JP2019194508A - 快適性指標計算装置、プログラムおよび快適性指標計算方法 - Google Patents

快適性指標計算装置、プログラムおよび快適性指標計算方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 PMVの評価に係わる着衣量を適切に設定することが困難であったこと。【解決手段】 実施形態によれば、快適性指標計算装置は、着衣情報取得部と、天候情報取得部と、補正情報特定部と、着衣量特定部と、快適性指標特定部とを具備する。着衣情報取得部は、人の着衣に関する着衣情報をセンサから取得する。天候情報取得部は、温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを含む天候情報を取得する。補正情報特定部は、快適性指標の着衣量に関わる補正情報を天候情報から特定する。着衣量特定部は、着衣情報取得部で取得した着衣情報について補正情報で補正して着衣量を特定する。快適性指標特定部は、着衣量特定部で特定した着衣量に基づいて快適性指標を特定する。【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、快適性指標計算装置、プログラムおよび快適性指標計算方法に関する。
よく経験されるように、オフィスの天井の空調機で室内温度を調節しても、在室者にとって快適な室内環境を作り出すことは難しい。そこで、快適性を表す客観的な指標に基づいて、空調をインテリジェントに制御することが考えられている。この種の技術は、例えばBEMS(Building Energy Management System)の一つの機能として実用化されている。
PMV(Predicted Mean Vote)は、快適さを表す指標として、ISO(国際標準化機構)規格に規定されている。PMVは、空気温度、相対湿度、平均輻射温度、気流速度、着衣量、および活動量(人体の内部発熱量)を要素として計算(あるいは特定)される。
特開平6−18073号公報 特開平6−117836号公報 特開平6−180139号公報 特開2017−44515号公報 特開2014−55742号公報 特開平10−141736号公報 特開2007−3096号公報
既存の技術において、着衣量は、例えば地域ごと、季節(春夏秋冬)ごとの平年の気象データを元にした平均的な値が用いられていた。しかしながら同じ季節でも日付が進むにつれて着衣量は変わるし、異常気象や、平年とは異なる気象変動も生じ得ることは考慮されない。また、同じ建物内であっても場所やエリアが変われば、在室者のおかれる状況(situation :例えば、外から入ったばかり/ずっとビルの奥にいる…等)は変わるし、そのことによる着衣量の違いも考慮されていない。このため既存の技術では着衣量の誤差が大きく、十分な快適さを得られていない可能性がある。
そこで、目的は、着衣量を適切に設定できるようにして、快適性をさらに高めた快適性指標計算装置、プログラムおよび快適性指標計算方法を提供することにある。
実施形態によれば、快適性指標計算装置は、着衣情報取得部と、天候情報取得部と、補正情報特定部と、着衣量特定部と、快適性指標特定部とを具備する。着衣情報取得部は、人の着衣に関する着衣情報をセンサから取得する。天候情報取得部は、温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを含む天候情報を取得する。補正情報特定部は、快適性指標の着衣量に関わる補正情報を天候情報から特定する。着衣量特定部は、着衣情報取得部で取得した着衣情報について補正情報で補正して着衣量を特定する。快適性指標特定部は、着衣量特定部で特定した着衣量に基づいて快適性指標を特定する。
図1は、室内空間の一例を示す図である。 図2は、オフィスビルにおけるネットワークの一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係わる端末装置200の一例を示す機能ブロック図である。 図4は、第1の実施形態に係わる端末装置200の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、図3に示される機能ブロック間の関係の一例を示す図である。 図6は、湿度、温度と着衣量補正情報との関係の一例を示す図である。 図7は、雲量と着衣量補正情報との関係の一例を示す図である。 図8は、エリア属性の一例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係わる端末装置200の一例を示す機能ブロック図である。 図10は、第2の実施形態に係わる端末装置200の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図11は、第2の実施形態に係わる端末装置200の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、図9に示される機能ブロック間の関係の一例を示す図である。 図13は、湿度、温度と基準着衣量の補正値との関係の一例を示す図である。 図14は、雲量と着衣量起算値の補正値との関係の一例を示す図である。 図15は、想定されるシーンの分類の一例を示す図である。 図16は、シーンおよび滞在時間ごとの補正情報の一例を示す図である。
<構成>
図1は、室内空間の一例を示す図である。図1に示されるように、オフィスビルにおける各フロアの例えば天井に、照明機器1、空調機器2の吹き出し口、および画像センサ3が配設される。
