JP2007274840A - 電源装置および電源装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型の装置構成で高い安全性を実現可能な電源装置および電源装置の制御方法を提供する。
【解決手段】キャパシタC1は、電源ラインLN1とアースラインLN2とに対してバッテリBと並列に接続される。キャパシタC1の正電極は、システムリレーSRC1を介して電源ラインLN1接続される。キャパシタC1の負電極は、バッテリBの負極とアースラインLN2とを接続するためのシステムリレーSRB3を介してアースラインLN2に接続される。制御装置30は、車両システムの起動時において端子間電圧Vcが所定値以下のとき、エンジンENGを始動させてモータジェネレータMG1に逆起電圧を発生させ、発生した逆起電圧でキャパシタC1を充電する。この結果、キャパシタC1の負電極用のシステムリレーとキャパシタC1の限流装置とが不要となり、安全性を確保しつつ電源装置の小型化が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】キャパシタC1は、電源ラインLN1とアースラインLN2とに対してバッテリBと並列に接続される。キャパシタC1の正電極は、システムリレーSRC1を介して電源ラインLN1接続される。キャパシタC1の負電極は、バッテリBの負極とアースラインLN2とを接続するためのシステムリレーSRB3を介してアースラインLN2に接続される。制御装置30は、車両システムの起動時において端子間電圧Vcが所定値以下のとき、エンジンENGを始動させてモータジェネレータMG1に逆起電圧を発生させ、発生した逆起電圧でキャパシタC1を充電する。この結果、キャパシタC1の負電極用のシステムリレーとキャパシタC1の限流装置とが不要となり、安全性を確保しつつ電源装置の小型化が可能となる。
【選択図】図1
Description
この発明は、電源装置および電源装置の制御方法に関し、特に、二次電池とキャパシタとから電力供給可能な電源装置および電源装置の制御方法に関する。
最近、環境に配慮した自動車として、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)および電気自動車(Electric Vehicle)が注目されている。ハイブリッド自動車は、従来のエンジンに加え、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。つまり、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換した交流電圧によりモータを回転することによって動力源を得るものである。
また、電気自動車は、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。
このようなハイブリッド自動車または電気自動車においては、車両を適切に走行させつつエネルギー効率を向上させるためには、そのモータに対する負荷に応じた電力を供給し、回生時は効率良くエネルギーを回収することが求められる。
このような要求に対応するために、たとえば特許文献1には、二次電池とキャパシタとを並列に接続した蓄電装置をモータの電力供給源として搭載するハイブリッド型車両が開示される。
これによれば、二次電池の発熱量が最大となる蓄電装置の残容量になるように蓄電装置の充放電が制御される。そのため、定電力にて蓄電装置の充電を行なう必要がある場合であっても、二次電池の温度を短時間で上昇させて蓄電装置の放電可能出力および充電可能入力を向上させることができる。
また、特許文献2には、キャパシタと電力変換回路を介した二次電池とのいずれかから電力を供給して電動機を駆動する車両の制御装置が開示される。
これによれば、車両の制御装置は、電動機に対する負荷の状態に応じて電力変換回路の作動を制御する制御手段を含む。そして、負荷の状態により制御手段が電力変換回路を作動させないときにはキャパシタから電動機に電力を供給させることができるので、電力変換回路におけるエネルギー損失が発生せず、燃費を向上させることができる。一方、制御手段が電力変換回路を作動させるときには、二次電池による電力供給が可能となるため、車両を駆動するのに十分な駆動力を電動機に発生させることができ、車両の走行性能の低下を防止することができる。
特開2004−15866号公報
特開2004−312926号公報
ここで、電源装置においては、通常、高電圧の電源と電力変換回路との間に、電源の接続または遮断を行なうための複数のリレーが設けられる。そして、電源の接続時には、電源と電動機に電力を供給するための電源線との電圧差に起因して過大な電流(突入電流)が流れるのを抑制するように、複数のリレーのオン/オフが制御される。
したがって、上記の特許文献のように電動機への電力供給源としてキャパシタと二次電池とを備える車両の制御装置においては、キャパシタと電源線との間、および二次電池と電源線との間にはそれぞれ複数のリレーを設ける必要がある。そのため、車両の制御装置の体格が大型化するという問題が生じる。
また、特許文献2の車両の制御装置においては、車両の起動時においてキャパシタは放電状態であるため、運転者によりイグニッションがオンされたことに応じてコンバータが作動してバッテリからキャパシタへの充電が行なわれる。
しかしながら、このときのキャパシタの電圧は略零状態であるため、バッテリとの電圧差によってキャパシタに突入電流が流れ込むおそれがある。これによりキャパシタ内部が過熱されて損傷する可能性がある。また、リレーが溶着する可能性がある。
そこで、このような突入電流を回避するためには、キャパシタの充放電電流を制御するための限流装置の設置がさらに必要となる。限流装置としては、たとえば抵抗やリアクトルなどが適用される。
しかしながら、大容量のキャパシタを電力供給源とする車両の制御装置においては、キャパシタ自体の出力密度が高いことから、設置する限流装置においてもインピーダンスの高い大型なものが必要となる。これは、装置の体格が大型化するのを助長させることとなる。
