JP2021030145A - 脱酸素剤、脱酸素剤包装体及び食品包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素吸収性能をより向上した脱酸素剤を提供する。【解決手段】本発明の一実施態様に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体であって、酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有するものである。【選択図】なし
Description
本発明は、脱酸素剤に関する。本発明はまた、脱酸素剤を含む脱酸素剤包装体及び食品包装体に関する。
食品の長期保存のために、食品包装容器内に脱酸素剤を封入する方法がある。この方法は、ガスバリア性の密封袋または密封容器内に被保存物品と脱酸素剤を同封し、密封系内の酸素を脱酸素剤に吸収させ、保存雰囲気を実質的に無酸素状態に保つことにより、酸化による品質劣化、細菌や微生物の増殖等を抑える方法である。
現在よく用いられている脱酸素剤には、大きく2つの種類があり、鉄を主剤とする無機系の脱酸素剤と、アスコルビン酸系の酸素吸収物質を主剤とする有機系の脱酸素剤がある。それぞれ、用途や対象食品に応じて使い分けされるが、近年商品を金属探知機にかける必要が高まっていることから、金属探知機にかけることが可能な有機系脱酸素剤の需要が増えてきている。
しかし有機系の脱酸素剤には、鉄系の脱酸素剤に比べて酸素吸収速度が遅いという欠点がある。
また、脱酸素剤は小袋への充填包装を行う為、充填時に粉立ちが発生せず、かさ密度が高く流動性の高い粉体特性である事が求められている。上記のような事情から、微粉末状の脱酸素剤組成物を造粒することにより、粉末飛散を防ぐ方法がとられる場合がある。しかし、造粒すると微粉体が圧縮されることで反応表面積が減少する為、粉体の状態と比較し、酸素吸収速度は非常に遅くなるという問題が発生する。食品の保存性向上を目的とする脱酸素剤の使用において、早い場合で24時間〜48時間で生育するカビの発生を抑えるためには、24時間以内に酸素濃度を0.1%未満まで低下させておくことが望ましい。従って、有機系脱酸素剤においては、如何に酸素吸収速度を高めるかということが課題の1つであった。
また、脱酸素剤の誤飲や成分の食品への移行リスクの点から、安全性の高い成分からなる脱酸素剤である事も求められている。
そこで、有機系脱酸素剤においてその酸素吸収速度を高めるため、酸素吸収物質の酸化反応を促進する反応触媒を加えたり、最適pHにするためのアルカリ性化合物を加えたりと鋭意工夫がなされてきたが、そのひとつとして、多孔質の担持体に担持された酸素吸収組成物の造粒物の表面に親水性無機微粒子を備える複合粒子が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、発明者らが、特許文献1に記載されている構成の脱酸素剤を用いて、25℃環境下および冷蔵環境下(JAS法10℃以下、食品衛生法5℃以下)における酸素吸収速度を評価してみた所、十分な酸素吸収性能が得られなかった。
本発明は、上記のような点に着目してなされたものであり、酸素吸収性能をより向上した脱酸素剤の提供を目的とする。
本発明に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体であって、酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有する。
本発明の一態様であれば、従来よりも酸素吸収性能を向上した脱酸素剤が得られる。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
一実施形態に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体及び担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体またはその造粒物と、造粒物の表面に付着している親水性無機微粒子とを主として構成される複数の複合粒子を含む。なお、ここで粉粒体・造粒物は多数の微粒子から構成され、全体として流動性を維持している集合体を意味し、全体として微粒子同士が互いに固着して単一の固形錠剤を形成したもの自体は含まれない。本実施形態に係る脱酸素剤に含まれる複合粒子の数は、例えば、脱酸素剤1g当たり、10個以上10000個以下であってもよい。
