JP2019202337A - レーザ加工機 - Google Patents

Abstract

【課題】レーザヘッドを移動させる機構を備えるレーザ加工機において、該レーザヘッドに連動するカウンタウエイトへの給脂を自動で行うことができる構成を提供すること。【解決手段】レーザブランク装置（レーザ加工機）１は、レーザヘッド４０が搬送方向の一側に移動可能に係合する第１ガイドフレーム２１と、レーザヘッド４０を第１ガイドフレーム２１に沿って移動させる移動装置２０と、第１ガイドフレーム２１の搬送方向他側に移動可能に係合し、移動装置２０によって移動するレーザヘッド４０に連動して当該レーザヘッド４０の移動方向の反対方向に第１ガイドフレーム２１に沿って移動するカウンタウエイト４５と、移動装置２０を制御してカウンタウエイト４５を給脂装置８に対向する位置に移動させ、カウンタウエイト４５と第１ガイドフレーム２１の係合部分への給脂を行う制御装置７０と、を備える。【選択図】図１

Description

本発明は、ガイド部材に沿ってレーザヘッドが移動するレーザ加工機に関する。

従来、加工対象のワークに対してレーザを照射するレーザヘッドを移動させ、切断等のレーザ加工を行う技術が知られている。例えば、特許文献１には、副軸方向に延在し、被搬送物を副軸方向に移動可能に保持する副軸フレームと、副軸方向と交差する主軸方向に延在し、副軸フレームを主軸方向に移動可能に保持する主軸フレームと、を備え、被搬送物を主軸方向及び副軸方向に搬送する搬送装置が記載されている。この搬送装置は、副軸フレームに副軸方向に移動可能に保持され、被搬送物とは副軸フレームの副軸方向における中心線を挟んで反対側且つ副軸フレームの主軸方向における反対側の位置において被搬送物の副軸方向の移動に対して反対方向に移動するカウンタウエイトを備えていることが記載されている。

特許文献１に示すような無端帯を用いてレーザヘッド等の移動体を移動させる装置は、潤滑油を適宜のタイミングで供給する必要がある。例えば、特許文献２には、トロリチェンに所定ピッチで配設され、ブラケットによって支持されるトロリホイルにニップ部を介して給脂するようにした給脂装置について記載されている。この給脂装置は、トロリチェンの走行方向に沿って移動可能な移動体と、この移動体に取り付けられ、ニップル部に向けて進退動自在な給脂ノズルと、この給脂ノズルの進退動を制御する制御機構を備えていることが記載されている。

特開２０１３−８６９２１号公報 実開平３−５１７１７号公報

特許文献１に記載されるようなレーザ加工機では、移動体であるレーザヘッド及びカウンタウエイトのそれぞれがガイドレールに係合した状態で異なる方向に移動する構成となっている。そのため、レーザヘッド及びカウンタウエイトのそれぞれに給脂を行う必要がある。レーザヘッドについては、該レーザヘッドの制御に使用される電気的な配線と給脂用のチューブを束ねることで給脂する経路を利用できるものの、異なる方向に移動するカウンタウエイトには配線等が接続されておらず、レーザヘッド側の給脂経路を利用することができなかった。カウンタウエイトに給脂用のチューブを接続することも考えられるが、カウンタウエイトの移動によって当該チューブがレーザヘッド側の配線やチューブに絡まるおそれもある。そのため、カウンタウエイトへの給脂はグリスポンプ等を用いて作業員が手作業で行っており、手間のかかる作業となっていた。

この点、特許文献２に記載されるような給脂装置も、トロリホイルへの給脂を想定するものであり、レーザヘッドに異なる方向に移動するカウンタウエイト（移動体）への給脂に対応することは難しかった。

