JP2006045526A - 蛍光体、及び、それを用いた発光素子、並びに、画像表示装置、照明装置 - Google Patents

蛍光体、及び、それを用いた発光素子、並びに、画像表示装置、照明装置 Download PDF

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Abstract

【目的】 製造が容易であると共に、演色性の高い発光素子を得ることができる蛍光体、及び、その蛍光体を用いた発光素子、並びに、その発光素子を光源とする画像表示装置、照明装置、液晶ディスプレイを提供する。
【構成】 2価及び3価の金属元素を含む複合酸化物を母体結晶とし、該母体結晶内に付活剤元素として少なくともCeを含有し、室温での発光スペクトルにおいて485nm〜555nmの波長範囲に最大発光ピークを有することを特徴とする、下記一般式(I)で表される蛍光体、及び、その蛍光体を用いた発光素子、並びに、その発光素子を光源とする画像表示装置、照明装置、液晶ディスプレイ。
1 a2 b3 cd (I)
(式(I)中、M1は少なくともCeを含む付活剤元素、M2は2価の金属元素、M3は3価の金属元素をそれぞれ示し、aは0.0001≦a≦0.2、bは0.8≦b≦1.2、cは1.6≦c≦2.4、dは3.2≦d≦4.8の範囲の数である。)
【選択図】 なし

Description

近年、半導体発光素子としての窒化ガリウム(GaN)系発光ダイオード(LED)と、波長変換材料としての蛍光体とを組み合わせて構成される白色発光の発光素子が、消費電力が小さくて長寿命であるという特徴を活かして画像表示装置や照明装置の発光源として注目されている。
本発明は、電子線、X線、紫外線、可視光線等の励起によって、赤色〜青色の領域の光を発することのできるセリウム(Ce)付活の酸化物蛍光体に関するものである。特に、近紫外〜青〜青緑色領域の光を吸収して、より長波長の緑〜黄〜赤色の発光を効率良く発することのできる蛍光体に関するものであって、該蛍光体を近紫外領域及び青色領域の発光を示す発光ダイオード(LED)やレーザーダイオード(LD)等の半導体発光素子からの光を吸収する波長変換材料として用いることにより、演色性の高い発光素子、特に、白色発光の発光素子(以下、「白色LED」と記す)を構成することのできる蛍光体に関するものである。さらに、本発明は、それを用いた発光素子、エレクトロルミネッセンス発光素子、並びに、それらを光源として有する画像表示装置、照明装置に関するものである。
特許文献1に開示されているように、GaN系青色発光ダイオードと蛍光体とを組み合わせて構成される白色発光の発光素子は、消費電力が小さく長寿命であるという特徴を活かして画像表示装置や照明装置の発光源として注目されている。この発光素子は、そこで用いられている蛍光体が、GaN系青色発光ダイオードの発する青色領域の可視光を吸収して黄色光を発光することから、蛍光体に吸収されなかったダイオードの青色光と蛍光体が発光する黄色光との混色により白色の発光が得られるというものである。
そして、その蛍光体としては、代表的には、イットリウム・アルミニウム複合酸化物(Y3Al512)を母体結晶とし、該母体結晶内に付活剤元素としてのセリウム(Ce)を含有してなる蛍光体が知られている。また、イットリウム(Y)原子の一部をガドリニウム(Gd)等で置換したり、アルミニウム(Al)原子の一部をガリウム(Ga)等で置換したりすることにより、この蛍光体の発光色調を調整できることが知られている(非特許文献1)。しかしながら、この蛍光体を単相として収率良く製造するには、非常に高温で焼成しなくてはならないため製造が難しく、また、発光強度、色度、粒径等の揃った蛍光体を製造することが難しいという問題点があった。
また、青色発光ダイオードと黄色発光蛍光体とを組合せた発光素子では、青緑色乃至緑色成分の発光が不足し演色性が劣るという問題点もあった。演色性の改善のために、青色発光ダイオードと、緑色蛍光体及び赤色蛍光体とを組み合わせる方法が考えられており、例えば非特許文献2には、青色発光ダイオードと、緑色蛍光体SrGa24:Eu2+及び赤色蛍光体ZnCdS:Ag,Clとを組み合わせた白色LEDが開示されている。しかしながら、ここで使用されている蛍光体は硫化物であり、また、製造が難しく、さらに、使用中の安定性に欠けるという問題点があった。
一方、製造時の焼成温度が比較的低く製造が容易な蛍光体として、Ceを付活したカルシウム・スカンジウム・シリコン複合酸化物(Ca3Sc2Si312)が特許文献2に開示されている。この蛍光体はカルシウムとシリコンの酸化物を含有するため焼成時に低融点化合物が生成し、焼成温度は低く抑えられるものの、焼成粉末が非常に強固に焼結してしまう。また、発光強度が高くて、且つ1〜20μm程度に粒径の揃った蛍光体を得ることも難しかった。
一方、本発明の好ましい蛍光体と同じCaFe24構造をもつアルカリ土類金属スカンジウム酸塩に、ツリウム(Tm)を含有させた蛍光体が特許文献3に開示されている。しかし、この蛍光体は、電子線励起によって、4f−4f遷移に基づく半価幅の狭い発光を示すものであり、本発明の蛍光体が発するセリウム由来の発光、すなわち、4f−5d遷移に基づく半価幅の広い発光とは、メカニズムが全く異なるものである。また、このツリウム含有蛍光体は、紫外線や可視光線の照射の下では発光しない材料であるため、この蛍光体の存在から、本発明の蛍光体を類推して製造することは、容易でない。
また、同じくCaFe24構造をもつ結晶であるイットリウム酸ストロンチウム(SrY24)にセリウムを含有させた蛍光体が、非特許文献3及び非特許文献4に開示されているが、これらの蛍光体は、室温において、効率の良い発光を示すものではない。さらに、同じくCaFe24構造をもつ結晶であるストロンチウムチオイットレイト(SrY24)にセリウムを含有させた蛍光体が、非特許文献5に開示されているが、この蛍光体は、硫化物であり、長期間の安定性や製造の困難さ等の実用上の問題点があった。
特開平10−242513号公報 特開2003−064358号公報 特開平6−100860号公報 第264回 蛍光体同学会講演予稿 P.5−14 Journal of The Electrochemical Society, Vol.150(2003)pp.H57−H60 The Journal of Chemical Physics, vol. 47, pp.5139−5145 (1967) Journal of Luminescence, Vol. 102−103, pp.635−637 (2003) Journal of The Electrochemical Society, vol. 139, pp. 2347−2352 (1992)