図2は、オフィスビルにおけるネットワークの一例を示す図である。図2において、ビル監視装置5、データベース300、表示装置11、および、ゲートウェイ(GW)71,72が、ビル内ネットワーク500を介して互いに通信可能に接続される。表示装置11、およびビル監視装置5は、ビル内ネットワーク500を介してデータベース300にアクセスすることができる。ビル内ネットワーク500の通信プロトコルとしては、例えば、インテリジェントビル用ネットワークの通信規格であるBACnet(登録商標)やLONWORKS(登録商標)、KNX(登録商標)、DALI、ZigBee(登録商標)、ECHONET Lite(登録商標)を適用することができる。
ビル内ネットワーク500は、インターネットなどの外部ネットワークに接続される。これにより、空調制御や快適性指標計算に必要となる各種の気象データを、外部ネットワークに接続された気象サーバ400から取得することができる。気象サーバ400は気象庁や地方自治体のサーバ、あるいは気象サービスポータルサイトなどであってよい。
ビルの室内の照明機器1、空調機器2、および画像センサ3は信号線Lを介して、例えばデイジーチェーンまたはカスケード状に接続される。このうち例えば画像センサ3が、ゲートウェイ71を介してビル内ネットワーク500に接続される。これにより信号線Lを介して接続された画像センサ3、照明機器1、および空調機器2をビル内ネットワーク500に接続することが可能である。画像センサ3で取得された画像データ、環境情報、および人物情報は、ビル内ネットワーク500を経由してデータベース300に伝送され、記録される。
空調機器2は、制御指示値を与えることで、空調温度、空調湿度、風量などを制御することができる。
無線アクセスポイント8が、ハブ(Hub)6を介してLAN(Local Area Network)10経由でゲートウェイ72に接続される。これにより、無線通信機能を備える端末装置200等が、ゲートウェイ72経由でビル内ネットワーク500に接続されることができる。つまり端末装置200は、ビル内ネットワーク500を介してデータベース300にアクセスすることができる。端末装置200は、画像データ、環境情報、および人物情報等のデータを、データベース300から取得することができる。
データベース300は、例えばRDB(Relational Database)型、あるいはキー/バリュー(Key/Value)型のデータベースであり、その実体は、例えばコンピュータのHDD(ハードディスクドライブ)に記録されたディジタルデータである。データベース300は、天候情報300a、および設定情報300bを記憶する。
天候情報300aは、例えば外気温度、外気湿度、および雲量などの、天候に係わる情報である。これらの情報は、オフィスビルの外部に設けられた各種のセンサから取得したり、気象サーバ400からの気象データを処理することで得られる。設定情報300bは、例えば場所(エリア)ごとに求められた出入口との距離を示すデータであり、ビルの設計データ等から予め算出される。
画像センサ3は、視野内の空調スペースを撮影して画像データを取得する。画像センサ3は、取得した画像データを処理し、環境情報および人物情報を作成する。環境情報は、制御対象の空間(対象空間)の環境に関する情報であり、例えば、対象空間における照度の分布が挙げられる。
人物情報は、対象空間における人間に関する情報であり、例えば、人の存在または不在(在/不在)、滞在時間、人数、人の行動、人の活動量、および、人の着衣に関する着衣情報などを挙げることができる。
各画像センサにおいて、環境情報および人物情報は、対象空間としての空調スペースごとに計算することができる。あるいは、空調スペースを複数に分割した小領域(エリア)毎に、環境情報および人物情報を計算することもできる。
ビル監視装置5、および表示装置11は、いずれもプロセッサおよびメモリを備えるコンピュータである。ビル監視装置5は例えばBEMSとして実現される。また、ビル監視装置5と表示装置11が一体化されていてもよい。
表示装置11は、画像センサ3から取得した環境情報および人物情報、あるいはビル監視装置5から取得した各種の情報を視覚的に表示する。次に、上記構成を基礎として複数の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図3は、第1の実施形態に係わる端末装置200の一例を示す図である。快適性指標計算装置としての端末装置200は、CPUやMPU等のプロセッサ250と、ROM(Read Only Memory)220およびRAM(Random Access Memory)230を備えるコンピュータである。端末装置200は、さらに、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)などの記憶部240、光学メディアドライブ260、および、通信部270を備える。
ROM220は、BIOS(Basic Input Output System)やUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)などの基本プログラム、および各種の設定データ等を記憶する。RAM230は、記憶部240からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶する。
光学メディアドライブ260は、CD−ROM280などの記録媒体に記録されたディジタルデータを読み取る。端末装置200で実行される各種プログラムは、例えばCD−ROM280に記録されて頒布される。このCD−ROM280に格納されたプログラムは光学メディアドライブ260により読み取られ、記憶部240にインストールされる。
