JP2019206612A - ブロックポリマー - Google Patents

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Abstract

【課題】分子量分散度が高い新規ブロックポリマーの提供。【解決手段】(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)が連結されたブロックポリマーであり、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の分子量分散度が1.25以上であることを特徴とするブロックポリマー。【選択図】なし

Description

本発明は(メタ)アクリル樹脂ユニットと、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニットとを複合してなるブロックポリマーに関するものである。
ブロックポリマーは、一般に溶解性などのある特定の物性について性質の異なる複数のポリマーユニットを連結させた構造体であり、溶液中でのミセル形成やバルク中での相分離構造形成などの特性を利用して、粘接着剤やエラストマー、機能性顔料分散剤、相溶化剤、ドラッグデリバリーシステムなどの分野で広く検討されている。
そのようなポリマーユニットとしては、モノマー選択の自由度が大きく、かつリビング重合法を用いることで比較的簡便にブロックポリマー構造を得られることから、アクリル系材料が好適に用いられており、2〜3種類の異なるアクリルユニット同士を連結させたジブロックポリマーやトリブロックポリマーなどのアクリル系ブロックポリマーが利用されている。
しかしながら、リビング重合法で得られるアクリル系のブロックポリマーは、製法上の特性から一般的にアクリルユニット同士のブロック構造のみに限定され、アクリル以外のポリマーユニットとの複合は困難であった。
一方で、例えば特許文献1には、リビング重合法で得られるアクリル重合体に新たな付加価値をつける目的で、アクリルユニットの末端に官能基を導入する手法が開示されている。この様な手法を用いることで、アクリルユニットの末端に導入された官能基を起点に、アクリル以外のポリマーユニットと連結できる可能性はあるものの、リビング重合法の多くは製造プロセスが複雑であり、また触媒である重金属やハロゲン化合物の効果的な除去が困難であるため、利用できる用途が限定されていた。
またリビング重合法で得られるアクリルポリマーは、通常のフリーラジカル重合と比較して分子量分散度が1.0〜1.2と狭いことを特徴とするが、例えば顔料のような粒径に分布があるフィラーの分散や、高い接着性を必要とする粘着剤用途では、しばしば分子量分散度が狭過ぎることに由来するポリマー構造の均一性や、それに起因するミクロ相分離能の高さが、分散性不良や接着力不良の原因となる場合があり、分子量分散度が高いブロックポリマーの特性が期待されていた。
特開2009−215472
本発明は(メタ)アクリル樹脂ユニットと、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニットとを複合してなる新規なブロックポリマーを提供することを目的とする。
本発明は、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)が連結されたブロックポリマーであり、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の分子量分散度が1.25以上であることを特徴とするブロックポリマーに関する。
また、本発明は、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)が、アミド結合および/またはイミド結合により連結されてなることを特徴とする前記ブロックポリマーに関する。
また、本発明は、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の末端部に導入された連鎖移動剤残基により、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)とのアミド結合および/またはイミド結合が形成されてなることを特徴とする前記ブロックポリマーに関する。
また、本発明は、連鎖移動剤が2−メルカプトコハク酸であることを特徴とする前記ブロックポリマーに関する。
また、本発明は、トリブロックポリマーであることを特徴とする前記ブロックポリマーに関する。
また、本発明は、前記ブロックポリマーと基材からなる積層体に関する。
本発明により、分散剤、相溶化剤、接合剤、光学材料、電子材、医療材料等への利用が期待できる、(メタ)アクリル樹脂ユニットと、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニットとを複合してなる新規なブロックポリマーを提供することができた。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に特定されない。
本発明の(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)と、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)とを複合してなるブロックポリマーは、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)とが連結されたブロックポリマーであり、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の分子量分散度が1.25以上であれば特に制限なく、各ユニットはそれぞれ2種以上を用いることができる。ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)としては、分子中にウレタン結合および/またはウレア結合を有し、かつ末端に水酸基、アミノ基、イソシアナト基のいずれかを有する重合体であれば特に制限はない。
ブロックポリマーの様式としては、ジブロックポリマーやトリブロックポリマーの他、マルチブロックポリマーであっても構わないが、反応を容易に制御できるためジブロックポリマーまたはトリブロックポリマーが好ましい。
