JP2017035034A - 水田作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】整地装置を対地作業装置の前部に昇降自在に支持した場合、非作業位置で整地装置(整地体)が回転駆動される状態が生じないような構成を、適切に得る。
【解決手段】整地装置53に動力を伝達する伝動機構75に、動力を伝動及び遮断自在なクラッチ機構45と、クラッチ機構45を遮断状態に付勢する付勢機構14を備える。アクチュエータにより整地装置53が作業位置A3に下降駆動されると、整地装置53の下降作動がクラッチ機構45に伝達されて、付勢機構14に抗してクラッチ機構45が伝動状態に操作される。アクチュエータにより整地装置53が非作業位置A4に上昇駆動されると、付勢機構14によりクラッチ機構45が遮断状態に操作される。
【選択図】図10

Description

本発明は、機体の後部に苗植付装置や直播装置等の対地作業装置を支持し、整地装置を対地作業装置の前部に支持した水田作業機に関する。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、機体の後部に苗植付装置(特許文献1の図1及び図2の5)(対地作業装置に相当)を支持して、整地装置(特許文献1の図1及び図2の53)を、苗植付装置の前部に支持したものがある。
整地装置は、左右方向の横軸芯周りに回転駆動される整地体を備えて構成されており、苗植付装置の動力が整地装置に伝達されて、整地体が回転駆動されている(特許文献1の図4参照)。
特許文献1では、整地装置が苗植付装置の前部に昇降自在に支持されており、電動モータ(特許文献1の図2及び図3の56)(アクチュエータに相当)により、田面に接地する作業位置及び田面から上方に位置する非作業位置に、整地装置を昇降駆動するように構成されている。
特開2013−79号公報
特許文献1によると、整地装置を作業位置に下降させておくことにより、苗植付装置の動力により整地装置を駆動して苗植付装置の前側の田面を整地しながら、苗植付装置による苗の植え付けを行うことができる。
特許文献1では、前述の苗の植付走行時において、例えば整地装置による泥押し(整地体が回転駆動されていても、田面の泥が機体の進行に伴って整地体により前側に押され、田面の泥が整地装置の右及び左側から外側に流れるような状態)が発生するような場合、整地装置を非作業位置に上昇させておくことができる。
しかしながら、特許文献1では、苗植付装置の動力が整地装置に伝達されているので、整地装置を非作業位置に上昇させた状態で、苗の植付走行を行うと、非作業位置で整地装置(整地体)が回転駆動される。これにより、整地装置(整地体)に付着していた泥が飛ばされて、各部に付着することがある。
苗植付装置では、田面から苗植付装置までの高さを検出するセンサーフロートが備えられていることがあるので、センサーフロートの上面に泥が付着すると、センサーフロートの動作及び検出に支障を来す可能性がある。
本発明は、機体の後部に苗植付装置や直播装置等の対地作業装置を支持し、整地装置を対地作業装置の前部に支持した水田作業機において、整地装置を対地作業装置の前部に昇降自在に支持した場合、非作業位置で整地装置(整地体)が回転駆動される状態が生じないような構成を、適切に得ることを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部に対地作業装置を支持し、
左右方向の横軸芯周りに回転駆動される整地体を備えた整地装置を、前記対地作業装置の前部に昇降自在に支持して、田面に接地する作業位置及び田面から上方に位置する非作業位置に前記整地装置を昇降駆動するアクチュエータを備え、
前記整地装置に動力を伝達する伝動機構に、動力を伝動及び遮断自在なクラッチ機構を備え、前記クラッチ機構を遮断状態に付勢する付勢機構を備えて、
前記アクチュエータにより前記整地装置が作業位置に下降駆動されると、前記整地装置の下降作動を前記クラッチ機構に伝達して、前記付勢機構に抗して前記クラッチ機構を伝動状態に操作し、前記アクチュエータにより前記整地装置が非作業位置に上昇駆動されると、前記付勢機構により前記クラッチ機構が遮断状態に操作されるようにする操作機構を備えている。
(作用及び発明の効果)
[I]−1
本発明の第1特徴によると、整地装置に動力を伝達する伝動機構に、整地装置に動力を伝動及び遮断するクラッチ機構を備えており、アクチュエータにより整地装置を非作業位置に上昇駆動すると、クラッチ機構が自動的に遮断状態に操作されて、整地装置(整地体)が停止する。
これにより、非作業位置で整地装置(整地体)が回転駆動される状態が生じないのであり、整地装置(整地体)に付着していた泥が飛ばされて各部に付着するというようなことはなく、泥の付着による不具合の発生(例えばセンサーフロートの上面に泥が付着して、センサーフロートの動作及び検出に支障を来すような不具合)が少なくなる。
[I]−2
クラッチ機構では一般に、伝動状態のクラッチ機構において動力が伝達されると、動力の負荷によりクラッチ機構が遮断状態に操作されようとする傾向がある。
これにより、クラッチ機構を伝動状態に操作(伝動状態を維持)する為に、比較的大きな力が必要であり、クラッチ機構を遮断状態に操作(遮断状態に維持)する為に、あまり大きな力は必要ではない。
[I]−3
前項[I]−2に記載の状態において、整地装置は比較的重量を備えたものである。
これに加えて、本発明の第1特徴によると、クラッチ機構を遮断状態に付勢する付勢機構、及び、整地装置の下降作動をクラッチ機構に伝達して付勢機構に抗してクラッチ機構を伝動状態に操作する操作機構を備えている。
本発明の第1特徴によると、非作業位置の整地装置(クラッチ機構の遮断状態)をアクチュエータにより作業位置に下降駆動すると、アクチュエータによる駆動力が操作機構を介してクラッチ機構に伝達されるのに加えて、整地装置の重量も操作機構を介してクラッチ機構に駆動力として伝達される。
これにより、クラッチ機構を伝動状態に操作(伝動状態を維持)する為に比較的大きな力が必要な状態においても、アクチュエータによる駆動力及び整地装置の重量が、操作機構を介してクラッチ機構に伝達されるので、十分に大きな力によりクラッチ機構を付勢機構に抗して無理なく伝動状態に操作することができる。
