JP2019217953A - 車両用内装部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内装本体部の成形後、取付部の取り付け前に別工程で、小開口を塞いでいる閉塞部を打ち抜く場合よりも高い精度で、同閉塞部を取付部の通過可能な状態にする。【解決手段】ピラーガーニッシュ本体部(内装本体部)21にスピーカガーニッシュ(装飾部材)を組み付けてなるピラーガーニッシュ(車両用内装部材)の製造方法は、成形工程及び取付工程を備える。成形工程では、大開口及び第1小開口24を有する基部22を少なくとも表側から表皮35で被覆するピラーガーニッシュ本体部21を、金型60を用いて一体に成形する。この際、型開きされた金型60内に表皮35を配置し、型締めに際し、表皮35のうち第1小開口24を塞ぐ第1閉塞部36の少なくとも一部を、同金型60で押圧することで第1脆弱部37を形成する。取付工程では、第1閉塞部36をスピーカガーニッシュのリブ(取付部)で押圧し、第1脆弱部37において開裂させる。【選択図】図6

Description

本発明は、内装本体部に装飾部材を取り付けることによって構成される車両用内装部材の製造方法に関する。
車両用内装部材として、内装本体部に装飾部材を取り付けることによって構成されるものがある。例えば、ピラーガーニッシュ本体部(内装本体部)にスピーカガーニッシュ(装飾部材)を取り付けることにより構成されるピラーガーニッシュが、この車両用内装部材に該当する。
図17に示すように、内装本体部91としては、大開口(図示略)及びそれよりも開口面積の小さな小開口92を有する基部93と、基部93を少なくとも表側(図17の上側)から被覆する表皮94とを備えるものが用いられる。装飾部材96としては、装飾本体部97と、その装飾本体部97から突出する取付部98とを備えるものが用いられる。
上記車両用内装部材の製造に際しては、少なくとも成形工程及び取付工程が行なわれる。成形工程では、金型(図示略)内に表皮94が配置された状態で基部93が成形されることで、基部93と表皮94とが一体となった内装本体部91が形成される。
取付工程では、装飾本体部97の一部又は装飾部材取付用の別部材(図示略)が大開口(図示略)に挿通される。また、取付部98が基部93の表側から小開口92に挿通されることで、装飾部材96が内装本体部91に対し位置決めされた状態となる。この状態で、装飾部材96が、取付部98において基部93の裏側(図17の下側)で内装本体部91に対し、溶着等により取り付けられる。
ところで、上記製造方法では、成形工程で、大開口及び小開口92が表皮94によってそれぞれ塞がれた状態となる。表皮94のうち、大開口を塞いでいる閉塞部は、取付工程において装飾本体部97の一部又は装飾部材取付用の別部材が大開口に挿通される際に、通過の妨げとなる。また、表皮94のうち、小開口92を塞いでいる閉塞部95は、取付工程において取付部98が小開口92に挿通される際に、通過の妨げとなる。そのため、従来は、内装本体部91の成形後に、打抜刃等により、大開口を塞いでいる閉塞部、及び閉塞部95を打ち抜く別工程が行なわれる。この別工程により、大開口を塞いでいる閉塞部が装飾本体部97の一部又は上記別部材の通過可能な状態にされるとともに、閉塞部95が取付部98の通過可能な状態にされる(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−90590号公報
ところで、小開口92及び閉塞部95は、装飾部材96の内装本体部91に対する位置決めの精度に関わる。そのため、閉塞部95の打ち抜きには、高い精度が要求される。しかし、内装本体部91を成形した後に、別工程で閉塞部95を打ち抜く従来の方法では、閉塞部95において打抜刃によって打ち抜く位置がばらつき、閉塞部95を精度よく打ち抜くことが難しい。表現を変えると、高い精度で閉塞部95を取付部98の通過可能な状態にすることが難しい。
なお、大開口については、小開口92ほど高い精度は要求されない。これに伴い、表皮94のうち大開口を塞いでいる閉塞部の打ち抜きについて高い精度が要求されない。そのため、上記のような問題は起こりにくい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内装本体部の成形後、取付部の取り付け前に別工程で、小開口を塞いでいる閉塞部を打ち抜く場合よりも高い精度で、同閉塞部を取付部の通過可能な状態にすることのできる車両用内装部材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する車両用内装部材の製造方法は、大開口を有し、かつ前記大開口よりも開口面積の小さな小開口を有する基部、及び前記基部を少なくとも表側から被覆する表皮を備える内装本体部を、金型を用いて一体に成形する成形工程と、装飾本体部及び前記装飾本体部から突出する取付部を備える装飾部材を用い、前記装飾本体部の一部又は装飾部材取付用の別部材を前記大開口に挿通するとともに、前記内装本体部の表側から前記取付部を前記小開口に挿通することで、前記装飾部材を前記小開口において前記内装本体部に対し位置決めした状態で、同取付部において前記装飾部材を前記基部の裏側で前記内装本体部に取り付ける取付工程とを備える車両用内装部材の製造方法であって、前記成形工程では、型開きされた前記金型内に前記表皮を配置し、前記金型の型締めに際し、前記表皮のうち前記小開口を塞ぐ閉塞部の少なくとも一部を同金型で押圧することにより、同閉塞部に脆弱部を形成し、前記取付工程では、前記取付部の前記小開口への挿通に際し、前記閉塞部を前記取付部で押圧することにより、前記脆弱部において前記閉塞部を開裂させる。
