JPH0925324A - アクリル・ウレタン共重合体及びその製造方法、並びにそれを用いた一液型塗料組成物及び二液型塗料組成物 - Google Patents

アクリル・ウレタン共重合体及びその製造方法、並びにそれを用いた一液型塗料組成物及び二液型塗料組成物

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JPH0925324A
JPH0925324A JP7196989A JP19698995A JPH0925324A JP H0925324 A JPH0925324 A JP H0925324A JP 7196989 A JP7196989 A JP 7196989A JP 19698995 A JP19698995 A JP 19698995A JP H0925324 A JPH0925324 A JP H0925324A
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実純 長井
Koichi Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メルカプト基含有ウレタンプレポリマーにビ
ニル系化合物を反応させるアクリル・ウレタン共重合
体、及びその製造方法である。またメルカプト基含有ウ
レタンプレポリマーに活性水素基含有ビニル系化合物を
反応させて得られる活性水素基含有アクリル・ウレタン
共重合体、及びその製造方法である。そして、これらの
アクリル・ウレタン共重合体を使用した一液型又は二液
型塗料組成物である。 【効果】 柔軟性、伸張性、強度などに優れた熱可塑性
のアクリル・ウレタン共重合体の製造方法を提供できる
だけでなく、更に柔軟性、伸張性、強度などの他に耐候
性などの耐久性や耐溶剤性にも優れた一液型塗料及び二
液型塗料、並びにそれに使用するアクリル・ウレタン共
重合体及びその製造方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟性に富み強靭で耐
久性などに優れた一液型塗料及び二液型塗料の成分とし
て使用するのに適したアクリル・ウレタン共重合体及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料に使用されるアクリル・ウレ
タン共重合体は、アクリル樹脂とウレタン樹脂(プレポ
リマー)とを別個につくり、すなわち、アクリル樹脂に
は1分子中に複数の水酸基を持たせ、ウレタン樹脂には
アクリル樹脂の水酸基と反応し得るイソシアネート基を
複数持たせ、使用時にこの両者を混合し、塗布後にアク
リル樹脂の水酸基とウレタン樹脂のイソシアネート基が
反応し、その結果生じたウレタン結合を通してアクリル
樹脂とウレタン樹脂が化学的に結合する、いわゆる二液
混合型が主流となっていた。このときアクリル樹脂とウ
レタン樹脂とが相溶して均一相を形成することが必要条
件であるが、元来、アクリル樹脂とウレタン樹脂は相溶
し難く、均一相を形成する条件を満たすには、いずれの
樹脂も極めて限られた成分組成によらざるを得ず、その
結果、形成されるアクリル・ウレタン共重合体の性能に
も限界があった。
【0003】これを改善するため、アクリル・ウレタン
多層構造体に関する多くの研究があり、なかでもアクリ
ル・ウレタングラフト共重合体が最も実効的で、その製
法も知られている。例えば、Polym.,Bul
l.,8,239(1982)には、片方の分子末端に
ジオール基を持つアクリルマクロモノマーを合成し、こ
れをポリウレタン原料の一つとして反応を行なう方法が
開示されている。具体的には、(1個のメルカプト基と
2個の水酸基を持つ)チオグリセリンを連鎖移動剤とし
てメチルメタクリレートの重合反応を行ない、片末端に
ジオール基を持つポリメチルメタクリレートをつくり、
次にこれと両末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーとを重付加反応させて、アクリルグラフト
型セグメント化ポリウレタンを得ている。
【0004】この方法に類似した最近の技術として、特
開平6−100653号公報には、アクリルグラフトポ
リウレタン化合物及びその製造方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このア
クリルグラフトポリウレタン化合物には2つの問題点が
ある。その一は、上記アクリルグラフトポリウレタン化
合物は分岐型熱可塑性樹脂であり、柔軟性や伸張性に欠
ける。その二は、上記アクリルグラフトポリウレタン化
合物は反応基を持たないので、これを更に耐久性、耐薬
品性を付与する目的で架橋型熱硬化性樹脂に誘導するこ
とが出来ない。上記特開平6−100653号公報に開
示のアクリルグラフトポリウレタン化合物は2段階の反
応によって合成される。すなわち、前段にて、1分子中
に少なくとも2個の水酸基と少なくとも1個のメルカプ
ト基を持つ化合物をアクリル酸エステル、メタクリル酸
エステルと重合させて、2個以上の水酸基を片末端に持
つアクリル樹脂を合成し、後段にて、これを高分子ジオ
ール、鎖伸長剤、及びジイソシアネート化合物とウレタ
ン化反応させているが、メルカプト基を持つ前記化合物
の水酸基が3個以上の場合には、得られるアクリル樹脂
は片末端に3個以上の水酸基を持つことになり、後段の
ウレタン化反応においてゲル化を起こし、使用不能の樹
