JP2019179106A - 位相シフトマスクブランク、及び位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

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【課題】HMDSを使用せずともレジストの密着性が向上し、レジストの膜厚変更への対応も容易となり、マスクパターンの解像性や寸法精度が向上する位相シフトマスクを製造できる位相シフトマスクブランクを提供すること【解決手段】露光波長に対して透明な基板1と、基板上に少なくとも位相シフト膜2と、位相シフト膜上に形成された遮光膜3と、遮光膜上に形成されたハードマスク層4を備え、ハードマスク層は、遮光膜に近い側から第1ハードマスク層4−1、第2ハードマスク層4−2の順に積層された2層膜であり、第2ハードマスク層は、少なくとも一種類の金属元素を含み、金属元素のうち、もっとも多く含む金属元素の塩化物または酸塩化物の沸点は、その金属元素のフッ化物の沸点の2分の1以下である、位相シフトマスクブランクとする。【選択図】図1

Description

本発明は半導体デバイス等の製造において使用される位相シフト型フォトマスクを作製するための位相シフト型フォトマスクブランク、及びそれを用いた位相シフト型フォトマスクの製造方法に関する。
近年の半導体デバイスの微細化に伴い、フォトマスクを用いた投影露光による転写パターンの解像性向上が要求されている。この解像性向上のための手法の一つに位相シフト法がある。位相シフト法とは、フォトマスク開口部の透過光の位相と、開口部に隣接した部分の半透過光の位相を略180度反転するように設定することで、コントラストの高い転写パターンを得ることができるものである。位相シフト法に用いるフォトマスクのことを位相シフト型フォトマスク(以下位相シフトマスクと略記)と呼ぶ。
一般的な位相シフトマスクの作製方法は、以下のようにして行われる。まず位相シフトマスクブランクのモリブデンシリコン(MoSi)などの位相シフト膜上に形成したクロム系膜からなる遮光膜上にレジスト層を形成し、電子線を用いて回路パターンを描画し、現像することによってレジストパターンを形成する。次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、酸素含有の塩素系ガスを用いて遮光膜をエッチングして遮光膜パターンを形成し、さらに遮光膜パターンをエッチングマスクとしてフッ素系ガスを用いて位相シフト膜をエッチングすることにより、位相シフト膜パターンを形成する。
前記位相シフト膜パターンの解像度を向上させる手法として、レジスト層の薄膜化が挙げられる。しかし、遮光膜の膜厚はマスク外周部に形成する遮光枠の光学濃度を確保するために40〜60nm程度必要であり、遮光膜エッチング時にレジストも同時に削られて膜減りするため、薄膜化には限界がある。尚、遮光枠はマスクパターンの転写時に露光光が露光領域外に漏れてウエハを露光する現象を防ぐ役割を果たすものである。
そこで、遮光膜エッチング時に使用する酸素含有の塩素系ガスに対して耐性があるハードマスク層を遮光膜上に形成する手法が提案されている(特許文献1)。図2に、遮光膜3上にハードマスク層5を有する位相シフトマスクブランク50の構造を示す。尚、図2、(及び後述の図1)では、レジスト層7を有する形態を示しているが、通常レジスト層7を塗布形成する前の形態もブランク(ここでは位相シフトマスクブランク)と呼ばれ、本願でも両方の形態をブランクと呼称する。
ハードマスク層5としては、通常、フッ素系ガスでエッチング可能な材料であり、かつ塩素系ガスに対するエッチング耐性が高い材料、例えば酸化シリコン(SiOx)や酸窒化ケイ素(SiON)が選択される。従って、遮光膜3のエッチング時に使用する酸素含有の塩素系ガスで膜減りしないため、ハードマスク層5自体の薄膜化が可能である。従って、ハードマスク層5上に使用するレジスト層7の薄膜化も実現でき、レジストの解像性を向上することができる、というのが本来期待されたコンセプトである。
しかしながら、ハードマスク層5上に直接レジスト層7を形成する構成は、SiOxなどのハードマスク層5の材質に対するレジスト層7の密着性が悪く、現像工程でレジストパターンの倒壊が起きてしまう。そこで通常はハードマスク層5表面の疎水化処理を行い、レジスト層7との密着性を上げる必要がある。この疎水化処理には、HMDS(ヘキサメチレンジシラザン)等を用いるのが一般的である。以上の理由により、従来の位相シフトマスクブランク50は、事実上図2のように、ハードマスク層5とレジスト層7の層間に疎水化処理層6を有する構成を採る必要がある。
特開2010−267836号公報
HMDSによる疎水化処理は、時間が長すぎると外観欠陥になる確率が上がり、反対に短すぎるとレジストとの密着性が不十分となってレジストパターン倒壊となるため、最適な条件を見極めて設定しなければならない。また、装置やHMDS液の状態変化によって、条件の最適化がその都度必要になるため、制御が難しく不安定な処理である。
