JP4411841B2 - 発光装置及びそれを用いた照明装置並びにディスプレイ - Google Patents

発光装置及びそれを用いた照明装置並びにディスプレイ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光装置に関し、詳しくは、電力源により紫外光から可視光領域の光を発光する第1の発光体と、その発光を吸収し長波長の可視光を発する波長変換材料としての第2の発光体とを組み合わせることにより、使用環境によらず安定して高効率の発光を発生させることのできる発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在発光ダイオード(以下、LEDと略す)やレーザーダイオード(以下、LDと略す)は青〜赤色の可視領域から、紫色、紫外線を発するものまで開発されている。こうした多色のLEDを組み合わせた表示装置がディスプレイや交通信号機として用いられている。更にLEDやLDの発光色を蛍光体で色変換させた発光装置も提案されている。例えば、特公昭49−1221号公報では、300−530nmの波長の放射ビームを発するレーザービームを燐光体(Ln3-x-yCexGdy5-zGaz12(LnはY、Lu、またはLa、MはAl、Al−In、またはAl−Scを表し、xは0.001〜0.15、yは2.999以下、zは3.0以下である))に照射し、これを発光させてディスプレイを形成する方法が示されている。また、近年では、青色発光の半導体発光素子として注目されている発光効率の高い窒化ガリウム(GaN)系LEDやLDと、波長変換材料としての蛍光体とを組み合わせて構成される白色発光の発光装置が、画像表示装置や照明装置の発光源として提案されている。実際に、特開平10−242513号公報において、この窒化物系半導体のLED又はLDチップを使用し、蛍光体としてセリウム付活イットリウム・アルミニウム・ガーネット系を使用することを特徴とする発光装置が示されている。
【0003】
しかしながら、例えば、この特開平10−242513号公報に示されるようなセリウム付活イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体と青色LED又は青色レーザーとの組み合わせにおいては、青色光と蛍光体から発生する黄色光の混色で白色を発生させることができるが、青色と黄色の発光ピークトップ(450nm付近と550nm付近)の中間領域(470nm−540nm)と、黄色ピークの長波長側領域(580−700nm)の発光強度が小さいために、バックライト光源などの発光源としては十分な色再現性が得られず、改良が求められている。
【0004】
この改良のために紫外線発光のLEDで青色、赤色、緑色の蛍光体を励起して白色発光として利用する発光装置が提案されている。青色、緑色、赤色の蛍光体を混合して白色光とする場合は、従来の青・黄混色系のような2つのピークの重なりでなく、3つのピークの重なりとなるので、発光ピークの間の谷間が小さくなり、演色性が向上することになる。しかし、この青・緑・赤混色系においてはそれぞれの蛍光体がバランス良く十分な発光効率と、色再現(広い色再現範囲若しくは高い演色性)を示すためのスペクトル特性が求められる。又、特開2000−183408号公報や特開2000−073052号公報には、青色、緑色にEuとMnを付活したアルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体が記載されている。しかし具体的に開示されている2(Ba,Mg)O・5Al23:Eu0.2,Mn0.4や3(Ba,Mg)O・8Al23:Eu0.2,Mn0.4の組成物では発光強度はまだ十分ではなかった。
【0005】
又LEDやLDは発光波長を精度良く安定して生産する事が非常に難しく、また温度や電流の変化によっても発光波長がシフトして、中心波長から5nm以上のずれを生じることもある。発光波長のばらつきは蛍光体の発光強度に大きく影響を与えるため、明るさのみならず、混合した場合の白色の色度や色温度も大きく変化してしまう。従ってLEDやLDの波長の変化に対して、発光特性が大きく左右されない蛍光体の開発が望まれている。
【0006】
【特許文献1】
特公昭49−1221号公報
【特許文献2】
特開平10−242513号公報
【特許文献3】
特開2000−183408号公報
【特許文献4】
特開2000−073052号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
