JP2019171955A - 車両のシート構造 - Google Patents

車両のシート構造

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和範 前田
Kazunori Maeda
和範 前田
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Abstract

【課題】シートバックフレームを回動しても、バックルと乗員の腰部との相対的な位置関係の変化を低減でき、乗員の安全性を確保することができる車両のシート構造を提供すること。【解決手段】車両用シート1に、シートクッションフレーム21と、基端部33Aに回動支点32Aを有し、シートクッションフレーム21に対して回動可能なシートバックフレーム31と、シートバックフレーム31から連続して回動支点32Aに対して基端部33A側に延びるアーム40と、シートベルト6が脱着可能なバックル42を有し、回動支点32Aに対して、基端部33A側において、アーム40に支持されるインナーベルト41と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のシート構造に関する。
従来、腰かけ部となるシートクッションと、背もたれ部となるシートバックとを備え、シートバックがリクライニングする車両用シートが知られている。
例えば、シートクッションが、1対のサイドフレームを含むクッションフレームを備え、シートバックが、リクライナを介して1対のサイドフレームに回動可能に連結されるバックフレームを備え、1対のサイドフレームのうち一方のサイドフレームに、シートベルトのタングプレートを係脱するバックルが取り付けられている自動車用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
そのような自動車用シートでは、乗員が着座した状態において、シートベルトのラップベルトが乗員の腰部を横切るように掛けられ、シートベルトのタングプレートがバックルに係合される。そして、車両事故などにより乗員に衝撃が加わり、シートベルトが一定値を超える力で引っ張られると、シートベルトは、乗員を自動車用シートに拘束するようにロックする。
特開2017−226336号公報
しかるに、シートベルトのラップベルトが乗員の腰部(骨盤)よりも上方にずれて乗員の腹部に掛けられていると、車両事故などにより乗員に衝撃が加わったときに、ロックしたシートベルトにより乗員の腹部が強く圧迫されるおそれがある。そのため、シートベルトのラップベルトは、乗員の安全性の観点から、乗員の腰部(骨盤)に掛けることが望まれる。
しかし、特許文献1に記載の自動車用シートでは、シートバックのリクライニングの角度に応じて、乗員の腰部がシートバックに対して前後する場合がある。
とりわけ、図7に示すように、シートバック80を鉛直方向に沿うように起立させると、乗員Pの腰部Wは、シートバック80に比較的近くなり、図8に示すように、シートバック80を起立した状態から、シートクッション86から離れる方向に傾倒させると、乗員Pの腰部Wは、シートバック80から比較的離れやすい。
一方、バックル81は、クッションフレーム82が備えるサイドフレーム83に固定されているので、シートバック80のリクライニングの角度を変更しても、バックル81の位置は変化しない。
そのため、シートバック80のリクライニングの角度に応じて乗員Pの腰部Wの位置が変わると、バックル81と乗員Pの腰部Wとの相対的な位置関係、ひいては、バックル81に係合するシートベルト84のラップベルト85と乗員Pの腰部Wとの相対的な位置関係が変化する。特に、図8に示すように、シートバック80を傾倒して乗員Pの腰部Wがシートバック80から比較的離れると、バックル81と乗員Pの腰部Wとの距離が長くなり、シートベルト84のラップベルト85が、乗員Pの腰部Wよりも上方にずれて乗員Pの腹部Aに位置するおそれがある。
その結果、車両事故などにより乗員Pに衝撃が加わったときに、シートベルト84が、乗員Pを安全かつ安定して拘束できず、乗員Pの安全性が低下するという不具合がある。
本発明は、シートバックフレームを回動しても、バックルと乗員の腰部との相対的な位置関係の変化を低減でき、乗員の安全性を確保することができる車両のシート構造を提供する。
本発明[1]は、シートクッションフレームと、基端部に回動支点を有し、前記シートクッションフレームに対して回動可能なシートバックフレームと、前記シートバックフレームから連続して、前記回動中心に対して前記基端部側に延びるアームと、シートベルトが脱着可能なバックルを有し、前記回動中心に対して前記基端部側において、前記アームに支持されるインナーベルトと、を備える、車両のシート構造を含む。
