、93%、94%又は95%を下回らない。
医薬品製造用途、疾患治療方法及び疾患治療用途
一つの態様において、本願は、疾患の緩和、治療又は予防に用いる医薬品の製造における本願組成物の用途に関する。
もう一つの態様において、本願は、疾患の緩和、治療又は予防における本願組成物の用途に関する。
更に一つの態様において、疾患の軽減、治療、又は予防を必要としている対象に、本願組成物の有効量を投与することを含む疾患の軽減、治療、又は予防方法に関する。
特定の実施形態において、前記疾患は癌である。
ある疾患又は症状の「緩和」、「治療」又は「予防」とは、症状の予防もしくは緩和、症状の発症もしくは進展速度の緩慢化、症状の進展リスクの軽減、症状に関連する徴候の進展の予防もしくは遅延、症状に関連する徴候の軽減もしくは終結、症状の完全もしくは部分的緩解の創出、症状の治癒、又はそのいくつかの組合わせを含む。
本願において、「有効量」とは、対象の疾患又は症状の治療・予防的抑制・発症防止に有効な薬剤の用量を表す。有効量は、対象の一つ又は複数の疾患又は症状をある程度に緩和する、疾患又は症状の成因に関わる一つ又は複数の生理的又は生化学的パラメータを完全にもしくは部分的に正常値に戻す、及び/又は疾患又は症状の発症の可能性を引き下げる薬剤の用量であり得る。
本願組成物の有効量は、体重、年齢、過去の病歴、現在の治療法、与薬対象の健康状態、薬剤の相互作用の強さ、アレルギー反応、過敏反応及び副作用、投与経路及び疾患の進展など、当分野で周知の様々な要因に依存する。当業者(例えば医師又は獣医)は、それら又は他の条件やニーズに応じて投与量を増やしたり減らしたりしてよい。
特定の実施形態において、本願組成物は約0.01mg/Kg〜約100g/Kg(例えば、約0.01mg/Kg、約0.5mg/Kg、約1mg/Kg、約2mg/Kg、約5mg/Kg、約10mg/Kg、約15mg/Kg、約20mg/Kg、約25mg/Kg、約30mg/Kg、約35mg/Kg、約40mg/Kg、約45mg/Kg、約50mg/Kg、約55mg/Kg、約60mg/Kg、約65mg/Kg、約70mg/Kg、約75mg/Kg、約80mg/Kg、約85mg/Kg、約90mg/Kg、約95mg/Kg、約100mg/Kg、約200mg/Kg、約500mg/Kg、約1g/Kg、約5g/Kg、約10g/Kg、約20g/Kg、約50g/Kg、約70g/Kg、約90g/Kg又は約100g/Kg)の治療有効用量で投与され得る。特定の用量は、1日に1回、1日に2回又はより多い回数、月に2回又はより多い回数、週に1回、2週に1回、3週に1回、月に1回又は2ヶ月又はより多い月数に1回など、それぞれの時間間隔に分けて投与され得る。特定の実施形態において、投与量は治療の経過とともに変化し得る。例えば、特定の実施形態において、初期投与量はその後の投与量より高くてよい。特定の実施形態において、投与量は、治療中において投与対象の反応に基づいて調節される。
投与方式は、最適な反応(例えば、治療反応)を達成するように調節することができる。例えば、一回投与又は一定の時間における分割投与を行ってよい。
更なる態様において、本願は、疾患治療薬の製造におけるPEG‐PBG共重合体の用途を提供する。特定の実施形態において、当該治療薬は活性物質を更に含む。
更に別の態様において、本願は、活性物質とPEG‐PBG共重合体とを混合することを含む医薬品の製造方法を提供する。
具体的な実施例
以下、本発明の好ましい実施例を説明する。理解すべきは、これらの好ましい実施例は、本発明を説明・解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないことである。
特に明示しない限り、下記実施例におけるPEG‐PBG共重合体は、Advanced Polymer Materials, Inc(カナダ)社から入手した、式Iで示されるPEG‐PBG共重合体である。
実施例1 パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の作製
PEG‐PBG共重合体(n=45、m=20)40mgをパクリタキセル8mgとともに溶媒としてのアセトン10mlに溶解させることで有機相を形成した。それを水10mlとしての水相に、300rpmの機械的撹拌下で5ml/分の速度で滴下添加し、水色のナノ粒子を形成した。10分間撹拌した後、それを回転蒸発機に移し、0.1MPaの真空度で30分間回転蒸発を行うことでアセトンを除去して安定なナノ粒子を得た。
動的レーザ散乱計(ベックマン・コールター社のLS13320)を用いて粒径を測定した結果、平均粒径は22.4±1.6nm、分散係数は0.118であった。粒径分布の測定結果と透過型電子顕微鏡(TEM)写真は図1に示すとおりである。得られたナノ粒子の封入率は86.4±3%であった(封入率測定法の詳細については、実施例7を参照)。
実施例2 カバジタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の作製
PEG‐PBG共重合体(n=45、m=20)40mgをカバジタキセル4mgとともに溶媒としてのアセトン10mlに溶解させることで有機相を形成した。それを水10mlとしての水相に、300rpmの機械的撹拌下で5ml/分の速度で滴下添加し、水色のナノ粒子を形成した。10分間撹拌した後、それを回転蒸発機に移し、0.1MPaの真空度で30分間回転蒸発を行うことでアセトンを除去して安定且つ循環時間の長いナノ粒子を得た。
