背景
てんかんおよび発作関連障害は、米国内で毎年ほぼ300万人の人々に影響を与え、その年間経費は直接経費と間接経費で176億ドルと予測される。200,000件の発作の新規症例が米国において毎年報告されており、アメリカの人口のおよそ10%がその生涯の中で少なくとも1回の発作を経験し得る。発作は、生活の質および毎日の生活の活動、特に調理、掃除、および運転など、日中に生じる活動に劇的に影響を与える。
症状を処置するか、またはてんかんおよび他の発作性疾患に対処するための多くの抗痙攣薬が現在市場に存在し、これらは、ラコサミド、ラモトリジン、レベチラセタム、トピラメート、バルプロエート、およびゾニサミドを含む。これらの薬剤の効力は中程度であるか、または限定されており、単剤治療に応答するのは患者の約3分の1のみである。
ヒトの睡眠覚醒周期の間の発作の分布または1日24時間にわたる発作の時間的分布についてのデータは少なく、変化している。てんかん3次医療機関および睡眠センターにおける大規模な回顧的研究に基づき、176人の患者(小児76人、成人100人)に、連続的な脳波検査(EEG)およびビデオモニタリングを行った。800回超の発作が記録された。1日の他のどの時間よりも有意に多くの発作が午前11時〜午後5時の間に生じたのに対して、有意に少ない発作が午後11時〜午前5時の間に検出された。この結果は、発作が、真昼の間のピークおよび夜間のより低い頻度に特徴付けられる日内パターンで生じる傾向があることを示唆している(Hofstraら、2009年)。発作の日内パターンと同期しているPKプロファイルを有する抗てんかん薬(AED)の毎日1回の改変された放出製剤は臨床的に有利であり得る。
これらの疾患および障害の処置のための改善された治療剤および方法が必要とされる。現在承認されているAED(即時および持続放出形態の両方)は、ピーク血漿濃度を発作感受性の最も高い時間にマッチさせておらず、最適以下の発作制御という結果になっている。例えば、短い半減期を有する即時放出製品(例えば、ラコサミドおよびレベチラセタム)は、高い発作負担がある日中の長い期間にわたり比較的低い血漿濃度を有すると予想されている。さらに、現在承認されている、長い半減期を有するAEDは、黒枠警告(例えば、ラモトリジンおよびゾニサミド)ならびに出血および鼻血の増加の危険性(例えばトピラメート)を含む、安全性の懸念を伴う。
発作を処置するための理想的製品は、発作の頻度を低減することにおいて効力を実証しているべきであり、比較的十分に耐容性であるべきであり、毎日の発作の衝撃と同期したPKプロファイルを有するべきである。したがって、午前9時〜午後6時の間に持続したおよび高い血漿レベルを提供するAEDのための新規の製剤であれば、より良い発作の制御を提供し得る。
さらに、臨床使用において承認されたAEDの多くは、CmaxまたはAUCとは対照的に、薬物が血漿に吸収される急速な速度に関係する限定的副作用を有する。AEDの最初の放出を遅らせ、血漿濃度の最初の上昇速度を低減させることにより、薬物の有効性を落とすことなく、AEDの耐容性を改善することが可能である。さらに、血漿濃度の最初の上昇速度を遅らせ、耐容性を改善することにより、用量設定を低減または排除し、現存する市販の即時放出製剤と比較してより高い強度のAEDを投与することが可能となり、これによって、より大きな効力およびより良い発作制御を提供する。
抗てんかん薬(AED)
これらに限定されないが、カルバマゼピン、ジバルプロエクスナトリウム、エスリカルバゼピンアセテート、エトトイン、エゾガビン、フェルバメート、ギャバペンチン、ラコサミド、ラモトリジン、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ペランパネル、フェニトイン、プレガバリン、プリミドン、チアガビン、トピラメート、バルプロ酸、ビガバトリン、およびゾニサミドを含む、多数の薬物が抗てんかん活性を示している。
ラコサミド
R−2−アセトアミド−N−ベンジル−3−メトキシプロピオンアミドとしても公知のラコサミドは、分子式C13H18N2O3および分子量250.30を有する官能化アミノ酸である。化学構造は、
である。
ラコサミドは、17歳およびそれより高齢のてんかん患者における部分的開始発作の処置の補助的治療として、米国においてFDAにより2008年に使用が承認された。2014年、ラコサミドは、部分的開始発作を有する患者における単剤治療に対して承認された。ラコサミドはまた、2008年に欧州連合において使用が承認された。ラコサミドは「Vimpat」(UCB Pharmaceuticals)として市販されている。
ラコサミドの即時放出型(「IR」)は、経口投与用の50mg、100mg、150mg、および200mgの錠剤、ならびに静脈内投与(「IV」)用の200mg/20mLの溶液の形態で現在入手可能である。典型的な経口投薬量は、毎日2回の分割用量で毎日投与される200〜400mgである。
ラコサミドIRは、およそ100%の生物学的利用能と共に、ごくわずかな初回通過作用を有し、経口投与後、完全に吸収される。即時放出形態のTmaxは、経口投薬に対して1〜4時間であり、排出半減期がおよそ13時間である。定常状態血漿濃度は、3日間の毎日2回の繰り返し投与後に達成されている。ラコサミドの薬物動態は100〜800mgの範囲内で用量に比例し、被験体間および被験体内でのばらつきは低い。ラコサミドと比較して、主要代謝物、O−デスメチル代謝物はより長いTmax(0.5〜12時間)および排出半減期(15〜23時間)を有する。
チトクロムP450の混合機能のオキシダーゼ系のメンバーであるチトクロムP450 2C19(CYP2C19)は、多くの抗てんかん薬の代謝に関与している。ラコサミドの薬物動態に対してCYP2C 19多形の有意な作用はない。CYP2C 19の低代謝群と高代謝群との間で薬物動態に臨床的に関連する差異はないという報告はあるが、O−デスメチル代謝物の尿に排泄された濃度および量は、後者と比較して、前者が約70%低減していた。
ラコサミドはいくつかの有害な副作用を伴う可能性がある。例えば、ラコサミドは、自殺の思考および挙動の危険性の増加と関係付けられている。ユーザーは、ラコサミドが、眩暈、頭痛、運動失調、傾眠、振戦、眼振、平衡障害、心臓律動および心伝導の異常、心房細動ならびに心房粗動を含む心臓合併症、ならびに失神を引き起こすことがあると警告される。臨床試験において、プラセボより高い発症率でラコサミドに伴う他の有害事象は、これらに限定されないが、回転性めまい、二重視、かすみ目、悪心、嘔吐、下痢、疲労、歩行障害、無力症、うつ病および掻痒症を含む。
臨床試験で報告された部分的開始発作を有する患者の有害反応として、好中球減少、貧血、心臓の動悸、耳鳴り、便秘、脱水、ドライマウス、口の感覚鈍麻、過敏性、発熱、転倒の発生率の増加、筋痙攣、錯感覚、認知障害、感覚鈍麻、構語障害、注意力障害、小脳症候群、錯乱、気分障害、およびうつ状態の気分が含まれる。補助的治療対照臨床試験では、最も共通して中断に繋がった有害反応は、眩暈、運動失調、嘔吐、二重視、悪心、回転性めまい、およびかすみ目であった。補助的治療対照臨床試験における最も共通する有害反応として、眩暈(31%)、頭痛(13%)、および二重視(11%)が含まれる。
ラコサミドの長期安全性および効力を検討するための、長期(5年までの曝露)の非盲検延長臨床試験では、緊急処置を要する有害事象(TEAE)により10.7%の患者が撤退した。しかし、著者らは、治験設計、研究の長さ、およびAEDの同時使用、ならびに/または新規AEDの追加により、TEAESをラコサミド治療のみのせいにすることが困難であることに注目した。報告されたTEAEは、眩暈、頭痛、挫傷、悪心、痙攣、鼻咽頭炎、転倒、嘔吐、および二重視を含んだ。最も共通してラコサミド処置の中断に繋がったTEAEは眩暈および痙攣であった。
ラコサミド組成物はUS5,378,729、RE38,551(米国特許第5,773,475号より)、およびUS5,654,301に記載されている。これらの特許は、US6,048,899と共にCNS状態を処置するためのラコサミドの使用について論じている。US7,884,134は、ラコサミドの合成を対象とする。US7,718,161は、運動ニューロン疾患を処置するためのラコサミドの使用について論じている。US20070043120、20070048372、US20070197657、US20080280835、US20100256179、US20120225119、およびUS20100260716は、疼痛、非炎症性骨関節炎の疼痛、線維筋痛を伴う筋骨格疼痛、筋膜疼痛症候群を伴う筋痛、腰痛、頸部疼痛、および脱髄状態を含むいくつかの状態の処置、阻害、緩和または予防のためのラコサミドの使用を対象とする。US20100324144は、ミオトニーを緩和または処置するための方法を対象とする。US20140128377は、反復する発作および発作クラスターを処置する方法を対象とする。US20140066515は、ラコサミドを使用して、チャネル病を緩和または処置する方法を対象とする。US20140128378は、てんかん発生を緩和または処置する方法を対象とする。
CawelloらによるUS20130251813およびUS20130251803を含む他のUS出願は、制御放出経口ラコサミド製剤の開発に基づく。KulkarniらによるUS20120219631は、最小のCmaxからCminまでのピークトラフ変動を有するラコサミドの改変された放出製剤について記載している。これらの組成物は、IR製剤と比較して、減少したCmaxおよび遅延したTmax、減少したピーク−トラフ変動(PTF)、ならびに増加したCminを有すると特徴付けられる。WO2011/101863(Roy)は改変された放出ポリマーを含む持続放出ラコサミド組成物に基づく。
レベチラセタム
(S)−アルファ−エチル−2−オキソ−ピロリジンアセトアミドとしても公知のレベチラセタムは、エチラセタムのS−エナンチオマーであり、化学構造C8H14N2O2および分子量170.209を有する。化学構造は、
である。
レベチラセタムは、成人における部分的開始発作の処置のための補助的治療として1999年にFDAにより承認された。後にFDAは、使用を2012年に4歳およびそれよりも高齢の小児まで、ならびに2012年には、1カ月齢またはそれよりも高齢の小児まで拡大した。レベチラセタムは、UCB PharmaceuticalsによりKeppraとして市販されている。
レベチラセタムは、成人において、および若年性ミオクローヌスてんかんを有する12歳またはそれよりも高齢の青年において、ミオクローヌス性発作の処置における補助的治療として、特発性全身性てんかんを有する患者において、原発性全身性強直性間代性発作の処置における補助的治療として、ならびに成人および1カ月齢の幼い小児における部分的開始発作に対して、一部の領域において使用が承認されている。
Keppra IRとして市販されているレベチラセタム(即時放出)は、250mg、500mg、および750mg錠剤、ならびに100mg/ml経口溶液として入手可能である。典型的投薬は、500mgを毎日2回であり、これを、1000mg増加させて、3000mg/日まで増加することができる。
レベチラセタムは、絶食した被験体においておよそ1時間のTmaxを有し、これは、食物により1.5時間遅延させることができる。レベチラセタムは、6〜8時間の血漿半減期、300〜350のAUC0−24(μg*h/mL)を有し、0.6mL/min/kgの速度で、大半が未代謝の形態で腎臓により排泄される。
レベチラセタムの使用に伴う有害事象として、14.8%の患者における傾眠(プラセボを服用した患者での8%と比較して)が含まれる。4000mgのレベチラセタムを毎日服用したおよそ45%の患者が1つの非用量設定研究において傾眠を報告した。
傾眠に加えて、レベチラセタムの使用に伴う他の一般的な有害事象として、無力症、運動失調、精神病、精神病性うつ病、侵襲、激越、怒り、不安、感情鈍麻、離人症、うつ病、情緒不安定、敵意、過敏性、および自殺の挙動を含む挙動症状が含まれる。小児患者において報告された有害事象として、傾眠、疲労および挙動異常が含まれる。
レベチラセタムの持続放出製剤は、UCB PharmaceuticalsによりKeppra XRとして市販されている。これは、500mgおよび750mg錠剤として入手可能である。IR製剤のように、Keppra XRの用量は通常毎日1000〜3000mgの間であるが、1日当たりの単回用量として服用される。
プラセボを服用する対応する患者より高いレベルの、レベチラセタムのXR製剤に伴う有害事象として、自殺の挙動および観念作用、傾眠、眩暈、うつ病、神経質、疲労、悪心、不安、健忘性短気(amnesia irritability)、敵意、錯感覚、運動失調、回転性めまい、情緒不安定、および二重視が含まれる。
レベチラセタム組成物は、US4,837,223、US4,943,639およびUS6,107,492に記載されている。持続放出レベチラセタムは、US7,858,122およびUS7,863,316に記載されている。US8,604,075は、レベチラセタムを使用して、加齢に伴う認知機能を処置するための方法を対象とする。
ブリバラセタム
ブリバラセタム(Briva)はレベチラセタムの4−n−プロピル類似体である。ブリバラセタムは(2S)−2−[(4R)−2−オキソ−4−プロピルピロリジン−1−イル]ブタンアミドとしても公知である。これは化学式C11H2ON2O2を有し、分子量212.29を有する。化学構造は、
である。
1つの臨床研究では、ブリバラセタムはおよそ2時間のTmaxおよび7〜8時間の血漿半減期を有した。レベチラセタムとは異なり、投与されたブリバラセタムの用量の小さな画分(5〜8%)のみが尿中で未変化であり、残留する薬物は代謝物として排泄されるようであり、代謝性クリアランスを示している。
臨床試験では、用量依存性AEは、鎮静および減少した警戒を含んだ。別の治験は傾眠、眩暈、ならびに減少した注目、警戒、および運動制御が健康な成人男性において用量に関連することを示した。
ブリバラセタムの合成、組成物、および方法は、US6,911,461、US6,713,635、US6,784,197、US7,358,276、およびUS7,692,028に記載されている。US8,435,564は、ブリバラセタム持続放出錠剤の開発に基づく。US8,460,712およびUS20110250282は、持続放出用にコーティングされたブリバラセタム粒剤をカバーする組成物について記載している。US20120040006およびUS20110091547はブリバラセタム持続放出固体剤形を対象とする。20130039957はブリバラセタムの制御放出製剤を対象とする。US20110281929およびUS20110275693は即時放出ブリバラセタム製剤を対象とし、US20110021786は安定したブリバラセタム水溶液を対象とする。US20100240576は、一部の実施形態では、レベチラセタムおよびブリバラセタムを含む群から選択されるラコサミドおよびラセタムを含む治療用化合物を対象とする。WO2006/131322およびUS2009131508は、ブリバラセタムベースの化合物を使用した、ミオクローヌスてんかんを処置するための方法を対象とする。
オキシカルバゼピン
10,11−ジヒドロ−10−オキソ−5H−ジベンズ(b,f)アゼピン−5−カルボキサミドとしても公知のオキシカルバゼピンは、抗てんかん剤カルバマゼピンの構造的誘導体である。オキシカルバゼピンは、化学式C15H12N2O2、および分子量252.268g/モルを有する。これは、Trileptalの名称で市販されている。化学構造は、
である。
オキシカルバゼピンは肝臓酵素により、薬物の活性形態である10−モノヒドロキシ代謝物(MHD)、ならびに少量の不活性代謝物、10,11−ジヒドロキシ代謝物(DHD)へと代謝される。正確な作用機序は未知ではあるが、この薬物は、電圧感受性ナトリウムチャネルを遮断し、これによって、過興奮性神経膜を安定化し、反復したニューロン発射を阻害し、シナプス発射の伝播を低減することによって作用すると考えられる。さらに、この薬物は、高電圧CA+2チャネルのモジュレーションを行い、カリウム伝導性を増加させて、抗てんかん活性に寄与すると考えられる。
オキシカルバゼピンはおよそ2時間の半減期を有するが、代謝物(MDH)は9時間の半減期を有する。Tmaxはおよそ3時間であり、600mgのIR BIDに対するCmax(μg/mL)は2.72であり、600mgのIR BIDに対するAUC0−24(μg*h/mL)は16.8である。Trileptalのラベルによると、オキシカルバゼピンおよびMDH代謝物は同様の生物学的利用能を共有する。食効はオキシカルバゼピンまたはその代謝物のいずれにも示されていない。
7つの多施設、無作為化、対照臨床試験により、成人における部分発作に対する補助的および単剤治療として、ならびに2〜16歳の小児における補助的治療としてTrileptalの有効性が確立された。臨床試験で特定されたAEとして、精神運動性遅延、集中困難、発話能力および言語の問題、傾眠および疲労を含む認知症状、ならびに運動失調および歩行障害を含む協調運動異常が含まれる。
Trileptalを包含する特許として、オキシカルバゼピンを使用した処置の方法を包含するUS7037525、およびオキシカルバゼピン懸濁剤を包含するUS8119148が含まれる。オキシカルバゼピンを対象とする他の特許として、組成物を包含するUS3642775、および消化管内での有効成分の放出のための浸透圧形態の薬物を包含するUS5863558、US5876750、US5906832、US5955103、US6210712が含まれる。
ジバルプロエクスナトリウム/バルプロ酸
ジバルプロエクスナトリウムはバルプロ酸のナトリウム塩であり、2−プロピルペンタン酸としても公知である。ジバルプロエクスナトリウムは、化学式C8H16O2、および化学構造:
を有する。
Depakote、Convulex、Epilim、Valparin、Valpro、Vilapro、およびStavzorを含むいくつかの商品名の下で販売されているジバルプロエクスは、消化管内でバルプロエートイオンへと分離する。作用機序は完全には特徴付けられていないが、その抗てんかん活性は、脳内の増加したGABA濃度と関連付けられている。即時放出(IR)および持続放出形態の薬物が入手可能である。ジバルプロエクスナトリウムERは、16±3時間の半減期、1000mgのERに対して7.7時間のTmax、および1000mgのERに対して1970のAUC0−24(μg*h/mL)を有する。
バルプロ酸治療に付随する有害事象として、腹痛、不慮の傷害、脱毛症、弱視/かすみ目、健忘、摂食障害、無力症、運動失調、腰痛、気管支炎、便秘、うつ病、下痢、二重視、眩暈、消化不良、呼吸困難、斑状出血、情緒不安定、発熱、インフルエンザ症候群、頭痛、食欲増加、感染症、不眠症、悪心、神経質、眼振、末梢性浮腫、咽頭炎、発疹、鼻炎、傾眠、異常な思考、血小板減少症、耳鳴り、振戦、嘔吐、体重増加、および体重減少が含まれる。
ジバルプロエクスナトリウム/バルプロ酸を対象とする米国特許として、U.S.4,988,731、U.S.5,212,326、U.S.6,511,678、U.S.6,528,090、U.S.6,713,086、およびU.S.6,720,004が含まれる。
ビガバトリン
(RS)−4−アミノヘキサ−5−エン酸およびガンマ−ビニル−GABAとしても公知のビガバトリンはGABA類似体である。ビガバトリンは、化学式C6H11NO2および分子量129.157g/モルを有する。これは名称Sabrilで市販されている。化学構造は、
である。
ビガバトリンは、GABA異化の原因酵素である、ガンマ−アミノ酪酸トランスアミナーゼ(GABA−T)を不可逆的に阻害する。ビガバトリンは、定常状態で7.5時間のT1/2、およそ1時間のTmax、定常状態で61(μg/mL)のCmaxを有する。
ビガバトリンは、潜在的利益が失明の潜在的危険性を上回る、点頭てんかんを有する1カ月齢から2歳の小児患者に対する単剤治療として、およびいくつかの代替処置への応答が不十分である、不応性の複雑部分発作(CPS)を有し、潜在的利益が失明の危険性を上回る成人患者に対する補助的(追加的)治療として適応される。ビガバトリンは、高いパーセンテージの患者において永久の失明を引き起こし得る。この作用は、処置の開始後の数週間以内またはそれより早く生じ得る。この作用はまた数カ月または数年後に生じ得る。危険性はより高い用量および長期の使用と共に増加し得るが、いずれの用量または使用の長さでも生じ得る。失明は、ビガバトリンの停止後、継続して悪化し得る。一般的に報告されているビガバトリンの副作用として、錯乱、疲労、二重視、体重増加、関節痛、かすみ目、うつ病、咳、下痢、記憶障害、眠気、振戦、運動失調、異常歩行、過敏性、および咽喉頭痛が含まれる。他の副作用として、尿路感染症、てんかん重積状態、肺うっ血、うつ状態の気分、筋攣縮、錯感覚、衰弱、月経困難症、眼痛、勃起不全、副鼻腔炎性頭痛、思考の異常、末梢性浮腫、眼振、嗜眠、鎮静、腰痛、異常な挙動、便秘、筋痛、発熱、神経質、回転性めまい、貧血、胸痛、気管支炎、反射低下、上腹部痛、歯痛、感覚鈍麻、感覚障害、末梢神経障害、倦怠感、食欲増加、挫傷、および異常な夢が含まれる。
発明の要旨
本発明者らは、ある特定のAED薬学的化合物は、製剤化することによって、発作、特に部分的開始発作、およびこれらの化合物が使用される他の徴候のより有効な処置を提供することができることを見出した。一般的に、本発明は、本明細書でさらに定義されるような薬物動態学的な特徴を提供する抗てんかん薬の持続放出組成物、および本明細書で定義されるような投与により発作関連障害を処置する方法におけるその使用に関する。
一部の実施形態では、これらのAED薬学的化合物の組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体(単数または複数)による経口摂取の際に、同じまたは同様の絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究における被験体(単数または複数)への即時放出経口形態の同じ薬学的化合物の摂取により提供されるTmaxより大きいTmaxを提供する持続放出形態を含む。一部の実施形態では、これらの化合物の組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への経口投薬の際に、同じ絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究において、前記被験体への同じ強度での即時放出経口形態の同じ薬学的化合物の経口投薬により提供されるTmaxより大きいTmaxを提供する持続放出形態を含み、好ましくは、Tmaxは5〜20時間であり、より好ましくは、Tmaxは10〜20時間であり、さらにより好ましくは、Tmaxは12〜20時間であり、最も好ましくは、Tmaxは14〜20時間である。本明細書中に記載の組成物により提供される血漿濃度プロファイルは、以下の目的の1つまたは複数を達成するように設計されている:昼間変動の増大、治療に対する必要性と時間的に同期したピーク定常状態血漿濃度(すなわち、発作が最も頻繁なときに高濃度)、有害事象の低減(中断に繋がるまたはアドヒアランスを低下させ得るような有害事象を含む)、投薬頻度の低減、毎日用量の増加、効力の増加。一部の実施形態では、2つまたはそれよりも多くのこれらの目的が達成される。一部の実施形態では、目的の少なくとも3つが達成される。製剤は、上述の目的を達成するために特定の時間での投与のために設計することができる。一部の実施形態では、組成物は、投与の最初の2、3、4、5、または6時間の間、市販の経口即時放出形態の同じ量の同じ活性医薬成分と比較して、薬物血漿濃度の低減した上昇速度を与え、しかも、市販の経口即時放出形態の同じ活性医薬成分のものと同等の生物学的利用能(例えば、市販の経口即時放出形態の同じ活性医薬成分のAUC0−infの80%〜125%)を与えるように設計することができる。例えば、ラコサミドの持続放出組成物は、即時放出製剤よりもさらにずっとゆっくりと薬物を放出するように(以下で例示されているように)設計することができる。ある特定のこのような製剤は、夕方、就寝時刻前に投与されてもよく、複数投与の際には、定常状態血漿濃度プロファイルは、ピーク濃度が患者のピーク発作活性と時間的に同期するように、日中の間のより高い血漿濃度プロファイル(および夜間のより低い濃度)により特徴付けられることになる。さらに、このような製剤により、全日の投薬が、毎日1回経口投与されることが可能となる。一部の実施形態では、活性医薬成分の合計毎日用量は、即時放出形態の同じ活性医薬成分が、分割用量(例えば、BID、TID)で通常利用されるより高い毎日用量で毎日1回経口投与されてもよい。一部の実施形態では、医薬組成物の毎日1回の投与は、変動(すなわち、(Cmax,ss−Cmin,ss)/Cmin,ss×100%)が90%、100%、110%、または120%より大きくなるように増加する昼間変動により特徴付けられる活性医薬成分の血漿濃度プロファイルを提供する。
一部の実施形態では、AED薬は、ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、ならびにブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、およびビガバトリンの薬学的に許容され得る塩からなる群の1つまたは複数のメンバーである。
さらに、臨床使用において承認されたAEDの多くは、CmaxまたはAUCとは対照的に、薬物が血漿に吸収される急速な速度に関係する限定的副作用を有する。AEDの最初の放出を遅らせ、血漿濃度の最初の上昇速度を低減させることにより、薬物の有効性を落とすことなく、AEDの耐容性を改善することが可能である。さらに、血漿濃度の最初の上昇速度を遅らせ、耐容性を改善することにより、用量設定を低減または排除し、現存する市販の即時放出製剤と比較してより高い強度のAEDを投与することが可能となり、これによって、より大きな効力およびより良い発作制御を提供する。一部の実施形態は、毎日1回投与され、4〜15時間の間、好ましくは4〜12時間の間のT1/2の昼間変動を有する薬物動態学的プロファイルを有する抗てんかん製剤を提供する。これらの実施形態は、これらに限定されないが、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、フェルバメート、ラコサミド、ラモトリジン、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、プレガバリン、チアガビン、およびビガバトリンの製剤を含む。ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、プレガバリン、チアガビン、およびビガバトリンの製剤が好ましい。毎日1回の投与のためのレベチラセタム、ブリバラセタム、ラコサミド、オキシカルバゼピンおよびバルプロ酸の製剤が最も好ましい。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに前述のうちのいずれかの混合物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤を含む治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える、方法を提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、1種または複数種の追加の活性医薬成分を含む。好ましい実施形態では、他の薬物は医薬組成物に含まれない。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに前述のうちのいずれかの混合物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤を含む治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える、方法を提供する。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ラコサミドおよびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに前述のうちのいずれかの混合物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤を含む治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える、方法を提供する。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える少なくとも1種または複数の賦形剤を含む。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、(i)2時間以内で8%未満の放出、(ii)4時間以内で17%未満の放出、(iii)6時間で45%未満の放出のうちの少なくとも2つにより特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、前記医薬組成物の溶解プロファイルは12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。本実施形態の好ましい態様では、3つの前記放出基準の全てが満たされる。本実施形態の好ましい態様では、4時間での薬物の放出は10%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、(i)1時間で10%未満の放出、(ii)2時間で15%未満の放出、(iii)4時間で25%未満の放出、(iv)9時間で少なくとも35%の放出、(v)12時間で少なくとも65%の放出のうちの少なくとも3つにより特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、2時間で18%以下の放出により特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。本実施形態の好ましい態様では、3つの前記放出基準の全てが満たされる。本実施形態の好ましい態様では、3つの前記放出基準の全てが満たされる。好ましい態様では、2時間での薬物の放出は12%未満である。好ましい態様では、2時間での薬物の放出は9%未満である。好ましい態様では、2時間での薬物の放出は6%未満である。好ましい態様では、2時間での薬物の放出は3%未満である。好ましい態様では、2時間での薬物の放出は2%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、4時間で25%以下の放出により特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。好ましい態様では、4時間での薬物の放出は20%未満である。好ましい態様では、4時間での薬物の放出は15%未満である。好ましい態様では、4時間での薬物の放出は10%未満である。好ましい態様では、4時間での薬物の放出は7.5%未満である。好ましい態様では、4時間での薬物の放出は5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、6時間で30%以下の放出により特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。好ましい態様では、6時間での薬物の放出は25%未満である。好ましい態様では、6時間での薬物の放出は20%未満である。好ましい態様では、6時間での薬物の放出は15%未満である。好ましい態様では、4時間での薬物の放出は12%未満である。好ましい態様では、6時間での薬物の放出は9%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、前記組成物は、9時間で少なくとも35%の放出により特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。好ましい態様では、9時間での薬物の放出は少なくとも40%であり、12時間での放出は少なくとも65%である。好ましい態様では、9時間での薬物の放出は少なくとも45%であり、12時間での放出は少なくとも65%である。好ましい態様では、9時間での薬物の放出は少なくとも50%であり、12時間での放出は少なくとも65%である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による、ある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、5〜20時間のTmaxにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Tmaxは5〜10時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは8〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは10〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは10〜14時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは12〜20時間である。より好ましい態様では、前記Tmaxは13〜20時間である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による、ある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、0.25〜9時間のTlagにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Tlagは0.25〜5時間である。好ましい態様では、前記Tlagは1〜9時間である。好ましい態様では、前記Tlagは2〜9時間である。好ましい態様では、前記Tlagは3〜8時間である。好ましい態様では、前記Tlagは0.5〜5時間である。好ましい態様では、前記Tlagは1〜5時間である。好ましい態様では、前記Tlagは2〜5時間である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、IRと同等のAUCを与えるAUC0−∞により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後に、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるAUC0−∞の100%〜150%であるAUC0−∞により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の1.4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である、摂取後最初の1.4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の1.4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の2時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの15%未満である、摂取後最初の2時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の2時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の2時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の3時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの25%未満である、摂取後最初の3時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の3時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの20%未満である。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の3時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの30%未満である、摂取後最初の4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの20%未満である。