通信部270は、通信機能を備え、無線アクセスポイント8やハブ6等との無線通信を制御する。端末装置200で実行される各種プログラムを、例えば通信部270を介してサーバからダウンロードし、記憶部240にインストールすることもできる。通信部270を介してクラウドサーバから最新のプログラムをダウンロードし、インストール済みのプログラムをアップデートすることもできる。また、端末装置200は、通信部270からビル内ネットワーク500経由でデータベース300にアクセスすることができる。
記憶部240は、プロセッサ250により実行されるプログラム240aに加えて、着衣情報107、天候情報240b、エリア属性情報108、および、天候補正情報105を記憶する。
着衣情報107は、画像センサ3等の既存設備により撮影された画像データを、画像センサ3自身が解析することにより生成される。このほか、監視カメラの映像をサーバで処理した結果、或いは外部の情報ソース等から取得されたデータであって良い。さらに、赤外線カメラからの熱画像を映像化して着衣情報を取得することもできる。
天候情報240bは、温度、湿度、雲量などの、気象状態を示す情報である。
エリア属性情報108は、そのエリアにおける人の平均滞在時間や滞在目的といった属性を、個々の空調制御エリアごとに設定し、其々の属性による着衣量補正情報の効果(重み)を係数化した情報である。エリア属性情報108は、エリアごとの情報である。
天候補正情報105とは、画像センサ3や情報ソースから取得する着衣情報107を基準として、当日、当時刻の検出着衣量よりも人の体感温度に見做す着衣量を知るための補正情報である(天候−着衣量補正情報関係特性情報)。
プロセッサ250は、OS(Operating System)および各種のプログラムを実行する。また、プロセッサ250は、第1の実施形態に係る処理機能として、着衣情報取得部250a、天候情報取得部250b、補正情報特定部106、着衣量特定部109、PMV計算部110、計算時刻管理部104、制御指示値特定部111、および、制御指示部113を備える。
これらの機能ブロックは、記憶部240に記憶されたプログラム240aがRAM230にロードされ、当該プログラムの進行に伴ってプロセッサ250が計算処理を実行することで生成されるプロセスとして、理解され得る。つまりプログラム240aは、快適性指標計算装置としての端末装置200を動作させるためのプログラムであって、コンピュータである端末装置200を、着衣情報取得部250a、天候情報取得部250b、補正情報特定部106、着衣量特定部109、PMV計算部110、計算時刻管理部104、制御指示値特定部111、および、制御指示部113として動作させる。
着衣情報取得部250aは、画像センサ3や外部の情報ソースなどから、人の着衣に関する着衣情報を取得する。
天候情報取得部250bは、天候情報としての温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを取得する。実施形態ではこれらすべての情報が取得されるとして説明するが、これらの情報のうち少なくとも一つを利用する形態も考えられる。
補正情報特定部106は、取得された着衣情報107を補正するための補正情報(着衣量補正情報)を、天候情報および天候補正情報105に基づいて特定する。この補正情報は、快適性指標の着衣量に係わる情報である。
着衣量特定部109は、取得された着衣情報107をベースに、天候により決められる補正情報と、各エリアの属性情報108とに基づいて、最終着衣量をエリアごとに特定する。実施形態では、状況に応じて修正された着衣情報を、最終着衣量と称する。最終着衣量は、より、真の状態に近い着衣量といえる。
PMV計算部110は、最終着衣量に基づいて、各空調制御エリアの現在のPMVを計算する。実施形態においては、PMV計算に必要とされる、空気温度、相対湿度、平均輻射温度、気流速度、および活動量が別途求められていることを想定する。
計算時刻管理部104は、計算開始時間を管理する。時計機能により時間を管理できるほか、前回の終了から所定時間(例えば10分や1分)を経ったかどうかが分かるタイマ機能を持ってもよい。
制御指示値特定部111は、空調機器2に指示するための制御指示値を、上記計算されたPMVに基づいて特定する。
制御指示部113は、空調機器2の空調制御許可情報112を上位システム等から取得し、最終的に制御指示値を空調機器2に出力するかしないかを判断し、実行する。つまり制御指示部113は、上位システムからの許可が有る場合に、制御指示値を宛先の空調機器2に出力する。制御指示値特定部111、制御指示部113を備えることにより、端末装置200は、空調制御装置としての機能も備える。
<作用>
図4は、第1の実施形態に係わる端末装置200の処理手順の一例を示すフローチャートである。図5は、図3に示される機能ブロック間の関係の一例を示す図である。図4において、端末装置200は、PMV計算を実行する時刻になったか否かを判断する(S201)。PMV計算時刻であれば(S201でYES)、次のステップに進み、計算時刻でなければ(S201でNO)終了となる。
図5の計算時刻管理部104は、計算を行うべきか否か管理する機能を有する。例えば、時計機能により時刻で管理してもよいし、前回の終了から所定時間(例えば10分や1分)を経過したかが分かるタイマ機能を持ってもよい。