このような構成によれば、アームが、回動支点に対してシートバックフレームの基端部側に延び、インナーベルトが、回動中心に対してシートバックフレームの基端部側において、アームに支持されている。
そのため、シートバックフレームを、鉛直方向に沿うように起立した状態から、シートクッションフレームから離れる方向に傾倒させると、アームに支持されるインナーベルトは、シートバックフレームの傾倒に伴なって、乗員の腰部に近づくように移動する。その結果、シートバックフレームの傾倒に応じて、乗員の腰部がシートバックフレームから比較的離れても、バックルが乗員の腰部から過度に離れることを抑制できる。
また、インナーベルトがシートクッションフレームに支持されている場合と比較して、シートバックフレームの回動軸線の延びる方向から見たとき、インナーベルトの延びる方向が水平方向に近づくことを抑制でき、シートベルトのウェビングが、乗員の腰部から上方にずれ上がりやすくなることを防止することができる。
また、シートバックフレームを、傾倒した状態から鉛直方向に沿うように起立させると、アームに支持されるインナーベルトは、シートバックフレームの起立に伴なって、乗員の腰部から離れるように移動する。その結果、シートバックフレームの起立に応じて、乗員の腰部がシートバックフレームに比較的近づいても、バックルが乗員の腰部に過度に近づくことを抑制できる。
その結果、シートバックフレームを回動しても、バックルと乗員の腰部との相対的な位置関係の変化を低減でき、乗員の安全性を確保することができる。
本発明[2]は、前記アームは、前記シートバックフレームの回動軸線の延びる方向において、前記シートクッションフレームに対して間隔を空けて配置され、前記インナーベルトを支持するアーム本体と、前記アーム本体から前記シートクッションフレームに向かって延びる第1係合部とを有し、前記シートクッションフレームは、前記第1係合部が挿入され、前記シートバックフレームが回動したときの前記第1係合部の移動軌跡に沿って延びるスリットを有し、前記スリットは、前記インナーベルトに所定値を超える荷重が加わったときに、前記第1係合部と係合可能な第2係合部を有する、上記[1]に記載の車両のシート構造を含む。
このような構成によれば、アームが備える第1係合部が、シートクッションフレームのスリットに挿入され、スリットが、シートバックフレームが回動したときの第1係合部の移動軌跡に沿って延びている。そのため、シートバックフレームの円滑な回動を確保することができる。
また、車両事故などにより、インナーベルトに所定値を超える荷重が加わると、第1係合部は、スリットが有する第2係合部と係合する。そのため、インナーベルトに加わった荷重は、アームの第1係合部を介して、シートクッションフレームに受けられ、インナーベルトがそれ以上移動することを抑制できる。
そのため、乗員Pをシート構造に安全に拘束することができ、乗員の安全性の向上を確実に図ることができる。
本発明の車両のシート構造によれば、シートバックフレームを回動しても、バックルと乗員の腰部との相対的な位置関係の変化を低減でき、乗員の安全性を確保することができる。
図1は、本発明の車両のシート構造の一実施形態としての車両用シートの側面図であって、シートバックフレームが鉛直方向に沿うように起立した状態を示す。 図2は、図1に示すシートバックフレームが、シートクッションフレームから離れる方向に傾倒した状態を示す。 図3は、図2に示すアームおよびスリットの拡大図を示す。 図4は、図3に示すアームおよびスリットのA−A断面図を示す。 図5は、図3に示すアームおよびスリットが非常時において係合した状態を示す。 図6は、図5に示すアームおよびスリットのB−B断面図を示す。 図7は、従来技術の説明図であって、シートバックが鉛直方向に沿うように起立した状態を示す。 図8は、従来技術の説明図であって、図7に示すシートバックが、シートクッションから離れる方向に傾倒した状態を示す。
1.車両用シートの概略構成
図1に示すように、車両のシート構造の一例としての車両用シート1は、車両(図示せず)の内部に設けられる座席であって、車両(図示せず)に乗車した乗員Pが着座する。
以下の説明において、車両用シート1に関し、方向について言及する場合には、車両(図示せず)が水平面に配置されたときの方向を基準とし、各図に示した矢印方向に準拠する。
具体的には、図1〜図3において、紙面上下方向は、鉛直方向(第1方向)であって、紙面上側が上側(第1方向一方側)、紙面下側が下側(第1方向他方側)である。