脂となる。よって事実上、メルカプト基を持つ前記化合
物の水酸基は2個以下に限定される。また、2−ヒドロ
キシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート等の
ような水酸基含有アクリレート、水酸基含有メタクリレ
ートもウレタン化時にゲル化を引き起こすため好ましく
ない。すなわち、これまで公知となっているアクリル・
ウレタングラフト化合物の製造方法では、ポリイソシア
ネートで架橋し熱硬化性樹脂に転換させる目的でこれら
の化合物に水酸基を持たせることは出来なかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
欠点を克服するために種々検討を重ねた結果、本発明に
到達したものである。すなわち第一段の反応においてメ
ルカプト基を導入したウレタンプレポリマーをつくり、
次いで第二段の反応において、このウレタンプレポリマ
ーの存在下でアクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルなどの重合反応を行なえばよいことを見出した。ここ
で得られるアクリル・ウレタン共重合体は熱可塑性であ
るが、これを必要に応じて熱硬化性アクリル・ウレタン
共重合体に転換するには、上記第二段の重合反応におい
て、反応に供するアクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステルなどに活性水素基含有アクリル酸エステル、活性
水素基含有メタクリル酸エステルを併用すればよいこと
を見出し、本発明を完成した。この活性水素基を導入し
たアクリル・ウレタン共重合体は、有機ポリイソシアネ
ート硬化剤と反応させることにより架橋して、熱硬化性
樹脂に容易に転化する。
【0007】すなわち本発明は、有機ジイソシアネート
と1分子中に1個以上のメルカプト基と1個以上の水酸
基を有する化合物及び1分子中に2個以上の活性水素基
を有する化合物とを反応させて得られるメルカプト基含
有ウレタンプレポリマーに、アクリル酸エステル及び/
又はメタクリル酸エステルを少なくとも含有するビニル
系化合物を反応させて得られるアクリル・ウレタン共重
合体である。
【0008】本発明は、有機ジイソシアネートと1分子
中に1個以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有す
る化合物及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する
化合物とを反応させて得られるメルカプト基含有ウレタ
ンプレポリマーに、アクリル酸エステル及び/又はメタ
クリル酸エステルを少なくとも含有するビニル系化合物
を反応させることを特徴とするアクリル・ウレタン共重
合体の製造方法である。
【0009】本発明は、有機ジイソシアネートと1分子
中に1個以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有す
る化合物及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する
化合物とを反応させて得られるメルカプト基含有ウレタ
ンプレポリマーに、活性水素基含有アクリル酸エステル
及び/又は活性水素基含有メタクリル酸エステルとアク
リル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとを少
なくとも含有するビニル系化合物を反応させて得られる
活性水素基含有アクリル・ウレタン共重合体である。
【0010】本発明は、有機ジイソシアネートと1分子
中に1個以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有す
る化合物及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する
化合物とを反応させて得られるメルカプト基含有ウレタ
ンプレポリマーに、活性水素基含有アクリル酸エステル
及び/又は活性水素基含有メタクリル酸エステルとアク
リル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとを少
なくとも含有するビニル系化合物を反応させることを特
徴とする活性水素基含有アクリル・ウレタン共重合体の
製造方法である。
【0011】本発明は、前記アクリル・ウレタン共重合
体あるいは前記活性水素基含有アクリル・ウレタン共重
合体を含有することを特徴とする一液型塗料組成物であ
る。
【0012】本発明は、前記アクリル・ウレタン共重合
体あるいは前記活性水素基含有アクリル・ウレタン共重
合体と、有機ポリイソシアネート硬化剤とを含有するこ
とを特徴とする二液型塗料組成物である。
【0013】以下、本発明を詳しく説明する。まず、ア
クリル・ウレタン共重合体の製造について説明する。こ
の共重合体の製造は2工程の反応によって行う。その第
1工程であるメルカプト基含有ウレタンプレポリマーを
製造するには、有機ジイソシアネートと1分子中に1個
以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有する化合物
及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物と