本発明は、レーザヘッドを移動させるレーザ加工機において、該レーザヘッドに連動するカウンタウエイトへの給脂を自動で行うことができる構成を提供することを目的とする。

本発明は、ワークを所定方向に搬送するワーク搬送装置（例えば、後述のコンベア１０）と、前記ワークにレーザを照射するレーザヘッド（例えば、後述のレーザヘッド４０）と、前記ワークの搬送方向に交差する方向に延びるとともに、前記レーザヘッドが前記搬送方向の一側に移動可能に係合するガイド部材（例えば、後述の第１ガイドフレーム２１）と、前記レーザヘッドを前記ガイド部材に沿って移動させる移動装置（例えば、後述の移動装置２０）と、前記ガイド部材の搬送方向他側に移動可能に係合し、前記移動装置によって移動する前記レーザヘッドに連動して前記レーザヘッドの移動方向の反対方向に前記ガイド部材に沿って移動するカウンタウエイト（例えば、後述のカウンタウエイト４５）と、前記レーザヘッドによって加工が行われる加工領域（例えば、後述の加工領域１００）に対して前記ガイド部材を挟んで反対側に配置される給脂装置（例えば、後述の給脂装置８）と、前記移動装置を制御して前記カウンタウエイトを前記給脂装置に対向する位置に移動させ、前記カウンタウエイトと前記ガイド部材の係合部分への給脂を行う制御装置（例えば、後述の制御装置７０）と、を備えるレーザ加工機（例えば、後述のレーザブランク装置１）に関する。

これにより、ワークにレーザ加工を行うレーザヘッドの移動範囲の外側に給脂装置が位置するので、レーザ加工中にレーザヘッドを移動させる移動装置と給脂装置の衝突を確実に防止しつつ、カウンタウエイトへの給脂の自動化を実現できる。

前記レーザ加工機は、前記レーザヘッドの点検が行われる点検台（例えば、後述の点検台６５）を更に備え、前記給脂装置は、前記レーザヘッドが前記点検台で点検が行われる点検位置にいるときの前記カウンタウエイトに対応する位置に配置されてもよい。

これにより、点検台でレーザヘッドの点検作業が行われている間に給脂装置によってカウンタウエイトへの給脂を行うことができ、稼動効率を向上させることができる。

前記レーザ加工機は、紫外線照射によって前記レーザヘッドの洗浄を行う紫外線照射装置（例えば、後述の紫外線照射装置５０）を更に備え、前記給脂装置は、前記レーザヘッドが前記紫外線照射装置によって洗浄が行われる洗浄位置にいるときの前記カウンタウエイトに対応する位置に配置されてもよい。

これにより、紫外線照射装置によって前記レーザヘッドの洗浄が行われている間に給脂装置によってカウンタウエイトへの給脂を行うことができ、稼動効率を向上させることができる。

前記移動装置は、前記レーザヘッドを３次元方向で移動可能に構成されることが好ましい。

これにより、給脂装置によってカウンタウエイトのスムーズな移動を実現しつつ、様々なレーザ加工に対応できる。

本発明は、ワークを所定方向に搬送するワーク搬送装置（例えば、後述のコンベア１０）と、前記ワークにレーザを照射するレーザヘッド（例えば、後述のレーザヘッド４０）と、前記ワークの搬送方向に交差する方向に延びるとともに、前記レーザヘッドが前記搬送方向の一側に移動可能に係合するガイド部材（例えば、後述の第１ガイドフレーム２１）と、前記レーザヘッドを前記ガイド部材に沿って移動させる移動装置（例えば、後述の移動装置２０）と、前記ガイド部材の搬送方向他側に移動可能に係合し、前記移動装置によって移動する前記レーザヘッドに連動して前記レーザヘッドの移動方向の反対方向に前記ガイド部材に沿って移動するカウンタウエイト（例えば、後述のカウンタウエイト４５）と、前記ワーク搬送装置の側方に配置され、前記レーザヘッドの点検が行われる点検台（例えば、後述の点検台６５）と、前記ワーク搬送装置を挟んで前記点検台の反対側に配置され、紫外線照射によって前記レーザヘッドの洗浄を行う紫外線照射装置（例えば、後述の紫外線照射装置５０）と、前記点検台又は前記紫外線照射装置の何れかに対して前記ガイド部材を挟んで斜め向かいに配置される給脂装置（例えば、後述の給脂装置８）と、を備えるレーザ加工機（例えば、後述のレーザブランク装置１）に関する。

これにより、ワークにレーザ加工を行うレーザヘッドの移動範囲の外側に給脂装置が位置するので、レーザ加工中にレーザヘッドを移動させる移動装置と給脂装置の衝突を確実に防止しつつ、カウンタウエイトへの給脂の自動化を実現できる。