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定される、dC/dtの10%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、1μg/ml/hr未満である摂取後最初の2時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.6μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.45μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.3μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.1μg/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は0.8μg/ml/hr未満である、摂取後最初の3時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.6μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.4μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.25μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.1μg/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は0.6μg/ml/hr未満である、摂取後最初の4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.5μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.4μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.25μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.1μg/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物1mg当たり2.2ng/ml/hr未満である、摂取後最初の2時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物1mg当たり1.8ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物1mg当たり1.4ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物1mg当たり1ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物1mg当たり0.5ng/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物1mg当たり2ng/ml/hr未満である、摂取後最初の3時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり1.6ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり1.2ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり0.8ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり0.4ng/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物1mg当たり1.6ng/ml/hr未満である、摂取後最初の4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり1.2ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり0.8ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり0.4ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは前記医薬組成物の薬物1mg当たり0.2ng/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の12%未満であるpAUC0−4により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記pAUC0−4は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の10%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の8%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の6%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の4%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の2%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の1%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の12%未満であるpAUC0−8により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記pAUC0−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の10%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の7.5%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の5%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の3%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の14%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の12%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の10%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の8%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の7%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の6%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の4%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の2.5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、5〜20時間であるTmax,ssにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Tmax,ssは5〜10時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは10〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは12〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは11〜18時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは12〜18時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは13〜18時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは14〜18時間である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、薬物1mg当たり12〜36ng/mlであるCmax,ssにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり16〜32ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり20〜30ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり22〜30ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり23〜30ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり24〜32ng/mlである。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、薬物1mg当たり6〜15ng/mlであるCmin,ssにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Cmin,ssは薬物1mg当たり8〜12.5ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmin,ssは薬物1mg当たり9〜12ng/mlである。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への既定の投与時間での前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、夜間の平均血漿濃度より20〜100%大きい日中の平均血漿濃度により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記医薬組成物の薬物に対する前記定常状態血漿濃度プロファイルは、夜間の平均血漿濃度より30%〜100%大きい日中の平均血漿濃度により特徴付けられる。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前5時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前6時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前7時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前8時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後8時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後9時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後10時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後11時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前12時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後4時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前6時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後4時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後10時である。本明細書で使用される場合、100%*((日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度)−1)は、この段落で列挙されたパーセンテージ増加と同等である。例えば、1.3の日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度比は、夜間の平均血漿濃度からの日中の平均血漿濃度の30%増加と同等である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への既定の投与時間での前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、夜間の平均血漿濃度より40〜120%大きい日中の平均血漿濃度により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前5時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前6時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前7時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前8時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後8時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後9時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後10時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後11時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前12時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後4時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午前6時である。好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後4時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたる定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の時間は午後10時である。本明細書で使用される場合、100%*((日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度)−1)は、この段落で列挙されたパーセンテージ増加と同等である。例えば、1.55の日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度比は、夜間の平均血漿濃度からの日中の平均血漿濃度の55%増加と同等である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、40%〜200%である変動により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記変動は60%〜200%である。好ましい態様では、前記変動は75%〜200%である。好ましい態様では、前記変動は80%〜180%である。好ましい態様では、前記変動は85%〜160%である。好ましい態様では、前記変動は80%〜150%である。好ましい態様では、前記変動は100%〜150%である。好ましい態様では、前記変動は50%〜100%である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、50%〜100%であるPTFにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記PTFは50%〜90%である。好ましい態様では、前記PTFは55%〜85%である。好ましい態様では、前記PTFは60%〜80%である。好ましい態様では、前記PTFは45%〜85%である。好ましい態様では、前記PTFは40%〜80%である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、前記医薬組成物は遅延放出コーティングを含む。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供し、前記医薬組成物の薬物の毎日用量は50mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は100mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は150mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は300mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は200mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は250mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は300mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は350mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は400mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は450mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は500mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は550mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は600mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は650mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は400mg〜800mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物の毎日用量は450mg〜800mgである。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、就寝時刻の0〜4時間前、好ましくは就寝時刻の0〜3時間前、より好ましくは就寝時刻の0〜2時間前に、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供する。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、午後8時、午後9時、午後10時、午後11時、または午前12時、好ましくは午後8時、午後9時、午後10時、または午後11時に、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供する。好ましい態様では、組成物は午後10時に投与される。好ましい態様では、組成物は午後11時に投与される。これらの投与時間は好ましい既定の投与時間の例である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、1日の目覚めの0〜4時間後、好ましくは1日の目覚めの0〜3時間後、より好ましくは1日の目覚めの0〜2時間後に、医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供する。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、午前5時、午前6時、午前7時、午前8時、または午前9時、好ましくは午前6時、午前7時、または午前8時に医薬組成物をヒトに、経口的に、毎日1回投与する方法を提供する。好ましい態様では、組成物は午前6時に投与される。好ましい態様では、組成物は午前7時に投与される。これらの投与時間は好ましい既定の投与時間の例である。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに前述のうちのいずれかの混合物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤を含む、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える。一部の実施形態では、医薬組成物は1種または複数種の追加の活性医薬成分を含む。好ましい実施形態では、他の薬物は医薬組成物に含まれない。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに前述のうちのいずれかの混合物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤を含む、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、(i)ラコサミドおよびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに前述のうちのいずれかの混合物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤を含む、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、医薬組成物を提供し、ここで、前記医薬組成物は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える少なくとも1種または複数種の賦形剤を含む。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、前記組成物は、(i)2時間以内で8%未満の放出、(ii)4時間以内で17%未満の放出、(iii)6時間で45%未満の放出のうちの少なくとも2つにより特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、ここで、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1Nのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。本実施形態の好ましい態様では、3つの前記放出基準の全てが満たされる。本実施形態の好ましい態様では、4時間での薬物の放出は10%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの医薬組成物を提供し、ここで、前記組成物は、(i)1時間で10%未満の放出、(ii)2時間で15%未満の放出、(iii)4時間で25%未満の放出、(iv)9時間で少なくとも35%の放出、(v)12時間で少なくとも65%の放出のうちの少なくとも3つにより特徴付けられる溶解プロファイルを提供し、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施される。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、5〜20時間のTmaxにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Tmaxは5〜10時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは8〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは10〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは10〜14時間である。好ましい態様では、前記Tmaxは12〜20時間である。より好ましい態様では、前記Tmaxは13〜20時間である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、0.25〜9時間のTlagにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Tlagは0.25〜5時間である。好ましい態様では、前記Tlagは1〜9時間である。好ましい態様では、前記Tlagは2〜9時間である。好ましい態様では、前記Tlagは3〜8時間である。好ましい態様では、前記Tlagは0.5〜5時間である。好ましい態様では、前記Tlagは1〜5時間である。好ましい態様では、前記Tlagは2〜5時間である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、IRと同等のAUCを与えるAUC0−∞により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の1.4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である、摂取後最初の1.4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の1.4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の2時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの15%未満である、摂取後最初の2時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の2時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の2時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の3時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの25%未満である、摂取後最初の3時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の3時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの20%未満である。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の3時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの30%未満である、摂取後最初の4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの20%未満である。好ましい態様では、前記組成物に対して決定されるdC/dtは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体による摂取後最初の4時間にわたる、即時放出形態の同等の用量の前記医薬組成物の薬物に対して決定されるdC/dtの10%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、1μg/ml/hr未満である、摂取後最初の2時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.6μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.45μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.3μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは0.1μg/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、0.8μg/ml/hr未満である、摂取後最初の3時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.6μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.4μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.25μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは0.1μg/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、0.6μg/ml/hr未満である、摂取後最初の4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.5μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.4μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.25μg/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは0.1μg/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり2.2ng/ml/hr未満である、摂取後最初の2時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1.8ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1.4ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の2時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり0.5ng/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり2ng/ml/hr未満である、摂取後最初の3時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる、前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1.6ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1.2ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり0.8ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の3時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり0.4ng/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1.6ng/ml/hr未満である、摂取後最初の4時間にわたるdC/dtにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり1.2ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり0.8ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり0.4ng/ml/hr未満である。好ましい態様では、摂取後最初の4時間にわたる前記dC/dtは、前記医薬組成物の薬物の1mg当たり0.2ng/ml/hr未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の12%未満であるpAUC0−4により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記pAUC0−4は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の10%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の8%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の6%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の4%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の2%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−4は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の1%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の12%未満であるpAUC0−8により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記pAUC0−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の10%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の7.5%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の5%未満である。好ましい態様では、前記pAUC0−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の3%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体によるある用量の前記医薬組成物の経口摂取は、前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の14%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の12%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の10%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の8%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の7%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の6%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の4%未満である。好ましい態様では、前記pAUC4−8は前記医薬組成物の薬物に対して、前記血漿濃度プロファイルから決定されるAUC0−∞の2.5%未満である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、5〜20時間であるTmax,ssにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Tmax,ssは5〜10時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは10〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは12〜20時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは11〜18時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは12〜18時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは13〜18時間である。好ましい態様では、前記Tmax,ssは14〜18時間である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、薬物1mg当たり12〜36ng/mlであるCmax,ssにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり16〜32ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり20〜30ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり22〜30ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり23〜30ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmax,ssは薬物1mg当たり24〜32ng/mlである。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、薬物1mg当たり6〜15ng/mlであるCmin,ssにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記Cmin,ssは薬物1mg当たり8〜12.5ng/mlである。好ましい態様では、前記Cmin,ssは薬物1mg当たり9〜12ng/mlである。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、40%〜200%である変動により特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記変動は60%〜200%である。好ましい態様では、前記変動は75%〜200%である。好ましい態様では、前記変動は80%〜180%である。好ましい態様では、前記変動は85%〜160%である。好ましい態様では、前記変動は80%〜150%である。好ましい態様では、前記変動は100%〜150%である。好ましい態様では、前記変動は50%〜100%である。本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の毎日1回の経口投薬は、50%〜100%であるPTFにより特徴付けられる前記医薬組成物の薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、前記PTFは50%〜90%である。好ましい態様では、前記PTFは55%〜85%である。好ましい態様では、前記PTFは60%〜80%である。好ましい態様では、前記PTFは45%〜85%である。好ましい態様では、前記PTFは40%〜80%である。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、遅延放出コーティングを含む、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供する。
本明細書中に記載の実施形態のうちのいずれかの一部の態様は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物を提供し、ここで、前記医薬組成物の薬物は50mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は100mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は150mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は300mg〜900mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は200mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は250mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は300mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は350mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は400mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は450mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は500mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は550mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は600mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は650mg〜850mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は200mg〜800mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は225mg〜800mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は250mg〜800mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は400mg〜800mgである。好ましい態様では、前記組成物の薬物は450mg〜800mgである。