脱酸素剤の造粒物を構成する個々の複合粒子の質量は、複合粒子1個当たり0.3mg以上、又は0.5mg以上であってもよく、10.0mg以下、又は7.0mg以下であってもよい。複合粒子がこのように微小であると、より高い酸素吸収能力が得られる傾向がある。
担持体は、酸素吸収組成物を担持できる多孔質粒子であればよい。通常、担持体に酸素吸収組成物が含浸することで、酸素吸収物質が担持体に担持される。担持体としては、例えば、活性炭、ゼオライト粒子、ベントナイト粒子、活性アルミナ粒子、活性白土、ケイ酸カルシウム粒子、及び珪藻土から選ばれる1種類以上を使用できる。
酸素吸収組成物は、酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物、モウソウチク抽出物を含有する。このような酸素吸収組成物とすることによって広い温度帯で十分な酸素吸収速度が得られる。
この点について、以下詳細に説明する。
酸素吸収物質を含む液剤は、常温(5〜35℃)で液状の酸素吸収物質であってもよいし、液状又は固体の酸素吸収物質を含む溶液であってもよい。酸素吸収物質は、酸素吸収組成物の主剤であり、酸素を吸収する物質である。有機系酸素吸収物質は、一般的には、それ自身が酸化することによって酸素を消費し、酸素を吸収する化合物である。
本実施形態では、常温で液状、又は溶媒へ溶解した状態の酸素吸収物質を用いることができる。このような酸素吸収物質は、例えば、グリセリン、1,2−グリコール、及び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合物である。1,2−グリコールの具体例としては、エチレングリコール、及びプロピレングリコールが挙げられる。糖アルコールの具体例としては、エリスリトール、アラビトール、キシリトール、アドニトール、マンニトール、及びソルビトールが挙げられる。液剤が酸素吸収物質の溶液であるとき、酸素吸収物質が溶解する溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、第2級ブタノール、第3級ブタノール及び第3級アミルアルコール等の低級脂肪族アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール及びトリメチレングリコール等のグリコールが挙げられる。酸素吸収物質は、上述した化合物を単独でも、複数組み合わせても用いることができる。
また、酸素吸収物質自身が常温で液体であっても、必要に応じて水を液剤に添加することができる。必要に応じて添加される水の量は、酸素吸収物質100質量部に対して、通常0〜80質量部であり、20〜60質量部であってもよい。水の量は、担持体100質量部に対して、通常0〜90質量部であり、20〜70質量部であってもよい。
酸素吸収物質の量は、担持体の質量100質量部に対して、通常80〜200質量部であり、100〜180質量部であってもよい。酸素吸収物質の量がこれらの範囲内にあると、適切な酸素吸収能力を有する脱酸素剤が得られ易い傾向がある。
アルカリ性化合物は、水に溶解したときにアルカリ性の水溶液を形成する化合物である。酸素吸収物質が水酸基を持つ場合、水酸基をアルカリ性化合物がイオン化させることで、酸素吸収反応が活性化される。酸素吸収組成物の状態では、アルカリ性化合物の一部が酸素吸収物質を含む液剤に溶解していることが多い。アルカリ性化合物は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、第三リン酸塩、又は第二リン酸塩であってもよい。アルカリ性化合物は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化ラジウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、及び第二リン酸カリウムからなる群より選ばれる1種以上の化合物であってもよい。
アルカリ性化合物の量は、担持体の質量100質量部に対して、通常90〜300質量部であり、150〜250質量部であってもよい。アルカリ性化合物の量がこれらの範囲内にあると、適切な酸素吸収能力を有する脱酸素剤が得られ易い傾向がある。
