JP2019187061A - 電力制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータの故障時に航続距離を適切に延長することを可能とする。【解決手段】第1,第2モータジェネレータと、第1,第2モータジェネレータとそれぞれ第1,第2インバータを介して接続されるバッテリと、バッテリ、第1インバータ及び第2インバータの接続部よりバッテリ側、第1インバータ側及び第2インバータ側にそれぞれ設けられるメインリレー、第1サブリレー及び第2サブリレーと、第1,第2インバータを制御することによって、第1,第2モータジェネレータへ供給される電力を制御する制御部を有する制御装置と、を備え、制御部は、第1,第2インバータのうちの一方が故障した際に、メインリレーを開状態にし、故障しているインバータ側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行する、電力制御システムが提供される。【選択図】図4

Description

本発明は、電力制御システムに関する。
近年、バッテリに蓄電される電力を用いて駆動されるモータジェネレータの出力により走行する電動車両が開発されている。具体的には、電動車両として、駆動輪を駆動する2以上のモータジェネレータを備える車両がある。このような電動車両における電力の供給を制御するための電力制御システムでは、例えば、特許文献1に開示されているように、各モータジェネレータはインバータを介してバッテリと接続されており、各インバータを制御することによって各モータジェネレータへ供給される電力を制御することができる。
特開2003−309997号公報
ところで、上記のようにインバータが制御されることによりモータジェネレータへ供給される電力が制御される電力制御システムでは、インバータが故障した場合、当該インバータを適切に制御することが困難になるので、当該インバータと接続されるモータジェネレータを適切に制御することが困難となる。このような場合、例えば車両を修理工場まで走行させるために、航続距離を十分に確保する必要が生じる。そこで、例えば、バッテリに蓄電されている電力を用いて、故障していない正常なインバータと接続されるモータジェネレータの出力により車両を走行させることが考えられる。しかしながら、目的地までの距離によっては、航続距離が不足する場合がある。ゆえに、インバータの故障時に航続距離を適切に延長させることが望ましいと考えられる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、インバータの故障時に航続距離を適切に延長することが可能な、新規かつ改良された電力制御システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、車両の駆動輪を駆動するための動力を出力する第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータと、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータとそれぞれ第1インバータ及び第2インバータを介して接続され、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ供給される電力を蓄電するバッテリと、前記バッテリ、前記第1インバータ及び前記第2インバータの接続部より前記バッテリ側に設けられるメインリレーと、前記バッテリ、前記第1インバータ及び前記第2インバータの接続部より前記第1インバータ側に設けられる第1サブリレーと、前記バッテリ、前記第1インバータ及び前記第2インバータの接続部より前記第2インバータ側に設けられる第2サブリレーと、前記第1インバータ及び前記第2インバータを制御することによって、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ供給される電力を制御する制御部を有する制御装置と、を備え、前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、前記メインリレーを開状態にし、故障しているインバータ側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行する、電力制御システムが提供される。
前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、故障しているインバータ側のモータジェネレータの起電力が前記バッテリの許容電圧より大きい場合、前記回生走行制御を実行してもよい。
前記制御部は、前記回生走行制御の実行中において、故障しているインバータ側のモータジェネレータの起電力が前記許容電圧まで低下した場合、前記メインリレー及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、前記バッテリに蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行してもよい。
前記制御部は、前記バッテリの温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を前記許容電圧として用いてもよい。
前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、前記車両の車速が閾値より大きい場合、前記回生走行制御を実行してもよい。
前記制御部は、前記回生走行制御の実行中において、前記車両の車速が前記閾値まで低下した場合、前記メインリレー及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、前記バッテリに蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行してもよい。
前記制御部は、前記バッテリの温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を前記閾値として用いてもよい。
