JP2019173035A - ハイブリッド蛍光体の製造方法及びハイブリッド蛍光体 - Google Patents

ハイブリッド蛍光体の製造方法及びハイブリッド蛍光体 Download PDF

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Abstract

【課題】目標の色調を維持し、温度特性を改善したハイブリッド蛍光体の製造方法を提供する。
【解決手段】(A)LuAG:Ce蛍光体粒子を準備する工程、(B)LuAG:Ce蛍光体粒子を溶液に分散させる工程、(C)Y、Gd及びTbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第1の金属塩と、Al及び/又はGaを含む第2の金属塩と、Ceを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備する工程、(D)LuAG:Ce蛍光体粒子を分散させた溶液に、(C)工程で得られた溶液を混合し、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面にYAG:Ce系蛍光体前駆体を付着させてハイブリッド蛍光体前駆体を形成する工程、(E)ハイブリッド蛍光体前駆体を固液分離する工程、(F)ハイブリッド蛍光体前駆体を焼成して、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面がYAG:Ce系蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る工程を含む、ハイブリッド蛍光体の製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、ハイブリッド蛍光体の製造方法及びハイブリッド蛍光体に関する。
発光ダイオード(Light emitting diode:LED)は、窒化ガリウム(GaN)のような金属化合物から生産される半導体発光素子であり、この半導体発光素子と蛍光体とを組み合わせて白色や電球色、橙色等に発光する発光装置が開発されている。青色を発光する発光素子と、黄色等を発光する蛍光体とを用いる方式の発光装置は、一般照明、車載照明、ディスプレイ、液晶用バックライト等の幅広い分野で利用されている。
発光素子から青色光を受けて励起されることにより、黄色光を発光する蛍光体として、ガーネット構造を有するYAl12:Ce(YAG:Yttrium Aluminium Garnet)が用いられている。このようなYAG蛍光体として、湿式化学法及び反復焼成によって形成される金属、遷移金属又は半金属の酸化物で被覆されたYAG蛍光体粒子が提案されている(特許文献1、2)。また、ガーネット構造を有する蛍光体として、蛍光体表面の屈折率を変換させ、SiO、TiO、Al、ZnO、ZrO、Y等の酸化物の粒子又はこれらの酸化物のコーティングを有する蛍光体が開示されている(特許文献3)。
特表2011−503266号公報 特表2012−505266号公報 特許第5313173号公報
YAG蛍光体は、蛍光体の温度が上昇すると輝度が低下し、温度消光が大きいという問題があり、YAG蛍光体の温度特性を改善することが求められていた。
そこで、本発明は、目標の色調を維持するとともに、温度の上昇による輝度の低下を抑制(以下、「温度特性を改善」などともいう。)したハイブリッド蛍光体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための具体的手段は以下の通りであり、本発明は以下の態様を包含する。
本発明の第一の態様は、
(A)LuAl12:Ce(以下、「LuAG:Ce」ともいう。)蛍光体粒子を準備する工程、
(B)LuAl12:Ce蛍光体粒子を溶液に分散させる工程、
(C)イットリウム、ガドリニウム及びテルビウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第1の金属塩と、アルミニウム及び/又はガリウムを含む第2の金属塩と、セリウムを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備する工程、
(D)(B)工程で得られたLuAl12:Ce蛍光体粒子を分散させた溶液に、(C)工程で得られた溶液を混合し、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面に(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce(以下、「YAG:Ce系」ともいう。)蛍光体前駆体を付着させてハイブリッド蛍光体前駆体を形成する工程、
(E)ハイブリッド蛍光体前駆体を固液分離する工程、
(F)ハイブリッド蛍光体前駆体を、焼成してLuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る工程を含む、ハイブリッド蛍光体の製造方法である。
本発明の第二の態様は、LuAl12:Ce蛍光体粒子が(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce(以下、「YAG:Ce」ともいう。)蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体であり、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.370〜0.400の範囲にあり、y値が0.550〜0.580の範囲にある、ハイブリッド蛍光体である。
本発明の第三の態様は、LuAl12:Ce蛍光体粒子がTbAl12:Ce(以下、「TAG:Ce」ともいう。)蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体であり、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.400〜0.470の範囲にあり、y値が0.510〜0.550の範囲にある、ハイブリッド蛍光体である。
