JP2019500262A - 自動車用の軽量光学ケーシングと光学モジュールと車体部品 - Google Patents

Abstract

ガラスパネル（３０）を収容するための上部分（６０）と、底部分（７０）と、上部分（６０）を底部分（７０）に接続するための側方要素（８０）のアセンブリとを包含する自動車の光学ケーシング（１０）において、上部分（７０）が、周囲全体に沿ってシール（９０）を備える枠状に形成されて、シール（９０）が自動車のハウジング（５０）の密封面（１００）に当接するように設けられていることを特徴とする、光学ケーシング（１０）。
【選択図】 図３Ｂ

Description

本発明は、自動車用光学装置の技術分野に関する。詳しく記すと、本発明は、光学装置の重量を軽減する光学ケーシングに関する。

光学ケーシングは、自動車の照明機能を果たすため、電気、電子、および光学手段のような機能アセンブリを収容するのに適応したケーシングである。このような光学ケーシングは透明のガラスパネルで閉じられて密封光学モジュールを形成する。

このような光学ケーシングは、装着箇所によって、そして光学ケーシングの後部（ガラスパネルに対向）と部品（テールゲートの場合には裏材または外板）との間にシールを挿嵌することにより、この目的のために設けられた自動車部品（バンパ、リアドア、フェンダ）のハウジングに組み込まれる。

この解決策の短所の一つは、おそらく修理のために機能アセンブリにアクセスするには、光学ケーシングがハウジングから完全に取り外されなければならないことである。

さらに、この解決策では、平行な中実の壁が２組、つまり光学モジュールのケーシングを形成する壁と、光学モジュールが装着されるハウジングの壁とが必要とされる。これは高い製造コスト（追加材料の使用）をもたらし、自動車を不必要に重くする。

この問題を解決するため、光学モジュールが装着されるハウジング壁（例えばテールゲートの裏材）とともにケーシングが成形される光学モジュールも周知である。

しかしながら、このような解決策では、この場合に「一体化された」光学モジュールは取り外しが可能ではなく、機能アセンブリへのアクセス性が制限されるという結果を招く。

本発明の主な目的は、ケーシングの重量を軽減するとともにケーシングに対応するハウジングの重量を軽減するために穿孔されうる壁を持つ光学ケーシングを設けることにより上述の短所を克服することである。

本発明は、光学ケーシングの上部分、つまりガラスパネルを収容するように設計された部分の直下に密封エリアを移すことにより、この目的を達成する。

ゆえに本発明は、ガラスパネルを収容するための上部分と、底部分と、上部分を底部分に接続するための側方要素のアセンブリとを包含する自動車用の光学ケーシングに関する。上部分は、周囲全体に沿ってシールを備える枠状に形成され、シールは自動車のハウジングの密封面に当接するように設計される。

このような光学モジュールは、自動車に搭載される照明機能に必要とされる要素を製造するのに使用されるプラスチック材料の量を削減する。底部分と上部分との間の「ストラップ」接続によるこの材料削減は、光学モジュールと、これが挿嵌されるハウジング（例えば外板またはテールゲート裏材、あるいはバンパ外板）の両方において可能である。

また、この解決策は、様々な開口部を介した高いアクセス性を可能にする。

装置はさらに、以下の特徴のうち一つ以上を単独または組み合わせで包含しうる。

‐上部分が、シールが挿入される凹溝を周囲に包含する。

‐凹溝の開口部が光学ケーシングの外側に面する配向を持つ。

‐凹溝の開口部が光学ケーシングの底部分に面する配向を持つ。

‐底部分が穿孔壁である。

‐底部分が枠である。

‐側方要素が穿孔壁である。

本発明はまた、本発明による光学ケーシングと、光学ケーシングを閉じるガラスパネルと、底部分および／または側方接続要素に取り付けられる機能要素のアセンブリとを包含する光学モジュールに関する。

本発明はまた、光学モジュールのためのハウジングを包含するとともに、ハウジングの内側に装着される本発明による光学ケーシングを包含する自動車車体部品に関し、ハウジングの密封面にシールが当接する。

本発明によれば、密封面を形成して、光学ケーシングの凹溝のシールが密封可能に当接する肩部をハウジングが包含しうる。好ましくは、ハウジングは穿孔壁を包含する。

最後に、特定の実施形態によれば、ハウジングの穿孔壁の少なくとも一つは光学ケーシングの穿孔壁の少なくとも一つと合致して、光学ケーシングの内側へのアクセスが設けられる。