本明細書中に記載の一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、ヒトに、経口的に、毎日1回ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤、ならびに前述のうちのいずれかの混合物を含むある用量の本明細書中に記載の医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜20時間のTmax、即時放出形態の同等の用量の薬物に対するAUC0−infの80%〜125%のAUC0−inf、および/または即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtのうちの1つまたは複数を好ましくは与える、方法を提供する。
これらの実施形態の一部の態様では、組成物の部分的AUCは、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時であり、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%である。
一部の実施形態では、絶食状態単回用量ヒト医薬組成物の被験体への前記医薬組成物の経口投与は、組成物の前記活性医薬成分に対するAUC0−infの2%、4%、6%、8%、10%、もしくは12%未満である(例えば4%未満)組成物の少なくとも1種の活性医薬成分に対するpAUC0−4、または組成物の前記活性医薬成分に対するAUC0−infの3%、5%、7%、9%、12%、もしくは15%未満である(例えば7%未満)組成物の少なくとも1種の活性医薬成分に対するpAUC4−8のうちの1つのまたは両方により特徴付けられる薬物血漿濃度プロファイルを提供する。好ましい態様では、組成物の活性医薬成分はブリバラセタム、ラコサミド、およびレベチラセタムからなる群から選択される。より好ましい態様では、組成物の活性医薬成分はラコサミドである。
本発明の一部の実施形態では、本方法は、ヒトに、毎日1回ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物ならびに1種または複数種の賦形剤、ならびに前述のうちのいずれかの混合物からなる、ある用量の前記医薬組成物を経口投与することを対象とし、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および/または即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtのうちの1つまたは複数を好ましくは提供する。
本発明の他の実施形態では、ヒトに、経口的に、毎日1回ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与する方法であって、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、(i)2時間以内での8%未満の放出、(ii)4時間以内での17%未満の放出、(iii)6時間で45%未満の放出、および/または(iv)12時間で少なくとも45%の放出のうちの2つまたはそれよりも多くにより特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して典型的に実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施され、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および/または即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtのうちの1つまたは複数を提供する、方法。
本発明の別の実施形態では、医薬組成物は就寝時刻の0〜4時間前に投与され、前記医薬組成物は、ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択されるAEDを含み、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する。
本発明の一部の実施形態では、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、ヒトに、毎日1回、ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を経口投与することを含み、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜10時間のTmax、IRと同等のAUC、および即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する、方法。本実施形態の一部の態様では、薬物は、その日の目覚めから0〜3時間後、好ましくは午前5時〜午前9時の間に投与される。
別の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する、方法を対象とする。本実施形態の好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後6時の期間にわたり決定される定常状態での平均血漿濃度であり、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される定常状態での平均血漿濃度である。本実施形態の好ましい態様では、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度の決定は、毎日1回経口投与される前記薬物の組成物に対する定常状態血漿濃度プロファイルのWinNonLinモデルまたはGastroPlusモデルによる。本実施形態の別の好ましい態様では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より30%、40%、50%、60%から60%、70%、80%、90%、または100%大きい。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)12〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する、方法を対象とする。
一部の実施形態では、医薬組成物の投与は、就寝時刻の0〜4時間前であり、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmaxを提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、就寝時刻の0〜4時間前に毎日1回投与される。これらの実施形態の一部の態様では、日中の平均血漿濃度は夜間の平均血漿濃度より20〜100%大きく、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後6時の期間にわたり決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜10時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する、方法を対象とする。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回、目覚めから0〜3時間後に(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜10時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する、方法を対象とする。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記組成物の経口投薬が、以下のエレメントのうちの1つまたは複数:(i)5〜20時間のTmax、(ii)IRと同等のAUC、(iii)1μg/ml/hr未満である0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(iv)薬物1mg当たり2ng/ml/hr未満である0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(v)薬物に対するAUC0−infの4%未満であるpAUC0−4、(vi)薬物に対するAUC0−infの8%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる血漿プロファイルを提供する、方法を対象とする。一部の実施形態では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの2つまたはそれより多くにより特徴付けられる。一部の実施形態では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの3つまたはそれより多くにより特徴付けられる。一部の実施形態では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの4つまたはそれより多くにより特徴付けられる。これらの実施形態の一部では、血漿濃度プロファイルは12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる。これらの実施形態の一部では、血漿濃度プロファイルは5〜10時間のTmaxにより特徴付けられる。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)1種または複数種の賦形剤であって、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与える賦形剤、ならびに(iii)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される1種または複数種の追加の薬物からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記組成物の経口投薬が、以下のエレメントのうちの1つまたは複数:(i)5〜20時間のTmax、(ii)IRと同等のAUC、(iii)1μg/ml/hr未満である、0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(iv)薬物1mg当たり2ng/ml/hr未満である、0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(v)薬物に対するAUC0−infの4%未満であるpAUC0−4、(vi)薬物に対するAUC0−infの8%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる血漿プロファイルを提供する、方法を対象とする。一部の実施形態では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの2つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。一部の実施形態では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの3つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。一部の実施形態では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの4つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。これらの実施形態の一部では、血漿濃度プロファイルは12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる。これらの実施形態の一部では、血漿濃度プロファイルは5〜10時間のTmaxにより特徴付けられる。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に毎日1回、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の溶解プロファイルが、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解が、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解が、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施され、前記医薬組成物の投与が、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する、方法を対象とする。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の溶解プロファイルが、(i)2時間以内で8%未満の放出、(ii)4時間以内で17%未満の放出、(iii)6時間で45%未満の放出のうちの少なくとも2つにより特徴付けられ、前記医薬組成物の溶解プロファイルが、12時間で少なくとも45%の放出により特徴付けられ、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1Nシミュレートした胃液(pH1.2)を37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解が、同じ装置およびスピードで、900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)を37.0±0.5℃でその後4時間使用して実施され、これに続く溶解が、同じ装置およびスピードで、900mlのリン酸緩衝液(pH7.5)を37.0±0.5℃でその後18時間使用して実施され、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の経口投薬が、5〜20時間のTmaxにより特徴付けられる血漿濃度プロファイルを提供する、方法を対象とする。本実施形態の一部の態様では、前記血漿濃度プロファイルはIRと同等のAUCを提供する。本実施形態の一部の態様では、前記血漿濃度プロファイルは(i)1μg/ml/hr未満である、0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(ii)薬物1mg当たり2ng/ml/hr未満である、0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(iii)薬物に対するAUC0−infの4%未満であるpAUC0−4、(iv)薬物に対するAUC0−infの8%未満であるpAUC4−8のうちの1つまたは複数により特徴付けられる。一部の態様では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの2つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。一部の態様では、血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの3つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。一部の実施形態では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、およびレベチラセタムからなる群から選択される。一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。
以前の実施形態のいずれかの一部の態様では、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への組成物の経口投薬は、(i)10〜20時間のTmax,ss、(ii)12〜20時間のTmax,ss、(iii)夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度(iii)70%〜200%の変動、(iv)75%〜160%の変動、(v)好ましくは50%〜100%のPTFのうちの1つまたは複数により特徴付けられる、毎日1回の経口投薬に対する定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。一部の態様では、定常状態血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの2つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。一部の態様では、定常状態血漿プロファイルはこれらのエレメントのうちの3つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる。一部の態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後4時の期間にわたり決定される。一部の態様では、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたり決定される。一部の態様では、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。一部の態様では、定常状態血漿濃度プロファイルは、夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供するように既定の投与時間に対して調整される。一部の態様では、定常状態血漿濃度プロファイルは、夜間の平均血漿濃度より40%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供するように既定の投与時間に対して調整される。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物;ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、5〜20時間のTmax、即時放出形態の同等の用量の薬物に対するAUC0−infの80%〜125%のAUC0−infを提供し、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時の部分的AUCが、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%であり、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、日中の平均血漿濃度が夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい、方法を対象とする。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物が、5〜20時間のTmaxおよび/または(i)前記薬物に対するAUC0−infの2%、4%、6%、8%、10%、12%未満(好ましくは4%未満)の、薬物に対するAUC0−4もしくは(ii)前記薬物に対するAUC0−infの3%、5%、7%、9%、12%、15%未満(好ましくは7%未満)の、薬物に対するAUC4−8により特徴付けられる血漿濃度プロファイルを提供し、TmaxおよびAUC値が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の経口投与の際に、前記薬物に対する血漿濃度から決定される、方法を対象とする。一部の実施形態では、組成物の前記薬物に対するAUC0−infは、前記絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の前記被験体に、経口即時放出形態で投与された場合、前記薬物に対するAUC0−infの80%〜125%である。一部の実施形態では、前記薬物はブリバラセタム、ラコサミド、およびレベチラセタムからなる群から選択される。一部の実施形態では、前記薬物はラコサミドである。
別の実施形態は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなる医薬組成物であり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する。
別の実施形態は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなる医薬組成物であり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する。
追加の実施形態は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなる医薬組成物を提供し、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、5〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、ならびに(i)即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜2時間の期間にわたるdC/dtの5%、10%、15%未満である、同じ期間にわたるdC/dt、(ii)即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜3時間の期間にわたるdC/dtの10%、15%、20%未満の投与後0〜3時間の期間にわたるdC/dt、および(iii)即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜4時間の期間にわたるdC/dtの10%、15%、20%、25%、30%未満である、投与後0〜4時間の期間にわたるdC/dtのうちの1つまたは複数を提供し、dC/dt値は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究から決定される。
本実施形態の好ましい態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本実施形態のより好ましい態様では、薬物はラコサミドである。
別の実施形態は、ラコサミドおよびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなる医薬組成物であり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、5〜20時間のTmax、および(i)薬物1mg当たり0.5、1.0、1.5、2.0ng/ml/hr未満である、投与後0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(ii)薬物1mg当たり0.25、0.5、1.0、1.5、2.0ng/ml/hr未満である、投与後0〜3時間の期間にわたるdC/dt、(iii)薬物1mg当たり0.25、0.50、0.75、1.00、1.25、1.50ng/ml/hr未満である、投与後0〜4時間の期間にわたるdC/dt、(iv)0.2、0.4、0.6、0.8μg/ml/hr未満である、投与後0〜2時間の期間にわたるdC/dt、(v)0.2、0.4、0.6、0.8μg/ml/hr未満である、投与後0〜3時間の期間にわたるdC/dt、(vi)0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6μg/ml/hr未満である投与後0〜4時間の期間にわたるdC/dtのうちの1つまたは複数を提供し、薬物に対するTmaxおよびdC/dt値は、絶食状態経口単回用量ヒト薬物動態学的研究から決定される。
一部の実施形態では、医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜10時間のTmaxを提供する。
別の実施形態において、医薬組成物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施され、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜20時間のTmax、IRと同等のAUC、および即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する。
本明細書中に記載の一部の実施形態では、医薬組成物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、5〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUCを提供し、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時の部分的AUCは、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%であり、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtは、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、即時放出形態の同等の用量の薬物の同じ期間にわたるdC/dtの10%未満である。
さらに別の実施形態では、医薬組成物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する。
別の実施形態では、医薬組成物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)12〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する。
さらに別の実施形態では、医薬組成物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなり、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜10時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する。
別の実施形態は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなる医薬組成物を対象とし、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施され、前記医薬組成物の投与は、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmax、およびb)即時放出形態での等しい用量の薬物に対するAUC0−infの80%〜125%のAUC0−inf、ならびに夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する。
一部の実施形態は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに1種または複数種の賦形剤からなる群から選択される医薬組成物を対象とし、ここで、前記1種または複数種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、5〜20時間のTmaxおよびIRと同等のAUCを提供し、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時の部分的AUCは、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%であり、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、日中の平均血漿濃度は夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい。
一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、ならびにc)即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する、方法を対象とする。
その実施形態一部の態様では、医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmaxを提供する。
その実施形態の一部の態様では、投与は就寝時刻の0〜4時間前である。
その実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜10時間のTmaxを提供する。その実施形態の一部の態様では、投与は目覚めから0〜3時間後である。
単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmaxを有する組成物を提供する本発明の一部の実施形態では、医薬組成物の溶解プロファイルは、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施される。
(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなる医薬組成物の一部の実施形態では、前記賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmax、およびb)IRと同等のAUC、およびc)即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供し、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時からの部分的AUCは、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%である。
本発明の一部の実施形態は、医薬組成物をヒトに投与する方法であって、前記ヒトに、経口的に、毎日1回(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなるある用量の前記医薬組成物を投与することを含み、前記賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与が、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmax、およびb)IRと同等のAUC、および夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する、方法を対象とする。
上記実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmaxを提供する。これらの実施形態の一部では、投与は就寝時刻の0〜4時間前である。
上記実施形態の他の態様では、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、5〜10時間のTmaxを提供する。これらの実施形態の一部では、投与は目覚めから0〜3時間後である。
本発明の一部の実施形態は、(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなるある用量の医薬組成物を対象とし、ここで、前記賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、および夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供し、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施される。
上記実施形態の一部の態様では、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時の部分的AUCは、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%である。
本発明の一部の実施形態は、(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなる医薬組成物を対象とし、ここで、前記賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、a)5〜20時間のTmaxおよびb)IRと同等のAUC、およびc)即時放出形態の同等の用量の薬物の、投与後0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtの10%未満である、同じ期間にわたるdC/dtを提供する。
これらの実施形態の一部では、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時の部分的AUCは、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%である。
実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間または5〜10時間のTmaxを提供する。
実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物の溶解プロファイルは、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施される。これらの実施形態の一部では、
本発明の一部の実施形態は、(i)ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクス、ビガバトリン、およびその薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなる医薬組成物を対象とし、ここで、前記賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物の投与は、a)5〜20時間のTmax、およびb)IRと同等のAUC、ならびに絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する。これらの実施形態の一部では、医薬組成物の溶解プロファイルは、2時間以内で8%未満、4時間以内で17%未満、6時間で45%未満、および12時間で少なくとも45%であり、溶解は、100rpmで回転するUSP 1型(バスケット)装置において、900mlの0.1N HClを37.0±0.5℃で2時間使用して実施され、これに続く溶解は、同じ装置およびスピードで、900mlのUSPリン酸緩衝液pH6.8を37.0±0.5℃で使用して実施される。
本発明の一部の実施形態では、前記医薬組成物の投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、12〜20時間のTmaxを提供する。他の実施形態では、Tmaxは、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される5〜10時間である。
上記実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、午前8時および午後8時において等分で投与された前記薬物の即時放出形態での等しい合計毎日用量の薬物に対する部分的AUCの80%〜125%である、午前8時〜午前10時、午前10時〜午後12時、午後12時〜午後2時、午後2時〜午後4時、および午後4時〜午後8時の部分的AUCを提供する。
前の段落に記載の医薬組成物の実施形態の一部では、薬物はラコサミドである。
前の段落に記載の一部の方法の実施形態では、薬物はラコサミドである。
本発明の実施形態は、ヒト患者に、経口的に、毎日1回、治療有効用量の医薬組成物を投与することを含む、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であり、ここで、医薬組成物は、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、薬物に対するAUC0−infの4%未満であるpAUC0−4により特徴付けられる、薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、薬物に対するAUC0−infの14%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、治療有効用量は300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの薬物である。本発明の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。
実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回投薬の際に、絶食状態薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる、前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを提供するAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であって、ヒト患者に、経口的に、毎日1回治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、医薬組成物が、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、薬物に対するAUC0−infの8%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる、薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、方法を対象とする。実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本方法の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。実施形態の一部の態様では、治療有効用量は300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの前記薬物である。本方法の一部の実施形態では、前記少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、前記薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる、前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを提供するAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の一部の実施形態は、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であって、ヒト患者に、経口的に、毎日1回治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、医薬組成物が、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxにより特徴付けられる、薬物に対する血漿濃度プロファイルを有し、前記医薬組成物が、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、40%〜200%の変動により特徴付けられる、前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する、方法を対象とする。
