JP6774656B2 - 袋 - Google Patents
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Description
図1は、本実施の形態による詰め替え袋10全体を示す正面図である。袋10は、ボトルへ詰め替えられる液体を収容するよう構成されたものである。袋10は、後述するように、表面を構成する表面フィルム11と、裏面を構成する裏面フィルム12と、必要に応じて用いられる底面フィルム13とを熱溶着することによって構成されている。なお以下の説明および図面において、袋10とは、特に断らない限り、液体が収容される前の袋のことである。また特に断らない限り、袋10を構成する表面フィルム11および裏面フィルム12は互いに対称的な形状を有している。すなわち、袋10の表面側の構成要素と裏面側の構成要素とは略同一になっている。従って、以下の説明においては、主に表面側の形状について説明し、裏面側の形状の説明を省略する。
本体部14は、底部シール23aによって封止された底部23と、側部シール22aによって封止された一対の側部22と、上部21と、を備えている。上部21は、袋10に液体が充填される際に開口される開口部21bとなっている。袋10に液体が充填された後、上部21は、熱溶着などによって封止される。図1において、液体が充填された後に熱溶着される部分が上部シール予定部として符号21aで示されている。本実施の形態において、注出口部15は、本体部14の上部21と側部22との間に位置している。
次に注出口部15について説明する。注出口部15は、液体がボトルへ詰め替えられる際に液体が注出される注出方向に沿って延びるよう構成されている。このような注出口部15を設けることにより、袋10から注出される際の液体の流れを整えることができ、これによって、液体の詰め替え作業を容易化することができる。なお本実施の形態においては、注出口部15が延びる方向が、本体部14の上部21および側部22が延びる方向のいずれに対しても傾斜している例が示されているが、これに限られることはない。例えば、注出口部15が延びる方向が、本体部14の上部21または側部22が延びる方向に平行になっていてもよい。
はじめに、図2を参照して、注出口部15の幅Wについて説明する。本実施の形態において、注出口部15の幅Wは、開封予定部18が形成されている部分における注出口部15の幅を意味している。
より具体的には、はじめに、開封予定部18と一方の注出口部シール15aの内縁とが交わる点と、開封予定部18と他方の注出口部シール15aの内縁とが交わる点とを結ぶ線分18bを描き、この線分の中点18cを認定する。なお、線分18bが有意な幅を有する場合、中点18cは、幅方向における中心位置を延びる中心線の中点として定義される。
次に、中点18cを通る線分であって、一方の注出口部シール15aと他方の注出口部シール15aとを最短距離で結ぶ線分を描く。図2においては、符号Wが付された矢印として示されている線分が、これに相当する。この線分の長さ、すなわち図2において符号Wが付された矢印の長さが、本実施の形態における注出口部15の幅Wである。
次に、中点18cを通り、かつ符号Wが付された矢印に直交する方向に延びる直線を描く。この直線が、注出方向に沿って注出口部15を二等分する二等分線19である。液体の注出方向は、上述のようにして画定される二等分線19が延びる方向にほぼ平行している。また、注出口部15の一対の注出口部シール15aは、二等分線19を境界として対向している。
次に、表面フィルム11、裏面フィルム12および底面フィルム13の層構成の一例について、図6を参照して説明する。図6に示すように、フィルム11,12,13は、基材層41と、基材層41上に設けられた熱可塑性樹脂層42と、を含んでいる。図6に示す例においては、基材層41が、各フィルム11,12,13の外面11x、12x,13xを構成しており、熱可塑性樹脂層42が、各フィルム11,12,13の内面11y、12y,13yを構成している。基材層41には、絵柄などの印刷が施されていてもよい。
図7(a)(b)(c)は、本発明の実施の形態による袋10を製造する方法の一例を示す図である。はじめに図7(a)に示すように、表面フィルム11および裏面フィルム12を対向させるとともに、折り込んだ状態の底面フィルム13を表面フィルム11と裏面フィルム12との間に挿入する。この際、表面フィルム11、裏面フィルム12および底面フィルム13は、熱可塑性樹脂層42で構成されたそれぞれの内面11y,12y,13yが互いに接するよう配置される。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
一対の第1シール部16の長さL1を様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。このとき、注出口部15の幅Wは15.5mmに設定した。また、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αは42°に設定し、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βは100.4°に設定した。参考のため、異なる長さL1を有する一対の第1シール部16を備えた2種類の注出口部15を図8に示す。図8においては、所定の長さL1を有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が実線で示されており、実線で示す注出口部15よりも大きい長さL1を有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が二点鎖線で示されている。
はじめに、液体が充填された袋10の、図10に示す符号C1が付された領域を押し潰し、これによって、領域C1において表面フィルム11の内面11yと裏面フィルム12の内面12yとが接するようにした。領域C1は、図10に示すように、一対の第1シール部16の一対の内縁16a,16bの本体部14側の端部を結ぶ直線B1から、一対の第2シール部17の一対の内縁17a,17bの本体部14側の端部を結ぶ直線B2にまで至る領域である。次に、直線B1と直線B2によって挟まれた領域の任意の位置で、注出口部15を折り曲げた。このようにして、本体部14から注出口部15の開封予定部18に至る流路をいったん塞いだ。流路が塞がれている状態にある袋10を側部22側から撮影した写真を、参考として図11(a)に示す。