ブロックポリマーを構成する各ユニットの成分としては、例えば公知の(メタ)アクリル重合に用いられる(メタ)アクリルモノマーや、公知のポリウレタンおよびポリウレタンウレア、およびポリウレア合成に用いられるポリオールやポリアミン、およびポリイソシアネート等を用いることができる。
(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)と、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)の連結方法としては特に制限はないが、好ましくはアミド結合および/またはイミド結合による連結である。より好ましくは、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の末端部に導入された連鎖移動剤残基により、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)との間にアミド結合および/またはイミド結合が形成されてなるものである。連鎖移動剤としては、分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物が好ましい。
分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物としては、以下の例に限定されないが、具体的には2−メルカプトコハク酸、2−メルカプトグルタル酸、2,2−メチレンビス(チオグリコール酸)、2,3−ジメルカプトコハク酸、4,5−ジメルカプトフタル酸等が挙げられ、中でも2−メルカプトコハク酸を用いることが特に好ましい。
連鎖移動剤の残基を用いた連結方法としては、例えば2−メルカプトコハク酸を用いた公知の連鎖移動重合反応により(メタ)アクリルモノマーを重合した後に、2−メルカプトコハク酸残基の2つのカルボキシル基を公知の酸無水物化反応により酸無水物化して片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル重合体とし、この得られた片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル重合体中の酸無水物基と、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)中の水酸基、アミノ基、イソシアナト基のいずれかとを反応させることで、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)のブロックポリマーを得ることができる。
酸無水物基を連結部位として用いると、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)との連結がアミド結合またはイミド結合の様式となり、エステル結合などと比較して化学的に安定となるため好ましい。
連鎖移動剤を用いたアクリル重合反応としては、公知のチオール化合物を用いた連鎖移動反応を利用することができ、例えば(メタ)アクリルモノマーと連鎖移動剤の存在下、ラジカル重合開始剤を加え、60〜150℃程度の反応温度でラジカル重合反応を行うことで、連鎖移動剤残基を末端に有するアクリル重合体を得ることができる。反応は無溶剤下で行っても構わないが、粘度の制御が容易となることから溶剤を使用することが好ましい。
(メタ)アクリルモノマーとしては、以下の例には限定されないが、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等のアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類;
ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノアルキルエーテル等のアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレート類;
製品名で、サイラプレーンFM−0711、サイラプレーンFM−0721((以上、チッソ株式会社製)等のポリジメチルシロキサン(メタ)アクリレート類;
製品名で、ケミノックスFAAC−4、ケミノックスFAAC−6、ケミノックスFAMAC−4、ケミノックスFAMAC−6(以上、ユニマテック社製)、R−1110、R−1210、R−1420、R−1620、R−5210、R−5410、R−5610、M−1110、M−1210、M−1420、M−1620、M−5210、M−5410、M−5610(以上、ダイキン社製)、ライトアクリレートFA−108(共栄社化学社製)、ビスコート−3F、ビスコート−3FM、ビスコート−4F、ビスコート−8F、ビスコート−8FM(以上、大阪有機化学工業社製)等のフッ素含有(メタ)アクリレート類;
製品名で、マクロモノマーAA−6(メチルメタクリレート系マクロモノマー)、マクロモノマーAB−6(ブチル(メタ)アクリレート系マクロモノマー)、マクロモノマーAW−6S(イソブチル(メタ)アクリレート系マクロモノマー)、マクロモノマーAS−6(スチレン系マクロモノマー)、マクロモノマーAN−6S(スチレン/アクリロニトリル系マクロモノマー)、マクロモノマーAK−5(ジメチルシロキサン系マクロモノマー)(以上、東亞合成社製)等のビニル共重合系マクロモノマー類;
製品名で、ビスコート#150D(テトラヒドロフルフリルアルコールオリゴアクリレート)、ビスコート#190D(エトキシジエチレングリコールオリゴアクリレート)(以上、大阪有機化学工業社製)等の(メタ)アクリル酸多量体型(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレート類が挙げられ、これらの他に、ラジカル重合可能なスチレン、酢酸ビニル等も用いることができる。
これらの(メタ)アクリルモノマーは、使用する目的に合わせて適宜選択することができ、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等の有機過酸化物類;
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ系化合物類が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤としては、以下の例には限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、トルエン、キシレン、アニソール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルスルホキシド、m−クレゾール、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