前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータの双方が正常である場合、前記メインリレー、前記第1サブリレー及び前記第2サブリレーを閉状態にして前記車両を走行させ、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、前記回生走行制御を実行し、その後、前記メインリレー及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、前記バッテリに蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行してもよい。
以上説明したように本発明によれば、インバータの故障時に航続距離を効果的に延長することが可能となる。
本発明の実施形態に係る電力制御システムが搭載される電動車両の概略構成を示す模式図である。 同実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係る制御装置が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。 回生走行制御の実行時における同実施形態に係る電力制御システムの様子を示す模式図である。 バッテリ走行制御の実行時における同実施形態に係る電力制御システムの様子を示す模式図である。 同実施形態に係る制御装置が行う処理の流れの図3と異なる例を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.電力制御システムの構成>
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る電力制御システム10の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る電力制御システム10が搭載される電動車両1の概略構成を示す模式図である。図1では、電動車両1の進行方向を前方向とし、進行方向に対して逆方向を後方向とし、進行方向を向いた状態における左側及び右側をそれぞれ左方向及び右方向として、電動車両1が示されている。
なお、電動車両1はあくまでも本実施形態に係る電力制御システム10が搭載される車両の一例であり、電力制御システム10が搭載される車両の構成はこのような例に特に限定されない。
図1に示されるように、電力制御システム10は、第1モータジェネレータ31と、第2モータジェネレータ32と、第1インバータ41と、第2インバータ42と、バッテリ51と、メインリレー61と、第1サブリレー71と、第2サブリレー72と、第1起電力センサ81と、第2起電力センサ82と、第1故障センサ83と、第2故障センサ84と、バッテリセンサ85と、車速センサ86と、制御装置100とを備える。
第1モータジェネレータ31及び第2モータジェネレータ32は、電動車両1の駆動輪を駆動するための動力を出力する駆動源であり、具体的には、多相交流式のモータジェネレータである。
第1モータジェネレータ31は、具体的には、駆動輪としての左前輪11及び右前輪12を駆動するための動力を出力する。さらに、第1モータジェネレータ31は、左前輪11及び右前輪12の回転エネルギを用いて発電する発電機としての機能(回生機能)を有する。
第1モータジェネレータ31は、第1インバータ41を介してバッテリ51と接続されている。バッテリ51から放電される直流電力は、第1インバータ41によって交流電力に変換されて第1モータジェネレータ31へ供給される。第1モータジェネレータ31は、このように第1インバータ41を介してバッテリ51から供給される電力を用いて動力を生成する。
また、第1モータジェネレータ31の出力軸は、例えば、図示しない減速装置を介して、フロントディファレンシャル装置21と接続されている。第1モータジェネレータ31から出力された動力は、フロントディファレンシャル装置21に伝達され、フロントディファレンシャル装置21によって左前輪11及び右前輪12へ分配して伝達される。
第2モータジェネレータ32は、具体的には、駆動輪としての左後輪13及び右後輪14を駆動するための動力を出力する。さらに、第2モータジェネレータ32は、左後輪13及び右後輪14の回転エネルギを用いて発電する発電機としての機能(回生機能)を有する。
第2モータジェネレータ32は、第2インバータ42を介してバッテリ51と接続されている。バッテリ51から放電される直流電力は、第2インバータ42によって交流電力に変換されて第2モータジェネレータ32へ供給される。第2モータジェネレータ32は、このように第2インバータ42を介してバッテリ51から供給される電力を用いて動力を生成する。
また、第2モータジェネレータ32の出力軸は、例えば、図示しない減速装置を介して、リヤディファレンシャル装置22と接続されている。第2モータジェネレータ32から出力された動力は、リヤディファレンシャル装置22に伝達され、リヤディファレンシャル装置22によって左後輪13及び右後輪14へ分配して伝達される。
第1インバータ41及び第2インバータ42は、双方向の電力変換を行う電力変換装置であり、具体的には、多相ブリッジ回路を含む。
第1インバータ41は、具体的には、バッテリ51から供給される直流電力を交流電力に変換して第1モータジェネレータ31へ供給可能である。また、第1インバータ41は、第1モータジェネレータ31により回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ51側へ供給可能である。第1インバータ41にはスイッチング素子が設けられ、スイッチング素子の動作が制御されることにより、第1インバータ41による電力の変換が制御される。
第2インバータ42は、具体的には、バッテリ51から供給される直流電力を交流電力に変換して第2モータジェネレータ32へ供給可能である。また、第2インバータ42は、第2モータジェネレータ32により回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ51側へ供給可能である。第2インバータ42にはスイッチング素子が設けられ、スイッチング素子の動作が制御されることにより、第2インバータ42による電力の変換が制御される。
バッテリ51は、電力を充放電可能な二次電池である。バッテリ51としては、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池又は鉛蓄電池が用いられるが、これら以外の電池が用いられてもよい。
