本発明の実施形態を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。布接着装置1は上布6と下布8を接着剤Zで接着する(図5参照)。上布6は下布8に上側から重なる。下布8と上布6は例えば可撓性を有する布である。本実施形態では一例として、筒状に形成した布200の一端側が上布6であり、他端側が下布8であるとする(図8参照)。上布6と下布8は異なる布であってもよい。本実施形態の布接着装置1は、下布8の右端部である下特定端部8Aと、上布6の左端部である上特定端部6Aを、接着剤Zを介して接着する(図5、図8参照)。布接着装置1は、上布6と下布8とを後方向に搬送する。本実施形態においては、上布6と下布8とが搬送される後方向を搬送方向下流側という場合があり、前方向を搬送方向上流側という場合がある。また、搬送方向と上下方向とに直交する左右方向を、直交方向という場合がある。
図1〜図23を参照し布接着装置1の機械的構成を説明する。図1〜図4に示す如く、布接着装置1は台座部2、脚柱部3、腕部4、頭部5を備える。台座部2は直方体状であり、作業台に固定する。脚柱部3は台座部2上面から上方に延びる柱状である。腕部4は脚柱部3上端部から左方に延びる。頭部5は腕部4左端部から左方に突出する。
台座部2は固定部32を支持する。固定部32は台座部2左面に固定した矩形板状である。固定部32前部は、台座部2前端よりも前側に延びる。固定部32の左面の後部には、斜面部799を設ける。斜面部799は固定部32の左面の上部から、左下方に延びる。
固定部32は、左面の前部において、布搬送機構701を支持する。布搬送機構701は、後述する下搬送ローラ270、筒状部708、下挟持ローラ909、ノズル下ローラ275、駆動部800、下検出部535、終端検出部545、第一伝達機構840、第二伝達機構900等を備える。尚、後述するCPU101は、布搬送機構701の内部に設けてもよいし、布搬送機構701の外側に設け、布搬送機構701に電気的に接続してもよい。
布搬送機構701は、延伸部704、駆動部収納部702、及び筒状部708を備える。延伸部704は、固定部32の左面から左方に延びる。駆動部収納部702は、布搬送機構701において延伸部704の左方の部位である。駆動部収納部702の上端は、延伸部704の上端よりも上方に位置する。駆動部収納部702は、駆動部800(図3参照)を収納する。駆動部収納部702の前部702Aは箱状である。駆動部収納部702の後部702Bは、前部702Aの左後部から後方に延びる。後部702Bの底面702Dの位置は、前部702Aの底面702Cより上側である。底面702Dの後部は、後上方に延びる(図4参照)。
筒状部708は駆動部収納部702の後部702Bから後側に設け、搬送方向に延びる。筒状部708は、搬送方向の一端部である後部に、下搬送ローラ270とノズル下ローラ275を備える。駆動部収納部702の上端と筒状部708のフレーム710の上端には、支持板705を設ける。支持板705は、駆動部収納部702の上端と筒状部708のフレーム710の上端の形状に沿って形成してある。支持板705において、フレーム710の上端に設けた部位を、第二支持板714という。第二支持板714は支持板705の後端部において後方に延びる部位である。筒状部708は、フレーム710と、第二支持板714、延伸機構801の後部によって形成する。
図1、図8〜図10に示す如く、フレーム710は、左壁部711、右壁部712、底壁部713、開口部719を備える。底壁部713は、駆動部収納部702の後部702Bの底面702Dから後方に延びる。底壁部713の上下方向の位置は、駆動部収納部702の前部702Aの底面702Cよりも上方、且つ、第二支持板714よりも下方にある。左壁部711は、底壁部713の左端部から上方に延びる。右壁部712は、底壁部713の右端部から上方に延びる。
図4に示す如く、フレーム710上端の中央部から後方の部位710Aは、フレーム710上端の後部710Bよりもやや下側にある。フレーム710上端において、部位710Aと後部710Bとの間は、斜面部710Cによって接続する。
図1に示す如く、開口部719はフレーム710後端に設ける。開口部719は、左壁部711、右壁部712、底壁部713、及び第二支持板714の夫々の後端によって形成する。開口部719を形成する左壁部711の後端と右壁部712の後端とは、前斜め上方に延びる。後述する延伸機構801の後端部は、開口部719の内側から後方に突出する。
図1、図3、図4に示す如く、頭部5は上搬送機構70を支持する。上搬送機構70は支持腕16、上搬送ローラ12、腕エアシリンダ122(図24参照)、上搬送モータ112を備える。支持腕16は頭部5下方で後方から前方に延び、更に前下方に延びる。支持腕16は頭部5にて揺動可能に支持する。支持腕16は下端部に上搬送ローラ12を回転可能に支持する。上搬送ローラ12は左右方向を軸方向として回転する。腕エアシリンダ122は上下方向に沿う姿勢で頭部5に設ける。腕エアシリンダ122は軸を備え、腕エアシリンダ122の軸は支持腕16の後端部に連結する。支持腕16は腕エアシリンダ122の駆動により上下方向に揺動する。
上搬送モータ112は支持腕16に設ける。上搬送モータ112は、支持腕16内部に設けた伝達機構を介して、上搬送ローラ12に連結する。上搬送ローラ12は上搬送モータ112の動力で回転する。
腕エアシリンダ122が支持腕16を揺動することで、上搬送ローラ12は挟持位置と上退避位置の間を移動する。図5では、挟持位置に在る上搬送ローラ12を実線で図示し、上退避位置に在る上搬送ローラ12を二点鎖線で図示する。挟持位置に在る上搬送ローラ12は下布8と上布6を後述の下搬送ローラ270との間で挟む。上搬送ローラ12は、ノズル11より搬送方向下流側に在る。下搬送ローラ270は、上搬送ローラ12の下方に在る。上搬送ローラ12と下搬送ローラ270は協働し、接着剤Zが付着した下布8と上布6を搬送方向に搬送する。上退避位置に在る上搬送ローラ12は上布6から上方に退避する。
図3、図4、図6に示す如く、頭部5(図1参照)はノズル移動機構22を備える。ノズル移動機構22はノズル11を、上搬送ローラ12に対して接近する接近位置と、接近位置よりも搬送方向上流側の退避位置との間でノズル11を移動する。
ノズル移動機構22はノズルモータ113、支持軸、ノズルレバー18(図4参照)、ノズル11を備える。ノズルモータ113は頭部5内部左側に設けたパルスモータである。ノズルモータ113は、ウォームを固定した出力軸を備える。支持軸はウォーム上方で左右方向に延びる筒状である。支持軸は、ウォーム上端と噛合うウォームホイールを支持する。支持軸は、ノズルモータ113の動力によりウォームホイールと共に回転する。支持軸は内部に接着剤Zの流路を有する。
図4に示す如く、ノズルレバー18は、上下方向に延び、下端部にノズル11を装着する。ノズルレバー18は、レバー部材9、カバー181を備える。レバー部材9(図6参照)はウォームホイール左方に設け、支持軸左端から下側へ延びる腕状である。カバー181は、上下方向に延び、レバー部材9と後述する保持エアシリンダ974を覆う。
図7に示す如く、レバー部材9は内部に流路21を備える。流路21は支持軸内部の流路と連通する。レバー部材9下端部はノズル装着部10である。ノズル11はノズル装着部10から下方に突出し更に右方に突出する。ノズル11右部は左側面視略三角形の棒状である。ノズル11はノズル装着部10に着脱可能であり、ノズル装着部10に螺子14で装着する。ノズル11は内部にノズル流路を備える。ノズル流路は接着剤Zの流路であり、流路21と連通する。レバー部材9は流路21近傍の内部にヒータ132(図24参照)を備える。ヒータ132の熱は流路21を流れる接着剤Zに伝導する。
ノズル11は上端部において、上布6を下側から支持する。吐出口11Bはノズル11下面に形成する。吐出口11Bは左右方向に略等間隔に並ぶ複数の円形孔である。吐出口11Bは下布8に向けて接着剤Zを吐出する。ノズル装着部10は、吐出口11Bの左右方向の幅又は位置が互いに異なる複数種類のノズル11を着脱可能である。
ノズル移動機構22の支持軸はレバー部材9を揺動可能に支持する。故にノズルレバー18が左側面視で、反時計回り、及び、時計回りに揺動する。ノズルレバー18は、ノズル11を接近位置と退避位置の間で移動可能に支持する。図4では、接近位置に在るノズル11を実線で図示し、退避位置に在るノズル11を二点鎖線で図示する。接近位置は、ノズル11が接近位置に在る時、吐出口11Bは下方を向き、下布8に上側から対向する。ノズル11が退避位置に在る時、吐出口11Bは前下方を向く。
図3に示す如く、頭部5は装着部41と供給機構45を備える。装着部41は頭部5略中央部に設ける。装着部41はカバー41A(図1参照)、収容部41B、蓋41C、ヒータ131(図24参照)を備える。カバー41Aは略直方体の箱状であり、頭部5上面から上方に延びる。カバー41Aは上下方向に開放する。収容部41Bはカバー41A内部に設ける。収容部41Bは略直方体の箱状であり、頭部5内部からカバー41A上端迄延びる。収容部41Bは上方に開口する。収容部41Bは内部にカートリッジを着脱可能に収容する。蓋41Cは収容部41Bの上側に着脱可能に設け、収容部41B上部を開閉する。カートリッジは熱溶融性の接着剤Zを収容する。接着剤Zは所定温度以上で液化し、所定温度未満で固化する。ヒータ131は収容部41Bに設ける。ヒータ131は収容部41Bに収容したカートリッジを加熱し、接着剤Zは溶融して液化する。
供給機構45は、カートリッジ内の接着剤Zをノズル11に供給する。供給機構45はポンプモータ114とギアポンプを備える。ポンプモータ114は腕部4(図1参照)内部に設ける。ポンプモータ114は出力軸114Aを備える。ギアポンプは装着部41前側に設け、ノズルレバー18の揺動中心となる支持軸の右端部に接続する。出力軸114Aはギア46Aを介してギアポンプに連結する。ギアポンプはカートリッジ内の接着剤Zを吸引する。ギアポンプは吸引した接着剤Zをノズル移動機構22の支持軸内の流路とレバー部材9の流路21を介してノズル11に供給する。
図2、図3、図5を参照し上挟持機構600を説明する。上挟持機構600は上腕607、引張バネ、上挟持ローラ601、上モータ605、上エアシリンダ625(図24参照)を備える。