図1〜図3において、紙面左右方向は、前後方向(水平方向、第1方向と直交する第2方向)であって、紙面左側が前側(第2方向一方側)、紙面右側が後側(第2方向他方側)である。
図1〜図3において、紙面紙厚方向は、左右方向(第1方向および第2方向と直交する第3方向)であって、紙面奥側が右側(第3方向一方側)、紙面手前側が左側(第3方向他方側)である。
図1に示すように、車両用シート1は、リクライニングシートであって、シートクッション2と、シートバック3と、バックルユニット4と、レールユニット5と、シートベルト6とを備える。
(1−1)シートクッション
シートクッション2は、車両用シート1の腰かけ部を構成し、乗員Pが車両用シート1に着座した状態において、乗員Pの腰部Wを支持する。シートクッション2は、クッション本体20と、シートクッションフレーム21とを備える。
クッション本体20は、弾性を有しており、図示しないが、クッション材と、クッション材を被覆するクッションカバーとを備える。
シートクッションフレーム21は、クッション本体20を支持している。シートクッションフレーム21は、1対のクッションサイドフレーム27を備えている。1対のクッションサイドフレーム27は、図示しないが、クッション本体20を挟むように、左右方向に互いに間隔を空けて位置している。
1対のクッションサイドフレーム27のそれぞれは、前後方向に延びる側面視略矩形状を有する。1対のクッションサイドフレーム27のうち一方のクッションサイドフレーム27は、スリット22を有する。
なお、本実施形態では、便宜上、1対のクッションサイドフレーム27のうち左側のクッションサイドフレーム27がスリット22を有する態様について説明するが、スリット22を有するクッションサイドフレーム27は、1対のクッションサイドフレーム27のいずれであってもよく、右側のクッションサイドフレーム27であってもよい。
以下において、1対のクッションサイドフレーム27のうち左側のクッションサイドフレーム27を、単に、左側のクッションサイドフレーム27として記載する。
スリット22は、左側のクッションサイドフレーム27の後側部分に位置しており、左側のクッションサイドフレーム27を左右方向に貫通している。なお、スリット22については、後で詳述する。
このようなクッションサイドフレーム27は、後述する所定値を超える加重を受けることが可能な剛性を有する。クッションサイドフレーム27の材料として、例えば、金属などが挙げられる。
(1−2)シートバック
シートバック3は、車両用シート1の背もたれ部を構成し、乗員Pが車両用シート1に着座した状態において、乗員Pの背部Bを支持する。シートバック3は、シートクッション2に対して回動可能である。
シートバック3は、クッション本体30と、シートバックフレーム31とを備える。
クッション本体30は、弾性を有しており、図示しないが、クッション材と、クッション材を被覆するクッションカバーとを備える。
シートバックフレーム31は、クッション本体30を支持している。シートバックフレーム31は、1対のバックサイドフレーム33と、1対のリクライナ部32とを備えている。1対のバックサイドフレーム33は、図示しないが、クッション本体30を挟むように、左右方向に互いに間隔を空けて位置している。
1対のバックサイドフレーム33のそれぞれは、所定方向に延びており、基端部33Aと、遊端部33Bとを備える。なお、所定方向は、前後方向および左右方向の両方向と交差する方向である。基端部33Aは、遊端部33Bよりも下側に位置する。なお、バックサイドフレーム33の基端部33Aは、シートバックフレーム31の基端部に位置する。遊端部33Bは、所定方向において、基端部33Aと反対側の端部である。
1対のリクライナ部32は、1対のバックサイドフレーム33に設けられている。詳しくは、リクライナ部32は、バックサイドフレーム33の基端部33Aにおける左右方向外側面に位置しており、基端部33Aにおける左右方向外側面から、左右方向外側に突出している。リクライナ部32は、左右方向に延びる略円柱形状を有している。また、左右方向に投影したときに、1対のリクライナ部32の中心軸線は、一致する。
このような1対のリクライナ部32は、図示しないが、シートクッションフレーム21や、シートクッションフレーム21に固定される支持フレームに、回動可能に支持される。
これによって、シートバックフレーム31は、シートクッションフレーム21に対して、リクライナ部32の中心軸線を回動支点32Aとして回動可能である。つまり、回動支点32Aは、シートバックフレーム31の基端部に配置され、より具体的には、1対のバックサイドフレーム33の基端部33Aに配置される。また、シートバックフレーム31の回動軸線は、左右方向に沿って延びている。