を順次あるいは同時に反応させる。同時に反応させるの
が製造上容易であり好ましい。これらを順次反応させる
場合には、例えば、まず有機ジイソシアネートの使用モ
ル数を1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物
のモル数より過剰にして両末端イソシアネート基のプレ
ポリマーをつくり、次いでこのプレポリマーの末端イソ
シアネート基と当量の1分子中に1個以上のメルカプト
基と1個以上の水酸基を有する化合物とを反応させる。
前記各化合物を同時に混合して反応させる場合には、イ
ソシアネート基とメルカプト基以外の水酸基、活性水素
基が優先的に反応して、反応生成物にイソシアネート基
が残らずかつその分子末端にメルカプト基が導入される
ように、1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合
物としては、イソシアネート基に対してメルカプト基よ
り反応性の高い水酸基、イミノ基、又はアミノ基を2個
以上有する化合物を使用する必要がある。この反応は、
溶融状態、バルク状態、又は必要に応じて、ポリウレタ
ン工業において常用の不活性溶剤、例えばトルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン系溶剤、エチレングリコールエチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエ
ーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネー
ト等のグリコールエーテルエステル系溶剤、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン、フルフラール等の極性溶剤の1種又は2種以上を
使用して、好ましくは100℃以下で、上記の配合条件
範囲で各成分を均一に混合して行うことができる。反応
装置としては、上記の均一反応が達成できればいかなる
装置でも良く、例えば攪拌装置の付いた反応釜やニーダ
ー、一軸又は多軸押し出し反応機等の混合混練装置が挙
げられる。反応を促進するため、触媒として、ポリウレ
タンの製造において常用されるジブチル錫ジラウレート
等の金属触媒やトリエチルアミン等の三級アミン触媒を
用いる事もできる。
【0014】前記有機ジイソシアネートとしては、具体
的には例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4
−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニト
ロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′
−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソ
シアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、
3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシ
アネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、水添化トリレンジイソシ
アネート、水添化キシレンジイソシアネート、水添化ジ
フェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシア
ネートが挙げられる。
【0015】前記の1分子中に2個以上の活性水素基を
有する化合物とは、水酸基、イミノ基、アミノ基などの
イソシアネート基と反応しうる活性水素基を分子内に2
個以上有するポリオール、ポリアミン、アミノアルコー
ルなどであるが、ポリオールのうち長鎖ポリオール単独
あるいはこれと短鎖ポリオールとの併用が、得られる共
重合体の物性を調節しやすいので好ましい。
【0016】長鎖ポリオールとしてはポリウレタン工業
において公知のポリオール類を用いることができるが、
官能基数の低いジオール類が適している。ポリオール類
の例としては、ポリエステルポリオール、ポリエステル
アミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエー
テル・エステルポリオール、ポリカーボネートポリオー
ル等が挙げられる。具体的には例えば、コハク酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、
ヘキサヒドロイソフタル酸等のジカルボン酸、これらの
酸エステルあるいは酸無水物と、エチレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペン
タングリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メ
チル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリ
コール、1,8−オクタングリコール、1,9−ノナン
ジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−
1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノ
ール、ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ヘキサントリオール、クオドロールあるい
はビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレ
ンオキサイド付加物等のグリコール、あるいはヘキサメ
チレンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミ
ン、モノエタノールアミン、イソプロパノールトリアミ
ン等のジアミン、トリアミン又はアミノアルコール等単
独、又はこれらの混合物との脱水縮合反応で得られるポ
リエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール
が挙げられる。さらに、ε−カプロラクトン、アルキル
置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキ
ル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(すなわち
ラクトン)モノマーの開環重合により得られるラクトン
系ポリエステルポリオール等のポリエステルポリオール
が挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンエーテル
ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール等
が挙げられる。ポリエーテル・エステルポリオールとし
ては、前記のポリエーテルポリオールと前記のジカルボ
ン酸又は酸無水物等とから製造されるものが挙げられ
る。ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、
1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタングリコ
ール、ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等
とジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートなど
のカーボネート類との反応から得られるものを挙げるこ
とができ、具体的な商品としては日本ポリウレタン製N
−980、N−981等が挙げられる。また、尿素樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等も、一般にポリ
ウレタン工業において公知のもので活性水素基を2個以
上含有するものであれば長鎖ポリオールあるいはその一
部として使用することができる。これら長鎖ポリオール
の分子量は350〜8000の範囲が好ましい。分子量
が350未満ではウレタン成分の柔軟性を発揮できず、
また分子量が8000を越えると共重合物のウレタン基
濃度が低下し、例えば、ポリウレタンの特徴の一つであ
る耐摩耗性や耐熱性、耐溶剤性に乏しくなる。
【0017】短鎖ポリオールとしては、前記長鎖ポリオ
ールの原料として挙げた単分子ジオール、トリオール類
すなわちエチレングリコール、1,3−プロピレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6
−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタン
グリコール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタ
ングリコール、1,9−ノナンジオール、ジエチレング
リコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロ
ヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサント
リオール、クオドロールあるいはビスフェノールAのエ
チレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等も
用いることができる。
【0018】前記ポリアミンとしては、ヒドラジン、エ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の単分子ジ
アミン、トリアミン、トルエンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン等の芳香族ジアミン、イソホロンジアミン
等の脂環式ジアミン、あるいはポリエーテルの末端がア
ミノ基となったポリエーテルポリアミン等が挙げられ
る。前記アミノアルコールとしては、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N
−メチルジエタノールアミン等が挙げられる。
【0019】前記の1分子中に1個以上のメルカプト基
と1個以上の水酸基を有する化合物としては、モノチオ
グリコールなどの1分子中に1個以上のメルカプト基と
1個の水酸基を有する化合物、あるいはα−チオグリセ
リンなどのチオグリセリン類、3,4−ジヒドロキシブ
タンチオールなどのジヒドロキシチオール類、チオグリ
コール酸などのメルカプトカルボン酸とグリセリン、ペ
ンタエリスリトール等の多価アルコールとからなるエス
テル、例えばグリセリンモノチオグリコール酸エステ
ル、ペンタエリスリトールモノチオグリコール酸エステ
ル、ペンタエリスリトールジチオグリコール酸エステル
