JP2019177952A - 袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】注出口部が閉塞することを防ぎながら、液体をボトルへ詰め替える作業を短時間で実施することができる袋を提供する。【解決手段】袋の注出口部は、注出方向に沿って注出口部を二等分する二等分線19を境界として対向する一対の注出口部シール15aを有している。一対の注出口部シールは、開封予定部18から本体部14へ向かって延びる一対の第1シール部16と、一対の第1シール部と本体部との間に位置する一対の第2シール部17と、を含んでいる。第1シール部および第2シール部は、二等分線に沿った方向における第1シール部の長さをL1とし、一対の第1シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をαとし、一対の第2シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をβとする場合、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βが成立するよう、構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、液体を密封包装するパウチの技術分野に属する。例えば、収容した液体を使用時にボトル等の容器に移し替えて使用するための詰め替え袋に関する。
一般に、家庭用の液体洗剤等は、取扱いに便利な注ぎ口が形成されたプラスチック製のボトルに入れた状態で販売されている。このボトルを繰り返し使用するために、補充用の液体洗剤等の液体を収容した詰め替え袋も同時に販売されている。詰め替え袋は、液体が収容される収容部が形成された本体部と、本体部に接続され、袋から液体を取り出す際に液体が通る注出口部と、を有している。詰め替え袋においては、注出口部を通ることによって整流された液体が、詰め替え袋から注出される。
一般に詰め替え袋は、軽量であり、かつ生産性に優れたプラスチックフィルムなどの軟包装材から構成されている。一方、軟包装材から構成された詰め替え袋においては、注出口部の開口性や注出口の保形性が悪く、このため、液体の注出の途中で注出口部が閉塞しやすいという課題がある。例えば、注出の途中で本体部のうち注出口部の近傍に位置する部分が膨らみ、この際の液体の圧力によって注出口が閉塞されることがある。
このような課題を解決するため、例えば特許文献1において、注出口部の内部にパイプを挿入することが提案されている。この場合、本体部から注出口部に流入した液体は、パイプの内部を通って詰め替え袋の外部へ排出される。また、パイプを構成する材料として、高い剛性を有する材料を用いることにより、注出口部が閉塞することを防ぐことができる。
特開平11−59703号公報
特許文献1のように、注出口部の内部にパイプを挿入する場合、パイプの断面積の分だけ注出口部の流路が狭くなってしまう。このため、注出口部における液体の流量が減少し、この結果、注出に要する時間が長くなってしまうと考えられる。注出に要する時間の増加は、特に液体の粘性が高い場合に顕著になると考えられる。従って、特に詰め替え袋に高い粘性を有する液体が収容される場合には、特許文献1に記載のようなパイプを利用することは困難である。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る袋を提供することを目的とする。
本発明は、ボトルへ詰め替えられる液体を収容する詰め替え袋であって、液体が収容される収容部が形成された本体部と、前記本体部に接続され、液体をボトルへ詰め替える際に液体が通る注出口部と、を備え、前記注出口部は、開封されることによって液体が注出される注出口となる開封予定部と、注出方向に沿って前記注出口部を二等分する二等分線を境界として対向する一対の注出口部シールと、を有し、前記一対の注出口部シールは、前記開封予定部から前記本体部へ向かって延びる一対の第1シール部と、前記一対の第1シール部と前記本体部との間に位置する一対の第2シール部と、を含み、前記二等分線に沿った方向における前記第1シール部の長さをL1とし、前記一対の第1シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をαとし、前記一対の第2シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をβとする場合、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βが成立している、詰め替え袋である。
本発明による詰め替え袋において、前記注出口部は、前記本体部の上部と側部との間に位置していてもよい。この場合、好ましくは、前記角度βは110°以下になっている。
本発明による詰め替え袋において、前記長さL1は、好ましくは5mm以上になっている。
本発明によれば、詰め替え袋の注出口部は、開封されることによって液体が注出される注出口となる開封予定部と、注出方向に沿って注出口部を二等分する二等分線を境界として対向する一対の注出口部シールと、を有している。一対の注出口部シールは、開封予定部から本体部へ向かって延びる一対の第1シール部と、一対の第1シール部と本体部との間に位置する一対の第2シール部と、を含んでいる。第1シール部および第2シール部は、二等分線に沿った方向における第1シール部の長さをL1とし、一対の第1シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をαとし、一対の第2シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をβとする場合、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βが成立するよう、構成されている。このため本発明によれば、注出口部が閉塞することを防ぎながら、液体をボトルへ詰め替える作業を短時間で容易に実施することができる。