次に、袋10の本体部14を押圧し、これによって、直線B1と直線B2によって挟まれた領域で表面フィルム11の内面11yと裏面フィルム12の内面12yとの間に液体が流入するかどうかを確認した。すなわち、本体部14から注出口部15の開封予定部18に至る流路が復元するかどうかを評価した。最大で20Nの押圧力で袋10の本体部14を押圧した場合であっても、流路が復元しなかった場合を、復元性×とし、15N以下の押圧力で袋10の本体部14を押圧することにより流路が復元した場合を、復元性○とした。本体部14を押圧することによって注出口部15が膨らみ、これによって注出口部15の流路が復元された状態にある袋10を、側部22側から撮影した写真を、参考として図11(b)に示す。また、復元性の評価結果を、挿入性および注出性の評価結果と併せて表1に示す。
注出口部15の幅Wを16.8mmに設定し、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを35°に設定したことを除いて、上述の実施例1の場合と同様にして、一対の第1シール部16の長さL1を様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。長さL1を3mm〜11mmの間において1mm刻みで変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表2に示す。
一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。このとき、注出口部15の幅Wは15.5mmに設定した。また、一対の第1シール部16の長さL1は9mmに設定し、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βは100.4°に設定した。その他の条件は、実施例1の場合と同様である。参考のため、異なる角度αを有する一対の第1シール部16を備えた2種類の注出口部15を図9に示す。図9においては、所定の角度αを有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が実線で示されており、実線で示す注出口部15よりも小さい角度αを有する一対の第1シール部16を備えた注出口部15が二点鎖線で示されている。
注出口部15の幅Wを16.8mmに設定したしたことを除いて、上述の実施例3の場合と同様にして、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。角度αを0°〜36°の間において変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表4に示す。
一対の第1シール部16の長さL1を7mmに設定したしたことを除いて、上述の実施例4の場合と同様にして、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを様々に変化させて、ボトル30への袋10の挿入性および袋10からの液体の注出性を評価した。角度αを−10°〜57°の間において変化させた場合の、挿入性および注出性の評価結果を表5に示す。
一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βを様々に変化させて、一対の第2シール部17の間の流路を漏斗状に広がらせるための条件を探索した。このとき、注出口部15の幅Wは15.5mmに設定した。また、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αは42°に設定し、一対の第1シール部16の長さL1は9mmに設定した。
注出口部15の幅Wを16.8mmに設定し、一対の第1シール部16の一方の内縁16aと他方の内縁16bとがなす角度αを35°に設定し、一対の第1シール部16の長さL1を7mmに設定したことを除いて、上述の実施例1の場合と同様にして、一対の第2シール部17の一方の内縁17aと他方の内縁17bとがなす角度βを様々に変化させて、一対の第2シール部17の間の流路を漏斗状に広がらせるための条件を探索した。結果、角度βが100.4°、80.2°または62.1°の場合に、ボトル30の口部31に挿入された注出口部15に、漏斗状に広がる部分が形成されていた。
11 表面フィルム
11x 外面
11y 内面
12 裏面フィルム
12x 外面
12y 内面
14 本体部
14s 収容部
15 注出口部
15a 注出口部シール
16 第1シール部
17 第2シール部
18 開封予定部
18a 易開封線
19 二等分線
21 上部
21a 上部シール予定部
30 ボトル
31 口部
32 端部
41 基材層
42 熱可塑性樹脂層
Claims (3)
- ボトルへ詰め替えられる液体を収容する詰め替え袋であって、
液体が収容される収容部が形成された本体部と、
前記本体部に接続され、液体をボトルへ詰め替える際に液体が通る注出口部と、を備え、
前記注出口部は、開封されることによって液体が注出される注出口となる開封予定部と、注出方向に沿って前記注出口部を二等分する二等分線を境界として対向する一対の注出口部シールと、を有し、
前記一対の注出口部シールは、前記開封予定部から前記本体部へ向かって延びる一対の第1シール部と、前記一対の第1シール部と前記本体部との間に位置する一対の第2シール部と、を含み、
前記二等分線に沿った方向における前記第1シール部の長さをL1とし、前記一対の第1シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をαとし、前記一対の第2シール部の一方の内縁と他方の内縁とがなす角度をβとする場合、長さL1≦9mm、角度α≧30°かつ角度α<角度βが成立している、詰め替え袋。 - 前記注出口部は、前記本体部の上部と側部との間に位置しており、
前記角度βは110°以下になっている、請求項1に記載の詰め替え袋。 - 前記長さL1は5mm以上になっている、請求項1または2に記載の詰め替え袋。
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