システムにプリセットされた計算時刻になれば(S201でYES)、端末装置200は、外気温度101、外気湿度102、および雲量103を情報ソースから取得し(S202〜S204、図5の(a)〜(c))、天候情報240bとして記憶部240に記憶する(図3)。これらの情報により、人の着衣量に影響する、現在の天候を判断することができる。
ここで、情報ソースは、例えばBA(ビルディングオートメーション)やBEMS、又は気象庁や地方自治体のデータベース等を指す。ここでは、外気温度、外気湿度、雲量の全てではなく、いずれか1つ、あるいは2つを天候判断の材料として取得してもよい。さらに、外気温度、外気湿度、雲量ではなく、「天候」そのものを情報ソースから取得することも考えられる。
外気温度、外気湿度、および雲量を取得すると、端末装置200は、天候−着衣量補正情報関係特性を表す天候補正情報105を参照し(S205)(図5(d))、着衣量補正情報を特定する(S206)。
天候補正情報105とは、画像センサ3や情報ソースから取得する着衣情報107を基準として、当日、当時刻の検出着衣量よりも人の体感温度に見做す着衣量を特定するための補正情報である(天候−着衣量補正情報関係特性情報)。
例えば、暖房中の室内にいる人の着衣情報が「薄い長袖」(着衣情報は、プログラム上では例えば0〜1の間の数値で表現できる。ここでは「薄い長袖」を0.5とする)として取得できたとする。このとき、外が吹雪で非常に寒い日と、日差しが強く暖かい日とでは、対象ビルに入った人にとっての体感温度は異なる。
外が吹雪で非常に寒い日にビル内に入ると、たとえジャケットやコートを脱いで「薄い長袖」と検知できても、体にはまだ寒気が残っている可能性がある。そこで第1の実施形態では、この時の見なし着衣量は「薄い長袖」よりも若干薄め(例えば、半袖を表す0.4)とする。すなわち、その人は見た目上の服から体温を保つ効果よりも弱い状態にある事実を、見た目より薄めの着衣量と見做すことで表現する。
この補正情報を利用することで、見た目の着衣量だけを頼りにすることなく、その人のシチュエーションを考慮した着衣量(見なし着衣量)を求めることができる。このようにして補正した着衣量をPMV計算に投入することで、天候による体感温度への影響も考慮して、より快適な空調制御を実現することが可能になる。
補正情報特定部106は、着衣量補正情報を例えば式(1)により求める。式(1)に必要な情報は例えば図6と図7から取得することが可能である。
着衣量補正情報 = A×B ・・・ (1)
式(1)のA値は、例えば図6の表から求められる。この表は、相対湿度(RH:Relative Humidity)と温度(T)とに応じて着衣量補正情報を求めるための値を示す。この表はシステムのデータベース300や端末装置200の記憶部240に予め記憶される。式(1)のB値は、例えば図7の表から求められる。図7のように、例えば雲量に対応付けて着衣量補正情報を修正する。
なお、見た目の着衣量(画像センサ3で取得された着衣情報)を補正するかどうかは、その人が当ビルに滞在する平均時間(訪問者又は内勤者)や、その人の滞在場所は天候による残影響が残しやすいかどうか(出入口や窓の数や距離)等のエリア属性により、最終的に判断する。
例えば、外が吹雪で非常に寒い日に、ビルに入ったばかりの人と、朝からずっとビルの奥にいる人とでは、寒気が残っているかいないかの感じ方が異なる。そこで、着衣量補正情報を特定した後(S206)、端末装置200は、画像センサ3や情報ソースから着衣情報を取得し(S207)(図5(e))、エリア属性情報108を参照したうえで(S208)(図5(f))で、最終着衣量を特定する(S209)。
着衣量特定部109は、例えば式(2)により最終着衣量を求める。式(2)に必要な情報は、補正情報特定部106で求められた着衣量補正情報と(図5(g))、図8に示されるエリア属性(C値)から求めることが可能である。
最終着衣量 = 着衣量(取得値)+着衣量補正情報×C ・・・ (2)
最終着衣量が特定されると(S209)、端末装置200は、其々の空調制御エリアのPMVを計算する(S210)。さらに端末装置200は、得られたPMVに基づいて、各空調制御エリアの空調機器への制御指示値を特定する(S211)。制御指示値は、各空調制御エリアのPMV値をPMV目標値に到達させるための、空調機器への制御情報である。目標PMV値はシステム管理者やビル管理者によって事前に設定された値であってもよいし、運用途中に変更されてもよい。
次に、PMV計算部110は、各空調制御エリアの現在のPMV値を計算する。これを受けて制御指示値特定部111は、空調機器2に指示するための制御指示値を特定する。制御指示値とは、其々の空調機器2に指示される内容(項目)とその値(量)とのセットである。例えば、空調機器2の設定温度値を指示する場合に、新しい設定温度値を計算することになる。或いは、空調機器2に備わる「モード」(例えば、急冷モードや徐々に冷やすモード…等)を指示する場合、新しい「モード」を決めてもよい。
なお、空調機器2宛てに、最終的な制御指示値を出すかどうかは、空調機器2が制御可能な状態かどうかによる。そこで第1の実施形態では、制御指示値が決められた後(S211)、端末装置200は、その時点の空調制御許可状態を空調システムから取得し(S212)、空調制御が許可されているか否かを判断する(S213)。
もし、空調制御が許可された状態であれば(S213でYES)、端末装置200は、各空調制御エリアに制御指示値を出力する(S214)。もし、空調制御が許可されていない場合(S213でNO)、そのまま処理を終了する。