青色、緑色、赤色の蛍光体を混合して白色光とする場合、それぞれの蛍光体に十分な発光強度と、混合したものが全体で高い色再現性を示すための色度とスペクトル特性をもつ事が求められる。更にLED,LDの発光波長のばらつきによって発光出力、色度が変化しない事が望まれている。本発明は前述の従来技術に鑑み、特に高効率の緑色蛍光体を開発することにより、発光強度が高く安定してかつ製造が容易な発光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置において、上記第2の発光体に含有される蛍光体が下記特定の化学組成の結晶相を含有してなることで、前記目的が達成できることを見出し本発明に到った。
すなわち、本発明の要旨は、次の(1)〜()に存する。
(1)波長350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置において、第1の発光体がレーザーダイオード又は発光ダイオードであり、第2の発光体が、酸化物蛍光体を含有してなり、該酸化物蛍光体は、一般式[1]の化学組成を有する結晶相を含有してなることを特徴とする発光装置。
【化2】
SraCabMgcZndEueMnfg24 式[1]
(式[1]において、a、b、c、d、e、f、gは、それぞれ0.2≦a≦0.995、0≦b≦0.2、0≦c≦0.3、0≦d≦0.3、0.25≦e≦0.4、0≦f≦0.5、f≦e、0≦g≦0.1、a+b+c+d+e+f+g=1を満足する数であり、Aは、Alを示し、MはSr、Ca、Mg、Zn、Eu、Mn以外の2価の金属元素を示す。)
)第2の発光体が、励起波長400nmの光による励起時の蛍光スペクトルにおける最大蛍光強度が490〜550nmの波長範囲内に観察される蛍光体を含有することを特徴とする前記(1)に記載の発光装置。
【0009】
)第1の発光体がGaN系化合物半導体を使用してなることを特徴とする前記(1)または2に記載の発光装置。
)第2の発光体が、他の蛍光体を含んでなり、発光装置が白色光を発することを特徴とする前記(1)乃至()のいずれか1つに記載の発光装置。
)第2の発光体が、蛍光体の粉を樹脂に分散させてなることを特徴とする前記(1)乃至()のいずれか1つに記載の発光装置。
)前記(1)乃至()のいずれか1つに記載の発光装置を有することを特徴とする照明装置。
)前記(1)乃至()のいずれか1つに記載の発光装置を有することを特徴とするディスプレイ。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、波長350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置であり、第2の発光体が第1の発光体からの照射光の波長において発光強度変化は全ての波長域で小さい事が好ましく、実質的に波長385〜410nmの間で発光強度変化が小さい発光装置となるのが好ましい。従って、第2の発光体を構成する蛍光体は、特殊な組み合わせを除いて各蛍光体の発光強度変化が小さいことが望ましく一般的に該波長域の第1の発光体からの照射光波長が短波長側の方が蛍光体は発光強度が高く短波長域がより変化率が小さいことが望まれる。第1の発光体からの照射光の波長領域で単位波長当たりの発光強度変化率の絶対値は波長385nm以上390nm未満で1.8%以下、390nm以上395nm未満で2.5%以下、395nm以上400nm未満で3.5%以下、400nm以上410nm未満で4.5%以下である。この値より変化率が高い場合には、第1の発光体の発光ピーク波長が正常値より短波長側若しくは長波長側へとずれた際に、第2の発光体からの発光強度が大きく増減する。更に青色、緑色、赤色蛍光体の変化率の差から白色の色ずれも生じるため、特性の管理が難しく、発光強度、色度の不安定な発光装置となってしまい実用上好ましくない。この値以下であれば、第1の発光体の発光ピーク波長が規格値より短波長側か長波長側へとずれた際にも、第2の発光体からの発光強度の変動は認容される範囲にとどまり、発光強度、色度の安定な好ましい発光装置が得られる。この値は更に385nm以上390nm未満で1.5%以下、390nm以上395nm未満で2.0%以下、395nm以上400nm未満で3.0%以下、400nm以上410nm未満で3.5%以下がより好ましい。
【0011】
第2の発光体に含有される蛍光体は、酸素を含有する化合物である酸硫化物や窒化酸化物などを含めた酸化物である。酸化物以外の、例えば硫化物などの化合物では、変化率は小さいが、第1の発光体からの波長350〜415nmの強い光を照射した場合、発光強度が低下しやすく長期間の使用が難しい。
第2の発光体に含有される一般式[1]の化学組成を有する結晶相は、波長350〜415nmの光を発生する第1の発光体からの光により励起されて、高く、かつ安定した発光強度と色度とを示し、実用に適した発光装置が得られるため好ましい。
【0012】
【化3】
SrCaMgZnEuMn 式[1]
