JP2019170255A - 作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行機体から整地ロータに駆動力を伝える伝動軸の分離を簡単な操作で行える作業機を構成する。【解決手段】機体の出力軸60と整地装置の入力軸との間に伝動軸を備えている。出力軸60に伝動軸の端部を連結する連結機構Cが、出力軸60に外嵌する伝動筒軸105と、伝動筒軸105の貫通孔105aに嵌る係合部材106と、伝動筒軸105にスライド移動自在に外嵌するロックリング107と、を備えて構成されている。ロックリング107がロック位置Lにある場合には、出力軸60の係合凹部60aに係合部材106を係合させ、ロックリング107がアンロック位置Fにある場合には係合凹部60aから離脱可能にしている。【選択図】図9

Description

本発明は、機体の後端に昇降自在に作業装置を備え、この作業装置の前側に横向き姿勢の駆動軸芯に駆動する整地ロータを備え、機体からの駆動力を、伝動軸を介して整地ロータに伝える作業機に関する。
上記構成の作業機として、特許文献1には、走行機体の後端にリンク機構を介して昇降自在に植付装置(作業装置)を備え、この植付装置の前側に整地ロータを備え、走行機体から植付装置と整地ロータとに個別に動力を伝える伝動系を備えた技術が示されている。
この特許文献1では、整地装置が、横向き姿勢のロータリ軸と一体的に回転する複数の整地ロータを植付装置の前側に配置し、複数の整地ロータを伝動部材により連動させている。また、複数の整地ロータは植付装置に支持され、植付装置と共に昇降する。このような構成から、整地ロータを駆動する伝動軸は、両端に自在継手を備えている。
特開2007−166997号公報
特許文献1に示されるように整地ロータは比較的低い位置に配置されるため、整地ロータを駆動する伝動軸も低い位置に配置されることになり、作業時には田面のワラ屑等が伝動軸に絡み付くこともあった。
このように絡み付いたワラ屑を除去するためには、伝動軸の一方の端部を、例えば走行機体の出力軸から分離することも有効である。しかしながら、例えば、ボルトによる締付を解除することや、固定用のピンを抜き取る等の作業を必要とする構成では、工具を必要とすることになり、簡便性を損なうことになる。
このような理由から、走行機体から整地ロータに駆動力を伝える伝動軸の分離を簡単な操作で行える作業機が求められる。
本発明に係る作業機の特徴構成は、機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に備えた作業装置と、前記作業装置より前側に配置されると共に前記作業装置とともに昇降し、横向き姿勢の駆動軸芯を中心に駆動回転する整地ロータを有する整地装置と、前記機体の出力軸から前記整地装置の入力軸に駆動力を伝える伝動軸と、前記伝動軸の前端部と前記出力軸との間、又は、前記伝動軸の後端部と前記入力軸との間の少なくとも何れか一方に分離自在な連結機構とが備えられると共に、前記連結機構が、前記出力軸と前記入力軸との何れか少なくとも一方にトルク伝動自在に外嵌する伝動筒軸と、前記伝動筒軸を径方向に貫通する貫通孔に嵌め込まれた係合部材と、前記伝動筒軸の軸芯に沿う方向に移動自在に外嵌するロックリングとを備えており、前記係合部材が、前記出力軸と前記入力軸との何れか少なくとも一方の外周に形成された係合凹部に係脱自在に構成され、前記ロックリングがロック位置にある場合には、前記係合部材の半径方向の外方への移動を阻止することで前記係合部材を前記係合凹部に係合させた状態に維持し、前記ロックリングをアンロック位置に操作した場合には、前記係合部材の前記係合凹部からの離間を可能にする点にある。
この特徴構成によると、連結機構が、例えば、出力軸に伝動軸を分離自在に連結するように構成されたものでは、ロックリングがロック位置にある場合には、出力軸に外嵌する伝動筒軸の貫通孔に嵌め込まれた嵌合部材が、出力軸の外面の係合凹部に係合する状態を維持する。このため、出力軸から伝動筒部が抜き出す方向への変位が阻止され、出力軸の回転力を、伝動筒軸を介して伝動軸に伝えることが可能である。
これに対し、ロックリングがアンロック位置に操作された場合には、伝動筒軸の貫通孔に嵌め込まれた嵌合部材が、出力軸の外面の係合凹部から離間できるため、出力軸から伝動筒部を抜き出す方向への変位が許され、伝動軸を出力軸から取り外すことが可能となる。特に、この構成では、ロックリングを操作する際に工具類を使用しないで済むように構成できる。
従って、走行機体から整地ロータに駆動力を伝える伝動軸の分離を簡単な操作で行える作業機が構成された。
他の構成として、前記ロックリングを前記ロック位置に保持する付勢力を作用させる付勢部材を備え、前記ロックリングが前記ロック位置に保持された場合に、前記係合部材を前記係合凹部に係合する状態に維持する平滑部と、前記ロックリングが前記アンロック位置に操作された場合に、前記係合凹部からの前記係合部材の変位を許すように径方向の外方に拡大する空間となる凹状部とを形成しても良い。
これによると、付勢部材の付勢力によりロックリングをロック位置に保持することが可能となる。また、付勢部材の付勢力に抗してロックリングをロック位置からアンロック位置に操作した場合には、ロック部材が半径方向で外方へ変位が許されるため、出力軸又は入力軸から伝動軸を分離できる。
他の構成として、前記伝動軸の一端側が、第1自在継手により前記出力軸に連結し、前記伝動軸の他端側が第2自在継手により前記入力軸に連結しており、
前記連結機構が、前記第1自在継手において前記出力軸にトルク伝動自在に外嵌する部位を前記伝動筒軸として構成する、あるいは、前記第2自在継手において前記入力軸にトルク伝動自在に外嵌する部位が前記伝動筒軸として構成しても良い。
これによると、第1自在継手と第2自在継手の一部を伝動筒軸として構成することが可能となり、特別に伝動筒軸を用いる等の部品点数を増大させることなく、第1自在継手と出力軸との間に連結機構を備えること、あるいは、第2自在継手と入力軸との間に連結機構を備えることも可能となる。
