JPH05162603A - エアバツグ装置 - Google Patents

エアバツグ装置

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JPH05162603A
JPH05162603A JP3330487A JP33048791A JPH05162603A JP H05162603 A JPH05162603 A JP H05162603A JP 3330487 A JP3330487 A JP 3330487A JP 33048791 A JP33048791 A JP 33048791A JP H05162603 A JPH05162603 A JP H05162603A
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光 安藤
Yuji Kuriyama
雄治 栗山
Shoji Sakaida
昭二 境田
Takashi Kato
孝 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバツグの拡開時に開く蓋部とその周囲の
部位との見切りを良好にすることができるとともに、構
成部品数と組付工数とを低減できるエアバツグ装置を提
供すること。 【構成】 所定時拡開するエアバツグ1を覆う蓋体10
が、エアバツグの拡開に伴なつて開く蓋部12と、蓋部
を保持する本体11と、からなる。蓋体10は、基材1
3上に表皮14を配設させてなる一体成形品からなり、
蓋部の周縁と本体との接続部位に、エアバツグの拡開
時、本体11から蓋部12を分離させる破断予定部18
と、本体11と蓋部12との連結状態を維持するヒンジ
部17と、を備える。破断予定部18では、基材13
が、分離可能な脆弱部13aを備え、表皮14が、脆弱
部13aの部位で分離している。ヒンジ部17では、基
材13と表皮14とが、本体11側から蓋部12側にか
けて連続して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の助手席前方
のインストルメントパネルやサイドドアやステアリング
ホイール等に配置され、エアバツグを所定時拡開させる
エアバツグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、助手席用エアバツグ装
置では、実開昭63−111353号公報に記載されて
いるように、エアバツグを覆う蓋部が、インストルメン
トパネル(以下、インパネとする)に設けられた開口部
に、ヒンジや、所定時破断して蓋部を開き可能とするブ
レークアウエイ手段を、利用して、配置されていた。
【0003】しかし、このように、ヒンジやブレークア
ウエイ手段を利用して、蓋部をインパネに組み付けてい
ては、エアバツグ装置の構成部品が増え、組付工数を増
大させてしまう。
【0004】また、ヒンジやブレークアウエイ手段を利
用して、別体の蓋部をインパネに組み付けるため、各々
の部品の寸法精度や組付精度の誤差により、蓋部とイン
パネとの見切りが良好でない場合が生じてしまう。
【0005】この発明は、上述の課題を解決するもので
あり、エアバツグの拡開時に開く蓋部とその周囲の部位
との見切りを良好にすることができるとともに、構成部
品数と組付工数とを低減できるエアバツグ装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエアバツ
グ装置は、所定時拡開するエアバツグを覆う蓋体が、エ
アバツグの拡開に伴なつて開く蓋部と、該蓋部を保持す
る本体と、から構成されるエアバツグ装置であつて、前
記蓋体が、基材上に表皮を配設させてなる一体成形品か
ら構成されるとともに、前記蓋部の周縁と前記本体との
接続部位に、前記エアバツグの拡開時、前記本体から前
記蓋部を分離させる破断予定部と、前記本体と前記蓋部
との連結状態を維持するヒンジ部と、を配設させて構成
され、前記破断予定部において、前記基材が、分離可能
な脆弱部を備えるとともに、前記表皮が、前記脆弱部の
部位で分離されて構成され、前記ヒンジ部において、前
記基材と前記表皮とが、前記本体側から前記蓋部側にか
けて連続して形成されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の作用・効果】この発明に係るエアバツグ装置で
は、エアバツグの拡開時、破断予定部における基材の脆
弱部が破断して、ヒンジ部を中心に、蓋部が回転するよ
うに開き、エアバツグを蓋体上で大きく膨らませること
となる。なお、蓋部が開く際、表皮は、ヒンジ部におい
て蓋体の本体側から蓋部側にかけて連続し、破断予定部
において本体側から蓋部側にかけて分離されているた
