JP2019168632A - トナー - Google Patents
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Abstract
Description
そうした要望に応えるために、帯電環境差を低減させる作用を有する酸化チタン外添剤を用いたトナーが提案されている。
例えば、高温高湿下におけるさらなる帯電性の向上を目的として、フッ素原子含有のシラン化合物により表面処理された酸化チタンを含む外添剤を用いたトナーが提案されている(特許文献1)。これによれば、フッ素原子を含むシラン化合物により表面処理された酸化チタンを含む外添剤を用いることで、帯電の立ち上がり性が向上することが開示されている。
また、特許文献2では、コアシェル構造を有するトナー粒子と外添剤を含有するトナーにおいて、トナー粒子のシェルに、特定の物性を有するポリエステル樹脂を含有し、フッ素原子を含むシラン化合物により表面処理された酸化チタンを含む外添剤とを含むトナーが開示されている。これによれば、初期から帯電の立ち上がり性に優れ、かつ低温低湿環境下であっても過度な帯電量の増加を抑制できることが開示されている。
本発明の目的は、画像形成装置の機内汚染が少なく、耐久性にも優れ、高画質を維持できるトナーを提供することにある。
前記シェルは、ポリエステル樹脂Aを含有し、
前記ポリエステル樹脂Aは、脂環式構造を有するアルコール又は脂環式構造を有するカルボン酸に由来するユニットを有し、ポリエステル樹脂Aを構成する全ユニット数に対する脂環式構造を有するアルコール及びカルボン酸に由来するユニットの数の割合が、0.10%以上20.00%以下であり、
前記チタン酸金属微粒子は、(i)一次粒子の個数平均粒径が10nm以上100nm以下であり、(ii)ペロブスカイト結晶構造であり、(iii)メタノール濡れ性試験において、波長780nmの光の透過率が50%のときのメタノール濃度が30.0%以上60.0%以下である、
ことを特徴とするトナーに関する。
(1)定着時において、外添剤がトナー粒子表面に埋め込まれにくいこと
(2)上記外添剤自体が、ワックスに対し親和性が高い(疎水性)こと
(1)、(2)とすることで、定着時において、トナーの表面に存在する過剰量のワックスをトナー粒子表面の外添剤によって捕捉し、定着器へのワックスの付着を抑制することができると考えた。その結果、(1)、(2)に対し、コアシェル構造を有するトナー粒子のシェルとして、脂環式ポリエステル樹脂を用いること、及び外添剤として、ペロブスカイト結晶構造をとるチタン酸金属微粒子を使用し、一次粒子の個数平均粒径と疎水化度を制御することにより、本発明の効果を生み出すことがわかった。
本発明において、ポリエステル樹脂Aとともに結着樹脂を有する。例えば以下のようなものを例示することができる。スチレン樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−メタクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、また、それらの樹脂を任意に結合させたハイブリッド樹脂。
本発明のトナー粒子は着色剤を含有する。黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
本発明のトナー粒子はワックスを含有する。
本発明のトナーは、トナーの帯電性を環境によらず安定に保つために、公知の荷電制御剤を用いてもよい。
トナー粒子の製造方法は、特に限定されない。例えば、懸濁重合法・界面重合法・分散重合法のような、親水性媒体中で直接トナーを製造する方法(以下、重合法とも称する)が挙げられる。また、粉砕法を用いてもよく、粉砕法により得られたトナーを熱球形化してもよい。
本発明における構成要素の一つであるチタン酸金属微粒子について説明する。
チタンカップリング剤;
シランカップリング剤;
シリコーンオイル;
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩;
ステアリン酸などの脂肪酸;
を例示できる。
本発明のトナーは、チタン酸金属微粒子以外の他の外添剤を含んでいても構わない。特にトナーの流動性や帯電性を向上させるために、流動性向上剤を添加してもよい。流動性向上剤としては、以下のものを用いることができる。例えば、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如きシリカ微粉体、それらをシラン化合物、シリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ等が挙げられる。
