JP2019181547A - 連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】介在物を効率的に浮上分離させると共に、浮上分離された介在物の溶鋼中への巻き込みを、従来よりも安定して抑制可能な連続鋳造方法を提供する。【解決手段】側部吐出孔12が設けられたロングノズル10を用いて、下式から求められるUC,Zが0.043未満となるように、取鍋内の溶鋼をタンディッシュ11内に注入する。UC,Z={(α×W)/(ρ×π×d×x)}×(SSide/SAll)×sinθx=L/sinθここで、UC,Z:吐出流の湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速、θ:側部吐出孔の上向き吐出角度、x:吐出角度θ方向の側部吐出孔から湯面の距離、α:側部吐出孔からの距離xでの溶鋼流速の減衰定数、W:取鍋からの単位時間当たりの溶鋼注入量、ρ:溶鋼の密度、d:側部吐出孔の半径、SSide:側部吐出孔1つ当たりの面積、SAll:全吐出孔の総面積、L:側部吐出孔の中心から湯面の鉛直距離、である。【選択図】図1

Description

本発明は、取鍋底部に設けたロングノズルを介して、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入する連続鋳造方法に関する。
鋼の連続鋳造プロセスにおいては、精錬工程で成分と温度が調整された溶鋼を、取鍋に貯留した状態で、連続鋳造工程を実施する連続鋳造機まで輸送している。輸送された溶鋼は、連続鋳造機の鋳型に注入されるが、溶鋼を取鍋から鋳型に直接注入すると溶鋼の流量制御が難しい。
またその一方で、取鍋を交換しつつ溶鋼を鋳型に連続的に供給して、鋳造を連続的に行う必要がある。このため、一般的には、取鍋内の溶鋼を、取鍋の底部に取り付けられたロングノズルを介して、取鍋下方に位置するタンディッシュと呼ばれる中間容器内に一旦注入し、このタンディッシュ内で流量調整した後、鋳型内に供給している。
タンディッシュは、上記したような流量を制御しつつ溶鋼を鋳型に供給する機能を備えるのみならず、鋼の精錬時等に不可避的に混入したスラグや、脱酸のために添加されたアルミニウムから生成されるアルミナ等の非金属介在物(以下、単に介在物ともいう)を、その比重が鋼よりも小さいことを利用してタンディッシュ内で浮上分離させる機能も有している。
これにより、溶鋼中に存在する介在物がそのまま鋳型内に供給されることを防止して、鋳片に混入されることを防止できるので、介在物が原因で生じる圧延時の疵や割れ等を抑制できる。
しかしながら、浮力の小さい粒径の小さな介在物が生成する場合や、浴深の深いタンディッシュを使用する場合は、介在物が浮上分離されるまでの時間をタンディッシュで確保することが難しく、十分に除去しきれていない。
この課題を解決する技術として、例えば、特許文献1〜3に、ロングノズルの側部に上向きに傾斜する吐出孔を設けて、溶鋼を上向きに吐出させ、タンディッシュ内に上向きの流れを形成する技術が開示されている。これにより、上昇流を形成して介在物の浮上促進が図れ、また、流路を長くすることでタンディッシュ内での溶鋼の滞留時間を確保して介在物の浮上分離ができる。
特開昭59−183960号公報 特開平5−200507号公報 特開平7−155911号公報
しかしながら、吐出孔から溶鋼を上向きに吐出させると、タンディッシュ湯面上の介在物を溶鋼中に巻き込む場合があり、必ずしも介在物の低減を図ることができていなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、溶鋼中の介在物をタンディッシュ内で効率的に浮上分離させると共に、タンディッシュ湯面上に浮上分離された介在物の溶鋼中への巻き込みを、従来よりも安定して抑制可能な連続鋳造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)取鍋の底部に設けられた有底筒状のロングノズルを用いて、前記取鍋内の溶鋼をタンディッシュ内に注入する連続鋳造方法において、
前記ロングノズルの側部には、該ロングノズルの軸心を中心として対向する位置に、前記ロングノズル内の溶鋼を側方へ排出する側部吐出孔が設けられ、前記側部吐出孔の吐出角度θは水平位置を基準として上向きに設定され、
前記ロングノズルによる前記タンディッシュ内への溶鋼の注入を、式(1)と式(2)から求められるUC,Zが0.043未満となるように行うことを特徴とする連続鋳造方法。
C,Z={(α×W)/(ρ×π×d×x)}×(SSide/SAll)×sinθ ・・・(1)
x=L/sinθ ・・・(2)