遷移金属化合物は、遷移金属元素を含む化合物であり、酸素吸収物質の酸素吸収反応を促進するために添加される。遷移金属化合物は、酸素吸収組成物の状態では、酸素吸収物質を含む液剤に溶解していることが多い。遷移金属元素の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、及びマンガンが挙げられる。遷移金属化合物は、例えば、遷移金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、有機酸塩、酸化物、水酸化物、又はキレート化合物であってもよい。遷移金属化合物は、遷移金属元素を含む複塩であってもよい。遷移金属化合物は、塩化銅(I)、塩化銅(II)、硫酸銅(II)、水酸化銅(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、塩化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、及び塩化ニッケルからなる群より選ばれる1種以上の化合物であってもよい。
遷移金属化合物の量は、担持体の質量100質量部に対して、通常10〜70質量部であり、30〜50質量部であってもよい。遷移金属化合物の量がこれらの範囲内にあると、適切な酸素吸収能力を有する脱酸素剤が得られ易い傾向がある。
本実施形態ではモウソウチク抽出物を含有することが必須となる。モウソウチク抽出物は孟宗竹の表皮および竹茹を粉末状に加工し、エタノールにて抽出したもので、その成分は2,6−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、ルテイン、クロロフィル、バラノフォニン、フラボナイド、ポリフェノール等からなる。モウソウチク抽出物は食品添加物であり、安全性の観点から好ましい。本発明においてはエタノールに溶解させた状態のモウソウチク抽出物を使用してもよいし、エタノールを除去した後、残った乾固物を水に溶解させた状態のものを使用してもよいが、溶液の状態で使用することが、酸素吸収性能の点から好ましい。これはモウソウチク抽出物が酸素吸収組成物に分散されやすい為と溶液の状態の方がモウソウチク抽出物成分の運動エネルギーが高く反応性が向上する為である。
脱酸素剤は酸素吸収物質の酸化反応を利用したものであるため、そのメカニズムはイオン反応(酸化還元反応)あるいはラジカル連鎖反応であると考えられる。よって、酸素吸収性能を向上させるためにはイオン化の促進あるいは連鎖開始反応あるいは遊離基連鎖反応の効率向上が必要となる。また、その反応メカニズムから冷蔵環境下では分子の運動エネルギーが低下する為、反応速度が低下する。よって冷蔵環境下において酸素吸収性能を向上させるためには反応の活性化エネルギーを下げる、あるいは、冷蔵環境下において酸素吸収性物質よりも酸化されやすい材料を酸化反応開始剤として用いる必要がある。
ここでモウソウチク抽出物には、酸素吸収性物質よりも酸化されやすいバラノフォニンや、塩基下においてバラノフォニンや酸素吸収物質の水酸基から水素を引き抜く2,6−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノンが含有されるため、冷蔵環境下においても開始反応が起こりやすくなり、結果反応速度が増加するものと考えられる。また、モウソウチク抽出物を用いる事により酸素吸収物質の酸化反応により発生する臭気成分を除去することができるため、食品への臭気移行を防止する効果も得られる。
モウソウチク抽出物の割合は酸素吸収組成物全量のうち0.6〜5.8質量%が好ましい。0.6質量%未満の場合は十分な酸素吸収性能が得られず、5.8質量%以上になると酸素吸収反応が早く進みすぎてしまう為、食品包装容器内に脱酸素剤包装体を封入するまでの時間が短くなりハンドリング性が低下し、好ましくない。
モウソウチク抽出物については特に制限はないが、具体的には、モウソウチクの抽出物の溶媒希釈溶液である、ネオバンブス−1000(竹乾留抽出物:エタノール:水の質量比が20:70:10、白井松新薬株式会社製)またはネオバンブス−2000(竹乾留抽出物:エタノールの質量比が70:30、白井松新薬株式会社製)等の市販のモウソウチク乾留抽出物の溶媒希釈溶液を使用することができる。
本実施形態においては、担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体を造粒し、粒状にした造粒物として使用してもよい。造粒することによって、流動性が高くなるため、脱酸素剤を小袋に充填する際に粉粒体の飛散や、小袋外部への付着や粉噛みによる小袋のシール不良を防ぐことができるので、小袋への充填適性が高まる。また、粉粒体と比較し流動性が高い為、搬送・秤量の安定性等のハンドリング性が向上する。
酸素吸収組成物は、造粒物が容易に形成できるように、バインダーを更に含有していてもよい。バインダーの具体例としては、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン及びセルロースが挙げられる。バインダーの量は、担持体の質量100質量部に対して、通常0〜30質量部であり、10〜20質量部であってもよい。