例としてのみ挙げられていかなる点でも限定的ではない添付図面を検討すると、発明がより理解されるだろう。
本発明による光学ケーシングを収容するのに適応したハウジングを備えるテールゲートを図示する。 本発明による光学ケーシングの特定実施形態を図示する。 図２ＡのハウジングのＣ−Ｃ断面である。 本発明による光学ケーシングを包含する光学モジュールを図示する。 ガラスパネルを備える光学ケーシングの実施形態を図示する。 ハウジングへの光学ケーシングの配置と装着要素とを図示する。 図４のハウジングのＡ−Ａ断面を示す。 図４のハウジングのＢ−Ｂ断面を示す。 肩部を有するハウジングのＢ−Ｂ断面を示す。

さて、本発明による光学ケーシング１０を収容するのに適応したハウジング５０を包含する自動車部品１の一例のテールゲートを図示する図１を参照する。

図２Ａおよび２Ｂは、本発明による自動車用の光学ケーシング１０の特定実施形態をより詳細に図示している。

図２Ａはこのような光学ケーシング１０を三次元で示し、一方で図２Ｂは、この光学ケーシング１０の一部分とそのガラスパネル３０およびハウジング５０とのＣ−Ｃ断面である。

この光学ケーシング１０は、光学モジュール４０を形成するように、機能アセンブリ２０（電気、電子、および光学手段）を収容するとともにガラスパネル３０により閉じられるのに適応している。

このような光学モジュール４０は、この目的のために設けられた自動車のハウジング５０に装着されるように設計されている。

光学ケーシング１０は、ガラスパネルを収容するように設計された上部分６０を包含する。そのためこの部分は、自動車の外側に面する配置／配向を持つように設計される。光学ケーシング１０はまた、自動車の内側に面する配置／配向を持つように設計される底部分７０と、上部分６０を底部分７０に好ましくは非連続的に接続する（つまり少なくとも一つの穿孔を有する）ための側方要素８０のアセンブリとを包含する。

上部分６０は、枠６０の周囲全体に沿って延在するシール９０を備える枠を形成する。このシール９０は、自動車のハウジング５０の密封面１００に当接するように設計される。

シール９０は、専門家に周知の何らかの手法で枠６０に装着されうる。

図２Ａおよび２Ｂに記されている実施形態によれば、枠６０は、シール９０が挿入される凹溝１１０をその周囲に備える。シール９０を収容するための別の構造、例えば、この目的のために設けられたスロットを有するシールが押圧されるリブが、発明の範囲を逸脱することなく使用されうる。

凹溝１１０の開口部は、ハウジング５０の内側、つまり自動車の外側と光学モジュール４０の内側との間にシールを形成するようにシール９０が当接する設計を持つハウジング５０の支承面に面する配向を持つ。

ゆえに、実施形態（図２Ａ，２Ｂ，３Ａ，５Ｂ）によれば、凹溝１１０の開口部は光学ケーシング１０の外側に面する配向を持ち、別の例（図３Ｂおよび５Ｃ）によれば、凹溝１１０の開口部は、光学ケーシング１０の底部分に面する配向を持つ。

好適な実施形態によれば、底部分７０は、一つ以上の開口部１２０を包含する穿孔壁とされる。光学ケーシング１０の内側はガラスパネル３０とシール９０とで密封されるので、光学ケーシング１０を製造するのに使用される材料の量が制限されうる。ゆえに、底部分のエリアが最小化されうる。例えば、図２Ａおよび２Ｂに図示されているように、底部分７０は単純な枠のように設計されうる。

同様に、側方要素８０が穿孔壁とされる（図２Ａおよび２Ｂ）と有利である。

底部分７０と側方要素８０とから成るアセンブリに対する唯一の制約は、図３Ａに図示されているように、機能アセンブリ（電気、電子、および光学手段）の装着が可能だということである。

様々な照明機能（照明器具、反射体、マスク等）を支持するのに適応した軽量材料を使用して光学ケーシング１０が製造されると、有利である。例えば、プラスチック材料と金属材料とが単独または組み合わせで使用されうる。例えば、反射体は、金属被覆層でコーティングされたポリプロピレン（ＰＰ）で製作され、ガラスパネル３０はポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）で製作され、ケーシングは例えばポリプロピレン（ＰＰ）で製作されうる。