図1は、本発明の実施の形態による袋を示す正面図。 図2は、図1の袋の注出口部およびその近傍を拡大して示す正面図。 図3は、注出口部シールの一対の第1シール部がなす角度αおよび一対の第2シール部がなす角度βを説明するための図。 図4は、液体を詰め替え袋からボトルへ詰め替える際の様子を示す図。 図5は、図4の二等分線に沿った方向において、液体が注出される際の袋の状態の一例を示す断面図。 図6は、詰め替え袋を構成するフィルムの層構成の一例を示す断面図。 図7(a)(b)(c)は、詰め替え袋を製造する方法の一例を示す図。 図8は、実施例1において、長さL1を変化させた様子を示す図。 図9は、実施例3において、角度αを変化させた様子を示す図。 図10は、実施例1において復元性を評価する方法を説明するための図。 図11(a)は、防がれている状態にある注出口部を示す図、図11(b)は、復元された状態にある注出口部を示す図。 図12は、本発明の実施の形態の変形例による袋を示す正面図。 図13は、本発明の実施の形態の変形例による袋を示す正面図。
以下、図1乃至図7(a)(b)(c)を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張してある。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」や「二等分線」等の用語については、厳密な意味に縛られることなく、本発明の実施の形態が意図する作用効果を期待し得る程度の範囲内の誤差を許容するよう解釈される。
詰め替え袋
図1は、本実施の形態による詰め替え袋10全体を示す正面図である。袋10は、ボトルへ詰め替えられる液体を収容するよう構成されたものである。袋10は、後述するように、表面を構成する表面フィルム11と、裏面を構成する裏面フィルム12と、必要に応じて用いられる底面フィルム13とを熱溶着することによって構成されている。なお以下の説明および図面において、袋10とは、特に断らない限り、液体が収容される前の袋のことである。また特に断らない限り、袋10を構成する表面フィルム11および裏面フィルム12は互いに対称的な形状を有している。すなわち、袋10の表面側の構成要素と裏面側の構成要素とは略同一になっている。従って、以下の説明においては、主に表面側の形状について説明し、裏面側の形状の説明を省略する。
本実施の形態においては、袋10が、自立可能なタイプのものである例について説明する。例えば袋10は、その底部23にマチが形成された、いわゆる底ガセット袋になっている。なお本明細書において、「底部」、「上部」や「側部」という名称は、袋10が自立している状態を基準として袋10やその構成要素の位置や方向を表すものである。底部23のマチは、例えば、表面フィルム11と裏面フィルム12との間に、上部に向かって凸となるように折り込まれた底面フィルム13を挿入することによって形成される。図1において、折り込まれた底面フィルム13の折り曲げ線が符号13aで示されている。
また、後述する注出口部15が形成されている限りにおいて、本実施の形態による袋10のタイプが特に限られることはない。例えば袋10は、フィルムを熱溶着することによって得られるシール部が、袋10の3つの縁部に沿って形成される、いわゆる三方シール袋であってもよい。また袋10は、フィルムを熱溶着することによって得られるシール部が、袋10の4つの縁部に沿って形成される、いわゆる四方シール袋であってもよい。
図1に示すように、袋10は、液体が収容される収容部14sが形成された本体部14と、本体部14に接続された注出口部15と、を備えている。注出口部15は、袋10から液体を取り出す際に液体が通る部分であり、注出口部15の幅は、本体部14の収容部14sの幅よりも狭くなっている。なお本体部14および注出口部15は、少なくとも両者が接続される部分において互いに一体的に構成されている。具体的には、本体部14および注出口部15が接続される部分において、本体部14および注出口部15はいずれも、表面フィルム11および裏面フィルム12によって構成されている。本実施の形態においては、注出口部15の全体が、本体部14と共通の表面フィルム11および裏面フィルム12によって構成される例が示される。以下、本体部14および注出口部15について説明する。
袋10に収容される液体としては、液体洗剤やシャンプー等の様々な液体が考えられ得る。なお本実施の形態による袋10は、シャンプー、リンス、コンディショナー等の高い粘性を有する液体が収容される場合であっても、注出口部15が閉塞することを防ぎながら、液体の詰め替えを短時間で実施する、という課題を特に意図したものである。従って、本実施の形態による袋10によってもたらされる利点は、袋10に収容される液体の粘性係数が1Pa・s以上の場合、例えば5〜20Pa・sの範囲内の場合により顕著になる。
(本体部)
本体部14は、底部シール23aによって封止された底部23と、側部シール22aによって封止された一対の側部22と、上部21と、を備えている。上部21は、袋10に液体が充填される際に開口される開口部21bとなっている。袋10に液体が充填された後、上部21は、熱溶着などによって封止される。図1において、液体が充填された後に熱溶着される部分が上部シール予定部として符号21aで示されている。本実施の形態において、注出口部15は、本体部14の上部21と側部22との間に位置している。
(注出口部)