動的レーザ散乱計を用いて粒径を測定した結果、平均粒径は40.44±2.5nm、分散係数は0.158であった。得られたナノ粒子の封入率は90.4±3%であった(封入率測定法の詳細については、実施例7を参照)。
実施例3 他のPEG‐PBGナノ粒子の作製
実施例1及び2と類似した方法に従って、活性物質としてのパクリタキセル、ドセタキセル及びカバジタキセルと、それぞれ異なった式IのPEG‐PBG共重合体((n=17、m=16)、(n=17、m=20)、(n=17、m=22)、(n=45、m=10)、(n=45、m=15)、(n=45、m=20)、(n=45、m=23)、(n=45、m=25)、(n=45、m=28)、(n=50、m=70)、(n=68、m=22)、(n=68、m=27)、(n=113、m=90)を含む)及び式IIのPEG‐PBG共重合体(n1=45、m=46、n2=20)から、それぞれ異なったPEG‐PBG共重合体と活性物質の比(5:1、10:1及び20:1を含む)で、ナノ粒子を作製した。具体的なデータはここでは省略するが、上記の条件下で作製されたすべてのナノ粒子は、100nm未満の粒径、均一な粒度分布及び70%以上の封入率を有すると考えられる。
実施例4 逆滴下添加によるパクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の作製
PEG‐PBG共重合体(n=113、m=90)40mgをパクリタキセル4mgとともに溶媒としてのアセトン10mlに溶解させることで有機相を形成した。水10mlを水相としてそれに300rpmの機械的撹拌下で5ml/分の速度で滴下添加し、ナノ粒子を形成した。10分間撹拌した後、それを回転蒸発機に移し、0.1MPaの真空度で30分間回転蒸発を行うことでアセトンを除去して安定且つ循環時間の長いナノ粒子を得た。
動的レーザ散乱計を用いて粒径を測定した結果、平均粒径は60.02±3.1nm、分散係数は0.128であった。得られたナノ粒子の封入率は91.3±2%であった(封入率測定法の詳細については、実施例7を参照)。
実施例5 回転成膜及び逆滴下添加によるパクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の作製
PEG‐PBG共重合体(n=50、m=70)40mgをパクリタキセル4mgとともに溶媒としてのアセトン10mlに溶解させ、60℃の回転温度にて減圧下で回転成膜した。得られた膜に対して、真空下で回転蒸発を1時間行ってから、真空オーブンにて更に12時間乾燥を行った。その後、回転蒸発機において、大気圧下60℃で水と30分間水和させることでナノ粒子を得た。
動的レーザ散乱計を用いて粒径を測定した結果、平均粒径は80.13±2.7nm、分散係数は0.154であった。得られたナノ粒子の封入率は90.1±3.1%であった(封入率測定法の詳細については、実施例7を参照)。
実施例6 パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の安定性
実施例1で作製されたパクリタキセル/PEG‐PBG(n=45、m=20)ナノ粒子を0.9%塩化ナトリウム注射液でパクリタキセルの含有量が1mg/mlになるように希釈し、そして該希釈液が均一になるまで混合した。こうして得られた試料を恒温槽に置き、25℃及び4℃でその析出状況を観察した。
観察結果によると、試料は、25℃の条件下で48時間以上、4℃の条件下で36時間以上安定性を有し、本願パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子が良好な安定性を有することを明らかにした。
実施例7 パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の封入率の測定
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いてパクリタキセルの含有量を測定した。HPLC条件は、カラム:Agilent C18、移動相:アセトニトリル:水(50:50v/v)、検出波長:227nm、流速:1.0ml/分、試料注入量:20μlに設定した。濃度0.25〜50μg/mlの各パクリタキセル標準溶液を上記HPLC条件にて分析し、ピーク面積と濃度との関係を示す曲線をあてはめ、回帰方程式を導出した。
本願ナノ粒子の懸濁液を、先ず封入されていない医薬品結晶を除去するために1000rpmの低速で10分間、更に10000rpmの高速で30分間遠心分離した。上清を吸い取って捨てた後、残った分を高純度の水に再溶解させてから、更に同体積のアセトニトリルに溶解させた。得られた溶液を上記HPLC条件に供し、パクリタキセルの含有量を測定した。一方、何の処理もしていないナノ粒子の懸濁液を同じ体積のアセトニトリルに溶解させ、同HPLC条件においてパクリタキセルの含有量を測定した。
封入率は下式に従って求めた。
封入率(%)=ナノ粒子に封入された医薬品の量/医薬品の総量×100%
本願ナノ粒子の平均封入率は83〜95%であった。
実施例8 パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の生体外放出試験