(式[1]において、a、b、c、d、e、f、gは、それぞれ0.2≦a≦0.995、0≦b≦0.2、0≦c≦0.3、0≦d≦0.3、0.005≦e≦0.8、0≦f≦0.5、f≦e 、0≦g≦0.1、a+b+c+d+e+f+g=1を満足する数であり、Aは、Al、Ga、Sc、Bの群から選ばれる少なくとも一種の元素、MはSr、Ca、Mg、Zn、Eu、Mn以外の2価の金属元素を示す。)
aが0.2より小さい場合には発光強度が低下する傾向にあり、0.995より大きい場合にもその傾向がある。aが0.2≦a≦0.995を満足する数の化学組成を有する結晶相は、発光強度が高く安定である。同様の理由で、b、c、dは、それぞれ、0≦b≦0.2、0≦c≦0.3、0≦d≦0.3を満足する。
【0013】
eが0.005≦e≦0.8を満足する化学組成を有する結晶相は、発光強度が高く安定で好ましい。eが0.005より小さい場合には、発光中心イオン数が小さすぎるために十分な発光強度が得られない傾向にある。一方、eが0.8より大きい場合には、強い濃度消光が観察されるために発光強度が低くなる傾向にある。同様の理由で、下限としては、e≧0.02が好ましく、e≧0.04がより好ましく、e≧0.08が更に好ましく、e≧0.15が最も好ましい。又、上限としては、e≦0.7が好ましく、e≦0.65がより好ましく、e≦0.6が更に好ましく、e≦0.55が最も好ましい。
【0014】
fが0≦f≦0.5を満足する化学組成を有する結晶相は、発光強度が高く安定となる。fが0.5より大きい場合には、Mnの緑色発光に濃度消光が観察されるために発光強度が低くなる傾向にある。f=0となる組成、即ちMnを含有していない組成でも比較的良好な緑色発光が得られるが、fが0.01≦f≦0.4を満足する化学組成とすることで、結晶中にEuと共に適量のMnが存在し、EuからMnへのエネルギー移動でMnからの強い緑色発光が得られ励起波長の変化に対して安定度が増すのでより好ましい。同様の理由で、下限としては、f≧0.02が好ましく、f≧0.03がより好ましく、f≧0.05が最も好ましい。また、上限としてはf≦0.3が好ましい。
【0015】
第2の発光体に含有される蛍光体の結晶相の上記一般式[1]におけるAで表される元素としては、Al、Ga、Sc、Bの群から選ばれる少なくとも一種の元素が使用できる。さらに、第2の発光体が、Aの50mol%以上がAlとなる化学組成を有する結晶相を含有していることが、高い発光強度を得る上で好ましい。また、Aの全てがAlであることが、発光特性が良好となるばかりでなく、原料の価格が低いため安価に蛍光体を製造できるのでさらに好ましい。
【0016】
第2の発光体に含有される蛍光体の結晶相の上記一般式[1]におけるMで表される元素としては、Sr、Ca、Mg、Zn、Eu、Mn以外の2価の金属元素が使用できる。これらは、蛍光体の性能を損わない範囲で使用することができ、式中のgが0≦g≦0.1となる範囲で使用することができる。
【0017】
第2の発光体に含まれる該蛍光体は488nmから570nmの間に主宰波長がある酸化物蛍光体である。さらに、励起波長400nmの光による励起時の蛍光スペクトルにおける最大蛍光強度が490〜550nmの波長範囲内に観察される蛍光体であることが、発光強度が高い上に色再現範囲が広い自然光に近い発光装置を得る上で好ましい。波長が490nmより短いと蛍光強度が高くても発光強度が低くなってしまい、一方、波長が550nmより長いと色純度の良い緑色が得られない。
【0018】
本発明で第2の発光体が含む蛍光体は、式[1]に示されるようなSr、Ca、Mg、Zn、Eu、Mn、及び、AであるAl、Ga、Sc、Bの金属や化合物を、必要に応じてスタンプミル、ボールミル、ジェットミル等の乾式粉砕機を用いて粉砕した後、V型ブレンダー、コニカルブレンダー等の混合機により十分混合するが、混合した後で粉砕機を用いて乾式粉砕する方法、水等の媒体中で湿式粉砕機を用いて粉砕及び混合した後乾燥する方法、或いは調製された溶液やスラリーを、噴霧乾燥等により乾燥させる方法等も可能であり、何れかの方法で得られた粉砕混合物を、加熱処理して焼成することにより製造することができる。
【0019】
これらの粉砕混合法の中で、特に、発光中心イオンの元素源化合物においては、少量の化合物を全体に均一に混合、分散させる必要があることから液体媒体を用いるのが好ましく、又、他の元素源化合物において全体に均一な混合が得られる面からも、湿式法が好ましく、又、加熱処理法としては、アルミナや石英製の坩堝やトレイ等の耐熱容器中で、通常1000〜1650℃、好ましくは1100〜1500℃、特に好ましくは1150〜1450℃の温度で、大気、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水素、アルゴン等の気体の単独或いは混合雰囲気下で、10分〜24時間、加熱することによりなされる。尚、加熱処理後、必要に応じて、洗浄、乾燥、分級処理等がなされる。
【0020】
