JPH10300412A - 膜厚測定方法および膜厚計用測定具 - Google Patents

膜厚測定方法および膜厚計用測定具

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JPH10300412A
JPH10300412A JP12620797A JP12620797A JPH10300412A JP H10300412 A JPH10300412 A JP H10300412A JP 12620797 A JP12620797 A JP 12620797A JP 12620797 A JP12620797 A JP 12620797A JP H10300412 A JPH10300412 A JP H10300412A
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JP
Japan
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film thickness
film
probe
magnetic core
measuring
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JP12620797A
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English (en)
Inventor
Tokio Kenmochi
冨紀夫 劔持
Kenji Kajiwara
健治 梶原
Yasuhiro Kotani
靖広 小谷
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SANKO DENSHI KENKYUSHO KK
Sanko Electronic Laboratory Co Ltd
Original Assignee
SANKO DENSHI KENKYUSHO KK
Sanko Electronic Laboratory Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロボットを使用した遠隔操作により鋼管の奥
行き深さにおいても皮膜の膜厚測定を正確に行なうこと
のできる膜厚測定方法および膜厚計用の測定具を提供す
る。 【解決手段】 鋼構造物や金属製品等の金属体(被測定
体)の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計
において、ロボットのアームに取り付けて被測定体内を
奥行き方向および直交方向に移動可能であり、膜厚測定
回路を収容したケース2に、コイル5を巻き締めた強磁
性金属体からなる磁芯6を突出させたプローブ8を有す
る膜厚測定部3を設置し、常態では押圧力により膜厚測
定部3から外部に突出するプローブ8の磁芯6の先端面
を被測定体の皮膜面33に直角に押し当て、磁芯6と皮
膜面33との相対する位置関係の変化により膜厚測定回
路を作動させ、皮膜の厚さ測定を可能、又は測定の可否
の判別を可能としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼構造物や金属製品等
の金属体の表面に形成した塗装膜や樹脂膜等の皮膜の厚
さを計測する膜厚測定方法および膜厚計の測定具に関
し、特に、測定具を遠隔操作によって鋼管内を移動させ
て膜厚を測定する方法と膜厚計用測定具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】道路橋、鉄道橋、歩道橋等の公共鋼構造
物、洗濯機、冷蔵庫等の民生機器等は、母材である金属
体の腐食を防止してこれを保護し、また周辺環境との景
観の維持や美観等のために金属体の表面を各種色彩の塗
料によって塗装処理を行っている。その他、金属製品に
よっては表面を樹脂でコーテイングして金属面を保護し
ている。
【0003】これらの塗装膜や樹脂膜等の皮膜は、金属
体を保護するために一定の厚さを有することが必要であ
る。この皮膜の厚さを非破壊の状態で計測するために膜
厚計が提供されている。膜厚計には種々のものがある
が、通常は一極式の二点調整形電磁式膜厚計が使用され