本発明によれば、目標の色調を維持するとともに、温度特性を改善したハイブリッド蛍光体の製造方法及びハイブリッド蛍光体を提供することができる。
実施例1に係り、(a)は、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面にYAG:Ce系蛍光体前駆体を付着させたハイブリッド蛍光体前駆体のSEM写真であり、(b)は、(a)の一部を拡大したSEM写真である。 実施例1に係り、(a)は、図2に示すハイブリッド蛍光体前駆体を焼成して得たハイブリッド蛍光体のSEM写真であり、(b)は、(a)の一部を拡大したSEM写真である。 実施例1に係り、(a)は、ハイブリッド蛍光体の断面を示すSEM写真であり、(b)は、(a)の一部を拡大したSEM写真である。 実施例1〜4及び比較例1〜2の各蛍光体の相対発光輝度(%)と温度(℃)の関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るハイブリッド蛍光体の製造方法及びハイブリッド蛍光体を実施の形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための、ハイブリッド蛍光体の製造方法及びハイブリッド蛍光体を例示するものであって、本発明は、以下のものに限定されない。
なお、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。さらに組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<ハイブリッド蛍光体の製造方法>
本発明の第一の態様によるハイブリッド蛍光体の製造方法は、以下の工程(A)〜(F)を含む。
(A)LuAl12:Ce蛍光体粒子を準備する工程、
(B)LuAl12:Ce蛍光体粒子を溶液に分散させる工程、
(C)イットリウム、ガドリニウム及びテルビウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第1の金属塩と、アルミニウム及び/又はガリウムを含む第2の金属塩と、セリウムを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備する工程、
(D)(B)工程で得られたLuAl12:Ce蛍光体粒子を分散させた溶液に、(C)工程で得られた溶液を混合し、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面に(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce蛍光体前駆体を付着させたハイブリッド蛍光体前駆体を形成する工程、
(E)ハイブリッド蛍光体前駆体を固液分離する工程、
(F)ハイブリッド蛍光体前駆体を、焼成してLuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る工程。
〔(A)工程〕
(A)工程は、LuAl12:Ce蛍光体粒子を準備する工程である。LuAG:Ce蛍光体粒子は、LuAl12:Ceの組成で表されるセリウムで賦活されたルテチウムアルミニウムガーネットタイプの蛍光体粒子であり、Ceの賦活の量は限定されない。
LuAG:Ce蛍光体粒子は、特に限定されないが、平均粒径が5〜25μmであるものが好ましく、7〜20μmであるものがより好ましい。蛍光体粒子の平均粒径は、体積平均粒径であり、レーザー回折式粒度分布測定装置(MALVERN社製MASTER SIZER 3000)により測定される粒径(メジアン径)である。
[(A)工程:原料混合物]
まず、LuAl12:Ceで示される組成の構成元素を含む酸化物、又は高温で容易に酸化物になる化合物を原料として準備し、化学量論比を考慮しながらそれらを秤量する。あるいは、化学量論比を考慮しながら、上述した組成の構成元素を含む化合物を秤量した後、酸に溶解し、その溶解液を例えばシュウ酸で共沈させて共沈物を得る。その共沈物を焼成して得た酸化物と、必要に応じて他の原料、例えば酸化アルミニウム又はガリウムを秤量して、それらの原料を、後述する混合機を用いて湿式又は乾式で混合する。
ルテチウム(Lu)、アルミニウム(Al)、セリウム(Ce)の元素を含む酸化物、又は高温で容易に酸化物となる化合物としては、上記元素を含む酸化物、水酸化物、シュウ酸塩、炭酸塩、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等が挙げられる。酸化物としては、酸化ルテチウム(Lu)、酸化アルミニウム(Al)酸化セリウム(CeO)等が挙げられる。
混合機は、工業的に通常用いられているボールミル、振動ミル、ロールミル、ジェットミル等を用いることができる。さらに必要に応じて、粉砕機を用いて粉砕することで比表面積を大きくすることもできる。また、粉末の比表面積を一定の範囲とするため、これも必要に応じて、工業的に通常用いられる沈降槽、ハイドロサイクロン、遠心分離機等の湿式分離機、サイクロン、エアセパレータ等の乾式分離機を用いて分級することもできる。
原料混合物は、フラックスを含んでいてもよい。原料にフラックスを添加することにより、固相反応を促進させて均一な大きさの粒子を得ることができる。フラックスを含有する時期は、特に限定されないが、目的の組成となるように各原料を混合した後、フラックスを添加する形態で原料混合物に含有させることが好ましい。
フラックスとしては、アルカリ土類ハロゲン化物、ホウ素化合物等が挙げられる。
アルカリ土類ハロゲン化物として、フッ化物、塩化物、臭化物等が挙げられる。中でも、フッ化物が好ましく、フッ化バリウム(BaF)、フッ化ストロンチウム(SrF)等が挙げられる。フッ化物の中でも、フッ化バリウム(BaF)が好ましい。
ホウ素化合物としては、酸化ホウ素(B)、ホウ酸(HBO)等が挙げられる。フラックスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