他の構成として、前記連結機構が、前記出力軸と前記伝動軸の一方の端部との間に備えられても良い。
これによると、出力軸から伝動軸の端部を分離することが可能となり、機体側の出力軸に対し、伝動軸の一部を残すことなく伝動軸を分離することが可能となる。
乗用型田植機の左側面図である。 苗植付装置及び整地装置の概略平面図である。 整地装置の支持構造及び昇降構造を示す縦断左側面図である。 後車軸ケースから整地装置への伝動系を示す左側面図である。 整地装置の整地入力部及びセンターフロートの付近の横断平面図である。 後車軸ケースの横断平面図である。 後車軸ケースの縦断左側面図である。 後車軸ケースの後ボス部と規制プレートとの関係を示す斜視図である。 連結状態の連結機構の側面図である。 ロックリングがアンロック位置にある連結機構の側面図である。 分離状態の連結機構の側面図である。 制御装置と各部との連係状態を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の実施形態において、作業機の一例である乗用型田植機が示されている。この実施形態における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、以下のように記載している。機体11の走行時における前進側の進行方向が「前」であり、後進側の進行方向が「後」である。前後方向での前向き姿勢を基準として右側に相当する方向が「右」であり、左側に相当する方向が「左」である。
(乗用型田植機の全体構造)
図1に示すように、乗用型田植機は、右及び左の前輪1と、右及び左の後輪2とを備えた機体11の後部に、リンク機構3が後側に延出されており、リンク機構3を昇降操作する油圧シリンダ4が備えられている。
リンク機構3の後部に苗植付装置5(作業装置の一例)が支持されており、苗植付装置5の前側に整地装置26が支持されている。機体11に、運転座席13及び前輪1を操向操作する操縦ハンドル14が備えられている。
(苗植付装置の全体構造)
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は支持フレーム12、フィードケース15、植付伝動ケース6、回転ケース7、植付アーム8、センターフロート9及びサイドフロート53,54、苗載台10等を備えている。
図2に示すように、センターフロート9が、平面視で苗植付装置5の左右中央部に支持(配置)されている。平面視でセンターフロート9の右側及び左側に、サイドフロート53,54が支持(配置)されている。
支持フレーム12は、断面が四角形のパイプ材で成り、苗植付装置5の下部の前部に左右方向に沿って配置されている。支持フレーム12の左右中央部にフィードケース15が連結されている。
図1,2,4に示すように、リンク機構3に、機体11に上下に揺動自在に支持されたトップリンク3a及びロアーリンク3b、トップリンク3a及びロアーリンク3bの後部に接続された縦リンク3cが備えられている。これによりリンク機構3は側面視で平行四連型となり、リンク機構3の縦リンク3cの下部に、フィードケース15が前後方向のローリング軸芯P11を中心にローリング自在に連結されており、苗植付装置5が、ローリング軸芯P11を中心にローリング自在に支持されている。
4個の植付伝動ケース6が、支持フレーム12の後面部に左右方向に所定間隔で、後側に延出する形態で連結されている。植付伝動ケース6の後部の右側部及び左側部に、回転ケース7が回転自在に支持されており、回転ケース7の両端部に、一対の植付アーム8が回転自在に支持されている。
フィードケース15は、機体11から作業伝動軸25を介して伝えられる駆動力により、苗載台10を左右に往復移動させると共に、この往復作動に連動して回転ケース7を回転させる。
この作動により、苗載台10の左右への往復移動に伴い、回転ケース7が図1で反時計方向に駆動回転し、この駆動回転により2組の植付アーム8が、苗載台10の下部から苗を取り出して田面G(図12参照)に植え付ける(供給する)作動が実現する。
(前輪及び後輪への走行伝動系の構造)
図1に示すように、機体11の前部に、ミッションケース17が支持されており、ミッションケース17の前部に連結された前部フレーム18に、エンジン19が支持されている。
ミッションケース17の左の横側部に、静油圧型式の無段変速装置20が連結されており、エンジン19の動力が伝動ベルト21を介して無段変速装置20に伝達される。無段変速装置20は、中立位置、前進側及び後進側に無段階に変速自在に構成されている。この無段変速装置20は、操縦ハンドル14の左の横側に備えられた変速レバー22により変速操作自在に構成されている。
無段変速装置20の動力が、ミッションケース17の内部の副変速装置(図示せず)及び前輪デファレンシャル装置(図示せず)を介して右及び左の前輪1に伝達される。また、右及び左の後輪2を支持する後車軸ケース23が、機体11の後部に支持され、前輪デファレンシャル装置の直前から分岐した駆動力が、走行伝動軸24を介して後車軸ケース23に伝達される。
(後車軸ケースの構造)
図1に示すように、右及び左の上リンク42が、機体11の下部に上下に揺動自在に支持される状態で後側に延出されている。右及び左の下リンク43が、機体11の下部に上下に揺動自在に支持される状態で後側に延出されている。
上リンク42及び下リンク43の後部に、後車軸ケース23が接続されており、機体11と後車軸ケース23とに亘って、ラテラルロッド(図示せず)が接続されている。機体11と後車軸ケース23とに亘って、右及び左のサスペンションバネ44が接続されている。以上の構成により、後車軸ケース23が、5リンク型式のサスペンション機構によって、機体11の後部に取り付けられている。