ている。膜厚計の基本原理は、図12に示すように、コ
イルを巻き回した強磁性金属体(磁芯)aの先端を金属
面bに近づけたり離したりすることにより、その距離に
応じてコイルの自己インダクタンスが増減することを利
用したものであり、磁芯aに巻き回したコイルに表示器
cをコードで接続しておくと、インダクタンスの変化を
指示値として読み取り、その数値を表示する。測定条件
が一定になるように、回路およびコイルの定数をあらか
じめ定めておけば、金属面の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の
厚さを測定することができる。
【0004】「一極式」の膜厚計は、一個のプローブを
使用するものである。また、「二点調整形」の膜厚計
は、被測定体と同質の金属板を使用して膜厚計の目盛り
を「0点」に調整する。次に、同じ金属板上に非磁性材
料からなる標準厚板を置き、この標準厚板の厚さの数値
を調整する。例えば、標準厚板が2mmの場合には、膜
厚計の数値を2mmに調整すればよい。このようにして
二点調整をした膜厚計のプローブは、その先端の磁心を
塗装膜や樹脂膜等の皮膜の表面に直角に押し当てれば、
金属面と磁心間の膜厚を数値として表示することができ
る。
【0005】図13は従来の膜厚計で使用されているプ
ローブの一例を示すものであり、このプローブAの要部
は、外周にコイルBを巻き回した筒状の保持具C内に強
磁性を有する金属棒(磁芯)Dを挿通して固定し、磁芯
Dの先端は保持具Cから外部に突出させてある。この保
持具Cは、内筒E内に入れ、コイルBは磁心Dの後方で
端子板を介してコードFに接続したものである。このコ
ードFは、他端において図示しない膜厚計本体に連結し
てある。尚、直接、磁芯DにコイルBを巻き回し、保持
具C内に挿通して固定してもよい。
【0006】このような要部は図13に示す外筒G内に
収容し、コードFの接続部はキャップHやキャップカバ
ーI等で覆う。内筒EとキャップHとはネジ込んで連結
するとともにキャップHとキャップカバーIとはビスJ
で固定してある。また、内筒Eと外筒G間にはスプリン
グKが介在してあるので内筒Eは外筒Gの先端から突出
する方向性が付与されており、従って、磁心Dの先端は
外筒Gから突出している。尚、外筒Gとキャップカバー
Iとは同径状となっているので、内筒Eは外筒Gから抜
け出ることはない。
【0007】上記するプローブAは、磁心Dの先端面を
鋼構造物や金属製品等の金属体(被測定体)の表面に形
成した塗装膜や樹脂膜等の皮膜面に直角に押し当てれ
ば、磁心Dの先端から発生した磁力線の磁路が鋼構造物
や金属製品の接近により変化することによって図示しな
いコイルのインダクタンスが変化し、皮膜の厚さを測定
することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記するように従来の
膜厚測定用のプローブは、磁芯Dを皮膜面に直角に押し
当てて測定を行なうが、これは検査員がプローブを手で
持ち、被測定体である鋼構造物や金属製品等の皮膜面を
目で確認しながら行なうものであり、被測定体の表面で
の測定に限定されるものである。
【0009】上下水道管や電線配管等の各種の鋼管の内
面も塗装膜や樹脂膜等で被覆し、金属材を保護してい
る。従来、このような鋼管内面に形成した皮膜面の膜厚
測定を行なうことが要望され、種々の装置(プローブ)
が提案されたが、手が届き、目で確認できる範囲内での
測定は可能であるが、鋼管内の手が届くことができず、
視認することのできない奥行き内での測定は不可能であ
った。あるいは、仮に測定できたとしても数値結果は信
頼できるものではなかった。
【0010】本発明は、上記する従来のプローブや膜厚
測定の種々の問題点に鑑み、ロボットを使用した遠隔操
作により円筒状あるいは角筒状等の鋼管の奥行き深さに
おいても皮膜の膜厚測定を正確に行なうことのできる膜
厚測定方法および膜厚計用の測定具を提供することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明測定方法は、コイルを巻き締めた磁芯と、鋼
構造物や金属製品等の金属体(被測定体)との相対する
位置関係によるコイルのインダクタンスの変化により金