本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本方法の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、治療有効用量は、300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの前記薬物である。本方法の一部の実施形態では、前記少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、前記薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の他の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、50%〜100%の変動により特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、60%〜200%の変動により特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物は、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。本発明の一部の実施形態は、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であって、ヒト患者に、経口的に、毎日1回治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、前記医薬組成物が、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxおよび投薬後の最初の2時間にわたる薬物1mg当たり2.2ng/ml/hr未満のdC/dTの両方により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、方法を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本方法の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、治療有効用量は300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの薬物である。本方法の一部の実施形態では、前記少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、前記薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。実施形態の他の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる前記薬物1mg当たり1.4ng/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる前記薬物1mg当たり1.0ng/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の一部の実施形態は、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であって、前記ヒト患者に、経口的に、毎日1回治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、前記医薬組成物が、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤からなり、前記少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、前記薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、前記医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxおよび投薬後の最初の2時間にわたる1μg/ml/hr未満のdC/dTの両方により特徴付けられる、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、方法を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本方法の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、治療有効用量は300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの前記薬物である。本方法の一部の実施形態では、前記少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、前記薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる0.6μg/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる0.3μg/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であって、ヒト患者に、経口的に、毎日1回、既定の投与時間に治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、医薬組成物が、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、既定の投与時間が、医薬組成物の絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される時間であり、既定の時間が、薬物動態学的研究のヒト被験体への医薬組成物の毎日1回の投薬が、夜間の平均血漿濃度より20%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供する時間であり、日中の平均血漿濃度が、午前9時〜午後6時の期間にわたり決定される薬物の平均血漿濃度であり、夜間の平均血漿濃度が、午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される薬物の平均血漿濃度である、方法を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本方法の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、治療有効用量は300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの薬物である。本方法の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を提供する。本実施形態の一部の態様では、既定の投与時間は就寝時刻の0〜4時間前である。本実施形態の一部の態様では、既定の投与時間は午後8時〜午前12時の間である。本実施形態の一部の態様では、既定の投与時間は目覚めから0〜3時間後である。本実施形態の一部の態様では、既定の投与時間は午前5時〜午前9時の間である。本実施形態の一部の態様では、既定の時間は、薬物動態学的研究のヒト被験体への医薬組成物の毎日1回の投薬が、夜間の平均血漿濃度より30%〜100%大きい日中の平均血漿濃度により特徴付けられる定常状態血漿濃度プロファイルを与える時間であり、日中の平均血漿濃度は午前9時〜午後6時の期間にわたり決定される薬物の平均血漿濃度であり、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される薬物の平均血漿濃度である。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される5〜10時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、IRと同等のAUCを与える前記薬物に対するAUC0−infにより特徴付けられる前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本発明の別の実施形態は、医薬組成物をヒト患者に投与する方法であって、ヒト患者に、経口的に、毎日1回治療有効用量の医薬組成物を投与することを含み、医薬組成物が、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、(a)1時間での10%未満の放出、(b)2時間で15%未満の放出、(c)4時間で25%の未満の放出、(d)9時間で少なくとも35%の放出、(e)12時間で少なくとも65%のうちの3つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる溶解プロファイルを有し、溶解が、900mLのシミュレートした胃液(pH1.2)中37±0.5℃で最初の2時間行われ、これに続いて、900mLのシミュレートした腸液(pH6.8)中37±0.5℃でその後4時間行われ、これに続いて、900mLのリン酸緩衝液(pH7.5)中37±0.5℃でその後18時間行われ、全ての溶解がUSP Apparatus1(バスケット)内で、100rpmの回転速度で実施され、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、方法を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本方法の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、治療有効用量は300〜900mg、400〜800mg、または450〜800mgの薬物である。本方法の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を提供する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される50mg〜900mgの薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含む、ヒトへの経口投与のための医薬組成物であり、ここで、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物は、血漿濃度プロファイルの薬物に対するAUC0−infの4%未満であるpAUC0−4による、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、薬物に対するAUC0−infの4%未満であるpAUC0−4により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、薬物に対するAUC0−infの14%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。組成物の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、組成物は、150〜900mg、200〜800mg、225〜800、または250〜800mgの薬物を含む。組成物の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、前記薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物であって、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される50mg〜900mgの薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、薬物に対するAUC0−infの8%未満であるpAUC4−8により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、医薬組成物を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。組成物の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、組成物は、150〜900mg、200〜800mg、225〜800mgまたは250〜800mgの薬物を含む。組成物の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を提供する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。
上記実施形態の一部では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物であって、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される50mg〜900mgの薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有し、前記医薬組成物が、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、75%〜200%の変動により特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する、医薬組成物を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本組成物の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、組成物は、150〜900mg、200〜800mg、225〜800mgまたは250〜800mgの薬物を含む。本組成物の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を与える。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる、前記薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、50%〜100%の変動により特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、60%〜200%の変動により特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明のまた別の実施形態は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物であって、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される50mg〜900mgの薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxおよび投薬後の最初の2時間にわたる薬物1mg当たり2.2ng/ml/hr未満のdC/dTの両方により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、医薬組成物を対象とする。本実施形態の一部の態様では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本組成物の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、組成物は、150〜900mg、200〜800mg、225〜800mgまたは250〜800mgの薬物を含む。本組成物の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を提供する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる薬物1mg当たり1.4ng/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる薬物1mg当たり1.0ng/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。これらの実施形態の一部では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の一実施形態は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物であって、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される50mg〜900mgの薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、8〜20時間のTmaxおよび投薬後の最初の2時間にわたる1μg/ml/hr未満のdC/dTの両方により特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、医薬組成物を対象とする。本発明の一部の実施形態では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本組成物の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、組成物は、150〜900mg、200〜800mg、225〜800mgまたは250〜800mgの薬物を含む。本組成物の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる0.6μg/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される、投薬後の最初の2時間にわたる0.3μg/ml/hr未満のdC/dTにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。これらの実施形態の一部では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、ヒトへの経口投与のための医薬組成物であって、(i)ブリバラセタム、ジバルプロエクス、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ビガバトリン、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される50mg〜900mgの薬物、ならびに(ii)少なくとも1種の賦形剤を含み、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種が、薬物の放出を改変して持続放出形態を与え、医薬組成物が、(a)1時間で10%未満の放出、(b)2時間で15%未満の放出、(c)4時間で25%未満の放出、(d)9時間で少なくとも35%、(e)12時間で少なくとも65%のうちの3つまたはそれよりも多くにより特徴付けられる溶解プロファイルを有し、溶解が、900mLのシミュレートした胃液(pH1.2)中37±0.5℃で最初の2時間行われ、これに続いて、900mLのシミュレートした腸液(pH6.8)中37±0.5℃でその後4時間行われ、これに続いて、900mLのリン酸緩衝液(pH7.5)中37±0.5℃でその後18時間行われ、全ての溶解が、USP Apparatus1(バスケット)内で、100rpmの回転速度で実施され、医薬組成物が、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される8〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する、医薬組成物を対象とする。本発明の一部の実施形態では、薬物は、ブリバラセタム、ラコサミド、レベチラセタム、および前述のうちのいずれかの薬学的に許容され得る塩からなる群から選択される。本組成物の一部の実施形態では、薬物はラコサミドである。本実施形態の一部の態様では、組成物は、150〜900mg、200〜800mg、225〜800mgまたは250〜800mgの薬物を含む。本組成物の一部の実施形態では、少なくとも1種の賦形剤のうちの少なくとも1種は、薬物の放出を改変して遅延放出形態を提供する。本実施形態の一部の態様では、医薬組成物は、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究の被験体への医薬組成物の投薬により決定される12〜20時間のTmaxにより特徴付けられる薬物に対する血漿濃度プロファイルを有する。一部の実施形態では、前記医薬組成物は、前記医薬組成物の毎日1回の投薬の際に、絶食状態ヒト薬物動態学的研究の被験体への前記医薬組成物の投薬により決定される、10〜20時間のTmax,ssにより特徴付けられる、前記医薬組成物の投薬により決定される、前記薬物に対する定常状態血漿濃度プロファイルを有する。本実施形態の一部の態様では、前記薬物に対する前記血漿濃度プロファイルは、IRと同等のAUCを与えるAUC0−infによりさらに特徴付けられる。
発明の詳細な説明
本発明は、抗てんかん薬が処方される任意の疾患または障害、例えば、てんかん、ミオクローヌスてんかんにおけるミオクローヌス性発作、特発性全身性てんかんを有する患者における原発性全身性強直性間代性発作、部分的開始発作を含む発作ベースの障害、てんかん重積状態、急性躁病の対処、発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ、多発性硬化症における一過性痙直、ランドウ−クレフナー症候群、片頭痛の処置または予防法、小児の片頭痛、メージュ症候群、アルツハイマー病を有する患者における遅発性発作、不安障害、乳児重症ミオクローヌスてんかん、遅発性ジスキネジー、腰椎の神経根症、ダウン症候群における遅発性ミオクローヌスてんかん、非定型疼痛症候群、神経障害性疼痛、およびアルツハイマー病を処置または防止するための一次的または補助的治療のための組成物および方法を提供する。一部の実施形態では、本方法はてんかんを処置する。一部の実施形態では、本方法は発作ベースの障害を処置する。
例示的な組成物には、持続放出形態のブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンが含まれる。
本発明の組成物にはまた、これらに限定されないが、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、フェルバメート、ラコサミド、ラモトリジン、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、プレガバリン、チアガビン、およびビガバトリンの製剤も含まれる。ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、プレガバリン、チアガビン、およびビガバトリンの製剤が好ましい。毎日1回の投与のためのレベチラセタム、ブリバラセタム、ラコサミド、オキシカルバゼピンおよびバルプロ酸の製剤が最も好ましい。
組成物に対して適切なAEDは、4〜20時間、好ましくは6〜18時間、より好ましくは7〜17時間の半減期を有するものであってよい。組成物に対して適切なAEDは、即時放出形態で、経口投与後に典型的に十分吸収され、例えば、即時放出組成物中のAEDの生物学的利用能は70%超、好ましくは80%超、より好ましくは90%超、さらにより好ましくは95%超である。組成物に対して適切なAEDは、即時放出組成物として経口的に投与された場合、8時間未満、好ましくは6時間未満、より好ましくは5時間未満のピーク血漿濃度までの時間Tmaxを典型的に提供する。
一部の実施形態では、本発明は、毎日1回投与され、4〜15時間の間、好ましくは4〜12時間の間のT1/2を有する、昼間変動がある薬物動態学的プロファイルを有する抗てんかん製剤を提供する。
本明細書中に記載の一部の組成物は、選択されたAEDの治療有効量の投与を可能にする。治療有効量は、即時放出形態に典型的に適応される量より少なくてもよく、例えば、即時放出形態の場合典型的に必要とされる量の50%であってよい。別の実施形態では、それを必要とする患者に対するAEDの毎日用量は、即時放出形態の同じ原薬の毎日用量と同等、または等しい。別の実施形態では、それを必要とする患者に対するAEDの毎日用量は、即時放出形態の同じ原薬の毎日用量よりも多く、例えば、毎日のように患者に普通投薬される同じAEDの量の125%、150%、175%、200%、250%(例えば、好ましくは150〜200%)である。組成物の特徴により、特定のAEDのより多くの用量が十分許容される。
一部の実施形態では、AEDの耐容性は、即時放出形態の前記AEDの同等の用量と比べて改善されている。本明細書で使用される場合、他に明示的に述べられていない限り、耐容性の改善は、AEDを含む組成物の投与に伴う有害作用の発生率および/または重症度の、即時放出形態の前記AEDの同じ用量の投与に伴う有害作用の発生率および/または重症度の低減を意味する。一部の実施形態では、耐容性の改善は、本明細書中に記載の組成物の投与レジメンに伴う有害作用の低減を含み得る。一部の実施形態では、耐容性の改善は、本明細書中に記載の組成物の特性に伴う有害作用の低減を含み得る。したがって、有害事象の発生率および/または重症度の低減は、本明細書中に記載の方法および組成物を用いて達成し得る。一部の実施形態では、本明細書中に記載の昼間の血漿濃度プロファイルを有する組成物の投与は、1日当たり2回またはそれよりも多い回数で投与される同じ毎日用量の同じAEDのIR形態と比較して、睡眠障害の発生率および/または重症度を低減させる。一部の実施形態では、本明細書中に記載の低減したdC/dtの特徴を有する組成物の投与は、同じ用量の同じAEDのIR形態と比較して、有害作用の発生率および/または重症度を低減させる。一部の実施形態では、耐容性の増加は、眼障害の有害事象、例えば、二重視またはかすみ目の発生率および/または重症度の低減を伴う。一部の実施形態では、耐容性の増加は、神経系障害の有害事象、例えば、眩暈、頭痛、運動失調、傾眠、振戦、眼振、平衡障害、錯感覚、口の錯感覚、または記憶障害の発生率および/または重症度の低減を伴う。好ましい実施形態では、耐容性の増加は、眩暈の発生率および/または重症度の低減を伴う。好ましい実施形態では、耐容性の増加は、頭痛の発生率および/または重症度の低減を伴う。好ましい実施形態では、耐容性の増加は、錯感覚または口の錯感覚の発生率および/または重症度の低減を伴う。一部の実施形態では、耐容性の増加は、回転性めまいの発生率および/または重症度の低減を伴う。一部の実施形態では、耐容性の増加は、悪心の発生率および/または重症度の低減を伴う。一部の実施形態では、耐容性の増加は、嘔吐の発生率および/または重症度の低減を伴う。一部の実施形態では、耐容性の増加は、口の感覚鈍麻の発生率および/または重症度の低減を伴う。一部の実施形態では、耐容性の改善は、即時放出形態と比較して、AEDの毎日用量の増加を可能にする。一部の実施形態では、組成物の投与の結果として生じる日中のプロファイルまたは既定の投与時間の結果として生じる日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比に伴う耐容性の改善は、毎日1回投与、好ましくは、同じAEDの即時放出形態を利用したものより高い用量を可能にする。
本明細書中に記載の組成物および方法に対して適切な抗てんかん薬は、3000mgまでの毎日用量で、即時放出形態で投与されるものを含むが、潜在能力がより高い薬物が好ましい。組成物は、1日当たり3000mgまでのAED、1日当たり2500mgまでのAED、1日当たり2000mgまでのAED、1日当たり1500mgまでのAED、1日当たり1200mgまでのAED、好ましくは1日当たり1000mgまで、より好ましくは1日当たり800mgまで、さらにより好ましくは1日当たり600mgまで、1日当たり500mgまで、1日当たり400mgまで、1日当たり300mgまで、1日当たり250mgまで、または1日当たり200mgまでの投与に対して適切である。組成物および薬物の毎日用量に応じて、組成物は、1つまたは複数の単位剤形で投与されてもよい。一部の実施形態では、本発明の組成物は、1つの単位剤形として投与される。一部の実施形態では、本発明の組成物は、2つの単位剤形として投与される。一部の実施形態では、本発明の組成物は、3つの単位剤形として投与される。一部の実施形態では、本発明の組成物は、4つの単位剤形として投与される。組成物は、1日当たり1回または2回、好ましくは1日当たり1回経口的に投与される。
ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩をAEDとして含む実施形態では、ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩の毎日用量は、1日当たり200〜900mg、1日当たり250〜850mg、1日当たり300〜800mg、1日当たり350〜800mg、1日当たり400〜800mg、1日当たり450〜800mg、1日当たり500〜800mg、1日当たり350〜750mg、1日当たり400〜750mg、1日当たり450〜750mg、1日当たり500〜750mg、1日当たり350〜700mg、1日当たり400〜700mg、1日当たり450〜700mg、1日当たり500〜700mg、1日当たり350〜650mg、1日当たり400〜650mg、1日当たり450〜650mg、1日当たり500〜650mg、1日当たり350〜600mg、1日当たり400〜600mg、1日当たり450〜600mg、または1日当たり500〜600mgであってよい。本実施形態の好ましい態様では、ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩の毎日用量は1日当たり400〜800mgであってよい。本実施形態の好ましい態様では、ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩の毎日用量は1日当たり450〜800mgであってよい。本実施形態の好ましい態様では、ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩の毎日用量は1日当たり450〜700mgであってよい。本実施形態の好ましい態様では、ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩を含む組成物は、毎日1回経口的に投与される。
本明細書で使用される場合、ラコサミド、レベチラセタム、ブリバラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、ビガバトリンおよび他のAEDについての言及は、その薬学的に許容され得る塩、および、任意選択で、そのプロドラッグまたは多形を包含することを意図する。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「持続放出」は、「制御放出」、「調節放出」、「徐放」、「時限式放出」、「遅延放出」、およびまた上記のうちのそれぞれとの遅延放出、即時放出、腸溶性コーティングなどとの混合物を含む。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「遅延放出」組成物は、即時放出および/または持続放出組成物の上に遅延放出コーティングを含有する剤形を含む。
本明細書で使用される場合、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究は、試験している組成物の薬物動態学的特徴を決定するための、1つまたは複数の健康な被験体における絶食状態での研究を意味する。研究は、基準組成物、例えば、典型的に同じ用量を有する同じ原薬の経口即時放出剤形を含んでもよい。基準組成物が含まれる場合、研究デザインは、並行またはクロスオーバー研究デザインであってよい。このような研究に対するデザインパラメーターは周知であり、様々なFDAガイダンス、例えば、これらに限定されないが、2002 FDA Guidance: Waiver of In Vivo Bioavailability and Bioequivalence Studies for Immediate−Release Solid Oral Dosage Forms Based on a Biopharmaceutics Classification Systemおよびthe 2003 Guidance for Industry: Bioavailability and Bioequivalence Studies for Orally Administered Drug Products−General Considerationsを含む、本明細書で参照されているものにも含まれている。このような単回用量ヒト薬物動態学的研究のアウトプットは典型的に、研究プロトコールにおいて特定された時間において採取された血液試料からの、原薬(およびもしある場合には、活性代謝物)に対する血漿濃度データを含む。次いで、これらの血漿濃度データを使用して、血漿濃度プロファイルを構築し、そこから本明細書中に記載の薬物動態学的パラメーターを決定することができる。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「生物学的利用能」は、組成物中の薬物(例えば、「試験」製剤)に対するAUC0−∞を、即時放出形態での等しい用量の同じ薬物(例えば、「基準」製剤)に対するAUC0−∞で割ったものに100%を掛けたものであり、両方とも絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究から決定される。好ましい実施形態では、本明細書中に記載の組成物の生物学的利用能は、「IRと同等のAUC」であり、これは、本明細書で使用される場合、等しい用量の同じ薬物に対して、組成物の薬物に対するAUC0−∞の幾何学的最小二乗平均(「GLSM」)、対、即時放出経口形態の同じ薬物に対するAUC0−∞のGLSMの比(100%を掛けた)に対する90%信頼区間が、80%〜125%(端数を含む)の間にあることを意味する。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「T1/2」、「排出半減期」、「末端期半減期」、「血漿半減期」および「薬物動態学的半減期」は、血漿からの薬物の消失の半減期を指す。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「Tmax」は、生物学的利用能または生物学的同等性研究に含まれている被験体から観察された中央値Tmaxを指す。しかし、シミュレーションから決定されるTmaxは、平均Tmaxを指すことを理解すべきである。同様に、他に特定されている場合を除いて、「Tmax,ss」は、製剤が定常状態に投薬された場合の中央値Tmax,ssを指し、シミュレーションから決定されるTmax,ssは、平均Tmax,ssを指す。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「Tlag」は、薬物投与と、血漿中の定量化の限界より上で最初に観察された濃度との間の時間の遅延である。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、様々な期間にわたり決定される「Cmin」、「Cmax」、「Cmin,ss」、「Cmax,ss」およびAUC値は、それぞれ平均値を指す。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「変動」は100%*(Cmax,ss−Cmin,ss)/Cmin,ssである。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「PTF」は、定常状態での血漿中の特定された薬物に対する、ピークトラフ変動である。これは、100%*(Cmax,ss−Cmin,ss)/(AUCtau,ss/tau)(式中、AUCtau,ssは、投薬間隔、tauにわたる定常状態AUCである)として決定される。本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、ヒト薬物動態学的研究の被験体は、前記ヒト薬物動態学的研究の1人または複数の被験体を含むものとする。tauが24時間である場合、AUCtau,ssは、定常状態でのAUC0−24である。
本明細書で使用される場合、特定された期間にわたるdC/dtは、特定された期間の冒頭から、前記特定された期間の最後までの原薬の平均血漿濃度の変化を期間の長さで割ったものであり、これは、絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究(他に特定されていない限り)からの血漿濃度プロファイルから決定され、dC/dtに対する単位は、質量/容量/時間、例えば、ng/ml/hrである。特定された場合、dC/dt値は、1用量当たりで報告されてもよい。これらの場合には、dC/dt値は、用量で割ることによって、薬物1mg当たりのdC/dtを提供する。また他の場合には、dC/dt値は、基準組成物に対して決定されたもの、典型的には、経口即時放出形態の原薬と比較される。このような場合、dC/dt値が決定される血漿濃度プロファイルにおけるばらつきを最小限に抑えるため、持続放出組成物および基準組成物は、絶食状態単回用量経口ヒト薬物動態学的研究における被験体にそれぞれ経口的に投与される。