得られたアクリル重合体の末端の連鎖移動剤残基である2つのカルボキシル基を酸無水物化する方法としては、以下の例には限定されないが、例えば、無水酢酸や2,6−ビス[(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニル)メチル]フェニルボロン酸などの分子内縮合触媒を用いて、分子内脱水縮合させることで得ることができる。また、触媒を使用せず、高温加熱条件で分子内脱水縮合させる方法を用いても良い。
(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の数平均分子量(Mn)は、使用する目的に合わせて適宜調整してよいが、溶解性や粘度の制御の観点から、好ましくは1,500〜100,000である。なお、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とは、導入された連鎖移動剤の残基を含むものとする。
(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の分子量分散度(Mw/Mn)は、1.25以上であり、好ましくは1.25〜5.0の範囲である。この範囲であれば溶解性や粘度の制御が容易となる。
ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)としては、分子中にウレタン結合および/またはウレア結合を有し、かつ末端に水酸基、アミノ基、イソシアナト基のいずれかを有する重合体であれば特に制限なく、具体的にはポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリウレア等が挙げられる。
ポリウレタンとしては、例えばポリオールとポリイソシアネートとを、水酸基とイソシアナト基のモル比(NCO/OH)が0.5〜2となる範囲で反応させることで得られる、末端に水酸基またはイソシアナト基を有するポリウレタンが挙げられ、ポリウレタンウレアユニットとしては、例えば前記のイソシアナト基を末端に有するポリウレタンとポリアミンとをアミノ基とイソシアナト基のモル比(NCO/NH2)が0.5〜2となる範囲で反応させることで得られる、末端にアミノ基またはイソシアナト基を有するポリウレタンウレアが挙げられ、ポリウレアとしては、例えばポリアミンとポリイソシアネートとをアミノ基とイソシアナト基のモル比(NCO/NH2)が0.5〜2となる範囲で反応させることで得られる、末端にアミノ基またはイソシアナト基を有するポリウレアが挙げられる。
ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)の製造方法としては特に制限されず、公知のウレタン化またはウレア化反応を使用することができる。反応は溶剤存在下で行ってもよく、無溶剤下であってもよい。また、反応を促進する触媒としてトリエチルアミン等の第三級アミン類を併用してもよい。
末端に水酸基を有するウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)と、片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)との連結方法としては、例えば溶剤存在下で、50℃〜150℃の任意の温度で加熱する方法が挙げられる。
末端にアミノ基を有するウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)と、片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)との連結方法としては、例えば溶剤存在下で、15℃〜100℃の任意の温度で加熱する方法が挙げられる。さらに結合部を脱水環化してイミド化する方法としては、公知の熱的イミド化法や化学的イミド化法を利用でき、例えば熱的イミド化法では、溶剤を含むブロックポリマー溶液を基材に塗布し、溶剤を除去して乾燥塗膜を得た後に、150〜250℃の高温で加熱することで容易にイミド化することができる。化学的イミド化法では、例えば溶剤を含むブロックポリマー溶液に、ピリジンまたはトリエチルアミン等の塩基と無水酢酸を、原料のジアミンに対してそれぞれ2モル当量以上10当量未満を加え、0〜50℃で環化反応を行うことでイミド化することができる。
末端にイソシアナト基を有するウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)と、片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)との連結方法としては、例えば溶剤存在下で、50〜250℃、好ましくは100℃〜200℃の任意の温度で加熱する方法が挙げられる。イミド化を促進する触媒として第三級アミン類を併用してもよい。
ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)の数平均分子量(Mn)は、使用する目的に合わせて適宜調整してよいが、好ましくは数平均分子量(Mn)として1,000〜500,000、より好ましくは2,000〜100,000の範囲であり、この範囲であれば溶解性や粘度の制御が容易となる。
ポリオールとしては代表的なものとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィン系ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、酸化メチレン、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン/プロピレン)グリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。また、ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオールあるいはこれらの混合物の縮合によるポリエーテルポリオール類等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、以下の例に限定されないが、例えば、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、グルタル酸、1、4−シクロヘキシルジカルボン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸等の二塩基酸と、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3,5−トリメチルペンタンジオール、2、4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,12−オクタデカンジオール、1,2−アルカンジオール、1,3−アルカンジオール、1−モノグリセライド、2−モノグリセライド、1−モノグリセリンエーテル、2−モノグリセリンエーテル、ダイマージオール、水添ダイマージオール等のジオールとのエステル化反応により得られる縮合物、