原料混合物は、熱処理することによりLuAl12:Ceの組成を有する焼成物が得られる。原料混合物は、炭化ケイ素(SiC)、石英、アルミナ(Al)、窒化ホウ素(BN)等の坩堝に投入し、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気、水素を含む還元性雰囲気、又は大気中の酸化性雰囲気にて焼成を行なう。熱処理は、例えば、ガス加圧電気炉等を使用することができる。熱処理温度は、好ましくは1000℃以上2100℃以下の範囲で行なうことができ、より好ましくは1200℃以上2000℃以下であり、さら好ましくは1300℃以上1800℃以下であり、よりさらに好ましくは1400℃以上1600℃以下である。
熱処理時間は、昇温速度や焼成時間、焼成雰囲気等によって異なるが、好ましくは1時間以上、より好ましくは2時間以上、さらに好ましくは3時間以上であり、好ましくは20時間以下、より好ましくは18時間以下、さらに好ましくは15時間以下である。
得られた焼成物は、湿式ふるい工程を行い、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを経て、所望の平均粒径を有するLuAl12:Ce蛍光体粒子を得ることができる。
〔(B)工程〕
(B)工程は、LuAl12:Ce蛍光体粒子を溶液に分散させる。
溶液は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の炭酸塩を含有する溶液であることが好ましい。中でも、炭酸水素アンモニウム又は炭酸アンモニウムが好ましい。溶液は、炭酸水素アンモニウムを含む溶液又は炭酸アンモニウムを含む溶液を用いることが好ましい。
溶液は、少なくとも水を含み、蛍光体の材料と反応を起こさない極性溶媒、例えば、アセトンやアルコール(エタノール、メタノール)を含んでいてもよい。
溶液中の炭酸水素アンモニウム又は炭酸アンモニウムの濃度は、特に限定されないが、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%、さらに好ましくは8〜20質量%である。LuAG:Ce蛍光体粒子を分散させる溶液の量は特に限定されないが、LuAG:Ce蛍光体粒子の質量に対して、5〜10倍の質量の溶液に蛍光体粒子を分散させることが好ましい。
沈殿剤として用いる炭酸水素アンモニウム又は炭酸アンモニウムの濃度が上記範囲であると、蛍光体粒子を溶液中に略均一に分散させることができ、共沈法により後述する蛍光体被膜前駆体を蛍光体粒子の表面のほぼ全域に付着させることができる。
〔(C)工程〕
(C)工程は、イットリウム、ガドリニウム及びテルビウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第1の金属塩と、アルミニウム及び/又はガリウムを含む第2の金属塩と、セリウムを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備する工程である。
第1の金属塩、第2の金属塩及び第3の金属塩としては、硝酸塩、硫酸塩及び塩化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩を用いることが好ましい。
イットリウム(Y)元素を含む金属塩としては、硝酸イットリウム(Y(NO)、硫酸イットリウム(Y(SO)、塩化イットリウム(YCl)等が挙げられる。これらのイットリウム原子を含む金属塩は水和物の形態であってもよい。中でも、水への溶解度の高い硝酸イットリウム(Y(NO)が好ましい。
ガドリニウム(Gd)元素を含む金属塩としては、硝酸ガドリニウム(Gd(NO)、硫酸ガドリニウム(Gd(SO)、塩化ガドリニウム(GdCl)等が挙げられる。これらのガドリニウム原子を含む金属塩は水和物の形態であってもよい。中でも、水への溶解度の高い硝酸ガドリニウム(Gd(NO)が好ましい。
テルビウム(Tb)元素を含む金属塩としては、硝酸テルビウム(Tb(NO)、硫酸テルビウム(Tb(SO)、塩化テルビウム(TbCl)等が挙げられる。これらのテルビウム原子を含む金属塩は水和物の形態であってもよい。中でも、水への溶解度の高い硝酸テルビウム(Tb(NO)が好ましい。
第1の金属塩は、イットリウム、ガドリニウム及びテルビウムからなる群より選択される少なくとも1種の原子を含み、水に溶解する金属塩であれば、硝酸塩、硫酸塩、塩化物に限定されず、例えば臭素酸ガドリニウム(Gd(BrO)、臭素酸テルビウム(Tb(BrO)のように臭素酸塩を用いることもできる。
第1の金属塩は、LuAG:Ce蛍光体粒子を被覆する蛍光体の組成となるように、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルミニウムを含む金属塩として、硝酸アルミニウム(Al(NO)、硫酸アルミニウム(Al(SO)、塩化アルミニウム(AlCl)が挙げられる。これらのアルミニウムを含む金属塩は水和物の形態であってもよい。
ガリウムを含む金属塩として、硝酸ガリウム(Ga(NO)、硫酸ガリウム(Ga(SO)、塩化ガリウム(GaCl)が挙げられる。これらのガリウムを含む金属塩は水和物の形態であってもよい。
第2の金属塩は、LuAG:Ce蛍光体粒子を被覆する蛍光体の組成となるように、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
第3の金属塩である、セリウムを含む金属塩として、具体的には、硝酸セリウム(Ce(NO)、硫酸セリウム(Ce(SO)、塩化セリウム(CeCl)が挙げられる。これらのセリウムを含む金属塩は水和物の形態であってもよい。
(C)工程において、セリウムで賦活されたイットリウムアルミニウムガーネットタイプの蛍光体前駆体を形成するために、(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ceで表される組成の構成元素を含む各金属塩を準備し、化学量論比を考慮しながら、それらを秤量し、水中に秤量した各金属塩を溶解して、各金属塩を含む溶液を準備することができる。
〔(D)工程〕