本発明は、前述の従来技術に鑑み、製造が容易で発光強度が高く、粒径が揃った蛍光体、更には、演色性の高い発光素子を得ることができる蛍光体を開発すべくなされたものであって、製造が容易であると共に、演色性の高い発光素子を得ることができる蛍光体、及び、その蛍光体を用いた発光素子及びエレクトロルミネッセンス素子、並びに、それらを光源として有する画像表示装置及び照明装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、前述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の化学組成の化合物を母体結晶とし、該母体結晶内に付活剤元素として少なくとも3価のセリウム(Ce3+)を含有し、発光スペクトルにおいて485nm〜555nmの波長範囲に最大発光ピークを有する蛍光体が、前記目的を達成できることを見い出し、本発明に到達したものであって、以下を要旨とするものである。
(1) 2価及び3価の金属元素を含む複合酸化物を母体結晶とし、該母体結晶内に付活剤元素として少なくともCeを含有し、室温での発光スペクトルにおいて485nm〜555nmの波長範囲に最大発光ピークを有することを特徴とする、下記一般式(I)で表される蛍光体。
1 a2 b3 cd (I)
(式(I)中、M1は少なくともCeを含む付活剤元素、M2は2価の金属元素、M3は3価の金属元素をそれぞれ示し、aは0.0001≦a≦0.2、bは0.8≦b≦1.2、cは1.6≦c≦2.4、dは3.2≦d≦4.8の範囲の数である。)
(2) 式(I)における付活剤元素M1が、少なくともCeを含み、さらにCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含むものであることを特徴とする(1)に記載の蛍光体。
(3) 式(I)における2価の金属元素M2が、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択された少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の蛍光体。
(4) 式(I)における3価の金属元素M3が、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、及びLuからなる群から選択された少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の蛍光体。
(5) 波長変換材料である蛍光体と、紫外光から可視光の波長範囲の光を発光する半導体発光素子とを有する発光素子であって、該蛍光体として少なくとも(1)〜(4)のいずれかに記載の蛍光体を含むことを特徴とする発光素子。
(6) (1)〜(4)のいずれかに記載の蛍光体を含有してなるエレクトロルミネッセンス発光素子。
(7) (5)又は(6)に記載の発光素子を光源として有する画像表示装置。
(8) (5)又は(6)に記載の発光素子を光源として有する照明装置。
本発明によれば、製造が容易であると共に、演色性の高い発光素子を得ることができる蛍光体、及び、その蛍光体を用いた発光素子、並びに、その発光素子を光源として有する画像表示装置及び照明装置を提供することができる。
本発明の蛍光体は、2価及び3価の金属元素を含む複合酸化物を母体結晶とし、該母体結晶内に付活剤元素として少なくともCeを含有し、室温での発光スペクトルにおいて485nm〜555nmの波長範囲に最大発光ピークを有するものであって、下記一般式(I)で表される蛍光体である。
1 a2 b3 cd (I)
(式(I)中、M1は少なくともCeを含む付活剤元素、M2は2価の金属元素、M3は3価の金属元素をそれぞれ示し、aは0.0001≦a≦0.2、bは0.8≦b≦1.2、cは1.6≦c≦2.4、dは3.2≦d≦4.8の範囲の数である。)
ここで、式(I)におけるM1は、後述の母体結晶中に含有される付活剤元素(発光中心イオン)であり、少なくともCeを含むものであり、さらに蓄光性や色度調整や増感等の目的で、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された少なくとも1種の2〜4価の元素を共付活剤として含んでいてもよい。なお、共付活剤を含有させる場合、Ce 1molに対する共付活剤の量は、通常、0.01mol〜20molである。特に、Prを共付活剤として使用した場合は、Ceの発光に加えて620nm付近に共付活剤であるPrの発光が現れて、赤色成分の発光を加えることができるため好ましい。
付活剤元素M1の濃度aは、0.0001≦a≦0.2である。aの値が小さすぎると、蛍光体の母体結晶中に存在する発光中心イオンの量が少なすぎて発光強度が小さくなる傾向にある。一方、aの値が大きすぎると、濃度消光により発光強度が小さくなる傾向にある。従って、発光強度の点からは、aは0.0005≦a≦0.1が好ましく、0.002≦a≦0.04が最も好ましい。また、Ceの濃度が高くなるに従って発光ピーク波長が長波長側にシフトして視感度の高い緑色発光量が相対的に増加するために、発光強度と発光ピーク波長とのバランスの点からは、aは0.004≦a≦0.15が好ましく、0.008≦a≦0.1がより好ましく、0.02≦a≦0.08が最も好ましい。
式(I)におけるM2は2価の金属元素であるが、発光効率等の面から、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択された少なくとも1種の金属元素であるのが好ましく、Mg、Ca、又は、Srのうち少なくとも1種の金属元素を含むことが更に好ましい。ここで、緑色の蛍光体としては、M2としてCaを多く含むものが好ましく、M2の元素の50モル%以上がCaであることが特に好ましい。また、青緑色の蛍光体としては、M2としてSrを多く含むものが好ましく、M2の元素の50モル%以上がSrであることが特に好ましい。