前記ジオールを開始剤として得られるカプロラクトン重合物、バレロラクトン重合物、メチルバレロラクトン重合物、乳酸重合物、ひまし油脂肪酸重合物等のポリエステルジオール類が挙げられる。
分岐構造を持たせる目的で、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子内に3つ以上の水酸基を有する化合物を併用しても構わない。
ポリカーボネートポリオールとしては、以下の例に限定されないが、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジアリールカーボネート等のジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネート類と、前記ジオールとの炭酸エステル化反応より得られるポリカーボネートジオール類が挙げられる。
ポリオレフィン系ポリオールとしては、以下の例に限定されないが、例えば水酸基含有ポリブタジエン、水添した水酸基含有ポリブタジエン、水酸基含有ポリイソプレン、水添した水酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有塩素化ポリプロピレン、水酸基含有塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、従来のウレタン化反応で使用される公知の芳香族、脂肪族、脂環族イソシアネート等を使用することができ、以下の例に限定されないが、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;
テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;
イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミンとしては、少なくとも2つの第一級および/または第二級アミノ基を有するポリアミンであればポリウレア等の合成時に鎖延長剤として従来から使用されている公知のものを使用することができ、以下の例に限定されないが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N,2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン、N−イソプロピル−1,3−ジアミノプロパン、N−ラウリル−1,3−プロパンジアミン等のジアミン類が挙げられる。
分岐構造を持たせる目的で、メタントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ブタン−1,1,4,4,−テトラアミン等を併用しても構わない。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤としては、以下の例に限定されないが、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、キシレン、アニソール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルスルホキシド、m−クレゾール、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。また、ウレア結合を形成する反応においては、さらにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤を用いることもできる。これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
触媒としては第三級アミン類等を用いることができ、具体的にはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、イミダゾール、ピリジン、キノリン、及びイソキノリンなどが挙げられる。
ブロックポリマー中における(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の割合は、使用する目的に合わせて適宜調整してよいが、好ましくはブロックポリマー100重量%中、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)が10〜80重量%である。この範囲であると、ブロックポリマー化することによる種々の効果を期待できる。
基材への塗布方法としては、特に制限されないが、例えば、バーコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、リバースコーティング、ダイティング、スプレーコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティング、リップコーティング、エアーナイフコーティング、ディッピング等を用いる事ができる。
基材としては、シリコンウエハ、金属、金属酸化物、セラミックス、樹脂フィルム等を用いる事ができる。
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」をそれぞれ表す。
なお、実施例中の樹脂固形分濃度、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分散度(PDI)、酸無水物価、アミン価の測定方法は次の通りである。
<樹脂固形分濃度>
JISK5601−1−2に準拠し、加熱温度150℃、加熱時間20分で測定した時の加熱残分を樹脂固形分濃度(%)とした。