尚、前記加熱雰囲気としては、発光中心イオンの元素が発光に寄与するイオン状態(価数)を得るために必要な雰囲気が選択される。本発明における2価のEuやMn等の場合には、一酸化炭素、窒素、水素、アルゴン等の中性若しくは還元雰囲気下が好ましいが、大気雰囲気下も条件さえ選べば可能である。
Sr、Ca、Mg、Zn、Eu、Mn、Alの各元素の原料化合物としては、各元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等が挙げられ、これらの中から、複合酸化物への反応性、及び、焼成時におけるNOx 、SOx 等の非発生性等を考慮して選択される。
【0021】
Sr及びCaの原料化合物を具体的に例示すれば、Sr源化合物としては、SrO、Sr(OH)2・8H2O、SrCO3 、Sr(NO32 、SrSO4、Sr(OCO)2・H2 O、Sr(OCOCH32 ・0.5H2 O、SrCl2等が、又、Ca源化合物としては、CaO、Ca(OH)2、CaCO3、Ca(NO32・4H2 O、CaSO4・2H2 O、Ca(OCO)2 ・H2O、Ca(OCOCH3 ) 2 ・H2O、CaCl2 等がそれぞれ挙げられる。
【0022】
又、Mg及びZnについて具体的に例示すれば、Mg源化合物としては、MgO、Mg(OH)2 、MgCO3 、Mg(OH)2・3MgCO3・3H2O、Mg(NO32・6H2O、MgSO4、Mg(OCO)2・2H2O、Mg(OCOCH3 ) 2・4H2 O、MgCl2等が、又、Zn源化合物としては、ZnO、Zn(OH)2、ZnCO3、Zn(NO32、Zn(OCO)2、Zn(OCOCH3)2、ZnCl2等がそれぞれ挙げられる。
【0023】
更に、発光中心イオンの元素であるEu及びMnについて、その元素源化合物を具体的に例示すれば、Eu源化合物としては、Eu23、Eu2(SO43、Eu2(OCO)6 、EuCl2 、EuCl3等が挙げられる。Mn源化合物としては、MnCO・nHO,MnCl、Mn(NO・6HO、MnSO・nHO、MnBr、MnO、MnOが使用できる。
【0024】
又、Alについて具体的に例示すれば、Al23、Al(OH)3、AlOOH、Al(NO33・9H2O、Al2(SO43、AlCl3等がそれぞれ挙げられる。
本発明において、前記蛍光体に光を照射する第1の発光体は、波長350〜415nmの光を発生する。好ましくは波長350〜415nmの範囲にピーク波長を有する光を発生する発光体を使用する。第1の発光体の具体例としては、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオード(LD)等を挙げることができる。消費電力が少ない点でレーザーダイオードがより好ましい。その中で、GaN系化合物半導体を使用したGaN系LEDやLDが好ましい。なぜなら、GaN系LEDやLDは、この領域の光を発するSiC系LED等に比し、発光出力や外部量子効率が格段に大きく、前記蛍光体と組み合わせることによって、非常に低電力で非常に明るい発光が得られるからである。例えば、20mAの電流負荷に対し、通常GaN系はSiC系の100倍以上の発光強度を有する。GaN系LEDやLDにおいては、AlGaN発光層、GaN発光層、またはInGaN発光層を有しているものが好ましい。GaN系LEDにおいては、それらの中でInGaN発光層を有するものが発光強度が非常に強いので、特に好ましく、GaN系LDにおいては、InGaN層とGaN層の多重量子井戸構造のものが発光強度が非常に強いので、特に好ましい。なお、上記においてx+yの値は通常0.8〜1.2の範囲の値である。GaN系LEDにおいて、これら発光層にZnやSiをドープしたものやドーパント無しのものが発光特性を調節する上で好ましいものである。GaN系LEDはこれら発光層、p層、n層、電極、および基板を基本構成要素としたものであり、発光層をn型とp型のAlGaN層、GaN層、またはInGaN層などでサンドイッチにしたヘテロ構造を有しているものが発光効率が高く、好ましく、さらにヘテロ構造を量子井戸構造にしたものが発光効率がさらに高く、より好ましい。
【0025】
本発明においては、面発光型の発光体、特に面発光型GaN系レーザーダイオードを第1の発光体として使用することは、発光装置全体の発光効率を高めることになるので、特に好ましい。面発光型の発光体とは、膜の面方向に強い発光を有する発光体であり、面発光型GaN系レーザーダイオードにおいては、発光層等の結晶成長を制御し、かつ、反射層等をうまく工夫することにより、発光層の縁方向よりも面方向の発光を強くすることができる。面発光型のものを使用することによって、発光層の縁から発光するタイプに比べ、単位発光量あたりの発光断面積が大きくとれる結果、第2の発光体の蛍光体にその光を照射する場合、同じ光量で照射面積を非常に大きくすることができ、照射効率を良くすることができるので、第2の発光体に含まれる蛍光体からより強い発光を得ることができる。