などの1分子中に1個以上のメルカプト基と2個以上の
水酸基を有する化合物を挙げることができ、このなかで
もモノチオグリコール、チオグリセリン類が経済的で最
も好ましい。1分子中に1個以上のメルカプト基と1個
の水酸基を有する化合物、例えば、チオグリコールを使
用した場合、得られるウレタンプレポリマーには1個以
上のメルカプト基が分子末端に導入され、1分子中に1
個以上のメルカプト基と2個以上の水酸基を有する化合
物例えばα−チオグリセリンを使用した場合、得られる
ウレタンプレポリマーには1個以上のメルカプト基が分
子鎖に側鎖状に導入される。1分子中に1個以上のメル
カプト基と1個以上の水酸基を有する化合物の配合量を
適宜変えて、ウレタンプレポリマー1分子中のメルカプ
ト基の数を任意に変えることが出来る。メルカプト基を
末端に導入する場合には、ウレタンプレポリマー1分子
中でメルカプト基の好ましい含有数は2個であり、メル
カプト基を分子鎖に側鎖状に導入する場合には、ウレタ
ンプレポリマー1分子中でメルカプト基の好ましい含有
数は2〜8個である。
【0020】ここでメルカプト基含有ウレタンプレポリ
マーを製造する際、有機ジイソシアネートの使用モル数
と1分子中に1個以上のメルカプト基と1個以上の水酸
基を有する化合物及び2個以上の活性水素基を有する化
合物とのモル数の比、すなわち、系内のイソシアネート
基とメルカプト基以外の全活性水素基のモル比を種々変
えることによって、得られるメルカプト基含有ウレタン
プレポリマーの分子量を目的に応じ適宜調整することが
できる。メルカプト基含有ウレタンプレポリマーの好ま
しい分子量は5000〜20000の範囲である。
【0021】次に、ビニル系化合物を共重合化させる第
2工程の反応は、上記第1工程で製造したメルカプト基
含有ウレタンプレポリマーにアクリル酸エステル及び/
又はメタクリル酸エステルを少なくとも含有するビニル
系化合物を加え、更にアゾビスイソブチルニトリルのよ
うなジアゾ化合物あるいはベンゾイルパーオキサイドの
ような過酸化物などをラジカル発生剤(イニシエータ
ー)として添加し、通常、有機溶剤中でラジカル重合反
応を行う。この際、ウレタンプレポリマーの末端あるい
は側鎖のメルカプト基はラジカル発生剤により容易にラ
ジカルを発生し、これを起点としてビニル系化合物の連
鎖重合反応が行われ、メルカプト基がウレタンプレポリ
マーの分子末端に導入されている場合には、アクリル・
ウレタンブロック型共重合体が生成し、メルカプト基が
ウレタンプレポリマーに側鎖状に導入されている場合に
は、アクリル・ウレタングラフト型共重合体が生成す
る。第2工程における各原料の添加順序は、上記以外
に、ビニル系化合物とラジカル発生剤を予め混合してお
いたものをメルカプト基含有ウレタンプレポリマー中に
滴下する方法、メルカプト基含有ウレタンプレポリマー
とビニル系化合物とを仕込んだところへ溶媒で希釈した
ラジカル発生剤を滴下する方法、メルカプト基含有ウレ
タンプレポリマーとビニル系化合物とラジカル発生剤を
予め混合しておき、これを反応系へ滴下する方法などで
もよい。本発明において用いられるアクリル酸エステ
ル、メタアクリル酸エステルとしては、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n−又はiso−ブチルア
クリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−又はiso−ブチルメタクリレート、ヘキシ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等が
挙げられる。また、必要に応じて、ラウリルアクリレー
ト、ステアリルアクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート等の長鎖アルキルアクリ
レート類、長鎖アルキルメタクリレート類も併用するこ
とが出来る。これら以外に併用できるビニル系化合物と
しては、スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン等
を挙げることができるが、ビニル系化合物がアクリル酸
エステル及び/又はメタクリル酸エステルのみであって
もよいことは言うまでもない。ここで用いられるラジカ
ル発生剤のモル数はメルカプト基に対して0.8〜1.
5の範囲が好ましい。ラジカル発生剤が少ないと未反応
のメルカプト基が残存し、多すぎるとビニル系化合物の
ラジカル連鎖が多くなりビニル系化合物単独で反応した
鎖が共存し、アクリル・ウレタン共重合体の割合が減少
して、塗料化したときに塗膜の濁りや液体状態での相分
離が生じることがある。ウレタンプレポリマーに付加さ
せるビニル系化合物の量は、重量比でウレタンプレポリ
マー/ビニル系化合物=20/80〜80/20が好ま
しく、30/70〜70/30が特に好ましい。この工
程の反応において用いることの出来る有機溶剤は、第1
工程で用いられる有機溶剤と同じである。
【0022】上記の方法で得られるアクリル・ウレタン
共重合体は柔軟で伸張性に優れた特性を持っているが、
熱可塑性樹脂であるため、ある種の溶剤に可溶である。
これを不溶不融で、より強靭な熱硬化性樹脂に転ずるた
めには、上記第2工程で、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステルなどを含有するビニル系化合物に、2−