布接着装置1は、腕部4の下部に上腕607を備える。上腕607は腕部4の下部から下側且つ左側に延びる。上腕607は、上エアシリンダ625(図24参照)の駆動により、前後方向の上軸線Wを中心に揺動可能である。上腕607の揺動には、引張バネの付勢力も利用する。上エアシリンダ625は、腕部4下部に設ける。上腕607の先端部607Aは、筒状部708の上側、且つ、ノズル11の搬送方向上流側に在る。上挟持ローラ601は、先端部607A側に上挟持ローラ601を備える(図5参照)。上挟持ローラ601は前後方向を軸方向として回動可能である。
上挟持ローラ601は上支持部314の上側に在る。上挟持ローラ601は上腕607の揺動に伴い、上軸線Wを中心に揺動可能である。上挟持ローラ601は、上接触位置と上離隔位置の間を上軸線Wを中心に回動する。上接触位置は、上挟持ローラ601下端が上支持部314の上支持面315A(後述)と同じ高さ位置となる位置である。図5では、上挟持ローラ601が上接触位置に在る時の上挟持ローラ601を実線で図示する。上支持部314が第一位置(図8参照)にあり、上挟持ローラ601が上接触位置に在る時、上挟持ローラ601は上支持部314の上支持面315Aに接触する。
上離隔位置は、上挟持ローラ601下端が、上支持面315Aよりも上方となる位置である。図5では、上モータ支持部材604が上離隔位置に在る時の上挟持ローラ601を二点鎖線で図示する。
上モータ605(図24参照)は上腕607の上部の後方に固定し、正逆回転可能である。上モータ605は駆動機構を介して上挟持ローラ601を回転する。
上検出部635(図24参照)は、頭部5に設ける。上検出部635は公知の光学式センサである。上支持部314が第一位置(図8参照)にあるとき、上検出部635は上支持部314の上反射部315H(図20参照)の上方に在る。上検出部635は上発光部635Aと上受光部635Bを備える(図24参照)。上発光部635Aと上受光部635Bは互いに同じ高さ位置に在る。上発光部635Aは上反射部315Hの内側領域に向けて光を発光する。上受光部635Bは、上発光部635Aが発光し且つ上反射部315Hが反射した光を受光可能である。上発光部635Aと上受光部635Bは、上支持部314が第一位置に在る時の上反射部315H上方に在る。
上支持部314が第一位置に在り且つ上特定端部6A(図8参照)が上反射部315H上方に在る時、上特定端部6Aは上発光部635Aの光を遮断する。該時、上受光部635Bは上発光部635Aの光を受光しない。上支持部314が第一位置に在り且つ上特定端部6Aが上反射部315H上方にない時、上反射部315Hが光を上方に反射し、上受光部635Bは光を受光する。故に上検出部635は、上反射部315H上方に上特定端部6Aが在るか否かを検出できる。以下、上反射部315Hが第一位置に在る時において、上反射部315H内側領域のうちで上発光部635Aの真下に在る位置を上検出位置と称す。上検出位置は、上支持部314が第一位置に在る時の上反射部315Hと上発光部635Aの間となる位置である。上検出位置は、接近位置に在るノズル11の吐出口11Bと上挟持ローラ601の間となる所定の前後方向位置であり、且つ上挟持ローラ601よりも左側となる左右方向位置である。上検出位置は下検出位置と略同じ前後方向位置である。上特定端部6Aが上検出位置に在るか否かを上検出部635は検出する。
図8〜図18を参照し、駆動部収納部702と筒状部708の内部構成について説明する。駆動部収納部702と筒状部708は、駆動部800、隙間調整機構部818、下検出部535、終端検出部545等を備える。
図8〜図11に示す如く、駆動部800は駆動部収納部702に収納する。すなわち、駆動部800は、搬送方向における筒状部708の一端部とは反対側の他端部である前端部側に位置する。駆動部800は、上下調整モータ802(図11参照)、下搬送モータ842、下モータ902、下エアシリンダ931を含む。上下調整モータ802は、隙間調整機構部818の駆動源である。下搬送モータ842は、下搬送ローラ270とノズル下ローラ275の動力源である。下モータ902は、下挟持ローラ909の動力源である。
図11に示す如く、隙間調整機構部818は、偏心板803、孔部805、当接部806を備える。上下調整モータ802の駆動軸812は左方に延びる。偏心板803は、駆動軸812の周囲に固着する。孔部805と当接部806は後述する。隙間調整機構部818は、後述する延伸機構801の支点部810,811よりも搬送方向上流側に位置している。隙間調整機構部818は、上下調整モータ802の駆動によって駆動し、延伸機構801を揺動する。
図9〜図11に示す如く、延伸機構801は、後部が、筒状部708の内側を搬送方向に延びる。延伸機構801は、延伸板部804、延伸板部808、揺動軸809、支点部810、支点部811、下搬送ローラ支持部820、下搬送ローラ270、ノズル下ローラ支持部826、ノズル下ローラ275、第一支持板831(図8参照)等を備えている。
延伸板部804は、前後方向に延びる板状の部材である。延伸板部804の前下部は、上下調整モータ802左方に位置する。延伸板部804は、上下調整モータ802の左方から上方に向かって延び、上部が搬送方向下流側に延びる。延伸板部804の搬送方向下流側の部位807は、筒状部708の内側に位置している(図9参照)。
延伸板部804は、前下部に、隙間調整機構部818の孔部805を備える。偏心板803は、孔部805の内側に配置する。孔部805は、略矩形状である。孔部805は当接部806を備える。当接部806は、孔部805の下端の前後方向の中央において、上方に突出した部位である。当接部806は、前後方向に延びる平面である。
偏心板803は、偏心板803の外周と駆動軸812の距離が変化するように、偏心している。上下調整モータ802は、駆動軸812の駆動により隙間調整機構部818の偏心板803を駆動して、延伸機構801を揺動するが、詳細については、後述する。
延伸板部808は、延伸板部804の搬送方向下流側の部位807の左方に対向して設ける。延伸板部808は搬送方向に延びる。延伸板部808の前端部は、後述する腕部951よりの後方に位置する。
支点部810と支点部811は、延伸機構801の前後方向中央部に設ける。支点部810は、延伸板部804の前後方向中央部に設けた円形の孔部である。支点部811は、延伸板部808の前端部に設けた円形の孔部である。支点部810と支点部811とは、左右方向に対向する。
揺動軸809は、支点部810と支点部811とに挿通する。支点部810と支点部811は、筒状部708の前部に位置する。揺動軸809は、左右方向に延びる。揺動軸809の左端部は、筒状部708の左壁部711に設けた孔部716に挿通する(図9参照)。揺動軸809の右端部は、筒状部708の右壁部712に設けた孔部717に挿通する(図10参照)。孔部716,717は、揺動軸809を支持する。延伸機構801は揺動軸809を中心に揺動可能である。
図9〜図11に示す如く、下搬送ローラ支持部820は、下搬送ローラ270を支持する。下搬送ローラ支持部820は、延伸機構801において、支点部810,811よりも搬送方向下流側に設ける。本実施形態においては、下搬送ローラ支持部820は、延伸機構801の後端部に設ける。
下搬送ローラ支持部820は、孔部821、孔部822、及び軸部823を備える。孔部821は、延伸板部808の後端部に設けた円形の孔部である(図11参照)。孔部822は、延伸板部804の搬送方向下流側の端部に設けた円形の孔部である(図10参照)。孔部821と孔部822とは、左右方向に対向する。軸部823は、左右方向に延びる。軸部823左端部は、孔部821に挿通する。軸部823右端部は、孔部822に挿通する。孔部821,822は、軸部823を回転可能に支持する。
下搬送ローラ270は、軸部823に挿通し、延伸板部804と延伸板部808の間に位置する。軸部823は下搬送ローラ270右側にプーリ824を設ける。後述するベルト845は、プーリ824に架ける。
ノズル下ローラ支持部826は、延伸機構801において、支点部810,811よりも搬送方向下流側に設ける。本実施形態においては、ノズル下ローラ支持部826は、下搬送ローラ支持部820の搬送方向上流側に設ける。
ノズル下ローラ支持部826は、孔部827、孔部828、及び軸部829を備える。孔部827は、延伸板部808において、孔部821前方に設けた円形の孔部である(図11参照)。孔部828は、延伸板部804において、孔部822前方に設けた円形の孔部である(図10参照)。孔部827と孔部828とは、左右方向に対向する。軸部829は、直交方向に延びる。軸部829左端部は、孔部827に挿通する。軸部829右端部は、孔部828に挿通する。孔部827,828は、軸部829を回転可能に支持する。
ノズル下ローラ275は、軸部829に挿通し、延伸板部804と延伸板部808の間に位置する。ノズル下ローラ275は、下搬送ローラ270の前側に位置する。軸部829は、ノズル下ローラ275右側にプーリ830を設ける。後述するベルト845は、プーリ830に架ける。
図12、図13に示す如く、第一支持板831は、延伸機構801において、支点部810,811(図11参照)よりも搬送方向下流側に設ける。本実施形態においては、第一支持板831は、延伸機構801の後端部に設ける。第一支持板831は、延伸板部804の上端と、延伸板部808の上端とに、螺子で取り付ける。第一支持板831は前後方向に延びる板状であり、接近位置に在る時のノズル11に下側から対向する。第一支持板831は、第二支持板714と共に下布8を下側から支持する。
第一支持板831は、孔部832、孔部833、切欠部834、孔部835を備える。孔部832は、第一支持板831の後端部に設ける。孔部832は上下方向に貫通した平面視矩形状の孔である。下搬送ローラ270上端部は、孔部832に配置する。孔部833は、上下方向に貫通した平面視矩形状の孔であり、接近位置に在るノズル11の吐出口11Bの下側に在る。孔部833は、孔部832の前方に設ける。ノズル下ローラ275上端部は、孔部833に配置する。ノズル下ローラ275は、ノズル11の吐出口11Bと上下方向に対向する。
切欠部834は、第一支持板831の前端の一部を後方に向かって切り欠いた部分である。下挟持ローラ909上端部は、切欠部834に配置する。下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275、下挟持ローラ909は、第一支持板831よりも上方に突出して下布8と接触する。孔部835は、孔部833の右前端部を右方に切り欠いて設け、上下方向に貫通する。孔部835は、平面視で後述の下検出部535と対向する。
図11に示す如く、下搬送モータ842は、延伸板部804の前上部の右側に取り付ける。延伸板部804は、前上部に、孔部843を備える。下搬送モータ842の駆動軸は、孔部843の内側を挿通する。駆動軸は、第一伝達機構840に連結する。