本発明のトナーの重量平均粒径(D4)は4.0μm以上12.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以上9.0μm以下であるとより好ましい。これは重量平均粒径が4.0μm未満であるとトナーの比表面積が大きいため長期使用において耐久性や耐熱性において問題が発生しやすく、重量平均粒径が9.0μmを超える場合はトナーの着色力及び画像の解像度の点で劣るため望ましくない。本発明のトナーの重量平均粒径は、トナー製造時の製造条件や分級により、調整可能である。
チタン酸金属微粒子が外添されたトナーから、チタン酸金属微粒子やトナー粒子の物性を測定する場合は、トナーからチタン酸金属微粒子や他の外添剤を分離して測定することができる。トナーをメタノールに超音波分散させてチタン酸金属微粒子や他の外添剤を外して、24時間静置する。沈降したトナー粒子と上澄み液に分散したチタン酸金属微粒子や他の外添剤とを分離、回収し、十分に乾燥させることで、トナー粒子を単離することができる。また、上澄み液を遠心分離で処理することで、チタン酸金属微粒子を単離することができる。
チタン酸金属微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定は、透過型電子顕微鏡「JEM−2800」(日本電子株式会社)を用いて行う。チタン酸金属微粒子が外添されたトナーを観察して、最大20万倍に拡大した視野において、ランダムに100個のチタン酸金属微粒子の一次粒子の長径を測定して個数平均粒径を求める。観察倍率は、チタン酸金属微粒子の大きさによって適宜調整する。外添剤がチタン酸金属微粒子であることの確認は、STEM‐EDS測定より実施する。
JEM2800型透過電子顕微鏡:加速電圧200kV
EDS検出器:JED−2300T(日本電子、素子面積100mm2)を使用
EDSアナライザー:Noran System7(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を使用。
X線保存レート:10000〜15000cps
デッドタイム:20〜30%になるよう電子線量を調整し、EDS分析(積算回数100回or測定時間5分)を実施。
チタン酸金属微粒子の表面における部分構造の同定は、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)によって行う。下記装置を下記条件にて使用し、チタン酸金属微粒子表層のフラグメントピークから部分構造を同定する。
・測定装置:TRIFT−IV(商品名、アルバックファイ株式会社製)
・一次イオン:Au3
・ラスターサイズ:100μm×100μm
・中和電子銃:使用
本発明に用いられるチタン酸金属微粒子のMおよびTiの含有量の測定は、蛍光X線分析装置で求めることができる。例えば、波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(PANalytical社製)を用いて、PANalytical社で推奨する粉末測定専用のカップに専用フィルムを貼ったものにサンプル1gを秤量し、大気圧He雰囲気下においてFP法にてチタン酸金属微粒子におけるNaからUまでの元素を測定する。その際、検出された元素全てが酸化物であると仮定し、それらの総質量を100%として、ソフトウエアSpectraEvaluation(version 5.0L)にて総質量に対するMXOおよびTiO2の含有量(質量%)を酸化物換算値として求める。その後に、定量結果から酸素を除いた、M/Ti(質量比)を求めたのちに、各元素の原子量から、M/Ti(モル比)に換算する。
チタン酸ストロンチウム粒子の回折ピークの位置の測定には、粉末X線回折装置「SmartLab」(株式会社リガク製、試料水平型強力X線回折装置)を用いる。
測定サンプルは、0.5mm径のBoro−Silicateキャピラリー(W.Muller社製)に均一に入れた後に測定する。
・管球:Cu
・光学系:CBO−E
・試料台:キャピラリー試料台
・検出器:D/tex Ultra250検出器
・電圧:45kV
・電流:200mA
・開始角度:10°
・終了角度:60°
・サンプリング幅:0.02°
・スピード計測時間設定値:10
・IS:1mm
・RS1:20mm
・RS2:20mm
・アッテネータ:Open
・キャピラリー回転数設定値:100
まず、得られたピークを装置付属のソフトウェア「PDXL2」を用いてピーク分離処理を行う。ピーク分離はPDXLで選択できる「分割型Voigt関数」を用いて最適化を実行することで求め、得られた積分強度の値を使用する。
チタン酸金属微粒子の疎水化度は、粉体濡れ性試験機「WET−100P」(レスカ社製)によって測定した。
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
本発明におけるポリエステル樹脂Aの重量平均分子量は、以下の操作により求められる。
分離カラム:Shodex(TSK GMHHR−H HT20)×2
カラム温度:135℃
移動相溶媒:o−ジクロロベンゼン
移動相流速:1.0ml/min.