図2,4,6に示すように、後車軸ケース23において、後車軸ケース23の前面部に水平方向の前向きの前ボス部23aが備えられており、前ボス部23aに走行入力軸45が前向きに支持されている。走行伝動軸24(図1参照)が走行入力軸45に接続され、ミッションケース17からの動力が走行入力軸45に伝達される。
図6及び図7に示すように、後車軸ケース23の内部に左右方向に沿って、後輪伝動軸46が支持されている。後車軸ケース23の内部には、走行入力軸45に一体形成された第1ベベルギヤ45aが配置されている。後輪伝動軸46に第2ベベルギヤ46aが連結されており、第1ベベルギヤ45aと第2ベベルギヤ46aとが咬合している。
後輪伝動軸46の右部及び左部にサイドクラッチ47が備えられている。後車軸ケース23の右部及び左部に、中継軸48及び後車軸49が備えられており、後車軸49に後輪2が支持されている。サイドクラッチ47の第1伝動ギヤ47aと、中継軸48の第2伝動ギヤ48aとが咬合しており、中継軸48の第3伝動ギヤ48bと、後車軸49の伝動ギヤ49aとが咬合している。
以上の構成により、走行伝動軸24から走行入力軸45に伝達された動力は、走行入力軸45の第1ベベルギヤ45aから第2ベベルギヤ46aを介して後輪伝動軸46に伝えられ、更に、サイドクラッチ47と、中継軸48と、後車軸49とを介して、右及び左の後輪2に伝達される。
(サイドクラッチの操作系の構造)
図6に示すように、サイドクラッチ47は、内装されるサイドクラッチバネ47bにより伝動状態に付勢されている。後車軸ケース23には一対の支持ボス部23cが形成され、各々の支持ボス部23cに、クラッチ操作軸50が回転自在に支持され、前輪1を操向操作する操向部材(図示せず)とクラッチ操作軸50のクラッチ操作アーム50aとが、連係操作部材65により接続されている。
直進位置を挟んだ右及び左の設定角度の範囲内に前輪1が操向操作されている場合には、サイドクラッチ47のサイドクラッチバネ47bの付勢力により、右及び左のサイドクラッチ47は伝動状態に維持され、右及び左の後輪2に動力が等しく伝達される。
前輪1が右(左)の設定角度を超えて右(左)に操向操作された場合には、右(左)の連係操作部材65が前輪1の操向部材側に引き操作されることにより、右(左)のクラッチ操作軸50が回転操作される。
右(左)のクラッチ操作軸50が回転操作された場合には、右(左)のクラッチ操作軸50の端部により、クラッチ操作筒軸64が右(左)のサイドクラッチ47側に押し操作され、右(左)のサイドクラッチ47のサイドクラッチバネ47bの付勢力に抗して、右(左)のサイドクラッチ47が遮断状態に操作される。これにより、左(右)(旋回外側)の後輪2に動力が伝達され、右(左)(旋回内側)の後輪2が自由回転する状態で、右旋回(左旋回)が行われる。
この旋回の後に、前輪1が右及び左の設定角度の範囲内に操向操作されると、サイドクラッチ47のサイドクラッチバネ47bにより、右(左)のサイドクラッチ47が伝動状態に操作され、右及び左の後輪2に動力が伝達される状態に戻る。
図6に示すように、後車軸ケース23の支持ボス部23cにおいて、クラッチ操作軸50にカラー66が外嵌されている。後車軸ケース23の支持ボス部23cに、復帰バネ67が外嵌されており、復帰バネ67の一方の端部がクラッチ操作軸50のクラッチ操作アーム50aに接続され、復帰バネ67の他方の端部が後車軸ケース23に接続されている。この構成では、復帰バネ67の他方の端部が後車軸ケース23に接続され部分に、復帰バネ67の他方の端部が外れるのを防止する外れ止め部材(図示せず)が取り付けられている。
復帰バネ67によりクラッチ操作軸50が戻り側(サイドクラッチ47の伝動状態側)に付勢されている。これにより、前述のように、前輪1が右及び左の設定角度の範囲内に操向操作された際、サイドクラッチ47のサイドクラッチバネ47bにより、右(左)のサイドクラッチ47が伝動状態に操作されることに加えて、復帰バネ67によりクラッチ操作軸50が戻り側(サイドクラッチ47の伝動状態側)に回転操作される。
後車軸ケース23に規制部材68が取り付けられている。復帰バネ67によりクラッチ操作軸50が戻り側(サイドクラッチ47の伝動状態側)に回転操作された際、クラッチ操作軸50のクラッチ操作アーム50aが規制部材68に当たることによって、クラッチ操作軸50が戻り側の所定位置で止められる。
(苗植付装置への伝動系の構造)
図1に示すように、ミッションケース17の内部に、株間変速装置(図示せず)及び植付クラッチ38(図12参照)が備えられている。
ミッションケース17において、無段変速装置20と副変速装置(前項の(前輪及び後輪への走行伝動系の構造)を参照)との間から分岐した動力が、株間変速装置及び植付クラッチ38を介して作業伝動軸25に伝達され、作業伝動軸25からフィードケース15の内部の伝動機構(図示せず)に伝達される。
作業伝動軸25の動力が、フィードケース15の伝動機構から、苗載台10の横送り軸(図示せず)に伝達されるのであり、伝動軸(図示せず)を介して植付伝動ケース6に伝達され、植付伝動ケース6の内部の伝動機構(図示せず)を介して回転ケース7に伝達される。
(昇降操作レバーによる苗植付装置の昇降構造)
図1及び図12に示すように、運転座席13の右側に、昇降操作レバー39が備えられている。昇降操作レバー39は上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在であり、植付クラッチ38と機械的に接続されている。
図12に示すように、機体11には制御装置40が備えられており、昇降操作レバー39の操作位置が制御装置40に入力されている。油圧シリンダ4に作動油を給排操作する電磁操作型式の制御弁41が備えられており、制御装置40により制御弁41が操作される。また、昇降操作レバー39が上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作された場合には、次のように制御弁41及び植付クラッチ38が操作される。