バッテリ51は、具体的には、第1モータジェネレータ31及び第2モータジェネレータ32へ供給される電力を蓄電する。バッテリ51は、例えば、図示しない充電回路及びコネクタを介して電動車両1の外部の外部充電装置に接続可能に構成され、駐車時に外部充電装置と接続された状態で外部充電装置から供給される電力によって充電され得る。また、バッテリ51は、第1モータジェネレータ31又は第2モータジェネレータ32により回生発電される電力を用いて充電されてもよい。
メインリレー61、第1サブリレー71及び第2サブリレー72の各リレーは、図示しない駆動装置により駆動されることによって開閉し、設置部分の通電状態を切り替える。以下では、リレーが閉じられてリレーの設置部分が通電可能となる状態を閉状態と呼び、リレーが開かれてリレーの設置部分が通電不可能となる状態を開状態と呼ぶ。ここで、図1では、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の正極側の接続部91p及び負極側の接続部91mがそれぞれ示されている。
メインリレー61は、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の接続部91p,91mよりバッテリ51側に設けられる。具体的には、メインリレー61は、バッテリ51の正極側と接続部91pとの間及びバッテリ51の負極側と接続部91mとの間にそれぞれ設けられる。
第1サブリレー71は、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の接続部91p,91mより第1インバータ41側に設けられる。具体的には、第1サブリレー71は、第1インバータ41の正極側と接続部91pとの間及び第1インバータ41の負極側と接続部91mとの間にそれぞれ設けられる。
第2サブリレー72は、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の接続部91p,91mより第2インバータ42側に設けられる。具体的には、第2サブリレー72は、第2インバータ42の正極側と接続部91pとの間及び第2インバータ42の負極側と接続部91mとの間にそれぞれ設けられる。
第1起電力センサ81は、第1モータジェネレータ31が回生発電を行っているときの第1モータジェネレータ31の起電力を検出し、検出結果を制御装置100へ出力する。
第2起電力センサ82は、第2モータジェネレータ32が回生発電を行っているときの第2モータジェネレータ32の起電力を検出し、検出結果を制御装置100へ出力する。
第1故障センサ83は、第1インバータ41が故障しているか否かを検出し、検出結果を制御装置100へ出力する。
第2故障センサ84は、第2インバータ42が故障しているか否かを検出し、検出結果を制御装置100へ出力する。
バッテリセンサ85は、バッテリ51に関する情報を検出し、検出結果を制御装置100へ出力する。具体的には、バッテリセンサ85は、バッテリ51の温度及び残存容量(SOC:State Of Charge)をバッテリ51に関する情報として検出する。
車速センサ86は、電動車両1の車速を検出し、検出結果を制御装置100へ出力する。
制御装置100は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する記憶素子であるROM(Read Only Memory)及びCPUの実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する記憶素子であるRAM(Random Access Memory)等で構成される。
また、制御装置100は、電動車両1に搭載される各装置と通信を行う。制御装置100と各装置との通信は、例えば、CAN(Controller Area Network)通信を用いて実現される。制御装置100は、各リレーを駆動する駆動装置、各インバータ及び各センサと通信を行う。
なお、本実施形態に係る制御装置100が有する機能は複数の制御装置により分割されてもよく、その場合、当該複数の制御装置は、CAN等の通信バスを介して、互いに接続されてもよい。
図2は、本実施形態に係る制御装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示されるように、制御装置100は、例えば、取得部110と、制御部130とを備える。
取得部110は、制御装置100が行う処理において用いられる各種情報を取得する。また、取得部110は、取得した情報を制御部130へ出力する。例えば、取得部110は、電動車両1における各センサと通信することによって、各センサから出力される検出結果を取得する。
制御部130は、取得部110により取得された情報を用いて各処理を実行する。制御部130は、具体的には、各リレー及び各モータジェネレータの動作を制御する。
制御部130は、例えば、リレー制御部131と、モータ制御部132と、判定部133とを備える。
リレー制御部131は、メインリレー61、第1サブリレー71及び第2サブリレー72の動作を制御する。具体的には、リレー制御部131は、各リレーを駆動する図示しない駆動装置の動作を制御することによって、各リレーの開閉動作を制御する。それにより、リレー制御部131は、各リレーの開閉状態を制御し得る。
リレー制御部131は、電力制御システム10の起動後において、基本的に、メインリレー61、第1サブリレー71及び第2サブリレー72を閉状態に維持することによって、バッテリ51から各インバータへ電力が供給され得る状態を維持する。
ここで、本実施形態では、リレー制御部131は、インバータの故障の有無に基づいて、リレーの開閉状態を制御する。具体的には、リレー制御部131は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、メインリレー61を開状態にする。それにより、故障しているインバータ側(以下、故障側とも称ぶ)のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常なインバータ側(以下、正常側とも称ぶ)のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行することができる。それにより、インバータの故障時に航続距離を適切に延長することが可能となる。なお、このようなインバータの故障時における制御については、後述にて詳細に説明する。