ここで、UC,Z(m/s):吐出流の湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速、θ(rad):側部吐出孔の吐出角度、x(m):吐出角度θ方向における側部吐出孔から湯面までの距離、α(−):側部吐出孔からの距離xにおける溶鋼流速の減衰定数、W(t/s):取鍋からタンディッシュへの単位時間当たりの溶鋼注入量、ρ(t/m):溶鋼の密度、d(m):側部吐出孔の半径、SSide(m):側部吐出孔1つ当たりの面積、SAll(m):ロングノズルに設けられた全ての吐出孔の総面積、L(m):側部吐出孔の中心から湯面までの鉛直距離、である。なお、全ての吐出孔とは、ロングノズルの底部に吐出孔がある場合は、この底部吐出孔と側部吐出孔を、また、底部吐出孔がない場合は、側部吐出孔のみを指す。
本発明に係る連続鋳造方法は、ロングノズルによるタンディッシュ内への溶鋼の注入を、上記した式(1)と式(2)から求められる、吐出流の湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速UC,Zが0.043m/s未満となるように行うので、例えば、取鍋からタンディッシュ内に流入するアルミナ等の脱酸系介在物や取鍋内のスラグに起因するスラグ系介在物の浮上除去が促進されると共に、タンディッシュ湯面上に浮上分離された介在物の溶鋼中への巻き込みを、従来よりも安定して抑制できる。
本発明の一実施の形態に係る連続鋳造方法の説明図である。 タンディッシュ湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速が鋳片品質に及ぼす影響を示すグラフである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る連続鋳造方法は、取鍋(図示しない)の底部に設けられた有底筒状のロングノズル(以下、単にノズルともいう)10を用いて、取鍋内の溶鋼をタンディッシュ11内に注入する方法である。
取鍋からタンディッシュへの溶鋼の注入に、底部のないロングノズルを用いた場合、ノズルからタンディッシュの下部に向かう溶鋼流が形成される。この流れは、ノズルの全周方向に拡散し、凝集と粗大化がなされていない微細な介在物を、タンディッシュ内において浮上させることなく鋳型に流出させ、製造される鋼の品質を低下させる。
一方、底部を備え側部に吐出孔(以下、側部吐出孔ともいう)を有するロングノズルを用いた場合、側部吐出孔からの溶鋼の流れが、タンディッシュ内の湯面を覆う介在物、合成フラックス、また、焼籾等を巻き込み、製造される鋼の品質を悪化させるおそれがある。
そこで、本発明者らは、種々の試験を行い、ロングノズルの側部に設けた側部吐出孔からの溶鋼の吐出流がタンディッシュ湯面上の介在物等を巻き込まない条件を関係式より求め、効率的に介在物を浮上除去できる連続鋳造方法に想到した。
以下、詳しく説明する。
図1に示すように、ロングノズル10は、断面円形の耐火物製のものであり、その下側側部には、ノズル10内の溶鋼を側方へ排出する側部吐出孔12が設けられている。
この側部吐出孔12は、その開口部の形状が正面視して円形であるが、例えば、正面視して楕円形や多角形(矩形)でもよい。
側部吐出孔12は、ノズル10の軸心を中心として対向する位置に形成されている。
本実施の形態では、対となる側部吐出孔12がノズル10に2対(合計4つ)設けられているが、1対でもよく、また、3対以上でもよい。なお、側部吐出孔を2対以上の複数対設ける場合は、ノズルの軸心を中心として等角度に設けることが好ましい。
ここで、2対(合計4つ)の側部吐出孔12は、その開口部が全て同一形状で同一面積であるが、異なってもよい
側部吐出孔12は、その吐出角度θが、水平位置を基準(θ=0)として上向きに設定されている。なお、ノズル10の厚み(側部吐出孔12近傍の肉厚)は、例えば、5〜20mm程度である。
この側部吐出孔12の吐出角度θは、特に限定されるものではないが、水平位置を基準(θ=0)として上向きに、例えば、0超π/6以下の範囲内に設定できる。
ノズル10の底部には、底部吐出孔(図示しない)が1つ設けられているが、2つ以上の複数設けてもよい。
ノズルは、底部を有することで、ノズル内を下方へ向けて流れる溶鋼が底部に当たって反転し、ノズル側部に設けられた吐出孔(側部吐出孔12)から吐出する流れを生じさせることができる。このため、ノズルの底部には、底部吐出孔を設けない方がよいが、使用の便宜上、上記した作用効果を妨げない範囲(全ての底部吐出孔の総開口面積が底部の面積よりも小さい範囲)で設けることができる。
次に、上記したロングノズル10を用いて連続鋳造を行うに際して、タンディッシュ11の湯面上の介在物等の巻き込みを抑制するための条件について説明する。
本発明者らは、ロングノズル10の側部吐出孔12から吐出された溶鋼のタンディッシュ11湯面での鉛直方向の流速を小さくすれば、湯面上の介在物の巻き込みを抑制できると考えた。