クラッチ機構を伝動状態に操作した後、作業位置においてクラッチ機構を伝動状態に維持する場合においても、アクチュエータにより整地装置を作業位置に維持する力及び整地装置の重量が、操作機構を介してクラッチ機構に伝達されるので、十分に大きな力によりクラッチ機構を付勢機構に抗して無理なく伝動状態に維持することができる。
以上のように、本発明の第1特徴によると、アクチェータが整地装置を非作業位置に上昇駆動することができる程度の駆動力を備えていればよく、あまり大きな駆動力を備えていないアクチュエータでも、整地装置の重量の補助を受けて、クラッチ機構を伝動状態に操作(維持)することができるので、アクチュエータの構造の簡素化及び低コスト化の面で有利なものとなる。
[I]−4
本発明の第1特徴によると、作業位置の整地装置(クラッチ機構の伝動状態)をアクチュエータにより上昇駆動すると、アクチュエータによる駆動力及び整地装置の重量はクラッチ機構にあまり作用しなくなるのであり、付勢機構によりクラッチ機構が遮断状態に操作される。
この場合、前項[I]−2に記載のように、クラッチ機構を遮断状態に操作(遮断状態に維持)する為にはあまり大きな力は必要ではないことにより、あまり大きな付勢力を備えていない付勢機構でも、クラッチ機構を遮断状態に操作(維持)することができる。
付勢機構にあまり大きな付勢力を備える必要がないことにより、前項[III]に記載のように、アクチュエータによる駆動力及び整地装置の重量によりクラッチ機構を伝動状態に操作(維持)する際に、付勢機構があまり大きな抵抗にはならない。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
前記整地装置に掛かる負荷が設定値以上になると遮断状態となり且つ前記整地装置に掛かる負荷が設定値未満になると伝動状態に復帰するトルクリミッターを、前記伝動機構における前記整地装置と前記クラッチ機構との間の部分に備えている。
(作用及び発明の効果)
整地装置を備えた場合、特許文献1に開示されているように、整地装置に掛かる負荷が設定値以上になると遮断状態となり、且つ、整地装置に掛かる負荷が設定値未満になると伝動状態に復帰するトルクリミッター(特許文献1の図4の77参照)を、整地装置に動力を伝達する伝動機構に備えることがある。
このようなトルクリミッターを備えた場合、トルクリミッターが遮断状態及び伝動状態となる際に、トルクリミッターの整地装置側(伝動下手側)で大きな回転数の変動が生じる。
本発明の第2特徴によると、トルクリミッターを伝動機構における整地装置とクラッチ機構との間の部分に備えており、トルクリミッターに対してクラッチ機構を伝動上手側に備えている。
これにより、前述のように、トルクリミッターが遮断状態及び伝動状態となる際に、トルクリミッターの整地装置側(伝動下手側)で大きな回転数の変動が生じても、大きな回転数の変動はクラッチ機構に届かないので、大きな回転数の変動によりクラッチ機構が損傷を受けるようなことはない。
乗用型田植機の全体側面図である。 苗植付装置及び整地装置の側面図である。 苗植付装置及び整地装置の正面図である。 苗植付装置及び整地装置の平面図である。 整地装置及び電動モータの付近の縦断側面図である。 整地装置における支持ケースの横断平面図である。 整地装置における接続部材の付近の縦断正面図である。 整地装置における整地体の斜視図である。 制御装置と各部の連係状態を示す図である。 整地装置が非作業位置に位置し、クラッチ機構が遮断状態に操作されている状態を示す図である。 整地装置が作業位置に位置し、クラッチ機構が伝動状態に操作されている状態を示す図である。 乗用型田植機の正面図である。 乗用型田植機の前部の側面図である。 バランスウェイトを支持する第1及び第2フレームの側面図である。 バランスウェイトを支持する第1及び第2フレームの平面図である。 バランスウェイトを支持する第1及び第2フレームの正面図である。 補強フレームの側面図である。 補強フレームの正面図である。 補強フレームの平面図である。
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の後部に、上下揺動自在なリンク機構3が備えられて、リンク機構3を介して8条植型式の苗植付装置5(対地作業装置に相当)が昇降自在に支持され、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられて、水田作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
図1に示すように、後輪2はスポーク部2a及びリム部2bを備えて構成されており、所定の横幅を備えたラグ部2cがリム部2bに沿って所定間隔を置いて備えられている。図1に示すように、側面視において、後輪2のラグ部2cの位置での接線L1と、後輪2のラグ部2cとの間の角度θ1が少し大きい値(例えば40°〜45°)に設定されている。
[2]
次に、苗植付装置5について説明する。
図1,2,4に示すように、苗植付装置5は、1個のフィードケース17、4個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、中央のセンターフロート9及びサイドフロート11、8個の苗のせ面を備えて左右方向に往復横送り駆動される苗のせ台10、苗のせ台10の苗のせ面の各々に備えられた縦送り機構25等を備えて構成されている。
図2,3,4に示すように、左右方向に配置された支持フレーム18に、フィードケース17及び伝動ケース6が連結されており、フィードケース17がリンク機構3の後部下部の機体前後方向の横軸芯P1(図3参照)周りにローリング自在に支持されている。
図3及び図4に示すように、フィードケース17から横送り軸19が延出され、横送り軸19の端部が支持部材20を介して支持フレーム18に支持されて、横送り軸19の回転に伴って往復横送り駆動される送り部材21が横送り軸19に外嵌されており、送り部材21が苗のせ台10に接続されている。伝動ケース6にガイドレール38が左右方向に支持されており、苗のせ台10の下部がガイドレール38に沿って左右方向に横移動自在に支持されている。