本発明のレーザ加工機によれば、レーザヘッドに連動するカウンタウエイトへの給脂を自動で行うことができる。

本発明の一実施形態に係る洗浄装置が適用されるレーザ加工機を模式的に示す平面図である。 本実施形態のレーザ加工機を模式的に示す図１のＡ−Ａ線断面図である。 本実施形態のレーザ加工機を模式的に示す図１のＢ−Ｂ線断面図である。 本実施形態のレーザヘッド及びカウンタウエイトの構成を模式的に示す拡大断面図である。 本実施形態のカウンタウエイト及び給脂装置の構造を示す側面図である。 本実施形態のカウンタウエイト及び給脂装置の構造を示す平面図である。 本実施形態のカウンタウエイトを搬送方向の上流側から見た図である。 本実施形態の給脂装置を搬送方向の下流側から見た図である。 本実施形態のノズルカバー装置を搬送方向の上流側から見た図である。 本実施形態の給脂装置とカウンタウエイトが接続されている様子を示す側面図である。 本実施形態の給脂装置とカウンタウエイトが接続されている様子を示す平面図である。

以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図１は、本発明の一実施形態に係る洗浄装置５が適用されるレーザブランク装置１を模式的に示す平面図である。図２は本実施形態のレーザブランク装置１を模式的に示す図１のＡ−Ａ線断面図であり、図３は図１のＢ−Ｂ線断面図である。

図１及び図２に示すレーザブランク装置１は、加工対象によって異なる形状に応じてレーザでワーク（図示省略）をカットして後工程に送るレーザブランキングシステムに用いられるものである。レーザブランク装置１のワークは、例えば、自動車用のサイドパネルの鋼板等である。

まず、レーザブランク装置１の全体構成について説明する。本実施形態のレーザブランク装置１は、コンベア１０と、移動装置２０と、レーザヘッド４０と、カウンタウエイト４５と、紫外線照射装置５０と、点検台６５と、給脂装置８と、制御装置７０と、を主要な構成として備える。

コンベア１０は、ワークを上流側から下流側（図１中のＹ軸方向）に搬送するワーク搬送装置である。搬送方向は、図１では白抜きの矢印で示されている。以下の説明において、矢印の基端側を搬送方向の上流側、矢印の先端側を搬送方向の下流側として説明する場合がある。

コンベア１０は、コンベア駆動モータ１１の駆動力によって回転する無端ベルトによって構成される。本実施形態では、アンコイラー、レベラー（何れも図示省略）を経たワークがコンベア１０の上面に載置され、加工位置まで搬送される。

移動装置２０は、レーザヘッド４０をコンベア１０の上方でＸＹＺ方向に移動可能に支持する移動装置である。

本実施形態の移動装置２０は、コンベア１０の搬送方向に直交する方向（Ｘ軸方向）に延びる第１ガイドフレーム２１と、コンベア１０の搬送方向（Ｙ軸方向）に移動可能に支持する一対の第２ガイドフレーム２２と、第１ガイドフレーム２１及び第２ガイドフレーム２２の側面に掛け回された無端ベルト２５と、無端ベルト２５を駆動するサーボモータ２６，２７と、無端ベルト２５の内側で回転するプーリ２８，２９と、無端ベルト２５に固定され、レーザヘッド４０を支持する昇降機構３０と、を備える。

無端ベルト２５は、平面視において略Ｈ字状に掛け回されており、サーボモータ２６，２７の回転の組み合せにより、昇降機構３０に保持されたレーザヘッド４０が平面方向（ＸＹ方向）に移動可能になっている。本実施形態では、鎖線で示す加工領域１００の内側でレーザヘッド４０によるレーザ加工が行われる。なお、加工領域１００は例示であり、当該範囲にレーザ加工を行う領域が限定されるわけではない。