上記の方法によれば、成形工程では、型開きされた金型内に表皮が配置される。金型の型締めに際し、表皮のうち小開口を塞ぐ閉塞部の少なくとも一部が金型によって押圧される。閉塞部において押圧された箇所には、同閉塞部の他の箇所よりも薄く強度の低い脆弱部が形成される。このように、金型の型締め時に閉塞部に脆弱部が形成されるため、閉塞部における脆弱部の位置がばらつくことが起こりにくい。脆弱部が閉塞部の規定の箇所に高い精度で形成される。
取付工程では、取付部の小開口への挿通に際し、閉塞部が取付部によって押圧され、同閉塞部が、上記のように高い精度で形成された脆弱部において開裂される。このように、内装本体部の成形後、取付部の取り付け前に別工程で、小開口を塞いでいる閉塞部を打ち抜く場合よりも高い精度で、同閉塞部が取付部の通過可能な状態にされる。
上記車両用内装部材の製造方法において、前記成形工程では、前記内装本体部として、前記小開口が第1小開口を備え、かつ前記閉塞部が、前記第1小開口を塞ぐ第1閉塞部を備え、かつ前記脆弱部が、前記第1閉塞部に第1脆弱部を備えるものを成形し、前記取付工程では、前記装飾部材として、前記取付部がリブを備えるものを用い、前記取付工程では、前記リブの前記第1小開口への挿通に際し、前記第1閉塞部を前記リブで押圧することにより、同第1閉塞部を前記第1脆弱部において開裂させ、開裂された前記第1閉塞部を通じて前記リブの一部を前記基部の裏側へ露出させ、その露出した部分を前記内装本体部に溶着させることで、前記リブを前記基部の裏側で前記内装本体部に取り付けることが好ましい。
上記の方法によれば、取付工程では、リブの第1小開口への挿通に際し、第1閉塞部が同リブによって押圧される。この押圧により、第1閉塞部が第1脆弱部において開裂される。リブの一部は、開裂された第1閉塞部を通じて基部の裏側へ露出させられる。その露出した部分が内装本体部に溶着されることで、リブが基部の裏側で内装本体部に取り付けられる。
上記車両用内装部材の製造方法において、前記成形工程では、前記内装本体部として、前記第1小開口が、相対向する一対の第1対向壁面を備え、かつ両第1対向壁面が、同両第1対向壁面の間隔が表側ほど増大するように、表裏方向に対し傾斜し、かつ前記第1閉塞部が前記第1小開口を、両第1対向壁面の間隔が最も狭い箇所で塞ぐものを成形し、前記取付工程では、両第1対向壁面の間隔が最も狭い箇所で前記第1閉塞部を前記リブで押圧して、同第1閉塞部を前記第1脆弱部において開裂させることが好ましい。
上記の方法によれば、取付工程では、第1閉塞部が、両第1対向壁面の間隔が最も狭い箇所でリブによって押圧される。この押圧により、第1閉塞部が、第1脆弱部において開裂させられる。開裂された第1閉塞部を通過したリブの一部が、基部の裏側へ露出させられる。リブの露出した部分が内装本体部に溶着される。
この溶着は、第1小開口において両第1対向壁面間の間隔の最も狭い箇所よりも基部の裏側で行なわれる。そのため、溶着の際に、溶融した材料が、リブと第1対向壁面との間の隙間を通って第1小開口内に入り込むことが起こりにくく、同材料が内装本体部の表側へはみ出しにくい。
上記車両用内装部材の製造方法において、前記取付工程では、前記装飾部材として、前記リブが、前記装飾本体部から突出する支柱部と、前記支柱部から、同支柱部の突出方向に対し交差する方向の両側へ突出する一対の補強部とを有し、かつ両補強部が、前記支柱部を挟んで対称形状をなすものを用い、さらに、前記取付工程では、前記リブにより前記第1閉塞部を押圧して、同第1閉塞部を前記第1脆弱部において開裂させ、開裂された前記第1閉塞部を通じて、前記支柱部及び両補強部を前記第1小開口から前記基部の裏側へ露出させ、その露出した部分を振動溶着により前記内装本体部に取り付けることが好ましい。
上記の方法によれば、取付工程では、リブにより第1閉塞部が押圧されて、同第1閉塞部が第1脆弱部において開裂される。支柱部及び両補強部が、開裂された第1閉塞部を通じて、第1小開口から基部の裏側へ露出される。この露出した部分が振動溶着されて内装本体部に取り付けられる。
ここで、仮に、リブにおける一対の補強部が、支柱部を挟んで対称形状をなしていないと、補強部による支柱部の補強の程度が、両補強部間で異なる。このため、振動溶着の際にリブが溶着ホーンによって押圧されたときに、同リブが補強部の突出方向のうち、同補強部による補強の程度の小さい側へ曲がるおそれがある。
この点、取付工程では、装飾部材として、両補強部が、支柱部を挟んで対称形状をなすものが用いられる。支柱部は、両補強部が突出する方向の両側から同両補強部によって同程度に補強される。従って、振動溶着時にリブが溶着ホーンによって押圧されたときに、一方の補強部側へ曲がることが抑制される。
上記車両用内装部材の製造方法において、前記成形工程では、前記内装本体部として、前記第1小開口が、両第1対向壁面に加え、両第1対向壁面に交差した状態で、両第1対向壁面の対向する端部同士を連結する一対の第1連結壁面を備え、かつ前記第1脆弱部が、両第1対向壁面間の中央部分において両第1連結壁面の対向する方向へ延びる第1主脆弱部と、前記第1主脆弱部の両端部に繋がった状態で、両第1対向壁面の対向する方向へ延びる一対の第1副脆弱部とを備えるものを成形し、前記取付工程では、前記リブを両第1対向壁面間の中央部分に位置させた状態で、同リブにより前記第1閉塞部を押圧して、同第1閉塞部を前記第1主脆弱部及び両第1副脆弱部において開裂させることが好ましい。
上記の方法によれば、取付工程では、リブが両第1対向壁面間の中央部分に位置させられた状態で、同リブにより第1閉塞部が押圧される。
一方で、第1脆弱部における第1主脆弱部は、両第1対向壁面間の中央部分において両第1連結壁面の対向する方向へ延びていて、第1閉塞部のうちリブによって押圧される箇所の近くに位置する。そのため、第1閉塞部に対し、リブから押圧力が加えられると、その押圧力が第1主脆弱部に伝わりやすい。