【0026】
第2の発光体は、一般式[1]に記載の結晶相を含有してなる蛍光体とは異なる、他の蛍光体と組み合わせることにより白色光を得ることができる。即ち、本発明を構成する緑色蛍光体を各種の青色蛍光体や赤色蛍光体と組み合わせることにより第2の発光体として白色を得ることができる。
本発明の発光装置に使用される緑色蛍光体と組み合わせる蛍光体としては、特に制限は無いが、以下の青色蛍光体及び赤色蛍光体が好ましい。
【0027】
青色蛍光体としては
(Ba,Sr)MgAl10O17:Eu、(Sr,Ca,Mg,Ba)10(PO4)6Cl2:Eu、Ba3Mg2SiO8:Eu、Sr2P2O7:Euの様な蛍光体が使用できる。
その中でも下記の4種類の少なくともいずれか1つの青色蛍光体と組み合わせることがより好ましい。
1.BaMgAl10O17:Eu系青色蛍光体
中でも、下記一般式[2]の化学組成を有する結晶相を含有する蛍光体が好ましい。
【0028】
【化4】
1 (a-ax)1' axEub2 (c-cy)2' cy3 (d-dz)3' dze 式[2]
(式[2]において、M1は、Ba、Sr、およびCaからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を表し、M1 は、一価、又は、六配位時二価の状態で半径が0.92Å以上の二価の金属元素(但し、Ba、Sr、Ca、Euは除く)からなり、Mは、MgおよびZnからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、M2 は、六配位時二価の状態で半径が0.92Å未満の二価の金属元素(但し、Mg、Znは除く)を表し、M3は、Al、Ga、およびScからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、M3 は、三価の金属元素(但し、Al、Ga、Scは除く)を表し、かつ、bは、0.11≦b≦0.99、aは、0.9≦(a+b)≦1.1、cは、0.9≦c≦1.1、dは、9≦d≦11、eは、15.3≦e≦18.7、0≦x<0.2、0≦y<0.2、0≦z<0.2を満足する数である。)
2.Sr10(PO4)6Cl2:Eu系青色蛍光体
中でも、下記一般式[3]の化学組成を有する結晶相を含有する蛍光体が好ましい。
【0029】
【化5】
EuaSrb5-a-b(PO4cd 式[3]
(上記一般式[3]において、MはEu及びSr以外の金属元素を表す。また、XはPO4以外の一価のアニオン基を表す。c及びdは、2.7≦c≦3.3、0.9≦d≦1.1を満足する数である。a及びbは、ともに0よりも大きくa+bが5以下となる数であるが、a≧0.1又はb≧3という条件を満足する。)3.Sr3MgSi2O8:Eu系青色蛍光体
中でも、下記一般式[4]の化学組成を有する結晶相を含有する蛍光体が好ましい。
【0030】
【化6】
1 aEub2 c3 de 式[4]
(但し、M1は、Ba、Sr、およびCaからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を合計で90mol%以上含む金属元素を表し、M2は、MgおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を合計で90mol%以上含む金属元素を表し、M3は、SiおよびGeからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を合計で90mol%以上含む金属元素を表し、aは2.7≦a≦3.3を満足する数、bは0.0001≦b≦1.0を満足する数、cは0.9≦c≦1.1を満足する数、dは1.8≦d≦2.2を満足する数、eは7.2≦e≦8.8を満足する数である。)
4.(Ca,Mg)3(PO4)2:Eu系青色蛍光体
中でも、下記一般式[5]の化学組成を有する結晶相を含有する蛍光体が好ましい。
【0031】
【化7】
Euab(PO4c(BO32-cd 式[5]
(上記一般式[5]において、Mは、Caを含有し、かつ、CaとMgからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素が80mol%以上を占める金属元素を表し、ZはPO4 3-、BO3 3-以外のアニオンを表す。aは、0.003≦a≦2.1、bは、2.7≦(a+b)≦3.3、cは、1.2≦c≦2、dは、0≦d≦0.1を満足する数である。)
赤色蛍光体としては、以下のような蛍光体が好ましい。
【0032】
Y2O2S:Eu、YAlO3:Eu、YVO4:Eu、Gd2O2S:Eu、La2O2S:Eu
これらの蛍光体を組み合わせる方法としては、各蛍光体を粉末の形態で膜状に積層する方法、樹脂中に混合して膜状に積層する方法、粉末の形態で混合する方法、樹脂中に分散する方法、薄膜結晶状に積層する方法などが利用できるが、粉末の形態で混合して使用する方法が最も容易で安価に白色光を得られるので好ましい。