例えば、回転方向を同じに揃えた上で同じ速度で２つのサーボモータ２６，２７を制御することにより、無端ベルト２５がサーボモータ２６，２７の回転方向と同じ方向に移動し、昇降機構３０に保持されたレーザヘッド４０がＸ軸方向に移動する。このとき、第１ガイドフレーム２１は２つのサーボモータ２６，２７の回転速度の釣り合いによりＹ軸方向には移動しない。また、第１ガイドフレーム２１をＹ軸方向に移動させる場合は、一側のサーボモータ２６（又はサーボモータ２７）を所定の速度で時計回りに回転させ、他側のサーボモータ２７（又はサーボモータ２６）を同じ所定の速度で反時計回りに回転させる。これにより、サーボモータ２６，２７の回転方向に応じて昇降機構３０に保持されたレーザヘッド４０がＹ軸方向に移動する。このとき、所定速度の釣り合いによりレーザヘッド４０はＸ軸方向には移動しないことになる。また、サーボモータ２６，２７の回転方向及び回転速度を制御することでＸ軸方向に移動させつつＹ軸方向にも移動させることもできる。

次に、レーザヘッド４０及びカウンタウエイト４５の構成について説明する。図４は、本実施形態のレーザヘッド４０及びカウンタウエイト４５の構成を模式的に示す拡大断面図である。

レーザヘッド４０は、コンベア１０に載置搬送されるワークに対してレーザを照射し、予め設定された形状に切断、加工を行うためのものである。レーザを用いた切断では、ワーク（鋼板）Ｗをレーザにより局所溶解し、切断ガスとしてのＮ_２により溶湯を排除することで、ワークを無酸化溶断する。

レーザヘッド４０の上下方向（Ｚ方向）の移動は、昇降機構３０によって行われる。サーボモータ２６，２７及び昇降機構３０により、レーザヘッド４０が三次元（ＸＹＺ方向）で移動可能となっている。

昇降機構３０は、昇降機構３０の第１ガイドフレーム２１側に固定されるＬ字ベース３１と、Ｌ字ベース３１における第１ガイドフレーム２１に対向する面に設けられる複数のガイド３２，３３，３４と、を備える。昇降機構３０及びＬ字ベース３１は、無端ベルト２５に固定される。

複数のガイド３２，３３，３４は、第１ガイドフレーム２１に設けられる複数のレール２１０，２１１，２１３のそれぞれに係合する。複数のレール２１０，２１１，２１２は、何れもＸ軸方向に延びている。

複数のガイド３２，３３，３４と複数のレール２１０，２１１，２１３との係合部分には、レーザヘッド４０側の給脂経路３５から潤滑油が供給される。給脂経路３５は、図４において鎖線で示されるが、例えば、チューブ等の管状の部材が適用され、レーザヘッド４０又は昇降機構３０に接続される配線（図示省略）とともに束ねられた状態でＬ字ベース３１に接続される。

カウンタウエイト４５は、第１ガイドフレーム２１に対してＸ軸方向に移動可能に保持される。カウンタウエイト４５の重量は、レーザヘッド４０及び昇降機構３０等の重量に基づいて設定される。

カウンタウエイト４５は、ウエイト本体４５０と、ウエイト本体４５０に設けられる給脂部４５１と、ウエイト本体４５０を無端ベルト２５に固定するウエイトベース４５２と、ウエイトベース４５２のフレーム側の面に設けられるガイド４５３と、を備える。

ガイド４５３は、第１ガイドフレーム２１に設けられるレール２１３に係合する。レール２１３は、Ｘ軸方向に延びている。

カウンタウエイト４５は、ガイド４５３がレール２１３に係合した状態で、レーザヘッド４０のＸ軸方向の移動に連動してＸ軸方向の反対方向に移動する。カウンタウエイト４５によって、レーザヘッド４０がＸ軸方向に一側にある状態から他側に移動するときの第１ガイドフレーム２１の両端部における慣性重量の差を小さくでき、レーザヘッド４０の移動を安定的なものにすることができる。

ガイド４５３とレール２１３の係合部分には、レーザヘッド４０側の給脂経路３５とは別系統の給脂経路４５５から潤滑油が供給される。給脂経路４５５は、ウエイト本体４５０及びウエイトベース４５２の内部に形成される。給脂経路４５５には、後述する給脂装置８から潤滑油が供給される。なお、カウンタウエイト４５の給脂に関する構成については後述する。