次に注出口部15について説明する。注出口部15は、液体がボトルへ詰め替えられる際に液体が注出される注出方向に沿って延びるよう構成されている。このような注出口部15を設けることにより、袋10から注出される際の液体の流れを整えることができ、これによって、液体の詰め替え作業を容易化することができる。なお本実施の形態においては、注出口部15が延びる方向が、本体部14の上部21および側部22が延びる方向のいずれに対しても傾斜している例が示されているが、これに限られることはない。例えば、注出口部15が延びる方向が、本体部14の上部21または側部22が延びる方向に平行になっていてもよい。
注出口部15は、開封されることによって液体が注出される注出口となる開封予定部18を含んでいる。開封予定部18には、袋10が開封され易くなるための易開封手段が設けられていてもよい。例えば開封予定部18は、レーザー加工やカッターなどで形成されたハーフカット線などの易開封線18aを含んでいてもよい。この場合、互いにほぼ平行に延びる複数の易開封線18aが設けられていてもよい。また、表面フィルム11および裏面フィルム12を構成する積層フィルムの中に延伸フィルムを包含させ、延伸フィルムの延伸方向と開封予定部18の延びる方向とを一致させてもよい。また開封予定部18の端部にはノッチが形成されていてもよい。また開封予定部18には、開封場所であることを使用者に示すための表示が印刷などによって設けられていてもよい。
注出口部15の側方には切り欠きが形成されていてもよい。例えば本実施の形態による袋10においては、注出口部15の両側にそれぞれ切り欠きが形成されている。2つの切り欠きのうち、上部21側に形成された切り欠きが符号24で表されており、側部22側に形成された切り欠きが符号25で表されている。
図1に示すように、上部21から注出口部15に向かって延びる部分が熱溶着されていてもよい。以下、このような熱溶着部分を進入シール24aとも称する。好ましくは、進入シール24aは、上部21の開口部21bに対して直交するよう延びている。これによって、開口部21bにおける開口の程度をより大きくすることができ、これによって、開口部21bを介して液体を本体部14に充填する作業を容易化することができる。
図1に示すように、注出口部15においても、後述する二等分線19を挟んで対向する一対の縁部が熱溶着されている。以下の説明において、対向する一対の縁部を熱溶着することにより形成される、注出口部15における熱溶着部分を、一対の注出口部シール15aと称する。
次に図2を参照して、注出口部15について詳細に説明する。図2は、図1の袋10の注出口部15およびその近傍を拡大して示す正面図である。図2に示すように、注出口部15の一対の注出口部シール15aは、開封予定部18から本体部14へ向かって延びる直線状の一対の第1シール部16と、一対の第1シール部16と本体部14との間に位置する直線状の一対の第2シール部17と、を含んでいる。そして、第1シール部16の内縁16aと第1シール部16の内縁16b、および、第2シール部17の内縁17aと第2シール部17の内縁17bは、直線状に延びている。なお本発明の効果を阻害しない限りにおいて、第1シール部16の内縁16aと第2シール部17の内縁17aとは、円弧状の形状や直線状の形状を有する連結部を介して連結されていてもよく、同様に第1シール部16の内縁16bと第2シール部17の内縁17bとは、円弧状の形状や直線状の形状を有する連結部を介して連結されていてもよい。これら一対の第1シール部16および一対の第2シール部17は、図3に示すように、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αが、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βよりも小さくなるよう、構成されている。すなわち一対の第1シール部16は、一対の第1シール部16の間に形成される液体の流路が、一対の第2シール部17の間に形成される液体の流路よりも細長く延びるように構成されている。言い換えると、一対の第2シール部17は、一対の第2シール部17の間に形成される液体の流路が、一対の第1シール部16の間に形成される液体の流路よりも幅方向に鋭く広がるように構成されている。このように本実施の形態において、注出口部15は、液体の流路の幅の広がり方が異なるように構成された少なくとも2種類のシール部を含んでいる。
これら一対の第1シール部16および一対の第2シール部17のうち、細長く延びる一対の第1シール部16は、ボトル30の口部31に対する、袋10の注出口部15の挿入性を十分に確保するために設けられた部分である。具体的には、一対の第1シール部16は、液体をボトル30へ詰め替える際にボトル30の内部に、より具体的にはボトル30の口部31の内部に完全に侵入するよう構成されている。ここで「ボトル30の口部31の内部に完全に侵入する」とは、図4に示すように、袋10の注出口部15をボトル30の口部31に挿入した際に、一対の第1シール部16の外縁がそれぞれ全域にわたって、ボトル30の口部31の端部32を超えてボトル30内に侵入していることを意味している。なお図4は、開封予定部18に沿って開封された袋10の注出口部15が、注出口部15の二等分線19がボトル30の軸方向に平行になるようにボトル30に挿入されている様子を示す図である。このような一対の第1シール部16が注出口部15に設けられることにより、袋10の使用者は、ボトル30に袋10の注出口部15を差し込む作業の際に、十分な差し込み感を得ることができる。また、ボトル30に挿入された状態の袋10の注出口部15から注出される液体の注出方向を安定に制御することができる。
