JP2019168340A - 膜厚計の位置合わせ治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜厚計を用いた膜厚の測定における作業効率を向上するとともに測定精度を確保する。【解決手段】棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であり、プローブが固定されるスライド部材が磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、スライド部材が収容部に嵌め合わされた状態でプローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、磁心の測定対象物に接近させる側に磁心の軸に垂直な第1平坦面を有し、収容部の側面を構成し第1平坦面に垂直な第2平坦面を有し、スライド部材を挟んで第2平坦面と対向する、第2平坦面と平行な第3平坦面を有する。【選択図】図14

Description

この発明は、膜厚計の位置合わせ治具に関する。
特許文献1には、「膜厚計を用いた膜厚の測定における作業効率を向上する」、「棒状の磁心と前記磁心に巻回されたコイルとを有し、前記磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記コイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定する膜厚計のプローブに装着して用いる測定治具であって、前記プローブをその内部空間に収容する際の挿入口となる開口側面を有する筒体状のスライド部材と、前記プローブが固定された前記スライド部材をその内部空間に収容する際の挿入口となる開口端面を有し、前記プローブが固定された前記スライド部材を、前記磁心の軸方向にスライド可能な状態で支持する構造を有する、筒体状のガイド部材と、を含み、前記ガイド部材は、前記磁心の測定対象物に接近させる側に、前記磁心の軸に対して直角となる平坦な外表面を有する」と記載されている。
特許文献2には、「検査対象物の角部の塗装膜厚を正確に計測することを可能にする」、「塗装膜厚計測治具は、検査対象物の検査対象部位である角部を挟む二面とそれぞれ当接する二つの当接部を有する第1の部材と、検査対象物の検査対象部位である角部の中心を軸として回動可能であり、電磁膜厚計のプローブが挿嵌される二つの当接部の交差部に連通する孔を有する第2の部材とを備える」と記載されている。
特許文献3には、「電磁膜厚計でメッセンジャーワイヤーの膜厚値を簡便且つ正確に計測する」、「撚り線を構成している強磁性体からなる複数の素線のそれぞれを被覆している非磁性膜の厚さを電磁膜厚計を利用して計測する際に用いられる治具であり、撚り線を挟持する挟持部と、電磁膜厚計のプローブが挿入される挿入口を有し、この挿入口から挿入されたプローブの検出部を素線の表面に正対させた状態を保持したまま表面に向けて案内し、検出部を表面あるいは非磁性膜に垂直に当接させる案内部とを備える」と記載されている。
特許第6222396号公報 特開2013−19760号公報 特開2008−51734号公報
膜厚計(電磁式(電磁誘導式)膜厚計、渦電流式膜厚計)による膜厚の測定に際しては、十分な測定精度を得るため、図17に示すように測定時にプローブ52を測定対象物2の表面に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)押し当てる必要があるとともに、プローブ52の先端を測定対象物2の測定対象部位に正確に当てる必要がある。また例えば、毎回の測定に際しプローブ52の先端を同一の測定対象部位に正確に当てる必要がある。
ここで例えば電力会社においては、電力設備の点検に際して膜厚計を用いて電力設備の表面に施されているめっき膜厚の測定を行っているが、鉄塔の塔上や狭隘な場所等においては難しい姿勢を強いられたり手ぶれが生じる等してプローブを測定対象物の表面に垂直に押し当てることが必ずしも容易でない。また現場には様々な形態の測定対象物が存在するが、測定対象物の形態によってはプローブの先端を測定対象部位に正確に当てることが難しいことがある。
本発明はこうした背景に鑑みてなされたものであり、膜厚計を用いた膜厚の測定における作業効率を向上するとともに測定精度を確保することが可能な、膜厚計の位置合わせ治具を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明の一つは、棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であって、前記プローブが固定されるスライド部材が前記磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、前記スライド部材が前記収容部に嵌め合わされた状態で前記プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、前記磁心の測定対象物に接近させる側に前記磁心の軸に対して垂直な第1平坦面を有し、前記収容部の側面を構成し前記第1平坦面に垂直な第2平坦面を有し、前記第2平坦面は前記収容部の開口面を含む。