図１に示すように、本実施形態の紫外線照射装置５０、点検台６５及び給脂装置８は、何れも、ワークの搬送経路及び加工領域１００に重ならないコンベア１０の側方に配置されている。このうち、紫外線照射装置５０及び点検台６５は、加工領域１００側に位置しており、給脂装置８は紫外線照射装置５０及び点検台６５よりも搬送方向の上流側に位置する。

紫外線照射装置５０は、レーザヘッド４０の光学部品を紫外線照射によって洗浄する洗浄装置である。移動装置２０によりレーザヘッド４０が洗浄位置（図１の鎖線に示す位置）に移動する。レーザヘッド４０が洗浄位置に移動した状態で、紫外線照射装置５０による紫外線が保護ガラス４４に付着した汚れを分解するために照射される。

本実施形態では、紫外線波長２５４ｎｍ（２００〜６００ｎｍの範囲）、定格２８０ＶＡ、紫外線照度３５００ｍＷ／ｃｍ２のキセノンＨｇランプを光源とした紫外線照射装置５０が用いられる。キセノンＨｇランプは、長波長ＵＶ成分が多く光ファイバ伝送が可能であり、設備への実装という点で好ましい。

点検台６５は、コンベア１０を挟んで紫外線照射装置５０のＸ軸方向の反対側に位置する。点検台６５は、加工開始時やカット不良が生じた場合等に、レンズの傷、汚れの有無を検出するためのバーンパターン測定やレーザ出力測定やブラシ清掃等の点検作業が行われる。

給脂装置８は、カウンタウエイト４５に潤滑油を供給するためのものである。給脂装置８は、レーザヘッド４０が点検台６５上にあるときにカウンタウエイト４５の給脂部４５１に対向する位置であり、点検台６５に対して第１ガイドフレーム２１を挟んで斜め向かいに配置される。レーザヘッド４０は第１ガイドフレーム２１における加工領域１００側に位置している。これに対してカウンタウエイト４５はレーザヘッド４０とは反対側に位置している。従って、給脂装置８は、第１ガイドフレーム２１における加工領域１００側と反対側のコンベア１０の側方であって、平面視において第１ガイドフレーム２１のＸ軸方向を中心線としたときの点検台６５の対角側に位置する。なお、給脂装置８自体の構成については後述する。

給脂装置８は、待機位置と給脂位置の間をＹ軸方向に移動させる駆動装置９を更に備える。給脂位置は、カウンタウエイト４５が給脂装置８にＹ軸方向で対向する位置にあるときに、給脂装置８の先端がカウンタウエイト４５の給脂部４５１に接続される位置である。待機位置は、給脂位置からＹ軸方向で第１ガイドフレーム２１から離れた位置に退避した位置である。駆動装置９の動作は、制御装置７０によって制御される。

制御装置７０は、ＣＰＵ、メモリ、記憶装置等からなるコンピュータであり、レーザブランク装置１の各構成に電気的に接続されている。この制御装置７０により、移動装置２０によるレーザヘッド４０の移動やレーザ照射、コンベア１０の搬送、紫外線照射装置５０による洗浄処理及び給脂処理等が制御される。本実施形態の制御装置７０は、レーザヘッド４０が点検台６５の上方に位置する点検作業中に給脂処理を行うように給脂装置８を制御する。カウンタウエイト４５が給脂装置８にＹ軸方向で対向する位置にある状態で、給脂装置８が待機位置から給脂位置に移動するように駆動装置９が制御装置７０によって制御される。即ち、点検作業中に給脂作業が行われることになる。

次に、カウンタウエイト４５及び給脂装置８の給脂に関する構造例について説明する。図５は、本実施形態のカウンタウエイト４５及び給脂装置８の構造を示す側面図であり、図６は、これらの平面図である。

まず、カウンタウエイト４５の給脂構造について説明する。図５に示すように、給脂部４５１の搬送方向の上流側の面には、ニップル４６０、ニップル４６０を覆うカバー４５４及び位置決め穴４６５が形成される。

ニップル４６０は、給脂装置８との接続部であり、凸状に形成される。ニップル４６０は、給脂経路４５５に接続されており、ニップル４６０を通じてガイド４５３とレール２１３の係合部分に潤滑油が供給される。図６に示すように、ニップル４６０は、Ｘ軸方向に間隔をあけて２箇所（複数）配置される。また、カバー４５４の内側には、２個のニップル４６０を区画する区画壁４６２が形成される。