第一伝達機構840は、下搬送モータ842の動力を、下搬送ローラ270と、ノズル下ローラ275とに伝達する機構である。第一伝達機構840の中央部及び後部は、筒状部708の内側に設ける。
第一伝達機構840は、ベルト845、プーリ844、前述したプーリ824,830を備える。プーリ844は、下搬送モータ842の駆動軸に固着する。ベルト845は、プーリ844に架ける。ベルト845は、延伸板部804の左側に位置する。ベルト845は、筒状部708の内側を、前後方向に延びる。ベルト845は、延伸機構801の後部においてやや上後方に延び、プーリ824,830に架ける。
下搬送モータ842が駆動すると、プーリ844、ベルト845、プーリ824を介して、下搬送ローラ270が回転駆動する。また、下搬送モータ842が駆動すると、プーリ844、ベルト845、及びプーリ830を介して、ノズル下ローラ275が回転駆動する。プーリ824とプーリ830の径の大きさは同じであり、下搬送ローラ270とノズル下ローラ275の径の大きさは同じである。故に、下搬送モータ842が駆動すると、下搬送ローラ270とノズル下ローラ275は同じ速度で同じ方向に回転駆動する。
隙間調整機構部818は、揺動軸809を中心に延伸機構801を揺動して、下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275、第一支持板831を上下動し、ノズル11の吐出口11Bと第一支持板831との隙間K(図14、図15参照)を調整する。ノズル11の吐出口11Bと第一支持板831との隙間Kを調整する態様について説明する。図示しないバネが、延伸板部804の前部を上方に付勢することで、延伸機構801の前部を上方に付勢する。故に、延伸板部804の孔部805の当接部806が、バネの付勢力によって、偏心板803に当接する(図11参照)。
上下調整モータ802が駆動すると、駆動軸812を介して偏心板803が回転する。偏心板803が回転すると、当接部806に当接する偏心板803の外周の部位が変わる。故に駆動軸812から偏心板803との外周との距離に応じて、延伸機構801が揺動軸809を中心に揺動する(図14、図15の矢印849,850参照)。
延伸機構801の前部が上昇すると、延伸機構801の後部が下降し、下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275、第一支持板831が下降する(図15参照)。この場合、ノズル11の吐出口11Bと第一支持板831の隙間Kが広がる。図15に示す如く、駆動軸812と偏心板803との外周との距離が最短になった時、ノズル11の吐出口11Bと第一支持板831の隙間Kは最大になる。該時、下搬送ローラ270はローラ退避位置に在る。ローラ退避位置に在る時、下搬送ローラ270は上搬送ローラ12から下方に離れる。
延伸機構801の前部が下降すると、延伸機構801の後部が上昇し、下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275、第一支持板831が上昇する(図14参照)。この場合、ノズル11の吐出口11Bと第一支持板831との隙間Kが小さくなる。図14に示す如く、駆動軸812と偏心板803との外周との距離が最長になった時、ノズル11の吐出口11Bと第一支持板831の隙間Kは最少になる。該時、下搬送ローラ270はローラ接触位置に在る。ローラ接触位置に在る時、下搬送ローラ270は上搬送ローラ12に下方から接触する。故に、隙間調整機構部818は、ノズル11と第一支持板831との隙間Kを調整する。
図11、図16〜図18を参照し、第二伝達機構900、ローラ調整機構部901について説明する。第二伝達機構900は、下モータ902の動力を、下挟持ローラ909に伝達する機構である。第二伝達機構900の後部は、筒状部708の内側に設ける。
図11に示す如く、下モータ902は、延伸板部804の前部左方に設ける。図11、図16〜図18に示す如く、下モータ902の後方には、支持部材903を設ける。支持部材903は、箱状であり、駆動部収納部702内に固定する。支持部材903は、前後方向に貫通する孔部939を備える。
第二伝達機構900は、下モータ902の後端部に接続する。第二伝達機構900は、腕部951、ローラ軸部908、ベルト907、プーリ942、プーリ945を備える。腕部951は、ベルト907を内側に収容し、下モータ902に固定する。腕部951は、連結板部952、円柱部953、円板部954、連結部材937を備える。
連結板部952は、下モータ902の後面に固定する。連結板部952は、後面視で矩形状である。円柱部953は連結板部952の後面に接続する。円柱部953(図16参照)は、支持部材903の孔部939の内側を、前後方向に延びる。円柱部953の後部は、支持部材903の後側に位置する。支持部材903は、円柱部953を回転可能に支持する。
円板部954は、円柱部953の後端部に接続する。円板部954は、後面視円形である。円板部954の径は、円柱部953の径より大きい。
連結部材937は、円板部954の後端部に固定する。連結部材937は、基部905、板部904、板部906を備える。基部905は。円板部954の後端部に、4つの螺子941で固定する。基部905は、前後方向の厚みを有する。基部905は、右上方から左下方に切り欠いた切欠部936を備える。
基部905の前端から、弧状の板部904が、右上方に延びる。基部905の後端から、弧状の板部906が、右上方に延びる。板部904,906右上部は、ローラ軸部908を回転可能に支持する。ローラ軸部908は、筒状部708の内側を、前後方向に延びる。ローラ軸部908は、下挟持ローラ909を後端部に固定する。下挟持ローラ909は、筒状部708において、下搬送ローラ270及びノズル11よりも搬送方向上流側に在る。下挟持ローラ909は、搬送方向と平行な回転軸を有し、左右方向における下布8の端部の位置を調整するローラである。本実施形態では、下挟持ローラ909は、下布8の右端部である下特定端部8Aの位置を調整する。
駆動軸910は、連結板部952、円柱部953、円板部954の内側に設けた孔部を通って、連結部材937の切欠部936の内側に延びる。駆動軸910の前端部は、下モータ902の出力軸と連結し、下モータ902の駆動で回転する。プーリ942は、駆動軸910の後端部に設ける。プーリ945は、ローラ軸部908において、板部904と板部906との間に設ける。ベルト907は、駆動軸910とローラ軸部908とを連結し、下モータ902の駆動力をローラ軸部908に伝達する部材である。腕部951は、板部904と板部906の間と、切欠部936の内側において、ベルト907を収容する。ベルト907は、プーリ942とプーリ945とに架ける。下モータ902が駆動すると、駆動軸910、プーリ942、ベルト907、プーリ945、ローラ軸部908を介して、下挟持ローラ909が回転する。
下挟持ローラ909を上下動する機構を説明する。支持部材903の上面には、板部930を設ける。板部930は、左右方向に延びる。下エアシリンダ931は、板部930左前部に設ける。下エアシリンダ931のロッド932は、右方に延びる。ロッド932は、右端部に当接部材933を備える。当接部材933は、板部934と板部935とを備える正面視略L字状である。板部934は、ロッド932に固定する部位である。板部934は、上下方向に延びる。板部935は、板部934下端から右方に延びる。板部935右端部は、軸部940に当接する。
軸部940は、腕部951の連結板部952上面から上方に延びる。図17に示す如く、連結板部952は、左面に軸部911を備える。軸部911は左方に延びる。バネ946上端は軸部911に固定する。バネ946の下端は、駆動部収納部702に固定したボルト947の上端に係止する。
前述したように、支持部材903は、腕部951の円柱部953を回転可能に支持する。故に腕部951は、下モータ902の駆動軸910を中心に揺動可能である。バネ946は、軸部911を下方に付勢することで、腕部951を介して下挟持ローラ909を上方に付勢する。
下挟持ローラ909の上下動について説明する。図17に示す如く、ロッド932が左方に退入した場合、下挟持ローラ909が上方に位置する上方位置にある(図5及び図17参照)。上方位置は、バネ946の付勢力で上支持部314に当接するまで上方に移動した下挟持ローラ909の位置である。
図16に示す如く、ロッド932が右方に進出すると、当接部材933が軸部940を右方に動かす。軸部940の移動に伴い、腕部951が、バネ946の付勢力に抗して駆動軸910を中心に後面視反時計回りに揺動する。故にローラ軸部908が、下方に移動し、下挟持ローラ909が下方に位置する下方位置(図18参照)に移動する。(図17、図18の矢印943,944参照)。下方位置は、上支持部314に対して下方に離間した下挟持ローラ909の位置である。尚、図18においては、図17に示す図を二点鎖線で重ねている。
下挟持ローラ909が下方位置(図18参照)にある場合において、ロッド932が左方に退入した場合、バネ946の付勢力によって、下挟持ローラ909が上方位置(図17参照)に移動する(図17、図18の矢印943,944参照)。図5においては、下挟持ローラ909が上方位置に在る時の下挟持ローラ909を実線又は点線で図示する。下挟持ローラ909が下方位置に在る時の下挟持ローラ909を二点鎖線で図示する。
図8、図12、図13、図19〜図21を参照し上支持部314を説明する。上支持部314は上布6を下方から支持する。上支持部314は、ノズル11より搬送方向上流側、且つ、筒状部708上方に設ける。
図8、図12、図13、図19に示す如く、上支持部314は第二支持板714の右後部にて支持する。上支持部314は、図8、図19に示す第一位置と、図12、図13に示す第二位置との間で回動する。第一位置は、ノズル11に対して搬送方向上流側の位置である。第二位置は、第一位置よりも右側に位置する位置であり、ノズル移動機構22によりノズル11が接近位置と退避位置との間で移動する移動経路から退避する位置である。
以下の説明では、上支持部314が第一位置にある時の方向を使用して説明する。図20、図21に示す如く、上支持部314は、延伸部316、突出部317、凹部318、円筒部319、孔部323、板状部315、切欠部326、磁石341を備える。上支持部314は、取付部材324で、上下方向を軸線方向として回動可能に、第二支持板714に取り付ける。上支持部314は、位置決め部340によって第一位置に位置決めする。位置決め部340は、磁石341と位置決め軸部342を備える。