【0033】
第1の発光体として面発光型のものを使用する場合、第2の発光体を膜状とするのが好ましい。その結果、面発光型の発光体からの光は断面積が十分大きいので、第2の発光体をその断面の方向に膜状とすると、第1の発光体からの蛍光体への照射断面積が蛍光体単位量あたり大きくなるので、蛍光体からの発光の強度をより大きくすることができる。
【0034】
また、第1の発光体として面発光型のものを使用し、第2の発光体として膜状のものを用いる場合、第1の発光体の発光面に、直接膜状の第2の発光体を接触させる形状とするのが好ましい。ここでいう接触とは、第1の発光体と第2の発光体とが空気や気体を介さないでぴたりと接している状態をつくることを言う。その結果、第1の発光体からの光が第2の発光体の膜面で反射されて外にしみ出るという光量損失を避けることができるので、装置全体の発光効率を良くすることができる。
【0035】
本発明の発光装置の一例における第1の発光体と第2の発光体との位置関係を示す模式的斜視図を図3に示す。図3中の1は、前記蛍光体を有する膜状の第2の発光体、2は第1の発光体としての面発光型GaN系LD、3は基板を表す。相互に接触した状態をつくるために、LD2と第2の発光体1とをそれぞれ別個につくっておいてそれらの面同士を接着剤やその他の手段によって接触させても良いし、LD2の発光面上に第2の発光体を製膜(成型)させても良い。これらの結果、LD2と第2の発光体1とを接触した状態とすることができる。
【0036】
第1の発光体からの光や第2の発光体からの光は通常四方八方に向いているが、第2の発光体の蛍光体の粉を樹脂中に分散させると、光が樹脂の外に出る時にその一部が反射されるので、ある程度光の向きを揃えられる。従って、効率の良い向きに光をある程度誘導できるので、第2の発光体として、前記蛍光体の粉を樹脂中へ分散したものを使用するのが好ましい。また、蛍光体を樹脂中に分散させると、第1の発光体からの光の第2の発光体への全照射面積が大きくなるので、第2の発光体からの発光強度を大きくすることができるという利点も有する。この場合に使用できる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等各種のものが挙げられるが、蛍光体粉の分散性が良い点で好ましくはエポキシ樹脂である。第2の発光体の粉を樹脂中に分散させる場合、当該第2の発光体の粉と樹脂の全体に対するその粉の重量比は、通常10〜95%、好ましくは20〜90%、さらに好ましくは30〜80%である。蛍光体が多すぎると粉の凝集により発光効率が低下することがあり、少なすぎると今度は樹脂による光の吸収や散乱のため発光効率が低下することがある。
【0037】
本発明の発光装置は、波長変換材料としての前記蛍光体と、350〜415nmの光を発生する発光素子とから構成されてなり、前記蛍光体が発光素子の発する350〜415nmの光を吸収して、使用環境によらず高強度の可視光を発生させることのできる発光装置であり、白色とした場合は色再現性が良く、バックライト光源、信号機などの発光源、又、カラー液晶ディスプレイ等の画像表示装置や面発光等の照明装置等の光源に適している。
【0038】
本発明の発光装置を図面に基づいて説明すると、図4は、第1の発光体(350〜415nm発光体)と第2の発光体とを有する発光装置の一実施例を示す模式的断面図であり、4は発光装置、5はマウントリード、6はインナーリード、7は第1の発光体(350〜415nmの発光体)、8は第2の発光体としての蛍光体含有樹脂部、9は導電性ワイヤー、10はモールド部材である。
【0039】
本発明の一例である発光装置は、図4に示されるように、一般的な砲弾型の形態をなし、マウントリード5の上部カップ内には、GaN系発光ダイオード等からなる第1の発光体(350〜415nm発光体)7が、その上に、蛍光体をエポキシ樹脂やアクリル樹脂等のバインダーに混合、分散させ、カップ内に流し込むことにより第2の発光体として形成された蛍光体含有樹脂部8で被覆されることにより固定されている。一方、第1の発光体7とマウントリード5、及び第1の発光体7とインナーリード6は、それぞれ導電性ワイヤー9で導通されており、これら全体がエポキシ樹脂等によるモールド部材10で被覆、保護されてなる。
【0040】
又、この発光素子1を組み込んだ面発光照明装置11は、図5に示されるように、内面を白色の平滑面等の光不透過性とした方形の保持ケース12の底面に、多数の発光装置13を、その外側に発光素子13の駆動のための電源及び回路等(図示せず。)を設けて配置し、保持ケース12の蓋部に相当する箇所に、乳白色としたアクリル板等の拡散板14を発光の均一化のために固定してなる。
【0041】