また、両第1副脆弱部は、第1主脆弱部の両端部に繋がった状態で、両第1対向壁面の対向する方向へ延びている。そのため、リブの第1閉塞部に対する上記押圧力は、第1主脆弱部に伝わった後に両第1副脆弱部に伝わりやすい。
従って、第1閉塞部が第1主脆弱部及び両第1副脆弱部において好適に開裂される。
上記車両用内装部材の製造方法において、前記成形工程では、前記小開口が第2小開口を備え、かつ前記閉塞部が、前記第2小開口を塞ぐ第2閉塞部を備え、かつ前記脆弱部が前記第2閉塞部に第2脆弱部を備えるものを成形し、前記取付工程では、前記装飾部材として、前記取付部が、前記装飾本体部から突出する骨格部と、前記骨格部から、同骨格部の突出方向に対し交差する方向の片側へ突出する爪部とを有する係止部を備えるものを用い、前記取付工程では、前記係止部の前記第2小開口への挿通に際し、前記第2閉塞部を前記係止部で押圧することにより、同第2閉塞部を前記第2脆弱部において開裂させ、開裂された前記第2閉塞部を通じて、前記爪部を前記第2小開口から前記基部の裏側へ露出させ、かつ同基部における前記第2小開口の周縁部分に係止させることで、前記係止部を前記基部の裏側で前記内装本体部に取り付けることが好ましい。
上記の方法によれば、取付工程では、係止部の第2小開口への挿通に際し、第2閉塞部が係止部によって押圧される。この押圧により、第2閉塞部が第2脆弱部において開裂させられる。開裂された第2閉塞部を通じて、爪部が第2小開口から基部の裏側へ露出される。この爪部が、基部における第2小開口の周縁部分に係止されることで、係止部が基部の裏側で内装本体部に取り付けられる。
上記車両用内装部材の製造方法において、前記成形工程では、前記内装本体部として、前記基部における前記第2小開口が、相対向する一対の第2対向壁面と、両第2対向壁面に交差した状態で、両第2対向壁面の対向する端部同士を連結する一対の第2連結壁面とを備えるとともに、前記第2閉塞部が前記第2小開口を前記基部の表側から塞ぎ、かつ前記第2脆弱部が、両第2対向壁面のうち、前記第2小開口において前記爪部が係止される側の前記第2対向壁面に沿って、両第2連結壁面の対向する方向に延びる第2主脆弱部と、前記第2主脆弱部の両端部から両第2連結壁面に沿って、前記爪部が係止されない側の前記第2対向壁面に向けて延びる一対の第2副脆弱部とを備えるものを成形し、前記取付工程では、前記第2閉塞部を前記係止部で押圧し、同第2閉塞部を前記第2主脆弱部及び両第2副脆弱部において開裂させることが好ましい。
上記の方法によれば、取付工程では、第2小開口を基部の表側から塞ぐ第2閉塞部が係止部によって押圧される。この押圧により、第2閉塞部が第2主脆弱部及び両第2副脆弱部において開裂される。
ここで、第2脆弱部における第2主脆弱部は、両第2対向壁面のうち、第2小開口において爪部が係止される側の第2対向壁面に沿って、両第2連結壁面の対向する方向に延びている。第2脆弱部における両第2副脆弱部は、第2主脆弱部の両端部から両第2連結壁面に沿って、爪部が係止されない側の第2対向壁面に向けて延びている。
そのため、第2閉塞部が上記のように第2主脆弱部及び両第2副脆弱部において開裂されると、開裂後の第2閉塞部の多くは、係止部における骨格部と、爪部が係止されない側の第2対向壁面との間に残る。表現を変えると、第2閉塞部のうち、開裂後に、骨格部と、爪部が係止される側の第2対向壁面との間に残る部分は、骨格部と、爪部が係止されない側の第2対向壁面との間に残る部分よりも少ない。従って、爪部と基部における第2小開口の周縁部分とによって表皮が挟み込まれることが起こりにくい。その結果、第2閉塞部が挟み込まれた場合とは異なり、爪部の基部に対する係止力が弱まることが抑制される。
上記車両用内装部材の製造方法によれば、内装本体部の成形後、取付部の取り付け前に別工程で、小開口を塞いでいる閉塞部を打ち抜く場合よりも高い精度で、同閉塞部を取付部の通過可能な状態にすることができる。
一実施形態において、車室内のピラーガーニッシュの適用箇所を示す概略正面図。 一実施形態におけるピラーガーニッシュの正面図。 図2におけるピラーガーニッシュ本体部の正面図。 一実施形態において、スピーカガーニッシュがリブにおいてピラーガーニッシュ本体部に取り付けられた状態を示す部分断面図。 一実施形態において、リブが溶着される前のスピーカガーニッシュの断面図。 一実施形態の第1小開口を塞いでいる第1閉塞部が開裂される前のピラーガーニッシュ本体部を、金型の第1小突部とともに示す部分断面図。 一実施形態の表皮において、第1脆弱部が形成された第1閉塞部及びその周辺部分を示す部分正面図。 一実施形態において、スピーカガーニッシュが係止部においてピラーガーニッシュ本体部に取り付けられた状態を示す部分断面図。 一実施形態におけるスピーカガーニッシュの断面図。 一実施形態の第2小開口を塞いでいる第2閉塞部が開裂される前のピラーガーニッシュ本体部を金型の第2小突部とともに示す部分断面図。 一実施形態の表皮において、第2脆弱部が形成された第2閉塞部及びその周辺部分を示す部分正面図。 一実施形態において、ピラーガーニッシュ本体部の中間製品の成形に用いられる金型が型開きされ、かつ表皮が配置された状態を示す概略断面図。 図12の金型が型締めされてピラーガーニッシュ本体部の中間製品が成形される様子を説明する概略断面図。 図13における金型から取り出された中間製品の断面図。 一実施形態において、リブにより第1閉塞部が開裂された状態を示す部分断面図。 車両用内装部材の製造に際し、大開口に挿通された別部材にスピーカガーニッシュが取り付けられた変形例を示す部分断面図。 従来技術を示す図であり、小開口に装飾部材の取付部が挿通される前であって、小開口を塞いでいる閉塞部が打ち抜かれる前の状態を示す部分断面図。
以下、車両用内装部材としてのピラーガーニッシュを製造する方法に具体化した一実施形態について、図1〜図15を参照して説明する。