本発明によれば、ユーザは測定治具を用いた膜厚の測定に際し、簡単な操作でプローブの磁心の軸を測定対象物の表面に対して直角に維持しつつプローブの先端を測定対象部位に正確に当接させることができる。また位置合わせ治具の第1平坦面を測定対象物の平面に面接触させることで、プローブの磁心の軸を測定対象物の表面に対して直角に維持した状態でプローブの先端を測定対象部位に容易に当接させることができる。また位置合わせ治具の第2平坦面を平面上に載置してスライド部材をスライドさせることで、上記平面に垂直な測定対象物に面に対してプローブの磁心の軸を直角に維持した状態でプローブの先端を測定対象部位に容易に当接させることができる。このように本発明の位置合わせ治具は、測定対象物の形態や測定対象物が設置されている状態等に応じて測定対象物にセットする方法を変えることができ、多様な測定対象物の膜厚の測定に柔軟に対応することができる。また第2平坦面は、収容部の開口部(開口面)を含む(第2平坦面は開口している)ので、スライド部材に収容されているプローブの状態を容易に視認することができ、作業性が向上する。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記スライド部材は開口面を有し、
前記スライド部材が前記収容部に収容されている状態で、前記収容部の開口面は前記スライド部材の開口面と同じ側に開口する。
このように、収容部の開口面はスライド部材の開口面と同じ側に開口するのでスライド部材に収容されているプローブの状態を容易に視認することができ作業性が向上する。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記スライド部材を挟んで前記第2平坦面と対向する、前記第2平坦面と平行な第3平坦面を有する。
このように位置合わせ治具は、スライド部材を挟んで第2平坦面と対向する、第2平坦面と平行な第3平坦面を有するので、第3平坦面を下にして位置合わせ治具を平面上に載置することによっても、上記平面に垂直な測定対象物に面に対してプローブの磁心の軸を直角に維持した状態でプローブの先端を測定対象部位に容易に当接させることができる。またこの場合は膜厚の測定時に位置合わせ治具の上方からプローブの様子を視認することができるので作業性も向上する。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記第1平坦面の幅方向の長さは前記収容部の幅方向の長さよりも長い。
本発明によれば、第1平坦面の面積を広く確保することができ、膜厚の測定時に第1平坦面と測定対象物の面とを広い範囲で接触させることができる。そのため、膜厚の測定時に位置合わせ治具を測定対象物に確実に固定することができる。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記収容部は筒状であり、前記収容部の前記スライド部材を挟んで対向する2つの側面位置の夫々から延出する、測定対象物の周囲を周回させるバンドを固定するためのバンド掛けが形成されている。
本発明によれば、バンドの各端部をバンド掛けに固定して測定対象物の周囲に沿って周回させることで、位置合わせ治具を測定対象物に確実に結合させることができる。また膜厚の測定時に位置合わせ治具を手で保持しておく必要がなくなるため作業性も向上する。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記スライド部材は、前記測定対象物が存在する側の端部に対向する端部の近傍に形成された把持部を有する。
本発明によれば、膜厚の測定に際してユーザは把持部を利用して容易にスライド部材を収容部に出し入れすることができる。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記プローブは、その先端部が前記測定対象物に接触又は押圧されることにより膜厚を測定するタイミングを示す信号を生成する機構を有する。
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記膜厚計は、電磁誘導式膜厚計又は渦電流式膜厚計である。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、膜厚の測定における作業効率を向上し測定精度を確保することができる。
膜厚計の測定原理を説明する図である。 膜厚計の外観を示す図である。 膜厚計の本体装置の構成を示す図(ブロック図)である。 本体装置が備える機能及び本体装置が記憶するデータを示す図である。 校正データ(本例では校正曲線)の一例である。 プローブの側面図である。 プローブの断面図である。 プローブの先端を測定対象物に押し当てている様子を示す図である。 プローブの他の構成を示す図(側面図)である。 図8に示したプローブの先端を測定対象物の表面に押し当てている様子を示す図である。 スライド部材及びロック部材の構成を示す図である。 位置合わせ治具の構成を示す図である。 位置合わせ治具の構成を示す図である。 スライド部材にプローブを取り付ける際の手順を説明する図である。 スライド部材にプローブを取り付ける際の手順を説明する図である。 スライド部材にプローブを取り付ける際の手順を説明する図である。 スライド部材を位置合わせ治具に装着しようとしている様子を説明する図である。 スライド部材を位置合わせ治具に装着した状態を示す図である。 位置合わせ治具を用いた膜厚の測定方法を説明する図である。 位置合わせ治具を用いた膜厚の測定方法を説明する図である。 測定対象物の表面にプローブの先端を押し当てている様子を示す図である。