なお「一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度α」とは、具体的には、図3に示すように、一対の第1シール部16の一方の内縁16aを仮想的に外側(本体部14から遠ざかる側)へ延長した線と、他方の内縁16bを仮想的に外側へ延長した線とがなす角度のことである。同様に、「一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度β」とは、具体的には、図3に示すように、一対の第2シール部17の一方の内縁17aを仮想的に外側へ延長した線と、他方の内縁17bを仮想的に外側へ延長した線とがなす角度のことである。
また一対の第2シール部17は、本体部14から一対の第1シール部16の間の流路に流入する液体の流量を適切に制御するために設けられた部分である。仮に、一対の第1シール部16が直接的に本体部14に接続されている場合、本体部14と第1シール部16の境界で液体の流路の断面積が急激に変化するので、一対の第1シール部16間の流路に液体が過剰に流入し、この結果、本体部14と第1シール部16の境界の周辺で本体部14が膨らみ、注出口部15が閉塞してしまうことが考えられる。ここで本実施の形態によれば、角度α<角度βの条件を満たす一対の第2シール部17を一対の第1シール部16と本体部14との間に設けることにより、本体部14から注出口部15に流入する液体の流路の断面積が急激に変化することを抑制することができる。また、一対の第1シール部16を延長して本体部14に接続させる場合に比べて、液体の注出に要する時間を短くすることができる。
また一対の第2シール部17は、液体をボトル30へ詰め替える際に部分的にボトル30の口部31の内部に侵入することにより、袋10の注出口部15がボトル30の口部31に挿入されている状態を安定に維持する、という役割を果たすこともできる。ここで「部分的にボトル30の口部31の内部に侵入する」とは、図4に示すように、袋10の注出口部15をボトル30の口部31に挿入する際に、一対の第2シール部17の外縁がそれぞれ、ボトル30の口部31の端部32に当接することを意味している。この場合、一対の第2シール部17がボトル30の口部31の端部32から押されることによって一対の第2シール部17が撓むことにより生じる弾性的な反発力に基づいて、袋10の注出口部15の姿勢や位置がボトル30に対してより安定に維持されるようになる。
好ましくは一対の第2シール部17は、図5に示すように、第2シール部17の部分において表面フィルム11と裏面フィルム12との間の間隔が十分に維持されるよう、構成されている。図5は、図4の二等分線19に沿った方向において、液体が注出される際の袋の状態の一例を示す断面図である。図5に示す例においては、第2シール部17の部分において表面フィルム11と裏面フィルム12との間の間隔が十分に維持されることにより、口部31の端部32よりも内側の部分で、一対の第2シール部17の間の流路が漏斗状に広がっている。後述する実施例に示されるように、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βを110°以下、より好ましくは100°以下とすることにより、表面フィルム11と裏面フィルム12との間の間隔を適切に確保することができる。
ところで、ボトル30に袋10の注出口部15を差し込む作業の際の差し込み感は、一対の第1シール部16の長さL1が大きいほど、また一対の第1シール部16の一対の内縁がなす角度αが小さいほど、高くなる。一方、一対の第1シール部16の長さL1が大きくなるほど、若しくは、一対の第1シール部16の一対の内縁がなす角度αが小さくなるほど、一対の第1シール部16の間に形成される流路が液体に及ぼす抵抗が大きくなり、いずれは注出口部15が閉塞してしまうことが考えられる。従って、注出口部15の閉塞を防ぐため、一対の第1シール部16の長さL1が所定の上限値以下に設定され、かつ、一対の第1シール部16の一対の内縁がなす角度αが所定の下限値以上に設定されることが好ましい。なお本実施の形態において、「閉塞」とは、所定の押圧力で袋10の本体部14を押圧した場合であっても、注出口部15内の液体が流動しなくなる状態を意味している。所定の押圧力の値としては、例えば15〜20Nを採用することができる。
本件発明者らが鋭意実験を重ねた結果、後述する実施例によって支持されるように、注出口部15の閉塞を防ぐためには、一対の第1シール部16の長さL1を9mm以下に設定し、一対の第1シール部16の一対の内縁がなす角度αを30°以上に設定することが有効であることを見出した。以下、一対の第1シール部16の長さL1の定義について説明する。
まず、二等分線19について説明する。
はじめに、図2を参照して、注出口部15の幅Wについて説明する。本実施の形態において、注出口部15の幅Wは、開封予定部18が形成されている部分における注出口部15の幅を意味している。
より具体的には、はじめに、開封予定部18と一方の注出口部シール15aの内縁とが交わる点と、開封予定部18と他方の注出口部シール15aの内縁とが交わる点とを結ぶ線分18bを描き、この線分の中点18cを認定する。なお、線分18bが有意な幅を有する場合、中点18cは、幅方向における中心位置を延びる中心線の中点として定義される。
次に、中点18cを通る線分であって、一方の注出口部シール15aと他方の注出口部シール15aとを最短距離で結ぶ線分を描く。図2においては、符号Wが付された矢印として示されている線分が、これに相当する。この線分の長さ、すなわち図2において符号Wが付された矢印の長さが、本実施の形態における注出口部15の幅Wである。
次に、中点18cを通り、かつ符号Wが付された矢印に直交する方向に延びる直線を描く。この直線が、注出方向に沿って注出口部15を二等分する二等分線19である。液体の注出方向は、上述のようにして画定される二等分線19が延びる方向にほぼ平行している。また、注出口部15の一対の注出口部シール15aは、二等分線19を境界として対向している。