側部吐出孔12から距離x(m)での吐出流の流速Uは、吐出直後の流速と側部吐出孔12の径に比例し、側部吐出孔12からの距離に反比例することが知られている。
従って、吐出流の流速Uは、以下の式(3)のように表わされる。
=α×U×d/x ・・・(3)
ここで、αは溶鋼流速の減衰定数であり、本発明者らの検討の結果、取鍋からタンディッシュ11に注入される溶鋼の場合は、概ねα=5を用いればよいことがわかった。
吐出直後の溶鋼流速Uは、取鍋からタンディッシュ11へのロングノズル10による単位時間当たりの溶鋼注入量(スループット)W(t/s)、溶鋼の密度ρ(t/m)、側部吐出孔12の半径d(m)、側部吐出孔12の1つ当たりの面積SSide(m)、ロングノズル10に設けられた全ての吐出孔(例えば、側部吐出孔12と底部吐出孔)の総面積SAll(m)から、以下の式(4)で表わされる。なお、側部吐出孔の開口部の形状が楕円形や多角形の場合は、この形状の面積と同一面積の円の半径を、側部吐出孔の半径dとする。
=W/(ρ×π×d)×(SSide/SAll) ・・・(4)
ロングノズル10の側部吐出孔12から吐出された溶鋼(吐出流)のタンディッシュ11湯面での鉛直方向の溶鋼流速UC,Zは、ロングノズル10の側部吐出孔12の吐出角度θ(rad)から式(5)で表わされる。
C,Z=U×sinθ ・・・(5)
以上、式(3)、式(4)、及び、式(5)より、次の式(1)が導かれる。
C,Z={(α×W)/(ρ×π×d×x)}×(SSide/SAll)×sinθ ・・・(1)
なお、吐出角度θ方向における側部吐出孔12から湯面までの距離x(m)は、側部吐出孔12の中心から湯面までの鉛直距離(ロングノズルの浸漬深さ)L(m)と、側部吐出孔12の吐出角度θ(rad)とから、次の式(2)で表わされる。
x=L/sinθ ・・・(2)
上記した溶鋼流速UC,Zの算出は、例えば、コンピュータを用いて行う。なお、コンピュータは、RAM、CPU、ROM、I/O、及び、これらの要素を接続するバスを備えた従来公知のものであるが、これに限定されるものではない。以下、説明する。
まず、側部吐出孔12の吐出角度θ方向における、側部吐出孔12(図1中のP1:以下、同様)から湯面(図1中のP2)までの距離xを、側部吐出孔12の吐出角度θと、ロングノズル10の浸漬深さLとを用いて、前記した式(2)により求める。
距離xにおける湯面位置での溶鋼流速UのZ方向における溶鋼流速、即ち湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速UC,Zを、上記した式(2)で算出した距離xと、式(3)で示すαと、スループットWと、溶鋼の密度ρと、側部吐出孔12の半径dと、側部吐出孔12の吐出角度θと、側部吐出孔12の1つ当たりの面積SSideと、全ての吐出孔(ここでは、4つの側部吐出孔12と1つの底部吐出孔)の総面積SAllとを用いて、前記した式(1)により求める。ここで、スループットWは、連続鋳造の操業条件である。また、複数設けられた側部吐出孔の開口部の面積が異なる場合は、上記した側部吐出孔1つ当たりの面積SSideとして、湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速UC,Zの算出対象となる側部吐出孔の面積を用いる。
次に、湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速UC,Zと鋳片品質との関係を、図2に示す。
この図2は、2対(合計4個)の側部吐出孔が設けられたロングノズルを用いて行った水モデル試験の結果であり、具体的には、介在物を模擬した粒子をロングノズルに供給し、タンディッシュから排出される粒子の個数を測定することで、介在物の流出率を評価した結果である。なお、図2の横軸が溶鋼流速UC,Zを、縦軸が介在物個数指数を、それぞれ示しており、縦軸については、側部吐出孔が設けられていない円筒状(底無し)のロングノズルを使用した際の、排出される水に含まれる上記した粒子の割合を1として図示している。
また、水モデル試験の試験条件は、以下の通りである。
・側部吐出孔の吐出角度θ:0を超えπ/6以下(rad)
・側部吐出孔の半径d:0.047〜0.067(m)
・全吐出孔の総面積SAll:0.036(m
・側部吐出孔1つ当たりの面積SSide:0.007〜0.014(m
・ロングノズルの浸漬深さL:0.3(m)
・側部吐出孔からの溶鋼流速の減衰定数α:5
・スループットW:0.162(t/s)
図2に示すように、介在物個数指数は、溶鋼流速UC,Zが8.7×10−3m/sまでは急激に低下し、その後、溶鋼流速UC,Zが増加すると共に、除々に増加する傾向を示している。なお、溶鋼流速UC,Zが0.043m/s以上では、円筒状のロングノズルを使用した場合の結果と略同様、あるいは、この結果より悪くなるため、溶鋼流速UC,Zを0.043m/s未満(好ましくは0.038m/s以下、更に好ましくは0.034m/s以下)とした。