透析バッグ拡散法に基づいて生体外放出実験を行った。
透析バッグを蒸留水に数分間浸し、その一端をねじって結び、他の一端から蒸留水を入れて3回洗浄した。実施例1で作製されたナノ粒子を10mLに希釈し、その1mLをブランク試料とし、残った9mLを透析バッグに入れた後、それをしっかりと閉じた。透析バッグを50mLのPBS緩衝液(pH7.4、0.2%Tween80を含む)に浸し、37℃の振とう台にて100rpmで振とうした。予め設定された時点で、透析バッグ外側のPBS緩衝液を1.0mLずつ採取し、そして毎回採取後に同量の新鮮な緩衝液を補充した。採取した各試料に1.0mLのアセトニトリルを加えて均一になるまでに混合し、実施例5と同じ条件のHPLC分析に供した。測定された各サンプルのパクリタキセル含有量に基づいて累積放出パーセンテージを算出し、放出プロファイルを作成した。
生体外放出の結果は図2に示すとおりである。図2から分かるように、本願ナノ粒子は、一定な徐放速度で活性物質をスムーズに放出することができる。
実施例9 パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の薬物動態試験
体重250±20gの8匹のSDラットを無作為に2群に分けた。各群に対して、尾静脈注射によってタキソールと実施例1で作製されたパクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の水溶液(1mg/ml)をそれぞれ2ml投与した。注射後5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、7時間及び24時間において、各ラットに対して0.5ml眼窩採血を行い、採取した血液サンプルをヘパリン管に入れた。各血液サンプルを4000rpmで10分間遠心分離した後、血漿200μLを取って遠心分離管に入れ、それに50μLの内部標準物質を加え、これらを均一にボルテックス混合した。それを更に350μLのアセトニトリルと2分間ボルテックス混合し、13000rpmで10分間遠心分離した。上清を膜ろ過した後、実施例5と同じ条件のHPLC分析に供した。薬物動態プロファイルは図3に示すとおりである。
実施例10 FITC封入PEG‐PBGナノ粒子の細胞取り込み試験
共焦点レーザ顕微鏡法専用のウェルプレートのウェルごとに対数増殖期のBEL‐7402細胞の懸濁液2mLを、細胞濃度が毎ウェル6×10個となるように細胞播種を行った(3回繰り返し)。一晩培養して細胞を付着させた後、FITC封入PEG‐PBG(n=45、m=20)ナノ粒子200μL(FITC濃度:100μg/mL)をそれに加え、培養器にてそれぞれ2時間及び4時間培養した。PBS緩衝液で注意深く2回洗浄した後、ウェルごとに4%パラホルムアルデヒド(v/v)300μLを加えることで細胞20分間固定した。パラホルムアルデヒドを除去した後、ウェルごとにDAPI染色液(5μg/mL)300μLを加え、細胞を5分間染色した。その後、PBS緩衝液で2回洗浄してから、300μLのPBS緩衝液を加えて細胞を覆いながら、共焦点レーザ顕微鏡で画像を取得した。FITC封入EBナノ粒子の細胞取り込み結果は図4に示すとおりである。
実施例11 DiR封入PEG‐PBGナノ粒子による生体イメージング
ナノ粒子の作製中において、活性物質の代わりにDiRを染色剤として添加することで、DiR濃度が100μg/mLであるDiR封入PEG‐PBG(n=45、m=20)ナノ粒子(DiR‐NP)を作製した。A549担癌ヌードマウスに200μLのそのDiR‐NP溶液を尾静脈を経て注射し、そして投与後2時間、8時間及び24時間において、それを麻酔して蛍光生体イメージングを行った。その後、ヌードマウスを殺し、その心臓、肝臓、脾臓、肺臓、腎臓などの臓器及び腫瘍などの生体組織を即座に摘出して蛍光生体イメージングを行った。蛍光生体イメージングの条件は、励起波長:730nm、発振波長:790nm、露光時間:1分間とした。さらに、露光時間30秒のX線撮影を行い、ソフトウェアKodaK MI In VIvo Fx PRoを利用して撮影された画像を処理した。ここで、蛍光画像をX線画像に重ね合わせることで得られた重ね合わせ画像に疑似カラーを付け、X線画像における位置に基づいて各臓器の蛍光分布を確認した。得られたヌードマウスと生体組織の画像は図5に示すとおりである。
実施例12 パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子の動物体内効力試験
実施例1で作製されたパクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子及び現在臨床上応用されているパクリタキセル注射液のA549肺癌皮下腫瘍モデルマウスにおける腫瘍増殖抑制効果を比較した。
試験結果によると、パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子がA549肺癌皮下腫瘍モデルに対して良好な腫瘍増殖抑制効果を有することが明らかである。パクリタキセル注射液製剤(パクリタキセル用量:10mg/Kg)に比べ、パクリタキセル/PEG‐PBGナノ粒子製剤(パクリタキセル用量:10mg/Kg)は毒性が低く、薬効時間が長く、長期間にわたって頻繁に投与する必要がない。腫瘍抑制の結果及びヌードマウスの体重変化は図6に示すとおりである。