以下、発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下の説明において、同一の又は類似する構成について同一の符号を付して重複した説明を省略することがある。
まず本発明の測定治具が適用される膜厚計の原理並びに構成について説明する。以下では電磁誘導式の膜厚計を例として説明するが、本発明の測定治具は、測定対象物(素地、被膜)との間の電磁的な相互作用を利用して膜厚を測定するタイプの膜厚計、例えば、渦電流式膜厚計(渦電流振幅感応式膜厚計)、渦電流位相式膜厚計(渦電流位相変位感応式膜厚計)等に広く適用することができる。
[測定原理]
まず図1とともに電磁誘導式膜厚計の測定原理について説明する。膜厚計は、例えば、素地21の表面に被膜22が施された測定対象物2の膜厚の測定に用いられる。ここで素地21は、例えば、鉄、鋼、フェライト系ステンレス等の磁性体であり、被膜22は、例えば、メッキ(亜鉛メッキ等)、ペイント、樹脂膜等の非磁性被膜である。
同図に示すように、膜厚計のプローブ52は、鉄等の強磁性体からなる棒状の磁心520に一次コイル31及び二次コイル32を同軸に巻回した構造を呈する。一次コイル31に交流電流を流しつつプローブ52(磁心520)の端部(磁心520の二次コイル32側の端部)を測定対象物2の表面に接近させると、プローブ52(磁心520)の端部と測定対象物2との間の距離に応じて二次コイル32を貫く磁束4の数が変化し、二次コイル32に誘起される電圧Vが変化する。この電圧変化ΔVを、例えば、電流変化ΔIとして取得し、取得した電流変化ΔIを予め作成しておいた校正データ(測定値と膜厚値との換算データ)と対照することで、被膜22の厚さ、即ち膜厚を求めることができる。
[膜厚計]
図2に電磁誘導式膜厚計(以下、膜厚計5と称する。)の外観を示している。膜厚計5は携帯型であり、ユーザが現場に持ち込んで使用することができる。同図に示すように、膜厚計5は、本体装置51、プローブ52、及びケーブル53(コード)を備える。プローブ52は、ケーブル53(コード)を介して本体装置51と電気的に接続される。
本体装置51は、膜厚の測定に際してユーザが操作入力や測定結果の確認等を行うためのユーザインタフェースを備える。ケーブル53は、例えば、本体装置51からプローブ52の一次コイル31に交流電流を供給するための配線、二次コイル32を流れる電流(又は二次コイル32に誘起される電圧)の計測値を含んだ信号(以下、計測信号と称する。)を本体装置51に伝えるための配線、上記計測値を取得するタイミングを示す信号(以下、トリガ信号と称する。)を伝えるための配線等を含む。
図3に本体装置51の構成を示している。同図に示すように、本体装置51は、プロセッサ511、記憶装置512、電源回路513、入力装置514、出力装置515、及びA/Dコンバータ516を備える。
プロセッサ511は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を用いて構成されている。記憶装置512は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、NVRAM(Non-Volatile RAM)等を用いて構成されている。
電源回路513は、バッテリ(一次電池、二次電池)、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ等を含み、本体装置51やプローブ52を動作させるのに必要な電力(一次コイル31に供給する交流電力を含む。)を生成する。
入力装置514は、ユーザから情報の入力を受け付けるユーザインタフェースであり、キーパッド、タッチパネル等である。出力装置515は、ユーザに情報を提供するユーザインタフェースであり、LCD(Liquid Crystal Display)、印字装置、音声出力装置等である。
A/Dコンバータ516は、プローブ52からアナログ値として入力される信号をデジタル値に変換する。
図4に本体装置51が備える機能及び本体装置51が記憶するデータを示している。同図に示すように、本体装置51は、校正処理部521、測定処理部522、膜厚算出部523、及び結果出力部524の各機能を備える。これらの機能は、本体装置51のプロセッサ511が、記憶装置512に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、もしくは、本体装置51が備えるハードウェアにより実現される。同図に示すように、本体装置51は、校正データ531や測定値532を記憶する。
上記機能のうち、校正処理部521は、例えば、同質の素地21に異なる厚さ(≧0)で被膜22を施したいくつかの標準板について膜厚を測定することにより得られる、二次コイル32の電流変化ΔI(又は電圧変化ΔV)と膜厚との関係に基づき、校正データ531(校正曲線)を生成する。
測定処理部522は、プローブ52から入力される計測信号に基づき二次コイル32の電流変化ΔI(又は電圧変化ΔV)を求め、求めた値を測定値532として記憶する。
図5に校正データ531(校正曲線)の一例を示す。同図において、縦軸は測定値532(電流変化ΔI)であり、横軸は膜厚である。尚、校正データ531は、測定対象物2の材質(素地21や被膜22の材質)に応じて異なるので、校正データ531は測定対象物2の異なる材質ごとに用意される。