図2及び図3に示すように、支持フレーム18の右及び左の端部に支持部材26が連結されて上方に延出され、支持部材26の上部に亘って支持部材50が連結されている。苗のせ台10の上部の前面にガイドレール27が連結され、支持部材50に支持されたローラー51に、ガイドレール27が左右方向に横移動自在に支持されている。
図2に示すように、苗のせ台10の8個の苗のせ面の各々に、ベルト式の縦送り機構25が備えられている。図3及び図4に示すように、フィードケース17から縦送り軸36が延出されて、縦送り軸36の端部が支持部材37を介して支持フレーム18に支持されており、縦送り軸36に一対の駆動アーム36aが連結されている。8個の縦送り機構25に動力を伝達する入力部(図示せず)が苗のせ台10に備えられており、入力部が縦送り軸36の駆動アーム36aの間に位置している。
これにより、図3及び図4に示すように、苗のせ台10が往復横送り駆動の右又は左端部に達すると、入力部が縦送り軸36の一方の駆動アーム36aに達して、縦送り軸36の一方の駆動アーム36aにより入力部が駆動されて、8個の縦送り機構25により苗のせ台10の苗が下方に送られる。
[3]
次に、苗植付装置5への伝動構造について説明する。
図1及び図4に示すように、エンジン49の動力が、走行用の静油圧式無段変速装置(図示せず)及び株間変速装置(図示せず)から植付クラッチ87(図9参照)及びPTO軸22を介して、フィードケース17に備えられた入力軸28に伝達される。
図4に示すように、入力軸28の動力が縦送り軸36に伝達されて、縦送り軸36が回転駆動され、入力軸28の動力が横送り変速機構29を介して横送り軸19に伝達されており、横送り軸19が回転駆動される。
入力軸28の動力が伝動チェーン30、伝動ケース6に亘って架設された伝動軸23、伝動ケース6に備えられた入力軸32に伝達されており、入力軸32の動力がトルクリミッター33、伝動チェーン34、少数条クラッチ24及び駆動軸35を介して回転ケース7に伝達される。伝動ケース6に亘って円筒状のカバー60が固定されており、カバー60により伝動軸23が覆われている。
図4に示すように、トルクリミッター33は、回転ケース7及び植付アーム8に掛かる負荷が設定値以上になると遮断状態となり、且つ、回転ケース7及び植付アーム8に掛かる負荷が設定値未満になると伝動状態に復帰するものである。
これにより図2,3,4に示すように、植付クラッチ87が伝動状態に操作されると、苗のせ台10が左右方向に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が図2の紙面反時計方向に回転駆動され、苗のせ台10の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面Gに植え付けるのであり、苗のせ台10が往復横送り駆動の右又は左端部に達すると、8個の縦送り機構25により苗のせ台10の苗が下方に送られる。植付クラッチ87が遮断状態に操作されると、苗のせ台10の往復横送り駆動、回転ケース7の回転駆動及び縦送り機構25が停止する。
[4]
次に、整地装置53について説明する。
図4及び図6に示すように、左端部の伝動ケース6に支持ケース64が連結されて、伝動軸23及び入力軸32の機体左右方向の横軸芯P2周りに、伝動ケース81が支持ケース64に上下に揺動自在に支持されて斜め前方下方に延出されている。
図3及び図4に示すように、右端部の伝動ケース6に支持フレーム82が連結されて、支持フレーム82の横軸芯P2(伝動軸23及び入力軸32の横軸芯P2)周りに、支持アーム83が上下に揺動自在に支持されて斜め前方下方に延出されている。伝動ケース81及び支持アーム83に亘って、断面正方形状の駆動軸61が左右方向の横軸芯P6周りに回転自在に支持されている。
図7及び図8に示すように、合成樹脂により一体的に構成された小幅で大径の回転体62が備えられている。回転体62は、ボス部62a、ボス部62aに形成された断面正方形状の取付孔62b、ボス部62aに接続されたフランジ部62c、フランジ部62cの外周部に備えられた棒状の整地部62d及び凹部状の接続部62eを備えて構成されている。図7に示すように、回転体62と同様な構成を備えた合成樹脂製の小径の回転体63も備えられている。
図7及び図8に示すように、回転体62のボス部62a(取付孔62b)に駆動軸61が挿入されて、回転体62の整地部62dが隣接する回転体62の接続部62eに入り込むことにより、回転体62が駆動軸61の横軸芯P6方向に沿って並ぶように取り付けられている。回転体62と同様に、回転体63が駆動軸61に取り付けられている。これにより、多数の回転体62,63により幅広の整地ロータが構成されている。
図2,3,4に示すように、整地装置53において、回転体62がサイドフロート11の前方に位置し、回転体63がセンターフロート9の前方に位置している。
図7及び図8に示すように、回転体62のボス部62aが両側に長いものに構成されており、回転体62を駆動軸61に取り付けた状態において、隣接する回転体62のボス部62aが近接する状態となっている。
図2,3,4に示すように、伝動ケース81及び支持アーム83にブラケット65が連結され、丸パイプ状の支持フレーム67がブラケット65に亘って連結されており、板金製のカバー66が支持フレーム67に連結されている。
図2,3,4に示すように駆動軸61、回転体62,63、カバー66、支持フレーム67、伝動ケース81及び支持アーム83等により整地装置53が構成されている。苗植付装置5の前部に整地装置53が支持されて、後輪2の後方に整地装置53が配置されており、伝動ケース81及び支持アーム83が横軸芯P2周りに上下に揺動することによって、整地装置53が苗植付装置5の前部に昇降自在に支持されている。
[5]
次に、整地装置53への伝動構造について説明する。
図4及び図6に示すように、左端部の伝動ケース6の入力軸32が支持ケース64の内部に入り込んで、伝動軸75(伝動機構に相当)が入力軸32と同芯状に、支持ケース64及び伝動ケース81に亘って支持されており、支持ケース64の内部において、入力軸32と伝動軸75との間にクラッチ機構45が備えられている。クラッチ機構45の構造については、後述する[12]において説明する。