光学ケーシング１０に使用される材料は、光学モジュール４０の内側の電子コンポーネントにより発生する熱の放散を助けるように選択されると有利である。ＬＥＤ（発光ダイオード）照明器具により発生される熱を放散するには、アルミニウム部品が使用される。本発明によるケーシング１０の開口部のため、小型の冷却部品が使用されうるが、それにもかかわらず照明器具により発せられる熱を放散することが可能である。

光学モジュール
本発明はまた、本発明による光学ケーシング１０と、光学ケーシング１０を閉じるガラスパネル３０と、下方部分７０および／または側方接続要素８０に取り付けられる機能要素２０（電球またはＬＥＤ２２、ミラー２４、プリント回路基板（ＰＣＢ）２６）のアセンブリとを包含する光学モジュール４０（図３Ａ）に関する。

自動車部品
このような光学モジュール４０は、この目的のために設けられた自動車ハウジング５０に装着されるように設計される。

ゆえに、本発明はまた、光学モジュール４０のためのハウジング５０を包含するとともに、ハウジング５０の内側に装着される本発明による光学ケーシング１０を包含する自動車車体部品１に関しており、ハウジング５０の密封面にシール９０が当接する。

ハウジング５０は、（自動車の外側に面する）上部分５１と、光学モジュールの底部分７０を収容するように設計された（自動車の内側に面する）底部分５２と、上部分５１を底部分５２に接続するための側方要素５３のアセンブリとを包含する。

図４に図示されているように、光学ケーシング１０は装着手段によりハウジング５０に装着される。ゆえに、シール９０に圧縮力または応力を加えるため、ネジ結合、クリップ結合、または他の何らかの手段で装着されうる。

図４は、光学ケーシング１０の底部分７０が、枠の周囲に分散された孔７５を有する枠であるという例を図示している。ハウジング５０は、光学ケーシング１０を定位置に維持するように設計された支承装着エリア５５を包含する。図４に図示されているように、ハウジング５０の内側の方へ突出する要素が使用され、各突出要素は、光学ケーシング１０がハウジング５０の定位置に挿入された時に孔７５と対向する孔を有する。この時に、光学ケーシング１０は、ネジ、ナット、リベット等によってハウジング５０に単純に装着されうる。

図４および５Ａから５Ｃに図示された実施形態によれば、ハウジング５０は穿孔壁を包含する。光学ケーシング１０の内側はガラスパネル３０とシール９０とにより密封されるので、ハウジング５０を製造するのに使用される材料の量が制限されうる。ゆえに、底部分５２と側壁５３とのエリアが最小化される。例えば、底部分５２は単純な枠のように設計されうる。ハウジング５０の穿孔は、光学モジュールの熱放散も向上させる。

図５Ａは、図４のハウジングのＡ−Ａ断面を示し、図５Ｂは図４のハウジングのＢ−Ｂ断面を示す。

図５Ｃは、図５Ｂに示されたものの代替的実施形態を示す。この実施形態によれば、ハウジング５０の上部分５１は、密封面を形成して、光学ケーシング１０の凹溝１１０のシール９０が密封可能に当接する肩部５６を包含する。このような実施形態の利点は、光学ケーシング１０をハウジング５０に配置するのに必要とされる力がシール９０を凹溝１１０に維持して、シールが密封機能を実施するのに必要なシールの圧縮力を向上させることである。

結果的に、ケーシング１０をハウジング５０に装着するためにネジのような装着手段を孔に締結すると、シール９０を肩部に押圧する。そのため、密封が正確に調節されうる。

ゆえに、実施形態例（図５Ｂ）によれば、凹溝１１０の開口部は光学ケーシング１０の外側に面する配向を持ち、別の例（図５Ｃ）によれば、凹溝１１０の開口部は光学ケーシング１０の底部分に面する配向を持つ。

ケーシング１０の上部分と底部分７０と側方部分８０と、ハウジング５０の壁とにおいて密封システムにより可能となる開口部は、光学ケーシング１０およびハウジング５０を製造するのに使用される材料の量を削減し、そのため、自動車の重量を軽減する。機能アセンブリ２０の要素は開口部を通してアクセスされて有利であるので、これらの開口部は容易な保守も可能にする。