そして、面発光照明装置11を駆動して、発光素子13の第1の発光体に電圧を印加することにより350〜415nmの光を発光させ、その発光の一部を、第2の発光体としての蛍光体含有樹脂部における前記蛍光体が吸収し、可視光を発光し、一方、蛍光体に吸収されなかった青色光等との混色により演色性の高い発光が得られ、この光が拡散板14を透過して、図面上方に出射され、保持ケース12の拡散板14面内において均一な明るさの照明光が得られることとなる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
SrCO3 ;0.73モル、γ-Al23;1.0モル、並びに発光中心イオンの元素源化合物としてEu23;0.125モル並びにMnCO3・0.5H2O(Mnとして、0.02モル)を純水と共に湿式ボールミル中で粉砕混合し、乾燥後、粉砕したH3BO3を0.01モル混合しナイロン72メッシュを通過させた後、得られた混合物をアルミナ製坩堝中で、4%の水素を含む窒素ガス流下、1300℃で2時間、加熱し、焼成物を水洗浄、乾燥、及び分級処理を行うことにより緑色発光の蛍光体Sr0.73Eu0.25Mn0.02Al2O4を製造した。GaN系発光ダイオードの紫外光領域の主波長である400nmでこの蛍光体を励起させ、大塚電子(株)製瞬間マルチ測光システム(MCPD-7000)で発光スペクトルを測定した。図1に発光スペクトルを示す。
この時の発光スペクトルの415〜780nm域の積分強度比は下記に示す比較例のサンプルに対して124%であった。このスペクトルピーク値は521nmであった。次に分光強度補正された日本分光(株)製分光器(型番CT-10T)で350nmから415nm半値幅10nmの励起光を取り出し1nm毎に該蛍光体サンプルに照射して、可視部域の425〜780nmの発光スペクトルの積分強度を測定した。各波長における変化率の絶対値を求めて図2に示した。変化率は所定の励起波長の強度と前後±1nmにおける励起強度の差の平均値を所定励起波長の強度で除した値の絶対値で示してある。385,390,395,400,410nmにおける変化率はそれぞれ0.6,0.6,0.9,1.3,2.4%であった。
【0043】
比較例1
仕込み原料を、BaCO3;0.8モル、MgCO3;0.6モル、γ-Al23;5モル、およびEu23;0.1モル、MnCO3・0.5H2O(Mnとして、0.4モル)とし、加熱条件を1400℃にしたこと以外は実施例1と同様に作成して、Ba0.8Mg0.6Eu0.2Mn0.4Al1017の組成を持つ緑色蛍光体を得た。GaN系発光ダイオードの紫外光領域の主波長である400nmでこの蛍光体を励起させ、スペクトル強度を測定したときの積分強度比を測定し、これを100%(基準)とした。ピーク波長は515nmであった。又、実施例1におけると同様の方法で変化率を求めたものを図2に示した。385,390,395,400,410nmにおける変化率はそれぞれ1.9,2.7,3.9,5.3,9.6%であった。
【0044】
実施例2
仕込み原料を、SrCO3;0.45モル、塩基性炭酸マグネシウム(Mgのモル数0.05モル)、γ-Al23;1モル、およびEu23;0.2モルにMnCO3・0.5H2O(Mnとして、0.1モル)と変えた以外は、実施例1と同様にしてSr0.45Mg0.05Eu0. Mn0.1Al2O4を作成した。実施例1と同様にして諸特性を測定したところ、400nm励起での発光スペクトル積分強度は100%であった。385,390,395,400,410nmにおける変化率はそれぞれ1.2,1.1,1.2,1.7,2.8%であった。
【0045】
実施例3
仕込み原料を、SrCO3;0.75モル、γ-Al23;1モル、およびEu23;0.25モルに変えた以外は、実施例1と同様にして蛍光体Sr0.75Eu0.2 5Al2O4を作成した。実施例1と同様にして諸特性を測定したところ、400nm励起での発光スペクトル積分強度は143%ピーク波長は520nmであった。385,390,395,400,410nmにおける変化率はそれぞれ1.1,1.1,1.4,1.8,3.0%であった。
【0046】
実施例4
仕込み原料を、SrCO3;0.40モル、γ-Al23;1.0モル、およびEu23;0.225モル、MnCO3・0.5H2O(Mnとして、0.15モル)と変えた以外は実施例1と同様にして蛍光体Sr0.4Eu0.45Mn0.15Al24を作成した。400nmの励起時における発光スペクトル積分強度は93%、ピーク波長は521nmであった。385,390,395,400,410nmにおける変化率はそれぞれ1.4,1.3,1.8,2.1,3.2%であった。
【0047】
比較例2