本明細書で使用される場合、「日中の平均血漿濃度(C−ave−day)」および「夜間の平均血漿濃度(C−ave−night)」という用語は、定常状態血漿濃度プロファイルから特定された期間にわたり決定される、原薬に対する平均血漿濃度値であり、組成物の投与は既定の時間または特定された期間内、例えば、午前8時に毎日1回である。
一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前5時〜午後8時の時間の間の任意の4〜12時間の期間内で決定される平均AED血漿濃度であり、例えば、午前5時〜午後8時の時間の間の任意の4、5、6、7、8、9、10、11または12時間の期間内(例えば、7時間の期間)で決定される平均AED血漿濃度である。好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後4時の期間にわたり決定される。好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後6時の期間にわたり決定される。一部の実施形態では、夜間の平均血漿濃度は、午後8時〜午前9時の時間の間の任意の4〜12時間の期間内で決定される平均AED血漿濃度であり、例えば、午後8時〜午前9時の時間の間の任意の4、5、6、7、8,9、10、11または12時間の期間内(例えば、9時間の期間)で測定される平均AED血漿濃度である。好ましい実施形態では、夜間の平均血漿濃度は、午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。好ましい実施形態では、夜間の平均血漿濃度は、午後11時〜午前6時の期間にわたり決定される。
定常状態血漿濃度プロファイルは、(i)医薬組成物の複数回用量ヒト薬物動態学的研究から、または(ii)絶食状態単回用量ヒト薬物動態学的研究に基づく複数回用量モデル(WinNonlinバージョン5.3もしくはそれより上、または同等の方法を使用して調製)から、または(iii)GastroPlusバージョン9.0もしくはそれより上を使用して調製した医薬組成物の溶解プロファイルに基づく、ヒト薬物動態の複数回用量のシミュレーションから決定することができる。これら3つのうち、(ii)が好ましい方法である。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、「約」は、示されている値の10%以内の値を指す。例えば、約10時間のTmaxは、他に特定されていない限り、9.0〜11.0の値も含む。
本明細書で使用される場合、移行用語「含む(comprising)」は、包括的またはオープンエンドであり、追加の、列挙されていないエレメントまたは方法ステップを排除しない。したがって、本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」は、その境界内に、本明細書で定義されたような「〜から本質的になる」および「〜からなる」を含む。したがって、本明細書の主題を「含む(comprising)」実施形態および態様の開示は、列挙された主題「〜から本質的になる」および「〜からなる」実施形態および態様を含む。
本明細書で使用される場合、移行句「〜から本質的になる」は、特許請求の範囲を特定された主題、物質またはステップならびに基本的および新規の特徴(単数または複数)に実質的に影響を与えないものに限定する。
本明細書で使用される場合、移行句「〜からなる」は、列挙された主題を、特定された物質、エレメント、ステップ、または成分に限定し、特定されていない任意の主題、エレメント、ステップ、または成分を排除する。
本明細書で使用される場合、他に特定されている場合を除いて、特定された期間にわたる分画AUCは、同じ期間にわたるpAUCを、AUC0−inf(すなわちAUC0−∞)で割り、または定常状態の計算のために、AUC24(すなわちAUC0−24)で割り、100%を掛けたものと等しい。
本明細書で使用される場合、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究は、FDAガイダンス文献すなわち2002 FDA Guidance for Industry: Food Effect Bioavailability and Fed Bioequivalence Studies and/or analogous EMEA Guidelinesに従い実施される臨床研究である。このような研究は、並行またはクロスオーバーデザインのいずれかを使用して、典型的には健康な被験体において実施し得る。絶食状態での研究に対して、研究薬物は、少なくとも10時間の一晩の絶食後に典型的に投与される。投薬後少なくとも4時間の間いかなる食事も許されるべきではなく、水は、薬物投与の前後1時間を除いて、所望する場合、許すことができる。血液試料は、既定の時間(投薬に対して)に採取し、検証された方法を使用して分析することによって、薬物(および必要に応じて活性代謝物)のレベルを決定する。
本明細書で使用される場合、絶食状態ヒト薬物動態学的研究は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究および複数回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究の両方を含む。複数回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究は、FDAガイダンス文献および/または類似のEMEAガイドラインに従い実施される。定常状態値に対する薬物動態学的パラメーターは、複数回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から直接的に決定してもよいし、または標準的方法もしくは業界の標準的ソフトウエア、例えば、WinNonlinバージョン5.3もしくはそれより上を使用して単回用量データの外挿により便利に決定してもよい。
本明細書で使用される場合、時間的に同期したとは、治療用組成物が、必要性がより高い期間、例えば、部分的開始発作の活動のピーク期間中にわたり曝露を増加させ、必要性がより低い時間、例えば、部分的開始発作の活動が低減し得る睡眠期間中における曝露を低下させながら、治療有効用量の原薬を提供することを意味する。この場合、曝露は、定常状態での部分的AUCから、または定常状態で特定された期間にわたる平均血漿濃度から決定することができる。
一部の実施形態では、時間的に同期したプロファイルは、AEDの治療的に有効な血漿濃度、例えば、Cmin,ssでのラコサミドおよびTmax,ssで実質的により高い血漿濃度を提供することにより、治療の必要性がより多い時間、例えば、発作活動がより頻繁である、またはより顕著である時間により大きな効力が得られる。好ましくは、Cmin,ssは、血漿濃度がより低い時間の間、発作の頻度および/または重症度を低減させるのに十分である。好ましくは、本明細書中に記載の通り選択される既定の投与時間は、低減した発作活動の期間中に生じるようにCmin,ssを提供し、ならびに発作活動が増加する期間中に生じるようにCmax,ssを提供する。一部の実施形態では、記載されている方法において使用するための組成物は、定常状態に到達した際、夜の睡眠時間よりも、日中の目覚めの時間中により高い濃度を提供する昼間プロファイルの生成に適応させている。組成物は、本明細書に提供されている方法により、夕方の投与、例えば、就寝の0〜4時間前の投与に、または朝の投与に適応し得る。例えば、ラコサミドなどのAEDの組成物は、以下の方法に従い製剤化して、持続放出製剤を提供することができ、この持続放出製剤は、就寝時刻の0〜4時間前の毎日1回の投与により、被験体が睡眠中、夜の間に定常状態Cmin(Cmin,ss)を提供し、昼間、例えば、午前9時〜午後3時の時間の間には、定常状態Cmax(Cmax,ss)を提供する。このような製剤は、11〜20時間の単回用量の中央値Tmaxおよび/または11〜18時間の間定常状態Tmaxを有することができる。
一部の実施形態では、絶食状態での単回用量ヒト薬物動態学的研究から決定される、組成物に対するTmaxは、11〜20時間、11〜18時間、11〜16時間、12〜20時間、12〜18時間、12〜16時間、13〜20時間、13〜18時間、13〜16時間、14〜20時間、14〜18時間、または15〜20時間であってよい。一部の実施形態では、11〜18時間、11〜16時間、12〜18時間、12〜16時間、13〜18時間、13〜16時間の、複数回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、定常状態Tmax(Tmax,ss)。一部の実施形態では、TmaxとTmax,ssの両方が上述の範囲内にある。
一部の実施形態では、夜にCmin,ssおよび昼間にCmax,ssを安定して提供する組成物は、朝に、典型的には、被験体が1日の活動のために目覚めた後0および1、2、3時間の間に投与される。このような組成物は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、3〜5時間のTmaxを提供し得る。
上記態様のいずれかの一部の実施形態では、ヒト被験体への組成物の毎日1回の複数投与後の定常状態血漿濃度プロファイルは、夜間の平均血漿ラコサミド濃度(絶食状態ヒトPK研究から決定される、夜間の平均ラコサミド血漿濃度と定義される「夜間の平均血漿濃度」)の1.1〜2.0倍である、日中の平均血漿濃度ラコサミド濃度(絶食状態ヒトPK研究から決定される、前記薬物に対する日中の平均血漿濃度と定義される「日中の平均血漿濃度」)により特徴付けられる。一部の実施形態では、定常状態での日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度の比は、1.2〜2.0、1.2〜1.9、1.3〜1.9、1.3〜1.8、1.3〜1.7、1.3〜1.6、1.4〜2.0、1.4〜1.9、1.4〜1.8、1.4〜1.7、1.5〜2.0、1.5〜1.9、1.5〜1.8、1.5〜1.7、1.6〜2.0、または1.6〜1.9の範囲のうちの1つの範囲内にある。一部の実施形態では、定常状態での日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度の比は、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、1.55、1.6、1.65、1.7、1.75、1.8、1.85、または1.9である。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前5時、午前6時、午前7時、午前8時または午前9時の時間から、午後4時、午後5時、午後6時、午後7時または午後8時の時間までの間に測定された平均ラコサミド血漿濃度であり、夜間の平均血漿濃度は、午後8時、午後9時、午後10時または午後11時の時間から、午前5時、午前6時、午前7時、午前8時または午前9時の時間までの間に測定された平均ラコサミド血漿濃度である。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前5時〜午後8時の時間の間の任意の4〜12時間の期間内に測定された平均ラコサミド血漿濃度であり、夜間の平均血漿濃度は、午後8時〜午前9時の時間の間の任意の4〜12時間の期間内に測定された平均ラコサミド血漿濃度である。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前5時〜午後8時の時間の間の任意の4、5、6、7、8、9、10、11または12時間の期間内に測定された平均ラコサミド血漿濃度であり、夜間の平均血漿濃度は、午後8時〜午前9時の時間の間の任意の4、5、6、7、8、9、10、11または12時間の期間内に測定された平均ラコサミド血漿濃度である。好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比は1.2〜2.0であり、ここで、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後4時の期間にわたり決定され、夜間の平均血漿濃度は、午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。より好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比は1.2〜1.8であり、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後4時の期間にわたり決定され、夜間の平均血漿濃度は、午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。
別の好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比は1.2〜2.0であり、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後6時の期間にわたり決定され、夜間の平均血漿濃度は、午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度値は、投薬時間が午前8時である定常状態血漿濃度プロファイルから決定される。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度値は、既定の投与時間に調整された定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の投与時間は、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度値が列挙した比を与える時間である。より好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比は、1.4〜2.0であり、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後6時の期間にわたり決定され、夜間の平均血漿濃度は午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。
一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約20%、25%、35%、45%、60%、80%、100%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約20%〜約80%高く、好ましくは、夜間の平均血漿濃度より約20%〜約50%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度値は、投薬時間が午前8時である定常状態血漿濃度プロファイルから決定される。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度値は、既定の投与時間に対して調整された定常状態血漿濃度プロファイルから決定され、前記既定の投与時間は、日中の平均血漿濃度が夜間の平均血漿濃度よりも列挙されたパーセンテージだけ大きい時間である。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約30%〜150%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約40%〜130%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約50%〜120%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約50%〜110%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約50%〜100%高い。一部の実施形態では、日中の平均血漿濃度は、夜間の平均血漿濃度より約60%〜100%高い。好ましい実施形態では、日中の平均血漿濃度は、午前9時〜午後4時、午後5時、午後6時、午後7時の期間にわたり決定され、好ましくは午前9時〜午後6時の期間にわたり決定される。好ましい実施形態では、夜間の平均血漿濃度は、午後11時〜午前6時、午前7時、午前8時、午前9時の期間にわたり決定され、好ましくは午後11時〜午前8時の期間にわたり決定される。
本発明の一部の実施形態では、組成物は既定の投与時間に毎日1回投与される。このような実施形態では、既定の投与時間は、定常状態血漿濃度プロファイルに基づき決定することによって、1日の特定の時間での日中の平均血漿濃度、夜間の平均血漿濃度、およびpAUCを含む、1日の特定の時間に関係する本明細書で開示されている薬物動態学的パラメーターを与えることができる。例えば、1.4〜2.0の日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度比を与える既定の投与時間は、Tmaxまでの時間が比較的短い組成物に対して、午前6時〜午前9時のうちの時間であり得る。代わりに、既定の投与時間は、12〜14時間のTmax,ssを与える組成物に対して午後8時〜午後11時のうちの時間であり得る。組成物の薬物の定常状態血漿濃度プロファイルは、本明細書中に記載の通り決定することができる。また本明細書中に記載の通り投与時間を調整することによって、日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度値は容易に決定することができ、pAUC値、または日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比、または夜間の平均血漿濃度に対する日中の平均血漿濃度の増加を与える既定の投与時間もまた容易に決定することができる。ある特定の組成物は、投与時間に関わらず、これらのパラメーターを満たすには不十分な昼間変動を与えることがある。他の組成物は十分な昼間変動を与えることがあるが、既定の投与時間が、組成物の投与のために患者を目覚めさせることを必要とする場合のみ本発明の必要条件を満たすpAUC値または日中の平均血漿濃度もしくは夜間の平均血漿濃度値を与え得る。好ましい実施形態では、既定の投与時間は、患者の平常の目覚めの時間の間の時間、例えば、午前5時、午前6時、午前7時、午前8時、午前9時、午前10時、午後5時、午後6時、午後7時、午後8時、午後9時、午後10時、午後11時、または午前12時である。一実施形態では、単回用量の組成物のヒト被験体への投与は、AUC0−infの5%未満、好ましくは3%未満である、0〜4時間の分画AUC;AUC0−infの約5〜15%、好ましくは約8〜12%である、0〜8時間の分画AUC;AUC0−infの約10〜40%、好ましくは約15〜30%である、0〜12時間の分画AUC;AUC0−infの約25〜60%、好ましくは約30〜50%である、0〜18時間の分画AUC;およびAUC0−infの約40〜75%、好ましくは約50〜70%である、0〜24時間の分画AUCにより特徴付けられる血漿濃度プロファイルを与える。
別の実施形態では、ヒト被験体への組成物の毎日1回の経口投与は、AUC24の約2〜25%、好ましくは約5〜20%である、0〜4時間の分画AUC;AUC24の約15〜50%、好ましくは約20〜40%である、0〜8時間の分画AUC;AUC24の約30〜70%、好ましくは約40〜60%である、0〜12時間の分画AUC:およびAUC24の約60〜95%、好ましくは約75〜90%である、0〜18時間の分画AUCにより特徴付けられる定常状態血漿濃度プロファイルを与える。
上記態様のいずれかの一部の実施形態では、ヒト被験体への組成物の毎日1回の経口投与は、AUC24の約15〜40%、好ましくは約20〜32%である、0〜8時間の分画AUC;AUC24の約30〜50%、好ましくは約35〜45%である、8〜16時間の分画AUC;およびAUC24の約20〜35%、好ましくは約25〜33%である、16〜24時間の分画AUCにより特徴付けられる定常状態血漿濃度プロファイルを与える。
上記態様のいずれかの一部の実施形態では、ヒト被験体への組成物の毎日1回の経口投与は、即時放出製剤の0〜tの対応する分画AUCの80〜125%の間である、0〜tの分画AUC(式中、tは、投与後24時間の期間内のいずれか2時間の増加)により特徴付けられる定常状態血漿濃度プロファイルを与える。
一部の実施形態では、ヒト被験体への組成物の毎日1回の経口投与は、(i)即時放出製剤の80〜125%の間、好ましくは即時放出製剤の90〜110%の間である、午前8時〜午前10時の分画AUC;(ii)即時放出製剤の80〜125%の間、好ましくは即時放出製剤の90〜110%の間である、午前10時〜正午12時の分画AUC;(iii)即時放出製剤の80〜125%の間、好ましくは即時放出製剤の100%超である、正午12時〜午後2時の分画AUC;(iv)即時放出製剤の80〜125%の間、好ましくは即時放出製剤の100%超である、午後2時〜午後4時の分画AUC;(v)即時放出製剤の80〜125%の間、好ましくは即時放出製剤の100%超である、午後4時〜午後8時の分画AUC;(vi)即時放出製剤の50〜100%の間、好ましくは即時放出製剤の80%未満である、午後8時〜午前12時の分画AUC;(vii)即時放出製剤の80〜125%の間、好ましくは即時放出製剤の100%未満である、午前12時〜午前8時の分画AUCのうちの1つまたは複数により特徴付けられる定常状態血漿濃度プロファイルを提供する。一部の実施形態では、これら分画AUC条件のうちの3またはそれよりも多くが満たされる。一部の実施形態では、これら分画AUC条件の5またはそれよりも多くが満たされる。一部の実施形態では、これら分画AUC条件のうちの6またはそれよりも多くが満たされる。他の実施形態では、条件(iv)および(v)の少なくとも1つが満たされ、条件(vi)および(vii)の少なくとも1つが満たされる。
変動は、(100%)*(Cmax,ss−Cmin,ss)/Cmin,ssと等しいパーセンテージとして定義される。これは、1つの投薬間隔の経過におけるピークからトラフの差異の尺度である。したがって、これは、用量間で生じる昼間変動の尺度である。一部の実施形態では、絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、毎日1回投与される組成物に対する変動は、45%、50%、55%、60%、65%、70%〜58%、63%、68%、73%、78%、83%、88%、93%、98%、103%、108%、113%、128%、140%、150%、160%、180%、200%;好ましくは60%〜160%、60%〜128%、65%〜128%、65〜98%;より好ましくは65〜78%である。一部の実施形態では、毎日1回投与される組成物は、14〜20時間の単回用量Tmaxおよび63%〜77%の変動を有する。別の実施形態では、毎日1回投与される組成物は、14〜20時間の単回用量Tmax、13〜17時間のTmax,ss、および63%〜77%の変動を有する。別の実施形態では、組成物の毎日1回の投与は、10〜18時間、好ましくは12〜18時間のTmax,ss、および80%〜180%、好ましくは85%〜160%の変動により特徴付けられる定常状態血漿濃度プロファイルを与える。一部の実施形態では、組成物は、経口的に、毎日1回、既定の投与時間に投与され、定常状態血漿濃度プロファイルは80%〜160%の変動により特徴付けられ、ピーク血漿濃度は、午前9時〜午後3時の期間の間である。このような実施形態では、昼間変動はまた、日中の平均血漿濃度、対、夜間の平均血漿濃度の比が1.2〜2.0、好ましくは1.4〜2.0となるような、夜の低減した血漿濃度をもたらす。
dC/dtは、定義された期間にわたり組成物中の薬物がヒトに吸収される速度である。これは、ヒト薬物動態学的研究の血漿濃度プロファイルから、定義された期間にわたり決定するのが便利である。他に特定されている場合を除いて、dC/dt値は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される。絶対的言い回しで(例えば、特定された時間にわたる、原薬1mg当たりのng/ml/hr)または同じ原薬の即時放出組成物に対するdC/dtの分数として速度を表現することが便利である。一部の実施形態では、0〜1.4時間の期間にわたるdC/dtは、同じ用量での即時放出形態の同じ薬物のIR形態の、同じ期間にわたるdC/dtの15%未満である。好ましくは、dC/dtは、IR形態の薬物に対するdC/dtの10%未満であり、5%未満であり、3%、2%、1.5%未満である。一部の実施形態では、0〜2、3、4時間の期間にわたるdC/dtは、同じ用量での即時放出形態の同じ薬物のIR形態の、同じ期間にわたるdC/dtの15%未満である。好ましくは、dC/dtは、IR形態の薬物に対するdC/dtの12%未満であり、10%未満であり、8%、6%、4%、2%、1.5%未満である。
一部の実施形態では、投与後最初の2、3、4時間にわたるdC/dtは0.8、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1μg/ml/hr未満である。一部の実施形態では、組成物はラコサミドを含み、組成物の投与後最初の4時間にわたる、ラコサミドに対するdC/dtは0.5μg/ml/hr未満である。
したがって、絶食状態ヒト薬物動態学的研究において、単回用量の組成物の投与後の定義された期間にわたる、最大傾き(「max傾き」)は有用な薬物動態学的パラメーターである。一部の実施形態では、max傾きは、投与T0からTmaxまでの期間にわたり決定される。別の実施形態では、max傾きは、T0から特定された時間tまでの期間にわたり決定される。一部の実施形態では、max傾きは、投与から特定された時間tまでの期間内の、2、3、4時間以上の時間間隔にわたる最大傾きとして、T0からtまでの期間にわたる、濃度プロファイルモデルから傾きを決定するための標準的方法(例えば、シンプルな線形または非線形の最小2乗回帰、または対称差分商、シンプソン法、または台形則)を使用して決定される。一部の実施形態では、ラコサミド組成物に対するmax傾きは、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究からの血漿濃度プロファイルの非線形回帰モデルを使用して、投与から投与後12時間まで3時間間隔にわたる最大傾きとして決定される。一部の実施形態では、max傾きは薬物1mg当たり4ng/ml/hr未満であり、好ましくは薬物1mg当たり3ng/ml/hr未満であり、より好ましくは薬物1mg当たり2.5ng/ml/hr未満である。一部の実施形態では、投与から投与後24時間までの期間内の3時間間隔にわたるラコサミド組成物に対するmax傾きは、ラコサミド1mg当たり2.4ng/ml/hr未満であり、好ましくはラコサミド1mg当たり2.1ng/ml/hr未満であり、より好ましくはラコサミド1mg当たり1.8ng/ml/hr未満である。一部の実施形態では、T0〜投与後24時間の期間内の3時間間隔にわたるmax傾きは、ラコサミド1mg当たり約1.0〜2.0ng/ml/hrであり、好ましくはラコサミド1mg当たり1.4〜1.9ng/ml/hrである。重要なことに、組成物の最大傾きは、生物学的利用能が低減されている組成物では低減されていることがあり、好ましい実施形態では、max傾きは、「調整されたmax傾き」(すなわち、max傾き/生物学的利用能=IR形態の同じ薬物の100%と等しい生物学的利用能を有する組成物で達成されるmax傾き)を与えるように生物学的利用能について調整される。
本明細書に記載の一部の実施形態では、ラコサミド組成物は、就寝時刻の0〜4時間前に患者に投与される。一部の実施形態では、ラコサミド組成物は、就寝時刻の0〜3、0〜2または0〜1時間前に患者に投与される。一部の実施形態では、ラコサミド組成物は、就寝時刻の0〜240分、0〜180分、例えば、0〜120分、0〜60分、0〜45分、0〜30分、0〜15分または0〜10分前に患者に投与される。一部の実施形態では、ラコサミド組成物は、就寝時刻の60〜240分、60〜180分、60〜120分または60〜90分前に患者に投与される。
本明細書中に別記されない限り、用語「就寝時刻」は、人が24時間の期間の間の主な睡眠期間のために就寝するとき、時間の通常の意味を有する。一般大衆では就寝時刻は夜であるが、患者、例えば、夜に働く人が存在し、その人について、就寝時刻は日中である。このように、いくつかの実施形態では、就寝時刻は、日中または夜間の任意の時間であり得る。
一部の実施形態では、本明細書中のラコサミド組成物は、患者に、朝、すなわち、1日の目覚めから0〜3時間後、好ましくは1日の目覚めから0〜1、0〜2時間後に投与される。「1日の目覚め」という用語は、被験体が1日の活動を開始するために起き上がる時間を意味する。多くの人々にとって、1日の目覚めは典型的に、午前5時〜午前9時の時間の間であるが、一部の人々では、個々の平常の睡眠習慣に応じて、1日の早朝または遅い時間、または夜であることもある。
患者への投与は、保健医療の専門家による投与および/または患者による自己投与を含むことを理解されたい。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とするヒト被験体へのラコサミドの投与に伴う有害作用を低減する方法を提供する。本方法は、経口持続放出形態のラコサミドの治療有効用量を、被験体に、1日当たり1回、就寝時刻のゼロ〜1、2、3、または4時間前に投与することを含む。ラコサミドの治療有効用量は、50mg、75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、300mg〜約200mg、225mg、250mg、275mg、300mg、325mg、350mg、375mg、1日当たり400mg、1日当たり600mg、1日当たり650mg、1日当たり700mg、1日当たり750mg、1日当たり800mg、1日当たり850mg、または1日当たり900mgであってよい。一部の実施形態では、毎日1回投与されるラコサミドの量は、100mg〜400mg、200〜400mg、225mg〜375mg、1日当たり250mg〜375mg、1日当たり400〜600mg、1日当たり500〜700mg、または1日当たり600〜800mgである。
一部の実施形態は、発作性疾患を有する被験体を処置する方法であって、経口持続放出形態の治療有効用量のラコサミドを、被験体に、1日当たり1回、就寝時刻のゼロ〜1、2、3時間前に投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、就寝時刻の0〜4時間前の投与のための組成物は単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、10〜20時間の単回用量Tmaxおよび/または絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、10、11、もしくは12時間〜16、18、もしくは20時間のTmax,ssを提供する。
一部の実施形態は、発作性疾患を有する被験体を処置する方法であって、1日の目覚めから1、2、3、4時間後、被験体に1日当たり1回、経口持続放出形態の治療有効用量のラコサミドを投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、1日の目覚めから1、2、3、4時間後の投与のための組成物は、好ましくは投与から3〜6、3〜5時間後、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、8、7、6、5時間未満のTmaxを提供する。
本方法は、1、2、3、または4個の単位剤形、好ましくは1または2個の単位剤形の制御放出ラコサミド組成物の毎日1回の投与を含む。
一部の実施形態では、本明細書中に記載の方法によるラコサミドの投与は、単回用量絶食状態ヒト薬物動態学的研究から決定される、即時放出形態のラコサミドに対するCmax未満であるピーク血漿濃度Cmaxおよび8、9、10、11、12、13、14時間〜13、14、16、18、20、22、24時間、好ましくは10時間〜20時間、より好ましくは11時間〜18時間である、投与からCmaxまでの時間、Tmaxを与えることによって、就寝時刻のゼロ〜1、2、3、4時間前の投与が、翌日の真昼に定常状態でのピーク濃度を提供する。本明細書中に記載の方法による投与は、有害作用の低減を提供し、および/または処置レジメンに対する耐容性、コンプライアンス、またはアドヒアランスを増加させることができる。
本明細書中に記載のラコサミド組成物は、他の公知の抗てんかん薬と共に処置レジメンにおいて使用することができる。
制御放出性製剤の作製
一部の実施形態では、医薬組成物は、ラコサミドなどのAEDを、1種または複数種の追加成分と組み合わせることにより調製され、これらの1種または複数種の追加成分は、被験体に投与された場合、特定された期間にわたり、目標濃度範囲で、ラコサミドなどのAEDを放出させる。ラコサミドなどのAEDは、ラコサミドなどのAEDが即時放出(IR)剤形から放出されるよりもゆっくりと組成物から放出される。より遅い放出は吸収速度の低減をもたらし、同じ強度のIR剤形と比べて有意に低減したdC/dtを与える。
所与の個体に対する正確な傾きは、AED、例えば、使用されるラコサミド組成物または他の因子、例えば、患者が食事を取ったか、取っていないかにより変動する。他の用量、例えば、上述されたものについては、傾きは、用量に直接的に関係して変動する。血漿濃度の最初の傾きの決定は、例えば、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,913,768号または米国特許第8,389,578号により記載されている。
本明細書中に記載の製剤を使用して、即時放出製剤に通常伴う消耗性副作用を最小限に抑えながら、治療的レベルを達成することができる。さらに、ピーク血漿レベルに到達するまでの時間を増加させ、治療的に有効な血漿レベルでの期間を延長させた結果、投薬頻度を、例えば、毎日1回の投薬に低減させ、これによって、患者コンプライアンスおよびアドヒアランスを改善することができる。
驚くことに、有害作用の頻度は、即時放出形態の薬物の投与後、ラコサミドなどのAEDの血漿濃度の急速な増加速度と関連し、本明細書中に記載の方法および組成物を使用してその激しさを低減または軽減することができることが判明した。例えば、これらに限定されないが、ラコサミドなどのAEDの投与に伴う精神病、眩暈、および認知障害を含む副作用は、薬物のmax傾き、pAUC0−4、pAUC4−8、またはdC/dTを低減させるこれらの制御放出方法の使用を介して重症度および頻度を軽減することができる。
次いで、各活性医薬成分に対する製剤は、ヒト試験で評価することによって、当業者に公知の方法を使用して、このような製剤のdC/dt、Cmax、Tmax、AUC、T1/2、max傾きなどを含む薬物動態学的特徴を決定することができる。所与の製剤に対する薬物動態学的特徴を決定するための技術は、当技術分野において日常的である。組合せ組成物は、各薬物組成物に対する所望の量の製剤を組み合わせる、ブレンドする、各剤形に対する所望の量を硬質ゼラチンカプセルに充填することのいずれかにより便利に調製することができる。代わりに、組合せ組成物は、自動化された充填機器を使用して、薬物組成物のそれぞれの所望の量を硬質ゼラチンカプセルに直接充填して、好都合に調製することができる。
特定された範囲に対して、医師または他の適当な健康専門家は典型的には、患者の性別、年齢、体重、病理学的状態、および他のパラメーターにより、所与の患者に対して最も良い用量を決定する。場合によっては、被験体を処置するために医薬品添付文書に述べられている範囲外の用量を使用することが必要となり得る。これらの事例は、処方する医師にとっては明らかである。
一部の実施形態では、組成物は、即時放出製剤に通常伴う消耗性副作用を最小限に抑えながら治療的レベルを達成する。一部の実施形態では、持続放出組成物は、AEDの毎日1回の投与を可能にし、これによって、患者コンプライアンスおよびアドヒアランスを改善する。
投与モード
組成物は経口製剤で投与され得る。一部の実施形態では、ラコサミドを製剤化することによって、制御、持続放出(本明細書中に記載)を提供し得る。例えば、ラコサミドの制御放出を提供する医薬組成物は、特定された期間の間、目標速度で薬剤を放出させる。
医薬または薬理学的組成物の調製は、本開示に照らして当業者には公知である。製剤および投与に対する一般的技術は、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第20版」、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia、Pa.に見出される。錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、粒剤、糖衣錠、およびスラリーはこのような製剤の例である。
「薬学的にまたは薬理学的に許容され得る」は、必要に応じて、動物またはヒトに投与した場合、有害な、アレルギー性または他の有害反応を生じない分子実体および組成物を含む。「薬学的に許容され得る担体」は、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。医薬活性物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は当技術分野で周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性成分と非相容性でない限り、治療用組成物におけるその使用が想定される。補助的活性成分はまた、組成物に組み込むこともできる。「薬学的に許容され得る塩」には、無機酸、例えば、塩酸もしくはリン酸、または酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸などの有機酸と共に形成される酸付加塩が含まれる。遊離カルボキシル基と共に形成される塩はまた、無機塩基、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、または水酸化第二鉄、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカインなどの有機塩基から誘導することもできる。
経口投与用製剤
ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、ビガバトリンまたは他の薬剤は、制御、持続放出形態で提供され得る。1つの例では、ラコサミドの少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。別の例では、ブリバラセタムの少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。別の例では、レベチラセタムの少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。別の例では、オキシカルバゼピンの少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。別の例では、ジバルプロエクスナトリウムの少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。別の例では、バルプロ酸の少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。別の例では、ビガバトリンの少なくとも50%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%超までもが持続放出剤形で提供される。所望する場合、ラコサミド、ブリバラセタム、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸、またはビガバトリンの放出は、単相または多相であってよい(例えば、二相)。
ラコサミドの薬物動態学的半減期は約13時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは12〜24時間)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
ブリバラセタムの薬物動態学的半減期は約7〜8時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは24時間にわたり)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
レベチラセタムの薬物動態学的半減期は約7時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは24時間にわたり)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
オキシカルバゼピンの薬物動態学的半減期は約20時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは24〜36)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
ジバルプロエクスナトリウムの薬物動態学的半減期は約15時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは15〜24時間)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
バルプロ酸の薬物動態学的半減期は約9〜16時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは15〜24時間)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
ビガバトリンの薬物動態学的半減期は約10時間である。したがって、適切な製剤を好都合に選択することによって、持続した期間にわたり(好ましくは12〜24時間)所望のプロファイルを達成し、これによって、有害作用を最小限に抑えながら、治療上の利益を最大にする最適な濃度範囲を維持することができる。
持続放出製剤
本方法における使用に適した持続放出ラコサミド組成物は、種々の持続放出技術、例えば、本明細書において参照した特許公開に記載されているものを使用して作製することができ、これらの公開はその全体が本明細書中で参考として援用される。いくつかの実施形態では、持続放出形態は、ペレット・イン・カプセル投薬形態である。いくつかの実施形態では、ペレットは、少なくとも1つの薬物層および少なくとも1つの持続放出コーティング層でコーティングされているペレットコアを含む。いくつかの実施形態では、ペレットは、少なくとも1つの薬物層、中間層、例えば、シールコートおよび持続放出コーティング層でコーティングされている。いくつかの実施形態では、ペレット、薬物層または両方は、1種もしくは複数種の結合剤を含む。
いくつかの実施形態では、投薬単位は、複数のコーティングしたペレットを含む。いくつかの実施形態では、ペレットは、例えば、300〜1700ミクロン、場合によって、500〜1200ミクロンの直径を有する。ペレットは、例えば、不活性基材、例えば、糖スフェア、微結晶性セルロース(MCC)スフェア、デンプンペレットを含む。いくつかの実施形態では、ペレットは、他のプロセス、例えば、ペレット化、押出、球形化など、またはこれらの組合せによって調製することができる。コアペレットは、AED(例えばブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンおよびその薬学的に許容され得る賦形剤)を含み得る。
遅延放出製剤
一部の実施形態では、抗てんかん組成物の少なくとも一部分は、遅延放出製剤に製剤化する。米国薬局方(USP)によると、遅延放出錠剤は、薬物が胃液により破壊もしくは不活化されるのを防止するため、または胃では薬物が胃の粘膜を刺激し得るため場合、錠剤が胃を通過するまで薬物放出を遅延させるように腸溶性である。対照的に、持続放出錠剤は、「含有された医薬が、摂取後の持続した期間にわたり利用可能であるような方式で製剤化される」。一部の遅延放出製剤はカプセル剤、カプレット剤、または錠剤の形態であってよい。
一部の実施形態では、遅延放出製剤は、活性成分の1時間、2時間、4時間、6時間、または8時間の放出を提供する。一部の実施形態では、放出の遅延は1〜3時間の間、1〜4時間の間、1〜5時間の間、1〜6時間の間、1〜7時間の間、1〜8時間の間、2〜3時間の間、2〜4時間の間、2〜5時間の間、2〜6時間の間、2〜7時間の間、2〜8時間の間、2〜9時間の間、2〜10時間の間、3〜4時間の間、3〜5時間の間、3〜6時間の間、3〜7時間の間、3〜8時間の間、3〜9時間の間、3〜10時間の間、4〜5時間の間、4〜6時間の間、4〜7時間の間、4〜8時間の間、4〜9時間の間、4〜10時間の間、5〜6時間の間、5〜7時間の間、5〜8時間の間、5〜9時間の間、5〜10時間の間、6〜7時間の間、6〜8時間の間、6〜9時間の間、6〜10時間の間、7〜8時間の間、7〜9時間の間、7〜10時間の間、8〜9時間の間、8〜10時間の間、または9〜10時間の間である。好ましくは、放出の遅延は2〜6時間の間である。
一部の実施形態では、活性成分の一部分のみが遅延放出製剤である。一部の実施形態では、活性成分の90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%または5%がDR製剤である。他の実施形態では、活性成分の1〜25%の間、10〜25%の間、10〜30%の間、10〜40%の間、10〜50%の間、25〜50%の間、25〜75%の間、20〜40%の間、20〜50%の間、20〜75%の間、30〜60%の間、40〜75%の間、50〜75%の間、60〜85%の間、70〜90%の間、または80〜95%の間が、DR製剤である。
他の実施形態では、抗てんかん剤の100%が遅延放出用に製剤化される。一部の実施形態では、抗てんかん剤の一部分が遅延放出用に製剤化され、抗てんかん剤の残りは持続放出用に製剤化される。
放出プロファイル
本明細書中に記載の通り調製した組成物は、投与後長期間にわたりヒト被験体に原薬を放出する。同様に、標準的な方法を使用して、組成物をin vitroでの原薬の放出について試験することができる。例えば、本明細書中に記載のラコサミド組成物をUSP 1型または2型装置を使用して溶解することによって、経時的な放出プロファイルを与えることができる。pH依存性コーティングを用いた実施形態では、組成物の溶解は、本明細書中に記載のプロトコールを用いて、1型装置で行われる。1型(バスケット)装置を使用した場合、溶解は、900mlの0.1N HCl中で2時間実施することができ、これに続く溶解が同じ容量のUSPリン酸緩衝液、pH6.8中で実施され、溶解は37.0±0.5℃および100rpmで実施される。代わりに、溶解は、37.0±0.5℃および100rpmで、以下の溶解媒体を使用して実施することができる:900mlのシミュレートした胃液(pH1.2)中で2時間、これに続く900mlのシミュレートした腸液(pH6.8)中で4時間、これに続いて、900mlのUSPリン酸緩衝液、pH7.5中で18時間。pH依存性コーティングなし(すなわち、遅延放出、腸溶性コーティングなし)の実施形態では、組成物の溶解は、本明細書中に記載のプロトコールを用いて、1型装置または2型装置内で行うことができる。好ましくは、pH依存性コーティングなしの実施形態のための溶解は、2型装置で実施される。2型(パドル)装置を使用する場合、溶解は、900mlの0.1N HCl中で実施し得る。溶解は、37.0±0.5℃および50rpmで実施される。分析用試料は、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間などの時点において、16〜24時間にわたり採取され得る。
一部の実施形態では、本明細書中に記載の組成物は、(i)1時間以内に原薬の10%未満、好ましくは1時間以内に5%未満、またはより好ましくは1時間以内に原薬の3.6%以下;(ii)2時間以内に原薬の15%未満、好ましくは2時間以内に12%未満、より好ましくは2時間以内に9%未満、およびさらにより好ましくは2時間以内に6%以下;(iii)4時間以内に原薬の26%未満、好ましくは4時間以内に22%未満、より好ましくは4時間以内に18%未満、およびさらにより好ましくは4時間以内に15%以下;(iv)6時間以内に原薬の42%未満、好ましくは6時間以内に36%未満、より好ましくは6時間以内に32%未満、およびさらにより好ましくは6時間以内に28%以下;または(v)12時間以内に原薬の少なくとも50%、好ましくは12時間以内に63%超、より好ましくは12時間以内に77%超のうちの少なくとも2つにより特徴付けられる溶解プロファイルを有する(上記に記載されているような遅延放出コーティングの存在または不在に適当な装置およびプロトコールを使用)。一部の実施形態では、上述の基準のうちの少なくとも3つが満たされる。一部の実施形態では、上述の基準の全てが満たされる。一部の実施形態では、組成物は、2時間で原薬の0%〜9%、4時間で原薬の3%〜24%、および16時間で原薬の85%〜100%の放出により特徴付けられる溶解プロファイルを有する。一部の実施形態では、組成物は、2時間で原薬の0%〜9%、4時間で原薬の3%〜19%、6時間で12%〜41%、および16時間で原薬の85%〜100%の放出により特徴付けられる溶解プロファイルを有する。
コーティングしたペレット
ペレットコアは、活性成分、例えば、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンまたはその薬学的に許容され得る塩および/もしくは多形でコーティングされている。いくつかの実施形態では、有効成分に加えて、ペレットはまた、1種もしくは複数種の結合剤、例えば、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コポビドン、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどを含む。いくつかの実施形態では、ペレットはまた、1種もしくは複数種のさらなる賦形剤、例えば、粘着防止剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムなど)を含有する。
いくつかの実施形態では、ペレットコアは、従来のコーティング技術、例えば、流動化層コーティング、パンコーティングによって、有効成分、ならびに任意選択的に1種もしくは複数種の結合剤、粘着防止剤および/または溶媒を含む薬物層によってコーティングされる。
中間層コーティング
いくつかの実施形態では、ペレットを、中間層、例えば、シールコートでコーティングする。いくつかの実施形態では、シールコートは、持続放出コーティング中の成分がペレットコア中の成分と相互作用することの防止、ペレットコア中の成分が移動してペレットコアから持続放出層中に拡散することの防止などに適応する。本明細書中に記載のように、シールコートは、これらに限定されないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、コポビドン、ポビドン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたは任意のこれらの組合せなどを含む1種もしくは複数種のフィルム形成ポリマーを含むことができる。
シールコートは、他の添加物、例えば、可塑剤、例えば、プロピレングリコール、トリアセチン、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、ならびに任意選択的に抗粘着剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、およびコロイド状二酸化ケイ素またはタルクをさらに含むことができる。
上記のような可塑剤および抗粘着剤とは別に、シールコートは、当業者には公知のバッファ、着色剤、乳白剤、界面活性剤または基剤を任意選択的に含有することができる。
シールコーティングは、従来のコーティング技術、例えば、流動化層コーティング、パンコーティングなどを使用してコアに適用することができる。いくつかの実施形態では、薬物コーティングしたペレットコアは、流動化層コーティングまたはパンコーティングによって、1種もしくは複数種の結合剤、粘着防止剤および/または溶媒を任意選択的に含むシールコート層でコーティングされている。
結合剤
いくつかの実施形態では、ペレットコア、中間コーティング層、または両方は、1種もしくは複数種の結合剤(例えば、フィルム形成ポリマー)を含み得る。本明細書中で使用するための適切な結合剤には、例えば、アルギン酸およびその塩;セルロース誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース(例えば、Methocel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、エチルセルロース(例えば、Ethocel(登録商標))、および微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標));微結晶性デキストロース;アミロース;ケイ酸アルミニウムマグネシウム;多糖酸(polysaccharide acids);ベントナイト;ゼラチン;ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー;クロスポビドン;ポビドン;デンプン;アルファ化デンプン;トラガント、デキストリン、糖、例えば、スクロース(例えば、Dipac(登録商標))、グルコース、デキストロース、糖蜜、マンニトール、ソルビトール、キシリトール(例えば、Xylitab(登録商標))、およびラクトース;天然もしくは合成ガム、例えば、アカシア、トラガント、ガティガム、イサポール外皮(isapol husks)の粘液、ポリビニルピロリドン(例えば、Polyvidone(登録商標)CL、Kollidon(登録商標)CL、Polyplasdone(登録商標)XL−10)、カラマツアラビノガラクタン(arabogalactan)、Veegum(登録商標)、ポリエチレングリコール、ワックス、アルギン酸ナトリウムなどが含まれる。
持続放出コーティング
ペレットは、持続放出コーティングでコーティングされ得る。持続放出コーティングは、使用環境への投薬形態の導入の後、コーティングされた薬物コアからの薬物の放出を一定の期間遅延するように適応される。いくつかの実施形態では、持続放出コーティングは、賦形剤を含む。非pH依存性持続放出ポリマーの例には、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルのコポリマー(例えば、Eudragit(登録商標) RS)などが含まれる。pH依存性持続放出賦形剤の例には、メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および酢酸フタル酸セルロースなどが含まれる。持続放出コーティングはまた、ポア形成物質、例えば、ポビドン、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど、糖、例えば、スクロース、マンニトール、ラクトース、および塩、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムなど、可塑剤、例えば、アセチル化クエン酸エステル、アセチル化グリセリド、ヒマシ油、クエン酸エステル、セバシン酸ジブチル、モノステアリン酸グリセリル、フタル酸ジエチル、グリセロール、中鎖トリグリセリド、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールを含み得る。持続放出コーティングはまた、1種もしくは複数種のさらなる賦形剤、例えば、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)を含み得る。
持続放出コーティングは、従来のコーティング技術、例えば、流動化層コーティング、パンコーティングなどを使用して適用することができる。シールコートを任意選択的に含む薬物コーティングしたペレットコアは、流動化層コーティングによって持続放出コーティングでコーティングされる。
持続放出賦形剤(コーティングポリマー)
本明細書中に記載のように、例示的な持続放出賦形剤には、これらに限定されないが、不溶性プラスチック、親水性ポリマー、および脂肪化合物が含まれる。プラスチックマトリックスには、これらに限定されないが、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、およびポリエチレンが含まれる。親水性ポリマーには、これらに限定されないが、セルロースポリマー、例えば、メチルおよびエチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および架橋アクリル酸ポリマー、例えば、Carbopol(登録商標)934、ポリエチレンオキシドおよびこれらの混合物が含まれる。脂肪化合物には、これらに限定されないが、種々のワックス、例えば、カルナウバワックスおよびトリステアリン酸グリセリル、および硬化ヒマシ油もしくは硬化植物性油を含むワックスタイプの物質、またはこれらの混合物が含まれる。
ある特定の実施形態では、プラスチック材料は、これらに限定されないが、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸シアノエチル、メタクリル酸アミノアルキルコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミンコポリマー、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル酸)(無水物)、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびメタクリル酸グリシジルコポリマーを含む薬学的に許容され得るアクリルポリマーでよい。
ある特定の他の実施形態では、アクリルポリマーは、1種もしくは複数種のメタクリル酸アンモニオコポリマーから構成される。メタクリル酸アンモニオコポリマーは当技術分野で周知であり、低含有量の第四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルの完全重合コポリマーとしてNF XVIIにおいて記載されている。
また他の実施形態では、アクリルポリマーは、アクリル樹脂ラッカーであり、例えば、商標名Eudragit(登録商標)でRohm Pharmaから市販されている。さらなる実施形態では、アクリルポリマーは、それぞれ、商標名Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30DでRohm Pharmaから市販されている2種のアクリル樹脂ラッカーの混合物を含む。Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dは、低含有量の第四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルのコポリマーであり、アンモニウム基と残りの中性(メタ)アクリル酸エステルのモル比は、Eudragit RL30Dにおいて1:20およびEudragit(登録商標)RS30Dにおいて1:40である。平均分子量は、約150,000である。Eudragit(登録商標)S−100およびEudragit(登録商標)L−100はまた、本明細書中の使用に適している。コード名RL(高透過性)およびRS(低透過性)は、これらの剤の透過性特性を指す。Eudragit(登録商標)RL/RS混合物は、水中および消化液中で不溶性である。しかし、これらを含むように形成される多粒子系は、水溶液および消化液中で膨潤性および透過性である。
上記のポリマー、例えば、Eudragit(登録商標)RL/RSは、所望の溶解プロファイルを有する持続放出製剤を最終的に得るために任意の所望の比で一緒に混合し得る。他のアクリルポリマー、例えば、Eudragit(登録商標)Lなどをまた使用し得ることを当業者は認識する。
ポア形成物質
いくつかの実施形態では、持続放出コーティングは、ポア形成物質を含む。持続放出コーティングにおける使用に適したポア形成物質は、有機または無機の剤でよく、使用環境で溶解するか、抽出されるか、またはコーティングから浸出し得る材料を含む。ポア形成物質の例には、これらに限定されないが、有機化合物、例えば、スクロース、グルコース、フルクトース、マンニトール、マンノース、ガラクトース、ラクトース、ソルビトール、プルラン、デキストランを含む単糖類、オリゴ糖類、および多糖類;使用環境下で可溶性であるポリマー、例えば、水溶性親水性ポリマー、例えば、ポビドン、クロスポビドン、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、架橋ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、カーボワックス、Carbopol(登録商標)など、ジオール、ポリオール、多価アルコール、ポリアルキレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはそのブロックポリマー、ポリグリコール、ポリ(a−Q)アルキレンジオール;無機化合物、例えば、アルカリ金属塩、炭酸リチウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、適切なカルシウム塩などが含まれる。ある特定の実施形態では、可塑剤はまた、ポア形成物質としても使用することができる。
遅延放出コーティング
ペレットは、遅延放出コーティングでコーティングすることができる。米国薬局方(USP)で定義されているような遅延放出コーティングは、それが胃を通過するまで薬物の放出を遅延させ、小腸または大腸の所望のセグメントにおいて薬物を放出する腸溶性コーティングを指す。放出機序は、腸の異なる領域に位置する異なるpHで、膜の溶解により制御される。これは、一度ペレットが腸内の目標放出ゾーンに到達してしまえば、放出速度の最低限の変化で、薬物を放出するための最初の遅延を提供する(即時放出または持続放出)。最初の遅延のための期間ならびにその後の薬物放出速度は、膜の厚さおよび/またはポリマー組合せ比を変化させることにより変動させることができる。遅延放出ポリマーの例として、これらに限定されないが、ポリメタクリレートおよび誘導体(メタクリル酸およびアクリル酸エチル誘導体:Eudragit(登録商標)L100−55、L100もしくはS100、または任意の組合せ)、セルロースエステルおよび誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、トリメリト酸酢酸セルロース、および酢酸フタル酸セルロースなど)、およびポリビニル誘導体(ポリビニルアセテートフタレート)が含まれる。
pH依存性DR膜は、pH非依存性、徐放性ポリマーを含有することによって、薬物放出速度を制御するための遮断を作り出すことができる。例示的賦形剤には、これらに限定されないが、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル(例えば、Eudragit(登録商標)RSもしくはRL、または2種のポリマーの組合せ)とセルロース誘導体(エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど)のコポリマーが含まれる。アクリルポリマーはそれぞれ、商標名Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30DでRohm Pharmaから市販されている2種のアクリル樹脂ラッカーの混合物を含む。Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dは、低含有量の第四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルのコポリマーであり、アンモニウム基と残りの中性(メタ)アクリル酸エステルのモル比は、Eudragit(登録商標)RL30Dにおいて1:20およびEudragit(登録商標)RS30Dにおいて1:40である。
膜中の可塑剤は、これらに限定されないが、アセチル化クエン酸エステル、アセチル化グリセリド、ヒマシ油、クエン酸エステル、セバシン酸ジブチル、モノステアリン酸グリセリル、フタル酸ジエチル、グリセロール、中鎖トリグリセリド、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが含まれる。膜中の滑沢剤には、これらに限定されないが、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどが含まれる。
2時間を超える遅延放出を特徴とする組成物は、Eudragit L100を含むより大きなコート重量を使用して調製することができる。他の実施形態では、2時間を超える遅延放出は、ポリマーの混合物、例えば、Eudragit L100とS100を使用して達成することができる。
カプセル剤
持続放出(ER)または持続放出/遅延放出ペレットは、ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用することによって、適切なカプセル剤中に導入し得る。カプセルサイズは、00、00EL、0、0EL、1、1EL、2、2EL、3、4または5であり得る。理想的な薬物動態学的性質および血漿濃度プロファイルを与える特に適切な組成物は、典型的には、約500μm〜1.2mm、好ましくは約700μm〜1000μmの直径を有する、複数のペレットを含むペレット・イン・カプセル組成物であり、各ペレットは、上記の所望の薬物動態学的性質および血漿濃度プロファイルを与えるために、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンを含むコア、ならびに結合剤、および薬学的活性がある化合物の放出を持続させるコアを取り囲む持続放出コーティングを含む。
一部の実施形態では、ペレット・イン・カプセルのカプセルは、サイズ0またはそれより小さく、好ましくはサイズ1またはそれより小さいカプセルである。平均ペレット直径は、一部の実施形態では、500μm〜1200μm、例えば、500μm〜1100μm、500μm〜1000μm、500μm〜900μm、500μm〜800μm、500μm〜700μm、600μm〜1100μm、600μm〜1000μm、600μm〜900μm、600μm〜800μm、600μm〜700μm、700μm〜1100μm、700μm〜1000μm、700μm〜900μmまたは700μm〜800μmの範囲であり得る。一部の実施形態では、平均粒径は、±10%、例えば,:500μm、550μm、600μm、650μm、700μm、750μm、800μm、850μm、900μm、950μm、1000μm、1050μm、1100μm、1150μmまたは1200μmである。
1つの適切な組成物は、ペレット・イン・カプセル組成物であって、各ペレットは、コアシード上にコーティングされたブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンと結合剤との混合物を有するコアシードを含むコア、およびエチルセルロースを含むコアを取り囲む持続放出コーティング、ポア形成剤、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはポビドン、および可塑剤を含む。いくつかの実施形態では、ペレットは、ペレットコアおよび持続放出コーティングの間のシールコーティングをさらに含み得る。ペレットは、当技術分野において公知の方法、例えば、下記の実施例1に記載されているものを使用して製剤化される。特定の実施形態では、ペレットコアと持続放出コーティングとを合わせた重量に基づいて、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンが、20〜80重量%、45〜70重量%、40〜50重量%、45〜55重量%、50〜60重量%、55〜65重量%、60〜70重量%、65〜75重量%、70〜80重量%、または40〜60重量%の量で存在し、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、コポビドン、またはそれらの混合物である結合剤が、1〜25重量%の量で存在し、コアシード(好ましくは、糖スフェア(ノンパレイル)または微結晶性セルロースシード(例えば、Celphere(登録商標))が、8〜25重量%の量で存在し、エチルセルロースが10〜20重量%の量で存在し、ポア形成剤(好ましくはポビドン)が1〜4重量%の量で存在し、可塑剤が1〜4重量%の量で存在する。別の具体的な実施形態では、ペレットコアと持続放出コーティングとを合わせた重量に対して、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンが50〜70重量%の量で存在し、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、コポビドン、またはそれらの混合物である結合剤が1〜25重量%の量で存在し、コアシード(好ましくは糖スフェア(ノンパレイル))または微結晶性セルロースシード(例えば、Celphere(登録商標))が5〜15重量%の量で存在し、エチルセルロースが1〜15重量%の量で存在し、ポア形成剤(好ましくはポビドン)が0.25〜4重量%の量で存在し、可塑剤が0.25〜4重量%の量で存在する。好ましい実施形態では、AEDは組成物の45〜70重量%である。
さらなる実施形態を、「種々のラコサミドERカプセルサイズ1製剤」と名前を付ける下記の表1において例示する。本明細書中に記載の方法および組成物によって、所望の溶解特徴を達成し、本明細書中に記載の薬物動態学的プロファイルを目標とする製剤を作製することができる。さらに具体的には、治療有効用量のラコサミドは、これらの結果を達成するために本明細書中に記載の製造方法および組成物を使用して、2個以下のサイズ1(またはより小さい、例えば、サイズ2もしくは3)カプセルで夜毎に1回投与することができる。特に、より高い薬物充填量は、本明細書中に記載の組成物および製造方法を使用して達成することができる。いくつかの実施形態では、必要とされる溶解プロファイルを伴うより高い薬物充填量は、より小さなコアペレットサイズおよび同時により小さなコア上の増加した薬物の層化を使用するが、持続放出コートは変化させずに達成し得る。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載の代替の製造アプローチ、例えば、押出および球形化を使用して、さらにより高い薬物充填量を達成して、所望の溶解プロファイルを実現し、適切な薬物動態学的プロファイルを有する高いラコサミド薬物充填量を可能にして、治療的により有効であり、かつ少なくとも同様に耐容性を示し、かつ相対的に小さなサイズのカプセル(例えば、サイズ1、2または3)に充填することができ、患者への投与を容易にすることができる組成物をもたらすことができる。
より大きなカプセル、例えば、サイズ00または00elに対しては、250mg、275mg、300mg、または325mgの強度を充填してもよい。
さらなる実施形態を、「種々のブリバラセタムERカプセルサイズ1製剤」と名前を付ける下記の表2において例示する。本明細書中に記載の方法および組成物によって、所望の溶解特徴を達成し、本明細書中に記載の薬物動態学的プロファイルを目標とする製剤を作製することができる。さらに具体的には、治療有効用量のブリバラセタムは、これらの結果を達成するために本明細書中に記載の製造方法および組成物を使用して、2個以下のサイズ1(またはより小さい、例えば、サイズ2もしくは3)のカプセルで夜毎に1回投与することができる。特に、より高い薬物充填量は、本明細書中に記載の組成物および製造方法を使用して達成することができる。いくつかの実施形態では、必要とされる溶解プロファイルを伴うより高い薬物充填量は、より小さなコアペレットサイズおよび同時により小さなコア上の増加した薬物の層化を使用するが、持続放出コートは変化させずに達成し得る。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載の代替の製造アプローチ、例えば、押出および球形化を使用して、さらにより高い薬物充填量を達成して、所望の溶解プロファイルを実現し、適切な薬物動態学的プロファイルを有する高いブリバラセタム薬物充填量を可能にして、治療的により有効であり、かつ少なくとも同様に耐容性を示し、かつ相対的に小さなサイズのカプセル(例えば、サイズ1、2もしくは3)に充填することができ、患者への投与を容易にすることができる組成物をもたらすことができる。
ラコサミドおよびブリバラセタムに対して記載されている製剤化技術は、他のAEDに適用することができる。
この組合せのうちの1つまたは両方の薬剤は、生体適合性、生分解性マイクロカプセル送達システムに関わる米国特許第4,897,268号に記載の通りさらに調製することができる。したがって、ラコサミドは、例えば、異なる速度で生分解し、したがってラコサミドを所定の速度で血液循環へと放出する異なるコポリマー賦形剤中で、個々にマイクロカプセル化される量のラコサミドによって得られる自由流動性球状粒子のブレンドを含有する組成物として製剤化することができる。これらの粒子の量は、コア有効成分が投与後すばやく放出され、これによって、最初の期間の間、有効成分を送達するこのようなコポリマー賦形剤の量であってよい。粒子の第2の量は、第1の量の送達が低下し始めると、封入された成分の送達が開始するようなタイプの賦形剤の量である。第3の量の成分は、第2の量の送達が低下し始めると、送達の開始が生じる依然として異なる賦形剤で封入されていてもよい。送達の速度は、例えば、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)の封入においてラクチド/グリコリド比を変動させることによって変えることができる。使用することができる他のポリマーには、ポリアセタールポリマー、ポリオルトエステル、ポリエステルアミド、ポリカプロラクトンおよびそのコポリマー、ポリカーボネート、ポリヒドロキシブテレートおよびそのコポリマー、ポリマレアミド、コポリアキサレートならびに多糖が含まれる。
一部の実施形態では、ラコサミド、ブリバラセタムは、それぞれに伴う望ましくない副作用を低減しながら、それぞれの治療上の利益を最大にするために、即時放出成分を含むまたは含まない、制御または持続放出形態で提供され得る。これらの薬物が制御または持続放出成分の利益を有さない経口形態で提供される場合、これらは、数分から数時間の期間にわたり放出され、体液へと輸送される。したがって、組成物は、ラコサミドおよび徐放成分、例えば、コーティングした徐放マトリックス、徐放マトリックス、または徐放ビーズマトリックスなどを含有してもよい。1つの例では、ラコサミド(例えば、5〜80mg)は、ポリマーマトリックス(例えば、Eudragit)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)およびポリマーコーティング(例えば、Eudragit)を使用して、即時放出成分なしで製剤化する。このような製剤は、固形の錠剤もしくは粒剤へと圧縮されるか、またはカプセル剤もしくは錠剤用のペレットにされる。任意選択で、コーティング、例えば、Opadry(登録商標)またはSurelease(登録商標)が使用される。
任意選択で、ブリバラセタム、ジバルプロエクスナトリウム、ラコサミド、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、バルプロ酸、またはビガバトリンは、例えば、これらの全てが参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,919,373号、第6,923,800号、第6,929,803号、第6,939,556号、および第6,930,128号に記載されているOROS(登録商標)技術を使用して調製される。この技術は、浸透作用を利用して、24時間までの間正確な、制御された薬物送達を提供し、難溶解性であるまたは非常に溶解性である薬物を含む様々な化合物と共に使用することができる。OROS(登録商標)技術を使用して、高い薬物充填量の必要条件を満たす、高い薬物用量を送達することができる。消化管の比表面積を目標とすることにより、OROS(登録商標)技術は、より効率的な薬物吸収および増強された生物学的利用能を提供し得る。OROS(登録商標)の浸透圧推進力および放出時間までの薬物保護は、多くの場合胃のpHおよび運動性により引き起こされる薬物吸収および代謝のばらつきを排除する。
代わりに、組合せは、多層化された制御放出医薬剤形について注目している米国特許第5,395,626号に記載の通り調製することができる。剤形は複数のコーティングした粒子を含有し、各粒子が、ラコサミドおよび/またはブリバラセタムを含有するコアの周囲に複数の層を有し、これによって、薬物を含有するコアおよび薬物活性がある少なくとも1つの他の層が制御放出バリア層でオーバーコートされ、したがって、多層化されたコーティング粒子からの水溶性薬物の少なくとも2つの制御された放出層を提供する。