延伸部316は、上支持部314の右部に設けた板状部である。突出部317は延伸部36の前端から前方に突出する部位である。突出部317左前部は、円弧状である。凹部318は、延伸部316上面を下方に凹んだ部位である。凹部318は、平面視円形である。円筒部319は、延伸部316の底面において凹部318の下方に設け、下方向に延びる。孔部323は、凹部318と円筒部319との平面視中央部を、上下方向に亘って貫通する。
取付部材324は頭部324Aと軸部324Bを備える。頭部324Aは平面視円形である。頭部324Aの径は、孔部323の径より大きい。軸部324Bは頭部324A下部から下方に延びる。頭部324Aは凹部318の内側に配置し、軸部324Bが孔部323の内側を挿通する。軸部324Bの下部は、第二支持板714に固定する。上支持部314は、軸部324Bを中心として、第一位置及び第二位置との間で回動可能である。
板状部315は延伸部316の左側に設ける。板状部315は左右方向と前後方向に延び、第二支持板714と平行である。板状部315は上支持面315A、上流側下面315B、下流側下面315C、収容穴315D、第二下反射部315E、収容穴315F、第一下反射部315G、上反射部315Hを備える。上支持面315Aは上布6を下側から支持する平面である。上流側下面315Bは板状部315下面の前部を形成し、下流側下面315Cは上支持部314下面の後部を形成する。下流側下面315Cは上流側下面315Bよりも上方に在る。
上反射部315Hは、板状部315の左後部の領域である。上反射部315Hは、上検出部635(図24参照)の上発光部635Aが発光した光を反射可能である。収容穴315Dは、上流側下面315Bの左部に設ける。収容穴315Dは上方に凹む左右方向に長い凹部である。第二下反射部315Eは収容穴315D内側に収納する。第二下反射部315Eは、上流側下面315Bよりも上側に在る。第二下反射部315Eは光を反射可能な部材である。第二下反射部315Eは、終端検出部545(図24参照)の発光部545Aが発光した光を、受光部545Bに向けて反射する。
収容穴315Fは、下流側下面315Cの左右方向中央部に設ける。収容穴315Fは上方に凹む左右方向に長い凹部である。収容穴315Fの左右方向の長さは、収容穴315Dの左右方向の長さより長い。第一下反射部315Gは収容穴315F内側に収納する。第一下反射部315Gは、下流側下面315Cよりも上側に在る。第一下反射部315Gは光を反射可能な部材である。第一下反射部315Gは、下検出部535(図24参照)の下発光部535Aが発光した光を、下受光部535Bに向けて反射する。
切欠部326は、突出部317の下部の左前部を、右後方に切り欠いた部位である。切欠部326の右後部は、後方に凹む凹部328を備える。切欠部326の右部は、上方に凹む凹部329を設ける。位置決め部340の磁石341は、切欠部326において、凹部328と凹部329に嵌まる。磁石341は、上支持部314の底面に設けて下方に延びる板状である。
図8に示す如く、位置決め軸部342は、第二支持板714の右後部において、取付部材324の前側に設ける。位置決め軸部342は、第二支持板714から上方に延びる金属製の軸部である。図8に示す如く、磁石341は上支持部314が第一位置に位置する場合に、位置決め軸部342に右側から当接する。位置決め部340は、磁石341の磁力によって磁石341が位置決め軸部342に当接することにより、上支持部314を第一位置に位置決めする。
第二下反射部315Eは、位置決め部340により上支持部314を第一位置に位置決めした場合に、終端検出部545(図24参照)の発光部545Aが発光した光を、受光部545Bに反射可能である。終端検出部545は、第二下反射部315Eが反射した光を、受光部545Bが検出するか否かにより、下布8の終端位置201(図8参照)を検出する。終端位置201は下布8の搬送方向上流側の端部である。
第一下反射部315Gは、位置決め部340により上支持部314を第一位置に位置決めした場合に、下検出部535(図24参照)の下発光部535Aが発光した光を、下受光部535Bに反射可能である。下検出部535は、第一下反射部315Gが反射した光を、下受光部535Bが検出するか否かにより、下特定端部8Aが第一下反射部315G下方に在るか否かを検出する。
上支持部314が第一位置(図8、図19参照)に在る時、上支持部314は、接近位置に在るノズル11に対して前方に在り、ノズル11可動範囲に進入する。該時、ノズル11と上支持部314は、搬送方向に並ぶ。上支持部が第二位置に在る時、上支持部314はノズル11可動範囲の右方に在る。
図5に示す如く、上支持部314が第一位置に在り、下挟持ローラ909が上方位置にある時、下挟持ローラ909は上流側下面315Bに接触する。下挟持ローラ909は上支持部314の上流側下面315Bとの間で下布8を挟持可能である。下挟持ローラ909が下方位置にある時、下挟持ローラ909は上流側下面315Bから下方に離間する。
下検出部535について説明する。下検出部535は、筒状部708のフレーム710後部に設けた支持部に配置した光学式センサであり、第一支持板831の孔部835の下方にある。下検出部535は、筒状部708において下挟持ローラ909よりも搬送方向下流側且つ下搬送ローラ270よりも搬送方向上流側の前後方向位置に設ける(図13参照)下検出部535は、ノズル下ローラ275の右側に設ける(図13参照)。下検出部535は、左右方向における下布8の端部の位置を検出する。本実施形態では、下布8の右端部である下特定端部8Aの位置を検出する。CPU101(図24参照)は、下検出部535が検出した下布8の端部の位置に基づき下モータ902を制御し、下挟持ローラ909で、左右方向における下布8の端部の位置を調整する。
上支持部314が第一位置にあるとき、下検出部535は上支持部314の第一下反射部315G(図21参照)の下方に在る。下検出部535は下発光部535A(図24参照)と下受光部535B(図24参照)を備える。下発光部535Aと下受光部535Bは互いに同じ高さ位置に在る。下発光部535Aは第一下反射部315G内側領域に向けて光を発光する。下受光部535Bは、下発光部535Aが発光し且つ第一下反射部315Gが反射した光を受光可能である。下発光部535Aと下受光部535Bは、上支持部314が第一位置に在る時の第一下反射部315G下方に在る。
上支持部314が第一位置に在り且つ下特定端部8Aが第一下反射部315G下方に在る時、下特定端部8Aは下発光部535Aの光を遮断する。該時、下受光部535Bは下発光部535Aの光を受光しない。上支持部314が第一位置に在り且つ下特定端部8Aが第一下反射部315G下方にない時、第一下反射部315Gが光を下方に反射し、下受光部535Bは光を受光する。故に下検出部535は下特定端部8Aが第一下反射部315G下方に在るか否かを検出できる。以下、第一下反射部315G内側領域のうちで、下発光部535Aの真上にある位置を下検出位置と称す。下検出位置は、上支持部314が第一位置に在る時の第一下反射部315Gと下発光部535Aの間となる位置である。下検出位置は、接近位置に在るノズル11の吐出口11Bと下挟持ローラ909の間となる所定の前後方向位置であり、且つ下挟持ローラ909に対して右側となる左右方向位置である。下検出部535は、下検出位置に下特定端部8Aが在るか否かを検出する。
終端検出部545について説明する。終端検出部545は、筒状部708のフレーム710後部に設けた支持部に配置した光学式センサであり、第一支持板831と第二支持板714が前後方向に離間する隙間の下方にある。終端検出部545は、下挟持ローラ909の左前側に設ける(図13参照)。
上支持部314が第一位置にあるとき、終端検出部545は上支持部314の第二下反射部315E(図21参照)の下方に在る。終端検出部545は発光部545A(図24参照)と受光部545B(図24参照)を備える。発光部545Aと受光部545Bは互いに同じ高さ位置に在る。発光部545Aは第二下反射部315E内側領域に向けて光を発光する。受光部545Bは、発光部545Aが発光し且つ第二下反射部315Eが反射した光を受光可能である。発光部545Aと受光部545Bは、上支持部314が第一位置に在る時の第二下反射部315E下方に在る。
上支持部314が第一位置に在り且つ下布8が第二下反射部315E下方に在る時、下布8は発光部545Aの光を遮断する。該時、受光部545Bは発光部545Aの光を受光しない。下布8の終端位置201(図8参照)が第二下反射部315Eの下方を通過すると、下布8が第二下反射部315E下方にない状態となる。上支持部314が第一位置に在り且つ下布8が第二下反射部315E下方にない時、第二下反射部315Eが光を下方に反射し、受光部545Bは光を受光する。故に終端検出部545は下布8の終端位置201を検出できる。
エア吹出口848について説明する。図5に示す如く、エア吹出口848は、筒状部708において、開口部719の前側に配置する。エア吹出口848は、空気を吹き出し、上支持部314の第一下反射部315G又は第二下反射部315Eに付着した埃を取り除く。
図22、図23に示す如く、布接着装置1は、保持部971と保持部981を備える。保持部971,981は、筒状部708の上方に設ける。保持部971,981は、上下動可能であり、保持位置(図23参照)と解除位置(図22参照)の間で移動する。保持位置は、筒状部708と保持部971,981との間で下布8を保持する位置である。解除位置は、保持位置よりも上方に位置して下布8の保持を解除する位置である。以下、保持部971,981を上下方向に移動する機構について詳述する。
ノズルレバー18は前部に保持エアシリンダ974を備える。保持エアシリンダ974は保持部971を保持位置と解除位置との間で移動する駆動部である。保持エアシリンダ974は下方に延びるロッド972を備え、ロッド972は上下方向に進退する。
保持部971は上下方向に延びる円柱状であり、ロッド972の下端部に設ける。保持部971の底面は、前後方向と左右方向に平行である。保持部971は、ノズル11より搬送方向上流側に位置する。ロッド972が下方に進出した場合、保持部971は図23に示す保持位置に位置する。ロッド972が上方に退入した場合、保持部971は図22に示す解除位置に位置する。