Claims (25)

  1. 活性物質とポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体を含むことを特徴とする組成物。
  2. 前記PEG‐PBG共重合体は、式I、II又はIII(式中、n、n1及びn2はそれぞれ独立して1〜3000、mは1〜1500であり、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH及びC〜Cアルキル基から選択される)で示される構造を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記PEG‐PBG共重合体は0.1K〜300Kの分子量を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. ナノ粒子であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  5. 10〜500nmの粒径を有するナノ粒子であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  6. 10〜100nmの粒径を有するナノ粒子であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  7. 前記活性物質は疎水性物質であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  8. 前記活性物質は、抗腫瘍薬、抗菌薬、心血管薬、抗糖尿病薬及び非ステロイド性抗炎症薬から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  9. 前記活性物質はパクリタキセル及びその誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  10. 前記活性物質は、パクリタキセル、ドセタキセル又はカバジタキセルであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  11. 前記活性物質とPEG‐PBG共重合体の重量比は0.01〜1であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  12. 前記活性物質とPEG‐PBG共重合体の重量比は0.1〜0.3であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  13. 他のポリマーを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  14. ポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体と活性物質を有機溶剤に溶解させる工程(a)と、
    有機相を水相溶液に添加することによって油水混合液を形成する工程(b)と、
    有機溶剤を前記油水混合液から減圧除去する工程(c)と、
    を含むことを特徴とする請求項1〜13いずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  15. 工程(b)は低いせん断力で前記油水混合液を処理する工程を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記低いせん断力は撹拌によって生ずることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 工程(c)から得られた生成物を乾燥する工程(d)を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 工程(d)における乾燥は凍結乾燥であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記有機溶剤は、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルホキシド、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド又はそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  20. 前記有機相と水相の比は1:10〜20:1であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  21. 前記有機相と水相の比は0.5:1〜2:1であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 疾患の緩和、治療又は予防に用いる医薬品の製造における請求項1〜13いずれか一項に記載の組成物の用途。
  23. 前記疾患は癌であることを特徴とする請求項22に記載の用途。
  24. 疾患治療薬の製造におけるポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体の用途。
  25. 活性物質とポリエチレングリコール‐ポリブチレングリコール(PEG‐PBG)共重合体を混合することを特徴とする医薬品の製造方法。
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