最初に、ピラーガーニッシュの概略構成について説明する。なお、説明に際しては、車両の前進方向を前方とし、後進方向を後方とする。また、上下方向は車両の上下方向を意味する。
図1は、車両10において、ピラーガーニッシュ20が適用された車室11の内部の概略構成を示している。前席(図示略)の前方にはインストルメントパネル12が配置されている。インストルメントパネル12の車幅方向における両側には、フロントピラー(図示略)が配置されている。ピラーは、長尺状をなしており、後側ほど高くなるように傾斜した状態で配置されている。各ピラーは、ピラーガーニッシュ20によって車内側から覆われている。インストルメントパネル12の前側であって、両ピラーガーニッシュ20によって挟まれた箇所には、フロントウインドウ13が配置されている。また、車幅方向における前席の両側には、フロントサイドガラス(フロントドアガラス)15を有するフロントドア14が配置されている。
図2及び図3示すように、ピラーガーニッシュ20は、内装本体部としてのピラーガーニッシュ本体部21と、装飾部材としてのスピーカガーニッシュ50とを備えている。
図6及び図10に示すように、ピラーガーニッシュ本体部21は、基部22及び表皮35を備えている。図3に示すように、基部22は、ピラーガーニッシュ本体部21の骨格部分を構成しており、樹脂によって形成されている。基部22は大開口23と、大開口23よりも開口面積の小さな複数の小開口とを有している。大開口23は、基部22の下部に位置している。複数の小開口は、第1小開口24及び第2小開口27からなり、大開口23の周辺部分に位置している。これらの大開口23、第1小開口24及び第2小開口27は、いずれも基部22を厚み方向に貫通している。
図6及び図7に示すように、第1小開口24は、相対向する一対の第1対向壁面25と、両第1対向壁面25に交差した状態で、両第1対向壁面25の対向する端部同士を連結する一対の第1連結壁面26とを備えている。各第1対向壁面25は、両第1対向壁面25の間隔が基部22の表側(図6の上側)ほど増大するように、表裏方向(図6の上下方向)に対し傾斜している。こうした傾斜は、ピラーガーニッシュ本体部21の成形後に第1小開口24から、後述する金型60をスムーズに抜き出すために設定されている。両第1対向壁面25の表裏方向の寸法は、互いに同一に設定されている。
図10及び図11に示すように、第2小開口27は、対向する一対の第2対向壁面28と、両第2対向壁面28に交差した状態で、両第2対向壁面28の対向する端部同士を連結する一対の第2連結壁面29とを備えている。両第2対向壁面28の表裏方向(図10の上下方向)の寸法は、互いに異なっている。基部22のうち、第2小開口27において、後述する係止部56の爪部58(図8,図9参照)が対向する側(図10の左側)の縁部からは、被係止突部31が同基部22の裏側(図10の下側)へ突設されている。被係止突部31の第2小開口27側の面は、一方の第2対向壁面28を構成している。上記被係止突部31により、両第2対向壁面28の表裏方向の寸法は、上記爪部58が対向する側の第2対向壁面28において、同爪部58が対向しない側の第2対向壁面28よりも大きく設定されている。
また、両第2対向壁面28は、それらの間隔が基部22の裏側ほど増大するように、表裏方向に対し傾斜している。こうした傾斜は、ピラーガーニッシュ本体部21の成形後にこれを金型60からスムーズに抜き出すために設定されている。
表皮35は、不織布によって構成されており、上記基部22を少なくとも表側から被覆している。表皮35は基部22と一体になっている。
図6及び図7に示すように、表皮35は、第1小開口24内では、両第1対向壁面25上及び両第1連結壁面26上に重ねられた状態で形成されている。第1小開口24内での表皮35の一部は、同第1小開口24を塞ぐ第1閉塞部36によって構成されている。第1閉塞部36は、第1小開口24のうち、表裏方向における裏側の部分に位置している。第1閉塞部36には、その一部が厚み方向に押し潰されることにより、第1閉塞部36の他の部分よりも薄く、強度の低い第1脆弱部37が形成されている。第1脆弱部37は、1つの第1主脆弱部38と、一対の第1副脆弱部39とを備えている。第1主脆弱部38は、両第1対向壁面25間の中央部分において両第1連結壁面26の対向する方向へ延びている。両第1副脆弱部39は、第1主脆弱部38の両端部に繋がった状態で、第1連結壁面26に沿って、両第1対向壁面25の対向する方向へ延びている。
図10及び図11に示すように、表皮35の一部は、第2小開口27を基部22の表側から塞ぐ第2閉塞部41によって構成されている。表皮35は、第2小開口27内では、上記第1小開口24とは異なり、両第2対向壁面28上及び両第2連結壁面29上に形成されていない。第2閉塞部41には、その一部が厚み方向に押し潰されることにより、第2閉塞部41の他の部分よりも薄く、強度の低い第2脆弱部42が形成されている。第2脆弱部42は、1つの第2主脆弱部43と、一対の第2副脆弱部44とを備えている。第2主脆弱部43は、両第2対向壁面28が対向する方向のうち、第2小開口27において係止部56の爪部58が係止される側(図10、図11の左側)の第2対向壁面28に沿って、両第2連結壁面29の対向する方向に延びている。両第2副脆弱部44は、第2主脆弱部43の両端部から両第2連結壁面29に沿って、上記爪部58が係止されない側(図10、図11の右側)の第2対向壁面28に向けて延びている。
図5及び図9に示すように、スピーカガーニッシュ50の全体は樹脂によって形成されている。スピーカガーニッシュ50の骨格部分は、装飾本体部51によって構成されている。装飾本体部51の多くの部分は、上記大開口23、第1小開口24及び第2小開口27を表側から覆った状態で、ピラーガーニッシュ本体部21の表側に配置される(図2及び図3参照)。