ヒドロキシルエチルアクリレート、2−ヒドロキシルエ
チルメタクリレート、アミノエチルメタクリレート、ダ
イセル化学製のFA−1、FA−2、FA−3、FM−
1、FM−2等の2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシメタクリレートのカプロラクトン付加
体、などの活性水素基含有アクリル酸エステル、活性水
素基含有メタクリル酸エステルを併用すれば、水酸基や
イミノ基、アミノ基、カルボキシル基などのイソシアネ
ート基と反応しうる活性水素基を持ったアクリル・ウレ
タン共重合体が得られる。この共重合体は、有機ポリイ
ソシアネート硬化剤と架橋反応させて熱硬化性樹脂(塗
膜)を形成することができる。このような有機ポリイソ
シアネート硬化剤としては、平均官能基数が2.5〜
4.0のものが好ましく、具体例としては、日本ポリウ
レタン製のコロネートL、コロネートHL、コロネート
HX等が挙げられる。このポリイソシアネート硬化剤
は、アクリル・ウレタン共重合体の活性水素基に対して
イソシアネート基がモル比でOH/NCO=2/1〜1
/10用いるか、活性水素基含有アクリル・ウレタン共
重合体100重量部に対して1〜20重量部用いるのが
好ましい。本発明の一液型塗料及び二液型塗料組成物
は、前記溶剤のほかにラッカー工業に常用の各種顔料及
び各種添加剤等を含んでいてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明により、柔軟
性、伸張性、強度などに優れた熱可塑性のアクリル・ウ
レタン共重合体の製造方法を提供することができるだけ
でなく、柔軟性、伸張性、強度などの他に更に耐候性な
どの耐久性や耐溶剤性にも優れた一液型塗料及び二液型
塗料、並びにそれに使用するアクリル・ウレタン共重合
体及びその製造方法を提供することが可能となった。
【0024】
【実施例】以下、本発明について実施例及び比較例によ
り更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、特に断わりのない限り「部」及び「%」は全て重量
基準である。 実施例1 攪拌機、温度計、冷却器、及び窒素ガス導入管を付けた
反応容器に、分子量1250のポリカプロラクトンジオ
ール(ダイセル化学製)170.8部、モノチオグリコ
ール3.04部、ヘキサメチレンジイソシアネート(日
本ポリウレタン製)26.2部及び触媒としてジブチル
錫ジラウレート0.08部、反応溶媒としてトルエン2
00部を仕込み、窒素雰囲気下80℃において反応さ
せ、目的とする両末端にメルカプト基を導入したウレタ
ンプレポリマー溶液400部を得た。次に、このメルカ
プト基含有ウレタンプレポリマー溶液400部に300
部のトルエンを加えて、窒素雰囲気下で100℃まで加
熱した。この中に、50部のスチレン、240部のメチ
ルメタクリレート、10部の2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート及び6部のベンゾイルパーオキサイドの混合
液を3時間かけて滴下した。滴下終了後110℃で3時
間加熱を続けて、目的とするアクリル・ウレタンブロッ
ク型共重合体を得た。この共重合体の固形分含有率は4
9.8%、粘度13000cP/25℃、水酸基価(O
Hv)=8.6(固形分換算)であった。使用した原料
の種類及び使用量、並びに得られたアクリル・ウレタン
共重合体の性状をまとめて表1に示す。
【0025】実施例2 実施例1と同様の反応容器に、分子量1000のポリテ
トラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学製)9
1.4部、分子量1250のポリカプロラクトンジオー
ル(ダイセル化学製)114.1部、α−チオグリセリ
ン6.1部、ヘキサメチレンジイソシアネート(日本ポ
リウレタン製)38.4部及び触媒としてジブチル錫ジ
ラウレート0.1部、反応溶媒としてトルエン250部
を仕込み、窒素雰囲気下80℃においてイソシアネート
基が無くなるまで加熱を続けて、ポリマー鎖中にその1
分子につき約5個のメルカプト基を側鎖状に導入した水
酸基末端のウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、こ
のメルカプト基含有ウレタンプレポリマー溶液500部
を250部のトルエンと混合し、上記反応容器中でこの
混合物を窒素雰囲気下で100℃まで加熱した。次に、
225部のメチルメタクリレート、25部のブチルアク
リレート及び5部のベンゾイルパーオキサイドの混合液
を3時間かけて滴下した。滴下終了後110℃で3時間
加熱を続けて、目的とするアクリル・ウレタングラフト
型共重合体を得た。この共重合体の固形分含有率は5
0.1%、粘度23000cP/25℃であった。使用
した原料の種類及び使用量、並びに得られたアクリル・
ウレタン共重合体の性状をまとめて表1に示す。
【0026】実施例3〜8 長鎖ポリオール、α−チオグリセリン、有機ジイソシア
ネート、触媒としてジブチル錫ジラウレート、及び反応
溶媒としてトルエンを用い、その配合比を変えて実施例
2と同様の条件で反応させて、ポリマー鎖中にメルカプ
ト基を側鎖状に導入した水酸基末端のウレタンプレポリ
マー溶液(固形分50%)を得た。次に、上記各々のメ