(D)工程は、(B)工程で得られたLuAG:Ce蛍光体粒子を分散させた水溶液に、(C)工程で得られた溶液を供給し、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面にYAG:Ce系蛍光体前駆体を付着させてハイブリッド蛍光体前駆体を形成する工程である。具体的には、(B)工程で得られたLuAG:Ce蛍光体粒子を分散させた溶液を撹拌しつつ、(C)工程で準備した溶液を滴下し、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面に、LuAG:Ce蛍光体粒子よりも粒子径の小さい粒子状のYAG:Ce系蛍光体前駆体を晶析により付着させた沈殿物を得ることができる。
沈殿剤として炭酸塩を含有する溶液を用いた湿式の共沈法を用いることにより、これらの沈殿剤を含む溶液中にLuAG:Ce蛍光体粒子を均一に分散させ、さらに第1の金属塩、第2の金属塩及び第3の金属塩を含む溶液を供給することにより、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面全体にYAG:Ce系蛍光体前駆体を付着させて、ハイブリッド蛍光体前駆体を形成することができる。
YAG:Ce系蛍光体前駆体を形成するための溶液中の第1の金属塩、第2の金属塩及び第3の金属塩の合計の含有量は、金属塩の形態によって異なるが、(B)工程における溶液中に分散されたLuAG:Ce蛍光体粒子100質量部に対して、YAG:Ce系蛍光体が1〜25質量部付着するように、第1の金属塩、第2の金属塩及び第3の金属塩が含まれていることが好ましい。
〔(E)工程〕
(E)工程は、(D)工程で得られたハイブリッド蛍光体前駆体を固液分離する工程である。具体的には、(D)工程で得られたハイブリッド蛍光体前駆体の沈殿物を濾別により脱水、乾燥し、乾式ふるいを経て、所望の平均粒径を有するハイブリッド蛍光体前駆体を得ることができる。
〔(F)工程〕
(F)工程は、(E)工程で得られたハイブリッド蛍光体前駆体を焼成して、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る工程である。YAG:Ce系蛍光体は、(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ceの組成で表されるセリウムで賦活されたイットリウムアルミニウムガーネットタイプの蛍光体粒子であり、Ceの賦活の量は限定されない。
(F)工程において、焼成はハイブリッド蛍光体前駆体とフラックスを混合する工程を含んでいることが好ましい。
フラックスとしては、酸化物、ハロゲン化物等を用いることができ、ハロゲン化物の中でもフッ化物が好ましい。ハロゲン化物には、希土類、アルカリ土類、アルカリ金属、アンモニウムのハロゲン化物を用いることができ、ハロゲン化アンモニウムが好ましい。
ハロゲン化アンモニウムとして、フッ化アンモニウム(NHF)、塩化アンモニウム(NHCl)等が挙げられる。中でも、フッ化アンモニウム(NHF)が好ましい。
フラックスを添加することによって、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面に付着した蛍光体前駆体の反応がより促進され、固相反応が均一に進行するため、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面のほぼ全体を覆う被膜状にYAG:Ce系蛍光体を形成することができる。LuAG:Ce蛍光体粒子の表面を覆うYAG:Ce系蛍光体の厚さは均一である必要はなく、不均一であってもよい。また、YAG:Ce系蛍光体は、LuAG:Ce蛍光体粒子のほぼ全体を覆うことが好ましいが、所望の色調を有するものであれば、LuAG:Ce蛍光体粒子の一部にYAG:Ce系蛍光体で覆われていない部分があってもよい。
ハイブリッド蛍光体前駆体は、炭化ケイ素(SiC)、石英、アルミナ(Al)、窒化ホウ素(BN)等の坩堝に投入し、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気、水素を含む還元性雰囲気、又は大気中の酸化性雰囲気にて焼成を行なう。好ましくは、還元性雰囲気で焼成を行なう。
焼成温度は、好ましくは1000℃以上2100℃以下の範囲で行なうことができ、より好ましくは1200℃以上2000℃以下であり、さら好ましくは1300℃以上1800℃以下であり、よりさらに好ましくは1400℃以上1600℃以下である。
熱処理時間は、昇温速度や焼成時間、焼成雰囲気等によって異なるが、好ましくは1時間以上、より好ましくは2時間以上、さらに好ましくは3時間以上であり、好ましくは20時間以下、より好ましくは18時間以下、さらに好ましくは15時間以下である。
〔(G)工程:後処理工程〕
ハイブリッド蛍光体の製造方法は、焼成後のハイブリッド蛍光体を湿式分散し、湿式ふるい、脱水、乾燥、乾式ふるいを経て所望の平均粒径を有するハイブリッド蛍光体を得る後処理工程を含んでもよい。
焼成後のハイブリッド蛍光体は、非水有機溶媒又は水性溶媒中に分散させ、分散させた焼成物をふるい上において、ふるいを介して種々の振動を加えながら溶媒流を流して、焼成物をメッシュ通過させて湿式ふるいを行い、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを経て、所望の平均粒径を有するLuAG:Ce蛍光体粒子の表面がYAG:Ce系蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得ることができる。
焼成後のハイブリッド蛍光体を水性媒体中に分散させることによって、フラックスの焼成残留分等の不純物や原料の未反応成分を除くことができる。湿式分散には、アルミナボールやジルコニアボール等の分散媒を用いてもよい。
本発明のハイブリッド蛍光体の製造方法において、後処理工程(G)を経た後、得られたハイブリッド蛍光体を炭酸水素アンモニウムを含む溶液又は炭酸アンモニウムを含む溶液に分散させて、(D)〜(G)工程を繰り返し行なうことにより、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面のYAG:Ce系蛍光体の被膜の付着量を増大させ、所望の色調を有するハイブリッド蛍光体を得てもよい。
<ハイブリッド蛍光体>
本発明の第二の態様において、ハイブリッド蛍光体は、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたものである。
