JP2000280848A - エアバッグ用蓋部を備えたインストルメントパネル - Google Patents

エアバッグ用蓋部を備えたインストルメントパネル

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JP2000280848A
JP2000280848A JP11087112A JP8711299A JP2000280848A JP 2000280848 A JP2000280848 A JP 2000280848A JP 11087112 A JP11087112 A JP 11087112A JP 8711299 A JP8711299 A JP 8711299A JP 2000280848 A JP2000280848 A JP 2000280848A
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JP11087112A
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English (en)
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Tatsuhiro Ueno
樹広 上野
Akiyoshi Nagano
昭義 永野
Hiroshi Suyama
博史 須山
Akio Nakano
明雄 中野
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蓋部周縁の裏面側に突出する周壁部における後
側壁部を、スライドコアを利用することなく成形して
も、展開膨張時のエアバッグの案内を円滑に行なえるエ
アバッグ用蓋部を備えたインパネを提供すること。 【解決手段】インパネは、装飾部と合成樹脂製の本体部
28とを備える。本体部28は、エアバッグの展開膨張
時に開く蓋部30と、エアバッグ収納用のケースと連結
される周壁部32と、を備える。本体部28は、型開き
方向Xを、エアバッグ突出方向Yより後方側へ傾斜させ
て、本体部の表面側と裏面側とを成形する表面側・裏面
側割型42・46を備えた成形型41により、成形され
る。周壁部の後側壁部34は、表面側・裏面側割型の型
面43・47のみによって成形される。後側壁部34
は、エアバッグ突出方向Yに沿う面状の案内壁部35
と、型開き方向Xに沿う連結壁部36と、から構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ用蓋部
を備えた合成樹脂製のインストルメントパネルに関す
る。
【0002】なお、本明細書での前後左右の方向は、車
両の前後左右の方向に沿うものである。
【0003】
【従来の技術】従来、この種のインストルメントパネル
(以下、インパネと略す)では、表面側の装飾部と、装
飾部の裏面側に配置される合成樹脂製の本体部と、を備
えて構成されていた。
【0004】また、本体部は、折り畳まれたエアバッグ
を覆って、エアバッグの展開膨張時に開く蓋部と、蓋部
周縁の裏面側における前後左右から略四角筒形状に突設
されて、エアバッグを収納するケースと連結される周壁
部と、を備えて構成されていた。
【0005】さらに、本体部は、後下縁側における前斜
め下方向に延びる湾曲部の成形を考慮して、型開き方向
を、展開膨張時のエアバッグの突出方向より車両の後方
側へ傾斜させた方向として、本体部の表面側を成形する
表面側割型と、本体部の裏面側を成形する裏面側割型
と、を備えて構成される成形型を使用して、射出成形等
により、成形されていた。
【0006】そのため、従来のインパネの本体部では、
裏面側で突出する周壁部をスライドコアを利用して成形
する必要が生じていた。そしてさらに、成形型の構造を
複雑にして型費を上昇させるようなスライドコアの利用
を極力少なくするため、従来は、特開平9−15644
4号公報に記載されているように、周壁部の内の前側壁
部だけをスライドコアを利用して成形し、周壁部の内の
後側壁部を、本体部の表裏を成形する2つの表面側・裏
面側割型のみで、成形するように、構成されていた。
【0007】なお、スライドコアを利用して前側壁部を
成形する理由は、前側壁部の前方側には、エアダクト等
が配置されて、前方側のスペースを確保する必要が生
じ、なるべく、前側壁部は、突出端側を前方側でなく後
方側へ突出させるように、すなわち、型開き方向に沿わ
せて突出させる場合より、エアバッグの突出方向に沿わ
せて、配設することが望ましいからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報の後
側壁部は、型開き方向に沿って、本体部の一般部から斜
め前下方向に延びて、蓋部裏面側の下方に達する連結壁
部と、連結壁部の上面側に、左右方向に複数配設される
リブと、から構成されていた。