製品仕様に応じてレジスト膜厚を厚くすると、さらにレジストパターン倒壊が発生しやすくなり、解像性と外観欠陥とのトレードオフが一層厳しくなる。また、逆に解像性を良くするためにレジスト膜厚を薄くすると、エッチングマスクの膜厚が薄くなるためにエッチング時間が制約を受け、寸法精度の悪化にもなる。
上記のように、現行のSiOxなどのハードマスク層に対するレジスト層の密着性の低さと、それを補うためのHMDS処理の最適条件の不安定さが、レジストパターンの解像性や寸法精度の向上、さらには外観欠陥の低減という目標の下で、位相シフトマスクの製造を難しくさせている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、HMDSを使用せずともレジストの密着性が向上し、レジストの膜厚変更への対応も容易となり、マスクパターンの解像性や寸法精度が向上するとともに、HMDSに起因する外観欠陥が改善される位相シフトマスクの製造方法、及びそれに用いる位相シフトマスクブランクを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る位相シフトマスクブランクは、
露光波長に対して透過性を有する基板と、位相シフト膜と、遮光膜と、ハードマスク層と、をこの順に有し、
前記ハードマスク層は、前記遮光膜に近い側から第1ハードマスク層、第2ハードマスク層を有し、
前記第2ハードマスク層は、金属元素を含み、フッ素系ガスによるドライエッチングよりも塩素系ガスによるドライエッチングの方がエッチングされやすい材料により形成されている位相シフトマスクブランクとしたものである。
さらに本発明に係る位相シフトマスクブランクは、前記第2ハードマスク層は、クロム、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、スズからなる群より選択される少なくとも一種の金属元素を含む請求項1に記載の位相シフトマスクブランクとすることが好ましい。
さらに本発明に係る位相シフトマスクブランクは、前記第2ハードマスク層は、さらに酸素、窒素、炭素から選択される少なくとも一種を含む請求項1または2に記載の位相シフトマスクブランクとすることが好ましい。
本発明に係る位相シフトマスクブランクの製造方法は、請求項1〜3のいずれか一項に
記載の位相シフトマスクブランクを用いる位相シフトマスクの製造方法であって、
前記第2ハードマスク層上に形成されたレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いるドライエッチングにより、前記第2ハードマスク層のパターンを形成する工程と、前記第2ハードマスク層のパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いるドライエッチングにより、前記第1ハードマスク層のパターンを形成する工程と、
前記第1ハードマスク層のパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いるドライエッチングにより、前記遮光膜のパターンを形成する工程を含む位相シフトマスクの製造方法としたものである。
本発明の位相シフトマスクブランクによれば、HMDSを使用せずともレジストの密着性が向上し、レジストの膜厚変更への対応も容易となるとともに、位相シフト膜のエッチングマスクとなるハードマスク層のエッチング精度が向上するので、マスクパターンの解像性や寸法精度が向上する。それとともに、HMDSに起因する外観欠陥が改善された位相シフトマスクを製造することができる。
本発明の位相シフトマスクブランクの実施形態に係る模式断面図である。 従来の位相シフトマスクブランクの模式断面図である。 本発明の位相シフトマスクブランクを用いた位相シフトマスクの作製工程のうち、レジスト塗布後から第2ハードマスクパターン形成までを示す模式断面図である。 本発明の位相シフトマスクブランクを用いた位相シフトマスクの作製工程のうち、図3に続く、第1ハードマスクパターン形成から位相シフトパターン形成までを示す模式断面図である。 本発明の位相シフトマスクブランクを用いた位相シフトマスクの作製工程のうち、図4に続く、第2のレジスト塗布後から遮光枠形成までを示す模式断面図である。
以下、本発明の位相シフト型フォトマスクブランク、及びそれを用いた位相シフトマスクの製造方法に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付ける。また、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じではない。
[位相シフトマスクブランク]
図1に、本発明の位相シフトマスクブランクの実施形態に係る模式断面図を示す。ここではレジスト層7を備えているが、既述のように、レジスト層7を備えない(塗布前の)形態であってもよい。