ルカプト基含有ウレタンプレポリマー溶液をトルエン又
は酢酸ブチルと混合した後、実施例2と同様の反応条件
で各種ビニル系化合物の種類と量を変えてベンゾイルパ
ーオキサイドと共に滴下、反応させて、アクリル・ウレ
タングラフト型共重合体を得た。なお、実施例3におい
ては、ウレタン化反応で得たウレタンプレポリマー溶液
500部のうち400部をラジカル重合反応で使用し
た。使用した原料の種類及び使用量、並びに得られたア
クリル・ウレタン共重合体の性状をまとめて表1及び表
2に示す。
【0027】実施例9〜11 長鎖ポリオール、モノチオグリコール、α−チオグリセ
リン、有機ジイソシアネート、触媒としてジブチル錫ジ
ラウレート、及び反応溶媒としてトルエンを用い、その
配合比を変えて実施例1と同様の条件で反応させて、ポ
リマー末端及びポリマー側鎖中にメルカプト基を導入し
たウレタンプレポリマー溶液(固形分50%)を得た。
次に、上記各々のメルカプト基含有ウレタンプレポリマ
ー溶液を溶剤酢酸ブチルと混合した後、実施例1と同様
の反応条件で各種ビニル系化合物の種類と量を変えてベ
ンゾイルパーオキサイドと共に滴下、反応させて、アク
リル・ウレタン共重合体を得た。使用した原料の種類及
び使用量、並びに得られたアクリル・ウレタン共重合体
の性状をまとめて表3に示す。
【0028】比較例1 実施例1と同様の反応容器に、反応溶媒としてトルエン
500部を仕込み、窒素雰囲気下100℃まで加熱した
後、430部のメチルメタクリレート、47部のブチル
アクリレート、23部のα−チオグリセリン及び10部
のベンゾイルパーオキサイドの混合液を3時間かけて滴
下した。滴下終了後110℃で3時間加熱を続けて、目
的とする末端に2個の水酸基を持つアクリル樹脂溶液を
得た。次に、このアクリル樹脂溶液のうち500部、分
子量1000の3−メチルペンタンアジぺートジオール
87部、分子量1250のポリカプロラクトンジオール
(ダイセル化学製)109部、ジフェニルメタンジイソ
シアネート(日本ポリウレタン製)54部及び触媒とし
てジブチル錫ジラウレート0.2部、反応溶媒としてト
ルエン250部を上記反応容器に仕込み、窒素雰囲気下
80℃においてイソシアネート含量が0.01%以下に
なるまで加熱を続けて、目的とするアクリルグラフトウ
レタン共重合体を得た。この共重合体の固形分含有率は
49.9%、粘度59000cP/25℃であった。使
用した原料の種類及び使用量、並びに得られたアクリル
グラフトウレタン共重合体の性状をまとめて表3に示
す。
【0029】比較例2 比較例1においてα−チオグリセリンを50部、ブチル
アクリレートを27部とした以外は同様にして、比較例
1よりOH基を多く有するアクリル樹脂溶液を得た。次
に、このアクリル樹脂溶液のうち500部、分子量10
00の3−メチルペンタンアジペートジオール87部、
分子量1250のポリカプロラクトンジオール(ダイセ
ル化学製)109部、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(日本ポリウレタン製)60部および触媒としてジブ
チル錫ジラウレート0.2部、反応溶媒としてトルエン
250部を上記反応容器に仕込み、窒素雰囲気下80℃
において反応させたところ、途中で急激に粘度上昇して
ゲル化し、目的とするアクリルグラフトウレタン共重合
体を得ることができなかった。これは、一段階目で製造
したアクリル樹脂が分子内に2個以上のOH基を持つた
め、次のウレタン化反応で架橋反応を起こしたためであ
る。使用した原料の種類及び使用量をまとめて表3に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】〔共重合体の評価〕 (1)実施例1〜4、比較例1において得られた各共重
合体に(有機ポリイソシアネート)硬化剤としてコロネ
ートHXを添加したものあるいは未添加のものを使用し
て、遠心成膜機にて60〜110℃で膜厚約250μの
フィルムを作成し、これを2号ダンベルを用いて打ち抜
き試験片とした。試験機としては島津製作所製オートグ
ラフAG−5000Cを用いて、引張り条件は、温度2
0℃(65%RH)又は0℃、引張り速度200mm/
min一定で、破断強度及び伸び率を測定した。 ・破断強度:フィルムが破断した時の応力(単位はkg
f/cm2 ) ・伸び率:全てチャック間(60mm)に対するもの
(単位は長さ基準%) これらの評価結果をまとめて表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】(2) フィルム特性 実施例6〜9、11、比較例1において得られた各共重
合体に(有機ポリイソシアネート)硬化剤としてコロネ
ートHXを添加したものあるいは未添加のものを使用し
て、遠心成膜機にて60〜110℃で膜厚約250μの
フィルムを作成し、これを2号ダンベルを用いて打ち抜
き試験片として、100%モジュラス、破断強度、伸び
率、ガラス転移点及び軟化点を測定した。破断強度及び
伸び率は、試験機として島津製作所製オートグラフAG
−5000Cを用いて、引張り条件は、温度20℃(6
5%RH)、引張り速度200mm/min一定で測定
した。 ・破断強度:フィルムが破断した時の応力(単位はkg
f/cm2 ) ・伸び率:全てチャック間(60mm)に対するもの
(単位は長さ基準%) これらの評価結果をまとめて表5及び表6に示す。