昇降操作レバー39が上昇位置に操作されると、植付クラッチ38が遮断状態に操作されて、制御弁41が上昇位置に操作され、油圧シリンダ4が収縮作動して、苗植付装置5が上昇する。
昇降操作レバー39が中立位置に操作されると、植付クラッチ38が遮断状態に操作されて、制御弁41が中立位置に操作され、油圧シリンダ4が停止して、苗植付装置5の昇降が停止する。
昇降操作レバー39が下降位置に操作されると、植付クラッチ38が遮断状態に操作されて、制御弁41が下降位置に操作され、油圧シリンダ4が伸長作動して、苗植付装置5が下降する。
昇降操作レバー39が下降位置に操作され状態で、センターフロート9が田面Gに接地すると、後述の(苗植付装置の昇降制御)に記載のように、苗植付装置5の昇降制御が作動する状態となる。これにより、植付アーム8による苗の植付深さが設定深さに維持されるように、制御弁41及び油圧シリンダ4が作動して、苗植付装置5が自動的に昇降操作される。
昇降操作レバー39が植付位置に操作されると、前述の下降位置と同様に、苗植付装置5の昇降制御が作動し、且つ、植付クラッチ38が伝動状態に操作される。また、植付クラッチ38が伝動状態に操作されると、苗植付装置5に動力が伝達されて、前述の(苗植付装置の全体構成)に記載のように、苗植付装置5が作動する。
(苗植付装置の昇降制御)
この乗用型田植機では、図12に示すように、苗植付装置5が田面Gから設定レベルH1に維持されるように、油圧シリンダ4によりリンク機構3を昇降操作し、苗植付装置5を昇降操作して、植付アーム8による苗の植付深さを設定深さに維持する制御装置40が制御を行う。
植付伝動ケース6の下部に、支持軸55が左右方向の揺動軸芯P5を中心に回転自在に支持されており、支持軸55に連結された支持アーム55aが後側に延出されている。センターフロート9及びサイドフロート53,54の後部が、支持アーム55aの後部の左右方向の支持軸芯P6を中心に上下に揺動自在に支持されている。
植付深レバー56が支持軸55に連結されて斜め前の上側に延出されており、支持フレーム12に連結されたレバーガイド57に、植付深レバー56が挿入されている。植付深レバー56をレバーガイド57に係合させて位置固定することにより、苗植付装置5に対して、支持軸芯P6(支持軸55の支持アーム55a)の位置が決まり、設定レベルH1が決められる。
ポテンショメータ型のレベルセンサー58が支持フレーム12に支持されており、レベルセンサー58の検出アーム58aと、センターフロート9の前部とに亘って。連係部材59が接続されている。
以上の構成により、田面Gに接地追従するセンターフロート9に対して、連係部材59を介してレベルセンサー58により、田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さが検出されて、レベルセンサー58の検出値が制御装置40に入力される。
レベルセンサー58の検出値に基づいて、制御装置40により制御弁41が操作され、油圧シリンダ4が伸縮作動して、苗植付装置5が田面Gから設定レベルH1に維持されるように、苗植付装置5が昇降操作される。これにより、植付アーム8による苗の植付深さが、設定レベルH1に対応する設定深さに維持される。
植付深レバー56を操作して、支持軸芯P6(支持軸55の支持アーム55a)の位置を変更することにより、設定レベルH1を変更することができる。これにより、変更された設定レベルH1に維持されるように、苗植付装置5が昇降操作されるのであり、植付アーム8による苗の植付深さ(設定深さ)を変更することができる。
(整地装置の全体構造)
図2及び図3に示すように、整地装置26は整地ロータRを備えている。つまり、整地ロータRは、横向き姿勢の駆動軸芯Xと同軸芯に配置された駆動軸34、駆動軸34に取り付けられて駆動軸34と一体で回転駆動されることによって田面Gを整地する整地体35、駆動軸34を回転自在に支持する整地入力部29及び軸支持部30、泥除カバー36及びスペーサ37等が備えられている。
後述の(整地装置の支持構造)に記載のように、苗植付装置5において、支持フレーム12に整地装置26が以下の説明のように支持されている。つまり、整地装置26が、図1に示すように、側面視で苗植付装置5と後車軸ケース23(後輪2)との間に配置されている。
(整地装置の支持構造)
図2,3,4に示すように、支持フレーム12の前面部に、左右一対のブラケット27が連結されて前側に延出されている。この左右のブラケット27の前端部に対し、丸パイプ状の作動軸28が、支持フレーム12に沿う姿勢で左右方向の第1軸芯P1を中心に回転自在に支持されている。
作動軸28には、3個の下部リンクアーム28aが前側に突出する姿勢で連結されている。作動軸28の下部リンクアーム28aの前端部に、整地入力部29及び軸支持部30のアーム体29a,30aが、左右方向の第2軸芯P2を中心に揺動自在に支持されている。
ブラケット27の上部に対し、左右方向の第3軸芯P3を中心に、上部リンクアーム98が上下に揺動自在に支持され、上部リンクアーム98の前端部に、整地入力部29及び軸支持部30のアーム体29a,30aが、左右方向の第4軸芯P4を中心に揺動自在に支持されている。以上の構造により、ブラケット27と、作動軸28と、下部リンクアーム28aと、上部リンクアーム98とを備えて支持機構51が構成されている。
前述したように整地装置26の整地入力部29と軸支持部30とが、支持機構51を介して支持フレーム12に支持されている。そして、後述の(整地装置の昇降構造)に記載のように、作動軸28(下部リンクアーム28a)を、第1軸芯P1を中心に回転操作(揺動操作)することにより、整地装置26を苗植付装置5(支持フレーム12)に対して昇降操作することができる。
(整地装置の昇降構造)
図2,3,5に示すように、支持フレーム12において、作動軸28の中央の下部リンクアーム28aの付近に、支持部材16が連結されて上側に延出されている。支持部材16に支持された支持プレート16aにおいて第3軸芯P3を中心に、側面視で扇形状の昇降ギヤ31が揺動自在に支持されている。