本発明の位相シフトマスクブランク10は、露光波長に対して透過性を有する透明性基板1と、透明性基板1上に少なくとも位相シフト膜2と、位相シフト膜2上に形成された遮光膜3と、遮光膜3上に形成されたハードマスク層を備え、ハードマスク層は遮光膜3に近い側から第1ハードマスク層4−1、第2ハードマスク層4−2の順に積層された2層膜構成となっている。
本発明の位相シフトマスクブランク10において、第1ハードマスク層4−1は、酸化シリコン(SiOx)などのフッ素系ガスでエッチングされ、塩素系ガスに対するエッチング耐性が高い材料である。
第2ハードマスク層4−2は、塩素系ガスを用いたドライエッチングでエッチングされるとともに、フッ素系ガスを用いたドライエッチングでエッチング困難な材料で構成されていることを特徴としている。これにより、第1ハードマスク層4−1をフッ素系ガスでエッチングする際に、第2ハードマスク層4−2は第1ハードマスク層4−1のエッチングマスクとなることができる。
第2ハードマスク層4−2は、レジスト層7との密着性を向上させる必要がある。同時に、第2ハードマスク層4−2は、塩素系ガスを用いたドライエッチングではエッチングされやすく、フッ素系ガスを用いたドライエッチングではエッチング困難な材料である必要がある。そのためには、第2ハードマスク層4−2は、主要な成分として少なくとも一種類の金属元素を含む。加えて、含有金属元素のうちの主要な金属元素の塩化物または酸塩化物の沸点は、その金属元素のフッ化物の沸点の2分の1以下であることが望ましい。
尚、フッ化物、酸化物、酸塩化物の形態(化学式)は一種類とは限らないが、少なくとも一種類の塩化物または酸塩化物の沸点がフッ化物の沸点の2分の1以下であればよい。
一般に、ドライエッチングは、プラズマ中で導入ガスが電子と衝突し、活性ラジカルや種々の形に解離した反応性イオンが発生してエッチングを引き起こす。ここで、エッチング表面に低沸点の揮発性生成物を形成するほどエッチングがされやすいことが知られている。その指標となるのは、被エッチング材料と導入ガスによる反応生成物の沸点や蒸気圧である。すなわち、沸点が低い反応生成物ほど気化して蒸気圧は高くなり排気されやすくなる。
以上に鑑みた上で、本発明の実施形態における第2ハードマスク層4−2の条件に見合う金属を調査した。表1に、第2ハードマスク層4−2の材料として好適な候補となる金属元素の代表的なフッ化物、塩化物、酸塩化物の沸点を示す。表1の数値は、各種文献(CRC Handbook of Chemistry and Physics, 78th. Editionなど)及びウェブサイトで見られる値をまとめたものである。
表1に示す金属元素は、いずれも塩化物(CrはCrOClの酸塩化物)の沸点が、その金属元素のフッ化物の沸点の2分の1以下である。すなわち、本発明における第2ハードマスク層4−2における主要な金属元素としては、クロム、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、スズからなる群より選択されることが好ましい。
第2ハードマスク層4−2では、クロム、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、スズを一種類ではなく、二種類以上含んでもよい。また、第1ハードマスク層4−1をエッチングする際のエッチングマスクとなる機能を有する限りにおいて、2番目に多く含む元素としては、クロム、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、スズ以外の元素であってもよく、酸素、窒素、炭素であってもよい。これらの複合化合物とすることにより、結晶性、電気的特性、エッチング性、洗浄液耐性等を調整することができる。
例えば電気抵抗を低くするには、酸素や窒素を含まない方が良いが、洗浄液耐性を高くするには、酸素や窒素を含むことが好ましい。一般に、化学量論比の金属酸化物、金属窒化物は酸素や窒素の含有量が多く電気抵抗が高い場合が多いため、化学量論比よりも金属を多めに含有した金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物とすることが好ましい。
遮光膜3がクロム系の材料である場合、第2ハードマスク層4−2としてもクロムを主要な金属元素とするクロム系の材料を選択する。これにより、遮光膜3をエッチングする際に近しいエッチングレートで第2ハードマスク層4−2もエッチングされ、第2ハード
マスク層4−2を剥離する工程を不要とすることができる。つまり、プロセスの効率性を上げることが可能になる。第2ハードマスク層4−2がクロム系の材料である場合、膜厚は2nm〜10nmとすることができ、解像性に拘らない仕様であればさらに厚くすることも可能である。また、2nmにした場合、レジスト膜厚は40〜60nm前後で十分であり、レジストの解像性をさらに向上することができる。