図4に戻り、膜厚算出部523は、測定値532を校正データ531と対照することにより測定対象物2の膜厚を求める。尚、膜厚算出部523は、例えば、複数回の測定を実施することにより取得される複数の測定値532の平均値を求め、求めた平均値に対応する膜厚を校正データ531から取得する。結果出力部524は、膜厚算出部523によって求められた膜厚を出力装置515に出力する。
校正処理部521、測定処理部522、膜厚算出部523、及び結果出力部524は、以上の機能に加えて、入力装置514を介して本体装置51に対する設定や指示をユーザから随時受け付ける機能、出力装置515を介してユーザに情報を随時提供する機能を有する。
図6Aはプローブ52の側面図であり、図6Bはプローブ52の断面図(図6AのX−X’線における断面図)である。これらの図に示すように、プローブ52の外観は略円筒状である。プローブ52は、その表面の少なくとも一部にローレット加工が施されており、プローブ52の先端から長手方向に沿って所定長さの部分を構成するプローブ本体61と、プローブ本体61のケーブル53側に設けられるキャップ62(図6Bを参照)及びキャップ62及びケーブル53の端部を保護する、樹脂等の素材からなるキャップカバー63と、を有する。プローブ本体61の外周には、プローブ本体61と同心円環状(フランジ状)の凸部617が形成されている。
図6Bに示すように、プローブ本体61は、略円筒状の外筒体611と、外筒体611の内部に外筒体611と同軸(プローブ52の中心軸Cと同軸)に収容される略円筒状の内筒体612とを有する。プローブ本体61(内筒体612)の先端付近には、内筒体612と同軸に配置された筒状のコイルボビン613が収容されている。コイルボビン613の、プローブ本体61の先端寄りの位置には、二次コイル32が巻回される第2ボビン6132が設けられている。またコイルボビン613の、第2ボビン6132よりもケーブル53寄りの位置には、一次コイル31が巻回される第1ボビン6131が設けられている。同図では一次コイル31及び二次コイル32は省略してある。
コイルボビン613の中心部分には、コイルボビン613の中心軸(プローブ52の中心軸Cと同軸)に沿って、所定径を有する通し孔6135が形成されている。この通し孔6135には、鉄等の強磁性体からなる棒状(円柱状等)の磁心520が、その中心軸がプローブ52の中心軸Cと同軸に挿入されている。
内筒体612のコイルボビン613よりもケーブル53寄りの位置には、ケーブル53の配線631の端部が接続されるコネクタ615が設けられている。一次コイル31及び二次コイル32とケーブル53の配線631とは、コネクタ615を介して電気的に接続されている。
内筒体612と外筒体611との間にはスプリング機構64が設けられている。内筒体612は、このスプリング機構64によってプローブ52の先端方向に付勢されている。これにより、内筒体612の端面及び磁心520の先端は、外筒体611の端面6111から中心軸Cに沿って若干(例えば数mm程度)突出した状態に保持される。
内筒体612のキャップ62側には、スイッチ65(電気接点)が設けられている。スイッチ65は、スプリング機構64の付勢力に逆らって内筒体612が外筒体611に押し込まれることによりその接点状態(オン又はオフ)が反転するように構成されている。スイッチ65は前述したトリガ信号を生成する。スイッチ65は、ケーブル53の配線631を介して本体装置51と電気的に接続されている。尚、スイッチ65と同等の機能を、例えば、圧電素子等の他の種類の素子を用いて実現することもできる。
図7にプローブ52の先端(プローブ52から突出する磁心520の先端)を測定対象物2の表面に押し当てている様子を示す。同図に示すように、プローブ52の先端(内筒体612の端面)をスプリング機構64の付勢力に抗して測定対象物2の表面に押し当てるとスイッチ65の接点状態が反転し、トリガ信号が生成されて本体装置51に入力される。本体装置51はトリガ信号が入力されたタイミングでプローブ52から二次コイル32の電流値を取り込む。
[プローブの他の構成]
図8にプローブ52の他の構成を示している。同図に示すように、プローブ52は、その外筒体611に複数の同心円環状の凸部617を有している。これら複数の凸部617のうち、最下部の凸部617aは他の凸部617bに比べてその外径がやや大きくなっている。
同図において、符号Aで示すラインは外筒体611の端面(即ち外筒体611と内筒体612の境界)になっており、当該ラインよりも上(+z側)の部分では内筒体612の表面が露出している。また同図において、外筒体611の下端面から長さdで突出する部分は外筒体611の内側において内筒体612に連続している。
図9は、図8に示したプローブ52の先端を測定対象物2の表面に押し当てている様子を示す図である。同図に示すように、プローブ52の先端(磁心520の先端)を測定対象物2の表面に押し当てることにより、プローブ52の先端(内筒体612の先端)が外筒体611の内部に引っ込み、同図においてA−A’で示す間隙(長さはd)が形成される。プローブ52の内部の構造は前述したプローブ52と同様である。尚、以下では図8及び図9に示す構成からなるプローブ52を一例として説明する。
[測定治具]
以下、図10乃至図15とともに、膜厚計5のプローブ52に装着して用いる測定治具1について説明する。測定治具1は、図10等に示すスライド部材11と図11Aや図11B等に示す位置合わせ治具7とを含む。プローブ52は、図10に示すロック部材13を用いてスライド部材11に固定される。