図4及び図6に示すように、伝動ケース81の内部において、伝動軸75にスプロケット78が相対回転自在に外嵌され、駆動軸61にスプロケット79が連結されて、スプロケット78,79に亘って伝動チェーン80(伝動機構に相当)が取り付けられている。伝動軸75とスプロケット78との間に、トルクリミッター77が備えられている(トルクリミッター77を、伝動機構75,81における整地装置53とクラッチ機構45との間の部分に備えた状態に相当)。
図6に示すように、トルクリミッター77は、スプライン構造により伝動軸75と一体回転及びスライド自在に伝動軸75に外嵌された咬合部95と、咬合部95をスプロケット78の咬合部78aに付勢するバネ96とを備えて構成されている。
これにより、通常はバネ96の付勢力により咬合部95がスプロケット78の咬合部78aに咬合して、伝動軸75の動力がスプロケット78及び伝動チェーン81に伝達されている(トルクリミッター77の伝動状態)。
図6に示すように、トルクリミッター77において、整地装置53に掛かる負荷が設定値以上になると、咬合部95がスプロケット78の咬合部78aから離間して、トルクリミッター77が遮断状態となる。整地装置53に掛かる負荷が設定値未満になると、バネ96の付勢力により咬合部95がスプロケット78の咬合部78aに咬合して、トルクリミッター77が伝動状態となる。
前項[3]及び図4に示すように、エンジン49の動力が植付クラッチ87及びPTO軸22を介して、入力軸28、伝動チェーン30、伝動軸23及び入力軸32に伝達されると、入力軸32の動力がクラッチ機構45、伝動軸75、トルクリミッター77及び伝動チェーン80を介して駆動軸61に伝達されて、駆動軸61及び回転体62が横軸芯P6周りに図2の紙面反時計方向に回転駆動される。
この場合、駆動軸61及び回転体62,63が、機体の走行速度よりも高速で回転駆動される(右及び左の後輪2の外周部の周速度よりも回転体62の外周部の周速度が高速になるように、駆動軸61及び回転体62,63が高速で回転駆動される)。
これにより、植付アーム8の前方の田面Gが回転体62,63によって整地(代掻き)されるのであり、回転体62,63から後方への泥の飛散が、カバー66によって止められる。
図9に示すように、電動モータ89により植付クラッチ87を伝動及び遮断状態に操作することによって、苗植付装置5(植付アーム8による苗の植え付け)の作動及び停止を行うのと同時に、整地装置53(駆動軸61及び回転体62,63)の作動及び停止を行う。
駆動軸61や回転体62,63に石等の異物が噛み込まれるなどして、駆動軸61及び回転体62,63に大きな負荷が発生すると、トルクリミッター77(図6参照)により駆動軸61及び回転体62,63への動力が遮断されて、駆動軸61及び回転体62,63が停止する。
[6]
次に、整地装置53の昇降構造について説明する。
図2及び図3に示すように、リンク機構3の左隣に位置するように、支持フレーム52が支持フレーム18に連結されて、支持フレーム52の横軸芯P3周りに扇型の昇降ギヤ54が上下に揺動自在に支持されている。ピニオンギヤを備えたギヤ機構55及びギヤ機構55を駆動する電動モータ56(アクチュエータに相当)が、支持フレーム52に連結されて、ギヤ機構55のピニオンギヤが昇降ギヤ54に咬合している。
図2,3,7に示すように、円柱状の外周面を備えたボス部材57が、駆動軸61の中央部に外嵌されている。接続部材58の軸受け部58aがベアリング97により回転自在にボス部材57に外嵌されて、ベアリング97の外側にシール部材98が取り付けられており、接続部材58が昇降ギヤ54に接続されている。
以上の構造により、図2,3,5に示すように、電動モータ56によりギヤ機構55のピニオンギヤを正逆に回転駆動して、昇降ギヤ54を横軸芯P3周りに上下に揺動駆動することにより、整地装置53を苗植付装置5に対して昇降駆動する。この場合、図9に示すように苗植付装置5が田面Gに位置している状態において、田面Gに接地する作業位置A3及び田面Gの上方に位置する非作業位置A4に亘って、電動モータ56により整地装置53を昇降駆動する。
図2,3,5,9に示すように、ポテンショメータ型式の高さセンサー74が横軸芯P3に位置するように支持フレーム52に連結されて、高さセンサー74と昇降ギヤ54とが接続されており、高さセンサー74の検出値が制御装置40に入力されている。高さセンサー74によって、支持フレーム52に対する昇降ギヤ54の角度を検出することにより、苗植付装置5に対する整地装置53の高さが検出される。
[7]
次に、苗植付装置5の昇降について説明する。
図1及び図9に示すように、運転座席31の右横側に昇降操作レバー72が備えられ、昇降操作レバー72は上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在に構成されており、昇降操作レバー72の操作位置が制御装置40に入力されている。機体に対するリンク機構3の角度を検出するポテンショメータ型式の高さセンサー88が備えられ、高さセンサー88の検出値が制御装置40に入力されており、機体に対するリンク機構3の角度を検出することにより、機体に対する苗植付装置5の高さを検出することができる。
図9に示すように、油圧シリンダ4に作動油を給排操作して油圧シリンダ4を伸縮作動させる制御弁71、及び、植付クラッチ87を伝動及び遮断状態に操作する電動モータ89が備えられている。後述する[8][9][10]に記載のように、ソフトウェアとしての昇降制御手段73及びローリング制御手段76が制御装置40に備えられている。
これにより、制御装置40によって制御弁71、電動モータ56,89、昇降制御手段73及びローリング制御手段76が操作されて、以下のような苗植付装置5及び整地装置53の操作及び後述する[11][12]に記載のような操作が行われる。
図9に示すように、昇降操作レバー72を上昇位置に操作すると、植付クラッチ87が遮断状態に操作されて、整地装置53が非作業位置A4に上昇し(植付クラッチ87及びクラッチ機構45が遮断状態に操作されることにより整地装置53は停止)、昇降制御手段73及びローリング制御手段76が停止した状態で、油圧シリンダ4が収縮作動して苗植付装置5が上昇する。苗植付装置5がリンク機構3の上限位置に達すると、油圧シリンダ4が停止して、苗植付装置5が上限位置で停止する。