装飾本体部51には、裏側へ向けて突出する突出部(図示略)が形成されており、スピーカガーニッシュ50のピラーガーニッシュ本体部21への組み付けに際し、この突出部が上記大開口23に表側から挿通される。図2に示すように、装飾本体部51において、大開口23に対応する箇所には、機能部品としてのスピーカ(図示略)を取り付けるための取付孔52が、貫通した状態で形成されている。
図5及び図9に示すように、装飾本体部51には、第1小開口24と同数のリブ53と、第2小開口27と同数の係止部56とが形成されている。これらのリブ53及び係止部56によって取付部が構成されている。
図4及び図15に示すように、リブ53は、装飾本体部51から裏側へ突出する支柱部54と、支柱部54から、その突出方向に対し交差する方向の両側へ突出する一対の補強部55とを備えている。リブ53毎の両補強部55は支柱部54の強度を高めるためのものであり、支柱部54を挟んで対称形状をなしている。リブ53は第1小開口24に挿通されている。リブ53において、上記挿通により、第1閉塞部36を通り、第1小開口24から基部22の裏側へ露出した部分は、ピラーガーニッシュ本体部21に対し溶着により取り付けられている。図4及び図15中の、符合53aは、溶着部を示している。
図8及び図9に示すように、係止部56は、装飾本体部51において上記リブ53とは異なる箇所から裏側へ突出する骨格部57と、骨格部57から、同骨格部57の突出方向に対し交差する方向の片側(図8及び図9の左側)へ突出する爪部58とを備えている。爪部58は、第2閉塞部41を通り、第2小開口27から基部22の裏側へ露出している。爪部58は、基部22における第2小開口27の周縁部分(被係止突部31)に係止されている。この係止により、係止部56は、基部22の裏側でピラーガーニッシュ本体部21に取り付けられている。
次に、上記ピラーガーニッシュ20を製造する方法について、本実施形態の作用及び効果とともに説明する。この製造方法は、少なくとも成形工程及び取付工程を備えている。
<成形工程>
成形工程では、図12及び図13に示す金型60が用いられる。金型60は、固定型61と、固定型61に対し接近及び離間する可動型65とを備えている。固定型61は成形突部62を有し、可動型65は成形凹部66を有している。成形凹部66は、成形突部62との間に、ピラーガーニッシュ本体部21の中間製品71を成形するための空間(キャビティ69)を形成する。成形突部62には、大開口23を成形するための大突部(図示略)が形成されている。成形突部62には、図10に示すように、第2小開口27を成形するための第2小突部63が形成されている。第2小突部63には、第2閉塞部41の一部を押圧して第2脆弱部42を形成するための第2押圧突部64が形成されている。図12及び図13に示すように、成形凹部66には、第1小開口24を成形するための第1小突部67が形成されている。図6に示すように、第1小突部67には、第1閉塞部36の一部を押圧して第1脆弱部37を形成するための第1押圧突部68が形成されている。
図12に示すように、可動型65が固定型61から離間させられた状態で、同可動型65から突出する支持突部70に表皮35が装着されることで、型開きされた金型60内に表皮35が配置される。
図13に示すように、可動型65が固定型61側へ移動させられて金型60が型締めされると、成形突部62と成形凹部66との間に上記キャビティ69が形成される。可動型65の固定型61側への移動に伴い、第2閉塞部41の一部が、図10に示す第2押圧突部64によって押圧される。この押圧により、第2閉塞部41の一部が押し潰されて、同第2閉塞部41の他の箇所よりも薄くて強度の低い第2脆弱部42が形成される。
また、可動型65の固定型61側への移動に伴い、表皮35の一部が、図6に示す第1小突部67によって押圧されて、同第1小突部67に沿った形状、表現を変えると、第1小開口24に対応し、かつ表皮35の周辺部分よりも裏側へ突出する形状に賦形される。この際に第1閉塞部36が形成される。また、第1閉塞部36の一部が、第1押圧突部68によって押し潰されて、同第1閉塞部36の他の箇所よりも薄くて強度の低い第1脆弱部37が形成される。
このように、金型60の型締め時に、固定型61の第2押圧突部64によって第2脆弱部42が形成され、可動型65の第1押圧突部68によって第1脆弱部37が形成されるため、第1脆弱部37の位置も、第2脆弱部42の位置もばらつきにくい。第1閉塞部36の規定の箇所に第1脆弱部37を高い精度で形成することができる。また、第2閉塞部41の規定の箇所に第2脆弱部42を高い精度で形成することができる。
そして、溶融状態の樹脂材料が加圧された状態で、図13に示す上記キャビティ69内に供給される。大開口23、第1小開口24及び第2小開口27を有する基部22と、第1閉塞部36に第1脆弱部37を有し、かつ第2閉塞部41に第2脆弱部42を有する表皮35とが一体となったピラーガーニッシュ本体部21の中間製品71が成形される。
金型60が型開きされ、図14に示す中間製品71が取り出される。この中間製品71から、表皮35がトリミングされる。この際、表皮35のうち大開口23を塞いでいる閉塞部が打ち抜かれることで、表皮35の余剰部分が除去されてなるピラーガーニッシュ本体部21が得られる。大開口23には第1小開口24及び第2小開口27ほど高い精度が要求されないため、上記のようにトリミング時に、表皮35のうち大開口23を塞いでいる閉塞部が打ち抜かれても、後で行なわれる突出部(図示略)の大開口23への挿通に影響を及ぼしにくい。
<取付工程>
次に、ピラーガーニッシュ本体部21とは別に形成されたスピーカガーニッシュ50が、同ピラーガーニッシュ本体部21に取り付けられる。この取り付けに際しては、図8及び図15に示すように、ピラーガーニッシュ本体部21に対し、表側からスピーカガーニッシュ50が近付けられる。装飾本体部51から裏側へ突出する突出部(図示略)が大開口23に表側から挿通される。