例として、持続放出経口製剤は、当技術分野で公知のさらなる方法を使用して調製することができる。例えば、活性医薬成分のいずれかまたは両方の適切な持続放出形態はマトリックス錠剤組成物であってよい。適切なマトリックス形成材料には、例えば、ワックス(例えば、カルナバ、蜜ろう、パラフィンワックス、セレシン、セラックワックス、脂肪酸、および脂肪族アルコール)、油、硬化油または脂肪(例えば、硬化ナタネ油、ヒマシ油、牛脂、パーム油、およびダイズマメ油)、およびポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリエチレングリコール)が含まれる。他の適切なマトリックス打錠材料は、他の担体、および充填剤を有する微結晶性セルロース、粉末状セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースである。錠剤はまた、粒状体、コーティング粉末、またはペレットを含有してもよい。錠剤はまた多層化していてもよい。多層化した錠剤は有効成分が著しく異なる薬物動態プロファイルを有する場合特に適切である。任意選択で、完成した錠剤は、コーティングされていてもされていなくてもよい。
コーティング組成物は、不溶性マトリックスポリマー(コーティング組成物のおよそ15〜85重量%)および水溶性材料(例えば、コーティング組成物のおよそ15〜85重量%)を典型的に含有する。任意選択で、腸溶ポリマー(コーティング組成物のおよそ1〜99重量%)を使用しても、または含めてもよい。適切な不溶性マトリックスポリマーには、エチルセルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸セルロース、第四級アンモニウム基含有ポリメタクリレートまたは他の薬学的に許容され得るポリマーが含まれる。適切な水溶性材料には、ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、およびモノマー材料、例えば、糖(例えば、ラクトース、スクロース、フルクトース、マンニトールなど)、塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)、有機酸(例えば、フマル酸、コハク酸、乳酸、および酒石酸)、ならびにそれらの混合物が含まれる。適切な腸溶ポリマーには、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタレート、ポリビニルアセテートフタレート、酢酸フタル酸セルロース、トリメリト酸酢酸セルロース、セラック、ゼイン、およびカルボキシル基含有ポリメタクリレートが含まれる。
コーティング組成物は、コーティングブレンドの特性、例えば、主要薬剤または薬剤の混合物またはコーティング組成物を適用するために使用する溶媒のガラス転移温度に従い可塑化することができる。適切な可塑剤は、コーティング組成物の0〜50重量%を加えることができ、例えば、フタル酸ジエチル、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、アセチル化クエン酸エステル、セバシン酸ジブチル、およびヒマシ油を含む。所望する場合、コーティング組成物は充填剤を含んでもよい。充填剤の量はコーティング組成物の総重量に対して1重量%〜およそ99重量%であってよく、不溶性材料、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、タルク、カオリン、アルミナ、デンプン、粉末状セルロース、MCC、またはポラクリリンカリウムであってよい。
コーティング組成物は、有機溶媒または水性溶媒またはそれらの混合物中の溶液またはラテックスとして適用することができる。溶液が適用される場合、溶媒は、溶解した固体の総重量に対して、およそ25〜99重量%の量で存在し得る。適切な溶媒は、水、低級アルコール、低級塩素化炭化水素、ケトン、またはそれらの混合物である。ラテックスが適用される場合、溶媒は、ラテックス中のポリマー材の量に対して、およそ25〜97重量%の量で存在する。溶媒は主に水であってよい。
本明細書中に記載の医薬組成物はまた、担体、例えば、溶媒、分散媒、コーティング、抗菌および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤も含んでもよい。医薬活性物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は当技術分野で周知である。薬学的に許容され得る塩、例えば、ミネラル塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、または硫酸塩、ならびに有機酸塩、例えば、酢酸塩、プロプリオン酸塩、マロン酸塩、または安息香酸塩を組成物中に使用することもできる。組成物はまた、水、生理食塩水、グリセロール、およびエタノールなどの液体、ならびに湿潤剤、乳化剤、またはpH緩衝剤などの物質を含有することもできる。例えば、米国特許第5,422,120号、WO95/13796、WO91/14445、またはEP524,968B1に記載されているようなリポソームもまた担体として使用し得る。一部の実施形態では、ラクトースおよび/またはカゼインは組成物の好ましい構成成分ではない。本明細書中に記載の態様のいずれかの一部の実施形態では、組成物はラクトース、カゼイン、またはこれら両方を含有しない。
制御放出製剤を作製するためのさらなる方法は、例えば、これらの全てが参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第5,422,123号;第5,601,845号;第5,912,013号;および第6,194,000号に記載されている。
所望する場合、薬剤はキットで提供することができる。キットは、てんかんまたは他の発作関連の状態を処置するための治療有効用量の薬剤を含む。剤形は、毎日の投与の利便性のため、およびアドヒアランスを改善するためにブリスターカードにパッケージ化することができる。
処置に対して適切な適応症
ミオクローヌスてんかんにおけるミオクローヌス性発作、特発性全身性てんかんを有する患者における原発性全身性強直性間代性発作、部分的開始発作、てんかん重積状態、急性躁病の対処、発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ、多発性硬化症における一過性痙直、ランドウ−クレフナー症候群、片頭痛の処置または予防法、小児片頭痛、メージュ症候群、アルツハイマー病を有する患者における遅発性発作、不安障害、乳児重症ミオクローヌスてんかん、遅発性ジスキネジー、腰椎の神経根症、ダウン症候群における遅発性ミオクローヌスてんかん、神経障害性疼痛、非定型疼痛症候群、ならびにアルツハイマー病を含む、発作関連障害を経験している、または経験するリスクがあるいかなる被験体も本明細書中に記載の化合物および方法を用いて処置することができる。好ましくは、本発明の方法は部分的開始発作を経験している、またはそのリスクがある被験体を処置する。
本発明の被験体は、発作関連障害を経験している可能性がある、または経験するリスクがあり得る。被験体は、発作関連障害と診断されていてもよい。
本明細書の処置の方法についての言及は、予防の方法を含むことができる。
組成物の投与
ラコサミドなどのAEDの即時放出製剤(例えば、Vimpat)は、典型的には低用量(例えば、100mg/日)で投与され、治療的に有効な定常状態血清濃度に到達するまで、経時的に増加する用量で連続的に投与される。製造業者の推奨に従い、ラコサミドの即時放出製剤、Vimpatは、50mgの用量で毎日2回被験体に最初に投与する。用量は、1週当たり100mg/日ずつ、200〜400mg/日の毎日用量まで増加させる。徐放製剤(例えば、200mgの一定の毎日用量で)を使用して、用量段階的増加レジメンを使用せずに、または段階的増加を1ステップに低減して(例えば、200mg/日を1週間、これに続いて、その後400mg/日)、治療的に有効な定常状態濃度を実質的により早く達成することができる。さらに、徐放製剤に対する各吸収期間中の傾きは、ラコサミドなどのAEDの即時放出形態での傾きよりも少ない(すなわち急ではない)。したがって、徐放製剤のdC/dtは即時放出製剤と比べて低減している。本モデルに基づいて、ラコサミドなどのAEDの徐放製剤は、治療開始から、治療期間全体にわたりおよそ完全強度の用量である量(または治療有効用量に有効に到達する量)で被験体に投与することができる。したがって、用量段階的増加は必要とされないことがある。代わりに、ラコサミドなどのAEDの徐放製剤は、即時放出ラコサミドと比較して加速されたスケジュールで用量設定することができる(例えば200または300mg/日を1週間、これに続いて、その後400もしくは600mg/日;または150mg/日を1週間、これに続いて、300mg/日を1週間、これに続いて、その後600mg/日)。
部分的開始発作の処置に対して推奨される即時放出ラコサミド(例えばVIMPAT(登録商標))の用量は、100mg〜200mgを毎日2回(1日200mg〜400mg、VIMPAT添付文書)である。VIMPATを服用すべき1日の時刻についての処方情報はない。公開された文献からのデータは、部分的開始発作において、より多い回数の発作が午前9時〜午後6時の間に生じ得ることを示唆している。即時放出ラコサミドの公知のPKプロファイルに基づき、ラコサミドなどの即時放出AEDのBIDレジメンは、この発作パターンと同期しないパルス的血漿プロファイルを提供し(すなわち、朝の投薬は高い発作負担が存在する期間の一部に対してある程度カバレージを提供し得るが、夕方の投薬はこの窓の外側で生じる)、1日を通して、高い発作感受性および低い血漿濃度が存在する期間が長く生じる結果となることが予想される。さらに、ラコサミドなどのIR AEDの夕方の用量は、発作制御に対する必要性が低減する夜間の時間に作用するより高いレベルのAEDラコサミドを提供する。したがって、午前9時〜午後6時の間に、維持された、高い血漿レベルを提供するラコサミドなどのAEDの徐放製剤はより良い発作制御を提供する。
薬物に対する薬物範囲
本発明者らは、本明細書中に記載の薬物動態学的な特徴を有する持続放出形態で、就寝時刻の4時間未満前に投与された、治療有効用量のラコサミドなどのAEDが、AEDを用いた治療に伴う有害作用の低減を提供することを驚くことに見出した。
本明細書中に記載の通り、本明細書中に記載の通り投与されたラコサミドなどのAEDの単位用量は、AEDの即時放出組成物に対して通常処方される範囲より一般的に多い。例えば、てんかんの処置に対して推奨されているラコサミドの用量は、毎日2回投与される100mg〜200mgの即時放出ラコサミドである。臨床試験では、高用量に耐えることができる被験体において、より高い用量がより多くの利益をもたらすようにみえたが、より高い用量は、有害反応の増加およびより高い割合の脱落を伴った。本明細書中に記載の通り、50〜600mgのラコサミドの用量(または800mgまで)を患者の処置のために投与することができ、本明細書中に記載の方法および組成物は、夜毎に1回、すなわち、午後4時の後、および/または就寝時刻の4時間以内に、400、500、600mg、700mg、または800mgまでの定義されているような用量の夜毎に1回の投与を含むことができる。さらなる実施形態では、このようなより高い用量の投与は、夜毎に1回投与される通常のまたはELフォーマットの、サイズ00、0、1または2の1、2、3または4つのカプセル剤の形態であってもよい。
本明細書中に記載の態様のいずれかの一部の実施形態では、50mg〜600mgのラコサミド合計毎日用量が午後4時以降および/または就寝時刻の4時間以内に夜毎に1回の製剤として投与される。一部の実施形態では、投与されるラコサミドの夜毎に1回の用量は1日当たり300mgを超える。種々の特定の実施形態では、ラコサミドまたはその薬学的に許容され得る塩の夜毎に1回の用量は、50mg〜75mg、70mg〜95mg、90mg〜115mg、110mg〜135mg、130mg〜155mg、150mg〜175mg、170〜195mg、190mg〜215mg、210mg〜235mg、230mg〜255mg、250mg〜275mg、270mg〜295mg、290mg〜315mg、310mg〜335mg、330mg〜355mg、350mg〜375mg、370mg〜395mg、390mg〜415mg、410mg〜435mg、430mg〜455mg、450mg〜475mg、470mg〜495mg、490mg〜515mg、510mg〜535mg、530mg〜555mg、550mg〜575mg、570mg〜595mg、590mg〜600mg、590〜620mg、600〜625mg、620〜645mg、640〜665mg、650〜675mg、670〜695mg、690〜725mg、700〜750mg、725〜775mg、または750〜800mgであってよい。
本明細書中に記載の特定の実施形態では、ラコサミドなどのAEDの、被験体の全毎日用量は、就寝時刻(すなわち、午後4時の後および/または被験体が夜の眠りにつきたい時間)前の約4、3、2または1時間未満の期間の間に1回投与される。上記態様のいずれかの一部の実施形態では、患者への組成物の投与は症状の有意な低減をもたらす。
一部の実施形態では、本明細書でのラコサミドなどのAED組成物は、患者に、朝、すなわち、1日の目覚めの0〜3時間後、好ましくは、1日の目覚めの0〜1、0〜2時間後に投与される。「1日の目覚め」という用語は、被験体が1日の活動を開始するために起き上がる時間を意味する。多くの人々にとって、1日の目覚めは、典型的には、午前5時〜午前9時の時間の間であり、一部の人々にとっては、個々の平常の睡眠習慣に応じて、1日の早期にまたは遅い時間、または夜であることもある。
適切な可塑剤は、中鎖トリグリセリド、フタル酸ジエチル、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、ヒマシ油などを含む。ペレットはカプセル中に充填され、所望の強度のラコサミドなどのAEDを提供する。この組成物の利点は、組成物を就寝時刻の前の前記期間の間の投与に適したものとする所望の放出特性を与えることである。さらなる利点は、持続放出コーティングに十分に耐久性があることであり、その結果、組成物の放出特性に悪影響を与えることなく、カプセルを開けて、丸剤を嚥下することが困難である患者への投与のためにペレットを食品上に振りかけることができる。組成物を食品上に振りかけることによって投与する場合、30分以内、好ましくは、15分以内に消費される軟らかい食品、例えば、アップルソースまたはチョコレートプディング上に振りかけることができる。上記の組成物のまたさらなる利点は、それが非常に良好なバッチ毎の再現性および貯蔵寿命の安定性を有することである。
適切なペレット・イン・カプセル組成物は、組成物を就寝時刻前の前記期間における投与に対して適切にするために、上記のin vitro溶解特性および/または上に記載された薬物動態学的性質のいずれか(例えば、in vivo放出プロファイル、Tmax、pAUC0−4、pAUC4−8、Cmax/Cmin比、max傾き、dC/dt、変動、日中の平均血漿濃度/夜間の平均血漿濃度比、PTFなど)を有することができる。組成物は、絶食状態でのヒト被験体への単回用量のカプセル剤の経口投与後、ラコサミド1mg当たり8〜21ng/mlのCmaxおよびラコサミド1mg当たり200〜550ng*h/mLのAUC0−infを提供することによりさらに特徴付けることができる。適切なペレット・イン・カプセル組成物は、ヒト被験体へのカプセル剤の夜毎に1回の経口投与が、ラコサミド1mg当たり12〜36ng/mlのCmax、ラコサミド1mg当たり6〜15ng/mlのCmin、およびラコサミド1mg当たり200〜550ng*h/mLのAUC0−24を提供する定常状態血漿濃度によりさらに特徴付けられる。
他の持続放出剤形
持続放出組成物の他の実施形態を、上記のカプセル製剤に加えて想定し得ることを当業者は認識する。このような他の実施形態は、持続放出固体投薬形態、例えば、錠剤、カプセル剤、ジェルカプセル剤、散剤・粉剤(powder)、ペレット、小ビーズ(beadlets)などを含む。このような持続放出組成物に含まれるのは、本明細書に記載の方法において好適に用いられる放出特徴およびin vivoでの薬物動態学的プロファイルを有するものである。いくつかの実施形態では、当業者は、本明細書中に記載の必要な薬物動態学的プロファイルを達成する設計特徴の適当な調整を伴って、それらのそれぞれがラコサミドの経口浸透圧投薬形態を開示しており、それらのそれぞれがその全体が本明細書中で参考として援用される、Guittardらへの米国特許第5,358,721号、またはEdgrenらへの米国特許第6,217,905号に記載されている持続放出技術を用い得る。他の実施形態では、当業者は、設計特徴の適当な調整をまた伴って、それらのそれぞれが、任意選択的に制御放出形態のNMDA受容体アンタゴニストの投与を開示しており、それらのそれぞれがその全体が本明細書中で参考として援用されるSmithらへの米国特許第6,194,000号または米国特許出願公開第US2006/0252788号、同第US2006/0189694号、同第US2006/0142398号、同第US2008/0227743号および同第US2011/0189273号(全てWentら)において記載されている技術を用い得る。
製造の検討
組成物は、持続放出コーティングしたペレットとして調製することができる。これらの組成物は、例えば、流動化層プロセッサー内で調製することができる。このような例では、ラコサミドなどのAEDは、水ならびに任意選択で、他の賦形剤、例えば、結合剤および/または粘着防止剤と組み合わせる。
流動化層プロセッサーに使用される薬物層化懸濁液または溶液は、15〜45%w/w、好ましくは20%〜35%、より好ましくは25%〜35%の範囲の固形成分含有量を有するべきである。ラコサミドなどの一部のAEDは、水系内で中程度の溶解度(約20mg/ml)を有し、薬物充填量は有意である、すなわち、持続放出ペレット組成物の10%〜60%であることが予想される。非常に長い加工時間を回避するため、水性懸濁剤中のラコサミド含有量は、溶解度限界を超えることになる。
したがって流動化層薬物コーティングのための薬物層化懸濁液に対して、ラコサミドなどのAEDは、i)コーティング時間を低減させるための高い固形成分含有量を有する懸濁液を提供する、ii)流動化層コーティング装置内のスプレーノズルを詰まらせない懸濁液を提供する、iii)製品の均一性を最大にするための均一な懸濁剤を提供するために定義された粒子特徴を有するべきである。
ラコサミドなどのAEDに対する粒径は、スプレーノズルの目詰まりを回避し、流動化層装置内で細分化されるのに十分小さくすべきである。これは幅の3倍未満の長さを有する、非晶質または結晶のいずれかであるラコサミドを用いて達成し得る。粒径は、目詰まりを起こさずに流動化層スプレーシステムを通り抜けるのに十分小さくすべきであり、好ましくは150μm未満、より好ましくは100μm未満、さらにより好ましくは75μm未満および最も好ましくは50μm未満のサイズであるべきである。適当なサイズの篩いに材料を通すことは材料のサイズを確実にする典型的な方法であり、例えば、100メッシュの篩いは、149μm未満の材料の通過を可能にする。ラコサミド粒径は、粉砕または当業者に公知の他の方法および装置により低減させることができる。流動化層プロセッサーで使用する懸濁液は、コーティングプロセス中均一性を維持するために、撹拌または混合および懸濁液の温度制御を必要とし得る。
このような例において、次いで持続放出コーティングを薬物コーティングした粒子に加えることによって、本明細書中に記載の放出プロファイルを有する組成物を提供する。次いで、ERコーティングした粒子を封入することによって、それを必要とする被験体への投与に適切な剤形を提供することができる。
代わりに、コーティングした粒子は、ラコサミドを賦形剤と混合し、組成物を押し出し、押し出した組成物を球状化することによって調製したラコサミドの顆粒に持続放出コーティングを加えることにより調製することができる。持続放出コーティングは、流動化層プロセッサー内で、または当技術分野で公知の他の方法により加えることができる。
(実施例1)
ラコサミド持続放出製剤
夜間投与のために設計されたラコサミド持続放出コーティングしたペレット組成物を、下記の表において示す成分および相対量を使用して調製する。各組成物について、連続的に撹拌しながらHPMC 5cpsおよびコポビドンをイソプロピルアルコールに添加することによって薬物コーティング溶液を調製する。精製水をこの分散物に添加し、透明な溶液が形成されるまで撹拌を続ける。次いで、薬物(ラコサミド)をこの結合剤溶液に添加し、薬物が完全に溶解するまで撹拌を続ける。最後に、タルクを添加し、撹拌することによって均一に分散させた。
Celphereビーズ(篩サイズ#35〜#50、すなわち、300〜500ミクロン)を、Wursterコーティングユニット中にロードする。薬物コーティング分散物をビーズ上に噴霧し、その後に一定期間乾燥させる。このように得られた薬物コーティングしたペレットを篩にかけて、篩#18および#24の間の画分(およそ700μm〜1000μmの直径)を保持する。
連続的に撹拌しながらHPMC 5cpsをイソプロピルアルコールに添加することによってシールコーティング溶液を調製する。精製水をこの分散物に添加し、透明な溶液が形成されるまで撹拌を続ける。タルクを添加し、撹拌することによって均一に分散させる。篩にかけた薬物コーティングしたペレットを、Wursterコーティングユニット中にロードする。シールコーティング分散物を薬物コーティングしたペレット上に噴霧し、その後に一定期間乾燥させ、ペレット中の残留溶媒および水を除去する。このように得られたシールコーティングしたペレットを篩にかけて、篩#18および#24の間の画分を保持する。
ERコーティング溶液を、エチルセルロース(粘度7cps)をイソプロピルアルコールおよび精製水に溶解し、透明な溶液が形成されるまで撹拌することによって調製する。次いで、ポビドンK−90をこの透明な溶液に溶解し、それに続いて、連続的に撹拌しながら可塑剤Miglyol 812Nを添加し、透明な溶液を形成させる。篩にかけたシールコーティングしたペレットを、Wursterコーティングユニット中にロードする。ERコーティング溶液をシールコーティングしたペレット上に噴霧し、その後に一定期
間乾燥させ、ERコートに影響を与え、ペレット中の残留溶媒および水を除去する。乾燥した後、ステアリン酸マグネシウムを、アニュラス領域におけるコーティングしたペレットのベッド上部に広げ、それに続きWursterユニット中でペレットを再循環させ、ステアリン酸マグネシウムとコーティングしたペレットとをブレンドする。このように得られたERコーティングしたペレットを篩にかけて、篩#18および#24の間の画分を保持する。
単位用量を含有する所望の重量のERコーティングしたペレットを、ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用して、空の#1硬質ゼラチンカプセルシェル(100mg強度のサイズ#1)に充填する。以下の表に示された組成物に対して、237mgのペレットは100mgのラコサミドを含有する。
(実施例2)
持続放出ラコサミド製剤
以下に示す成分および相対量を使用して、毎日1回の投与のために設計されたラコサミド持続放出コーティングしたペレット組成物を調製する。各組成物に対して、透明な溶液が形成されるまで連続的に撹拌しながら、HPMC 5cpsを精製水に加えることによって、薬物コーティング懸濁液を調製する。次いで、十分に分散した薬物懸濁液が形成されるまで連続的に撹拌しながら、薬物(ラコサミド)をこの結合剤溶液に加える。
Celphereビーズ(300〜500ミクロン)をWursterコーティングユニットに充填する。薬物コーティング分散液をビーズ上にスプレーし、その後乾燥の期間をおく。
エチルセルロース(粘度7cps)をイソプロピルアルコールおよび精製水に溶解することによって、ERコーティング溶液を調製する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースを溶液に溶解し、これに続いて、可塑剤、フタル酸ジエチルを加える。篩い分けした薬物コーティングしたペレットをWursterコーティングユニットに充填する。ERコーティング溶液を薬物コーティングしたペレット上にスプレーし、その後に一定期間乾燥させ、ERコーティングに作用させ、ペレット中の残留溶媒および水を除去する。生成したERコーティングしたペレットを篩い分けする。
ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用して、単位用量を含有する所望の重量のERコーティングしたペレットを空の#0硬質ゼラチンカプセルシェル(200mg強度)に充填する。
形態3を、形態1+3−hr DRとして製剤化する。
(実施例3)
部分的遅延放出構成成分を有するERラコサミド製剤
以下に示す成分および相対量を使用して、夜間投与のために設計されたラコサミド持続放出コーティングしたペレット組成物を調製する。各組成物に対して、薬物コーティング懸濁液は、透明な溶液が形成されるまで連続的に撹拌しながら、HPMC 5cpsを精製水に加えることによって調製する。次いで、十分に分散した薬物懸濁液が形成されるまで連続的に撹拌しながら、薬物(ラコサミド)をこの結合剤溶液に加える。
Celphereビーズ(300〜500ミクロン)をWursterコーティングユニットに充填する。薬物コーティング分散液をビーズ上にスプレーし、その後乾燥の期間をおく。
エチルセルロース(粘度7cps)をイソプロピルアルコールおよび精製水に溶解することによってERコーティング溶液を調製する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースを溶液に溶解し、これに続いて、可塑剤、フタル酸ジエチルを加える。篩い分けした薬物をコーティングしたペレットを、Wursterコーティングユニットに充填する。ERコーティング溶液を、薬物コーティングしたペレット上にスプレーし、その後乾燥の期間をおくことによって、ERコーティングに作用させ、ペレット中の残留溶媒および水を除去する。次いで、生成したERコーティングしたペレットを篩い分けする。
水、クエン酸トリエチル、およびタルクと、メタクリル酸およびアクリル酸エチルコポリマー水性分散液とを混合することによって、遅延放出(DR)コーティング分散液を調製する。篩い分けしたERコーティングしたペレットをWursterコーティングユニットに充填する。DRコーティング溶液をERコーティングしたペレット上にスプレーし、その後乾燥の期間をおく。次いで、生成したDR/ERコーティングしたペレットを篩い分けする。
単位用量を含有する所望の重量のDR/ERコーティングしたペレットを、ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用して、空の#0硬質ゼラチンカプセルシェル(200mg強度)に充填する。
より長い遅延放出、すなわち、4時間により特徴付けられるERラコサミド製剤は、より高いDRコーティングレベルを含み、ERペレットにおけるおよそ20重量%の増加をもたらす。
(実施例4)
ブリバラセタムをコーティングしたペレット製剤
以下の表に示されている成分および相対量を使用して、夜間投与用に設計されたブリバラセタム持続放出コーティングしたペレット組成物を調製する。各組成物に対して、連続的に撹拌しながら、HPMC 5cpsおよびコポビドンを、イソプロピルアルコールを加えることによって、薬物コーティング溶液を調製する。精製水をこの分散液に加え、透明な溶液が形成されるまで撹拌を継続する。次いで、薬物(ブリバラセタム)をこの結合剤溶液に加え、薬物が完全に溶解するまで撹拌を継続する。最後に、タルクを加え、撹拌により均一に分散させる。
Celphereビーズ(スクリーニングサイズ#35〜#50、すなわち、300〜500ミクロン)をWursterコーティングユニットに充填する。薬物コーティング分散液をビーズ上にスプレーし、その後乾燥の期間をおく。生成した薬物コーティングしたペレットを篩い分けすることによって、スクリーン#18〜#24(直径およそ700μm〜1000μm)の間の画分を保持する。
連続的に撹拌しながらHPMC 5cpsをイソプロピルアルコールに加えることによって、シールコーティング溶液を調製する。精製水をこの分散液に加え、透明な溶液が形成されるまで撹拌を継続する。タルクを加え、撹拌により均一に分散させる。篩い分けした薬物コーティングしたペレットをWursterコーティングユニットに充填する。シールコーティング分散液を薬物コーティングしたペレット上にスプレーし、その後に一定期間乾燥させ、ペレット中の残留溶媒および水を除去する。生成したシールコーティングしたペレットを篩い分けすることによって、スクリーン#18〜#24の間の画分を保持する。これらのシールコーティングしたペレットの部分を使用して、以下に記載されている持続放出製剤を作製する。また、これらシールコーティングしたペレットの最初の部分もまた即時放出形態のブリバラセタムとして保持する。保持した部分に対して、ステアリン酸マグネシウムを、環領域内のコーティングしたペレットの上側床上に拡散し、これに続いて、Wursterユニット内でペレットを再循環させ、ステアリン酸マグネシウムをコーティングしたペレットとブレンドして、即時放出ブリバラセタムペレット(「形態A」)を提供する。ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用して、単位用量を含有する所望の重量の形態Aペレットを、空の#1硬質ゼラチンカプセルシェル(100mg強度のサイズ#1)に充填する。以下の表に記載されている形態A組成物に対して、197mgのペレットは100mgのブリバラセタムを含有する。
エチルセルロース(粘度7cps)をイソプロピルアルコールおよび精製水に溶解し、透明な溶液が形成されるまで撹拌することによって、ERコーティング溶液を調製する。次いでポビドンK−90をこの透明な溶液に溶解し、これに続いて、連続的に撹拌しながら、可塑剤Miglyol 812Nを加えることによって、透明な溶液を形成する。篩い分けしたシールコーティングしたペレットをWursterコーティングユニットに充填する。ERコーティング溶液をシールコーティングしたペレットの一部にスプレーすることによって、より速い放出組成物(約8%のコーティング重量、「形態B」)が与えられ、ペレットの別の部分にスプレーすることによって、より遅い放出組成物(約17%のコーティング重量、「形態C」)が与えられ、いずれの場合もその後に一定期間乾燥させ、ERコーティングに作用させ、ペレット中の残留溶媒および水を除去する。乾燥後、ステアリン酸マグネシウムを環領域内のコーティングしたペレットの上側床上に拡散し、これに続いて、Wursterユニット内でペレットを再循環させて、ステアリン酸マグネシウムをコーティングしたペレットとブレンドする。サブバッチのそれぞれから得た、生成したERコーティングしたペレットを篩い分けて、スクリーン#18〜#24の間の画分を保持する。
ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用して、単位用量を含有する所望の重量のERコーティングしたペレットを空の#1硬質ゼラチンカプセルシェル(100mg強度のサイズ#1)に充填する。以下の表に示されている形態Bおよび形態Cペレットでは、100mgのブリバラセタムが216mgのペレットおよび250mgのペレット内にそれぞれ含有されている。
(実施例5)
ラコサミド製剤の溶解
USP法<711>およびPh.Eur.2.9.3は、それぞれ、医薬組成物に対するin vitro溶解試験を指す。900mLの溶解媒体を37±0.5℃で、撹拌スピード100rpmで用いる、米国薬局方(第33版)の方法<711>および欧州薬局方(第6.8版)の第2.9.3章にそれぞれ記載されている回転するバスケット装置1を使用して、固体ラコサミド製剤からのラコサミドのin vitro放出を決定する。最初に、溶解媒体は0.1N HClであり、2時間後、媒体を、0.1モルのリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.8(同じ容量および温度)に変更する。既定の時点で分析用に試料を採取する(以下の表に示されている通り)。任意の時に放出されたラコサミドの量を、UV分光分析検出を介して決定する。別個の溶解槽(N=6)からの複製試料の値を各時点に対して平均する。
製剤1、2、形態2.2(形態2と、さらに2時間DRコーティングした形態2との50:50混合物)、形態2.4、(形態2と、DRコーティングを増加させた形態2との50:50混合物)、形態2.6(形態2と、DRコーティングをさらに増加させた形態2との50:50混合物)、形態3、形態4、形態4.2(形態4と、さらに2時間DRコーティングした形態4との50:50混合物)、形態4.4、(形態4と、DRコーティングを増加させた形態4との50:50混合物)、および形態4.6(形態4と、DRコーティングをさらに増加させた形態4との50:50混合物)に対する溶解速度が以下の表および図1A〜1Cに示されている:
(実施例6)
ブリバラセタム製剤の溶解
ブリバラセタムを含有する本明細書中に記載の組成物に対するin vitro溶解プロファイルを、900mLの0.1モルのリン酸緩衝液pH6.8と共に、撹拌スピード100rpmで、37±0.5℃で、回転するバスケット装置1を使用して、USP<711>に従い実施する。GCまたは当技術分野で公知の別の方法を使用して、試料の分析用アッセイを実施する。
(実施例7)
押出球形化により作製される持続放出製剤
以下の表に示されている成分および相対量、ならびに以下に記載の製造プロセスを使用して、夜間投与用に設計された持続放出組成物を調製する。
原薬、微結晶性セルロースおよびラクトース一水和物のブレンドを調製し、ポビドン水溶液を使用して、高剪断造粒機内で湿った塊を調製する。1mm篩いを使用して湿った塊を押し出し、球状化装置を使用して押し出した塊を球状化する。ペレットをトレイ乾燥器内で乾燥させて、コアペレットを生成する。パンコーター内で、コアペレットを持続放出コーティング溶液でコーティングする。ペレット投薬チャンバーを備えたエンカプスレータを使用して、単位用量を含有する所望の重量のERコーティングしたペレットを空の1硬質ゼラチンカプセルシェル(150mg強度)に充填する。本明細書中に記載の方法を使用して、組成物に対するin vitro溶解プロファイルを実施する。
(実施例8)
IRラコサミドと比較した、ラコサミドER製剤の薬物動態学的測定
目的:研究の主要な目的は、絶食状態下の健康な成人被験体への単回用量として与えられる、ERラコサミド(実施例1〜3において調製)のプロトタイプ製剤の薬物動態学的プロファイル、安全性および耐容性を、100mgのIRラコサミド錠剤(VIMPAT(登録商標))と比べて評価することである、
研究デザイン:これは、第1相、無作為化、単回用量、非盲検、2期、2処置クロスオーバー、絶食時薬物動態学的研究であり、実施例1に従い調製した、単一の200mg用量のラコサミドERを、単一の200mg用量の市販のラコサミドIR錠剤(VIMPAT(登録商標))と比較する。
方法:被験体は、研究スクリーニングの21日以内の投与の第1の期間にユニットに入院する。期間1および2における投与の間の7日の休薬が存在する。各投与期間において、被験体はユニットに受け入れ後、その日に投与され、投与の72時間後に退院する。最終の経過観察の研究終了は、第2の期間における投与の14日以内に行う。
一晩の絶食後、被験体は、座ったままの姿勢で、240mLの水とともに、製剤を投与される。血液試料を、各投与の後0時間(投与前)、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、18時間、24時間、30時間、36時間、48時間、60時間、72時間において収集する。血漿試料を、バリデートされた液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法(LC/MS/MS)の方法によってラコサミドについてアッセイする。薬物動態学的パラメーターを、WinNonlinソフトウェア(バージョン5.3またはそれ以降;Pharsight Corporation)による非コンパートメント解析を使用して計算する。
分散分析(ANOVA)を、線形混合効果モデルを使用した研究薬物の単回用量後のデータから決定したCmaxおよびAUC0−∞の自然対数に対して行う。モデルは、順序、期間、およびレジメンを固定効果として含み、順序を伴う被験体を変量効果として含む。AUC(ER製剤についての相対的生物学的利用能)およびCmaxの両方についてのERとIRの比を計算する。研究を通して有害事象をモニターする。研究の間の様々な時点で、バイタルサイン(脈拍数、血圧および体温)、臨床検査室尺度(生化学、血液学、および尿検査)ならびにECGを収集する。
本研究のPKの結果は、ER形態が、増加したTmax(11〜19時間の範囲と、VIMPATに対する約1.5時間との対比)、用量比例ベースで低減したCmax(ER形態での約2.5〜3.5μg/mlに対して、IR形態での5μg/ml超)、およびIR形態と生物学的同等性があるAUC0−∞(すなわち、等しい用量ベースでIR形態の80〜125%)を提供することを実証している。
(実施例9)
ERおよびIRラコサミドPKプロファイルのシミュレーション
ラコサミドの即時放出および持続放出組成物に対する溶解プロファイルを使用して、ソフトウエアパッケージGastroPlus、バージョン9.0で血漿濃度プロファイルをモデル化した。ADMET Predictor v.7.2を使用して、ラコサミドに対する物理化学的および生物薬剤学的特性を最初に決定した。次いで、それらのパラメーターを有するGastroPlusモデルを、公開されたラコサミドデータに対して試験することによって、本明細書中に記載の組成物に対して血漿プロファイルを予測するための適性を検証した。形態4および即時放出形態の放出プロファイルをGastroPlusモデルにインプットし、単回用量および複数回用量の血漿濃度を決定した。線形補間を使用して、介入するデータ点を決定することによって、0.1時間の均一な時間間隔で血漿プロファイルを生成した。次いで、血漿濃度曲線を使用して、Cmax、Tmax、AUC0−∞、0〜1.4時間のdC/dt(IR組成物に対するTmax)を含めた、組成物に対するPKパラメーターを決定した。複数回用量モデルもまた生成することによって、これらの組成物に対する定常状態PKパラメーターを決定した。