試料濃度 :約0.3%
注入量 :300μl
検出器 :示差屈折率検出器 Shodex RI−71
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。本発明における酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
滴定装置:電位差滴定装置AT−510(京都電子工業株式会社製)
電極:複合ガラス電極ダブルジャンクション型(京都電子工業株式会社製)
滴定装置用制御ソフトウエア:AT−WIN
滴定解析ソフト:Tview
滴定時における滴定パラメーター並びに制御パラメーターは下記のように行う。
滴定パラメーター
滴定モード:ブランク滴定
滴定様式:全量滴定
最大滴定量:20ml
滴定前の待ち時間:30秒
滴定方向:自動
制御パラメーラー
終点判断電位:30dE
終点判断電位値:50dE/dmL
終点検出判断:設定しない
制御速度モード:標準
ゲイン:1
データ採取電位:4mV
データ採取滴定量:0.1ml
測定サンプル0.100gを250mlのトールビーカーに精秤し、トルエン/エタノール(3:1)の混合溶液150mlを加え、1時間かけて溶解する。上記電位差滴定装置を用い、上記水酸化カリウムエチルアルコール溶液を用いて滴定する。
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(3:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
A=[(C−B)×f×5.611]/S
(式中、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。)
樹脂の含有割合、及び、脂環式構造を有するアルコール又はカルボン酸に由来するユニットの含有割合の分析には、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析計(以下、熱分解GC/MS)およびNMRを用いる。尚、本発明では、分子量1500以上の成分を測定の対象とする。分子量1500未満の領域は、離型剤の割合が高く、樹脂がほぼ含有されていない領域と思われるためである。
ブルカー・バイオスピン(株)社製 Bruker AVANCE 500
測定核:1H
測定周波数:500.1MHz
積算回数:16回
測定温度:室温
熱分解装置:日本分析工業(株)社製 TPS−700
熱分解温度:400℃〜600℃での適正値、本件では590℃
GC/MS装置:サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)社製 ISQ
カラム:「HP5−MS」(アジレント/19091S−433)、長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm
GC/MS条件
注入口条件:
InletTemp:250℃、
SplitFlow:50mL/min
GC昇温条件:40℃(5min)→10℃/min(300℃)→300℃(20min)
原材料モノマーを表1に示した仕込み比率で混合した混合物100質量部と触媒として、ジ(2−エチルヘキサン酸)錫0.55質量部を窒素導入管、脱水管、撹拌機及び熱電対を装備した6リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で6時間かけて反応させた。更に210℃にて無水トリメリット酸を添加して、40kPaの減圧下にて反応を行い、重量平均分子量(Mw)が12000になるまで反応を続けた。得られたポリエステル樹脂Aをポリエステル樹脂1とする。
測定装置 :FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
酸成分とアルコール成分の仕込み量を表1のように変更することを除いて、ポリエステル樹脂1の製造と同様にしてポリエステル樹脂2〜6を製造した。ポリエステル樹脂2〜6の物性を表1に示す。
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みケーキに水を加えTiO2として1.85モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.0とし解膠処理を行った。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、Sr/Tiモル比で1.15となるよう2.16モル添加した後に調整するTiO2濃度を1.083モル/Lにした以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子2を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.54モル添加してSr/Tiモル比で0.941となるようにしたこと、10モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを「45分間」かけて添加するところを「50分間」かけて添加する以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子3を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.54モル添加してSr/Tiモル比で0.933となるようにしたこと、10モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを「45分間」かけて添加するところを「60分間」かけて添加する以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子4を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.01モル添加してSr/Tiモル比で1.07となるようにしたこと、固形分に対して加える時に4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランから、2.0質量%のイソブチルトリメトキシシランと2.0質量%のヘキサメチルジシラザンにする以