スライド部材11は、位置合わせ治具7の後述する収容部12に装着される。位置合わせ治具7は、プローブ52が固定されたスライド部材11を、プローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)の方向にスライド(摺動)可能な状態で支持する。測定治具1を構成する各部材は、例えば、硬質の樹脂や金属等を素材とする。
図10に示すように、スライド部材11の全体は略直方体状を呈する。上記直方体の4つの側面111a〜111dのうち、その法線が+z方向を向く側面111dは平坦な開口面になっている。
上記直方体の2つの端面112a,112bには、夫々、略長方形状の開口部(以下、夫々、切り欠き1121a,1121bと称する。)が形成されている。切り欠き1121a,1121bは、いずれもプローブ52の外径が丁度収容される程度の形態(形状、大きさ)に設定されている。尚、同図では、切り欠き1121a,1121bをいずれも矩形状としているが、切り欠き1121a,1121bの態様はこれに限られない。例えば、切り欠き1121a,1121bを半円(奥側)と矩形(手前側)とを組み合わせた形状等としてもよい。
切り欠き1121a,1121bの形状や大きさは、ユーザがプローブ52の長手方向の所定位置をこれらに嵌め込むことにより、プローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)がスライド部材11の長手方向と平行になるように、即ち、プローブ52の中心軸Cが端面112bの平坦な外表面(−z側の表面)と垂直(直角)の関係になるように設定されている。そのため、ユーザは、プローブ52を2つの切り欠き1121a,1121bに嵌め込むことで、自然にプローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)がスライド部材11の端面112bの外表面(−z側の表面)と垂直(直角)の関係になるようにすることができる。またユーザがプローブ52を切り欠き1121a,1121bにしっかりと嵌め込むことにより、プローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)は自然にスライド部材11の開口面(側面111d)と平行になる。
側面111a,111bの夫々の端面112aの近傍には、側面111a,bの夫々の外面から+x又は−x方向に突出する把持部114a,b及び把持部115a,bが設けられている。把持部114a,b及び把持部115a,bは、ユーザの持ち手として機能する。同図に示すように、把持部114a,bのほうが把持部115a,bよりも長く側面111a,bの夫々から突出している。膜厚の測定に際し、ユーザは把持部114a,bや把持部115a,bを利用してスライド部材11を位置合わせ治具7の後述する収容部12にスライドする(出し入れする)ことができる。
上記直方体の2つの側面111a,111bの夫々の外面のz軸方向所定高さ位置には、夫々、開口面(側面111d)と平行に延出する所定長さの凸条116a,116bが形成されている。凸条116a,116bは、夫々、収容部12の側面121a,121bに形成されている後述の嵌合溝712a,712bにスライド可能な状態で嵌合(係止)される。
上記直方体の2つの側面111a,111bの内周面のz軸方向所定高さ位置には、夫々、開口面(側面111d)と平行に延出する凸条117a,117bが形成されている。凸条117a,117bは、夫々、ロック部材13の後述する嵌合溝133a,133bにスライド式に嵌合される。
図10に示すように、ロック部材13の全体は略直方体状を呈する。ロック部材13の4つの側面131a〜131dのうち、法線が−z方向を向く側面131cは開口面になっている。また法線が+z方向を向く側面131dは、プローブ52が装着されたスライド部材11にロック部材13を取り付けた際、プローブ52に当接してプローブ52を固定する「押さえ板」として機能する。
ロック部材の2つの端面132a,132b(夫々法線は+y,−y方向を向く)はいずれも開口している。ロック部材13の法線が夫々−x方向及び+x方向を向く2つの側面131a,131bには、夫々、y軸方向に延出する嵌合溝133a,133bが形成されている。
ロック部材13のx軸方向の長さは、スライド部材11の内部空間の幅方向(x軸方向)の長さに丁度一致する程度に設定されている。またロック部材13のz軸方向の長さ(高さ)は、スライド部材11の内部空間のz軸方向の長さに丁度一致する程度に設定されている。またロック部材13のy軸方向の長さは、スライド部材11の開口面(側面111d)からロック部材13をスライド部材11の内部空間に設けられている凸条117a,117bに容易に嵌合させることができるように、スライド部材11の凸条117a,117bが設けられていない部分の長さ(凸条117a,117bの端面112a側の端部から端面112aの内表面までのy軸方向に沿った長さ)よりも短く設定されている。
[位置合わせ治具]
膜厚計5を用いた膜厚の測定に際して測定精度を確保するには、プローブ52の先端を測定対象物2の測定対象部位(以下、測定ポイントPとも称する。)に正確に当てる必要がある。また特定の測定ポイントPについて繰り返し膜厚を測定する必要が場合はプローブ52の先端を同じ測定ポイントPに繰り返し正確に当てる必要がある。
