JP2019170341A - 根菜類収穫機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、一度の走行で複数の畝に植生する根菜類の作物を引抜収穫して作業効率を向上させると共に、収穫が進んでも機体の左右バランスを崩すことなく、引抜ミスが生じないようにした根菜類収穫機を提供することを課題とする。【解決手段】複数条に植生する作物の茎葉を挟持して後方へ送り揚げながら引き抜く引抜搬送装置3を設け、該引抜搬送装置3の上部を跨った操縦支持フレーム12に作業者が搭乗して操縦操作する操縦台13を設けた根菜類収穫機とする。【選択図】図2
Description
本発明は、大根や人参等の根菜類作物を圃場から引き抜き、根部に付着した土を落として収穫する根菜類収穫機に関するものである。
根菜類収穫機として、特許文献1には、機体の左側に圃場から作物を引き抜き後方へ搬送する後上がり傾斜姿勢の引抜搬送装置を設け、該引抜搬送装置の搬送終端部下方に、収穫作物を機体右側に向けて汲上搬送する汲上搬送コンベアを設け、この汲上搬送コンベアの終端下部に収穫した根菜類の収容容器を載置する収容容器積載台を設けた根菜類収穫機が記載されている。
また、特許文献2には、農作物を圃場から収穫する収穫部を機体の左側で前側から後側に向けて設け、搭乗した操縦者が機体の操縦を行なう操縦部と前記収穫部で収穫した農作物を収容する収容袋を設置する回収部とを機体の右側に設け、前記収穫部で収穫した農作物を受けて右側の回収部に搬送する横搬送部を機体の左側から右側に向けて設けた農作物収穫機が記載されている。
前記従来の根菜類収穫機は、いずれも畝一条分に植生する根菜類の作物を引き抜いて収穫するもので、機体の幅が広い割に一走行で収穫出来る収穫量が少なく、作業効率が悪い。また、機体の左側で収穫した根菜類が機体右側の回収台に積まれていくので、収穫が進むと機体の右側が重くなって左右バランスが悪くなり、畝に沿って機体を直進することが難しく、作物の引抜ミスが生じて圃場に未収穫作物が残り、収穫走行後に人手で未収穫作物を集めるような面倒なことになることがある。
本発明は、一度の走行で複数の畝に植生する根菜類の作物を引抜収穫して作業効率を向上させると共に、収穫が進んでも機体の左右バランスを崩すことなく、引抜ミスが生じないようにした根菜類収穫機を提供することを課題とする。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1の発明は、複数条に植生する作物の茎葉を挟持して後方へ送り揚げながら引き抜く引抜搬送装置(3)を設け、該引抜搬送装置(3)の上部を跨った操縦支持フレーム(12)に作業者が搭乗して操縦操作する操縦台(13)を設けた根菜類収穫機とする。
請求項2の発明は、引抜搬送装置(3)の終端下部に作物を横送りする横送りコンベア(6)を設け、該横送りコンベア(6)の終端から作物を作物受台(11)上に送り揚げる揚上コンベア(8)を引抜搬送装置(3)の側部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の根菜類収穫機とする。
請求項3の発明は、操縦台(13)を操縦支持フレーム(12)に左右移動調整可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の根菜類収穫機とする。
請求項4の発明は、横送りコンベア(6)を左側に送る左横送りコンベア(6L)と右側に送る右横送りコンベア(6R)で構成し、左横送りコンベア(6L)および右横送りコンベア(6R)から作物を引き継ぐ左右左揚上コンベア(8L,8R)を設け、左右左揚上コンベア(8L,8R)の終端部に左右作物受台11を設けたことを特徴とする請求項2に記載の根菜類収穫機とする。
請求項5の発明は、引抜搬送装置(3)の終端部に作物の茎葉を切断する茎葉切断装置(5)を設け、茎葉切断装置(5)から切断茎葉を受けて機体の左右側方へ排出する茎葉搬送コンベア7を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の根菜類収穫機とする。