【0036】 塗膜特性 実施例6〜9、11、比較例1において得られた各共重
合体(固形分100%換算)100部に、チタン白28
2.0部(最終塗料組成物の顔料重量%=40%)を加
え、更に硬化剤としてコロネートHXを10%添加ある
いは未添加で、次いで最終塗料組成物の20℃における
塗装粘度がフォードカップNo.4で25秒になるよう
に、トルエン/酢酸エチル/酢酸ブチル/酢酸セロソル
ブアセテート=1/1/1/1(重量比)の混合溶剤2
22.2部を加え、さらに所定量のガラスビーズを加
え、振とう機にかけて顔料分散を行い、分散液からガラ
スビーズを除去して、塗料組成物を得た。このようにし
て得られた塗料組成物をトリクロロエチレンで脱脂した
鋼板に塗布し、20℃、65%の環境下で1週間放置
し、乾燥膜厚=40〜50μの塗膜を形成した。そし
て、形成した塗膜の耐溶剤性、塗料化適性及び耐候性を
下記試験方法により調べた。これらの評価結果をまとめ
て表5及び表6に示す。 耐溶剤性・・・・・・メチルエチルケトンを用いたラビングテ
ストにて、塗膜の光沢が低下するまでの回数を測定し
た。 塗料化適性・・・・・・一定粒度に達する塗料化時間と塗料の
貯蔵安定性より評価した。 評価基準 良好:◎、やや良好:○、やや不良:△ 耐候性・・・・・・サンシャインウェザオメータ(スガ試験機
製)にて、ブラックパネル温度=60±3℃、噴霧時間
=120分で18分間の条件で、JIS 5400に準
じて2000時間後の光沢保持率(%)、△bを測定し
た。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 和義 埼玉県加須市睦町1−11−12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ジイソシアネートと1分子中に1個
    以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有する化合物
    及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物と
    を反応させて得られるメルカプト基含有ウレタンプレポ
    リマーに、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸
    エステルを少なくとも含有するビニル系化合物を反応さ
    せて得られるアクリル・ウレタン共重合体。
  2. 【請求項2】 有機ジイソシアネートと1分子中に1個
    以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有する化合物
    及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物と
    を反応させて得られるメルカプト基含有ウレタンプレポ
    リマーに、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸
    エステルを少なくとも含有するビニル系化合物を反応さ
    せることを特徴とするアクリル・ウレタン共重合体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 有機ジイソシアネートと1分子中に1個
    以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有する化合物
    及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物と
    を反応させて得られるメルカプト基含有ウレタンプレポ
    リマーに、活性水素基含有アクリル酸エステル及び/又
    は活性水素基含有メタクリル酸エステルとアクリル酸エ
    ステル及び/又はメタクリル酸エステルとを少なくとも
    含有するビニル系化合物を反応させて得られる活性水素
    基含有アクリル・ウレタン共重合体。
  4. 【請求項4】 有機ジイソシアネートと1分子中に1個
    以上のメルカプト基と1個以上の水酸基を有する化合物
    及び1分子中に2個以上の活性水素基を有する化合物と
    を反応させて得られるメルカプト基含有ウレタンプレポ
    リマーに、活性水素基含有アクリル酸エステル及び/又
    は活性水素基含有メタクリル酸エステルとアクリル酸エ
    ステル及び/又はメタクリル酸エステルとを少なくとも
    含有するビニル系化合物を反応させることを特徴とする
    活性水素基含有アクリル・ウレタン共重合体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のアクリル・ウレタン共
    重合体あるいは請求項3に記載の活性水素基含有アクリ
    ル・ウレタン共重合体を含有することを特徴とする一液
    型塗料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のアクリル・ウレタン共
    重合体あるいは請求項3に記載の活性水素基含有アクリ
    ル・ウレタン共重合体と、有機ポリイソシアネート硬化
    剤とを含有することを特徴とする二液型塗料組成物。
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