また、図10に示す第2閉塞部41が、図8に示す係止部56によって押圧される。この押圧により、第2閉塞部41が、上述したように規定の箇所に高い精度で形成されている第2脆弱部42の第2主脆弱部43及び両第2副脆弱部44において開裂される。
また、図5及び図7に示すように、支柱部54が両第1対向壁面25間の中央部分に位置させられた状態で、リブ53が図6に示す第1小開口24に挿通される。この挿通の途中で、第1閉塞部36が、両第1対向壁面25の間隔が最も狭くなった箇所で、リブ53によって押圧される。この押圧により、表皮35が、上述したように規定の箇所に高い精度で形成されている第1主脆弱部38及び両第1副脆弱部39において開裂される。
一方で、図6及び図7に示すように、第1脆弱部37における第1主脆弱部38は、両第1対向壁面25間の中央部分において両第1連結壁面26の対向する方向へ延びている。第1主脆弱部38は、第1閉塞部36がリブ53によって押圧される箇所の近くに位置する。そのため、第1閉塞部36に対しリブ53から押圧力が加えられると、その押圧力が第1主脆弱部38に伝わりやすい。
また、両第1副脆弱部39は、第1主脆弱部38の両端部に繋がった状態で、両第1対向壁面25の対向する方向へ延びている。そのため、リブ53の第1閉塞部36に対する上記押圧力は、第1主脆弱部38に伝わった後に両第1副脆弱部39に伝わりやすい。
従って、第1閉塞部36を第1主脆弱部38及び両第1副脆弱部39において好適に開裂させることができる。
このように、成形工程では、第1脆弱部37及び第2脆弱部42を形成している。取付工程では、第1脆弱部37において第1閉塞部36を開裂させることにより、同第1閉塞部36をリブ53の通過可能な状態にしている。また、取付工程では、第2脆弱部42において第2閉塞部41を開裂させることで、同第2閉塞部41を係止部56の通過可能な状態にしている。
そのため、成形工程と取付工程との間に、第1閉塞部36及び第2閉塞部41を、リブ53及び係止部56の通過可能な状態にする工程、例えば、第1閉塞部36及び第2閉塞部41を打抜刃により打ち抜く等の別工程を行なわなくてもすむ。こうした別工程を省略することで、ピラーガーニッシュ20の製造工数を少なくすることができる。
しかも、本実施形態では、取付工程において、成形工程で形成された第1脆弱部37及び第2脆弱部42において、第1閉塞部36及び第2閉塞部41を開裂させるようにしている。そのため、成形工程とは別工程で第1閉塞部36及び第2閉塞部41を打ち抜く場合よりも高い精度で、第1閉塞部36及び第2閉塞部41を開裂させることができる。
図8に示すように、第2閉塞部41を開裂させた係止部56は、第2小開口27に挿通される。この挿通により、爪部58が、第2小開口27から基部22の裏側へ露出する。この爪部58が基部22における第2小開口27の周縁部分(被係止突部31)に係止されることにより、係止部56が基部22の裏側でピラーガーニッシュ本体部21に取り付けられる。
ここで、仮に、開裂後の第2閉塞部41が、爪部58と被係止突部31とによって挟み込まれると、爪部58の被係止突部31に対する係止力が弱まるおそれがある。これは、表皮35が、爪部58及び被係止突部31よりも柔らかい素材である不織布によって構成されていて、爪部58と被係止突部31とによって挟み込まれることで変形するからである。
この点、本実施形態では、図11に示すように、第2脆弱部42における第2主脆弱部43は、両第2対向壁面28のうち、第2小開口27において爪部58が係止される側(図11の左側)の第2対向壁面28に沿って、両第2連結壁面29の対向する方向に延びている。第2脆弱部42における両第2副脆弱部44は、第2主脆弱部43の両端部から両第2連結壁面29に沿って、爪部58が係止されない側(図11の右側)の第2対向壁面28に向けて延びている。
そのため、図8に示すように、第2閉塞部41が第2主脆弱部43及び両第2副脆弱部44において開裂されると、同第2閉塞部41の多くの部分は、係止部56における骨格部57と、爪部58が係止されない側(図8の右側)の第2対向壁面28との間に残る。表現を変えると、第2閉塞部41のうち、開裂後に、骨格部57と、爪部58が係止される側(図8の左側)の第2対向壁面28との間に残る部分は、同骨格部57と、爪部58が係止されない側の第2対向壁面28との間に残る部分よりも少ない。従って、爪部58と被係止突部31とによって、開裂後の第2閉塞部41が挟み込まれることが起こりにくい。その結果、開裂後の第2閉塞部41が、爪部58と被係止突部31とによって挟み込まれた場合とは異なり、爪部58の被係止突部31に対する係止力が弱まるのを抑制することができる。
第1閉塞部36が開裂された後も、リブ53が第1小開口24に挿通され続けると、図15に示すように、同リブ53の一部が第1小開口24から基部22の裏側へ露出する。
図6に示すように、第1小開口24における一対の第1対向壁面25は、同両第1対向壁面25の間隔が表側ほど増大するように、表裏方向に対し傾斜している。そのため、第1小開口24への挿通に伴いリブ53の一部は、上記間隔の最も狭い箇所から基部22の裏側へ露出する。この露出部分に対し、図15に示すように溶着ホーン75が押し付けられた状態で、同溶着ホーン75が超音波振動させられる。溶着ホーン75とリブ53との境界面で摩擦熱が発生し、リブ53が溶融する。リブ53が溶着部53aにおいてピラーガーニッシュ本体部21に溶着されることで、図4に示すように、リブ53が基部22の裏側でピラーガーニッシュ本体部21に取り付けられる。
ここで、仮に、リブ53における一対の補強部55が、支柱部54を挟んで対称形状をなしていないと、補強部55による支柱部54の補強の程度が、両補強部55間で異なる。このため、図15に示すように、振動溶着の際にリブ53が溶着ホーン75によって押圧されたときに、同リブ53が補強部55の突出方向のうち、同補強部55による補強の程度の小さい側へ曲がるおそれがある。