式(I)におけるM3は3価の金属元素であるが、M2と同様の理由により、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、Yb、及びLuからなる群から選択された少なくとも1種の金属元素であるのが好ましく、Al、Sc、Y、Yb、又はLuであるのが更に好ましい。特にM3元素として少なくともScを含むことが好ましく、例えばM3の元素が、Sc単独、又はScとY、又はScとAl、又はScとLuであるのがより一層好ましく、Sc単独、又はScとYであるのがさらに一層好ましい。また、M3の元素の50モル%以上、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上がScであることが特に好ましい。M3元素としてScを含む場合は、より一層発光強度が高くなるので好ましい。
本発明の蛍光体の母体結晶は、一般的には、2価の金属元素であるM2と3価の金属元素であるM3と酸素からなる、組成式M23 24で表される結晶であるため、化学組成比は、一般には、式(I)におけるbが1、cが2で、dが4であるが、本発明においては、付活剤元素であるCeが、M2又はM3のいずれの金属元素の結晶格子の位置に置換するのか、或いは、結晶格子間の隙間に配置するのか等により、式(I)においてbが1、cが2で、dが4とはならない場合もあり得る。
従って、本発明においては、bは0.8≦b≦1.2、cは1.6≦c≦2.4、dは3.2≦d≦4.8の範囲の数となる。中でも、bは0.9≦b≦1.1、cは1.8≦c≦2.2の範囲の数であるのがそれぞれ好ましく、dは3.6≦d≦4.4の範囲の数であるのが好ましい。さらに、a、b、c及びdは、本発明の蛍光体の電荷バランスが中性となるように、それぞれ選択される数である。
また、M2及びM3は、それぞれ2価及び3価の金属元素を表すが、発光特性や結晶構造等が本発明の蛍光体と本質的に異ならなければ、M2及び/又はM3のごく一部を1価、4価、5価のいずれかの価数の金属元素として、電荷バランス等を調整することも可能であり、さらに、微量の陰イオン、たとえば、ハロゲン元素(F、Cl、Br、I)、窒素、硫黄、セレン等が含まれていてもよい。
本発明の蛍光体の母体結晶は、前述の通り、一般的には、2価の金属元素であるM2と3価の金属元素であるM3と酸素からなる、組成式M23 24で表される結晶である。通常、この式で表される組成比の結晶は、構成金属元素の違いにより、空間群
Figure 2006045526
のいずれかを有する。このうち、特に、空間群Pnmaを有する構造、即ち、CaFe24構造とすることにより、高輝度の緑色発光を示す蛍光体が得られるので好ましい。
また、本発明の蛍光体は、室温での発光スペクトルにおいて485nm〜555nmの波長範囲に最大発光ピークを有する蛍光体である。なお、本発明における室温は、25℃である。485nmより短波長側に最大発光ピーク波長がある場合には、波長420nm〜485nmの青色LEDでこの蛍光体を励起する際に、青色LEDの発光波長と重なってしまうために、良好な演色性を得にくい。また、最大発光ピーク波長が555nmを越えると、青緑色〜緑色の発光成分が不足するために良好な演色性を得にくい。従って、最大発光ピーク波長を485〜545nmの波長範囲に有することが好ましく、500〜535nmの波長範囲に有することが特に好ましい。
また、本発明の特性を損なわない程度に母体結晶中の酸素の一部を硫黄で置換させても、本発明の目的にあった蛍光体を得ることが出来るが、多量の硫黄で置換することは、蛍光体の劣化特性を低下させるので、好ましくない。
本発明の前記蛍光体は、一般的な固相反応法によって合成することができる。例えば、前記一般式(I)における付活剤元素M1源化合物、2価の金属元素M2源化合物、及び3価の金属元素M3源化合物等の原料化合物を、ハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル等の乾式粉砕機を用いて粉砕した後、リボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機により混合するか、或いは、これらの原料化合物を混合した後、乾式粉砕機を用いて粉砕する乾式法;
又は、これらの原料化合物を水等の媒体中に加え、媒体攪拌式粉砕機等の湿式粉砕機を用いて粉砕及び混合するか、或いは、これらの原料化合物を乾式粉砕機により粉砕した後、水等の媒体中に加えて混合することにより調製したスラリーを、噴霧乾燥等により乾燥させる湿式法により、
粉砕混合物を調製し、得られた粉砕混合物を加熱処理して焼成することにより製造することができる。
特に、付活剤元素の元素源化合物においては、少量の化合物を全体に均一に混合、分散させる必要があることから液体媒体を用いるのが好ましく、又、他の元素源化合物においても全体に均一な混合が得られる面から、前述した粉砕混合法の中では、湿式法が好ましい。
また、前述した粉砕混合物を調製するときに、加熱処理の際に蛍光体粒子の結晶成長を促進するような添加物(一般に「フラックス」と呼ばれる)を添加することができる。フラックスとしては、例えば、NH4ClやNH4F・HFのようなハロゲン化アンモニウム、NaCO,LiCO等のアルカリ金属炭酸塩、LiCl,NaCl,KCl等のアルカリハロゲン化物、CaCl,CaF2,BaF2のようなアルカリ土類金属のハロゲン化物、B23,H3BO3,NaB47のようなホウ酸塩化合物、LiPO,NH42PO4のようなリン酸塩、等が使用できる。これらの中では、CaF2、H3BO3が特に好ましい。
加熱処理は、アルミナ製、石英製、炭化珪素製、白金製等の坩堝やトレイ等の耐熱容器中で、通常、1200℃〜1800℃の温度で、大気中、又は、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水素、アルゴン等の気体の単独或いは混合雰囲気下、10分〜24時間、加熱することによりなされる。耐熱容器としては、原料混合物と耐熱容器との反応性が低く、高純度、高発光特性の蛍光体が得られるため、高純度のアルミナ製や白金製の容器が好ましく、白金製の容器が更に好ましい。また、モリブデン、タングステン等の金属容器や窒化ホウ素等の容器も使用することができる。焼成温度としては、通常1200℃〜1800℃の温度範囲とする。焼成温度が1200℃より低いと原料混合物間の固相反応が不十分となって目的の蛍光体が合成できない虞がある。また、焼成温度が1800℃より高いと高価な焼成炉が必要となり、また、無用な焼成エネルギーを消費する虞がある。このために、焼成温度としては、1400℃〜1700℃が好ましく、1500℃〜1650℃が更に好ましい。