整地入力部29のアーム体29aの上部に、昇降ギヤ31の前端部が第4軸芯P4を中心に揺動自在に接続されている。支持部材16に、ギヤケース32及び電動モータ33が支持され、ギヤケース32のピニオンギヤ32aが昇降ギヤ31に咬合している。支持部材16の上部と整地入力部29とに亘ってアシストバネ63が接続されており、アシストバネ63により整地装置26が上昇側に付勢されている。
以上の構造により、昇降ギヤ31と、ギヤケース32(ピニオンギヤ32a)と、電動モータ33とを備えて昇降機構52が構成されている。
昇降機構52において、電動モータ33によりギヤケース32のピニオンギヤ32aが回転駆動されることにより、昇降ギヤ31が第3軸芯P3を中心に上下に揺動駆動され、整地入力部29を介して作動軸28の下部リンクアーム28aが上下に揺動操作されて、整地装置26の位置が上下に変更される。
(整地装置への伝動系における後車軸ケース側の構造)
図4,6,7に示すように、後車軸ケース23において、後車軸ケース23の後面部に斜め下向きで後向きの後ボス部23bが備えられている。後ボス部23bに出力軸60が支持されており、出力軸60が後車軸ケース23の後面部に斜め下向きの後向きに支持されている。
後車軸ケース23(後ボス部23b)の内部において、出力軸60に第3ベベルギヤ61が相対回転自在に外嵌されており、この第3ベベルギヤ61が後輪伝動軸46の第2ベベルギヤ46aと咬合している。
後車軸ケース23(後ボス部23b)の内部において、出力軸60と第3ベベルギヤ61との間に、整地クラッチ62が備えられている。整地クラッチ62は、後ボス部23bの内部において出力軸60にスプライン嵌合することにより、出力軸60と一体回転し、かつ、スライド自在に外嵌されたシフト部材69を備えると共に、シフト部材69を第3ベベルギヤ61の方向に付勢するクラッチバネ70が備えられている。この整地クラッチ62は、第3ベベルギヤ61の後端の歯部に、シフト部材69の端部の歯部が咬合することにより伝動状態に達する構造を有している。
整地クラッチ62において、シフト部材69をクラッチバネ70の付勢力により第3ベベルギヤ61に咬合する伝動位置に操作することにより、走行入力軸45の動力が、後輪伝動軸46の第2ベベルギヤ46aから第3ベベルギヤ61を介して、出力軸60に伝達される。出力軸60から、後述する(整地装置への伝動系における整地装置側の構造)に記載ように、整地伝動軸71を介して、整地装置26(整地入力部29)に伝達される。整地クラッチ62において、シフト部材69をクラッチバネ70に抗して第3ベベルギヤ61から離れる遮断位置に操作することにより走行入力軸45から出力軸60への動力の伝達が遮断される。
後車軸ケース23の前ボス部23aの内径が、走行入力軸45の第1ベベルギヤ45aの外径よりも少し大きなものに設定されている。これにより、メンテナンス作業等において、後車軸ケース23の前ボス部23aから、走行入力軸45(第1ベベルギヤ45a)を無理なく抜き出すことができる。
後車軸ケース23の後ボス部23bの内径が、出力軸60の第3ベベルギヤ61の外径よりも少し大きなものに設定されている。これにより、メンテナンス作業等において、後車軸ケース23の後ボス部23bから、出力軸60(第3ベベルギヤ61)及び整地クラッチ62を無理なく抜き出すことができる。
(整地クラッチの操作系の構造)
図4及び図6に示すように、整地クラッチ62において、シフト部材69をクラッチバネ70に抗して遮断位置に操作するクラッチ制御軸72が、後車軸ケース23の後ボス部23bに回転自在に支持されている。リンク機構3のロアーリンク3bとクラッチ制御軸72とに亘って、整地クラッチ操作機構76が備えられている。クラッチ制御軸72は、シフト部材69を遮断位置に操作するためのフォーク部が内端に形成されている。
図4に示すように、リンク機構3のロアーリンク3bにバネ支持部材73が取り付けられ、操作ロッド74が上下スライド自在にバネ支持部材73に挿入され、操作ロッド74の下端部が、クラッチ制御軸72のクラッチ制御アーム72aに接続されている。操作ロッド74におけるバネ支持部材73の上側の部分に緩衝バネ75が外嵌されている。
この構成では図6及び図8に示すように、クラッチ制御軸72の外端にテーパ面を形成することにより、この外端が先細り状に成形され、このクラッチ制御軸72の抜止を行う規制プレート101が、後ボス部23bに複数の固定ボルト102により固定されている。また、規制プレート101を固定した状態で、クラッチ制御軸72の外端と規制プレート101との間には僅かな隙間が形成される。
このように、整地クラッチ操作機構76は、バネ支持部材73と、操作ロッド74と、緩衝バネ75と、規制プレート101とを備えている。前述の(昇降操作レバーによる苗植付装置の昇降構造)に記載のように、リンク機構3(苗植付装置)が昇降操作されると、整地クラッチ操作機構76により、整地クラッチ62が以下の説明のように伝動位置及び遮断位置に操作される。
苗植付装置5(センターフロート9及びサイドフロート53,54)が田面Gに接地する位置までリンク機構3が下降する状態では、操作ロッド74が下降状態にあるため、クラッチ制御軸72のクラッチ制御アーム72aが操作されることはなく、クラッチバネ70によりシフト部材69(整地クラッチ62)が伝動位置に操作される。
リンク機構3が上昇作動する際には、ロアーリンク3bの上昇に伴いバネ支持部材73が上昇する。この上昇時には、操作ロッド74の上端のバネ受部74aに緩衝バネ75の上端が当接した後に、この緩衝バネ75を圧縮すると共に操作ロッド74に対し持ち上げ方向に力が作用する。このように持ち上げ方向に力が作用する場合には、緩衝バネ75が圧縮される状態で操作ロッド74からの力でクラッチ制御アーム72aを操作して整地クラッチ62が遮断位置に操作される。