【0009】これらのリブは、スライドコアを使用せず
に成形しても、それらの前方側端面によって、展開膨張
時のエアバッグを案内し、エアバッグの突出方向を安定
させるために、設けられていた。
【0010】しかしながら、リブの前端面側だけで、エ
アバッグを案内することは、不十分であり、改善の余地
があった。
【0011】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、蓋部周縁の裏面側に突出する周壁部における後側壁
部を、スライドコアを利用することなく成形しても、展
開膨張時のエアバッグの案内を円滑に行なえるエアバッ
グ用蓋部を備えたインパネを提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインパネ
は、表面側の装飾部と、該装飾部の裏面側に配置される
合成樹脂製の本体部と、を備えて構成され、前記本体部
が、折り畳まれたエアバッグを覆って、該エアバッグの
展開膨張時に開く蓋部と、該蓋部周縁の裏面側における
前後左右から突設されて、前記エアバッグを収納するケ
ースと連結される周壁部と、を備えるとともに、型開き
方向を、展開膨張時の前記エアバッグの突出方向より車
両の後方側へ傾斜させた方向として、前記本体部の表面
側を成形する表面側割型と、前記本体部の裏面側を成形
する裏面側割型と、を備えて構成される成形型を使用し
て、成形され、さらに、前記周壁部の後部側の後側壁部
が、前記表面側・裏面側割型の型面のみによって、成形
されているエアバッグ用蓋部を備えたインストルメント
パネルであって、前記後側壁部が、前記蓋部周縁から前
記エアバッグの突出方向に沿って面状に突出する案内壁
部と、該案内壁部の先端から前記型開き方向に沿って前
記本体部の一般部側に延びる連結壁部と、から構成され
ていることを特徴とする。
【0013】そして、前記案内壁部には、前記ケースと
連結可能な連結孔を設けることが望ましい。
【0014】また、前記後側壁部には、前記案内壁部と
前記連結壁部とを前後方向に沿って連結するリブを設け
ることが望ましい。
【0015】
【発明の効果】本発明に係るインパネでは、後側壁部
が、蓋部周縁からエアバッグの突出方向に沿って突出す
る案内壁部を備えており、案内壁部が、展開膨張時のエ
アバッグの案内を行なうこととなる。そして、この案内
壁部は、面状に形成されているため、従来の複数のリブ
の端面でエアバッグを案内する場合に比べて、案内面積
が広くなり、円滑に、エアバッグを案内することができ
る。
【0016】また、後側壁部を成形する表面側・裏面側
割型は、その型開き方向が、展開膨張時のエアバッグの
突出方向より車両の後方側へ傾斜させた方向であり、案
内壁部は、エアバッグの突出方向に沿って形成されてい
ても、型開き方向に対してアンダカットとならず、連結
壁部ととともに、表裏を表面側・裏面側割型の型面で、
支障なく成形可能となる。
【0017】したがって、本発明に係るインパネでは、
蓋部周縁の裏面側に突出する周壁部における後側壁部
を、スライドコアを利用することなく成形しても、展開
膨張時のエアバッグの案内を円滑に行なうことができ
る。
【0018】そして、案内壁部に、ケースと連結可能な
連結孔を設けるように構成すれば、つぎのような作用・
効果を得ることができる。
【0019】すなわち、インパネの後側壁部が、エアバ
ッグの突出方向に沿った案内壁部によってケースと連結
され、蓋部周縁が、案内壁部を間にして、強固に、ケー
スに保持されることから、エアバッグ展開膨張時、蓋部
にエアバッグの突出方向に押上力が作用しても、蓋部
が、その押圧力を的確に受けて、円滑に開くこととな
る。さらに、ケースと案内壁部との連結時、連結孔を有
した案内壁部自体に沿わせてケースを配置できるため、
連結作業を円滑に行なえる。そして勿論、連結孔は、ス
ライドコアを利用しなくとも、成形できることから、イ
ンパネ本体部を成形する成形型の型構造を複雑にせず、
その成形型の型費の上昇も抑えることができる。
【0020】また、後側壁部に、案内壁部と連結壁部と
を前後方向に沿って連結するリブを設ければ、案内壁部
の剛性が高まり、一層、エアバッグを円滑に突出させる
ことができる。そして勿論、リブは、前後方向に沿って
形成されているため、スライドコアを利用しなくとも、
成形できることから、インパネ本体部を成形する成形型
の型構造を複雑にせず、その成形型の型費の上昇も抑え
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0022】実施形態のインパネ23は、図1・2に示
すように、助手席前方部位の裏面側に、エアバッグ装置
Mを配設させて使用され、エアバッグ装置Mは、折り畳
まれた袋状のエアバッグ11と、エアバッグ11に膨張
用ガスを供給するインフレーター17と、エアバッグ1
1とインフレーター17とを収納するケース19と、を