め、表皮が蓋部の開き動作に影響を与えることは無い。
【0008】そして、蓋体は、破断予定部とヒンジ部と
を設けて、基材と表皮とから構成される一体成形品であ
り、エアバツグの拡開時に開く蓋部を別途本体に組み付
けなくとも良いことから、エアバツグ装置の構成部品数
を低減でき、エアバツグ装置の組付工数を低減させるこ
とができる。
【0009】また、エアバツグの拡開時に開く蓋部は、
破断予定部とヒンジ部とを介在させて本体と接続され、
連続している基材上に形成されて、本体とともに一体成
形されるものであるため、周囲の本体との見切りを良好
にすることができる。
【0010】したがつて、この発明に係るエアバツグ装
置では、エアバツグの拡開時に開く蓋部とその周囲の部
位との見切りを良好にすることができるとともに、構成
部品数と組付工数とを低減できる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0012】実施例のエアバツグ装置Mは、図3に示す
ように、自動車の助手席前方のインパネPに配設される
ものであり、インパネPを蓋体10とし、蓋体10に、
エアバツグ1の拡開時に開く蓋部12が形成されてい
る。
【0013】インパネPである蓋体10は、図1・2に
示すように、基材13上に表皮14を設けた一体成形品
から構成されている。表皮14は、表面側のスキン層1
5と基材13側の発泡層16とから構成されている。
【0014】表皮14は、スキン層15がTPO(オレ
フイン系熱可塑性エラストマー)、PVC(ポリ塩化ビ
ニル)、ウレタン等からなり、発泡層16がPP(ポリ
プロピレン)フオーム、PVCフオーム、ウレタンフオ
ーム等からなつて、両者を熱溶着させ、蓋体10の形状
に対応するように真空成形により賦形されて形成されて
いる。
【0015】基材13は、PPF(フイラー入りのポリ
プロピレン)、ポリエステル、TPO、ポリウレタン等
からなり、賦形させた表皮14を所定の成形型にセツト
し、スタンピング成形や射出成形等により形成されてい
る。
【0016】なお、基材13と表皮14との接着性の観
点から、表皮14の発泡層16がPPフオームの場合に
は、基材13はPPFやTPOを使用することが望まし
く、表皮14の発泡層16がPVCフオームの場合に
は、基材13はポリエステルを使用することが望まし
い。
【0017】そして、この蓋体10では、図1〜3に示
すように、蓋部12が開く際の本体11と蓋部12との
接続状態を維持するヒンジ部17と、蓋部12が開く際
の本体11と蓋部12とを分離させる破断予定部18
と、を備えて構成されている。破断予定部18は、蓋部
12の周縁のうち、蓋部12の正面から見て略U字形と
なる部位に配置され、ヒンジ部17は、蓋部12の周縁
の破断予定部18を除いた部位に配置されている。
【0018】そして、ヒンジ部17においては、基材1
3は、内部にアラミド繊維等からなる強靭なネツト・バ
ンド等の補強材19を埋設させて、本体11側から蓋部
12側にかけて連続した状態で形成されている。また、
表皮14も同様に、基材13側に侵入するような屈曲部
14aを有して、本体11側から蓋部12側にかけて連
続した状態で形成されている。
【0019】一方、破断予定部18においては、基材1
3には、本体11側と蓋部12側とが分離可能なよう
に、薄肉の脆弱部13aが形成され、表皮14には、基
材13側に押し下げられて分離する切り離し部14b・
14bが形成されている。
【0020】つぎに、この蓋体10の製造について説明
すると、まず、予め、スキン層15と発泡層16とを積
層させるとともに、真空成形してトリミングし、蓋体1
0の形状に対応した形状に表皮14を賦形しておく。
【0021】そして、所定形状に賦形した表皮14と補
強材19とを、図4・5に示すように、基材13の成形
型20の割型21・22にセツトするとともに、割型2
2上に所定の成形材料を貯溜させ(スタンピング成形の
場合である)、型締めして基材13を成形すれば、蓋体
10を製造することができる。
【0022】なお、表皮14をセツトする割型21に
は、図4・5に示すように、屈曲部14aや切り離し部
14b・14b間に挿入されて、屈曲部14a等の位置
決めを行なう突条21aが形成されている。しかし、こ
の突条21aが割型21に形成されていても、蓋体10
を成形型20から離型させれば、表皮14に発泡層16
が形成されており、その発泡層16の復元力で突条21
aが配設されていた隙間が埋まり、ヒンジ部17や破断
予定部18の表皮14に不要な隙間を生じさせることが
ない。
【0023】このように製造された蓋体10を、蓋体1
0の周縁等の所定位置に形成した図示しないブラケツト