それゆえ、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型の装置構成で高い安全性を実現可能な電源装置および電源装置の制御方法を提供することである。
この発明によれば、電源装置は、第1電源線および第2電源線へ電力を供給可能に設けられた電源と、第1および第2電源線とモータとの間に設けられ、モータを駆動制御する駆動回路と、第1電源線および第2電源線に対して電源と並列に接続される蓄電装置とを備える。電源は、第1電極が第1電源線に第1の開閉装置を介して接続され、かつ、第2電極が第2電源線に第2の開閉装置を介して接続される。蓄電装置は、第1電極が第1電源線に第3の開閉装置を介して接続され、かつ、第2電極が第2電源線に第2の開閉装置を介して接続される。
上記の電源装置によれば、蓄電装置の第2電極は、電源の第2電極用に設けられた開閉装置を介して第2電源線に接続される。この結果、蓄電装置の第2電極と第2電源線とを接続するための開閉装置が不要となり、電源装置を小型化することができる。
好ましくは、電源装置は、電源と駆動回路との間で電圧変換する電圧変換回路をさらに備える。蓄電装置は、第1電極が第3の開閉装置を介して、電圧変換回路と駆動回路との間に配された第1電源線に接続される。
上記の電源装置によれば、モータを力行モードで駆動するのに必要な電力は、電圧変換された電源からの電力に加えて、蓄電装置からの電力が用いられる。また、モータを回生モードで駆動して発電した電力は、電圧変換されて電源に充電されるとともに蓄電装置に充電される。この結果、小型の装置構成で高いモータ駆動時の応答性が得られる。
好ましくは、電源装置は、モータにより始動され、始動後においてモータを回転させ、回転数に応じた逆起電圧を発生させる逆起電圧発生手段と、第2および第3の開閉装置が閉状態のとき、蓄電装置の電源電圧を第1電源線の電圧と略同じとなるように制御する電圧制御手段とをさらに備える。電圧制御手段は、蓄電装置の電源電圧が所定の電圧以下のとき、モータの逆起電圧から蓄電装置を充電するための電圧を生成して蓄電装置に供給する。
上記の電源装置によれば、突入電流を抑制するための蓄電装置の限流装置がさらに不要となることから、小型の装置構成で安全性の高い電源装置を実現することができる。
好ましくは、逆起電圧発生手段は、車両に搭載された内燃機関である。内燃機関は、所定の回転数でモータを回転させ、所定の回転数に応じた逆起電圧をモータに発生させる。
上記の電源装置によれば、内燃機関の回転数を制御することでモータに所望の逆起電圧を発生させることができる。
好ましくは、電圧制御手段は、電圧変換回路の出力電圧の目標電圧を決定する目標電圧決定手段と、第1および第2の開閉装置が閉状態のとき、出力電圧が目標電圧になるように電圧変換を制御する電圧変換制御手段とを含む。目標電圧決定手段は、蓄電装置の電源電圧が第1電源線の電圧を上回るとき、蓄電装置の電源電圧を目標電圧に決定する。電圧制御手段は、出力電圧が目標電圧に達したことに応じて第3の開閉装置を閉状態とする。
上記の電源装置によれば、突入電流を抑制するための蓄電装置の限流装置がさらに不要となることから、小型の装置構成で安全性の高い電源装置を実現することができる。
好ましくは、電圧制御手段は、車両の起動指示を受けると、蓄電装置の電源電圧が第1電源線の電圧と略同じとなったことに応じて車両を起動させる。
上記の電源装置によれば、蓄電装置と第1電源線との電圧差が低減したことに応じて車両が起動されるため、小型の装置構成で、車両システムの起動時に突入電流が発生するのを抑制することができる。
この発明の別の局面によれば、電源装置の制御方法は、第1電源線および第2電源線へ電力供給可能に配された電源および蓄電装置を有する電源装置の制御方法である。電源は、第1電極が第1電源線に第1の開閉装置を介して接続され、かつ第2電極が第2電源線に第2の開閉装置を介して接続され、蓄電装置は、第1電極が第3の開閉装置を介して第1電源線に接続され、かつ、第2電極が第2電源線に第2の開閉装置を介して接続される。電源装置の制御方法は、モータにより始動され、始動後においてモータを回転させ、回転数に応じた逆起電圧を発生させる逆起電圧発生ステップと、第2および第3の開閉装置が閉状態のとき、蓄電装置の電源電圧を第1電源線の電圧と略同じとなるように制御する電圧制御ステップとを備える。電圧制御ステップは、蓄電装置の電源電圧が所定の電圧以下のとき、モータの逆起電圧から蓄電装置を充電するための電圧を生成して蓄電装置に供給する。
上記の電源装置の制御方法によれば、蓄電装置の第2電極と第2電源線とを接続するための開閉装置および蓄電装置の限流装置が不要となるため、小型の装置構成で安全性の高い電源装置を実現することができる。
好ましくは、逆起電圧発生ステップは、車両に搭載された内燃機関に所定の回転数でモータを回転させ、所定の回転数に応じた逆起電圧をモータに発生させるステップを含む。
上記の電源装置の制御方法によれば、内燃機関の回転数を制御することでモータに所望の逆起電圧を発生させることができる。
好ましくは、電圧制御ステップは、電圧変換回路の出力電圧の目標電圧を決定する目標電圧決定ステップと、第1および第2の開閉装置が閉状態のとき、出力電圧が目標電圧になるように電圧変換を制御する電圧変換制御ステップとを含む。目標電圧決定ステップは、蓄電装置の電源電圧が第1電源線の電圧を上回るとき、蓄電装置の電源電圧を目標電圧に決定する。電圧制御ステップは、出力電圧が目標電圧に達したことに応じて第3の開閉装置を閉状態とする。
上記の電源装置の制御方法によれば、蓄電装置の第2電極と第2電源線とを接続するための開閉装置および蓄電装置の限流装置が不要となるため、小型の装置構成で安全性の高い電源装置を実現することができる。
好ましくは、電圧制御ステップは、車両の起動指示を受けると、蓄電装置の電源電圧が電源線の電圧と略同じとなったことに応じて車両を起動させるステップを含む。