(1−3)バックルユニット
バックルユニット4は、シートバックフレーム31に支持されており、アーム40と、バックル42を有するインナーベルト41とを備える。なお、バックルユニット4については、後で詳述する。
(1−4)レールユニット
レールユニット5は、シートクッションフレーム21を車両(図示せず)のフレームに連結しており、シートクッション2およびシートバック3を車両(図示せず)のフレームに対して前後方向に移動可能に支持している。レールユニット5は、1対のレール50と、複数(4つ)の脚部51とを備える。
1対のレール50は、図示しないが、1対のクッションサイドフレーム27に対応して、左右方向に互いに間隔を空けて配置されている。1対のレール50のそれぞれは、前後方向に沿って延びており、ロアレール50Aと、アッパーレール(図示せず)とを有する。ロアレール50Aは、上側に向かって開放される断面U字形状を有する。アッパーレール(図示せず)は、クッションサイドフレーム27の下端部に固定されており、ロアレール50Aの内部を前後方向にスライド移動可能である。
複数の脚部51は、ロアレール50Aを車両(図示せず)のフレームに固定している。複数の脚部51は、前後方向に互いに間隔を空けて配置される2つの脚部51を、1対のロアレール50Aに対応して1対含む。
各ロアレール50Aに対応する2つの脚部51は、第1脚部51Aと、第2脚部51Bとからなる。
第1脚部51Aは、ロアレール50Aの後端部を車両(図示せず)のフレームに固定している。また、1対のロアレール50Aのうち、スリット22を有するクッションサイドフレーム27に対応するロアレール50Aを固定する第1脚部51Aは、スリット22に加わった荷重を、クッションサイドフレーム27およびレール50を介して、車両(図示せず)のフレームに伝達可能となるように構成されている。第1脚部51Aは、ロアレール50Aおよび車両(図示せず)のフレームに結合されている。
第2脚部51Bは、ロアレール50Aの前端部を車両(図示せず)のフレームに固定している。第2脚部51Bは、第1脚部51Aに対して前側に間隔を空けて配置されている。
(1−5)シートベルト
シートベルト6は、少なくともラップベルト(腰ベルト)を有すれば、特に制限されず、ラップベルト(腰ベルト)を有する2点式シートベルトであってもよく、ラップベルト(腰ベルト)およびショルダーストラップを有する3点式シートベルトであってもよい。
シートベルト6は、リトラクタ(図示せず)と、ウェビング65と、タングプレート(図示せず)とを備える。
リトラクタ(図示せず)は、ウェビング65を巻き取り収納可能である。リトラクタ(図示せず)は、例えば、車両(図示せず)のフレームに固定されてもよく、シートクッションフレーム21またはシートバックフレーム31に固定されてもよい。
ウェビング65は、長尺状の平帯形状を有している。ウェビング65の一端部は、リトラクタ(図示せず)に固定されており、ウェビング65の他端部には、タングプレート(図示せず)が固定されている。
タングプレート(図示せず)は、バックル42に対して脱着可能である。
2.バックルユニットの詳細
次に、図3および図4を参照して、バックルユニット4の詳細について説明する。
バックルユニット4は、アーム40と、インナーベルト41とを備えている。
アーム40は、1対のバックサイドフレーム33のうち一方のバックサイドフレーム33から連続して、回動支点32Aに対して、一方のバックサイドフレーム33の基端部33A側(遊端部33Bの反対側)に延びている。
なお、本実施形態では、便宜上、1対のバックサイドフレーム33のうち左側のバックサイドフレーム33がアーム40を支持する態様について説明するが、アーム40を支持するバックサイドフレーム33は、スリット22を有するクッションサイドフレーム27と、シートバックフレーム31の回動軸線の延びる方向(左右方向)において同じ側であれば特に制限されない。
アーム40は、左側のバックサイドフレーム33の基端部33Aに支持されており、シートバックフレーム31の回動支点32Aに対して、バックサイドフレーム33の基端部33A側に位置している。言い換えれば、アーム40は、シートバックフレーム31の回動支点32Aに対して、バックサイドフレーム33の遊端部33Bの反対側に位置している。
アーム40は、アーム本体46と、第1係合部44とを一体的に備える。