なお、空調制御が許可されているか、または許可されていないかに応じて制御指示値を空調機器2に最終的に出力するか否かの判断を、他の外部システム(ビルディングオートメーション、BEMS、空調制御コントローラ等)に任せてもよい。つまり、制御指示値の算出までを端末装置200で行い、実際の制御を外部システムに委ねることも可能である。また、空調機器2への制御が許可されているか、許可されていないかを、全ての空調機器2(空調システム全体)で一括で判断しても良いし、個別の空調機器2ごとの設定に応じて判断しても良い。空調機器2ごとの設定は、例えば空調機器2ごとに問い合わせることで読み出すことができる。
<効果>
以上述べたように第1の実施形態によれば、一般的なビルに設置される設備を活用(流用)し、かつ同一施設内の異なるエリアの差を把握(エリア属性)することにより、各日の各エリアの着衣量を其々推定することが可能になる。更に、推定した着衣量を各エリアのPMV計算に取り入れることで、個々のエリアにとって最も快適な空調制御が実現可能になる。
カメラ画像を利用する既存の技術では、一般ビル(商業施設や事務所等)に取り入れない赤外線熱カメラや体表温センサの追加設置が必要になり、システムのコストアップが避けられない。
これに対し第1の実施形態では、外部から取得した着衣情報を、その日の天候、各エリアの属性に基づいて補正し、実体に合った着衣量としての最終着衣量を求めることができる。つまり、従来では固定値として取り扱われていた着衣量を、より、実情に即した情報として取り扱うことが可能になる。これにより、各日の各エリアに対して最も適切なPMVを計算することができ、さらに快適な空調制御を実現することが可能になる。
例えば、以下のような効果を得ることができる。
・季節ごとに固定で設定された着衣量と実際の日々の誤差を補正し、異常気候にも適応できる。
・一般商業施設にない特殊設備の追加設置不要により、コストアップを避ける。
・同一施設内において、利用者(エリア)間の差を補正し、よりカスタマイズされた快適性を実現する。
これらのことから第1の実施形態によれば、着衣量を適切に設定でき、快適性をさらに高めることのできる快適性指標計算装置、プログラムおよび快適性指標計算方法を提供することが可能になる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、画像センサ3や情報ソースから着衣情報を取得するケースについて説明した。第2の実施形態では、着衣情報を情報ソースから取得できないケースについて説明する。第2の実施形態では、取得された着衣情報107を補正するのではなく、天候により、その日、その時刻の基準着衣量(ここでは、室外における着衣量を基準着衣量とする)を最初に求める。その後、情報ソースから取得する各種の情報に基づき、室内の各空調制御エリアの在室者状況を把握し、其々のエリアにおける最終着衣量を特定する。
<構成>
図9は、第2の実施形態に係わる端末装置200の一例を示す機能ブロック図である。図9において図3と共通する部分には同じ符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
第2の実施形態において、記憶部240は、プログラム240a、天候情報240b、天候特性情報304、パラメータ情報240c、および、シーン特性情報310を記憶する。
天候特性情報304とは、固定的に設定される着衣量起算値から、その日、その時刻の天候情報に基づいて増加、または減少させるべき値を持つ情報である。
パラメータ情報240cは、空調スペースにおけるシーンを特徴づける情報である。例えば、エリアごとの活動量、出入口との距離、および滞在時間等が、パラメータ情報に含まれる。
シーン特性情報310は、活動量、出入口との距離、および滞在時間と着衣量との関係を示す情報であり、第2の実施形態において最終着衣量を求めるために参照される。
プロセッサ250は、第2の実施形態に係る処理機能として、天候情報取得部250b、基準着衣量特定部305、パラメータ情報取得部250c、着衣量特定部311、PMV計算部110、計算時刻管理部104、制御指示値特定部111、および、制御指示部113を備える。
これらの機能ブロックは、記憶部240に記憶されたプログラム240aがRAM230にロードされ、当該プログラムの進行に伴ってプロセッサ250が計算処理を実行することで生成されるプロセスとして、理解され得る。つまりプログラム240aは、端末装置200を動作させるためのプログラムであって、コンピュータである端末装置200を、天候情報取得部250b、基準着衣量特定部305、パラメータ情報取得部250c、着衣量特定部311、PMV計算部110、計算時刻管理部104、制御指示値特定部111、および、制御指示部113として動作させる。
基準着衣量特定部305は、快適性指標の着衣量の基準値を、天候情報240bに基づいて特定する。ここでは、室外における着衣量の基準値が特定される。
パラメータ情報取得部250cは、空調スペースにおけるシーンを特徴づけるパラメータ情報を取得する。
着衣量特定部311は、上記特定された着衣量の基準値を、パラメータ情報に基づいて補正して、室内における最終着衣量をエリアごとに特定する。
PMV計算部110は、着衣量特定部311からの最終着衣量に基づいて、各空調制御エリアの現在のPMV値を計算する。
<作用>
