JP2007252319A - 農作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗用田植機において代掻き用均平ロータリの伝動構成を簡素化し、接地跡の付きにくい伝動装置を提供する。
【解決手段】走行車体の後方に左右方向の軸回りに回転して対地作業を行なう均平ロータリ(38,38,41)を設け、この均平ロータリ(38,38,41)を左右に分割して互いにずらして異なる前後位置に配置する。この前側の均平ロータリ(41)の軸部左右端部から後側の均平ロータリ(38,38)の左右端部へ動力を伝達する前後方向に沿った伝動ケース(39,39)を設け、この伝動ケース(39,39)を斜め上りに伸びて中途部で屈曲して斜め下がりに伸びるように側面視でへの字状に屈曲構成する。
【選択図】図4
【解決手段】走行車体の後方に左右方向の軸回りに回転して対地作業を行なう均平ロータリ(38,38,41)を設け、この均平ロータリ(38,38,41)を左右に分割して互いにずらして異なる前後位置に配置する。この前側の均平ロータリ(41)の軸部左右端部から後側の均平ロータリ(38,38)の左右端部へ動力を伝達する前後方向に沿った伝動ケース(39,39)を設け、この伝動ケース(39,39)を斜め上りに伸びて中途部で屈曲して斜め下がりに伸びるように側面視でへの字状に屈曲構成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、田植機等の農作業機に関するものである。
田植機において、走行車体の後部に、複数の苗植付装置と圃場面を滑走するフロートを有する苗植付部を配設し、苗植付装置の前側部に強制回転駆動される3個の代掻きロータリを横方向に配列し、中間の代掻きロータリを左右両側のものよりも前方に配設するものは公知である(特許文献1)。
特開平6−125617号公報
前記従来技術では、走行車体の後部に複数の代掻きロータリを配設するにあたり、中央の代掻きロータリを前側に、左右の代掻きロータリを後側に配置し、後側の左右代掻きロータリを後部代掻き軸により連結し動力を伝達するように構成している。
従って、前側の代掻きロータリの後方に後部代掻き軸が位置することとなり、代掻きロータリの後方に苗植付部を配置すると、苗植付部のセンターフロートを後部代掻き軸の後方に配置しなければならず、苗植付部を走行車体に近づけて連結することができず、機体をコンパクトに構成できないという不具合があった。
そこで、この発明は、このような不具合を解消しようとするものである。
請求項1の発明は、走行車体(1)の後方に左右方向の軸回りに回転して対地作業を行なう対地作業装置(38,41)を設け、前記対地作業装置(38,41)を左右に分割して互いに前後方向にずらして配置し、前後一方の対地作業装置(38)から前後他方の対地作業装置(41)へ動力を伝達する前後方向に沿った伝動ケース(39)を設け、該伝動ケース(39)を斜め上りに伸び中途部で屈曲して斜め下がりに伸びるように側面視でへの字状に構成したことを特徴とする農作業機とする。
前記構成によると、走行車体(1)の後方には、左右方向の軸回りに回転して対地作業を行なう前側の対地作業装置(41)と後側の対地作業装置(38)が配設されていて、斜め上りに伸び中途部で屈曲して斜め下がり状に伸びる側面視でへの字状の伝動ケース(39)により、前後一方の対地作業装置(38)から前後他方の対地作業装置(41)へ動力が伝達される。
請求項1の発明は、前側部の対地作業装置(41)の後方に他の構成部材を接近して配設できるように構成したものでありながら、伝動ケース(39)の下方での泥水の流れを良くすることができ、また、伝動ケース(39)が接地しにくく圃場にケースの跡が付きにくくなって伝動ケース(39)の損傷摩耗を防止することができ、また、伝動ケース(39)の屈曲箇所が一箇所なので伝動構成を簡単化することができる。
以下図面に基づきこの発明の実施形態について説明する。図1〜図4には、この発明を具備した6条植え乗用田植機が図示されている。図1は全体側面図、図2は全体平面図、図3は一部省略した全体平面図、図4は苗植付装置の側面図である。
走行車体1の後側部には昇降用リンク装置2により苗植付装置3を昇降自在に連結し、走行車体1は駆動輪である左右一対の前輪4,4及び後輪5,5を有する四輪駆動車体とし、全体を乗用田植機に構成している。
左右メインフレーム7,7の前側端部にはミッションケース8をボルトにより取り付け、左右メインフレーム7,7の前後方向中間部にはゴムマウントを介してエンジン12を搭載し、ミッションケース8の例えば左側壁面に油圧式無段変速装置HSTをボルトにより一体的に組み付け、エンジン12からの動力を前後進無段変速するように構成している。