この点、本実施形態の取付工程では、スピーカガーニッシュ50として、両補強部55が、支柱部54を挟んで対称形状をなすものが用いられる。支柱部54は、両補強部55が突出する方向の両側から同両補強部55によって同程度に補強される。従って、振動溶着時にリブ53が一方の補強部55側へ曲がることが抑制される。
また、上記溶着は、第1小開口24において両第1対向壁面25間の間隔の最も狭い箇所よりも基部22の裏側で行なわれる。そのため、溶着の際に、溶融した樹脂材料が第1小開口24内に入り込みにくく、ピラーガーニッシュ本体部21の表側へはみ出すのを抑制することができる。また、リブ53の溶着量を安定させることができる。
本実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
・本実施形態では、打抜刃等により第1閉塞部36及び第2閉塞部41を打ち抜いていないため、打抜屑が発生せず、打抜屑の回収が不要となる。残留した打抜屑が、打抜刃による次回以降のサイクルでの表皮35の打ち抜きに影響を及ぼすのを抑制することができる。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
<ピラーガーニッシュ本体部21について>
・上記製造方法は、ピラーガーニッシュ本体部21における基部22が複数の大開口23を有するピラーガーニッシュ20を製造する場合にも適用可能である。
・上記製造方法は、ピラーガーニッシュ本体部21における基部22が小開口(第1小開口24、第2小開口27)を1つ又は開口面積の異なる小開口を3つ以上有するピラーガーニッシュ20を製造する場合にも適用可能である。
・表皮35として、不織布とは異なる材料によって形成されたものが用いられてもよい。
・ピラーガーニッシュ本体部21における表皮35は、基部22を少なくとも表側から被覆するものであればよく、裏側に回り込んで周縁部を被覆してもよい。
・第1閉塞部36における第1脆弱部37の形状が、上記実施形態とは異なる形状、例えば、第2脆弱部42と同様の形状に変更されてもよい。
・第2閉塞部41における第2脆弱部42の形状が、上記実施形態とは異なる形状、例えば、第1脆弱部37と同様の形状に変更されてもよい。
また、下記の事項を満たすことを条件に、第2主脆弱部43が上記実施形態よりも、爪部58が係止されない第2対向壁面28側へ離れた箇所に形成されてもよい。その事項とは、第2閉塞部41が、爪部58と基部22における第2小開口27の周縁部分(被係止突部31)とによって挟み込まれないことである。この場合にも、爪部58の基部22(被係止突部31)に対する係止力が弱まるのを抑制する効果が得られる。
・上記製造方法は、被係止突部31の表裏方向における寸法が上記実施形態よりも小さくされた場合、すなわち、基部22からの突出量が上記実施形態よりも少なくされた場合にも適用可能である。ただし、この場合には、上記寸法の大きなものよりも、開裂後の第2閉塞部41が爪部58と被係止突部31とによって挟み込まれやすくなる。そのため、上記のように、第2主脆弱部43を、両第1対向壁面25のうち、爪部58が被係止突部31に係止される側の第1対向壁面25に近い箇所に形成されることが望ましい。
<スピーカガーニッシュ50について>
・スピーカガーニッシュ50における取付部は、リブ53及び係止部56のいずれか一方のみによって構成されてもよい。
・上記実施形態では、装飾本体部51から裏側へ向けて突出する突出部(図示略)が大開口23に挿通されたが、これに代えて、図16に示すように、装飾部材取付用の別部材81が大開口23に挿通されてもよい。
上記変形例では、別部材81に取付孔82が貫通されている。一方、スピーカガーニッシュ50の装飾本体部51からは、骨格部83及び爪部84を備える係止部85が突出している。そして、骨格部83が取付孔82に挿通され、爪部84が、別部材81の裏側の面であって、取付孔82の周縁部分に係止されることで、スピーカガーニッシュ50が別部材81に係止される。スピーカガーニッシュ50が、別部材81を介してピラーガーニッシュ本体部21に取り付けられる。
<成形工程について>
・第1閉塞部36の全部に第1脆弱部37が形成されてもよい。同様に第2閉塞部41の全部に第2脆弱部42が形成されてもよい。
<その他>
・上記製造方法は、ピラーガーニッシュ本体部21に対し、スピーカガーニッシュ50とは異なる装飾部材が組み付けられるピラーガーニッシュ20を製造する場合にも適用可能である。この場合、装飾部材に対し、スピーカとは異なる機能部品が組み付けられてもよいし、組み付けられなくてもよい。
・上記製造方法は、車両用内装部材が、内装本体部に装飾部材を取り付けることによって構成されるものであることを条件に、ピラーガーニッシュ20とは異なる車両用内装部材を製造する場合にも適用可能である。
20…ピラーガーニッシュ(車両用内装部材)、21…ピラーガーニッシュ本体部(内装本体部)、22…基部、23…大開口、24…第1小開口(小開口の一部を構成)、25…第1対向壁面、26…第1連結壁面、27…第2小開口(小開口の一部を構成)、28…第2対向壁面、29…第2連結壁面、35…表皮、36…第1閉塞部(閉塞部の一部を構成)、37…第1脆弱部(脆弱部の一部を構成)、38…第1主脆弱部、39…第1副脆弱部、41…第2閉塞部、42…第2脆弱部(脆弱部の一部を構成)、43…第2主脆弱部、44…第2副脆弱部、50…スピーカガーニッシュ(装飾部材)、51…装飾本体部、53…リブ(取付部の一部を構成)、54…支柱部、55…補強部、56…係止部(取付部の一部を構成)、57…骨格部、58…爪部、60…金型、81…別部材。

Claims (7)