上記の電源装置の制御方法によれば、蓄電装置と第1電源線との電圧差が低減したことに応じて車両が起動されるため、小型の装置構成で、車両システムの起動時に突入電流が発生するのを抑制することができる。
この発明によれば、第1電源線および第2電源線へ電力供給可能に配された電源および蓄電装置を有する電源装置において、小型の装置構成で高い安全性を実現することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
図1は、この発明の実施の形態による電源装置を適用されるモータ駆動装置の概略ブロック図である。
図1を参照して、モータ駆動装置100は、バッテリBと、昇圧コンバータ12と、キャパシタC1と、コンデンサC2と、インバータ14,31と、電圧センサ10,11,13と、電流センサ24,28と、システムリレーSRB1〜SRB3,SRC1と、抵抗R1と、制御装置30とを備える。
エンジンENGは、ガソリンなどの燃料の燃焼エネルギーを源として駆動力を発生する。エンジンENGの発生する駆動力は、図1の太斜線で示すように、動力分割機構50により、2つの経路に分割される。一方は、図示しない減速機を介して車輪を駆動する駆動軸に伝達する経路である。もう一方は、モータジェネレータMG1へ伝達する経路である。
モータジェネレータMG1,MG2は、発電機としても電動機としても機能し得るが、以下に示すように、モータジェネレータMG1は、主として発電機として動作し、モータジェネレータMG2は、主として電動機として動作する。
詳細には、モータジェネレータMG1は、三相交流回転機であり、加速時において、エンジンENGを始動する始動機として用いられる。このとき、モータジェネレータMG1は、バッテリBからの電力の供給を受けて電動機として駆動し、エンジンENGをクランキングして始動する。
さらに、エンジンENGの始動後において、モータジェネレータMG1は、動力分割機構50を介して伝達されたエンジンENGの駆動力によって回転されて発電する。
モータジェネレータMG1の発電した電力は、車両の運転状態やキャパシタC1の蓄電エネルギーによって使い分けられる。たとえば、通常走行時や急加速時においては、モータジェネレータMG1の発電した電力は、そのままモータジェネレータMG2を駆動させる電力となる。一方、キャパシタC1の蓄電エネルギーが所定の値よりも低いときには、モータジェネレータMG1の発電した電力は、インバータ14によって交流電力から直流電力に変換されて、キャパシタC1に蓄えられる。
モータジェネレータMG2は、三相交流回転機であり、キャパシタC1に蓄えられた電力およびモータジェネレータMG1が発電した電力の少なくともいずれか一方によって駆動される。モータジェネレータMG2の駆動力は、減速機を介して車輪の駆動軸に伝達される。これにより、モータジェネレータMG2は、エンジンENGをアシストして車両を走行させたり、自己の駆動力のみによって車両を走行させたりする。
また、車両の回生制動時には、モータジェネレータMG2は、減速機を介して車輪により回転されて発電機として動作する。このとき、モータジェネレータMG2により発電された回生電力は、インバータ31を介してキャパシタC1に充電される。
バッテリBは、ニッケル水素電池またはリチウムイオン電池などの二次電池から成る。他にも、バッテリBは、燃料電池であってもよい。電圧センサ10は、バッテリBから出力される直流電圧Vbを検出し、その検出した直流電圧Vbを制御装置30へ出力する。
システムリレーSRB1および抵抗R1は、バッテリBの正極と昇圧コンバータ12との間に直列に接続される。システムリレーSRB2は、バッテリBの正極と昇圧コンバータ12との間に、システムリレーSRB1および抵抗R1に並列に接続される。システムリレーSRB3は、バッテリBの負極と昇圧コンバータ12との間に接続される。
システムリレーSRB1〜SRB3は、制御装置30からの信号SEBによりオン/オフされる。より具体的には、システムリレーSRB1〜SRB3は、制御装置30からのH(論理ハイ)レベルの信号SEBによりオンされ、制御装置30からのL(論理ロー)レベルの信号SEBによりオフされる。
昇圧コンバータ12は、バッテリBから供給された直流電圧Vbを任意のレベルを有する昇圧電圧に昇圧してコンデンサC2へ供給する。より具体的には、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号PWMCを受けると、信号PWMCに応じて昇圧した直流電圧VbをコンデンサC2に供給する。また、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号PWMCを受けると、コンデンサC2を介してインバータ14および/またはインバータ31から供給された直流電圧を降圧してバッテリBを充電する。
キャパシタC1は、たとえば電気二重層キャパシタからなり、電源ラインLN1とアースラインLN2とに対してバッテリBと並列に接続される。電圧センサ11は、キャパシタC1の両端の電圧Vcを検出して制御装置30へ出力する。
システムリレーSRC1は、電源ラインLN1とキャパシタC1の正電極との間に接続される。システムリレーSRC1は、制御装置30からの信号SECによりオン/オフされる。より具体的には、システムリレーSRC1は、制御装置30からのHレベルの信号SECによりオンされ、制御装置30からのLレベルの信号SECによりオフされる。
この発明において、キャパシタC1の負電極は、バッテリBの負極に直接的に接続される。すなわち、キャパシタC1の負電極は、正電極とは異なり、バッテリB側のシステムリレーSRB3を介してアースラインLN2に接続される。これは、後述するように、モータ駆動装置100に配置されるシステムリレーの総数を低減して、装置全体を小型化することを意図したものである。