図７は、本実施形態のカウンタウエイト４５を搬送方向の上流側から見た図である。図７に示すように、カバー４５４の搬送方向の上流側の面には、ニップル４６０に対応する位置に開口部４６３が形成される。複数の開口部４６３にはスリットゴムカバー４６１が配置される。スリットゴムカバー４６１によってカバー４５４の内側の空間が外側から隔てられている。

スリットゴムカバー４６１には複数のスリットが形成されている。複数のスリットは、スリットゴムカバー４６１における搬送方向で見てニップル４６０の中心が重なる位置を中心とすると、その中心から外側に向かって放射状に延びる。

位置決め穴４６５は、後述する給脂装置８の接続との位置決めに用いられる。位置決め穴４６５は、カバー４５４の上下のそれぞれに２箇所形成される。上下の位置決め穴４６５は、左右方向（Ｘ軸方向）で位置をずらした位置関係となっている。

次に、給脂装置８の給脂構造について説明する。給脂装置８は、ノズル８００と、ベースプレート８１０と、ゴムカバー押しリング８０１と、位置決めピン８０２と、駆動側連結部８１１と、ノズル着座センサ８３０と、ノズルカバー装置８４５と、を備える。

ノズル８００は、カウンタウエイト４５のニップル４６０との接続部であり、凹状に形成される。ノズル８００には、チューブ８０３を通じて潤滑油が外部から供給される。図６に示すように、ノズル８００は、Ｘ軸方向に間隔をあけて２箇所（複数）配置されており、ニップル４６０の位置に対応している。

ノズル８００は、ベースプレート８１０に支持される。ベースプレート８１０の搬送方向の下流側の面には、ゴムカバー押しリング８０１及び位置決めピン８０２が配置される。ゴムカバー押しリング８０１は、ノズル８００とニップル４６０の接続時にスリットゴムカバー４６１を押しのける部材である。位置決めピン８０２は、ノズル８００とニップル４６０の接続位置を決める部材であり、先端が先細状に形成される。

図８は、本実施形態の給脂装置８を搬送方向の下流側から見た図である。図８に示すように、ゴムカバー押しリング８０１は、ノズル８００に応じて２箇所配置される。各ゴムカバー押しリング８０１は、各ノズル８００の周囲を囲う円状に複数の爪が等間隔に配置されて構成される。ゴムカバー押しリング８０１の爪は、スリットゴムカバー４６１のスリットとスリットの間に接触する位置に配置される。

駆動側連結部８１１は、駆動装置９に連結されており、Ｙ軸方向で移動する。駆動側連結部８１１は、弾性部材としてのバネ８２１及びバネ８２１を介してベースプレート８１０に接続されるフロート支持部８２２と、を備えており、ベースプレート８１０をフロート状に支持する。

また、駆動側連結部８１１の搬送方向の下流側の面には、ベースプレート８１０の搬送方向の上流側の面に対向する突出部８２０が複数設けられる。突出部８２０の先端部は、回転可能なボールとなっている。本実施形態のベースプレート８１０は、角部が面取りされた矩形状の板材であり、合計４個の突出部８２０がベースプレート８１０の４角近傍のそれぞれに配置される。

ノズル着座センサ８３０は、ノズル８００とニップル４６０の接続状態を判定するためのセンサである。ノズル着座センサ８３０が検出した信号は制御装置７０に送信され、ノズル８００とニップル４６０の接続状態が判定される。

ノズルカバー装置８４５は、カバー駆動装置８５０と、ノズル防塵カバー８５１と、を備える。図９は、本実施形態のノズルカバー装置８４５を搬送方向の上流側から見た図である。

カバー駆動装置８５０は、ノズル防塵カバー８５１に連結される連結軸８６０を備えるシリンダ機構である。

ノズル防塵カバー８５１は、ノズル８００の先端を塞ぐカバー位置と、ノズル８００との接続が解除される待機位置と、の間を移動可能に構成される。ノズル防塵カバー８５１には、位置決めピン８０２との干渉を避けるための切欠き部８５６が形成される。ノズル防塵カバー８５１は、待機位置でノズル８００の先端を塞ぐキャップ８５２と、給脂作業でカウンタウエイト４５に供給しきれなかった潤滑油を排出するための排出経路８５３と、を備える。ノズル防塵カバー８５１のキャップ８５２は、ノズル８００の数に応じて２箇所配置されている。２箇所のキャップ８５２のそれぞれには、排出経路８５３に流れてきた潤滑油を外部に送り出すためのチューブ８５５が接続される。