属体の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計
において、膜厚測定回路を収容し、膜厚測定部3を設置
したケース2をロボットのアームに取り付けて被測定体
内を奥行き方向および直交方向に移動可能とし、常態で
は押圧力により膜厚測定部3から外部に突出するプロー
ブ8の磁芯6の先端面を被測定体内の皮膜面33に直角
に押し当て、磁芯6と皮膜面33との相対する位置関係
の変化により膜厚測定回路を作動させ、皮膜の厚さ測定
を可能、又は測定の可否の判別を可能としてある。
【0012】上記の目的を達成するために本発明測定具
は、鋼構造物や金属製品等の金属体(被測定体)の塗装
膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計において、
ロボットのアームに取り付けて被測定体内を奥行き方向
および直交方向に移動可能であり、膜厚測定回路を収容
したケース2に、コイル5を巻き締めた強磁性金属体か
らなる磁芯6を突出させたプローブ8を有する膜厚測定
部3を設置し、常態では押圧力により膜厚測定部3から
外部に突出するプローブ8の磁芯6の先端面を被測定体
の皮膜面33に直角に押し当て、磁芯6と皮膜面33と
の相対する位置関係の変化により膜厚測定回路を作動さ
せ、皮膜の厚さ測定を可能、又は測定の可否の判別を可
能としてある。
【0013】また、本発明測定具は、鋼構造物や金属製
品等の金属体(被測定体)の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の
厚さを測定する膜厚計において、ロボットのアームに取
り付けて被測定体内を奥行き方向および直交方向に移動
可能であり、膜厚測定回路を収容したケース2に、コイ
ル5を巻き締めた強磁性金属体からなる磁芯6を突出さ
せたプローブ8を有する保持具9と、ケース2の底板2
1に設け、プローブ8および保持具9とを摺動案内する
案内部材10とからなる膜厚測定部3を設け、常態では
押圧力により磁芯6およびプローブ8の先端部を案内部
材10から外部に突出させ、磁芯6の先端面が被測定体
の皮膜面33に直角に当接した時、プローブ8の先端を
案内部材10内の決められた高さ位置まで上昇させ、膜
厚測定回路を作動して皮膜の厚さ測定を可能、又は測定
の可否の判別を可能としてある。
【0014】更に、本発明測定具は、鋼構造物や金属製
品等の金属体(被測定体)の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の
厚さを測定する膜厚計において、ロボットのアームに取
り付けて被測定体内を奥行き方向および直交方向に移動
可能であり、膜厚測定回路を収容したケース2に、コイ
ル5を巻き締めた強磁性金属体からなる磁芯6を突出さ
せたプローブ8の上端を、平板11の下面に支持体12
を有するとともに上面に接続ピン14を有する端子15
を突設した保持具9の支持体12の下端面に同心状に固
定してプローブ8と支持体12とで円形摺動部13を形
成し、ケース2の底板21に設置した案内部材10の案
内空間24内に摺動部13を挿通し、常態では押圧力に
より磁芯6およびプローブ8の先端部を案内部材10か
ら外部に突出させ、磁芯6の先端面が被測定体の皮膜面
33に直角に当接した時、プローブ8の先端を案内部材
10内の決められた高さ位置まで上昇させ、膜厚測定回
路を作動して皮膜の厚さ測定を可能、又は測定の可否の
判別を可能としてある。
【0015】被測定体は、断面円形の鋼管であり、ある
いは、断面方形の鋼管である。案内部材10は、ガイド
リング16と規制リング17とからなり、底板21を介
してガイドリング16と規制リング17とを連結して両
リング16、17の中空部によりプローブ8および保持
具9が挿通する摺動空間24を形成したものであり、あ
るいは、案内部材10は、ガイドリング16からなり、
ガイドリング16の中空部によりプローブ8および保持
具9が挿通する摺動空間24を形成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1、図2は、断面円形の鋼
管(被測定体)の内面に施した塗装膜や樹脂膜等の皮膜
の厚さ測定に使用する本発明に係る測定具の要部全体を