頭部5は、後部に板状部989を備える。板状部989は、前後方向において筒状部708の後端よりも後方に位置する。板状部989は、上方に延び、上端が前側に延びる。板状部989の下端は、保持エアシリンダ984を支持する。保持エアシリンダ984は保持部981を保持位置と解除位置との間で移動する駆動部である。保持エアシリンダ984は下方に延びるロッド985を備え、ロッド985は上下方向に進退する。ロッド985下端は、板状部986を固定する。板状部986はロッド985下端から前側に延びる。板状部986は底面に板状部987を固定する。板状部987は板状部986に沿って延びる。板状部987の前端は、板状部986の前端よりも前側である。
板状部987は、前端部に、軸部982を固定する。軸部982は板状部987前端部から下方に延びる。軸部982は上下方向に延びる円柱状である。保持部981は上下方向に延びる円柱状であり、軸部982の下端部に設ける。保持部981の底面は、前後方向と左右方向に平行である。保持部981は、ノズル11より搬送方向下流側に位置する。保持エアシリンダ984は、ロッド985を上下方向に動かす。ロッド985の上下動の移動に伴い、板状部986、板状部987、軸部982、保持部981が上下方向に移動する。ロッド985が下方に進出した場合、保持部981は図23に示す保持位置に位置する。ロッド985が上方に退入した場合、保持部981は図22に示す解除位置に位置する。
保持部971が保持位置に在る時、保持部971は、筒状部708の第二支持板714との間で下布8を保持する。保持部971は、第一位置にある上支持部314より前側の前後方向位置、且つ、上支持部314より左側の左右方向位置に在る。保持部981が保持位置に在る時、保持部981は、筒状部708の第一支持板831との間で下布8を保持する。保持部981は、第一位置にある上支持部314と後側の前後方向位置、且つ、上支持部314より左側の左右方向位置に在る。
図24を参照し布接着装置1の電気的構成を説明する。布接着装置1は制御装置100を備える。制御装置100はCPU101、ROM102、RAM103、記憶装置104、駆動回路105、106を備える。CPU101は布接着装置1の動作を統括制御する。CPU101はROM102、RAM103、記憶装置104、操作部19、踏板7、下検出部535、上検出部635、終端検出部545、駆動回路105,106、ヒータ131,132と接続する。ROM102は各種処理を実行するプログラムを記憶する。RAM103は各種情報を一時的に記憶する。記憶装置104は不揮発性であり、各種設定値等を記憶する。
操作部19は、スイッチ、膝スイッチ、情報入力部等を含む。スイッチは頭部5前面下部に設ける。膝スイッチは作業台の下部に設け、作業者の膝で操作する。情報入力部は、液晶画面を備え、各種の情報を入力可能である。情報入力部は、作業台の上に設ける。作業者は操作部19を操作して布接着装置1に各種指示を入力する。操作部19は各種指示を示す情報を検出結果としてCPU101に出力する。踏板7は作業台下部に設け、作業者の足で操作する。作業者は踏板7を介して後述の接着の開始指示又は終了指示を入力する。踏板7は、接着の開始指示又は終了指示を示す情報を検出結果としてCPU101に出力する。下検出部535、上検出部635、終端検出部545は検出結果をCPU101に出力する。
CPU101は駆動回路105に制御信号を送信することで、下搬送モータ842、上搬送モータ112、ノズルモータ113、ポンプモータ114、上下調整モータ802、下モータ902、上モータ605の夫々を駆動制御する。CPU101は駆動回路106に制御信号を送信することで、腕エアシリンダ122、下エアシリンダ931、上エアシリンダ625の夫々を駆動制御する。CPU101はヒータ131、132を駆動する。ヒータ131はカートリッジ内の接着剤Zを加熱する。ヒータ132はレバー部材9内部の流路21を吐出口11Bに向けて流れる接着剤Zを加熱する。接着剤Zはヒータ131、132の加熱により液化する。
図25、図26を参照し主処理を説明する。例えば作業者が主処理の開始指示を操作部19に入力する。CPU101はプログラムをROM102から読み出して、主処理を開始する。主処理の開始前、布接着装置1は初期状態である。布接着装置1が初期状態の時、ノズル11は接近位置に在り、上搬送ローラ12は挟持位置に在り、上挟持ローラ601は上接触位置に在り、下挟持ローラ909は、上方位置に在る。CPU101は初期化処理を行う(S10)。初期化処理では、CPU101はヒータ131、132を駆動する。
図25に示す如く、CPU101は操作部19の検出結果に基づきローラ移動指示を検出したか否かを判断する(S11)。ローラ移動指示は上搬送ローラ12、上挟持ローラ601、下挟持ローラ909を夫々移動する指示である。
CPU101はローラ移動指示を検出する前(S11:NO)、設定指示を検出したか否かを判断する(S12)。設定指示は、所定量又は所定時間を設定する指示である。所定量は、CPU101が終端位置201を検出してから、上搬送ローラ12と下搬送ローラ270が搬送を停止するまでの上布6と下布8を搬送する距離である。所定時間は、CPU101が終端位置201を検出してから、上搬送ローラ12と下搬送ローラ270が搬送を停止するまでの時間である。CPU101は設定指示を検出する前(S12:NO)、S11とS12の処理を繰り返す。
作業者が、操作部19に設定指示を入力すると(S12:YES)、CPU101は操作部の入力に基づき所定量又は所定時間の設定を行う(S13)。作業者は、操作部19の情報入力部を操作して所定量又は所定時間を入力する。CPU101は、操作部19の情報入力部を介して入力した所定量又は所定時間を、記憶装置104に記憶する。CPU101は処理をS11に戻す。
作業者が操作部19にローラ移動指示を入力すると(S11:YES)、CPU101は腕エアシリンダ122(図24参照)を駆動制御して上搬送ローラ12を上昇する(S14)。上搬送ローラ12は挟持位置から上退避位置に上昇する。
CPU101は下エアシリンダ931を駆動制御して、下挟持ローラ909を下降する(S15)。下エアシリンダ931がロッド932を右方に移動すると、腕部951が後面視で反時計回りに回転し、ローラ軸部908と下挟持ローラ909が下降する。故に下挟持ローラ909が、上方位置から下方位置に移動する(図5及び図18参照)。該時、下挟持ローラ909は、上支持部314の上流側下面315Bから下方に離隔する。
CPU101は上エアシリンダ625を駆動制御して上挟持ローラ601を上昇する(S16)。上挟持ローラ601は上接触位置から上離隔位置に移動する(図5参照)。上挟持ローラ601は上支持部314の上支持面315Aから上方に離隔する。
CPU101は、操作部19の検出結果に基づき、ノズル変位指示を検出したか否を判断する(S17)。ノズル変位指示はノズル11を接近位置と退避位置の間で変位する指示である。CPU101は、ノズル変位指示を検出する前(S17:NO)、待機する。
CPU101の待機中(S17:NO)、作業者は上支持部314を平面視反時計回りに回転し、第一位置(図19参照)から第二位置(図13参照)に移動する。作業者がノズル変位指示を操作部19に入力すると(S17:YES)、CPU101はノズルモータ113を駆動制御してノズルレバー18を揺動し、ノズル11を接近位置から退避位置に変位する(S18、図4参照)。CPU101は所定のパルス信号を制御信号として駆動回路105に入力することで、ノズル11は退避位置迄変位する。上支持部314が第二位置に在るので、ノズル11は上支持部314に接触せずに退避位置に変位する。ノズルレバー18は保持部971を備えるので、保持部971はノズルレバー18の移動と共に移動する。ノズル11が退避位置に到達時、ノズルモータ113は駆動停止する。
CPU101は操作部19の検出結果に基づきノズル変位指示を検出したか否かを判断する(S19)。CPU101はノズル変位指示を検出する前(S19:NO)、待機する。CPU101の待機中(S19:NO)、作業者は第一支持板831と第二支持板714に下布8を載置する。下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275は何れも、下布8に下側から接触する。
下布8を載置した作業者が、操作部19にノズル変位指示を入力すると(S19:YES)、CPU101はノズルモータ113を駆動制御し、ノズル11を退避位置から接近位置迄変位する(S20)。CPU101が所定のパルス信号を制御信号として駆動回路105に入力することで、ノズル11は接近位置迄変位する。吐出口11Bは上方から下布8に対向する。
CPU101は隙間調整処理を実行する(S21)。隙間調整処理は、延伸機構801を揺動し、ノズル11と第一支持板831の隙間Kを調整する処理である。例えば作業者が第一支持板831を上昇又は下降する指示を操作部19に入力する。CPU101は操作部19の検出結果に応じて、上下調整モータ802(図24参照)を駆動制御して延伸機構801を揺動し、第一支持板831を上下動する(図14、図15の矢印849)。適度な隙間Kが下布8と吐出口11B(図7参照)の間に生じるように、作業者は操作部19を操作する。該時、上支持部314は第二位置に在り、上布6は第一支持板831と第二支持板714に載置していない。故に作業者は第一支持板831と吐出口11Bの上下方向距離を視認し易い。作業者が隙間調整処理の終了指示を操作部19に入力すると、CPU101は処理をS22に移行する。
CPU101は操作部19の検出結果に基づきローラ移動指示を検出したか否かを判断する(S22)。CPU101はローラ移動指示を検出する前(S22:NO)、操作部19の検出結果に基づき保持部移動指示を検出したか否かを判断する(S23)。保持部移動指示はCPU101が保持部971,981を移動制御する指示である。CPU101は保持部移動指示を検出する前(S23:NO)、S22とS23の処理を繰り返す。
作業者が操作部19に保持部移動指示を入力すると(S23:YES)、CPU101は保持エアシリンダ974,984を駆動制御し、保持部971,981を解除位置(図22)から保持位置(図23)に移動制御する(S24)。保持部971,981は下降し、筒状部708との間で下布8を挟んで保持する。処理はS22に戻る。
CPU101の待機中(S22:NO、S23:NO)、作業者は、上支持部314を平面視時計回りに回転し、第二位置(図13参照)から第一位置(図19参照)に移動する。上支持部314は下挟持ローラ909の上方、且つ上挟持ローラ601の下方となる位置に移動する。作業者は第一支持板831、第二支持板714、上支持面315Aに上布6を載置する。例えば、筒状部708の周囲に布200を筒状にして配置する(図8参照)。上布6は下搬送ローラ270と上搬送ローラ12の間で、下布8に上側から重なる。該時、下特定端部8Aの上側に上特定端部6Aが重なる。