等を利用して、車体に取り付け、蓋部12の裏面側に、
折り畳んだエアバツク1や図示しないインフレーターを
収納したケース2を配置させ、ケース2を車体に取り付
ければ、エアバツグ装置Mを車両に組み付けることがで
きる。
【0024】そして、図示しないインフレーターからの
ガスを供給されてエアバツグ1が拡開する際には、破断
予定部18における基材13の脆弱部13aが破断し
て、ヒンジ部17を中心に、蓋部12が回転するように
開き(図1の二点鎖線参照)、エアバツグ1を蓋体10
上で大きく膨らませることとなる。
【0025】なお、蓋部12が開く際、表皮14は、ヒ
ンジ部17において蓋体10の本体11側から蓋部12
側にかけて連続し、また、破断予定部18において本体
11側から蓋部12側にかけて分離されているため、表
皮14が蓋部12の開き動作に影響を与えることは無
い。
【0026】そして、蓋体10は、破断予定部18とヒ
ンジ部17とを設けて、基材13と表皮14とから構成
される一体成形品であり、エアバツグ1の拡開時に開く
蓋部12を別途本体11に組み付けなくとも良いことか
ら、エアバツグ装置Mの構成部品数を低減でき、エアバ
ツグ装置Mの組付工数を低減させることができる。
【0027】また、エアバツグ1の拡開時に開く蓋部1
2は、破断予定部18とヒンジ部17とを介在させて本
体11と接続され、連続している基材13上に形成され
て、本体11とともに一体成形されるものであるため、
周囲の本体11との見切りを良好にすることができ、既
述の発明の作用・効果の欄で述べたと同様の効果を奏す
る。
【0028】なお、実施例では、ヒンジ部17における
基材13にアラミド繊維等のネツト・バンド等の補強材
19を埋設した蓋体10を示したが、補強材19として
は、他に、可撓性を有する厚さのアルミニウム板等の金
属板を、本体11から蓋部12にかけてビス止めするも
のでも良く、さらに、基材13の肉厚を厚くするだけで
も良い。
【0029】また、実施例では、破断予定部18の基材
13に設ける脆弱部13aとして、基材13を薄肉にす
る構成のものを示したが、破断予定部18の表皮14が
分離されているため、破断予定部18の基材13の肉厚
を周囲の基材13の肉厚と同一にして構成しても、破断
強度がその部位で弱くなり、さらに、別途、脆弱な部材
を基材13の成形時にインサートして埋設させても良
く、脆弱部13aは基材13を薄肉にして構成するもの
に限らない。
【0030】さらに、実施例では、ヒンジ部17と破断
予定部18との表皮14の外観を良好にするため、共
に、表皮14がくぼんだ形状となる屈曲部14aと切り
離し部14b・14bとを示したが、ヒンジ部17にお
いて、表皮14に屈曲部14aを設けず、表皮14を平
面状に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図であり、図3
のI−I部位を示す。
【図2】同実施例の断面図であり、図3のII−II部位を
示す。
【図3】同実施例の蓋体を示す斜視図である。
【図4】同実施例の蓋体を成形する状態を示す断面図で
ある。
【図5】同実施例の蓋体を成形する状態を示す他の断面
図である。
【符号の説明】
1…エアバツグ、 10…蓋体、 11…本体、 12…蓋部、 13…基材、 13a…脆弱部、 14…表皮、 17…ヒンジ部、 18…破断予定部、 M…エアバツグ装置。
フロントページの続き (72)発明者 境田 昭二 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 加藤 孝 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定時拡開するエアバツグを覆う蓋体
    が、エアバツグの拡開に伴なつて開く蓋部と、該蓋部を
    保持する本体と、から構成されるエアバツグ装置であつ
    て、 前記蓋体が、基材上に表皮を配設させてなる一体成形品
    から構成されるとともに、前記蓋部の周縁と前記本体と
    の接続部位に、前記エアバツグの拡開時、前記本体から
    前記蓋部を分離させる破断予定部と、前記本体と前記蓋
    部との連結状態を維持するヒンジ部と、を配設させて構
    成され、 前記破断予定部において、前記基材が、分離可能な脆弱
    部を備えるとともに、前記表皮が、前記脆弱部の部位で
    分離されて構成され、 前記ヒンジ部において、前記基材と前記表皮とが、前記
    本体側から前記蓋部側にかけて連続して形成されている
    ことを特徴とするエアバツグ装置。
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