<数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分散度(PDI)>
RI検出器を装備したGPC(Shodex社製、GPC−104)にて、カラムとしてShodexGPCLF−604(Shodex社製)、展開溶媒にTHFを用いた時のポリスチレン換算分子量を用いて、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を測定し、分子量分散度(PDI=Mw/Mn)を算出した。また、樹脂の末端にアミノ基を有する場合は、前処理として両末端のアミノ基をすべてα,α−ジメチル−3−イソプロペニルベンジルイソシアナートと反応させた後、同様の測定を行った。
<酸無水物価測定>
酸無水物価は、以下のようにして求められる。具体的には、片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル重合体をa(g)秤量した後にキシレン中に溶解させ、酸無水物基の当量以上のオクチルアミンをb(mmol)添加することで酸無水物基と1級アミノ基を反応させた。その後、室温まで冷却し、残存するオクチルアミン量を、0.1Mエタノール性過塩素酸を用いて滴定することにより定量した。滴定量をc(ml)とすると、以下の式から片末端に酸無水物基を有する(メタ)アクリル重合体の酸無水物価Xが求められる。
X=(b−0.1×c)/a
<アミン価測定>
アミン価は、以下のようにして求められる。具体的には、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニットの溶液約3gをフラスコに計り取り、メタノール50mlを加え溶解し、0.1mol/lの塩酸標準溶液を用い電位差滴定法によって滴定し、得られた中和点から下記式により算出した。
アミン価=a×f×5.61/(s×w)
a:0.1mol/l塩酸溶液の使用量(ml)
f:0.1mol/l塩酸溶液の力価
s:ポリウレタンウレア樹脂溶液(g)
w:樹脂固形分濃度(%)
実施例中で使用する化合物の略称は、次の通りである。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
BA:ノルマルブチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
AIBN:2,2−アゾビスイソブチロニトリル
IPA:イソプロピルアルコール
THF:テトラヒドロフラン
(合成例1)<(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−1)の合成>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、PGMEA832部、MMA800部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器を80℃に加熱して、2−メルカプトコハク酸24.0部、AIBN8.0部を添加し、12時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認した。
得られた溶液を50℃まで冷却した後、無水酢酸16.3部を反応容器に仕込み、100℃で9時間反応させた。酸無水物価の測定で、95%以上の連鎖移動剤の末端ジカルボン酸が酸無水物化するまで反応させた。得られた(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−1)の溶液は、樹脂固形分濃度が50%であり、数平均分子量は5,000、重量平均分子量は9,000、分子量分散度は1.8であった。
(合成例2)<(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−2)の合成>
2−メルカプトコハク酸、無水酢酸の配合量をそれぞれ40.0部、27.2部に変更した以外は、合成例1と同様の操作を行った。得られた(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−2)の溶液は、樹脂固形分濃度が50%であり、数平均分子量は3,000、重量平均分子量は4,500、分子量分散度は1.5であった。
(合成例3)<(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−3)の合成>
(メタ)アクリルモノマーをMMAからBAに変更した以外は、合成例1と同様の操作を行った。得られた(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−3)の溶液は、樹脂固形分濃度が50%であり、数平均分子量は5,000、重量平均分子量は9,500、分子量分散度は1.9であった。
(合成例4)<(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−4)の合成>
(メタ)アクリルモノマーをMMAからBAに変更した以外は、合成例2と同様の操作を行った。得られた(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−4)の溶液は、樹脂固形分濃度が50%であり、数平均分子量は3,000、重量平均分子量は4,500、分子量分散度は1.5であった。
(合成例5)<ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−1)の合成>
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ポリエステルジオールとしてアジピン酸と1,2−プロパンジオールの重縮合物(数平均分子量2000)366.7部、イソホロンジイソシアネート96.6部を仕込み、窒素気流下、90℃で6時間反応させイソシアナト基を有するポリウレタンを得た。次いで、得られたイソシアナト基を有するポリウレタンに酢酸エチル198.6部を加えて、イソシアナト基を有するポリウレタンの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン46.7部、酢酸エチル515.0部、IPA476.4部からなる混合物に、前記イソシアナト基を有するポリウレタンの溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−1)の溶液を得た。得られたウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−1)の溶液は、樹脂固形分濃度30重量%、樹脂固形分のアミン価は5.6mgKOH/樹脂1g、数平均分子量16,200であった。