コンデンサC2は、昇圧コンバータ12によって昇圧された直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14,31へ供給する。電圧センサ13は、コンデンサC2の両端の電圧Vm(インバータ14,31の入力電圧に相当)を検出し、その検出した電圧Vmを制御装置30へ出力する。
インバータ14は、コンデンサC2を介して昇圧コンバータ12またはキャパシタC1から直流電圧が供給されると、制御装置30からの制御信号PWMI1に基づいて直流電圧を3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。これにより、モータジェネレータMG1は、トルク指令値TR1によって指定されたトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ14は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車の回生制動時、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWMI1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介してキャパシタC1または昇圧コンバータ12へ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド自動車を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴なう制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速を中止)させることを含む。
インバータ31は、コンデンサC2を介して昇圧コンバータ12またはキャパシタC1から直流電圧が供給されると、制御装置30からの制御信号PWMI2に基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。これにより、モータジェネレータMG2は、トルク指令値TR2によって指定されたトルクを発生するように駆動される。
また、インバータ31は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車の回生制動時、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWMI2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介してキャパシタC1または昇圧コンバータ12へ供給する。
電流センサ24は、モータジェネレータMG1に流れるモータ電流MCRT1を検出し、その検出したモータ電流MCRT1を制御装置30へ出力する。電流センサ28は、モータジェネレータMG2に流れるモータ電流MCRT2を検出し、その検出したモータ電流MCRT2を制御装置30へ出力する。
制御装置30は、図示しない外部ECU(Electronic Control Unit)からトルク指令値TR1,TR2、モータ回転数MRN1,MRN2およびイグニッションキーIGを受け、電圧センサ10から直流電圧Vbを受け、電圧センサ11からキャパシタC1の端子間電圧Vcを受け、電圧センサ13から電圧Vmを受け、電流センサ24からモータ電流MCRT1を受け、電流センサ28からモータ電流MCRT2を受ける。
制御装置30は、インバータ14の入力電圧Vm、トルク指令値TR1およびモータ電流MCRT1に基づいてインバータ14がモータジェネレータMG1を駆動するときにインバータ14のIGBT素子(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWMI1を生成し、その生成した信号PWMI1をインバータ14へ出力する。
また、制御装置30は、インバータ31の入力電圧Vm、トルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2に基づいて、インバータ31がモータジェネレータMG2を駆動するときにインバータ31のIGBT素子(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWMI2を生成し、その生成した信号PWMI2をインバータ31へ出力する。
さらに、制御装置30は、インバータ14がモータジェネレータMG1を駆動するとき、バッテリBの直流電圧Vb、インバータ14の入力電圧Vm、トルク指令値TR1およびモータ回転数MRN1に基づいて昇圧コンバータ12のIGBT素子(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWMCを生成し、その生成した信号PWMCを昇圧コンバータ12へ出力する。
また、制御装置30は、インバータ31がモータジェネレータMG2を駆動するとき、バッテリBの直流電圧Vb、インバータ31の入力電圧Vm、トルク指令値TR2およびモータ回転数MRN2に基づいて昇圧コンバータ12のIGBT素子(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWMCを生成し、その生成した信号PWMCを昇圧コンバータ12へ出力する。
さらに、制御装置30は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車の回生制動時、インバータ31の入力電圧Vm、トルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2に基づいてモータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMI2を生成し、その生成した信号PWMI2をインバータ31へ出力する。