本発明の第三の態様において、ハイブリッド蛍光体は、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面がTbAl12:Ce蛍光体で被覆されたものである。
一般に、LuAG:Ce蛍光体は、YAG:Ce蛍光体やTAG:Ce蛍光体に比較して、温度特性には優れるが、色調が異なる。そこで、本発明のハイブリッド蛍光体は、YAG:Ce蛍光体やTAG:Ce蛍光体の色調を得ることを前提に、比較的大きな体積となりやすい内側に温度特性に優れるLuAG:Ce蛍光体粒子を用い、その表面をYAG:Ce蛍光体やTAG:Ce蛍光体で被覆している。これにより、内側にあるLuAG:Ce蛍光体に起因して、全体として温度特性に優れたハイブリッド蛍光体とすることができる。また、LuAG:Ce蛍光体の表面をYAG:Ce蛍光体やTAG:Ce蛍光体で被覆しているので、色調も単体のLuAG:Ce蛍光体を用いる場合に比較して、YAG:Ce蛍光体やTAG:Ce蛍光体に近づけることができる。さらに、LuAG:Ce蛍光体粒子にも励起源からの光が到達して発光するため、一定の光出力を維持することもできる。
ハイブリッド蛍光体は、平均粒径が、好ましくは5.1〜35μmであり、より好ましくは5.2〜30μmである。ハイブリッド蛍光体の平均粒径は、体積平均粒径であり、レーザー回折式粒度分布測定装置(MALVERN社製MASTER SIZER 3000)により測定される粒径(メジアン径)である。
ハイブリッド蛍光体は、所望の色調を有するものであれば、ハイブリッド蛍光体中のYAG:Ce系蛍光体の含有量は特に制限されないが、YAG:Ce系蛍光体の含有量は、ハイブリッド蛍光体中、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは1〜18質量%、さらに好ましくは1〜15質量%である。
ハイブリッド蛍光体中、YAG:Ce系蛍光体の含有量が1〜20質量%であると、目標の色調を維持できるとともに、温度特性に優れたハイブリッド蛍光体を提供することができる。
ハイブリッド蛍光体のLuAG:Ce蛍光体粒子の表面を被覆したYAG:Ce系蛍光体の厚さは、所望の色調を有するものであれば特に制限されないが、LuAG:Ce蛍光体粒子の平均直径の0.1〜45%程度の厚さであることが好ましい。YAG:Ce系蛍光体の厚さは、LuAG:Ce蛍光体粒子の平均直径に対して、より好ましくは0.2〜40%、さらに好ましくは0.3〜35%、よりさらに好ましくは0.4〜30%の厚さである。
すなわちLuAG:Ce蛍光体粒子の平均粒径(直径)に対するYAG:Ce系蛍光体の厚さの比(YAG:Ce系蛍光体被膜の厚さ/LuAG:Ce蛍光体粒子の平均粒径)が、好ましくは0.001〜0.45、より好ましくは0.002〜0.40、さらに好ましくは0.003〜0.35、よりさらに好ましくは0.004〜0.30である。
ハイブリッド蛍光体の蛍光体被膜は、ハイブリッド蛍光体が所望の色調を有するものであれば、YAG:Ce系蛍光体の厚さがほぼ均一の厚さである必要はなく、YAG:Ce系蛍光体の厚さにばらつきがあってもよい。例えば、LuAG蛍光体粒子の表面を被覆したYAG:Ce系蛍光体の被膜の厚さの一部がLuAG:Ce蛍光体粒子の平均直径の45%程度の厚さであり、YAG:Ce系蛍光体の被膜の厚さの他の一部がLuAG:Ce蛍光体粒子の平均直径の0.1%程度の厚さであってもよい。また、ハイブリッド蛍光体は、所望の色調を有するものであれば、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面の一部にYAG:Ce系蛍光体が被覆されていない部分があってもよい。
本発明の第二の態様のハイブリッド蛍光体は、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたものであり、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.370〜0.400の範囲にあり、y値が0.550〜0.580の範囲にあることが好ましい。また、ハイブリッド蛍光体は、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.375〜0.395の範囲にあり、y値が0.555〜0.575の範囲にあることがより好ましい。ハイブリッド蛍光体のCIE色度座標上のx値及びy値が上記範囲であると、目標とする色調を得ることができる。
本発明の第三の態様のハイブリッド蛍光体は、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面がTbAl12:Ce蛍光体で被覆されたものであり、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.400〜0.470の範囲にあり、y値が0.510〜0.550の範囲にあることが好ましい。また、ハイブリッド蛍光体は、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.405〜0.465の範囲にあり、y値が0.515〜0.545の範囲にあることがより好ましい。ハイブリッド蛍光体のCIE色度座標上のx値及びy値が上記範囲であると、目標の色調を得ることができる。
本発明のハイブリッド蛍光体は、波長変換部材の構成要素として、ハイブリッド蛍光体と、励起光源とを備える発光装置に用いることができる。励起光源は、490nm以下の光を発する光源であることが好ましく、より好ましくは380nm〜485nmの波長範囲の光を発する光源である。発光装置は、必要に応じて、その他の構成部材を含んでいてもよい。
ハイブリッド蛍光体を用いる発光装置は、他の蛍光体を含んでいてもよい。本発明のハイブリッド蛍光体は、励起源から490nm以下の光を照射された場合には、緑色から黄緑色の蛍光を発する。他の蛍光体は、励起源から490nm以下の光を照射された場合に黄赤色から赤色の範囲の蛍光を発するものであることが好ましい。
他の発光体としては、以下の式(I)〜(III)に示される蛍光体が挙げられる。