無機微粒子が付着する前の造粒物の粒径(最大幅)は、特に制限されないが、小袋への充填作業や不良発生を防ぐためには、例えば0.3〜8.0mm、又は0.3mm以上5mm未満が好ましい。
担持体及び酸素吸収組成物から構成される造粒物は、担持体と、酸素吸収組成物を構成する成分とを含む混合物を造粒することにより、得ることができる。酸素吸収組成物を構成する各成分は、一括して混合してもよいし、別々に混合してもよい。混合するための混合機は、特に限定されるものではなく、例えば、円筒型、V型等の容器回転型混合機であってもよいし、リボン型、水平スクリュー型、バドル型、遊星運動型等の容器固定型混合機であってもよい。造粒は、例えば所定の開孔を有するスクリーンを用いた押出し造粒法によって行うことができる。
親水性無機微粒子は、親水性の無機物質を主成分として含む非水溶性の粒子である。親水性無機微粒子は、その全体質量を基準として、通常、50質量%以上の親水性の無機物質を含む。親水性の無機物質としては、例えば、親水性二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム水和物、酸化マグネシウム、及びケイ酸アルミニウムが挙げられる。
親水性無機微粒子の平均粒径に特に制限はなく、微粒子の一般的な定義である0.1〜100μm以下であればよい。造粒物の表面には、通常、微細な凹凸が形成されており、小さい粒径の無機微粒子は、造粒物表面の凹部に入り込み易い。このことが結果的に造粒物の表面積を大幅に増加させることになり、酸素吸収能力向上に寄与すると考えられる。
以上例示した平均粒径を有する親水性無機微粒子は、通常の方法によって製造することが可能であり、市販品の中から適宜選択して入手することもできる。
造粒物の表面に付着している親水性無機微粒子の量(付着量)は、造粒物の質量100質量部に対して、1質量部以上が好ましい。親水性無機微粒子の量がこれらの範囲内にあると、脱酸素剤の適切な酸素吸収能力が得られ易い。造粒物の表面に付着している親水性無機微粒子の量の上限は、特に制限されないが、表面への付着性、コストの観点から、15質量部以下が好ましい。なお、造粒物に付着していない単独の親水性無機微粒子が、脱酸素剤の粒子と混在していることがあり得るが、単独の親水性無機微粒子の量は上記付着量に含まれない。
造粒物の表面に親水性無機微粒子を付着させる方法に特に制限はないが、担持体及び酸素吸収組成物を含む複数の造粒物を含む造粒物粉体と複数の親水性無機微粒子とを混ぜ合わせることにより得ることができる。例えば、造粒物と、親水性無機微粒子とを混合し、得られた混合物を振とうすることにより、造粒物に親水性無機微粒子を付着させることができる。
上記のような粉体同士を混ぜ合わせる方法により造粒物に付着した親水性無機微粒子は、比較的薄い層を形成しており、この点で、本実施形態の脱酸素剤の形態は、例えば打錠成形によって得られた外郭部を有する錠剤とは一般に異なる。具体的には、造粒物の表面に付着している親水性無機微粒子は、厚み1mm以下、又は0.7mm以下の層を形成し得る。親水性無機微粒子の層が薄いことは、複合粒子の表面をエネルギー分散型X線分析(EDX分析)によって元素分析したときに、造粒物を構成する材料(酸素吸収物質、アルカリ性化合物又は遷移金属化合物)に含まれる元素が検出されることから、確認することもできる。一般に、本実施形態に係る脱酸素剤の場合、造粒物を構成する材料に含まれる少なくとも1種の元素が、0.05原子数%以上、又は0.1原子数%以上の濃度で検出されることが多い。一方、造粒物を内包するある程度の厚さの外郭部が打錠成形によって形成されている場合、造粒物を構成する材料の元素がEDX分析によって実質的に検出されることはない。
一実施形態に係る脱酸素包装体は、上記の実施形態に係る脱酸素剤と、この脱酸素剤を収容した通気性包材とを主として構成され得る。通気性包材は、当該技術分野で通常用いられるものから適宜選択することができる。通気性包材の具体例としては、有孔プラスチックフィルム、不織布、マイクロポーラスフィルム、紙又はこれらの組み合わせからなる基材よって形成された袋体が挙げられる。この脱酸素剤包装体は、例えば、各種の食品包装容器の中に収容して、食品の鮮度維持等の目的で使用することができる。
一実施形態に係る食品包装体は、上記脱酸素剤包装体と、この脱酸素剤包装体が封入された食品包装容器とを備える。食品包装容器は、食品包装の分野で通常用いられるものから適宜選択することができ、密封可能な容器が好適である。食品包装容器としては、袋体、深絞り包装体、トレイ包装体、ストレッチ包装体等が挙げられる。