図9に示すように、昇降操作レバー72を中立位置に操作すると、植付クラッチ87が遮断状態に操作されて、整地装置53が非作業位置A4に上昇し(植付クラッチ87及びクラッチ機構45が遮断状態に操作されることにより整地装置53は停止)、昇降制御手段73及びローリング制御手段76が停止した状態で、油圧シリンダ4が停止して苗植付装置5の昇降が停止する。
図9に示すように、昇降操作レバー72を下降位置に操作すると、植付クラッチ87が遮断状態に操作されて、整地装置53が非作業位置A4に上昇し(植付クラッチ87及びクラッチ機構45が遮断状態に操作されることにより整地装置53は停止)、昇降制御手段73及びローリング制御手段76が停止した状態で、油圧シリンダ4が伸長作動して苗植付装置5が下降するのであり、センターフロート9が田面Gに接地すると、昇降制御手段73及びローリング制御手段76が作動する。
図9に示すように、昇降操作レバー72を植付位置に操作すると、植付クラッチ87が伝動状態に操作されて、整地装置53が作業位置A3に下降し(植付クラッチ87が伝動状態に操作され、クラッチ機構45が伝動状態に操作されることにより、整地装置53は作動)、昇降制御手段73及びローリング制御手段76が作動する。
[8]
次に、苗植付装置5の昇降制御手段73の構造について説明する。
図9に示すように、伝動ケース6の下部の横軸芯P4周りに支持軸41が回転自在に支持されて、支持軸41に連結された支持アーム41aが斜め後方下方に延出されており、支持アーム41aの後端の横軸芯P5周りに、センターフロート9及びサイドフロート11の後部が上下に揺動自在に支持されている。
図3及び図9に示すように、人為的に操作可能な植付設定高さレバー42が支持軸41に連結されて前方上方に延出されており、支持フレーム18に連結されたレバーガイド43に、植付設定高さレバー42が挿入されている。
図9に示すように、植付設定高さレバー42により支持軸41及び支持アーム41aを回動操作して、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を上下に変更することによって、後述する設定高さA1(設定深さ)を変更することができるのであり、植付設定高さレバー42をレバーガイド43に係合させることにより、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を固定して、設定高さA1(設定深さ)を設定することができる。
図9に示すように、支持軸41の角度を検出するポテンショメータ型式の高さセンサー44が支持フレーム18に連結されて、高さセンサー44の検出値が制御装置40に入力されている。高さセンサー44により支持軸41の角度を検出することによって、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を検出することができるのであり、前述のように、植付設定高さレバー42により設定高さA1(設定深さ)を設定した場合、高さセンサー44により設定高さA1(設定深さ)が認識される(後述する[9]参照)。
図9に示すように、センターフロート9の上方において支持フレーム18に、ポテンショメータ型式の高さセンサー68が連結されており、高さセンサー68の検出アーム68aとセンターフロート9の前部とに亘ってロッド69が接続されている。
図2及び図4に示すように支持フレーム67の中央部に、前側に突出するように折り曲げられた折り曲げ部67aが備えられており、ロッド69が支持フレーム67の折り曲げ部67aの内部を上下方向に配置されている。
図9に示すように、高さセンサー68の検出アーム68aを下方に付勢するバネ(図示せず)により、センターフロート9の前部が下方に付勢されており、高さセンサー68の検出値が制御装置40に入力されている。人為的に操作可能なダイヤル式の感度設定スイッチ70が備えられており、感度設定スイッチ70の操作位置が制御装置40に入力されている。
これにより、図9に示すように、センターフロート9が田面Gに接地追従することによって、苗植付装置5の下方の田面Gにおいて、センターフロート9及び高さセンサー68により、田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)を検出することができる。
図9に示す状態は、植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を設定した状態であり、高さセンサー44の検出値に基づいて、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置に対応した設定高さA1(設定深さ)が設定された状態である。この状態において、例えばセンターフロート9の底面が水平となるポテンショメータ68の検出値が、設定高さA1(設定深さ)に対応する設定検出値B1として設定される。
[9]
次に、苗植付装置5の昇降制御手段73の作動について説明する。
前項[8]及び図9に示すように、高さセンサー44の検出値により設定高さA1(設定深さ)が制御装置40に認識され、設定高さA1(設定深さ)に対応する設定検出値B1が設定される。
図9に示すように、センターフロート9が田面Gに接地追従するのに対して、苗植付装置5が上下動すると、これに伴って田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が変化しようとする。これにより、田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、高さセンサー68により検出されて、設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))と高さセンサー68の検出値との差が検出される。