(Ca1−p−qSrEu)AlSiN (I)
(式中、p、qは、0≦p≦1.0、0<q<1.0であり、p+q<1.0を満たす。)
(Ca1−r−s−tSrBaEuSi (II)
(式中、r、s、tは、それぞれ0≦r≦1.0、0≦s≦0.1、0<t<1.0であり、r+s+t≦1.0を満たす。)
[M1−uMn4+ ] (III)
(式中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH からなる群より選ばれる少なくとも1種のカチオンであり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、uは、0<u<0.2を満たす。)
発光装置の形式は特に制限されず、通常用いられる形式から適宜選択することができる。発光装置の形式としては、砲弾型、表面実装型等を挙げることができる。発光装置は、白色に発光する照明や液晶バックライト等に使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
LuAl12:Ce蛍光体粒子の製造
酸化ルテチウム(Lu)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)をLu:Ce:Al=2.935:0.065:5の組成比となるように、それぞれ計量して原料混合物とし、フラックスとしてフッ化バリウムを添加し、原料混合物及びフラックスをボールミルで混合した。この混合物をアルミナルツボに入れ、還元性雰囲気下、1500℃で10時間焼成して焼成物を得た。
得られた焼成物を、純水中に分散させ、ふるいを介して種々の振動を加えながら溶媒流を流して、湿式ふるいを通過させ、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを通過させて分級し、平均粒径11μmのLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子を準備した。LuAG:Ce蛍光体の平均粒径は、体積平均粒径であり、後述する評価方法によって測定した。
(実施例1)
(A)工程:製造例1で製造されたLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子を準備した。
(B)工程:(A)工程で準備したLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子50gを、17.5質量%の炭素水素アンモニウムを含む炭酸水素アンモニウム水溶液150mLに分散させた。
(C)工程:12.5質量%の硝酸イットリウム(Y(NO)を含む硝酸イットリウム水溶液16.9g、硝酸アルミニウム(Al(NO・9HO)15.5g、塩化セリウム(CeCl・7HO)0.46gを、50mLの水に溶解して水溶液を準備した。
(D)工程:(B)工程で得られたLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子を含む炭酸水素アンモニウム水溶液150mLに、(C)工程で得られた水溶液50mLを5分かけて滴下し、Lu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子の表面にYAG:Ce系蛍光体前駆体が付着したハイブリッド蛍光体前駆体を得た。
(E)工程:沈降したハイブリッド蛍光体前駆体を濾別し、乾燥後、乾式ふるいを通過させて分級した。
(F)工程:(E)工程において乾式ふるいを行なったハイブリッド蛍光体前駆体100質量部に対して、フラックスとしてフッ化アンモニウム(NHF)0.16質量部(0.08g)を混合し、この混合物をアルミナルツボに入れ、還元性雰囲気下、1500℃で10時間焼成してハイブリッド蛍光体を得た。
(G)工程:得られたハイブリッド蛍光体を、アルミナボールを分散媒体として、湿式分散させ、その後、湿式ふるいを通過させ、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを通過させて分級し、平均粒径が13μmであり、表1に示すLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子の表面がY2.850Ce0.150Al12蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得た。ハイブリッド蛍光体中、Y2.850Ce0.150Al12蛍光体の含有量は5質量%であった。
(実施例2)
(C)工程において、Y(NO水溶液:16.5g、Al(NO・9HO:15.5g、塩化セリウム:CeCl・7HO:0.62gを溶解した水溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、平均粒径が13μmであり、表1に示すLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子の表面がY2.800Ce0.200Al12蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得た。ハイブリッド蛍光体中、Y2.800Ce0.200Al12蛍光体の含有量は5質量%であった。
(実施例3)
(C)工程において、Y(NO水溶液:16.1g、Al(NO・9HO:15.5g、CeCl・7HO:0.77gを溶解した水溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、平均粒径が13μmであり、表1に示すLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子の表面がY2.750Ce0.250Al12蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得た。ハイブリッド蛍光体中、Y2.750Ce0.250Al12系蛍光体の含有量は5質量%であった。
(実施例4)