以上のように、本実施形態の 位相シフトマスクブランクでは、金属元素を主要な成分とする第2ハードマスク層を導入することにより、HMDSを使用しなくともレジストの密着性が向上する。また、ガス種に対するドライエッチング特性が好適な材料を選択することでレジストの薄膜化や厚膜化の膜厚変更への対応も容易となる。かつ、HMDSに起因する外観欠陥が減少する。さらに本実施形態では、表層から二層目は遮光性を期待していないシリコン層が設けられている。従って、表層(つまり第1層)のクロム層を厚くする必要がなくなり、可能な限り薄くすることができる。これにより、表層上に追って形成されるレジスト層も薄くすることが可能になる。結果として、パターンの微細化とサイドエッチング防止という効果が得られる。
以下、本発明の実施形態の位相シフトマスクブランクを構成するその他の要素について説明する。
(透明性基板)
露光波長に対して透明性を有する透明性基板1の材料は特に限定されないが、石英ガラスやアルミノシリケートガラスなどを使用することができる。
(位相シフト膜)
位相シフト膜2の材料はシリコンもしくはモリブデンの酸化物、窒化物、酸窒化物、あるいはそれらを複合させたものが望ましく、含有量の比率と膜厚を調整することによって、露光波長に対する所望の透過率と位相差を得ることができる。透過率の値は、最終的なフォトマスク製品の仕様に合わせ2%以上40%以下とすることが望ましい。下限値である2%を下回ると、既存のバイナリマスクと実質同一といえ効果を奏し得ない。上限値である40%を上回ると、マスクの効果が低下するためやはり好ましくない。本実施形態では、6%前後が好適値として設定される。位相差の値は170度以上190度以下とすることが望ましい。膜厚は、透過率にも寄与することになるため30nm以上80nm以下に設定される。また、フッ素系ガスによるエッチングが可能であり、酸素含有の塩素系ガスによるエッチング耐性を有している必要がある。何故なら、位相シフト膜2の上層である遮光膜3を酸素含有の塩素系ガスによってエッチングする際に、下層である位相シフト膜が過度に削られてしまうことを防ぐためである。
(遮光膜)
遮光膜3の材料はクロムの酸化物、窒化物、酸窒化物のいずれかを含むものが望ましい。遮光膜3により形成する遮光枠は、マスクパターン転写時に露光光が露光領域外に漏れてウエハを露光する現象を防ぐために、位相シフト膜と合わせて光学濃度が2以上、好ましくは3以上になるように膜厚を設定する必要がある。また、酸素含有の塩素系ガスによるエッチングが可能である必要があり、同時にフッ素系ガスによるエッチング耐性を有している必要がある。これは前述した位相シフト膜2と同様の理由であり、上層である第1ハードマスク層4−1をフッ素系ガスによってエッチングする際に、下層である遮光膜3が過度に削られてしまうことを防ぐためである。
本実施形態の位相シフトマスクブランクの作製は、スパッタリング技術を用いて、透明性基板1に対して位相シフト膜2、遮光膜3、第1ハードマスク層4−1、第2ハードマスク層4−2を順次成膜される。
[位相シフトマスクの製造方法]
図3は、本発明の実施形態の位相シフトマスクブランクを用いた位相シフトマスクの作製工程のうち、レジスト塗布後から第2ハードマスクパターン形成までを示す模式断面図である。図3(a)は、本発明の位相シフトマスクブランクを準備し、第2ハードマスク層4−2の表面に電子線(またはレーザ。以下、電子線で代表する)に反応する化学増幅型あるいは非化学増幅型のレジスト(ネガ型と仮定する)を塗布した形態である。その後、所望の回路パターンを形成するように電子線を照射し、電子線を照射しない部分のレジストをアルカリ現像液などで除去することにより、図3(b)に示すようなレジストパターン7aを形成する。尚、ポジ型レジストを使用した場合は、電子線を照射した部分のレジストを現像により除去する。
次に、図3(c)に示すように、レジストパターン7aをエッチングマスクとして、塩素系エッチングガスを用いて第2ハードマスク層4−2をドライエッチングし、第2ハードマスクパターン4−2aを形成する。
図4は、本発明の実施形態の位相シフトマスクブランクを用いた位相シフトマスクの作製工程のうち、図3に 続く、第1ハードマスクパターン形成から位相シフト膜パターン形成までを示す模式断面図である。まず、レジストパターン7aと第2ハードマスクパターン4−2aをエッチングマスクとして、またはレジストパターン7aを除去後、第2ハードマスクパターン4−2aをエッチングマスクとしてフッ素系エッチングガスを用いて、図4(a)のように、第1ハードマスク層4−1をドライエッチングし、第1ハードマスクパターン4−1aを形成する。