モータ制御部132は、第1インバータ41及び第2インバータ42を制御することによって、第1モータジェネレータ31及び記第2モータジェネレータ32へ供給される電力を制御する。具体的には、モータ制御部132は、第1インバータ41に対して動作指令を出力して第1インバータ41のスイッチング素子の動作を制御することによって、第1モータジェネレータ31による動力の生成及び発電を制御し得る。また、モータ制御部132は、第2インバータ42に対して動作指令を出力して第2インバータ42のスイッチング素子の動作を制御することによって、第2モータジェネレータ32による動力の生成及び発電を制御し得る。
このように、各モータジェネレータの動作は、各モータジェネレータと接続されるインバータのスイッチング素子の動作が制御されることによって制御される。ゆえに、インバータが故障した場合、当該インバータを適切に制御することが困難になるので、当該インバータと接続されるモータジェネレータを適切に制御することが困難となる。なお、インバータの故障は、インバータを適切に制御することを困難にする要因となるものであればよく、スイッチング素子が熱又は振動により破壊されること等のハード的な故障と、スイッチング素子を作動させるための信号の出力に関する異常等のソフト的な故障とを含む。これらの故障が第1故障センサ83及び第2故障センサ84により検出される。
ここで、インバータの故障時には、故障しているインバータを整流器として機能させ、故障側のモータジェネレータにより回生発電が行わせることができる。具体的には、インバータは、上述したように多相ブリッジ回路を含み、当該多相ブリッジ回路においてモータジェネレータの各相のコイルと接続されている各アーム回路には、互いに並列に接続されたダイオード及びスイッチング素子が設けられている。インバータの故障時には、例えば、スイッチング素子が開状態となることにより、多相ブリッジ回路に設けられているダイオードによってダイオードブリッジが形成される。ゆえに、インバータの故障時には、故障しているインバータを整流器として機能させ、例えば、故障側のモータジェネレータにより回生発電される交流電力を全波整流することができる。
モータ制御部132は、例えば、アクセル開度に基づいて算出される加速要求に応じて、各モータジェネレータの出力を制御する。具体的には、モータ制御部132は、加速要求に応じてトルク目標値を算出し、第1モータジェネレータ31のトルク及び第2モータジェネレータ32のトルクの合計がトルク目標値と一致するように、各モータジェネレータの動作を制御する。
判定部133は、取得部110によって取得された情報を用いて各判定処理を行う。各判定処理による判定結果はリレー制御部131及びモータ制御部132が行う制御に用いられる。
<2.電力制御システムの動作>
続いて、図3〜図6を参照して、本発明の実施形態に係る電力制御システム10の動作について説明する。
図3は、本実施形態に係る制御装置100が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。図3に示される制御フローは、例えば、電力制御システム10の起動後に開始される。
図3に示される制御フローが開始されると、まず、ステップS501において、判定部133は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方のインバータが故障しているか否かを判定する。第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方のインバータが故障していると判定された場合(ステップS501/YES)、ステップS503へ進む。一方、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方のインバータが故障していると判定されなかった場合(ステップS501/NO)、ステップS501の判定処理が繰り返される。
なお、第1インバータ41及び第2インバータ42の双方が同時に故障した場合には、リレー制御部131は、例えば、第1モータジェネレータ31及び第2モータジェネレータ32により回生発電される電力によってバッテリ51が過充電されることを抑制するために、メインリレー61を開状態にし、バッテリ51と第1インバータ41及び第2インバータ42との電気的な接続を遮断する。
ステップS503において、判定部133は、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きいか否かを判定する。故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きいと判定された場合(ステップS503/YES)、ステップS505へ進む。一方、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きいと判定されなかった場合(ステップS503/NO)、ステップS509へ進む。
バッテリ51の許容電圧は、具体的には、バッテリ51の端子電圧より高い電圧であり、バッテリ51が過充電されることなくバッテリ51を適切に充電し得る電圧に相当する。バッテリ51の状態(例えば、内部抵抗や端子電圧等)はバッテリ51の温度や残存容量等によって変化し得るので、判定部133は、バッテリ51の温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を許容電圧として用いることが好ましい。例えば、バッテリ51の温度及び残存容量と許容電圧として用いる値との関係性を規定するマップが予め制御装置100の記憶素子に記憶されており、判定部133は、当該マップに基づいて許容電圧として用いる値を決定し得る。具体的には、判定部133は、バッテリ51の温度に応じて内部抵抗が変化する特性、及びバッテリ51の残存容量に応じて端子電圧が変化する特性に基づいて、許容電圧として用いる値を決定することが好ましい。なお、より詳細には、判定部133により用いられる許容電圧の値は、バッテリ51の仕様に基づいて設定されることが好ましい。