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子5を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.54モル添加してSr/Tiモル比で1.35となるようにしたこと、固形分に対して加える時に4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランから、7.2質量%のイソブチルトリメトキシシランと6.9質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランにする以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子6を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.54モル添加してSr/Tiモル比で0.927となるようにしたこと、10モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを「45分間」かけて添加するところを「70分間」かけて添加する以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子7を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.01モル添加してSr/Tiモル比で1.07となるようにしたこと、固形分に対して加える4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランから、1.0質量%のイソブチルトリメトキシシランと3.0質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランにする以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子8を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.54モル添加してSr/Tiモル比で1.35となるようにしたこと、固形分に対して加える時に4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランから、7.5質量%のイソブチルトリメトキシシランと6.9質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランにする以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子9を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造例1に対して、塩化ストロンチウム水溶液を解膠メタチタン酸スラリーに加えるところを塩化マグネシウムに変更する以外は同様の操作を行い、チタン酸金属微粒子10を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、Sr/Tiモル比で1.08となるよう2.03モル添加した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子11を得た。
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を1.039モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子12を得た。
四塩化チタン水溶液にアンモニア水を添加することにより加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で洗浄し、含水酸化チタンのスラリーに含水酸化チタンに対するSO3として0.25%の硫酸を添加した。
出発原料としてTiO2相当分を50質量%含有しているイルメナイト鉱石を使用した。この原料を150℃で2時間乾燥させた後、硫酸を添加して溶解させることによって、TiOSO4の水溶液を得た。これを濃縮し、ルチル結晶を持つチタニアゾルをシードとして4.5質量部を添加した後、110℃で加水分解を行ない、不純物を含有しているTiO(OH)2のスラリーを得た。このスラリーをpH5〜6で繰り返し水洗浄を行ない、硫酸、FeSO4、不純物を十分に除去した。そして、高純度のメタチタン酸〔TiO(OH)2〕のスラリーを得た。このスラリーを濾過し、180℃で2時間焼成した後、微粒子の凝集体がなくなるまで、繰り返しジェットミルにより解砕処理を行なった。この酸化チタンをエタノール中に分散させ、酸化チタン固形分100質量部に対して、4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランを、粒子の合一が生じないように十分に撹拌しながら滴下混合し、反応させた。さらに、十分に撹拌しながら、スラリーのpHを6.5に調整した。
スチレン単量体100質量部に対して、C.I.Pigment Blue15:3を16.5質量部、ジ−ターシャリーブチルサリチル酸のアルミ化合物〔ボントロンE88(オリエント化学工業社製)〕を3.0質量部用意した。これらを、アトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズ(140質量部)を用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、マスターバッチ分散液1を調製した。
・スチレン単量体 49.5質量部
・n−ブチルアクリレート単量体 16.5質量部
・炭化水素系ワックス 9質量部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピークのピーク温度=78℃、Mw=750)
・ポリエステル樹脂1 5.0質量部
上記材料を65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて均一に溶解し分散した。これに、重合開始剤1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートの70%トルエン溶液7.1質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