ミッションケース8の前側部からステアリング軸(図示省略)を上方に向けて突設し、ステアリング軸の上端部にステアリングハンドル10を取り付け、ステアリングハンドル10の下方部位に操作パネル9を設けている。また、左右メインフレーム7,7上方にはフロアとなる合成樹脂製の機体カバー11を取り付け、エンジン12の上方部位に操縦席13を配設し、操縦席13の後方には施肥装置6を配設している。
また、図3に示すように、ミッションケース8の前側部から左右フロントアクスルケース14,14を左右両側に向けて延出し、左右フロントアクスルケース14,14の端部に縦軸回りに回動可能に左右前輪支持ケース15,15を取り付け、左右前輪支持ケース15,15に左右前輪4,4を支架している。
また、左右メインフレーム7,7の後側端部に横フレーム7aを連結し、この横フレーム7aに設けたローリング軸16aにケース連結フレーム16をローリング自在に支持し、その左右両側部に左右後輪伝動ケース17,17を取り付けている。また、左右メインフレーム7,7の後端部には左右縦フレーム7b,7bを立設し、この左右縦フレーム7b,7bに前記昇降用リンク装置2の前端部を上下回動自在に支持している。
エンジン12の回転動力はベルト伝動装置18を介して油圧式無段変速装置HSTの入力軸に伝達され、油圧式無段変速装置HSTにより前後進切替及び前後進の無段変速がされて、出力軸を経てミッションケース8に伝達される。ミッションケース8に伝達された動力は、ケース内のギヤ式変速装置、デフ機構を経由してミッションケース8の左右両側部から取り出され、前記左右フロントアクスルケース14,14内の左右前輪駆動軸(図示省略)、伝動ギヤ群を経て左右前輪4,4に伝達されている。
また、ミッションケース8内のデフ機構を経由した後輪動力は、ケース内の左右後輪サイドクラッチ機構を経由して左右後輪伝動軸19,19に取り出され、左右後輪伝動ケース17,17内の減速機構を経て左右後輪5,5に伝達されている。また、ミッションケース8の前側部右側から作業動力がPTO伝動軸21に取り出され、PTO伝動軸21からPTO軸22を経て苗植付装置3に伝達されている。
苗植付装置3は、複数の伝動ケース25,…と、これら伝動ケース25,…を相互に連結している駆動軸ケース26,26と、この駆動軸ケース26,26内の伝動横軸(図示省略)と、伝動ケース25,…に対して回転する複数の植付伝動ケース27,…と、植付伝動ケース27,…の回転に伴って所定の植付軌跡に沿って駆動される複数の苗植付具28,…と、横方向に往復移動する苗載せ台29等により構成されている。
また、左右両側の植付伝動ケース27,27の下方には車輪跡を消す左右フロート30L,30Rを昇降調節自在に設け、また、中央の植付伝動ケース27の下方にはセンターフロート30Cを昇降調節自在に設けている。このセンターフロート30Cの昇降移動をフロートセンサ(図示省略)により検出し、この検出値により制御弁(図示省略)を作動し昇降シリンダ31を伸縮調節し、苗植付装置3を所定の植付深さに調節するように構成している。また、センターフロート30Cを左右フロート30L,30Rよりも前後方向に長く構成し、センターフロート30Cの前側端部を左右フロート30L,30Rよりも前方に配設している。
なお、図1及び図2に示す32は変速レバー、33は均平装置上下レバーである。
次に、図5乃至図6に基づき苗植付装置3の前方に配設している均平ロータリ装置について説明する。
次に、図5乃至図6に基づき苗植付装置3の前方に配設している均平ロータリ装置について説明する。
苗植付装置3の左右植付フレーム36,36には、前方に突出する上下アーム36a,36bを介して左右均平ロータリフレーム37,37を取り付け、この左右均平ロータリフレーム37,37の左右両側に屈折した下端部に左右均平ロータリ38,38の軸部38a,38aの中間部を軸支している。この左右均平ロータリ38,38の軸部38a,38aの内側端部に左右均平ロータリ伝動ケース39,39の後端部を支架し、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前端部に中央均平ロータリ41の左右軸部41aを軸架し、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の中間部間に連結枠体39bを連結し補強している。そして、左右後輪5,5の内側に左右補助車輪5a,5aを取り付け、左右補助車輪5a,5aの後部内側に中央均平ロータリ41を入り込むように配設している。
また、図4に示すように、例えば、左側の後輪伝動軸19からチエン伝動装置42を介して均平ロータリ伝動軸43に均平ロータリ動力を分岐し、更に、ロータリ自在継手44を介して左均平ロータリ38の軸部38aに動力を伝達している。しかして、左均平ロータリ38の軸部38aに伝達された動力は、左均平ロータリ伝動ケース39のチエン伝動装置39aを経由して中央均平ロータリ41の軸部41aの左側端部に伝達され、軸部41aの右側端部から右均平ロータリ伝動ケース39のチエン伝動装置39aを経て右均平ロータリ38の軸部38aの左側端部に伝達される。