備えて構成されている。
【0023】ケース19は、略直方体形状の板金製とし
て、折り畳まれたエアバッグ11を収納する四角筒形状
の上ケース20と、インフレーター17を収納保持する
下ケース21と、を備えて構成されている。上・下ケー
ス20・21は、四角環状のリテーナ13から突出する
複数のボルト13aと各ボルト13aに螺合するナット
13bとによって、連結されている。また、このリテー
ナ13は、エアバッグ11内周面側の開口部11a周縁
に配置されて、エアバッグ開口部11a周縁をケース1
9に取り付ける役目を果たす。さらに、リテーナ13
は、インフレーター17から吐出される膨張用ガスの流
量分布を調整するためのガス流通孔15aを備えたディ
フューザー15も、ケース19に共締めしている。
【0024】また、上ケース20の前パネル部20aと
後パネル部20cとには、インパネ23の後述する前・
後側壁部33・34に設けた複数の連結孔33a・35
aにそれぞれ係止させて、ケース19に前・後側壁部3
3・34を連結させるための鉤状の連結部20b・20
dが、配設されている。
【0025】さらに、下ケース21の後面側には、車両
のボディ1側におけるリンフォース2から延びる取付ブ
ラケット3にボルト4・ナット5止めされる取付ブラケ
ット21aが、固着されている。
【0026】そして、実施形態のインパネ23は、図1
〜3に示すように、表面側の装飾部24と、装飾部24
の裏面側に配置される本体部28と、を備えて構成され
ている。
【0027】装飾部24は、表面側に配置されて、スラ
ッシュ成形等で形成される軟質塩化ビニル・オレフィン
系熱可塑性エラストマー等からなる表皮25と、表皮2
5の裏面側に配置されて発泡ポリウレタン等からなる発
泡層26と、を備えて構成されている。表皮25には、
エアバッグ11の展開膨張時に後述する蓋部30が円滑
に開くように、蓋部30の表面側に配置される部位に、
周囲と切り離されて蓋部用表皮25aが配設されてい
る。
【0028】なお、インパネ23の製造は、表皮25と
本体部28とを予め成形しておき、発泡層26を成形す
る成形型に表皮25と本体部28とをインサートとして
セットし、型締めして成形すれば、製造することができ
る。
【0029】本体部28は、PC/ABS(ポリカーボ
ネートとABS樹脂とのアロイ)等の合成樹脂から射出
成形により形成されている。この本体部28は、図1〜
4に示すように、折り畳まれたエアバッグ11を覆っ
て、エアバッグ11の展開膨張時に開く長方形板状の蓋
部30と、蓋部30周縁の裏面側における前後左右から
四角筒形状に突設されて、エアバッグ11を収納するケ
ース19に連結される周壁部32と、蓋部30・周壁部
32以外の一般部29と、を備えて構成されている。蓋
部30の周囲には、周壁部32内側近傍の裏面側に凹溝
を設けられて薄肉となる破断予定部31が、形成されて
いる。破断予定部31は、上方から見てU字形状に配設
され、エアバッグ11の展開膨張時に破断され、蓋部3
0を前方側へ開き可能に、構成されている。
【0030】なお、蓋部30の開く際のヒンジ部30a
は、車両の前部側に配置されて、裏面側に凹溝を設けら
れて薄肉に形成されているが、破断予定部31より厚肉
に設定されており、エアバッグ11の展開膨張時に破断
しないように構成されている。
【0031】そして、この本体部28は、図5・6に示
すように、2つの割型42・46を備えてなる成形型4
1により、成形される。成形型41の2つの割型42・
46は、本体部28の一般部29における後下縁側の前
斜め下方向に延びる湾曲部29aの成形を考慮して、型
開き方向Xを、展開膨張時のエアバッグ11の突出方向
Yより車両の後方側へ傾斜させた方向としている。型開
き方向Xと突出方向Yとの交差角θ1(図3参照)は、
40〜50°(実施形態では40°)程度としている。
割型42は、本体部28の表面側を成形可能な型面43
を備えた表面側割型であり、割型46は、本体部28の
裏面側を成形可能な型面47を備えた裏面側割型であ
る。
【0032】割型42には、本体部28の後述する案内
壁部35と連結壁部36との表面側、案内壁部35に設
けられた各連結孔35aの内周面35b、及び、各リブ
37の外表面を成形可能な凸部44が形成されている。
なお、左右両側のリブ37L・37R(図4参照)の左
右方向の外側面は、割型46の型面47により成形され
ることとなる。
【0033】そして、割型46側には、周壁部32の後
述する前側壁部33の後面と、前側壁部33付近の後述
する蓋部30の裏面側と、左・右側壁部38・39の対
向面と、を成形するスライドコア49が配設されてい
る。スライドコア49には、前側壁部33の各連結孔3
3aの内周面33bを成形可能な凸部49aが形成され
ている。また、スライドコア49には、後側壁部34側