示すものであり、この測定具1は、長形なケース2の片
側端部に膜厚測定部3を設け、内部には測定結果の計測
電子回路(変位回路)および測定可能になったことを検
出する判別回路が収容可能となっている。
【0017】蓋体4によって密閉可能なケース2は、図
示しないロボットのアームに取り付けて前後および左右
に移動可能であり、ケース2内の電子回路は、従来と同
じく、図示しない伸縮可能なコードを介して膜厚計本体
に接続してある。尚、ロボットは、前後左右に移動可能
な公知のものを使用可能である。
【0018】測定部3は、図3ないし図5に詳細を示す
ように、回りにコイル5を巻き締めた強磁性金属体から
なる磁芯6を、先端を閉じた円筒状の金属製支持具7内
に挿通して固定したプローブ8と、磁芯6を下向きに突
出したプローブ8を固定した保持具9と、一体化したプ
ローブ8と保持具9とを上下に摺動可能に案内する一対
のリングからなる中空状の案内部材10とから成ってい
る。尚、コイル5、磁芯6および支持具7等は、従来の
膜厚計に使用されているプローブの構造を大きさを変え
てそのまま使用可能である。
【0019】次ぎに、各構成要素について詳細に説明す
る。保持具9は、図4、図5に示すように、方形状のケ
ース2内に嵌め入れ可能に円板の両側を直線状に切断し
た平板11の中央下面に中実円形状の支持体12を突設
したものであり、プローブ8の上端は支持体12の下端
面に同心状に一体に固定し、プローブ8と支持体12と
で同径状の円形摺動部13を形成している。また、平板
11上には、複数本の接続ピン14を有する端子15が
突設してあり、コイル5からの引出線と各ピン14とは
電気的に接続可能となっている。
【0020】前記の案内部材10は、ケース2内に位置
するガイドリング16と、ケース2の外側に位置する規
制リング17とからなっている。図4、図5に示すよう
に、ガイドリング16は、前記の保持具9と同じく円板
の両側を直線状に切断した平板18の下面に、前記の摺
動部13を挿通可能な中空部を有する円筒状の支持体1
9を突設し、支持体19の外周にはネジ20を形成した
ものである。支持体19は、ケース2の底板21に形成
した取付け孔22内に挿通し、少なくともネジ20部分
を底板21の下方に突出させる。
【0021】規制リング17は、肉厚な環状体の内部に
上下二段の中空部を有しており、上段の中空部内にネジ
20に螺挿可能なネジ23を形成した形状を有してお
り、ガイドリング16と規制リング17とを底板21を
介してネジ20、23で連結すれば、図3に示すよう
に、両リング16、17は、底板21を挟持するように
して固定されることになる。そして、ガイドリング16
の中空部と規制リング17の下段の中空部とは、前記の
摺動部13を嵌挿可能な同心状の案内空間24を形成す
ることになる。尚、図示していないが、両リング16、
17をネジ20、23で連結した後、底板21を介して
両リング16、17をビスやボルト等で固定してもよ
い。
【0022】プローブ8および支持体12からなる摺動
部13は、案内部材10の案内空間24内に嵌め入れて
上下に摺動可能となっており、保持具9が左右に回転す
ることなく上下摺動を円滑に行なうため、保持具9の平
板11先端に案内溝25を形成するとともにケース2内
に垂直状に案内板26を突設し、案内溝25内に案内板
26が嵌合するようになっている。
【0023】プローブ8と支持体12とからなる摺動部
13の全長は、連結して一体化した両リング16、17
によって形成される案内空間24の長さよりも長くなっ
ているので、摺動部13を案内空間24内に挿通した
時、プローブ8の先端、即ち、磁芯6と支持具7の先端
部とは規制リング17から下方へ突出した状態となる
(図1、図3参照)。
【0024】尚、上記説明において、保持具9の平板1
1とガイドリング16の平板18とは、ケース2内に嵌
め入れ可能なように円板の両側を切断して直線状として
あるが、ケース2内に嵌め入れ可能な全体が方形板であ
ってもよい。また、プローブ8以外のケース2、保持具
9、ガイドリング16および規制リング17等の測定具
1を構成する各要素は合成樹脂製、金属製いずれであっ
てもよい。
【0025】図1、図2において符号27は、弾性を有