例えば、電力会社においては、電力設備の点検に際し、膜厚計5を用いて各種電力設備の表面に施されているめっき膜厚等の膜厚の測定を行っており、例えば、送電鉄塔等で使用されている六角ボルトの頭部側面や角部、六角ナットの側面や角部についても測定の対象となる。
しかし鉄塔の塔上や狭隘な場所等においては作業者がとることができる姿勢や作業範囲が制限されるため、プローブ52を測定対象物2の表面に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)押し当てることが必ずしも容易ではない。また膜厚の測定中はプローブ52の先端付近の様子を視認しづらく、プローブ52の先端を測定ポイントPに必ずしも思うように正確に当てることができず、とくに同じ測定ポイントPについて繰り返し測定する必要がある場合は作業者にとって大きな負担となる。
以下に説明する位置合わせ治具7はこうした課題を解決するものであり、膜厚計5を用いて様々な測定対象物2の膜厚の測定を容易にして作業者の負担を大きく軽減するものである。
図11A及び図11Bに位置合わせ治具7の構成を示している。図11Aは、位置合わせ治具7を正面側(+x側)上方から眺めた斜視図であり、図11Bは、位置合わせ治具7を背面側(−x側)上方から眺めた斜視図である。
これらの図に示すように、位置合わせ治具7は、端面板122、天面板714、第1側面板715a、及び第2側面板715bによって囲まれた略直方体状の内部空間(以下、収容部12と称する。)を有する。
端面板122の外表面(+x側の表面)は平坦面(以下、第1平坦面とも称する。)になっている。収容部12の下面(−z側の面)は平坦な開口面717(以下、第2平坦面と称する。)になっている。第2平坦面は、収容部の開口部(開口面)を含む(第2平坦面は開口している)ので、スライド部材に収容されているプローブの状態を容易に視認することができ、作業性が向上する。また収容部12の幅方向(y軸方向)の長さは収容部12の幅方向の長さよりも長くなっている。これにより第1平坦面の面積を広く確保することができ、膜厚の測定時に第1平坦面と測定対象物2の面とを広い範囲で接触させることができる。そのため、膜厚の測定時に位置合わせ治具7を測定対象物2に確実に固定することができる。
収容部12の内部空間はスライド部材11が丁度収まる(スライド部材11の側面が面接触(密着)する)大きさであり、収容部12には前述したスライド部材11が装着される。収容部12の端面板122の中央付近には略矩形状の貫通孔1211が形成されている。
第1側面板715a及び第2側面板715bの外周面には、夫々、端面板122から所定長さだけ離間した位置に略平板状のバンド掛け7151a(第1バンド掛け)及びバンド掛け7151b(第2バンド掛け)が突設(夫々、第1側面板715a及び第2側面板715bの夫々から垂直に立設)されている。バンド掛け7151a,7151bには、夫々、z軸方向に延出するスリット7152a,7152bが形成されている。後述するように、スリット7152a,7152bには、測定対象物2(ナット等)との結合を確実にするためのバンド81の各端部が係止される。
[プローブの取り付け]
続いて、図12A乃至図12Cを参照しつつ、スライド部材11にプローブ52を取り付ける際の手順について説明する。
まず図12Aに示すように、ユーザは、プローブ52を、スライド部材11の2つの端面112a,112bの夫々に設けられている切り欠き1121a,1121bに嵌め込んでスライド部材11に装着する。
続いて、図12B及び図12Cに示すように、ユーザは、スライド部材11の開口面(側面111d)の側から、ロック部材13を、その開口面(側面131c)をスライド部材11に取り付けられているプローブ52の方向に向けつつ、プローブ52に被せるようにしてスライド部材11に装着する。より詳細には、ロック部材13をまずプローブ52に被せた後、ロック部材13の嵌合溝133a,133bが、夫々、スライド部材11の凸条117a,117bに嵌合するようにロック部材13をプローブ52の長手方向(凸条117a,117b)に沿ってスライドさせ、ロック部材13をスライド部材11に装着する。
ロック部材13の内部空間の形状や大きさは、ロック部材13をスライド部材11に装着した状態でプローブ52がロック部材13とスライド部材11との間に丁度収まるように設定されている。そのため、ロック部材13をスライド部材11に装着することでロック部材13の側面131dの内表面がプローブ52に当接してプローブ52が押圧され、プローブ52を確実にスライド部材11に装着することができる。
尚、ロック部材13は、例えば、膜厚の測定に際しスライド部材11の開口面(側面111d)を下方に向けた際にプローブ52がガタついたりプローブ52がスライド部材11から脱落したりするのを防ぐ役割も果たす。
尚、プローブ52は、切り欠き1121bの周辺においてプローブ52の表面から環状に突出する凸部617がスライド部材11の端面112bの外表面と接触するようにスライド部材11に取り付けられる。このため、ユーザが、プローブ52を測定対象物2の方向に近づけようとしてスライド部材11を測定対象物2の方向にスライドさせた際、端面112bの外表面からプローブ52に対して測定対象物2の方向に向かう力を作用させることができ、ユーザはプローブ52を容易かつ確実に測定対象物2に接近させることができる。