次に、第2ハードマスクパターン4−2aと第1ハードマスクパターン4−1aをエッチングマスクとして(図4(a))、または第1ハードマスクパターン4−1aをエッチングマスクとして(図4(b))、(遮光膜3がCr系の場合は酸素を含有した)塩素系エッチングガスを用いて遮光膜3をドライエッチングし、遮光膜パターン3aを形成する(図4(c))。第2ハードマスクパターン4−2aと第1ハードマスクパターン4−1aをエッチングマスクとした場合、この工程の途中で塩素系エッチングガスにより第2ハードマスクパターン4−2aは消失し、その後は第1ハードマスクパターン4−1aがエッチングマスクとなる。
次に、第1ハードマスクパターン4−1aを剥離除去した後(または残したまま)、図4(d)に示すように、フッ素系エッチングガスを用いて位相シフト膜2をドライエッチングし、上部に遮光膜パターン3aをもつ位相シフト膜パターン2aを形成する。この際、第1ハードマスクパターン4−1aを残したまま位相シフト膜2をドライエッチングする場合は、工程の途中でフッ素系エッチングガスにより第1ハードマスクパターン4−1aは概ね消失し、その後は遮光膜パターン3aがエッチングマスクとなる。遮光膜パターン3aはエッチングマスクとなる分膜減りするが、あらかじめ膜減り後に必要な光学濃度を確保できる膜厚で成膜しておく。
図5は、本発明の実施形態の位相シフトマスクブランクを用いた位相シフトマスクの作製工程のうち、図4に 続く、第2のレジスト塗布後から遮光枠形成までを示す模式断面図である。図5(a)に示すように、図4(d)の形態の表面に、ポジレジスト(またはネガレジスト)8を塗布する。その後、マスク外周部のみレジストが残るように電子線照射(またはレーザ照射、もしくは光露光)し現像することで図5(b)に示すような第2のレジストパターン8aを形成する。その後、遮光枠3bとなる領域以外の遮光膜パターン3aをエッチングによって除去し、図5(c)のような形態にする。最後に余剰なレジストパターン8aを除去することによって、位相シフトマスク100が完成する(図5(
d))。
以上のように、本実施形態の位相シフトマスクの製造方法では、従来の位相シフトマスクブランクのハードマスク層5(図2参照)にあたるSiOx等の第1ハードマスク層のエッチングにおいて、従来はレジストパターンをマスクとして行わざるを得なかったのに対し、レジストパターンまたは第2ハードマスクパターンを選択的にエッチングマスクとすることができる。従って、レジストの薄膜化や厚膜化の膜厚変更が容易となるとともに、位相シフト膜のエッチングマスクとなるハードマスク層のエッチング精度が向上するので、マスクパターンの解像性や寸法精度が向上する。
1・・・透明性基板
2・・・位相シフト膜
2a・・・位相シフト膜パターン
3・・・遮光膜
3a・・・遮光膜パターン
3b・・・遮光枠
4−1・・・第1ハードマスク層
4−1a・・・第1ハードマスクパターン
4−2・・・第2ハードマスク層
4−2a・・・第2ハードマスクパターン
5・・・ハードマスク層
6・・・疎水化処理層
7・・・レジスト層
7a・・・レジストパターン
8・・・第2のレジスト層
8a・・・第2のレジストパターン
10・・・位相シフトマスクブランク(本発明)
50・・・位相シフトマスクブランク(従来)
100・・・位相シフトマスク

Claims (4)

  1. 露光波長に対して透過性を有する基板と、
    位相シフト膜と、
    遮光膜と、
    ハードマスク層と、をこの順に有し、
    前記ハードマスク層は、前記遮光膜に近い側から第1ハードマスク層、第2ハードマスク層を有し、
    前記第2ハードマスク層は、金属元素を含み、フッ素系ガスによるドライエッチングよりも塩素系ガスによるドライエッチングの方がエッチングされやすい材料により形成されている位相シフトマスクブランク。
  2. 前記第2ハードマスク層は、クロム、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、スズからなる群より選択される少なくとも一種の金属元素を含む請求項1に記載の位相シフトマスクブランク。
  3. 前記第2ハードマスク層は、さらに酸素、窒素、炭素から選択される少なくとも一種を含む請求項1または2に記載の位相シフトマスクブランク。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相シフトマスクブランクを用いる位相シフトマスクの製造方法であって、
    前記第2ハードマスク層上に形成されたレジストパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いるドライエッチングにより、前記第2ハードマスク層のパターンを形成する工程と、
    前記第2ハードマスク層のパターンをマスクとして、フッ素系ガスを用いるドライエッチングにより、前記第1ハードマスク層のパターンを形成する工程と、
    前記第1ハードマスク層のパターンをマスクとして、塩素系ガスを用いるドライエッチングにより、前記遮光膜のパターンを形成する工程を含む位相シフトマスクの製造方法。
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