毎日1回投与される400mgの形態4および毎日2回(12時間間隔で)IR投与される200mgのシミュレーションからの研究結果が以下の表および図2Aに提供されている。IRの結果は最初の用量(すなわち200mg)に基づく。形態4の結果もまた最初の用量に基づくものであったが、用量は400mgであった。C
max、AUCおよびdC/dtに対する用量正規化値の比較は、形態4のAUC
0−∞がIRのAUC
0−∞の91%であり、ERのC
maxがIRのC
maxの65%であり、dC/dtはIRのdC/dtの0.6%であることを示している。形態4のT
maxは14.5時間であり、IR形態のT
maxは1.4時間である。
(実施例10)
ラコサミドに対する定常状態血漿濃度
GastroPlus、バージョン9.0を使用して、図1A〜1Cに示されている組成物に対する定常状態血漿ラコサミド濃度を実施例9の方法に従いシミュレートした。血漿濃度プロファイルを、ここに示されている特定の投薬計画に対して指数化した。ER形態での投薬は毎日1回400mgであった。形態1に対して、投薬は、午前8時においてシミュレートし、形態2、2.2、2.4、2.6、および形態3に対して、投薬は夜毎に1回午前12時においてシミュレートし、形態4、4.2、4.4、および4.6に対して、投薬は夜毎に1回午後10時においてシミュレートした。IR形態での投薬は、午前8時および午後8時での200mgのBIDであった。
定常状態での血漿プロファイルは図3A、3B、3C、および3Dに示されている。図に例示されているように、形態1およびIR形態を除く全てでの最低濃度は、夜間約午前12時〜約午前4時の間に生じ、形態1で、最低濃度は投薬時間である約午前8時に生じ、IR製剤では、2つの最低濃度はまた投薬時間の付近、すなわち、午前8時および午後8時において生じている。逆に、ER組成物の全ては、約午前10時〜午後4時の間でCmax,ssを提供し(最終投与の10〜18時間後)、IR製剤は午前9時30分および午後9時30分の周辺でCmax,ssを提供する。
(実施例11)
改変された投薬レジメンを有する定常状態血漿プロファイル
IR形態の単回用量投与に対する血漿濃度プロファイルは、VIMPATに対するラベルに従い投与に対して用量を調整し、次いで、重ね合わせにより、100mgのBID投薬を1週間(1日目の午前8時から開始)、これに続いて、150mgのBID投薬を1週間、これに続いて、200mgのBIDの維持用量を投薬した。形態4.2の投与および400mg QDとしての形態3の投与に対する複数回用量血漿濃度プロファイルは、IR形態での1日目の投薬の後、午後10時および午前12時のそれぞれの最初の投薬から開始して、時間の関数としてプロットした。
シミュレーションの結果が図4に示されている。図を見てわかる通り、IR投与は、VIMPATラベルからの投与プロトコールを使用して、1日目の制御放出形態投与の前に開始し、治療開始から約18日後に、200mgのBIDで定常状態プロファイルを達成している。逆に、用量設定なしで夜毎に1回投与した制御放出形態は、治療開始から約4日後に定常状態を達成した。治療的に有効なレベルは、これらの制御放出製剤レジメンでは、IRレジメンよりも約14日早く達成されている。
(実施例12)
マウスにおける運動協調に対するラコサミド(LCM)の作用を決定するためのロータロッド研究
ロータロッド試験を使用して、単回の静脈内(IV)または経口(PO)投薬後の運動協調に対するラコサミドの作用を評価するために、マウスにおいて薬物動態学的(PK)−薬力学的(PD)研究を実施する。この研究の目的は、ラコサミドの血漿濃度の上昇速度の低減が、CNS副作用の低減をもたらすことを実証することである。
PK相
以下の表 実施例12の研究デザインに従い、PK相に対して、雄のCD−1マウスを、処置群に割り当てた。ラコサミドは、表 実施例12に示された濃度で、0.9%生理食塩水中溶液として調製した。IV投薬は尾静脈注射を介して行われ、経口送達は強制経口投与チューブを用いて行われた。各経路による投薬レベルは、表 実施例12に示されている通りである。
結果
単回の10mg/kgのIV投薬後のラコサミドのCmaxは、単回の30mg/kgの経口投与(約15μg/mL)後のCmaxと同等であり、単回の30mg/kgのIV投薬後のCmax値は、90mg/kg経口投与(約40μg/mL)後のものと同等であった。Tmax値は、投与経路(それぞれIVおよび経口経路により、5分未満〜約15分)に基づき変動し、Cmaxには、PO群の動物において、IV群よりもゆっくりと到達したことを示している。
PD相
ロータロッド(Ugo Basile、Germany)は、げっ歯類における運動協調の定量的測定を可能にするデバイスである。動物は、試験前にロータロッド上で予め訓練されている。
試験日の24時間前、2つの連続したトライアルにおいて加速するロータロッド上で少なくとも120秒間走行するようマウスを訓練する。この成績判定基準を達成するために、マウスには12回までのトライアルが与えられる。この判定基準を満たさないあらゆるマウスをこの試験研究から除外する。
マウスを処置群に無作為化する(ビヒクル;IV:3、10、30mg/kg;PO:10、30、90mg/kg)。試験当日、動物には試験品を投薬し、投薬の5分後、ロータロッド上に配置する。装置の内蔵機能を使用して、ロータロッドを5分間のセッションにわたり0から40rpmに加速する。各マウスに対して、薬物投与後15、30および60分の時点でロータロッド試験を繰り返す。ロータロッド上に留まった動物には、走行時間300秒を割り当てる。各動物が落下前にロータロッド上に留まった時間は動物の落下潜時として自動的に記録される。
各動物に対して記録されたロータロッド上での落下時間までの潜時が、投薬後の各時点において報告される。落下までの潜時は、各時点において各処置群内の10匹の動物全体にわたり平均される(±SEM)。ラコサミド群をビヒクル処置した平均値と比較して、ロータロッドの成績に対してラコサミド処置の有意な作用が存在するかどうか決定する。
結果
同じ投与経路(IVまたはPO)により、用量の増加は、ロータロッド上での落下時間までの潜時において対応する低減をもたらし、これは、用量の増加がより多くのCNS機能障害をもたらすことを示している。しかし、異なる投与経路で等しいCmaxを生成するが、Tmaxが異なる(例えば30mg/kgのIVおよび90mg/kgのPO)用量では、上昇速度の低減をもたらすPOによる投与は、IVによる投与と比較して、ロータロッド上でのより長い落下潜時をもたらす(機能障害が少ない)。
(実施例13)
ラットへの7日間の連続的皮下点滴により投与されるラコサミドの薬物動態学研究
この研究の目的は、ヒトにおける200mgのIRラコサミドBIDの標準的レジメンからのPKプロファイルは、400mgのERラコサミドQDの新規のPKプロファイルと共に、プログラミング可能な皮下点滴ポンプを使用してラットにおいて再現できることを実証することである。
240〜260グラムの間の体重の、頸静脈をカニューレ処置した雄および雌のSprague Dawleyラットをこの研究に使用する。ラットには、プログラミング可能な点滴ポンプを埋め込む(iPRECIO SMP−200)。
シミュレートしたIR BID投薬
ラットは、それぞれ4匹のラットからなる2つの群に割り当てる。両方の群は、同じ点滴プロトコールを使用して等しく投薬されるが、各群に対する血液収集時間は異なる。動物は、全ての群にわたって同様の体重分布(群の間で、平均体重の+/−10%の差異)が確実となるよう、処置群に分配する。シミュレートしたBIDプロファイルを達成するために、2つの異なる注入速度を12時間の期間にわたり利用し、点滴プロトコールを12時間毎に7日間繰り返す。プログラミング可能なポンプ内の溶液は、3日毎に再充填する。およそ0.10mLの血液を、表 実施例13で特定されている時点において、各ラットから頸部カニューレを介して収集する。実際の血漿収集時間を各動物に対して記録する。最後の収集時間が各動物に対する最終時点である。
シミュレートしたER QD投薬
ラットは、それぞれ4匹のラットからなる3つの群に割り当てる。全ての3つの群は、同じ点滴プロトコールを使用して等しく投薬されるが、各群に対する血液収集時間は異なる。シミュレートしたQDプロファイルを達成するために2つの異なる注入速度を24時間の期間にわたり提供するよう、iPRECIOポンプをプログラミングし、点滴プロトコールを24時間毎に7日間繰り返す。ポンプは3日毎に再充填する。動物は、両方の群にわたって同様の体重分布(群の間で、平均体重の+/−10%差異)が確実となるよう、処置群に分配する。およそ0.10mLの血液を、表 実施例13Bに特定されている時点において、各ラットから頸部カニューレを介して収集する。実際の血漿収集時間を各動物に対して記録する。最後の収集時間が各動物に対する最終点である。
以下のパラメーターを計算する:
・経時的な個々のおよび平均血漿濃度(ng/mL)
・群ごとに各動物に対して一覧に示された、各時点における血漿ラコサミド濃度、および各群に対する平均(およびSD)濃度
・時間の関数としてプロットされた各群に対する平均(およびSD)濃度。
記述的PKパラメーター、例えば、これらに限定されないが、AUC0−24h(ng×h/mL)、AUC0−24(すなわちAUC,ss;ng×h/mL)、Cave,ss(ng/mL)、Cmin,ss(μg/mL)およびCmax,ss(μg/mL)を、個々の動物に対して計算し、平均値(およびSD)を群ごとに一覧に示す。
結果
ヒトにおける、200mgのIRラコサミドBIDおよび400mgのERラコサミドQDのPKパラメーター(Cmax、Tmax、T1/2、AUC)は、プログラミング可能な皮下点滴ポンプを使用して、ラットにおいて再現することができる。
(実施例14)
ラットにおける運動協調およびCNS挙動作用に対する、IRまたはER点滴プロファイルとして投与されたラコサミドの作用の比較
この研究の主要な目的は、ヒトにおける1日1回の持続放出(ER)投薬プロファイルまたは1日2回(BID)の即時放出(IR)投薬プロファイルをシミュレートするよう、ラットにおいて皮下点滴として送達された場合のラコサミドのCNS副作用を比較することである。本実施例は、IRプロファイルと比較して、ERプロファイルでの血漿濃度の上昇速度の低減が、CNS機能障害の低減をもたらすことを調べる。CNS副作用は、ロータロッドを使用して、げっ歯類の運動協調の機能障害として測定する。点滴期間中に行われる一連の神経行動学的試験におけるげっ歯類の成績はCNS機能障害の尺度として副次的エンドポイントとして使用される。
ラコサミドを点滴として7日間投与するプログラミング可能なポンプをラットの群に皮下に埋め込む。点滴プロトコールは、IR BIDまたはER QDとして投与される異なる用量において、1日2回(BID)ヒトに投与されるIRラコサミドと同様のラコサミドの薬物動態学的プロファイル(IRプロファイル)または1日1回(QD)ヒトに投与される持続放出プロファイル(ERプロファイル)をもたらすように設計されている。
ヒトにおける400mg/日のERおよびIR(BID)用量は、定常状態の血漿Cmaxおよび10.2〜11.2μg/mLおよび5.1〜7.1μg/mLのCminをもたらすことが予測される。この研究では、これらの血漿レベルを達成するように設計されているラットに対する投薬は、400mg/日のヒト等価用量(「HED」)と呼ばれる。600mg/日のHED(300mgのBID用量)および800mg/日のHED(400mgのBID用量)に対して、達成すべき目標のCmax値はそれぞれ14.5μg/mLおよび18.4μg/mLである。
動物は、試験前にロータロッド上で予め訓練し、これらの体重に基づき群に割り当てる。ラットの群にポンプを埋め込み、ラコサミド点滴の開始前、および最初の点滴期の間のおよび定常状態におけるCmax、Cminに対応する時点において、ロータロッド上で試験する。
順応期間後、製造者の指示書に従い、皮下のプログラミング可能なポンプ(iPRECIO)をラットに外科的に埋め込む。埋め込み前、ポンプは、製造者の指示書に従い、予めプログラミングし、滅菌の0.9%生理食塩水を充填する。埋め込みは、無菌技術を使用することによって、麻酔下で行う。
ポンプ埋め込み手術の3日後、ラットをロータロッド上で予め訓練し、これらの体重に基づき処置群に割り当てる。
ラコサミドの点滴をポンプ埋め込み手術の4日後に開始する。4日目にベースライン測定をロータロッド上で行う。その直後、iPRECIOポンプ内の生理食塩水を回収し、ポンプにラコサミド溶液(0.9%生理食塩水中25mg/mL)を再充填する。7日間の期間中、必要に応じて、iPRECIOポンプのアクセスポートを介してポンプに再充填する。
最初の試験日(ポンプ埋め込みの3日後)の24時間前、2つの連続したトライアルにおいて加速するロータロッド上で少なくとも120秒間走行するようラットを訓練する。この成績判定基準を達成するために、ラットには12回までのトライアルが与えられる。この判定基準を満たさないあらゆるラットをこの試験研究から除外する。ラットがこの判定基準を一度達成すれば、これらのラットは完全に訓練されたと見なされ、ラットのホームケージに戻される。ロータロッド上での加速は、試験日の間に使用されたものと同じである(5分間にわたり0〜40rpm)。
試験当日、特定された時点において、ラットをロータロッド上に配置し、装置の内蔵機能を使用して、ロータロッドを5分間のセッションにわたり0から40rpmに加速する。各ラットは各時点において1回のみ走行させる。ロータロッド上に不正確に配置され、5秒未満で落下したラットは、処置群の識別情報を知らされていない実験者の判断で再走行させてもよい。全セッションの間ロータロッド上に留まった動物には、走行時間300秒を割り当てる。各動物が落下前にロータロッド上に留まった時間は、動物の落下潜時として自動的に記録される。
IRおよびERプロファイルに対してCNS有害事象を特徴付けるために、一連のさらなる試験を行う。これらには、認知および運動機能の仕分けを評価するための神経行動学的試験が含まれる。
結果
所与の点滴プロトコールにより、ロータロッド上で費やされる時間は、Cmaxでのデータを比較した場合、800mg/日 HEDにより生じる機能障害が、400mg/日 HEDで生じる機能障害より大きいように、用量依存性方式で低減させることができる。
驚くことに、所与の用量レベルで、IRで処置したラットと、ER点滴プロトコールで処置したラットとの、Cmaxでのロータロッド上で費やされた時間の比較は、IRプロファイルのラットは、ER群のラットと比較して、ロータロッド上で費やした時間が有意に低減している(すなわちより多くの機能障害)ことを示している。これらの結果は、同様の血漿Cmax濃度において、ERプロファイルを介して血漿ラコサミド濃度の上昇速度を遅らせることは、ロータロッド上で有意に低減した機能障害をもたらすことを示している。
同様の結果が試験した他の副次的エンドポイントで観察されている。全体的には、複数の尺度で評価した場合、IRプロファイルと比較して、ERプロファイルで血漿濃度の上昇速度を低減させることによって、CNS機能障害を低減させることに一貫した利益があることを結果が実証している。
(実施例15)
IRまたはERプロファイルとして投与されたラコサミドの、ラットにおける運動協調に対する作用の比較
この研究の主要な目的は、持続放出(ER)血漿プロファイルをシミュレートするラットへの連続注入として、または即時放出(IR)血漿プロファイルをシミュレートするボーラスとして送達された場合のラコサミドのCNS副作用を比較することであった。IRプロファイルと比較して、ERプロファイルでの血漿濃度の上昇速度の低減は、CNS機能障害の低減をもたらすと仮定されている。CNS副作用は、ロータロッドを使用して、げっ歯類における運動協調の機能障害として測定した。ロータロッド(Ugo Basile、Italy)は、げっ歯類における運動協調の定量的測定を可能にするデバイスである。眩暈などのCNS副作用を経験する動物は正常な動物より速くロータロッドから落下する。
ラットを、試験前にロータロッド上で予め訓練し、トレーニング判定基準を満たさなかった動物(2つの連続したトライアルにおいてロータロッド上で少なくとも120秒間)は研究から除外した。トレーニングおよび試験セッションには加速プロトコールを使用し、ここで、ロータロッドは5分間のセッションにわたり0から40rpmに加速した。次いで、全てのラットには、製造者の指示書に従い、麻酔下で、および無菌技術を使用して、プログラミング可能なポンプ(iPRECIO、Durect Corporation、Cupertino、CA)を外科的に皮下に埋め込んだ。
ポンプ埋め込み手術の3日後、全てのラットをロータロッド上で試験することによって、ベースライン成績値を得た。ロータロッド上で費やした平均時間が各群について同様となるように、ラットを処置群に割り当てた。1群当たり8〜10匹のラットを有する、ラットの4つの群をこの研究で利用した:
ERラコサミドの血漿プロファイル(ERプロファイル、群2)を再現するため、腹腔内(IP)空間への連続注入としてラコサミドをラットに投与した。点滴プロトコールは、18時間のTmaxで、ラコサミド血漿濃度の直線的上昇を生成するように設計された。全ポンプ点滴期間は18時間であった。対照動物(群1)には、同じ点滴プロトコールを使用して、ビヒクル(20%のN−メチル−2−ピロリドン、NMP)を注入した。即時放出(IR)プロファイル(群4)を再現するため、ラットには、ビヒクル(20%のNMP)を含有するプログラミング可能なポンプを埋め込み、予想される0.5時間のTmaxで、ラコサミドのIPボーラスを与えた。対照動物(群3)には、ビヒクルを含有するポンプを埋め込み、ビヒクルのIPボーラスを与えた。ERプロファイルの血漿濃度の上昇速度の傾きは、ERおよびIRプロファイルの両方に対して目標Cmaxを同様(約20μg/mL)に保ちながら、IRプロファイルの傾きの10%以下であるように設計されていた。
ER群に対する18時間のポンプ点滴の直後、またはIR群に対するIP注射の1時間後、ラットをロータロッド上に配置し、装置の内蔵機能を使用して、5分間のセッションにわたりロータロッドを0から40rpmに加速した。全セッションの間ロータロッド上に留まった動物には走行時間300秒を割り当てた。各動物が落下前にロータロッド上に留まった時間は自動的に記録された。ロータロッド試験直後、ラットを安楽死させ、ラコサミド血漿濃度を決定するために血液を収集した。
ERおよびIRプロトコールにより投与されたラコサミドの血漿濃度−時間プロファイルを完全に明らかにするために、2つの群のPKサテライトラット(それぞれn=4)には、上記群2および群4と同一のプロトコールを使用してラコサミドを投与し、ERおよびIRプロファイルをそれぞれ再現した。異なる時点で血液を収集し、血漿ラコサミド濃度を決定した。PKサテライトラットに対してロータロッド試験は実施しなかった。
結果
PKサテライト群の薬物動態学的分析は、ER点滴プロトコールが、中央値T
max15時間で、血漿ラコサミド濃度の遅いおよび直線的な上昇速度をもたらしたのに対して、IPボーラスは中央値T
max0.75時間で血漿ラコサミド濃度に急速な上昇をもたらしたことを実証した。PKサテライトラットにおけるERおよびIRプロファイルに対するC
maxは同様であった(それぞれ19および22μg/mL)。ERプロファイルは、IRと比較して、ラコサミド血漿濃度の上昇速度(傾き)に98%の低減をもたらした(IRプロファイルに対する62μg/mL/hと比較して、ERプロファイルに対して1.4μg/mL/h、表X)。ERおよびIRプロファイルは同様のC
max値を生成したが、ERプロファイルを生成するのに必要とされる18時間の点滴時間により、ERプロファイルによりラコサミドを投与されたラットは、IRプロファイルによりラコサミドを投与されたラットと比較して、約6倍高い用量を受け、12倍高い曝露(AUC
0−18h)を有した(表15)。
ERおよびIRプロファイルによりラコサミドで処置し、ロータロッド上で試験した(それぞれ群2および4)ラット間で、血漿濃度が同様であることを確認するため、ロータロッド試験後、血漿ラコサミド濃度をこれらの群で決定した。ロータロッド試験の直後に採取された血漿の分析は、ラコサミドレベルが群2(ERプロファイル)および群4(IRプロファイル)で同様であり、両方の群でおよそ19μg/mLであり、PKサテライトラットのラコサミドレベルについてもまた同様であることを実証した(表15)。
驚くことに、同じCmaxを達成するよう投薬された場合、ロータロッド上で費やされた時間の比較は、ビヒクル対照と比較した場合、IRプロファイルで投薬されたラットが、ERプロファイルで投薬されたラットよりも多くの機能障害を有したことを示した。具体的には、ベースラインのロータロッド値と比較した場合、ERプロファイルを使用してラコサミドで処置したラット(群2)は、ビヒクル処置したラット(群1)に対するロータロッド値の27%増加と比較して、薬物処置後、ロータロッド上での時間の45%の増加を示した。図9を参照されたい。ロータロッド上での時間におけるベースラインからのパーセント変化は、ラコサミドER群(群2)と、ビヒクルER群(群1)との間で統計的に異ならなかった(p>0.05)。対照的に、IRプロファイルを生成するためにラコサミドのIPボーラスを投与されたラット(群4)は、ロータロッド上での時間においてベースライン値からの55%低減を示したのに対して、合致させたビヒクル対照(群3)は54%の増加を示した。IR群については、ラコサミド処置した群(群4)とビヒクル群(群3)との間での、ベースラインからのパーセント変化における差異は統計学的に有意であった(p=0.026)。
これらの結果は、同様の血漿Cmax濃度において、ERプロファイルを介して血漿ラコサミド濃度の上昇速度を遅らせることは、ロータロッド上で有意に低減した機能障害をもたらすことを示している。さらに、これらの結果は、上昇速度を低減することによって、有意な機能障害を誘発することなく、より高い用量のラコサミドを投与し、より多くの曝露を提供することが可能であることを実証している。
(実施例16)
IRまたはERプロファイルとして投与されたブリバラセタムの、ラットにおける運動協調に対する作用の比較
この研究の主要な目的は、持続放出(ER)血漿プロファイルをシミュレートするラットへの連続注入として、または即時放出(IR)血漿プロファイルをシミュレートするボーラスとして送達された場合のブリバラセタムのCNS副作用を比較することである。IRプロファイルと比較して、ERプロファイルでの血漿濃度の上昇速度の低減は、CNS機能障害の低減をもたらすと仮定されている。CNS副作用は、ロータロッドを使用して、げっ歯類における運動協調の機能障害として測定する。ロータロッド(Ugo Basile、Italy)は、げっ歯類における運動協調の定量的測定を可能にするデバイスである。眩暈などのCNS副作用を経験する動物は、正常な動物より速くロータロッドから落下する。
ラットは、試験前にロータロッド上で予め訓練し、トレーニング判定基準を満たさなかった動物(2つの連続したトライアルにおいてロータロッド上での時間少なくとも120秒)は研究から除外する。トレーニングおよび試験セッションには加速プロトコールを使用し、ここで、ロータロッドは5分間のセッションにわたり0から40rpmに加速する。次いで、全てのラットには、製造者の指示書に従い、麻酔下で、および無菌技術を使用して、プログラミング可能なポンプ(iPRECIO、Durect Corporation、Cupertino、CA)を外科的に皮下に埋め込んだ。
ポンプ埋め込み手術の3日後、全てのラットをロータロッド上で試験することによって、ベースライン成績値を得る。ロータロッド上で費やした平均時間が各群で同様となるように、ラットを処置群に割り当てた。1群当たり8〜10匹のラットを有する、ラットの4つの群をこの研究で利用した:
ERブリバラセタム(ERプロファイル、群2)の血漿プロファイルを再現するため、腹腔内(IP)空間への連続注入としてブリバラセタムをラットに投与する。点滴プロトコールは、10時間超のTmaxで、ブリバラセタム血漿濃度の直線的上昇を生成するように設計されている。対照動物(群1)には、同じ点滴プロトコールを使用してビヒクルを注入する。即時放出(IR)プロファイル(群4)を再現するため、ラットには、ビヒクルを含有するプログラミング可能なポンプを埋め込み、1時間未満のTmaxをもたらすブリバラセタムのIPボーラスを与える。対照動物(群3)には、ビヒクルを含有するポンプを埋め込み、ビヒクルのIPボーラスを与えた。ERプロファイルの血漿濃度の上昇速度の傾きは、ERおよびIRプロファイルの両方に対して目標Cmaxを同様に保ちながら、IRプロファイルの傾きの10%以下であるように設計されている。
装置の内蔵機能を使用して、ERまたはIRプロファイルに対してTmaxのおよそ30分後、ラットをロータロッド上に配置し、ロータロッドを5分間のセッションにわたり0から40rpmに加速する。全セッションの間ロータロッド上で留まった動物には、走行時間300秒を割り当てる。各動物が落下前にロータロッド上に留まった時間は、自動的に記録される。ロータロッド試験直後、ラットを安楽死させ、ブリバラセタム血漿濃度を決定するために血液を収集する。
ERおよびIRプロトコールにより投与されたブリバラセタムの血漿濃度−時間プロファイルを完全に明らかにするために、2つの群のPKサテライトラットには、上記群2および群4と同一のプロトコールを使用してブリバラセタムを投与し、ERおよびIRプロファイルをそれぞれ再現する。異なる時点で血液を収集し、血漿ブリバラセタム濃度を決定する。PKサテライトラットに対してロータロッド試験は実施しない。
結果
PKサテライト群の薬物動態学的分析は、ER点滴プロトコールが、IRプロファイルの上昇速度の10%未満である、血漿ブリバラセタム濃度の遅いおよび直線的上昇速度をもたらすことを実証している。PKサテライトラットにおけるERおよびIRプロファイルに対するCmaxは同様である。
同じCmaxを達成するよう投薬された場合、ロータロッド上で費やされた時間の比較は、IRプロファイルで投薬されたラットで、ERプロファイルで投薬されたラットよりも多くの機能障害があること示している(それぞれビヒクル対照と比較した場合)。具体的には、ERプロファイルを使用して処置したラットにおいて、ロータロッド上での時間におけるベースラインからの変化は、ブリバラセタム処置した動物とビヒクル動物との間で異ならない。対照的に、IRプロファイルを生成するためにブリバラセタムのIPボーラスを投与されたラットはロータロッド上での時間において、合致させたビヒクル対照よりも多くの低減を有する。
これらの結果は、同様の血漿Cmax濃度において、ERプロファイルを介して血漿ブリバラセタム濃度の上昇速度を遅らせることは、ロータロッド上で有意に低減した機能障害をもたらすことを示している。さらに、これらの結果は、上昇速度を低減することによって、有意な機能障害を誘発することなく、より高い用量のブリバラセタムを投与し、より多くの曝露を提供することが可能であることを実証している。
(実施例17)
ラコサミドコーティングしたペレット製剤
以下の表に示されている成分および相対量を使用して、ラコサミド持続放出コーティングしたペレット組成物、製剤A、B、C、Dを調製した。各組成物に対して、精製水中で活性医薬成分をヒプロメロースUSPと合わせることによって、薬物コーティング懸濁液を調製した。この懸濁液をWurster流動化層プロセッサー内で微結晶性セルロース球上に塗布して、以下の表に示されている即時放出コアを与えた。エチルセルロース、ヒプロメロースUSP、およびフタル酸ジエチルをイソプロピルアルコールおよび精製水に溶解することによって、持続放出コーティング溶液を調製した。次いで、持続放出コーティングをWurster流動化層プロセッサー内で即時放出コアに塗布して、以下の表に記載の持続放出ペレットを与えた。製剤B、C、およびDに対して、さらなる遅延放出コーティングを加えた。メタクリル酸(methyacrylic acid)およびメタクリル酸メチルコポリマー(単数または複数)をクエン酸トリエチル、タルク、イソプロピルアルコールおよび精製水と合わせることによって、遅延放出コーティング懸濁液を調製した。次いで、Wurster流動化層プロセッサー内で、これらのコーティング懸濁液を、持続放出コーティングしたペレットに、以下の表に示されたレベルまで塗布した。続いて、コーティングしたペレットは、200mgのラコサミドの強度で、サイズ00硬質ゼラチンカプセルに機器で封入した。
(実施例18)
ラコサミド組成物の溶解プロファイル
上記実施例17に従い調製したラコサミド製剤に対する溶解プロファイルを、米国薬局方(第33版)のUSP方法<711>および欧州薬局方(第6.8版)の第2.9.3章に記載されている通り決定した。簡単に説明すると、上述の参考文献に記載の回転するバスケット装置を900mLの溶解媒体と共に、37.0±0.5℃で、撹拌スピード100rpmで使用して、ラコサミドのin vitroでの放出を決定した。最初に、溶解媒体は、シミュレートした胃液(pH1.2)であった。2時間後、pH1.2で、媒体をシミュレートした腸液(pH6.8)に変更した。4時間後、pH6.8で、媒体を最後の18時間の間リン酸緩衝液(pH7.5)に変更した。以下の表に示されている時点において試料を採取し、放出されたラコサミドの量をUV分光分析検出により決定した。特定された時間における各製剤に対する平均溶解パーセンテージが、以下の表および図5に提供されている。
(実施例19)
ラコサミド血漿濃度プロファイルのシミュレーション
上記実施例18に示されているラコサミド組成物に対する溶解プロファイルを使用して、400mgの単回用量に対して上記実施例9に記載されている通り、ソフトウエアパッケージGastroPlus、バージョン9.0を用いて血漿濃度プロファイルをモデル化した。次いで、血漿濃度曲線を使用して、C
max、T
max、AUC
0−∞、AUC
0−4、AUC
4−8、および0から1.4、2、3、4時間までのdC/dtを含めた、組成物に対するPKパラメーターを決定した。これらのパラメーターはまた、400mgの単回用量に調整された、実施例9の即時放出ラコサミド製剤に対する血漿濃度曲線から決定した。GastroPlusからのモデルに基づく血漿濃度曲線が図6に示されている。以下の表に示されている通り、即時放出製剤と比較した場合、調節放出製剤は全て、遅延したTmax値を与え、IRと同等のAUCを与える。pAUC
0−4値はIRpAUC
0−4値より実質的に低い。製剤B、製剤C、および製剤Dに対するpAUC
4−8およびpAUC
0−8値もまた、IRおよび製剤Aに対する対応する値よりずっと低い。表に示されている期間のそれぞれにわたるdC/dT値は、対応するIR値の50%またはそれ未満である。単回用量の組成物または等しい用量のIR製剤の投与後、最初の1.2、2、または3時間にわたり、組成物の製剤に対するdC/dTは、対応する値の33%未満である。製剤B、製剤C、および製剤Dに対するdC/dT値は全て、対応するIR値の5%未満である。
それぞれ1日当たり400mgが毎日1回投薬されるIRおよび調節放出製剤に対する複数回用量の血漿濃度プロファイルもまたGastroPlusから生成した。さらに、200mgがBID投薬されるIR製剤に対する複数回用量の血漿濃度プロファイルをGastroPlusから生成した。これらの複数回用量の血漿濃度プロファイルは、6日間延長して、最終日に対する定常状態プロファイルを提供した。定常状態プロファイルを使用して、T
max,ss、C
max,ss、C
min,ss、AUC
0−24、変動およびPTFを含めた、組成物に対する定常状態PKパラメーターを決定した。以下の表に示されている通り、実施例17の製剤のそれぞれは、IRのT
max,ssより実質的に大きいT
max,ssを与えている。製剤Bおよび製剤Dに対するT
max,ssは、両方とも12時間超であり、毎日1回の夜間の投与に対する適性と一致する。実施例17の製剤に対する変動値およびPTF値は、IRに対するBIDおよびQD投薬レジメンにより与えられる変動より大きい。
(実施例20)
調節投薬レジメンを用いた定常状態ラコサミド血漿プロファイル
以前の実施例において調製した定常状態血漿濃度プロファイルは、調節放出ラコサミド組成物の午前8時の毎日1回、経口投薬に基づいた。投薬時間を調整することにより、図7A〜7Dに示されている通り、C
max,ssおよびC
min,ssもまたシフトした。日中の平均血漿濃度および夜間の平均血漿濃度の平均値をそれぞれ午前9時〜午後6時および午後11時〜午前8時の期間にわたり、種々の投与時間について決定して、組成物のそれぞれに対する最適投与時間、すなわち、日中の平均血漿濃度が夜間の平均血漿濃度より50%〜100%大きい時間を決定した。以下の表に示されている通り、製剤Aは、朝の時間に投与された場合(例えば、午前6時〜午前9時)、夜間の平均血漿濃度より実質的に高い日中の平均血漿濃度を提供する。同様に製剤Bおよび製剤Dは、夕方の時間に投与された場合(例えば、午後8時〜午後11時)、夜間の平均血漿濃度より実質的に高い日中の平均血漿濃度を提供する。実施例17からの製剤のいずれもが、投与時間が午前9時〜午後8時の間であった場合、50%〜100%基準を満たす日中の平均血漿濃度を提供しなかった。製剤Cは、夜遅く投与された場合(すなわち、深夜または深夜の後)、基準を満たした。重要なことに、実施例17の製剤のそれぞれが既定の投与時間に投薬されることによって、夜間の平均血漿濃度より50%〜100%大きい日中の平均血漿濃度を提供することができた。さらに、これらの既定の投与時間での毎日1回の投薬は典型的に、図8に示されている通り約午前10時〜約午後2時の定常状態ピーク濃度をもたらした。したがって、これらの増加した曝露の期間は、朝遅くから真昼の時間の間、部分的開始発作頻度の増加と時間的に同期するように設計されている。
(実施例21)
ラコサミド組成物の単回用量薬物動態学的研究
目的:研究の主要な目的は、絶食状態下、健康な成人被験体へ単回用量として与えられたIRラコサミド錠剤(VIMPAT(登録商標))と比べて、ラコサミドのプロトタイプ調節放出製剤(上記実施例17において調製した通り)の薬物動態学的プロファイル、安全性および耐容性を評価することであった。
研究デザイン:これは、第1相、無作為化、単回用量、非盲検、3期、2つの並行した群、バランスのとれたクロスオーバー、絶食時薬物動態学的研究であり、実施例17に従い調製したラコサミドERの単一の400mg用量を、市販のラコサミドIR錠剤(VIMPAT(登録商標))の単一の400mg用量と比較した。各群内では、以下の表21Aに例示されているように、個体を「順序」にランダムに割り当て、3つの処置期間にわたり調節放出製剤および即時放出製剤のうちの2つが与えられた。
方法:最初の処置期間の最初の投薬の14日以内に被験体をスクリーニングした。条件を満たした被験体は、最初の投薬(最初の処置期間)の1日前にクリニックに入り、第3の投薬(第3の処置期間)後7日間の安全性追跡調査が完了するまでクリニック内に隔離した。7日間の各処置期間は、投薬時間から開始して、初日の投薬、これに続くサンプリングからなった。各処置期間において、被験体にはおよそ8時に(少なくとも10時間の一晩絶食後)、単回の経口投与が投与された。安全性モニタリングおよび研究薬物耐容性評価(有害事象、バイタルサイン、臨床検査室パラメーター)を、全ての被験体に対して研究全体にわたり行った。薬物動態学的血液試料を収集して、血漿ラコサミド濃度を測定した。
クリニックに隔離されている間(最初の投薬の1日前から研究完了まで)、被験体は、標準的ミールスケジュールに従った。各投薬時間において、研究薬物(実施例17に従い調製した4種の製剤のうちのいずれか1種またはIRラコサミド)を240mLの非炭酸の、室温の水と共に400mgのラコサミドを含有する単回用量として投与した。被験体は、投薬を受ける前の1時間および投薬を受けた後の1時間は、水を飲むのを控える必要があった。被験体は、投薬から4時間後に食べることを許された。被験体は、各処置期間内の各研究薬物の投与後少なくとも2時間の間、座ったまままたはセミスパインの位置のままでいる必要があった(現場スタッフにより行われる、プロトコールにより必要とされる任意の評価を除く)。その後被験体は、激しくない活動に従事することを許された。各処置期間の投薬後、被験体は、1日目から7日目まで、研究評価およびスケジュールされている採血を完了する必要があった。
各処置期間において以下の時点に対して、血漿ラコサミド濃度を測定した:投薬前(0)、投薬後、0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、24、30、36、48、および72時間。有害事象は、各処置期間全体にわたり各被験体に対して報告された。臨床検査室試験(血液学、臨床化学、および尿検査)は、各被験体に対して、チェックイン時、2日目(36時間の時点)、各処置期間の間および最後日に完了した。バイタルサインは、スクリーニング時、チェックイン時、研究薬物投薬前ならびに投薬から6、8、24、36、および72時間後ならびに各処置期間の終わりに収集した。心電図は、スクリーニングおよびベースラインで、ならびに各処置期間に対して投薬の2時間、12時間、1日前ならびに研究の終わりに記録し、評価した。
研究基準を満たす24人の被験体を2つの並行した研究群の12の順序にランダムに割り当てた。これらのうち、22人が3つの処置期間を完了した。研究を完了しなかった2人の被験体は、研究薬物とは関係のない理由で、処置期間Cの前に研究から外れた。
検証された液体クロマトグラフィー/直列質量分析(LC/MS/MS)方法を使用して、ラコサミド濃度測定のための試料を定量化した。
結果:4種の試験製剤に対する血漿濃度は、IRラコサミド錠剤と比較した場合、遅延したT
maxおよび低減したC
maxを確認し、実施例19のGastroPlusの結果と全般的に一致した。平均ラコサミド血漿濃度と、4種の試験製剤およびIRに対する時間とを対比したグラフが図10に示されている。
この研究からの安全性結果が以下の表21Bに示されている。実施例17に従い調製したラコサミド組成物は、等しい用量のIRラコサミド組成物より少ない有害事象を有した。観察された有害事象のうち、口の感覚鈍麻が、IRラコサミドを受けた24人の被験体のうちの11人(45.8%)および製剤Bを受けた12人の被験体のうちの1人のみ(8.3%)に観察された;同様に、眩暈、IRラコサミドを受けた24人の被験体のうちの8人(33.3%)、製剤Aを受けた12人の被験体のうちの1人のみ(8.3%)、製剤Bを受けた12人の被験体のうちの1人(8.3%)、製剤Cを受けた12人の被験体のうちの1人(8.3%)、および製剤Dを受けた10人の被験体のうちの1人(10.0%)に観察された。所与の有害事象に対して、実験用製剤のいずれかにおいて、1人以下の被験体が事象を報告した。