また、左右均平ロータリ38,38を均平ロータリカバー38b,38bで覆い、中央均平ロータリ41を均平ロータリカバー41bにより覆っている。そして、植付フレーム36から垂下した吊下ロッド45、バネ46により中央均平ロータリ41を上下動自在に遊動的に支持している。
前記構成によると、中央均平ロータリ41を前方に、左右均平ロータリ38,38を後方にずらして配設し、これらの均平ロータリ38,38、41を前後方向に沿った左右均平ロータリ伝動ケース39,39により動力を伝達しているので、これらの均平ロータリ38,38、41をセンターフロート30C,左右フロート30L,30Rの前方に接近して配置することができ、機体構成を短くしコンパクトに構成することができる。 また、分割した中央均平ロータリ41,左右均平ロータリ38,38を幅狭に構成することができ、苗植付後の整地跡の残りを少なくすることができる。
また、前記構成によると、中央均平ロータリ41を左右後輪5,5の後部内側に入り込むように配置し、中央均平ロータリ41の後部左右両側に左右均平ロータリ38,38を配置しているので、中央均平ロータリ41の後方に空間部が形成されて、中央均平ロータリ41の後方に配置するセンターフロート30Cを大きくすることができ、整地性能を高めることができる。
また、左右後輪5,5の内側に左右補助車輪5a,5aを取り付け、中央均平ロータリ41を左右補助車輪5a,5aの内側に入り込むように配置したので、苗植付装置3及びフロート30C,30L,30Rを走行車体1に接近して連結することができる。
また、植付フレーム36から垂下した吊下ロッド45及びバネ46により中央均平ロータリ41を上下動自在に遊動的に支持しているので、前方の中央均平ロータリ41が圃場の凹凸に対応し上下に遊動しながら追従して表土を均平しながら耕耘作業をすることができ、後続のセンターフロート30Cによる植付深さの検出精度を高めることができる。
また、図7に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39を側面視で中間部が上方に屈折したへ字形に構成し、左右均平ロータリ伝動ケース33,33内には前側端部、中間部及び後側端部に前側スプロケット39c、中間スプロケット39d、後側スプロケット39eを軸架し、これらのスプロケット39c,39d,39eに前側チエン39f、後側チエン39gを巻き掛けて動力を伝達するように構成している。
前記構成によると、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の下方の泥水の流れがよくなり、また、ケース39,39が接地しにくくなり圃場面に跡が付きにくくなり、ケースの損傷や摩耗を防止することができる。
また、図5に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の後方にレーキ46,46を設けているので、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の接地跡を消すことができ、植付跡をきれいにすることができる。
図8(A)に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39を平面視で前側を狭く後側を左右に広がるようにハの字形に構成し、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前側部内側に中央均平ロータリ41を設け、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の後端部から左右両側に向けて左右両側均平ロータリ38,38を取り付けている。
前記構成によると、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前側を幅狭にしているので、障害物の干渉を少なくでき、また、前側を幅狭の中央均平ロータリ41としたので、均平ロータリ装置を軽量にすることができる。また、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前側部左右両側に空間部が形成されて、左右後輪5,5の内側に左右補助車輪5a,5aを容易に取り付けることができる。
なお、図8(B)に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39を平面視クランク形に構成し、前側部を幅狭に構成してもよい。
図9(A)に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39を平面視で前側を広く後側が左右幅狭になるように逆ハ字形に構成し、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前側部内側に中央均平ロータリ41を設け、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の後端部から左右両側に向けて左右両側均平ロータリ38,38を延出している。