図10、図11は、第2の実施形態に係わる端末装置200の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、図9に示される機能ブロック間の関係の一例を示す図である。図10において、端末装置200は、基準着衣量の特定を実行する時刻か否かを判断する(S401)。計算時刻でなければ(S401でNO)、処理手順は図11のステップS407に進む。計算時刻であれば(S401でYES)、端末装置200は、外気温度101、外気湿度102、および雲量103を情報ソースから取得し(S402〜S404、図12の(a)〜(c))、天候情報240bとして記憶部240に記憶する(図9)。
次に端末装置200は、天候特性情報304を参照して(S405)(図12(d))、基準着衣量を特定し(S406)、記憶部204に記憶させる。記憶部204に基準着衣量を記憶しておくことで、PMV値の計算までタイムラグがあってもよくなる。つまり、PMV値を計算するために最終着衣量を求めるときに、記憶部204から基準着衣量を読み出せばよい。
天候特性情報304とは、固定的に設定される着衣量起算値から、その日、その時刻の天候情報に基づいて増加、または減少させるべき値を持つ情報である。起算値から天候特性情報の値を増加/減少させることで、室外にいる人の平均着衣量を得ることができる。つまり、着衣量起算値は年間を通して利用される(値は例えば0.7)ので、実際にある寒い日や暑い日等、其々の天候に応じて、室外にいる人の平均着衣量はこの起算値に比べてその程度の値となるかを補正するための係数が、天候特性情報304である。
基準着衣量特定部305は、情報ソースから取得した外気温度101、外気湿度102、および雲量103を用いて、天候特性情報304を参照し、例えば式(3)により基準着衣量を求める。
基準着衣量 = 着衣量起算値(システム固定値)+D×E ・・・ (3)
式(3)のD値は、例えば図13の表から求められる。この表は、相対湿度(RH:Relative Humidity)と温度(T)とに応じて基準着衣量の補正情報を求めるための表である。この表はシステムのデータベース300や端末装置200の記憶部240に予め記憶される。式(3)のE値は、例えば図14の表から求められる。図14のように、例えば雲量に対応付けて着衣量起算値を修正する。次に、処理手順は図11のステップS407に進む。
図11において、端末装置200は、PMV計算を実行する時刻になったか否かを判断する(S406)。PMV計算時刻であれば(S406でYES)、次のステップに進み、計算時刻でなければ(S406でNO)終了となる。
計算時刻管理部104は其々の計算を行うべきか否かを、時計機能、あるいはタイマ機能等により管理する。なお、基準着衣量の計算時刻とPMVの計算時刻とを合わせる必要は無く、計算処理の頻度が異なってもよい。
例えば、基準着衣量は、その日の天候での室外における平均着衣量を示す。よって、一日のなかで天候が激しく変化しない限り、処理頻度を下げて、早・昼・晩の其々に1回や、早朝のみ1回等にしてもよい。一方、PMV計算は空調制御のための処理であることから、室内の環境や利用状況に応じて、比較的短い周期で実行される。例えば、10分間隔や1分間隔で処理を実行してもよい。
PMVの計算時刻であれば(S407でYES)、端末装置200は、情報ソースから人間の活動量、滞在時間、出入口との距離、および、基準着衣量を取得する(S408〜S411)(図12の(e)〜(h))。
活動量307および滞在時間308は、画像センサ3等の既存設備により撮影された画像データを、画像センサ3自身が解析することにより生成される。このほか、監視カメラの映像をサーバで処理した結果、或いは外部の情報ソース等から取得されたデータであって良い。活動量は、加速度センサが内蔵される携帯電話や活動量計等のポータブルデバイスから取得されてもよい。
さらに、端末装置200は、取得した情報を用いて、活動量−滞在時間−出入口との距離−着衣量の関係を示すシーン特性情報310を更に参照し(S412)(図12(i))、最終着衣量を求める(S413)。
出入口との距離309は、活動量307や滞在時間308等の情報に付属された位置情報を利用してもよい。或いは、活動量307や滞在時間308がゲートウェイ経由又はデータ処理サーバから取得されたものであれば、ゲートウェイや処理サーバ自身の位置が分かるような識別情報(例えば、IPアドレス)を利用して、出入口との距離を換算することで得られてもよい。
シーン特性情報310とは、基準着衣量(その日、その時刻における室外にいる人の着衣量)から、各室内の空調制御エリアにおいて、室外の環境と比べて室内にいる時の着衣量の差分を補正する係数である。例えば、暖房中に、吹雪で非常に寒い日の基準着衣量を「厚いコート」(着衣量は、プログラム上では例えば0〜1の間の数値で表現できる。ここでは「厚いコート」を1.0とする)としたとする。ビル出入口から離れた奥の部屋に長く滞在し、かつデスクワーク程度の活動量しかない人は、内勤者であると想定できるので、室外の基準着衣量から自ら着衣量を調整する可能性が高い。よって、その場所の滞在者の最終着衣量を「薄い長袖」に補正し、プログラム上で最終着衣量を0.7まで見直す。
逆に、ビル出入口から近い場所であり、滞在時間も短く、かつ歩行程度の活動量を取る場所とは、ビルの受付前やロビー通路等の可能性が高い。そのような場所にいる人は短時間でしか通過しないケースが多いと想定されるので、室外の着衣量からわざわざ調整しない可能性が高く、そのような空調エリアの最終着衣量を室外同様の1.0とする。
この補正情報を利用することで、其々の空調制御エリアにいる人間のシチュエーションを考慮し、実際の着衣量を推定することができる。このようにして特定された最終着衣量をPMV計算に投入することで、より、カスタマイズされた、快適な空調制御を実現することが可能になる。