焼成雰囲気としては、通常、大気中、又は、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水素、アルゴン等の気体の単独或いは混合雰囲気が採用されるが、Ce3+イオンを安定に母体結晶中に付活して発光特性を高くするためには還元雰囲気が好ましく、特に水素含有窒素雰囲気は、母体結晶の体色が澄んだ緑色となり発光特性が顕著に良好となるため更に好ましい。また、一旦、酸化雰囲気や中性雰囲気で焼成した後に、還元雰囲気で再加熱処理することも、付活剤元素のCeを3価の発光中心イオンとして母体結晶中に安定化させるためには有用である。さらに、還元雰囲気での加熱を複数回行うことも特性向上には有用である。尚、加熱処理後、必要に応じて、洗浄、乾燥、分級処理等がなされる。洗浄時に酸を使用して蛍光体を洗浄すると、蛍光体表面に付着するフラックス等蛍光体母体結晶以外の不純物相を除去できて発光特性を改善できるので好ましい。また、表面処理として、シリカ、アルミナ、リン酸カルシウム等の微粒子を表面に付着させることにより、粉体特性(凝集状態、溶液中での分散性や沈降挙動等)を改善することができる。加熱処理後の後処理については、公知の蛍光体、例えば、ブラウン管、プラズマディスプレイパネル、蛍光ランプ、蛍光表示管、X線増感紙等に用いられる蛍光体に関して一般的に知られている技術を利用することができ、目的、用途等に応じて適宜選択することができる。
1源化合物、M2源化合物、及びM3源化合物としては、M1、M2、及びM3の各酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等が挙げられ、これらの中から、複合酸化物への反応性、及び、焼成時におけるNOx、SOx等の非発生性等を考慮して選択される。
付活剤元素M1に含まれるCeについて、そのCe源化合物を具体的に例示すれば、Ce23、CeO2、Ce(OH)3、Ce(OH)4、Ce2(CO33、Ce(NO33、Ce2(SO43、Ce(SO42、Ce2(OCO)6、Ce(OCOCH33、CeCl3、CeCl4等が挙げられる。
2価の金属元素M2として好ましいとする前記Mg、Ca、及びSrについて、それらのM2源化合物を具体的に例示すれば、Mg源化合物としては、MgO、Mg(OH)2、MgCO3、Mg(OH)2・3MgCO3・3H2O、Mg(NO32・6H2O、MgSO4、Mg(OCO)2・2H2O、Mg(OCOCH32・4H2O、MgCl2等が、又、Ca源化合物としては、CaO、Ca(OH)2、CaCO3、Ca(NO32・4H2O、CaSO4・2H2O、Ca(OCO)2・H2O、Ca(OCOCH32・H2O、CaCl2等が、又、Sr源化合物としては、SrO、Sr(OH)2、SrCO3、Sr(NO32、Sr(OCO)2、Sr(OCOCH32、SrCl2等が、それぞれ挙げられる。
又、3価の金属元素M3として好ましいとする前記Sc、Lu、Y及びAlについて、それらのM3源化合物を具体的に例示すれば、Sc源化合物としては、Sc23、Sc(OH)3、Sc2(CO33、Sc(NO33、Sc2(SO43、Sc2(OCO)6、Sc(OCOCH33、ScCl3等が、又、Lu源化合物としては、Lu23、Lu2(SO43、LuCl3等が、又、Y源化合物としては、Y23、Y(OH)3、Y2(CO33、Y(NO33、Y2(SO43、Y2(OCO)6、Y(OCOCH33、YCl3等が、又、Al源化合物としては、Al23、Al(OH)3、AlOOH、Al(NO33・9H2O、Al2(SO43、AlCl3等が、それぞれ挙げられる。
上述の製造方法で製造された本発明の蛍光体の粒径は、通常0.1μm以上50μm以下であるが、下限値としては、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上であり、上限値としては、好ましく30μm以下、より好ましくは15μm以下である。
この粒径範囲になるように、必要な分級処理、あるいは、解砕処理を行うことによって、より好ましい蛍光体を得ることができる。分級処理は、水簸のような湿式分級処理、サイクロンや慣性分級機のような気流分級処理等、如何なる手段も適用可能である。また、解砕処理についても、ボールミル処理等、処理手法に制限はない。
なお、前述の蛍光体の粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置、例えば、堀場製作所製、モデルLA−300型によって測定される粒径のことを指す。
本発明の蛍光体は、噴霧熱分解法によっても合成することができる。例えば、まず、製造しようとする蛍光体の構成元素を含有する化合物を水等の溶媒に溶解して原料溶液を調製する。原料溶液の溶媒としては、後の手順で液滴を形成できる程度に粘度の低い液体であれば制限はないが、コストや排出ガスの安全性を考慮すると水を使用することが好ましい。
該蛍光体の構成元素を含有する化合物としては、使用する溶媒に可溶であり、しかも、高温に加熱した際に酸化物に分解反応する原料であれば、いずれのものでも使用することができる。
良好な発光特性を得るためには、これらの原料化合物及び原料溶液は、キラーセンターとなる鉄やニッケル等の不純物元素の少ないものであることが好ましい。
原料溶液には、蛍光体の構成元素以外に、各種の添加物を加えることができる。たとえば、アルカリ金属塩、各種金属のハロゲン化物、ホウ酸塩化合物、等は結晶成長を促進するフラックス作用が期待でき、クエン酸等のポリ酸やエチレングリコール等のポリオール等は、原料金属の均一混合や粒子形態制御に効果があるので、これらを加えることができる。
原料溶液中の原料金属の含有比率は、目的とする蛍光体の組成比率とすることが好ましい。
原料溶液内の上記構成元素の合計の濃度を大きくすると、得られる蛍光体の2次粒子径が大きくなり、逆に小さくすると2次粒子径が小さくなる傾向がある。また、溶質濃度が低すぎると蒸発させるべき溶媒の量が増加して不要なエネルギーが必要となるので好ましくない。一方、溶質濃度が高すぎると、液滴の形成が困難になる。従って、良好な蛍光体を合成するためには、原料溶液内に含まれる蛍光体構成元素の濃度合計モル数は、0.01mol/l以上、10mol/l以下であることが好ましい。