(合成例6)<ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−2)の合成>
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ポリオール(製品名:「クラレポリオールP−2010」、数平均分子量2000、クラレ社製)456.1部、イソホロンジイソシアネート100.1部を仕込み、窒素気流下、90℃で6時間反応させイソシアナト基を有するポリウレタンを得た。次いで、得られたイソシアナト基を有するポリウレタンに酢酸エチル238.4部を加えて、イソシアナト基を有するポリウレタンの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン43.8部、酢酸エチル513.0部、IPA648.6部からなる混合物に、前記イソシアナト基を有するポリウレタンの溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−2)の溶液を得た。得られたウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−2)の溶液は、樹脂固形分濃度30重量%、樹脂固形分のアミン価は5.3mgKOH/樹脂1g、数平均分子量17,000であった。
(実施例1)<ブロックポリマー(AB−1)>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A−1)の溶液100.0部、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−1)の溶液270.0部、THF66.7部を仕込み窒素ガスで置換した。反応容器を70℃に加熱し、赤外吸収スペクトル測定により酸無水物基に由来する1850cm−1の吸収の消失を確認して反応を終了した。得られたブロックポリマー(AB-1)の数平均分子量は27,600であり、溶液の樹脂固形分濃度は30%であった。
(実施例2〜4)<ブロックポリマー(AB−2)〜(AB−4)>
(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の溶液とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)の溶液の配合量を表1の通り変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ブロックポリマー(AB−2)〜(AB−4)を得た。得られたブロックポリマー(AB−2)〜(AB−4)の数平均分子量、および得られたブロックポリマー(AB−2)〜(AB−4)溶液の樹脂固形分濃度を表1に示す。
Figure 2019206612
<ブロックポリマーの評価>
ブロックポリマーの形成を確認するために、実施例1〜4で得られたブロックポリマーの溶液、および合成例1〜6で得られた(メタ)アクリル樹脂ユニット、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニットの樹脂溶液について次のような溶解性試験を行った。判定結果を表2に示す。
(溶解性)
得られた樹脂溶液を樹脂の固形分濃度が1%となるようにアセトニトリル、またはトルエンで希釈し、以下の評価基準でアセトニトリル、またはトルエンへの溶解性を判定した。
○:完全に溶解している。
△:沈殿、凝集物が僅かに発生している。
×:不溶である。
Figure 2019206612
実施例1、2で得られたトリブロックポリマーおよび合成例1、2で得られた(メタ)アクリル樹脂ユニットはいずれもアセトニトリルに可溶であり、これに対して合成例5で得られたウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−1)はアセトニトリルに不溶であることから、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−1)が、(メタ)アクリル樹脂ユニットと連結した効果によって、アセトニトリルへ可溶化したことが確認できた。同様に、実施例3、4で得られたトリブロックポリマーおよび合成例3、4で得られた(メタ)アクリル樹脂ユニットはいずれもトルエンに可溶であり、これに対して合成例6で得られたウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−2)はトルエンに不溶であることから、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B−2)が、(メタ)アクリル樹脂ユニットと連結した効果によって、トルエンへ可溶化したことが確認できた。

Claims (6)

  1. (メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)が連結されたブロックポリマーであり、(メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の分子量分散度が1.25以上であることを特徴とするブロックポリマー。
  2. (メタ)アクリル樹脂ユニット(A)とウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)が、アミド結合および/またはイミド結合により連結されてなることを特徴とする請求項1記載のブロックポリマー。
  3. (メタ)アクリル樹脂ユニット(A)の末端部に導入された連鎖移動剤残基により、ウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂ユニット(B)とのアミド結合および/またはイミド結合が形成されてなることを特徴とする請求項2記載のブロックポリマー。
  4. 連鎖移動剤が2−メルカプトコハク酸であることを特徴とする請求項3記載のブロックポリマー。
  5. トリブロックポリマーであることを特徴とする請求項1〜4記載のブロックポリマー。
  6. 請求項1〜5記載のブロックポリマーと基材からなる積層体。















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