本実施の形態において、一対の第1シール部16の長さL1は、二等分線19に沿った方向における一対の第1シール部16の一対の内縁16a,16bの寸法として定義される。具体的には、はじめに図2に示すように、一対の内縁16a,16bの本体部14側の端部を結ぶ直線B1を描き、次に、二等分線19と直線B1との交点16cを認定する。一対の第1シール部16の長さL1は、開封予定部18の中点18cと上述の交点16cとの間の距離である。
また、本件発明者らが鋭意実験を重ねた結果、後述する実施例によって支持されるように、折り曲げなどによっていったん塞がれた注出口部15の流路が容易に復元するようにするためには、一対の第1シール部16の一対の内縁がなす角度αを30°以上に設定することが有効であることを見出した。
(フィルム)
次に、表面フィルム11、裏面フィルム12および底面フィルム13の層構成の一例について、図6を参照して説明する。図6に示すように、フィルム11,12,13は、基材層41と、基材層41上に設けられた熱可塑性樹脂層42と、を含んでいる。図6に示す例においては、基材層41が、各フィルム11,12,13の外面11x、12x,13xを構成しており、熱可塑性樹脂層42が、各フィルム11,12,13の内面11y、12y,13yを構成している。基材層41には、絵柄などの印刷が施されていてもよい。
基材層41を構成する材料としては、例えばPETやナイロンを用いることができる。基材層41によって、外面11x、12x,13xにおける高い印刷適性を確保することができる。また基材層41は、熱溶着時の高い耐熱性を有している。熱可塑性樹脂層42を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いることができる。フィルム11,12,13の厚みは、例えば80〜200μmの範囲内になっている。
なお図示はしないが、フィルム11,12,13は、基材層41と熱可塑性樹脂層42との間に配置される中間層をさらに含んでいてもよい。中間層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性、各種の機械的強度など、必要とされる性能に応じて、適切なものが選択され得る。例えば、中間層として、金属層や、金属または金属酸化物の蒸着層などが設けられ得る。このような中間層を設けることにより、酸素や水蒸気が袋1の内部に進入することを抑制することができる。また中間層として、延伸ナイロンフィルムを設けてもよい。この場合、袋10の耐突き刺し性を高めることができる。
なお、表面フィルム11、裏面フィルム12および底面フィルム13の層構成は、上述したものに限定されないことは言うまでもない。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、袋10を製造する方法について説明する。次に、液体が注出される際に得られる、袋10の作用効果について説明する。
袋の製造方法
図7(a)(b)(c)は、本発明の実施の形態による袋10を製造する方法の一例を示す図である。はじめに図7(a)に示すように、表面フィルム11および裏面フィルム12を対向させるとともに、折り込んだ状態の底面フィルム13を表面フィルム11と裏面フィルム12との間に挿入する。この際、表面フィルム11、裏面フィルム12および底面フィルム13は、熱可塑性樹脂層42で構成されたそれぞれの内面11y,12y,13yが互いに接するよう配置される。
次に、各フィルム11,12,13の縁部を、液体の充填口部となる部分を除いて熱溶着する。これによって、図7(b)に示すように、側部シール22aおよび底部シール23aを形成することができる。またフィルム11,12のうち注出口部15の注出口部シール15aとなる部分を熱溶着する。このとき、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βという上述の条件が満たされるよう、熱溶着を実施する。
次に、図7(b)に示す中間生成物を、作製されるべき袋10の外形に沿って打ち抜く。これによって、一対の第1シール部16および一対の第2シール部17を含む一対の注出口部シール15aを形成することができる。このようにして、図7(c)に示すように、上部21に開口部21bが形成された袋10を作製することができる。
その後、開口部21bを介して液体を本体部14の収容部14sに充填し、次に、上部シール予定部21aに沿って上部21を熱溶着する。これによって、内部に液体が密封された袋10を得ることができる。
本実施の形態によれば、上述のように、一対の注出口部シール15aは、開封予定部18から本体部14へ向かって延びる一対の第1シール部16と、一対の第1シール部16と本体部14との間に位置する一対の第2シール部17と、を含んでいる。一対の第1シール部16および一対の第2シール部17は、二等分線19に沿った方向における第1シール部16の長さをL1とし、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度をαとし、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度をβとする場合、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βが成立するよう、構成されている。また一対の第2シール部17は、液体をボトル30へ詰め替える際に部分的にボトル30の内部に侵入するよう構成されている。この場合、第1シール部16は、注出口部15が閉塞することを防ぎながら、ボトル30の口部31に対する袋10の注出口部15の挿入性を十分に確保するという役割を果たすことができる。また第2シール部17は、液体をボトル30へ詰め替える際に、一対の第1シール部16の間の流路に流入する液体の流量を適切に制御するとともに、袋10の注出口部15がボトル30の口部31に挿入されている状態を安定に維持するという役割を果たすことができる。このため本実施の形態によれば、注出口部15が閉塞することを防ぎながら、液体をボトル30へ詰め替える作業を短時間で容易に実施することができる。また本実施の形態によれば、パイプなどの補助部材を注出口部15の内部に挿入する必要がないので、注出口部15の流路の断面積を広く確保することができる。このため、液体の注出に要する時間を短くすることができる。また、パイプなどの補助部材を表面フィルム11と裏面フィルム12との間に挿入する工程が不要なので、袋10の製造に要する工数を少なくすることができる。