次に、得られた原料溶液から、その液滴を形成する。液滴形成は、様々な噴霧方法により実施可能である。例えば、加圧空気で液体を吸い上げながら噴霧して1μm〜50μmの液滴を形成する方法、圧電結晶からの2MHz程度の超音波を利用して4μm〜10μmの液滴を形成する方法、穴径が10μm〜20μmのオリフィスを振動子により振動させ、そこへ一定の速度で液体を供給し、振動数に応じて一定量ずつオリフィスの穴から放出させて5μm〜50μmの液滴を形成する方法、回転している円板上に液を一定速度で落下させて遠心力によってその液から20μm〜100μmの液滴を形成する方法、液体表面に高い電圧を印加して0.5μm〜10μmの液滴を発生する方法等が採用できる。陰極線管、蛍光ランプ、及び、FED等に用いることが可能なサブミクロンからミクロンオーダーの粒径の揃った蛍光体の製造には、液滴径の比較的均一な4μm〜10μmの液滴を形成できる超音波を利用する噴霧方法が好ましい。
形成した液滴は、キャリアガスにより熱分解反応炉内に導入する等して加熱することにより蛍光体粒子とすることができる。この熱分解反応炉においては、溶液の種類、キャリアガスの種類、キャリアガス流量、熱分解反応炉内の温度等の加熱速度に影響を与える因子により、中空粒子、ポーラス状粒子、中実粒子、破砕状粒子等と、生成する粒子の形態及び表面状態等が変化する。
キャリアガスとしては、水素、窒素、アルゴン、酸素、空気等、或いはこれらの混合ガスを使用することができるが、良好な発光特性を得るためには、窒素、アルゴン、窒素と水素との混合ガス、アルゴンと水素との混合ガスが好ましく、さらに好ましいのは、コストの点で窒素、または、窒素と水素との混合ガスである。水素と、窒素又はアルゴンとの混合ガスにおける水素の混合比率は、安全性の観点からは、10%以下、好ましくは5%以下とすることが望ましく、特に水素ガスの爆発下限界である4%以下とすることが好ましい。一方、還元性を強くする観点では、水素の混合比率は高い方が好ましく、1%以上が好ましく、2%以上がさらに好ましい。
加熱温度は、通常、下限が1200℃以上、上限が1900℃となるようにする。この熱分解反応温度が低すぎると、結晶性が低い上に、Ce等の付活剤元素が有効に結晶中に分散されないために、発光特性が低くなる傾向にある。一方、熱分解反応温度が高すぎると、不要なエネルギーを消費するだけでなく、蛍光体構成成分の蒸発と冷却時の急激な凝縮が起こるため、発光特性が低くなりやすい。この観点から、より好ましい加熱温度の下限は1500℃以上であり、上限は1700℃以下である。
熱分解反応は、通常、0.1秒間以上10分間以下の範囲内の反応時間、即ち、熱分解反応炉滞留時間で行われる。この中でも1秒間以上1分間以下の範囲内の反応時間で行うのが好ましい。反応時間が短すぎると、得られる蛍光体の結晶性が低い上にCe等の付活剤元素が結晶内に付活されないために、発光特性が低くなる傾向にある。一方、反応時間が長すぎると、不要なエネルギーを消費するのみで生産性を低下させることは言うまでもなく、蛍光体の分解等の期待しない反応が起こって輝度低下が起こりやすくなる傾向にある。
以上、本発明の蛍光体の合成方法として、固相反応法と噴霧熱分解法について記述したが、合成方法としては、これらに限られるものではなく、無機化合物粉体の合成法として知られている一般的な方法を適用することができる。例えば、ゾルゲル法、錯体重合法、均一沈殿法等により、原料が均一に混合された前駆体物質を作製し、これを加熱処理することにより、製造することができる。このときの加熱処理の方法は、上述の固相反応法における加熱処理の方法とほぼ同じ方法で行うことができるが、原料金属同士が均一に混合された前駆体を使用することにより、固相反応法の場合より低い温度で特性の優れた蛍光体を合成できる。
本発明の発光素子は、波長変換材料としての前記蛍光体と、LEDやLD等の半導体発光素子を有するものであって、半導体発光素子の発する紫外光から可視光の範囲の光を吸収してより長波長の可視光を発する演色性の高い発光素子であり、バックライトユニットを使用したカラー液晶ディスプレイ等の画像表示装置や面発光等の照明装置等の光源として好適である。なお、発光素子には、本発明の蛍光体以外に、その他の蛍光体を含んでいてもよい。また、性能を損なわない程度に、本発明の蛍光体を製造する際に伴う不純物が入っていてもよい。
以下、本発明の発光素子を図面に基づいて説明する。図3は、波長変換材料としての本発明の蛍光体と半導体発光素子とを有する発光素子の一実施例を示す模式的断面図、図4は、図3に示す発光素子を組み込んだ面発光照明装置の一実施例を示す模式的断面図であり、図3及び図4において、1は発光素子、2はマウントリード、3はインナーリード、4は半導体発光素子、5は蛍光体含有樹脂部、6は導電性ワイヤー、7はモールド部材、8は面発光照明装置、9は拡散板、10は保持ケースである。
本発明の発光素子1は、例えば、図3に示されるように、一般的な砲弾型の形態をなし、マウントリード2の上部カップ内には、GaN系青色発光ダイオード等からなる半導体発光素子4が配設されており、半導体発光素子4はその上部が、少なくとも本発明の蛍光体を含む波長変換材料をエポキシ樹脂やアクリル樹脂等のバインダーに混合、分散させ、カップ内に流し込むことにより形成された蛍光体含有樹脂部5で被覆されることにより固定されている。一方、半導体発光素子4とマウントリード2、及び半導体発光素子4とインナーリード3は、それぞれ導電性ワイヤー6で導通されており、これら全体がエポキシ樹脂等によるモールド部材7で被覆、保護されてなる。
又、この発光素子1を組み込んだ面発光照明装置8は、例えば、図4に示されるように、内面を白色の平滑面等の光不透過性とした方形の保持ケース10の底面に、多数の発光素子1を設け、その外側に発光素子1の駆動のための電源及び回路等(図示せず。)を設けて配置し、保持ケース10の蓋部に相当する箇所に、乳白色としたアクリル板等の拡散板9を発光の均一化のために固定してなる。
そして、面発光照明装置8を駆動して、発光素子1の半導体発光素子4に電圧を印加することにより青色光等を発光させ、その発光の一部を、蛍光体含有樹脂部5における波長変換材料としての本発明の蛍光体が吸収し、より長波長の光を発光し、一方、蛍光体に吸収されなかった青色光等との混色により演色性の高い発光が得られ、この光が拡散板9を透過して、図4の上方に出射され、保持ケース10の拡散板9面内において均一な明るさの照明光が得られることとなる。