する板状の押圧体である。この押圧体27は、その基部
をケース2内において底板21にネジ止めして固定し、
先端部は保持具9の上面に載せてある。押圧体27の先
端部は下方への押圧力を有しているので、先端部を保持
具9の上に載せれば、その押圧力によって保持具9およ
びプローブ8には下方への押圧習性が与えられ、常態で
はプローブ8の先端は規制リング17から外部(下方)
に突出した状態となる。
【0026】図2、図6に示すように、押圧体27の先
端部には孔28が形成してあるので、押圧体27を保持
具9上に載せた時、端子15はこの孔28を通して上方
に突出している。そして、保持具9が上下動した時の押
圧体27の位置関係によって押圧体27と端子15とが
接触しないよう孔28の径は端子15の外径よりも大き
く形成してある。
【0027】図1において符号29は、ケース2内の上
部に水平に設けた基板であり、複数のスペーサー30に
よって底板21上に固定されている。この基板29に
は、図示していないが、膜厚測定に必要な電子回路(変
位回路)およびプローブ8が上昇して測定可能になった
ことを検出する判別回路が組み込まれる。前記の接続ピ
ン14は基板29の電子回路に電気的に接続し、更に、
前記の図示しないコードを介して膜厚計本体に連絡して
ある。尚、電子回路としては、膜厚測定のための新たに
開発した回路のほかに従来の膜厚計用回路を使用可能で
ある。
【0028】本発明は上記の構成を有しており、次ぎに
鋼管内に形成した塗装膜や樹脂膜等の皮膜の膜厚測定の
具体的な操作作業について説明する。図7に示すよう
に、測定具1は、プローブ8が下向きとなるように図示
しないロボットのアーム31先端に取り付けて上下水道
管や電線配管等の鋼管(被測定体)32内に入れ、移動
するロボットによって測定具1を鋼管32の奥行き方向
に前進させ、任意の位置で停止させる。
【0029】図8に示すように、停止位置において測定
具1全体を水平状態で鋼管32の内周方向の中心点に向
けて下降させ、磁芯6の先端面を鋼管32の内面に形成
した塗装膜や樹脂膜等の皮膜面33に直角に押し当てれ
ば、プローブ8および保持具9は押圧体27の下方への
押圧力に抗してケース2内に押し上げられることにな
る。プローブ8、特に、支持具7の下端面が規制リング
17内にあらかじめ決められた巾間隔(例えば、2〜4
mm)まで上昇した時に基板29に設けた測定回路を作
動させればよい。
【0030】測定回路を作動させるには、例えば、図
1、図3および図6に示すように、押圧体27の先端部
近くに上向きに遮蔽板34を突設し、基板29の先端に
公知の透過形フオトマイクロセンサ35を設けておく。
前記のように保持具9がケース2内を上昇すれば押圧体
27の先端部を押し上げることになるので、同時に上昇
した遮蔽板34がマイクロセンサ35間に入ってセンサ
を遮断し、変位信号を送出することにより測定回路を始
動させることになる。あるいは、基板29の先端部に公
知のスイッチを設けておき、押圧体27の上昇によって
遮蔽板34あるいは適当な突起体でスイッチを入力し、
測定回路を始動するようにしてもよい。
【0031】いずれにしても磁芯6が皮膜面33に直角
に当接して支持具7が規制リング17内に入るとともに
保持具9がケース2内に上昇し、これらが決められた高
さ位置(最上昇地点)まで達した時に測定回路が始動す
るようにしておけばよい。尚、遮蔽板34は、板体であ
る押圧体27の一部を方形状に切り欠き、この切り欠き
片を上方へ垂直に起立させて形成すればよく、あるい
は、独立した板片を押圧体27の先端部に突設させても
よい。遮蔽板34は、透過形フオトマイクロセンサ35
を作動させるには板状である必要があるが、単なるスイ
ッチを作動させる場合にはその形状を問うものではな
い。
【0032】上記の如く、磁芯6が鋼管32の内周上に
おいて皮膜面33に直角状態で押し当てられた位置が正
常な状態であり、膜厚測定が可能となる。しかし、図9
に示すように、測定具1が鋼管32の内周方向の中心点
に対して左右に位置がずれている場合には、ケース2や
規制リング17等が皮膜面33に接することになり、磁
芯6が皮膜面33に直角に突き当たらない状態となる。
【0033】このような状態では、支持具7の下端面が