以上のように、この発明によるモータ駆動装置100は、モータジェネレータMG1,MG2を力行モードで駆動させるときに必要な電力は、バッテリBに蓄えられている電力に加えて、キャパシタC1に蓄えられている電力を用いる。また、モータジェネレータMG1,MG2を回生モードで駆動させたときに発電した電力を、バッテリBとキャパシタC1とに充電する。特に、キャパシタC1に大容量の電気二重層キャパシタを採用することから、モータジェネレータMG1,MG2に迅速に電力を供給でき、モータ駆動時の応答性を高めることができる。この結果、車両の走行性能を確保することができる。
一方、モータ駆動装置100に電気二重層キャパシタを搭載した場合、上述したように、キャパシタC1の端子間電圧Vcとシステム電圧(モータ駆動装置100の電源ラインLN1−アースラインLN2間の電圧に相当)との電圧差に起因して突入電流が発生する可能性がある。この結果、バッテリB、キャパシタC1、インバータ14,31および昇圧コンバータ12などが過熱されて損傷するおそれがある。また、突入電流が通過することによりシステムリレーSRCの接点間を溶着させるおそれがある。
このようなキャパシタC1による突入電流を回避する手段としては、たとえば図2に示すように、キャパシタC1と電源ラインLN1およびアースラインLN2との間に合計3個のシステムリレーSRC1〜SRC3と抵抗R2とを設け、これらのシステムリレーを介してキャパシタC1と電源ラインLN1およびアースラインLN2とを電気的に接続する構成を採ることができる。
図2は、電源装置の他の構成例を説明するための概略ブロック図である。
図2を参照して、システムリレーSRC1は、キャパシタC1の正電極と電源ラインLN1との間に接続される。システムリレーSRC2および抵抗R2は、キャパシタC1の正電極と電源ラインLN1との間にシステムリレーSRC1に並列に接続される。システムリレーSRC2は、キャパシタC1の負電極とアースラインLN2との間に接続される。
図2を参照して、システムリレーSRC1は、キャパシタC1の正電極と電源ラインLN1との間に接続される。システムリレーSRC2および抵抗R2は、キャパシタC1の正電極と電源ラインLN1との間にシステムリレーSRC1に並列に接続される。システムリレーSRC2は、キャパシタC1の負電極とアースラインLN2との間に接続される。
そして、キャパシタC1を電源ラインLN1およびアースラインLN2に接続するにあたっては、キャパシタC1の端子間電圧Vcとシステム電圧との間に所定値を超える電圧差があることに応じて、最初にシステムリレーSRC2,SRC3のみをオンする。そして、キャパシタC1が充電または放電されることにより両者間の電圧差が所定値以下に低下したことに応じて、システムリレーSRC1をオンするとともに、システムリレーSRC2をオフする。
すなわち、システムリレーSRC2および抵抗R2はキャパシタC1の充放電電流を制限するための限流装置を形成する。また、システムリレーSRC3は、キャパシタC1の負電極をアースラインLN2に接続するための接続手段を形成する。
しかしながら、図2に示す構成では、キャパシタC1に対して合計3個のリレーを設ける必要があるため、装置の体格が大きくなってしまうという問題が生じる。
さらに、限流装置については、キャパシタC1自体の出力密度が高いことに起因して、抵抗R1にはインピーダンスの高い大型なものが必要とされる。このため、装置の体格がさらに大型化するのを避けることができない。
これに対して、この発明による電源装置は、再び図1を参照して、キャパシタC1と電源ラインLN1との間に配されたシステムリレーSRC1のみが維持され、かつ、システムリレーSRC2および抵抗R2とシステムリレーSRC3とが除去された構成を有する。この発明によれば、より少数のシステムリレーで装置を構成することができるとともに、キャパシタC1への限流装置の設置が不要となる。この結果、電源装置の小型化を実現することができる。
詳細には、まず、キャパシタC1の負電極側のシステムリレーSRC3については、キャパシタC1の負電極とバッテリBの負極とが実質的に同電位であることに着目して、バッテリBの負極側のシステムリレーSRB3を併用してキャパシタC1の負電極とアースラインLN2とを接続することにより、これを除去することができる。すなわち、図2におけるシステムリレーSRB3とシステムリレーSRC3とは、単一のシステムリレーSRB3により共通化される。
この結果、キャパシタC1は、正電極がシステムリレーSRC1を介して電源ラインLN1に接続される一方で、負電極がバッテリB側のシステムリレーSRB3を介してアースラインLN2に接続される。したがって、システムリレーSRB3には、オン状態においてバッテリBを通過した電流とキャパシタC1を通過した電流とが足し合わされた電流が流れることになる。そのため、システムリレーSRB3については、図2のシステムリレーSRB3に対して相対的に容量の大きなものを設置することが望ましい。
次に、システムリレーSRC2および抵抗R2については、以下に述べるキャパシタC1の電圧制御を実行することにより、その設置を必要とすることなく、高い安全性を実現することができる。
詳細には、この発明による電源装置は、システムリレーSRC1のキャパシタC1の端子間電圧Vcとシステム電圧との電圧差をなくすための電圧制御を実行する。なお、システム電圧としては、電圧センサ13からのインバータ14,31の入力電圧Vmの検出値が用いられる。
車両システムの起動時においては、キャパシタC1が過放電状態となっている場合があるため、キャパシタC1の端子間電圧Vcとシステム電圧Vmとの電圧差に応じた突入電流がキャパシタC1に流れ込む可能性がある。
そこで、車両システムを起動する際には、イグニッションキーIGがオンされたことに応じて、キャパシタC1の端子間電圧Vcをシステム電圧Vmと同じとするための電圧制御を行ない、制御終了後において通常のシステム起動を実行する構成とする。
図3および図4は、この発明の実施の形態によるキャパシタC1の電圧制御を説明するためのフローチャートである。なお、以下の電圧制御は、モータ駆動装置100全体の制御を担う制御装置30によって実行される。