のスライド面49bが、型開き方向Xより後方側へ傾斜
して構成され、成形型41の型開き時、スライド面49
bを割型46の案内面46aに摺動させて、連結孔33
aの内周側から凸部49aを離脱させることとなる。な
お、スライド面49bと型開き方向Xとの交差角θ2
(図5参照)は、5〜15°(実施形態では8°)程度
に設定されている。
【0034】周壁部32は、図1〜4に示すように、前
側壁部33、後側壁部34、左側壁部38、及び、右側
壁部39を備えて構成されている。左・右側壁部38・
39は、蓋部30周縁からエアバッグ11の突出方向Y
に沿って突出しているが、前後方向に沿った板状とし
て、かつ、ケース19と連結される連結孔を備えていな
いため、アンダカットとなる部位が無く、裏面側割型4
6の型面47とスライドコア49の型面とによって成形
されることとなる。
【0035】前側壁部33は、蓋部30側の元部33c
が、エアバッグ11の突出方向Yに沿って形成され、元
部33cから屈曲して下端まで延びる先端部33dが、
成形型41の型開き方向Xに沿って形成されている。そ
して、元部33cの下端側に、ケース19の前パネル部
20aにおける鉤状の連結部20bをそれぞれ周縁に係
止させる複数(図示では4個)の連結孔33aが形成さ
れている。各連結孔33aは、長方形形状に開口されて
いる。
【0036】後側壁部34は、前後方向の断面をV字形
状となる案内壁部35と連結壁部36とを備えて構成さ
れている。案内壁部35は、蓋部30の周縁からエアバ
ッグ突出方向Yに沿って面状に突出するように形成され
て、連結壁部36は、案内壁部35の先端から成形型4
1の型開き方向Xに沿って本体部28の一般部29側に
延びるように形成されている。
【0037】案内壁部35には、ケース19の後パネル
部20cに設けられた鉤状の連結部20dをそれぞれ周
縁に係止させる複数(図示では4個)の連結孔35aが
形成されている。各連結孔35aは、長方形形状に開口
されて、内周面35bの上縁35c側が成形型41の型
開き方向Xに沿い、内周面35bの下縁35d側が、エ
アバッグ突出方向Yと直交方向に形成されて、表面型割
型42の凸部44によって、成形可能に形成されてい
る。
【0038】さらに、後側壁部34には、案内壁部35
と連結壁部36とを前後方向に沿って連結する複数(図
示では5個)のリブ37が形成されている。中央の3個
のリブ37と左右のリブ37L・37Rとにおける相互
の対向面と上面とは、表面側割型42における凸部44
を含めた型面43によって、成形されることとなる。な
お、左右両側のリブ37L・37Rの左右方向の外側面
は、既述したように、割型46の型面47により成形さ
れることとなる。
【0039】この本体部28の成形について説明する
と、図5に示すように、割型42・46・スライドコア
49を型締めさせ、成形型41のキャビティ41a内に
本体部28の成形材料を注入し、本体部28を成形す
る。この成形時、前側壁部33の連結孔33aは、スラ
イドコア49の凸部49aで成形され、後側壁部34の
案内壁部35における連結孔35aは、割型42の凸部
44により成形されることとなる。そして、成形材料の
硬化後、図6に示すように、割型42・46相互を方向
Xに沿って型開きさせる。その際、スライドコア49
は、割型46に設けられた図示しないエジェクタピンと
ともに、割型42側に突き出され、スライド面49bを
案内面46aに摺動させて、凸部49aを連結孔33a
から離脱させることとなり、その結果、図示しないエジ
ェクタピンによって、本体部28を離型させることがで
きる。
【0040】その後、予め成形しておいた表皮25と共
に、本体部28を発泡層26の成形型にセットして、発
泡層26を成形すれば、インパネ23を製造することが
できる。
【0041】つぎに、このインパネ23を車両に組み付
けて、車両にエアバッグ装置Mを装着する作業を説明す
れば、まず、エアバッグ装置Mを組み立てる。エアバッ
グ装置Mの組み立ては、各ボルト13aを開口部11a
の周縁から突出させるように、エアバッグ11内にリテ
ーナ13を収納させ、エアバッグ11を折り畳む。つい
で、各ボルト13aを突出させるように、ディフューザ
ー15・上ケース20・下ケース21を順次組み付け
て、各ボルト13aにナット13bを螺合させ、さら
に、インフレーター17を下ケース21内に収納保持さ
せる。
【0042】その後、本体部28の設けられた図示しな
い取付部を利用して、インパネ23を車両のボディ1に
取付固定するとともに、エアバッグ装置Mをインパネ2
3の裏面側に配置させるとともに、周壁部32内に下方
から上ケース20の上部を押し込み、ケース19の前・
後パネル部20a・20cの連結部20b・20dを、
前側壁部33と後側壁部34の案内壁部35との連結孔
33a・35a周縁に係止させれば、ケース19をイン