(作用効果)
(1)本実施形態に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体であって、酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有する脱酸素剤とした。このため、従来よりも酸素吸収速度が向上した脱酸素剤が得られる。
(2)また、本実施形態に係る脱酸素剤では、モウソウチク抽出物の割合を酸素吸収組成物全量の0.6〜5.8質量%としている。このため、酸素吸収速度をより効果的に高めることができる。また、脱酸素剤の材料コストが高騰するのを防止することができる。
(3)本実施形態に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む造粒物と、造粒物の表面に付着している親水性無機微粒子とを主剤とする複合粒子を含み、酸素吸収組成物に酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有させた。このため、従来よりも酸素吸収速度が向上し、且つ小袋への充填適性も高い、脱酸素剤造粒物が得られる。
(4)また、本実施形態に係る脱酸素剤では、親水性無機微粒子の量を、造粒物の質量100質量部に対して1.0〜10質量部としている。このため、酸素吸収速度をより効果的に高めることができる。また、脱酸素剤の材料コストが高騰するのを防止することができる。
(5)また、本実施形態に係る脱酸素剤では、複合粒子の質量を、複合粒子1個当たり0.3〜10.0mgの範囲としている。このため、酸素吸収速度をより効果的に高めることができる。
(1)本実施形態に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体であって、酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有する脱酸素剤とした。このため、従来よりも酸素吸収速度が向上した脱酸素剤が得られる。
(2)また、本実施形態に係る脱酸素剤では、モウソウチク抽出物の割合を酸素吸収組成物全量の0.6〜5.8質量%としている。このため、酸素吸収速度をより効果的に高めることができる。また、脱酸素剤の材料コストが高騰するのを防止することができる。
(3)本実施形態に係る脱酸素剤は、多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む造粒物と、造粒物の表面に付着している親水性無機微粒子とを主剤とする複合粒子を含み、酸素吸収組成物に酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有させた。このため、従来よりも酸素吸収速度が向上し、且つ小袋への充填適性も高い、脱酸素剤造粒物が得られる。
(4)また、本実施形態に係る脱酸素剤では、親水性無機微粒子の量を、造粒物の質量100質量部に対して1.0〜10質量部としている。このため、酸素吸収速度をより効果的に高めることができる。また、脱酸素剤の材料コストが高騰するのを防止することができる。
(5)また、本実施形態に係る脱酸素剤では、複合粒子の質量を、複合粒子1個当たり0.3〜10.0mgの範囲としている。このため、酸素吸収速度をより効果的に高めることができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
下記組成の脱酸素剤組成-1を密封状態で均一に混合し、実施例1の脱酸素剤を得た。実施例1で得られた混合物の安息角を測定したところ44.5°であった。安息角はサンプル150gを高さ23cmから円筒容器上に向け約3秒振りまいて、円筒容器上に積み上げられた粉の角度をデジタル分度器にて計測した。
下記組成の脱酸素剤組成-1を密封状態で均一に混合し、実施例1の脱酸素剤を得た。実施例1で得られた混合物の安息角を測定したところ44.5°であった。安息角はサンプル150gを高さ23cmから円筒容器上に向け約3秒振りまいて、円筒容器上に積み上げられた粉の角度をデジタル分度器にて計測した。
(脱酸素剤組成-1)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 4.1部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 4.1部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