また、本発明で得られた蛍光体は、前述の半導体発光素子の光を利用する発光素子だけでなく、Proceedings of The 10th International Display Workshops,pp.1109−1112(2003)に提案されているようなフルカラー無機エレクトロルミネッセンス素子において使用される緑色の波長変換材料としても利用可能である。即ち、例えば、本発明のフルカラーエレクトロルミネッセンス発光素子は、青色発光のエレクトロルミネッセンス発光素子と、緑色波長変換材料としての前記蛍光体と、任意の赤色波長変換材料を有するものであり、微小な青、緑、赤の発光領域を形成して、それらの発光強度を電気的に制御することにより、フルカラーの表示を行うものである。さらに、前記構成のフルカラーエレクトロルミネッセンス発光素子を白色、あるいは、特定の色調の発光を示す面発光素子として使用することで、カラー液晶ディスプレイのバックライトユニットとして使用して、画像表示装置を構成したり、面発光照明装置として利用したりすることが可能である。なお、エレクトロルミネッセンス発光素子には、本発明の蛍光体以外に、その他の蛍光体を含んでいてもよい。
さらに、本発明で得られた蛍光体は、紫外線や可視光線だけでなく、電子線、X線、電場等によっても発光するので、そのような励起手段を利用する蛍光体としても使用できる。
また、本発明の蛍光体は、光源(励起源)と蛍光体とを有する画像表示装置に使用することもできる。画像表示装置としては、例えば、蛍光表示管(VFD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極線管(CRT)等が挙げられる。また、画像表示装置用のバックライトにも使用することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、発光スペクトル、励起スペクトル、発光強度の測定は室温(25℃)において実施した。
実施例1
製造される蛍光体の化学組成がCe0.01Ca0.99Sc24となるように、蛍光体1モルに対するモル比で、M1源化合物としてCeO2を0.01モル、M2源化合物としてCaCO3を0.99モル、及びM3源化合物としてSc23を1モルとなるように各原料粉末を秤量した。それらを粉体混合機中でエタノールを分散媒体として湿式粉砕混合した後に、分散媒体を気化させ除去して乾燥した原料粉砕混合粉末を得た。得られた粉砕混合物を白金製坩堝中で、水素を4%混合した窒素雰囲気中、最高温度1600℃で3時間、加熱することにより焼成し、引き続いて、水洗浄、乾燥、及び分級処理を行うことにより蛍光体の粉末を製造した。
得られた蛍光体のレーザー回折式粒度分布測定装置LA−300(堀場製作所製)で測定したメジアン径は、14μmだった。この蛍光体は、走査型電子顕微鏡観察により、直径約3μmの一次粒子が凝集したものであることがわかった。また、この蛍光体の粉末X線回折パターンは、図1のとおりであり、JCPDSカード72−1360番に示されている回折パターンと一致しており、CaSc24と同一の空間群Pnmaの結晶構造を持つ化合物となっていることが確認された。また、F−4500型蛍光分光光度計(日立製作所製)を使用して、この蛍光体の発光スペクトルと励起スペクトルを測定したところ、図2に示すスペクトルが得られ、前記母体結晶内に付活剤元素として3価のCeを含有するものであることが確認された。そして、この蛍光体の発光ピーク波長が516nmであり、450〜465nmの青色の波長範囲で励起強度の変動が少ないために、この波長域で発光する青色LEDからの光により、この蛍光体が高効率に励起され緑色発光することが確認された。この蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における蛍光強度は、比較例1の蛍光体の発光強度を100とした場合に、143の値を示し、この蛍光体が従来の黄色蛍光体と比較して顕著に発光強度が高いことを確認した。
この蛍光体に、GaN系青色発光ダイオード(ピーク波長460nm)の青色光を照射し、その照射強度を調節したところ、その青色光を吸収して緑色光を発光し、蛍光体に吸収されなかったダイオードの青色光との混色により青緑色発光を示した。
また、この緑色蛍光体とEu付活CaS赤色蛍光体とをエポキシ樹脂と混合し、InGaN系青色発光ダイオード(ピーク波長460nm)上に塗布した後に加熱硬化させ、更にこれを透明エポキシ樹脂中に封止して、砲弾型白色LEDを作成した。このLEDを通電したところ、光度が大きく平均演色評価数が90となり非常に良好だった。なお、Eu付活CaS赤色蛍光体は、CaSとEuF3を99.6:0.4のモル比で混合し、アルミナ製坩堝の中で、水素を4%混合した窒素雰囲気中、1000℃にて2時間加熱し、粉砕、および、分級処理を行うことにより得た。
比較例1
23:1.05モル、Gd23:0.39モル、Al23:2.5モル、CeO2:0.12モル、融剤としてBaF2:0.25モルを純水と共に、アルミナ製容器及びビーズの湿式ボールミル中で粉砕、混合し、乾燥後、ナイロンメッシュを通過させた。得られた粉砕混合物をアルミナ製坩堝中で、大気下、1450℃にて2時間加熱することにより焼成した。引き続いて、水洗浄、乾燥、および分級処理を行うことにより(Y0.7Gd0.26Ce0.043Al512蛍光体を得た。この蛍光体の455nm励起の発光強度を100として実施例1〜14の蛍光体の同じ励起波長における発光強度と対比した。なお、この蛍光体は、前記青色発光ダイオードの発光を照射したところ、蛍光体の発光と、蛍光体に吸収されなかったダイオードの青色光とが混合されて白色に見えた。
実施例2〜6
蛍光体製造時の坩堝の材質と焼成温度を表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体は、粉末X線回折と発光スペクトルと励起スペクトルの解析により、CaSc24を母体結晶とし、該母体結晶中に付活剤元素として3価のCeを含有するものであることが確認された。得られた蛍光体の発光ピーク波長、発光強度を表1に合わせて示す。なお、実施例2以降の蛍光体の発光スペクトルの測定には、日本分光製蛍光体高速評価装置を使用した。この装置は、光源としてXeランプ、受光素子は浜松フォトニクス製C7041型マルチチャンネル検出器を備える。
発光強度は、白金坩堝を使用した場合の蛍光体が高く、また、この温度範囲では1600℃で焼成した蛍光体が最も高かった。
実施例7〜11
蛍光体のCeとCaの原料混合組成を表2に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体を製造した。得られた蛍光体は、粉末X線回折と発光スペクトルと励起スペクトルの解析により、CaSc24を母体結晶とし、該母体結晶中に付活剤元素として3価のCeを含有するものであることが確認された。得られた蛍光体の発光ピーク波長、発光強度を表2に合わせて示す。Ceの原料混合モル比を0.01に調整して得られた蛍光体の発光強度が最も高かった。また、Ce濃度を高くするに従って発光ピーク波長は、長波長側にずれ、より色純度の良い緑色発光を示した。