規制リング17内の所定の高さ位置まで上昇しないの
で、遮蔽板(あるいは突起体)34がフオトマイクロセ
ンサ(あるいはスイッチ)35を作動させることがな
く、膜厚測定ができないことになる。このような場合に
は、ロボットによって測定具1を水平状態のまま鋼管3
2の奥行き方向とは直交する方向に移動させるか測定具
1自体を直交方向に回動させ、鋼管32の皮膜面33に
対する測定具1全体の位置を変えて磁芯6の先端面を皮
膜面33に対して直角な位置に向け、再度、測定作業を
行なえばよい。更には、鋼管32を回転あるいは移動さ
せて測定位置を変えるようにしてもよい。
【0034】上記のように鋼管32内のある地点での膜
厚測定を行なった後、アーム31により測定具1全体を
持ち上げ、次の任意の測定地点まで移動させ、前記と同
じ操作により鋼管32の皮膜面33の厚さ測定を行なえ
ばよい。尚、鋼管32としては円筒体の場合について説
明したが、断面方形状の角筒体であってもよい。
【0035】上記の実施形態の説明では、保持具9の平
板11に案内溝25を形成し、この溝25とケース2の
案内板26とを嵌合させ、保持具9を安定して上下動さ
せる場合であるが、これに限定されるものではなく、案
内溝25および案内板26を省略し、平板11の両側の
直線部をケース2の両側の側壁面2aに当接させて左右
に回転することなく安定して上下摺動するようにしても
よい。
【0036】また、摺動部13は、ガイドリング16と
規制リング17とで形成される案内空間24内を上下動
するようになっているが、これに限定されるものではな
く、例えば、図10に示すようにガイドリング16の支
持体19を長く形成し、ガイドリング16の平板18を
ケース1の底板21にビスやボルト等を使用して固定
し、摺動部13を支持体12内に挿通し、押圧体27の
押圧力で磁芯6および支持具7(プローブ8)の先端を
支持体12から突出するようにしてもよい。この場合に
はネジ20は不要のものとなる。このような構造とした
場合でも、保持具9は、案内溝25と案内板26を使用
するか、平板11の両側をケース1の側壁面2aに当接
させて上下動させるようにしてもよい。
【0037】更に、プローブ9および保持具9に下方へ
の押圧習性を付与するために押圧体27として弾性を有
する板体を使用した場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、押圧体27としてスプリングを
使用することも可能である。例えば、図11に示すよう
に、保持具9の平板11と蓋体4間にスプリング35を
設置し、スプリング36の上下端は連結板37、38を
介してそれぞれ平板11と蓋体4に固定する。そして、
下方の連結板38には透過形フオトマイクロセンサ35
を作動させるための遮蔽板34あるいはスイッチを作動
させるための適宜形状、構造の突起体を設けておけばよ
い。
【0038】このような構造とした場合でも、保持具9
は、案内溝25と案内板26を使用するか、平板11の
両側をケース2の側壁面2aに当接させて上下動させる
ようにしてもよい。また、摺動部13は、ガイドリング
16と規制リング17とで案内するか、ガイドリング1
6の支持体19のみで上下動を案内するようにしてもよ
い。
【0039】
【発明の効果】以上、説明した本発明によれば、膜厚計
本体にコードで接続し、膜厚測定回路を収容したケース
2内に、プローブ8を有する膜厚測定部3を設け、プロ
ーブ8は、下方への押圧習性力により測定部3から外部
に突出可能とし、ケース2は被測定体である鋼管32内
を奥行き方向および直交方向に移動可能としたので、鋼
管32内の任意の位置でケース2を下降させてフローブ
8先端に突出する磁芯6を皮膜面33に直角に当てがえ
ば、プローブ8は測定具3内を通ってケース2内に押し
上げられることになる。プローブ8が決められた範囲の
高さ位置まで上昇した時に膜厚測定回路を作動させれ
ば、皮膜面33の厚さが数値として表示されることにな
る。
【0040】膜厚測定部3は、磁芯6を突設したプロー
ブ8と、ケース2内を上下動可能な平板11の下面に支
持体12を設け、上面には接続ピン14を有する端子1
5を設けた保持具9と、底板21に設置した案内部材1
0とからなり、プローブ8と支持体12とで一体の摺動