上布6を載置後、作業者が操作部19にローラ移動指示を入力すると(S22:YES)、CPU101は腕エアシリンダ122を駆動制御して上搬送ローラ12を挟持位置に下降する(S25)。上搬送ローラ12は下布8と上布6を下搬送ローラ270との間で挟む(図5参照)。
CPU101は下エアシリンダ931を駆動制御して下挟持ローラ909を上昇する(S26)。下エアシリンダ931がロッド932を左方に移動すると、バネ946の付勢力により腕部951が後面視で時計回りに回転し、ローラ軸部908と下挟持ローラ909が上昇する。故に下挟持ローラ909が、下方位置から上方位置に移動する(図5、図17参照)。該時、下挟持ローラ909は、上支持部314の上流側下面315Bとの間で下布8を挟む(図5参照)。
CPU101は、上エアシリンダ625を駆動制御して上挟持ローラ601を下降する(S27)。上挟持ローラ601は上離隔位置から上接触位置に移動する(図5参照)。上挟持ローラ601は上支持面315Aとの間で上布6を挟む(図5参照)。CPU101は接着処理を実行する(S28)。
図26を参照し接着処理を説明する。接着処理は、下布8の下特定端部8Aと、上布6の上特定端部6Aを接着剤Zで接着する処理である。CPU101は作業者が踏板7を足で操作したか否かにより開始指示を検出したか否かを判断する(S51)。CPU101は開始指示を検出する前(S51:NO)、待機する。開始指示は、接着動作を開始する指示である。開始指示は、保持位置にある保持部971,981を解除位置に移動する指示も含む。
作業者が踏板7を足で操作して開始指示を入力すると(S51:YES)、保持部971,981が保持位置にあるか否かを判断する(S52)。保持部971,981が解除位置にある場合(S52:NO)、処理はS54に進む。
CPU101は保持部971,981が保持位置にある場合(S52:YES)、保持エアシリンダ974,984を駆動制御し、保持部971,981を保持位置(図23)から解除位置(図22)に移動制御する(S53)。保持部971,981は上昇し、下布8の保持を解除する。
CPU101は上搬送モータ112と下搬送モータ842を駆動制御して、上搬送ローラ12と下搬送ローラ270の夫々の駆動を開始する(S54)。上搬送ローラ12と下搬送ローラ270は協働して下布8と上布6を後側へ搬送する(図5の矢印Y参照)。ノズル下ローラ275は下搬送ローラ270と共に回転し、下布8を補助的に後方に向けて搬送する。
CPU101はポンプモータ114を駆動制御し、接着剤Zの吐出を開始する(S55)。接着剤Zはヒータ131、132の発熱により液化する。供給機構45はポンプモータ114の駆動により接着剤Zをノズル11に供給する。吐出口11B(図7参照)は下方に在る下特定端部8Aに向けて接着剤Zを吐出する。吐出口11Bが下特定端部8Aに接着剤Zを塗布しながら、上搬送ローラ12、下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275は下布8と上布6を後側に搬送する。
CPU101は、下検出部535の検出結果に基づき、下特定端部8Aが下検出位置に在るか否かを判断する(S56)。下特定端部8Aが下検出位置に在ることを下検出部535が検出した時、下特定端部8Aが下検出位置に在るとCPU101は判断する(S56:YES)。CPU101は下モータ902を駆動制御して、下挟持ローラ909を第一出力方向に回転駆動する(S57)。第一出力方向は、下挟持ローラ909上端が左側に向かう回転方向である。第一出力方向に回転する下挟持ローラ909は下特定端部8Aを左側に移動する。該時、下特定端部8Aは下検出位置から外れる方向に移動する。CPU101は処理をS59に移行する。
下特定端部8Aが下検出位置にないことを下検出部535が検出した時、下特定端部8Aが下検出位置にないとCPU101は判断する(S56:NO)。CPU101は下モータ902を駆動制御して下挟持ローラ909を第二出力方向に回転駆動する(S58)。第二出力方向は第一出力方向と反対方向である。第二出力方向に回転する下挟持ローラ909は下特定端部8Aを右側に移動する。該時、下特定端部8Aは下検出位置に近付く方向に移動する。CPU101は処理をS59に移行する。
CPU101は、上検出部635の検出結果に基づき、上特定端部6Aが上検出位置にあるか否かを判断する(S59)。上特定端部6Aが上検出位置に在ることを上検出部635が検出した時、上特定端部6Aが上検出位置に在るとCPU101は判断する(S59:YES)。CPU101は上モータ605を駆動制御して上挟持ローラ601を第三出力方向に回転駆動する(S60)。第三出力方向は、上挟持ローラ601下端が右側に向かう回転方向である。第三出力方向に回転する上挟持ローラ601は、上特定端部6Aを右側に移動する。該時、上特定端部6Aは上検出位置から外れる方向に移動する。CPU101は処理をS62に移行する。
上特定端部6Aが上検出位置にないことを上検出部635が検出した時、上特定端部6Aが上検出位置にないとCPU101は判断する(S59:NO)。CPU101は上モータ605を駆動制御して上挟持ローラ601を第四出力方向に回転駆動する(S61)。第四出力方向は第三出力方向と反対方向である。第四出力方向に回転する上挟持ローラ601は、上特定端部6Aを左側に移動する。該時、上特定端部6Aは上検出位置に近付く方向に移動する。CPU101は処理をS62に移行する。
CPU101は踏板7の検出結果に基づき接着処理の終了指示を検出したか否かを判断する(S62)。CPU101は接着処理の終了指示を検出する前(S62:NO)、終端検出部545の検出結果に基づき下布8の終端位置201を検出したか否かを判断する(S63)。CPU101は下布8の終端位置201を検出する前(S63:NO)、S56〜S63の処理を繰り返し実行する。ポンプモータ114、上搬送モータ112、下搬送モータ842、下モータ902、上モータ605は継続して駆動し、且つヒータ131、132は継続して発熱する。
CPU101がS56〜S63を繰り返し実行する時、接着剤Z付着後の下布8は、下搬送ローラ270と上搬送ローラ12の間に進入する。上搬送ローラ12と下搬送ローラ270は、下特定端部8Aと上特定端部6Aを接着剤Zで互いに圧着して後側に搬送する。故に布接着装置1は下特定端部8Aと上特定端部6Aを接着剤Zを介して接着する。
CPU101がS56〜S63を繰り返し実行する時、下挟持ローラ909は第一出力方向又は第二出力方向に回転駆動する。例えば下特定端部8Aが左前側に湾曲する時、下布8の後方への移動に伴い、下特定端部8Aは下検出位置の左側を通過する(S56:NO)。CPU101は下挟持ローラ909を第二出力方向に回転駆動する(S58)。故に下特定端部8Aが左前側に湾曲する時も、布接着装置1は、吐出口11B下方を通過する下特定端部8Aと、吐出口11Bの左右方向における位置関係のずれを抑制できる。
下特定端部8Aが前後方向に直線状に延びる時、CPU101は下挟持ローラ909を第一出力方向と第二出力方向とに交互に回転駆動する(S56:YES、S57、S56:NO、S58)。故に布接着装置1は、吐出口11B下方を通過する下特定端部8Aと、吐出口11Bの左右方向における位置関係のずれを抑制できる。
CPU101がS56〜S63を繰り返し実行する時、上挟持ローラ601は第三出力方向又は第四出力方向に回転駆動する。上特定端部6Aが右前側に湾曲する時、上布6の後方への移動に伴い、上特定端部6Aは上検出位置の右側を通過する(S59:NO)。CPU101は、上挟持ローラ601を第四出力方向に回転駆動する(S61)。故に布接着装置1は、上支持部11Aを通過する上特定端部6Aと吐出口11Bの左右方向における位置関係のずれを抑制できる。
上特定端部6Aが前後方向に直線状に延びる時、CPU101は、上挟持ローラ601を第三出力方向と第四出力方向とに交互に回転駆動する(S59:YES、S60、S59:NO、S61)。故に布接着装置1は、吐出口11B下方を通過する上特定端部6Aと、吐出口11Bの左右方向における位置関係のずれを抑制できる。
CPU101がS56〜S63を繰り返し実行することで、布接着装置1は、ノズル11を通過する下特定端部8Aと上特定端部6Aの左右方向位置を調整する。故に下特定端部8Aに対して上下方向に重なる上特定端部6Aの左右方向長さ(以下、上特定端部6Aの重なり量と称す)は所定範囲内に収まる。
CPU101は終端検出部545の検出結果に基づき下布8の終端位置201を検出した時(S63:YES)、下モータ902と上モータ605の駆動を停止して、上挟持ローラ601と下挟持ローラ909による下布8の位置調整を停止する(S64)。
CPU101はS13で設定した所定量又は所定時間、上搬送ローラ12、下搬送ローラ270が駆動したか否かを判断する(S65)。CPU101は、S13で設定した所定量又は所定時間、上搬送ローラ12、下搬送ローラ270が駆動していない時(S65:NO)、処理はS65に戻る。故にCPU101は上布6と下布8の搬送及び接着を継続する。
CPU101は、S13で設定した所定量又は所定時間、上搬送ローラ12、下搬送ローラ270が駆動した時、CPU101は上搬送モータ112、下搬送モータ842の駆動を停止して、上布6と下布8の搬送を停止する(S66)。CPU101は、ポンプモータ114の駆動を停止する(S67)。CPU101はノズル11からの接着剤Zの吐出を停止する(S67)。CPU101は接着処理を終了し、主処理を終了する。
CPU101がS56〜S63を繰り返し実行する時、作業者が踏板7を足で操作して接着処理の終了指示を入力すると(S62:YES)、CPU101は上搬送モータ112、下搬送モータ842、ポンプモータ114、下モータ902、上モータ605の駆動を停止する(S68)。CPU101は接着処理を終了し、主処理を終了する。
以上のように、布接着装置1は処理を実行する。本実施形態では、筒状部708は、下搬送ローラ270を後端部に備える。駆動部800は、筒状部708の前側に位置している。駆動部800は、下搬送モータ842、下モータ902を含む。故に布接着装置1は駆動部800を下搬送ローラ270及び下挟持ローラ909から離れた場所に配置でき、筒状部708の径を小さくすることができる。よって、布接着装置1は筒形状の布200の内側に、筒状部708を配置し易くなり、上布6と下布8の位置がずれ難くなる。故に布接着装置1は布200を筒形状に形成し易くなり、接着品質が安定し、作業効率が向上する。