また本実施の形態によれば、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを30°以上にすることにより、注出口部15の流路が折り曲げなどによっていったん塞がれた場合であっても、袋10の本体部14を押圧することなどによって、塞がれている状態から注出口部15の流路を復元させることができる。
また本実施の形態によれば、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βを110°以下にすることにより、液体の注出の際に表面フィルム11と裏面フィルム12との間の間隔を十分に確保することができる。このため、ボトル30に差し込まれた袋10の注出口部15に、漏斗状に広がる部分を形成することができる。このことにより、袋10の注出口部15がボトル30の口部31に挿入されている状態を安定に維持することができる。
変形例
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
上述の本実施の形態においては、複数のフィルムによって本体部14が構成される例を説明した。しかしながら、液体を収容するための収容部14sを有する限りにおいて、本体部14の具体的な形状、構造や作製方法が特に限られることはない。例えば、1枚のフィルムから本体部14が構成されてもよい。
また上述の本実施の形態においては、表面フィルム11および裏面フィルム12が、本体部14および注出口部15の両方に跨って利用される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、注出口部15を構成するフィルムとして、本体部14を構成するフィルムとは別個のフィルムを用いてもよい。
また図示はしないが、注出口部15の保形性を高めるため、注出口部15や注出口部15近傍の部分の本体部14を構成する表面フィルム11や裏面フィルム12に、エンボス加工などが施されていてもよい。
また上述の本実施の形態においては、上部21と側部22との間に設けられた注出口部15の開封予定部18のノッチが、開封予定部18の端部のうち上部21側の端部に設けられる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図12に示すように、注出口部15の開封予定部18のノッチが、開封予定部18の端部のうち側部22側の端部に設けられていてもよい。また図示はしないが、注出口部15の開封予定部18のノッチが、開封予定部18の上部21側の端部および側部22側の端部の両方に設けられていてもよい。
また上述の本実施の形態においては、注出口部シール15aを含む注出口部15が、上部21よりも上方の位置まで延びている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図13に示すように、注出口部シール15aを含む注出口部15は、上部21よりも上方の位置にまでは達しないように構成されていてもよい。あるいは、注出口部15の先端が上部21と同じ位置に構成されていてもよい。なお図13に示す例において、一対の第1シール部16の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度α(図3参照)は42.0°であり、一対の第2シール部17の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度β(図3参照)は80.6°である。また、一対の第1シール部16の長さL1(図2参照)は6.4mmであり、注出口部15の幅W(図2参照)は15.2mmである。なお上述の本実施の形態においては、ハーフカット線などの易開封線18aが円弧状の形状を有する例を示したが、これに限られることはなく、図13に示すように、易開封線18aが直線状の形状を有していてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
一対の第1シール部16の長さL1を様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。このとき、注出口部15の幅Wは15.5mmに設定した。また、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αは42°に設定し、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βは100.4°に設定した。参考のため、異なる長さL1を有する一対の第1シール部16を備えた2種類の注出口部15を図8に示す。図8においては、所定の長さL1を有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が実線で示されており、実線で示す注出口部15よりも大きい長さL1を有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が二点鎖線で示されている。