実施例12〜14
蛍光体のCaの一部をMgに置き換えるべく原料混合組成を表3に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体を製造した。但し、実施例1に記載の原料に加えてMg元素源としてMgCO3を使用した。得られた蛍光体は、粉末X線回折で確認したところ、空間群は実施例1と同一だったが、格子定数が短くなり、蛍光体以外にMgOが少量混存していた。また、発光スペクトルを測定したところ、発光ピーク波長が長波長側にずれていた。これらのことから、原料のMgの一部が母体結晶中に固溶していることが確認された。得られた蛍光体の発光ピーク波長、発光強度を表3に示す。CaのMgによる置換により発光強度は低下するものの、発光ピーク波長が長波長側にずれて好ましい緑色発光を示した。
実施例15
原料溶液中の金属元素比(モル比)がCe:Ca:Sc=0.01:0.99:2となるように、硝酸セリウム、硝酸カルシウム、硝酸スカンジウムの各水溶液を混合して十分に撹拌した。この混合水溶液を白金容器中で乾燥した後に、水素を4%混合した窒素雰囲気中、最高温度1400℃で3時間、加熱することにより焼成して蛍光体を製造した。
得られた蛍光体は、粉末X線回折による解析により、CaSc24と同一の空間群Pnmaの結晶構造を持つ化合物となっていることが確認された。また、蛍光分光光度計を使用してこの蛍光体の発光スペクトルと励起スペクトルを得たところ、前記母体結晶内に付活剤元素として3価のCeを含有するものであることが確認された。そして、この蛍光体の発光ピーク波長が513nmであり、450〜465nmの青色の波長範囲で励起強度の変動が少ないために、この波長域で発光する青色LEDからの光により、この蛍光体が高効率に励起され緑色発光することが確認された。この蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における蛍光強度を100とした。
実施例16
原料溶液中の金属元素比が表4に記載のモル比となるように、硝酸マンガン、硝酸セリウム、硝酸カルシウム、硝酸スカンジウムの各水溶液を使用したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表4に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
表4に示す様に、Mnの共付活により蛍光体の発光強度が増大した。
実施例17〜30
原料溶液中の金属元素比が表4に記載のモル比となるように、共付活剤の稀土類元素の硝酸塩、硝酸セリウム、硝酸カルシウム、硝酸スカンジウムの各水溶液を使用したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表4に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
表4に示す様に、Pr、Tb、Dy、Tmの共付活により蛍光体の発光強度が増大した。中でも、Prを添加した場合には、Pr由来の発光がCeの発光とともにあらわれた。また、Nd、Sm、Ho、Er、Ybを微量添加しても発光強度の顕著な低下は認められなかった。
実施例31〜44
原料溶液中の金属元素比が表5に示すモル比となるように、実施例15で使用した硝酸塩に加えてMg、Sr、Baの各硝酸塩を添加して硝酸塩混合水溶液を調製したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表5に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
表5に示すように、Ca含有量を減少させてMg含有量やSr含有量を増加させると、発光強度がMgやSrの含有量が少量の蛍光体で増大したが、更にMg添加量やSr含有量が増加すると徐々に発光強度が低下した。また、Sr含有量を増加させると、発光ピーク波長が短波長側にずれて青緑色が増大した。一方、Ba含有量を増加させると、発光強度が単調に低下したが、Baモル比を0.4に増加しても発光強度は約30以上を保っていた。
実施例45〜55
原料溶液中の金属元素比が表6に示すモル比となるように、実施例15で使用した硝酸塩に加えてAl、Y、Luの各硝酸塩を添加して硝酸塩混合水溶液を調製したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表6に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
表6に示すように、Sc含有量を減少させてAl含有量やY含有量やLu含有量を増加すると、発光強度がAl含有量やY含有量やLu含有量が少量の蛍光体で増大したが、更にAl含有量やY含有量を増加させると発光強度は低下した。
発光ピーク波長は、Al含有量の増加と共に短波長にずれる傾向が見られた。一方、Y含有量とLu含有量の増加と共に、発光ピーク波長は長波長側にずれた。
実施例56〜63
原料溶液中の金属元素比が表7に示すモル比となるように、実施例15で使用した硝酸塩に加えてMg、Sr、Ba、Alの各硝酸塩を添加して硝酸塩混合水溶液を調製したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表7に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
実施例64〜69
原料溶液中の金属元素比が表8に示すモル比となるように、実施例15で使用した硝酸塩に加えてMg、Sr、Ba、Yの各硝酸塩を添加して硝酸塩混合水溶液を調製したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表8に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
実施例70〜86
原料溶液中の金属元素比が表9に示すモル比となるように、実施例15で使用した硝酸塩に加えてMg、Sr、Ba、Luの各硝酸塩を添加して硝酸塩混合水溶液を調製したこと以外は、実施例15と同様にして蛍光体を製造した。