ステップS505において、制御部130は、メインリレー61を開状態にし、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常側のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行する。
図4は、回生走行制御の実行時における電力制御システム10の様子を示す模式図である。具体的には、図4では、第1インバータ41が故障している場合の回生走行制御の実行時における電力制御システム10の様子が示されている。なお、図4では、二点鎖線矢印によって電力の流れが模式的に示されている。
図4に示されるように、回生走行制御では、リレー制御部131は、メインリレー61を開状態にし、バッテリ51と接続部91p,91mとの間の電気的な接続を遮断する。一方、リレー制御部131は、第1サブリレー71及び第2サブリレー72を閉状態に維持し、第1インバータ41と第2インバータ42とが電気的に接続された状態を維持する。それにより、第1インバータ41と第2インバータ42とが電気的に接続され、バッテリ51と第1インバータ41及び第2インバータ42との電気的な接続が遮断された状態となる。そして、モータ制御部132は、第1インバータ41が故障している場合、図4に示されるように、故障している第1インバータを整流器として機能させ、故障側のモータジェネレータである第1モータジェネレータ31により回生発電される電力を用いて正常側のモータジェネレータである第2モータジェネレータ32を駆動させる。
上記のように、回生走行制御では、バッテリ51に蓄電されている電力を消費することなく、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力を利用して電動車両1を走行させることができる。また、回生走行制御では、故障しているインバータとバッテリ51との電気的な接続は遮断されているので、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力によってバッテリ51が過充電されることを抑制することができる。よって、バッテリ51が過充電されることを抑制しつつ、航続距離を延長することができる。
故障側のモータジェネレータの起電力が大きいほど、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力によって大きな駆動力で正常側のモータジェネレータを駆動することができる。一方、故障側のモータジェネレータの起電力が比較的大きい(具体的には、バッテリ51の許容電圧より大きい)ときに故障しているインバータとバッテリ51とを電気的に接続した場合、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力によってバッテリ51が過充電されやすくなる。ゆえに、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きい場合に回生走行制御を実行することによって、バッテリ51が過充電されることをより適切に抑制しつつ、航続距離をより効果的に延長することができる。
ステップS507において、判定部133は、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧まで低下したか否かを判定する。故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧まで低下したと判定された場合(ステップS507/YES)、ステップS509へ進む。一方、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧まで低下したと判定されなかった場合(ステップS507/NO)、ステップS505へ戻り、回生走行制御が実行されている状態が維持される。
ここで、インバータの故障時には、基本的には、電動車両1の車速は時間経過に伴って低下する。また、電動車両1の車速が低下するにつれて、故障側のモータジェネレータの起電力は低下する。ゆえに、インバータの故障時には、故障側のモータジェネレータの起電力は時間経過に伴って低下する。
ステップS509において、制御部130は、メインリレー61及び故障側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、バッテリ51に蓄電されている電力を用いて正常側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行する。
図5は、バッテリ走行制御の実行時における電力制御システム10の様子を示す模式図である。具体的には、図5では、第1インバータ41が故障している場合のバッテリ走行制御の実行時における電力制御システム10の様子が示されている。なお、図5では、図4と同様に、二点鎖線矢印によって電力の流れが模式的に示されている。
図5に示されるように、バッテリ走行制御では、リレー制御部131は、メインリレー61を閉状態にし、バッテリ51と接続部91p,91mとを電気的に接続する。さらに、リレー制御部131は、第1インバータ41が故障している場合、故障側のサブリレーである第1サブリレー71を開状態にし、第1インバータ41と接続部91p,91mとの電気的な接続を遮断する。それにより、バッテリ51と第2インバータ42とが電気的に接続され、第1インバータ41とバッテリ51及び第2インバータ42との電気的な接続が遮断された状態となる。そして、モータ制御部132は、図5に示されるように、バッテリ51に蓄電されている電力を用いて正常側のモータジェネレータである第2モータジェネレータ32を駆動させる。
故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力による正常側のモータジェネレータを駆動する駆動力は、故障側のモータジェネレータの起電力の低下に伴って低下する。ここで、故障側のモータジェネレータの起電力が許容電圧まで低下した時点において、電力制御システム10におけるメインリレー61に対してバッテリ51側と各インバータ側との間で電圧は略一致している。ゆえに、回生走行制御の実行中において、故障側のモータジェネレータの起電力が許容電圧まで低下した場合にバッテリ走行制御を実行することによって、正常側のモータジェネレータの駆動に用いる電力の供給源を故障側のモータジェネレータからバッテリ51へ適切に切り替えることができる。