袋10を構成する表面フィルム11および裏面フィルム12としては、外面側から、延伸ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、直鎖低密度ポリエチレンが順に積層された、厚み0.153mmのものを用いた。ボトル30としては、口部31の内径が25mmのものを用いた。開封予定部18における一対の第1シール部16の幅は、内縁16a側で約8mmであり、内縁16b側で約3mmであった。液体としては、15.4Pa・sの粘性係数を有するユニリーバ・ジャパン製コンディショナーを用いた。
長さL1を3mm〜13mmの間において1mm刻みで変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表1に示す。挿入性については、ボトル30の口部31の端部32を超えてボトル30内に侵入している一対の第1シール部16の外縁の、二等分線19に沿った方向における長さが、5mm以上である場合を○とし、5mm未満である場合を×とした。また注出性については、最大で20Nの押圧力で袋10の本体部14を押圧した場合であっても、注出口部15内の液体が最終的に流動しなくなった場合を×とし、15N以下の押圧力で袋10の本体部14を押圧することにより液体を全て袋から取り出すことができた場合を○とした。
また、長さL1を3mm〜13mmの間において1mm刻みで変化させた場合の、袋10の注出口部15の復元性を評価した。以下、復元性の評価方法について説明する。
はじめに、液体が充填された袋10の、図10に示す符号C1が付された領域を押し潰し、これによって、領域C1において表面フィルム11の内面11yと裏面フィルム12の内面12yとが接するようにした。領域C1は、図10に示すように、一対の第1シール部16の一対の内縁16a,16bの本体部14側の端部を結ぶ直線B1から、一対の第2シール部17の一対の内縁17a,17bの本体部14側の端部を結ぶ直線B2にまで至る領域である。次に、直線B1と直線B2によって挟まれた領域の任意の位置で、注出口部15を折り曲げた。このようにして、本体部14から注出口部15の開封予定部18に至る流路をいったん塞いだ。流路が塞がれている状態にある袋10を側部22側から撮影した写真を、参考として図11(a)に示す。
次に、袋10の本体部14を押圧し、これによって、直線B1と直線B2によって挟まれた領域で表面フィルム11の内面11yと裏面フィルム12の内面12yとの間に液体が流入するかどうかを確認した。すなわち、本体部14から注出口部15の開封予定部18に至る流路が復元するかどうかを評価した。最大で20Nの押圧力で袋10の本体部14を押圧した場合であっても、流路が復元しなかった場合を、復元性×とし、15N以下の押圧力で袋10の本体部14を押圧することにより流路が復元した場合を、復元性○とした。本体部14を押圧することによって注出口部15が膨らみ、これによって注出口部15の流路が復元された状態にある袋10を、側部22側から撮影した写真を、参考として図11(b)に示す。また、復元性の評価結果を、挿入性および注出性の評価結果と併せて表1に示す。
(実施例2)
注出口部15の幅Wを16.8mmに設定し、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを35°に設定したことを除いて、上述の実施例1の場合と同様にして、一対の第1シール部16の長さL1を様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。長さL1を3mm〜11mmの間において1mm刻みで変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表2に示す。
また、上述の実施例1の場合と同様にして、袋10の注出口部15の復元性を評価した。復元性の評価結果を、挿入性および注出性の評価結果と併せて表2に示す。
実施例1,2のとおり、一対の第1シール部16の長さL1を9mm以下とした場合、注出口部15が閉塞することを防ぐことができた。また、ボトル30にする袋10の注出口部15の十分な差し込み感を得るためには、一対の第1シール部16の長さL1を6mm以上にすることが好ましいと言える。
実施例1,2のとおり、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αが42°または35°の場合、袋10の本体部14を押圧することによって、注出口部15の流路を、塞がれている状態から復元させることができた。
(実施例3)
一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。このとき、注出口部15の幅Wは15.5mmに設定した。また、一対の第1シール部16の長さL1は9mmに設定し、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βは100.4°に設定した。その他の条件は、実施例1の場合と同様である。参考のため、異なる角度αを有する一対の第1シール部16を備えた2種類の注出口部15を図9に示す。図9においては、所定の角度αを有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が実線で示されており、実線で示す注出口部15よりも小さい角度αを有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が二点鎖線で示されている。
角度αを25°〜65°の間において変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表3に示す。
また、角度αを25°〜65°の間において変化させて、袋10の注出口部15の復元性を評価した。復元性の評価結果を、挿入性および注出性の評価結果と併せて表3に示す。
(実施例4)
