JP2019188312A - 脱酸素剤および脱酸素剤包装体、並びに食品包装体 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2には、主剤が鉄系の脱酸素剤ではあるが、活性炭を含むことで粉舞し易い脱酸素剤において、飽和量の水分を含む活性炭を使用することで粉舞を抑えて充填包装可能とする脱酸素剤が開示されている。しかし我々の検証結果では、有機系の脱酸素剤においては含水率の高い活性炭を使用しても完全には粉舞を抑えられない結果となっており、また、加湿粉体中の水分または液分比率を高くしていくと、流動性が悪化してホッパーや充填ノズルでの詰まりが起き易くなるとの結果もでており、水分や液分比率を上げるだけでは、粉舞抑制と流動性向上の両立は難しいと思われる。
多孔質の担持体、及び前記担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉体と、
前記粉体の表面に付着している無機微粒子とを備えており、
前記粉体の平均粒径が0.01mm以上0.3mm未満であり、
前記無機微粒子の添加量が脱酸素剤の総重量の12.0wt%以下であり、
前記酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤と、アルカリ性化合物、及び遷移金属化合物を含有する脱酸素剤を提供する。
担持体は、例えば、活性炭、ゼオライト粒子、ベントナイト粒子、活性アルミナ粒子、活性白土、ケイ酸カルシウム粒子、及び珪藻土から選ばれる。
酸素吸収物質は、酸素吸収組成物の主剤であり、酸素を吸収する物質である。酸素吸収物質は、例えば、それ自身が酸化することによって酸素を消費し、酸素を吸収する化合物であってもよい。本実施形態では、常温で液状、又は溶媒へ溶解した状態の酸素吸収物質を用いることができる。
アルカリ性化合物は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、第三リン酸塩、又は第二リン酸塩であってもよい。アルカリ性化合物は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化ラジウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、及び第二リン酸カリウムからなる群より選ばれる1種以上の化合物であってもよい。
では、酸素吸収物質を含む液剤に溶解していることが多い。遷移金属元素の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、及びマンガンが挙げられる。
遷移金属化合物は、例えば、遷移金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、有機酸塩、酸化物、水酸化物、又はキレート化合物であってもよい。遷移金属化合物は、遷移金属元素を含む複塩であってもよい。遷移金属化合物は、塩化銅(I)、塩化銅(II)、硫酸銅(II)、水酸化銅(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、塩化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、及び塩化ニッケルからなる群より選ばれる1種以上の化合物であってもよい。
なお、平均粒径はレーザー回折・散乱法に基づき測定された値である。
無機微粒子を該粉体の表面に付着させる事で、該粉体の表面に無機微粒子による微細な表面凹凸を形成させ、その結果として該粉体同士が接触する面積が低減されて結着が抑制されることで、最終的に粉末状の脱酸素剤の流動性が改善されると考えられる。
いが、ナノサイズの微粒子では価格が上がることと、皮膚表面から人体へ取り込まれてしまうために取扱が難しくなることから、例えば、0.1μm以上であってもよい。
さらに、粉体に対する無機微粒子のサイズとしては、その比率として(無機微粒子の平均粒径)/(粉体の平均粒径)が1/30以上2/5以下であることが好ましい。この範囲であれば、上記の理由により脱酸素剤の流動性がさらに向上し、自動充填機適性も良好となる。
1.担持体と酸素吸収組成物を含む粉体の作製
表1に示す原料を密封状態で均一に混合して、活性炭、グリセリン、水酸化カルシウム、硫酸銅(II)5水和物、水およびセルロースが混合された粉体を得た。
表1は、該粉体における各原料の配合量を示している。
無機微粒子としてシリカ粒子(平均粒径 8.5μm)を準備した。準備した無機微粒
子と表1記載の粉体とを、密封状態で均一に混合し、粉末状の脱酸素剤を得た。
実施例1〜5及び比較例1〜3では、脱酸素剤の総重量に対して、無機微粒子を表2に示した添加量(1.0〜16.0wt%)を添加し、その安息角および微粉末の飛散状況を評価した。安息角は、粉末状の脱酸素剤の流動性を確認するために評価している。微粉末の飛散状況は、粉舞の発生を確認するために評価している。
作業台の表面から23cmの高さから、小さい側の口の内径が26mmの漏斗を介して、作業台上に設置した内径45mmで深さ66mmの円筒状容器へと、2〜4秒かけて粉末状の脱酸素剤 約150gを落下させ、円筒状容器内に粉末状の脱酸素剤を堆積させ、最終的に円筒状容器上に出来た丘状の堆積物が水平面となす角度を計測し、安息角とした。
前記安息角の測定時における煙状の微粉末の飛散状況を観察し、評価を行った。具体的には、作業台の表面から23cmの高さから、作業台上に設置した小さい側の口の内径が26mmの漏斗を介して、内径45mmで深さ66mmの円筒状容器へと、2〜4秒かけて粉末状の脱酸素剤約150gを自由落下させ、円筒状容器内に粉末状の脱酸素剤を堆積させた際に、漏斗通過の前後における煙状の微粉末の飛散の有/無を目視確認した。
煙状の微粉末の飛散がない場合は「なし」、円筒容器の中心から外側へ水平方向に半径10cm以内の広がりを持って煙状の微粉末の飛散が確認された場合には「僅かにあり」、水平方向に半径10cm以上の広がりを持って煙状の微粉末の飛散が確認された場合には「あり」と判定した。
表2は、無機微粒子の添加量による、安息角および微粉末の飛散の評価結果を示している。流動性の合否判定は、安息角が40°以下の場合に良好とみなし○と判定した。粉舞の合否判定は、微粉末の飛散「なし」の場合に良好とみなし○と判定した。
また表2中に、比較例として無機微粒子添加なしの評価結果を示した。
また無機微粒子が1.0wt%以下である比較例1と2は、安息角が40°を超えてしまい流動性がよくない。さらに無機微粒子添加量が16wt%の比較例3は微粉末の飛散が見られた。
Claims (8)
- 多孔質の担持体、及び前記担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉体と、
前記粉体の表面に付着している無機微粒子とを備えており、
前記粉体の平均粒径が0.01mm以上0.3mm未満であり、
前記無機微粒子の添加量が脱酸素剤の総重量の12.0wt%以下であり、
前記酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤と、アルカリ性化合物、及び遷移金属化合物を含有することを特徴とする脱酸素剤。 - 前記担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉体の平均粒径Aと前記無機微粒子の平均粒径Bとの比率(B/A)が、1/30以上2/5以下であることを特徴とする請求項1に記載の脱酸素剤。
- 前記担持体の質量100質量部に対して、前記酸素吸収物質の量が80〜200質量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の脱酸素剤。
- 前記担持体の質量100質量部に対して、前記アルカリ性化合物の量が100〜300質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱酸素剤。
- 前記担持体の質量100質量部に対して、前記遷移金属化合物の量が10〜70質量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の脱酸素剤。
- 安息角が40°以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の脱酸素剤。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の脱酸素剤と、該脱酸素剤を収容する通気性包材とを備える脱酸素剤包装体。
- 請求項7に記載の脱酸素剤包装体と、該脱酸素剤包装体を封入する食品包装容器とを備える食品包装体。
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