[実施例2]
脱酸素剤組成-1に代えて下記組成の脱酸素剤組成-2にした以外は実施例1と同様にして、実施例2の脱酸素剤を得た。
脱酸素剤組成-1に代えて下記組成の脱酸素剤組成-2にした以外は実施例1と同様にして、実施例2の脱酸素剤を得た。
(脱酸素剤組成-2)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 8.2部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 8.2部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
[実施例3]
脱酸素剤組成-1に代えて下記組成の脱酸素剤組成-3にした以外は実施例1と同様にして、実施例3の脱酸素剤を得た。
脱酸素剤組成-1に代えて下記組成の脱酸素剤組成-3にした以外は実施例1と同様にして、実施例3の脱酸素剤を得た。
(脱酸素剤組成-3)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 40.8部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 40.8部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
[実施例4]
脱酸素剤組成-1に代えて下記組成の脱酸素剤組成-4にした以外は実施例1と同様にして、実施例4の脱酸素剤を得た。
脱酸素剤組成-1に代えて下記組成の脱酸素剤組成-4にした以外は実施例1と同様にして、実施例4の脱酸素剤を得た。
(脱酸素剤組成-4)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 81.6部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ モウソウチク抽出物希釈溶液 81.6部
(ネオバンブス2000、白井松新薬株式会社)
[実施例5]
実施例1で得られた混合物をスクリーン孔径1.0mmφ、開孔率22.6%のスクリーンを設けた押出し造粒機により造粒し、顆粒状の造粒物を得た。ついで親水性二酸化ケイ素粒子0.9gを酸素バリア性の袋に入れた。そこに30gの造流物を入れ、袋をヒートシールした。袋を振るって、無機微粒子によって造粒物が被覆された実施例5の脱酸素剤を得た。得られた混合物の安息角を測定したところ26.5°であった。
実施例1で得られた混合物をスクリーン孔径1.0mmφ、開孔率22.6%のスクリーンを設けた押出し造粒機により造粒し、顆粒状の造粒物を得た。ついで親水性二酸化ケイ素粒子0.9gを酸素バリア性の袋に入れた。そこに30gの造流物を入れ、袋をヒートシールした。袋を振るって、無機微粒子によって造粒物が被覆された実施例5の脱酸素剤を得た。得られた混合物の安息角を測定したところ26.5°であった。
親水性二酸化ケイ素(SiO2)粒子としては、サイロページ720(富士シリシア化学製)平均粒径3.9μmを用いた。実施例5の脱酸素剤の表面を、加速電圧20kV、分析時間100秒(ライブタイム)の条件のEDX分析により分析した。その結果、造粒物を構成する硫酸銅に由来するCu元素が1.06原子数%の濃度で検出された。このことから、親水性無機微粒子が造粒物の表面に非常に薄く付着していることが確認された。同様の酸素吸収組成物からなる中心部と外郭部を有する錠剤を作成し、その表面をEDX分析により分析したところ、Cu元素は検出されなかった。
[実施例6]
脱酸素剤組成-1に代えて脱酸素剤組成-2にした以外は実施例5と同様にして、実施例6の脱酸素剤を得た。
脱酸素剤組成-1に代えて脱酸素剤組成-2にした以外は実施例5と同様にして、実施例6の脱酸素剤を得た。
[実施例7]
脱酸素剤組成-1に代えて脱酸素剤組成-3にした以外は実施例5と同様にして、実施例7の脱酸素剤を得た。
脱酸素剤組成-1に代えて脱酸素剤組成-3にした以外は実施例5と同様にして、実施例7の脱酸素剤を得た。
[実施例8]
脱酸素剤組成-1に代えて脱酸素剤組成-4にした以外は実施例5と同様にして、実施例8の脱酸素剤を得た。
脱酸素剤組成-1に代えて脱酸素剤組成-4にした以外は実施例5と同様にして、実施例8の脱酸素剤を得た。
[実施例9]
親水性二酸化ケイ素粒子の量を0.3gに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例9の脱酸素剤を得た。