整地クラッチ62が遮断操作されるタイミングを、苗植付装置5のセンターフロート9等が田面Gから離間する高さに達した時点に設定している。また、整地クラッチ62を遮断状態に達し、シフト部材69が作動限界に達した場合には、緩衝バネ75が圧縮されるため、シフト部材69に過剰な外力を作用させることがなく、整地クラッチ62が破損する不都合を抑制している。
また、クラッチ制御軸72の外端にテーパ面を形成しているため、クラッチ制御軸72の外端部の仕上げ加工を容易に行え、この外端部分が規制プレート101に当接することがあっても、クラッチ制御軸72の回転に作用する抵抗を小さくできる。更に、クラッチ制御軸72の外端と規制プレート101の内面とに隙間を形成することにより組み立てが容易となり、クリアランスの管理も容易となる。
これにより、クラッチ制御軸72が回転操作され、クラッチバネ70に抗してシフト部材69(整地クラッチ62)が遮断位置に操作される。また、シフト部材69(整地クラッチ62)が遮断位置に達してから、リンク機構3がさらに上昇操作されると、緩衝バネ75が圧縮されるので、シフト部材69(整地クラッチ62)が遮断位置を超えるように操作されることはない。
(整地装置への伝動系における整地装置側の構造)
図2,4,5に示すように、整地装置26において、駆動軸34が整地入力部29及び軸支持部30により、横向き姿勢の駆動軸芯Xに沿って配置されて回転自在に支持されている。駆動軸34の中央部において、外面部が断面で円形のスペーサ37が、駆動軸34と一体回転するように駆動軸34に外嵌されている。スペーサ37は、センターフロート9の前側に配置されており、センターフロート9の前部の左右幅とほぼ同じ横幅を備えている。
図5に示すように、センターフロート9の前部において、平面視でセンターフロート9の前部の左右中央先端9aに対して、センターフロート9の前部の右部9b及び左部9cが後側に位置するように、センターフロート9の前部が平面視で円弧状に形成されている。
整地入力部29がスペーサ37の左端部に配置され、整地入力部29が、駆動軸34におけるセンターフロート9の前部の左側部に配置されている。これにより、センターフロート9の前部が、平面視で、右側の整地体35と整地入力部29(左側の整地体35)との間に入り込んだ状態となっている。センターフロート9の前部が、側面視で、整地入力部29(整地体35)と重複する。
図4及び図5に示すように、整地入力部29において、整地入力部29の前面部に斜め上向きで前向きの入力ボス部29bが備えられている。入力ボス部29bに入力軸77が斜め上向きの前向きに支持されている。
図2及び図4に示すように、整地伝動軸71の前部が、第1自在継手78を介して、後車軸ケース23の出力軸60(図6及び図7参照)と接続されている。整地伝動軸71の後部が、第2自在継手79を介して整地入力部29の入力軸77(図5参照)に接続されている。
図5に示すように、整地入力部29の内部において、入力軸77に入力ベベルギヤ77aが一体的に設けられている。入力軸77の入力ベベルギヤ77aに対して、スペーサ37における左側(センターフロート9の反対側)の部分に、駆動ベベルギヤ37aが連結されている。入力軸77の入力ベベルギヤ77aと、スペーサ37の駆動ベベルギヤ37aとが咬合している。
(整地装置の整地状態)
前述の(整地装置への伝動系における後車軸ケース側の構造)の記載、及び図6に示すように、整地クラッチ62が伝動位置に操作された場合には、後車軸ケース23において、走行入力軸45の動力が後輪伝動軸46の第2ベベルギヤ46aから第3ベベルギヤ61を介して、出力軸60に伝達され、図2,4,5に示すように、出力軸60から整地伝動軸71を介して、整地装置26(整地入力部29)の入力軸77に伝達される。
これにより、整地装置26において、駆動軸34が駆動軸芯Xを中心に図1及び図4の反時計方向に回転駆動される。駆動軸34と一体で整地体35が回転駆動されることによって、整地ロータRの整地体35により田面Gが整地されるのであり、整地体35により泥が後側に飛ばされても、飛ばされた泥は泥除カバー36により飛散が抑制される。
図2に示すように、後輪2の後側に軸支持部30が位置し、整地装置26において軸支持部30の部分に整地体35は設けられていないが、軸支持部30の後側にサイドフロート53が位置している。後輪2の通過部分は、整地装置26による整地は行われずに、サイドフロート53によって田面Gの凹凸が均される。
前述と同様に、整地装置26においてスペーサ37の部分に、整地体35は設けられていないが、スペーサ37の後側にセンターフロート9が位置している。スペーサ37の部分では、整地装置26による整地は行われずに、センターフロート9によって田面Gの凹凸が均される。
(整地装置への伝動系における後車軸ケース側の構造)の項で記載したように、整地クラッチ62が遮断位置に操作されると、後車軸ケース23において、走行入力軸45から出力軸60への動力の伝達が遮断されて、整地装置26(駆動軸34)が停止する。
(整地伝動軸の構造)
図4に示すように、整地伝動軸71に、スプライン軸80と、スプライン筒軸81と、カバー82とが備えられている。
スプライン軸80は、外面にスプライン部が形成されており、第1自在継手78を介して後車軸ケース23の出力軸60に接続されている。スプライン筒軸81は、内面にスプライン部が形成された筒状であり、第2自在継手79を介して整地装置26(整地入力部29)の入力軸77に接続されている。
スプライン軸80がスプライン筒軸81に挿入されて、スプライン軸80及びスプライン筒軸81が互いにスライド自在に嵌合している。カバー82は、ゴム製でジャバラ形状に形成されて伸縮自在である。カバー82がスプライン軸80とスプライン筒軸81の端部とに亘って取り付けられており、カバー82により、スプライン軸80のスプライン筒軸81への挿入部分が覆われている。