(C)工程において、Y(NO水溶液:9.1g、Al(NO・9HO:14.5g、CeCl・7HO:2.9gを溶解した水溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、平均粒径が13μmであり、表1に示すLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子の表面がY2.000Ce0.100Al12蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得た。Y2.000Ce0.100Al12蛍光体の含有量は5質量%であった。
(比較例1)
酸化イットリウム(Y)、CeO、Al、GaをY:Ce:Al:GA=2.945:0.055:4:1の組成比となるように、それぞれ計量して原料混合物とし、フラックスとしてホウ酸(HBO)、フッ化バリウム(BaF)を添加し、原料混合物及びフラックスをボールミル混合した。
この混合物をアルミナルツボに入れ、還元性雰囲気下、1500℃で10時間焼成して焼成物を得た。
得られた焼成物は、湿式ふるいを通過させ、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを通過させて分級し、平均粒径が12μmであり、表1に示すY2.945Ce0.055AlGaO12蛍光体粒子を得た。
(比較例2)
Lu、CeO、AlをLu:Ce:Al=2.935:0.065:5の組成比となるように、それぞれ計量して原料混合物とし、原料混合物100質量部に対して、フラックスとしてBaFを添加し、原料混合物及びフラックスをボールミルで混合した。
この混合物をアルミナルツボに入れ、還元性雰囲気下、1500℃で10時間焼成して焼成物を得た。
得られた焼成物を、湿式ふるいを通過させ、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを通過させて分級し、平均粒径が12μmであり、表1に示すLu2.935Ce0.065Al12蛍光体を得た。
次に、Y3、CeO、AlをY:Ce:Al=2.890:0.110:5の組成比となるように、それぞれ計量して原料混合物として、フラックスとしてHBO、BaFを添加し、原料混合物及びフラックスをボールミルで混合した。
この混合物をアルミナルツボに入れ、還元性雰囲気下、1500℃で10時間焼成して焼成物を得た。
得られた焼成物を、湿式ふるいを通過させ、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを通過させて分級し、平均粒径が13μmであり、表1に示すY2.890Ce0.110Al12蛍光体粒子を得た。
得られたY2.890Ce0.110Al12蛍光体粒子とLu2.935Ce0.065Al12蛍光体粒子とを、質量比で1:5(YAG:LuAG)の割合で混合し、所望の色調に合わせたものを比較例2の蛍光体とした。
<評価>
(平均粒径)
実施例及び比較例の蛍光体について、レーザー回折式粒度分布測定装置(MALVERN社製MASTER SIZER 3000)により体積平均粒径(メジアン径)を測定した。
(組成分析)
実施例及び比較例の蛍光体について、ICP−AES(誘導結合プラズマ発光分析装置、Perkin Elmer(パーキンエルマー)社製)による組成分析を行なった。結果を表1に示す。
(相対発光輝度)
実施例及び比較例の蛍光体について、相対発光輝度を測定した。相対発光輝度は、励起波長460nmである励起光源からの光を反射させて、分光蛍光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、製品名:F−4500)を用いて、室温(25℃±5℃)における各蛍光体の輝度を測定し、比較例1の輝度を基準とする相対値として表した。結果を表2に示す。
(CIE色度座標におけるx値、y値)
実施例及び比較例の蛍光体について、CIE色度座標におけるx値、y値は、発光ピーク波長が460nmである励起光源を用いて、分光蛍光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、製品名:F−4500)で測定した。結果を表2に示す。
(温度と輝度の関係)
実施例及び比較例の各蛍光体について、室温(25℃±5℃)、50℃、100℃、200℃、300℃の温度における輝度を、励起波長460nmである励起光源からの光を反射させて、分光蛍光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、製品名:F−4500)を用いて測定した。各蛍光体の室温における輝度の数値を100として、各温度における各蛍光体の輝度を、室温の各蛍光体の輝度を基準とする相対値(相対発光輝度)で表した。各蛍光体は、各温度で5分保持した。結果を表3及び図4に示す。
(SEM画像)
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、実施例1のハイブリッド蛍光体前駆体(図1)、実施例1のハイブリッド蛍光体(図2)、実施例1のハイブリッド蛍光体の断面(図3)のSEM画像を得た。
図1(a)及び(b)に示すように、(D)工程後のハイブリッド蛍光体前駆体は、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面に、細かい粒子状のYAG:Ce系蛍光体前駆体が晶析により付着していた。
図2(a)及び(b)に示すように、(F)工程の後、焼成して得られたハイブリッド蛍光体は、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面のほぼ全体が被覆されたYAG:Ce系蛍光体が形成されていた。
図3(a)及び(b)に示すように、実施例1のハイブリッド蛍光体の断面SEM写真より、LuAG:Ce蛍光体粒子の表面のほぼ全面が被覆されたYAG:Ce系蛍光体が形成されていた。LuAG:Ce蛍光体粒子を被覆したYAG:Ce系蛍光体は、一部の厚さが3.5μm(LuAG:Ce蛍光体粒子の平均粒径の32%)であり、他の一部の厚さが1.3μm(LuAG:Ce蛍光体粒子の平均粒径の14%)であった。