請求項6の発明は、茎葉搬送コンベア(7)を左右送り方向を変更可能にするとともに、茎葉搬送コンベア(7)の左右終端に設ける左右排葉シュータ(7L,7R)の起伏で茎葉搬送コンベア(7)の送り方向を制御したことを特徴とする請求項5に記載の根菜類収穫機とする。
請求項1の発明で、引抜搬送装置(6)が複数条に植生する作物を同時に引抜収穫するので、収穫効率が良く、操縦台(13)を引抜搬送装置(6)の上部に設けているので、機体の左右幅が広くなることもない。
請求項2の発明で、請求項1の効果に加えて、引抜搬送装置(6)で引き抜かれ終端部に送られた作物は横送りコンベア(6)から引抜搬送装置(3)の側部に設けた揚上コンベア(8)に引き継がれて作物受台(11)上に送られるので、機体の前後長を長くすることなく、小回りの可能な根菜類収穫機となる。
請求項3の発明で、請求項1の効果に加えて、操縦台(13)を引抜搬送装置(6)の前端が見易い位置に移動調整出来て抜き残しの無い収穫作業が可能になる。
請求項4の発明で、請求項2の効果に加えて、引抜搬送装置(3)で収穫する作物は左右横送りコンベア(6L,6R)と左右揚上コンベア(8L,8R)で左右作物受台(11)に分配されて溜められるので、収穫物が増えても機体の左右重量バランスが良く、機体の操縦が不安定になることなく、抜き残しのない収穫作業を継続出来る。
請求項5の発明で、請求項1から請求項4のいずれか1項の効果に加えて、引抜搬送装置(3)で搬送中の作物の茎葉が茎葉切断装置(5)で切断されて茎葉搬送コンベア(7)に送られ機体の左右側方の既収穫側の圃場に排出されるので、未収穫の作物に降り掛かることなく、収穫の障害になることが無い。
請求項6の発明で、請求項5の効果に加えて、茎葉搬送コンベア(7)の左右終端に設ける左右排葉シュータ(7L,7R)で茎葉の排出側を変更出来るので、作業状況に応じて作業者が容易に切断茎葉の排出側を変更出来て作業効率が良い。
以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。なお、実施例の説明においては、機体の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後というが、本発明の構成を限定するものでは無い。
クローラ走行装置1で走行する車台2に機体の前端から機体後部にかけて引抜搬送装置3を後上り傾斜姿勢で装着している。
引抜搬送装置3は、作物の茎葉を挟持して後方へ送り揚げるように左右で一対にする搬送ベルト3aを四対横に並べた構成で、各対の搬送ベルト3aで一条の作物を引き抜くようにするので、この構成では四条分の作物を一走行で引き抜けるようになる。
なお、左右二対の搬送ベルト3aを別々に昇降可能として、操縦支持フレーム12に設けた二つの操縦台13に乗った二名の作業者がそれぞれ左右二対の搬送ベルト3aの高さを調整しながら収穫作業を行えるようにすることも出来る。また、対の搬送ベルト3aは単独で昇降して作物に合わせるようにするとさらに良い。
なお操縦台13の下部には、レールと移動輪などによる、左右摺動機構13aを設けるものとする。
引抜搬送装置3の前端上には、作物の茎葉を掻き分ける分草杆3bと倒れた茎葉を引き起こす茎葉引き起こし装置3cを設け、前端下には、作物の根部周囲の土を解すソイラ4を設けている。茎葉引き起こし装置3cはチェーン駆動のゴムラグで幅を狭くしている。
引抜搬送装置3の駆動部18は機体の最高い位置に設けて駆動軸をパイプ内に収めているので、作物の茎葉が絡まないようになる。
引抜搬送装置3の終端下部には、茎葉切断装置5を設け、引抜搬送装置3から茎葉の挟持を引き継ぐ茎葉送りベルト5bで後水平に送りながら回転刃5aで根部のすぐ上を切って根部を落とす。
切り落とされた根部は左右方向に横送りされる横送りコンベア6上に落下し、茎葉は茎葉送りベルト5bの終端から左右方向に横張りされる茎葉搬送コンベア7上に落下する。