前述したように端面板122の外表面(+x側の表面)は平坦面(第1平坦面)になっており、第1平坦面は、位置合わせ治具7の直方体状の収容部12の長手方向(即ちプローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸))に対して垂直(直角)になっている。そのため、プローブ52が固定されたスライド部材11を位置合わせ治具7に装着した際、プローブ52の中心軸Cと第1平坦面とは自然に垂直(直角)の関係になる。そのため、端面板122の外表面を測定対象物2の平面に面接触させた状態では、プローブ52の中心軸C(スライド部材11がスライドする方向)と上記平面は垂直の関係になる。尚、端面板122の外表面(+x側の表面)は全体に亘って平坦であるので、位置合わせ治具7は、サイズの異なる多様な測定対象物2(例えば、多様なサイズの六角ボルトや六角ナット)に柔軟に対応することができる。
[スライド部材の位置合わせ治具への装着]
図13は、スライド部材11を位置合わせ治具7に装着しようとしている様子を示す図である。前述したように、収容部12を構成する第1側面板715a及び第2側面板715bの夫々には、嵌合溝712a及び嵌合溝712bが形成されている。スライド部材11を収容部12に装着する際は、凸条116aについては嵌合溝712aに、凸条116dについては嵌合溝712bに、夫々嵌まるようにしてスライド部材11を収容部12にスライド式に挿入する。
図14は、スライド部材11を位置合わせ治具7に装着した状態を示す図である。位置合わせ治具7の開口面717の周囲(端面板122の下面(−z側の面)、第1側面板715aの下面(−z側の面)、第2側面板715bの下面(−z側の面))は、連続する平坦面(前述した第2平坦面)を構成し、この第2平坦面は第1平坦面と垂直(直角)である。そのため、位置合わせ治具7の開口面717(第2平坦面)を下にして位置合わせ治具7を平面上に載置した場合、プローブ52の中心軸C(スライド部材11がスライドする方向)と第2平坦面は平行になる。従って、測定対象物2の測定対象部位が上記平面に垂直な面内に存在する場合、開口面717を下にして(伏せて)位置合わせ治具7を平面上に載置することで、膜厚の測定に際してプローブ52を測定対象物2の測定対象部位に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)当てることができる。
尚、位置合わせ治具7の天面板714の外面を第2平坦面と平行な平面(以下、第3平坦面と称する。)としてもよい。その場合、第3平坦面(天面板714)を下にして位置合わせ治具7を平面上に載置することによっても、プローブ52を測定対象物2の測定対象部位に垂直に当てることができる。またこの場合は膜厚の測定時に位置合わせ治具の上方から(スライド部材11の開口面(側面111d)から)プローブ52の様子を視認することができるので作業性も向上する。
[膜厚の測定]
図15は、スライド部材11を装着した状態の位置合わせ治具7を上方(+z方向)から眺めた図である。膜厚の測定に際し、作業者は同図に示すように位置合わせ治具7の開口面717(第2平坦面)を下にして位置合わせ治具7を平面上に載置して測定対象物2に位置合わせ治具7をセットする。
同図に示すように、位置合わせ治具7は、測定対象物2の測定対象部位(六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面等)の一つ(以下、第1外表面221aとも称する。)が端面板122の外表面(第1平坦面)に面接触するように設けられる。前述したように、プローブ52の中心軸C(スライド部材11がスライドする方向)と第2平坦面は平行になる。従って、このように位置合わせ治具7を平面上に載置することで、膜厚の測定に際してプローブ52を測定対象物2の測定対象部位に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)当てることができる。
作業者は、バンド81を測定対象物2の他の外表面(第4外表面221d、第5外表面221e、及び第6外表面221f)に沿って周回させ(巻き付け)、バンド81の各端部を、夫々、バンド掛け7151a,7151bのスリット7152a,7152bに係止する。このようにバンド81を測定対象物2の周囲に沿って周回させることで、位置合わせ治具7を測定対象物2に確実に結合させることができる。また膜厚の測定時に位置合わせ治具7を手で保持しておく必要がなくなるため作業性も向上する。
バンド81は、例えば、平ゴムをベースとし、当該平ゴムの所定面に面ファスナが貼り付けられた構造のものを想定しているが、バックルを用いたもの等、位置合わせ治具7と測定対象物2とを確実に結合させるように作用する構造であれば必ずしもバンド81の構成は限定されない。
尚、バンド81を係止する際、測定対象物2からプローブ52の先端に押し込み方向(−x方向)の力が働くが、スライド部材11が−x方向にスライドするためプローブ52(磁心520等)を傷めてしまうようなことはない。
図16は他の測定方法を説明する図である。図15では、位置合わせ治具7の開口面717(第2平坦面)を下にして位置合わせ治具7を平面上に載置して測定対象物2に位置合わせ治具7をセットしているが、図16では第1平坦面を測定対象物2の平面部分に面接触させて測定対象物2に位置合わせ治具7をセットしている。このように本実施形態の位置合わせ治具7は、測定対象物2の形態や測定対象物2が設置されている状態等に応じて測定対象物2にセットする方法を変えることができ、多様な測定対象物2の膜厚の測定に柔軟に対応することができる。