表2に示すように、実施例1〜4のハイブリッド蛍光体は、比較例1のYAG:Ce系蛍光体とほぼ同様に色調が得られており、相対発光輝度も良好な値を示した。
表3及び図4に示すように、実施例1〜4のハイブリッド蛍光体は、比較例1及び2の蛍光体と比べて、100〜300℃の高温でも温度上昇による輝度の低下が少なく、温度特性に優れていることが確認できた。
本発明に係るハイブリッド蛍光体の製造方法によれば、目標の色調を維持するとともに、温度特性が改善されたハイブリッド蛍光体を得ることができる。本発明に係るハイブリッド蛍光体は、温度特性が改善されるため、高効率、高出力の窒化系化合物半導体を使用した発光素子を用いた、照明用光源、バックライト光源、LEDディスプレイ等に適用される発光装置に好適に用いることができ、産業上有用である。

Claims (12)

  1. (A)LuAl12:Ce蛍光体粒子を準備する工程、
    (B)LuAl12:Ce蛍光体粒子を、炭酸塩を含む溶液に分散させる工程、
    (C)イットリウム、ガドリニウム及びテルビウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第1の金属塩と、アルミニウム及び/又はガリウムを含む第2の金属塩と、セリウムを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備する工程、
    (D)(B)工程で得られたLuAl12:Ce蛍光体粒子を分散させた溶液に、(C)工程で得られた溶液を混合し、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面に(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce蛍光体前駆体を付着させてハイブリッド蛍光体前駆体を形成する工程、
    (E)ハイブリッド蛍光体前駆体を固液分離する工程、
    (F)ハイブリッド蛍光体前駆体を焼成して、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd,Tb)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る工程を含む、ハイブリッド蛍光体の製造方法。
  2. 工程(C)において、イットリウム及び/又はガドリニウムを含む第1の金属塩と、アルミニウム及び/又はガリウムを含む第2の金属塩と、セリウムを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備し、
    工程(D)において、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面に(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce蛍光体前駆体を付着させ、
    工程(E)において、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面が(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る、請求項1に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  3. 工程(C)において、テルビウムを含む第1の金属塩と、アルミニウムを含む第2の金属塩と、セリウムを含む第3の金属塩とを混合した溶液を準備し、
    工程(D)において、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面にTbAl12:Ce蛍光体前駆体を付着させ、
    工程(E)において、LuAl12:Ce蛍光体粒子の表面がTbAl12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体を得る、請求項1に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  4. 工程(C)において、第1の金属塩、第2の金属塩及び第3の金属塩が、硝酸塩、硫酸塩及び塩化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  5. 工程(F)において、還元性雰囲気で焼成する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  6. 工程(B)において、炭酸塩が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  7. 工程(B)において、炭酸塩が、炭酸水素アンモニウムを含む溶液又は炭酸アンモニウムである、請求項6に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  8. 工程(F)において、ハイブリッド蛍光体前駆体とフラックスとを混合する工程を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  9. フラックスが、フッ素化合物である、請求項8に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  10. 工程(F)において、焼成温度が1400〜1600℃である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  11. 工程(A)において、LuAl12:Ce蛍光体粒子の体積平均粒径が、5〜25μmである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のハイブリッド蛍光体の製造方法。
  12. LuAl12:Ce蛍光体粒子がTbAl12:Ce蛍光体で被覆されたハイブリッド蛍光体であり、490nm以下の波長の光を励起源から照射されたときに発光する色が、CIE色度座標上のx値が0.400〜0.470の範囲にあり、y値が0.510〜0.550の範囲にある、ハイブリッド蛍光体。
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