仕込み原料を、BaCO3;0.8モル、MgCO3;1.6モル、γ-Al23;8モル、およびEu23;0.1モル、MnCO3・0.5H2O(Mnとして、0.4モル)とし、加熱条件を1400℃にしたこと以外は実施例1と同様にして作成して、Ba0.8Mg1.6Eu0.2Mn0.4Al1627の組成を持つ緑色蛍光体を得た。
【0048】
GaN系発光ダイオードの紫外光領域の主波長である400nmでこの蛍光体を励起させ、スペクトル強度を測定したところ積分強度は90%であった。ピーク波長は515nmであった。385,390,395,400,410nmにおける変化率はそれぞれ2.0,3.3,4.9,5.8,10.6%であった。
【0049】
実施例5
実施例1で得られた蛍光体を、青色蛍光体(Sr,Ca,Mg,Ba)10(PO4)6Cl2:Eu 、赤色蛍光体Y2O2S:Euとよく混合しながらXe光源から波長400nmの光を分光した励起光の下で白色の色度点が(x、y)=(0.325,0.328)となるように調整した。同様の操作で比較例1の蛍光体も同じ青色、赤色と混合して同色度の白色に調整した。400nmと402nmに発光ピークをもつGaN系LEDをえらび、先に述べた方法によりその発光面上に蛍光体を塗布した発光装置をそれぞれの蛍光体同士で比較すると、発光強度は励起波長が400nmから402nmに揺れた時には比較例1と実施例1の蛍光体では変わらなかった。一方、励起波長が400nmから402nmに揺れた時の色度の変化量を
【0050】
【数1】
Figure 0004411841
(但し、Δx及びΔyは、それぞれ励起波長が400nmから402nmに変化したときの色度点x及び色度点yの変化量を示す。)
で示すと、実施例1の蛍光体を使用した場合はd=0.0039、比較例1の蛍光体ではd=0.0106となり、色ずれは実施例1の方が小さかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、発光強度が高く安定している発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の発光スペクトル。
【図2】 実施例1と比較例1の励起波長と発光強度の変化率。
【図3】 面発光型GaN系ダイオードに膜状の第2の発光体を接触又は成型させた発光装置の一例を示す図。
【図4】 本発明中の、第1の発光体(350〜415nm発光体)と第2の発光体とから構成される発光装置の一例を示す模式的断面図である。
【図5】 本発明の面発光照明装置の一例を示す模式的断面図。
【符号の説明】
1;第2の発光体
2;面発光型GaN系LD
3;基板
4;発光装置
5;マウントリード
6;インナーリード
7;第1の発光体(350〜415nmの発光体)
8;本発明中の蛍光体を含有させた樹脂部
9;導電性ワイヤー
10;モールド部材
11;発光素子を組み込んだ面発光照明装置
12;保持ケース
13;発光装置
14;拡散板

Claims (7)

  1. 波長350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置において、第1の発光体がレーザーダイオード又は発光ダイオードであり、第2の発光体が、酸化物蛍光体を含有してなり、該酸化物蛍光体は、一般式[1]の化学組成を有する結晶相を含有してなることを特徴とする発光装置。
    【化1】
    SraCabMgcZndEueMnfg24 式[1]
    (式[1]において、a、b、c、d、e、f、gは、それぞれ0.2≦a≦0.995、0≦b≦0.2、0≦c≦0.3、0≦d≦0.3、0.25≦e≦0.4、0≦f≦0.5、f≦e、0≦g≦0.1、a+b+c+d+e+f+g=1を満足する数であり、Aは、Alを示し、MはSr、Ca、Mg、Zn、Eu、Mn以外の2価の金属元素を示す。)
  2. 第2の発光体が、励起波長400nmの光による励起時の蛍光スペクトルにおける最大蛍光強度が490〜550nmの波長範囲内に観察される蛍光体を含有することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 第1の発光体がGaN系化合物半導体を使用してなることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 第2の発光体が、他の蛍光体を含んでなり、発光装置が白色光を発することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 第2の発光体が、蛍光体の粉を樹脂に分散させてなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の発光装置を有することを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の発光装置を有することを特徴とするディスプレイ。
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