以上のように、測定治具1を用いた膜厚の測定に際し、作業者は簡単な操作でプローブ52の磁心520の軸を測定対象物2(六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面等)の表面に対して直角に維持しつつプローブ52の先端を測定対象部位に容易かつ正確に当接させることができる。また作業者は、位置合わせ治具7を測定対象物2にセットするにあたり、その両端部をバンド掛け7151a,7151bに係止したバンド81を測定対象物2を周回させて締め付ける(固縛する)ことで位置合わせ治具7と測定対象物2とを確実に結合させることができ、プローブ52の先端を測定対象部位に精度よく当接させることができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態の位置合わせ治具7によれば、膜厚計5を用いた膜厚の測定における作業効率を向上するとともに測定精度を確保することができる。またスライド部材11、ロック部材13、及び位置合わせ治具7はいずれも簡素な構造であるため、例えば、3Dプリンタを用いて容易に製造することができる。
以上、発明を実施するための形態について説明したが、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、外部から位置合わせ治具7やスライド部材11の内部の様子が視認し易くなるように、位置合わせ治具7やスライド部材11を、例えば、透明の素材を用いて構成してもよい。
1 測定治具、2 測定対象物、5 膜厚計、520 磁心、52 プローブ、11 スライド部材、111a〜111d 側面、112a,112b 端面、1121a,1121b 切り欠き、116a,116b 凸条、117a,117b 凸条、714 天面板、715a 第1側面板、715b 第2側面板、12 収容部、1211 貫通孔、122 端面板、13 ロック部材、7 位置合わせ治具、717 開口面、712a,712b 嵌合溝、7151a,7151b バンド掛け、7152a,7152b スリット、81 バンド

Claims (8)

  1. 棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記プローブが固定されるスライド部材が前記磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、
    前記スライド部材が前記収容部に嵌め合わされた状態で前記プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、
    前記磁心の測定対象物に接近させる側に前記磁心の軸に対して垂直な第1平坦面を有し、
    前記収容部の側面を構成し前記第1平坦面に垂直な第2平坦面を有し、
    前記第2平坦面は前記収容部の開口面を含む、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  2. 請求項1に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記スライド部材は開口面を有し、
    前記スライド部材が前記収容部に収容されている状態で、前記収容部の開口面は前記スライド部材の開口面と同じ側に開口する、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  3. 請求項1に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記スライド部材を挟んで前記第2平坦面と対向する、前記第2平坦面と平行な第3平坦面を有する、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記第1平坦面の幅方向の長さは前記収容部の幅方向の長さよりも長い、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記収容部は筒状であり、前記収容部の前記スライド部材を挟んで対向する2つの側面位置の夫々から延出する、測定対象物の周囲を周回させるバンドを固定するためのバンド掛けが形成されている、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記スライド部材は、前記測定対象物が存在する側の端部に対向する端部の近傍に形成された把持部を有する、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  7. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記プローブは、その先端部が前記測定対象物に接触又は押圧されることにより膜厚を測定するタイミングを示す信号を生成する機構を有する、
    膜厚計の位置合わせ治具。
  8. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
    前記膜厚計は、電磁誘導式膜厚計又は渦電流式膜厚計である、
    膜厚計の位置合わせ治具。
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