なお、バッテリ走行制御では、電力の供給経路を円滑に切り替える観点から、まず、メインリレー61を閉状態にし、その後、故障側のサブリレーである第1サブリレー71を開状態にすることが好ましい。
そして、例えば電力制御システム10が停止した際に、図3に示される制御フローは終了する。
ここで、リレー制御部131は、上述したように、電力制御システム10の起動後において、基本的に、メインリレー61、第1サブリレー71及び第2サブリレー72を閉状態に維持することによって、バッテリ51から各インバータへ電力が供給され得る状態を維持する。このように、制御部130は、第1インバータ41及び第2インバータ42の双方が正常である場合、メインリレー61、第1サブリレー71及び第2サブリレー72を閉状態にして電動車両1を走行させる。そして、制御部130は、図3を参照して説明したように、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、まず、回生走行制御を実行し、その後、バッテリ走行制御を実行し得る。なお、ステップS503の判定処理でNOと判定された場合には、制御部130は、回生走行制御を実行せずにバッテリ走行制御を実行する。
図6は、本実施形態に係る制御装置100が行う処理の流れの図3と異なる例を示すフローチャートである。図6に示される制御フローは、例えば、電力制御システム10の起動後に開始される。
図6に示される制御フローは、図3に示される制御フローと比較して、ステップS501の判定処理でYESと判定された場合に行われる判定処理及びステップS505の次の判定処理について異なる。
図6に示される制御フローでは、ステップS501の判定処理でYESと判定された場合、ステップS603に進む。
ステップS603において、判定部133は、電動車両1の車速が閾値より大きいか否かを判定する。電動車両1の車速が閾値より大きいと判定された場合(ステップS603/YES)、ステップS505へ進む。一方、電動車両1の車速が閾値より大きいと判定されなかった場合(ステップS603/NO)、ステップS509へ進む。
閾値は、具体的には、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きくなる程度に電動車両1の車速が大きいか否かを判定し得る値に相当する。バッテリ51の状態(例えば、内部抵抗や端子電圧等)は上述したようにバッテリ51の温度や残存容量等によって変化し得るので、判定部133は、バッテリ51の温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を閾値として用いることが好ましい。例えば、バッテリ51の温度及び残存容量と閾値として用いる値との関係性を規定するマップが予め制御装置100の記憶素子に記憶されており、判定部133は、当該マップに基づいて閾値として用いる値を決定し得る。具体的には、判定部133は、バッテリ51の温度に応じて内部抵抗が変化する特性、及びバッテリ51の残存容量に応じて端子電圧が変化する特性に基づいて、閾値として用いる値を決定することが好ましい。なお、より詳細には、判定部133により用いられる閾値の値は、バッテリ51の仕様、各モータジェネレータの仕様及び各モータジェネレータと接続される減速装置の仕様に基づいて設定されることが好ましい。
ステップS505において、図3に示される制御フローと同様に、制御部130は、回生走行制御を実行する。
上記のように、制御部130は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、電動車両1の車速が閾値より大きい場合、回生走行制御を実行してもよい。ここで、電動車両1の車速が閾値より大きい場合は、故障側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きい場合に相当する。ゆえに、電動車両1の車速が閾値より大きい場合に回生走行制御を実行することによって、バッテリ51が過充電されることをより適切に抑制しつつ、航続距離をより効果的に延長することができる。このように、制御部130は、図3に示される制御フローと異なるパラメータを用いて回生走行制御を実行するか否かの判定を行ってもよい。
次に、ステップS607において、判定部133は、電動車両1の車速が閾値まで低下したか否かを判定する。電動車両1の車速が閾値まで低下したと判定された場合(ステップS607/YES)、ステップS509へ進む。一方、電動車両1の車速が閾値まで低下したと判定されなかった場合(ステップS607/NO)、ステップS505へ戻り、回生走行制御が実行されている状態が維持される。
ステップS509において、図3に示される制御フローと同様に、制御部130は、バッテリ走行制御を実行する。
上記のように、制御部130は、回生走行制御の実行中において、電動車両1の車速が閾値まで低下した場合、バッテリ走行制御を実行してもよい。ここで、電動車両1の車速が閾値まで低下した場合は、故障側のモータジェネレータの起電力が許容電圧まで低下した場合に相当する。ゆえに、電動車両1の車速が閾値まで低下した場合にバッテリ走行制御を実行することによって、正常側のモータジェネレータの駆動に用いる電力の供給源を故障側のモータジェネレータからバッテリ51へ適切に切り替えることができる。このように、制御部130は、回生走行制御の実行中において、図3に示される制御フローと異なるパラメータを用いてバッテリ走行制御を実行するか否かの判定を行ってもよい。
<3.電力制御システムの効果>
続いて、本発明の実施形態に係る電力制御システム10の効果について説明する。