親水性二酸化ケイ素粒子の量を0.3gに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例9の脱酸素剤を得た。
[実施例10]
親水性二酸化ケイ素粒子の量を3.0gに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例10の脱酸素剤を得た。
親水性二酸化ケイ素粒子の量を3.0gに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例10の脱酸素剤を得た。
[実施例11]
親水性二酸化ケイ素粒子の量を4.5gに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例11の脱酸素剤を得た。
親水性二酸化ケイ素粒子の量を4.5gに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例11の脱酸素剤を得た。
[比較例1]
下記組成の脱酸素剤組成-5を密封状態で均一に混合し、比較例1の脱酸素剤を得た。
下記組成の脱酸素剤組成-5を密封状態で均一に混合し、比較例1の脱酸素剤を得た。
(脱酸素剤組成-5)
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
・ 活性炭 100部
・ グリセリン 150.8部
・ 水酸化カルシウム 216.7部
・ 硫酸銅(II) 45.2部
・ 水 60.3部
・ セルロース 16.7部
[比較例2]
比較例1で得られた混合物をスクリーン孔径1.0mmφ、開孔率22.6%のスクリーンを設けた押出し造粒機により造粒し、比較例2の脱酸素剤を得た。
比較例1で得られた混合物をスクリーン孔径1.0mmφ、開孔率22.6%のスクリーンを設けた押出し造粒機により造粒し、比較例2の脱酸素剤を得た。
[比較例3]
親水性二酸化ケイ素粒子0.9gを酸素バリア性の袋に入れ、そこに比較例2の脱酸素剤30gを入れ、袋をヒートシールした。袋を振るって、無機微粒子によって造粒物が被覆された比較例3の脱酸素剤を得た。
親水性二酸化ケイ素粒子0.9gを酸素バリア性の袋に入れ、そこに比較例2の脱酸素剤30gを入れ、袋をヒートシールした。袋を振るって、無機微粒子によって造粒物が被覆された比較例3の脱酸素剤を得た。
[比較例4]
上記脱酸素剤組成-2を用いて比較例2と同様にして、比較例4の脱酸素剤を得た。
上記脱酸素剤組成-2を用いて比較例2と同様にして、比較例4の脱酸素剤を得た。
[比較例5]
親水性二酸化ケイ素粒子を疎水性二酸化ケイ素粒子に変更し、上記脱酸素剤組成-2を用いた以外は実施例5と同様にして、比較例5の脱酸素剤を得た。疎水性二酸化ケイ素粒子としては、サイロホービック200(富士シリシア化学製)平均粒径3.9μmを使用した。
親水性二酸化ケイ素粒子を疎水性二酸化ケイ素粒子に変更し、上記脱酸素剤組成-2を用いた以外は実施例5と同様にして、比較例5の脱酸素剤を得た。疎水性二酸化ケイ素粒子としては、サイロホービック200(富士シリシア化学製)平均粒径3.9μmを使用した。
<酸素吸収能力>
実施例1〜11、比較例1〜5の脱酸素剤2.0gを、有孔包材によって形成された袋(縦60mm、横60mm)に収納し、脱酸素剤包装体を作製した。有効包材として、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/紙/ポリエチレンから構成される積層材料を用いた。脱酸素剤包装体を、ショ糖44%水溶液を浸した脱脂綿(水分活性0.95)とともに、ガスバリア性の袋の中に入れた。袋を密封し、その中に空気500mLを注入してから、袋を5℃、25℃の雰囲気にそれぞれ放置した。12時間、24時間、及び48時間後の袋内の酸素濃度を測定した。酸素濃度が低いことは、酸素吸収能力が高いことを意味する。結果を表1に示す。一般的に求められるのは室温環境下で24時間以内に酸素濃度0.1%以下、冷蔵環境下においては48時間以内に酸素濃度0.1%以下である。
実施例1〜11、比較例1〜5の脱酸素剤2.0gを、有孔包材によって形成された袋(縦60mm、横60mm)に収納し、脱酸素剤包装体を作製した。有効包材として、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/紙/ポリエチレンから構成される積層材料を用いた。脱酸素剤包装体を、ショ糖44%水溶液を浸した脱脂綿(水分活性0.95)とともに、ガスバリア性の袋の中に入れた。袋を密封し、その中に空気500mLを注入してから、袋を5℃、25℃の雰囲気にそれぞれ放置した。12時間、24時間、及び48時間後の袋内の酸素濃度を測定した。酸素濃度が低いことは、酸素吸収能力が高いことを意味する。結果を表1に示す。一般的に求められるのは室温環境下で24時間以内に酸素濃度0.1%以下、冷蔵環境下においては48時間以内に酸素濃度0.1%以下である。