着衣量特定部311は、滞在者のシチュエーションを判断するための情報を情報ソースから取得し、シーン特性情報310をある1つの値に決めてから、基準着衣量と合わせて各空調制御エリアの最終着衣量を特定する。
着衣量特定部311は、例えば、式(4)によって最終着衣量を求める。式(4)に必要な情報は例えば図15と図16から取得することが可能である。
最終着衣量 = 基準着衣量+F ・・・ (4)
図15に示されるように、活動量(met)と出入口との距離に対応付けて例えば6通りのシーンを想定し、図16のように、シーン(1)〜(6)と、エリアへの滞在時間(秒)とを対応付けて、基準着衣量から最終着衣量を導出するための係数(F値)を得る。
また、滞在者のシチュエーションを判断するための情報として、活動量と滞在時間と出入口との距離の全てに限らず、その中のどれか1つ又は2つだけにしてもよい。それ以外に、室内にいる人間のシチュエーションと関連した情報であればどのような情報でもよい。
最終着衣量が得られれば、端末装置200は、第1の実施形態と同様の手順により各エリアのPMV、制御指示値を算出し、上位システムからの許可が有れば、各エリアの空調機器に制御指示値を出力する(S414、S415、S416、S417、S418)。
<効果>
以上説明したようにこの実施形態では、着衣情報あるいは着衣量を直接的に取得できないケースにおいて、その他の容易に取得可能な情報(外気温度、外気湿度、雲量、活動量、滞在時間、出入口との距離など)を利用し、最終着衣量を推定し、PMV計算に利用するようにしている。
既存の技術では、各日の天候又は室温に応じて平均着衣量を推定することは可能であるが、同一施設内の異なるエリアの着衣量の差を知ることができない。このため、個別エリアの快適性誤差を生じるリスクを回避できない。
これに対し第2の実施形態によれば、気候情報、エリアのシーン特性などを考慮して、端末装置200において着衣量を特定することができる。従って、着衣量を適切に設定でき、快適性をさらに高めた快適性指標計算装置、プログラムおよび快適性指標計算方法を提供することが可能となる。
第1の実施形態、または第2の実施形態のいずれによっても、各空調制御エリアに対して、カスタマイズした着衣量を求めることができ、場所ごとに、シチュエーションに応じた最適な快適空調制御を提供することが可能になる。
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば各実施形態では、快適性指標計算装置としての機能を有する端末装置200に、空調制御装置としての機能も実装する例を示した。これに代えて、表示装置11、またはビル監視装置5のいずれかに、快適性指標計算装置の機能と空調制御装置の機能とを実装しても良い。あるいは、快適性指標計算装置としての機能と、空調制御装置としての機能とを別の装置に実装しても良い。さらには、快適性指標計算装置の機能および/または空調制御装置の機能をクラウドコンピューティングシステムに委託することも可能である。
また、例えばビル監視装置5に、空調制御システムとしての機能を実装することもできる。つまり、空調機器への制御指示値を空調機器に与えて制御する制御指示部113を、ビル監視装置5の機能として実装し、空調制御装置としての端末装置200で計算された制御指示値をビル監視装置5に渡すことで、空調機器の個別制御の可能な空調制御システムを実現できる。
また、上記各実施形態では、画像センサ3が、照明機器1及び空調機器2と信号線Lにより例えばデイジーチェーンまたはカスケード状に接続されているが、これに限らず、複数の画像センサだけで有線又は無線のLANネットワークを構成し、画像センサで取得した各種データをLANネットワークを経由し、ゲートウェイを介してデータベース300に伝送するようにしてもよい。
この他、各テーブルに示した数値などをシステム要請に応じて適宜変更することももちろん可能である。
コンピュータに関連して用いられる「プロセッサ」という用語は、例えばCPU、MPU、GPU、或いは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、またはFPGA等の回路と理解され得る。
プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを読み出し実行することで、プログラムに基づく特有の機能を実現する。また、メモリに代えて、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成することも可能である。このケースでは、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することでその機能を実現する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…照明機器、2…空調機器、3…画像センサ、5…ビル監視装置、6…ハブ、8…無線アクセスポイント、11…表示装置、71,72…ゲートウェイ、101…外気温度、102…外気湿度、103…雲量、104…計算時刻管理部、105…天候補正情報、106…補正情報特定部、107…着衣情報、108…エリア属性情報、109…着衣量特定部、110…PMV計算部、111…制御指示値特定部、112…空調制御許可情報、113…制御指示部、200…端末装置、204…記憶部、220…ROM、230…RAM、240…記憶部、240a…プログラム、240b…天候情報、240c…パラメータ情報、250…プロセッサ、250a…着衣情報取得部、250b…天候情報取得部、250c…パラメータ情報取得部、260…光学メディアドライブ、270…通信部、300…データベース、300a…天候情報、300b…設定情報、304…天候特性情報、305…基準着衣量特定部、307…活動量、308…滞在時間、309…出入口との距離情報、310…シーン特性情報、311…着衣量特定部、400…気象サーバ、500…ビル内ネットワーク。