図3を参照して、最初に、イグニッションキーIGがオンされたことに応じて(ステップS01)、制御装置30は、バッテリB側のシステムリレーSRB1〜SRB3に、Hレベルの信号SEBを出力し、システムリレーSRB1〜SRB3をオンする(ステップS02)。
このとき、高電圧のバッテリBをいきなり負荷に接続すると、瞬間的に突入電流が流れるおそれがある。そのため、電源供給開始時点においては、システムリレーSRB1に設けた抵抗R1によって突入電流を防止するような手順で、システムリレーSRB1〜SRB3がオン/オフされる。具体的には、最初に、システムリレーSRB1とシステムリレーSRB3とが同時にオンされる。これにより、システムリレーSRB1は、バッテリBからの直流電流を抵抗R1を介して昇圧コンバータ12に供給する。続いて、システムリレーSRB1,SRB3がオンされた状態で、システムリレーSRB2がオンされる。システムSRB2は、バッテリBからの直流電流を昇圧コンバータ12に直接供給する。最後に、システムリレーSRB1のみがオフされる。
次に、制御装置30は、電圧センサ11からキャパシタC1の端子間電圧Vcを受けると、その端子間電圧Vcの電圧レベルに基づいて、以下に述べる手順に従って、キャパシタC1側のシステムリレーSRC1をオンし、キャパシタC1の正電極を電源ラインLN1に接続する。
詳細には、最初に、制御装置30は、キャパシタC1の端子間電圧Vcが、キャパシタC1の接続時に突入電流を生じない電圧範囲内にあるか否かの判定を行なう。
これは、キャパシタC1が過充電状態、あるいは過放電状態にあるときに、いきなりキャパシタC1を接続すると、システム電圧Vmとの電圧差によって、キャパシタC1に突入電流が流れることを考慮したものである。したがって、このときの判定基準となる電圧範囲としては、キャパシタC1の端子間電圧Vcとシステム電圧Vmとの電圧差が、許容値以上の突入電流を発生させない所定の範囲となるように予め定められている。
具体的には、まず、制御装置30は、キャパシタC1の端子間電圧Vcが、上記の電圧範囲の下限値(以下、下限値Vminとする)よりも大きいか否かを判定する(ステップS03)。
ステップS03において、キャパシタC1の端子間電圧Vcが下限値Vmin以下であると判定されると、制御装置30は、図4のフローチャートに従ってキャパシタC1の充電動作を行なう。この充電動作については、後に詳述する。
一方、ステップS03において、キャパシタC1の端子間電圧Vcが下限値Vminよりも大きいと判定されると、制御装置30は、続いて、端子間電圧Vcが上記の電圧範囲の上限値(以下、上限値Vmaxとする)よりも小さいか否かを判定する(ステップS04)。
このとき、キャパシタC1の端子間電圧Vcが上限値Vmaxよりも小さいと判定されると、すなわち、端子間電圧Vcが上述した電圧範囲内にあると判定されると、制御装置30は、Hレベルの信号SECを出力してシステムリレーSRC1をオンする(ステップS05)。そして、キャパシタC1が電源ラインLN1およびアースラインLN2に電気的に接続されたことに応じて、モータ駆動装置100は、システム起動開始が可能なRDY状態となり(ステップS06)、以降、通常のシステム起動動作を実行する。
一方、ステップS04において、制御装置30は、キャパシタC1の端子間電圧Vcが上限値Vmax以上であると判定されると、キャパシタC1の正電極と電源ラインLN1との接続に先立って、コンデンサC2の両端の電圧Vm(昇圧コンバータ12の出力電圧に相当)がキャパシタC1の端子間電圧Vcと略同じとなるように、昇圧コンバータ12を駆動制御して昇圧動作を行なう(ステップS07)。
詳細には、制御装置30は、電圧センサ13からコンデンサC2の両端の電圧Vmを受けると、電圧VmがキャパシタC1の端子間電圧Vcとなるように、昇圧コンバータ12の目標電圧Vdc_comを決定する。
さらに、制御装置30は、その決定した目標電圧(Vdc_com=Vc)、直流電圧Vbおよび出力電圧Vmに基づいて、出力電圧Vmが目標電圧になるように直流電圧Vbを出力電圧Vmへ昇圧するための信号PWMCを生成し、その生成した信号PWMCを昇圧コンバータ12へ出力する。これにより、昇圧コンバータ12は、出力電圧Vmが目標電圧Vdc_comとなるように直流電圧Vbを出力電圧Vmに変換する。
制御装置30は、以上の昇圧動作を、出力電圧VmとキャパシタC1の端子間電圧Vcとの電圧差が所定の電圧範囲V1以下となるまで継続する。そして、制御装置30は、出力電圧Vmと端子間電圧Vcとの電圧差がV1以下にまで縮減されたことを確認して(ステップS08)、Hレベルの信号SECを出力してシステムリレーSRC1をオンする(ステップS05)。
図4は、この発明の実施の形態によるキャパシタC1の電圧制御を説明するためのフローチャートである。
図4を参照して、制御装置30は、図3のステップS03においてキャパシタC1の端子間電圧Vcが下限値Vmin以下であると判定されると、以下のステップS10〜S16に従って、エンジンENGの駆動に伴なってモータジェネレータMG1に発生する逆起電圧によってキャパシタC1を充電する。なお、この逆起電圧は、一般に、ロータの回転角速度と永久磁石の磁束との積で表わされる。したがって、モータジェネレータMG1の回転角速度、すなわちエンジン回転数に比例して、生じる逆起電圧が上昇する。
詳細には、まず、モータジェネレータMG1は、エンジンENGを始動する始動機として用いられる。このとき、制御装置30には、エンジンENGの回転数がアイドル回転数に設定されるようにモータジェネレータMG1を駆動するための指令(トルク指令値TR1)が外部ECUから与えられる。
制御装置30は、トルク指令値TR1、モータ電流MCRT1および電圧Vmに基づいて信号PWMI1を生成し、その生成した信号PWMI1をインバータ14へ出力する。