体13を形成するとともに案内部材10内には摺動部1
3が挿通可能な案内空間24を設けてあるので、摺動体
13は案内空間24内を上下に移動可能となっている。
【0041】しかも、摺動体13は案内空間24の長さ
よりも長くなっているおり、かつ、常態では下方への押
圧習性力により磁芯6およびプローブ8の先端は案内部
材10から外部に突出しているので、磁芯6を鋼管32
内で皮膜面33に直角に押し当てれば、プローブ8は押
圧力に抗して押し上げられ、プローブ8が決められた範
囲の高さ位置まで上昇した時にケース2に収容した膜厚
測定回路を作動させれば、又は測定の可否の判別回路に
より膜厚測定回路からの出力内容を判別することにより
皮膜面33の厚さの測定が可能となる。
【0042】従って、本発明によれば、手が届かず、視
認できない鋼管32の奥行き深さの中でもケース2を移
動させることによって正確な膜厚測定が可能となる。そ
して、鋼管32内においてケース2の位置が不正確であ
り、磁芯6が鋼管32の内周面の中心点に向いていない
場合には、磁芯6、即ち、プローブ8が決められた高さ
まで上昇しないので、膜厚測定回路が作動することがな
く、誤った測定結果が数値として表示されることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用するプローブ全体の要部断面図で
ある。
【図2】本発明に使用する蓋体を除いたプローブ全体の
要部平面図である。
【図3】本発明に使用するプローブの測定部の拡大断面
図である。
【図4】本発明に使用するプローブの測定部の分解正面
図である。
【図5】本発明に使用するプローブの測定部の分解斜視
図である。
【図6】本発明に使用するプローブの板バネの平面図で
ある。
【図7】本発明に使用するプローブをロボットのアーム
に取り付け、鋼管内に入れる状態の斜視図である。
【図8】本発明に使用するプローブを鋼管内に入れ、膜
厚測定状態を示す要部の断面図である。
【図9】鋼管内におけるプローブの不適切な位置関係を
示す側面図である。
【図10】本発明に使用するプローブにおける測定部の
他の実施形態を示す要部の断面図である。
【図11】本発明に使用するプローブにおける押圧体の
他の実施形態を示す要部の断面図である。
【図12】電磁式膜厚計の原理を示す説明図である。
【図13】従来のプローブの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 測定具 2 ケース 3 測定部 4 蓋体 5 コイル 6 磁芯 7 支持具 8 プローブ 9 保持具 10 案内部材 11 平板 12 支持体 13 摺動部 14 接続ピン 15 端子 16 ガイドリング 17 規制リング 18 平板 19 支持体 20 ネジ 21 底板 22 取付け孔 23 ネジ 24 案内空間 25 案内溝 26 案内板 27 押圧体 28 孔 29 基板 30 スペーサー 31 アーム 32 鋼管 33 皮膜面 34 遮蔽板 35 透過型フオトマイクロセンサ 36 スプリング 37 連結板 38 連結板 a 磁芯 b 金属面 c 表示器 A プローブ B コイル C 保持具 D 磁芯 E 内筒 F コード G 外筒 H キャップ I キャップカバー J ビス K スプリング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルを巻き締めた磁芯と、鋼構造物や
    金属製品等の金属体(被測定体)との相対する位置関係
    によるコイルのインダクタンスの変化により金属体の塗
    装膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計におい
    て、膜厚測定回路を収容し、膜厚測定部3を設置したケ
    ース2をロボットのアームに取り付けて被測定体内を奥
    行き方向および直交方向に移動可能とし、常態では押圧
    力により膜厚測定部3から外部に突出するプローブ8の
    磁芯6の先端面を被測定体内の皮膜面33に直角に押し
    当て、磁芯6と皮膜面33との相対する位置関係の変化
    により膜厚測定回路を作動させ、皮膜の厚さ測定を可
    能、又は測定の可否の判別を可能として成ることを特徴