アーム本体46は、バックサイドフレーム33の延びる方向(所定方向)と略同じ方向に延びている。詳しくは、アーム本体46の延びる方向は、バックサイドフレーム33の延びる方向に対して僅かに後側に傾斜している。これによって、詳しくは後述するが、スリット22の延びる方向を水平方向(前後方向)に近づけることができる。
アーム本体46は、基端部33Aに接続される第1端部46Aと、アーム本体46の延びる方向において、第1端部46Aの反対側の端部である第2端部46Bとを備える。
アーム本体46の第2端部46Bは、左右方向において、左側のクッションサイドフレーム27に対して間隔を空けて配置されている。アーム本体46の第2端部46Bは、左側のクッションサイドフレーム27に対して、左右方向の外側(右側のクッションサイドフレーム27の反対側)に位置し、左右方向においてスリット22と向かい合っている。
図4に示すように、第1係合部44は、アーム本体46から左側のクッションサイドフレーム27に向かって延びており、スリット22に挿入されている。より具体的には、第1係合部44は、アーム本体46の第2端部46Bから連続して、右側に向かって延びている。また、第1係合部44は、断面L字形状の平板形状を有しており、左右方向に延びてスリット22を通過した後、上側に向かって屈曲している。
図3に示すように、インナーベルト41は、アーム40のアーム本体46に支持されており、バックル42と、バックル保持部43とを一体的に備えている。
バックル42は、シートベルト6(図1参照)と脱着可能であり、より詳しくは、シートベルト6のタングプレート(図示せず)と脱着可能である。
バックル保持部43は、アーム本体46の延びる方向と左右方向との両方向と交差するように延びている。バックル保持部43は、バックル42を保持する第1端部43Aと、バックル保持部43の延びる方向において、第1端部43Aの反対側の端部である第2端部43Bとを備える。
そして、バックル保持部43は、バックル42がアーム40よりも前側に位置するように、アーム本体46に相対回転可能に支持されている。詳しくは、バックル保持部43の第2端部43Bが、アーム本体46の第2端部46Bに対して、左側のクッションサイドフレーム27の反対側に位置し、公知の締結手段45(例えば、ボルトおよびナットなど)により、アーム本体46の第2端部46Bに相対回転可能に支持されている。
また、本実施形態において、バックル保持部43とアーム本体46とは、側面視V字状を形成しており、インナーベルト41の延びる方向(バックル保持部43の延びる方向)と、アーム本体46の延びる方向とは、鋭角をなしている。
3.スリットの詳細
次に、スリット22の詳細について説明する。
スリット22は、回動支点32Aを中心とする略円弧状に延びており、シートバックフレーム31が回動したときの第1係合部44の移動軌跡に沿って、前後方向に延びている。スリット22の内面は、第1端面25と、第2端面26と、円弧面23と、凹凸面24とを有している。
第1端面25は、スリット22の前側の端面である。第1端面25は、インナーベルト41の延びる方向と交差する方向に延びている。具体的には、第1端面25は、前下側と後上側を結ぶ方向に延びている。第2端面26は、スリット22の後側の端面であって、第1係合部44の移動方向(前後方向)において、第1端面25に対して間隔を空けて位置している。第2端面26は、略上下方向に延びている。
円弧面23は、スリット22の下面であって、第1端面25の前下端部と、第2端面26の下端部とを連結している。円弧面23は、回動支点32Aを中心とする略円弧形状を有している。
凹凸面24は、スリット22の上面であって、円弧面23に対して上側に間隔を空けて位置している。凹凸面24は、第1端面25の後上端部と、第2端面26の上端部とを連結している。
凹凸面24は、複数の第1面24Aと、複数の第2面24Bとを有し、第1面24Aと第2面24Bとが交互に配置されて、複数の段差(鋸刃形状)を形成している。
なお、本実施形態では、凹凸面24は、便宜上、4つの第1面24Aと、4つの第2面24Bとを有しているが、第1面24Aおよび第2面24Bのそれぞれの個数は特に制限されない。
複数の第1面24Aは、前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数の第1面24Aのそれぞれは、第1端面25の延びる方向と交差する方向に延びている。具体的には、第1面24Aは、前上側と後下側とを結ぶ方向に延びている。
また、複数の第1面24Aのうち最も前側の第1面24Aの前上端部が、第1端面25の後上端部と連続し、複数の第1面24Aのうち最も後側の第1面24Aの後下端部が、第2端面26の上端部と連続している。