インバータ14は、昇圧コンバータ12からの直流電圧を信号PWMI1に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR1によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。モータジェネレータMG1は、バッテリBからの電力の供給を受けて電動機として駆動し、動力分割機構50を介してエンジンENGをクランキングして始動させる(ステップS10)。
そして、エンジン回転数が所定のアイドル回転数に到達したことに応じてエンジンENGの起動が完了すると(ステップS11)、制御装置30は、Lレベルの信号SEBを生成してバッテリBの正極側のシステムリレーSRB2に出力し、システムリレーSRB2のみをオフする(ステップS12)。これにより、バッテリBがモータ駆動装置100から電気的に分離される。なお、バッテリBの負極側のシステムリレーSRB3はオン状態に保持されるため、キャパシタC1の負電極はアースラインLN2に電気的に接続されている。
ここで、エンジンENGの起動が完了すると、モータジェネレータMG1は、動力分割機構50を介して伝達されたエンジンENGの駆動力によって回転される。このとき、モータジェネレータMG1には、エンジン回転数に比例した逆起電圧が発生する。この発明は、このモータジェネレータMG1に発生した逆起電圧で、キャパシタC1を充電する。
詳細には、最初に、制御装置30は、キャパシタC1への充電動作に先立って、インバータ14の入力電圧(システム電圧)Vmが所定の電圧レベルV2よりも低いか否かを判定する(ステップS13)。このときの所定の電圧レベルV2は、システムリレーSRC1をオンしてキャパシタC1を接続した際に、端子間電圧Vcと入力電圧Vmとの電圧差による突入電流の発生を防止可能な電圧レベルとする。入力電圧VmがステップS10のエンジンENGの起動によって高い電圧レベルに昇圧されていることを考慮したものである。
ステップS13において、インバータ14の入力電圧Vmが所定の電圧V2よりも低いと判定されると、制御装置30は、Hレベルの信号SECを出力してシステムリレーSRC1をオンする(ステップS14)。
一方、ステップS13において、インバータ14の入力電圧Vmが所定の電圧V2以上であると判定されると、制御装置30は、コンデンサC2に蓄積されているエネルギーを消費して、入力電圧Vmを所定の電圧V2レベルにまで低減させる(ステップS19)。なお、このエネルギー消費の具体的な方法としては、インバータ31の図示しない上アームのIGBT素子のオンデューティーを大きくして、コンデンサC2からインバータ31を介してモータジェネレータMG2にエネルギーが流出する経路を設けることなどが採用される。
次に、システムリレーSRC1がオンされたことに応じてキャパシタC1の正電極が電源ラインLN1に接続されると、エンジンENGの駆動力によってモータジェネレータMG1に発生した逆起電圧によりキャパシタC1が充電される。
詳細には、制御装置30は、モータジェネレータMG1において所望の逆起電圧が発生するためのエンジンENGの目標回転数を決定する(ステップS15)。所望の逆起電圧とは、キャパシタC1の端子間電圧Vcとインバータ14の入力電圧Vmとを略同じ電圧レベルとするために、キャパシタC1に供給しなければならない電力量から求められる。なお、ステップS15においては、制御装置30が、エンジン回転数と逆起電圧との相関を予めマップとして格納しており、所望の逆起電圧に対応するエンジン回転数を当該マップから選出する構成としてもよい。
モータジェネレータMG1に発生した逆起電圧は、インバータ14において交流電力から直流電力に変換されてキャパシタC1に蓄えられる。これにより、キャパシタC1の端子間電圧Vcが増加する。
制御装置30は、以上のキャパシタC1の充電動作を、インバータ14の入力電圧VmとキャパシタC1の端子間電圧Vcとの電圧差が所定の電圧範囲V1以下となるまで継続する。最後に、制御装置30は、出力電圧Vmと端子間電圧Vcとの電圧差がV1以下にまで縮減されたことを確認して(ステップS16)、Hレベルの信号SEBを生成してシステムリレーSRB2へ出力し、システムリレーSRB2を再びオンする(ステップS17)。モータ駆動装置100は、システム起動開始が可能なRDY状態となったことに応じて、通常のシステム起動動作を実行する(ステップS18)。
以上のように、キャパシタC1の端子間電圧Vcとシステム電圧Vmとの電圧差を縮減するための電圧制御を行なうことにより、図2のシステムリレーSRC2および抵抗R2のような大型の限流装置を設けることなく、突入電流からキャパシタC1およびバッテリBなどを保護することが可能となる。
以上のようにこの発明の実施の形態によれば、バッテリとともに電源線に電力を供給するキャパシタを、従来よりも少数のリレーで電源線に接続することができる。また、キャパシタに対する限流装置の設定が不要となる。この結果、小型の装置構成で、安全性の高い電源装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では動力分割機構によりエンジンの動力を車軸と発電機とに分割して伝達可能なシリーズ/パラレル型ハイブリッド自動車に適用した例を示した。しかし本発明は、発電機を駆動するためにエンジンを用い、発電機により発電された電力を使うモータでのみ車軸の駆動力を発生させるシリーズ型ハイブリッド自動車にも適用できる。これらの構成はいずれも、車軸とモータまたは発電機とが接続されており、減速時の回生エネルギーを回収しバッテリおよびキャパシタに蓄えることが可能であるため、本発明を適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、第1電源線および第2電源線に電力供給可能に配された電源と蓄電装置とを有する電源装置および電源装置の制御方法に適用することができる。