図9(A)に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39を平面視で前側を広く後側が左右幅狭になるように逆ハ字形に構成し、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前側部内側に中央均平ロータリ41を設け、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の後端部から左右両側に向けて左右両側均平ロータリ38,38を延出している。
前記構成によると、左右均平ロータリ伝動ケース39,39の前側を幅広にしているので、センターフロート30Cの前側部を幅広く整地装置することができ、また、中央均平ロータリ41の両端部と左右均平ロータリ38,38の内側部とを重ねて整地することができ、整地跡をきれいにすることができる。
なお、図9(B)に示すように、左右均平ロータリ伝動ケース39,39をクランク形に構成し、前側部を幅広に構成してもよい。
また、これらの均平ロータリ38,38,41を図10に示すように構成してもよい。複数の均平ロータリブロック38c,…を軸方向に接合固着して所定幅の均平ロータリを構成するもので、均平ロータリブロック38cを、中央部の多角形状の均平ロータリ軸38dの嵌合できるボス部38eと、板状の均平ロータリ板38fと、均平ロータリ板38fの外周部に所定間隔毎に形成されている整地羽根38gにより構成されている。
また、これらの均平ロータリ38,38,41を図10に示すように構成してもよい。複数の均平ロータリブロック38c,…を軸方向に接合固着して所定幅の均平ロータリを構成するもので、均平ロータリブロック38cを、中央部の多角形状の均平ロータリ軸38dの嵌合できるボス部38eと、板状の均平ロータリ板38fと、均平ロータリ板38fの外周部に所定間隔毎に形成されている整地羽根38gにより構成されている。
しかして、整地羽根38g,…の位相をずらすようにして均平ロータリ軸38dにボス部38eを装着し、所定幅の好みの均平ロータリを構成する。前記構成によると、整地羽根38g,…を左右方向にずらすように配設することにより、圃場の荒れ具合に応じたものにできて整地性能が向上し、圃場に適した整地作業をすることができる。
また、前記構成によると、均平ロータリの左右方向に均平ロータリブロック38c,…の整地羽根38g,…のずらし具合を変えることができ、車輪跡により左右方向での荒れ具合の相違にも対応でき、良好な整地作業をすることができる。
次に、図11乃至図13に基づき均平ロータリの他の実施形態について説明する。
左右均平ロータリ38,38を後輪5,5、補助車輪5a,5aの後方に配設し、左右内側均平ロータリ38h,38h、左右中間均平ロータリ38i,38i、左右外側均平ロータリ38j,38jに分割構成し、左右均平ロータリ軸38dに装着している。そして、図11に示すように、内側の左右後輪5,5の後方に左右内側均平ロータリ38h,38hと左右中間均平ロータリ38i,38iの間隔部を配設し、外側の左右補助車輪5a,5aの後方に左右外側均平ロータリ38j,38jを配置するようにしている。また、左右均平ロータリ軸38d,38dの外側部をピン38k,38kにより前側に回動可能に構成し、中央寄りに収納できるように構成している。
左右均平ロータリ38,38を後輪5,5、補助車輪5a,5aの後方に配設し、左右内側均平ロータリ38h,38h、左右中間均平ロータリ38i,38i、左右外側均平ロータリ38j,38jに分割構成し、左右均平ロータリ軸38dに装着している。そして、図11に示すように、内側の左右後輪5,5の後方に左右内側均平ロータリ38h,38hと左右中間均平ロータリ38i,38iの間隔部を配設し、外側の左右補助車輪5a,5aの後方に左右外側均平ロータリ38j,38jを配置するようにしている。また、左右均平ロータリ軸38d,38dの外側部をピン38k,38kにより前側に回動可能に構成し、中央寄りに収納できるように構成している。
前記構成によると、左右後輪5,5の外側に取り付けた補助車輪5a,5aの車輪跡を左右外側均平ロータリ38j,38jにより消しながら均平整地し、また、左右後輪5,5のラグにより左右に隆起した車輪跡を、左右内側均平ロータリ38h,38hと左右中間均平ロータリ38i,38iにより均平整地して消し、良好に整地すことができる。また、左右補助車輪5a,5aを取り外したときには、図12で示すように、左右外側均平ロータリ38j,38jを前方に回動して収納することができ、作業性能を高めることができる。
次に、図14乃至図17に基づき均平ロータリの昇降制御装置について説明する。