Claims (13)

  1. 人の着衣に関する着衣情報をセンサから取得する着衣情報取得部と、
    温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを含む天候情報を取得する天候情報取得部と、
    快適性指標の着衣量に関わる補正情報を前記天候情報から特定する補正情報特定部と、
    前記着衣情報取得部で取得した着衣情報について前記補正情報で補正して前記着衣量を特定する着衣量特定部と、
    前記着衣量特定部で特定した着衣量に基づいて前記快適性指標を特定する快適性指標特定部とを具備する、快適性指標計算装置。
  2. 空調スペースを複数に区分けしたエリアごとのエリア属性情報を記憶する記憶部をさらに具備し、
    前記着衣量特定部は、前記取得した着衣情報を前記補正情報および前記エリア属性情報で補正して、前記エリアごとに前記着衣量を特定する、請求項1に記載の快適性指標計算装置。
  3. 前記着衣情報取得部は、空調スペースを撮像して得られた画像データから前記着衣情報を検知可能な画像センサから前記着衣情報を取得する、請求項1に記載の快適性指標計算装置。
  4. 温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを含む天候情報を取得する天候情報取得部と、
    快適性指標の着衣量の基準値を前記天候情報に基づいて特定する基準着衣量特定部と、
    空調スペースにおけるシーンを特徴づけるパラメータ情報を取得するパラメータ情報取得部と、
    前記基準値を前記パラメータ情報に基づいて補正して前記着衣量を特定する着衣量特定部と、
    前記着衣量特定部で特定した着衣量に基づいて前記快適性指標を特定する快適性指標特定部とを具備する、快適性指標計算装置。
  5. 前記パラメータ情報は、空調スペースを複数に区分けしたエリアごとの活動量、出入口との距離、および滞在時間の少なくとも一つを含み、
    前記着衣量特定部は、前記基準値を前記エリアごとに補正して、前記エリアごとに前記着衣量を特定する、請求項4に記載の快適性指標計算装置。
  6. 前記パラメータ情報取得部は、空調スペースを撮像して得られた画像データから前記活動量または前記滞在時間を検知可能な画像センサから、前記活動量または前記滞在時間の少なくともいずれか一方を取得する、請求項5に記載の快適性指標計算装置。
  7. 前記パラメータ情報取得部は、加速度センサを備えるデバイスから前記活動量または前記滞在時間の少なくともいずれか一方を取得する、請求項5に記載の快適性指標計算装置。
  8. 前記パラメータ情報取得部は、前記エリアに設置される設備の識別情報に基づいて前記出入口との距離を取得する、請求項5に記載の快適性指標計算装置。
  9. 前記快適性指標特定部により特定された快適性指標に基づいて空調機器への制御指示値を特定する制御指示値特定部と、
    前記制御指示値を前記空調機器に出力する制御指示部とをさらに具備する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の快適性指標計算装置。
  10. 前記制御指示部は、上位システムからの許可が有る場合に、前記制御指示値を前記空調機器に出力する、請求項9に記載の快適性指標計算装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の快適性指標計算装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記各部として動作させるためのプログラム。
  12. コンピュータにより実行される快適性指標計算方法であって、
    前記コンピュータが、人の着衣に関する着衣情報をセンサから取得する過程と、
    前記コンピュータが、温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを含む天候情報を取得する過程と、
    前記コンピュータが、快適性指標の着衣量に関わる補正情報を前記天候情報から特定する過程と、
    前記コンピュータが、前記取得された着衣情報について前記補正情報で補正して前記着衣量を特定する過程と、
    前記コンピュータが、前記特定された着衣量に基づいて前記快適性指標を特定する過程とを具備する、快適性指標計算方法。
  13. コンピュータにより実行される快適性指標計算方法であって、
    前記コンピュータが、温度、湿度、および雲量の少なくとも1つを含む天候情報を取得する過程と、
    前記コンピュータが、快適性指標の着衣量の基準値を前記天候情報に基づいて特定する過程と、
    前記コンピュータが、空調スペースにおけるシーンを特徴づけるパラメータ情報を取得する過程と、
    前記コンピュータが、前記基準値を前記パラメータ情報に基づいて補正して前記着衣量を特定する過程と、
    前記コンピュータが、前記特定された着衣量に基づいて前記快適性指標を特定する過程とを具備する、快適性指標計算方法。
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