注出口部15の幅Wを16.8mmに設定したしたことを除いて、上述の実施例3の場合と同様にして、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。角度αを0°〜36°の間において変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表4に示す。
また、角度αを0°〜36°の間において変化させて、袋10の注出口部15の復元性を評価した。復元性の評価結果を、挿入性および注出性の評価結果と併せて表4に示す。
(実施例5)
一対の第1シール部16の長さL1を7mmに設定したしたことを除いて、上述の実施例4の場合と同様にして、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。角度αを−10°〜57°の間において変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表5に示す。
また、角度αを−10°〜57°の間において変化させて、袋10の注出口部15の復元性を評価した。復元性の評価結果を、挿入性および注出性の評価結果と併せて表5に示す。
実施例3〜5のとおり、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを30°以上とした場合、注出口部15が閉塞することを防ぐことができた。また、ボトル30にする袋10の注出口部15の十分な差し込み感を得るためには、角度αを40°以下にすることが好ましいと言える。
実施例3〜5のとおり、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを30°以上とした場合、袋10の本体部14を押圧することによって、注出口部15の流路を、塞がれている状態から復元させることができた。
(実施例6)
一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βを様々に変化させて、一対の第2シール部17の間の流路を漏斗状に広がらせるための条件を探索した。このとき、注出口部15の幅Wは15.5mmに設定した。また、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αは42°に設定し、一対の第1シール部16の長さL1は9mmに設定した。
角度βを117.0°、100.4°、80.2°、62.1°、42.1°または19.1°とした場合、角度βが100.4°または80.2°の場合に、ボトル30の口部31に挿入された注出口部15に、漏斗状に広がる部分が形成されていた。
(実施例7)
注出口部15の幅Wを16.8mmに設定し、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを35°に設定し、一対の第1シール部16の長さL1を7mmに設定したことを除いて、上述の実施例1の場合と同様にして、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βを様々に変化させて、一対の第2シール部17の間の流路を漏斗状に広がらせるための条件を探索した。結果、角度βが100.4°、80.2°または62.1°の場合に、ボトル30の口部31に挿入された注出口部15に、漏斗状に広がる部分が形成されていた。
実施例6,7のとおり、ボトル30の口部31に挿入された注出口部15に、漏斗状に広がる部分が形成されるようにするためには、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βが110°以下、より好ましくは100°以下であることが好適であると言える。
10 袋
11 表面フィルム
11x 外面
11y 内面
12 裏面フィルム
12x 外面
12y 内面
14 本体部
14s 収容部
15 注出口部
15a 注出口部シール
16 第1シール部
17 第2シール部
18 開封予定部
18a 易開封線
19 二等分線
21 上部
21a 上部シール予定部
30 ボトル
31 口部
32 端部
41 基材層
42 熱可塑性樹脂層

Claims (3)

  1. ボトルへ詰め替えられる液体を収容する詰め替え袋であって、
    液体が収容される収容部が形成された本体部と、
    前記本体部に接続され、液体をボトルへ詰め替える際に液体が通る注出口部と、を備え、
    前記注出口部は、開封されることによって液体が注出される注出口となる開封予定部と、注出方向に沿って前記注出口部を二等分する二等分線を境界として対向する一対の注出口部シールと、を有し、
    前記一対の注出口部シールは、前記開封予定部から前記本体部へ向かって延びる一対の第1シール部と、前記一対の第1シール部と前記本体部との間に位置する一対の第2シール部と、を含み、
    前記二等分線に沿った方向における前記第1シール部の長さをL1とし、前記一対の第1シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をαとし、前記一対の第2シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をβとする場合、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βが成立している、詰め替え袋。
  2. 前記注出口部は、前記本体部の上部と側部との間に位置しており、
    前記角度βは110°以下になっている、請求項1に記載の詰め替え袋。
  3. 前記長さL1は5mm以上になっている、請求項1または2に記載の詰め替え袋。
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