本実施形態に係る電力制御システム10では、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の接続部91p,91mよりバッテリ51側にメインリレー61が設けられる。また、接続部91p,91mより第1インバータ41側に第1サブリレー71が設けられる。また、接続部91p,91mより第2インバータ42側に第2サブリレー72が設けられる。また、制御部130は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、メインリレー61を開状態にし、故障しているインバータ側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行する。それにより、バッテリ51に蓄電されている電力を消費することなく電動車両1を走行させることができる。さらに、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力によってバッテリ51が過充電されることを抑制することができる。ゆえに、バッテリ51が過充電されることを抑制しつつ、航続距離を延長することができる。よって、インバータの故障時に航続距離を適切に延長することができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム10では、制御部130は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、故障しているインバータ側のモータジェネレータの起電力がバッテリ51の許容電圧より大きい場合、回生走行制御を実行することが好ましい。それにより、バッテリ51が過充電されることをより適切に抑制しつつ、航続距離をより効果的に延長することができる。ゆえに、インバータの故障時に航続距離をより適切に延長することができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム10では、制御部130は、回生走行制御の実行中において、故障しているインバータ側のモータジェネレータの起電力が許容電圧まで低下した場合、メインリレー61及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、バッテリ51に蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行することが好ましい。それにより、正常側のモータジェネレータの駆動に用いる電力の供給源を故障側のモータジェネレータからバッテリ51へ適切に切り替えることができる。ゆえに、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力による正常側のモータジェネレータを駆動する駆動力が時間の経過に伴って低下して比較的小さくなった後に、バッテリ51に蓄電されている電力を利用して電動車両1を走行させることができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム10では、制御部130は、バッテリ51の温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値をバッテリ51の許容電圧として用いることが好ましい。それにより、許容電圧として用いる値を、バッテリ51の温度及び残存容量の少なくとも1つの変化に応じて適正化することができる。ゆえに、許容電圧を用いた各判定処理を適切に行うことができる。
また、本実施形態に係る制御装置100では、制御部130は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、電動車両1の車速が閾値より大きい場合、回生走行制御を実行することが好ましい。それにより、バッテリ51が過充電されることをより適切に抑制しつつ、航続距離をより効果的に延長することができる。ゆえに、インバータの故障時に航続距離をより適切に延長することができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム10では、制御部130は、回生走行制御の実行中において、電動車両1の車速が閾値まで低下した場合、メインリレー61及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、バッテリ51に蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行することが好ましい。それにより、正常側のモータジェネレータの駆動に用いる電力の供給源を故障側のモータジェネレータからバッテリ51へ適切に切り替えることができる。ゆえに、故障側のモータジェネレータにより回生発電される電力による正常側のモータジェネレータを駆動する駆動力が時間の経過に伴って低下して比較的小さくなった後に、バッテリ51に蓄電されている電力を利用して電動車両1を走行させることができる。
また、本実施形態に係る電力制御システム10では、制御部130は、バッテリ51の温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を閾値として用いることが好ましい。それにより、閾値として用いる値を、バッテリ51の温度及び残存容量の少なくとも1つの変化に応じて適正化することができる。ゆえに、閾値を用いた各判定処理を適切に行うことができる。
<4.むすび>
以上説明したように、本実施形態に係る電力制御システム10では、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の接続部91p,91mよりバッテリ51側、第1インバータ41側及び第2インバータ42側にメインリレー61、第1サブリレー71及び第2サブリレー72がそれぞれ設けられる。また、制御部130は、第1インバータ41及び第2インバータ42のうちの一方が故障した際に、メインリレー61を開状態にし、故障しているインバータ側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行する。それにより、バッテリ51が過充電されることを抑制しつつ、バッテリ51に蓄電されている電力を消費することなく電動車両1を走行させることにより航続距離を延長することができる。よって、インバータの故障時に航続距離を適切に延長することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本明細書においてフローチャートを用いて説明した処理は、必ずしもフローチャートに示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