結果から分かるように、実施例1〜4のようにモウソウチク抽出物を含む酸素吸収組成物の粉粒体の脱酸素剤では、25℃環境下だけでなく冷蔵環境下(5℃)においても優れた酸素吸収能力を示すことが分かった。モウソウチク抽出物を含まない比較例1では、特に冷蔵環境下(5℃)で酸素吸収能力は低下した。
また、25℃環境下において、モウソウチク抽出物の添加量が0.6質量%である実施例1では12時間後の酸素濃度は、モウソウチク抽出物の添加量が1.2質量%である実施例2と比較し、酸素吸収性能が低下し、モウソウチク抽出物の添加量が11質量%である実施例4では酸素吸収性能が高くなりすぎてハンドリング性が低下しやすくなる傾向がみられた。このため、モウソウチク抽出物の添加量の範囲は、酸素吸収組成物全量の0.6質量%〜5.8質量%が最も好ましいことがわかった。
さらに、酸素吸収組成物の粉粒体を造粒した脱酸素剤において、実施例5〜11に示すように、モウソウチク抽出物を含む酸素吸収組成物の造粒物に親水性無機微粒子を担持させた粒状脱酸素剤は、25℃環境下だけでなく冷蔵環境下(5℃)においても優れた酸素吸収能力を示すことが分かった。造粒した実施例5〜8は実施例1〜4の粉粒体の時と同様、モウソウチク抽出物の添加量が0.6質量%である実施例5では12時間後の酸素濃度は、モウソウチク抽出物の添加量が1.2質量%である実施例6と比較し、酸素吸収性能が低下した。また、造粒することによって、粉粒体の時と比較して安息角が低くなり、流動性が向上する事が確認された。さらに親水性無機微粒子を担持することによって、より流動性が向上する事も確認された。さらに、親水性二酸化ケイ素粒子の付着量を15質量部まで増やすと、12時間後の酸素吸収性能が低下する傾向がみられ、付着量の範囲は1質量部〜10質量部が最も好ましいことがわかった。
一方、比較例1(モウソウチク抽出物を含まない粉粒体)及び比較例2(モウソウチク抽出物を含まない造粒物)では、特に冷蔵環境下(5℃)で酸素吸収能力は低下し、比較例3(比較例2の造粒物に親水性二酸化ケイ素粒子を担持したもの)においても、酸素吸収能力は改善されなかった。
さらに、比較例4(モウソウチク抽出物1.2質量%を含み、造粒物に親水性二酸化ケイ素を担持しない)では25℃、冷蔵(5℃)いずれの環境下においても酸素吸収能力は低下し、比較例5(造粒物に疎水性無機微粒子を担持させた)の場合にも酸素吸収能力に変化は見られなかった。
モウソウチク抽出物を含む酸素吸収組成物の粉粒体、さらには、モウソウチク抽出物を含む酸素吸収組成物の粉粒体を造粒した造粒物どちらの脱酸素剤においても、モウソウチク抽出物の添加により、25℃環境下だけではなく、冷蔵下(5℃)においても高い酸素吸収性能を示すことは明らかである。
なお、ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである
本発明は、食品等の保存性を向上させる脱酸素剤、これを用いた脱酸素剤包装体及び食品包装体に利用できる。
Claims (7)
- 多孔質の担持体、及び該担持体に担持された酸素吸収組成物を含む粉粒体であって、
前記酸素吸収組成物が、酸素吸収物質を含む液剤、アルカリ性化合物、遷移金属化合物およびモウソウチク抽出物を含有する、脱酸素剤。 - 前記モウソウチク抽出物の割合が、前記酸素吸収組成物全量の0.6〜5.8質量%である、請求項1に記載の脱酸素剤。
- 前記粉粒体の造粒物であって、
該造粒物の表面に親水性無機微粒子を有する複合粒子を含む、請求項1又は2に記載の脱酸素剤。 - 前記親水性無機微粒子の量が、前記造粒物の質量100質量部に対して1.0〜10質量部である、請求項3に記載の脱酸素剤。
- 前記造粒物を構成する複合粒子の1個当たりの質量が0.3〜10.0mgである、請求項3又は4に記載の脱酸素剤。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の脱酸素剤と、該脱酸素剤を収容した通気性包材とを備える、脱酸素剤包装体。
- 請求項6に記載の脱酸素剤包装体と、該脱酸素剤包装体が封入された食品包装容器とを備える、食品包装体。
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