パネ本体部28の周壁部32に連結させることができ
る。
【0043】そして、ケース19の取付ブラケット21
aを、リンフォース2から延びる取付ブラケット3にボ
ルト4・ナット5止めすれば、エアバッグ装置Mを車両
に装着することができる。
【0044】その後、インフレーター17が作動して、
エアバッグ11内に膨張用ガスが流入されれば、エアバ
ッグ11は、破断予定部31を破断させて、蓋部30を
開かせ、突出方向Yに沿ってインパネ23から突出し、
大きく展開膨張することとなる。
【0045】この時、実施形態のインパネ23では、後
側壁部34が、蓋部30周縁からエアバッグ11の突出
方向Yに沿って突出する案内壁部35を備えており、案
内壁部35が、展開膨張時のエアバッグ11の案内を行
なうこととなる。そして、この案内壁部35は、面状に
形成されているため、従来の複数のリブの端面でエアバ
ッグを案内する場合に比べて、案内面積が広くなり、円
滑に、エアバッグ11を案内することができる。
【0046】また、後側壁部34を成形する表面側・裏
面側割型42・46は、その型開き方向Xが、展開膨張
時のエアバッグ11の突出方向Yより車両の後方側へ傾
斜させた方向であり、案内壁部35は、エアバッグ11
の突出方向Yに沿って形成されていても、型開き方向X
に対してアンダカットとならず、連結壁部36とととも
に、表裏を表面側・裏面側割型42・46の型面43・
47で、支障なく成形可能となる。
【0047】したがって、実施形態のインパネ23で
は、蓋部30周縁の裏面側に突出する四角筒形状の周壁
部32における後側壁部34を、スライドコア49を利
用することなく成形しても、展開膨張時のエアバッグ1
1の案内を円滑に行なうことができる。
【0048】勿論、実施形態では、前側壁部33の蓋部
30に近い元部33c側も、エアバッグ11の突出方向
Yに沿って突出しており、展開膨張時のエアバッグ11
の案内を円滑に行なうことができる。
【0049】そして、実施形態では、案内壁部35に、
内周面35bにおける上縁35c側を型開き方向Xに沿
わせて、表面側割型42の型面43によって成形される
連結孔35aが設けられ、それらの連結孔35aを利用
して、ケース19を案内壁部35に連結させるように構
成されている。
【0050】そのため、インパネ23の後側壁部34
が、エアバッグ11の突出方向Yに沿った案内壁部35
によってケース19と連結され、蓋部30の周縁が、案
内壁部35を間にして、強固に、ケース19に保持され
ることから、エアバッグ11の展開膨張時、蓋部30に
エアバッグ11の突出方向Yに押上力が作用しても、蓋
部30が、その押圧力を的確に受けて、円滑に開くこと
となる。さらに、ケース19と案内壁部35との連結
時、連結孔35aを有した案内壁部35自体に沿わせて
ケース19を配置できるため、連結作業を円滑に行なえ
る。そして勿論、連結孔35aは、スライドコアを利用
しなくとも、成形できることから、インパネ本体部28
を成形する成形型41の型構造を複雑にせず、その成形
型41の型費の上昇も抑えることができる。
【0051】なお、実施形態では、案内壁部35の連結
孔35aの成形を、表面側割型42の凸部44によって
成形する場合を示したが、スライドコアを利用すること
なく成形できれば、裏面側割型46に所定の凸部を設
け、その凸部で成形したり、あるいは、割型42・46
の両者に設けた凸部で、成形するようにしても良い。
【0052】また、実施形態では、後側壁部34に、案
内壁部35と連結壁部36とを前後方向に沿って連結す
るリブ37が設けられている。そのため、案内壁部35
の剛性が高まり、一層、エアバッグ11を円滑に突出さ
せることができる。そして勿論、リブ37は、前後方向
に沿って形成されているため、スライドコアを利用しな
くとも、型成形できることから、インパネ本体部28を
成形する成形型41の型構造を複雑にせず、その成形型
41の型費の上昇も抑えることができる。
【0053】さらに、実施形態では、前側壁部33の連
結孔33aが、スライドコア49により成形可能である
ため、インパネ本体部28の成形後、連結孔33aを後
加工で設けなくとも良いことから、インパネ23の製造
工数・コストを低減することができる。勿論、この連結
孔33aの成形は、スライドコア49を利用することな
く成形できれば、裏面側割型46に所定の凸部を設け、
その凸部で成形したり、あるいは、スライイドコア49
と割型46との両者に設けた凸部で、成形するようにし
ても良い。
【0054】また、実施形態では、エアバッグ11に押
されて開く蓋部30が、1枚の場合を示したが、上方か
ら見て、破断予定部31をH字形状に配設して、エアバ
ッグ11の展開膨張時にそれぞれ前後に開く2枚の蓋部
を配設させても良い。
【0055】さらに、実施形態では、蓋部30の裏面側
周縁から突設される周壁部32として、周方向に連続し