図2及び図5に示すように、機体11(苗植付装置5)の左右中央線CLを基準にして、後車軸ケース23の前ボス部23aと後ボス部23bとが、平面視で右側に偏位する位置に配置されている。
また、左右中央線CLに対して、整地装置26(整地入力部29)の入力軸77が、平面視で左側に偏位する位置に配置されている。これにより、出力軸60と入力軸77とに亘って接続される整地伝動軸71が、平面視で、左右中央線CLと斜めに交差するように配置されている。
苗植付装置5への作業伝動軸25は、平面視で左右中央線CLと重複するように左右中央線CLの位置に配置されており、後車軸ケース23及び整地伝動軸71の上側に配置されている。
(整地伝動軸の分離構造)
図4に示すように、整地伝動軸71は、前端側の第1自在継手78の部位において、連結機構Cにより出力軸60から分離自在に連結するように構成されている。尚、連結機構Cを、第2自在継手79の部位に備えることにより、簡単な人為操作で分離できるように構成することも可能であるが、この実施形態では、第1自在継手78の部位での分離を可能にする構成を示している。
図9〜図11に示すように、出力軸60のうち後ボス部23bから外部に突出した部位は断面形状が六角形であり、外周に環状溝状の係合凹部60aが形成されている。第1自在継手78は、出力軸60に外嵌する第1ヨーク部78aと、基端がスプライン軸80に連結する第2ヨーク部78bと、これらに連結する十字軸78cとで構成されている。
連結機構Cは、第1ヨーク部78aのうち出力軸60に外嵌する伝動筒軸105と、この伝動筒軸105において径方向に沿って貫通する複数の貫通孔105aと、複数の貫通孔105aの各々に嵌め込まれた係合部材としての係合ボール106と、伝動筒軸105に対し、この伝動筒軸105の軸芯に沿う方向に移動自在に外嵌するロックリング107とを備えている。この連結機構Cの構成では、係合ボール106が出力軸60の係合凹部60aに嵌り込むことで第1自在継手78の出力軸60からの分離を規制するように機能する。
伝動筒軸105の外周にストッパー108を備えており、このストッパー108にロックリング107を当接させる付勢力を作用させる付勢部材としてのロックバネ109を、ロックリング107の端面と、第1ヨーク部78aとの間に配置している。
ロックリング107の内周には、出力軸60の外面に沿う姿勢の平滑部が形成されると共に、出力軸60の外面から外方に拡大する空間となる凹状部107aが形成されている。
ロックリング107は、ストッパー108に当接するロック位置Lと、ロックバネ109の付勢力に抗する人為操作により図10に示すアンロック位置Fとに操作自在に構成されている。また、ロックリング107がロック位置Lにある場合には、ロックリング107の内周の平滑面が、係合凹部60aから係合ボール106の浮き上がりを阻止する。これとは逆にロックリング107がアンロック位置Fに操作された場合には、ロックリング107の凹状部107aが係合ボール106の係合凹部60aからの浮き上がりを可能にする。
この構成から、ロックリング107がロック位置Lにある場合には、第1自在継手78を出力軸60に連結する状態を維持する。そして、ロックリング107をアンロック位置Fに人為操作された場合には、係合ボール106の係合凹部60aに対する係合を解除して第1自在継手78の分離を可能にする。
このように分離した状態では、後車軸ケース23から後方に出力軸60だけが突出する形態となるため、例えば、整地伝動軸71の一部が出力軸60に連結した状態で残される構成と比較すると、取り外し状態で出力軸60が回転した場合に、整地伝動軸71の一部が回転する不都合もない。
尚、この分離操作は、作業時に整地伝動軸71にワラが巻き付いた場合にワラの除去を容易にするための操作であり、メンテナンス時にも必要となる。また、出力軸60は断面形状が六角であるため、例えば、スプライン嵌合構造と比較して安価に製造できるものとなり、しかも、伝動筒軸105の固着が解消され、スプライン構造より表面積が小さく、水滴が付着し難いため錆の発生も抑制される。
(制御系の構成)
図12に示すように、苗植付装置5に、深さ設定部90及び整地設定操作部91が備えられており、深さ設定部90及び整地設定操作部91の操作信号が、制御装置40に入力されている。整地設定操作部91は人為的に押し操作される押しボタン型式であり、深さ設定部90は人為的に回転操作されるダイヤルスイッチ型式である。
植付深レバー56の操作位置を検出することにより、センターフロート9の苗植付装置5に対する支持位置を検出する操作位置センサー92が備えられており、操作位置センサー92の検出値が制御装置40に入力される。
昇降ギヤ31の角度を検出することにより、整地装置26の苗植付装置5に対する支持位置を検出する整地位置センサー93が備えられており、整地位置センサー93の検出値が制御装置40に入力される。
リンク機構3の揺動量を検知するように操作部材111を介して操作されるポテンショメータ型のリンクセンサ112を備えており、このリンクセンサ112の検知信号が制御装置40に入力される。
(昇降制御)
図12に示すように、深さ設定部90及び整地設定操作部91の操作信号、操作位置センサー92及び整地位置センサー93の検出値に基づいて、制御装置40により以下の説明のように、電動モータ33が作動操作されて、整地装置26が昇降操作される。
整地装置26が田面Gに接地する作業位置、及び整地装置26が田面Gから大きく上昇した退避位置が設定されている。つまり、整地設定操作部91を押し操作することにより、退避位置の整地装置26を作業位置に下降させることが可能となる。また、整地設定操作部91を再度押し操作することにより、作業位置の整地装置26を退避位置に上昇させることが可能となる。