また、例えば、電力制御システム10に設けられるモータジェネレータの数は、少なくとも2個以上であればよく、3個以上であってもよい。例えば、電力制御システム10が搭載される車両の各車輪について互いに異なるモータジェネレータ(合計4個のモータジェネレータ)が駆動源として設けられていてもよい。その場合、例えば、各モータジェネレータがバッテリとインバータを介してそれぞれ接続されており、各インバータについてサブリレーが設けられる。それにより、いずれかのモータジェネレータが故障した際に、上記で説明した回生走行制御と同様の制御を行うことによって、故障しているインバータ側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて車両を走行させることができる。
また、例えば、電力制御システム10には、図1を参照して説明した構成要素以外の他の構成要素が追加的に設けられてもよい。例えば、バッテリ51、第1インバータ41及び第2インバータ42の接続部91p,91mよりバッテリ51側に昇圧コンバータが設けられていてもよい。
1 電動車両
10 電力制御システム
11 左前輪
12 右前輪
13 左後輪
14 右後輪
21 フロントディファレンシャル装置
22 リヤディファレンシャル装置
31 第1モータジェネレータ
32 第2モータジェネレータ
41 第1インバータ
42 第2インバータ
51 バッテリ
61 メインリレー
71 第1サブリレー
72 第2サブリレー
81 第1起電力センサ
82 第2起電力センサ
83 第1故障センサ
84 第2故障センサ
85 バッテリセンサ
86 車速センサ
100 制御装置
110 取得部
130 制御部
131 リレー制御部
132 モータ制御部
133 判定部

Claims (8)

  1. 車両の駆動輪を駆動するための動力を出力する第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータと、
    前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータとそれぞれ第1インバータ及び第2インバータを介して接続され、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ供給される電力を蓄電するバッテリと、
    前記バッテリ、前記第1インバータ及び前記第2インバータの接続部より前記バッテリ側に設けられるメインリレーと、
    前記バッテリ、前記第1インバータ及び前記第2インバータの接続部より前記第1インバータ側に設けられる第1サブリレーと、
    前記バッテリ、前記第1インバータ及び前記第2インバータの接続部より前記第2インバータ側に設けられる第2サブリレーと、
    前記第1インバータ及び前記第2インバータを制御することによって、前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータへ供給される電力を制御する制御部を有する制御装置と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、前記メインリレーを開状態にし、故障しているインバータ側のモータジェネレータにより回生発電される電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させる回生走行制御を実行する、
    電力制御システム。
  2. 前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、故障しているインバータ側のモータジェネレータの起電力が前記バッテリの許容電圧より大きい場合、前記回生走行制御を実行する、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記制御部は、前記回生走行制御の実行中において、故障しているインバータ側のモータジェネレータの起電力が前記許容電圧まで低下した場合、前記メインリレー及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、前記バッテリに蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行する、
    請求項2に記載の電力制御システム。
  4. 前記制御部は、前記バッテリの温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を前記許容電圧として用いる、
    請求項2又は3に記載の電力制御システム。
  5. 前記制御部は、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、前記車両の車速が閾値より大きい場合、前記回生走行制御を実行する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力制御システム。
  6. 前記制御部は、前記回生走行制御の実行中において、前記車両の車速が前記閾値まで低下した場合、前記メインリレー及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、前記バッテリに蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行する、
    請求項5に記載の電力制御システム。
  7. 前記制御部は、前記バッテリの温度及び残存容量の少なくとも1つに応じた値を前記閾値として用いる、
    請求項5又は6に記載の電力制御システム。
  8. 前記制御部は、
    前記第1インバータ及び前記第2インバータの双方が正常である場合、前記メインリレー、前記第1サブリレー及び前記第2サブリレーを閉状態にして前記車両を走行させ、
    前記第1インバータ及び前記第2インバータのうちの一方が故障した際に、前記回生走行制御を実行し、
    その後、前記メインリレー及び故障しているインバータ側のサブリレーをそれぞれ閉状態及び開状態にし、前記バッテリに蓄電されている電力を用いて正常なインバータ側のモータジェネレータを駆動させるバッテリ走行制御を実行する、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力制御システム。
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