カバー駆動装置８５０は、制御装置７０からの動作指令に基づいて連結軸８６０を回転させてノズル防塵カバー８５１をカバー位置から待機位置、待機位置からカバー位置に移動させる。

次に、給脂装置８による給脂処理について説明する。制御装置７０は、カウンタウエイト４５が給脂装置８に搬送方向で対向する図１に示す状態で、給脂処理開始の指令を受信すると、駆動装置９及びカバー駆動装置８５０を制御して給脂装置８を搬送方向の下流側（図５及び図６における白抜きの矢印の方向）に移動させるとともに、ノズル防塵カバー８５１をカバー位置から待機位置に移動させる。

給脂装置８がカウンタウエイト４５に近づくと、２本の位置決めピン８０２がカウンタウエイト４５の２箇所の位置決め穴４６５のそれぞれに入り込むことにより、フロート状に保持されるベースプレート８１０の位置決めが行われる。位置決めピン８０２は、先細状に形成されているので、給脂装置８がカウンタウエイト４５に対して搬送方向でずれていたとしても、位置決めピン８０２が位置決め穴４６５に入り込むことにより、その位置ずれも修正される。これにより、無端ベルト２５が経年等によって延びている場合でも、給脂装置８とカウンタウエイト４５の適切な位置合わせが可能になっている。

給脂装置８がカウンタウエイト４５に更に近づくと、ゴムカバー押しリング８０１がスリットゴムカバー４６１を押しのけてノズル８００がカバー４５４の内側に入り込む。

図１０は、本実施形態の給脂装置８とカウンタウエイト４５が接続されている様子を示す側面図であり、図１１はその平面図である。図１０及び図１１に示すように、ノズル８００がニップル４６０に嵌合することで、給脂装置８とカウンタウエイト４５が接続状態となる。この状態で潤滑油がカウンタウエイト４５に供給される。接続状態は、ノズル着座センサ８３０の信号によって制御装置７０が判定することができる。

以上説明した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
レーザブランク装置１は、コンベア（ワーク搬送装置）１０と、レーザヘッド４０と、ワークの搬送方向に直交（交差）する方向に延びるとともに、レーザヘッド４０が搬送方向の一側に移動可能に係合する第１ガイドフレーム（ガイド部材）２１と、レーザヘッド４０を第１ガイドフレーム２１に沿って移動させる移動装置（例えば、後述の移動装置２０）と、第１ガイドフレーム２１の搬送方向他側に移動可能に係合し、移動装置２０によって移動するレーザヘッド４０に連動して当該レーザヘッド４０の移動方向の反対方向に第１ガイドフレーム２１に沿って移動するカウンタウエイト４５と、第１ガイドフレーム２１を挟んで加工領域１００の反対側に配置される給脂装置８と、移動装置２０を制御してカウンタウエイト４５を給脂装置８に対向する位置に移動させ、カウンタウエイト４５と第１ガイドフレーム２１の係合部分への給脂を行う制御装置７０と、を備える。
これにより、ワークにレーザ加工を行うレーザヘッド４０の移動範囲の外側に給脂装置８が位置するので、レーザ加工中にレーザヘッド４０を移動させる移動装置２０と給脂装置８の衝突を確実に防止しつつ、カウンタウエイト４５への給脂の自動化を実現できる。

また、本実施形態のレーザブランク装置１は、レーザヘッド４０の点検を行う点検台６５を更に備え、給脂装置８は、レーザヘッド４０が点検台６５で点検が行われる点検位置にいるときのカウンタウエイト４５に対応する位置に配置される。
これにより、点検台でレーザヘッドの点検作業が行われている間に給脂装置によってカウンタウエイトへの給脂を行うことができ、稼動効率を向上させることができる。