これにより、図9に示すように、設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))と高さセンサー68の検出値との差が無くなって、高さセンサー68の検出値が設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))となるように、油圧シリンダ4が伸長及び収縮作動して苗植付装置5が昇降し、苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さが設定深さに維持される(田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、設定高さA1(設定深さ)に維持される)。
図9に示すように、植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を変更すると、新たな設定高さA1(設定深さ)が設定される。これに伴って、高さセンサー44の検出値に基づいて、例えばセンターフロート9の底面が水平となるポテンショメータ68の検出値が、前述の新たな設定高さA1(設定深さ)に対応する新たな設定検出値B1として設定されるのであり、これにより、苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さを変更することができる。
この場合、感度設定スイッチ70により設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))を少し変更することができる。感度設定スイッチ70を中立位置Nに操作していると、設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))に変更はない(植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を設定した状態で、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置に対応した設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))が設定された状態)。
感度設定スイッチ70を敏感側に操作すると、図9に示す設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))が感度設定スイッチ70の操作位置に対応して少し低側に変更される。これにより、設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))でのセンターフロート9の底面が少し下向きとなり、センターフロート9の田面Gへの接地面積が大きくなって、センターフロート9が田面Gに敏感に追従するようになるので、油圧シリンダ4による苗植付装置5の昇降が敏感なものに設定される。
感度設定スイッチ70を鈍感側に操作すると、図9に示す設定検出値B1(設定高さA1(設定深さ))が感度設定スイッチ70の操作位置に対応して少し高側に変更される。これにより、設定高さA1(設定深さ)でのセンターフロート9の底面が少し上向きとなり、センターフロート9の田面Gへの接地面積が小さくなって、センターフロート9が田面Gに鈍感に追従するようになるので、油圧シリンダ4による苗植付装置5の昇降が鈍感なものに設定される。
[10]
次に、苗植付装置5のローリング制御手段76の構造及び作動について説明する。
前項[2]及び図3に示すように、フィードケース17がリンク機構3の後部下部の横軸芯P1周りにローリング自在に支持されている(苗植付装置5がリンク機構3の後部下部の横軸芯P1周りにローリング自在に支持されている)。図9に示すように、フィードケース17に傾斜センサー48が連結されて、水平面(田面G)に対する苗植付装置5の左右方向の傾斜角度が傾斜センサー48によって検出されており、傾斜センサー48の検出値が制御装置40に入力されている。
図3に示すように、リンク機構3の後部上部にローリング機構46が備えられている。ローリング機構46は、左右方向に押し引き操作される一対のワイヤ46a、ワイヤ46aを押し引き駆動するギヤ機構(図示せず)及び電動モータ46bを備えて構成されている。ガイドレール27の右及び左の端部にブラケット27aが連結されて、ローリング機構46に連結されたアーム46cとガイドレール27のブラケット27aとに亘って、バネ47が接続されており、ローリング機構46のワイヤ46aと支持部材50の右及び左側部とに亘ってバネ39が接続されている。
これにより、前項[2]及び図3に示すように、苗のせ台10が右(左)に横送り駆動されると、右(左)のバネ47が引き延ばされて、右(左)のバネ47の付勢力により苗植付装置5の右(左)への傾斜が抑えられる。
次に、苗植付装置5のローリング制御手段76の作動について説明する。
水平面(田面G)に対する苗植付装置5の左右方向の傾斜角度が傾斜センサー48により検出されて、水平面(田面G)と傾斜センサー48の検出値との差が検出される。
苗植付装置5が水平面(田面G)から右傾斜側に変位していると、ローリング機構46の電動モータ46bが作動し、ローリング機構46のワイヤ46aが押し引き駆動されて苗植付装置5が左にローリングする。
苗植付装置5が水平面(田面G)から左傾斜側に変位していると、ローリング機構46の電動モータ46bが作動し、ローリング機構46のワイヤ46aが押し引き駆動されて苗植付装置5が右にローリングする。
苗植付装置5が水平面(田面G)と同じ傾斜角度であると、苗植付装置5のローリングが停止する。
以上のようにして、苗植付装置5が水平に維持される(田面Gと左右方向で平行に維持される)。
[11]
次に、整地装置53の高さ調節について説明する。
図9に示すように、前輪1の操向操作を行う操縦ハンドル86(図1参照)の下側に、押しボタン型式の上スイッチ92、下スイッチ93及び上昇スイッチ94が備えられており、上スイッチ92、下スイッチ93及び上昇スイッチ94の操作信号が制御装置40に入力されている。上及び下スイッチ92,93は、整地装置53が作業位置A3に位置している状態において、田面Gから整地装置53(駆動軸61)までの高さである整地設定高さA2(整地深さ)を設定及び変更するものである。
図9は、整地装置53が作業位置A3に位置している状態において、整地設定高さA2(整地深さ)が標準高さに設定された状態である。