用いるポリエステル樹脂Aの種類、およびポリエステル樹脂Aの添加量を表3のように変更することを除いて、トナー粒子1の製造例と同様にしてトナー粒子2〜10を得た。得られたトナー粒子の重量平均粒径D4を表3に示す。
本発明のトナーの製造例を以下に記載する。
トナー1の製造例において、トナー粒子の種類と、外添剤の種類および添加量を表4に記載の組み合わせで変更した以外は、同様にして外添を行った。これにより製造されたトナーをトナー2〜27とした。
トナー1を下記項目について評価した。評価結果を表5に示す。
評価に際しては、評価機としてLBP712Ci(キヤノン社製)の改造機を使用した。本体のプロセススピードを280mm/secに改造した。そして、この条件で画像形成が可能となるように必要な調整を行った。また、トナーは所定のカートリッジに充填した。評価紙としては、キヤノンマーケティングジャパンが販売するCS−680を用いた。
定着器周りの汚染状態を目視により評価した。
A:定着器周辺に目立った汚染は見られない。
B:定着器周辺に微量の汚染が観察される。
C:定着部材と加圧部材とのニップへ紙を案内するための定着ガイド部に汚染の広がりがはっきりと観察される。
D:定着器周辺にかなりの量の汚染が目立ち、画像欠落が発生する。
規制不良の評価は、チャージアップに厳しい低温低湿環境(温度15℃、相対湿度10%)で評価を行った。長期耐久試験を想定して、印字率1%となる横線パターンを2枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間にマシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定した。上記のモードで、計17000枚の画出し試験を実施し、500枚ごとに15000枚目までに目視によって画像を確認した。トナー規制部材とトナー担持体の規制が不良で、トナー担持体上に規制しきれなかったトナーによって画像にムラが出るまでの枚数によって以下のように評価した。
A:発生なし。
B:16001枚から17000枚目で発生。
C:15001枚から16000枚目で発生。
D:15000枚目までで発生。
放置カブリの評価は、帯電の立ち上がり性が不利な高温高湿環境(温度30℃、相対湿度80%)で評価を行った。まず初期に、中央下あたりにポストイットを張った紙に対して全白画像を印刷し、ポストイットで隠れていた部分とそうでない部分の濃度差を初期のカブリの値とした。長期耐久試験を想定して、印字率1%となる横線パターンを2枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間にマシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定した。このモードで、計15000枚の画出し試験を実施し、15000枚の画出しが終わった直後から72時間、マシンの電源を切り、現像器をマシンの中に放置した。放置後、再びマシンの電源を入れ、初期のカブリと同様の画像を印刷し、濃度差を放置カブリの値とした。反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用い、フィルターにはアンバーライトフィルターを用いた。評価基準は以下のように設定した。
A:2.0未満
B:2.0以上3.0未満
C:3.0以上4.0未満
D:4.0以上
上記評価方法にてトナー2〜27を評価した。評価結果を表5に示す。
Claims (8)
- 結着樹脂を含有するコアと前記コア表面に存在するシェルとを有するトナー粒子と、チタン酸金属微粒子とを有するトナーであって、
前記シェルは、ポリエステル樹脂Aを含有し、
前記ポリエステル樹脂Aは、脂環式構造を有するアルコール又は脂環式構造を有するカルボン酸に由来するユニットを有し、ポリエステル樹脂Aを構成する全ユニット数に対する脂環式構造を有するアルコール及びカルボン酸に由来するユニットの数の割合が、0.10%以上20.00%以下であり、
前記チタン酸金属微粒子は、
(i)一次粒子の個数平均粒径が10nm以上100nm以下であり、(ii)ペロブスカイト結晶構造であり、(iii)メタノール濡れ性試験において、波長780nmの光の透過率が50%のときのメタノール濃度が30.0%以上60.0%以下である、
ことを特徴とするトナー。 - 前記トナーが、前記トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上2.00質量部以下の前記チタン酸金属微粒子を含有する、請求項1に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、前記結着樹脂100.0質量部に対して、前記ポリエステル樹脂Aを1.0質量部以上20.0質量部以下含有する、請求項1または2に記載のトナー。
- 前記チタン酸金属微粒子は、一次粒子の個数平均粒径が10nm以上80nm以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記チタン酸金属粒子がチタン酸ストロンチウム粒子である、請求項1から5のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記チタン酸ストロンチウムは、ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上90°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、該チタン酸ストロンチウム粒子に由来するピークを39.700°±0.150°と46.200°±0.150°に有し、39.700°±0.150°のピークの面積をSa、46.200°±0.150°のピークの面積をSbとしたとき、Sb/Saが、1.80以上2.30以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記ポリエステル樹脂Aの脂環式構造が、イソソルビド構造である、請求項1から7のいずれか1項に記載のトナー。
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