この実施形態は、圃場を均平整地する均平ロータリ38,38,41を有する乗用田植機において、車速の増減に関連して均平ロータリ38,38,41の昇降制御をし、円滑に均平整地作業をしようとするものである。
この実施形態は、圃場を均平整地する均平ロータリ38,38,41を有する乗用田植機において、車速の増減に関連して均平ロータリ38,38,41の昇降制御をし、円滑に均平整地作業をしようとするものである。
前記センターフロート30Cはその前側部を上下回動自在に構成し、表土面の凹凸に応じてその前端部が上下動するように構成している。植付作業時にセンターフロート30C前側部の上下動を上下動検出機構(図示省略)を介してフロート迎い角センサ54に伝達される。フロート迎い角センサ54の検出結果に関連して昇降用油圧電磁バルブが切り替えられ、前記昇降シリンダ31を伸縮し苗植付装置3が昇降するように構成している。
センターフロート30Cの水平面に対する角度、即ち、フロート迎い角が上下動検出機構(図示省略)を介してフロート迎い角センサ54に検出され、その検出結果に基づいて昇降用油圧電磁バルブ62が作動される。例えば、表土面が高くなっているところでは、センターフロート30Cの前側部が押し上げられ、フロート迎い角が小さく検出される。すると、昇降用油圧電磁バルブ62に制御指令を出し昇降シリンダ31を伸長させて苗植付装置3を上昇させる。また、表土面が低くなっているところでは、センターフロート30Cの前側部が下がり、フロート迎い角が大きく検出される。すると、昇降用油圧電磁バルブ62に制御指令を出し昇降シリンダ31を短縮させて苗植付装置3を下降させる。このように、表土面の高低に応じて苗植付装置3の対地高さを調節し、苗の植付深さを一定に維持する植付制御がなされる。
図14に示すように、制御部51の入力側には、入力インターフェイスを介して変速レバー32の変速位置を検出する変速レバーセンサ52、均平装置上下レバー33の操作位置を検出する均平装置上下レバーセンサ53、フロート迎い角センサ54及び苗植付装置3の植付深さ調節感度を設定する感度設定ダイヤル55を接続し、また、制御部51の出力側には出力インターフェイスを介して、均平ロータリ38,38,41を上下調節する均平装置上下調節モータ61、昇降リンク2昇降用の油圧電磁バルブ62を接続している。
図15に示すように、本制御が開始されると、均平装置上下レバーセンサ53が上昇位置の操作しているか否かを判定し(ステップS1)、操作位置の下降操作を検出すると、次いで、均平装置上下レバーセンサ53の検出値に基づき均平装置上下モータ61の作動目標値を設定し(ステップS2)、次いで、変速レバーセンサ52の検出走行速度に基づいて作動目標値を補正する(ステップS3)。この変速レバーセンサ52の検出値に基づく補正は、図16に示すように、走行速度が速くなるにつれて上昇するように補正される。
次いで、フロート迎い角センサ54の検出値に基づき作動目標値を補正する(ステップS4)。このフロート迎い角センサ54の検出値に基づく補正は、図17に示すように、センターフロート30Cが前上りのときには均平ロータリを上昇させ、前下がりのときには下降させるように補正される。しかして、次いで、これらの作動目標値に基づき均平装置上下モータ61へ指令出力し(ステップS5)、均平ロータリを昇降制御する。
また、均平装置上下レバーセンサ53が上昇位置に操作しているか否かを判定し(ステップS1)、上昇操作位置を検出すると、均平装置上下モータ61へ上昇指令を出力し(ステップS6)、均平ロータリを非均平位置に上昇させる。
前記構成によると、車速が速くなると、均平ロータリを高くすることにより、エンジンの馬力ロスを少なくしながら車速を上げることができ、隣接植付条への泥押しを少なくし、植付姿勢の乱れを少なくすることができる。また、センターフロート30Cが前上り姿勢のときには、均平ロータリを上昇制御し、前下がり姿勢のときには下降制御するように制御基準値を補正するので、苗の植付深さお適正にしながら植付作業をすることができる。
1 走行車体
38 対地作業装置(均平ロータリ)
39 伝動ケース
41 対地作業装置(均平ロータリ)
38 対地作業装置(均平ロータリ)
39 伝動ケース
41 対地作業装置(均平ロータリ)
Claims (1)
- 走行車体(1)の後方に左右方向の軸回りに回転して対地作業を行なう対地作業装置(38,41)を設け、前記対地作業装置(38,41)を左右に分割して互いに前後方向にずらして配置し、前後一方の対地作業装置(38)から前後他方の対地作業装置(41)へ動力を伝達する前後方向に沿った伝動ケース(39)を設け、該伝動ケース(39)を斜め上りに伸び中途部で屈曲して斜め下がりに伸びるように側面視でへの字状に構成したことを特徴とする農作業機。
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