上スイッチ92を一度押し操作すると、整地設定高さA2(整地深さ)が少しだけ上方(整地深さの浅い側)に変更され、下スイッチ93を一度押し操作すると、整地設定高さA2(整地深さ)が少しだけ下方(整地深さの深い側)に変更される。上及び下スイッチ92,93を押し操作することにより、整地設定高さA2(整地深さ)を複数段階(例えば標準高さを挟んで整地深さの浅い側及び深い側に複数段階)に設定することができる。
図9に示すように、整地設定高さA2(整地深さ)が標準高さ以外の高さに設定されている状態において、上及び下スイッチ92,93を同時に押し操作すると、整地設定高さA2(整地深さ)が標準高さに自動的に変更される。
これにより、図9及び前項[6]に記載のように、整地装置53が作業位置A3に位置している状態において、高さセンサー74により支持フレーム52に対する昇降ギヤ54の角度が検出され、苗植付装置5に対する整地装置53の高さが検出されており、上及び下スイッチ92,93による整地設定高さA2(整地深さ)が変更されると、整地装置53が整地設定高さA2(整地深さ)に位置するように昇降する。
前項[9]に記載のように、植付設定高さレバー42により設定高さA1(設定深さ)を変更した場合(横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を上下に変更した場合)、高さセンサー44により設定高さA1(設定深さ)が認識される。
この場合、前項[9]に記載のように、設定高さA1(設定深さ)となるように苗植付装置5が昇降すると、苗植付装置5に整地装置53が支持されていることにより、整地装置53が整地設定高さA2(整地深さ)から昇降するので、高さセンサー44,74の検出値に基づいて、整地装置53が整地設定高さA2(整地深さ)に戻るように昇降する。
例えば、図9に示すように、整地設定高さA2(整地深さ)が標準高さに設定された状態(整地装置53が整地設定高さA2(整地深さ)に位置している状態)において、設定高さA1(設定深さ)が低側(植付アーム8による苗の植付深さの深側)に変更されて苗植付装置5が下降すると、整地装置53が整地設定高さA2(整地深さ)から下方(整地深さの深い側)に下降する。これにより、苗植付装置5が下降した分だけ、整地装置53が上昇して整地設定高さA2(整地深さ)に戻る。
図9に示すように、整地装置53が作業位置A3(整地設定高さA2(整地深さ))に位置している状態において、上昇スイッチ94を押し操作すると、整地装置53が非作業位置A4に上昇する。
整地装置53が非作業位置A4に位置している状態において、上昇スイッチ94を押し操作すると、整地装置53が作業位置A3(非作業位置A4に上昇する直前の整地設定高さA2(整地深さ))に下降する。
[12]
次に、整地装置53が非作業位置A4に上昇すると、整地装置53が停止し、整地装置53が作業位置A3に下降すると整地装置53が作動する構造について説明する。
図6に示すように、クラッチ機構45は、入力軸32に連結(位置固定)された第1咬合部12と、スプライン構造により伝動軸75と一体回転及びスライド自在に伝動軸75に外嵌された第2咬合部13とを備えて構成されている。伝動軸75の端部に固定されたリング部材59と第2咬合部13との間に、バネ14(付勢機構に相当)が備えられており、バネ14により第2咬合部13が第1咬合部12から離れる側(クラッチ機構45の遮断状態側)に付勢されている。
図6及び図10に示すように、操作軸15(操作機構に相当)が支持ケース64に回転自在に支持されて、支持ケース64の内部のクラッチ機構45に対して、操作軸15が第2咬合部13の後面13aに当て付けられている。操作軸15は、円柱面である外側の円弧面15bの片面を削り落とすことにより、平面状の切欠き面15aを備えている。
図10に示すように、左(クラッチ機構45側)の支持部材26(図2及び図3参照)に、ワイヤ16(操作機構に相当)のアウター16bが接続され、ワイヤ16のインナー16aがカバー66(支持フレーム67)の左端部(クラッチ機構45側の端部)に接続されている。
図10に示すように、支持ケース64の外部において、操作軸15にアーム15cが連結されている。ワイヤ16のインナー16aが、融通用のバネ84を介して操作軸15のアーム15cに接続され、ワイヤ16のアウター16bが支持ケース64に接続されている。
図10に示すように、操作軸15のアーム15cをワイヤ16とは反対側(図10の左側)に付勢する戻しバネ(図示せず)が、操作軸15のアーム15cに接続されている。この場合に、バネ84のバネ定数が、戻しバネ(図示せず)のバネ定数よりも十分に大きなものに設定されている。
[13]
次に、整地装置53が非作業位置A4に上昇すると、整地装置53が停止し、整地装置53が作業位置A3に下降すると整地装置53が作動する構造(前項[12]参照)の動作について説明する。
図10に示す状態は、整地装置53が非作業位置A4に位置している状態であり、クラッチ機構45が遮断状態(バネ14により第2咬合部13が第1咬合部12から離れている状態)となっている状態である。この状態において、操作軸15の切欠き面15aの全面が第2咬合部13の後面13aに接触している。
図10に示すように、整地装置53が非作業位置A4に位置しているにおいて、前項[6][7]に記載のように、整地装置53が非作業位置A4から下降駆動されると、電動モータ56の駆動力及び整地装置53の重量(駆動力)により、ワイヤ16のインナー16aが整地装置53側に引き操作され、戻しバネ(図示せず)に抗して操作軸15のアーム15cが図10の紙面右側に操作される。
これにより、操作軸15が図10の紙面反時計方向に回転駆動されて、操作軸15の切欠き面15aの端部により、第2咬合部13の後面13aがバネ14に抗して第1咬合部12に向けて押し操作されて、第2咬合部13が第1咬合部12に接近する。
前述のように、整地装置53が非作業位置A4から下降駆動されて作業位置A3に達すると、図11に示すように、第2咬合部13の後面13aがバネ14に抗して第1咬合部12に向けてさらに押し操作されて、操作軸15の円弧面15bが第2咬合部13の後面13aに接触する状態となるのであり、第2咬合部13が第1咬合部12に咬合する(クラッチ機構45の伝動状態)。