た四角筒形状のものを例示したが、周壁部32は、ケー
ス19と連結可能であれば、各壁部33・34・38・
39相互が適宜分断されて、構成されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すインパネの斜視図で
ある。
【図2】同実施形態の使用状態を示す縦断面図であり、
図1のII−II部位を示す。
【図3】同実施形態の使用状態を示す断面図であり、前
側壁部付近の拡大断面図である。
【図4】同実施形態のインパネ本体部における蓋部付近
を示す拡大斜視図である。
【図5】同実施形態のインパネ本体部を成形する成形型
の型締め時の状態を示す断面図である。
【図6】同実施形態のインパネ本体部を成形する成形型
の型開き時の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11…エアバッグ、 19…ケース、 23…(インストルメントパネル)インパネ、 24…装飾部、 28…本体部、 29…一般部、 30…蓋部、 32…周壁部、 33…前側壁部、 33a…連結孔、 34…後側壁部、 35…案内壁部、 35a…連結孔、 36…連結壁部、 37…リブ、 41…成形型、 42…表面側割型、 46…裏面側割型、 49…スライドコア、 X…型開き方向、 Y…(エアバッグ)突出方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須山 博史 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 中野 明雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA07 BB01 BC07 BC30 BD04 3D054 AA14 BB09 BB10 BB23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側の装飾部と、該装飾部の裏面側に
    配置される合成樹脂製の本体部と、を備えて構成され、 前記本体部が、 折り畳まれたエアバッグを覆って、該エアバッグの展開
    膨張時に開く蓋部と、該蓋部周縁の裏面側における前後
    左右から突設されて、前記エアバッグを収納するケース
    と連結される周壁部と、を備えるとともに、 型開き方向を、展開膨張時の前記エアバッグの突出方向
    より車両の後方側へ傾斜させた方向として、前記本体部
    の表面側を成形する表面側割型と、前記本体部の裏面側
    を成形する裏面側割型と、を備えて構成される成形型を
    使用して、成形され、 さらに、前記周壁部の後部側の後側壁部が、前記表面側
    ・裏面側割型の型面のみによって、成形されているエア
    バッグ用蓋部を備えたインストルメントパネルであっ
    て、 前記後側壁部が、前記蓋部周縁から前記エアバッグの突
    出方向に沿って面状に突出する案内壁部と、該案内壁部
    の先端から前記型開き方向に沿って前記本体部の一般部
    側に延びる連結壁部と、から構成されていることを特徴
    とするエアバッグ用蓋部を備えたインストルメントパネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記案内壁部が、前記ケースと連結可能
    な連結孔を備えて構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のエアバッグ用蓋部を備えたインストルメン
    トパネル。
  3. 【請求項3】 前記後側壁部が、前記案内壁部と前記連
    結壁部とを前後方向に沿って連結するリブを備えて構成
    されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2
    に記載のエアバッグ用蓋部を備えたインストルメントパ
    ネル。
JP11087112A 1999-03-29 1999-03-29 エアバッグ用蓋部を備えたインストルメントパネル Withdrawn JP2000280848A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007062449A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Daikyoo Nishikawa Kk エアバッグドア部付き車両用内装品
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CN112793693A (zh) * 2020-12-29 2021-05-14 徐州俊宏电子科技有限公司 一种新型电动车专用的具有防护功能的智能仪表

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