    とする膜厚測定方法。
  2. 【請求項2】 鋼構造物や金属製品等の金属体(被測定
    体)の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計
    において、ロボットのアームに取り付けて被測定体内を
    奥行き方向および直交方向に移動可能であり、膜厚測定
    回路を収容したケース2に、コイル5を巻き締めた強磁
    性金属体からなる磁芯6を突出させたプローブ8を有す
    る膜厚測定部3を設置し、常態では押圧力により膜厚測
    定部3から外部に突出するプローブ8の磁芯6の先端面
    を被測定体の皮膜面33に直角に押し当て、磁芯6と皮
    膜面33との相対する位置関係の変化により膜厚測定回
    路を作動させ、皮膜の厚さ測定を可能、又は測定の可否
    の判別を可能として成ることを特徴とする膜厚計用測定
    具。
  3. 【請求項3】 鋼構造物や金属製品等の金属体(被測定
    体)の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計
    において、ロボットのアームに取り付けて被測定体内を
    奥行き方向および直交方向に移動可能であり、膜厚測定
    回路を収容したケース2に、コイル5を巻き締めた強磁
    性金属体からなる磁芯6を突出させたプローブ8を有す
    る保持具9と、ケース2の底板21に設け、プローブ8
    および保持具9とを摺動案内する案内部材10とからな
    る膜厚測定部3を設け、常態では押圧力により磁芯6お
    よびプローブ8の先端部を案内部材10から外部に突出
    させ、磁芯6の先端面が被測定体の皮膜面33に直角に
    当接した時、プローブ8の先端を案内部材10内の決め
    られた高さ位置まで上昇させ、膜厚測定回路を作動して
    皮膜の厚さ測定を可能、又は測定の可否の判別を可能と
    して成ることを特徴とする膜厚計用測定具。
  4. 【請求項4】 鋼構造物や金属製品等の金属体(被測定
    体)の塗装膜や樹脂膜等の皮膜の厚さを測定する膜厚計
    において、ロボットのアームに取り付けて被測定体内を
    奥行き方向および直交方向に移動可能であり、膜厚測定
    回路を収容したケース2に、コイル5を巻き締めた強磁
    性金属体からなる磁芯6を突出させたプローブ8の上端
    を、平板11の下面に支持体12を有するとともに上面
    に接続ピン14を有する端子15を突設した保持具9の
    支持体12の下端面に同心状に固定してプローブ8と支
    持体12とで円形摺動部13を形成し、ケース2の底板
    21に設置した案内部材10の案内空間24内に摺動部
    13を挿通し、常態では押圧力により磁芯6およびプロ
    ーブ8の先端部を案内部材10から外部に突出させ、磁
    芯6の先端面が被測定体の皮膜面33に直角に当接した
    時、プローブ8の先端を案内部材10内の決められた高
    さ位置まで上昇させ、膜厚測定回路を作動して皮膜の厚
    さ測定を可能、又は測定の可否の判別を可能として成る
    ことを特徴とする膜厚計用測定具。
  5. 【請求項5】 被測定体は、断面円形の鋼管である請求
    項1ないし4に記載する膜厚計用測定具。
  6. 【請求項6】 被測定体は、断面方形の鋼管である請求
    項1ないし4に記載する膜厚計用測定具。
  7. 【請求項7】 案内部材10は、ガイドリング16と規
    制リング17とからなり、底板21を介してガイドリン
    グ16と規制リング17とを連結して両リング16、1
    7の中空部によりプローブ8および保持具9が挿通する
    摺動空間24を形成した請求項3ないし6に記載する膜
    厚計用測定具。
  8. 【請求項8】 案内部材10は、ガイドリング16から
    なり、ガイドリング16の中空部によりプローブ8およ
    び保持具9が挿通する摺動空間24を形成した請求項3
    ないし6に記載する膜厚計用測定具。
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