横送りコンベア6は、右側に送り作用する右横送りコンベア6Rと左側に送り作用する左横送りコンベア6Lで構成し、茎葉搬送コンベア7は正逆転モータ7Mで左右の送り方向を変更可能で、その左右端に右排葉シュータ7Rと左排葉シュータ7Lを上下回動可能に設けている。なお、右排葉シュータ7Rと左排葉シュータ7Lは上下に回動し、下方傾斜で茎葉を圃場へ落とし上方回動で茎葉の落下を阻止するもので、左開閉センサ7LSと右開閉センサ7RSが下方回動を開とし上方回動を閉とする信号を出力する。
図5は、正逆転モータ7Mの制御ブロック図で、右排葉シュータ7Rと左排葉シュータ7Lに下方傾斜(開)を検出する右開閉センサ7LSと左開閉センサ7LSを設け、正逆転モータ7Mに制御信号を送るようにしている。
図6は、その制御フローチャート図である。
ステップS1で左開閉センサ7LSと右開閉センサ7RSの開閉信号を検出し、ステップS2で右開閉センサ7RSが開すなわち右排葉シュータ7Rが下方傾斜していることを検出すると、ステップS4で正逆転モータ7Mを正転してステップS5で茎葉搬送コンベア7を右方向に搬送し、再びステップS7で左開閉センサ7LSと右開閉センサ7RSの開閉を検出し、右開閉センサ7RSが開であればステップS8で正逆転モータ7Mの駆動を継続し、ステップS7で閉であればステップS9で正逆転モータ7Mを停止してステップS10で茎葉搬送コンベア7を停止する。
また、ステップS2で左開閉センサ7LSが開すなわち左排葉シュータ7Lが下方傾斜していることを検出すると、ステップS11で正逆転モータ7Mを逆転してステップS12で茎葉搬送コンベア7を左方向に搬送し、再びステップS13で左開閉センサ7LSと右開閉センサ7RSの開閉を検出し、ステップS14で左開閉センサ7LSが開であればステップS15で正逆転モータ7Mの駆動を継続し、閉であればステップS16で正逆転モータ7Mを停止してステップS17で茎葉搬送コンベア7を停止する。
すなわち、左排葉シュータ7Lと右排葉シュータ7Rは、下方傾斜にすると茎葉搬送コンベア7がその方向に茎葉を送り作用して排出し、起立すると茎葉搬送コンベア7の送りが停止して茎葉の送り出しをしなくする。
なお、左排葉シュータ7Lと右排葉シュータ7Rを共に閉にすると正逆転モータ7Mを停止するが、共に開にすると先に開であった方或いは後で開にした方へ搬送するようにする。
右横送りコンベア6Rの終端右側には右揚上コンベア8Rを設け、左横送りコンベア6Lの終端左側には左揚上コンベア8Lを設け、それぞれの上端にフレコンバッグ9を吊り下げるようにしている。
右揚上コンベア8Rと左揚上コンベア8Lは、根部を係止して送る搬送突起を設けたコンベアで、昇降シリンダ10で上り傾斜角を変更可能で、フレコンバッグ9に作物が溜まるに従って終端側を上昇させて、フレコンバッグ9内に落下する作物の衝撃を少なくしている。
右揚上コンベア8Rと左揚上コンベア8Lの終端下部にフレコンバッグ9の底部を受ける作物受台11を車台2に対して前傾斜に切り替え可能に設け、満杯になったフレコンバッグ9を引きずり降ろし易くしている。また、この作物受台11の前端部に補助作業者が立ち乗りしてフレコンバッグ9に入る作物の選別作業を可能にしている。作物受台11の後部には補助作業者の背中位置において前方と側方に回動固定する安全ガード20を設けて、補助作業者が振り落とされないようにしている。安全ガード20はフレコンバッグ9を降ろす際に前に回動して邪魔にならないようにする。補助作業者は操縦台13の作業者の近くになるために連携しながら作業を進め易い。
前記引抜搬送装置3の前部で、この引抜搬送装置3を左右に跨いだ操縦支持フレーム12を設け、この操縦支持フレーム12に操縦台13を左右位置変更可能に設け、その前に操縦装置を設ける操縦部14を設け、下部にステップ15を設けて、作業者が搭乗して引抜搬送装置3の前端を作物に合わせながら操縦できるようにしている。操縦台13の左右位置は調整可能であるので、作業者が見やすい位置に固定することが出来る。ステップ15と引抜搬送装置3の間隔は作物の茎葉が当たらないように広くするが、当たっても滑り易いようにテフロン(登録商標)塗装などを行う。