隙間調整機構部818は、延伸機構801の揺動軸809よりも上流側に設ける。延伸機構801は、揺動軸809を中心に揺動する。延伸機構801は、第一支持板831と下搬送ローラ270を上下動することにより、ノズル11と第一支持板831との隙間を調整する。該時、下搬送ローラ270はローラ接触位置(図14参照)とローラ退避位置(図15参照)との間で上下動する。上下調整モータ802は、隙間調整機構部818の駆動源であり、延伸機構801を揺動することで、ノズル11と第一支持板831との隙間を調整することができる。また、延伸機構801が筒状部708内を搬送方向に延びるので、延伸機構801を筒状部708と別位置に設ける場合に比べて、筒状部708の径を小さくすることができる。また、上下調整モータ802は、筒状部708における搬送方向の上流側に位置する駆動部800に含まれる。故に布接着装置1は上下調整モータ802を下搬送ローラ270及び下挟持ローラ909から離れた位置に配置でき、筒状部708の径を小さくできる。よって、布接着装置1は筒形状の布200の内側に、筒状部708を配置し易くなり、接着品質が安定し、作業効率が向上する。
ノズル下ローラ275は、延伸機構801にて回動可能に支持し、ノズル11の吐出口11Bと対向する。ノズル下ローラ275は、第一支持板831よりも上方に突出して下布8と接触する。吐出口11Bの下側にあるノズル下ローラ275が、下布8を搬送するので、下布8は、下搬送ローラ270と上搬送ローラ12が搬送する位置と吐出口11Bの下方位置との間で伸び難い。故に、布接着装置1は、下布8への接着剤の塗布が安定し、互いに接着した下布8と上布6の品質の安定性を確保できる。
請求項4の効果
第二支持板714は、筒状部708のフレーム710上端に設け、下布8を下方から支持する。上支持部314はノズル11より搬送方向上流側、且つ、筒状部708の上方に設け、上布6を下方から支持する。故に布接着装置1は、上布6を支持する上支持部314を筒状部708に設けることができ、構成をコンパクトにできる。布接着装置1は、上搬送ローラ12と下搬送ローラ270とで上布6と下布8とを重ね合わせて搬送する時に安定して搬送することができる。
上支持部314は、第二支持板714における搬送方向下流側の端部に装着する。この場合、上支持部314の取付構造をよりコンパクトにできる。布接着装置1は、上搬送ローラ12と下搬送ローラ270とで上布6と下布8とを重ね合わせて搬送する時に安定して搬送することができる。
ノズル移動機構22は、接近位置と退避位置との間でノズル11を移動する(図4参照)。上支持部314は、第一位置と第二位置との間で回転移動可能である。故にノズル11を接近位置と退避位置との間で移動させる場合に、上支持部314を第二位置に配置することで、上支持部314が移動するノズル11と干渉するのを防止できる。
上支持部314の第二位置は、第一位置よりも左右方向の一方若しくは他方側の位置である。本実施形態おいては、一例として、第二位置は第一よりも右側の位置である。第二位置が第一位置に対し左右方向にずれた位置であるので、接近位置と退避位置との間で移動するノズル11の移動経路を作業者が確認しやすい。
位置決め部340は上支持部314を第一位置に位置決めする。第一下反射部315Gは、位置決め部340により上支持部314を第一位置に位置決めした場合に下検出部535の下発光部535Aからの光を反射可能である。下検出部535は、第一下反射部315Gが反射した光を下受光部535Bが検出するか否かにより、下布8の端部の位置を検出する。位置決め部340があるので、上支持部314の位置が、第一位置で安定する。故に位置決め部340が設けられていない場合に比べて、より確実に第一下反射部315Gに、下発光部535Aからの光を照射することができる。故に布接着装置1は、CPU101による下布8の端部の位置の調整精度が向上する。
位置決め部340は、位置決め軸部342と磁石341を備える。故に磁石341によって、上支持部314の位置を、第一位置に位置決めすることができる。故に上布6を搬送する際中に、上支持部314が第一位置から移動する可能性を低減でき、接着作業時の接着不良を低減する。
第二伝達機構900は、ローラ軸部908、ベルト907、腕部951を備える(図17参照)。駆動部800は、バネ946の付勢力に抗して腕部951を揺動することでローラ軸部908を下方に移動し、下挟持ローラ909を下方に移動する下エアシリンダ931を含む。下エアシリンダ931は、下挟持ローラ909を下方に移動することで、上支持部314が第一位置と第二位置との間で移動する場合に下挟持ローラ909と上支持部314が干渉することを防止できる。
終端検出部545は、筒状部708に設ける。CPU101は、終端検出部545が、下布8の終端位置201を検出した場合(S63:YES)、ノズル11からの接着剤の吐出を停止する(S67)。故に布接着装置1は、作業者が操作して、ノズル11からの接着剤の吐出を停止させる場合に比べて、作業効率が向上する。
第二下反射部315Eは上支持部314の底面に設ける。終端検出部545は、発光部545Aが発光し第二下反射部315Eが反射した光を受光部545Bが検出するか否かにより、下布8の終端位置201を検出する。第二下反射部315Eは、発光部545Aからの光の経路上に下布8がある場合に光を反射せず、光の経路上に下布8がない場合に光を反射することで、下布8の終端位置を検出できる。第二下反射部315Eを上支持部314に設けるので、第二下反射部315Eを上支持部314とは別に設ける場合に比べ、下布8の終端位置201を検出する構成をコンパクトにできる。
CPU101は終端検出部545が、下布8の終端位置201を検出した場合(S63:YES)、上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270による上布6と下布8の搬送を停止する(S66)。故に布接着装置1は、作業者が操作して、上布6と下布8の搬送を停止させる場合に比べて、作業効率が向上する。
CPU101は終端検出部545が、下布8の終端位置201を検出した場合(S63:YES)、下挟持ローラ909による下布8の位置調整を停止する(S64)。故に布接着装置1は、作業者が操作して、下挟持ローラ909の駆動を停止させる場合に比べて、作業効率が向上する。
CPU101は、終端検出部545が下布8の終端位置201を検出してから(S63:YES)、上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を所定量又は所定時間駆動後(S65)、上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を停止する(S66)。故に布接着装置1は、下布8の終端部分を確実に接着してから、上布6と下布8の搬送を停止でき、作業効率が向上する。
CPU101は、S65、S66において上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を停止するまでの所定量又は所定時間を設定可能である(S13)。故に上布6と下布8の搬送を停止するまでの上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を駆動する所定量又は所定時間を設定できる。故に布接着装置1は、下布8の終端部分を確実に接着してから、上布6と下布8の搬送を停止でき、作業効率が向上する。
布接着装置1の布搬送機構701は、下搬送ローラ270、筒状部708、下挟持ローラ909、駆動部800、下検出部535、第一伝達機構840、第二伝達機構900等を備える。筒状部708は、下搬送ローラ270を後端部に備える。駆動部800は、筒状部708の前側に位置している。駆動部800は、下搬送モータ842、下モータ902を含む。故に布搬送機構701は、駆動部800を下搬送ローラ270及び下挟持ローラ909から離れた場所に配置でき、筒状部708の径を小さくすることができる。よって、布搬送機構701は筒形状の布200の内側に、筒状部708を配置し易くなり、上布6と下布8の位置がずれ難くなる。故に布搬送機構701を備える布接着装置1は布200を筒形状に形成し易くなり、接着品質が安定し、作業効率が向上する。
布接着装置1は、保持位置と解除位置との間で移動する保持部971,981を備える。布接着装置1は保持部971,981によって、下布8を保持すること、及び、下布8の保持を解除することができる。下布8を保持することができるので、筒状部708に下布8を配置した後に布の重み等で下布8の位置がずれることを防止できる。故に布接着装置1は、下布8と上布6の位置がずれることを防止でき、接着品質の低下を防止することができる。
保持部971はノズル11より搬送方向上流側に設ける。故にノズル11より搬送方向上流側に設けた保持部971によって、下布8を保持すること、及び、下布8の保持を解除することができる。保持部971がノズル11より搬送方向上流側にあるので、ノズル11より搬送方向上流側にある下布8が布の重み等で位置ずれすることを防止できる。故に布接着装置1は、下布8と上布6の位置がずれることを防止でき、接着品質の低下を防止することができる。保持部971がノズル11より搬送方向上流側にあるので、作業者は保持部971に依る下布8の保持状態を視認しやすい。
保持部981はノズル11より搬送方向下流側に設ける。故にノズル11より搬送方向下流側に設けた保持部981によって、下布8を保持すること、及び、下布8の保持を解除することができる。保持部981がノズル11より搬送方向下流側にあるので、ノズル11より搬送方向下流側にある下布8が布の重み等で位置ずれすることを防止できる。故に布接着装置1は、下布8と上布6の位置がずれることを防止でき、接着品質の低下を防止することができる。
ノズルレバー18は、上下方向に延び、ノズル11を接近位置と退避位置の間で移動可能に支持する(図4参照)。保持部971を保持位置と解除位置との間で移動する保持エアシリンダ974は、ノズルレバー18に設ける。保持エアシリンダ974をノズルレバー18に設けるので、ノズル11を接近位置と退避位置との間で移動しても、保持部971はノズル11と干渉しない。布接着装置1は、保持エアシリンダ974とノズルレバー18を別々に設ける場合に比べ、保持エアシリンダ974を取り付けるための構造を簡略化できる。