また、本実施形態では、紫外線照射装置５０が、コンベア１０を挟んで点検台６５の反対側に配置される。
これにより、紫外線照射装置によってレーザヘッド４０の自動洗浄を実現できる。

また、本実施形態の移動装置２０は、レーザヘッド４０を３次元方向で移動可能に構成される。
これにより、給脂装置８によってカウンタウエイト４５のスムーズな移動を実現しつつ、様々なレーザ加工に対応できる。

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、紫外線照射装置５０と点検台６５の位置を入れ替えるともに、給脂装置８を上記実施形態の位置とコンベア１０を挟んで反対側に設置することもできる。

また、給脂装置８が、レーザヘッド４０が紫外線照射装置５０によって洗浄が行われる洗浄位置にいるときのカウンタウエイト４５に対応する位置に配置される構成に変更することもできる。これにより、紫外線照射装置５０によってレーザヘッド４０の洗浄が行われている間に給脂装置８によってカウンタウエイト４５への給脂を行うことができ、稼動効率を向上させることができる。このように、給脂装置８の設置位置は、事情に応じて適宜変更できる。

１ レーザブランク装置（レーザ加工機）
８ 給脂装置
１０ コンベア（ワーク搬送装置）
２０ 移動装置（移動装置）
２１ 第１ガイドフレーム（ガイド部材）
４０ レーザヘッド
４５ カウンタウエイト
５０ 紫外線照射装置
６５ 点検台
７０ 制御装置

Claims (5)

1. ワークを所定方向に搬送するワーク搬送装置と、
   前記ワークにレーザを照射するレーザヘッドと、
   前記ワークの搬送方向に交差する方向に延びるとともに、前記レーザヘッドが前記搬送方向の一側に移動可能に係合するガイド部材と、
   前記レーザヘッドを前記ガイド部材に沿って移動させる移動装置と、
   前記ガイド部材の搬送方向他側に移動可能に係合し、前記移動装置によって移動する前記レーザヘッドに連動して前記レーザヘッドの移動方向の反対方向に前記ガイド部材に沿って移動するカウンタウエイトと、
   前記レーザヘッドによって加工が行われる加工領域に対して前記ガイド部材を挟んで反対側に配置される給脂装置と、
   前記移動装置を制御して前記カウンタウエイトを前記給脂装置に対向する位置に移動させ、前記カウンタウエイトと前記ガイド部材の係合部分への給脂を行う制御装置と、
   を備えるレーザ加工機。
2. 前記レーザヘッドの点検が行われる点検台を更に備え、
   前記給脂装置は、前記レーザヘッドが前記点検台で点検が行われる点検位置にいるときの前記カウンタウエイトに対応する位置に配置される請求項１に記載のレーザ加工機。
3. 紫外線照射によって前記レーザヘッドの洗浄を行う紫外線照射装置を更に備え、
   前記給脂装置は、前記レーザヘッドが前記紫外線照射装置によって洗浄が行われる洗浄位置にいるときの前記カウンタウエイトに対応する位置に配置される請求項１に記載のレーザ加工機。
4. 前記移動装置は、前記レーザヘッドを３次元方向で移動可能に構成される請求項１から３の何れかに記載のレーザ加工機。
5. ワークを所定方向に搬送するワーク搬送装置と、
   前記ワークにレーザを照射するレーザヘッドと、
   前記ワークの搬送方向に交差する方向に延びるとともに、前記レーザヘッドが前記搬送方向の一側に移動可能に係合するガイド部材と、
   前記レーザヘッドを前記ガイド部材に沿って移動させる移動装置と、
   前記ガイド部材の搬送方向他側に移動可能に係合し、前記移動装置によって移動する前記レーザヘッドに連動して前記レーザヘッドの移動方向の反対方向に前記ガイド部材に沿って移動するカウンタウエイトと、
   前記ワーク搬送装置の側方に配置され、前記レーザヘッドの点検が行われる点検台と、
   前記ワーク搬送装置を挟んで前記点検台の反対側に配置され、紫外線照射によって前記レーザヘッドの洗浄を行う紫外線照射装置と、
   前記点検台又は前記紫外線照射装置の何れかに対して前記ガイド部材を挟んで斜め向かいに配置される給脂装置と、を備えるレーザ加工機。

Images