得られた蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の蛍光体の発光ピーク波長とその波長における発光強度を表9に示す。ただし、この蛍光強度は、実施例15の蛍光体に波長455nmの励起光を照射した際の発光ピーク波長における発光強度を100とした場合の相対値として示している。
実施例87
それぞれ以下の濃度で金属塩を含む前駆体溶液を調製した。
Ca(NO32 0.0495 mol/L
Sc(NO33 0.1 mol/L
Ce(NO33 0.0005 mol/L
この溶液を1.7MHzの振動子を備えた超音波ネブライザーに入れ、微小液滴を形成させた。水素を4%含む窒素ガスの流れにより、その液滴を縦型管状電気炉の炉心管の内部を通過させた。電気炉は、均一温度領域の長さが約150cmで、温度は1500℃に設定した。ガスの流量は、2L/分とした。電気炉を通過することにより、液滴は、乾燥され、粉体となるので、それを電気集塵機により回収した。粉体は、前駆体溶液に含まれていた硝酸塩化合物同士が反応して生成したCaSc:Ce蛍光体だった。得られた蛍光体は、青色光を吸収して良好な緑色発光を示した。発光特性を表10に示す。なお、表10における発光強度は、比較例1の蛍光体の発光強度を100とした相対値である。えられた蛍光体の粒径を実施例1の場合と同様の方法で測定したところ、中央粒径(D50)は1.0μmであり、粒度分布の狭い蛍光体だった。
実施例88
流通させたガスを窒素ガスとしたこと以外は実施例87と同様の手順で、蛍光体を噴霧熱分解合成した。得られた蛍光体をるつぼに入れ、水素を4%含む窒素ガス雰囲気で1500℃に加熱(アニール)した。得られた蛍光体は、青色光を吸収して良好な緑色発光を示した。発光特性を表10に示す。
実施例89〜91
表10のようにアニール温度を変えたこと以外は実施例88と同様に処理し、蛍光体を得た。この蛍光体の発光特性を表10に示す。
実施例92、93
表11の組成になるように、原料化合物とフラックス化合物を良く調合し、実施例1と同様の手順で加熱処理をして蛍光体を得た。ただし、焼成温度は1550℃とした。なお、フラックスのモル比は、生成する蛍光体CaScの1モルに対するフラックス化合物のモル数である。得られた蛍光体は、1規定の塩酸に1昼夜浸漬し、余剰のフラックス等の不純物を除去した。その後、上澄み液のpHが4以上になるまで固液分離と水を追加し撹拌する作業を繰り返した。洗浄済みの蛍光体は、120℃の乾燥器で乾燥し、篩がけをして乾燥凝集体をほぐした。得られた蛍光体の発光特性を表11に示す。発光強度は、比較例1の蛍光体を100とした相対値で表した。
比較例2
SrCO:0.0297モル、Y:0.03モル、CeO:0.0003モルをエタノールと共に、乳鉢の中で十分湿式混合し、乾燥させた。この混合物を白金箔上にのせ、4%の水素を含む窒素ガス雰囲気下、1450℃にて2時間加熱することにより焼成してSrY:Ceを得た。粉末X線回折によって、得られた物質がSrYとして報告されている結晶構造を有するものであることを確認した。得られた物質はオレンジ色の粉末だった。得られた物質に波長254nm、365nm及び460nmの励起光を照射したが、いずれの波長の光によっても全く発光を示さなかった。
Figure 2006045526
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本発明の実施例1で得られた蛍光体の粉末X線回折パターン(X線源=CuKα)である。図1中には、JCPDSカード72−1360番に示されたCaSc24の標準回折パターンを同時に示している。実施例1で得られた蛍光体の回折パターンが、該標準回折パターンと良く一致していることが示されている。 本発明の実施例1で得られた蛍光体の発光スペクトル(実線)、及び、励起スペクトル(点線)を示す図である。 波長変換材料としての本発明の蛍光体と半導体発光素子とを有する発光素子の一実施例を示す模式的断面図である。 図3に示す発光素子を組み込んだ面発光照明装置の一実施例を示す模式的断面図である。
符号の説明
1:発光素子
2:マウントリード
3:インナーリード
4:半導体発光素子
5:蛍光体含有樹脂部
6:導電性ワイヤー
7:モールド部材
8:面発光照明装置
9:拡散板
10:保持ケース

Claims (8)

  1. 2価及び3価の金属元素を含む複合酸化物を母体結晶とし、該母体結晶内に付活剤元素として少なくともCeを含有し、室温での発光スペクトルにおいて485nm〜555nmの波長範囲に最大発光ピークを有することを特徴とする、下記一般式(I)で表される蛍光体。
    1 a2 b3 cd (I)
    (式(I)中、M1は少なくともCeを含む付活剤元素、M2は2価の金属元素、M3は3価の金属元素をそれぞれ示し、aは0.0001≦a≦0.2、bは0.8≦b≦1.2、cは1.6≦c≦2.4、dは3.2≦d≦4.8の範囲の数である。)
  2. 式(I)における付活剤元素M1が、少なくともCeを含み、さらにCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体。
  3. 式(I)における2価の金属元素M2が、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択された少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光体。
  4. 式(I)における3価の金属元素M3が、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、及びLuからなる群から選択された少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛍光体。
  5. 波長変換材料である蛍光体と、紫外光から可視光の波長範囲の光を発光する半導体発光素子とを有する発光素子であって、該蛍光体として少なくとも請求項1〜4のいずれか一項に記載の蛍光体を含むことを特徴とする発光素子。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の蛍光体を含有してなるエレクトロルミネッセンス発光素子。
  7. 請求項5又は6に記載の発光素子を光源として有する画像表示装置。
  8. 請求項5又は6に記載の発光素子を光源として有する照明装置。
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