なお、図4は、補助作業者の記載を省略した左側面図であるが、作物受台11は右側或いは左側の片側のみにすることも出来る。その際は、横送りコンベア6が片側に送り作用するものであり、片側の揚上コンベア8を省略できる。
3 引抜搬送装置
5 茎葉切断装置
6 横送りコンベア
6L 左横送りコンベア
6R 右横送りコンベア
7 茎葉搬送コンベア
7L 左排葉シュータ
7R 右排葉シュータ
8 揚上コンベア
8L 左揚上コンベア
8R 右揚上コンベア
11 作物受台
12 操縦支持フレーム
13 操縦台
5 茎葉切断装置
6 横送りコンベア
6L 左横送りコンベア
6R 右横送りコンベア
7 茎葉搬送コンベア
7L 左排葉シュータ
7R 右排葉シュータ
8 揚上コンベア
8L 左揚上コンベア
8R 右揚上コンベア
11 作物受台
12 操縦支持フレーム
13 操縦台
Claims (6)
- 複数条に植生する作物の茎葉を挟持して後方へ送り揚げながら引き抜く引抜搬送装置(3)を設け、該引抜搬送装置(3)の上部を跨った操縦支持フレーム(12)に作業者が搭乗して操縦操作する操縦台(13)を設けた根菜類収穫機。
- 前記引抜搬送装置(3)の終端下部に作物を横送りする横送りコンベア(6)を設け、該横送りコンベア(6)の終端から作物を作物受台(11)上に送り揚げる揚上コンベア(8)を前記引抜搬送装置(3)の側部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の根菜類収穫機。
- 前記操縦台(13)を前記操縦支持フレーム(12)に左右移動調整可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載の根菜類収穫機。
- 横送りコンベア(6)を左側に送る左横送りコンベア(6L)と右側に送る右横送りコンベア(6R)で構成し、前記左横送りコンベア(6L)および前記右横送りコンベア(6R)から作物を引き継ぐ左右左揚上コンベア(8L,8R)を設け、前記左右左揚上コンベア(8L,8R)の終端部に左右作物受台(11)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の根菜類収穫機。
- 前記引抜搬送装置(3)の終端部に作物の茎葉を切断する茎葉切断装置(5)を設け、前記茎葉切断装置(5)から切断茎葉を受けて機体の左右側方へ排出する茎葉搬送コンベア(7)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の根菜類収穫機。
- 前記茎葉搬送コンベア(7)を左右送り方向を変更可能にするとともに、前記茎葉搬送コンベア(7)の左右終端に設ける左右排葉シュータ(7L,7R)の起伏で前記茎葉搬送コンベア(7)の送り方向を制御したことを特徴とする請求項5に記載の根菜類収穫機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018065645A JP2019170341A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 根菜類収穫機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018065645A JP2019170341A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 根菜類収穫機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018065645A Pending JP2019170341A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 根菜類収穫機 |
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