第1面24Aの延びる方向の寸法は、第1係合部44の幅(アーム本体46の延びる方向および左右方向の両方向と直交する方向の寸法)と略同じであり、詳しくは、第1係合部44の幅に対して、例えば、0.8以上、好ましくは、0.9以上、例えば、1.2以下、好ましくは、1.1以下である。
第2面24Bは、複数の第1面24Aのうち互いに隣り合う第1面24Aを連結している。詳しくは、第2面24Bは、互いに隣り合う第1面24Aのうち、前側の第1面24Aの後下端部と、後側の第1面24Aの前上端部とを連結している。第2面24Bは、第1端面25と略同じ方向に延びており、具体的には、前下側と後上側とを結ぶ方向に延びている。これによって、互いに隣接する第1面24Aと第2面24Bとは、段差(山折り形状)を形成している。
第2面28Bの延びる方向の寸法は、第1係合部44の厚み(アーム本体46の延びる方向の寸法)に対して、例えば、0.9以上、好ましくは、1.0以上、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下である。
このようなスリット22は、複数の第2係合部28を有している。複数の第2係合部28のそれぞれは、第1端面25または第2面24Bと、第1面24Aとから構成されており、複数の第2係合部28は、前上側と後下側とを結ぶ方向に連続して設けられている。
より具体的には、複数の第2係合部28のうち、最も前側に位置する第2係合部28は、第1端面25と第1面24Aとから形成され、それ以外の第2係合部28は、第2面24Bと第1面24Aとから形成されている。
4.シートバックのリクライニング動作
次に、図1〜図4を参照して、シートバック3のリクライニング動作について説明する。
図1および図4に示すように、乗員Pが車両用シート1に着座し、シートベルト6をバックル42に装着した状態において、シートバック3(シートバックフレーム31)を鉛直方向に沿うように起立させると、アーム40の第1係合部44は、スリット22の後端部に位置する。
そして、図2および図3に示すように、シートバック3(シートバックフレーム31)を起立した状態から、シートクッション2から離れるように後下側に向かって傾倒させると、アーム40に支持されるインナーベルト41は、シートバックフレーム31の傾倒に伴なって、乗員Pの腰部Wに近づくように移動する。
その結果、シートバックフレーム31の傾倒に応じて、乗員Pの腰部Wがシートバックフレーム31から比較的離れても、バックル42が乗員Pの腰部から過度に離れることが抑制される。
このとき、アーム40の第1係合部44は、スリット22の後端部から、円弧面23および凹凸面24の間においてそれらと間隔を空けた状態で、前側に向かって移動する。
また、図1に示すように、シートバックフレーム31を、傾倒した状態から鉛直方向に沿うように起立させると、アーム40に支持されるインナーベルト41は、シートバックフレーム31の起立に伴なって、乗員Pの腰部Wから離れるように移動する。
その結果、シートバックフレーム31の起立に応じて、乗員Pの腰部Wがシートバックフレーム31に比較的近づいても、バックル42が乗員Pの腰部Wに過度に近づくことが抑制される。
このとき、アーム40の第1係合部44は、円弧面23および凹凸面24の間においてそれらと間隔を空けた状態で、後下側に向かって移動する。
以上のように、シートバック3は、起立および傾倒される。
5.非常時における第1係合部と係合面との係合動作
次に、図5および図6を参照して、非常時における第1係合部44と凹凸面24との係合動作について説明する。
車両事故などの非常時において、車両用シート1に着座する乗員Pに衝撃が加わり、シートベルト6が乗員Pを車両用シート1に拘束するようにロックすると、シートベルト6が装着されるインナーベルト41には、バックル保持部43の第2端部43Bから第1端部43Aに向かう方向(以下、引張方向Pとする。)に、所定値を超える荷重(例えば、20G)が加わる場合がある。
すると、インナーベルト41を介して、アーム40に荷重が作用して、アーム本体46が、引張方向Pに向かって屈曲する。
これによって、第1係合部44が、引張方向Pに向かって移動し、スリット22の第2係合部28と係合する。つまり、第2係合部28は、インナーベルト41に所定値を超える荷重が加わったときに、第1係合部44と係合する。
なお、図5では、複数の第2係合部28のうち前側から2つ目の第2係合部28と、第1係合部44とが係合しているが、これに限定されず、非常時におけるシートバック3(シートバックフレーム31)のリクライニングの角度に応じて、任意の第2係合部28と第1係合部44とが係合する。