保守目的のため、光学ケーシング１０の開口部１２０は、好ましくはハウジングの開口部５７に対向して設置される。そのため、光学ケーシング１０を取り外すことなく、そのため密封エリアに触れる必要なく、機能アセンブリ２０の欠陥要素が取り外されうる。例えば、ハウジング５０の穿孔壁の少なくとも一つが光学ケーシング１０の穿孔壁の少なくとも一つと合致して、電球２２の交換のため電球へのアクセスが設けられる。

図１に図示されているように、部品は自動車テールゲートでありうる。

最後に、光学ケーシング１０、光学モジュール４０、そして自動車部品１といった様々な要素は、好ましくはプラスチック材料で製作される。この材料の使用により、様々な穿孔や複雑な形状が単純な製造ステップで製作されうる。

本発明は、説明された実施形態に限定されず、当業者には他の実施形態がはっきり明白であろう。自動車部品は詳しくは、専用のハウジングを包含するバンパまたは他の外側車体部品でありうる。

１ 車体部品
１０ 光学ケーシング
２０ 機能要素アセンブリ
２２ 電球
２４ ミラー
２６ プリント回路基板（ＰＣＢ）
３０ ガラスパネル
４０ 光学モジュール
５０ ハウジング
５１ 上部分
５２ 底部分
５３ 側方要素
５５ 支承装着エリア
５６ 肩部
５７ 開口部
６０ 上部分
７０ 底部分
８０ 側方要素
９０ シール
１００ 密封面
１１０ 凹溝
１２０ 開口部

Claims (12)

1. ガラスパネル（３０）を収容するための上部分（６０）と、底部分（７０）と、前記上部分（６０）を前記底部分（７０）に接続するための側方要素（８０）のアセンブリとを包含する自動車の光学ケーシング（１０）において、前記上部分（７０）が、周囲全体に沿ってシール（９０）を備える枠状に形成されて、前記シール（９０）が前記自動車のハウジング（５０）の密封面（１００）に当接するように設けられていることを特徴とする、光学ケーシング（１０）。
2. 前記上部分が、前記シールが挿入される凹溝（１１０）を周囲に包含する、請求項１に記載の光学ケーシング（１０）。
3. 前記凹溝（１１０）の前記開口部が前記光学ケーシング（１０）の外側に面する配向を持つ、請求項２に記載の光学ケーシング（１０）。
4. 前記凹溝（１１０）の前記開口部が前記光学ケーシング（１０）の前記底部分（７０）に面する配向を持つ、請求項２に記載の光学ケーシング（１０）。
5. 前記底部分（７０）が穿孔壁とされている、先行請求項のいずれか一つに記載の光学ケーシング（１０）。
6. 前記底部分（７０）が枠状に形成されている、先行請求項に記載の光学ケーシング（１０）。
7. 前記側方要素（８０）が穿孔壁とされている、先行請求項に記載の光学ケーシング（１０）。
8. 先行請求項の一つに記載の光学ケーシング（１０）と、前記光学ケーシング（１０）を閉じるガラスパネル（３０）と、前記底部分（７０）および／または前記側方接続要素（８０）に取り付けられる機能要素のアセンブリ（２０）とを包含する光学モジュール。
9. 光学モジュール（４０）のためのハウジング（５０）を包含する自動車車体部品（１）において、前記ハウジング（５０）の内側に装着される先行請求項の一つに記載の光学ケーシング（１０）を包含して、前記ハウジング（５０）の密封面（１００）に前記シール（９０）が当接することを特徴とする車体部品（１）。
10. 前記密封面（１００）を形成し、前記光学ケーシング（１０）の前記凹溝（１１０）の前記シール（９０）が密封可能に当接する肩部（５６）を前記ハウジング（５０）が包含する、先行請求項に記載の車体部品（１）。
11. 前記ハウジング（５０）が穿孔壁を包含する、請求項９または１０に記載の車体部品。
12. 前記ハウジング（５０）の前記穿孔壁の少なくとも一つが前記光学ケーシング（１０）の前記穿孔壁の少なくとも一つと合致して前記光学ケーシング（１０）の内側へのアクセスが設けられる、請求項１１に記載の車体部品。

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