10,11,13 電圧センサ、12 昇圧コンバータ、14,31 インバータ、24,28 電流センサ、30 制御装置、50 動力分割機構、100,100A モータ駆動装置、C1 キャパシタ、C2 コンデンサ、ENG エンジン、IG イグニッションキー、LN1 電源ライン、LN2 アースライン、MG1,MG2 モータジェネレータ、R1,R2 抵抗、SRB1〜SRB3,SRC1〜SRC3 システムリレー。
Claims (10)
- 第1電源線および第2電源線へ電力を供給可能に設けられた電源と、
前記第1および第2電源線とモータとの間に設けられ、前記モータを駆動制御する駆動回路と、
前記第1電源線および第2電源線に対して前記電源と並列に接続される蓄電装置とを備え、
前記電源は、第1電極が前記第1電源線に第1の開閉装置を介して接続され、かつ、第2電極が前記第2電源線に第2の開閉装置を介して接続され、
前記蓄電装置は、第1電極が前記第1電源線に第3の開閉装置を介して接続され、かつ、第2電極が前記第2電源線に前記第2の開閉装置を介して接続される、電源装置。 - 前記電源と前記駆動回路との間で電圧変換する電圧変換回路をさらに備え、
前記蓄電装置は、前記第1電極が前記第3の開閉装置を介して、前記電圧変換回路と前記駆動回路との間に配された前記第1電源線に接続される、請求項1に記載の電源装置。 - 前記モータにより始動され、始動後において前記モータを回転させ、回転数に応じた逆起電圧を発生させる逆起電圧発生手段と、
前記第2および第3の開閉装置が閉状態のとき、前記蓄電装置の電源電圧を前記第1電源線の電圧と略同じとなるように制御する電圧制御手段とをさらに備え、
前記電圧制御手段は、前記蓄電装置の電源電圧が所定の電圧以下のとき、前記モータの逆起電圧から前記蓄電装置を充電するための電圧を生成して前記蓄電装置に供給する、請求項2に記載の電源装置。 - 前記逆起電圧発生手段は、車両に搭載された内燃機関であり、
前記内燃機関は、所定の回転数で前記モータを回転させ、前記所定の回転数に応じた逆起電圧を前記モータに発生させる、請求項3に記載の電源装置。 - 前記電圧制御手段は、
前記電圧変換回路の出力電圧の目標電圧を決定する目標電圧決定手段と、
前記第1および第2の開閉装置が閉状態のとき、前記出力電圧が前記目標電圧になるように前記電圧変換を制御する電圧変換制御手段とを含み、
前記目標電圧決定手段は、前記蓄電装置の電源電圧が前記第1電源線の電圧を上回るとき、前記蓄電装置の電源電圧を前記目標電圧に決定し、
前記電圧制御手段は、前記出力電圧が前記目標電圧に達したことに応じて前記第3の開閉装置を閉状態とする、請求項3に記載の電源装置。 - 前記電圧制御手段は、前記車両の起動指示を受けると、前記蓄電装置の電源電圧が前記第1電源線の電圧と略同じとなったことに応じて前記車両を起動させる、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の電源装置。
- 第1電源線および第2電源線へ電力供給可能に配された電源および蓄電装置を有する電源装置の制御方法であって、
前記電源は、第1電極が前記第1電源線に第1の開閉装置を介して接続され、かつ第2電極が前記第2電源線に第2の開閉装置を介して接続され、
前記蓄電装置は、第1電極が第3の開閉装置を介して前記第1電源線に接続され、かつ、第2電極が前記第2電源線に前記第2の開閉装置を介して接続され、
前記電源装置の制御方法は、
前記モータにより始動され、始動後において前記モータを回転させ、回転数に応じた逆起電圧を発生させる逆起電圧発生ステップと、
前記第2および第3の開閉装置が閉状態のとき、前記蓄電装置の電源電圧を前記第1電源線の電圧と略同じとなるように制御する電圧制御ステップとを備え、
前記電圧制御ステップは、前記蓄電装置の電源電圧が所定の電圧以下のとき、前記モータの逆起電圧から前記蓄電装置を充電するための電圧を生成して前記蓄電装置に供給する、電源装置の制御方法。 - 前記逆起電圧発生ステップは、車両に搭載された内燃機関に所定の回転数で前記モータを回転させ、前記所定の回転数に応じた逆起電圧を前記モータに発生させるステップを含む、請求項7に記載の電源装置の制御方法。
- 前記電圧制御ステップは、
前記電圧変換回路の出力電圧の目標電圧を決定する目標電圧決定ステップと、
前記第1および第2の開閉装置が閉状態のとき、前記出力電圧が前記目標電圧になるように前記電圧変換を制御する電圧変換制御ステップとを含み、
前記目標電圧決定ステップは、前記蓄電装置の電源電圧が前記第1電源線の電圧を上回るとき、前記蓄電装置の電源電圧を前記目標電圧に決定し、
前記電圧制御ステップは、前記出力電圧が前記目標電圧に達したことに応じて前記第3の開閉装置を閉状態とする、請求項7に記載の電源装置の制御方法。 - 前記電圧制御ステップは、前記車両の起動指示を受けると、前記蓄電装置の電源電圧が前記電源線の電圧と略同じとなったことに応じて前記車両を起動させるステップを含む、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の電源装置の制御方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012178930A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Denso Corp | バッテリの充電制御装置 |
US8620500B2 (en) | 2008-04-01 | 2013-12-31 | Robert Bosch Gmbh | Method and device for determining learned values for controlling an internal combustion engine |
KR20150093379A (ko) * | 2014-02-07 | 2015-08-18 | 주식회사 만도 | 하이브리드 차량의 배터리 방전 방지시스템 및 이를 이용한 하이브리드 차량의 배터리 방전 방지방법 |
-
2006
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