一方、下限値については、溶鋼流速UC,Zが0.043m/s未満であれば、円筒状のロングノズルを使用した場合よりも良好な結果が得られるため、特に規定していないが、連続鋳造の操業条件(例えば、溶鋼注入量Wやロングノズルの構成等)を考慮すれば、例えば、4.4×10−4m/s以上、更には6.1×10−4m/s以上にすることが好ましい。
これにより、算出した溶鋼流速UC,Zが0.043m/s未満であれば、その条件で、連続鋳造を実施する。
また、算出した溶鋼流速UC,Zが0.043m/s以上であれば、スループットWやノズルの浸漬深さLを変更して、溶鋼流速UC,Zが0.043m/s未満となる条件を求める。なお、スループットWやノズルの浸漬深さLを変更できない場合は、溶鋼流速UC,Zが0.043m/s未満となるように、ロングノズルの構成(側部吐出孔の半径d、側部吐出孔の吐出角度θ、1つ当たりの面積SSideや総面積SAll)を予め変更する。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
ここでは、表1に示すように、連続鋳造の条件を種々変更し、鋳片品質を調査した結果について説明する。
使用したロングノズルは、1対(合計2つ)もしくは2対(合計4つ)の側部吐出孔が設けられ、その全ての側部吐出孔の開口部の形状は正面視して円形で、同じサイズのものである。
このロングノズルを用いて鋳造した鋳片の品質は、タンディッシュから流出して定常部の鋳片中に混入した介在物の個数をカウントすることで評価した。具体的には、取鍋の容量の約半分の量の鋳造長さに相当する位置の鋳片の1/4幅、1/2幅、3/4幅の各位置において、厚み方向に0〜60mmの位置より採取した20mm幅×20mm長×60mm厚みのサンプルを用いて、電解抽出法により行った。介在物は、粒径53μm以上の介在物のみカウントし、幅方向3箇所の平均個数を求めた。更に、側部吐出孔が設けられていない円筒状(底無し)のロングノズルを使用した際の、介在物(粒径53μm以上)の個数を1として、各水準での粒径53μm以上の介在物の個数を指数化した。ここで、指数が1未満の場合を鋳片品質が良好(○)とし、1以上の場合を鋳片品質が悪化(×)とした。
この結果を、表1に示す。
Figure 2019181547
表1に示す実施例1〜8は、溶鋼流速UC,Zが0.043m/s未満であったため、介在物の指数は1未満であり、鋳片品質が良好(判定:○)であった。
一方、比較例9〜14は、溶鋼流速UC,Zが0.043m/s以上であったため、介在物の指数は1以上であり、鋳片品質が悪化(判定:×)した。
従って、本発明の連続鋳造方法を用いることで、溶鋼中の介在物を効率的に浮上分離させると共に、タンディッシュ湯面上に浮上分離された介在物の溶鋼中への巻き込みを、従来よりも安定して抑制できることを、確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の連続鋳造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
10:ロングノズル、11:タンディッシュ、12:側部吐出孔

Claims (1)

  1. 取鍋の底部に設けられた有底筒状のロングノズルを用いて、前記取鍋内の溶鋼をタンディッシュ内に注入する連続鋳造方法において、
    前記ロングノズルの側部には、該ロングノズルの軸心を中心として対向する位置に、前記ロングノズル内の溶鋼を側方へ排出する側部吐出孔が設けられ、前記側部吐出孔の吐出角度θは水平位置を基準として上向きに設定され、
    前記ロングノズルによる前記タンディッシュ内への溶鋼の注入を、式(1)と式(2)から求められるUC,Zが0.043未満となるように行うことを特徴とする連続鋳造方法。
    C,Z={(α×W)/(ρ×π×d×x)}×(SSide/SAll)×sinθ ・・・(1)
    x=L/sinθ ・・・(2)
    ここで、UC,Z(m/s):吐出流の湯面位置での鉛直方向の溶鋼流速、θ(rad):側部吐出孔の吐出角度、x(m):吐出角度θ方向における側部吐出孔から湯面までの距離、α(−):側部吐出孔からの距離xにおける溶鋼流速の減衰定数、W(t/s):取鍋からタンディッシュへの単位時間当たりの溶鋼注入量、ρ(t/m):溶鋼の密度、d(m):側部吐出孔の半径、SSide(m):側部吐出孔1つ当たりの面積、SAll(m):ロングノズルに設けられた全ての吐出孔の総面積、L(m):側部吐出孔の中心から湯面までの鉛直距離、である。
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