そして、インナーベルト41に加わった荷重は、第1係合部44を介して、シートクッションフレーム21のクッションサイドフレーム27に受けられ、その後、レール50および第1脚部51Aを介して、車両のフレーム(図示せず)に受けられる。
これによって、インナーベルト41がそれ以上移動することが抑制され、シートベルト6が乗員Pを安定して車両用シート1に拘束することができる。
9.作用効果
図3に示すように、アーム40が、回動支点32Aに対してシートバックフレーム31の基端部側に延び、バックル42を有するインナーベルト41が、回動支点32Aに対してシートバックフレーム31の基端部側において、アーム40に支持される。
そのため、図1および図2に示すように、シートバックフレーム31を、鉛直方向に沿うように起立した状態から、シートクッションフレーム21から離れる方向に傾倒させると、アーム40に支持されるインナーベルト41は、シートバックフレーム31の傾倒に伴なって、乗員Pの腰部Wに近づくように移動する。その結果、シートバックフレーム31の傾倒に応じて、乗員Pの腰部Wがシートバックフレーム31から比較的離れても、バックル42が乗員Pの腰部Wから過度に離れることを抑制できる。
また、インナーベルト41がクッションサイドフレーム27に支持されている場合と比較して、左右方向から見たとき、インナーベルト41の延びる方向が水平方向に近づくことを抑制でき、シートベルト6のウェビング65が、乗員Pの腰部Wから上方にずれ上がりやすくなることを防止することができる。
また、シートバックフレーム31を、傾倒した状態から鉛直方向に沿うように起立させると、アーム40に支持されるインナーベルト41は、シートバックフレーム31の起立に伴なって、乗員Pの腰部から離れるように移動する。その結果、シートバックフレーム31の起立に応じて、乗員Pの腰部Wがシートバックフレーム31に比較的近づいても、バックル42が乗員Pの腰部Wに過度に近づくことを抑制できる。
その結果、簡易な構成でありながら、シートバックフレーム31を回動しても、バックル42と乗員Pの腰部Wとの相対的な位置関係の変化を低減でき、乗員Pの安全性を確保することができる。
また、アーム40が備える第1係合部44は、シートクッションフレーム21のスリット22に挿入されている。そして、スリット22は、シートバックフレーム31が回動したときの第1係合部44の移動軌跡に沿って延びている。そのため、シートバックフレーム31の円滑な回動を確保することができる。
また、図5に示すように、車両事故などにより、インナーベルト41に所定値を超える荷重が加わると、第1係合部44は、スリット22の第2係合部28と係合する。そのため、インナーベルト41に加わった所定値を超える荷重は、アーム40を介して、シートクッションフレーム21に受けられ、インナーベルト41がそれ以上移動することを抑制できる。
その結果、乗員Pを車両用シート1に安全に拘束することができ、乗員Pの安全性の向上を確実に図ることができる。
1 車両用シート
6 シートベルト
28 第2係合部
33A 基端部
40 アーム
41 インナーベルト
42 バックル
44 第1係合部

Claims (2)

  1. シートクッションフレームと、
    基端部に回動支点を有し、前記シートクッションフレームに対して回動可能なシートバックフレームと、
    前記シートバックフレームから連続して、前記回動中心に対して前記基端部側に延びるアームと、
    シートベルトが脱着可能なバックルを有し、前記回動中心に対して前記基端部側において、前記アームに支持されるインナーベルトと、を備えることを特徴とする、車両のシート構造。
  2. 前記アームは、
    前記シートバックフレームの回動軸線の延びる方向において、前記シートクッションフレームに対して間隔を空けて配置され、前記インナーベルトを支持するアーム本体と、
    前記アーム本体から前記シートクッションフレームに向かって延びる第1係合部とを有し、
    前記シートクッションフレームは、前記第1係合部が挿入され、前記シートバックフレームが回動したときの前記第1係合部の移動軌跡に沿って延びるスリットを有し、
    前記スリットは、前記インナーベルトに所定値を超える荷重が加わったときに、前記第1係合部と係合可能な第2係合部を有することを特徴とする、請求項1に記載の車両のシート構造。
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