このような昇降制御において、リンクセンサ112からの検知信号からリンク機構3が設定値を超えた場合には、整地装置26を下降させる方向に電動モータ33を駆動するように制御装置40が制御を行う。この制御では苗植付装置5が、予め設定された高さを超えた場合に、設定値を超えた量に対応しただけ整地装置26を下降させる制御が行われるため、整地伝動軸71の第1自在継手78と第2自在継手79とを大きく屈曲させることがなく無理な外力の作用を抑制して継手を保護している。
整地装置26が作業位置に位置している状態において、整地装置26の整地体35が田面Gに少し入り込で回転することにより、田面Gの整地が行われる。操作位置センサー92により設定レベルH1が検出され、整地位置センサー93により整地装置26の苗植付装置5に対する支持位置が検出されることによって、整地装置26の田面Gに対する高さが検出されるのであり、整地装置26の整地体35が田面Gに入り込む整地深さが検出される。
深さ設定部90を操作することにより、設定整地深さを設定及び変更することができる。前述のように、整地装置26の整地深さが検出されることにより、整地装置26の整地深さが設定整地深さとなるように、整地装置26が昇降操作される。
整地装置26は苗植付装置5(支持フレーム12)に支持されているので、前項の(苗植付装置の昇降制御)に記載のように、植付深レバー56により設定レベルH1が変更されると(植付アーム8による植付深さが変更されると)、整地装置26の整地深さが変化する。
植付深レバー56により設定レベルH1を低くすると(植付アーム8による植付深さを深くすると)、設定レベルH1を低くした分だけ、整地装置26が苗植付装置5に対して上昇操作される。これにより、整地装置26の整地深さが設定整地深さに維持される。
植付深レバー56により設定レベルH1を高くすると(植付アーム8による植付深さを浅くすると)、設定レベルH1を高くした分だけ、整地装置26が苗植付装置5に対して下降操作される。これにより、整地装置26の整地深さが設定整地深さに維持される。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)連結機構Cを整地伝動軸71の後端と、入力軸77との間に設ける。このように構成する場合にも、連結機構Cは、実施形態に示したものと同じ構成を採用できる。
(b)複数の整地ロータRを備えて整地装置26を構成する。つまり、特許文献1に示される構成のように、横向き姿勢の複数の整地ロータRを前後方向で異なる位置に配置した整地装置26を苗植付装置5の前側に配置する。
(c)本発明の構成を、田植機の他に直播機に適用する。この別実施形態の構成では、機体11の後端に作業装置として播種装置を備えることになり、このように構成される直播機でも伝動軸(実施形態では整地伝動軸71)の着脱を容易にする。
本発明は、業装置の前側に横向き姿勢の駆動軸芯に駆動する整地ロータを備え、機体からの駆動力を、伝動軸を介して整地ロータに伝える作業機に利用することができる。
3 リンク機構
5 苗植付装置(作業装置)
11 機体
26 整地装置
60 出力軸
60a 係合凹部
71 整地伝動軸(伝動軸)
77 入力軸
78 第1自在継手
79 第2自在継手
105 伝動筒軸
105a 貫通孔
106 係合ボール(係合部材)
107 ロックリング
107a 凹状部
109 ロックバネ(付勢部材)
C 連結機構
L ロック位置
F ロック解除位置
R 整地ロータ
X 駆動軸芯

Claims (4)

  1. 機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に備えた作業装置と、
    前記作業装置より前側に配置されると共に前記作業装置とともに昇降し、横向き姿勢の駆動軸芯を中心に駆動回転する整地ロータを有する整地装置と、
    前記機体の出力軸から前記整地装置の入力軸に駆動力を伝える伝動軸と、
    前記伝動軸の前端部と前記出力軸との間、又は、前記伝動軸の後端部と前記入力軸との間の少なくとも何れか一方に分離自在な連結機構とが備えられると共に、
    前記連結機構が、前記出力軸と前記入力軸との何れか少なくとも一方にトルク伝動自在に外嵌する伝動筒軸と、前記伝動筒軸を径方向に貫通する貫通孔に嵌め込まれた係合部材と、前記伝動筒軸の軸芯に沿う方向に移動自在に外嵌するロックリングとを備えており、
    前記係合部材が、前記出力軸と前記入力軸との何れか少なくとも一方の外周に形成された係合凹部に係脱自在に構成され、前記ロックリングがロック位置にある場合には、前記係合部材の半径方向の外方への移動を阻止することで前記係合部材を前記係合凹部に係合させた状態に維持し、前記ロックリングをアンロック位置に操作した場合には、前記係合部材の前記係合凹部からの離間を可能にする作業機。
  2. 前記ロックリングを前記ロック位置に保持する付勢力を作用させる付勢部材を備え、
    前記ロックリングが前記ロック位置に保持された場合に、前記係合部材を前記係合凹部に係合する状態に維持する平滑部と、前記ロックリングが前記アンロック位置に操作された場合に、前記係合凹部からの前記係合部材の変位を許すように径方向の外方に拡大する空間となる凹状部とを形成している請求項1に記載の作業機。
  3. 前記伝動軸の一端側が、第1自在継手により前記出力軸に連結し、前記伝動軸の他端側が第2自在継手により前記入力軸に連結しており、
    前記連結機構が、前記第1自在継手において前記出力軸にトルク伝動自在に外嵌する部位を前記伝動筒軸として構成する、あるいは、前記第2自在継手において前記入力軸にトルク伝動自在に外嵌する部位が前記伝動筒軸として構成している請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 前記連結機構が、前記出力軸と前記伝動軸の一方の端部との間に備えられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業機。
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