保持エアシリンダ974は、下方に延び、上下方向に進退するロッド972を備える。保持部971はロッド972の下端部に設け、ロッド972が下方に進出した場合、保持位置に位置し、ロッド972が上方に退入した場合、解除位置に位置する。この場合、布接着装置1は保持部971と保持エアシリンダ974の構成をコンパクトにできる。
CPU101は、保持部971,981を保持位置と解除位置とに移動制御する(S24、S53)。操作部19と踏板7は、CPU101により保持部971,981を移動制御する指示を入力する。この場合、布接着装置1は操作部19と踏板7による指示があった場合に、保持部971,981を移動できる。よって、作業者は、任意のタイミングで保持部971,981による下布8の保持及び保持の解除を指示できる。
布接着装置1は、上搬送ローラ12の動力源となる駆動部である上搬送モータ112と、下搬送ローラ270の動力源となる駆動部である下搬送モータ842を備える。CPU101は、上搬送モータ112と下搬送モータ842を制御して上搬送ローラ12と下搬送ローラ270を駆動し、上布6と下布8を搬送方向に搬送する(S55)。CPU101は、保持部971,981が保持位置にある時に指示部である踏板7への指示の入力があった場合に(S51:YES)、保持部971,981を解除位置に移動制御する(S53)。CPU101は、S53により保持部971,981が解除位置に移動した後、上布6と下布8とを搬送方向に搬送する(S55)。この場合、上布6及び下布8の搬送を行う指示があった場合に、保持部971,981による下布8の保持を解除した後、上布6及び下布8の搬送を行うことができる。よって、作業者は、保持部971,981による下布8の保持を解除した後に、上布6及び下布8の搬送を行うために他の操作を実施する必要がない。よって、作業効率が向上する。
以上説明にて、延伸機構801は本発明の延伸部の一例である。下搬送モータ842は本発明の第一駆動部の一例である。下モータ902は本発明の第二駆動部の一例である。上下調整モータ802は本発明の第三駆動部の一例である。下エアシリンダ931は本発明の第四駆動部の一例である。上搬送ローラ12は本発明の第一搬送ローラの一例である。下搬送ローラ270は本発明の第二搬送ローラの一例である。下挟持ローラ909は本発明の位置制御ローラの一例である。下検出部535は本発明の端部検出部の一例である。下発光部535Aは本発明の第一発光部の一例である。下受光部535Bは本発明の第一受光部の一例である。第一下反射部315Gは本発明の第一反射部の一例である。第二下反射部315Eは本発明の第二反射部の一例である。ローラ軸部908は、本発明の駆動軸及びローラ軸部の一例である。バネ946は本発明の付勢部材の一例である。発光部545Aは本発明の第二発光部の一例である。受光部545Bは本発明の第二受光部の一例である。S56〜S61を実行するCPU101は本発明の調整制御部の一例である。S63及びS68の処理を行うCPU101は本発明の吐出停止手段の一例である。S63、S65、S66を実行するCPU101は本発明の搬送停止制御手段の一例である。S63、S64を実行するCPU101は本発明の位置停止手段の一例である。S13を実行するCPU101は本発明の設定手段の一例である。
本発明は上記実施例に限定しない。例えば、CPU101は、S65、S66において上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を停止するまでの所定量又は所定時間を設定できなくてもよい。CPU101は、終端検出部545が下布8の終端位置201を検出してから(S63:YES)、上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を所定量又は所定時間駆動することなく、上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270を停止してもよい(S66)。
筒状部708は終端検出部545を備えなくてもよい。該時、CPU101は、終端検出部545が、下布8の終端位置201を検出した場合(S63:YES)、下挟持ローラ909による下布8の位置調整を停止する処理(S64)を実行しなくてもよい。CPU101は終端検出部545が、下布8の終端位置201を検出した場合(S63:YES)、上搬送ローラ12及び下搬送ローラ270による上布6と下布8の搬送を停止する処理(S66)を実行しなくてもよい。CPU101は、終端検出部545が、下布8の終端位置201を検出した場合(S63:YES)、ノズル11からの接着剤の吐出を停止する処理(S67)を実行しなくてもよい。上支持部314は、第二下反射部315Eを備えなくてもよい。
第一伝達機構840は、上記実施形態とは異なる構成で、下搬送モータ842の駆動力を下搬送ローラ270に伝達してもよい。例えば第一伝達機構840は、ベルト845の代わりに前後方向に延びる回転軸を設け、回転軸に傘歯車を設ける。下搬送モータ842の駆動軸は、プーリ844の代わりに傘歯車を設け、軸部823、829はプーリ824、830の代わりに傘歯車を設け、回転軸の傘歯車に噛合うように構成すればよい。第二伝達機構900は、上記実施形態とは異なる構成で、下モータ902の駆動力を下挟持ローラ909に伝達してもよい。
位置決め部340は、位置決め軸部342と磁石341とは異なる構成であってもよい。例えば位置決め部340は、磁石341の代わりに上下動可能なピンを設け、位置決め軸部342の代わりにピンを挿入可能な孔部を設ける。上支持部314が第一位置に在る時に、ピンを下方に移動して孔部に挿入し、位置決めしてもよい。位置決め部340は設けなくてもよい。上支持部314の第二位置は、第一位置よりも左側であってもよい。上支持部314は軸部324Bを中心として回動可能でなく、右方に直線移動可能でもよい。上支持部314は第一位置と第二位置との間で移動しなくてもよい。上支持部314の位置が上記実施形態とは異なってもよい。上支持部314は、フレーム710に設けられてもよい。上支持部314は、ノズル11と一体的に設けてもよい。該時、ノズル11を接近位置と退避位置との間で移動させる場合に、上支持部を314も移動するので、上支持部314が移動するノズル11と干渉するのを防止できる。上支持部314は設けなくてもよい。
第二支持板714は、支持板705の一部でなくてもよい。第二支持板714よりも前方の支持板と分離されてもよい。布接着装置1は第二支持板714とは異なる構成で下布8を支持してもよい。
ノズル移動機構22が設けられず、ノズル11が接近位置と退避位置との間で移動できなくてもよい。ノズル下ローラ275は設けられなくてもよい。隙間調整機構部818が設けられず、下搬送ローラ270、第一支持板831、ノズル下ローラ275が上下動しなくてもよい。駆動部800は、少なくとも下搬送モータ842、下モータ902を備えればよい。駆動部800は、筒状部708の後端部側に位置してもよい。該時、筒状部708は、下搬送ローラ270よりも搬送方向下流側に延び、前端部側に下搬送ローラ270、ノズル下ローラ275、下挟持ローラ909を備えればよい。
ノズル11の吐出口11Bはノズル11下面に形成し、下布8に向けて接着剤Zを吐出する。ノズルの吐出口は上布6に向けて接着剤Zを吐出してもよい。該時、吐出口はノズルにおいて上布6を支持する面に形成すればよい。
CPU101は、保持部971,981を保持位置と解除位置とに移動制御しなくてもよい。該時、作業者の手作業により保持部971,981を保持位置と解除位置とに移動してもよい。保持部971,981が移動するための構成は、上記実施形態とは異なる構成であってもよい。例えば保持部971,981は、保持エアシリンダ974、984の代わりにソレノイド、モータ等を設けてもよい。保持部971、981は、ノズル11の左側にあってもよい。保持部971,981の一方を設けなくてもよい。
CPU101は上下調整モータ802を駆動制御して隙間調整機構部818を駆動し、延伸機構801を揺動し、第一支持板831を上下動し、適度な隙間Kが下布8と吐出口11B(図6参照)の間に生じるように調整した(S21)。CPU101は、保持部移動指示を検出した場合に(S23:YES)、保持部S24を保持位置に下降した(S24)。しかし、CPU101の主処理は、図27に示すように、変形してもよい。
図27に示す如く、CPU101は、S23、S24の処理(図25参照)は実行せず、S81〜S84の処理を実行する。以下、図27の主処理について説明する。図27におけるS81〜S84以外の処理は、図25に示す主処理と同様なので、説明は省略する。隙間調整機構部818は、延伸機構801を揺動軸809を中心に揺動し、下搬送ローラ270をローラ接触位置(図14参照)と、ローラ退避位置(図15参照)との間で上下動する。尚、下搬送ローラ270がローラ退避位置に移動すると、ノズル下ローラ275も下方に移動する(図5の2点鎖線で示すノズル下ローラ275参照)。作業者は操作部19を操作し、下搬送ローラ270をローラ接触位置からローラ退避位置に移動する指示を入力する。操作部19の操作があると(S81:YES)、CPU101は上下調整モータ802を駆動制御して隙間調整機構部818を駆動制御し、下搬送ローラ270をローラ接触位置からローラ退避位置に変更する(S82)。作業者は下布8を再配置し易くなる。作業者は、下布8の再配置を完了した後、操作部19を操作する。操作部19の操作があるまで(S83:NO)、CPU101はS83に戻って待機する。操作部19の操作があると(S83:YES)、CPU101は上下調整モータ802を駆動制御して隙間調整機構部818を駆動制御し、下搬送ローラ270をローラ退避位置からローラ接触位置に変更する(S84)。CPU101は処理をS22に移行する。S81で作業者が操作部19を操作しなかった場合も(S81:NO)、CPU101は処理をS21に移行する。CPU101は隙間調整処理を実行し(S21)、作業者が隙間調整処理の終了指示を操作部19に入力すると、CPU101は処理をS22に移行する。CPU101はローラ移動指示を検出する前(S22:NO)、待機する。CPU101はローラ移動指示を検出すると(S22:YES)S25以降の処理を実行する。
この場合、隙間調整機構部818が下搬送ローラ270をローラ接触位置に移動した場合に、保持部971,981は保持位置に移動する。故に、下搬送ローラ270が上搬送ローラ12との間に布を挟む時に保持部971,981による下布8の保持ができる。よって、作業者は、保持部971,981による下布8の保持のために単独の操作を実施する必要がない。よって、作業効率が向上する。