この場合、図11に示すように、操作軸15の円弧面15bが第2咬合部13の後面13aに接触するので、バネ14により第2咬合部13が第1咬合部12から離されようとしても、操作軸15が回転することはなく、第2咬合部13と第1咬合部12とが咬合した状態(クラッチ機構45の伝動状態)が維持される。
図10から図11において、第2咬合部13と第1咬合部12との位相が合わず、第2咬合部13が第1咬合部12に咬合できない状態(操作軸15を回転駆動できない状態)が生じた場合、ワイヤ16のインナー16aが整地装置53側に引き操作されても、バネ84が延びることによって、ワイヤ16のインナー16aの整地装置53側への引き操作が吸収される。
この後、第2咬合部13と第1咬合部12との位相が合うと、バネ84により操作軸15が回転駆動されて、第2咬合部13が第1咬合部12に咬合する(クラッチ機構45の伝動状態)。
図11に示すように、整地装置53が作業位置A3に位置している状態において、整地装置53が作業位置A3から上昇駆動されると、図10に示すように、ワイヤ16のインナー16aがクラッチ機構45側に戻し操作され、戻しバネ(図示せず)により操作軸15のアーム15cが図11の紙面左側に操作される。
これにより、操作軸15が図11の紙面時計方向に回転駆動されて、操作軸15の円弧面15bが第2咬合部13の後面13aに接触する状態から、操作軸15の切欠き面15aが第2咬合部13の後面13aに接触する状態に移行するのであり、バネ14により第2咬合部13が第1咬合部12から離れる。
図10に示すように、整地装置53が非作業位置A4に達すると、バネ14により第2咬合部13が第1咬合部12から離れて、クラッチ機構45の遮断状態となる。
[14]
次に、バランスウェイト99の支持構造について説明する。
図12及び図13に示すように、機体の前部に支持されたミッションケース100の前部に右及び左の支持フレーム101が連結されて前側に延出されており、支持フレーム101にエンジン49が支持されている。ミッションケース100の右及び左側部に右及び左の前車軸ケース102が連結されて外側に延出されており、前車軸ケース102に前輪1が支持されている。
図12,13,14,15,16に示すように、支持フレーム101に、丸パイプ状の第1フレーム103が連結されて外側に延出されており、第1フレーム103の外側部分及び中間部分にブラケット103a,103bが連結されている。
第1フレーム103において、支持フレーム101に連結される部分から第1フレーム103の中間部分までが、二重パイプ構造(第1フレーム103の内部に別のパイプを挿入した状態)となっており、十分な強度が確保されている。
図12,13,14,15,16に示すように、第1フレーム103の中間部分と前車軸ケース102とに亘って、第2フレーム104が連結されており。第2フレーム104にブラケット104aが連結されている。
図12,13,17,18,19に示すように、右及び左の支持フレーム101に亘って、左右方向の補強フレーム109がブラケット109aにより連結されている。補強フレーム109右及び左の端部のブラケット109bが、第1フレーム103の中間部分に連結されている。
図12及び図13に示すように、予備苗のせ台105を支持する前支柱106及び後支柱107において、前支柱106の下部が折り曲げられて第1フレーム103のブラケット103bに連結されており、後支柱107が機体フレーム(図示せず)に連結されている。エンジン49の右及び左側に位置するステップ108が、第2フレーム104のブラケット104aに連結されて支持されている。
以上の構造により、図12及び図13に示すように、予備苗のせ台105の下側に第1フレーム103のブラケット103aが位置する状態となっており、第1フレーム103のブラケット103aにバランスウェイト99を取り付ける。これにより、バランスウェイト99が予備苗のせ台105の下側に配置され、バランスウェイト99が側面視で機体の前端部から前側に突出しない状態となっている。
[発明の実施の別形態]
電動モータ56に代えて、油圧シリンダや電動シリンダをアクチュエータとして使用するように構成してもよい。
ワイヤ16に代えて、連係ロッドや連係リンクを操作機構として使用するように構成してもよい。
エンジン49の動力を苗植付装置5(対地作業装置)から整地装置53に動力を伝達するのではなく、エンジン49の動力を苗植付装置5(対地作業装置)を介さずに整地装置53に伝達するように構成してもよい。
本発明は、苗植付装置に代えて、粉粒状の施肥装置、ペースト状の肥料を田面に供給する施肥装置、直播装置、薬剤散布装置及び米ぬか散布装置等を、対地作業装置として備えた水田作業機にも適用できる。
5 対地作業装置
14 付勢機構
15,16 操作機構
45 クラッチ機構
53 整地装置
56 アクチュエータ
62,63 整地体
75,80 伝動機構
77 トルクリミッター
A3 作業位置
A4 非作業位置
P6 横軸芯
G 田面

Claims (2)

  1. 機体の後部に対地作業装置を支持し、
    左右方向の横軸芯周りに回転駆動される整地体を備えた整地装置を、前記対地作業装置の前部に昇降自在に支持して、田面に接地する作業位置及び田面から上方に位置する非作業位置に前記整地装置を昇降駆動するアクチュエータを備え、
    前記整地装置に動力を伝達する伝動機構に、動力を伝動及び遮断自在なクラッチ機構を備え、前記クラッチ機構を遮断状態に付勢する付勢機構を備えて、
    前記アクチュエータにより前記整地装置が作業位置に下降駆動されると、前記整地装置の下降作動を前記クラッチ機構に伝達して、前記付勢機構に抗して前記クラッチ機構を伝動状態に操作し、前記アクチュエータにより前記整地装置が非作業位置に上昇駆動されると、前記付勢機構により前記クラッチ機構が遮断状態に操作されるようにする操作機構を備えている水田作業機。
  2. 前記整地装置に掛かる負荷が設定値以上になると遮断状態となり且つ前記整地装置に掛かる負荷が設定値未満になると伝動状態に復帰するトルクリミッターを、前記伝動機構における前記整地装置と前記クラッチ機構との間の部分に備えている請求項1に記載の水田作業機。
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