  1. 大開口を有し、かつ前記大開口よりも開口面積の小さな小開口を有する基部、及び前記基部を少なくとも表側から被覆する表皮を備える内装本体部を、金型を用いて一体に成形する成形工程と、
    装飾本体部及び前記装飾本体部から突出する取付部を備える装飾部材を用い、前記装飾本体部の一部又は装飾部材取付用の別部材を前記大開口に挿通するとともに、前記内装本体部の表側から前記取付部を前記小開口に挿通することで、前記装飾部材を前記小開口において前記内装本体部に対し位置決めした状態で、同取付部において前記装飾部材を前記基部の裏側で前記内装本体部に取り付ける取付工程と
    を備える車両用内装部材の製造方法であって、
    前記成形工程では、型開きされた前記金型内に前記表皮を配置し、前記金型の型締めに際し、前記表皮のうち前記小開口を塞ぐ閉塞部の少なくとも一部を同金型で押圧することにより、同閉塞部に脆弱部を形成し、
    前記取付工程では、前記取付部の前記小開口への挿通に際し、前記閉塞部を前記取付部で押圧することにより、前記脆弱部において前記閉塞部を開裂させる車両用内装部材の製造方法。
  2. 前記成形工程では、前記内装本体部として、前記小開口が第1小開口を備え、かつ前記閉塞部が、前記第1小開口を塞ぐ第1閉塞部を備え、かつ前記脆弱部が、前記第1閉塞部に第1脆弱部を備えるものを成形し、
    前記取付工程では、前記装飾部材として、前記取付部がリブを備えるものを用い、
    前記取付工程では、前記リブの前記第1小開口への挿通に際し、前記第1閉塞部を前記リブで押圧することにより、同第1閉塞部を前記第1脆弱部において開裂させ、開裂された前記第1閉塞部を通じて前記リブの一部を前記基部の裏側へ露出させ、その露出した部分を前記内装本体部に溶着させることで、前記リブを前記基部の裏側で前記内装本体部に取り付ける請求項1に記載の車両用内装部材の製造方法。
  3. 前記成形工程では、前記内装本体部として、前記第1小開口が、相対向する一対の第1対向壁面を備え、かつ両第1対向壁面が、同両第1対向壁面の間隔が表側ほど増大するように、表裏方向に対し傾斜し、かつ前記第1閉塞部が前記第1小開口を、両第1対向壁面の間隔が最も狭い箇所で塞ぐものを成形し、
    前記取付工程では、両第1対向壁面の間隔が最も狭い箇所で前記第1閉塞部を前記リブで押圧して、同第1閉塞部を前記第1脆弱部において開裂させる請求項2に記載の車両用内装部材の製造方法。
  4. 前記取付工程では、前記装飾部材として、前記リブが、前記装飾本体部から突出する支柱部と、前記支柱部から、同支柱部の突出方向に対し交差する方向の両側へ突出する一対の補強部とを有し、かつ両補強部が、前記支柱部を挟んで対称形状をなすものを用い、
    さらに、前記取付工程では、前記リブにより前記第1閉塞部を押圧して、同第1閉塞部を前記第1脆弱部において開裂させ、開裂された前記第1閉塞部を通じて、前記支柱部及び両補強部を前記第1小開口から前記基部の裏側へ露出させ、その露出した部分を振動溶着により前記内装本体部に取り付ける請求項2又は3に記載の車両用内装部材の製造方法。
  5. 前記成形工程では、前記内装本体部として、前記第1小開口が、両第1対向壁面に加え、両第1対向壁面に交差した状態で、両第1対向壁面の対向する端部同士を連結する一対の第1連結壁面を備え、かつ前記第1脆弱部が、両第1対向壁面間の中央部分において両第1連結壁面の対向する方向へ延びる第1主脆弱部と、前記第1主脆弱部の両端部に繋がった状態で、両第1対向壁面の対向する方向へ延びる一対の第1副脆弱部とを備えるものを成形し、
    前記取付工程では、前記リブを両第1対向壁面間の中央部分に位置させた状態で、同リブにより前記第1閉塞部を押圧して、同第1閉塞部を前記第1主脆弱部及び両第1副脆弱部において開裂させる請求項4に記載の車両用内装部材の製造方法。
  6. 前記成形工程では、前記小開口が第2小開口を備え、かつ前記閉塞部が、前記第2小開口を塞ぐ第2閉塞部を備え、かつ前記脆弱部が前記第2閉塞部に第2脆弱部を備えるものを成形し、
    前記取付工程では、前記装飾部材として、前記取付部が、前記装飾本体部から突出する骨格部と、前記骨格部から、同骨格部の突出方向に対し交差する方向の片側へ突出する爪部とを有する係止部を備えるものを用い、
    前記取付工程では、前記係止部の前記第2小開口への挿通に際し、前記第2閉塞部を前記係止部で押圧することにより、同第2閉塞部を前記第2脆弱部において開裂させ、開裂された前記第2閉塞部を通じて、前記爪部を前記第2小開口から前記基部の裏側へ露出させ、かつ同基部における前記第2小開口の周縁部分に係止させることで、前記係止部を前記基部の裏側で前記内装本体部に取り付ける請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用内装部材の製造方法。
  7. 前記成形工程では、前記内装本体部として、前記基部における前記第2小開口が、相対向する一対の第2対向壁面と、両第2対向壁面に交差した状態で、両第2対向壁面の対向する端部同士を連結する一対の第2連結壁面とを備えるとともに、前記第2閉塞部が前記第2小開口を前記基部の表側から塞ぎ、かつ前記第2脆弱部が、両第2対向壁面のうち、前記第2小開口において前記爪部が係止される側の前記第2対向壁面に沿って、両第2連結壁面の対向する方向に延びる第2主脆弱部と、前記第2主脆弱部の両端部から両第2連結壁面に沿って、前記爪部が係止されない側の前記第2対向壁面に向けて延びる一対の第2副脆弱部とを備えるものを成形し、
    前記取付工程では、前記第2閉塞部を前記係止部で押圧し、同第2閉塞部を前記第2主脆弱部及び両第2副脆弱部において開裂させる請求項6に記載の車両用内装部材の製造方法。
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